説明

ゲーム装置、このゲーム装置を実現するためのプログラム、および、このプログラムを記録した記録媒体

【課題】敵キャラクタが倒された場合に、当該敵キャラクタがその倒され方によって異なる攻撃を仕掛けてくる、攻撃のバリエーションを豊富にしたゲームを提供する。
【解決手段】仮想ゲーム空間上において、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタPCと、このプレイヤキャラクタPCを攻撃するボスキャラECおよびザコキャラZC1〜ZC5とを対戦させるゲーム装置において、前記ザコキャラZC1〜ZC5の倒され方を判別する判別手段と、前記判別手段によって判別された倒され方に応じて、当該倒されたザコキャラZC1〜ZC5による攻撃態様を決定する攻撃態様決定手段とを設けた。プレイヤキャラクタPCに倒されたザコキャラZC4、ZC5は、移動しない「誘導弾B」YB1,YB2を発生させ、ボスキャラECに倒されたザコキャラZC1〜ZC3は、追跡してくる「誘導弾A」YA1〜YA3を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、アクションゲームにおいて、敵のキャラクタが倒された後の当該敵のキャラクタによる攻撃のバリエーションを豊富にしたゲーム装置、このゲーム装置を実現するためのプログラム、および、このプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤが所定のキャラクタを操作し、敵であるキャラクタと戦うアクションゲームが開発されている。以下では、プレイヤが操作するキャラクタを「プレイヤキャラクタ」といい、敵であるキャラクタを「敵キャラクタ」という。
【0003】
一般的に、アクションゲームでは、プレイヤがプレイヤキャラクタを操作して敵キャラクタに攻撃を与える(例えば、刀で切りつけるなど)と、敵キャラクタがダメージを受けて、当該敵キャラクタに予め設定されるヒットポイントが減少する。ヒットポイントは、敵キャラクタ毎に予め設定されている耐久値であり、敵キャラクタの耐久力に応じた値が設定されている。ダメージを与えて敵キャラクタのヒットポイントを減少させてゼロにすると、当該敵キャラクタを倒したことになる。
【0004】
敵キャラクタを倒した場合、例えば、その後のゲーム展開を有利にすることができるアイテムを入手することができたり、次のゲームステージに進んだりすることができる場合がある。一方、倒された敵キャラクタが形態を変化させて、再度プレイヤキャラクタを攻撃してくる場合もある。この場合、倒した敵キャラクタによる再度の攻撃を受けたプレイヤは、予想外の攻撃を体験することができ、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【0005】
例えば、非特許文献1に記載のアクションゲーム「バイオハザード 4」においては、敵キャラクタとして寄生体A,寄生体B,寄生体Cが登場する。寄生体Aおよび寄生体Bは、プレイヤキャラクタに倒されると死亡して、攻撃をしなくなる。一方、寄生体Cは、プレイヤキャラクタに倒された後、その頭部のみが体から分離して、プレイヤキャラクタを攻撃する。したがって、寄生体Cも寄生体Aおよび寄生体Bと同様に死亡すると考えていたプレイヤは、死亡した寄生体Cの頭部のみが予想外の攻撃を仕掛けるので、驚きと焦りを感じ、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「バイオハザード4 解体真書 改訂版」、株式会社カプコン、2006年1月26日 初版発行、第107ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなアクションゲームにおいて、プレイヤは、この敵キャラクタ(倒された後、再度攻撃してくる敵キャラクタ)に初めて遭遇したときには、予想外の攻撃による新鮮味を感じることができるが、遭遇が2度目以降の場合には、倒した後も再度攻撃してくることが判っているので、新鮮味を感じなくなる。
【0008】
また、この敵キャラクタがどのような倒され方をしても、倒された後の再度の攻撃は同様の攻撃であった。すなわち、攻撃の仕方がワンパターンであり、1度この敵キャラクタに遭遇したことがあるプレイヤは、どのような攻撃が仕掛けられるか予想することができる。したがって、その攻撃に対する対応の仕方も準備できているので、驚きや焦りを感じることはなく、新鮮味を感じなくなる。例えば、非特許文献1に記載のアクションゲームの場合、寄生体Cを倒したことがあるプレイヤは、寄生体Cを倒した後もその頭部のみが切り離されて攻撃してくることを知っているので、寄生体Cから切り離された頭部からの攻撃をよけるか、切り離された頭部に対して攻撃を行うことができる。
【0009】
上記従来の再攻撃方法に対し、敵キャラクタがその倒され方によって倒された後の攻撃を変化させると、プレイヤは予想外の攻撃を受けることになり、ゲームに新鮮味を感じることができる。また、倒された敵キャラクタからの攻撃の変化パターンをプレイヤが覚えたとしても、プレイヤは敵キャラクタクの倒し方を考えながら対戦しなければならなくなるので、プレイヤを飽きさせることがない。しかしながら、そのようなゲームは、従来開発されていなかった。
【0010】
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、敵キャラクタが倒された場合に、当該敵キャラクタがその倒され方によって異なる攻撃を仕掛けてくる、攻撃のバリエーションを豊富にしたゲームを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本発明の第1の側面によって提供されるプログラムは、コンピュータを、仮想ゲーム空間上でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタを敵キャラクタと対戦させ、その対戦中に前記敵キャラクタが倒された場合にも当該敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタを攻撃するゲーム展開を含むゲーム装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記敵キャラクタの倒され方を判別する判別手段と、前記敵キャラクタの複数の倒され方に対してそれぞれ異なる攻撃態様が予め対応付けられた情報に基づいて、前記判別手段によって判別された倒され方に対応する前記攻撃態様を決定する攻撃態様決定手段として機能させる。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数の倒され方には当該敵キャラクタを倒す主体となるキャラクタによって分けられた複数の倒され方が含まれ、前記判別手段は、前記敵キャラクタがどのキャラクタに倒されたかを判別する。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記敵キャラクタには、倒された場合にも前記プレイヤキャラクタを攻撃する第1の敵キャラクタとこの第1の敵キャラクタを倒すことができる第2の敵キャラクタとが含まれ、前記判別手段は、前記第1の敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタと前記第2の敵キャラクタとのいずれのキャラクタに倒されたかを判別する。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第2の敵キャラクタが前記第1の敵キャラクタを倒すか否かは、抽選によって決定される。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第1の敵キャラクタが全て倒されている場合、前記第2の敵キャラクタが前記第1の敵キャラクタを倒す確率が0%とされている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記情報は、前記第1の敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタに倒された場合は、倒された位置で前記プレイヤキャラクタを攻撃する第1のオブジェクトを発生させる第1の攻撃態様が対応付けられ、前記第1の敵キャラクタが前記第2の敵キャラクタに倒された場合は、倒された位置から移動して前記プレイヤキャラクタを攻撃する第2のオブジェクトを発生させる第2の攻撃態様が対応付けられた情報である。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタの倒された時間帯によって分けられた複数の倒され方が含まれ、前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの時間帯に倒されたかを判別する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタの倒された場所によって分けられた複数の倒され方が含まれ、前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの場所で倒されたかを判別する。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタを倒した武器もしくは技によって分けられた複数の倒され方が含まれ、前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの武器もしくは技で倒されたかを判別する
【0021】
本発明の第2の側面によって提供される記録媒体は、本発明の第1の側面によって適用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0022】
本発明の第3の側面によって提供されるゲーム装置は、本発明の第1の側面によって適用されるプログラムを実行するゲーム装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、仮想ゲーム空間上でプレイヤキャラクタが敵キャラクタと対戦しているときに敵キャラクタが倒されても、その敵キャラクタがプレイヤキャラクタを攻撃するゲーム展開において、敵キャラクタの倒され方によって、当該倒された敵キャラクタによる攻撃態様が変化する。したがって、プレイヤは予想外の攻撃を受けることになり、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【0024】
例えば、第1の敵キャラクタがプレイヤキャラクタによって倒された場合と第2の敵キャラクタによって倒された場合とで、プレイヤキャラクタに対する攻撃態様を変化させる場合、第2の敵キャラクタによって倒された第1の敵キャラクタは、プレイヤキャラクタによって倒された場合とは異なる攻撃を仕掛けてくる。プレイヤは、プレイヤキャラクタによって倒された場合と同じ攻撃を仕掛けてくると考えるので、第2の敵キャラクタによって倒された第1の敵キャラクタによる予想外の攻撃に驚きや焦りを感じる。すなわち、プレイヤは予想外の攻撃を受けることになり、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【0025】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係るアクションゲームの1場面を説明するための図である。
【図2】本発明に係るゲーム装置を示す構成図である。
【図3】ボスキャラ行動処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】行動テーブルの一例を示す図である。
【図5】ザコキャラ行動処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】誘導弾A処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】誘導弾B処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施の形態として、本発明に係るゲームプログラムをゲームソフトに適用した場合について、添付図面を参照して具体的に説明する。以下の説明では、家庭用ゲーム装置(以下、「ゲーム装置」とする。)において、アクションゲームを進行している場合を例として説明する。
【0028】
本実施形態に係るアクションゲームは、日本の戦国時代を舞台としたアクションゲームである。プレイヤは、自分が選択した戦国武将をプレイヤキャラクタとし、そのプレイヤキャラクタを操作して他の武将と戦わせることで、自分がその戦国武将となって他の武将と戦っているかのように感じることを楽しむことができる。このゲームには、プレイヤが戦国武将となって全国に広がる敵の軍勢と戦い、自国の領土を拡げながら天下統一を目指す天下統一モード等の複数のモードが設定されている。天下統一モードでは、他国の軍勢と合戦を行い、敵大将を倒して合戦に勝利していくことでゲームが進行していく。敵大将には、そのモデルになった実在の武将や、その領土に応じたキャラクタが設定されている。
【0029】
以下の説明では、日本の「恐山」を有する領土を支配し、複数の部下である敵キャラクタを従え、これらの敵キャラクタとともにプレイヤキャラクタを攻撃する敵大将(大将名「XX」)と対戦するステージを例に説明する。
【0030】
「恐山」は死者への供養の場として知られ、妖気漂う場所というイメージから、仮想ゲーム空間上では敵大将「XX」は呪術を用いてプレイヤキャラクタを攻撃するキャラクタとして設定されている。従って、敵大将「XX」の主たる攻撃方法には、印を結ぶことによって人魂のような形状をした弾(以下、この弾を「通常弾」という。)をプレイヤキャラクタに発射する方法が設定されている。
【0031】
また、敵大将「XX」が従える部下の敵キャラクタクには、通常の敵キャラクタクの他に、「鬼兵」という特殊能力を有する敵キャラクタクが設けられている。「鬼兵」が他の敵キャラクタと異なる点は、倒された後でも人魂のような形状をした弾を発生させて、プレイヤキャラクタを攻撃する点である。この弾には、「鬼兵」が倒された後一定時間(例えば、15秒間)だけプレイヤキャラクタを追跡し、プレイヤキャラクタに接触するとプレイヤキャラクタの移動速度を一定時間(例えば、15秒間)遅くするタイプと、「鬼兵」の死体の位置に一定時間(例えば、30秒間)留まってプレイヤキャラクタが接触するとプレイヤキャラクタの移動速度が一定時間(例えば、15秒間)遅くなるタイプの2種類がある。プレイヤキャラクタの移動速度が遅くなっている間、プレイヤキャラクタは敵キャラクタからの攻撃を受けやすくなる。これを避けるために、プレイヤはプレイヤキャラクタがこれらの弾に接触しないように注意する必要がある。前者のタイプは誘導弾のような攻撃であり、体勢変更や移動によりかわさなければならないので、プレイヤキャラクタの動きを制限させる効果を有する。一方、後者のタイプは地雷のような攻撃であり、敵大将「XX」や他の敵キャラクタからの攻撃をかわすためのプレイヤキャラクタの移動範囲を制限する効果を有する。
【0032】
以下の説明では説明の便宜上、前者のタイプの弾を「誘導弾A」とし、後者のタイプの弾を「誘導弾B」として両タイプの弾を区別することとし、両タイプの弾を区別しない場合は、単に「誘導弾」ということにする。なお、当該「誘導弾A」が本発明の「第2のオブジェクト」に対応するものであり、当該「誘導弾B」が本発明の「第1のオブジェクト」に対応するものである。また、「敵大将XX」が本発明の「第2の敵キャラクタ」に対応するものであり、「鬼兵」が本発明の「第1の敵キャラクタ」に対応するものである。
【0033】
「鬼兵」の死体から発生する弾が「誘導弾A」となるか「誘導弾B」となるかは、「鬼兵」の倒され方で分けられている。「鬼兵」は他の敵キャラクタと同様にプレイヤキャラクタの攻撃によって倒されるが、敵大将「XX」の呪術によっても倒される場合がある。敵大将「XX」に呪術によって「鬼兵」を倒させるのは、「鬼兵」の死体から「通常弾」よりも強力な弾を発生させてプレイヤキャラクタを積極的に攻撃させるためである。上述したように、「誘導弾A」はプレイヤキャラクタを追跡して積極的に攻撃するタイプであり、「誘導弾B」はプレイヤキャラクタの移動範囲を制限して消極的に攻撃するタイプである。本実施形態では、「鬼兵」が敵大将「XX」の呪術によって倒された場合は「誘導弾A」が発生し、「鬼兵」がプレイヤキャラクタによって倒された場合は「誘導弾B」が発生する構成としている。なお、「鬼兵」が敵大将「XX」の呪術によって倒された場合は「誘導弾B」を発生させ、「鬼兵」がプレイヤキャラクタによって倒された場合に「誘導弾A」を発生させる構成を採ることも可能である。
【0034】
「誘導弾」は、プレイヤキャラクタの攻撃によって消滅させることができるが、一定時間が経過すると、消滅するように設定されている。敵大将「XX」が「鬼兵」から発生する「誘導弾」による攻撃を繰り返し行なえるようにするため、敵大将「XX」には倒された「鬼兵」を復活させる「復活の儀式」という呪術が設けられている。敵大将「XX」が印を結んで「復活の儀式」を行なうと、倒れている「鬼兵」が全て生き返る。このため、プレイヤキャラクタが復活した「鬼兵」を倒すと、再びその「鬼兵」から「誘導弾B」が発生し、敵大将「XX」が印を結んで「鬼兵」を倒すと、再びその「鬼兵」から「誘導弾A」が発生することになる。このように、「鬼兵」から発生する「誘導弾」による攻撃が繰り返し可能であるので、「鬼兵」の数は数体(例えば、5体)に限られている。
【0035】
本実施形態では「鬼兵」の数は数体としたが、適切な数に選択設定することができる。
【0036】
上記のように、敵大将「XX」と対戦するステージでは、「鬼兵」が倒されても「誘導弾A」,「誘導弾B」が出現してプレイヤキャラクタを攻撃するので、プレイヤは、できるだけ「誘導弾A」を発生させないようにするために、敵大将「XX」よりも先に「鬼兵」をできるだけ倒して「誘導弾B」に変えておくという戦略やプレイヤキャラクタの移動の妨げにならないような場所で各「鬼兵」を倒して「誘導弾B」に変えておくという戦略などの種々の戦略を立てて戦う必要があり、本実施形態では、敵大将「XX」との対戦の面白さを増すことができる。
【0037】
図1は、本実施形態に係るアクションゲームの一場面を説明するための図であり、プレイヤキャラクタが敵大将「XX」と戦っている場面を示している。
【0038】
同図においては、プレイヤキャラクタPCが2人の「鬼兵」ZC4、ZC5を倒したところで、敵大将ECが高い場所で印を結んで呪術で3人の「鬼兵」ZC1、ZC2、ZC3を倒し、「誘導弾A」を発生させた場面を示している。「誘導弾A」を発生させるためには、敵大将ECは印を結んで「鬼兵」を呪術で倒す動作をしなければならない。その動作のときに隙が生じるので、敵大将ECは、プレイヤキャラクタから攻撃を受けない高い場所に移動して、「鬼兵」を倒す動作を行う。なお、実際には「鬼兵」以外の敵キャラクタクも存在するが、同図においては記載を省略している。
【0039】
敵大将ECによって倒された「鬼兵」ZC1、ZC2、ZC3は、それぞれ「誘導弾A」YA1,YA2,YA3を発生させており、これらの「誘導弾A」YA1,YA2,YA3はプレイヤキャラクタPCに向かって移動している。一方、プレイヤキャラクタPCに倒された「鬼兵」ZC4、ZC5も、それぞれ「誘導弾B」YB1,YB2を発生させているが、これらの「誘導弾B」YB1,YB2はその場(倒された死体の上方)に留まっており移動していない。
【0040】
「誘導弾」に接触すると、プレイヤキャラクタPCの移動速度が遅くなり、プレイヤキャラクタPCは敵の攻撃を受けやすくなる。これを避けるために、プレイヤは、プレイヤキャラクタPCが「誘導弾」に接触しないように注意する必要がある。なお、「誘導弾」には、敵キャラクタに対するヒットポイントと同様の、耐久値が設定されており、耐久値がゼロになると「誘導弾」は消滅するので、プレイヤは「誘導弾」に攻撃を加えて消滅させることもできる。「誘導弾B」は移動しないので、接触しないように注意したり、攻撃を加えて消滅させたりすることは容易である。一方、「誘導弾A」は、プレイヤキャラクタPCを追跡するので、接触しないようにするために大きな注意が必要となる。
【0041】
次に、本実施形態のハード構成について説明する。
【0042】
図2は、本発明に係るゲーム装置を示す構成図である。ゲーム装置1は、本体11、操作コントローラ12、およびモニタ13を備えている。操作コントローラ12およびモニタ13は、専用のケーブルによって本体11に接続されている。本体11には、ゲームプログラムやゲームデータが記録されているディスク14が装着され、また、必要に応じてゲームデータを保存するためのメモリカード15も装着される。
【0043】
本体11は、制御部111、描画処理部112、音声処理部113、ディスクドライブユニット114、メモリカード接続ユニット115、I/Oインターフェース部116、および通信処理部117を備える。制御部111には、描画処理部112、音声処理部113、I/Oインターフェース部116、および通信処理部117が接続されている。また、I/Oインターフェース部116には、ディスクドライブユニット114、メモリカード接続ユニット115、操作コントローラ12、およびモニタ13が接続されている。
【0044】
ゲーム装置1では、上記アクションゲームのソフトウェアが記録されたディスク14がディスクドライブユニット114に装着され、このディスクドライブユニット114からディスク14内のゲームプログラムおよびゲームデータが制御部111内のRAM111c(後述)に読み込まれる。読み込まれたゲームプログラムがCPU111a(後述)によって実行されることにより、プレイヤはゲーム内容を楽しむことができる。プレイヤは、操作コントローラ12の操作部材12a〜12c(後述)を操作することによりプレイヤキャラクタを操作し、ゲームを進行させることができる。
【0045】
ディスク14内のゲームデータには、プレイヤキャラクタや敵キャラクタなどのキャラクタ、背景などの画像データ、効果音などの音声データ、および、ゲーム進行や描画の際に参照される各種テーブルなどが含まれる。
【0046】
制御部111は、本体11の全体動作を制御するマイクロコンピュータを有している。マイクロコンピュータは、CPU111a、ROM111b、およびRAM111c等からなり、各部は、それぞれバスラインで接続されている。
【0047】
CPU111aは、ディスクドライブユニット114によってディスク14からRAM111cに読み込まれるゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。より具体的には、操作コントローラ12からプレイヤが操作することによる操作信号が入力されると、CPU111aは、ゲームプログラムにしたがってその操作信号に対する所定のゲーム進行処理を行う。CPU111aは、その処理結果をモニタ13に例えば三次元画像によって表示するとともに、モニタ13のスピーカ13a(後述)から効果音などによって出力する。
【0048】
本実施形態において、CPU111aは、後述する存在フラグFEaおよびFEbに基づいて、各「鬼兵」がプレイヤキャラクタによって倒されて「誘導弾B」が発生しているのか、敵大将「XX」によって倒されて「誘導弾A」が発生しているのかを判別する。また、CPU111aは、その判別結果に基づいて、後述する誘導弾A行動処理または誘導弾B行動処理を実行することで、倒された「鬼兵」による攻撃を変化させる。すなわち、「誘導弾B」が移動しないように制御し、「誘導弾A」がプレイヤキャラクタを追跡するように制御する。
【0049】
ROM111bには、ディスクローディング機能等のゲーム装置1の基本的な機能やディスク14に記録されたゲームプログラムおよびゲームデータを読み出す手順等を示す基本プログラムが記憶されている。CPU111aは、ディスクドライブユニット114にディスク14が装着されると、ROM111bの基本プログラムにしたがってディスクドライブユニット114を動作させ、ディスク14からゲームプログラムおよびゲームデータをRAM111cに読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
【0050】
RAM111cは、ディスクドライブユニット114によってディスク14から読み込まれたゲームプログラムやゲームデータが格納されるエリアと、CPU111aがゲームプログラムを実行するためのワークエリアとを提供するものである。
【0051】
上記ゲームプログラムは、複数のプログラムが組み合わされて構成されており、例えばモニタ13に表示されているプレイヤキャラクタの動作を操作コントローラ12からのプレイヤの操作信号に基づいて制御するゲーム進行プログラムやモニタ13に表示すべき三次元画像を制御するグラフィック制御プログラム等によって構成されている。
【0052】
CPU111aは、操作コントローラ12からのプレイヤの操作信号に基づき、必要に応じてディスク14からゲームプログラムや画像データ等をRAM111cに読み込み、これらのデータを処理したりゲームプログラムを実行したりすることにより、モニタ13に表示すべき三次元画像の内容を決定する。
【0053】
描画処理部112は、描画処理に必要な各種の演算処理を行うものである。CPU111aは、例えば、1/60秒毎に、描画処理部112に描画指令を出力する。このとき、CPU111aは、モニタ13に表示すべき画像を決定し、その画像の描画に必要な画像データ(キャラクタなどのオブジェクトのポリゴンデータ、および背景データ)、および光源データ等をRAM111cから読み出して描画処理部112に供給する。また、CPU111aは、各キャラクタの位置データや、操作コントローラ12から入力される操作信号を描画処理部112に供給する。
【0054】
描画処理部112は、CPU111aから供給される画像データ等および操作信号に基づいて、描画に必要なデータ(各オブジェクトおよび背景の位置関係、モニタ13の画面上における各オブジェクトを構成するポリゴンの座標、各ポリゴンに対応するテクスチャ、並びに各ポリゴンの反射特性等のデータ)を演算し、その演算結果に基づいて描画処理部112内のVRAM(図示せず)に1コマ(1フレーム)の表示画面の画像データを作成する。作成された表示画面の画像データは、例えば、1/60秒毎に映像信号としてモニタ13に出力されて表示される。
【0055】
音声処理部113は、効果音等の音声を発生させる処理に必要な各種の演算処理を行うものである。CPU111aは、モニタ13のスピーカ13aから出力すべき効果音若しくはBGMの音響内容を決定すると、音声処理部113に音声指令を出力する。音声処理部113は、CPU111aからの音声指令に基づき、RAM111cから効果音もしくはBGMの音声データを読み出し、所定の加工処理とD/A変換処理とを施した後、スピーカ13aに出力する。
【0056】
ディスクドライブユニット114は、CPU111aからのローディング指令(ローディングすべきゲームプログラムとゲームデータを指定した読出指令)に基づき、ディスク14に記録されたゲームプログラムやゲームデータを読み出すものである。
【0057】
メモリカード接続ユニット115は、ゲーム進行に関する情報をメモリカード15に書き込んだり、読み出したりするためのユニットである。CPU111aは、ゲーム進行中やゲーム終了時にプレイヤから「データのセーブ」が指令されると、メモリカード接続ユニット115を介してメモリカード15に、ゲーム進行に関する情報(この情報には、例えば、プレイヤが設定したゲームキャラクタの種類、獲得したポイントやアイテムなどの各種の特典などの情報が含まれる。)を記憶する。また、メモリカード15に記憶されたゲーム進行に関する情報は、ゲーム開始前にRAM111cに読み出される。
【0058】
I/Oインターフェース部116は、ディスクドライブユニット114やメモリカード接続ユニット115によって読み出されたゲームプログラムやゲームデータ、および操作コントローラ12からの操作信号等を制御部111に伝送したり、制御部111、描画処理部112や音声処理部113からの映像信号や音声信号等をモニタ13に伝送したりするものである。
【0059】
通信処理部117は、ネットワークを介して他のゲーム装置1と通信を行う場合に、データの送信および受信を行うための制御を行うものである。通信処理部117は、操作コントローラ12から入力される操作信号やCPU111aから出力される信号をネットワークを介して他のゲーム装置1に送信し、ネットワークを介して他のゲーム装置1から送信される信号を受信してCPU111aに入力する。
【0060】
操作コントローラ12は、キャラクタを動作させたり、ゲームに関する各種の設定を行ったりするためにプレイヤによって操作されるものであり、複数のボタン12aと左レバー12bと右レバー12cとを有する。プレイヤによって操作コントローラ12が操作されると、その操作信号が制御部111に伝送され、モニタ13に表示されたキャラクタが所定の動作を行う。所定の動作としては、例えば、走る、しゃがむ、ジャンプする等の移動動作や武器を使用して相手を攻撃する攻撃動作がある。移動動作は、主に左レバー12bによって操作され、攻撃動作は主に複数のボタン12aおよび右レバー12cによって操作される。
【0061】
モニタ13は、本体11から送られてきた映像信号に応じてゲーム進行状態を示す表示画面を映し出したり、本体11から送られてきた音声信号に応じてスピーカ13aから効果音等の音声を出力させたりするための装置である。モニタ13は、映像信号や音声信号を入力するための外部入力端子を備えた、例えばテレビジョン受像機によって構成されている。
【0062】
ディスク14は、例えばDVD−ROM又はCD−ROM等の光ディスクである。ディスク14には、ゲームプログラムやそのゲームプログラムの実行に必要な種々のデータや画像データが記録されている。メモリカード15は、例えばフラッシュメモリ等のデータの書き換えが可能な不揮発性の記録媒体である。RAM111cのワークエリアの記録は、ゲーム装置本体11の電源を切ると消滅してしまうことから、メモリカード15は、RAM111cのワークエリアの記録のうち消滅させずに残しておくべきゲーム進行に関する情報を記録する。
【0063】
ゲーム装置1は、ネットワークアダプタ16を介して、インターネット回線などのネットワーク回線2に接続することができる。この場合、ネットワーク回線2を介して、複数のゲーム装置1間でゲームを行うこともできる(いわゆる「オンラインゲーム」)。本実施形態では、ゲーム装置1単独で行うゲームについて説明しているが、このようなオンラインゲームでも本発明を適用することができる。
【0064】
次に、敵キャラクタの行動処理について、図3〜図7を参照して説明する。
【0065】
各敵キャラクタの行動は、CPU111aによって制御される。敵大将「XX」(以下、「ボスキャラ」という。)の行動は、複数ある行動パターンの中から抽選により選択された行動パターンに応じた行動となる。本実施形態では、行動パターンとして、(1)通常行動、(2)通常弾による攻撃、(3)復活の儀式、および、(4)誘導弾発生行動が設定されている。
【0066】
行動パターン(1)が選択されると、ボスキャラは通常行動を行う。通常行動とは、プレイヤキャラクタに対する攻撃、プレイヤキャラクタからの攻撃に対する防御、および移動などである。いずれの行動を行うかは、プレイヤキャラクタとの位置関係などに基づいて、あるいは抽選により決定される。例えば、プレイヤキャラクタがボスキャラの攻撃範囲内に入ったときは、プレイヤキャラクタを攻撃するか、プレイヤキャラクタからの攻撃を防御する行動をとる場合が多くなるように設定されている。なお、攻撃範囲とは、各敵キャラクタに予め設定されている領域であり、例えば、各敵キャラクタの位置を中心とする所定の半径の円状の領域である。一方、プレイヤキャラクタがボスキャラの攻撃範囲外の場合、移動などの行動が選択されるように設定されている。移動の方向および距離は、例えば、プレイヤキャラクタや「鬼兵」(以下、「ザコキャラ」という。)との位置関係やステージ開始からの経過時間などに基づいて、あるいは抽選により決定される。
【0067】
行動パターン(2)が選択されると、ボスキャラは印を結んで「通常弾」を発生させ、プレイヤキャラクタに向かって発射する。「通常弾」は、青白い人魂のような形状の物体であり、ボスキャラからプレイヤキャラクタに向かって一直線に飛んでいく。「通常弾」は、プレイヤキャラクタに接触した場合に、プレイヤキャラクタのヒットポイントを減少させる。行動パターン(3)が選択されると、ボスキャラはジャンプをして高台に移動し、印を結んで「復活の儀式」を行い、死亡しているザコキャラを復活させる。行動パターン(4)が選択されると、ボスキャラはジャンプをして高台に移動し、印を結んで呪術でザコキャラを倒すことにより、「誘導弾A」を発生させる。なお、当該「ボスキャラ」が本発明の「第2の敵キャラクタ」に対応するものであり、当該「ザコキャラ」が本発明の「第1の敵キャラクタ」に対応するものである。「誘導弾A」は紫色の人魂のような形状の物体であり、プレイヤキャラクタに向かって飛んでいく(図1参照)。「誘導弾A」は、プレイヤキャラクタに接触した場合に、プレイヤキャラクタの移動速度を遅くする効果を有する。
【0068】
ボスキャラの行動は、行動パターン(1)〜(4)の中から抽選により選択される。これらの各行動パターンが選択される確率は、ゲームの状況に応じて変化する。本実施形態では、ザコキャラの死亡状況に応じて、行動パターンの確率が設定された3つの行動テーブルが設定されている(図4参照)。各ザコキャラにはそれぞれ2つの死亡フラグFDa,FDbが設定されている。死亡フラグFDaは、ボスキャラによって倒された場合に「ON」になる。死亡フラグFDbは、プレイヤキャラクタによって倒された場合に「ON」になる。ザコキャラが生きている間は、死亡フラグFDa,FDbとも「OFF」になっている。CPU111aは、各ザコキャラの死亡フラグの状態に基づいて行動テーブルを選択し、当該行動テーブルに設定された抽選確率に基づいて抽選を行って行動パターンを選択する。ボスキャラは、当該選択された行動パターンに応じた行動を行う。
【0069】
図3は、ゲーム装置1のCPU111aで行われるボスキャラの行動処理(以下、「ボスキャラ行動処理」という。)を説明するためのフローチャートである。ボスキャラ行動処理は、ボスキャラの行動を制御するための処理であり、ボスキャラが仮想ゲーム空間上に配置されている間(すなわち、当該ステージの開始時から、ボスキャラが倒されてステージクリアになるか、プレイヤキャラクタが倒されてゲームオーバーになるまで)、繰り返して実行される。すなわち、各フレームの描画処理のタイミングでボスキャラ行動処理が実行されているか否か、ボスキャラが仮想ゲーム空間上に配置されているか否かが判別され、ボスキャラ行動処理が実行されておらず、かつ、ボスキャラが仮想ゲーム空間上に配置されている場合のみ、ボスキャラ行動処理が開始される。
【0070】
まず、死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」のザコキャラがいるか否かが判別される(S11)。死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」のザコキャラがいない場合(S11:NO)、すなわち、全てのザコキャラが死んでいる場合、行動テーブル1に基づいて抽選が行われ(S12)、当選した行動パターンに基づいた行動の処理がなされて(S13)、当該ボスキャラ行動処理が終了される。行動テーブル1では、行動パターン(1)〜(3)の確率が設定されている(図4(a)参照)。すべてのザコキャラがすでに死亡しているので、「誘導弾A」を発生させることができないことから、行動テーブル1には、行動パターン(4)が設定されていない。また、死亡しているザコキャラを復活させるための行動パターン(3)の確率を高くしている。
【0071】
死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」のザコキャラがいる場合(S11:YES)、全てのザコキャラの死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」であるか否かが判別される(S14)。全てのザコキャラの死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」である場合(S14:YES)、すなわち、全てのザコキャラが生きている場合、行動テーブル2に基づいて抽選が行われ(S15)、当選した行動パターンに基づいた行動の処理がなされて(S13)、当該ボスキャラ行動処理が終了される。行動テーブル2では、行動パターン(1),(2),(4)の確率が設定されている(図4(b)参照)。すべてのザコキャラが生きていることから、「復活の儀式」を行う必要がないので、行動テーブル2には、行動パターン(3)が設定されていない。
【0072】
全てのザコキャラの死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」でない場合(S14:NO)、すなわち、生きているザコキャラと死んでいるザコキャラがいる場合、行動テーブル3に基づいて抽選が行われ(S16)、当選した行動パターンに基づいた行動の処理がなされて(S13)、当該ボスキャラ行動処理が終了される。行動テーブル3では、行動パターン(1)〜(4)の確率が設定されている(図4(c)参照)。
【0073】
各ザコキャラの行動は、当該ザコキャラが生きているか否かにより、また、ボスキャラおよびプレイヤキャラクタの行動により決定される。
【0074】
図5は、ゲーム装置1のCPU111aで行われるザコキャラの行動処理(以下、「ザコキャラ行動処理」という。)を説明するためのフローチャートである。ザコキャラ行動処理は、ザコキャラの行動を制御するための処理であり、仮想ゲーム空間上に配置されているすべてのザコキャラに対してそれぞれ個別に実行される。ザコキャラ行動処理は、各ザコキャラが仮想ゲーム空間上に配置されている間(すなわち、当該ステージの開始時から、ボスキャラが倒されてステージクリアになるか、プレイヤキャラクタが倒されてゲームオーバーになるまで)、繰り返して実行される。すなわち、各フレームの描画処理のタイミングで、あるザコキャラに対してのザコキャラ行動処理が実行されているか否か、当該ザコキャラが仮想ゲーム空間上に配置されているか否かが判別され、ザコキャラ行動処理が実行されておらず、かつ、当該ザコキャラが仮想ゲーム空間上に配置されている場合のみ、ザコキャラ行動処理が開始される。
【0075】
まず、死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」であるか否かが判別される(S21)。死亡フラグFDa,FDbがいずれも「OFF」である場合(S21:YES)、すなわち、当該ザコキャラが生きている場合、ボスキャラが誘導弾発生行動を行ったか否かが判別される(S22)。なお、ボスキャラが誘導弾発生行動を行ったと判別されるのは、図3に示すフローチャートのステップS15またはS16で行動パターン(4)が当選し、ステップS13で誘導弾発生行動の処理が行われているときのボスキャラが印を結んだタイミングとしている。
【0076】
ボスキャラが誘導弾発生行動を行った場合(S22:YES)、当該ザコキャラのヒットポイントがゼロにされ(S23)、死亡フラグFDaが「ON」にされ(S24)、「誘導弾A」が生成される(S25)。「誘導弾A」の生成は、「誘導弾A」の存在を示す存在フラグFEaが「ON」にされ、当該「誘導弾A」の位置座標として当該ザコキャラの位置座標(倒された瞬間の位置座標)が設定されることで行われる。存在フラグFEaが「ON」にされることで、当該「誘導弾A」が描画処理の対象とされ、また、当該「誘導弾A」に対して後述する誘導弾A行動処理が実行される。次に、ザコキャラの死亡処理が行われて(S26)、当該ザコキャラ行動処理が終了される。死亡処理では、当該ザコキャラが倒れる動きを表す描画処理のための演算が行われる。このとき、ザコキャラ行動処理とは独立した別の処理である誘導弾A行動処理が行われる。したがって、死亡して倒れるザコキャラから「誘導弾A」が発生して、プレイヤキャラクタを追跡する映像が表示されることになる。
【0077】
ボスキャラが誘導弾発生行動を行っていない場合(S22:NO)、当該ザコキャラがプレイヤキャラクタ(PC)からの攻撃を受けたか否かが判別される(S27)。プレイヤキャラクタからの攻撃を受けた場合(S27:YES)、ヒットポイントが減じられる(S28)。減じられるヒットポイントは、プレイヤキャラクタの攻撃力、攻撃の種類、当該ザコキャラの防御力などに応じて算出される。次に、当該ザコキャラのヒットポイントがゼロになったか否かが判別される(S29)。当該ザコキャラのヒットポイントがゼロになった場合(S29:YES)、すなわち、当該ザコキャラがプレイヤキャラクタに倒された場合、死亡フラグFDbが「ON」にされ(S30)、「誘導弾B」が生成される(S31)。「誘導弾B」の生成は、「誘導弾B」の存在を示す存在フラグFEbが「ON」にされ、当該「誘導弾B」の位置座標として当該ザコキャラの位置座標(倒された瞬間の位置座標)が設定されることで行われる。存在フラグFEbが「ON」にされることで、当該「誘導弾B」が描画処理の対象とされ、また、当該「誘導弾B」に対して後述する誘導弾B行動処理が実行される。次に、ザコキャラの死亡処理が行われて(S26)、当該ザコキャラ行動処理が終了される。この場合も死亡処理と誘導弾B行動処理とが独立して実行されるので、死亡して倒れるザコキャラから「誘導弾B」が発生する映像が表示されることになる。なお、「誘導弾B」は、移動せず、倒されたザコキャラの上方(倒された瞬間のザコキャラの位置座標に基づく位置)に留まっている(図1参照)。「誘導弾B」は、「誘導弾A」と同様、紫色の人魂のような形状の物体であり、プレイヤキャラクタに接触した場合にプレイヤキャラクタの移動速度を遅くする効果を有する。
【0078】
ステップS27において、プレイヤキャラクタからの攻撃を受けなかった場合(S27:NO)、または、ステップS29において、当該ザコキャラのヒットポイントがゼロにならなかった場合(S29:NO)、通常行動処理が行われて(S32)、当該ザコキャラ行動処理が終了される。通常行動処理は、プレイヤキャラクタを攻撃したり、プレイヤキャラクタからの攻撃を防御したり、プレイヤキャラクタに向かって移動したりといった行動を、当該ザコキャラに行わせるための処理である。いずれの行動を行うかは、プレイヤキャラクタとの位置関係などに基づいて、あるいは抽選により決定される。
【0079】
ステップS21において、死亡フラグFDa,FDbのいずれかが「OFF」でない場合(S21:NO)、すなわち、当該ザコキャラが死んでいる場合、ボスキャラが「復活の儀式」を行ったか否かが判別される(S33)。なお、ボスキャラが「復活の儀式」を行ったと判別されるのは、図3に示すフローチャートのステップS12またはS16で行動パターン(3)が当選し、ステップS13で「復活の儀式」の処理が行われているときのボスキャラが印を結んだタイミングとしている。
【0080】
ボスキャラが「復活の儀式」を行った場合(S33:YES)、当該ザコキャラのヒットポイントが最大値(当該ザコキャラに予め設定されていた初期値)にされ(S34)、ザコキャラの復活処理が行われて(S35)、当該ザコキャラ行動処理が終了される。復活処理では、死亡フラグFDaおよび死亡フラグFDbが「OFF」にされ、当該ザコキャラが起き上がる動きを表す描画処理のための演算が行われる。また、存在フラグFEaおよび存在フラグFEbが「OFF」にされる。したがって、「誘導弾」が消滅して、当該ザコキャラが起き上がる映像が表示される。なお、「誘導弾」がすでに消滅している場合は、当該ザコキャラが起き上がる映像のみが表示される。ボスキャラが「復活の儀式」を行っていない場合(S33:NO)、当該ザコキャラは行動を行わずに、当該ザコキャラ行動処理が終了される。
【0081】
各「誘導弾」の行動は、「誘導弾」が発生してからの経過時間、プレイヤキャラクタに接触したか否か、プレイヤキャラクタから攻撃を受けたか否かにより決定される。また、「誘導弾A」と「誘導弾B」とでは、その行動に違いがある。すなわち、「誘導弾A」はプレイヤキャラクタを追跡して攻撃するが、「誘導弾B」はプレイヤキャラクタを追跡せずにその場に留まっている点で異なる。
【0082】
図6は、ゲーム装置1のCPU111aで行われる「誘導弾A」の行動処理(以下、「誘導弾A行動処理」という。)を説明するためのフローチャートである。誘導弾A行動処理は、「誘導弾A」の行動を制御するための処理であり、存在フラグFEaが「ON」である(すなわち、仮想ゲーム空間上に存在する)すべての「誘導弾A」に対してそれぞれ個別に実行される。誘導弾A行動処理は、すべてのフレームの描画処理タイミング毎にそれぞれ実行される。なお、本実施形態では、すべての「誘導弾A」に対してすべてのフレームの描画処理タイミング毎に誘導弾A行動処理を実行しているが、これに限られない。例えば、「誘導弾A」毎に1フレームずつずらして(すなわち、60分の1秒ずつずらして)、誘導弾A行動処理を実行するようにしてもよい。この場合、例えば「誘導弾A」が3つあるときは、各「誘導弾A」に対する誘導弾A行動処理を3フレーム毎に実行することになる。
【0083】
まず、当該「誘導弾A」が生成されてから(すなわち、存在フラグFEaが「ON」にされてから)、所定時間を経過したか否かが判別される(S41)。なお、本実施形態では、当該所定時間として、例えば15秒が設定されているが、これに限られない。また、経過時間ではなく、当該「誘導弾A」が進んだ距離により判別するようにしてもよい。所定時間を経過した場合(S41:YES)、誘導弾消滅処理が行われ(S42)、当該誘導弾A行動処理が終了される。誘導弾消滅処理では、当該「誘導弾A」の存在フラグFEaが「OFF」にされ、描画処理の対象から削除される。また、次のフレームの描画処理のタイミングでは、当該「誘導弾A」に対する誘導弾A行動処理は実行されない。
【0084】
ステップS41において、所定時間を経過していない場合(S41:NO)、当該「誘導弾A」がプレイヤキャラクタ(PC)に接触したか否かが判別される(S43)。当該接触の判断は、例えば、当該「誘導弾A」の位置座標を中心とする所定半径の球の領域と、プレイヤキャラクタの位置座標の位置座標を中心とする所定半径の球の領域とに重なる部分があるか否かで判断される。なお、接触の判断方法は、これに限られるものではない。例えば、当該「誘導弾A」の位置座標がプレイヤキャラクタを構成するポリゴン上の座標に一致するか否かで判断するようにしてもよい。
【0085】
プレイヤキャラクタに接触した場合(S43:YES)、プレイヤキャラクタの移動動作をスローにする処理が行われ(S44)、誘導弾消滅処理が行われて(S42)、当該誘導弾A行動処理が終了される。プレイヤキャラクタの移動動作をスローにする処理は、プレイヤキャラクタの移動動作がスロー状態になっていることを表すスローフラグFSを「ON」にする処理と、スローフラグFSが「ON」になってからの経過時間をカウントするカウンタCSをゼロにする処理からなる。スローフラグFSが「ON」になっている間は、プレイヤキャラクタの操作に対する処理において、プレイヤキャラクタの移動速度が遅く設定される。すなわち、プレイヤキャラクタの移動についての操作入力に対する移動距離が、通常より短くなる。なお、スローフラグFSは、「ON」になってからの経過時間が所定時間になると(カウンタCSが所定時間になると)「OFF」になる。本実施形態では、当該所定時間を例えば15秒としている。すなわち、プレイヤキャラクタは「誘導弾A」に接触してから15秒間だけ、移動速度が遅い状態となる。
【0086】
一方、プレイヤキャラクタに接触していない場合(S43:NO)、プレイヤキャラクタから攻撃を受けたか否かが判別される(S45)。攻撃を受けたか否かは、例えば、プレイヤキャラクタの攻撃方向、および、プレイヤキャラクタと当該「誘導弾A」との距離などにより判断される。攻撃を受けた場合(S45:YES)、当該「誘導弾A」の耐久値が減じられる(S47)。当該「誘導弾A」の耐久値がゼロになると(ステップS48:YES)、誘導弾消滅処理が行われ(S42)、当該誘導弾A行動処理が終了される。すなわち、当該「誘導弾A」は、プレイヤキャラクタによって所定以上の攻撃が加えられたことにより、消滅させられる。
【0087】
ステップS48において、当該「誘導弾A」の耐久値がゼロにならなかった場合(S48:NO)、または、ステップS45において、プレイヤキャラクタから攻撃を受けなかった場合(S45:NO)、プレイヤキャラクタの追跡処理が行われ(S46)、当該誘導弾A行動処理が終了される。プレイヤキャラクタの追跡処理は、当該「誘導弾A」の位置座標とプレイヤキャラクタの位置座標とに基づいてプレイヤキャラクタの方向を演算する処理と、当該方向に当該「誘導弾A」の位置座標を所定の距離だけ移動させる処理とからなる。当該処理の後、描画処理が行われることにより、当該「誘導弾A」がプレイヤキャラクタの方に移動した画像が描画されるので、当該「誘導弾A」がプレイヤキャラクタを追跡して移動する映像が表示されることになる。
【0088】
図7は、ゲーム装置1のCPU111aで行われる「誘導弾B」の行動処理(以下、「誘導弾B行動処理」という。)を説明するためのフローチャートである。誘導弾B行動処理は、「誘導弾B」の行動を制御するための処理であり、存在フラグFEbが「ON」である(すなわち、仮想ゲーム空間上に存在する)すべての「誘導弾B」に対してそれぞれ個別に実行される。誘導弾B行動処理は、すべてのフレームの描画処理タイミング毎にそれぞれ実行される。なお、本実施形態では、すべての「誘導弾B」に対してすべてのフレームの描画処理タイミング毎に誘導弾B行動処理を実行しているが、これに限られない。例えば、「誘導弾B」毎に1フレームずつずらして(すなわち、60分の1秒ずつずらして)、誘導弾B行動処理を実行するようにしてもよい。この場合、例えば「誘導弾B」が3つあるときは、各「誘導弾B」に対する誘導弾B行動処理を3フレーム毎に実行することになる。
【0089】
まず、当該「誘導弾B」が生成されてから(すなわち、存在フラグFEbが「ON」にされてから)、所定時間を経過したか否かが判別される(S51)。なお、本実施形態では、当該所定時間として、例えば30秒が設定されているが、これに限られない。所定時間を経過した場合(S51:YES)、誘導弾消滅処理が行われ(S52)、当該誘導弾B行動処理が終了される。誘導弾消滅処理では、当該「誘導弾B」の存在フラグFEbが「OFF」にされ、描画処理の対象から削除される。また、次のフレームの描画処理のタイミングでは、当該「誘導弾B」に対する誘導弾B行動処理は実行されない。
【0090】
ステップS51において、所定時間を経過していない場合(S51:NO)、当該「誘導弾B」がプレイヤキャラクタ(PC)に接触したか否かが判別される(S53)。当該接触の判断は、上記「誘導弾A」とプレイヤキャラクタとの接触の判断と同様に行われる。
【0091】
プレイヤキャラクタに接触した場合(S53:YES)、プレイヤキャラクタをスローにする処理が行われ(S54)、誘導弾消滅処理が行われて(S52)、当該誘導弾B行動処理が終了される。プレイヤキャラクタをスローにする処理は、上記「誘導弾A」とプレイヤキャラクタとが接触した場合と同様である。
【0092】
一方、プレイヤキャラクタに接触していない場合(S53:NO)、プレイヤキャラクタから攻撃を受けたか否かが判別される(S55)。攻撃を受けたか否かの判断も「誘導弾A」の場合と同様である。攻撃を受けた場合(S55:YES)、当該「誘導弾B」の耐久値が減じられる(S56)。当該「誘導弾B」の耐久値がゼロになると(ステップS57:YES)、誘導弾消滅処理が行われ(S52)、当該誘導弾B行動処理が終了される。すなわち、当該「誘導弾B」は、プレイヤキャラクタによって所定以上の攻撃が加えられたことにより、消滅させられる。
【0093】
ステップS57において、当該「誘導弾B」の耐久値がゼロにならなかった場合(S57:NO)、または、ステップS55において、プレイヤキャラクタから攻撃を受けなかった場合(S55:NO)、当該誘導弾B行動処理が終了される。誘導弾B行動処理においては、プレイヤキャラクタの追跡処理が行われないので、当該「誘導弾B」が発生した位置に留まっている映像が表示されることになる。
【0094】
なお、存在フラグFEaが「ON」であるか、また、存在フラグFEbが「ON」であるかを判別することが、本発明の「敵キャラクタの倒され方を判別する」ことに対応し、誘導弾A行動処理および誘導弾B行動処理のプログラム(サブルーチン)が、本発明の「予め対応付けられた情報」に対応する。また、存在フラグFEaおよび存在フラグFEbの判別に応じて、誘導弾A行動処理または誘導弾B行動処理を実行することを決定することが、本発明の「判別された倒され方に対応する攻撃態様を決定する」ことに対応する。また、この判別および決定は、CPU111aによって行われる。
【0095】
本実施形態によると、ザコキャラは、プレイヤキャラクタに倒された場合とボスキャラに倒された場合とで、異なる「誘導弾」を発生させる。すなわち、プレイヤキャラクタに倒された場合は、その場に留まって移動しない「誘導弾B」を発生させ、ボスキャラに倒された場合は、プレイヤキャラクタを追跡して移動する「誘導弾A」を発生させる。プレイヤは、初めてザコキャラを倒したとき、当該ザコキャラが「誘導弾B」を発生させることに新鮮味を感じるが、2度目以降は「誘導弾B」を発生させることを知っているので、「誘導弾B」に接触しないよう注意することができる。しかし、プレイヤは、ザコキャラがボスキャラに倒されたときに発生させる「誘導弾A」も「誘導弾B」と同様に移動しないと考えるので、「誘導弾A」がプレイヤキャラクタを追跡して移動してきたときに、驚きや焦りを感じる。すなわち、プレイヤは予想外の攻撃を受けることになり、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【0096】
また、ザコキャラが倒されたときに発生させる「誘導弾」が2種類あることを知った場合でも、プレイヤは、できるだけ「誘導弾A」を発生させないようにするという戦略(ボスキャラが倒すよりも先にザコキャラをできるだけ倒して「誘導弾B」を発生させておく)や、プレイヤキャラクタの移動の妨げにならないような場所で各ザコキャラを倒して「誘導弾B」を発生させておくという戦略などの種々の戦略を立てて戦うことができ、対戦の面白さを増すことができる。
【0097】
また、本実施形態によると、ボスキャラがザコキャラを倒すという、プレイヤにとって予想外の行動を行うので、プレイヤは驚きを感じ、ゲームに新鮮味を感じることができる。
【0098】
なお、上記実施形態は、ボスキャラが呪術でザコキャラを倒すことにより「誘導弾A」を発生させる場合について説明したが、これに限られず、他の攻撃方法(例えば、剣や鉄砲による攻撃)でザコキャラを倒すことにより「誘導弾A」を発生させるようにしてもよい。また、「誘導弾A」がプレイヤキャラクタを追跡し「誘導弾B」がその場に留まる場合について説明したが、「誘導弾A」と「誘導弾B」とで移動速度を異ならせるようにするだけでもよいし、大きさや形態が異なるオブジェクトとするだけでもよい。また、「誘導弾」への接触によりプレイヤキャラクタの移動速度が遅くなる場合について説明したが、プレイヤキャラクタの動きが一定時間止まるようにしてもよいし、プレイヤキャラクタがダメージを受けるようにしてもよい。この場合、「誘導弾A」と「誘導弾B」とで、プレイヤキャラクタの動きが止まる時間やプレイヤキャラクタが受けるダメージ量を異なるようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態は、ザコキャラが倒されたときに「誘導弾A」または「誘導弾B」を発生させる場合について説明したが、倒されたザコキャラによる攻撃方法(攻撃態様)はこれに限られない。例えば、ボスキャラに倒された場合「誘導弾」を発生させるが、プレイヤキャラクタに倒された場合爆発してプレイヤキャラクタを巻き込むようにしてもよい。また、攻撃方法が変わるのではなく、攻撃力が変わるようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態は、ザコキャラがプレイヤキャラクタに倒された場合とボスキャラに倒された場合とで攻撃方法を変える場合について説明したが、これに限られない。例えば、ザコキャラが自害した場合やプレイヤキャラクタの部下であるキャラクタに倒された場合に、別の方法で攻撃するようにしてもよい。この場合、倒される敵キャラクタは、ザコキャラに限定されず、ボスキャラなどの他の敵キャラクタでもよい。
【0101】
また、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを選択できる場合、使用するプレイヤキャラクタによって、倒された敵キャラクタの攻撃方法を変えるようにしてもよい。
【0102】
また、上記実施形態は、敵キャラクタを倒した人物(キャラクタ)によって攻撃方法を変える場合について説明したが、これに限られず、プレイヤキャラクタが敵キャラクタを倒した方法(技や武器)によって、攻撃方法を変化させるようにしてもよい。例えば、プレイヤキャラクタが鉄砲で敵キャラクタを倒した場合、敵キャラクタは爆発してプレイヤキャラクタをその爆発に巻き込むという攻撃をし、プレイヤキャラクタが刀で敵キャラクタを一刀両断にした場合、2つに分断された敵キャラクタがそれぞれ別個にプレイヤキャラクタを攻撃するようにしてもよい。また、ボスキャラがザコキャラを倒した方法(例えば、呪術で倒した場合と剣で倒した場合など)によって攻撃方法を変化させるようにしてもよい。
【0103】
また、敵キャラクタを倒した時間帯や場所によって、攻撃方法や攻撃力など(攻撃態様)を変化させるようにしてもよい。例えば、昼間に敵キャラクタを倒した場合、倒されて変化した敵キャラクタの攻撃力は倒される前と変わらないが、日没後に敵キャラクタを倒した場合、倒されて変化した敵キャラクタの攻撃力が倒される前より増加するようにしてもよい。また、所定位置(例えばお墓の前)で敵キャラクタを倒した場合に、倒されて変化した敵キャラクタの攻撃力が倒される前より増加するようにしてもよい。
【0104】
上記実施形態では、家庭用ゲーム装置でゲームを実施する場合について説明したが、これに限られない。本発明は、ゲームが実施されるゲーム装置の種類に限定されず適用することができ、例えば、携帯型ゲーム装置、アーケードゲーム装置、および、ゲームソフトが搭載されているパーソナルコンピュータ等でゲームを実施する場合にも適用することができる。
【0105】
上記実施形態では、ゲーム装置1を単独で用いる場合について説明したが、これに限られない。本発明は、複数のゲーム装置1をケーブルあるいは無線通信により接続したり、ゲーム装置1をゲームサーバにネットワーク回線2で接続したり、ゲーム装置1同士をネットワーク回線2でP2P接続することにより、複数のゲーム装置1で同時にゲームを実施する場合にも適用することができる。
【0106】
上記実施形態では、アクションゲームを例に説明したが、これに限られない。例えば、シューティングゲームや格闘ゲームなどの、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとが戦うゲームにおいても、本発明を適用することができる。
【0107】
また、本発明は、複数のプレイヤの操作するキャラクタ若しくはCPUの制御するキャラクタがチームを組んで協同して敵キャラクタと対戦するようなゲームや、敵キャラクタとしての他のプレイヤの操作するキャラクタと対戦するようなゲームにも適用することができる。また、敵キャラクタは、人格を持ったものを模したオブジェクトでなくてもよく、ロボット、戦闘機、戦車、大砲等の移動可能な武器等であってもよい。
【0108】
本発明に係るゲーム装置、プログラム、および記録媒体は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るゲーム装置、プログラム、および記録媒体の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0109】
1 ゲーム装置
11 本体
111 制御部
111a CPU(判別手段、攻撃態様決定手段)
111b ROM
111c RAM
112 描画処理部
113 音声処理部
114 ディスクドライブユニット
115 メモリカード接続ユニット
116 I/Oインターフェース部
117 通信処理部
12 操作コントローラ
13 モニタ
14 ディスク
15 メモリカード
16 ネットワークアダプタ
2 ネットワーク回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、仮想ゲーム空間上でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタを敵キャラクタと対戦させ、その対戦中に前記敵キャラクタが倒された場合にも当該敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタを攻撃するゲーム展開を含むゲーム装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記敵キャラクタの倒され方を判別する判別手段と、
前記敵キャラクタの複数の倒され方に対してそれぞれ異なる攻撃態様が予め対応付けられた情報に基づいて、前記判別手段によって判別された倒され方に対応する前記攻撃態様を決定する攻撃態様決定手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記複数の倒され方には当該敵キャラクタを倒す主体となるキャラクタによって分けられた複数の倒され方が含まれ、
前記判別手段は、前記敵キャラクタがどのキャラクタに倒されたかを判別する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記敵キャラクタには、倒された場合にも前記プレイヤキャラクタを攻撃する第1の敵キャラクタとこの第1の敵キャラクタを倒すことができる第2の敵キャラクタとが含まれ、
前記判別手段は、前記第1の敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタと前記第2の敵キャラクタとのいずれのキャラクタに倒されたかを判別する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2の敵キャラクタが前記第1の敵キャラクタを倒すか否かは、抽選によって決定される、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1の敵キャラクタが全て倒されている場合、前記第2の敵キャラクタが前記第1の敵キャラクタを倒す確率が0%とされている、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記情報は、
前記第1の敵キャラクタが前記プレイヤキャラクタに倒された場合は、倒された位置で前記プレイヤキャラクタを攻撃する第1のオブジェクトを発生させる第1の攻撃態様が対応付けられ、
前記第1の敵キャラクタが前記第2の敵キャラクタに倒された場合は、倒された位置から移動して前記プレイヤキャラクタを攻撃する第2のオブジェクトを発生させる第2の攻撃態様が対応付けられた情報である、
請求項3ないし5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタの倒された時間帯によって分けられた複数の倒され方が含まれ、
前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの時間帯に倒されたかを判別する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタの倒された場所によって分けられた複数の倒され方が含まれ、
前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの場所で倒されたかを判別する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記敵キャラクタの倒され方には当該敵キャラクタを倒した武器もしくは技によって分けられた複数の倒され方が含まれ、
前記判別手段は、前記敵キャラクタがどの武器もしくは技で倒されたかを判別する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
請求項1ないし9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
請求項1ないし9に記載のプログラムを実行するゲーム装置。

【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図4】
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