説明

ゲーム装置、操作評価方法、および、プログラム

【課題】プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価できるゲーム装置等を提供する。
【解決手段】課題情報記憶部330は、プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報を記憶する。操作情報取得部340は、ゲームが開始されると、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する。処理制御部360は、取得した操作情報と記憶される課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する。履歴情報蓄積部350は、操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を蓄積する。処理制御部360は、蓄積された履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えてプレイヤの操作を評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することのできるゲーム装置、操作評価方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、業務用や家庭用のゲーム装置にて実行されるゲーム(ソフトウェア等)が種々開発されている。中でも、音楽ゲーム(ダンスゲーム等も含まれる)と総称されるゲームは、根強い人気があり、幅広い年齢層のプレイヤから支持されている。
この音楽ゲームは、演奏される楽曲のリズムや音階等に符合する操作をプレイヤがタイミングよく行うことにより、高得点を競うタイプのゲームである。
【0003】
ゲーム用マットを用いた音楽ゲームを一例として具体的に説明すると、ゲーム画面には、複数の移動レーンが設けられており、これら移動レーン上を目標オブジェクトが、演奏される楽曲に合わせて移動表示される。より詳細には、移動レーン毎に異なる目標オブジェクトが出現し、楽曲に合わせて移動レーン上を起点から終点に向けて移動する。これらの目標オブジェクトは、ゲーム用マットに区分けされた各領域を示すそれぞれのシンボルと同じ形状の画像(同じシンボル)であり、プレイヤが踏むべきゲーム用マットの領域を差し示している。また、各移動レーンを横断するように、判定エリアが設けられており、直線表示やオブジェクト表示にて表されている。
そして、移動レーン上を移動する目標オブジェクトが判定エリアに到達したタイミングで、その目標オブジェクトと同じシンボル(ゲーム用マットの領域)を踏む操作が、プレイヤによってなされると、得点が得られるようになっている。
つまりプレイヤには、楽曲に合わせて移動する目標オブジェクトを目で追いながら、ゲーム用マットの同じシンボルを、タイミングよく踏む操作が求められている。
【0004】
このような音楽ゲームの一例として、プレイヤのゲーム状況等に応じて難易度を変更することのできるゲーム装置の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3579042号公報(第7−15頁、第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近では、上述したゲーム用マットを踏む操作に加えて、コントローラの操作を更にプレイヤに要求する音楽ゲームも開発されている。例えば、プレイヤが2つのコントローラ(一組のコントローラ)を左右の手で1つずつ把持(保持)し、目標オブジェクトによって左右指定されるコントローラを、タイミングよく振る操作が更に課された音楽ゲーム等である。
【0007】
なお、使用される各コントローラは、一方が主となるコントローラ(第1のコントローラ)であり、他方が補助的なコントローラ(第2のコントローラ)となっている。そして、例えば、第1及び第2のコントローラの形状が異なっている等により、プレイヤは、それらを見分けて使用できるようになっている。
更に、このようなゲーム装置では、ゲームの種類に限られずに、第1のコントローラを右手で把持し、また、第2のコントローラを左手で把持して使用することが、正しい(標準的な)持ち方として定められている。
【0008】
しかしながら、このようなゲーム装置に不慣れなプレイヤは、これらのコントローラの正しい持ち方を知らないため、誤って各コントローラを左右あべこべ(逆さま)に持ってプレイしてしまうことも多い。例えば、プレイヤから見て、第1のコントローラが左側に置いてあり、また、第2のコントローラが右側に置いてあったような状況でゲームを始める場合、不慣れなプレイヤは、特に違和感を抱くことなく、各コントローラをそれぞれそのまま手に取ってしまう。つまり、左手で第1のコントローラを把持し、右手で第2のコントローラを把持しても、そのような持ち方が誤っていることに全く気付かずに、音楽ゲームを開始してしまうことになる。
また、各コントローラの正しい持ち方を知っていたとしても、小さい子供等のプレイヤは、他のことに気が取られ、誤って各コントローラを左右あべこべに持ってプレイしてしまう場合も多い。
【0009】
このように、各コントローラの持ち方を誤ったまま音楽ゲームをプレイしてしまうと、例え、左右指定された方のコントローラをタイミングよく振ったとしても、実際には、異なる方のコントローラを振っているため、得点が得られないことになる。
しかも、その際のゲーム画面には、誤操作を示すメッセージ(例えば、「miss!」等)が表示されるだけであるため、プレイヤは、依然として各コントローラの持ち方が誤っていることに気付かずに、ゲームを進めてしまう。
そのため、思うように、ゲームの点数が伸びず、このような音楽ゲームが難しいと誤解してしまうプレイヤも多かった。
【0010】
つまり、プレイヤが各コントローラを正しく持ってプレイするとは限らず、そのような状況も考慮して、プレイヤの操作を評価する技術が求められていた。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することのできるゲーム装置、操作評価方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、プレイヤ身体の予め定められた各部位にてそれぞれ保持されるべき複数のコントローラを使用した操作を評価するゲーム装置であって、画像生成部、操作情報取得部、評価部、及び、評価制御部を含んで構成される。
【0013】
まず、画像生成部は、プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像(例えば、目標オブジェクト等を含んだゲーム画像)を生成する。また、操作情報取得部は、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報(例えば、左右の手に持つコントローラを振る等の操作情報)を取得する。評価部は、取得したこの操作情報と課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する。例えば、右手に保持されるべき第1コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合や、左手に保持されるべき第2コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合に、正しい操作が行われたと評価する。逆に、第1コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合や、第2コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合、更に、何れのコントローラも振られなかった場合では、誤った操作が行われたと評価する。
【0014】
そして、評価制御部は、操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価部に評価させる。
例えば、第1コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合や、第2コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合が、所定の割合よりも大きい場合に、各コントローラがあべこべに把持(保持)されていると判別され、評価制御部は、保持されるべき左右の手で正しく保持されていないコントローラ(左右の手であべこべに保持されているコントローラ)の操作情報を、これら左右の手にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価部に評価させる。つまり、評価制御部は、第1コントローラからの操作情報を、左手(この第1コントローラが誤って保持されている左手)にて本来保持されるべき第2コントローラの操作情報に入れ替える。また、第2コントローラからの操作情報を、右手(この第2コントローラが誤って保持されている右手)にて本来保持されるべき第1コントローラの操作情報に入れ替える。
このため、評価部は、第1コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合でも、この入れ替えにより、第1コントローラが振られたと評価する。また、第2コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合でも、この入れ替えにより、第2コントローラが振られたと評価する。
この結果、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0015】
本発明の第2の観点に係るゲーム装置は、一組のコントローラがプレイヤの左右の手を含む複数の部位にて個々に保持され、これら各コントローラを使用したプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、課題情報記憶部、画像生成部、操作情報取得部、評価部、履歴情報蓄積部、判定部、及び、評価制御部を含んで構成される。
【0016】
まず、課題情報記憶部は、プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報を記憶する。また、画像生成部は、この課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像を生成する。操作情報取得部は、表示画像にて提示した課題内容に応答して、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する。評価部は、取得したこの操作情報と課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する。
【0017】
一方、履歴情報蓄積部は、操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積する。また、判定部は、蓄積されたこの履歴情報に基づいて、プレイヤの各部位に対応する各コントローラの保持状態が正しいか否かを判定する。つまり、プレイヤが各部位で各コントローラを正しく保持しているかどうかを判定する。そして、評価制御部は、この保持状態が正しくないと判定された場合(正しい部位にて保持されていないと判定された場合)に、正しくない部位に対応するコントローラの操作情報を、当該正しくない部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価部に評価させる。
この結果、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0018】
判定部は、履歴情報蓄積部に蓄積された直近の所定数の履歴情報において、課題情報と操作情報との合致割合を、そのまま比較した場合と、操作情報をコントローラ毎に入れ替えて比較した場合とでそれぞれ求め、両者の合致割合の関係に基づいて、各部位に対応する各コントローラの保持状態が正しいか否かを判定してもよい。
この場合、現時点における各コントローラの保持状態が正しいか否かを適切に判別することができる。
【0019】
上記ゲーム装置は、判定部により当該保持状態が正しくないと判定された場合に、履歴情報蓄積部に蓄積された履歴情報を基に、正しくない部位に対応する過去分の操作情報を、当該正しくない部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価し直す再評価部を更に備えてもよい。
この場合、過去の操作についても遡って再評価することができる。
【0020】
本発明の第3の観点に係る操作評価方法は、プレイヤ身体の予め定められた各部位にてそれぞれ保持されるべき複数のコントローラ、描画部、操作取得部、及び、演算処理部を有するゲーム装置における操作評価方法であって、画像生成ステップ、操作情報取得ステップ、評価ステップ、及び、評価制御ステップを含んで構成される。
【0021】
まず、画像生成ステップでは、プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像(例えば、目標オブジェクト等を含んだゲーム画像)を生成する。また、操作情報取得ステップでは、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報(例えば、左右の手に持つコントローラを振る等の操作情報)を取得する。評価ステップでは、取得したこの操作情報と課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する。
【0022】
そして、評価制御ステップでは、操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価部に評価させる。
例えば、右手に保持されるべき第1コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合や、左手に保持されるべき第2コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合が、所定の割合よりも大きい場合に、各コントローラがあべこべに把持されていると判別され、評価制御ステップでは、保持されるべき左右の手で正しく保持されていないコントローラ(左右の手であべこべに保持されているコントローラ)の操作情報を、これら左右の手にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価部に評価させる。つまり、評価制御ステップは、第1コントローラからの操作情報を、左手(この第1コントローラが誤って保持されている左手)にて本来保持されるべき第2コントローラの操作情報に入れ替える。また、第2コントローラからの操作情報を、右手(この第2コントローラが誤って保持されている右手)にて本来保持されるべき第1コントローラの操作情報に入れ替える。
このため、評価ステップでは、第1コントローラを振る課題操作に対して第2コントローラが振られた場合でも、この入れ替えにより、第1コントローラが振られたと評価する。また、第2コントローラを振る課題操作に対して第1コントローラが振られた場合でも、この入れ替えにより、第2コントローラが振られたと評価する。
この結果、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0023】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータ(電子機器を含む。)を、上記のゲーム装置として機能させるように構成する。
【0024】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0025】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、プレイヤが複数のコントローラをあべこべに持ってプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理装置の外観を示す模式図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図4】生成される表示画像の一例を示す模式図である。
【図5】課題情報を説明するための模式図である。
【図6】(a)〜(c)全て、履歴情報を説明するための模式図である。
【図7】(a)〜(d)全て、評価の様子を説明するための模式図である。
【図8】(a)〜(e)全て、把持状態の判定を説明するための模式図である。
【図9】(a),(b)共に、操作情報を入れ替える様子を説明するための模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係る操作評価処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図12】(a),(b)共に、再評価の様子を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0030】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、ゲーム用マット106と、外部メモリ107と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ108と、画像処理部109と、音声処理部110と、NIC(Network Interface Card)111と、を備える。
【0031】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0032】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0033】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0034】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
【0035】
インターフェース104を介して接続された、コントローラユニット105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。より詳細には、後述するコントローラ210及びコントローラ220を左右の手で1つずつ把持したプレイヤが、例えば、コントローラ210,220を振る操作(手を振る動作)を行うと、その操作情報等を無線通信により受け付ける。なお、コントローラユニット105の詳細については後述する。
【0036】
インターフェース104を介して接続された、ゲーム用マット106は、床面に置かれて使用され、プレイヤによる踏み操作(ステップ動作)による入力を受け付ける。
ゲーム用マット106は、例えば、略四角平面状に成形されており、マット上が複数の領域に区分けされている。各領域には、例えば、上下左右の各方向への矢印を模したシンボル等がそれぞれ表記されており、プレイヤが各領域を識別可能となっている。また、各領域には、押圧センサやスイッチ等が内部に配置されており、何れかの領域がプレイヤにより押圧(押下)されると、その領域への踏み操作を受け付ける。
【0037】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ107には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ107に記録することができる。
【0038】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0039】
画像処理部109は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や自身が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを自身が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号(映像信号)に変換され画像処理部109に接続されるモニタ(後述するディスプレイ290)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0040】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0041】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0042】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、外部のスピーカ(後述するディスプレイ290のスピーカ)に供給して音声を出力させる。例えば、音声処理部110は、CPU 101による制御の下、ゲームの進行中に発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0043】
NIC 111は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0044】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ107、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。
【0045】
また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、一般的なコンピュータ(汎用のパーソナルコンピュータ等)をゲーム装置として利用することもできる。たとえば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能となる画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。そして、ゲームプログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させると、ゲーム装置として機能する。
【0046】
(コントローラユニットの概要)
図2は、上述したコントローラユニット105の概要を説明するための外観図である。
コントローラユニット105は、図示するような一組のコントローラ210,220とセンサバー230とを含んで構成される。各コントローラ210,220は、所定の接続ケーブルにて接続されている。また、情報処理装置100は、所定のケーブルを介してセンサバー230及びディスプレイ290とそれぞれ接続されている。
【0047】
コントローラ210は、主となるコントローラであり、例えば、テレビ等のリモコンと類似した外観を有し、情報処理装置100とワイヤレスで(無線通信によって)接続される。
一方、コントローラ220は、コントローラ210と接続された状態で使用される補助的なコントローラであり、コントローラ210を介して、情報処理装置100に情報を送信する。
プレイヤは、各コントローラ210,220を左右の手で1つずつ把持して、ゲームをプレイすることになる。なお、情報処理装置100において、コントローラ210を右手で把持し、また、コントローラ220を左手で把持することが、正しい(標準的な)持ち方として定められている。
また、センサバー230は、所定の長さの棒状に形成され、ディスプレイ290の上部に、画面の向きに沿って適宜固定される。このセンサバー230には、両端に1つずつ発光素子231が埋設されている。なお、埋設される発光素子231の数は一例であり、これらの数より多くてもよい。
センサバー230は、情報処理装置100から電源供給を受けて発光素子231を適宜発光させる。
【0048】
コントローラ210は、先端にCCDカメラ211が配置され、先端がディスプレイ290に向けられると、このCCDカメラ211がセンサバー230の2つの発光素子231(2つの発光点)を含む画像を撮影する。また、コントローラ210は、内部に無線通信部を備えており、撮影した画像の情報を、無線通信にて情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、コントローラ210から送られた画像中における2つの発光点の位置関係等に基づいて、コントローラ210の位置及び向き等を適宜取得する。例えば、CPU 101及び画像処理部109等は、コントローラ210から見える2つの発光点の位置関係等を解析して、コントローラ210の空間位置及び、その先端の向き(長手軸線の方向)を算定し、最終的に、プレイヤがコントローラ210を画面上のどこに向けて操作しているか等を取得する。
なお、このようなコントローラ210の位置等の計測は、例えば、垂直同期割り込み(1/60秒)毎に行われる。
【0049】
また、コントローラ210は、内部に、3軸の加速度センサを備えており、コントローラ210の3軸方向の動きを測定することが可能となっている。なお、このような加速度センサの代わりに、角速度センサや傾きセンサ等により、コントローラ210の動きを測定してもよい。
コントローラ210は、このような測定結果(例えば、3軸それぞれの加速度情報)を情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、コントローラ210から送られる測定結果に基づいて、コントローラ210の動きを検出する。例えば、プレイヤがコントローラ210を振る、ひねる、突くといった動作やその移動方向を取得する。
なお、このようなコントローラ210の動きの検出も、例えば、垂直同期割り込み毎に行われる。
【0050】
コントローラ210の上面には、十字形キー212が配置されており、プレイヤが任意の方向を指定した指示入力を行うことができる。また、Aボタン213や、各種ボタン215も上面に配置されており、当該ボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0051】
一方、Bボタン214は、コントローラ210の下面に配置され、その下面に窪みが構成されていることもあり、プレイヤがトリガを引くように操作することができるようになっている。
【0052】
コントローラ210の上面には、複数の小さな孔216が設けられており、内部に埋設されたスピーカからクリアな音声を出力できるようになっている。
【0053】
コントローラ210の上面のインジケータ217は、コントローラ210が複数使用された場合でもプレイヤが識別できるように、適宜点灯する。
また、コントローラ210の上面に用意された電源ボタン218は、例えば、情報処理装置100のオン・オフを指示する。
【0054】
更に、コントローラ210の内部には、バイブレータ等の振動機構が配置され、情報処理装置100から送られる指示情報に応答して、振動を発生させることもできるようになっている。
【0055】
一方、コントローラ220は、内部に、同様の3軸の加速度センサを備えており、コントローラ220の3軸方向の動きを測定することが可能となっている。なお、このような加速度センサの代わりに、角速度センサや傾きセンサ等により、コントローラ220の動きを測定してもよい。
コントローラ220は、このような測定結果(例えば、3軸それぞれの加速度情報)を、コントローラ210を介して情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、同様に、コントローラ220からの測定結果に基づいて、コントローラ220の動きを検出する。例えば、プレイヤがコントローラ220を振る、ひねる、突くといった動作やその移動方向を取得する。
なお、このようなコントローラ220の動きの検出も、例えば、垂直同期割り込み毎に行われる。
【0056】
コントローラ220の上面には、コントロールスティック221が配置されており、プレイヤが任意の方向を指定した指示入力を行うことができる。
この他にも、コントローラ220の先端部には、Cボタン222が配置され、また、コントローラ220の下面には、Zボタン223が配置されており、プレイヤが各種操作を行えるようになっている。
【0057】
以下では、このような一組のコントローラ210,220とセンサバー230との組合せによって、各コントローラ210,220の操作や位置等を得ることについて説明する。なお、コントローラ210等の位置の測定は、センサバー230の発光点(発光素子231)をCCDカメラ211が撮影する手法に限られず、他の手法でも適宜適用可能である。例えば、センサバー230を介した2地点間の無線通信の時差等から、コントローラ210等の位置を求めてもよく、また、超音波や赤外線等を使用して、三角測量の原理にてコントローラ210等の位置を求めてもよい。
【0058】
(ゲーム装置の概要構成)
図3は、本実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。このゲーム装置は、一例として、音楽ゲームを実行するゲーム装置であって、演奏する楽曲に合わせて画面上にオブジェクト(後述する目標オブジェクト)を移動させて表示し、このオブジェクトに対してなされるプレイヤの操作を評価する。以下、本図を参照して説明する。
【0059】
ゲーム装置300は、画像情報記憶部310と、画像生成部320と、課題情報記憶部330と、操作情報取得部340と、履歴情報蓄積部350と、処理制御部360と、楽曲情報記憶部370と、楽曲再生部380とを備える。
【0060】
まず、画像情報記憶部310は、種々の画像情報を記憶する。例えば、音楽ゲームのプレイ中に表示するための背景画像や、再生される楽曲のリズム等に同調して移動させる目標オブジェクト等の画像情報等を記憶する。
なお、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このような画像情報記憶部310として機能しうる。
【0061】
画像生成部320は、処理制御部360に制御され、音楽ゲームの表示画像(ゲーム画像)を生成する。
例えば、画像生成部320は、画像情報記憶部310に記憶された各種画像情報や課題情報記憶部330に記憶された後述する課題情報を適宜読み出し、ゲーム画像を生成する。
【0062】
具体的に画像生成部320は、図4に示すようなゲーム画像を生成する。この図4では、複数種類の目標オブジェクトOC1,OC2,OM1〜OM4が、演奏される楽曲のリズム等に同調して、移動レーンLa(オブジェクトの種類に応じたレーン)に沿って、下方から順次現れてそれぞれ上方まで移動して消えて行く様子を示している。
目標オブジェクトOC1,OC2は、異なる方向を向いたベル(ハンドベル)シンボルを表しており、上述したコントローラ210,220と対応している。つまり、左向きのベルシンボルを表す目標オブジェクトOC1は、通常のプレイヤが左手で把持する(左手で保持すべきと定められている)コントローラ220に対応しており、また、右向きのベルシンボルを表す目標オブジェクトOC2は、通常のプレイヤが右手で把持する(右手で保持すべきと定められている)コントローラ210に対応している。
一方、目標オブジェクトOM1〜OM4は、異なる向きの矢印シンボルを表しており、上述したゲーム用マット106における各シンボル(領域)とそれぞれ対応している。
【0063】
これら目標オブジェクトOC1,OC2,OM1〜OM4は、処理制御部360によって制御され、移動レーンLaの下端(起点)から出現し、移動レーンLa上を移動し、そして、移動レーンLaの上端(終点)にて消滅する。そして、プレイヤには、いずれかの目標オブジェクトOC1,OC2,OM1〜OM4(複数の場合もあり)が判定エリアHA(各目標オブジェクトと同じ形状のオブジェクトを固定して配置したエリア)に到達したタイミングにて、そのオブジェクトの種類に対応した操作が要求される。
つまり、判定エリアHAにてオブジェクト同士がピッタリ重なったタイミングにて、コントローラ210,220を振る操作、又は、ゲーム用マット106を踏む操作が求められている。
例えば、目標オブジェクトOC1(左ベルシンボル)が判定エリアHAまで移動したタイミング(より詳細にはオブジェクト同士がピッタリ重なったタイミング)にて、プレイヤには、左手で保持すべきコントローラ220を振る操作が求められている。同様に、目標オブジェクトOC2(右ベルシンボル)が判定エリアHAまで移動したタイミングにて、プレイヤには、右手で保持すべきコントローラ210を振る操作が求められている。
一方、目標オブジェクトOM1〜OM4が判定エリアHAまで移動したタイミングにて、プレイヤには、ゲーム用マット106の同じシンボル(同じ方向の矢印シンボル)を踏む操作が求められている。
【0064】
なお、図4のゲーム画像では、目標オブジェクト(OC1,OC2,OM1〜OM4)が画面の下方から上方へ移動する場合を示しているが、目標オブジェクトの移動方向はこれに限られず任意である。例えば、画面の上方から下方へ移動させてもよく、他にも、横方向(画面の右側から左側、又は、画面の左側から右側)等へ移動させてもよい。また、判定エリアHAの代わりに、移動レーンLaと直交する判定ラインを表示し、判定のエリアとして用いてもよい。また、移動レーンLaは、ゲーム画像において非表示としてもよい。
更に、目標オブジェクトの形状は、一例であり、他の形状であってもよい。
そして、画像処理部109が、このような画像生成部320として機能しうる。
【0065】
図3に戻って、課題情報記憶部330は、再生される楽曲に応じて、プレイヤに課される(要求される)課題操作の内容を規定する課題情報を記憶する。例えば、再生される楽曲のリズム(テンポ)及び、メロディの音階等に応じて、プレイヤが振るべきコントローラ210,220、又は、プレイヤが踏むべきゲーム用マット106のシンボル(領域)について、その操作タイミングが時系列に規定された課題情報を記憶する。
具体的な課題情報の一例を、図5に示す。この図では、コントローラ210,220、及び、ゲーム用マット106の各シンボルのそれぞれについて、操作タイミングが規定されている様子を模式的に示している。これらの操作タイミングは、楽曲の再生時間(再生カウンタ等)に同期した時系列を基準としてそれぞれ規定されている。
このような課題情報は、処理制御部360(より詳細には、後述する評価部361)が、プレイヤの操作内容を評価するために使用される。例えば、楽曲の再生と同期させて、課題情報が時系列に沿って走査され、正しい操作がプレイヤによって行われたかどうかが順次評価される。
また、課題情報は、画像生成部320が表示画像を生成する際にも使用される。つまり、課題情報の操作タイミングに合わせて、対象の目標オブジェクトが、判定エリアHAに到達するように、各目標オブジェクトが移動制御される。
なお、上述したDVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このような課題情報記憶部330として機能しうる。
【0066】
図3に戻って、操作情報取得部340は、各コントローラ210,220、又は、ゲーム用マット106がプレイヤによって操作された際に、その操作情報を取得する。
具体的に操作情報取得部340は、無線通信部341とマット情報受付部342とを有しており、プレイヤが各コントローラ210,220を振る操作、及び、ゲーム用マット106を踏む操作等の操作情報を取得する。
【0067】
すなわち、無線通信部341は、コントローラ210と順次無線通信を行い、必要な情報を送受信する。
例えば、プレイヤがコントローラ210を振る等の操作を行った際に、無線通信部341は、操作されたコントローラ210の識別子(識別番号等)を含む操作情報を取得する。なお、コントローラ220の操作情報も、コントローラ210を介して送られる。つまり、プレイヤがコントローラ220を振った際には、コントローラ220の識別子を含む操作情報を取得することになる。
そのため、このような操作情報に含まれる識別子によって、コントローラ210,220の何れが操作されたのかを判別できるようになっている。
そして、コントローラユニット105が、このような無線通信部341として機能しうる。
【0068】
また、マット情報受付部342は、ゲーム用マット106から供給されるマット情報(操作情報)を受け付ける。つまり、プレイヤがゲーム用マット106を踏んだ際に、受け付けたマット情報からゲーム用マット106のどのシンボル(領域)が踏まれたのかを取得できるようになっている。
なお、インターフェース104等が、このようなマット情報受付部342として機能しうる。
【0069】
履歴情報蓄積部350は、操作情報取得部340が取得した操作情報と、課題情報記憶部330に記憶される対応する課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積する。
例えば、履歴情報蓄積部350は、コントローラ210,220からの操作情報を操作情報取得部340が取得した際に、そのタイミングに対応するコントローラ210,220についての課題情報を課題情報記憶部330から読み出し、これら操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積する。
具体的に履歴情報蓄積部350は、コントローラ210が振られ、コントローラ210の識別子を含む操作情報が取得された際に、そのタイミングにおけるコントローラ210,220の課題情報を課題情報記憶部330から読み出し、図6(a)に示すような履歴情報を生成する。
同様に、コントローラ220が振られ、コントローラ220の識別子を含む操作情報が取得された際に、そのタイミングにおけるコントローラ210,220の課題情報を読み出し、図6(b)に示すような履歴情報を生成する。
また、コントローラ210,220が同時期に振られ、各識別子を含む操作情報がそれぞれ取得された際に、履歴情報蓄積部350は、図6(c)に示すような履歴情報を生成する。
そして、履歴情報蓄積部350は、このようにして生成した履歴情報を蓄積して保存する。
【0070】
図3に戻って、処理制御部360は、ゲーム装置300全体を制御する。例えば、処理制御部360は、評価部361、把持状態判定部362、及び、評価制御部363を含んで構成される。
【0071】
評価部361は、操作情報取得部340が取得した操作情報と、課題情報記憶部330に記憶された課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する。
例えば、図7(a)に示すように、課題となるコントローラ210の操作タイミングT1に対して、コントローラ210がタイミングT2にて振られた場合(操作情報の識別子がコントローラ210の場合)に、評価部361は、正しい操作が行われたと評価する。なお、一例として、タイミングT1,T2のように、完全に一致していない場合でも、両者に重なる期間があれば正しい操作が行われたと評価するものとする。
また、図7(b)に示すように、課題となるコントローラ220の操作タイミングT3に対して、コントローラ220がタイミングT4にて振られた場合(操作情報の識別子がコントローラ220の場合)にも、評価部361は、正しい操作が行われたと評価する。
同様に、ゲーム用マット106においても、課題となるシンボル(領域)の操作タイミングに対して、同じシンボルが同等のタイミングにて踏まれた場合にも、評価部361は、正しい操作が行われたと評価する。
【0072】
一方、図7(c)に示すように、課題となるコントローラ210の操作タイミングT1に対して、コントローラ220がタイミングT5にて振られた場合(操作情報の識別子がコントローラ220の場合)に、評価部361は、誤操作が行われたと評価する。つまり、タイミングは同等であっても、操作対象が異なっているため、誤操作と評価する。
また、図7(d)に示すように、課題となるコントローラ220の操作タイミングT3に対して、コントローラ210がタイミングT6にて振られた場合(操作情報の識別子がコントローラ210の場合)にも、評価部361は、誤操作が行われたと評価する。
同様に、ゲーム用マット106においても、課題となるシンボルの操作タイミングに対して、異なるシンボルが同等のタイミングにて踏まれた場合にも、評価部361は、誤操作が行われたと評価する。
この他にも、課題となる操作タイミングと重ならない操作がなされた場合等にも、評価部361は、誤操作が行われたと評価する。
【0073】
図3に戻って、把持状態判定部362は、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報に基づいて、プレイヤによる各コントローラ210,220の把持状態(保持状態)が正しいか否かを判定する。
まず、把持状態判定部362は、履歴情報蓄積部350に蓄積された直近の履歴情報を所定数読み出し、操作情報と課題情報との対応を検証する。例えば、把持状態判定部362は、図8(a),(b)に示すような履歴情報を所定数読み出して、各履歴情報について、操作情報(識別子)のコントローラが課題情報のどちらのコントローラと合致しているか(タイミングに重なりがあるか)を検証する。つまり、図8(a)の履歴情報では、操作情報のコントローラ210が、課題情報の同じコントローラ210と合致しているため、図8(c)に示すような対応関係となる。一方、図8(b)の履歴情報では、操作情報のコントローラ220が、課題情報の異なる方のコントローラ210と合致しているため、図8(d)に示すような対応関係となる。
すなわち、課題情報の同じコントローラと合致する場合には、図8(e)に示すエリアAR1の何れかに「○」が入ることになる。一方、課題情報の異なる方のコントローラと合致する場合には、図8(e)に示すエリアAR2の何れかに「○」が入ることになる。
【0074】
このような各履歴情報についての検証を終えると、把持状態判定部362は、検証結果から、図8(e)に示すエリアAR1の「○」の数と、エリアAR2の「○」の数を集計し、全体(検証した履歴情報の数)における両者の割合を求める。
そして、把持状態判定部362は、求めた割合等に基づいて、各コントローラ210,220の把持状態が正しいか否かを判定する。
例えば、エリアAR1の割合の方が、エリアAR2の割合よりも大きく、かつ、所定の基準値を超えている場合に、把持状態判定部362は、各コントローラ210,220の把持状態が正しい(プレイヤが各コントローラ210,220を正しく保持している)と判定する。
一方、エリアAR2の割合の方が、エリアAR1の割合よりも大きく、かつ、所定の基準値を超えている場合に、把持状態判定部362は、各コントローラ210,220の把持状態が正しくない(プレイヤが誤って各コントローラ210,220を左右あべこべに保持している)と判定する。
それ以外の場合は、各コントローラ210,220の把持状態が判定できないため、把持状態判定部362は、判定を保留する(どちらとも判定しない)。
なお、このような把持状態の判定手法は一例であり、履歴情報を用いた他の手法により各コントローラ210,220の把持状態を適宜判定してもよい。
【0075】
図3に戻って、評価制御部363は、把持状態判定部362によって把持状態が正しくないと判定された場合に、各コントローラ210,220の操作情報を入れ替えて評価部361に評価させる。
つまり、プレイヤが誤って各コントローラ210,220を左右あべこべに持っているため、評価制御部363は、操作情報取得部340がコントローラ210,220から操作情報を取得した際に、その中の識別子を他方のコントローラの識別子に入れ替えて、評価部361に評価させる。
例えば、図9(a)に示すように、課題となるコントローラ210の操作タイミングT1に対して、コントローラ220が振られた場合に、評価制御部363は、操作情報の識別子をコントローラ210の識別子に入れ替える。そのため、評価部361は、操作タイミングT1に対して、コントローラ210がタイミングT2にて振られたと判定し、正しい操作が行われたと評価する。
同様に、図9(b)に示すように、課題となるコントローラ220の操作タイミングT1に対して、コントローラ210が振られた場合に、評価制御部363は、操作情報の識別子をコントローラ220の識別子に入れ替える。そのため、評価部361は、操作タイミングT2に対して、コントローラ220がタイミングT4にて振られたと判定し、正しい操作が行われたと評価する。
なお、評価制御部363は、操作情報のコントローラ210,220(識別子)を入れ替えて評価させる代わりに、課題情報の方のコントローラ210,220の情報を入れ替えて評価部361に評価させてもよい。
【0076】
図3に戻って、楽曲情報記憶部370は、音楽ゲームの伴奏として演奏される楽曲情報を複数記憶する。例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データのような所定形式の楽曲情報を記憶する。そして、プレイヤは、好みの楽曲を選んで、その再生音(楽曲音)に合わせて音楽ゲームをプレイできるようになっている。
また、楽曲情報記憶部370は、各楽曲について、リズム(テンポ)や再生時間等のような楽曲の関連情報も記憶している。
なお、上述したDVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このような楽曲情報記憶部370として機能しうる。
【0077】
楽曲再生部380は、処理制御部360に制御され、音楽ゲームの楽曲音を再生する。
例えば、楽曲再生部380は、ゲーム開始前(プレイ前)に、プレイヤによって選曲された楽曲情報を楽曲情報記憶部370から読み出しておき、ゲーム開始後(プレイ中)に、この楽曲情報を再生して楽曲音を出力する。
なお、楽曲の再生手法はこれに限られず任意である。例えば、楽曲情報を、プレイ中に順次読み出しながら再生するようにしてもよい。
そして、上述した音声処理部110が、このような楽曲再生部380として機能しうる。
【0078】
(ゲーム装置の動作の概要)
以下、このような構成のゲーム装置300の動作について図面を参照して説明する。図10は、音楽ゲームにおいて実行される操作評価処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図を参照してゲーム装置300の動作について説明する。
【0079】
まず、ゲーム装置300は、操作情報(識別子)の入れ替えの設定をクリアする(ステップS401)。
すなわち、ゲームを開始するに当たって、プレイヤが各コントローラ210,220を左右の手で正しく持っているものとして、入れ替えの設定をクリアする。
【0080】
ゲーム装置300は、楽曲の再生を開始し、またゲーム画像の生成を開始する(ステップS402)。つまり、楽曲再生部380は、選択された楽曲情報に基づいて楽曲音を再生し、再生に伴う音声信号をディスプレイ290に供給して、ディスプレイ290のスピーカから楽曲音を出力させる。また、画像生成部320は、上述した図4に示すような表示画像を生成し、この映像信号をディスプレイ290に供給して、ディスプレイ290に表示させる。
【0081】
ゲーム装置300は、再生する楽曲に合わせて、目標オブジェクトを移動させる(ステップS403)。つまり、画像生成部320は、処理制御部360に制御され、図4に示すような目標オブジェクトOC1,OC2,OM1〜OM4を楽曲のリズム等に同調して移動させる。
そして、プレイヤは、このような目標オブジェクト(OC1,OC2,OM1〜OM4)が移動するのを目で追いながら、何れかの目標オブジェクトが判定エリアHAに到達したタイミングで、対応する操作を行うことになる。つまり、判定エリアHAに到達した目標オブジェクトに応じて、コントローラ210,220を振る操作や、ゲーム用マット106を踏む操作をプレイヤが行うことになる。このため、ゲーム装置300は、プレイヤにより行われた操作情報を順次取得する。
【0082】
ゲーム装置300は、操作情報と課題情報とに基づいて、プレイヤの操作を順次評価する(ステップS404)。つまり、評価部361は、操作情報取得部340が取得した操作情報と、課題情報記憶部330に記憶された課題情報とを比較して、プレイヤの操作内容を評価する。
具体的には、上述した図7(a)〜(d)に示すように、課題情報とプレイヤの操作情報とを時系列に比較し、プレイヤの操作を評価する。
【0083】
ゲーム装置300は、操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を蓄積する(ステップS405)。
すなわち、履歴情報蓄積部350は、操作情報取得部340が取得したコントローラ210,220の操作情報と、課題情報記憶部330に記憶される対応する課題情報とを対応付けた履歴情報を生成する。つまり、上述した図6(a)〜(c)に示すような履歴情報を生成して蓄積する。
【0084】
ゲーム装置300は、所定数の履歴情報の蓄積が完了したか否かを判別する(ステップS406)。つまり、プレイヤによる各コントローラ210,220の把持状態を判定できる程度の履歴情報の蓄積が完了したかどうかを判定する。
ゲーム装置300は、履歴情報の蓄積が完了していないと判別すると(ステップS406;No)、後述するステップS410に処理を進める。
【0085】
一方、履歴情報の蓄積が完了していると判別した場合に(ステップS406;Yes)、ゲーム装置300は、各コントローラ210,220の把持状態を判定する(ステップS407)。
すなわち、把持状態判定部362は、履歴情報蓄積部350に蓄積された直近の履歴情報を所定数読み出し、操作情報と課題情報との対応をそれぞれ検証する。各履歴情報についての検証を終えると、把持状態判定部362は、検証結果から、各コントローラ210,220の把持状態が正しいか否かを判定する。
例えば、把持状態判定部362は、上述した図8(c),(d)に示すような検証結果から、上述した図8(e)に示すエリアAR1の「○」の数と、エリアAR2の「○」の数を集計し、全体(検証した履歴情報の数)における両者の割合を求める。
そして、把持状態判定部362は、求めた割合等に基づいて、各コントローラ210,220の把持状態が正しいか否かを判定する。
【0086】
ゲーム装置300は、把持状態が正しいと判定されたか否かを判別する(ステップS408)。つまり、履歴情報から各コントローラ210,220が正しく把持されているかどうかを判別する。
ゲーム装置300は、把持状態が正しいと判別すると(ステップS408;Yes)、後述するステップS410に処理を進める。
【0087】
一方、把持状態が正しくないと判別した場合に(ステップS408;No)、ゲーム装置300は、操作情報(識別子)を入れ替える(ステップS409)。
すなわち、プレイヤが誤って各コントローラ210,220を左右あべこべに持っているため、評価制御部363は、操作情報取得部340がコントローラ210,220の操作情報を取得した際に、この中の識別子を他方のコントローラの識別子に入れ替えて、評価部361に評価させる。
【0088】
ゲーム装置300は、ゲームが終了したか否かを判別する(ステップS410)。つまり、1回(1曲分)の音楽ゲームが終了したかどうかを判別する。
ゲーム装置300は、ゲームが終了していないと判別すると(ステップS410;No)、上述したステップS403に処理を戻す。そして、ステップS403〜S410の処理を繰り返し実行する。
一方、ゲームが終了したと判別した場合に(ステップS410;Yes)、ゲーム装置300は、所定の終了メッセージや総合得点等を表示した後、操作評価処理を終える。
【0089】
このような操作評価処理により、履歴情報から各コントローラ210,220の把持状態を判定し、各コントローラ210,220の把持状態が正しくないと判定された場合に、各コントローラ210,220から取得した操作情報の識別子を他方のコントローラの識別子に入れ替えて評価する。
【0090】
この結果、プレイヤが各コントローラ210,220を誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【実施例2】
【0091】
上記の実施形態では、各コントローラ210,220の把持状態が正しくないと判定された場合に、各コントローラ210,220から取得した操作情報の識別子を入れ替えて評価する場合について説明した。
つまり、プレイヤが各コントローラ210,220を誤って保持していると判定された以降について、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
これに加えて、誤って保持していると判定された以前の操作についても、遡って評価をやり直してもよい。
以下、判定以前の操作についても遡って再評価し直すことを特徴とした本発明の他の実施形態に係るゲーム装置について、図11を参照して説明する。
【0092】
図11に示すように、ゲーム装置500は、画像情報記憶部310と、画像生成部320と、課題情報記憶部330と、操作情報取得部340と、履歴情報蓄積部350と、処理制御部560と、楽曲情報記憶部370と、楽曲再生部380とを備える。
なお、画像情報記憶部310〜履歴情報蓄積部350、楽曲情報記憶部370、及び、楽曲再生部380は、上述した図3のゲーム装置300と同じ構成となっている。
【0093】
処理制御部560は、評価部361、把持状態判定部362、評価制御部363、及び、再評価部561を含んで構成される。
つまり、処理制御部560は、上述した図3のゲーム装置300における処理制御部360の構成に再評価部561を加えた構成となっている。
【0094】
再評価部561は、把持状態判定部362によって把持状態が正しくないと判定された場合に、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報を基に、プレイヤによる過去分の操作について、操作情報の識別子を入れ替えて評価し直す。
つまり、履歴情報蓄積部350から各履歴情報を読み出し、コントローラ210,220についての操作情報であった場合に、その中の識別子を他方のコントローラの識別子に入れ替えて、課題情報と比較して評価する。
例えば、図12(a)に示すように、履歴情報における操作情報がコントローラ210の操作であった場合、再評価部561は、この操作情報の識別子をコントローラ220の識別子に入れ替え、課題情報におけるコントローラ220の操作タイミングと比較してプレイヤの操作を再評価する。
同様に、図12(b)に示すように、履歴情報における操作情報がコントローラ220の操作であった場合、再評価部561は、この操作情報の識別子をコントローラ210の識別子に入れ替え、課題情報におけるコントローラ210の操作タイミングと比較してプレイヤの操作を再評価する。
なお、再評価部561は、このように操作情報の方の識別子を入れ替えて再評価する代わりに、課題情報の方のコントローラ210,220の情報を入れ替えて再評価してもよい。
【0095】
この場合、各コントローラ210,220の把持状態が正しくないと判定されたことをきっかけに、それ以前の操作についても、遡って評価をやり直すため、全体を通してプレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0096】
上記の実施形態では、各コントローラ210,220をプレイヤが左右の手で把持(保持)する場合について説明したが、各コントローラ210,220を保持する部位は、このようなプレイヤの手に限られず他の部位であってよい。例えば、各コントローラ210,220をプレイヤの左右の足(すねや腿等)にて保持するようにし、左右の足の上げ下げを評価する場合等にも、適宜適用可能である。
【0097】
また、上記の実施形態では、コントローラ210,220を用いる場合について説明したが、同じコントローラ210を2つ用いる場合にも、適宜適用可能である。
この場合、各コントローラ210の識別子は、互いに異なっており、それぞれのコントローラ210のインジケータ217には、その識別子に応じて異なる表示がなされるようになっている。そのため、このインジケータ217の表示により、左手で把持すべきコントローラ210と右手で把持すべきコントローラ210とがプレイヤに示されるものとする。
そして、操作情報取得部340(無線通信部341)は、この識別子を含んだ操作情報を各コントローラ210からそれぞれ取得することになる。つまり、同じコントローラ210を2つ用いる場合でも、同様に操作情報の識別子から、どちらのコントローラ210が振られたのかが判別できるようになっている。
そのため、上記と同様に、履歴情報蓄積部350は、各コントローラ210の操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積し、そして、把持状態判定部362は、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報に基づいて、プレイヤによる各コントローラ210の把持状態(保持状態)が正しいか否かを判定する。
そして、把持状態が正しくないと判定されると、評価制御部363は、各コントローラ210から取得した操作情報の識別子を他方のコントローラ210の識別子に入れ替えて評価する。また同様に、再評価部561も、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報を基に、プレイヤによる過去分の操作について、各コントローラ210の操作情報の識別子を他方のコントローラ210の識別子に入れ替えて評価し直す。
このように同じコントローラ210を2つ用いる状況で、プレイヤが各コントローラ210を誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0098】
更に、上記の実施形態では、1組のコントローラとして、合計2つのコントローラを操作する場合について説明したが、1組のコントローラ数は2つに限られず3つ以上であってもよい。例えば、2つのコントローラを左右の手で把持し、もう1つのコントローラを首から下げて保持するようにし、合計3つのコントローラを操作する場合にも適宜適用可能である。
具体的に、コントローラAを右手で保持(把持)すべきと定められており、また、コントローラBを左手で保持すべきと定められており、そして、コントローラCを首から下げて保持すべきと定められているとする。
この場合も、各コントローラA〜Cの識別子は、互いに異なっており、履歴情報蓄積部350は、各コントローラA〜Cの操作情報と課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積する。そして、把持状態判定部362は、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報に基づいて、プレイヤの各部位に対応する各コントローラA〜Cの保持状態が正しいか否かを判定する。つまり、把持状態判定部362は、3つとも正しく保持されている場合、1つが正しく残りの2つが誤って保持されている場合、若しくは、3つとも誤って保持されている場合の何れかを判定することになる。
【0099】
例えば、プレイヤがコントローラAを左手で保持し、コントローラBを右手で保持し、コントローラCを首から下げて保持している場合、把持状態判定部362は、1つが正しく、残りの2つが誤った部位にて保持されていると判定する。つまり、コントローラA,Bが、保持されるべき左右の手で正しく保持されておらず、これら左右の手であべこべに保持していると判定する。
このように判定されると、評価制御部363は、コントローラA,Bから取得した操作情報の識別子を、左右の手にて保持されるべきコントローラの識別子に入れ替えて、評価部361に評価させる。
つまり、評価制御部363は、識別子がコントローラAの操作情報を取得すると、その識別子を、左手(そのコントローラAが誤って保持されている左手)にて本来保持されるべきコントローラBの識別子に入れ替える。また、識別子がコントローラBの操作情報を取得すると、その識別子を、右手にて本来保持されるべきコントローラAの識別子に入れ替える。なお、識別子がコントローラCの操作情報を取得した場合は、識別子はそのままで、入れ替えは行わない。
同様に、再評価部561も、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報を基に、プレイヤによる過去分の操作について、コントローラA,Bの操作情報の識別子を、左右の手にて本来保持されるべきコントローラの識別子に入れ替えて、評価し直す。
【0100】
この他にも、例えば、プレイヤがコントローラAを首から下げて保持し、コントローラBを右手で保持し、コントローラCを左手で保持している場合、把持状態判定部362は、3つ全てが誤った部位にて保持されていると判定する。つまり、コントローラA〜Cが、保持されるべき左右の手及び首で正しく保持されておらず、これら各部位で取り違えて保持していると判定する。
このように判定されると、評価制御部363は、コントローラA〜Cから取得した操作情報の識別子を、各部位にて保持されるべきコントローラの識別子に入れ替えて、評価部361に評価させる。
つまり、評価制御部363は、識別子がコントローラAの操作情報を取得すると、その識別子を、首(そのコントローラAが誤って保持されている首)にて本来保持されるべきコントローラCの識別子に入れ替える。また、識別子がコントローラBの操作情報を取得すると、その識別子を、右手にて本来保持されるべきコントローラAの識別子に入れ替える。そして、識別子がコントローラCの操作情報を取得すると、その識別子を、左手にて本来保持されるべきコントローラBの識別子に入れ替える。
同様に、再評価部561も、履歴情報蓄積部350に蓄積された履歴情報を基に、プレイヤによる過去分の操作について、コントローラA〜Cの操作情報の識別子を、各部位にて本来保持されるべきコントローラの識別子に入れ替えて、評価し直す。
この場合も、プレイヤが各コントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
【0101】
上記実施形態では、評価制御部363等が、コントローラからの操作情報を入れ替えるために、操作情報内の識別子を入れ替える場合について説明したが、コントローラからの操作情報を入れ替える手法は、これに限られず任意である。
例えば、評価制御部363等が、誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報を生成し直すようにしてもよい。
【0102】
上記実施形態では、誤って保持されていると判定されたコントローラについて、評価制御部363が、直ちに、操作情報(識別子等)を直ちに入れ替える場合について説明した。
しかしながら、そのような場合に、一旦プレイヤに注意を促した後、プレイヤがコントローラの保持を改めない場合に、評価制御部363が、誤って保持されているコントローラの操作情報を入れ替えるようにしてもよい。
例えば、把持状態判定部362が、コントローラの保持状態が正しくないと判定すると、処理制御部360(560)は、画像生成部320を制御して、コントローラが正しく保持されていない旨を報知する注意メッセージを、ゲーム画面に表示させる。そして、把持状態判定部362は、注意メッセージを表示した以降に蓄積された履歴情報(操作情報と課題情報との関係)に基づいて、再度、各コントローラの保持状態が正しいか否かを判定する。
ここで、保持状態が正しいと判定された場合、プレイヤがコントローラの保持を改めた(正しく持ち直した)と判別できるため、評価制御部363は、操作情報(識別子)の入れ替えを行わない。
一方、保持状態が正しくないと判定された場合、依然として、コントローラを誤って保持したままプレイしていると判別できるため、評価制御部363は、上記と同様に、誤って保持されている部位のコントローラの操作情報を、その部位にて本来保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替える。
この場合、コントローラの保持についてプレイヤに注意を促し、プレイヤ自らがコントローラの保持を改める機会を与えることができる。また、依然として、コントローラを誤って保持したままプレイしている場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することができる。
また、再評価部561は、把持状態判定部362が注意メッセージを表示した以前の操作について、上記と同様に再評価することもできるが、プレイヤがコントローラの保持を改めた(正しく持ち直した)場合に限り、再評価するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤが複数のコントローラを誤って保持したままプレイした場合でも、プレイヤの操作を適切に評価することに好適な、ゲーム装置、操作評価方法、および、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0104】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラユニット
106 ゲーム用マット
107 外部メモリ
108 DVD−ROMドライブ
109 画像処理部
110 音声処理部
111 NIC
210,220 コントローラ
230 センサバー
290 ディスプレイ
300,500 ゲーム装置
310 画像情報記憶部
320 画像生成部
330 課題情報記憶部
340 操作情報取得部
350 履歴情報蓄積部
360,560 処理制御部
370 楽曲情報記憶部
380 楽曲再生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤ身体の予め定められた各部位にてそれぞれ保持されるべき複数のコントローラを使用した操作を評価するゲーム装置であって、
プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像を生成する画像生成部と、
プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する操作情報取得部と、
取得した当該操作情報と当該課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する評価部と、
当該操作情報と当該課題情報とを対応付けた履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて前記評価部に評価させる評価制御部と、を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
一組のコントローラがプレイヤの左右の手を含む複数の部位にて個々に保持され、当該各コントローラを使用したプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、
プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報を記憶する課題情報記憶部と、
記憶される当該課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像を生成する画像生成部と、
当該表示画像にて提示した課題内容に応答して、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する操作情報取得部と、
取得した当該操作情報と記憶される当該課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する評価部と、
当該操作情報と当該課題情報とを対応付けた履歴情報を生成して蓄積する履歴情報蓄積部と、
蓄積された当該履歴情報に基づいて、プレイヤの各部位に対応する各コントローラの保持状態が正しいか否かを判定する判定部と、
当該保持状態が正しくないと判定された場合に、正しくない部位に対応するコントローラの操作情報を、当該正しくない部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて前記評価部に評価させる評価制御部と、を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載されたゲーム装置であって、
前記判定部は、前記履歴情報蓄積部に蓄積された直近の所定数の履歴情報において、課題情報と操作情報との合致割合を、そのまま比較した場合と、操作情報をコントローラ毎に入れ替えて比較した場合とでそれぞれ求め、両者の合致割合の関係に基づいて、各部位に対応する各コントローラの保持状態が正しいか否かを判定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載されたゲーム装置であって、
前記判定部により当該保持状態が正しくないと判定された場合に、前記履歴情報蓄積部に蓄積された履歴情報を基に、正しくない部位に対応する過去分の操作情報を、当該正しくない部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて評価し直す再評価部を更に備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤ身体の予め定められた各部位にてそれぞれ保持されるべき複数のコントローラ、描画部、操作取得部、及び、演算処理部を有するゲーム装置における操作評価方法であって、
前記描画部が、プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像を生成する画像生成ステップと、
前記操作取得部が、プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する操作情報取得ステップと、
前記演算処理部が、取得した当該操作情報と当該課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する評価ステップと、
前記演算処理部が、当該操作情報と当該課題情報とを対応付けた履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて前記評価ステップにて評価させる評価制御ステップと、を備える、
ことを特徴とする操作評価方法。
【請求項6】
プレイヤ身体の予め定められた各部位にてそれぞれ保持されるべき複数のコントローラを使用した操作を評価するコンピュータを、
プレイヤに課される各コントローラの課題操作を規定する課題情報に基づいて、プレイヤに課題内容を提示するための表示画像を生成する画像生成部、
プレイヤにより操作された各コントローラの操作情報を取得する操作情報取得部、
取得した当該操作情報と当該課題情報との関係に基づいて、プレイヤの操作を評価する評価部、
当該操作情報と当該課題情報とを対応付けた履歴情報に基づいて、誤った部位に保持されているコントローラの操作情報を、当該誤った部位にて保持されるべきコントローラの操作情報に入れ替えて前記評価部に評価させる評価制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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