説明

ゲーム機

【課題】データ管理に優れたゲーム機を提案すること。
【解決手段】本発明のゲーム機10は、磁気カード20を脱着自在に構成したカードインターフェース11と、磁気カード20がカードインターフェース11に装着された日時を特定する時刻情報を基に生成したカードIDを磁気カード20に設けられた磁気データ記録領域22に記録するカードID記録手段12と、カードIDを基に所定の関数演算により一意に得られるアクセスコードを磁気カード20の印字領域21に印字する印字手段14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカードを利用してネットワークゲームを行うためのデータ管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊戯施設、例えばゲームセンタに設置されている業務用のゲーム機において、次
回のゲームプレイに備えてプレイヤのゲーム結果をICカードや磁気カード等の外部記憶
媒体に記録することが行われている。プレイヤは外部記憶媒体に記録された情報を利用す
ることで、以前のゲーム結果を反映させてゲームを進めることができ、継続的なゲーム展
開を楽しむことができる。また、外部記憶媒体を製造するときに予め識別情報としてのカ
ードID(カード固有番号)が電磁気的に記録されており、ゲーム機の制御部がプレイヤ
を識別できるように構成されると共に、プレイヤがカードを目視により識別できるように
するため、予め、そのカードIDをカードの所定の箇所に印字していた。そして、プレイ
ヤは、このカードIDを使ってゲームに関する設定や登録を行うことができた。
【0003】
しかし、カードIDを記録した上で外部記憶媒体を出荷すると、カードIDの記録作業
にコストを要する上に、カードIDが重複しないように管理する必要がある。その一方で
、カードIDを記録せずに出荷した場合はカードIDのユニーク性を保証する必要がある

【0004】
また、ネットワークを介してサーバ装置でカードIDをもとに情報を管理する場合に、
ネットワークが一時的に故障している際でも、ゲーム機自体の電源が一時的に切れたりす
るという故障する際でも、そのユニークさを保証するためにカードの発行が停止しないよ
うにする必要がある。
【0005】
また、プレイヤの集客効果を高めるために、ゲームに付随する各種のサービス(ゲーム
攻略に関するメール配信サービスなど)を提供する際のユーザ認証として、磁気カードに
記録されたカードIDを利用すると、カードIDの桁数は長大になりやすいため、携帯電
話などからのカードIDの入力は非常に面倒な作業となる。
【0006】
また、従来のゲームセンターに設置されているゲーム機でプレイできるゲームプログラ
ムは何人も利用でき、特定のゲームプログラムについては特定人のみが利用できるという
配慮はなされていなかった。さらに、ゲームセンターの利用率を高め、高い集客効果を得
るには、できるだけ長い時間、多くのプレイヤがゲームプレイできる環境を構築する必要
がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明はIDのデータ管理に優れたデータ管理技術を提案することを課題とす
る。また、本発明は、遊戯施設、例えばゲームセンタにおける集客効果を高めるための技
術を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のゲーム機は、外部記憶媒体を脱着自在に構成し
た外部インターフェースと、前記外部インターフェースに装着された外部記憶媒体に所定
のアルゴリズムによりIDを生成する手段と、前記生成したIDを前記外部記憶媒体に設
けられた磁気データ記録領域に記録するID記録手段と、前記IDと対応し、遊戯者が目
視により識別できる識別情報を生成する手段と、前記識別情報を前記外部記憶媒体の印字
領域に印字する印字手段とを備える。
【0009】
好ましくは、前記IDは時刻情報と前記ゲーム機に関する固有の情報を基に生成される
識別情報である。
【0010】
好ましくは、前記ゲーム機はネットワークを介して接続するサーバ装置から時刻情報を
取得する。
【0011】
本発明のゲーム機は、複数のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に
記憶されたプログラムの中から所定の要件を満たすことを条件に選ばれた特定のゲームプ
ログラムを読み取り、当該ゲームプログラムの実行を可能とするゲーム処理手段とを備え
る。
【0012】
好ましくは、前記所定の要件は、ゲームにおいて一定の成績を得ることである。
【0013】
本発明のサーバ装置は、端末装置から入力された文字メッセージをデータベース上で記
憶し、データ管理するためのデータ管理手段と、前記文字メッセージをプレイヤが操作す
るゲーム機の画像表示手段に表示するために前記ゲーム機に送信するための通信手段とを
備える。
【0014】
本発明のサーバ装置は、複数のゲーム機とネットワーク接続されたサーバ装置とからな
るゲームシステムであって、前記ゲーム機は、外部記憶媒体を脱着自在に構成した外部イ
ンターフェースと、外部記憶媒体を使用した際に、IDを重複無く生成し、前記外部イン
ターフェースを通じて前記外部記憶媒体に設けられた磁気データ記録領域にIDを記録す
る記録手段と、前記IDをサーバ装置に登録要求し、前記サーバ装置から、前記IDと関
連づけられたアクセスIDを受領し、前記外部記憶媒体に設けられた磁気データ記録領域
にアクセスIDを記録する記録手段と、アクセスIDを所定の変換処理により得られる別
のユニークなアクセスコードを外部記憶媒体の印字領域に印字する印字手段を備える。
【0015】
本発明のゲームシステムは、複数のゲーム装置とネットワーク接続されたサーバ装置と
からなるゲームシステムであって、複数のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、前記
記憶手段に記憶されたプログラムの中から所定の要件を満たすことを条件に選ばれた特定
のゲームプログラムを読み取り、当該ゲームプログラムの実行を可能とするゲーム処理手
段とを備える。
【0016】
本発明のゲームシステムは、複数のゲーム機とネットワーク接続されたサーバ装置とか
らなるゲームシステムであって、ネットワーク接続可能な端末装置から入力された文字メ
ッセージをデータベース上で記憶し、データ管理するためのデータ管理手段と、プレイヤ
の所定の操作に応答して前記文字メッセージをプレイヤが操作するゲーム機の画像表示手
段に表示する表示手段とを備える。
【0017】
本発明のゲームシステムは、外部記憶媒体に記憶されたゲームに関する情報を読取り可
能な複数のゲーム機と、前記ゲーム機にネットワーク接続するサーバ装置とから構成され
るゲームシステムであって、前記ゲーム機は、外部記憶媒体を脱着自在に構成した外部イ
ンターフェースと、前記外部インターフェースに装着された外部記憶媒体を識別するID
を決定する手段と、前記識別情報に1対1で対応し、遊戯者が識別するための遊戯者用の識
別情報を決定する決定手段と、前記遊戯者用の識別情報を前記外部記憶媒体の所定の箇所
に印字する印字手段と、決定された前記IDとゲームに関する情報をサーバ装置に送信す
る送信手段と、前記サーバ装置に送信する前記ゲームに関する情報の一部を前記外部記憶
媒体に記録する記録手段とを備え、前記サーバ装置は、ゲーム機から送信される前記ID
を管理するための管理用の識別情報を決定する手段と、管理用の識別情報をゲーム機へ送
信し、かつ、前記ゲーム機からの要求に応答して前記記憶手段に記憶されている情報の全
部又は一部を前記ゲーム機に送信する送信手段と、前記ゲーム機とのネットワーク接続が
可能なときに、ゲーム機がゲーム処理を行うために、前記記憶手段に記憶された情報の全
部又は一部を要求された前記ゲーム機に送信し、一方で、前記サーバ装置とのネットワー
ク接続が不能なときに、前記外部記憶媒体に記録された前記一部の情報を用いてゲーム処
理を行うゲーム処理手段とを備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、磁気カードを用いてゲーム機にアクセスした日時を基にカードIDを
生成するため、重複しないカードIDを簡単に生成することができる上にデータ管理が容
易となる。また、本発明により、出荷時にカードID(固有ID)の記録されていないカードを
用いてもカード使用時に冗長性の高いユニークなカードIDを発生し、そのカードIDを
用いてサーバのデータベースに登録した際に、冗長性の低いアクセスIDを発生しカード
に記録すると共に、アクセスIDを変換処理したアクセスコードをカードに印字する。こ
れにより、データ管理が容易になる。また、カード更新によるデータベースとの関連性の
管理が容易となる。また、特定のプレイヤのみ実行できるゲームプログラムを用意してお
くことで、集客効果を高めることができる。また、ゲーム機に表示するための文字メッセ
ージの入力を携帯端末から行えるため、ゲームセンタでの利用効率を高めることができる

【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、各図を参照して本実施形態について説明する。同図はゲームセンターに設置され
ているゲーム機のネットワーク構成図である。符号31,32は各地域(全国都道府県、
各市町村、東京23区等)に所在する遊戯施設、例えばゲームセンターである。各々のゲ
ームセンターには複数のゲーム機10が配備されている。ゲーム機10は大型ディスプレ
イを備えた業務用のゲーム機であり、店内に敷設されたLANケーブルケーブル、リピー
タ、ルータ、スイッチングハブ等から構成されるLANによって相互接続されており、さ
らに、ルータを介して外部のネットワーク61に接続している。ネットワーク61はIS
DN網、インターネット網、公衆電話回線網などの各種の専用回線若しくは公衆回線から
なるデータ通信網であり、サーバ装置40とゲーム機10との間で双方向データ通信可能
に構成されている。ゲーム機10とサーバ装置40間のデータ通信はオープンネットワー
クに適したTCP/IPに準拠している。
【0020】
プレイヤはゲーム機10にコインを投入してゲームを行うことができる他、磁気カード
20を利用してゲームを行うこともできる。磁気カード20はプレイヤのゲーム結果など
を記録するためのカードである。プレイヤがゲーム機10を操作して行ったゲームに関す
る各種の情報はネットワーク経由でサーバ装置40に送られ、データベース45上に登録
されるとともに、ゲーム処理に必要な一部の情報はゲーム機10において磁気カード20
に記録される。つまり、個々のプレイヤのゲームに関する情報はサーバ装置40にてデー
タ管理されるとともに、一部のデータについては、磁気カード20のデータ格納領域23
にバックアップされる。本明細書では、データ格納領域23にバックアップされるデータ
をカードデータと称する。本実施形態においては、磁気カード20のデータ管理を行うた
めに、サーバ装置40は下記の情報を相互に関連付けて個々のユーザ毎に記憶している。
・カードID
・アクセスID
・アクセスコード
ここで、「カードID」とは、磁気カード20を識別するための識別情報であり、個々
の磁気カード20に割り当てられるカードIDが互いに重複しない情報であれば、如何な
る情報を利用するかは特に限定されるものではないが、例えば、磁気カード20を用いて
ゲーム機10にアクセスしたときの日時(年月日時分秒)と当該ゲーム機10のシリアル
ナンバー(製造番号)の組み合わせから成るバイナリデータを利用することができる。つ
まり、上記日時が西暦2002年5月27日16時32分21秒であり、当該ゲーム機1
0のシリアルナンバーが9900A31Bであれば、カードIDは「9900A31B2
0020527163221」を表すバイナリ値となる。二人以上のプレイヤが同時刻に
同一のゲーム機10にアクセスしてゲームを行うことは通常考えられないため、当該アク
セス日時と当該シリアルナンバーを利用してカードIDを生成することで、互いに重複し
ないようにカードIDを割り当てることができる。上記のシリアルナンバーの他に、店舗
ごとに識別番号をつけ、さらに各店舗におけるゲーム機の管理番号もつける。これらの組
み合わせから固有の識別データを作成しても、互いに重複しないカードIDを作成するこ
とができる。
【0021】
本明細書において、単に「ID」と称するときは、外部記憶媒体(磁気カードを含む)
を識別するためのユニークな情報を意味するものとし、上述の「カードID」と同様にゲ
ーム機10のシリアルナンバーと時刻情報を基に生成することができる。
【0022】
一方、「アクセスID」とは、サーバ装置40がデータベース45上でデータ管理を行
うための0から始まる通し番号であり、新規登録を行う都度に値が1増加するように割り
当てられる。つまり、登録者がn人であれば、アクセスIDは0〜(n−1)の範囲をと
る。「アクセスコード」とは、アクセスIDを基に所定の関数演算により一意に得られる
コード情報であり、16文字の英数字から成る。このアクセスコードを用いれば、桁数が
少ないため、手入力操作が簡単になり、ユーザ認証に利用することができる。サーバ装置
40は上記のカードID、アクセスID、及びアクセスコードをプレイヤのゲームデータ
とともにデータベース45上に登録し、データ管理を行う。
【0023】
同図に示すように、ゲーム機10は、カードインターフェース(外部インターフェース
)11、カードID記録手段12、読取手段13、印字手段14、通信手段15、ゲーム
処理手段16、記憶手段17、入力手段18、画像表示手段19、及びアクセスコード発
行手段44を備えて構成されている。プレイヤが磁気カード20をカードインターフェー
ス11に挿入すると、読取手段13は磁気カード20の磁気データ記録領域22に記録さ
れているカードIDを読み取る。磁気カード20はカードIDが記録されない状態で出荷
されるため、カードIDの記録されていない磁気カード20をゲーム機10に差し込むと
、ゲーム処理手段16はカードIDを発行する。上述したように、カードIDを生成する
には、現在日時が必要となるため、ゲーム機10のゲーム処理手段(制御手段)は電源投
入時にサーバ装置40から現在時刻を取得し、内蔵タイマから得られた時刻を利用してカ
ードIDを生成する。サーバ装置40はNTPプロトコルによって正確な日時を取得して
おり、誤差が生じないように構成してある。これにより、全国区各地に所在するゲーム機
10は正確な時刻に同期して動作するため、誤差によるカードIDの重複を避けることが
できる。なお、電源投入時にサーバ装置から現在時刻を取得し、ゲーム機の内蔵タイマの
時刻を利用してカードIDを生成するやり方の他、ゲーム機がカードIDを生成する毎に
サーバ装置にアクセスして時刻情報を取得するようにしてもよいし、ゲーム機からシリア
ルナンバーの情報をサーバ装置へ送信し、その情報を受信したサーバ装置がそのシリアル
ナンバーとサーバ装置内部で管理している正確な時刻とを組み合わせてカードIDを生成
してゲーム機へ送信してもよい。
【0024】
但し、同一のカードIDが生成されたときには、カードIDの重複を避けるため、ゲー
ム処理手段16によるカードIDの発行は行わず、再度、磁気カード20がゲーム機10
に挿入された日時を基にカードIDを生成する。このようにして生成されたカードIDは
カードデータ(プレイヤのゲームに関する情報)と「アクセスIDの記録なし」を意味す
る情報とともに通信手段15を介してサーバ装置40に送信され、サーバに対するデータ
処理要求が行われる。通信手段41によって受信されたカードID、「アクセスIDの記
録なし」を意味する情報はデータ管理手段42に転送される。データ管理手段42は「ア
クセスIDの記録なし」を意味する情報から、ゲーム機10から送信されたカードID、
アクセスIDと一致するIDがデータベース45上にないと判断し、当該カードIDを新
規のカードIDとして新規ユーザ登録を行う。新規ユーザ登録を行うために、アクセスI
D発行手段43は新規のアクセスIDを発行する。アクセスID発行手段43が生成した
アクセスIDは通信手段41を介してゲーム機10宛てに送信される。
【0025】
これにより、データベース45にはカードID、アクセスID、及びカードデータが関
連付けられた状態でテーブル内に格納され、カードID及び/若しくはアクセスIDをキ
ーとしてカードデータを検索できるように構成されている。テーブル内に格納されるカー
ドデータはゲーム機10による更新要求により、随時、最新のデータにリライトされる。
【0026】
通信手段15にて受信されたアクセスIDはアクセスコード発行手段44によって、所
定の関数演算(例えば、暗号化処理)によりアクセスIDから一意に得られるアクセスコ
ードを生成する。アクセスコードは16文字の英数字から成るコード情報である。アクセ
スコードが生成されると、印字手段14は磁気カード20の印字領域21にアクセスコー
ドを印字する。また、カードID記録手段12はカードID記録領域22にカードIDを
記録する。上記の手順により、新規ユーザ登録が行われると、ゲーム処理手段16による
ゲーム処理が行われる。記憶手段17はROM、RAMなどから構成されるメモリデバイ
スであり、ゲームプログラムなどを格納する他、ゲームに関する情報などを記憶したり、
ゲーム処理手段16によるワークエリアとしても機能する。ゲーム機10には各種スイッ
チやレバーなどの入力手段18が設置されており、所定の入力操作を行うことにより、ゲ
ームを進めることができる。ゲーム映像は画像表示手段19によって表示される。
【0027】
新規ユーザ登録は上記の手順により行われるが、登録済みの磁気カード20をカードイ
ンターフェース11に装着すると、読取手段13によって読み取られたカードID、アク
セスID、及びカードデータはカードデータ処理要求とともにサーバ装置40に送信され
る。データ管理手段42はアクセスIDをキーとしてデータベース45を検索するが、一
致するアクセスIDがデータベース上にあったときは、そのIDに対応するゲームに関す
る情報を通信手段を介してゲーム機に送信する。該当するアクセスIDがない場合には、
カードIDをキーとして再検索する。一致するカードIDがデータベース上にあったとき
は、そのIDに対応するゲームに関する情報を通信手段を介してゲーム機に送信する。該
当するカードIDがデータベース45上にないと判断した場合は、当該カードを新規のカ
ードとして、上記の新規ユーザ登録を行う。このように検索されたカードデータ(ゲーム
に関する情報)はカードID及びアクセスIDとともにサーバ装置40からゲーム機10
に送信される。以上の手順により、ゲーム機10とサーバ装置40との間でゲーム処理に
必要な交信が交わされると、ゲーム処理手段16によるゲーム処理が実行される。
【0028】
磁気カード20がゲーム機10のカードインターフェース11に差し込まれると、磁気
カード20に記録されているデータがゲーム機10からサーバ装置40に送信され、サー
バ装置40において下記の処理が行われる。
<ステップS1>
受信したデータに「アクセスID」が含まれているか?
YES→ステップS2へ
NO→ステップS3へ
<ステップS2>
「アクセスID」をキーとしてデータベース45を検索して、該当データがあったか?
YES→ステップS4−2へ
NO→ステップS4−4へ
<ステップS3>
受信したデータに含まれている「カードID」をキーとしてデータベース45を検索し
て、該当データがあったか?
YES→ステップS4−3へ
NO→ステップS4−1へ
<ステップS4−1>
磁気カード20は「未登録カード(新規カード)」であると判断する。「アクセスID
」を新規に発行し、受信したデータとともにデータベース45に新規登録する。データベ
ース45に記録した結果(新規発行した「アクセスID」を含む)をゲーム機10に返送
し、処理を終了する。
<ステップS4−2>
磁気カード20は「登録済カード(通常カード)」であると判断し、「アクセスID」
で検索した結果を受信したデータで更新する。データベース45に記録した結果をゲーム
機10に返送し、処理を終了する。尚、データベース45に記録した結果のほかにも、必
要に応じて、必要なタイミングで各種のデータ(例えば、「アクセスID」、「カードI
D」、「受信したアイテム所持情報とサーバ装置側に記憶されているアイテム所持情報を
合成した最新のアイテム所持情報」、「キャラクタのカスタマイズ設定情報」など)がゲ
ーム機10に返送される。
<ステップS4−3>
磁気カード20は「アクセスID未書き込みカード」であると判断し、カードIDでの
検索結果を受信したデータで更新する。データベース45に記録したデータをゲーム機1
0に返送して、処理を終了する。尚、このような事態は「アクセスID」発行直後の通信
不良でサーバ装置40から返送されるデータをゲーム機10が受信できなかった場合や、
磁気カード20への「アクセスID」書き込み失敗などの原因で発生する。
<ステップS4−4>
磁気カード20は「異常なアクセスIDを有するカード」であると判断し、ステップS
4−1へ再帰する。
【0029】
尚、磁気カード20の有効期限は、特に限定されるものではないが、有効期限を定める
場合には、カードIDの更新が必要となる。カードIDの更新はゲーム機10の入力手段
18を操作することで手続きをすることができるが、本実施形態ではカードIDの記録は
カードID記録手段12によって行われるため、カードIDの記録が行われて、サーバ装
置40へ当該カードIDが送信される際に通信不良が生じると、磁気カード20のカード
IDの更新はできても、サーバ装置40でのカードIDの更新処理が未処理のままとなり
、カードIDの更新が失敗するおそれがある。そこで、カードID記録手段12は更新前
のカードIDとともに更新後のカードIDを磁気データ記録領域22に記録する。これに
より、通信不良によりカードID更新が正常に行われなかったときでも、更新前のカード
IDを基にカードIDの更新処理を再度行うことが可能となる。この他にも、例えば、サ
ーバ装置40にてグローバルカードIDを発行し、カードIDの更新の際には当該グロー
バルカードIDを更新後の磁気カード20にコピーすることで、上記の通信不良によるカ
ードIDの更新失敗をリカバーすることができる。グローバルカードIDの発行処理はカ
ードIDの新規発行処理の際に同時に行われ、データベース45での検索はグローバルカ
ードIDを用いて行われる。また、磁気カードにはアクセスコードが印字されていないし
、ゲームに関するデータも記録されていない状態で出荷されるため、カードID、アクセ
スID、アクセスコート及びゲームに関するデータを更新後のカードにコピーすることで
、サーバでの変更処理をすることなくカードの更新ができる。更新を行った際は、更新前
のカードに更新済みであるフラグがセットされて、再使用ができないようにする。
【0030】
磁気カード20の更新処理は以下のように行われる。
【0031】
磁気カード20の使用期限(プレイ回数)は磁気カード20に記録されるように構成さ
れている。使用期限(プレイ回数)の満了した磁気カードをカードインターエース11に
差し込むと、ゲーム機10の画像表示手段19には期限満了の警告が表示される。このと
きに、プレイヤがボタン操作で更新を指示すると、もう一枚の磁気カードを差し込むよう
に指示される。プレイヤがこの指示に従い、新たな磁気カードをカードインターフェース
11に差し込むと、使用期限の切れた磁気カードには更新済みフラグが書き込まれ、使用
不能にされた上で「更新済」と印字され、カードインターフェース11から排出される。
一方、新しい磁気カードには、使用期限の切れた磁気カードの「カードID」、「アクセ
スID」、及び「引継ぎが必要なデータ(使用頻度など新カードに引き継ぐことが不要デ
ータを除いたデータ)」が複写された上で使用期限の切れた磁気カードの「アクセスコー
ド」が印字される。
【0032】
本実施形態においては、プレイヤは磁気カード20を利用してゲームプレイできる他、
磁気カード20に印字されたアクセスコードを利用して会員登録を行うことで、各種のネ
ットサービスの提供を受けることができる。つまり、アクセスコードはプレイヤの個人認
証手段として利用することができる。会員登録は携帯電話50からサーバ装置40にイン
ターネット接続し、メニュー欄から会員登録を選択し、入力案内画面に従って、アクセス
コードを入力することにより行われる。携帯電話50を識別するための端末IDはカード
ID、アクセスID、アクセスコード、カードデータとともに関連付けられてデータベー
ス45上に登録され、携帯電話50からカードデータを参照したり、或いはカードデータ
を書き換えたりすることができる(例えば、ゲームに登場するキャラクタの容姿を変えた
り、アイテムを装備させる等)。
【0033】
携帯電話50を利用したネットサービスとしては、例えば、ゲーム攻略アドバイスや最
新ゲーム情報を含む携帯電話50へのメール配信サービスを利用できる他、プレイヤが入
力した文字メッセージをサーバ装置40にて登録しておき、プレイヤがゲーム機10でゲ
ームプレイする前のデモンストレーションにて、或いはゲーム終了時のエンディング画面
などの予め定められた所定のタイミングで当該文字メッセージを表示するサービスを提供
できる。このような文字メッセージとしては、携帯電話50から簡易に入力可能な程度の
文字数、例えば、20文字前後が好ましい。文字メッセージを入力するための手段として
、ゲーム機10の入力手段18を利用することもできるが、ゲームセンターにおける集客
効果を高め、ゲームセンターの売り上げを上げるには入力手段18を利用して当該文字メ
ッセージを入力させるよりも、携帯電話50などの入力手段51を利用する方が望ましい

【0034】
携帯電話50に表示されるべきメッセージとしては、プレイヤの入力操作に応答してゲ
ームが進行し、そのゲーム結果に対応してメッセージを表示するように構成してもよい。
例えば、ダーツゲームやボーリングゲームにおいて、獲得ポイントに対応したメッセージ
(例えば、獲得ポイントが0〜10ポイントのときは「ダメだ」、獲得ポイントが11〜
20ポイントのときは「まだまだ」、獲得ポイントが21〜30ポイントのときは「OK
」など)をサーバ装置40のデータベース45に予め記憶しておき、プレイヤが獲得した
ゲーム結果が30ポイントのときは、「OK」というメッセージをサーバ装置40からネ
ットワーク61及びセルラネットワーク62を介して携帯電話50へメール送信してもよ
い。
【0035】
もとより、携帯電話50へメール送信されるメッセージとしては、自己の獲得ポイント
に対応したメッセージだけでなく、対戦相手の獲得ポイントに対応したメッセージでもよ
い。つまり、プレイヤAとプレイヤBが対戦する場合において、プレイヤBの獲得ポイン
トに対応するメッセージをプレイヤAの携帯電話50にメール送信するように構成しても
よい。獲得ポイントに対応したメッセージの内容としては、プレイヤ毎に異なる内容のメ
ッセージを表示するように構成してもよい。また、対戦相手(プレイヤB)の携帯電話5
0にメッセージが表示される場合には、自己(プレイヤA)の携帯電話50に「対戦相手
に○○のメッセージが表示されている」ことを知らせる旨を表示してもよい。
【0036】
尚、携帯電話50に送信されるメッセージとしては、プレイヤが獲得したポイントに対
応するメッセージに加えて、又はこれに替えて、「特別のゲーム結果」に対応したメッセ
ージを予めデータベース45に記憶しておき、これを携帯電話50に送信するように構成
してもよい。「特別のゲーム結果」としては、例えば、ボーリングゲームにおいて「スト
ライク」を出したときや、ダースゲームにおいて「ど真ん中に命中した」ときなどのよう
にプレイヤが優れた技能を発揮したときに得られるゲーム結果をいう。プレイヤの入力操
作によって得られたゲーム結果が予め設定された「特別のゲーム結果」である場合には、
サーバ装置40は「特別のメッセージ」を携帯電話50に送信する。これを受信した携帯
電話50の表示部には「特別のメッセージ」が表示される。
【0037】
携帯電話50を利用すれば、プレイヤはゲームセンターに居なくても、いつでもどこで
も文字メッセージを簡単に入力することができ、さらにはゲームセンーの回転率を高める
ことができる。さらに、アクセスコードは16文字の英数字からなるコード情報であるた
め、入力操作が簡単である上に、カードIDとリンクされているため、個人認証に便利で
ある。携帯電話50から入力された文字メッセージはパケット通信によりセルラネットワ
ーク62及びネットワーク61を介してサーバ装置40に送信される。但し、文字メッセ
ージの入力手段は携帯電話に限らず、PDA、PHS、ノート型パソコン、パーム型PC
、電子手帳などの各種移動通信端末を用いることができる。また、サーバ装置40に登録
できる文字メッセージは複数設定でき、ゲーム場面に適した文字メッセージを画面に表示
することも可能である。例えば、対戦ゲームなどでゲームの勝敗が決定した時点で、遊戯
者が所定の画面で所定の操作を行うと(ボタン入力、方向キー入力など)予め登録した複
数の文字メッセージから遊戯者が所定の操作により選択した任意のメッセージを対戦相手
のゲーム機10に表示するように構成することもできる。
【0038】
具体的には、図2に示すように、所定の操作を行うと予め設定された文字メッセージが
対戦中の画面に重ねて表示されるようにしてもよい。また、図3のように、所定の操作を
行うと対戦中の画面から文字メッセージを表示する画面に切り替わり、予め設定された文
字メッセージが表示されるようにしてもよい。または、図4のように、あるプレイヤがゲ
ーム中に別のプレイヤが対戦を申し込んできたときに、その申し込みがあった旨を知らせ
る画面に切り替わったときに、所定の操作をすると、予め設定された文字メッセージが表
示されるようにしてもよい。
【0039】
また、上記の説明では、サーバ装置40から携帯電話機50にメッセージを送信する場
合を例示したが、ゲーム機10にメッセージを送信するように構成してもよい。ボーリン
グやダーツなどのように、プレイヤAとプレイヤBが交代でゲームをする場合において、
プレイヤBの獲得ポイントに対応するメッセージをプレイヤAのゲーム機10に送信する
ように構成してもよい。獲得ポイントに対応したメッセージの内容としては、プレイヤ毎
に異なる内容のメッセージを表示するように構成してもよい。また、対戦相手(プレイヤ
B)のゲーム機10にメッセージが表示される場合には、自己(プレイヤA)のゲーム機
10に「対戦相手に○○のメッセージが表示されている」ことを知らせる旨を表示しても
よい。また、「特別のゲーム結果」に対応した「特別のメッセージ」を表示するように構
成してもよい。
【0040】
さて、ゲーム機10とサーバ装置40はネットワーク60を介して交信可能であるため
、サーバ装置40は、遊戯者のゲーム成績、スキルレベル、ゲームセンターの所在地、プ
レイ時刻などの各種情報(以下、プレイ情報と称する)を取得することができる。サーバ
装置40は会員登録をしている遊戯者に対して、プレイ情報を携帯電話50にメール送信
したり、インターネット上のWebページにアップロードしたりすることができる。当該
Webページにはゲームセンターでの稼動率(プレイ人数/プレイ可能人数)を算出し、
「混んでいる」、「空いている」、「普通」などの表示をすることができる他、上級レベ
ルの遊戯者がゲームプレイしているゲームセンターの名称、所在地などを表示することが
できる。また、成績優秀者をインターネット上で公表することもできる。遊戯者はインタ
ーネット接続機能を搭載した携帯電話50の検索機能を利用して、ゲームが盛り上がって
いるゲームセンターや、対戦したい相手のいるゲームセンター、自己のレベルにあった遊
戯者が多くいるゲームセンター、レベルの高い遊戯者が多くいるゲームセンター等を検索
することができる。ゲームセンターの場所がわからないときに備えて、案内地図をダウン
ロードできるようにマップデータを用意しておいてもよい。これらのネットサービスを通
じて、遊戯者にゲームプレイに対するインセンティブを与えることができる。
【0041】
サーバ装置40には、上記のデータの他、カードテーブル、登録ユーザテーブル、アド
バイステーブル、アドバイスメッセージ、ユーザデータテーブル、チームテーブル、及び
BAユーザテーブルが登録されている。カードテーブルは遊戯者がゲームプレーを行う都
度にゲーム履歴や各種ゲームパラメータを更新するためのテーブルであり、磁気カード2
0のカードID、遊戯者のレベル、経験値、勝敗数などを含むカードデータと、対戦履歴
、店舗履歴、遊戯者に対する評価などを含むその他のデータを登録する。ここで、「対戦
履歴」とは、対戦終了時にゲーム機で特定のボタン操作を行うことでサーバ装置40に記
憶する対戦履歴にマークフラグをセットする。評価とは、対戦履歴に記憶されている対戦
相手に対し、予め決められた項目(「テクニシャン」、「トリッキー」など)の評価項目
を投票することができ、評価された側は投票の集計結果を見ることができる。カードデー
タはカードテーブルに登録される他、ネットワーク60を介して、磁気カード20にもそ
のコピーが記録される。なお、ゲーム機10からカードデータをサーバ装置40へ送って
カードテーブルに登録すると伴に、同じデータを、直接、ゲーム機10から磁気カード2
0に記録してもよい。つまり、遊戯者がゲームプレイを終了すると、その時点における最
新のカードデータが磁気カード20にバックアップされる。カードデータはゲームをする
上で必要最小限のデータとして予め特定のものに選定されているため、ネットワークに障
害が生じ、ゲーム機10がサーバ装置40に接続できない場合でも、磁気カード20に記
録されたカードデータを利用することで引き続きゲームプレイを楽しむことができる。
【0042】
登録ユーザテーブルは会員登録した遊戯者の登録状況を記録するためのテーブルであり
、ユーザID,端末ID,カードIDの他、会員登録日、ライセンス期限などのその他の
各種データを記録する。サーバ内での遊戯者の情報管理は一元的に統一されたユーザID
を通じて行われる。このため、仮に遊戯者が磁気カード20を紛失し、これを取得した第
三者が磁気カード20を利用してゲームプレイしようとしても、当該第三者は携帯電話等
を利用した端末IDによる個人認証により、本人確認ができないため、第三者の不正使用
を防止できる。また、ユーザIDによって、端末IDとカードIDとはリンクされている
ため、紛失した磁気カード20を無効化処理し、新たな磁気カード20を有効化処理する
ことが可能となる。
【0043】
アドバイステーブルは会員登録した遊戯者の端末装置にゲームプレイをする上で参考に
なるアドバイスをメール送信するためのテーブルである。本明細書では、メール送信され
るアドバイスをアドバイスメールと称する。アドバイステーブルには、遊戯者の行動パタ
ーンを反映したデータを記録する。例えば、格闘ゲームであれば、対戦時の攻撃種類別回
数、攻撃失敗種類別回数、受けたダメージの種類別回数などを記録する。また、サッカー
ゲームであれば、シュートの成功率、ドリブルの巧拙、パスの正確さなどを記録する。サ
ーバ装置40はこれらのデータを統計的に解析し、遊戯者の長所、短所を分析する。例え
ば、ゴール前のゲーム場面において、遊戯者がシュートを選択する確率が高いにもかかわ
らず、シュートが成功する確率が低い場合には、「キミはゴール前でシュートが成功する
確率が低いので、あせらず、味方にパスを繋げるとよい」等のアドバイスをメール配信す
る。また、サーバ装置40は遊戯者の対戦相手の行動パターンから、当該対戦相手の弱点
等を分析し、攻略方法をメール配信するように構成することもできる。例えば、対戦相手
のフィールド中央付近におけるドリブルカットが成功する確率が低い場合には、「対戦相
手はフィールド中央付近のドリブルカットが下手だから、ドリブル中央突破を試みるとよ
い」等のアドバイスをメール配信する。これらのアドバイスは予め文章化されたアドバイ
スメッセージ104として、複数パターン用意されており、サーバ装置40は上記の分析
結果から妥当なメッセージを選択し、遊戯者の端末装置に送信する。
【0044】
ユーザデータテーブルには会員登録した遊戯者の基本情報を記録するためのテーブルで
あり、ユーザID、ゲームに登場するキャラクタのニックネーム、遊戯者の生年月日、勝
利ポイントなどが登録されている。チームテーブルは、チームの基本情報を登録するため
のテーブルである。本実施形態では、遊戯者は複数参加してチーム(グループ、団体)を
結成し、チーム内でのゲーム成績を競うことができる。チームは誰でも結成することがで
き、チーム名とパスワードをサーバ装置40に登録することで、チームが作られる。チー
ムの設立者がリーダになり、他の遊戯者はリーダ等から「チーム名」と「パスワード」を
取得することにより、チームに所属することができる。チームが複数ある場合、遊戯者は
1つのチームにのみ所属することができる。チームに属する各々の遊戯者のゲーム成績の
総和がそのチームのゲーム成績となる。チームのゲーム成績は各地域に所在するゲームセ
ンター毎にチーム単位でサーバ装置40にて集計され、成績上位チームのランキングが公
表される。ゲーム成績をゲームセンター毎に集計することにより、本システムを導入して
いるゲームセンターは遊戯者に対してゲーム参加へのインセンティブを与えることができ
る。
【0045】
さらに、チーム内の各遊戯者のゲーム成績もサーバ装置40にて集計され、ランキング
表示される。同程度の技能レベルを有する遊戯者がチームを結成し、そのチーム内でのゲ
ーム成績を競うことにより、遊戯者は無理なくゲーム成績を競うことができ、技能の向上
を図ることができるとともに、ゲーム参加へのインセンティブを高めることができる。ま
た、各遊戯者のゲーム成績をチーム内で閲覧可能にすることにより、遊戯者のコミュニケ
ーションの場を提供することができ、ゲーム参加へのインセンティブを与えることができ
る。
【0046】
BAユーザテーブルは、携帯電話などの端末装置でプレイするためのミニゲームの進行
管理に関するデータを記録するためのテーブルである。このミニゲームは、キャラクタを
育成するためのシミュレーションゲームである。BAユーザテーブルには、ミニゲームで
登場するキャラクタのIDなどが記録される。ミニゲームのゲーム成績によって、遊戯者
は携帯電話の着信メロディ、待ち受け画像、ゲームで使用する仮想通貨、ゲームセンタで
利用可能なアイテムを取得できる。
【0047】
また、記憶手段17にゲーム展開や難易度にバリエーションのある複数のゲームプログ
ラムを格納しておき、ある一定の成績(例えば、ゲームセンターで最高スコアを出す)を
出したプレイヤのカードIDをサーバ装置40にて記憶しておき、当該プレイヤが再度ゲ
ームセンターに出向いたときに、当該プレイヤのみがプレイできる特別のゲームプログラ
ムを用意しておくと、ゲームへのインセンティブを高めることができ、集客効果の向上に
役立つ。通常は同一ゲームのゲームソフトはどこでプレイしても同じ内容になっているが
、本発明のように予め内容の異なる複数のゲームプログラムを記憶手段17に記憶してお
き、どの遊戯者がどこのゲームセンターでどのゲーム機でどのゲームを実行したかをサー
バ装置40にて記憶しておくことにより、遊戯者にオリジナリティのあるゲーム環境を提
供することができる。つまり、本発明によれば、遊戯者はある特定のゲームセンターに配
備されている複数のゲーム機のうち特定のゲーム機でのみプレイできるゲームプログラム
(以下、スペシャルゲームと称する)を用意できるため、当該特定のゲーム機でのゲーム
プレイのインセンティブを与えることができ、集客効果を高めることができる。さらに、
携帯電話50からのアクセスにより、複数のゲームプログラムの中からスペシャルゲーム
を選択するように構成してもよい。つまり、ある遊戯者がゲーム機に磁気カードを挿入す
ると、サーバ装置に磁気カードのIDを送信し、受信したサーバ装置は、その遊戯者がス
ペシャルゲームで遊べる遊戯者か否かを判断し(スペシャルゲームを開始できる条件を満
たしているかを判断し)、スペシャルゲームが可能であればスペシャルゲームを開始する
信号をそのゲーム機に送信する。その信号を受信したゲーム機は記憶領域に記憶されてい
るスペシャルゲームのプログラムを実行することができる。また、遊戯者が所属している
チームの他の遊戯者であれば、スペシャルゲームが遊べるように設定することも可能であ
るし、ランダムに決定された遊戯者がスペシャルゲームで遊べるように設定することも可
能である。
【0048】
以上、説明したように、本実施形態によれば、カードID20を用いてゲーム機10に
アクセスした日時を利用してカードIDを生成するため、データ管理を簡素化できるとと
もに、カードIDとリンクされた英数字16文字からなるアクセスコードを個人認証手段
として利用できるため、利便性に優れている。また、サーバ装置40でカードIDを発行
する構成を採用すると、カードIDの登録手続き中に通信不良が生じ、データの二重登録
が行われる可能性があるが、ゲーム機10にてカードIDを発行することにより、かかる
不都合が生じない。
【0049】
また、特定のプレイヤのみが利用できるゲームプログラムを予め用意しておくことで、
ゲーム参加へのインセンティブを高めることができ、集客効果を向上できる。さらに、文
字メッセージの入力手段として、携帯電話などの移動通信端末を利用することで、プレイ
ヤの空き時間を利用しての文字メッセージの入力を促し、以ってゲームセンターでの利用
率を高めることで、集客効果の向上を図ることができる。
【0050】
尚、上述の説明においては、カードIDを記憶する手段として磁気カード20を例示し
たが、本発明はこれに限られるものではなく、ICカードなどのカード式記憶媒体を用い
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は本発明のゲーム機のネットワーク構成図である。
【図2】図2は所定の操作を行うと予め設定された文字メッセージが対戦中の画面に重ねて表示されることを示す図である。
【図3】図3は所定の操作を行うと予め設定された文字メッセージが対戦中の画面に重ねて表示されることを示す図である。
【図4】図4は所定の操作を行うと予め設定された文字メッセージが対戦中の画面に重ねて表示されることを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶媒体を脱着自在に構成した外部インターフェースと、
前記外部インターフェースに装着された外部記憶媒体に所定のアルゴリズムによりID
を生成する手段と、
前記生成したIDを前記外部記憶媒体に設けられた磁気データ記録領域に記録するID
記録手段と、
前記IDと対応し、遊戯者が目視により識別できる識別情報を生成する手段と、
前記識別情報を前記外部記憶媒体の印字領域に印字する印字手段を備えた、ゲーム機。
【請求項2】
前記IDは時刻情報と前記ゲーム機に関する固有の情報を基に生成される識別情報であ
る、請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記ゲーム機はネットワークを介して接続するサーバ装置から時刻情報を取得する、請
求項1又は請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
複数のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたプログラムの中から所定の要件を満たすことを条件に選ばれ
た特定のゲームプログラムを読み取り、当該ゲームプログラムの実行を可能とするゲーム
処理手段とを備えた、ゲーム機。
【請求項5】
前記所定の要件は、ゲームにおいて一定の成績を得ることである、請求項4に記載のゲ
ーム機。
【請求項6】
端末装置から入力された文字メッセージをデータベース上で記憶し、データ管理するた
めのデータ管理手段と、
前記文字メッセージをプレイヤが操作するゲーム機の画像表示手段に表示するために前
記ゲーム機に送信するための通信手段とを備える、サーバ装置。
【請求項7】
複数のゲーム機とネットワーク接続されたサーバ装置とからなるゲームシステムであっ
て、
前記ゲーム機は、
外部記憶媒体を脱着自在に構成した外部インターフェースと、
外部記憶媒体を使用した際に、IDを重複無く生成し、前記外部インターフェースを
通じて前記外部記憶媒体に設けられた磁気データ記録領域にIDを記録する記録手段と、
前記IDをサーバ装置に登録要求し、前記サーバ装置から、前記IDと関連づけられ
たアクセスIDを受領し、前記外部記憶媒体に設けられた磁気データ記録領域にアクセス
IDを記録する記録手段と、
アクセスIDを所定の変換処理により得られる別のユニークなアクセスコードを外部
記憶媒体の印字領域に印字する印字手段を備える、ゲームシステム。
【請求項8】
複数のゲーム装置とネットワーク接続されたサーバ装置とからなるゲームシステムであ
って、
複数のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたプログラムの中から所定の要件を満たすことを条件に選ばれ
た特定のゲームプログラムを読み取り、当該ゲームプログラムの実行を可能とするゲーム
処理手段とを備えた、ゲームシステム。
【請求項9】
複数のゲーム機とネットワーク接続されたサーバ装置とからなるゲームシステムであっ
て、
ネットワーク接続可能な端末装置から入力された文字メッセージをデータベース上で記
憶し、データ管理するためのデータ管理手段と、
プレイヤの所定の操作に応答して前記文字メッセージをプレイヤが操作するゲーム機の
画像表示手段に表示する表示手段とを備える、ゲームシステム。
【請求項10】
外部記憶媒体に記憶されたゲームに関する情報を読取り可能な複数のゲーム機と、前記
ゲーム機にネットワーク接続するサーバ装置とから構成されるゲームシステムであって、
前記ゲーム機は、
外部記憶媒体を脱着自在に構成した外部インターフェースと、
前記外部インターフェースに装着された外部記憶媒体を識別するIDを決定する手段
と、
前記識別情報に1対1で対応し、遊戯者が識別するための遊戯者用の識別情報を決定す
る決定手段と、
前記遊戯者用の識別情報を前記外部記憶媒体の所定の箇所に印字する印字手段と、
決定された前記IDとゲームに関する情報をサーバ装置に送信する送信手段と、
前記サーバ装置に送信する前記ゲームに関する情報の一部を前記外部記憶媒体に記録
する記録手段とを備え、
前記サーバ装置は、
ゲーム機から送信される前記IDを管理するための管理用の識別情報を決定する手段
と、
管理用の識別情報をゲーム機へ送信し、かつ、前記ゲーム機からの要求に応答して前
記記憶手段に記憶されている情報の全部又は一部を前記ゲーム機に送信する送信手段と、
前記ゲーム機とのネットワーク接続が可能なときに、ゲーム機がゲーム処理を行うた
めに、前記記憶手段に記憶された情報の全部又は一部を要求された前記ゲーム機に送信し
、一方で、前記サーバ装置とのネットワーク接続が不能なときに、前記外部記憶媒体に記
録された前記一部の情報を用いてゲーム処理を行うゲーム処理手段とを備える、ゲームシ
ステム。
【請求項11】
ユーザの操作入力に応答してゲームの進行を制御するゲーム制御手段を備え、
前記ユーザが文字メッセージを入力する文字メッセージ入力手段を備える端末装置と、前記ゲームを行うユーザを識別してデータベースに登録するユーザ登録手段と、前記登録したユーザが前記文字メッセージ入力手段により入力した、前記ゲーム制御手段の制御の下に進行されるゲームにおいて決定される獲得ポイントに対応した文字メッセージを予め前記データベース上に登録して管理するデータ管理手段と、を備えるサーバ装置と、にネットワークを介して情報通信可能に接続される業務用ゲーム装置であって、
前記データ管理手段が前記ゲーム制御手段からの要求に対して前記データベースを検索して求めた前記登録したユーザの獲得ポイントに対応した文字メッセージを含むゲーム画像を表示する画像表示手段と、を備え、
前記ゲーム制御手段は、前記登録したユーザの操作入力によって獲得ポイントを決定し、
前記画像表示手段は、決定された前記獲得ポイントに対応した文字メッセージを含むゲーム画像を表示する、業務用ゲーム装置。
【請求項12】
ユーザの操作入力に応答してゲームの進行を制御するゲーム制御手段を備え、
前記ユーザが文字メッセージを入力する文字メッセージ入力手段を備える端末装置と、前記ゲームを行うユーザを識別してデータベースに登録するユーザ登録手段と、前記登録したユーザが前記文字メッセージ入力手段により入力した、前記ゲーム制御手段の制御の下に進行されるゲームの結果に対応した文字メッセージを予め前記データベース上に登録して管理するデータ管理手段とを備えるサーバ装置と、にネットワークを介して情報通信可能に接続される業務用ゲーム装置であって、
前記データ管理手段が前記ゲーム制御手段からの要求に対して前記データベースを検索して求めた前記登録したユーザのゲームの結果に対応した文字メッセージを含むゲーム画像を表示する画像表示手段と、を備え、
前記ゲーム制御手段は、前記登録したユーザの操作入力によってゲームの結果を決定し、
前記画像表示手段は、決定された前記ゲームの結果に対応した文字メッセージを含むゲーム画像を表示する、業務用ゲーム装置。
【請求項13】
前記画像表示手段は、前記ゲーム制御手段の制御の下に前記登録したユーザの操作入力によって進行されるゲームにおける予め設定されたタイミングで、前記登録したユーザの文字メッセージを含むゲーム画像を表示する、請求項11又は12に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記画像表示手段は、前記ゲーム制御手段の制御の下に進行されるゲームにおいて、前記登録したユーザの操作に応答して、前記登録したユーザの文字メッセージを含むゲーム画像を表示する、請求項11又は12に記載のゲームシステム。
【請求項15】
ゲームを行うユーザを識別してデータベースに登録するユーザ登録手段を備え、
前記ユーザが文字メッセージを入力する文字メッセージ入力手段を備える端末装置と、前記ユーザの操作入力に応答して前記ゲームの進行を制御し、前記登録したユーザの操作入力によって前記ゲームの獲得ポイントを決定するゲーム制御手段と画像表示手段とを備える業務用ゲーム装置と、にネットワークを介して通信可能に接続され、
さらに、前記登録したユーザが前記文字メッセージ入力手段により入力した、前記ゲーム制御手段の制御の下に進行される前記ゲームにおいて決定される獲得ポイントに対応した文字メッセージを予め前記データベース上に登録して管理するデータ管理手段を備え、
前記データ管理手段が前記ゲーム制御手段で決定した前記獲得ポイント対して前記データベースを検索して求めた前記登録したユーザの当該獲得ポイントに対応した文字メッセージを含むゲーム画像が、前記画像表示手段に表示されるようにした、サーバ装置。
【請求項16】
前記ユーザが文字メッセージを入力する文字メッセージ入力手段を備える端末装置と、前記ユーザの操作入力に応答して前記ゲームの進行を制御し、前記登録したユーザの操作入力によって前記ゲームの結果を決定するゲーム制御手段と画像表示手段とを備える業務用ゲーム装置と、にネットワークを介して通信可能に接続され、
さらに、前記登録したユーザが前記文字メッセージ入力手段により入力した、前記ゲーム制御手段の制御の下に進行される前記ゲームにおいて決定される結果に対応した文字メッセージを予め前記データベース上に登録して管理するデータ管理手段を備え、
前記データ管理手段が前記ゲーム制御手段で決定した前記ゲームの結果に対して前記データベースを検索して求めた前記登録したユーザの当該ゲームの結果に対応した文字メッセージを含むゲーム画像が、前記画像表示手段に表示されるようにした、サーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−244888(P2007−244888A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−128134(P2007−128134)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【分割の表示】特願2006−238159(P2006−238159)の分割
【原出願日】平成15年6月11日(2003.6.11)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】