ゲーム装置、ゲーム制御プログラム、及びゲーム制御方法
【課題】プレーヤが送出指令を行う際に、送出しているという体感をプレーヤに与えることができ、かつ、操作画面を別途表示しなくても、プレーヤが送出指令を容易に入力すること。
【解決手段】アイコン表示部23は、守備キャラクタCXを含むフィールド表示画像内に、目標位置である1塁ベース〜3塁ベース及びホームベースのうち含まれていないベースである非表示ベースが存在する場合、守備キャラクタCXと非表示ベースとを結ぶフィールド表示画像内の直線上にアイコンを合成表示する。送出部24は、フィールド表示画像に表示された守備キャラクタCXからアイコンに向けて指を接触移動させることにより送出指令が操作表示部10に入力された場合、ボールオブジェクトを守備キャラクタCXから当該アイコンに対応する非表示ベースに送出する。
【解決手段】アイコン表示部23は、守備キャラクタCXを含むフィールド表示画像内に、目標位置である1塁ベース〜3塁ベース及びホームベースのうち含まれていないベースである非表示ベースが存在する場合、守備キャラクタCXと非表示ベースとを結ぶフィールド表示画像内の直線上にアイコンを合成表示する。送出部24は、フィールド表示画像に表示された守備キャラクタCXからアイコンに向けて指を接触移動させることにより送出指令が操作表示部10に入力された場合、ボールオブジェクトを守備キャラクタCXから当該アイコンに対応する非表示ベースに送出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、野球ゲームでは、広範なグラウンドの全てを表示画面に表示させると、ベースや選手等の画像が小さくなってゲームを進行させる上で不都合があるため、表示画面を2分割し、一方の表示画面ではボールに注目した画像を表示させ、他方の表示画面ではランナーに注目した画像を表示させることが行われていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、近年、タッチパネル式の表示手段を備え、ゲームを実行することが可能な携帯電話機であるスマートフォンが広く普及している。そして、このスマートフォンで野球ゲームを実行させると、表示画面が非常に小さいため、特許文献1のように表示画面を分割させた場合、選手等の画像が小さく表示されてしまう。そこで、従来、スマートフォンで実行される野球ゲームでは、以下のような形態が採用されていた。
【0004】
図12は、スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームの画面図の一例を示している。図12の例では、ショートの野手キャラクタCLSがゴロのボールを捕球して一塁ベースに投げた直後の状態が示されている。
【0005】
図12では、野手キャラクタCLSがズームされているため、一塁ベースがフィールド表示エリアFA内に収まりきらず、隠れていることが分かる。これでは、プレーヤは、野手キャラクタCLSに捕球させたボールを一塁ベースに投じさせる操作をどうやって入力させればよいか検討がつかなくなってしまう。
【0006】
そこで、スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームでは、フィールド表示エリアFAの下部に、4つのベースがコンパクトに表示された操作エリアHAを設け、この操作エリアHA内に表示された4つのベースBうち、いずれかのベースBをタッチさせることで、プレーヤにボールを投じさせる操作を入力させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−170355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この従来の形態では、プレーヤは、単にベースBにタッチするだけであり、ボールを投げたような体感が全く得られないという問題がある。特に、スマートフォンは、表示画面上で指スライドさせるというような操作上の特徴点を有しているが、従来のゲームでは、この特徴点が全く考慮されていない。
【0009】
本発明の目的は、プレーヤが送出指令を行う際に、送出しているという体感をプレーヤに与えることができ、かつ、操作画面を別途表示しなくても、プレーヤが送出指令を容易に入力することができるゲームを実行するゲーム装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一局面によるゲーム装置は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置であって、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部と、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段とを備えている。
【0011】
また、本発明の別の一局面によるゲーム制御プログラムは、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置としてコンピュータを機能させるゲーム制御プログラムであって、前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段としてコンピュータを機能させる。
【0012】
また、本発明の更に別の一局面によるゲーム制御方法は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、前記ゲーム装置が、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示ステップと、前記ゲーム装置が、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示ステップと、前記ゲーム装置が、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出ステップとを備えている。
【0013】
これらの構成によれば、キャラクタがズームされたゲーム空間内の一部の領域がフィールド表示画像として操作表示部に表示される。そして、目標位置がフィールド表示画像以外の領域に存在する場合、フィールド表示画像において、キャラクタと目標位置とを結ぶ直線上に目標位置指示用のアイコンが表示される。これにより、プレーヤは、ボールオブジェクトを送出するべき目標位置を容易に認識することができる。
【0014】
そして、プレーヤにより、キャラクタからアイコンに向けて指を接触移動されることでボールオブジェクトの送出指令が操作表示部に入力されると、ボールオブジェクトがキャラクタから目標位置に向けて送出される。
【0015】
これにより、例えば野球ゲームにおける捕球後の送球シーンに適用した場合、プレーヤは、指をキャラクタから送球しようとする塁に対応する目標位置指示用のアイコンに向かって接触移動させることでボールオブジェクトの送出指令を入力することができるため、従来の野球ゲームで採用されていたコンパクト表示されたベースにタッチするというような送出指令に比べて、自分で直接、送出したという体感を得ることができる。
【0016】
(2)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に前記目標位置が複数存在する場合、これら複数の目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンを前記フィールド表示画像内に表示することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、フィールド表示画像以外の領域に存在する目標位置である非表示目標位置が複数存在する場合、これら複数の非表示目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンがフィールド表示画像内に表示される。そして、プレーヤは、キャラクタから、送出を希望する非表示目標位置に対応するアイコンに向けて指を接触移動させると、接触移動先の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置にボールオブジェクトが送出される。そのため、プレーヤは、非表示目標位置が複数存在する場合であっても、希望する非表示目標位置への送出指令を容易に行うことができる。
【0018】
(3)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在するある1つの非表示目標位置を第1の非表示目標位置とし、前記第1の非表示目標位置よりも前記キャラクタとの距離が近い非表示目標位置を第2の非表示目標位置とし、前記第1及び第2の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコンを第1及び第2の目標位置指示用のアイコンとすると、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンが前記フィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ前記第2の目標位置指示用のアイコンが前記第1の目標位置指示用のアイコンの位置よりも前記キャラクタ側に位置するように表示することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンが重ねて、あるいは隣接して表示されることが回避され、視認性を高めることができる。すなわち、本発明は、例えば野球ゲームにおいて、野手キャラクタが捕球したボールを画面上に表示されていない塁に送出するものであるが、野手キャラクタの捕球位置によっては、その捕球位置からはホームベースとセカンドベースとがほぼ一直線上または若干ずれた程度の箇所に位置するといった場合がある。ここで、単純に目標位置指示用のアイコンをそれぞれフィールド表示画面上に表示してしまうと、両アイコンが重なったり、隣接してしまうことが想定される。ここで、例えばボタン操作を行うゲームコントローラを使用するゲームの場合は、上記のようにアイコンが重なったり、隣接していても、所望の塁に該当するボタンを選択する等の操作が可能であるが、本発明が対象としているゲームはタッチパネル式であるので、プレーヤにとっては指の大きさに比して画面表示される塁が小さいため、所望の塁を選択することが困難になってしまうことが想定される。これに対して本構成によれば、両目標位置指示用のアイコンをキャラクタからの距離をずらして配置しているので、プレーヤが指で直接、接触する構成においても目標位置指示用のアイコンの選択が容易になる。しかも、第2の目標位置指示用のアイコンがキャラクタ側に表示されるため、プレーヤは第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置(例えば、セカンドベース)の方が第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置(例えば、ホームベース)よりも距離が短い、すなわち、手前の目標位置指示用のアイコンがセカンドベース、遠方の目標位置指示用のアイコンがホームベースであるということを直感的に把握できるので、自分が送出したい塁に対応する目標位置指示用のアイコンを速やかに認識することができる。
【0020】
(4)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを一定間隔空けて表示し、前記送出手段は、接触移動されるプレーヤの指が前記操作表示部の表示画面内において前記表示画面から離れた場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記操作表示部の表示画面の外部まで接触移動された場合、前記第1のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンが一定間を空けて表示され、且つ、プレーヤが距離の長い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出させる場合は表示画面の外部まで指を接触移動させればよいので、目標位置指示用のアイコン選択の操作指示が容易になり、優れた操作性を実現できる。すなわち、距離が長い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出しようとする場合においては、距離が長い方の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコン上で指を止めようとする操作は不要であり、接触させた指を表示画面の外部まで一気にスライドさせるだけでよい。一方、距離が短い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出しようとする場合は、例えば距離が短い方の非表示目標位置に対応するアイコン上で指を止める等、表示画面上で指を止める必要がある。従って、プレーヤにとっては、近いアイコンには対して指を止める、遠いアイコンに対しては、とにかく表示画面外部まで指をスライドさせればよいと認識していればよいので、目標位置指示用のアイコン選択のメリハリがつくと同時に、操作性の簡易化も図れる。
【0022】
(5)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の直線によって囲まれる領域内に前記キャラクタを通る第3の直線を設定し、前記第3の直線上において、長尺形状の前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを連続して表示し、前記送出手段は、プレーヤの指が前記第1の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記第2の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンは、第3の直線上において長尺形状を有し、かつ、連続して表示されているので、目標位置指示用のアイコンの選択をより容易且つ確実に行える。たとえば上記(3)または(4)の構成においては、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下であって、なお且つその角度が微小な角度であった場合には、プレーヤがキャラクタから遠い目標位置指示用のアイコンを選択しようとしたときに、そこに至るまでの軌道近傍にある近い方の目標位置指示用のアイコンにプレーヤの指が接触し、誤認識してしまう場合が考えられる。この点、本構成では、第3の直線を求め、この直線上において長尺形状の目標位置指示用のアイコンを連続的に配置し、接触移動された指の停止した方の目標位置指示用のアイコンを選択するようにしているので、上記のような誤認識の問題は解消される。また、目標位置指示用のアイコン自体を長尺形状としているので、指の移動先の面積に余裕が生まれ、目標位置指示用のアイコンの選択的な指示が容易となる。
【0024】
(6)前記ゲームは、野球ゲームであり、前記キャラクタは守備キャラクタであり、前記非表示目標位置は、ベースであり、前記目標位置指示アイコン表示手段は、走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、走者が出塁しているベースに対応している目標位置指示用のアイコンは、そのことを示す所定の表示態様で表示されるため、プレーヤは目標位置指示用のアイコンを視認することで、どの塁に走者が出塁しているかを速やかに認識することができる。この情報を明示することで、プレーヤはその塁(例えば1塁)の走者が狙う次の塁(2塁)を明確に把握し得て、例えば、外野に打球が飛んできた際に、送球先として2塁を選択しようとする意識および操作の準備を行うことができ、迅速なキャラクタ操作が可能となる。逆に、走者がいない場合には、外野に打球が飛んできても、直ちにいずれかの塁に送球する必要はないので、リラックスしたゲーム運びが可能である。つまり、緩急をつけた操作が可能となるので、特にゲーム画面が小さい携帯ゲーム装置等において、画面展開がめまぐるしい場合でも、過度な集中から解放され、ゲームを楽しむことができる。
【0026】
(7)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0027】
この構成によれば、走者が次の塁に向けて走る等して、出塁したベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンがそのことを示す表示態様で表示されるため、プレーヤは、現在の表示画面では視認できない走者の状態に関する情報(塁上または塁近傍にいるのか、あるいはタッチアップ等を狙って塁から離れているのか、さらにはタッチアップのために走り出したのか等)を速やかに認識することができる。これにより、ゲッツーを狙う、或いは走者のホームベースへの帰還を阻止するというような送出指令を入力するか否かの判断材料をプレーヤに提供することができる。
【0028】
なお、上記表示態様の簡易な例としては、例えば、走者がタッチアップを狙って塁から離れている場合には、目標位置指示用のアイコンの上に次のベースに向かう矢印を重ねて表示し、走者が実際に走り出すと、その矢印若しくは目標位置指示用のアイコン、又はこれらの両方を点滅させる等の表示にしてもよい。
【0029】
(8)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がタッチアップを実施しようとしている場合、前記走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がタッチアップしようとしていることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0030】
この構成によれば、目標位置指示用のアイコンがタッチアップを示す表示態様で表示されるため、タッチアップを阻止する送出指令を入力するか否かの判断材料をプレーヤに提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、プレーヤが送出指令を行う際に、送出しているという体感をプレーヤに与えることができ、かつ、操作画面を別途表示しなくても、プレーヤが送出指令を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態によるゲーム装置の外観図を示している。
【図2】本発明の実施の形態によるゲーム装置のブロック図を示している。
【図3】図2示すゲーム装置の機能ブロック図を示している。
【図4】操作表示部の表示画面に表示される野球ゲームの画像の一例を示した図である。
【図5】アイコンが合成表示されたフィールド表示画像の一例を示す図である。
【図6】第1及び第2の直線のなす角度が所定角度以下の場合に表示される目標位置指示用の表示態様を示した画面図である。
【図7】図6のようにアイコンを表示する場合の処理を説明するための図である。
【図8】図6の変形例を示した図である。
【図9】(A)〜(C)は、走者がベースから離れていることを示すアイコンの表示態様を示した図である。
【図10】送出部による処理を説明するための図である。
【図11】本発明の実施の形態によるゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームの画面図の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の一実施の形態によるゲーム装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態によるゲーム装置の外観図を示している。図1に示すようにゲーム装置は、タッチパネル式の表示部を備える携帯電話であるスマートフォンにより構成され、筐体110、表示部8、及びマイク62等を備えている。但し、これは一例であり、ゲーム装置として、PDA(Personal Data Assistance)等のタッチパネル式の表示部を備える携帯端末を採用してもよいし、タッチパネル式の表示部を備える携帯型のゲーム装置を採用してもよい。
【0034】
筐体110は、平板形状を有している。表示部8は、筐体110の主面のほぼ全域を占めており、タッチパネル式の表示装置により構成されている。そして、プレーヤは、表示部8をタッチしたり、スライドさせたりすることで、ゲーム装置に対して種々の操作指令を入力する。マイク62は、筐体110の主面において表示部8の下側の領域に設けられている。
【0035】
図2は、本発明の実施の形態によるゲーム装置のブロック図を示している。図2に示すゲーム装置は、ジャイロセンサ1、CPU(Central Processing Unit)2、通信制御回路3、RAM(Random Access Memory)4、ROM(Read-Only Memory)5、サウンド処理回路6、画像処理回路7、表示部8、スピーカ61、及びマイク62を備えている。図2に示すジャイロセンサ1〜画像処理回路7等の各ブロックは、バスラインBSを介して相互に接続されている。
【0036】
ジャイロセンサ1は、例えばゲーム装置のロール方向、ピッチ方向、及びヨー方向のそれぞれの姿勢が検出可能な3軸のジャイロセンサにより構成されている。
【0037】
CPU2は、ROM5に記憶されたゲーム制御プログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。通信制御回路3は、CPU2により生成された送信対象のデータを、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)等により拡散処理した後、QAM(Quadrature Amplitude phase Modulation)、PSK(Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等により変調して送信する処理や、受信したデータを復調した後、逆拡散処理し、得られたデータをCPU2に出力する処理を行う。
【0038】
RAM4は、CPU2に対する作業領域を確保する。ROM5は、例えば、書き換え可能な不揮発性の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムや、コンピュータをゲーム装置として機能させるためのゲーム制御プログラム等を記憶する。このゲーム制御プログラムは、例えば、携帯電話通信網に設けられたサーバからダウンロードすることで、ROM5に記憶されている。
【0039】
サウンド処理回路6は、CPU2からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ61に出力する。画像処理回路7は、CPU2からの描画指示に応じて表示部8を制御して、表示部8に所定の画像を表示する。
【0040】
画像処理回路7は、バッファやタッチ入力検出回路9等を含み、表示部8に種々の画像を表示する。ここで、画像処理回路7は、所定時間T(例えば、1フレームでT=1/60秒)ごとにCPU2が発行する描画命令に基づいてバッファに対する描画処理を行う。
【0041】
バッファは、表示エリア(フレームバッファ)と非表示エリアとに分けられる。表示エリアは表示部8の表示面上に表示する画像データの展開エリアである。非表示エリアはスケルトンを定義するデータ、ポリゴンを定義するモデルデータ、モデルに動きを行わせるアニメーションデータ、各アニメーションの内容を示すパターンデータ、テクスチャデータ及びカラーパレットデータ等の記憶エリアで構成される。
【0042】
ここで、テクスチャデータは2次元の画像データである。カラーパレットデータはテクスチャデータ等の色を指定するためのデータである。ROM5に記憶されたゲーム制御プログラムから一度に又はゲームの進行状況に応じて複数回に分けて、CPU2はこれらのデータを予めバッファの非表示エリアに記録する。
【0043】
また、描画命令としては、ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令、通常の2次元画像を描画するための描画命令がある。ここで、ポリゴンは多角形の2次元仮想図形であり、例えば、三角形や四角形が用いられる。
【0044】
ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令は、ポリゴン頂点座標データのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すポリゴン頂点アドレスデータ、ポリゴンに貼り付けるテクスチャのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すテクスチャアドレスデータ、テクスチャの色を示すカラーパレットデータのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すカラーパレットアドレスデータ及びテクスチャの輝度を示す輝度データのそれぞれに対して行われるものである。
【0045】
上記のデータのうち表示エリア上のポリゴン頂点アドレスデータは、画像処理回路7がCPU2からの3次元空間上におけるポリゴン頂点座標データを移動量データ及び回転量データに基づいて座標変換することによって2次元上でのポリゴン頂点座標データに置換されたものである。輝度データはCPU2からの上記座標変換後のポリゴン頂点座標データによって示される位置から仮想的に配置された光源までの距離に基づいて画像処理回路7によって決定される。
【0046】
ポリゴン頂点アドレスデータはバッファの表示エリア上のアドレスを示す。画像処理回路7は3個のポリゴン頂点アドレスデータで示されるバッファの表示エリアの範囲に対応するテクスチャデータを書き込む処理を行う。
【0047】
ゲーム空間内におけるキャラクタ等の物体は、複数のポリゴンで構成される。画像処理回路7は各ポリゴンの3次元空間上の座標データを対応するスケルトンのベクトルデータと関連させてバッファに記憶する。そして、プレーヤからの操作によって、表示部8の表示画面上でキャラクタを移動させる等の場合において、キャラクタの動きを表現したり、キャラクタを見ている視点位置を変えたりするときに、以下の処理が行われる。
【0048】
すなわち、CPU2は画像処理回路7に対してバッファの非表示エリア内に保持している各ポリゴンの頂点の3次元座標データと、スケルトンの座標及びその回転量のデータから求められた各ポリゴンの移動量データ及び回転量データとを与える。
【0049】
画像処理回路7は各ポリゴンの頂点の3次元座標データと各ポリゴンの移動量データ及び回転量データとに基づいて各ポリゴンの移動後及び回転後の3次元座標データを順次求める。
【0050】
このようにして求められた各ポリゴンの3次元座標データのうち水平及び垂直方向の座標データは、バッファの表示エリア上のアドレスデータ、すなわちポリゴン頂点アドレスデータとしてバッファに供給される。
【0051】
画像処理回路7は3個のポリゴン頂点アドレスデータによって示されるバッファの表示エリア上に予め割り当てられているテクスチャアドレスデータによって示されるテクスチャデータを書き込む。これによって、表示部8の表示画面上には、多数のポリゴンにテクスチャの貼り付けられた物体が表示される。
【0052】
タッチ入力検出回路9は、例えばタッチペンやプレーヤの指等の指示手段が表示部8に直接的に接触されると、接触位置の座標データをCPU2に出力し、接触位置をCPU2に認識させる。
【0053】
また、タッチ入力検出回路9は、表示部8に表示された対象物の位置において、指示手段が直接的に接触されると、対象物の座標データをCPU2に出力し、対象物がタッチされたことをCPU2に認識させる。
【0054】
表示部8は、例えば、液晶パネルと液晶パネルの表示面上に貼り付けられたタッチパッドとにより構成されている。タッチパッドとしては、例えば静電容量方式のものや抵抗膜方式のものが採用され、複数の圧電素子が表示画面上にマトリックス状に配列されている。ここで、タッチパッドを構成する圧電素子の配列ピッチとしては、プレーヤが表示画面をタッチしたとき、指先と表示画面とが接触する領域のサイズよりも大幅に小さい値が採用されている。
【0055】
液晶パネルとしては、例えば、TFT(Thin Film Transistor)やSTN(Super Twisted Nematic)等の液晶パネルが用いられ、例えば4096色のカラー表示が可能である。なお、液晶パネルに代えて、有機EL(Electro Luminescence)パネル等を採用してもよい。
【0056】
図3は、図2示すゲーム装置の機能ブロック図を示している。ゲーム装置は、操作表示部10、プログラム実行部20、データ記憶部30、プログラム記憶部40を備えている。以下の説明では、本ゲーム装置が野球ゲームを行う場合を例に挙げて説明する。
【0057】
操作表示部10は、図2に示すタッチ入力検出回路9、及び表示部8等から構成され、プレーヤにより入力される種々の操作指示を受け付けると共に、種々のゲーム画像を表示する。
【0058】
具体的には、操作表示部10は、プレーヤが守備側にある場合、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げさせるための投球指令、守備キャラクタを移動させてボールオブジェクトを捕球させるためのキャラクタ移動指令、及び、守備キャラクタに捕球したボールオブジェクトを送出させる送出指令等を受け付ける。
【0059】
ここで、操作表示部10は、プレーヤがタッチした表示画面上の位置を示す2次元データである座標データを出力する。本実施の形態では、プレーヤの指先と表示画面とが接触している領域が複数の圧電素子により検出されるため、操作表示部10は、これら複数の圧電素子のうち例えば最大の圧力を検出した圧電素子の位置をプレーヤがタッチした位置と判定し、当該位置の座標データをプログラム実行部20に出力する。
【0060】
また、操作表示部10は、プレーヤが指を表示画面上にタッチさせている場合、一定の時間間隔で座標データをプログラム実行部20に出力する。したがって、操作表示部10は、プレーヤが操作画面上の同一位置をタッチしている場合、同一の座標データを繰り返し出力する。一方、操作表示部10は、プレーヤが指を表示画面上から離した場合、座標データの出力を停止する。
【0061】
また、操作表示部10は、プレーヤが攻撃側にある場合、ゲーム空間内を移動するボールオブジェクトの打撃タイミングを決定するために、プレーヤにより入力される打撃指令を受け付ける。この場合、操作表示部10は、プログラム実行部20による指示の下、打撃指令ボタンを表示し(図略)、プレーヤにこの打撃指令ボタンをタッチさせることで、打撃指令を受け付ける。そして、操作表示部10は、プレーヤからの打撃指令を受け付けると、プログラム実行部20にタイミング信号を出力する。
【0062】
また、操作表示部10は、プレーヤが攻撃側にある場合、ミートカーソルを表示画面上で移動させるために、プレーヤにより入力されるカーソル移動指令を受け付ける。ここで、プレーヤは、表示画面に接触することなく、例えばゲーム装置自体を傾斜させることで、カーソル移動指令を入力する。したがって、操作表示部10は、ゲーム装置が傾斜されているか否かをジャイロセンサ1に検出させることで、プレーヤからのカーソル移動指令を受け付ける。
【0063】
図4は、操作表示部10の表示画面に表示される野球ゲームの画像の一例を示した図である。図4に示すように、この野球ゲームは、投手キャラクタCL2がボールオブジェクトBLを投げ、打者キャラクタCL1がボールオブジェクトBLをバットオブジェクトBTにより打ち返す野球ゲームである。
【0064】
ここで、プレーヤは、ゲーム装置自身を傾斜させることで、ストライクゾーンを示す外枠WK内に表示されたミートカーソルKを移動させ、ボールオブジェクトBLがホームベース付近に到達するタイミングを予測して、ボールオブジェクトBLにミートカーソルKを位置決めさせ、打撃指令を入力する。そうすると、バットオブジェクトBTがスイング表示されて、ボールオブジェクトBLが打ち返される。
【0065】
図3に戻り、プログラム実行部20は、図2に示すCPU2及び画像処理回路7等から構成され、ゲーム進行制御部21、フィールド表示部22(フィールド表示手段の一例)、アイコン表示部23(目標位置指示アイコン表示手段の一例)、及び送出部24(送出手段の一例)を備えている。これらの機能は、CPU2がゲーム制御プログラムを実行することで実現される。
【0066】
ゲーム進行制御部21は、本野球ゲームの進行させるためのものである。具体的には、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが守備側にある場合、プレーヤにより投球指令が入力されると、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げるように投手キャラクタを動作させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが指示した球種及びコースに基づいて、ボールオブジェクトの弾道を算出する。
【0067】
ここで、ゲーム進行制御部21は、例えば、プレーヤが指示した球種に対して予め定められた弾道パターンをプレーヤが指示したコースに到達するように補正することで、ボールオブジェクトの弾道を算出すればよい。
【0068】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが守備側にある場合、投手キャラクタにより投げられたボールオブジェクトを打者キャラクタに打撃させるか否かを決定する。この場合、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタに対して予め定められた能力値(例えば打率)にしたがった抽選処理を実行することで、打撃させるか否かを決定する。
【0069】
また、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタにボールオブジェクトを打撃させると決定した場合、打撃後のボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道にしたがってボールオブジェクトを移動させる。
【0070】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが攻撃側にある場合、所定のタイミングになると、投手キャラクタに投球動作を行わせ、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げさせる。
【0071】
ここで、ゲーム進行制御部21は、ゲーム局面や、投手キャラクタに対して予め定められた能力値等にしたがって、各球種の抽選確率を設定し、設定した抽選確率にしたがった抽選処理を行うことにより、投手キャラクタの球種及びコースを決定し、決定した球種及びコースに基づいてボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道でボールオブジェクトを移動させる。
【0072】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが攻撃側にある場合、操作表示部10に入力されたカーソル移動指令にしたがって、ゲーム空間内の所定の平面領域を移動可能に配置されたミートカーソルを移動させる。
【0073】
この場合、ゲーム進行制御部21は、フレーム周期毎に、ジャイロセンサ1から出力される角速度信号からゲーム装置のピッチ角とヨー角とを求め、ピッチ角をミートカーソルのゲーム画面上の垂直方向の速度成分として求め、ヨー角をミートカーソルのゲーム画面上の水平方向の速度成分として求め、両速度成分を合成することで、ミートカーソルの移動速度及び移動方向を決定すればよい。
【0074】
また、ゲーム進行制御部21は、操作表示部10から打撃指令をトリガーとして出力されたタイミング信号を受け付けると、タイミング信号の受付タイミングを基に、打者キャラクタによるボールオブジェクトの打撃タイミングを決定し、決定した打撃タイミングにおいて、ボールオブジェクトがミートカーソルKと重なった場合、打者キャラクタがボールオブジェクトを打撃することができたと判定する。
【0075】
ここで、ゲーム進行制御部21は、タイミング信号の受付時刻から、打者キャラクタにバットオブジェクトのスイングを開始させ、ゲーム空間内におけるミートカーソルの設定面に到達するまでの所定時間が経過した時刻を打撃タイミングとして決定する。そして、ゲーム進行制御部21は、打撃タイミングにおいて、ボールオブジェクトとミートカーソルKとが重なった場合、打者キャラクタによりボールオブジェクトが打撃されたと判定する。
【0076】
また、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタによりボールオブジェクトが打撃されたと判定した場合、打撃タイミングにおいて、ミートカーソルにおけるボールオブジェクトの重なり位置からボールオブジェクトの弾道を求め、求めた弾道にしたがってボールオブジェクトを移動させる。
【0077】
また、ゲーム進行制御部21は、求めた弾道と、各守備キャラクタとの距離を求め、この距離が最短となる1つの守備キャラクタを、プレーヤが移動させることができる守備キャラクタとして選定する。以下、プレーヤが移動させることができる守備キャラクタを守備キャラクタCXと記述する。
【0078】
フィールド表示部22は、ゲームの局面に応じて予め定められたゲーム空間内の位置に仮想光源、仮想視点、及び仮想スクリーンを設定し、仮想スクリーンにゲーム空間をレンダリングさせてレンダリング画像を生成し、生成したレンダリング画像の全部又は一部の画像をフィールド表示画像として生成し、操作表示部10に表示させる。
【0079】
特に、本実施の形態では、フィールド表示部22は、ゲーム進行制御部21により、打者キャラクタがボールオブジェクトを打撃したと判定された場合、打撃後のボールオブジェクトが表示されるように、フィールド表示画像を生成する。そして、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが守備キャラクタCXに近づいたとき、この守備キャラクタCXが含まれるようにフィールド表示画像を生成する。
【0080】
アイコン表示部23は、目標位置である1塁ベース〜3塁ベース及びホームベースが、ゲーム空間内であって、且つフィールド表示画像以外の領域に存在する場合、守備キャラクタCXとフィールド表示画像に表示されていないベースである非表示ベース(非表示目標位置の一例)とを結ぶフィールド表示画像内の直線上にアイコン(目標位置指示用のアイコンの一例)を合成表示する。
【0081】
ここで、アイコン表示部23は、ゲーム空間内であって、且つフィールド表示画像以外の領域に非表示ベースが複数存在する場合、これら複数の非表示ベースのそれぞれに対応するアイコンをフィールド表示画像内に合成表示する。
【0082】
図5は、アイコンが合成表示されたフィールド表示画像の一例を示す図である。図5の例では、ショートの守備キャラクタが捕球対象の守備キャラクタCXとして設定されている。なお、図5において、守備キャラクタCX以外の守備キャラクタは、説明の便宜上、省略している。
【0083】
フィールド表示部22は、守備キャラクタCXを基準にしてフィールド表示画像を生成しているため、ホームベースHB、1塁ベースB1がフィールド表示画像に含まれていないことが分かる。
【0084】
そのため、フィールド表示画像内において、守備キャラクタCXと1塁ベースB1とを結ぶ直線L1上であって、フィールド表示画像の端の位置に、1塁ベースB1の方向をプレーヤに報知するためのアイコンIC1が表示されている。また、守備キャラクタCXとホームベースHBとを結ぶ直線L2上であって、フィールド表示画像の端の位置に、ホームベースHBの方向をプレーヤに報知するためのアイコンICHが表示されている。
【0085】
ここで、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが打撃されると、野球場のフィールドの例えば全域を上側から見ることができるゲーム空間上の所定の位置に仮想スクリーン及び仮想視点を設定し、ゲーム空間全域が表示されるようにレンダリングを行ってレンダリング画像を生成し、得られたレンダリング画像において、ボールオブジェクトが表示されるように表示画面のサイズに対応する表示枠を設定し、設定した表示枠内の画像をフィールド表示画像として生成している。
【0086】
したがって、アイコン表示部23は、レンダリング画像において、守備キャラクタCXの所定の位置(例えば重心)と、非表示ベースの所定の位置(例えば重心)とを結ぶようにアイコンを表示するための直線を設定すればよい。
【0087】
また、アイコン表示部23は、ある1つの非表示ベースを第1の非表示ベースとし、第1の非表示ベースよりも守備キャラクタCXとの距離が近い非表示ベースを第2の非表示ベースとし、第1及び第2の非表示ベースに対応するアイコンを第1及び第2のアイコンとすると、守備キャラクタCX及び第1の非表示ベースを結ぶ第1の直線と、守備キャラクタCX及び第2の非表示ベースを結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、第1のアイコンがフィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ第2のアイコンが第1のアイコンの位置よりも守備キャラクタCX側に位置するように表示する。
【0088】
図6は、第1及び第2の直線のなす角度が所定角度以下の場合に表示される目標位置指示用の表示態様を示した画面図である。図6では、センターの守備キャラクタが守備キャラクタCXとされている。なお、図6では、説明の便宜上、守備キャラクタCX以外の守備キャラクタは省略している。
【0089】
そして、図6では、1塁ベースB1〜3塁ベースB3及びホームベースHBの全てがフィールド表示画像内に含まれておらず、非表示ベースとなっている。そして、守備キャラクタCX及びホームベースHB(第1の非表示ベースの一例)間を結ぶ直線L1(第1の直線の一例)と、守備キャラクタCX及び2塁ベース2B(第2の非表示ベース)間を結ぶ直線L2(第2の直線の一例)とのなす角度が0度であり所定角度以下となっている。そのため、2塁ベースB2に対応するアイコンIC2とホームベースHBに対応するアイコンICHとが直線L3(第3の直線の一例)上において、アイコンIC2が守備キャラクタCX側に位置し、アイコンICHがフィールド表示画像の端に位置するように、一定間隔を空けて配置されていることが分かる。
【0090】
図7は、図6のようにアイコンを表示する場合の処理を説明するための図である。図7において、直線L1,L2は図6と同じである。図7に示す直線L1と直線L2とのなす角度θは、所定角度以下である。ここで、所定角度としては、直線L1上にアイコンICHを表示し、直線L2上にアイコンIC2を表示すると、フィールド表示画像内において、両アイコンが近接しすぎて、プレーヤが後述する送出指令を入力することが困難となるような角度であり、例えば20度〜30度程度の値を採用することができる。
【0091】
そして、角度θが所定角度以下であるため、フィールド表示画像内において、直線L1と直線L2とによって囲まれる領域MD内に守備キャラクタCXを通る直線L3が設定される。ここで、直線L3としては、例えば角度θを2等分する直線を採用すればよい。
【0092】
また、直線L1は、直線L2よりも長い。そのため、直線L3上において、図6に示すように、アイコンIC2が守備キャラクタCX側に位置し、アイコンICHがフィールド表示画像内の端に位置するように一定間隔を空けて表示される。
【0093】
ここで、図6に示すように、一定間隔としては、例えば、守備キャラクタCXとアイコンICHとの距離の半分程度の距離を採用すればよい。そして、アイコンICHを直線L3上において、フィールド表示画像内の端に配置し、アイコンIC2を守備キャラクタCXとアイコンICHとの中点に配置すればよい。
【0094】
なお、図6では、アイコンIC2とアイコンICHとを直線L3上に表示する態様を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7において、アイコンIC2を直線L2上に表示し、アイコンICHを直線L1上に表示してもよい。この場合、アイコンIC2とアイコンICHとが重ならないように、アイコンIC2を守備キャラクタCX側、アイコンICHがフィールド表示画像の端部側になるように、両アイコンをずらして表示すればよい。
【0095】
図8は、図6の変形例を示した図である。図8においては、アイコンICH及びアイコンIC2は、外周OLが矢印状になるように連続して表示されている。また、外周OLの矢印の方向は、直線L3上において、守備キャラクタCXからフィールド表示画像の端に向かう方向とされている。そのため、フィールド表示画像の端側のアイコンICHの先端は矢印状になっている。また、アイコンICHとアイコンIC2とは、直線L3の方向が長尺となる形状を有し、アイコンIC2の長さLT1とアイコンICHの長さLT2とは、例えば同じ長さが採用されている。
【0096】
図3に戻り、アイコン表示部23は、走者が出塁しているベースに対応するアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示する。この場合、アイコン表示部23は、例えば、1塁ベースB1に走者が出塁しており、1塁ベースB1が非表示ベースである場合、1塁ベースB1に対応するアイコンIC1の色を点滅表示させてもよいし、1塁ベースB1に走者が出塁しているが、2塁ベースに走者が出塁していない場合は、アイコンIC1の色をアイコンIC2と異なる色で表示させてもよい。
【0097】
また、アイコン表示部23は、出塁した走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応するアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示する。
【0098】
図9(A)〜(C)は、走者がベースから離れていることを示すアイコンの表示態様を示した図である。図9(A)は、例えば2塁ベースB2に走者が出塁しており、その走者が2塁ベースB2から離れている場合に表示されるアイコンIC2を示している。図9(A)に示すアイコンIC2は、右端に表示された主アイコンICMと主アイコンICMの左側に隣接して表示された複数(例えば、3個)の残像アイコンICZとが含まれている。
【0099】
ここで、残像アイコンICZは、右隣りの残像アイコンICZ又は主アイコンICMによって一部が隠れるように重ねて表示されている。
【0100】
図9(B)も、図9(A)と同様、2塁ベースB2の走者についてのアイコンIC2を示している。図9(B)の場合、アイコンIC2は、主アイコンICMと、主アイコンICMの左側に隣接して、人間が走っている状態を簡略的に示す副アイコンICFとにより構成されている。
【0101】
図9(C)は、走者がタッチアップをする可能性があることをプレーヤに報知するための表示態様で表示されたアイコンIC3を示している。図9(C)のアイコンIC3は、例えば、外野の守備キャラクタが守備キャラクタCXとされ、その守備キャラクタCXがフライを捕球したとき、3塁ベースB3の走者が3塁ベースB3から離れておらず、タッチアップする可能性がある場合に表示される。
【0102】
なお、図9(A)、(B)においては、2塁ベースB2を例に挙げて説明したが、他のベース(1塁ベースB1及び3塁ベースB3)においても、図9(A)、(B)に準じた表示態様のアイコンを表示すればよい。
【0103】
また、図9(C)においては、3塁ベースB3を例に挙げて説明したが、他のベース(1塁ベースB1、2塁ベースB2)においても、図9(C)に準じた表示態様のアイコンを表示すればよい。
【0104】
また、アイコンの態様についても、より簡易な構成にしてもよい。例えば、走者がベースから離れている場合には走行方向に向いた矢印を主アイコンICM上に重ねて表示しておき、その走者が走り出した場合、または走っている場合については、上記の矢印あるいは主アイコンICM全体を点滅するようにしてもよい。
【0105】
これにより、プレーヤに対して、ボールオブジェクトをどの塁に送出するべきかを判断する際の判断材料を提供することができる。
【0106】
図3に戻り、送出部24は、フィールド表示画像に表示された守備キャラクタCXからアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、ボールオブジェクトの送出指令が操作表示部10に入力された場合、ボールオブジェクトを守備キャラクタCXから当該アイコンに対応する非表示ベースに送出する。
【0107】
なお、送出部24によりボールオブジェクトが送出されると、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトがフィールド表示画像に含まれるように、レンダリング画像を適宜スクロールさせ、フィールド表示画像を生成する。
【0108】
ここで、送出部24は、フィールド表示画像内に複数のアイコンが表示された場合は、指の接触移動先に位置するアイコンに対応する非表示ベースにボールオブジェクトを移動させる。
【0109】
図10は、送出部24による処理を説明するための図である。なお、図10においては、説明の便宜上、守備キャラクタCXを点で表している。また、図10においては、1塁ベースB1及びホームベースHBが非表示ベースであり、1塁ベースB1及びホームベースHBに対応するアイコンIC1及びICHが表示されている。
【0110】
ここで、送出部24は、操作表示部10から出力された座標データからプレーヤが指YBタッチした表示画面上の位置を認識し、この位置を追跡することで、プレーヤが表示画面上を接触移動させた指の軌跡TLを取得する。
【0111】
具体的には、送出部24は、操作表示部10から一定の時間間隔で座標データが出力され、且つ座標データが示す位置が変化している場合、プレーヤが指YBを接触移動させていると判断する。
【0112】
一方、送出部24は、操作表示部10から一定の時間間隔で座標データが出力されているが、座標データが示す位置が一定期間以上変化していない場合、或いは、指が表示画面上から離されて座標データが出力されなくなった場合、プレーヤが指YBを接触移動させる動作を終了させたと判断する。
【0113】
そして、送出部24は、プレーヤが指YBを接触移動させていると判断した場合、一連の座標データのうち、最初に出力された座標データが示す位置を軌跡TLの始点SPとして特定し、最後に出力された座標データが示す位置を軌跡TLの終点EPとして特定し、始点SPの座標データが出力されてから終点EPの座標データが出力されるまでにおいて、一定の時間間隔で出力される一連の座標データが示す表示画面上の各ドットにより描かれる線をプレーヤが指YBを接触移動させた軌跡TLとして取得する。
【0114】
そして、送出部24は、取得した軌跡TLの長さである指YBのスライド量SLが、一定の長さ以上であれば、指YBがスライドされ、プレーヤにより送出指令が入力されたと判定する。ここで、一定の長さとしては、プレーヤが指YBをスライドさせることで、ボールオブジェクトを送出したことを擬似的に体感できるような長さを採用すればよい。
【0115】
また、送出部24は、フィールド表示画像内に複数のアイコンが表示されている場合、取得した軌跡TLがフィールド表示画像内に設定される複数の領域D1,D2のうちどの領域に属しているかに応じて、接触移動先のアイコンを特定する。
【0116】
図10では、送出部24は、守備キャラクタCXからアイコンIC1に向かう直線L1と、守備キャラクタCXからアイコンICHに向かう直線L2とのなす角度θを2等分する直線L3を設定し、かつ、直線L1を直線L2とは反対側に所定角度θ1回転させることで直線L4を設定し、フィールド表示画像において直線L3と直線L4とで囲まれる領域をアイコンIC1に対応する領域D1として設定する。また、送出部24は、直線L2を直線L1とは反対側に所定角度θ1回転させることで直線L5を設定し、フィールド表示画像内において、直線L3と直線L5とによって囲まれる領域をアイコンICHに対応する領域D2として設定する。なお、θ1としては、5〜30度程度の値を採用すればよい。
【0117】
そして、送出部24は、軌跡TLが領域D1に属している場合、指YBの接触移動先はアイコンIC1であると判定し、軌跡TLが領域D2に属している場合、指YBの接触移動先はアイコンICHであると判定すればよい。
【0118】
そして、送出部24は、判定した指YBの接触移動先のアイコンに対応するベースにボールオブジェクトを送出(移動)させる。例えば、図10において、送出部24は、指YBの接触移動先がアイコンIC1と判定した場合、1塁ベースB1にボールオブジェクトを送出させ、指YBの接触移動先がアイコンICHと判定した場合、ホームベースHBにボールオブジェクトを送出させる。
【0119】
なお、送出部24は、守備キャラクタCXによりボールオブジェクトが捕球され、守備キャラクタCXにより捕球されたボールオブジェクトをいずれかのベースに送出させる必要があるゲーム局面において、プレーヤが指を接触移動させた場合、プレーヤにより送出指令が入力されたと判定すればよい。
【0120】
ゲーム局面としては、例えば、内野及び外野の守備キャラクタCXがゴロを捕球したときや、走者が出塁した状態において内野及び外野の守備キャラクタCXがフライを捕球したとき等が挙げられる。
【0121】
また、図6に示すように、2つのアイコンIC2,ICHが直線L3上に一定の間隔を空けて表示された場合、送出部24は、接触移動されるプレーヤの指YBが表示画面内で離れ、終点EPがフィールド表示画像内に位置する場合、守備キャラクタCX側に表示されたアイコンIC2に対応する2塁ベースB2にボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定し、プレーヤの指YBが表示画面の外まで接触移動させた場合、フィールド表示画面の端に表示されたアイコンICHに対応するホームベースHBにボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定すればよい。
【0122】
なお、図6において、送出部24は、アイコンIC2,ICHのうち、接触移動されるプレーヤの指YBが表示画面から離れる位置、つまり、終点EPとの位置が近い方のアイコンに対応するベースに対してプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。また、図6において、送出部24は、アイコンIC2までプレーヤの指YBが接触移動された場合、プレーヤがアイコンIC2に対応する2塁ベースB2に送出指令を入力したと判定し、接触移動されるプレーヤの指がアイコンIC2を通り抜けた場合、アイコンICHに対応するホームベースHBにプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。
【0123】
また、図6において、送出部24は、接触移動される指YBの軌跡TLの終点EPがアイコンIC2内にある場合、アイコンIC2に対応する2塁ベースB2にプレーヤが送出指令を入力したと判定し、終点EPがアイコンICHにある場合、アイコンICHに対応するホームベースHBにプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。
【0124】
また、図8に示すように、アイコンICHとアイコンIC2とが連続して表示された場合、送出部24は、終点EPがアイコンIC2内に位置すれば、アイコンIC2に対応する2塁ベースB2にボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定し、終点EPがアイコンICH内に位置すれば、アイコンICHに対応するホームベースHBにボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定すればよい。
【0125】
図3に戻り、データ記憶部30は、例えばROM5から構成され、画像記憶部31として機能する。画像記憶部31は、本野球ゲームを実現するにあたり必要となる画像データを記憶するものであり、例えば、守備キャラクタ、打者キャラクタ、バットオブジェクト、野球場モデルの画像、投手キャラクタ等の画像データを記憶する。
【0126】
プログラム記憶部40は、例えばROM5等から構成され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体41を含む。記録媒体41は、本発明によるゲーム制御プログラムを記憶している。
【0127】
図11は、本発明の実施の形態によるゲーム装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートでは、プレーヤは守備側にあるものとする。まず、ステップS1において、ゲーム進行制御部21は、ゲーム空間内に野球場モデル、打者キャラクタCL1、バットオブジェクトBT、及び投手キャラクタCL2を含む守備キャラクタ等を配置し、フィールド表示部22にレンダリングさせて、初期のフィールド表示画像を生成させ、操作表示部10に表示させる。この場合、操作表示部10には、例えば図4に示すような画像が表示される。なお、本実施の形態において、ゲーム空間としては、仮想3次元空間を採用することができる。
【0128】
次に、操作表示部10にプレーヤからの投球指令が入力されると(ステップS2でYES)、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが指示した球種及びコースに基づいて、ボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道に従ってボールオブジェクトを移動させる(ステップS3)。このとき、フィールド表示部22は、図4に示すようなフィールド表示画像を所定のフレームレートで更新させ、ボールオブジェクトを投手キャラクタCL2から打者キャラクタCL1に向けて移動表示させる。
【0129】
一方、投球指令が入力されない場合(ステップS2でNO)、処理がステップS2に戻される。
【0130】
次に、ゲーム進行制御部21は、抽選処理によって打者キャラクタCL1にボールオブジェクトを打撃させるか否かを決定する(ステップS4)。そして、ゲーム進行制御部21は、ボールオブジェクトを打撃させると決定した場合(ステップS4でYES)、打撃後のボールオブジェクトの弾道を算出する(ステップS5)。
【0131】
一方、ボールオブジェクトを打撃させないと決定した場合(ステップS4でNO)、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタCL1にボールオブジェクトを見送らせる見送り処理、又は打者キャラクタCL1がボールオブジェクトを空振りするように打者キャラクタCL1を動作させる空振り処理を実行し(ステップS6)、処理を終了する。
【0132】
次に、ゲーム進行制御部21は、ボールオブジェクトを算出した弾道にしたがって移動させる(ステップS7)。このとき、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが含まれるようにレンダリング画像からフィールド表示画像を生成し、生成したフィールド表示画像を所定のフレームレートで更新させることで、ボールオブジェクトを移動表示させる。
【0133】
この場合、フィールド表示部22は、フィールド表示画像の端の付近まで、ボールオブジェクトが移動すると、ボールオブジェクトが含まれるようにレンダリング画像をスクロールさせることでフィールド表示画像を生成すればよい。
【0134】
そして、フィールド表示画像内に守備キャラクタCXが現れると、プレーヤが守備キャラクタCXの移動指令を入力させやすくするためにレンダリング画像のスクロールを停止させ、フィールド表示画像を表示すればよい。
【0135】
次に、ゲーム進行制御部21は、守備キャラクタCXがボールオブジェクトと重なると守備キャラクタCXがボールオブジェクトを捕球することができたとして(ステップS8でYES)、処理をステップS10に進め、守備キャラクタCXがボールオブジェクトと重ならない場合(ステップS8でNO)、処理をステップS9に進める。
【0136】
ステップS9において、ゲーム進行制御部21は、一定期間経過しない場合(ステップS9でNO)、処理をステップS7に戻し、一定期間が経過すると(ステップS9でYES)、処理を終了する。つまり、ゲーム進行制御部21は、打撃後のボールオブジェクトが一定期間内に守備キャラクタCXによって捕球されなかった場合、処理を終了させるのである。
【0137】
次に、アイコン表示部23は、守備キャラクタCXの捕球時のフィールド表示画像内に表示されない非表示ベースを特定する(ステップS10)。ここで、捕球時のフィールド表示画像が、例えば図5に示すような画像であった場合、アイコン表示部23は、1塁ベースB1とホームベースHBとを非表示ベースとして特定する。
【0138】
次に、アイコン表示部23は、フィールド表示画像内において、非表示ベースに対応するアイコンの表示位置を決定し(ステップS11)、決定した表示位置にアイコンを表示する(ステップS12)。
【0139】
図5の例では、アイコン表示部23は、直線L1,L2上において、フィールド表示画像の端の適所にアイコンIC1,IC2を表示している。
【0140】
また、図6の場合、アイコン表示部23は、全ベースを非表示ベースとして特定し、アイコンIC1〜IC3,ICHを表示している。また、図6の場合、直線L1,L2のなす角度θが所定角度以下であるため、アイコン表示部23は、アイコンIC2,ICHを直線L3上において一定の間隔を空けて表示している。
【0141】
次に、送出部24は、プレーヤにより送出指令が入力されたか否かを判定し(ステップS13)、送出指令が入力された場合(ステップS13でYES)、送出指令からボールオブジェクトの送出先を決定する(ステップS15)。
【0142】
この場合、送出部24は、送出指令として入力された指YBの接触移動先がアイコンを向いている場合は、当該アイコンに対応する非表示ベースをボールオブジェクトの送出先として決定し、指YBの接触移動先がフィールド表示画像内に表示されたベースを向いている場合は、当該ベースをボールオブジェクトの送出先として決定する。
【0143】
一方、送出指令が入力されず(ステップS13でNO)、一定期間が経過した場合(ステップS14でYES)、処理が終了される。一方、送出指令が入力されず(ステップS13でNO)、一定期間が経過していない場合(ステップS14でNO)、処理がステップS13に戻される。つまり、送出部24は、一定期間が経過するまでに、プレーヤにより送出指令が入力された場合に、送出先のベースを決定するのである。
【0144】
次に、送出部24は、送出先として決定したベースにボールオブジェクトを送出させる(ステップS16)。この場合、フィールド表示部22は、フィールド表示画像内に送出先のベースが存在しない場合は、ボールオブジェクトが含まれるように、レンダリング画像をスクロースさせてフィールド表示画像を生成し、フィールド表示画像内に送出先のベースが現れると、スクロールを停止させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、送出先のベースに守備キャラクタを配置させる。
【0145】
次に、送出部24は、送出先のベースにボールオブジェクトが到達した場合(ステップS17でYES)、ボールオブジェクトの移動を停止させて処理を終了させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、ベースに配置した守備キャラクタにボールオブジェクトを捕球させる。
【0146】
一方、送出部24は、ボールオブジェクトが送出先のベースに到達していない場合(ステップS17でNO)、処理をステップS16に戻し、ボールオブジェクトの移動を継続させる。
【0147】
なお、上記説明では、野球ゲームを例示したが、本発明はこれに限定されず、サッカーゲーム、ホッケーゲーム、アメリカンフットボールゲーム等の比較的広いフィールドで行われるゲームに適用してもよい。
【0148】
これらのゲームにおいては、ボールオブジェクトを保持するキャラクタに対してパス対象となるキャラクタが多数存在するため、表示画面上に表示されていない非表示キャラクタも多数存在することになる。したがって、全非表示キャラクタの位置に対応するアイコンを表示画面上に表示させると、表示画面が見づらくなる。そのため、非表示キャラクタが多数存在する場合、ゲーム装置側が多数のキャラクタの中からパス対象となるキャラクタを2〜5名ほど抽出し、抽出したキャラクタの位置を非表示目標位置として上記のアイコンで表示すればよい。
【0149】
また、上記説明では、図6、図8に示すように2つのアイコンを直線上に並べて表示する態様を示したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上のアイコンを直線上に並べて表示してもよい。この場合、非表示目標位置までの距離が短い順に対応するアイコンをキャラクタ側から表示画面の端に向けて順次に表示すればよい。
【0150】
このように、本ゲーム装置によれば、守備キャラクタCXがズームされたゲーム空間内の一部の領域がフィールド表示画像として操作表示部10に表示される。そして、フィールド表示画像内に表示されていない非表示ベースが存在する場合、フィールド表示画像において、守備キャラクタCXと非表示ベースとを結ぶ直線上にアイコンが表示される。これにより、プレーヤは、ボールオブジェクトを送出するべきベースの方向を容易に認識することができる。
【0151】
そして、プレーヤにより、守備キャラクタCXからアイコンに向けて指を接触移動させる送出指令が操作表示部10に入力されると、ボールオブジェクトがキャラクタからアイコンに対応する非表示ベースに向けて送出される。
【0152】
これにより、プレーヤは、指を接触移動させることで送出指令を入力することができるため、従来の野球ゲームで採用されていたコンパクト表示されたベースにタッチするというような送出指令に比べて、送出したという体感を得ることができる。
【符号の説明】
【0153】
10 操作表示部
20 プログラム実行部
21 ゲーム進行制御部
22 フィールド表示部(フィールド表示手段)
23 アイコン表示部(目標位置指示アイコン表示手段)
24 送出部(送出手段)
30 データ記憶部
31 画像記憶部
40 プログラム記憶部
41 記録媒体
CX 守備キャラクタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、野球ゲームでは、広範なグラウンドの全てを表示画面に表示させると、ベースや選手等の画像が小さくなってゲームを進行させる上で不都合があるため、表示画面を2分割し、一方の表示画面ではボールに注目した画像を表示させ、他方の表示画面ではランナーに注目した画像を表示させることが行われていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、近年、タッチパネル式の表示手段を備え、ゲームを実行することが可能な携帯電話機であるスマートフォンが広く普及している。そして、このスマートフォンで野球ゲームを実行させると、表示画面が非常に小さいため、特許文献1のように表示画面を分割させた場合、選手等の画像が小さく表示されてしまう。そこで、従来、スマートフォンで実行される野球ゲームでは、以下のような形態が採用されていた。
【0004】
図12は、スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームの画面図の一例を示している。図12の例では、ショートの野手キャラクタCLSがゴロのボールを捕球して一塁ベースに投げた直後の状態が示されている。
【0005】
図12では、野手キャラクタCLSがズームされているため、一塁ベースがフィールド表示エリアFA内に収まりきらず、隠れていることが分かる。これでは、プレーヤは、野手キャラクタCLSに捕球させたボールを一塁ベースに投じさせる操作をどうやって入力させればよいか検討がつかなくなってしまう。
【0006】
そこで、スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームでは、フィールド表示エリアFAの下部に、4つのベースがコンパクトに表示された操作エリアHAを設け、この操作エリアHA内に表示された4つのベースBうち、いずれかのベースBをタッチさせることで、プレーヤにボールを投じさせる操作を入力させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−170355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この従来の形態では、プレーヤは、単にベースBにタッチするだけであり、ボールを投げたような体感が全く得られないという問題がある。特に、スマートフォンは、表示画面上で指スライドさせるというような操作上の特徴点を有しているが、従来のゲームでは、この特徴点が全く考慮されていない。
【0009】
本発明の目的は、プレーヤが送出指令を行う際に、送出しているという体感をプレーヤに与えることができ、かつ、操作画面を別途表示しなくても、プレーヤが送出指令を容易に入力することができるゲームを実行するゲーム装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一局面によるゲーム装置は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置であって、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部と、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段とを備えている。
【0011】
また、本発明の別の一局面によるゲーム制御プログラムは、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置としてコンピュータを機能させるゲーム制御プログラムであって、前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段としてコンピュータを機能させる。
【0012】
また、本発明の更に別の一局面によるゲーム制御方法は、ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、前記ゲーム装置が、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示ステップと、前記ゲーム装置が、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示ステップと、前記ゲーム装置が、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出ステップとを備えている。
【0013】
これらの構成によれば、キャラクタがズームされたゲーム空間内の一部の領域がフィールド表示画像として操作表示部に表示される。そして、目標位置がフィールド表示画像以外の領域に存在する場合、フィールド表示画像において、キャラクタと目標位置とを結ぶ直線上に目標位置指示用のアイコンが表示される。これにより、プレーヤは、ボールオブジェクトを送出するべき目標位置を容易に認識することができる。
【0014】
そして、プレーヤにより、キャラクタからアイコンに向けて指を接触移動されることでボールオブジェクトの送出指令が操作表示部に入力されると、ボールオブジェクトがキャラクタから目標位置に向けて送出される。
【0015】
これにより、例えば野球ゲームにおける捕球後の送球シーンに適用した場合、プレーヤは、指をキャラクタから送球しようとする塁に対応する目標位置指示用のアイコンに向かって接触移動させることでボールオブジェクトの送出指令を入力することができるため、従来の野球ゲームで採用されていたコンパクト表示されたベースにタッチするというような送出指令に比べて、自分で直接、送出したという体感を得ることができる。
【0016】
(2)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に前記目標位置が複数存在する場合、これら複数の目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンを前記フィールド表示画像内に表示することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、フィールド表示画像以外の領域に存在する目標位置である非表示目標位置が複数存在する場合、これら複数の非表示目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンがフィールド表示画像内に表示される。そして、プレーヤは、キャラクタから、送出を希望する非表示目標位置に対応するアイコンに向けて指を接触移動させると、接触移動先の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置にボールオブジェクトが送出される。そのため、プレーヤは、非表示目標位置が複数存在する場合であっても、希望する非表示目標位置への送出指令を容易に行うことができる。
【0018】
(3)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在するある1つの非表示目標位置を第1の非表示目標位置とし、前記第1の非表示目標位置よりも前記キャラクタとの距離が近い非表示目標位置を第2の非表示目標位置とし、前記第1及び第2の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコンを第1及び第2の目標位置指示用のアイコンとすると、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンが前記フィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ前記第2の目標位置指示用のアイコンが前記第1の目標位置指示用のアイコンの位置よりも前記キャラクタ側に位置するように表示することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンが重ねて、あるいは隣接して表示されることが回避され、視認性を高めることができる。すなわち、本発明は、例えば野球ゲームにおいて、野手キャラクタが捕球したボールを画面上に表示されていない塁に送出するものであるが、野手キャラクタの捕球位置によっては、その捕球位置からはホームベースとセカンドベースとがほぼ一直線上または若干ずれた程度の箇所に位置するといった場合がある。ここで、単純に目標位置指示用のアイコンをそれぞれフィールド表示画面上に表示してしまうと、両アイコンが重なったり、隣接してしまうことが想定される。ここで、例えばボタン操作を行うゲームコントローラを使用するゲームの場合は、上記のようにアイコンが重なったり、隣接していても、所望の塁に該当するボタンを選択する等の操作が可能であるが、本発明が対象としているゲームはタッチパネル式であるので、プレーヤにとっては指の大きさに比して画面表示される塁が小さいため、所望の塁を選択することが困難になってしまうことが想定される。これに対して本構成によれば、両目標位置指示用のアイコンをキャラクタからの距離をずらして配置しているので、プレーヤが指で直接、接触する構成においても目標位置指示用のアイコンの選択が容易になる。しかも、第2の目標位置指示用のアイコンがキャラクタ側に表示されるため、プレーヤは第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置(例えば、セカンドベース)の方が第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置(例えば、ホームベース)よりも距離が短い、すなわち、手前の目標位置指示用のアイコンがセカンドベース、遠方の目標位置指示用のアイコンがホームベースであるということを直感的に把握できるので、自分が送出したい塁に対応する目標位置指示用のアイコンを速やかに認識することができる。
【0020】
(4)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを一定間隔空けて表示し、前記送出手段は、接触移動されるプレーヤの指が前記操作表示部の表示画面内において前記表示画面から離れた場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記操作表示部の表示画面の外部まで接触移動された場合、前記第1のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンが一定間を空けて表示され、且つ、プレーヤが距離の長い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出させる場合は表示画面の外部まで指を接触移動させればよいので、目標位置指示用のアイコン選択の操作指示が容易になり、優れた操作性を実現できる。すなわち、距離が長い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出しようとする場合においては、距離が長い方の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコン上で指を止めようとする操作は不要であり、接触させた指を表示画面の外部まで一気にスライドさせるだけでよい。一方、距離が短い方の非表示目標位置にボールオブジェクトを送出しようとする場合は、例えば距離が短い方の非表示目標位置に対応するアイコン上で指を止める等、表示画面上で指を止める必要がある。従って、プレーヤにとっては、近いアイコンには対して指を止める、遠いアイコンに対しては、とにかく表示画面外部まで指をスライドさせればよいと認識していればよいので、目標位置指示用のアイコン選択のメリハリがつくと同時に、操作性の簡易化も図れる。
【0022】
(5)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の直線によって囲まれる領域内に前記キャラクタを通る第3の直線を設定し、前記第3の直線上において、長尺形状の前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを連続して表示し、前記送出手段は、プレーヤの指が前記第1の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記第2の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、第1及び第2の目標位置指示用のアイコンは、第3の直線上において長尺形状を有し、かつ、連続して表示されているので、目標位置指示用のアイコンの選択をより容易且つ確実に行える。たとえば上記(3)または(4)の構成においては、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下であって、なお且つその角度が微小な角度であった場合には、プレーヤがキャラクタから遠い目標位置指示用のアイコンを選択しようとしたときに、そこに至るまでの軌道近傍にある近い方の目標位置指示用のアイコンにプレーヤの指が接触し、誤認識してしまう場合が考えられる。この点、本構成では、第3の直線を求め、この直線上において長尺形状の目標位置指示用のアイコンを連続的に配置し、接触移動された指の停止した方の目標位置指示用のアイコンを選択するようにしているので、上記のような誤認識の問題は解消される。また、目標位置指示用のアイコン自体を長尺形状としているので、指の移動先の面積に余裕が生まれ、目標位置指示用のアイコンの選択的な指示が容易となる。
【0024】
(6)前記ゲームは、野球ゲームであり、前記キャラクタは守備キャラクタであり、前記非表示目標位置は、ベースであり、前記目標位置指示アイコン表示手段は、走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、走者が出塁しているベースに対応している目標位置指示用のアイコンは、そのことを示す所定の表示態様で表示されるため、プレーヤは目標位置指示用のアイコンを視認することで、どの塁に走者が出塁しているかを速やかに認識することができる。この情報を明示することで、プレーヤはその塁(例えば1塁)の走者が狙う次の塁(2塁)を明確に把握し得て、例えば、外野に打球が飛んできた際に、送球先として2塁を選択しようとする意識および操作の準備を行うことができ、迅速なキャラクタ操作が可能となる。逆に、走者がいない場合には、外野に打球が飛んできても、直ちにいずれかの塁に送球する必要はないので、リラックスしたゲーム運びが可能である。つまり、緩急をつけた操作が可能となるので、特にゲーム画面が小さい携帯ゲーム装置等において、画面展開がめまぐるしい場合でも、過度な集中から解放され、ゲームを楽しむことができる。
【0026】
(7)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0027】
この構成によれば、走者が次の塁に向けて走る等して、出塁したベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンがそのことを示す表示態様で表示されるため、プレーヤは、現在の表示画面では視認できない走者の状態に関する情報(塁上または塁近傍にいるのか、あるいはタッチアップ等を狙って塁から離れているのか、さらにはタッチアップのために走り出したのか等)を速やかに認識することができる。これにより、ゲッツーを狙う、或いは走者のホームベースへの帰還を阻止するというような送出指令を入力するか否かの判断材料をプレーヤに提供することができる。
【0028】
なお、上記表示態様の簡易な例としては、例えば、走者がタッチアップを狙って塁から離れている場合には、目標位置指示用のアイコンの上に次のベースに向かう矢印を重ねて表示し、走者が実際に走り出すと、その矢印若しくは目標位置指示用のアイコン、又はこれらの両方を点滅させる等の表示にしてもよい。
【0029】
(8)前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がタッチアップを実施しようとしている場合、前記走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がタッチアップしようとしていることを示す所定の表示態様で表示することが好ましい。
【0030】
この構成によれば、目標位置指示用のアイコンがタッチアップを示す表示態様で表示されるため、タッチアップを阻止する送出指令を入力するか否かの判断材料をプレーヤに提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、プレーヤが送出指令を行う際に、送出しているという体感をプレーヤに与えることができ、かつ、操作画面を別途表示しなくても、プレーヤが送出指令を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態によるゲーム装置の外観図を示している。
【図2】本発明の実施の形態によるゲーム装置のブロック図を示している。
【図3】図2示すゲーム装置の機能ブロック図を示している。
【図4】操作表示部の表示画面に表示される野球ゲームの画像の一例を示した図である。
【図5】アイコンが合成表示されたフィールド表示画像の一例を示す図である。
【図6】第1及び第2の直線のなす角度が所定角度以下の場合に表示される目標位置指示用の表示態様を示した画面図である。
【図7】図6のようにアイコンを表示する場合の処理を説明するための図である。
【図8】図6の変形例を示した図である。
【図9】(A)〜(C)は、走者がベースから離れていることを示すアイコンの表示態様を示した図である。
【図10】送出部による処理を説明するための図である。
【図11】本発明の実施の形態によるゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】スマートフォンで行われていた従来の野球ゲームの画面図の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の一実施の形態によるゲーム装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態によるゲーム装置の外観図を示している。図1に示すようにゲーム装置は、タッチパネル式の表示部を備える携帯電話であるスマートフォンにより構成され、筐体110、表示部8、及びマイク62等を備えている。但し、これは一例であり、ゲーム装置として、PDA(Personal Data Assistance)等のタッチパネル式の表示部を備える携帯端末を採用してもよいし、タッチパネル式の表示部を備える携帯型のゲーム装置を採用してもよい。
【0034】
筐体110は、平板形状を有している。表示部8は、筐体110の主面のほぼ全域を占めており、タッチパネル式の表示装置により構成されている。そして、プレーヤは、表示部8をタッチしたり、スライドさせたりすることで、ゲーム装置に対して種々の操作指令を入力する。マイク62は、筐体110の主面において表示部8の下側の領域に設けられている。
【0035】
図2は、本発明の実施の形態によるゲーム装置のブロック図を示している。図2に示すゲーム装置は、ジャイロセンサ1、CPU(Central Processing Unit)2、通信制御回路3、RAM(Random Access Memory)4、ROM(Read-Only Memory)5、サウンド処理回路6、画像処理回路7、表示部8、スピーカ61、及びマイク62を備えている。図2に示すジャイロセンサ1〜画像処理回路7等の各ブロックは、バスラインBSを介して相互に接続されている。
【0036】
ジャイロセンサ1は、例えばゲーム装置のロール方向、ピッチ方向、及びヨー方向のそれぞれの姿勢が検出可能な3軸のジャイロセンサにより構成されている。
【0037】
CPU2は、ROM5に記憶されたゲーム制御プログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。通信制御回路3は、CPU2により生成された送信対象のデータを、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)等により拡散処理した後、QAM(Quadrature Amplitude phase Modulation)、PSK(Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等により変調して送信する処理や、受信したデータを復調した後、逆拡散処理し、得られたデータをCPU2に出力する処理を行う。
【0038】
RAM4は、CPU2に対する作業領域を確保する。ROM5は、例えば、書き換え可能な不揮発性の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムや、コンピュータをゲーム装置として機能させるためのゲーム制御プログラム等を記憶する。このゲーム制御プログラムは、例えば、携帯電話通信網に設けられたサーバからダウンロードすることで、ROM5に記憶されている。
【0039】
サウンド処理回路6は、CPU2からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ61に出力する。画像処理回路7は、CPU2からの描画指示に応じて表示部8を制御して、表示部8に所定の画像を表示する。
【0040】
画像処理回路7は、バッファやタッチ入力検出回路9等を含み、表示部8に種々の画像を表示する。ここで、画像処理回路7は、所定時間T(例えば、1フレームでT=1/60秒)ごとにCPU2が発行する描画命令に基づいてバッファに対する描画処理を行う。
【0041】
バッファは、表示エリア(フレームバッファ)と非表示エリアとに分けられる。表示エリアは表示部8の表示面上に表示する画像データの展開エリアである。非表示エリアはスケルトンを定義するデータ、ポリゴンを定義するモデルデータ、モデルに動きを行わせるアニメーションデータ、各アニメーションの内容を示すパターンデータ、テクスチャデータ及びカラーパレットデータ等の記憶エリアで構成される。
【0042】
ここで、テクスチャデータは2次元の画像データである。カラーパレットデータはテクスチャデータ等の色を指定するためのデータである。ROM5に記憶されたゲーム制御プログラムから一度に又はゲームの進行状況に応じて複数回に分けて、CPU2はこれらのデータを予めバッファの非表示エリアに記録する。
【0043】
また、描画命令としては、ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令、通常の2次元画像を描画するための描画命令がある。ここで、ポリゴンは多角形の2次元仮想図形であり、例えば、三角形や四角形が用いられる。
【0044】
ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令は、ポリゴン頂点座標データのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すポリゴン頂点アドレスデータ、ポリゴンに貼り付けるテクスチャのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すテクスチャアドレスデータ、テクスチャの色を示すカラーパレットデータのバッファの表示エリア上における記憶位置を示すカラーパレットアドレスデータ及びテクスチャの輝度を示す輝度データのそれぞれに対して行われるものである。
【0045】
上記のデータのうち表示エリア上のポリゴン頂点アドレスデータは、画像処理回路7がCPU2からの3次元空間上におけるポリゴン頂点座標データを移動量データ及び回転量データに基づいて座標変換することによって2次元上でのポリゴン頂点座標データに置換されたものである。輝度データはCPU2からの上記座標変換後のポリゴン頂点座標データによって示される位置から仮想的に配置された光源までの距離に基づいて画像処理回路7によって決定される。
【0046】
ポリゴン頂点アドレスデータはバッファの表示エリア上のアドレスを示す。画像処理回路7は3個のポリゴン頂点アドレスデータで示されるバッファの表示エリアの範囲に対応するテクスチャデータを書き込む処理を行う。
【0047】
ゲーム空間内におけるキャラクタ等の物体は、複数のポリゴンで構成される。画像処理回路7は各ポリゴンの3次元空間上の座標データを対応するスケルトンのベクトルデータと関連させてバッファに記憶する。そして、プレーヤからの操作によって、表示部8の表示画面上でキャラクタを移動させる等の場合において、キャラクタの動きを表現したり、キャラクタを見ている視点位置を変えたりするときに、以下の処理が行われる。
【0048】
すなわち、CPU2は画像処理回路7に対してバッファの非表示エリア内に保持している各ポリゴンの頂点の3次元座標データと、スケルトンの座標及びその回転量のデータから求められた各ポリゴンの移動量データ及び回転量データとを与える。
【0049】
画像処理回路7は各ポリゴンの頂点の3次元座標データと各ポリゴンの移動量データ及び回転量データとに基づいて各ポリゴンの移動後及び回転後の3次元座標データを順次求める。
【0050】
このようにして求められた各ポリゴンの3次元座標データのうち水平及び垂直方向の座標データは、バッファの表示エリア上のアドレスデータ、すなわちポリゴン頂点アドレスデータとしてバッファに供給される。
【0051】
画像処理回路7は3個のポリゴン頂点アドレスデータによって示されるバッファの表示エリア上に予め割り当てられているテクスチャアドレスデータによって示されるテクスチャデータを書き込む。これによって、表示部8の表示画面上には、多数のポリゴンにテクスチャの貼り付けられた物体が表示される。
【0052】
タッチ入力検出回路9は、例えばタッチペンやプレーヤの指等の指示手段が表示部8に直接的に接触されると、接触位置の座標データをCPU2に出力し、接触位置をCPU2に認識させる。
【0053】
また、タッチ入力検出回路9は、表示部8に表示された対象物の位置において、指示手段が直接的に接触されると、対象物の座標データをCPU2に出力し、対象物がタッチされたことをCPU2に認識させる。
【0054】
表示部8は、例えば、液晶パネルと液晶パネルの表示面上に貼り付けられたタッチパッドとにより構成されている。タッチパッドとしては、例えば静電容量方式のものや抵抗膜方式のものが採用され、複数の圧電素子が表示画面上にマトリックス状に配列されている。ここで、タッチパッドを構成する圧電素子の配列ピッチとしては、プレーヤが表示画面をタッチしたとき、指先と表示画面とが接触する領域のサイズよりも大幅に小さい値が採用されている。
【0055】
液晶パネルとしては、例えば、TFT(Thin Film Transistor)やSTN(Super Twisted Nematic)等の液晶パネルが用いられ、例えば4096色のカラー表示が可能である。なお、液晶パネルに代えて、有機EL(Electro Luminescence)パネル等を採用してもよい。
【0056】
図3は、図2示すゲーム装置の機能ブロック図を示している。ゲーム装置は、操作表示部10、プログラム実行部20、データ記憶部30、プログラム記憶部40を備えている。以下の説明では、本ゲーム装置が野球ゲームを行う場合を例に挙げて説明する。
【0057】
操作表示部10は、図2に示すタッチ入力検出回路9、及び表示部8等から構成され、プレーヤにより入力される種々の操作指示を受け付けると共に、種々のゲーム画像を表示する。
【0058】
具体的には、操作表示部10は、プレーヤが守備側にある場合、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げさせるための投球指令、守備キャラクタを移動させてボールオブジェクトを捕球させるためのキャラクタ移動指令、及び、守備キャラクタに捕球したボールオブジェクトを送出させる送出指令等を受け付ける。
【0059】
ここで、操作表示部10は、プレーヤがタッチした表示画面上の位置を示す2次元データである座標データを出力する。本実施の形態では、プレーヤの指先と表示画面とが接触している領域が複数の圧電素子により検出されるため、操作表示部10は、これら複数の圧電素子のうち例えば最大の圧力を検出した圧電素子の位置をプレーヤがタッチした位置と判定し、当該位置の座標データをプログラム実行部20に出力する。
【0060】
また、操作表示部10は、プレーヤが指を表示画面上にタッチさせている場合、一定の時間間隔で座標データをプログラム実行部20に出力する。したがって、操作表示部10は、プレーヤが操作画面上の同一位置をタッチしている場合、同一の座標データを繰り返し出力する。一方、操作表示部10は、プレーヤが指を表示画面上から離した場合、座標データの出力を停止する。
【0061】
また、操作表示部10は、プレーヤが攻撃側にある場合、ゲーム空間内を移動するボールオブジェクトの打撃タイミングを決定するために、プレーヤにより入力される打撃指令を受け付ける。この場合、操作表示部10は、プログラム実行部20による指示の下、打撃指令ボタンを表示し(図略)、プレーヤにこの打撃指令ボタンをタッチさせることで、打撃指令を受け付ける。そして、操作表示部10は、プレーヤからの打撃指令を受け付けると、プログラム実行部20にタイミング信号を出力する。
【0062】
また、操作表示部10は、プレーヤが攻撃側にある場合、ミートカーソルを表示画面上で移動させるために、プレーヤにより入力されるカーソル移動指令を受け付ける。ここで、プレーヤは、表示画面に接触することなく、例えばゲーム装置自体を傾斜させることで、カーソル移動指令を入力する。したがって、操作表示部10は、ゲーム装置が傾斜されているか否かをジャイロセンサ1に検出させることで、プレーヤからのカーソル移動指令を受け付ける。
【0063】
図4は、操作表示部10の表示画面に表示される野球ゲームの画像の一例を示した図である。図4に示すように、この野球ゲームは、投手キャラクタCL2がボールオブジェクトBLを投げ、打者キャラクタCL1がボールオブジェクトBLをバットオブジェクトBTにより打ち返す野球ゲームである。
【0064】
ここで、プレーヤは、ゲーム装置自身を傾斜させることで、ストライクゾーンを示す外枠WK内に表示されたミートカーソルKを移動させ、ボールオブジェクトBLがホームベース付近に到達するタイミングを予測して、ボールオブジェクトBLにミートカーソルKを位置決めさせ、打撃指令を入力する。そうすると、バットオブジェクトBTがスイング表示されて、ボールオブジェクトBLが打ち返される。
【0065】
図3に戻り、プログラム実行部20は、図2に示すCPU2及び画像処理回路7等から構成され、ゲーム進行制御部21、フィールド表示部22(フィールド表示手段の一例)、アイコン表示部23(目標位置指示アイコン表示手段の一例)、及び送出部24(送出手段の一例)を備えている。これらの機能は、CPU2がゲーム制御プログラムを実行することで実現される。
【0066】
ゲーム進行制御部21は、本野球ゲームの進行させるためのものである。具体的には、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが守備側にある場合、プレーヤにより投球指令が入力されると、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げるように投手キャラクタを動作させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが指示した球種及びコースに基づいて、ボールオブジェクトの弾道を算出する。
【0067】
ここで、ゲーム進行制御部21は、例えば、プレーヤが指示した球種に対して予め定められた弾道パターンをプレーヤが指示したコースに到達するように補正することで、ボールオブジェクトの弾道を算出すればよい。
【0068】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが守備側にある場合、投手キャラクタにより投げられたボールオブジェクトを打者キャラクタに打撃させるか否かを決定する。この場合、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタに対して予め定められた能力値(例えば打率)にしたがった抽選処理を実行することで、打撃させるか否かを決定する。
【0069】
また、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタにボールオブジェクトを打撃させると決定した場合、打撃後のボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道にしたがってボールオブジェクトを移動させる。
【0070】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが攻撃側にある場合、所定のタイミングになると、投手キャラクタに投球動作を行わせ、投手キャラクタにボールオブジェクトを投げさせる。
【0071】
ここで、ゲーム進行制御部21は、ゲーム局面や、投手キャラクタに対して予め定められた能力値等にしたがって、各球種の抽選確率を設定し、設定した抽選確率にしたがった抽選処理を行うことにより、投手キャラクタの球種及びコースを決定し、決定した球種及びコースに基づいてボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道でボールオブジェクトを移動させる。
【0072】
また、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが攻撃側にある場合、操作表示部10に入力されたカーソル移動指令にしたがって、ゲーム空間内の所定の平面領域を移動可能に配置されたミートカーソルを移動させる。
【0073】
この場合、ゲーム進行制御部21は、フレーム周期毎に、ジャイロセンサ1から出力される角速度信号からゲーム装置のピッチ角とヨー角とを求め、ピッチ角をミートカーソルのゲーム画面上の垂直方向の速度成分として求め、ヨー角をミートカーソルのゲーム画面上の水平方向の速度成分として求め、両速度成分を合成することで、ミートカーソルの移動速度及び移動方向を決定すればよい。
【0074】
また、ゲーム進行制御部21は、操作表示部10から打撃指令をトリガーとして出力されたタイミング信号を受け付けると、タイミング信号の受付タイミングを基に、打者キャラクタによるボールオブジェクトの打撃タイミングを決定し、決定した打撃タイミングにおいて、ボールオブジェクトがミートカーソルKと重なった場合、打者キャラクタがボールオブジェクトを打撃することができたと判定する。
【0075】
ここで、ゲーム進行制御部21は、タイミング信号の受付時刻から、打者キャラクタにバットオブジェクトのスイングを開始させ、ゲーム空間内におけるミートカーソルの設定面に到達するまでの所定時間が経過した時刻を打撃タイミングとして決定する。そして、ゲーム進行制御部21は、打撃タイミングにおいて、ボールオブジェクトとミートカーソルKとが重なった場合、打者キャラクタによりボールオブジェクトが打撃されたと判定する。
【0076】
また、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタによりボールオブジェクトが打撃されたと判定した場合、打撃タイミングにおいて、ミートカーソルにおけるボールオブジェクトの重なり位置からボールオブジェクトの弾道を求め、求めた弾道にしたがってボールオブジェクトを移動させる。
【0077】
また、ゲーム進行制御部21は、求めた弾道と、各守備キャラクタとの距離を求め、この距離が最短となる1つの守備キャラクタを、プレーヤが移動させることができる守備キャラクタとして選定する。以下、プレーヤが移動させることができる守備キャラクタを守備キャラクタCXと記述する。
【0078】
フィールド表示部22は、ゲームの局面に応じて予め定められたゲーム空間内の位置に仮想光源、仮想視点、及び仮想スクリーンを設定し、仮想スクリーンにゲーム空間をレンダリングさせてレンダリング画像を生成し、生成したレンダリング画像の全部又は一部の画像をフィールド表示画像として生成し、操作表示部10に表示させる。
【0079】
特に、本実施の形態では、フィールド表示部22は、ゲーム進行制御部21により、打者キャラクタがボールオブジェクトを打撃したと判定された場合、打撃後のボールオブジェクトが表示されるように、フィールド表示画像を生成する。そして、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが守備キャラクタCXに近づいたとき、この守備キャラクタCXが含まれるようにフィールド表示画像を生成する。
【0080】
アイコン表示部23は、目標位置である1塁ベース〜3塁ベース及びホームベースが、ゲーム空間内であって、且つフィールド表示画像以外の領域に存在する場合、守備キャラクタCXとフィールド表示画像に表示されていないベースである非表示ベース(非表示目標位置の一例)とを結ぶフィールド表示画像内の直線上にアイコン(目標位置指示用のアイコンの一例)を合成表示する。
【0081】
ここで、アイコン表示部23は、ゲーム空間内であって、且つフィールド表示画像以外の領域に非表示ベースが複数存在する場合、これら複数の非表示ベースのそれぞれに対応するアイコンをフィールド表示画像内に合成表示する。
【0082】
図5は、アイコンが合成表示されたフィールド表示画像の一例を示す図である。図5の例では、ショートの守備キャラクタが捕球対象の守備キャラクタCXとして設定されている。なお、図5において、守備キャラクタCX以外の守備キャラクタは、説明の便宜上、省略している。
【0083】
フィールド表示部22は、守備キャラクタCXを基準にしてフィールド表示画像を生成しているため、ホームベースHB、1塁ベースB1がフィールド表示画像に含まれていないことが分かる。
【0084】
そのため、フィールド表示画像内において、守備キャラクタCXと1塁ベースB1とを結ぶ直線L1上であって、フィールド表示画像の端の位置に、1塁ベースB1の方向をプレーヤに報知するためのアイコンIC1が表示されている。また、守備キャラクタCXとホームベースHBとを結ぶ直線L2上であって、フィールド表示画像の端の位置に、ホームベースHBの方向をプレーヤに報知するためのアイコンICHが表示されている。
【0085】
ここで、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが打撃されると、野球場のフィールドの例えば全域を上側から見ることができるゲーム空間上の所定の位置に仮想スクリーン及び仮想視点を設定し、ゲーム空間全域が表示されるようにレンダリングを行ってレンダリング画像を生成し、得られたレンダリング画像において、ボールオブジェクトが表示されるように表示画面のサイズに対応する表示枠を設定し、設定した表示枠内の画像をフィールド表示画像として生成している。
【0086】
したがって、アイコン表示部23は、レンダリング画像において、守備キャラクタCXの所定の位置(例えば重心)と、非表示ベースの所定の位置(例えば重心)とを結ぶようにアイコンを表示するための直線を設定すればよい。
【0087】
また、アイコン表示部23は、ある1つの非表示ベースを第1の非表示ベースとし、第1の非表示ベースよりも守備キャラクタCXとの距離が近い非表示ベースを第2の非表示ベースとし、第1及び第2の非表示ベースに対応するアイコンを第1及び第2のアイコンとすると、守備キャラクタCX及び第1の非表示ベースを結ぶ第1の直線と、守備キャラクタCX及び第2の非表示ベースを結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、第1のアイコンがフィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ第2のアイコンが第1のアイコンの位置よりも守備キャラクタCX側に位置するように表示する。
【0088】
図6は、第1及び第2の直線のなす角度が所定角度以下の場合に表示される目標位置指示用の表示態様を示した画面図である。図6では、センターの守備キャラクタが守備キャラクタCXとされている。なお、図6では、説明の便宜上、守備キャラクタCX以外の守備キャラクタは省略している。
【0089】
そして、図6では、1塁ベースB1〜3塁ベースB3及びホームベースHBの全てがフィールド表示画像内に含まれておらず、非表示ベースとなっている。そして、守備キャラクタCX及びホームベースHB(第1の非表示ベースの一例)間を結ぶ直線L1(第1の直線の一例)と、守備キャラクタCX及び2塁ベース2B(第2の非表示ベース)間を結ぶ直線L2(第2の直線の一例)とのなす角度が0度であり所定角度以下となっている。そのため、2塁ベースB2に対応するアイコンIC2とホームベースHBに対応するアイコンICHとが直線L3(第3の直線の一例)上において、アイコンIC2が守備キャラクタCX側に位置し、アイコンICHがフィールド表示画像の端に位置するように、一定間隔を空けて配置されていることが分かる。
【0090】
図7は、図6のようにアイコンを表示する場合の処理を説明するための図である。図7において、直線L1,L2は図6と同じである。図7に示す直線L1と直線L2とのなす角度θは、所定角度以下である。ここで、所定角度としては、直線L1上にアイコンICHを表示し、直線L2上にアイコンIC2を表示すると、フィールド表示画像内において、両アイコンが近接しすぎて、プレーヤが後述する送出指令を入力することが困難となるような角度であり、例えば20度〜30度程度の値を採用することができる。
【0091】
そして、角度θが所定角度以下であるため、フィールド表示画像内において、直線L1と直線L2とによって囲まれる領域MD内に守備キャラクタCXを通る直線L3が設定される。ここで、直線L3としては、例えば角度θを2等分する直線を採用すればよい。
【0092】
また、直線L1は、直線L2よりも長い。そのため、直線L3上において、図6に示すように、アイコンIC2が守備キャラクタCX側に位置し、アイコンICHがフィールド表示画像内の端に位置するように一定間隔を空けて表示される。
【0093】
ここで、図6に示すように、一定間隔としては、例えば、守備キャラクタCXとアイコンICHとの距離の半分程度の距離を採用すればよい。そして、アイコンICHを直線L3上において、フィールド表示画像内の端に配置し、アイコンIC2を守備キャラクタCXとアイコンICHとの中点に配置すればよい。
【0094】
なお、図6では、アイコンIC2とアイコンICHとを直線L3上に表示する態様を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7において、アイコンIC2を直線L2上に表示し、アイコンICHを直線L1上に表示してもよい。この場合、アイコンIC2とアイコンICHとが重ならないように、アイコンIC2を守備キャラクタCX側、アイコンICHがフィールド表示画像の端部側になるように、両アイコンをずらして表示すればよい。
【0095】
図8は、図6の変形例を示した図である。図8においては、アイコンICH及びアイコンIC2は、外周OLが矢印状になるように連続して表示されている。また、外周OLの矢印の方向は、直線L3上において、守備キャラクタCXからフィールド表示画像の端に向かう方向とされている。そのため、フィールド表示画像の端側のアイコンICHの先端は矢印状になっている。また、アイコンICHとアイコンIC2とは、直線L3の方向が長尺となる形状を有し、アイコンIC2の長さLT1とアイコンICHの長さLT2とは、例えば同じ長さが採用されている。
【0096】
図3に戻り、アイコン表示部23は、走者が出塁しているベースに対応するアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示する。この場合、アイコン表示部23は、例えば、1塁ベースB1に走者が出塁しており、1塁ベースB1が非表示ベースである場合、1塁ベースB1に対応するアイコンIC1の色を点滅表示させてもよいし、1塁ベースB1に走者が出塁しているが、2塁ベースに走者が出塁していない場合は、アイコンIC1の色をアイコンIC2と異なる色で表示させてもよい。
【0097】
また、アイコン表示部23は、出塁した走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応するアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示する。
【0098】
図9(A)〜(C)は、走者がベースから離れていることを示すアイコンの表示態様を示した図である。図9(A)は、例えば2塁ベースB2に走者が出塁しており、その走者が2塁ベースB2から離れている場合に表示されるアイコンIC2を示している。図9(A)に示すアイコンIC2は、右端に表示された主アイコンICMと主アイコンICMの左側に隣接して表示された複数(例えば、3個)の残像アイコンICZとが含まれている。
【0099】
ここで、残像アイコンICZは、右隣りの残像アイコンICZ又は主アイコンICMによって一部が隠れるように重ねて表示されている。
【0100】
図9(B)も、図9(A)と同様、2塁ベースB2の走者についてのアイコンIC2を示している。図9(B)の場合、アイコンIC2は、主アイコンICMと、主アイコンICMの左側に隣接して、人間が走っている状態を簡略的に示す副アイコンICFとにより構成されている。
【0101】
図9(C)は、走者がタッチアップをする可能性があることをプレーヤに報知するための表示態様で表示されたアイコンIC3を示している。図9(C)のアイコンIC3は、例えば、外野の守備キャラクタが守備キャラクタCXとされ、その守備キャラクタCXがフライを捕球したとき、3塁ベースB3の走者が3塁ベースB3から離れておらず、タッチアップする可能性がある場合に表示される。
【0102】
なお、図9(A)、(B)においては、2塁ベースB2を例に挙げて説明したが、他のベース(1塁ベースB1及び3塁ベースB3)においても、図9(A)、(B)に準じた表示態様のアイコンを表示すればよい。
【0103】
また、図9(C)においては、3塁ベースB3を例に挙げて説明したが、他のベース(1塁ベースB1、2塁ベースB2)においても、図9(C)に準じた表示態様のアイコンを表示すればよい。
【0104】
また、アイコンの態様についても、より簡易な構成にしてもよい。例えば、走者がベースから離れている場合には走行方向に向いた矢印を主アイコンICM上に重ねて表示しておき、その走者が走り出した場合、または走っている場合については、上記の矢印あるいは主アイコンICM全体を点滅するようにしてもよい。
【0105】
これにより、プレーヤに対して、ボールオブジェクトをどの塁に送出するべきかを判断する際の判断材料を提供することができる。
【0106】
図3に戻り、送出部24は、フィールド表示画像に表示された守備キャラクタCXからアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、ボールオブジェクトの送出指令が操作表示部10に入力された場合、ボールオブジェクトを守備キャラクタCXから当該アイコンに対応する非表示ベースに送出する。
【0107】
なお、送出部24によりボールオブジェクトが送出されると、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトがフィールド表示画像に含まれるように、レンダリング画像を適宜スクロールさせ、フィールド表示画像を生成する。
【0108】
ここで、送出部24は、フィールド表示画像内に複数のアイコンが表示された場合は、指の接触移動先に位置するアイコンに対応する非表示ベースにボールオブジェクトを移動させる。
【0109】
図10は、送出部24による処理を説明するための図である。なお、図10においては、説明の便宜上、守備キャラクタCXを点で表している。また、図10においては、1塁ベースB1及びホームベースHBが非表示ベースであり、1塁ベースB1及びホームベースHBに対応するアイコンIC1及びICHが表示されている。
【0110】
ここで、送出部24は、操作表示部10から出力された座標データからプレーヤが指YBタッチした表示画面上の位置を認識し、この位置を追跡することで、プレーヤが表示画面上を接触移動させた指の軌跡TLを取得する。
【0111】
具体的には、送出部24は、操作表示部10から一定の時間間隔で座標データが出力され、且つ座標データが示す位置が変化している場合、プレーヤが指YBを接触移動させていると判断する。
【0112】
一方、送出部24は、操作表示部10から一定の時間間隔で座標データが出力されているが、座標データが示す位置が一定期間以上変化していない場合、或いは、指が表示画面上から離されて座標データが出力されなくなった場合、プレーヤが指YBを接触移動させる動作を終了させたと判断する。
【0113】
そして、送出部24は、プレーヤが指YBを接触移動させていると判断した場合、一連の座標データのうち、最初に出力された座標データが示す位置を軌跡TLの始点SPとして特定し、最後に出力された座標データが示す位置を軌跡TLの終点EPとして特定し、始点SPの座標データが出力されてから終点EPの座標データが出力されるまでにおいて、一定の時間間隔で出力される一連の座標データが示す表示画面上の各ドットにより描かれる線をプレーヤが指YBを接触移動させた軌跡TLとして取得する。
【0114】
そして、送出部24は、取得した軌跡TLの長さである指YBのスライド量SLが、一定の長さ以上であれば、指YBがスライドされ、プレーヤにより送出指令が入力されたと判定する。ここで、一定の長さとしては、プレーヤが指YBをスライドさせることで、ボールオブジェクトを送出したことを擬似的に体感できるような長さを採用すればよい。
【0115】
また、送出部24は、フィールド表示画像内に複数のアイコンが表示されている場合、取得した軌跡TLがフィールド表示画像内に設定される複数の領域D1,D2のうちどの領域に属しているかに応じて、接触移動先のアイコンを特定する。
【0116】
図10では、送出部24は、守備キャラクタCXからアイコンIC1に向かう直線L1と、守備キャラクタCXからアイコンICHに向かう直線L2とのなす角度θを2等分する直線L3を設定し、かつ、直線L1を直線L2とは反対側に所定角度θ1回転させることで直線L4を設定し、フィールド表示画像において直線L3と直線L4とで囲まれる領域をアイコンIC1に対応する領域D1として設定する。また、送出部24は、直線L2を直線L1とは反対側に所定角度θ1回転させることで直線L5を設定し、フィールド表示画像内において、直線L3と直線L5とによって囲まれる領域をアイコンICHに対応する領域D2として設定する。なお、θ1としては、5〜30度程度の値を採用すればよい。
【0117】
そして、送出部24は、軌跡TLが領域D1に属している場合、指YBの接触移動先はアイコンIC1であると判定し、軌跡TLが領域D2に属している場合、指YBの接触移動先はアイコンICHであると判定すればよい。
【0118】
そして、送出部24は、判定した指YBの接触移動先のアイコンに対応するベースにボールオブジェクトを送出(移動)させる。例えば、図10において、送出部24は、指YBの接触移動先がアイコンIC1と判定した場合、1塁ベースB1にボールオブジェクトを送出させ、指YBの接触移動先がアイコンICHと判定した場合、ホームベースHBにボールオブジェクトを送出させる。
【0119】
なお、送出部24は、守備キャラクタCXによりボールオブジェクトが捕球され、守備キャラクタCXにより捕球されたボールオブジェクトをいずれかのベースに送出させる必要があるゲーム局面において、プレーヤが指を接触移動させた場合、プレーヤにより送出指令が入力されたと判定すればよい。
【0120】
ゲーム局面としては、例えば、内野及び外野の守備キャラクタCXがゴロを捕球したときや、走者が出塁した状態において内野及び外野の守備キャラクタCXがフライを捕球したとき等が挙げられる。
【0121】
また、図6に示すように、2つのアイコンIC2,ICHが直線L3上に一定の間隔を空けて表示された場合、送出部24は、接触移動されるプレーヤの指YBが表示画面内で離れ、終点EPがフィールド表示画像内に位置する場合、守備キャラクタCX側に表示されたアイコンIC2に対応する2塁ベースB2にボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定し、プレーヤの指YBが表示画面の外まで接触移動させた場合、フィールド表示画面の端に表示されたアイコンICHに対応するホームベースHBにボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定すればよい。
【0122】
なお、図6において、送出部24は、アイコンIC2,ICHのうち、接触移動されるプレーヤの指YBが表示画面から離れる位置、つまり、終点EPとの位置が近い方のアイコンに対応するベースに対してプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。また、図6において、送出部24は、アイコンIC2までプレーヤの指YBが接触移動された場合、プレーヤがアイコンIC2に対応する2塁ベースB2に送出指令を入力したと判定し、接触移動されるプレーヤの指がアイコンIC2を通り抜けた場合、アイコンICHに対応するホームベースHBにプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。
【0123】
また、図6において、送出部24は、接触移動される指YBの軌跡TLの終点EPがアイコンIC2内にある場合、アイコンIC2に対応する2塁ベースB2にプレーヤが送出指令を入力したと判定し、終点EPがアイコンICHにある場合、アイコンICHに対応するホームベースHBにプレーヤが送出指令を入力したと判定してもよい。
【0124】
また、図8に示すように、アイコンICHとアイコンIC2とが連続して表示された場合、送出部24は、終点EPがアイコンIC2内に位置すれば、アイコンIC2に対応する2塁ベースB2にボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定し、終点EPがアイコンICH内に位置すれば、アイコンICHに対応するホームベースHBにボールオブジェクトを送出するようにプレーヤが送出指令を入力したと判定すればよい。
【0125】
図3に戻り、データ記憶部30は、例えばROM5から構成され、画像記憶部31として機能する。画像記憶部31は、本野球ゲームを実現するにあたり必要となる画像データを記憶するものであり、例えば、守備キャラクタ、打者キャラクタ、バットオブジェクト、野球場モデルの画像、投手キャラクタ等の画像データを記憶する。
【0126】
プログラム記憶部40は、例えばROM5等から構成され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体41を含む。記録媒体41は、本発明によるゲーム制御プログラムを記憶している。
【0127】
図11は、本発明の実施の形態によるゲーム装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートでは、プレーヤは守備側にあるものとする。まず、ステップS1において、ゲーム進行制御部21は、ゲーム空間内に野球場モデル、打者キャラクタCL1、バットオブジェクトBT、及び投手キャラクタCL2を含む守備キャラクタ等を配置し、フィールド表示部22にレンダリングさせて、初期のフィールド表示画像を生成させ、操作表示部10に表示させる。この場合、操作表示部10には、例えば図4に示すような画像が表示される。なお、本実施の形態において、ゲーム空間としては、仮想3次元空間を採用することができる。
【0128】
次に、操作表示部10にプレーヤからの投球指令が入力されると(ステップS2でYES)、ゲーム進行制御部21は、プレーヤが指示した球種及びコースに基づいて、ボールオブジェクトの弾道を算出し、算出した弾道に従ってボールオブジェクトを移動させる(ステップS3)。このとき、フィールド表示部22は、図4に示すようなフィールド表示画像を所定のフレームレートで更新させ、ボールオブジェクトを投手キャラクタCL2から打者キャラクタCL1に向けて移動表示させる。
【0129】
一方、投球指令が入力されない場合(ステップS2でNO)、処理がステップS2に戻される。
【0130】
次に、ゲーム進行制御部21は、抽選処理によって打者キャラクタCL1にボールオブジェクトを打撃させるか否かを決定する(ステップS4)。そして、ゲーム進行制御部21は、ボールオブジェクトを打撃させると決定した場合(ステップS4でYES)、打撃後のボールオブジェクトの弾道を算出する(ステップS5)。
【0131】
一方、ボールオブジェクトを打撃させないと決定した場合(ステップS4でNO)、ゲーム進行制御部21は、打者キャラクタCL1にボールオブジェクトを見送らせる見送り処理、又は打者キャラクタCL1がボールオブジェクトを空振りするように打者キャラクタCL1を動作させる空振り処理を実行し(ステップS6)、処理を終了する。
【0132】
次に、ゲーム進行制御部21は、ボールオブジェクトを算出した弾道にしたがって移動させる(ステップS7)。このとき、フィールド表示部22は、ボールオブジェクトが含まれるようにレンダリング画像からフィールド表示画像を生成し、生成したフィールド表示画像を所定のフレームレートで更新させることで、ボールオブジェクトを移動表示させる。
【0133】
この場合、フィールド表示部22は、フィールド表示画像の端の付近まで、ボールオブジェクトが移動すると、ボールオブジェクトが含まれるようにレンダリング画像をスクロールさせることでフィールド表示画像を生成すればよい。
【0134】
そして、フィールド表示画像内に守備キャラクタCXが現れると、プレーヤが守備キャラクタCXの移動指令を入力させやすくするためにレンダリング画像のスクロールを停止させ、フィールド表示画像を表示すればよい。
【0135】
次に、ゲーム進行制御部21は、守備キャラクタCXがボールオブジェクトと重なると守備キャラクタCXがボールオブジェクトを捕球することができたとして(ステップS8でYES)、処理をステップS10に進め、守備キャラクタCXがボールオブジェクトと重ならない場合(ステップS8でNO)、処理をステップS9に進める。
【0136】
ステップS9において、ゲーム進行制御部21は、一定期間経過しない場合(ステップS9でNO)、処理をステップS7に戻し、一定期間が経過すると(ステップS9でYES)、処理を終了する。つまり、ゲーム進行制御部21は、打撃後のボールオブジェクトが一定期間内に守備キャラクタCXによって捕球されなかった場合、処理を終了させるのである。
【0137】
次に、アイコン表示部23は、守備キャラクタCXの捕球時のフィールド表示画像内に表示されない非表示ベースを特定する(ステップS10)。ここで、捕球時のフィールド表示画像が、例えば図5に示すような画像であった場合、アイコン表示部23は、1塁ベースB1とホームベースHBとを非表示ベースとして特定する。
【0138】
次に、アイコン表示部23は、フィールド表示画像内において、非表示ベースに対応するアイコンの表示位置を決定し(ステップS11)、決定した表示位置にアイコンを表示する(ステップS12)。
【0139】
図5の例では、アイコン表示部23は、直線L1,L2上において、フィールド表示画像の端の適所にアイコンIC1,IC2を表示している。
【0140】
また、図6の場合、アイコン表示部23は、全ベースを非表示ベースとして特定し、アイコンIC1〜IC3,ICHを表示している。また、図6の場合、直線L1,L2のなす角度θが所定角度以下であるため、アイコン表示部23は、アイコンIC2,ICHを直線L3上において一定の間隔を空けて表示している。
【0141】
次に、送出部24は、プレーヤにより送出指令が入力されたか否かを判定し(ステップS13)、送出指令が入力された場合(ステップS13でYES)、送出指令からボールオブジェクトの送出先を決定する(ステップS15)。
【0142】
この場合、送出部24は、送出指令として入力された指YBの接触移動先がアイコンを向いている場合は、当該アイコンに対応する非表示ベースをボールオブジェクトの送出先として決定し、指YBの接触移動先がフィールド表示画像内に表示されたベースを向いている場合は、当該ベースをボールオブジェクトの送出先として決定する。
【0143】
一方、送出指令が入力されず(ステップS13でNO)、一定期間が経過した場合(ステップS14でYES)、処理が終了される。一方、送出指令が入力されず(ステップS13でNO)、一定期間が経過していない場合(ステップS14でNO)、処理がステップS13に戻される。つまり、送出部24は、一定期間が経過するまでに、プレーヤにより送出指令が入力された場合に、送出先のベースを決定するのである。
【0144】
次に、送出部24は、送出先として決定したベースにボールオブジェクトを送出させる(ステップS16)。この場合、フィールド表示部22は、フィールド表示画像内に送出先のベースが存在しない場合は、ボールオブジェクトが含まれるように、レンダリング画像をスクロースさせてフィールド表示画像を生成し、フィールド表示画像内に送出先のベースが現れると、スクロールを停止させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、送出先のベースに守備キャラクタを配置させる。
【0145】
次に、送出部24は、送出先のベースにボールオブジェクトが到達した場合(ステップS17でYES)、ボールオブジェクトの移動を停止させて処理を終了させる。このとき、ゲーム進行制御部21は、ベースに配置した守備キャラクタにボールオブジェクトを捕球させる。
【0146】
一方、送出部24は、ボールオブジェクトが送出先のベースに到達していない場合(ステップS17でNO)、処理をステップS16に戻し、ボールオブジェクトの移動を継続させる。
【0147】
なお、上記説明では、野球ゲームを例示したが、本発明はこれに限定されず、サッカーゲーム、ホッケーゲーム、アメリカンフットボールゲーム等の比較的広いフィールドで行われるゲームに適用してもよい。
【0148】
これらのゲームにおいては、ボールオブジェクトを保持するキャラクタに対してパス対象となるキャラクタが多数存在するため、表示画面上に表示されていない非表示キャラクタも多数存在することになる。したがって、全非表示キャラクタの位置に対応するアイコンを表示画面上に表示させると、表示画面が見づらくなる。そのため、非表示キャラクタが多数存在する場合、ゲーム装置側が多数のキャラクタの中からパス対象となるキャラクタを2〜5名ほど抽出し、抽出したキャラクタの位置を非表示目標位置として上記のアイコンで表示すればよい。
【0149】
また、上記説明では、図6、図8に示すように2つのアイコンを直線上に並べて表示する態様を示したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上のアイコンを直線上に並べて表示してもよい。この場合、非表示目標位置までの距離が短い順に対応するアイコンをキャラクタ側から表示画面の端に向けて順次に表示すればよい。
【0150】
このように、本ゲーム装置によれば、守備キャラクタCXがズームされたゲーム空間内の一部の領域がフィールド表示画像として操作表示部10に表示される。そして、フィールド表示画像内に表示されていない非表示ベースが存在する場合、フィールド表示画像において、守備キャラクタCXと非表示ベースとを結ぶ直線上にアイコンが表示される。これにより、プレーヤは、ボールオブジェクトを送出するべきベースの方向を容易に認識することができる。
【0151】
そして、プレーヤにより、守備キャラクタCXからアイコンに向けて指を接触移動させる送出指令が操作表示部10に入力されると、ボールオブジェクトがキャラクタからアイコンに対応する非表示ベースに向けて送出される。
【0152】
これにより、プレーヤは、指を接触移動させることで送出指令を入力することができるため、従来の野球ゲームで採用されていたコンパクト表示されたベースにタッチするというような送出指令に比べて、送出したという体感を得ることができる。
【符号の説明】
【0153】
10 操作表示部
20 プログラム実行部
21 ゲーム進行制御部
22 フィールド表示部(フィールド表示手段)
23 アイコン表示部(目標位置指示アイコン表示手段)
24 送出部(送出手段)
30 データ記憶部
31 画像記憶部
40 プログラム記憶部
41 記録媒体
CX 守備キャラクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置であって、
タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部と、
前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、
前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、
前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段とを備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に前記目標位置が複数存在する場合、これら複数の目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンを前記フィールド表示画像内に表示することを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在するある1つの非表示目標位置を第1の非表示目標位置とし、前記第1の非表示目標位置よりも前記キャラクタとの距離が近い非表示目標位置を第2の非表示目標位置とし、前記第1及び第2の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコンを第1及び第2の目標位置指示用のアイコンとすると、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンが前記フィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ前記第2の目標位置指示用のアイコンが前記第1の目標位置指示用のアイコンの位置よりも前記キャラクタ側に位置するように表示することを特徴とする請求項2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを一定間隔空けて表示し、
前記送出手段は、接触移動されるプレーヤの指が前記操作表示部の表示画面内において前記表示画面から離れた場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記操作表示部の表示画面の外部まで接触移動された場合、前記第1のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することを特徴とする請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の直線によって囲まれる領域内に前記キャラクタを通る第3の直線を設定し、前記第3の直線上において、長尺形状の前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを連続して表示し、
前記送出手段は、プレーヤの指が前記第1の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記第2の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することを特徴とする請求項3または4記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲームは、野球ゲームであり、
前記キャラクタは守備キャラクタであり、
前記目標位置は、ベースであり、
前記目標位置指示アイコン表示手段は、走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項6記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がタッチアップを実施しようとしている場合、前記走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がタッチアップしようとしていることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項6又は7記載のゲーム装置。
【請求項9】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置としてコンピュータを機能させるゲーム制御プログラムであって、
前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、
前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、
前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、
前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項10】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、
前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、
前記ゲーム装置が、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示ステップと、
前記ゲーム装置が、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示ステップと、
前記ゲーム装置が、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出ステップとを備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項1】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置であって、
タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部と、
前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、
前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、
前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段とを備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に前記目標位置が複数存在する場合、これら複数の目標位置のそれぞれに対応する目標位置指示用のアイコンを前記フィールド表示画像内に表示することを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在するある1つの非表示目標位置を第1の非表示目標位置とし、前記第1の非表示目標位置よりも前記キャラクタとの距離が近い非表示目標位置を第2の非表示目標位置とし、前記第1及び第2の非表示目標位置に対応する目標位置指示用のアイコンを第1及び第2の目標位置指示用のアイコンとすると、前記キャラクタ及び前記第1の非表示目標位置を結ぶ第1の直線と、前記キャラクタ及び前記第2の非表示目標位置を結ぶ第2の直線とのなす角度が所定角度以下の場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンが前記フィールド表示画像内の端面近傍に位置し、且つ前記第2の目標位置指示用のアイコンが前記第1の目標位置指示用のアイコンの位置よりも前記キャラクタ側に位置するように表示することを特徴とする請求項2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを一定間隔空けて表示し、
前記送出手段は、接触移動されるプレーヤの指が前記操作表示部の表示画面内において前記表示画面から離れた場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記操作表示部の表示画面の外部まで接触移動された場合、前記第1のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することを特徴とする請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記第1及び第2の直線によって囲まれる領域内に前記キャラクタを通る第3の直線を設定し、前記第3の直線上において、長尺形状の前記第1及び第2の目標位置指示用のアイコンを連続して表示し、
前記送出手段は、プレーヤの指が前記第1の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第1の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定し、プレーヤの指が前記第2の目標位置指示用のアイコンまで接触移動された場合、前記第2の目標位置指示用のアイコンに対応する非表示目標位置に前記ボールオブジェクトを送出させる送出指令がプレーヤにより入力されたと判定することを特徴とする請求項3または4記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲームは、野球ゲームであり、
前記キャラクタは守備キャラクタであり、
前記目標位置は、ベースであり、
前記目標位置指示アイコン表示手段は、走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者が出塁していることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がベースから離れている場合、当該ベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がベースから離れていることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項6記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記目標位置指示アイコン表示手段は、前記走者がタッチアップを実施しようとしている場合、前記走者が出塁しているベースに対応する目標位置指示用のアイコンを、走者がタッチアップしようとしていることを示す所定の表示態様で表示することを特徴とする請求項6又は7記載のゲーム装置。
【請求項9】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム装置としてコンピュータを機能させるゲーム制御プログラムであって、
前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、
前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示手段と、
前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示手段と、
前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項10】
ゲーム空間内の所定の位置に配置されたキャラクタが、前記ゲーム空間内の所定の目標位置にボールオブジェクトを送出するゲームの進行を制御するゲーム制御方法であって、
前記ゲーム装置は、タッチパネルを含み、プレーヤからの操作指令が入力される操作表示部を備え、
前記ゲーム装置が、前記キャラクタを含む前記ゲーム空間内の一部の領域をフィールド表示画像として前記操作表示部に表示するフィールド表示ステップと、
前記ゲーム装置が、前記目標位置が、前記ゲーム空間内であって、且つ前記フィールド表示画像以外の領域に存在する場合、前記キャラクタと前記目標位置とを結ぶ前記フィールド表示画像内の直線上に目標位置指示用のアイコンを表示する目標位置指示アイコン表示ステップと、
前記ゲーム装置が、前記フィールド表示画像に表示された前記キャラクタから前記目標位置指示用のアイコンに向けてプレーヤの指が接触移動されることにより、前記ボールオブジェクトの送出指令が前記操作表示部に入力された場合、前記ボールオブジェクトを前記キャラクタから前記目標位置に送出する送出ステップとを備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−110222(P2011−110222A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269410(P2009−269410)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]