説明

ゲーム用コントローラおよびサーバ装置

【課題】連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができるようにする。
【解決手段】ゲーム用コントローラ2による仮想弾の発射回数が所定の回数になると、50msの一定周期で連射が行われていたのが、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。また、ゲーム用コントローラ2が、ゲーム機1を介してサーバ装置60から連射モード切替信号を受信する毎に、ゲーム用コントローラ2の連射モードが一定周期連射モードと不定周期連射モードとの間で切り替わり、一定周期連射モードにおいては50msの一定周期で連射が行われる一方、不定周期連射モードにおいては、不定周期で連射が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連射を制御するゲーム用コントローラおよびサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンター等に設置されたゲーム機においては、遊技者がコントローラに設けられたボタンを押下し続けると、入力操作が連続して行われる連射機能を備えるものが存在する。この連射機能を用いれば、遊技者は1回ずつボタンを操作する必要がないため、入力操作が楽であるとともに、遊技者による押下操作では得ることのできない操作感を実現することができる。
【0003】
特許文献1には、連射用のボタンを単射用のボタンに並設することで、単射から連射への操作の切り替えを即座に行うことが可能なゲーム用コントローラが開示されている。
【0004】
【特許文献1】実公平6−17484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の連射機能は、ボタンが操作されている間、例えば50ms毎に1発の一定周期で連射が行われるものであるため、連射機能によりゲームで表現される操作感は単調なものであった。よって、ゲームの興趣を向上させるために、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することが可能なゲーム用コントローラおよびサーバ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0007】
本発明のゲーム用コントローラは、外部から操作されるボタンと、前記ボタンが操作されると操作信号を出力する操作信号出力手段と、前記ボタンが操作されている間、前記操作信号出力手段から前記操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記操作信号出力手段から前記操作信号を不定周期で出力させる操作信号出力制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、所定の条件が成立すると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガン等の調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0009】
また、本発明のゲーム用コントローラにおいて、前記操作信号出力制御手段は、前記所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記操作信号の出力を許可するか否かを乱数抽籤により前記一定周期で決定し、前記操作信号の出力が許可されたタイミングで前記操作信号を出力させてよい。上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、所定の条件が成立すると、弾丸の発射を許可するか否かが乱数抽籤により一定周期で決定され、弾丸の発射が許可されたタイミングで弾丸が発射される。これにより、不定周期の連射を好適に実現することができる。
【0010】
本発明のサーバ装置は、外部からボタンが操作されると操作信号をゲーム機に出力するゲーム用コントローラと通信可能に接続されたサーバ装置であって、前記ボタンが操作されている間、前記ゲーム用コントローラから前記操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記ゲーム用コントローラから前記操作信号を不定周期で出力させるゲーム用コントローラ制御手段を有することを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、所定の条件が成立すると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガン等の調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態にかかるゲーム用コントローラ2は、マシンガン等を模した形態にされており、ゲーム機1に接続されている。また、本実施の形態にかかるサーバ装置60は、複数台のゲーム機1が接続されたインターネット網100に接続されており、各ゲーム機1および各ゲーム機1に接続されたゲーム用コントローラ2と通信可能にされている。尚、ゲーム機1は、コインやメダル、遊技球等の他、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いてゲームを行うものであるが、以下の説明においては、遊技媒体としてメダルを用いるものとして説明する。
【0014】
(ゲーム機1の機械的構成)
ゲーム機1は、図1に示すように、マシンガン等を模したゲーム用コントローラ2を遊技者50が手に持って、後述するモニタ19の表示画面19aに表示された射撃対象物に向かって仮想弾を発射するガンシューティングゲームを行うものであり、サーバ装置60を介して、同一店舗又は他の店舗に設置された他のゲーム機1とネットワークによる対戦を行う構成にされている。
【0015】
ゲーム機1の筐体1aには、敵キャラクタ等の射撃対象物を表示画面19aに表示するモニタ19が遊技者50に対向するように設けられている。筐体1aの下方には、メダル投入口4を有する操作面1bが設けられている。メダル投入口4は、図3のメダル選別装置4aに連絡されており、メダル投入口4に投入されたメダルは、メダル選別装置4aにより検知される。メダル投入口4にメダルが投入されると、ゲームが開始される。また、筐体1aには、演出音を出力する図示しないスピーカ39が設けられている。
【0016】
操作面1bには、ケーブル13の一端が接続されている。このケーブル13の他端は、ゲーム用コントローラ2に接続されている。なお、ゲーム用コントローラ2は、ケーブル13で電気的に接続された構成に限定されず、無線通信により操作面1bとの間で各種信号の送受信を行う構成であってもよい。
【0017】
(ゲーム用コントローラ2の機械的構成)
図1に示すように、ゲーム用コントローラ2には、センサ11とボタンとしてのトリガボタン12とが設けられている。また、ゲーム用コントローラ2には、後述するゲーム用コントローラ制御回路18が内蔵されている。
【0018】
センサ11は、ゲーム用コントローラ2の銃口の位置に設けられており、表示画面19a上の位置を検出可能である。即ち、ゲーム用コントローラ2の銃口が表示画面19aに向けられると、センサ11は、ゲーム用コントローラ2の銃口に対向する表示画面19a上の位置を検出する。
【0019】
より具体的には、モニタ19は、NTSC方式で射撃対象物等の画像を有するゲーム画面を表示画面19aに表示しているとともに、遊技者50が視認できない速さで、認識用画面をゲーム画面の合間に表示画面19aに表示している。認識用画面においては、単一画素からなる輝点が画面全体に亙って連続的に走査されている。より具体的には、輝点は、画面左上端を始点に、画面右上端まで水平に走査され、続いて、始点よりも1画素分下の左端から右端まで水平に走査され、続いて、先の左端よりも1画素分下の左端から右端まで水平に走査されるといったように、画面全体に亙って走査されており、画面全体に亙って走査されるのに要する時間は約16ミリ秒(ms)である。そして、センサ11は、認識用画面における走査中の輝点からの光を受光することによって、表示画面19a上の位置を検出するように構成されている。
【0020】
トリガボタン12は、遊技者50によって操作される。トリガボタン12が操作されると、その状態が維持されている間、仮想弾が連射され、そのときにセンサ11が検出していた表示画面19a上の位置が、仮想弾が当たった位置となる。
【0021】
ここで、ゲーム用コントローラ2が不定周期連射モードから一定周期連射モードに切り替えられ、仮想弾の発射回数が一定周期の連射態様に対応する回数である場合には、仮想弾の連射は、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、一定周期で行われるように構成されている。なお、仮想弾の発射回数はゲーム用コントローラ2により管理され、一定周期連射モードと不定周期連射モードとの切り替えはサーバ装置60により制御される。連射モード(一定周期連射モード、不定周期連射モード)および一定周期の連射態様については後述する。
【0022】
本実施の形態において、一定周期の連射は、50msの一定周期で行われる。つまり、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、50ms毎に仮想弾が発射される。
【0023】
一方、ゲーム用コントローラ2が一定周期連射モードから不定周期連射モードに切り替えられるか、または、仮想弾の発射回数が不定周期の連射態様に対応する回数(所定値ともいう)である場合には、仮想弾の連射は、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、不定周期で行われるように構成されている。連射が不定周期となることにより、マシンガン等の調子が悪くなったために正常な連射ができない状態が演出される。不定周期の連射態様については後述する。
【0024】
本実施の形態において、不定周期の連射は、発射を許可するか否かを乱数抽籤により50msの一定周期で決定することによって実現される。つまり、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、50ms毎に乱数抽籤が行われ、発射の許可が決定された場合に仮想弾の発射が行われる一方、発射の許可が決定されない場合(発射の禁止が決定された場合)に仮想弾の発射が禁止される。
【0025】
図2は、ゲーム中の表示画面19aを示している。図2(a)に示すように、一定周期の連射が行われると、ゲーム用コントローラ2の銃口(センサ11)の動きAに沿って、弾痕画像41が並んで表示されることとなる。この場合、隣り合う弾痕画像41同士の時間的間隔は50msである。一方、図2(b)に示すように、不定周期の連射が行われると、ゲーム用コントローラ2の銃口(センサ11)の動きBに沿って、弾痕画像41が不連続で表示されることとなる。図示の場合、銃口(センサ11)の動きBに沿って、50ms毎に乱数抽籤が行われた結果、許可、許可、禁止、許可、禁止、許可、禁止、許可、許可の順番で発射の許可・禁止が決定されたことにより、弾痕画像41が不連続となっている。
【0026】
このように、一定周期連射モードにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、不定周期連射モードに切り替えられるか、発射回数が不定周期の連射態様に対応する回数(所定値)になると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガンの調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者50に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0027】
また、不定周期連射モードに切り替えられるか、発射回数が不定周期の連射態様に対応する回数(所定値)になると、弾丸の発射を許可するか否かが乱数抽籤により50msの一定周期で決定され、弾丸の発射が許可されたタイミングで弾丸が発射される。これにより、不定周期の連射を好適に実現することができる。
【0028】
(サーバ装置60の機械的構成)
図1に示すように、サーバ装置60は、後述する連射モード切替処理ルーチンや連射モード管理テーブル等を記憶し、ゲーム用コントローラ2の制御やゲーム機1同士の対戦処理を実行する機能を備えたサーバ装置制御回路64を内蔵した大容量・高速演算処理のコンピュータで構成されている。なお、必要に応じてモニタや入力装置等を備えていてもよい。
【0029】
(ゲーム機1の電気的構成)
上記のゲーム機1は、図3に示すように、ゲーム機制御回路30により動作が制御されている。ゲーム機制御回路30は、図示しないゲーム処理ルーチン等の各種プログラムを実行する演算部31と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部32と、サーバ装置60と双方向通信を行う通信部33とを有している。
【0030】
演算部31は、ゲーム処理ルーチン等を実行し、ゲーム画面や認識用画面をモニタ19に画面表示させたり、ゲームを開始・実行させたり、仮想弾が命中した箇所を判別したり、ゲーム結果に応じて得点の算出を行ったりすることを可能にしている。
【0031】
記憶部32は、ガンシューティングゲームのアプリケーションプログラム、及び、ゲーム処理ルーチン等の制御プログラムを書き換え不能に記憶している。また、記憶部32は、演算部31が算出した得点等を書き換え可能に記憶している。
【0032】
通信部33は、ガンシューティングゲームに関する種々の情報をサーバ装置60との間で送受信することにより、他のゲーム機1とのネットワーク対戦を可能にしている。また、通信部33は、ゲームが開始された際に、ゲーム開始信号をサーバ装置60に送信するとともに、ゲーム中に、サーバ装置60から連射モード切替信号を受信する。
【0033】
また、ゲーム機制御回路30は、ゲーム時等における演出音を制御する音源IC34と、音源IC34の音声信号を増幅してスピーカ39から出音させるパワーアンプ35と、モニタ19を制御する画像制御回路36とを有している。画像制御回路36は、図示しない画像制御ICや画像制御ワークRAM、画像ROM、ビデオRAMを備えている。画像制御ICは、演算部31で設定されたパラメータに基づいて画像制御プログラムに従ってモニタ19での表示内容を決定する。画像制御ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御ICで実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROMは、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAMは、画像制御ICで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0034】
さらに、ゲーム機制御回路30は入出力部37を有している。入出力部37には、メダル選別装置4aと、ゲーム用コントローラ2に設けられた通信部14とが接続されており、これら各部からの信号を取り込んで情報処理に適した信号に変換するようになっている。また、入出力部37は、通信部33がサーバ装置60から受信した連射モード切替信号をゲーム用コントローラ2に送信する。
【0035】
(ゲーム用コントローラ2の電気的構成)
上記のゲーム用コントローラ2は、図3に示すように、ゲーム用コントローラ制御回路18により動作が制御されている。ゲーム用コントローラ制御回路18は、後述する操作信号出力制御処理ルーチン等の各種プログラムを実行する演算部15と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部16と、ゲーム機1と双方向通信を行う通信部14とを有している。
【0036】
演算部15は、操作信号出力制御処理ルーチン等を実行し、トリガボタン12の操作を感知した場合に、所定のタイミングで操作信号をゲーム機1に出力(送信)することで仮想弾を発射させる。
【0037】
記憶部16は、操作信号出力制御処理ルーチン等の制御プログラムを書換え不能に記憶している。また、記憶部16は、操作信号の出力回数を発射回数として累積的に記憶するとともに、現在の連射モード(一定周期連射モード、不定周期連射モード)を記憶する。さらに、記憶部16は、後述する連射態様管理テーブルを書き換え可能または書き換え不能に記憶している。
【0038】
通信部14は、ゲーム機1に操作信号を出力するとともに、ゲーム機1がサーバ装置60から受信した連射モード切替信号をゲーム機1から受信する。
【0039】
また、ゲーム用コントローラ制御回路18は入力部17を有している。入力部17には、センサ11とトリガボタン12とが接続されており、これら各部からの信号を取り込んで情報処理に適した信号に変換するようになっている。
【0040】
(サーバ装置60の電気的構成)
上記のサーバ装置60は、図3に示すように、サーバ装置制御回路64により動作が制御されている。サーバ装置制御回路64は、後述する連射モード切替処理ルーチン等の各種プログラムを実行する演算部61と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部62と、ゲーム機1と双方向通信を行う通信部63とを有している。
【0041】
演算部61は、連射モード切替処理ルーチン等を実行し、所定の時刻になったタイミングやゲーム開始信号を受信したタイミングで、連射モード切替信号をゲーム機1を介してゲーム用コントローラ2に送信することで、ゲーム用コントローラ2の連射モードを切り替えさせる。なお、所定の時刻とは、一定周期連射モードと不定周期連射モードとが切り替わる時刻を指す。
【0042】
記憶部62は、連射モード切替処理ルーチン等の制御プログラムを書換え不能に記憶している。また、記憶部62は、後述する連射モード管理テーブルを書き換え可能または書き換え不能に記憶している。
【0043】
通信部63は、連射モード切替信号をゲーム機1に送信するとともに、ガンシューティングゲームに関する種々の情報をゲーム機1との間で送受信することにより、ネットワーク対戦を可能にしている。
【0044】
(連射態様管理テーブル)
次に、図4を用いて、連射態様管理テーブルについて説明する。この連射態様管理テーブルは、ゲーム用コントローラ2の記憶部16に記憶されている。
【0045】
図4に示すように、連射態様管理テーブルは、発射回数欄と連射態様欄とを有している。発射回数欄には、操作信号の出力回数である発射回数が複数の範囲にグループ分けされて格納されており、連射態様欄には、「一定周期」と「不定周期」とが連射態様として格納されている。例えば、ゲーム用コントローラ2の記憶部16が累積的に記憶する発射回数が「0〜1000」の範囲に属する場合には、ゲーム用コントローラ2の演算部15において、連射態様が「一定周期」にセットされる。この場合、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、ゲーム用コントローラ2から50ms毎に操作信号がゲーム機1に送信される。これにより、ゲーム機1において、50ms間隔の一定周期の連射が行われることとなる。
【0046】
また、発射回数が「1001〜1050」の範囲に属する場合には、ゲーム用コントローラ2の演算部15において、連射態様が「不定周期」にセットされる。この場合、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、ゲーム用コントローラ2からゲーム機1への操作信号の出力を許可するか否かが演算部15の乱数抽籤により50ms毎の一定周期で決定される。そして、出力が許可されたタイミングで操作信号がゲーム機1に出力されることで、ゲーム機1において、不定周期の連射が行われることとなる。
【0047】
(連射モード管理テーブル)
次に、図5を用いて、連射モード管理テーブルについて説明する。この連射モード管理テーブルは、サーバ装置60の記憶部62に記憶されている。
【0048】
図5に示すように、連射モード管理テーブルは、時間割欄と連射モード欄とを有している。時間割欄には、店舗の就業時間が複数の区間に分割されて格納されており、連射モード欄には、「一定周期連射モード」と「不定周期連射モード」とが連射モードとして格納されている。例えば、現在時刻が「10:00〜12:00」の区間内であれば、ゲーム用コントローラ2の演算部15において、連射モードが「一定周期連射モード」にセットされるようにゲーム用コントローラ2が制御される。ゲーム用コントローラ2の連射モードが「一定周期連射モード」になると、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、ゲーム用コントローラ2から50ms毎に操作信号がゲーム機1に出力される。これにより、ゲーム機1において、50ms間隔の一定周期の連射が行われることとなる。
【0049】
また、現在時刻が「12:00〜12:20」の区間内であれば、ゲーム用コントローラ2の演算部15において、連射モードが「不定周期連射モード」にセットされるようにゲーム用コントローラ2が制御される。ゲーム用コントローラ2の連射モードが「不定周期連射モード」になると、トリガボタン12が操作された状態が維持されている間、ゲーム用コントローラ2からゲーム機1への操作信号の出力を許可するか否かが演算部15の乱数抽籤により50ms毎の一定周期で決定される。そして、出力が許可されたタイミングで操作信号がゲーム機1に出力されることで、ゲーム機1において、不定周期の連射が行われることとなる。
【0050】
(ゲーム機1の動作)
上記のように構成されたゲーム機1においては、図示しないゲーム処理ルーチン等により、ガンシューティングゲームが実行される。本実施の形態のガンシューティングゲームは、サーバ装置60を介して、同一店舗又は他の店舗に設置された他のゲーム機1とネットワークによる対戦を行うものであり、ゲーム用コントローラ2から受信した操作信号に基づいて、連射を行うものであるが、その詳細な説明は省略する。
【0051】
(ゲーム用コントローラ2の動作)
次に、ゲーム用コントローラ2の動作について説明する。ゲーム用コントローラ2の連射モードは、初期設定において、一定周期連射モードにセットされており、ゲーム用コントローラ2が、ゲームの開始とともに、ゲーム機1を介してサーバ装置60から連射モード切替信号を受信した場合には、連射モードが一定周期連射モードから不定周期連射モードに切り替わる一方、サーバ装置60から連射モード切替信号を受信しない場合には、連射モードが一定周期連射モードに維持される。これにより、ゲーム用コントローラ2の連射モードは、ゲームの開始と同時に、図5の連射モード管理テーブルに沿った連射モードとなる。そして、トリガボタン12が操作され、その状態が維持されている間、連射モードに沿ったタイミングで、操作信号をゲーム機1に出力する。
【0052】
(操作信号出力制御処理ルーチン)
即ち、ゲーム用コントローラ2の演算部15は、ゲームの開始とともに、図6の操作信号出力制御処理ルーチンを実行する。具体的には、まず、連射モード切替信号を受信したか否かを判定する(A1)。連射モード切替信号を受信した場合(A1:YES)、現在が一定周期連射モードであるか否かを判定する(A2)。一定周期連射モードである場合(A2:YES)、不定周期連射モードに切り替える(A3)。一方、一定周期連射モードでない場合(A2:NO)、現在が不定周期連射モードであるため、一定周期連射モードに切り替える(A4)。
【0053】
A1で連射モード切替信号を受信しない場合(A1:NO)、または、A3の後、または、A4の後、トリガボタン12が操作されたか否かを判定する(A5)。トリガボタン12が操作されない場合(A5:NO)、A1から再実行する。トリガボタン12が操作された場合(A5:YES)、発射回数が所定値(不定周期の連射態様に対応する発射回数)であるか否かを判定する(A6)。発射回数が所定値でない場合(A6:NO)、現在が不定周期連射モードであるか否かを判定する(A7)。
【0054】
A6において、発射回数が所定値である場合(A6:YES)、または、A7において、現在が不定周期連射モードである場合(A7:YES)、操作信号の出力を許可するか否かを決定する乱数抽籤を行う(A8)。そして、乱数抽籤の結果が出力許可であるか否かを判定する(A9)。A9において、出力許可である場合(A9:YES)、または、A7において、現在が不定周期連射モードでない場合(A7:NO)、操作信号をゲーム機1に出力する(A10)。A10の後、または、A9において、出力許可でない場合(A9:NO)、次の操作信号の出力または次の乱数抽籤の実行が50ms後に行われるように、所定時間の経過待ちを行い(A11)、A1に戻る。
【0055】
このように、一定周期連射モードにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、不定周期連射モードに切り替えられるか、発射回数が不定周期の連射態様に対応する回数(所定値)になると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガン等の調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0056】
また、不定周期連射モードに切り替えられるか、発射回数が不定周期の連射態様に対応する回数(所定値)になると、弾丸の発射を許可するか否かが乱数抽籤により50msの一定周期で決定され、弾丸の発射が許可されたタイミングで弾丸が発射される。これにより、不定周期の連射を好適に実現することができる。
【0057】
(サーバ装置60の動作)
次に、サーバ装置60の動作について説明する。サーバ装置60は、複数のゲーム機1との間で、ガンシューティングゲームに関する種々の情報を送受信することにより、ネットワーク対戦を管理・制御する。
【0058】
(連射モード切替処理ルーチン)
また、サーバ装置60の演算部61は、電源が投入されると、図7の連射モード切替処理ルーチンを実行する。具体的には、まず、ゲーム開始信号をゲーム機1から受信し(B1)、現在時刻が不定周期連射モードの区間であるか否かを判定する(B2)。現在時刻が不定周期連射モードの区間でない場合(B2:NO)、所定の時刻(一定周期連射モードと不定周期連射モードとが切り替わる時刻)であるか否かを判定し(B3)、所定の時刻でない場合には(B3:NO)、B3を繰り返すことで、所定の時刻待ちとなる。B3において、所定の時刻である場合(B3:YES)、または、B2において、現在時刻が不定周期連射モードの区間である場合(B2:YES)、連射モード切替信号をゲーム機1を介してゲーム用コントローラ2に送信し(B4)、B3に移る。
【0059】
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態のゲーム用コントローラ2は、外部から操作されるボタン(トリガボタン12等)と、ボタンが操作されると操作信号を出力する操作信号出力手段(通信部14等)と、ボタンが操作されている間、操作信号出力手段から操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、ボタンが操作されている間、操作信号出力手段から操作信号を不定周期で出力させる操作信号出力制御手段(演算部15、図6の操作信号出力制御処理ルーチン等)と、を有する構成にされている。
【0060】
上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、所定の条件が成立すると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガン等の調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0061】
また、本実施の形態のゲーム用コントローラ2において、操作信号出力制御手段は、所定の条件が成立した場合に、ボタンが操作されている間、操作信号の出力を許可するか否かを乱数抽籤により一定周期で決定し、操作信号の出力が許可されたタイミングで操作信号を出力させる構成にされている。上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、所定の条件が成立すると、弾丸の発射を許可するか否かが乱数抽籤により一定周期で決定され、弾丸の発射が許可されたタイミングで弾丸が発射される。これにより、不定周期の連射を好適に実現することができる。
【0062】
また、本実施の形態のサーバ装置60は、外部からボタン(トリガボタン12等)が操作されると操作信号をゲーム機1に出力するゲーム用コントローラ2と通信可能に接続されたサーバ装置60であって、ボタンが操作されている間、ゲーム用コントローラ2から操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、ボタンが操作されている間、ゲーム用コントローラ2から操作信号を不定周期で出力させるゲーム用コントローラ制御手段(演算部61、図7の連射モード切替処理ルーチン等)を有する構成にされている。
【0063】
上記の構成によれば、例えばシューティングゲームにおいて、50ms毎に1発の一定周期で連射が行われていたのが、所定の条件が成立すると、50ms後に1発発射され、次に100ms後に1発発射されるといった不定周期で連射が行われるようになる。これにより、弾丸を連射するマシンガン等の調子が悪いといった演出を行うことが可能となり、連射機能によりゲームで表現される操作感を複雑化することができる。よって、よりリアルな操作感を遊技者に提供することができて、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0064】
(本実施の形態の変形例)
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。即ち、本実施の形態では、マシンガン等を模したゲーム用コントローラ2により連射が行われる構成にされているが、この構成に限定されるものではなく、十字ボタンと複数のボタンからなる一般的なゲーム用コントローラやジョイスティック等により連射が行われる構成であってもよい。また、ゲームはガンシューティングゲームに限定されるものではなく、インベーダーゲームのように発射された弾が表示手段に表示されるシューティングゲーム等であってもよい。
【0065】
また、本実施の形態では、同一店舗又は他の店舗に設置された他のゲーム機1とネットワーク対戦が行われる構成にされているが、この構成に限定されるものではなく、コンピュータを相手にゲームが行われる構成にされていてもよい。
【0066】
なお、本発明は、上記の好ましい実施の形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の趣旨と範囲から逸脱することのない様々な実施の形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施の形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】ゲーム機、ゲーム用コントローラ、及び、サーバ装置を示す図。
【図2】表示画面に表示される画面の一例を示す図。
【図3】ゲーム機、ゲーム用コントローラ、及び、サーバ装置の回路図。
【図4】連射態様管理テーブルを示す図。
【図5】連射モード管理テーブルを示す図。
【図6】操作信号出力制御処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【図7】連射モード切替処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【符号の説明】
【0068】
1 ゲーム機
2 ゲーム用コントローラ
12 トリガボタン
14 通信部
15 演算部
60 サーバ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から操作されるボタンと、
前記ボタンが操作されると操作信号を出力する操作信号出力手段と、
前記ボタンが操作されている間、前記操作信号出力手段から前記操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記操作信号出力手段から前記操作信号を不定周期で出力させる操作信号出力制御手段と、
を有することを特徴とするゲーム用コントローラ。
【請求項2】
前記操作信号出力制御手段は、前記所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記操作信号の出力を許可するか否かを乱数抽籤により前記一定周期で決定し、前記操作信号の出力が許可されたタイミングで前記操作信号を出力させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム用コントローラ。
【請求項3】
外部からボタンが操作されると操作信号をゲーム機に出力するゲーム用コントローラと通信可能に接続されたサーバ装置であって、
前記ボタンが操作されている間、前記ゲーム用コントローラから前記操作信号を一定周期で出力させる一方、所定の条件が成立した場合に、前記ボタンが操作されている間、前記ゲーム用コントローラから前記操作信号を不定周期で出力させるゲーム用コントローラ制御手段を有することを特徴とするサーバ装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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