説明

ゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラム

【課題】ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導く。
【解決手段】ゲーム装置200は、プレイヤーによって入力されるコマンドに応じてゲームを進行させる。ゲーム装置200において、入力部201は、複数のコマンドの中からいずれかをプレイヤーに選択させる。変化部202は、所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、この所定のコマンドを入力したプレイヤーにとって不利になるようにゲーム状態を変化させる。それ以外の場合、変化部202は、プレイヤーによって選択されたコマンドに対応する処理を実行してゲーム状態を変化させる。提示部203は、変化されたゲーム状態をプレイヤーに提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤー(ユーザ)のそれぞれがコマンドを入力し、仮想空間内において互いに対戦したり協力して課題をクリアしたりするゲームがある。例えば野球ゲームでは、ピッチャーの配球や、ヒッティングかバントかといった作戦を考え、駆け引きの妙を楽しむ。例えば格闘ゲームでは、攻撃技、防御技、得意技などを駆使し、技が決まったり敵を倒したりしたときの爽快感を楽しむ。
【0003】
ところで、勝敗、順位、得点等を争うゲームでは、プレイヤーによっては、負けている状況や形勢不利な状況になると、他のプレイヤーに迷惑なプレーに及んだり、他のプレイヤーをいらいらさせるために時間稼ぎプレーを連発したりすることがある。このようなゲームを進める上で好ましくない行為(迷惑プレー)は、ゲーム進行に支障を来すほか、プレイヤーのゲームへの興味を失わせる原因に成りかねない。また、プレイヤーがコンピュータ相手に一人でゲームをするケースにおいても、本来のゲームの趣旨とは異なるプレーを頻発し、ゲームの進行の妨げになることもある。
【0004】
例えば特許文献1には、現在プレイヤーが行っている行動に応じた演出を行わせ、例えばプレイヤーが乱暴な行動や迷惑な行動などをとろうとしている場合に、そのような行動を抑止するような演出を実行して、未然防止をはかるゲーム機が開示されている。これによれば、ゲーム機は、例えばプレイヤーの行動をカメラで撮影し画像解析を行ってプレイヤーの行動を判定し、対応する演出を行って興味を引きつけたりなだめたりする。
【0005】
【特許文献1】特開2007−143755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カメラを搭載して画像解析するためには、技術的コストあるいは金銭的コストが大きくなり、実施は容易ではない。また、迷惑プレーをするプレイヤーであっても表情や行動に出さないプレイヤーもおり、未然防止をはかれない可能性がある。更には、迷惑プレーの未然防止を目的とする演出を気にしないプレイヤーには効果を発揮しないことになってしまう。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するものであり、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0009】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、入力部、判定部、変化部、提示部を備える。
入力部は、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
判定部は、入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する。
変化部は、判定部による判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる。
提示部は、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
【0010】
本発明のゲーム装置において行われる典型的なゲームとして、例えば野球ゲームやサッカーゲーム等のスポーツゲームや、レーシングゲーム、格闘ゲームなど、プレイヤーがコマンドを入力してゲームを進め、勝敗、順位、得点、速さ等を競うゲームが挙げられる。ゲームは、対戦ゲームやチャットができる対話型ゲームなどのように複数のプレイヤーが参加できるゲームでも良いし、1人のプレイヤーがコンピュータ相手に行うゲームでも良い。プレイヤーは、ゲーム状況に応じて様々なコマンドの中から所望のコマンドを選択してゲームを進める。野球ゲームを例にとれば、コマンドには、ピッチャーが投球するコマンド、ピッチャーが牽制球を投げるコマンド、バッターがスイングするコマンド、バッターがバントするコマンドなど、多くのコマンドがある。コマンドが入力されると、ゲーム装置は、入力されたコマンドに従ってゲームを進める。すなわち、入力されたコマンドに従ってゲーム状態を変化させ、モニターにゲーム画面を出力したりスピーカーから再生音を流したりする。
【0011】
本発明のゲーム装置において行われるゲームには、プレイヤーが入力可能なコマンドが複数ある。野球ゲームを例にとれば、ピッチャーが投球するコマンド、投球のスピードやコースなどを指定するコマンド、牽制球を投げるコマンドなどがある。プレイヤーが入力可能なコマンドは、いずれも迷惑プレーに繋がる可能性がある。例えば、ピッチャーがストライクゾーンのど真ん中に投球するコマンドの入力は、一般にはバッター側のプレイヤーにとって有利である。しかし、このようなコマンドばかりを続けて入力する行為は、やる気のないプレーとして迷惑がられる可能性がある。
【0012】
そこで本発明では、プレイヤーによって入力されたコマンドの履歴に応じてゲーム状態を変化させる。すなわち、入力されたコマンドが特定のコマンドに偏りすぎている場合、ゲーム装置は、コマンドを入力したプレイヤーが不利になるようにゲーム状態を変化させる。言い換えれば、偏ったコマンド入力を続けるプレイヤーにはゲーム上のペナルティが課されるわけである。野球ゲームを例にとれば、バッターがバントをするコマンドを多用し過ぎると、それらのコマンドの入力は迷惑プレーであると推定され、ゲーム装置は、“ボールをバットにあてて転がす”というイベントを発生させる代わりに、例えば“フライになる”ような不利イベントを発生させる。不利イベントが発生すると、コマンドを入力したプレイヤーは、ゲームにおいて不利な立場になる。そのため、プレイヤーに迷惑プレーをしないようにさせる抑止力となる。本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0013】
本発明のその他の観点に係るゲーム装置は、入力部、変化部、提示部を備える。
入力部は、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
変化部は、入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる。
提示部は、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
また、入力部に所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、変化部は、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる。
【0014】
本発明のゲーム装置において行われるゲームのコマンドの中には、ゲームの進行を遅らせるコマンドや、多用すると他人に迷惑をかける可能性が高いコマンドもある。野球ゲームを例にとれば、ピッチャーが牽制球を投げるコマンドの使用は、盗塁を阻止するために戦略上好ましいこともあるが、その反面、ゲームの流れを止め試合時間が長くなってしまう。そのため、頻繁に使用されると、迷惑プレーにつながる恐れがある。野球ゲームに限らず、他の様々なゲームにおいても、迷惑プレーになりかねないコマンドや、単なる時間稼ぎや嫌がらせに用いられる可能性のあるコマンドがある。
【0015】
そこで本発明では、このような多用することが好ましくないコマンド(以下「制限付きコマンド」という。)が入力された回数に応じてゲーム状態を変化させる。すなわち、制限付きコマンドが所定回数以上入力された場合、ゲーム装置は、制限付きコマンドを入力したプレイヤーが不利になるようにゲーム状態を変化させる。言い換えれば、制限付きコマンドを多用したプレイヤーにはゲーム上のペナルティが課されるわけである。野球ゲームを例にとれば、ピッチャーが牽制球を投げるコマンドを1回だけ入力すると、“ピッチャーが牽制球を投げる”というイベントが発生する。しかし、所定回数以上入力すると、それらのコマンドの入力は迷惑プレーであると推定され、ゲーム装置は、“ピッチャーが牽制球を投げる”というイベントを発生させる代わりに、例えば“ピッチャーが1塁に暴投する”ような不利イベントを発生させる。不利イベントが発生すると、コマンドを入力したプレイヤー(制限にひっかかったプレイヤー)は、ゲームにおいて不利な立場になる。そのため、プレイヤーに迷惑プレーをしないようにさせる抑止力となる。本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。なお、どのようなコマンドを制限付きコマンドにするか、あるいは、ゲーム状態をどのように不利に変化させるかについては、ゲーム内容によって適宜自由に定義することが可能である。
【0016】
変化部は、入力されるコマンドに予め対応付けられる複数のイベントの中からいずれかを選択し、当該選択したイベントを当該ゲームにおいて発生させることにより、当該ゲームの状態を変化させてもよい。
そして、入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、変化部は、当該所定のコマンドに対応付けられる複数のイベントのうち、所定の不利イベントを発生させることにより、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させてもよい。
【0017】
上述のように、ゲーム装置は、制限付きコマンドが所定回数以上入力された場合、制限付きコマンドを入力したプレイヤーが不利になるようにゲーム状態を変化させる。ここで、ゲーム状態の変化のさせ方として、コマンドに予め対応付けられている複数のイベントの中から、プレイヤーに不利に働くイベントを選択して実行するという手法がある。上述の野球ゲームを例にとれば、ピッチャーが牽制球を投げるコマンドに、“ランナーがセーフになるイベント”“ランナーがアウトになるイベント”“ピッチャーが1塁に暴投する不利イベント”など、複数のイベントを対応付けておく。制限付きコマンドの入力回数が所定回数に満たないときには、ゲーム装置は、不利イベント以外のイベントのいずれかを選択する。あるいは、不利イベントを含めたいずれかのイベントを選択する。しかし、制限付きコマンドの入力回数が所定回数以上になると、ゲーム装置は、不利イベントを選択して実行する。つまり、本発明によれば、予め決められた範囲内におけるペナルティが課される。また、各イベントについて、ゲーム展開上無理のないイベントを対応付けておけば、不利イベントを発生させたとしても、自然なストーリーで、好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0018】
当該所定のコマンドに予め対応付けられる複数のイベントのうち、当該不利イベントが発生した場合の当該ゲームの状態の変化の度合いは、当該不利イベント以外の他のイベントが発生した場合の当該ゲームの状態の変化の度合いよりも大きくてもよい。
【0019】
つまり、不利イベントにより生じる変化のほうが、不利イベント以外のイベントにより生じる変化よりも大きいことが望ましい。上述の野球ゲームを例にとれば、ゲーム状態とは、例えばストライク・ボール・アウトの各カウント、点数、ランナーの配置などである。ピッチャーが牽制球を投げるコマンドに対応付けられる各イベントによる変化は、“ランナーがセーフになるイベント”であれば「変化なし」であり、“ランナーがアウトになるイベント”であれば「ランナーを取り消しアウトカウントを1増やす」であり、“ピッチャーが1塁に暴投する不利イベント”であれば「ランナーを進塁させる」である。これらのイベントのうち、プレイヤーにとって不利な向きへの変化があるのは、“ピッチャーが1塁に暴投する不利イベント”である。従って、ゲーム装置は、不利イベントとして“ピッチャーが1塁に暴投する不利イベント”を選択する。上記のように、不利イベントにより生じる変化にはプレイヤーへのペナルティ的要素が含まれるため、不利イベントにより生じるプレイヤーにとって不利な向きへの変化の度合いを大きくすれば、より迷惑プレーに対する抑止力が大きくなると考えられる。
【0020】
変化部は、入力されるコマンドに予め対応付けられる複数のイベントの中からいずれかを選択し、当該イベントを当該ゲームにおいて発生させることにより、当該ゲームの状態を変化させてもよい。
そして、入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、変化部は、当該所定のコマンドに対応付けられる各々のイベントの発生確率を当該プレイヤーに不利になるように変化させてもよい。
【0021】
例えばゲーム装置は、コマンドが入力された時点におけるゲームパラメータ(例えば、ピッチャーのスタミナ、制球力、球のスピード等の大きさを表すパラメータ)を用いて、コマンドに対応付けられているイベントの中からいずれかのイベントを選択したり、ランダムに選択したりすることができる。このときゲーム装置は、各イベントの発生確率(あるいは選択確率)を変動させることもできる。ゲーム装置は、制限付きコマンドが所定回数以上入力された場合には、不利イベントの発生確率を高くする。このようにすれば、制限付きコマンドを多く入力するほど不利イベントが発生しやすくなり、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0022】
入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、変化部は、当該入力された所定のコマンドを所定の不利コマンドに入れ替えることにより、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させてもよい。
【0023】
例えばゲーム装置は、コマンドに予め対応付けられているイベントのうちのどれを選択するのかを制御する代わりに、コマンドそのものを入れ替えることもできる。野球ゲームを例にとれば、「故意にデッドボールを狙って投球するコマンド」を制限付きコマンドにするとき、この制限付きコマンドが所定回数以上入力されると、ゲーム装置は、このコマンドを「ストライクゾーンのど真ん中に投球するコマンド」に入れ替える。すると、ピッチャーを操作するプレイヤーは、相手のバッターに打たれやすくなるという不利な状況になる。プレイヤーは迷惑プレーを狙うと返って不利を被ることになるので、迷惑プレーに対する抑止力となり、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0024】
変化部は、入力部に当該所定のコマンドが連続して当該所定回数以上入力された場合に、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させてもよい。
【0025】
つまり、制限付きコマンドが入力された回数は、制限付きコマンドが“連続して”入力された回数であってもよい。連続して入力されるというのは、「ピッチャーが投球した後、バッターが打つ/空振りする/見逃す」ことを1サイクルとするならば、複数のサイクルで続けて制限付きコマンドが入力される、という意味である。例えば、1人目のバッターをデッドボールにして、更に2人目のバッターをデッドボールにして、3人目のバッターをデッドボールにして、などと繰り返すケースが該当する。本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。なお、連続して入力された回数の代わりに、ゲーム開始から通算して入力された回数、あるいは、所定期間内で通算して入力された回数などとすることも可能である。
【0026】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、入力部、判定部、変化部、提示部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、入力ステップ、判定ステップ、変化ステップ、提示ステップを備える。
入力ステップでは、入力部が、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
判定ステップでは、判定部が、入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する。
変化ステップでは、変化部が、判定ステップによる判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる。
提示ステップでは、提示部が、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
【0027】
本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0028】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、入力部、変化部、提示部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、入力ステップ、変化ステップ、提示ステップを備える。
入力ステップでは、入力部が、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
変化ステップでは、変化部が、入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる。
提示ステップでは、提示部が、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
そして、入力ステップにおいて所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、変化部は、変化ステップにおいて、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる。
【0029】
本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0030】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、入力部、判定部、変化部、提示部として機能させる。
入力部は、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
判定部は、入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する。
変化部は、判定部による判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる。
提示部は、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
【0031】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができ、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0032】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、入力部、変化部、提示部として機能させる。
入力部は、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる。
変化部は、入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる。
提示部は、変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する。
そして、入力部に所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、変化部は、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる。
【0033】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができ、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(実施形態1)
本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0036】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明のゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0037】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0038】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0039】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0040】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0041】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0042】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがダンスゲームやサッカーゲームなどのゲームの実行の際に行う操作入力を受け付ける。インターフェース104には、複数のコントローラ105が接続されていてもよい。
【0043】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームのプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワークを用いたゲームのチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して操作入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0044】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0045】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0046】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0047】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0048】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0049】
また、ゲームの画像などの情報をDVD−ROMに用意しておき、これをフレームメモリに展開することによって、ゲームの様子などを画面に表示することができるようになる。
【0050】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0051】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0052】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0053】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0054】
次に、上記構成を有する情報処理装置100を用いて実現される本実施形態のゲーム装置200が行う処理について説明する。本発明のゲーム装置200にて実行される典型的なゲームのひとつに野球ゲームがある。ゲーム装置200のプレイヤーは、コマンドを入力し、仮想空間内におけるピッチャー、バッター、ランナーなどのゲームキャラクターを操作する。以下、野球ゲームを例にとり、本実施形態を説明する。ただし、本発明は、プレイヤーがコマンドを入力して進行させる任意のゲームに適用することができる。
【0055】
図2は、ゲーム装置200の機能的な構成を説明するための図である。ゲーム装置200は、入力部201、変化部202、提示部203を備える。
【0056】
入力部201は、複数のコマンドの中からいずれかをプレイヤーに選択させ、プレイヤーにコマンドを入力させる。CPU 101とコントローラ105が協働して入力部201として機能する。
【0057】
プレイヤーは、コマンドに対応付けられるボタン等を押圧することにより、所望のコマンドを入力することができる。例えば、プレイヤーが仮想空間内のピッチャーを操作している場面において、「投球コマンド」に予め対応付けられる“×ボタン”を押圧すると、CPU 101は、プレイヤーによって「投球コマンド」が入力されたと判断し、ピッチャーが投球するようにゲームを進行させる。例えば「1塁へ牽制球を投げるコマンド」に予め対応付けられる“○ボタン”をプレイヤーが押圧すると、CPU 101は、プレイヤーによって「1塁牽制球コマンド」が入力されたと判断し、ピッチャーが1塁に牽制球を投げるようにゲームを進行させる。なお、コマンドの入力方法は上記に限られず、プレイヤーによるボタンの押圧操作のほか、キーの押圧操作、スイッチの切り替え操作、マウスのクリック操作、音声入力操作などにより入力されてもよい。
【0058】
変化部202は、入力されたコマンドに基づいてゲーム状態を変化させる。例えば、CPU 101は、入力されたコマンドに予め対応付けられる複数のイベントの中からいずれかを選択し、選択したイベントをゲーム内で発生させることにより、ゲーム状態を変化させる。CPU 101が変化部202として機能する。
【0059】
ここで、ゲーム状態は、ゲーム装置200にて行われるゲームを進行する際にCPU 101によって決められる1つ以上の様々なパラメータを用いて表される。例えば野球ゲームの場合、ボール,ストライク,アウトの各カウント数を表すパラメータ、出塁ランナーの配置を表すパラメータ、野手の守備位置を表すパラメータ、ピッチャーの体力パラメータ値(いわゆるスタミナ)、ピッチャーの制球力パラメータ値(いわゆるコントロール)、ピッチャーの球速パラメータ値(いわゆるスピード)、野手の走力,肩力,守力,パワー等の各パラメータ値、打順を表すパラメータ値などが、ゲーム状態を表すパラメータ値となり得る。ゲーム状態は、ゲームの進行に従ってCPU 101により変更され、RAM 103あるいは外部メモリ106に記憶される。
【0060】
図3(a)は、プレイヤーが選択可能なコマンドと、コマンドによって発生するイベントとを対応付けるコマンド/イベント対応表300の構成例を示す図である。1つのコマンドには、1つ又は複数のイベントが対応付けられる。
【0061】
例えば、ピッチャーを操作するプレイヤーが「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを入力すると、CPU 101は、入力されたコマンドに対応付けられるイベント(例えば牽制セーフ、牽制アウト、ファーストのエラー、暴投、ボークなど)の中から、いずれか1つを選択し、選択したイベントをゲーム内で発生させる。
【0062】
1つのコマンドにイベントが複数対応付けられている場合、CPU 101は、ゲーム状態を表す上述のパラメータの値に基づいて、いずれかのイベントを選択する。例えば、ピッチャーの体力パラメータ値pと制球力パラメータ値qと球速パラメータ値rの3つを変数とする評価関数f(p,q,r)を予め定義しておく。「1塁へ牽制球を投げる」コマンドが入力されると、CPU 101は、コマンドが入力された時点における各パラメータ値p、q、rを評価関数f(p,q,r)に代入し、得られた値が第1の数値範囲であれば「牽制セーフ」、第2の数値範囲であれば「牽制アウト」といったように、得られた値の大きさに従ってイベントを決める。
【0063】
なお、上記評価関数は任意に定義でき、上記パラメータ値p、q、rの代わりに、もしくは各パラメータ値p、q、rに加えて、他の任意のパラメータを用いて評価関数を定義してもよい。また、評価関数を設けず、CPU 101がランダムにイベントを選択してもよい。更には、コマンドごとに異なる評価関数が定義されてもよい。
【0064】
ただし、CPU 101は、入力されたコマンドが所定のコマンド(以下「制限付きコマンド」という。)であり、且つ、その制限付きコマンドが連続して入力された回数が所定の閾値以上である場合には、制限付きコマンドを入力したプレイヤーに不利になるように、ゲームの状態を変化させる。
【0065】
例えば、図3(a)に示すコマンド/イベント対応表300を用いるとき、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを制限付きコマンドとすることができる。「1塁へ牽制球を投げる」コマンドが入力されると、CPU 101は、このコマンドが連続して入力された回数を係数するカウンター(以下、「入力回数カウンター」という。)をインクリメントし、所定回数に達したか否かにより、選択するイベントを変え、ゲーム状態を変化させる。
【0066】
すなわち、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドの次に再び「1塁へ牽制球を投げる」コマンドが入力された場合、CPU 101は、入力回数カウンターの値をインクリメントする。一方、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドの次に異なる他のコマンドが入力された場合、CPU 101は、入力回数カウンターの値を初期化する。もし、入力回数カウンターの値が所定の閾値に達すると、CPU 101は、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられるイベントの中から、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを入力したプレイヤーにとって不利になるイベント(以下「不利イベント」という。)を選択する。そして、CPU 101は、選択した不利イベントを発生させて、ゲームを進行させる。
【0067】
図3(b)は、プレイヤー側にとっての有利さについて、各イベント同士の関係を例示する図である。ここで言う有利さとは、プレイヤーが達成すべきゲーム課題をどの程度クリアし易くするかを示す尺度である。
【0068】
例えば野球ゲームの場合、ゲーム全体を通じてプレイヤーが達成すべきゲーム課題は“自分のチーム(第1チーム)の得点が相手のチーム(第2チーム)の得点を上回る(勝つ)こと”である。また、1イニング内でプレイヤーが達成すべきゲーム課題は“1点でも多く得点すること”あるいは“1点でも少なく失点を抑えること”である。また、1人のバッターが打席に立つときにプレイヤーが達成すべきゲーム課題は“1つでも多く進塁すること”あるいは“1つでも多くの進塁を抑えること”である。
【0069】
そして、CPU 101は、プレイヤーが達成すべきゲーム課題をよりクリアしづらくするイベントほど、プレイヤーにとって不利であるとする。例えばゲーム課題を“第1チームの得点が第2チームの得点を上回ること”とするとき、第2チームが得点することは第1チームにとって不利である。ゲーム課題を“第1チームが1点でも少ない失点に抑えること”とするとき、第2チームが得点することは第1チームにとって不利である。ゲーム課題を“第1チームが1つでも多くの進塁を抑えること”とするとき、第2チームが進塁することは第1チームにとって不利である。
【0070】
CPU 101は、制限付きコマンドが連続して入力された回数が所定回数未満の場合には、上記評価関数に基づいてイベントを選択し、所定回数以上である場合には、制限付きコマンドを入力したプレイヤーにとっての不利イベントを選択する。
【0071】
例えば、図3(a)に示すイベント301〜305と、図3(b)に示すX,Y,Z-イベントとが、次のように予め対応付けられる。
・図3(a)のイベント301 ・・・ 図3(b)のY-イベント
・図3(a)のイベント302 ・・・ 図3(b)のX-イベント
・図3(a)のイベント303〜305 ・・・ 図3(b)のZ-イベント
つまり、有利さは、“イベント303,304,305<イベント301<イベント302”の関係を満たす。
【0072】
プレイヤーが“1塁に牽制球を投げる”コマンドを入力したとき、CPU 101は、イベント301〜305の中からいずれかを採用してゲームを進行させることが可能である。しかし、制限付きコマンドが連続して入力された回数が所定回数以上である場合には、CPU 101は、制限付きコマンドを入力したプレイヤーにとって最も不利なZ-イベント(イベント303〜305)のいずれかを選択する。
【0073】
CPU 101は、不利イベントを選択すると、制限付きコマンドを入力したプレイヤーにとって不利になるように、ゲーム状態を表すパラメータ値を変化させる。例えば、ピッチャーを操作するプレイヤーが制限付きコマンドを連続して所定回数以上入力した場合、CPU 101は、野手のエラー、ピッチャーの暴投、ボークなどのイベントを発生させ、「セーフ」の判定になるようにゲーム状態を変化させたり、ランナーを進塁させるように出塁ランナーの配置を表すパラメータを変化させたりする。
【0074】
提示部203は、変化されたゲーム状態をプレイヤーに提示する。CPU 101が提示部203として機能する。例えばCPU 101は、ゲーム状態を表すパラメータ値を変化させた結果を反映させたゲーム画面をモニターに表示することにより、ゲーム状態をプレイヤーに提示する。ゲーム状態の提示は、モニターへ表示することにより行われる代わりに、もしくはモニターへ表示することに加えて、スピーカーからの音声出力により行われてもよい。
【0075】
次に、本実施形態のゲーム装置200の各部が実行するゲーム処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでは、ゲーム装置200を用いて2人のプレイヤー(第1プレイヤーと第2プレイヤー)同士が対戦野球ゲームを行う場面を想定する。CPU 101は、図3(a)に例示するコマンド/イベント対応表300を用いてイベントを選択するものとし、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを制限付きコマンドとする。
【0076】
ゲームが開始されると、CPU 101は、制限付きコマンドが入力された回数を記憶する入力回数カウンターを初期化する(ステップS401)。
【0077】
CPU 101は、プレイヤーからコマンドの入力を受け付ける(ステップS402)。例えば、第1プレイヤーが守備側であり第2プレイヤーが攻撃側であるとき、CPU 101は、コントローラ105による第1プレイヤーからのピッチャーの動作を指定するコマンドの入力と、コントローラ105による第2プレイヤーからのバッターの動作を指定するコマンドの入力とを受け付ける。第1プレイヤーが入力できるコマンドには、例えば、球種、球速、球のコースを指定するコマンド、投球を行うコマンド、1塁ランナーがいる場合には1塁へ牽制球を投げるコマンドなどがある。第2プレイヤーが入力できるコマンドには、例えば、バットを振る(ヒッティング)コマンド、バントをするコマンド、1塁ランナーがいる場合には盗塁するコマンドなどがある。
【0078】
コマンドが入力されると、CPU 101は、入力されたコマンドが制限付きコマンドか否かを判別する(ステップS403)。例えば、入力されたコマンドが「1塁へ牽制球を投げる」コマンドか否かが判別される。
【0079】
制限付きコマンドであると判別された場合(ステップS403;YES)、CPU 101は、入力回数カウンターをインクリメントする(ステップS404)。
【0080】
制限付きコマンドでないと判別された場合(ステップS403;NO)、CPU 101は、入力回数カウンターを初期化する(ステップS405)。
【0081】
CPU 101は、ステップS404の後、入力回数カウンターの値が所定値以上か否かを判別する(ステップS406)。
【0082】
入力回数カウンターの値が所定値以上であると判別された場合(ステップS406;YES)、CPU 101は、入力されたコマンドに対応付けられるコマンドの中から、コマンドを入力したプレイヤーにとっての不利イベントを選択する(ステップS407)。例えば、制限付きコマンドである「1塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられるイベントの中から、守備側の第1プレイヤーにとっての不利イベントである「ファーストのエラー」「暴投」「ボーク」のうちのいずれかを選択する。
【0083】
入力回数カウンターの値が所定値以上であるということは、所定値が示す回数以上、制限付きコマンドが続けて入力されたということである。つまり、プレイヤーが制限付きコマンドを所定回数以上続けて入力すると、制限付きコマンドを入力した側にとって不利なイベントが発生する。
【0084】
一方、入力回数カウンターの値が所定値未満であると判別された場合(ステップS406;NO)、もしくは、ステップS405の後、CPU 101は、入力されたコマンドに対応付けられるイベントの中から、いずれかのイベントを選択する(ステップS408)。例えば、CPU 101は、コマンドが入力されたときのピッチャーの体力パラメータ値pと制球力パラメータ値qと球速パラメータ値rを、予め定義される評価関数f(p,q,r)に代入して得られる値に基づいて、イベントを選択する。
【0085】
なお、ステップS408で選択される可能性のあるイベントには、不利イベントが含まれていてもよいし、不利イベントが含まれていなくてもよい。
【0086】
CPU 101は、ステップS407又はステップS408で選択されたイベントを実行し、ゲーム状態を変化させ(ステップS409)、変化させたゲーム状態をプレイヤーに提示する(ステップS410)。例えばCPU 101は、ゲーム状態を表すパラメータを変化させた結果を反映させたゲーム画面をモニターに出力する。プレイヤーは、モニター画面を見て、各種イベントが発生した様子を見ることができる。
【0087】
例えばCPU 101は、不利イベントである「暴投」を選択した場合、牽制球が逸れた様子の画面を出力し、出塁ランナーの配置を表すパラメータ値を、「1塁に出塁している」ことを示す値から「2塁に出塁している」ことを示す値に変更し、更に、1塁ランナーが2塁に進塁する様子を表す画像を生成し、画像処理部108に出力させる。また例えばCPU 101は、不利イベントではない「牽制セーフ」を選択した場合、ピッチャーが牽制球を投げて1塁手が捕球し、セーフになる様子を表す画像を生成し、画像処理部108に出力させる。
【0088】
上記説明では、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを制限付きコマンドとしたが、任意のコマンドを制限付きコマンドとすることが可能である。制限付きコマンドには、ゲームを進行させる上で好ましくない行為、例えば単なる“時間稼ぎ行為”や“相手プレイヤーへのいやがらせ行為”に当たるコマンドが指定されることが望ましい。
【0089】
本実施形態によれば、同じコマンドを続けて出すことにより、ゲームを遅延させたり、一緒にプレイしている他のプレイヤーに迷惑をかけたりすると、コマンドを出した側にペナルティが課される。そのため、同じコマンドを出し続けないようにプレイヤーを誘導することができる。ゲーム装置200は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0090】
なお、制限付きコマンドに予め対応付けられる複数のイベントのうち、不利イベントが発生した場合のゲーム状態の変化の度合いは、不利イベント以外の他のイベントが発生した場合のゲーム状態の変化の度合いよりも大きいことが望ましい。
【0091】
また、不利イベントの内容は、入力されたコマンドに起因するイベントであることが望ましい。入力された制限付きコマンドとは関係ないイベントを発生させるよりも、入力したプレイヤーがあたかも入力ミスしたように見えるほうが、ゲームの流れがより自然に見えるからである。
【0092】
また、CPU 101は、不利イベントが発生したことがプレイヤーに分かり易いように、ゲーム状態を変えることが望ましい。つまり、何が起きたのかをプレイヤーがすぐに把握できないイベントを発生させるよりも、何が起きたのかをプレイヤーがすぐに把握できるイベントを発生させるほうが、好ましくないコマンドを入力したことをプレイヤーに認識させやすいし、好ましくないコマンドをプレイヤーにやめさせる効果も大きいと考えられるからである。ただし、プレイヤーが制限付きコマンドを所定回数以上続けて入力したとき、CPU 101は、モニターやスピーカーから直接的には出力されないイベント、例えばピッチャーの体力パラメータ値pを減らすだけのようなイベントを発生させることもできる。
【0093】
本実施形態では、ステップS405で入力回数カウンターを初期化しているが、ステップS405を削除し、入力されたコマンドが制限付きコマンドでない場合(ステップS403;NO)に入力回数カウンターを初期化しないように構成してもよい。つまり、CPU 101は、制限付きコマンドが入力された通算回数が所定回数以上であれば、続けて入力されていなくても、不利イベントを選択するようにしてもよい。通算回数は、ゲームが開始されてから現在までに入力された回数でもよいし、ゲーム内の任意の期間内に入力された合計回数でもよい。
【0094】
本実施形態では、ただ1つのコマンドを制限付きコマンドとしているが、複数のコマンドを制限付きコマンドにしてもよい。このとき、CPU 101は、制限付きコマンドごとにカウンターを用意し、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、続けて入力された回数をカウントし、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、不利イベントを選択することができる。例えば、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドと「2塁へ牽制球を投げる」コマンドの両方を制限付きコマンドとし、それぞれのコマンドが続けて入力された回数を別個に計数する。もし両コマンドのうち「1塁へ牽制球を投げる」コマンドだけが所定回数以上になると、CPU 101は、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられる不利イベントを選択するが、「2塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられる不利イベントを選択しない。
【0095】
あるいは、CPU 101は、1つの共通カウンターを用意し、複数の制限付きコマンドのいずれかが続けて入力された回数をカウントし、不利イベントを選択してもよい。例えば、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドと「2塁へ牽制球を投げる」コマンドの両方を制限付きコマンドとし、どちらか一方のコマンドの次に更にどちらか一方のコマンドが入力されれば、共通カウンターをインクリメントする。もし両コマンドのうち「1塁へ牽制球を投げる」コマンドだけが所定回数以上になると、CPU 101は、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられる不利イベントを選択してもよいし、「2塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられる不利イベントを選択してもよい。
【0096】
(実施形態2)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態では、ゲーム装置200は、制限付きコマンドが入力された回数に応じて、発生させるイベントの確率を変動させる。以下詳述する。
【0097】
図5は、本実施形態におけるコマンド/イベント対応表500の構成例である。それぞれのコマンドは複数のイベントと対応付けられ、更に、それぞれのイベントはイベントの発生確率と対応付けられる。CPU 101は、入力されるコマンドに応じて発生確率を変化させ、コマンド/イベント対応表500を更新することができる。
【0098】
ただし、1つのコマンドに対応付けられる複数のイベントの発生確率の和は1である。すなわち、1つのコマンドに対応付けられるイベントがN個あり、各々の発生確率をP(i)とすると、次の数式[数1]が成り立つ。
【0099】
ΣP(i)=P(1)+P(2)+・・・+P(N)=1 ・・・[数1]
【0100】
ただし、iは1以上N以下の整数であり、0≦P(i)≦1である。CPU 101は、[数1]を満たすことを条件として、各イベントの発生確率を変化させることができる。
【0101】
例えば、制限付きコマンドである「1塁へ牽制球を投げる」コマンドが所定回数以上続けて入力されると、不利イベントである「ファーストのエラー」「暴投」「ボーク」のうちの少なくともいずれか1つの発生確率を増加させ、不利イベントではないイベントの発生確率を減少させる。
【0102】
次に、本実施形態のゲーム装置200の各部が実行するゲーム処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。ここでは、ゲーム装置200を用いて1人のプレイヤーがコンピュータ対戦の野球ゲームを行う場面を想定する。CPU 101は、図5に例示するコマンド/イベント対応表500を用いてイベントを選択するものとし、「1塁へ牽制球を投げる」コマンドを制限付きコマンドとして説明する。
【0103】
ゲームが開始されると、CPU 101は、制限付きコマンドが入力された回数を記憶する入力回数カウンターを初期化する(ステップS601)。
【0104】
CPU 101は、プレイヤーからコマンドの入力を受け付ける(ステップS602)。例えば、プレイヤーが守備側であるとき、CPU 101は、コントローラ105によるプレイヤーからのピッチャーの動作を指定するコマンドの入力を受け付ける。
【0105】
コマンドが入力されると、CPU 101は、入力されたコマンドが制限付きコマンドか否かを判別する(ステップS603)。例えば、入力されたコマンドが「1塁へ牽制球を投げる」コマンドか否かが判別される。
【0106】
制限付きコマンドであると判別された場合(ステップS603;YES)、CPU 101は、入力回数カウンターをインクリメントする(ステップS604)。
【0107】
制限付きコマンドでないと判別された場合(ステップS603;NO)、CPU 101は、入力回数カウンターを初期化する(ステップS605)。
【0108】
CPU 101は、ステップS604の後、入力回数カウンターの値が所定値以上か否かを判別する(ステップS606)。
【0109】
入力回数カウンターの値が所定値以上であると判別された場合(ステップS606;YES)、CPU 101は、入力された制限付きコマンドに対応付けられるイベントのうちの不利イベントの発生確率を増加させる(ステップS607)。なお、CPU 101は、[数1]を満たすように、他のイベントの発生確率を減少させる。例えば、制限付きコマンドである「1塁へ牽制球を投げる」コマンドに対応付けられる不利イベント「ファーストのエラー」「暴投」「ボーク」のうち少なくともいずれか1つの発生確率を変化を増加させる。
【0110】
入力回数カウンターの値が所定値未満であると判別された場合(ステップS606;NO)、もしくは、ステップS605の後、CPU 101は、入力されたコマンドに対応付けられるイベントの中からいずれかのイベントを、発生確率を用いてランダムに選択する(ステップS608)。例えばCPU 101は、コマンドが入力されたときのピッチャーの体力パラメータ値pと制球力パラメータ値qと球速パラメータ値rを、発生確率を考慮して定義される評価関数g(p,q,r)に代入して得られる値の大きさに応じて、イベントを選択してもよい。
【0111】
CPU 101は、ステップS608で選択されたイベントを実行し、ゲーム状態を変化させ(ステップS609)、変化させたゲーム状態をプレイヤーに提示する(ステップS610)。例えばCPU 101は、ゲーム状態を表すパラメータを変化させた結果を反映させたゲーム画面をモニターに出力する。
【0112】
本実施形態によれば、同じコマンドを続けて出すことにより、ゲームを遅延させたり、一緒にプレイしている他のプレイヤーに迷惑をかけたりすると、コマンドを出した側にペナルティが課され易くなる。そのため、同じコマンドを出し続けないようにプレイヤーを誘導することができる。ゲーム装置200は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0113】
なお、本実施形態においても、ステップS605を削除し、入力されたコマンドが制限付きコマンドでない場合(ステップS603;NO)に入力回数カウンターを初期化しないように構成してもよい。また、複数のコマンドを制限付きコマンドにすることができる。CPU 101は、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、続けて入力された回数をカウントし、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、不利イベントを選択してもよいし、複数の制限付きコマンドのいずれかが続けて入力された回数をカウントし、通算回数が所定回数以上のときに不利イベントを選択してもよい。
【0114】
(実施形態3)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記各実施形態では、制限付きコマンドが入力された回数に応じて、発生させるイベントを変えているが、本実施形態では、制限付きコマンドが入力された回数に応じてコマンドを変化させる点で異なる。以下詳述する。
【0115】
図7(a)は、本実施形態で用いられるコマンド表700の構成例である。本実施形態では、上述のコマンド/イベント対応表300,500の代わりに、コマンド表700が用いられる。本図のコマンド表700は、一例として、プレイヤーが守備側のときにピッチャーの動作を指定するためのコマンドの一部を示している。コマンドは、投球、牽制球など、所定のグループに分類される。
【0116】
図7(b)は、プレイヤー側にとっての有利さの各コマンド同士の関係を例示する図である。ここで言う有利さとは、CPU 101がゲームを進行させる上で、プレイヤーが意図する指示内容をどの程度反映させるかを示す尺度である。
【0117】
例えば、プレイヤーがX-コマンドとY-コマンドを入力したとき、CPU 101は、次に示す選択肢の中からいずれかを採用してゲームを進行させることが可能である。
【0118】
(ケース1)X-コマンドに基づく処理とY-コマンドに基づく処理とを実行する。
(ケース2)X-コマンドに基づく処理のみ実行し、Y-コマンドを無視する。
(ケース3)Y-コマンドに基づく処理のみ実行し、X-コマンドを無視する。
(ケース4)いずれの処理も実行しない。
【0119】
CPU 101は、ケース1がプレイヤーにとって最も有利であり、ケース4がプレイヤーにとって最も不利であると判断する。CPU 101は、ケース2,3がケース1より不利であるがケース4より有利であると判断する。
【0120】
本実施形態で行われるゲームでは、仮想空間内のピッチャーを操作するプレイヤーは、ピッチャーが投げる球の球種(ストレート、カーブ等)、球速(速い、遅い等)、コース(インコース、アウトコース、高め、低め等)をそれぞれ指定するコマンド701〜703を入力した後、投球動作を開始する指示を出す。
【0121】
ここで、プレイヤーによって指定されたコースがバッターに向かうコースである場合、もしくはキャッチャーが捕れないコースである場合、言い換えれば、故意にデッドボールにするコマンドが入力されたり故意に暴投するコマンドが入力されたりした場合、CPU 101は、制限付きコマンドが入力されたと判別する。すなわち、バッターの位置に向かうコースを指定するコマンドやキャッチャーが捕れない位置に向かうコースを指定するコマンドが、本実施形態における制限付きコマンドである。
【0122】
CPU 101は、制限付きコマンドが続けて所定回数以上入力されると、制限付きコマンドを入力したプレイヤーにとって不利なコマンド(以下「不利コマンド」という。)に、コマンドを変更する。
【0123】
不利コマンドとは、プレイヤーによって入力されたコマンドに対応する有利さよりも相対的に低い有利さに対応付けられる他のコマンドである。
【0124】
例えば、図7(a)に示すコマンド705〜707と、図7(b)に示すX,Y,Z-コマンドとが、次のように対応付けられる。
・図7(a)のコマンド705 ・・・ 図7(b)のX-コマンド
・図7(a)のコマンド706 ・・・ 図7(b)のY-コマンド
・図7(a)のコマンド707 ・・・ 図7(b)のZ-コマンド
つまり、有利さは、“コマンド707<コマンド706<コマンド705”の関係を満たす。
【0125】
制限付きコマンドが続けて所定回数以上入力されると、CPU 101は、コマンド701〜703で設定された各パラメータ値のすべてを用いてピッチャーに投球させるコマンド705を、より不利なコマンド706又は707に入れ替える。
【0126】
あるいは例えば、図7(a)に示すコマンド703,704と、図7(b)に示すW,Z-コマンドとが、次のように対応付けられる。
・図7(a)のコマンド703 ・・・ 図7(b)のW-コマンド
・図7(b)のコマンド704 ・・・ 図7(b)のZ-コマンド
つまり、有利さは、“コマンド704<コマンド703”の関係を満たす。
【0127】
制限付きコマンドが続けて所定回数以上入力されると、CPU 101は、「コースパラメータに入力値を設定する」コマンド703を、「コースパラメータに“ど真ん中”を設定する」コマンド704に入れ替える。
【0128】
不利コマンドは、入力されたコマンドに関連するコマンド、つまり同じグループに分類されるコマンドであることが望ましい。入力された制限付きコマンドとは全く関連のないコマンドを発生させるよりも、プレイヤーがあたかも入力ミスしたように見えるほうが、ゲームの流れがより自然に見えるからである。
【0129】
次に、本実施形態のゲーム装置200の各部が実行するゲーム処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。ここでは、ゲーム装置200を用いて2人のプレイヤー(第1プレイヤーと第2プレイヤー)が対戦野球ゲームを行う場面を想定する。CPU 101は、図7(a)に例示するコマンド対応表700を用いてコマンドを入れ替える。
【0130】
ゲームが開始されると、CPU 101は、制限付きコマンドが入力された回数を記憶する入力回数カウンターを初期化する(ステップS801)。
【0131】
CPU 101は、プレイヤーからコマンドの入力を受け付ける(ステップS802)。例えば、第1プレイヤーが守備側であり第2プレイヤーが攻撃側であるとき、CPU 101は、コントローラ105による第1プレイヤーからのピッチャーの動作を指定するコマンドの入力と、コントローラ105による第2プレイヤーからのバッターの動作を指定するコマンドの入力とを受け付ける。ただし、守備側の第1プレイヤーは、1度の投球モーションにつき「設定された球種パラメータ、設定された球速パラメータ、設定されたコースパラメータを用いて投球する」コマンドを1回だけ入力でき、攻撃側の第2プレイヤーは、インプレイ(プレイが続いている状態)の任意のタイミングでヒッティングコマンドを入力できる。
【0132】
コマンドが入力されると、CPU 101は、入力されたコマンドが制限付きコマンドか否かを判別する(ステップS803)。例えば、入力されたコマンドが「球のコースパラメータに、バッターに向かうコースを設定する」ことを示すコマンドか否かが判別される。
【0133】
制限付きコマンドであると判別された場合(ステップS803;YES)、CPU 101は、入力回数カウンターをインクリメントする(ステップS804)。
【0134】
制限付きコマンドでないと判別された場合(ステップS803;NO)、CPU 101は、入力回数カウンターを初期化する(ステップS805)。
【0135】
CPU 101は、ステップS804の後、入力回数カウンターの値が所定値以上か否かを判別する(ステップS806)。
【0136】
入力回数カウンターの値が所定値以上であると判別された場合(ステップS806;YES)、CPU 101は、入力されたコマンドを、不利コマンドに入れ替える(ステップS807)。例えばCPU 101は、「コースパラメータにプレイヤーによる入力値を設定する」コマンド703を、「コースパラメータに“ど真ん中”を設定する」コマンド704に入れ替える。
【0137】
入力回数カウンターの値が所定値以上であるということは、所定値が示す回数以上、制限付きコマンドが続けて入力されたということである。プレイヤーが制限付きコマンドを所定回数以上続けて入力すると、制限付きコマンドを入力した側にとって不利なコマンドに入れ替わる。
【0138】
CPU 101は、プレイヤーによって入力された制限付きコマンドの代わりに、ステップS807で入れ替えたコマンドを実行し、ゲーム状態を変化させる(ステップS808)。
【0139】
例えば、守備側の第1プレイヤーが故意にデッドボールを投げることを示すコマンドを続けて所定回数以上入力すると、CPU 101は、ストライクゾーンの“ど真ん中”に投げることを示す、第1プレイヤーにとっての不利コマンドに入れ替えて、実行する。その結果、第2プレイヤーが操作するバッターはヒットを打ち易くなり、第1プレイヤーが操作するピッチャーは第2プレイヤーが操作するバッターに打たれ易くなる。つまり、第1プレイヤーにとって不利になり易いようにゲームが進行する。
【0140】
一方、入力回数カウンターの値が所定値未満であると判別された場合(ステップS806;NO)、もしくは、ステップS805の後、CPU 101は、入力されたコマンドを実行し、ゲーム状態を変化させる(ステップS809)。
【0141】
そして、CPU 101は、ゲーム状態をプレイヤーに提示する(ステップS810)。例えばCPU 101は、ゲーム状態を表すパラメータを変化させた結果を反映させたゲーム画面をモニターに出力する。
【0142】
本実施形態によれば、同じコマンドを続けて出すことにより、ゲームを遅延させたり、一緒にプレイしている他のプレイヤーに迷惑をかけたりすると、コマンドを出した側にペナルティが課される。そのため、同じコマンドを出し続けないようにプレイヤーを誘導することができる。ゲーム装置200は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0143】
なお、本実施形態においても、ステップS805を削除し、入力されたコマンドが制限付きコマンドでない場合(ステップS803;NO)に入力回数カウンターを初期化しないように構成してもよい。また、複数のコマンドを制限付きコマンドにすることができる。CPU 101は、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、続けて入力された回数をカウントし、複数の制限付きコマンドのそれぞれについて、不利イベントを選択してもよいし、複数の制限付きコマンドのいずれかが続けて入力された回数をカウントし、通算回数が所定回数以上のときに不利イベントを選択してもよい。
【0144】
(実施形態4)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。上記各実施形態では、複数のコマンドのうちのいずれか1つ以上が制限付きコマンドに指定されている。しかし、プレイヤーが入力可能なすべてのコマンドが迷惑プレーに繋がる可能性がある。すなわち、コントローラ105の特定のボタンを延々と押し続ける行為、すなわち同じコマンドを延々と繰り返す行為が迷惑プレーになる可能性もある。例えば、上記野球ゲームにおいて、ピッチャーがど真ん中に投げることを指定するコマンドを1回だけ入力する行為は、入力したプレイヤーにとって不利になるものの、他のプレイヤーにとっては有利にゲームが進むため、通常は迷惑プレーにはならない。しかし、ピッチャーがど真ん中に投げることを指定するコマンドばかり続ける行為は、やる気のないプレー(迷惑プレー)になり得る。本実施形態では、すべてのコマンドが迷惑プレーになり得ることを考慮している。以下詳述する。
【0145】
図9は、本実施形態におけるゲーム装置200の機能的な構成を説明するための図である。ゲーム装置200は、判定部901を更に備える。
【0146】
判定部901は、プレイヤーから入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲーム状態をプレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する。CPU 101とコントローラ105が協働して判定部901として機能する。
【0147】
図10(a)〜(c)は、入力されたコマンドの履歴を表す履歴情報1000の例を示す図である。CPU 101は、例えば図10(a)や図10(b)に示すように、入力された過去M回分(Mは1以上の整数)のコマンドを示す履歴情報1000をRAM 103に一時記憶させる。典型的には、履歴情報1000は、M回分の履歴を格納する配列変数R(要素数はM個、Mは1以上の整数)を用いて表される。CPU 101は、直近に入力されたM回分のコマンドを示す情報が格納されるように配列変数Rを更新する。
【0148】
CPU 101は、例えば図10(c)に示すように、コマンドを識別する情報の代わりに、入力されたコマンドに対応するボタン等を識別する情報を履歴情報1000に記憶させてもよい。
【0149】
なお、コマンドを入力可能なプレイヤーが複数の場合、CPU 101は、プレイヤーごとに別々に履歴情報1000を格納するものとする。
【0150】
CPU 101は、履歴情報1000に基づいて、コマンドを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させるか否かを判定する。そして、CPU 101は、履歴情報1000に基づく判定結果に従って、ゲーム状態を変化させる。例えばCPU 101は、入力されたコマンドに対応付けられるイベントの中から、コマンドを入力したプレイヤーにとっての不利イベントを選択し、選択した不利イベントをゲーム内で発生させることにより、ゲームを進行させる。
【0151】
CPU 101は、配列変数Rの中に、同じコマンド(あるいは同じボタン)を表す情報が所定個数以上存在する場合、そのコマンドを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。例えば図10(a)では、配列変数Rのすべての要素に同一コマンド(X-コマンド)を表す情報が格納されている。このとき、CPU 101は、これらのコマンドを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。
【0152】
また、CPU 101は、配列変数Rの中に、同じコマンドパターン(あるいは同じボタンパターン)が所定回数以上繰り返し存在する場合、それらのコマンドパターンを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定してもよい。例えば図10(b)では、配列変数Rに、X-コマンドの次にY-コマンドがあるというコマンドパターンが繰り返し存在している。このとき、CPU 101は、これらのコマンドパターンを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。また例えば図10(c)では、配列変数Rに、○ボタンの次に×ボタンがあるというボタンパターンが繰り返し存在している。このとき、CPU 101は、これらのボタンパターンに対応するコマンドパターンを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。
【0153】
また、CPU 101は、コマンド別に入力された回数を配列変数Rから求め、回数分布に所定の許容範囲に収まらない程度の偏りがある場合に、プレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定してもよい。例えば図11は、コマンドの入力回数分布をヒストグラム形式で表した図である。本図では、V-コマンドの入力回数が突出して多い。このとき、CPU 101は、V-コマンドを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。
【0154】
許容範囲は、典型的には、配列変数Rから統計的に求められる分散、標準偏差、平均などを用いて定義される。CPU 101は、計算される分散、標準偏差、平均などが所定範囲内にない場合、プレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させる。計算される分散、標準偏差、平均などが許容範囲に収まらないということは、それだけ単調なコマンド入力(あるいは単調なボタン押圧)が続いていると推定されるからである。
【0155】
次に、本実施形態におけるゲーム処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0156】
ゲームが開始されると、CPU 101は、入力されたコマンドの履歴を格納する配列変数Rを初期化する(ステップS1201)。
【0157】
CPU 101は、プレイヤーからコマンドの入力を受け付ける(ステップS1202)。
【0158】
CPU 101は、配列変数Rを更新する(ステップS1203)。CPU 101は、
例えば0(ゼロ)番目の配列R(0)に最も新しいコマンドを格納し、M番目の配列R(M−1)に最も古いコマンドを格納する。プレイヤーからコマンドの入力を受け付けると、CPU 101は、配列R(0)から配列R(M−2)の各値を、それぞれ配列R(1)から配列R(M−1)にシフトして更新する。このとき、更新前に最も古かったコマンドの履歴は上書きされて削除される。CPU 101は、ステップS1202で入力されたコマンドを表す履歴をR(0)に新たに格納する。結果として、配列変数Rには直近のM個分の履歴が格納されることになる。
【0159】
CPU 101は、配列変数Rに基づき、分散、標準偏差、平均の各統計値のうち少なくとも1つ以上を計算し、計算された統計値が所定の許容範囲内にあるか否かを判別する(ステップS1204)。
【0160】
計算された統計値が許容範囲内にある場合(ステップS1204;YES)、CPU 101は、ステップS1202で入力されたコマンドに対応付けられるイベントの中からいずれかのイベントを選択する(ステップS1205)。例えば、CPU 101は、コマンドが入力されたときのピッチャーの体力パラメータ値pと制球力パラメータ値qと球速パラメータ値rを、予め定義される評価関数f(p,q,r)に代入して得られる値に基づいて、イベントを選択する。
【0161】
計算された統計値が許容範囲内にない場合(ステップS1204;NO)、CPU 101は、ステップS1202で入力されたコマンドに対応付けられるイベントの中から、プレイヤーにとっての不利イベントを選択する(ステップS1206)。
【0162】
CPU 101は、ステップS1205又はステップS1206で選択されたイベントを実行し、ゲーム状態を変化させ(ステップS1207)、変化させたゲーム状態をプレイヤーに提示する(ステップS1208)。例えばCPU 101は、ゲーム状態を表すパラメータを変化させた結果を反映させたゲーム画面をモニターに出力する。プレイヤーは、モニター画面を見て、各種イベントが発生した様子を見ることができる。
【0163】
本実施形態によれば、偏ったコマンド入力(ボタン入力)を続けることによりゲームを遅延させたり、一緒にプレイしている他のプレイヤーに迷惑をかけたりすると、コマンドを出した側にペナルティが課される。そのため、偏りすぎるコマンド入力(ボタン入力)をしないようにプレイヤーを誘導することができる。ゲーム装置200は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0164】
なお、野球ゲームにおけるバッターがスイングするコマンド(ヒッティングコマンド)のように、ゲームの進行上プレイヤーが続けて入力せざるを得ないコマンドは、統計的な偏りを考慮する際に除外することが望ましい。
【0165】
(実施形態5)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本実施形態では、コマンド履歴の偏りによってゲーム状態の変化のさせ方を変える際、コマンド同士の時間間隔のばらつきを考慮する。
【0166】
図13は、本実施形態における履歴情報1300の構成例を示す図である。履歴情報1300には、入力されたコマンドを表す情報と、コマンドが入力された時刻とが対応付けられて格納される。
【0167】
CPU 101は、コマンドが入力された時刻の間隔の統計的なばらつきが所定範囲内の場合、コマンドを入力したプレイヤーに不利になるようにゲーム状態を変化させると判定する。コマンド入力の時間間隔にばらつきがないということは、プレイヤーのやる気が無かったり機械的に入力されていたりする可能性が高いと推測されるからである。
【0168】
本実施形態では、ステップS1204において、CPU 101は、配列変数Rを構成する配列のうち隣り合う2つの配列間の時間間隔を求め、求められる時間間隔の統計的な分布(分散、標準偏差、平均など)を計算する。CPU 101は、計算される時間間隔の統計値が所定範囲内か否かを判別する。計算される統計値が所定範囲内にある場合、言い換えれば時間間隔に適度なばらつきがない場合、CPU 101は、統計値が許容範囲外であると判別し(ステップS1204;NO)、不利イベントを選択する(ステップS1206)。一方、計算される統計値が所定範囲内にない場合、言い換えれば時間間隔に適度なばらつきがある場合、CPU 101は、統計値が許容範囲内であると判別し(ステップS1204;YES)、入力されたコマンドに対応付けられるいずれかのイベントを選択する(ステップS1205)。
【0169】
本実施形態によれば、プレイヤーが何も考えずにひたすらコマンドを出し続けるような単調なコマンド入力(ボタン入力)を続けると、コマンドを出した側にペナルティが課される。そのため、単調すぎるコマンド入力(ボタン入力)をしないようにプレイヤーを誘導することができる。ゲーム装置200は、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0170】
例えば、いわゆる“ボット”と呼ばれるような、コマンドを自動的に入力するプログラムによりコマンドが入力されている場合、定期的な間隔でコマンドが入力されることが多い。本実施形態のようにコマンド入力の時間間隔のばらつきを考慮することにより、ボットによる入力のようなゲームにとって望ましくない動作や行為をしないようにプレイヤーを導くことができる。
【0171】
上記各実施形態によれば、野球ゲームに限らず、複数のプレイヤーが対戦するゲームにおいて、ゲームの進行を遅らせるための単なる時間稼ぎプレーのコマンドや、他人に不快な思いをさせる迷惑プレーのコマンドを制限付きコマンドにすると、時間稼ぎプレーや迷惑プレーを所定回数以上実行すると自分が不利になるペナルティが課されるので、ゲームを進行する上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くことができるようになる。
【0172】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0173】
ゲーム装置200の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0174】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0175】
以上説明したように、本発明によれば、ゲームを進める上で好ましくない行為をしないようにプレイヤーを導くために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図3】(a)コマンド/イベント対応表の構成例を示す図である。(b)各イベントの有利さを説明するための図である。
【図4】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】実施形態2において、コマンド/イベント対応表の構成例を示す図である。
【図6】実施形態2において、ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】(a)実施形態3において、コマンド表の構成例を示す図である。(b)各コマンドの有利さを説明するための図である。
【図8】実施形態3において、ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】実施形態4において、ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図10】(a)〜(c)は、実施形態4において、コマンドの履歴情報の構成例を示す図である。
【図11】実施形態4において、入力されたコマンドの偏りを表す図である。
【図12】実施形態4において、ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】実施形態5において、コマンドの履歴情報の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0177】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200 ゲーム装置
201 入力部
202 変化部
203 提示部
300,500 コマンド/イベント対応表
700 コマンド表
701〜707 コマンド
901 判定部
1000,1300 履歴情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力部と、
前記入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる変化部と、
前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力部と、
前記入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる変化部と、
前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示部と、
を備え、
前記入力部に所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、前記変化部は、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記入力されるコマンドに予め対応付けられる複数のイベントの中からいずれかを選択し、当該選択したイベントを当該ゲームにおいて発生させることにより、当該ゲームの状態を変化させ、
前記入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、前記変化部は、当該所定のコマンドに対応付けられる複数のイベントのうち、所定の不利イベントを発生させることにより、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
当該所定のコマンドに予め対応付けられる複数のイベントのうち、当該不利イベントが発生した場合の当該ゲームの状態の変化の度合いは、当該不利イベント以外の他のイベントが発生した場合の当該ゲームの状態の変化の度合いよりも大きい、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記入力されるコマンドに予め対応付けられる複数のイベントの中からいずれかを選択し、当該イベントを当該ゲームにおいて発生させることにより、当該ゲームの状態を変化させ、
前記入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、前記変化部は、当該所定のコマンドに対応付けられる各々のイベントの発生確率を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記入力部に当該所定のコマンドが当該所定回数以上入力された場合、前記変化部は、当該入力された所定のコマンドを所定の不利コマンドに入れ替えることにより、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記入力部に当該所定のコマンドが連続して当該所定回数以上入力された場合に、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
入力部、判定部、変化部、提示部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記入力部が、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力ステップと、
前記判定部が、前記入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する判定ステップと、
前記変化部が、前記判定ステップによる判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる変化ステップと、
前記提示部が、前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項9】
入力部、変化部、提示部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記入力部が、複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力ステップと、
前記変化部が、前記入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる変化ステップと、
前記提示部が、前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示ステップと、
を備え、
前記入力ステップにおいて所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、前記変化部は、前記変化ステップにおいて、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ことを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力部、
前記入力されたコマンドの履歴に基づいて、ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させるか否かを判定する判定部、
前記判定部による判定結果に基づいて、当該ゲームの状態を変化させる変化部、
前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
複数のコマンドからいずれかをプレイヤーに選択させて入力させる入力部、
前記入力されたコマンドによりゲームの状態を変化させる変化部、
前記変化されたゲームの状態を当該プレイヤーに提示する提示部、
として機能させ、
前記入力部に所定のコマンドが所定回数以上入力された場合、前記変化部が、当該ゲームの状態を当該プレイヤーに不利になるように変化させる、
ように機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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