ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム
【課題】例えば、第1チームに関連づけられた所定領域に移動物体を移動した場合に第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームにおいて、所定の場合に限って、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】第2チームが移動物体を保持する場合、第1制御手段(82a,82c)は、第1チームの選手キャラクタの位置を、移動物体を保持する選手キャラクタ又は移動物体の位置と、所定領域の位置と、の両方に基づいて制御し、第2制御手段(82b,82d)は、第1チームの選手キャラクタの位置を、移動物体を保持する選手キャラクタ又は移動物体の位置と、所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する。所定条件が満足されている場合、制御切替手段(82f)は、上記の制御を、第1制御手段(82a,82c)の代わりに、第2制御手段(82b,82d)に実行させる。
【解決手段】第2チームが移動物体を保持する場合、第1制御手段(82a,82c)は、第1チームの選手キャラクタの位置を、移動物体を保持する選手キャラクタ又は移動物体の位置と、所定領域の位置と、の両方に基づいて制御し、第2制御手段(82b,82d)は、第1チームの選手キャラクタの位置を、移動物体を保持する選手キャラクタ又は移動物体の位置と、所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する。所定条件が満足されている場合、制御切替手段(82f)は、上記の制御を、第1制御手段(82a,82c)の代わりに、第2制御手段(82b,82d)に実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
二つのチームの間で行われ、いずれか一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体(例えばボールやパックなど)を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームが知られている。例えば、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、ラグビーゲーム、アメリカンフットボールゲーム、又はアイスホッケーゲームなどが知られている。
【特許文献1】特開2008−54760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スポーツゲームでは得点場面が最も盛り上がる場面である。このため、両チームが無得点である試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。例えば、スポーツゲームのイベント等において、両チームが無得点であるような試合があると、イベント自体の盛り上がりが不足してしまう場合がある。このような場合、スポーツゲームにおいて得点が入り易くなるように図ることが望まれる。ただし、常に、得点が入り易い状態になってしまうと、却ってスポーツゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。このため、所定の場合に限って、得点が入り易い状態になるように図る必要がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームにおいて、所定の場合に限って、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置において、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段と、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段と、所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御ステップと、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御ステップと、所定条件が満足されているか否かを判定する判定ステップと、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御ステップの代わりに、前記第2制御ステップによって実行させる制御切替ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段、所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段、及び、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、例えば、一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームにおいて、所定の場合に限って、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御するようにしてもよい。前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記ゴール領域の位置に基づいて制御するようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御するようにしてもよい。前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置に基づいて制御するようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記ゲーム装置は、前記第2チームに所属する選手キャラクタがシュートを行った場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタに、前記移動物体を弾く動作を行わせる手段と、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記移動物体を弾く動作が行われた後の前記移動物体の移動方向を、前記第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタへの方向に設定する手段と、を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等を用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の全体構成を示す図である。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、モニタ32、スピーカ34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0016】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムと、光ディスク36から読み出されるプログラムと、に基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、必要に応じて、光ディスク36に記憶されたプログラム及びデータが主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0017】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換されて所定のタイミングでモニタ32に出力される。
【0018】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えば、ゲーム音楽、ゲーム効果音、又はメッセージなど)をスピーカ34から出力する。通信インタフェース28は、インターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0019】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0020】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期(例えば1/60秒)ごとにコントローラ30の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。
【0021】
ゲーム装置10では、例えば、第1ユーザが操作する第1チームと、第2ユーザが操作する第2チームと、の間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。実際のサッカーの試合と同様に、サッカーゲームにおける試合は前半及び後半を含む。後半終了時に両チームの得点が同じである場合にはペナルティキック戦によって勝敗が決定される。このサッカーゲームは、光ディスク36から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。
【0022】
サッカーゲームのゲーム画面を表示するために、仮想3次元空間が主記憶16に構築される。図2は仮想3次元空間の一例を示す。図2に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42にはゴールライン43及びタッチライン45が表されている。ゴールライン43及びタッチライン45に囲まれたピッチ41内においてサッカーの試合が行われる。
【0023】
フィールド42上には、ゴールを表すオブジェクトであるゴール44と、サッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ46と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール48(移動物体)と、が配置される。ゴール44の一方は第1チームに対応づけられ、他方は第2チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール44内の領域(所定領域)にボール48が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0024】
図2では省略されているが、フィールド42上には、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46と、第2チームに所属する11体の選手キャラクタ46と、が配置される。
【0025】
選手キャラクタ46とボール48とが近づくと、所定条件の下、その選手キャラクタ46とボール48とが関連づけられる。この場合、ボール48は選手キャラクタ46に従動する。この様子は選手キャラクタ46のドリブル動作として表される。以下では、ボール48が選手キャラクタ46に関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ46がボール48を保持している」というように記載する。
【0026】
また、ある選手キャラクタ46がボール48を保持している状態において、他の選手キャラクタ46とボール48とが近づくと、所定条件の下、該他の選手キャラクタ46とボール48とが関連づけられる。このようにして、選手キャラクタ46が保持するボール48が他の選手キャラクタ46によって奪取される。
【0027】
第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちのいずれかが第1ユーザの操作対象に設定される。試合中に、第1ユーザの操作対象は、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちで変わる。例えば、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちでボール48に近い選手キャラクタ46が第1ユーザの操作対象に設定される。また例えば、第1ユーザが所定ボタンを押下した場合に、第1ユーザの操作対象は、第1チームに所属する選手キャラクタ46のうちの他の選手キャラクタ46に変わる。第1チームと同様に、第2チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちのいずれかが第2ユーザの操作対象に設定される。
【0028】
なお以下では、各チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、ユーザの操作対象になっている選手キャラクタ46のことを「操作対象選手キャラクタ」と記載する。また、各チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、操作対象選手キャラクタ以外の選手キャラクタ46のことを「味方選手キャラクタ」と記載する。
【0029】
操作対象選手キャラクタはユーザの操作に基づいて動作する。例えば、操作対象選手キャラクタはユーザの移動指示操作に従って移動する。また例えば、ユーザがパス又はシュート指示操作を行った場合、操作対象選手キャラクタはパス又はシュート動作を行う。一方、味方選手キャラクタはコンピュータによって操作され、所定のアルゴリズムに従って動作する。
【0030】
仮想3次元空間40には仮想カメラ49(視点)が設定される。仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。例えば、常にゲーム画面にボール48を表示するために、仮想カメラ49はボール48の移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動する。なお、常にゲーム画面に操作対象選手キャラクタを表示するために、仮想カメラ49は操作対象選手キャラクタの移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動するようにしてもよい。
【0031】
図3はゲーム画面の一例を示す。図3に示すゲーム画面50には選手キャラクタ46、第1マーク画像52、及び第2マーク画像54が表示されている。第1マーク画像52は第1ユーザの操作対象キャラクタの頭上に表示され、第2マーク画像54は第2ユーザの操作対象キャラクタの頭上に表示される。
【0032】
ところで、サッカーゲームでは得点場面が最も盛り上がる場面である。このため、両チームが無得点であるような試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。例えば、サッカーゲームのイベントで行われる試合において両チームが無得点であると、そのイベント自体の盛り上がりが不足してしまう場合がある。この点、本実施形態に係る対戦サッカーゲームは通常モードと大量得点モードとの二つのモードを備えている。大量得点モードは、第1ユーザ及び第2ユーザがともに得点を入れ易くなるように図られたモードである。つまり、大量得点モードは、両チームがともに無得点になってしまわないようにすることを目的として用意されたモードである。本実施形態では、試合開始前にいずれかのモードを選択できるようになっている。いずれのモードを選択するかは、第1ユーザ及び第2ユーザが相談して決定される。なお、いずれかのユーザに決定権を与え、決定権を与えられたユーザがいずれかのモードを選択するようにしてもよい。以下、通常モードと大量得点モードとの相違点について説明する。
【0033】
まず、第1番目の相違点について説明する。通常モードと大量得点モードとでは、一方のチームの選手キャラクタ46がボール48を保持している場合における他方のチームの味方選手キャラクタの位置に関する制御が異なる。
【0034】
図4及び図5は、第1番目の相違点について説明するための図である。なお、ここでは、第2チームの選手キャラクタ46がボール48を保持している場合を想定する。図4及び図5において、符号44aは第1チームに対応づけられたゴール44を示している。符号46aは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、ボール48を保持している選手キャラクタ46を示している。符号46bは、ボール48を保持している選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46を示している。当然のことながら、選手キャラクタ46bは第1チームに所属する選手キャラクタ46である。符号46cは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46を示している。なお、選手キャラクタ46b,46cはいずれも操作対象選手キャラクタではなく、コンピュータによって操作されている。
【0035】
図4は、通常モードが選択されている場合における選手キャラクタ46b,46cの位置に関する制御を示す図である。まず、ボール48を保持している選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの位置の制御について説明する。図4に示すように、通常モードにおいては、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46bは、上記直線62上の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御される。なお、図4では、第1チームのゴール44aの代表点60が、ゴールライン43上の位置であって、かつ、左右のゴールポストから同一距離の位置に設定されているが、第1チームのゴール44aの代表点60は他の位置に設定されてもよい(図5についても同様)。
【0036】
また、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの位置の制御について説明する。図4に示すように、通常モードにおいては、選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46cは、上記直線62上の位置であって、かつ、第1チームのゴール44aの代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置に位置するように制御される。
【0037】
上記のように、通常モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するように制御される。このため、選手キャラクタ46aが第1チームのゴール44aに近づくためには、ドリブルなどを駆使して相手の選手キャラクタ46bをかわさなければならず、選手キャラクタ46aがゴール44aに向かって直線的に移動し難くなっている。また、仮に選手キャラクタ46aが選手キャラクタ46bをドリブルで抜いてシュートを行ったとしても、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置しているため、選手キャラクタ46aのシュートは選手キャラクタ46cによって阻まれる可能性が高い。このように、通常モードでは、得点が比較的入り難くなるように、守備側の選手キャラクタ46の位置が制御される。
【0038】
図5は、大量得点モードが選択されている場合における味方選手キャラクタの位置に関する制御を示す図である。まず、ボール48を保持している第2チームの選手キャラクタ46aをマークしている第1チームの選手キャラクタ46bの位置の制御について説明する。図5に示すように、大量得点モードにおいては、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの正面方向64(言い換えれば、選手キャラクタ46a又はボール48の進行方向)に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御される。このため、大量得点モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するとは限らない。なお、図5では、選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御されているが、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの位置に基づいて設定される他の位置に位置するように制御されてもよい。
【0039】
また、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの位置の制御について説明する。図5に示すように、大量得点モードにおいては、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aに基づく所定位置に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような所定の位置に位置するように制御される。このため、選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するとは限らない。なお、図5では、選手キャラクタ46cが、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置に位置するように制御されているが、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aの位置に基づいて設定される他の位置に位置するように制御されてもよい。
【0040】
上記のように、大量得点モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するとは限らない。このため、選手キャラクタ46aは第1チームのゴール44aに向かって移動し易くなっている。また、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するとは限らないため、仮に選手キャラクタ46aが選手キャラクタ46bをドリブルで抜いてシュートを行った場合にそのシュートが選手キャラクタ46cによって阻まれる可能性が低くなっている。このように、大量得点モードでは、得点が比較的入り易くなるように、守備側の選手キャラクタ46の位置が制御される。
【0041】
次に、第2番目の相違点について説明する。サッカーゲームでは、一方のチームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合、他方のチームのゴールキーパーである選手キャラクタ46は、ボール48を捕る動作(キャッチング動作)、又はボール48を弾く動作(例えばパンチング動作)を行う。通常モードと大量得点モードとでは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向に関する制御が異なる。
【0042】
図6及び図7は、第2番目の相違点について説明するための図である。ここでは、第2チームの選手キャラクタ46がシュートを行い、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った場合を想定する。ただし、ボール48を弾く動作は、パンチング動作のようなボール48を手で弾く動作に限られず、手以外の部位(例えば頭や足など)でボール48を弾く動作であってもよい。手以外の部位でボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向に関する制御も、パンチング動作が行われた場合と同様に実行される。なお、図6及び図7において、図4及び5と同様、符号44aは、第1チームに対応づけられたゴール44を示し、符号46cは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46を示している。符号46dは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、シュートを行った選手キャラクタ46を示している。符号46eは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、シュートを行った選手キャラクタ46以外の選手キャラクタ46を示している。選手キャラクタ46cは操作対象選手キャラクタではなく、コンピュータによって操作されている。
【0043】
図6は、通常モードが選択されている場合におけるパンチング動作後のボール48の移動方向に関する制御を示している。図6に示すように、通常モードが選択されている場合、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向は、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向(例えば、図6における方向70,72,74)に設定される。なお、図6における方向70は、ボール48がゴール44aの上を越えてピッチ41外に出るような場合を示している。なお、通常モードが選択されている場合には、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向が、第2チームの選手キャラクタ46d,46eが位置していない方向に設定されるとも言い換えることができる。
【0044】
図7は、大量得点モードが選択されている場合におけるパンチング動作後のボール48の移動方向に関する制御を示している。図7に示すように、大量得点モードが選択されている場合、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向は、第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタ46d,46eが位置している方向(例えば図7における方向76,78)に設定される。
【0045】
上記に説明したように、通常モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った後のボール48の移動方向が、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向に設定される。これに対して、大量得点モードでは、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、シュートを行った側のチームの選手キャラクタ46が位置しているような方向に設定される。このため、パンチング動作が行われた場合には、シュートを行った側のチームの選手キャラクタ46に対して、もう一度シュートの機会が与えられるようになる。このように、大量得点モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った後のボール48の移動方向が、得点が比較的入り易くなるように制御される。
【0046】
サッカーゲームでは、両チームがともに無得点であるような試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。この点、本実施形態に係るサッカーゲームでは、大量得点モードを選択することによって、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になり、その結果として、両チームがともに無得点になってしまわないように図ることが可能になる。
【0047】
上記のような通常モード及び大量得点モードを実現するための構成について説明する。まず、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図8は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を主として示す機能ブロック図である。図8に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部80、ゲーム状況データ更新部82、及び表示制御部84を含む。ゲームデータ記憶部80は例えば主記憶16及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム状況データ更新部82は例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。表示制御部84は例えばマイクロプロセッサ14及び画像処理部18を主として実現される。
【0048】
ゲームデータ記憶部80はサッカーゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。例えば、仮想3次元空間40に配置される各オブジェクトのモデルデータがゲームデータ記憶部80に記憶される。また、例えば、選手キャラクタ46の各種動作のモーションデータがゲームデータ記憶部80に記憶される。さらに、例えば、各選手キャラクタ46の各種能力の高さを示すパラメータがゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0049】
また、ゲームデータ記憶部80は設定データ記憶部80a及びゲーム状況データ記憶部80bを含む。設定データ記憶部80aは設定データを記憶する。設定データは、例えば、通常モード又は大量得点モードのいずれが選択されているかを示すデータである。
【0050】
ゲーム状況データ記憶部80bは、ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、各選手キャラクタ46の現在の状態(例えば位置、姿勢、又は正面方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。また、ボール48の現在の状態(例えば位置、移動方向、又は移動速度など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。さらに、仮想カメラ49の現在の状態(例えば位置又は視線方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。
【0051】
その他、その時点でボール48を保持している選手キャラクタ46を示すデータや、その時点で操作対象選手キャラクタになっている選手キャラクタ46を示すデータもゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。さらに、試合の経過時間や両チームの得点状況を示すデータもゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。
【0052】
ゲーム状況データ更新部82はゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム状況データ更新部82は操作対象選手キャラクタの状態(例えば位置及び姿勢など)をユーザの操作に基づいて更新することによって、操作対象選手キャラクタをユーザの操作に従って動作させる。また例えば、ゲーム状況データ更新部82は味方選手キャラクタの状態を所定のアルゴリズムに従って更新することによって、味方選手キャラクタを所定のアルゴリズムに従って動作させる。例えば、一方のチームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合、ゲーム状況データ更新部82は、他方のチームのゴールキーパーである選手キャラクタ46の位置や姿勢をモーションデータに基づいて変化させることによって、該ゴールキーパーである選手キャラクタ46に、ボール48を捕る動作、又はボール48を弾く動作を行わせる。また、例えば、ゲーム状況データ82は、選手キャラクタ46の動作(ドリブル動作、パス動作、シュート動作、又はボール48を弾く動作)に基づいてボール48の状態(例えば位置及び移動方向など)を更新することによって、ボール48を移動させる。
【0053】
特に、ゲーム状況データ更新部82は、一方のチームがボール48を保持している場合における他方のチームの味方選手キャラクタの位置を制御するための機能ブロックとして、第1選手制御部82a(第1制御手段)及び第2選手制御部82b(第2制御手段)を含む。
【0054】
第1選手制御部82aは通常モードに対応している。一方のチームに所属する選手キャラクタ46がボール48を保持している場合、第1選手制御部82aは、他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置を、ボール48を保持している選手キャラクタ46又はボール48の位置と、該他方のチームのゴール44の位置と、の両方に基づいて制御する。例えば図4に示すように、第2チームの選手キャラクタ46aがボール48を保持している場合、第1選手制御部82aは、第1チームのディフェンダーである選手キャラクタ46bや、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cを、選手キャラクタ46a又はボール48の位置と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に選手キャラクタ46b,46cが位置するように制御する。
【0055】
一方、第2選手制御部82bは大量得点モードに対応している。一方のチームに所属する選手キャラクタ46がボール48を保持している場合、第2選手制御部82bは、他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置を、ボール48を保持している選手キャラクタ46又はボール48の位置と、該他方のチームのゴール44の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する。例えば図5に示すように、第2チームの選手キャラクタ46aがボール48を保持している場合、第2選手制御部82bは、第1チームのディフェンダーである選手キャラクタ46bを、選手キャラクタ46aの正面方向64(言い換えれば、選手キャラクタ46a又はボール48の進行方向)に選手キャラクタ46bが位置するように制御する。また、第2選手制御部82bは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cを、第1チームのゴール44aの代表点60に基づく所定位置に選手キャラクタ46cが位置するように制御する。
【0056】
また、ゲーム状況データ更新部82は、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った場合のボール48の移動方向の制御に関する機能ブロックとして、第1ボール制御部82c(第1制御手段)及び第2ボール制御部82d(第2制御手段)を含む。
【0057】
第1ボール制御部82cは通常モードに対応している。例えば図6に示すように、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cがボール48を弾く動作を行った場合、第1ボール制御部82cは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向(例えば、図6における方向70,72,74)に設定する。あるいは、第1ボール制御部82cは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、第1チームの選手キャラクタ46d,46eの位置に基づいて、第1チームの選手キャラクタ46d,46eが位置していないような方向に設定する。
【0058】
一方、第2ボール制御部82dは大量得点モードに対応している。例えば図7に示すように、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cがボール48を弾く動作を行った場合、第2ボール制御部82dは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、第2チームの選手キャラクタ46d,46eの位置に基づいて、第2チームの選手キャラクタ46d,46eが位置している方向(例えば図7における方向76,78)に設定する。
【0059】
さらに、ゲーム状況データ更新部82は判定部82e及び制御切替部82fを含む。
【0060】
判定部82eは所定条件が満足されているか否かを判定する。本実施形態の場合、判定部82eは、大量得点モードが選択されているか否かを設定データに基づいて判定する。
【0061】
制御切替部82fは、一方のチームがボール48を保持している場合における他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置の制御を、第1選手制御部82a又は第2選手制御部82bのいずれかに行わせる。制御切替部82fは、上記の制御を第1選手制御部82a又は第2選手制御部82bのいずれに行わせるかを、判定部82eの判定結果に基づいて決定する。例えば、大量得点モードが選択されていないと判定された場合、制御切替部82fは第1選手制御部82aに上記の制御を行わせる。一方、大量得点モードが選択されていると判定された場合、制御切替部82fは第2選手制御部82bに上記の制御を行わせる。
【0062】
また、制御切替部82fは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合における該動作後のボール48の移動方向の制御を、第1ボール制御部82c又は第2ボール制御部82dのいずれかに行わせる。制御切替部82fは、上記の制御を第1ボール制御部82c又は第2ボール制御部82dのいずれに行わせるかを、判定部82eの判定結果に基づいて決定する。例えば、大量得点モードが選択されていないと判定された場合、制御切替部82fは第1ボール制御部82cに上記の制御を行わせる。一方、大量得点モードが選択されていると判定された場合、制御切替部82fは第2ボール制御部82dに上記の制御を行わせる。
【0063】
表示制御部84は、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面50をゲーム状況データに基づいて生成し、ゲーム画面50をモニタ32に表示する。
【0064】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図9及び図10はゲーム装置10が実行する処理の例を示すフロー図である。
【0065】
図9は、一方のチームがボール48を保持している場合にゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って、図9に示す処理を実行する。図9に示す処理をマイクロプロセッサ14が実行することによって、第1選手制御部82a、第2選手制御部82b、判定部82e、制御切替部82f、及び表示制御部84が実現される。
【0066】
ここでは、図4及び図5と同様の場合を想定して、図9に示す処理を説明する。すなわち、第2チームに所属する選手キャラクタ46aがボール48を保持しており、第1チームに所属する選手キャラクタ46bが選手キャラクタ46aをマークしている場合を想定する。
【0067】
この場合、図9に示すように、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、ボール48を保持している選手キャラクタ46aの状態(例えば位置及び姿勢など)を更新する(S101)。例えば、選手キャラクタ46aが第2ユーザの操作対象選手キャラクタである場合には、選手キャラクタ46aの状態が第2ユーザの操作に基づいて更新される。例えば、選手キャラクタ46aが第2ユーザの移動指示操作に従って移動するように、選手キャラクタ46aの位置、姿勢及び移動方向などが更新される。一方、選手キャラクタ46aが操作対象選手キャラクタでない場合には、選手キャラクタ46aの状態が所定のアルゴリズムに基づいて更新される。なお、このステップの処理では、ボール48の状態(例えば位置など)も更新される。ボール48の状態は、例えば、ボール48を保持している選手キャラクタ46aの位置の変化に基づいて更新される。
【0068】
その後、マイクロプロセッサ14(判定部82e、制御切替部82f)は設定データを参照し、大量得点モードが選択されているか否かを判定する(S102)。
【0069】
大量得点モードが選択されていない場合、マイクロプロセッサ14(第1選手制御部82a、制御切替部82f)は、選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S103)。例えば、選手キャラクタ46bの位置が下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aと、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上の位置であって、かつ、選手キャラクタ46aの現在位置からの距離が所定距離(R1)であるような位置が、選手キャラクタ46bの移動目標位置として取得される(図4参照)。また、選手キャラクタ46bの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46bの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46bの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0070】
また、マイクロプロセッサ14(第1選手制御部82a、制御切替部82f)は、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S104)。例えば、選手キャラクタ46cが下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aと、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上の位置であって、かつ、第1チームのゴール44aの代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置が、選手キャラクタ46cの移動目標位置として取得される(図4参照)。また、選手キャラクタ46cの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46cの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46cの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0071】
一方、大量得点モードが選択されている場合、マイクロプロセッサ14(第2選手制御部82b、制御切替部82f)は、選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S105)。例えば、選手キャラクタ46bの位置が下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46aの現在位置からの距離が所定距離(R1)であるような位置が、選手キャラクタ46bの移動目標位置として取得される(図5参照)。また、選手キャラクタ46bの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46bの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46bの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0072】
また、マイクロプロセッサ14(第2選手制御部82b、制御切替部82f)は、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S106)。例えば、選手キャラクタ46cの位置が下記のようにして更新される。まず、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60の位置からの距離が所定距離(R2)であるような位置が、選手キャラクタ46cの移動目標位置として取得される(図5参照)。また、選手キャラクタ46cの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46cの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46cの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0073】
S104又はS106の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、選手キャラクタ46a,46b,46c以外の選手キャラクタ46の状態を更新する(S107)。例えば、操作対象選手キャラクタである選手キャラクタ46の状態はユーザの操作に基づいて更新される。一方、操作対象選手キャラクタでない選手キャラクタ46の状態は所定のアルゴリズムに従って更新される。
【0074】
その後、マイクロプロセッサ14(表示制御部84)はゲーム画面50を更新する(S108)。すなわち、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面50がVRAM上に生成される。VRAM上に生成されたゲーム画面50はモニタ32に表示される。
【0075】
図10は、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合にゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って、図10に示す処理を実行する。図10に示す処理をマイクロプロセッサ14が実行することによって、第1ボール制御部82c、第2ボール制御部82d、判定部82e、及び制御切替部82fが実現される。
【0076】
ここでは、図6及び図7と同様の場合を想定して、図10に示す処理を説明する。すなわち、第2チームに所属する選手キャラクタ46dがシュートを行い、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cがパンチング動作を行った場合を想定する。なお、手以外の部位(例えば頭や足など)でボール48を弾く動作が行われた場合も同様の処理が実行される。
【0077】
この場合、図10に示すように、マイクロプロセッサ14(判定部82e、制御切替部82f)は設定データを参照し、大量得点モードが選択されているか否かを判定する(S201)。
【0078】
大量得点モードが選択されていない場合、マイクロプロセッサ14(第1ボール制御部82c、制御切替部82f)は、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向を下記のように決定する(S202)。すなわち、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、ゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外にボール48が出るような方向(例えば図6における方向70,72,74)に決定される(図6参照)。
【0079】
一方、大量得点モードが選択されている場合、マイクロプロセッサ14(第2ボール制御部82d、制御切替部82f)は、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向を下記のように決定する(S203)。すなわち、まず、第2チームに所属し、かつ、第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46のうちのいずれかが選択される。ここで、「第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46」とは、例えば、選手キャラクタ46の現在位置から第1チームのゴール44a側のゴールライン43に下ろした垂線の長さが所定の長さ以下であるような選手キャラクタ46である。あるいは、「第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46」とは、例えば、第1チームのゴール44aの代表点60から選手キャラクタ46までの距離が所定距離以下であるような選手キャラクタ46である。第2チームに所属し、かつ、第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46のうちのいずれかが選択された場合、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、ボール48の現在位置から、選択された選手キャラクタ46の位置への方向(例えば図7における方向76,78)に決定される(図7参照)。
【0080】
S202又はS203の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、S202又はS203で決定された移動方向への移動をボール48に開始させる(S204)。すなわち、S202又はS203で決定された移動方向にボール48が移動するように、ボール48の状態(例えば位置や移動方向など)の更新が開始される。
【0081】
以上説明したように、ゲーム装置10は通常モードと大量得点モードとを備えている。大量得点モードが選択された場合には、守備側の選手キャラクタ46の位置や、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合のボール48の移動方向が、得点が比較的入り易くなるように制御される。このため、ゲーム装置10では、大量得点モードを選択することによって、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になり、その結果として、両チームがともに無得点になってしまわないように図ることが可能になる。例えば、サッカーゲームのイベントなどでは、大量得点モードを選択することによって、イベントが盛り上がるように図ることが可能になる。また例えば、得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望するユーザは、大量得点モードを選択することによって、得点が入り易い状態でサッカーゲームを楽しむことが可能になる。
【0082】
また、ゲーム装置10では、大量得点モードが選択された場合にのみ、得点が入り易くなるように図られる。常に、得点が入り易い状態になってしまうと、却ってサッカーゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10によれば、例えば、サッカーゲームのイベントを行う場合やユーザが得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望する場合にのみ、得点が入り易くなるように図ることが可能になる。例えば、得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望しないユーザについては、通常モードを選択することによって、得点が入り難い状態でサッカーゲームを楽しむことが可能になる。
【0083】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0084】
例えば、大量得点モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46の能力パラメータが、通常モードの場合に比べて、能力が低下するように補正されるようにしてもよい。このようにすることによって、得点が比較的入り易くなるようにしてもよい。
【0085】
ゴールキーパーである選手キャラクタ46の能力パラメータの一例としては、例えば、シュートへの反応の速さを示すパラメータ(反応能力パラメータ)がある。この反応能力パラメータは、対戦相手チームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合において、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾くために動き出すまでの時間の長さを決定するために用いられる。反応能力パラメータの値が小さい程、この時間が長くなり、ゴールキーパーの選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾く可能性が低くなる。例えば、大量得点モードでは、通常モードの場合に比べて、反応能力パラメータの値が反応の速さが遅くなるように補正される。その結果、ゴールキーパーの選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾く可能性が低くなり、得点が入り易くなる。
【0086】
また例えば、ユーザが通常モード又は大量得点モードのいずれかを選択する代わりに、サッカーゲームの状況に基づいて、通常モード又は大量得点モードのいずれかが自動的に選択されるようにしてもよい。例えば、この態様では、試合開始時に通常モードが自動的に選択される。そして、試合(後半)が開始されてから所定時間が経過した際、言い換えれば、試合(後半)の残り時間が所定時間以下になった際において、両チームがともに無得点である場合に、通常モードから大量得点モードに自動的に切り替わる。
【0087】
この態様では、判定部82eは、サッカーゲームの状況に関する所定条件が満足されたか否かをゲーム状況データに基づいて判定することになる。言い換えれば、判定部82eは、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になったか否かをゲーム状況データに基づいて判定する。例えば、判定部82eは、試合(後半)が開始されてからの経過時間が所定時間に達したか否かを判定する。言い換えれば、判定部82eは、試合(後半)の残り時間が所定時間以下になったか否かを判定する。さらに、判定部82eは、両チームがともに無得点であるか否かを判定する。そして、試合(後半)が開始されてから所定時間が経過し、かつ、両チームが無得点である場合に、判定部82eは「所定条件」が満足されたと判定する。つまり、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になったと判定部82eは判定する。このようにすれば、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になった場合にのみ、得点が比較的入り易くなるように図ることができる。
【0088】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、三つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームは、二つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームであってもよい。すなわち、ゲーム装置10で実行されるゲームは、ボールや選手キャラクタの位置等が二つの座標要素で管理されるゲームであってもよい。
【0089】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、複数のユーザがネットワークを介して参加するネットワークゲームであってもよい。また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のスポーツゲームであってもよい。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボール、ラグビー、又はアメリカンフットボールのゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】通常モードについて説明するための図である。
【図5】大量得点モードについて説明するための図である。
【図6】通常モードについて説明するための図である。
【図7】大量得点モードについて説明するための図である。
【図8】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0091】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 仮想3次元空間、41 ピッチ、42 フィールド、43 ゴールライン、44,44a ゴール、45 タッチライン、46,46a,46b,46c,46d,46e 選手キャラクタ、48 ボール、49 仮想カメラ、50 ゲーム画面、52 第1マーク画像、54 第2マーク画像、60 ゴールの代表点、62 ボールを保持する選手キャラクタ又はボールの位置とゴールの代表点とを結ぶ直線、64 ボールを保持する選手キャラクタの正面方向、66 ゴールの正面方向、70,72,74,76,78 パンチング動作が行われた後のボールの移動方向、80 ゲームデータ記憶部、80a 設定データ記憶部、80b ゲーム状況データ記憶部、82 ゲーム状況データ更新部、82a 第1選手制御部、82b 第2選手制御部、82c 第1ボール制御部、82d 第2ボール制御部、82e 判定部、82f 制御切替部、84 表示制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
二つのチームの間で行われ、いずれか一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体(例えばボールやパックなど)を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームが知られている。例えば、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、ラグビーゲーム、アメリカンフットボールゲーム、又はアイスホッケーゲームなどが知られている。
【特許文献1】特開2008−54760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スポーツゲームでは得点場面が最も盛り上がる場面である。このため、両チームが無得点である試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。例えば、スポーツゲームのイベント等において、両チームが無得点であるような試合があると、イベント自体の盛り上がりが不足してしまう場合がある。このような場合、スポーツゲームにおいて得点が入り易くなるように図ることが望まれる。ただし、常に、得点が入り易い状態になってしまうと、却ってスポーツゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。このため、所定の場合に限って、得点が入り易い状態になるように図る必要がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームにおいて、所定の場合に限って、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置において、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段と、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段と、所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御ステップと、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御ステップと、所定条件が満足されているか否かを判定する判定ステップと、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御ステップの代わりに、前記第2制御ステップによって実行させる制御切替ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段、所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段、及び、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、例えば、一方のチームに関連づけられた所定領域に移動物体を移動した場合に他方のチームの得点イベントが発生するスポーツゲームにおいて、所定の場合に限って、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御するようにしてもよい。前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記ゴール領域の位置に基づいて制御するようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御するようにしてもよい。前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置に基づいて制御するようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であってもよい。前記ゲーム装置は、前記第2チームに所属する選手キャラクタがシュートを行った場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタに、前記移動物体を弾く動作を行わせる手段と、前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記移動物体を弾く動作が行われた後の前記移動物体の移動方向を、前記第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタへの方向に設定する手段と、を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等を用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の全体構成を示す図である。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、モニタ32、スピーカ34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0016】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムと、光ディスク36から読み出されるプログラムと、に基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、必要に応じて、光ディスク36に記憶されたプログラム及びデータが主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0017】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換されて所定のタイミングでモニタ32に出力される。
【0018】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えば、ゲーム音楽、ゲーム効果音、又はメッセージなど)をスピーカ34から出力する。通信インタフェース28は、インターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0019】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0020】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期(例えば1/60秒)ごとにコントローラ30の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。
【0021】
ゲーム装置10では、例えば、第1ユーザが操作する第1チームと、第2ユーザが操作する第2チームと、の間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。実際のサッカーの試合と同様に、サッカーゲームにおける試合は前半及び後半を含む。後半終了時に両チームの得点が同じである場合にはペナルティキック戦によって勝敗が決定される。このサッカーゲームは、光ディスク36から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。
【0022】
サッカーゲームのゲーム画面を表示するために、仮想3次元空間が主記憶16に構築される。図2は仮想3次元空間の一例を示す。図2に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42にはゴールライン43及びタッチライン45が表されている。ゴールライン43及びタッチライン45に囲まれたピッチ41内においてサッカーの試合が行われる。
【0023】
フィールド42上には、ゴールを表すオブジェクトであるゴール44と、サッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ46と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール48(移動物体)と、が配置される。ゴール44の一方は第1チームに対応づけられ、他方は第2チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール44内の領域(所定領域)にボール48が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0024】
図2では省略されているが、フィールド42上には、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46と、第2チームに所属する11体の選手キャラクタ46と、が配置される。
【0025】
選手キャラクタ46とボール48とが近づくと、所定条件の下、その選手キャラクタ46とボール48とが関連づけられる。この場合、ボール48は選手キャラクタ46に従動する。この様子は選手キャラクタ46のドリブル動作として表される。以下では、ボール48が選手キャラクタ46に関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ46がボール48を保持している」というように記載する。
【0026】
また、ある選手キャラクタ46がボール48を保持している状態において、他の選手キャラクタ46とボール48とが近づくと、所定条件の下、該他の選手キャラクタ46とボール48とが関連づけられる。このようにして、選手キャラクタ46が保持するボール48が他の選手キャラクタ46によって奪取される。
【0027】
第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちのいずれかが第1ユーザの操作対象に設定される。試合中に、第1ユーザの操作対象は、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちで変わる。例えば、第1チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちでボール48に近い選手キャラクタ46が第1ユーザの操作対象に設定される。また例えば、第1ユーザが所定ボタンを押下した場合に、第1ユーザの操作対象は、第1チームに所属する選手キャラクタ46のうちの他の選手キャラクタ46に変わる。第1チームと同様に、第2チームに所属する11体の選手キャラクタ46のうちのいずれかが第2ユーザの操作対象に設定される。
【0028】
なお以下では、各チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、ユーザの操作対象になっている選手キャラクタ46のことを「操作対象選手キャラクタ」と記載する。また、各チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、操作対象選手キャラクタ以外の選手キャラクタ46のことを「味方選手キャラクタ」と記載する。
【0029】
操作対象選手キャラクタはユーザの操作に基づいて動作する。例えば、操作対象選手キャラクタはユーザの移動指示操作に従って移動する。また例えば、ユーザがパス又はシュート指示操作を行った場合、操作対象選手キャラクタはパス又はシュート動作を行う。一方、味方選手キャラクタはコンピュータによって操作され、所定のアルゴリズムに従って動作する。
【0030】
仮想3次元空間40には仮想カメラ49(視点)が設定される。仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。例えば、常にゲーム画面にボール48を表示するために、仮想カメラ49はボール48の移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動する。なお、常にゲーム画面に操作対象選手キャラクタを表示するために、仮想カメラ49は操作対象選手キャラクタの移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動するようにしてもよい。
【0031】
図3はゲーム画面の一例を示す。図3に示すゲーム画面50には選手キャラクタ46、第1マーク画像52、及び第2マーク画像54が表示されている。第1マーク画像52は第1ユーザの操作対象キャラクタの頭上に表示され、第2マーク画像54は第2ユーザの操作対象キャラクタの頭上に表示される。
【0032】
ところで、サッカーゲームでは得点場面が最も盛り上がる場面である。このため、両チームが無得点であるような試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。例えば、サッカーゲームのイベントで行われる試合において両チームが無得点であると、そのイベント自体の盛り上がりが不足してしまう場合がある。この点、本実施形態に係る対戦サッカーゲームは通常モードと大量得点モードとの二つのモードを備えている。大量得点モードは、第1ユーザ及び第2ユーザがともに得点を入れ易くなるように図られたモードである。つまり、大量得点モードは、両チームがともに無得点になってしまわないようにすることを目的として用意されたモードである。本実施形態では、試合開始前にいずれかのモードを選択できるようになっている。いずれのモードを選択するかは、第1ユーザ及び第2ユーザが相談して決定される。なお、いずれかのユーザに決定権を与え、決定権を与えられたユーザがいずれかのモードを選択するようにしてもよい。以下、通常モードと大量得点モードとの相違点について説明する。
【0033】
まず、第1番目の相違点について説明する。通常モードと大量得点モードとでは、一方のチームの選手キャラクタ46がボール48を保持している場合における他方のチームの味方選手キャラクタの位置に関する制御が異なる。
【0034】
図4及び図5は、第1番目の相違点について説明するための図である。なお、ここでは、第2チームの選手キャラクタ46がボール48を保持している場合を想定する。図4及び図5において、符号44aは第1チームに対応づけられたゴール44を示している。符号46aは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、ボール48を保持している選手キャラクタ46を示している。符号46bは、ボール48を保持している選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46を示している。当然のことながら、選手キャラクタ46bは第1チームに所属する選手キャラクタ46である。符号46cは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46を示している。なお、選手キャラクタ46b,46cはいずれも操作対象選手キャラクタではなく、コンピュータによって操作されている。
【0035】
図4は、通常モードが選択されている場合における選手キャラクタ46b,46cの位置に関する制御を示す図である。まず、ボール48を保持している選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの位置の制御について説明する。図4に示すように、通常モードにおいては、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46bは、上記直線62上の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御される。なお、図4では、第1チームのゴール44aの代表点60が、ゴールライン43上の位置であって、かつ、左右のゴールポストから同一距離の位置に設定されているが、第1チームのゴール44aの代表点60は他の位置に設定されてもよい(図5についても同様)。
【0036】
また、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの位置の制御について説明する。図4に示すように、通常モードにおいては、選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46cは、上記直線62上の位置であって、かつ、第1チームのゴール44aの代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置に位置するように制御される。
【0037】
上記のように、通常モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するように制御される。このため、選手キャラクタ46aが第1チームのゴール44aに近づくためには、ドリブルなどを駆使して相手の選手キャラクタ46bをかわさなければならず、選手キャラクタ46aがゴール44aに向かって直線的に移動し難くなっている。また、仮に選手キャラクタ46aが選手キャラクタ46bをドリブルで抜いてシュートを行ったとしても、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置しているため、選手キャラクタ46aのシュートは選手キャラクタ46cによって阻まれる可能性が高い。このように、通常モードでは、得点が比較的入り難くなるように、守備側の選手キャラクタ46の位置が制御される。
【0038】
図5は、大量得点モードが選択されている場合における味方選手キャラクタの位置に関する制御を示す図である。まず、ボール48を保持している第2チームの選手キャラクタ46aをマークしている第1チームの選手キャラクタ46bの位置の制御について説明する。図5に示すように、大量得点モードにおいては、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの正面方向64(言い換えれば、選手キャラクタ46a又はボール48の進行方向)に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御される。このため、大量得点モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するとは限らない。なお、図5では、選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46a(又はボール48)からの距離が所定距離(R1)であるような位置に位置するように制御されているが、選手キャラクタ46bは、選手キャラクタ46aの位置に基づいて設定される他の位置に位置するように制御されてもよい。
【0039】
また、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの位置の制御について説明する。図5に示すように、大量得点モードにおいては、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aに基づく所定位置に位置するように制御される。より具体的には、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような所定の位置に位置するように制御される。このため、選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するとは限らない。なお、図5では、選手キャラクタ46cが、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置に位置するように制御されているが、選手キャラクタ46cは、第1チームのゴール44aの位置に基づいて設定される他の位置に位置するように制御されてもよい。
【0040】
上記のように、大量得点モードでは、選手キャラクタ46aをマークする選手キャラクタ46bが、選手キャラクタ46a(又はボール48)と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に位置するとは限らない。このため、選手キャラクタ46aは第1チームのゴール44aに向かって移動し易くなっている。また、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cも上記直線62上に位置するとは限らないため、仮に選手キャラクタ46aが選手キャラクタ46bをドリブルで抜いてシュートを行った場合にそのシュートが選手キャラクタ46cによって阻まれる可能性が低くなっている。このように、大量得点モードでは、得点が比較的入り易くなるように、守備側の選手キャラクタ46の位置が制御される。
【0041】
次に、第2番目の相違点について説明する。サッカーゲームでは、一方のチームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合、他方のチームのゴールキーパーである選手キャラクタ46は、ボール48を捕る動作(キャッチング動作)、又はボール48を弾く動作(例えばパンチング動作)を行う。通常モードと大量得点モードとでは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向に関する制御が異なる。
【0042】
図6及び図7は、第2番目の相違点について説明するための図である。ここでは、第2チームの選手キャラクタ46がシュートを行い、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った場合を想定する。ただし、ボール48を弾く動作は、パンチング動作のようなボール48を手で弾く動作に限られず、手以外の部位(例えば頭や足など)でボール48を弾く動作であってもよい。手以外の部位でボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向に関する制御も、パンチング動作が行われた場合と同様に実行される。なお、図6及び図7において、図4及び5と同様、符号44aは、第1チームに対応づけられたゴール44を示し、符号46cは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46を示している。符号46dは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、シュートを行った選手キャラクタ46を示している。符号46eは、第2チームに所属する選手キャラクタ46のうちの、シュートを行った選手キャラクタ46以外の選手キャラクタ46を示している。選手キャラクタ46cは操作対象選手キャラクタではなく、コンピュータによって操作されている。
【0043】
図6は、通常モードが選択されている場合におけるパンチング動作後のボール48の移動方向に関する制御を示している。図6に示すように、通常モードが選択されている場合、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向は、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向(例えば、図6における方向70,72,74)に設定される。なお、図6における方向70は、ボール48がゴール44aの上を越えてピッチ41外に出るような場合を示している。なお、通常モードが選択されている場合には、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向が、第2チームの選手キャラクタ46d,46eが位置していない方向に設定されるとも言い換えることができる。
【0044】
図7は、大量得点モードが選択されている場合におけるパンチング動作後のボール48の移動方向に関する制御を示している。図7に示すように、大量得点モードが選択されている場合、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cのパンチング動作後のボール48の移動方向は、第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタ46d,46eが位置している方向(例えば図7における方向76,78)に設定される。
【0045】
上記に説明したように、通常モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った後のボール48の移動方向が、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向に設定される。これに対して、大量得点モードでは、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、シュートを行った側のチームの選手キャラクタ46が位置しているような方向に設定される。このため、パンチング動作が行われた場合には、シュートを行った側のチームの選手キャラクタ46に対して、もう一度シュートの機会が与えられるようになる。このように、大量得点モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った後のボール48の移動方向が、得点が比較的入り易くなるように制御される。
【0046】
サッカーゲームでは、両チームがともに無得点であるような試合は盛り上がりが不足してしまう場合がある。この点、本実施形態に係るサッカーゲームでは、大量得点モードを選択することによって、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になり、その結果として、両チームがともに無得点になってしまわないように図ることが可能になる。
【0047】
上記のような通常モード及び大量得点モードを実現するための構成について説明する。まず、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図8は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を主として示す機能ブロック図である。図8に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部80、ゲーム状況データ更新部82、及び表示制御部84を含む。ゲームデータ記憶部80は例えば主記憶16及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム状況データ更新部82は例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。表示制御部84は例えばマイクロプロセッサ14及び画像処理部18を主として実現される。
【0048】
ゲームデータ記憶部80はサッカーゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。例えば、仮想3次元空間40に配置される各オブジェクトのモデルデータがゲームデータ記憶部80に記憶される。また、例えば、選手キャラクタ46の各種動作のモーションデータがゲームデータ記憶部80に記憶される。さらに、例えば、各選手キャラクタ46の各種能力の高さを示すパラメータがゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0049】
また、ゲームデータ記憶部80は設定データ記憶部80a及びゲーム状況データ記憶部80bを含む。設定データ記憶部80aは設定データを記憶する。設定データは、例えば、通常モード又は大量得点モードのいずれが選択されているかを示すデータである。
【0050】
ゲーム状況データ記憶部80bは、ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、各選手キャラクタ46の現在の状態(例えば位置、姿勢、又は正面方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。また、ボール48の現在の状態(例えば位置、移動方向、又は移動速度など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。さらに、仮想カメラ49の現在の状態(例えば位置又は視線方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。
【0051】
その他、その時点でボール48を保持している選手キャラクタ46を示すデータや、その時点で操作対象選手キャラクタになっている選手キャラクタ46を示すデータもゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。さらに、試合の経過時間や両チームの得点状況を示すデータもゲーム状況データ記憶部80bに記憶される。
【0052】
ゲーム状況データ更新部82はゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム状況データ更新部82は操作対象選手キャラクタの状態(例えば位置及び姿勢など)をユーザの操作に基づいて更新することによって、操作対象選手キャラクタをユーザの操作に従って動作させる。また例えば、ゲーム状況データ更新部82は味方選手キャラクタの状態を所定のアルゴリズムに従って更新することによって、味方選手キャラクタを所定のアルゴリズムに従って動作させる。例えば、一方のチームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合、ゲーム状況データ更新部82は、他方のチームのゴールキーパーである選手キャラクタ46の位置や姿勢をモーションデータに基づいて変化させることによって、該ゴールキーパーである選手キャラクタ46に、ボール48を捕る動作、又はボール48を弾く動作を行わせる。また、例えば、ゲーム状況データ82は、選手キャラクタ46の動作(ドリブル動作、パス動作、シュート動作、又はボール48を弾く動作)に基づいてボール48の状態(例えば位置及び移動方向など)を更新することによって、ボール48を移動させる。
【0053】
特に、ゲーム状況データ更新部82は、一方のチームがボール48を保持している場合における他方のチームの味方選手キャラクタの位置を制御するための機能ブロックとして、第1選手制御部82a(第1制御手段)及び第2選手制御部82b(第2制御手段)を含む。
【0054】
第1選手制御部82aは通常モードに対応している。一方のチームに所属する選手キャラクタ46がボール48を保持している場合、第1選手制御部82aは、他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置を、ボール48を保持している選手キャラクタ46又はボール48の位置と、該他方のチームのゴール44の位置と、の両方に基づいて制御する。例えば図4に示すように、第2チームの選手キャラクタ46aがボール48を保持している場合、第1選手制御部82aは、第1チームのディフェンダーである選手キャラクタ46bや、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cを、選手キャラクタ46a又はボール48の位置と、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上に選手キャラクタ46b,46cが位置するように制御する。
【0055】
一方、第2選手制御部82bは大量得点モードに対応している。一方のチームに所属する選手キャラクタ46がボール48を保持している場合、第2選手制御部82bは、他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置を、ボール48を保持している選手キャラクタ46又はボール48の位置と、該他方のチームのゴール44の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する。例えば図5に示すように、第2チームの選手キャラクタ46aがボール48を保持している場合、第2選手制御部82bは、第1チームのディフェンダーである選手キャラクタ46bを、選手キャラクタ46aの正面方向64(言い換えれば、選手キャラクタ46a又はボール48の進行方向)に選手キャラクタ46bが位置するように制御する。また、第2選手制御部82bは、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cを、第1チームのゴール44aの代表点60に基づく所定位置に選手キャラクタ46cが位置するように制御する。
【0056】
また、ゲーム状況データ更新部82は、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がパンチング動作を行った場合のボール48の移動方向の制御に関する機能ブロックとして、第1ボール制御部82c(第1制御手段)及び第2ボール制御部82d(第2制御手段)を含む。
【0057】
第1ボール制御部82cは通常モードに対応している。例えば図6に示すように、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cがボール48を弾く動作を行った場合、第1ボール制御部82cは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、ボール48がゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外に出るような方向(例えば、図6における方向70,72,74)に設定する。あるいは、第1ボール制御部82cは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、第1チームの選手キャラクタ46d,46eの位置に基づいて、第1チームの選手キャラクタ46d,46eが位置していないような方向に設定する。
【0058】
一方、第2ボール制御部82dは大量得点モードに対応している。例えば図7に示すように、ゴールキーパーである選手キャラクタ46cがボール48を弾く動作を行った場合、第2ボール制御部82dは、ボール48を弾く動作が行われた後のボール48の移動方向を、第2チームの選手キャラクタ46d,46eの位置に基づいて、第2チームの選手キャラクタ46d,46eが位置している方向(例えば図7における方向76,78)に設定する。
【0059】
さらに、ゲーム状況データ更新部82は判定部82e及び制御切替部82fを含む。
【0060】
判定部82eは所定条件が満足されているか否かを判定する。本実施形態の場合、判定部82eは、大量得点モードが選択されているか否かを設定データに基づいて判定する。
【0061】
制御切替部82fは、一方のチームがボール48を保持している場合における他方のチームに所属する選手キャラクタ46の位置の制御を、第1選手制御部82a又は第2選手制御部82bのいずれかに行わせる。制御切替部82fは、上記の制御を第1選手制御部82a又は第2選手制御部82bのいずれに行わせるかを、判定部82eの判定結果に基づいて決定する。例えば、大量得点モードが選択されていないと判定された場合、制御切替部82fは第1選手制御部82aに上記の制御を行わせる。一方、大量得点モードが選択されていると判定された場合、制御切替部82fは第2選手制御部82bに上記の制御を行わせる。
【0062】
また、制御切替部82fは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合における該動作後のボール48の移動方向の制御を、第1ボール制御部82c又は第2ボール制御部82dのいずれかに行わせる。制御切替部82fは、上記の制御を第1ボール制御部82c又は第2ボール制御部82dのいずれに行わせるかを、判定部82eの判定結果に基づいて決定する。例えば、大量得点モードが選択されていないと判定された場合、制御切替部82fは第1ボール制御部82cに上記の制御を行わせる。一方、大量得点モードが選択されていると判定された場合、制御切替部82fは第2ボール制御部82dに上記の制御を行わせる。
【0063】
表示制御部84は、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面50をゲーム状況データに基づいて生成し、ゲーム画面50をモニタ32に表示する。
【0064】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図9及び図10はゲーム装置10が実行する処理の例を示すフロー図である。
【0065】
図9は、一方のチームがボール48を保持している場合にゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って、図9に示す処理を実行する。図9に示す処理をマイクロプロセッサ14が実行することによって、第1選手制御部82a、第2選手制御部82b、判定部82e、制御切替部82f、及び表示制御部84が実現される。
【0066】
ここでは、図4及び図5と同様の場合を想定して、図9に示す処理を説明する。すなわち、第2チームに所属する選手キャラクタ46aがボール48を保持しており、第1チームに所属する選手キャラクタ46bが選手キャラクタ46aをマークしている場合を想定する。
【0067】
この場合、図9に示すように、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、ボール48を保持している選手キャラクタ46aの状態(例えば位置及び姿勢など)を更新する(S101)。例えば、選手キャラクタ46aが第2ユーザの操作対象選手キャラクタである場合には、選手キャラクタ46aの状態が第2ユーザの操作に基づいて更新される。例えば、選手キャラクタ46aが第2ユーザの移動指示操作に従って移動するように、選手キャラクタ46aの位置、姿勢及び移動方向などが更新される。一方、選手キャラクタ46aが操作対象選手キャラクタでない場合には、選手キャラクタ46aの状態が所定のアルゴリズムに基づいて更新される。なお、このステップの処理では、ボール48の状態(例えば位置など)も更新される。ボール48の状態は、例えば、ボール48を保持している選手キャラクタ46aの位置の変化に基づいて更新される。
【0068】
その後、マイクロプロセッサ14(判定部82e、制御切替部82f)は設定データを参照し、大量得点モードが選択されているか否かを判定する(S102)。
【0069】
大量得点モードが選択されていない場合、マイクロプロセッサ14(第1選手制御部82a、制御切替部82f)は、選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S103)。例えば、選手キャラクタ46bの位置が下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aと、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上の位置であって、かつ、選手キャラクタ46aの現在位置からの距離が所定距離(R1)であるような位置が、選手キャラクタ46bの移動目標位置として取得される(図4参照)。また、選手キャラクタ46bの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46bの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46bの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0070】
また、マイクロプロセッサ14(第1選手制御部82a、制御切替部82f)は、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S104)。例えば、選手キャラクタ46cが下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aと、第1チームのゴール44aの代表点60と、を結ぶ直線62上の位置であって、かつ、第1チームのゴール44aの代表点60からの距離が所定距離(R2)であるような位置が、選手キャラクタ46cの移動目標位置として取得される(図4参照)。また、選手キャラクタ46cの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46cの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46cの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0071】
一方、大量得点モードが選択されている場合、マイクロプロセッサ14(第2選手制御部82b、制御切替部82f)は、選手キャラクタ46aをマークしている選手キャラクタ46bの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S105)。例えば、選手キャラクタ46bの位置が下記のようにして更新される。まず、選手キャラクタ46aの正面方向64の位置であって、かつ、選手キャラクタ46aの現在位置からの距離が所定距離(R1)であるような位置が、選手キャラクタ46bの移動目標位置として取得される(図5参照)。また、選手キャラクタ46bの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46bの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46bの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0072】
また、マイクロプロセッサ14(第2選手制御部82b、制御切替部82f)は、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cの状態(例えば位置や姿勢など)を更新する(S106)。例えば、選手キャラクタ46cの位置が下記のようにして更新される。まず、第1チームのゴール44aの代表点60から正面方向66に伸ばした直線上の位置であって、かつ、代表点60の位置からの距離が所定距離(R2)であるような位置が、選手キャラクタ46cの移動目標位置として取得される(図5参照)。また、選手キャラクタ46cの現在位置から移動目標位置への方向が、選手キャラクタ46cの移動方向として取得される。そして、選手キャラクタ46cの位置が、現在位置から、移動方向に、移動速度に基づく距離だけ移動した位置に更新される。
【0073】
S104又はS106の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、選手キャラクタ46a,46b,46c以外の選手キャラクタ46の状態を更新する(S107)。例えば、操作対象選手キャラクタである選手キャラクタ46の状態はユーザの操作に基づいて更新される。一方、操作対象選手キャラクタでない選手キャラクタ46の状態は所定のアルゴリズムに従って更新される。
【0074】
その後、マイクロプロセッサ14(表示制御部84)はゲーム画面50を更新する(S108)。すなわち、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表すゲーム画面50がVRAM上に生成される。VRAM上に生成されたゲーム画面50はモニタ32に表示される。
【0075】
図10は、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合にゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は、光ディスク36から読み出されたプログラムに従って、図10に示す処理を実行する。図10に示す処理をマイクロプロセッサ14が実行することによって、第1ボール制御部82c、第2ボール制御部82d、判定部82e、及び制御切替部82fが実現される。
【0076】
ここでは、図6及び図7と同様の場合を想定して、図10に示す処理を説明する。すなわち、第2チームに所属する選手キャラクタ46dがシュートを行い、第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタ46cがパンチング動作を行った場合を想定する。なお、手以外の部位(例えば頭や足など)でボール48を弾く動作が行われた場合も同様の処理が実行される。
【0077】
この場合、図10に示すように、マイクロプロセッサ14(判定部82e、制御切替部82f)は設定データを参照し、大量得点モードが選択されているか否かを判定する(S201)。
【0078】
大量得点モードが選択されていない場合、マイクロプロセッサ14(第1ボール制御部82c、制御切替部82f)は、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向を下記のように決定する(S202)。すなわち、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、ゴールライン43又はタッチライン45を越えてピッチ41外にボール48が出るような方向(例えば図6における方向70,72,74)に決定される(図6参照)。
【0079】
一方、大量得点モードが選択されている場合、マイクロプロセッサ14(第2ボール制御部82d、制御切替部82f)は、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向を下記のように決定する(S203)。すなわち、まず、第2チームに所属し、かつ、第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46のうちのいずれかが選択される。ここで、「第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46」とは、例えば、選手キャラクタ46の現在位置から第1チームのゴール44a側のゴールライン43に下ろした垂線の長さが所定の長さ以下であるような選手キャラクタ46である。あるいは、「第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46」とは、例えば、第1チームのゴール44aの代表点60から選手キャラクタ46までの距離が所定距離以下であるような選手キャラクタ46である。第2チームに所属し、かつ、第1チームのゴール44a付近に位置する選手キャラクタ46のうちのいずれかが選択された場合、パンチング動作が行われた後のボール48の移動方向が、ボール48の現在位置から、選択された選手キャラクタ46の位置への方向(例えば図7における方向76,78)に決定される(図7参照)。
【0080】
S202又はS203の処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、S202又はS203で決定された移動方向への移動をボール48に開始させる(S204)。すなわち、S202又はS203で決定された移動方向にボール48が移動するように、ボール48の状態(例えば位置や移動方向など)の更新が開始される。
【0081】
以上説明したように、ゲーム装置10は通常モードと大量得点モードとを備えている。大量得点モードが選択された場合には、守備側の選手キャラクタ46の位置や、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を弾く動作を行った場合のボール48の移動方向が、得点が比較的入り易くなるように制御される。このため、ゲーム装置10では、大量得点モードを選択することによって、得点が比較的入り易くなるように図ることが可能になり、その結果として、両チームがともに無得点になってしまわないように図ることが可能になる。例えば、サッカーゲームのイベントなどでは、大量得点モードを選択することによって、イベントが盛り上がるように図ることが可能になる。また例えば、得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望するユーザは、大量得点モードを選択することによって、得点が入り易い状態でサッカーゲームを楽しむことが可能になる。
【0082】
また、ゲーム装置10では、大量得点モードが選択された場合にのみ、得点が入り易くなるように図られる。常に、得点が入り易い状態になってしまうと、却ってサッカーゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10によれば、例えば、サッカーゲームのイベントを行う場合やユーザが得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望する場合にのみ、得点が入り易くなるように図ることが可能になる。例えば、得点が入り易い状態でサッカーゲームをプレイすることを希望しないユーザについては、通常モードを選択することによって、得点が入り難い状態でサッカーゲームを楽しむことが可能になる。
【0083】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0084】
例えば、大量得点モードでは、ゴールキーパーである選手キャラクタ46の能力パラメータが、通常モードの場合に比べて、能力が低下するように補正されるようにしてもよい。このようにすることによって、得点が比較的入り易くなるようにしてもよい。
【0085】
ゴールキーパーである選手キャラクタ46の能力パラメータの一例としては、例えば、シュートへの反応の速さを示すパラメータ(反応能力パラメータ)がある。この反応能力パラメータは、対戦相手チームの選手キャラクタ46がシュートを行った場合において、ゴールキーパーである選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾くために動き出すまでの時間の長さを決定するために用いられる。反応能力パラメータの値が小さい程、この時間が長くなり、ゴールキーパーの選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾く可能性が低くなる。例えば、大量得点モードでは、通常モードの場合に比べて、反応能力パラメータの値が反応の速さが遅くなるように補正される。その結果、ゴールキーパーの選手キャラクタ46がボール48を捕る又は弾く可能性が低くなり、得点が入り易くなる。
【0086】
また例えば、ユーザが通常モード又は大量得点モードのいずれかを選択する代わりに、サッカーゲームの状況に基づいて、通常モード又は大量得点モードのいずれかが自動的に選択されるようにしてもよい。例えば、この態様では、試合開始時に通常モードが自動的に選択される。そして、試合(後半)が開始されてから所定時間が経過した際、言い換えれば、試合(後半)の残り時間が所定時間以下になった際において、両チームがともに無得点である場合に、通常モードから大量得点モードに自動的に切り替わる。
【0087】
この態様では、判定部82eは、サッカーゲームの状況に関する所定条件が満足されたか否かをゲーム状況データに基づいて判定することになる。言い換えれば、判定部82eは、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になったか否かをゲーム状況データに基づいて判定する。例えば、判定部82eは、試合(後半)が開始されてからの経過時間が所定時間に達したか否かを判定する。言い換えれば、判定部82eは、試合(後半)の残り時間が所定時間以下になったか否かを判定する。さらに、判定部82eは、両チームがともに無得点であるか否かを判定する。そして、試合(後半)が開始されてから所定時間が経過し、かつ、両チームが無得点である場合に、判定部82eは「所定条件」が満足されたと判定する。つまり、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になったと判定部82eは判定する。このようにすれば、サッカーゲームの状況(例えば経過時間及び得点状況)が所定の状況になった場合にのみ、得点が比較的入り易くなるように図ることができる。
【0088】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、三つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームは、二つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームであってもよい。すなわち、ゲーム装置10で実行されるゲームは、ボールや選手キャラクタの位置等が二つの座標要素で管理されるゲームであってもよい。
【0089】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、複数のユーザがネットワークを介して参加するネットワークゲームであってもよい。また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のスポーツゲームであってもよい。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボール、ラグビー、又はアメリカンフットボールのゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】通常モードについて説明するための図である。
【図5】大量得点モードについて説明するための図である。
【図6】通常モードについて説明するための図である。
【図7】大量得点モードについて説明するための図である。
【図8】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0091】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 仮想3次元空間、41 ピッチ、42 フィールド、43 ゴールライン、44,44a ゴール、45 タッチライン、46,46a,46b,46c,46d,46e 選手キャラクタ、48 ボール、49 仮想カメラ、50 ゲーム画面、52 第1マーク画像、54 第2マーク画像、60 ゴールの代表点、62 ボールを保持する選手キャラクタ又はボールの位置とゴールの代表点とを結ぶ直線、64 ボールを保持する選手キャラクタの正面方向、66 ゴールの正面方向、70,72,74,76,78 パンチング動作が行われた後のボールの移動方向、80 ゲームデータ記憶部、80a 設定データ記憶部、80b ゲーム状況データ記憶部、82 ゲーム状況データ更新部、82a 第1選手制御部、82b 第2選手制御部、82c 第1ボール制御部、82d 第2ボール制御部、82e 判定部、82f 制御切替部、84 表示制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置において、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段と、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段と、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御し、
前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記ゴール領域の位置に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御し、
前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記ゲーム装置は、
前記第2チームに所属する選手キャラクタがシュートを行った場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタに、前記移動物体を弾く動作を行わせる手段と、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記移動物体を弾く動作が行われた後の前記移動物体の移動方向を、前記第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタへの方向に設定する手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御ステップと、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御ステップと、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定ステップと、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御ステップの代わりに、前記第2制御ステップによって実行させる制御切替ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段、及び、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置において、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段と、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段と、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御し、
前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタの位置を、前記ゴール領域の位置に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記第1制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記ゴール領域の位置と、の両方に基づいて制御し、
前記第2制御手段は、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームの、ゴールキーパー以外の選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記所定領域は、前記第1チームに関連づけられたゴール領域であり、
前記ゲーム装置は、
前記第2チームに所属する選手キャラクタがシュートを行った場合、前記第1チームのゴールキーパーである選手キャラクタに、前記移動物体を弾く動作を行わせる手段と、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記移動物体を弾く動作が行われた後の前記移動物体の移動方向を、前記第2チームに所属するいずれかの選手キャラクタへの方向に設定する手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御ステップと、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御ステップと、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定ステップと、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御ステップの代わりに、前記第2制御ステップによって実行させる制御切替ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
第1チームと第2チームとの間で行われ、移動物体が所定領域に移動した場合に前記第2チームの得点イベントが発生するスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、の両方に基づいて制御する第1制御手段、
前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置を、前記移動物体を保持している選手キャラクタ又は前記移動物体の位置と、前記所定領域の位置と、のいずれか一方に基づいて制御する第2制御手段、
所定条件が満足されているか否かを判定する判定手段、及び、
前記所定条件が満足されていると判定される場合、前記第2チームに所属する選手キャラクタが前記移動物体を保持している場合における前記第1チームに所属する選手キャラクタの位置の制御を、前記第1制御手段の代わりに、前記第2制御手段に実行させる制御切替手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−291511(P2009−291511A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150152(P2008−150152)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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