説明

ゲーム装置及びプログラム

【課題】比較的小規模なハードウェア構成であっても、スタンドアロン型のゲームで他のプレイヤによるゲームの進行結果を反映させるネットワークゲームに類似したゲーム性を実現する。
【解決手段】自ゲーム装置と他ゲーム装置で同じゲームが実行される。このゲームは、基本的にはプレイの同時性が必要なく、互いに無関係に進行できるスタンドアロン型のゲームであって、ゲーム装置毎のゲームの進行状況に応じて、仮想空間401に配置された敵キャラクタ402が倒され、鍵付き扉403が解錠される。また、プレイヤキャラクタが新たな階層に進む度にユニークなダンジョン411のうちの当該階層の部分が生成される。自ゲーム装置と他ゲーム装置は、互いに通信接続してゲーム進行状況情報をやりとりすることができ、例えば、自ゲーム装置のゲームの進行状況に他ゲーム装置のゲームの進行状況を反映させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤによる入力装置の操作に従って他のゲーム装置とは無関係にゲームを進行させつつ、該他のゲーム装置におけるゲームの進行状況をゲームの進行に反映させるゲーム装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数のプレイヤでビデオゲームをプレイする場合の形態としては、単一のビデオゲーム装置に複数の入力装置を接続し、各プレイヤが別々の入力装置を操作して各々のプレイヤキャラクタを共通の仮想空間で行動させるものがある。また、複数のゲーム装置を、ネットワークを介して相互に通信接続させ、当該ゲーム装置を操作するプレイヤの協力によりゲームを進行させるネットワークゲームがある。
【0003】
前者のタイプのゲームは、一般に、複数のプレイヤが同じ画面を見てゲームを進めるので、一人のプレイヤだけでゲームを進めるスタンドアロン型のゲームとゲーム性に大きな差異が生じない。そこで、各プレイヤが操作する入力装置に携帯ゲーム機を採用し、携帯ゲーム機が備える画面にプレイヤ独自のマップを表示すると共に、各プレイヤのプレイヤキャラクタが一定の条件の下に互いのマップを行き来することができるようにしたゲームがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、後者のネットワークゲームは、スタンドアロン型のゲームとは全く異なるゲーム性を実現することができるものの、ゲームの進行において協力したり競争したりすることができるプレイヤは、同時にゲームをプレイしているプレイヤだけに限られる。そこで、各プレイヤの所持アイテムをサーバ装置に登録しておき、他のプレイヤからの支援を求めるプレイヤがサーバ装置に登録された他のプレイヤ(同時にプレイしていない者でもよい)の所持アイテムを利用できるようにして擬似的なネットワークゲームを実現するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−329662号公報
【特許文献2】特許3873075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のゲームでは、一般的なネットワークゲームと同様に複数のプレイヤによるプレイの同時性が求められる。一時的なゲームの中断はあっても、ゲームの進行のためには、他のプレイヤが入力装置として使用する携帯ゲーム機は起動状態になければならない。一方、特許文献2の疑似ネットワークゲームでは、複数のプレイヤによるプレイの同時性は求められないものの、サーバ装置を介在させる必要があるなど、一定規模のハードウェア資源を用意しなければならない。
【0007】
本発明は、比較的小規模なハードウェア構成であっても、他のプレイヤとは基本的に無関係にゲームを進めるスタンドアロン型のゲームで、他のプレイヤによるゲームの進行結果を反映させるネットワークゲームに類似したゲーム性を実現することができるゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるゲーム装置は、同一のゲームを実行する他のゲーム装置とは無関係に該ゲームを進行させることが可能であるとともに、前記他のゲーム装置と通信接続して該他のゲーム装置からデータを受信することが可能なゲーム装置であって、ゲームの進行状況を示す所定のゲームデータを記憶するゲームデータ記憶手段と、プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記他のゲーム装置とは無関係に前記ゲームを進行するゲーム進行手段と、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行結果に基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する進行時データ更新手段と、前記他のゲーム装置との通信接続により該他のゲーム装置において記憶されているゲームデータを受信するゲームデータ受信手段と、前記ゲームデータ受信手段が前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する受信後データ更新手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記ゲーム装置は、同一のゲームを実行する他のゲーム装置とは無関係に(同時性を要することなく)ゲームを進行させることが可能なものとなっている。ここで、ゲームの進行状況を示す所定のゲームデータがゲームデータ記憶手段に記憶されるが、このゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータは、他のゲーム装置とは無関係にプレイヤによる入力装置の操作に従って進行されたゲームの進行結果に基づいて更新される。そして、上記ゲーム装置は、他のゲーム装置とは無関係に、同時性を要することなくゲームを進めていても、無関係にゲームが進めてられいる他のゲーム装置からデータを受信することができ、他のゲーム装置から受信したゲームデータに基づいても、ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータが更新される。
【0010】
これにより、基本的には他のゲーム装置とは無関係にゲームを進行させるスタンドアロン型のゲームで、他のプレイヤ(他のゲーム装置でゲームを行うプレイヤ)によるゲームの進行結果を反映させるネットワークゲームに類似したゲーム性を実現することが可能となる。また、ゲームの進行にサーバ装置を介在させる必要がない(サーバ装置を介してゲーム装置同士が通信接続されるにしても、データの送受信を仲介する役割だけを担うのであって、ゲームの進行に特有の役割を担うことはない)ので、比較的小規模なハードウェア構成で複数のプレイヤによるゲームの進行を擬似的に実現することができるものとなる。
【0011】
なお、上記ゲーム装置は、前記ゲームデータ受信手段により前記他のゲーム装置からゲームデータを受信するときに、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータを該他のゲーム装置に送信するゲームデータ送信手段をさらに備えるものとしてもよい。前記ゲームデータ送信手段から送信されたゲームデータは、前記他のゲーム装置が備えるゲームデータ受信手段によって受信され、該他のゲーム装置が備えるゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータを更新させるものとなる。
【0012】
上記ゲーム装置において、前記ゲームデータは、前記ゲームが進行されるマップに関連するデータのうちで該ゲームの進行状況に応じて内容が異なるものとなるマップ関連データを含むものであってもよい。この場合において、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータのうちの前記マップ関連データを、前記他のゲーム装置から受信したマップ関連データが示すゲームの進行状況に応じた内容に更新するものとすることができる。
【0013】
この場合には、基本的には無関係にゲームを進行している他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す進行状況に応じた内容で上記ゲーム装置のゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータに含まれるマップ関連データが更新され、マップの状況が変わってくることとなる。このようにゲームの進行状況を直接的に示すマップが他のゲーム装置でのゲームの進行状況に応じて変わることで、複数のプレイヤによりゲームが進められることの印象が強くなる。
【0014】
上記ゲーム装置で前記ゲームデータが前記マップ関連データを含むものである場合において、前記マップは、前記他のゲーム装置において進行されるゲームと同じ形態で、プレイヤのゲームの進行を妨害するとともにゲームの進行状況に応じて状態が変化する妨害オブジェクトを初期状態においてマップ上の同じ位置に配置している共通マップを含み、前記マップ関連データは、前記妨害オブジェクトの状態を示すデータを含むものであってもよい。この場合には、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態を、前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態に更新する妨害オブジェクト状態更新手段を含むものとすることができる。
【0015】
この場合には、他のゲーム装置において進行されていたゲームでマップから妨害オブジェクトが排除されていれば、該他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データに従って上記ゲーム装置のゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータに含まれるマップ関連データにおける妨害オブジェクトの状態を、該妨害オブジェクトが排除された状態に更新させることもできる。これにより、上記ゲーム装置のプレイヤが妨害オブジェクトの攻略に手間取っても、他のゲーム装置のプレイヤの協力で妨害オブジェクトを排除してゲームを先に進行させることができるようになる。
【0016】
なお、前記妨害オブジェクト状態更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態よりも、前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態の方がプレイヤのゲーム進行にとって有利な状態となっているときに、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態を更新するものとすることができる。
【0017】
ここで、前記マップは、前記他のゲーム装置において進行されるゲームと同じ形態で、該マップの所定の位置に何らのオブジェクトも配置しない状態でゲームの進行が妨害され、ゲームの進行に応じて所定のオブジェクトを所定の位置に配置することで進行の妨害が解除されることとなる共通マップを含むものであってもよい。この場合、何らのオブジェクトも配置されていない状態が前記妨害オブジェクトの配置された状態とも考えることができる。
【0018】
上記ゲーム装置で前記ゲームデータが前記マップ関連データを含むものである場合において、前記マップは、同一のゲームを実行していてもゲーム装置毎に異なる形態のものが生成されるダンジョンマップを含み、前記マップ関連データは、前記ダンジョンマップの形態を示すデータを含むものであってもよい。この場合には、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すダンジョンマップに、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すダンジョンマップを結合し、該結合したダンジョンマップを示すマップ関連データを、前記ゲームデータ記憶手段に新たに記憶させるダンジョンマップ結合手段を含むものとすることができる。
【0019】
この場合には、上記ゲーム装置と他のゲーム装置とでは異なる形態のダンジョンマップが生成されることとなるが、該他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すダンジョンマップを、上記ゲーム装置で生成されたダンジョンマップに結合させることができる。このようにダンジョンマップが結合されることで、ゲームにおける攻略要素を増やしたり、攻略を容易にしたりすることができるようになり、ゲームの進行の幅を広げることができる。
【0020】
なお、前記ダンジョンマップの結合とは、例えば、自らのゲーム装置において生成されたダンジョンマップを、前記他のゲーム装置において生成されたダンジョンマップと(所定の通路などを形成することで)繋げ、ダンジョンマップ全体の大きさを拡張することであってもよい。一方、ゲーム装置間でダンジョンマップの大きさは変わらないが、それぞれに異なる形態の道が形成されることとなるダンジョンマップでは、自らのゲーム装置において生成されたダンジョンマップを、前記他のゲーム装置において生成されたダンジョンマップと重ね、ダンジョンマップ上の道を増やすことであってもよい。
【0021】
上記ゲーム装置で前記ゲームデータが前記マップ関連データを含むものである場合において、前記マップは、複数種類のオブジェクトのうちからゲームの進行に応じて選択されたオブジェクトを所定の位置に配置するオブジェクト配置マップを含み、前記マップ関連データは、前記オブジェクト配置マップの前記所定の位置に配置されたオブジェクトの種類を示すデータを含むものであってもよい。この場合には、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップの前記所定の位置において、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている種類のオブジェクトが配置されていないときに、該種類のオブジェクトを前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップの前記所定の位置に配置するオブジェクト配置手段を含むものとすることができる。
【0022】
この場合には、ゲーム装置毎にオブジェクト配置マップにオブジェクトを配置していくが、他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されているオブジェクトを、上記ゲーム装置のオブジェクト配置マップにも配置させることができる。これにより、オブジェクト配置マップへのオブジェクトの配置を、基本的には無関係にゲームを進めている複数のゲーム装置のプレイヤが協力して行うことができるようになる。
【0023】
なお、前記オブジェクト配置手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されていたオブジェクトとは異なる種類のオブジェクトが、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている場合には、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている種類のオブジェクトを配置しなくてもよい。或いは、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されていたオブジェクトに代えて、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている種類のオブジェクトを配置してもよい。或いは、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されていたオブジェクトに加えて、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている種類のオブジェクトをも配置してもよい。
【0024】
上記ゲーム装置で前記ゲームデータが前記マップ関連データを含むものである場合において、前記マップは、複数の領域に分かれて形成され、当該ゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントと他のゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントとが各領域に設定されるとともに、領域毎の獲得ポイントに応じて何れかのゲーム装置側に支配権が付与される複数領域マップを含み、前記マップ関連データは、前記複数領域マップの各領域に対して当該ゲーム装置及び前記他のゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントと、支配権を獲得しているゲーム装置とを示すデータとを含むものであってもよい。この場合には、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す複数領域マップの領域毎の前記他のゲーム装置の獲得ポイントを、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記他のゲーム装置の獲得ポイントに更新し、該更新した他のゲーム装置の獲得ポイントに応じて前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す複数領域マップの領域毎の支配権を更新する領域別更新手段を含むものとすることができる。
【0025】
この場合には、上記ゲーム装置と他のゲーム装置とで無関係にゲームを進行して複数領域マップの領域毎の獲得ポイントを得ていくが、通信接続によりゲームデータを送受信する度に領域毎に支配権を得ているゲーム装置を更新することができるようになる。これにより、基本的には無関係にゲームを進めている複数のゲーム装置のプレイヤが各領域の支配権を獲得するというゲームにおける競争を実現することができる。
【0026】
上記ゲーム装置は、プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記受信後データ更新手段により更新させることを可能とするゲームデータを、前記他のゲーム装置からゲームデータを受信する前に予め指定する更新可能データ指定手段と、前記更新可能データ指定手段によって指定されたゲームデータを示す情報を記憶する更新可能データ記憶手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記更新可能データ記憶手段に記憶されている情報に応じたゲームデータを、前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに基づいて更新するものとすることができる。
【0027】
この場合には、上記ゲーム装置のゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちでゲーム装置から受信したゲームデータに従って更新されるのは、上記ゲーム装置のプレイヤが予め指定したものに限られる。これにより、他のゲーム装置からのゲームデータを受信してしまったがために、プレイヤが攻略を楽しんでいた要素が攻略されてしまっている等といった不測の事態が生じるのを防ぐことができる。
【0028】
上記ゲーム装置は、前記ゲームデータ受信手段が前記他のゲーム装置から受信したゲームデータを、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータとは別に記憶する受信データ記憶手段と、プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記受信後データ更新手段により更新させることを可能とするゲームデータを、前記他のゲーム装置からゲームデータを受信した後に指定する更新可能データ指定手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記更新可能データ指定手段により指定されたゲームデータを、前記受信データ記憶手段に記憶されているゲームデータに基づいて更新するものとすることができる。
【0029】
この場合には、上記ゲーム装置のゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちでゲーム装置から受信したゲームデータに従って更新されるのは、該ゲームデータの受信後に上記ゲーム装置のプレイヤが指定したものに限られる。これにより、他のゲーム装置からのゲームデータを受信してしまったがために、プレイヤが攻略を楽しんでいた要素が攻略されてしまっている等といった不測の事態が生じるのを防ぐことができる。また、プレイヤが自ら攻略しようと思っていた要素であったが、他のゲーム装置のプレイヤが既に攻略していた要素であれば、それを反映させてゲームを先に進行させようという選択を行うことも可能になる。
【0030】
上記ゲーム装置は、前記ゲームを起動したときにおいて、該ゲーム装置の状態を、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行は不可能とするが少なくとも前記ゲームデータ受信手段による前記他のゲーム装置からのゲームデータの受信は可能とする進行不能状態に制御する進行不能状態制御手段と、プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記進行不能状態において所定の秘匿性のある情報が入力されたときに、該進行不能状態から前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を可能とする進行可能状態に制御する進行可能状態制御手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0031】
この場合には、所定の秘匿性のある情報を入力しなければ進行可能状態とはならないので、他のプレイヤが上記ゲーム装置で勝手にゲームを進行してしまうことはない。もっとも、ゲームを進行することはできなくても、他のゲーム装置のプレイヤが上記ゲーム装置を起動して該他のゲーム装置からのゲームデータを上記ゲーム装置に受信させることはできる。これにより、例えば、生活時間の異なる者同士が基本的には個別にゲームを行う者の、ゲームの協力プレイ(或いは、対戦プレイ)を行うことができるようになる。
【0032】
この場合において、前記受信後データ更新手段は、前記進行不能状態に制御されているときにおいて前記ゲームデータ受信手段により前記他のゲーム装置からゲームデータを受信した場合に、前記進行可能状態に制御されるのを待つことなく該進行不能状態のまま該受信したゲームデータに基づいて前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する(前記更新可能データ指定手段によって更新させることを可能とするゲームデータが予め指定される場合には、該指定されたゲームデータのみを更新する)ものとしてもよい。
【0033】
一方、前記進行不能状態に制御されているときには、前記ゲームデータ受信手段による前記他のゲーム装置からのゲームデータを受信し、前記ゲーム装置が備える受信データ記憶手段に記憶させることのみを可能とするものとしてもよい。この場合、前記受信後データ更新手段は、前記進行不能状態から前記進行可能状態に制御されたときに、前記受信データに記憶されているゲームデータに基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新するものとしてもよい。
【0034】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、同一のゲームを実行する他のコンピュータ装置とは無関係に該ゲームを進行させることが可能であるとともに、前記他のコンピュータ装置と通信接続して該他のコンピュータ装置からデータを受信することが可能なコンピュータ装置を、ゲームの進行状況を示す所定のゲームデータを記憶するゲームデータ記憶手段、プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記他のコンピュータ装置とは無関係に前記ゲームを進行するゲーム進行手段、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行結果に基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する進行時データ更新手段、前記他のコンピュータ装置との通信接続により該他のコンピュータ装置において記憶されているゲームデータを受信するゲームデータ受信手、及び、前記ゲームデータ受信手段が前記他のコンピュータ装置から受信したゲームデータに基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する受信後データ更新手段として機能させることを特徴とする。
【0035】
上記第2の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第2の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0037】
図1は、このゲームシステムの実施の形態に適用されるゲーム装置1の構成を示す外観図である。ここでは、ゲーム装置1の一例として、携帯ゲーム装置を示す。図1において、ゲーム装置1は、2つの液晶表示器(LCD)11及び12を所定の配置位置となるように、ハウジング18に収納して構成される。
【0038】
第1液晶表示器(以下、「LCD」とする)11及び第2LCD12を互いに上下に配置して収納する場合は、ハウジング18が下部ハウジング18a及び上部ハウジング18bから構成され、上部ハウジング18bが下部ハウジング18aの上辺の一部で回動自在に支持される。上部ハウジング18bは、第1LCD11の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面から第1LCD11の表示画面を露出するように開口部が形成される。下部ハウジング18aは、その平面形状が上部ハウジング18bよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部に第2LCD12の表示画面を露出する開口部が形成され、第2LCD12を挟む何れか一方にスピーカ15の音抜き孔が形成されるとともに、第2LCD12を挟む左右に操作スイッチ部14が装着される。
【0039】
操作スイッチ部14は、第2LCD12の右横における下部ハウジング18aの一方主面に装着される動作スイッチ(以下、「Aボタン」とする)14a及び動作スイッチ(以下、「Bボタン」とする)14bと、第2LCD12の左横における下部ハウジング18aの一方主面に装着される方向指示スイッチ14cと、スタートスイッチ14dと、セレクトスイッチ14eと、側面スイッチ14f及び14gとを含む。
【0040】
Aボタン14a及びBボタン14bは、所定の指示を入力するために用いられる。方向指示スイッチ14cは、プレイヤによって操作スイッチ部14を用いて操作可能なプレイヤオブジェクト(この実施の形態では、キャラクタ)やカーソルなどの移動方向を入力するために用いられる。方向指示スイッチ14cは、十字キーにより構成され、上下左右の合計4方向の入力を行うことができる(以下、方向指示スイッチ14cは、「十字キー14c」とする)。側面スイッチ(以下、「Lボタン」とする)14f及び側面スイッチ(以下、「Rボタン」とする)14gは、下部ハウジング18aにおける上部面(上部側面)の左右に設けられる。
【0041】
第2LCD12の上面には、タッチパネル13(図1における破線領域)が装着される。タッチパネル13は、例えば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)、静電容量結合式の何れの種類でもよく、その上面をスティック16(または指でも可)で押圧操作、移動操作、または撫でる操作をしたとき、スティック16の座標位置を検出して出力するものである。タッチパネル13は、所定の指示を入力するために用いられる。
【0042】
上部ハウジング18bの側面近傍には、必要に応じてタッチパネル13を操作するスティック16を収納するための収納孔(図1における二点破線領域)が形成される。この収納孔には、スティック16が収納される。下部ハウジング18aの側面の一部には、ゲームプログラムを記憶したメモリ(例えば、ROM)を内蔵したゲームカートリッジ17(以下、単にカートリッジ17と記載する)を着脱自在に装着するためのカートリッジ挿入部(図1における一点破線領域)が形成される。カートリッジ17は、ゲームプログラムを記憶する情報記憶媒体であり、例えば、ROMまたはフラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリが用いられる。カートリッジ挿入部の内部には、カートリッジ17と電気的に接続するためのコネクタ(図2参照)が内蔵される。さらに、下部ハウジング18a(または上部ハウジング18bでも可)には、CPU等の各種電子部品を実装した電子回路基板が収納される。
【0043】
次に、ゲーム装置1の回路構成について説明する。図2は、ゲーム装置1の回路構成を示すブロック図である。図2において、ハウジング18に収納される電子回路基板には、CPUコア21が実装される。CPUコア21には、所定のバスを介して、カートリッジ17と接続するためのコネクタ28が接続されるとともに、入出力インターフェース(I/F)回路27、第1のグラフィック処理ユニット(第1GPU)24、第2のグラフィック処理ユニット(第2GPU)26、ワーキングRAM(WRAM)22、及び通信ポート29が接続される。
【0044】
コネクタ28には、カートリッジ17が着脱自在に接続される。カートリッジ17は、上述したようにゲームプログラムを格納するための記憶媒体であり、具体的には、ゲームプログラムを記憶するROM171とバックアップデータを書き換え可能に記憶するRAM172とを搭載する。カートリッジ17のROM171に記憶されたゲームプログラムは、WRAM22にロードされ、当該WRAM22にロードされたゲームプログラムがCPUコア21によって実行される。CPUコア21がゲームプログラムを実行して得られる一時的なデータや画像を生成するためのデータがWRAM22に記憶される。ROM171には、ゲーム装置1のコンピュータ、特にCPUコア21によって実行可能な形式の命令群及びデータ群であるゲームプログラムが記録される。そして、このゲームプログラムは、WRAM22に適宜読み込まれ実行される。
【0045】
第1GPU24には、第1ビデオRAM(以下「VRAM」)23が接続され、第2GPU26には、第2のビデオRAM(以下「VRAM」)25が接続される。第1GPU24は、CPUコア21からの指示に応じて、WRAM22に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第1ゲーム画像を生成し、第1VRAM23に描画する。第2GPU26は、CPUコア21からの指示に応じて、WRAM22に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第2ゲーム画像を生成し、第2VRAM25に描画する。第1VRAM23、第2VRAM25は、それぞれ2フレーム分用意され、画データの展開用と画像データの読み出し用が1フレーム期間毎に交互に切り替えられる。
【0046】
第1GPU24が第1LCD11に接続され、第2GPU26が第2LCD12に接続される。第1GPU24は、CPUコア21からの指示に応じて第1VRAM23に描画された第1ゲーム画像を第1LCD11に出力する。そして、第1LCD11は、第1GPU24から出力された第1ゲーム画像を表示する。第2GPU26は、CPUコア21からの指示に応じて第2VRAM25に描画された第2ゲーム画像を第2LCD12に出力する。そして、第2LCD12は、第2GPU26から出力された第2ゲーム画像を表示する。
【0047】
I/F回路27には、タッチパネル13、操作スイッチ部14、及びスピーカ15が接続される。I/F回路27は、タッチパネル13、操作スイッチ部14、及びスピーカ15等の外部入出力装置とCPUコア21との間のデータの受け渡しを行う回路である。スピーカ15は、上述した音抜き孔の内側位置に配置され、実行中のゲームに応じて生成される音声を出力する。
【0048】
タッチパネル13(タッチパネル用のデバイスドライバを含む)は、第2VRAM25の座標系に対応する座標系を有し、スティック16等によって入力(指示)された位置に対応する座標データをWRAM22に設けられる所定のレジスタに出力するものである。例えば、第2LCD12の表示画面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル13の検出精度も表示画面に対応した256dot×192dotである。なお、タッチパネル13の検出精度は、第2LCD12の表示画面の解像度よりも低いものであってもよいし、高いものであってもよい。
【0049】
通信ポート29は、他のゲーム装置、据え置き型ゲーム機、或いはサーバ装置などの外部装置と情報を送受信する。なお、ゲーム装置1は、通信ポート29から所定エリア内にある他のゲーム装置とピアツーピア(Peer-to-Peer)で接続し、情報を送受信することができる。つまり、所定エリア内にある複数のゲーム装置間では、サーバーを介さずに通信を行うことができる。
【0050】
ここで、以下において、ゲーム装置1の状態及びゲームの進行等における説明を簡易化するために、当該ゲームは、一人のプレイヤ(以下、「自プレイヤ」とする)によって操作される当該ゲーム装置1(以下、「自ゲーム装置1−1」とする)、及び他のプレイヤ(以下、「他プレイヤ」とする)によって操作されるゲーム装置1(以下、「他ゲーム装置1−2」とする)の二者間によって行われるものとして説明する。また、通信接続に係る説明以外においては、ゲーム装置1−1のみに係る情報及び処理等について説明をするが、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2のそれぞれで、情報、及び処理に係る構成が異なるものではない。
【0051】
次に、図3において、装置の状態(301〜303)の遷移の図を示して、それぞれの状態に関しての説明をする。自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2においてゲームが実行されるにあたって、まず、自プレイヤ及び他プレイヤによって、電源の入っていない状態(以下、「OFF状態」とする)(301)にある、それぞれのゲーム装置1に電源を入れるための操作がなされる。それぞれのゲーム装置1に電源が入ると、入力操作に関してはパスワードの入力のみが可能な状態(以下、「装置起動状態」とする)(302)へと遷移され、この状態から電源を遮断することで、再びOFF状態へと遷移することもできる。装置起動状態においては、他のゲーム装置1との通信接続は可能であるものの、当該装置起動状態にあるゲーム装置1を操作することによって、他のゲーム装置1と通信接続することはできない。
【0052】
一方、ゲーム装置1においてゲームが実行されるための状態(以下、「ログイン状態」とする)(303)への遷移は、装置起動状態にあるゲーム装置1において、プレイヤによって操作スイッチ部14からパスワードの入力操作がなされることで可能となる。このパスワードは、当該ゲーム装置1を操作する自プレイヤのみが知るものである。すなわち、他のプレイヤは、当該ゲーム装置1の電源を入れることはできるが、当該ゲーム装置1をログイン状態へと遷移させることはできないことになる。ログイン状態においては、プレイヤの操作により、ゲーム進行がされ、他のゲーム装置1との通信接続も確立することができるようになる。ログイン状態にあるゲーム装置1は、プレイヤによるログオフ操作によって、再び装置起動状態へと遷移することができる。図示するように、通信接続が可能な、装置起動状態またはログイン状態にある、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2(ただし、一方は必ずログイン状態になければならない)において、通信接続がされ、ゲームに係る情報を相互に交換することで、他ゲーム装置1−2に係るゲームの進行状況が自ゲーム装置1−1で実行されるゲームの進行状況へと反映されることとなる。
【0053】
続いて、自ゲーム装置1−1において実行されるゲームについて、図4にゲームの流れを模式的に表した図を示して以下に説明する。自ゲーム装置1−1で実行される当該ゲームは、RPG(Role Playing Game)であり、自プレイヤによる操作スイッチ部14の操作によって、1のプレイヤキャラクタが当該ゲームに係る仮想空間内において動作されることになる。まず初めに、自プレイヤは、装置起動状態(302)におけるパスワードの入力(304)によりログイン状態となった自ゲーム装置1−1において、進行させるゲームを選択することになる(305)。この選択において、自プレイヤは、自ゲーム装置1−1において進行させるゲームとして、他ゲーム装置1−2においても当初の構成が同じである仮想空間(以下、「共通仮想空間」とする)でのゲーム進行(306)、あるいは、ダンジョンでのゲーム進行(307)のどちらでゲームを進行させるかを選択することになる。
【0054】
ここで共通仮想空間について、図5(a)に、その模式的な図を示して詳述する。図5(a)に示すように、共通仮想空間401は、その共通仮想空間401の入り口である入り口404から、その出口である出口405に至るまでに、プレイヤキャラクタの移動を阻むこととなる、鍵のかかっている扉(以下、「鍵付き扉」とする)403、及び敵キャラクタ402を、仮想空間の所定の位置に配置してある。このような各種の構成は、他ゲーム装置1−2においても同様のものとなる。
【0055】
ただし、このようにプレイヤキャラクタの移動を阻むものとして配置される、共通仮想空間401の構成としての鍵付き扉403及び敵キャラクタ402について、ゲーム装置1を操作するプレイヤによっては、どの鍵付き扉403を解錠するか、あるいは、どの敵キャラクタ402を倒すかは異なるものとなる。よって、プレイヤによるゲームの進行状況は、各ゲーム装置1間では異なるものとなる。
【0056】
続いてダンジョンについて、図5(b)に、その模式的な図を示して詳述する。ダンジョンは、図5(b)に示すように、階層411を直列的に繋いだ、階層構造を成すものである。ダンジョンには、図5(b)に示すように、プレイヤキャラクタ412がそれまで移動したことない階層411へと移動する度に、ユニークな構成となる仮想空間、及びそこに存在することとなる敵キャラクタ、及び、施設413を生成するものである。このように、プレイヤがゲームを進行させた結果、それぞれのゲーム装置1に係るダンジョンの仮想空間の構成は、異なるものとなり、ゲームの進行状況もまた異なるものとなる。
【0057】
ここで、施設413とは、例えば、図5(b)に示される、自ゲーム装置1−1のダンジョンにおける、3F階層411の採掘場、あるいは、他ゲーム装置1−2のダンジョンにおける、2F階層411の必殺技道場といった、複数種類のものがあり、ゲームにおいて、プレイヤキャラクタ412に与える役割及び効果もそれぞれ異なるものとなる。その役割及び効果とは、採掘場においては、自プレイヤに係るプレイヤキャラクタ412(以下、「自プレイヤキャラクタ412−1」とする。また、他プレイヤに係るプレイヤキャラクタ412については、「他プレイヤキャラクタ412−2」とする。)に対し、直接的に効果を表すものではないが、他のアイテムとの組み合わせることで、より高い効果を表すことができるアイテムが得られる場所である。また、必殺技道場では、ゲームにおける、特に敵キャラクタのバトルにおいて、顕著な効果を表すこととなる自プレイヤキャラクタ412−1の所定の動作を、許容させることが可能な場所である。
【0058】
このように、自プレイヤ及び他プレイヤによるゲーム進行の結果、相互に異なる構成となった共通仮想空間401及びダンジョンは、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2において、通信接続を行い、それらの情報を交換することによって、それぞれの進行状況としての仮想空間における構成を、相互に反映させることができるようになる。また、通信接続時においては、プレイヤ相互間で、メッセージやアイテムの交換も可能となる。
【0059】
次に、自ゲーム装置1−1において実行される当該ゲームの進行に係る情報である、WRAM22に記憶される情報について以下に説明する。図6において示されるのは、自ゲーム装置1−1のWRAM22に記憶される、ゲームの進行に係る情報である。
【0060】
自ゲーム装置1−1のWRAM22には、共通仮想空間401に係る情報として、敵キャラクタ情報501及び鍵付き扉情報502が記憶される。また、ダンジョンに関しての、自ゲーム装置1−1におけるダンジョン(以下、「自ダンジョン」とする)の各階層411に係る情報として、自ダンジョン階層情報511〜514が、他ゲーム装置1−2におけるダンジョン(以下、「他ダンジョン」とする)の各階層411に係る情報として、他ダンジョン階層情報521〜524が、自ダンジョンと他ダンジョンとを繋ぐ通路に関する情報として、通路情報531が、それぞれ記憶される。さらに、自ゲーム装置1−1のゲームにおいて、プレイヤキャラクタ412の所持しているアイテムに係る情報として、所持アイテム情報541が、それぞれ記憶されている。
【0061】
またそれに加えて、他ゲーム装置1−2のゲームに係る共通仮想空間401及びダンジョンを、自ゲーム装置1−1のゲームにどのように反映させるかの選択に係る情報として、構成選択情報551が、他ゲーム装置1−2へ送信するためのメッセージに係る情報としてメッセージ情報552、譲渡するアイテムに係る情報として譲渡アイテム情報553が、それぞれ記憶される。他に、他ゲーム装置1−2のゲームに係る共通仮想空間401及びダンジョン等の、他ゲーム装置1−2から受信した情報を一時的に記憶するものとして、他ゲーム情報561もWRAM22に記憶される。以下、それぞれの情報について詳述する。
【0062】
敵キャラクタ情報501は、共通仮想空間401において配置されている、敵キャラクタ402の存在の有無に関する情報であり、当該共通仮想空間401におけるゲーム進行において、敵キャラクタ402が倒されることによって更新される。また、鍵付き扉情報502は、共通仮想空間401において配置されている、鍵付き扉403が解錠されているか否かに関する情報であり、ゲーム進行において、それらが解錠される毎に更新される。
【0063】
自ダンジョン階層情報511〜514は、自ダンジョンに係る各階層411毎の構成に関する情報として記憶されており、プレイヤキャラクタ412がそれまで移動したことのない階層411へと移動することによって、自ダンジョン階層情報511〜514における、当該階層411に応じた領域が更新されることになる。例えば、自ダンジョンにおける4Fの階層411が未移動であれば、当該階層411へプレイヤキャラクタ412が移動することで、4Fの階層411についての情報に係る自ダンジョン階層情報514が更新されることになる。
【0064】
他ダンジョン階層情報521〜524は、他ダンジョンに係る各階層411毎の構成に関する情報として記憶されており、他ゲーム装置1−2のゲームに係るダンジョンに関する情報を受信することにより更新される。
【0065】
通路情報531は、自ダンジョンと他ダンジョンとが、どの階層411において繋がれているかについての情報を記憶しており、他ゲーム装置1−2から受信し、WRAM22に記憶した、他ダンジョン階層情報521〜524を自ダンジョンへと反映させ、同じ階層411を新たに繋ぐときに更新される。
【0066】
所持アイテム情報541は、自プレイヤキャラクタ412−1が所持しているアイテムに関する情報として記憶されている。アイテムは、敵キャラクタを倒すことによって手に入れることができ、それによって所持アイテム情報541は更新されることになる。
【0067】
構成選択情報551は、プレイヤによって入力された、反映のさせ方に係る情報である。構成選択情報551は、他ゲーム装置1−2におけるゲームに係る共通仮想空間401(以下、「他共通仮想空間401−2」とする)の構成を、自ゲーム装置1−1におけるゲームに係る共通仮想空間401(以下、「自共通仮想空間401−1」とする)の構成に対し、選択的にどのように反映させるか、並びに、自ダンジョン及び他ダンジョンを繋ぐ通路をどこに設置するかに関する情報として記憶されている。構成選択情報551についての詳細は後述する。
【0068】
また、メッセージ情報552及び譲渡アイテム情報553は、通信接続時に他ゲーム装置1−2へ送信する情報である。メッセージ情報552は、メッセージに関する情報、譲渡アイテム情報553は、自プレイヤキャラクタ412−1の所持するアイテムの中から、他プレイヤキャラクタ412−2へ譲渡するために選択されたアイテムに関する情報として記憶されている。
【0069】
他ゲーム情報561は、他ゲーム装置1−2のゲームに係るゲームの進行状況に関する情報(以下、「他ゲーム進行状況情報」とする)であって、通信接続時に他ゲーム装置1−2から受信され、当該通信接続時毎に更新される。また、他ゲーム情報561は、他ダンジョン階層情報521〜524の更新の際、並びに他ゲーム情報561及び構成選択情報551を基にして、敵キャラクタ情報501及び鍵付き扉情報502の更新の際に参照される。
【0070】
次に、ゲーム装置1間の通信接続時における情報の授受に関して説明する。自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2は、通信接続されると、それぞれのWRAM22に記憶される、共通仮想空間401の構成に係る敵キャラクタ情報501及び鍵付き扉情報502(以下、「共通仮想空間構成情報」とする)、並びにダンジョンの構成に係る自ダンジョン階層情報511〜514(以下、「ダンジョン構成情報」とする)を、相互に交換することになる。これに加えて、それぞれのプレイヤは、プレイヤキャラクタ412の所持するアイテムとして譲渡アイテム情報553、及び相手に読ませるためのメッセージとして、メッセージ情報552も交換することができる。これら共通仮想空間構成情報及びダンジョン構成情報は、WRAM22の他ゲーム情報561として記憶され、それを基にして、自共通仮想空間401−1及び自ダンジョンに反映させることになるが、当該反映がどのようにされるかはプレイヤの入力操作により選択され決定される。
【0071】
ただし、自ゲーム装置1−1が装置起動状態であるとき、プレイヤによるそのような選択はできないため、プレイヤが、どのような選択を所望するか、ログイン状態から装置起動状態へと状態を遷移させる前において、予め当該構成の選択(以下、「予約選択」とする)をして、WRAM22の構成選択情報551に記憶させておく。また、この予約選択と共に、譲渡アイテム情報553及びメッセージ情報552も記憶させておくことができる。そして、他ゲーム装置1−2との通信接続が確立したとき、共通仮想空間構成情報及びダンジョン構成情報、並びに、譲渡アイテム情報553及びメッセージ情報552を、他ゲーム装置1−2と交換し、その共通仮想空間構成情報及びダンジョン構成情報と、構成選択情報551に記憶される予約選択とから、自共通仮想空間401−1へ構成を反映させる。
【0072】
次に、自共通仮想空間401−1及び自ダンジョンへの反映についてそれぞれ説明する。自共通仮想空間401−1への反映に関しては、自共通仮想空間401−1及び他共通仮想空間401−2における構成として、それぞれ共通仮想空間401におけるゲーム進行前において同様に配置されていた、敵キャラクタ402及び鍵付き扉403の、ゲーム進行後において変更されるものとなった、その存在の有無が反映されることになる。つまり、自共通仮想空間401−1において、他共通仮想空間401−2と構成において異なるものがあれば、敵キャラクタ402及び鍵付き扉403毎に反映されることになる。この反映においては、自プレイヤが所望する構成として選択したものが、反映させることとなる。
【0073】
また、ダンジョンの反映に関しては、自ダンジョン及び他ダンジョンにおける、それぞれ同じ階層411が通路によって繋がることで行われる。つまり、ダンジョンの反映が行われた階層では、自ゲーム装置1−1において元々生成されたダンジョンに加えて他ゲーム装置1−2において生成されたダンジョンにもプレイヤキャラクタを移動させることができるようになり、ダンジョンの大きさが拡張されることとなる。なお、どの階層411が繋がれるかは、自プレイヤが所望するところの、選択により決定される。これら、共通仮想空間401及びダンジョンの反映に関しての具体例に付いては後述する。
【0074】
他ゲーム装置1−2から他ゲーム進行情報を受信した時点では、プレイヤが予約選択して構成選択情報551に記憶されていた内容についてのみ、上記した共通仮想空間401及びダンジョンに対して他ゲーム進行情報に応じた反映が行われる。そして、自ゲーム装置1−1がログイン状態にあれば、反映に係る通信接続後において、当該反映される共通仮想空間401及びダンジョンの構成の反映のされ方に関して、どの構成を反映させるかを選択をすることになる。つまり、他ゲーム進行情報の受信時に反映されていなかった内容でも、プレイヤが後から他ゲーム進行情報に応じた反映を行いたいと操作スイッチ部の操作により選択した内容については、該選択に応じて事後の反映が行われる。
【0075】
次に、自ゲーム装置1−1で実行される当該ゲームにおいてのCPUコア21の処理について、図7を参照しながら説明する。ここでは特に、共通仮想空間401及びダンジョンの反映、及びそれに係る情報の授受に関する処理について説明し、ゲーム進行処理については詳細な説明を省略する。
【0076】
まず、図7(a)において示す、自ゲーム装置1−1で実行される、CPUコア21の起動処理について説明する。自ゲーム装置1−1において、ゲームが起動されると、CPUコア21は、ログイン状態へと遷移するための適正なパスワード入力が検出されたかどうかの判定を行う(ステップS101)。適正なパスワード入力が検出されたと判定されれば、CPUコア21は、処理をメイン処理へと移す(ステップS102)。メイン処理におけるCPUコア21の処理の詳細については後述する。
【0077】
ステップS101において、適正なパスワード入力が検出されたと判定されず、または、処理がメイン処理から戻れば、CPUコア21は、他ゲーム装置1−2からの通信接続を確立するための情報が、自ゲーム装置1−1に有する通信ポート29において、受信されたかどうかの判定を行う(ステップS103)。通信接続を確立するための情報が、受信されたと判定されれば、CPUコア21は、処理を通信接続処理へと移す(ステップS104)。通信接続処理におけるCPUコア21の処理の詳細については後述する。
【0078】
ステップS103において、通信接続を確立するための情報が受信されたと判定されず、または、処理がステップS104における通信接続処理から戻れば、CPUコア21は、自ゲーム装置1−1において、起動処理を終了する旨の入力が検出されたかどうかの判定を行う(ステップS105)。起動処理を終了する旨の入力が検出されれば、CPUコア21は、当該起動処理を終了し、そうでなければ再び処理をステップS101へと戻す。
【0079】
次に、図7(b)において示す、自ゲーム装置1−1で実行される、CPUコア21のメイン処理について説明する。処理をメイン処理に移すと、CPUコア21は、WRAM22に記憶される他ゲーム情報561を反映させるための入力が検出されたかどうかの判定を行う(ステップS111)。反映させるための入力が検出されたと判定されれば、CPUコア21は、処理を反映処理へと移す(ステップS112)。反映処理におけるCPUコア21の処理の詳細については後述する。
【0080】
ステップS111において、反映させるための入力があったと判定されず、または、ステップS112における処理が反映処理から戻れば、CPUコア21は、自プレイヤによる、他ゲーム装置1−2と通信接続の準備をするための入力が検出されたかどうかの判定を行う(ステップS113)。通信接続の準備をするための入力が検出されたと判定されれば、CPUコア21は、自プレイヤに、他プレイヤに譲渡するアイテムの選択、及びメッセージの作成をさせ(ステップS114)、それらに係る情報(以下、「アイテム・メッセージ情報」とする)により、WRAM22に記憶される譲渡アイテム情報553及びメッセージ情報552を、それぞれ更新する(ステップS115)。このときプレイヤによって、必ずしも、アイテムの選択、及び/またはメッセージの作成がそれぞれされる必要はなく、それらに代えて、他プレイヤに譲渡するアイテム、及びメッセージは無いとの情報により、WRAM22に記憶されるアイテム情報553及びメッセージ情報552は、それぞれNULL値で更新される。
【0081】
ステップS115において、アイテム・メッセージ情報が更新されれば、CPUコア21は、自ゲーム装置1−1の通信ポート29により、他ゲーム装置1−2との通信接続を確立するための情報を送信し、それが他ゲーム装置1−2において受信されたという情報を、他ゲーム装置1−2から受信することで、ゲーム装置1間の通信接続が確立される(ステップS116)。
【0082】
ステップS113において、通信接続の準備をするための入力が検出されたと判定されなければ、CPUコア21は、他ゲーム装置1−2からの通信接続を確立するための情報が、受信されたかどうかの判定を行う(ステップS117)。ステップS116において、通信接続が確立され、または、ステップS117において他ゲーム装置1−2からの通信接続を確立するための情報が受信されたと判定されれば、CPUコア21は、処理を通信接続処理へと移す(ステップS118)。
【0083】
ステップS117において、通信接続を確立するための情報が受信されたと判定されず、または、処理が通信接続処理から戻れば、CPUコア21は、処理をゲーム進行処理へと移す(ステップS119)。処理がゲーム進行処理から戻れば、CPUコア21は、自プレイヤによる、ゲームからログアウトするための入力が検出されたかどうかの判定を行う(ステップS120)。ログアウトするための入力が検出されたと判定されれば、CPUコア21は、自プレイヤに、自共通仮想空間401−1及び自ダンジョンに係る構成の選択、及びアイテム・メッセージ情報を入力させ(ステップS121)、それらの情報によって、WRAM22に記憶される構成選択情報551、メッセージ情報552及び譲渡アイテム情報553をそれぞれ更新し(ステップS122)、処理を再びステップS103へと戻す。ステップS122においても、ステップS115同様、プレイヤによって、構成の選択、及びアイテム・メッセージ情報に係る入力が全てされる必要はなく、それらのうち、選択及び作成されなかったものに係る、WRAM22に記憶される構成選択情報551、メッセージ情報552及び譲渡アイテム情報553は、NULL値によって更新される。またステップS120において、ゲームからログアウトするための入力が検出されたと判定されなければ、CPUコア21は、処理を再び起動処理(図7(a))へと戻す。
【0084】
次に、図7(c)において示す、自ゲーム装置1−1で実行される、CPUコア21の通信接続処理について説明する(他ゲーム装置1−2においても同様の処理が実行されるため、他ゲーム装置1−2における通信接続処理についての説明は省略する)。処理が通信接続処理へと移ると、CPUコア21は、通信ポート29により、他ゲーム進行状況情報を受信し、かつ、他ゲーム装置1−2において、自ゲーム装置1−1におけるゲームの情報が受信されていることを確認する(ステップS131)。
【0085】
続いて、CPUコア21は、他ゲーム装置1−2から受信した、他ゲーム進行状況情報により、WRAM22に記憶されるゲーム情報561を更新し、次いで、当該ゲーム情報561を基に他ダンジョン階層情報521〜524を更新する(ステップS132)。続いて、CPUコア21は、WRAM22にメッセージ情報552及び譲渡アイテム情報553を送信し(ステップS133)、受信された他ゲーム装置1−2に係る譲渡アイテム情報553を基に、自ゲーム装置1−1に係る所持アイテム情報541を更新する(ステップS134)。また、受信された他ゲーム装置1−2に係るメッセージ情報552があれば、それは、自プレイヤにメッセージとして認識できるものとして、LCD11、12に表示されることとなるが、その表示に係るCPUコア21の処理は、本発明と直接の関係がないため、詳細な説明は省略する。
【0086】
ステップS134において、所持アイテム情報541が更新処理がされれば、CPUコア21は、すでに他ゲーム装置1−2へ送信された、WRAM22にメッセージ情報552及び譲渡アイテム情報553をNULL値によって更新し(ステップS135)、処理を反映処理へと移す(ステップS136)。
【0087】
次に、図7(d)において示す、自ゲーム装置1−1で実行される、CPUコア21の反映処理について説明する。処理を反映処理へと移すと、CPUコア21は、WARM22に、構成選択情報551に、構成の選択に係る情報が記憶されいるかどうか判定を行う(ステップS141)。構成選択情報551が記憶されていると判定されなければ、CPUコア21は、自ゲーム装置1−1がログイン状態であるかどうかの判定を行う(ステップS142)。ログイン状態であると判定されれば、CPUコア21は、プレイヤに、ステップS131において受信した他ゲーム情報561に含まれる、他共通仮想空間401−2の構成のうち、どの構成を自共通仮想空間401−1の構成へと反映させるかの選択をさせ(ステップS143)、その選択に基づいてWRAM22に構成選択情報551を更新する(ステップS144)。
【0088】
ステップS141において、構成選択情報551に、構成の選択に係る情報が記憶されていると判定され、または、ステップS144において、構成選択情報551が更新されれば、CPUコア21は、当該構成選択情報551及び他ゲーム情報561を基に、WRAM22に記憶されている敵キャラクタ情報501及び鍵付き扉情報502、並びに通路情報531を更新する(ステップS145)。当該更新に係る処理を終えれば、CPUコア21は、WRAM22に記憶される構成選択情報551をNULL値によって更新し(ステップS146)、処理を再び通信接続処理(図7(c))へと戻す。処理を通信接続処理へと戻せば、続いてCPUコア21は、処理をメイン処理(図7(b))へと戻す。
【0089】
次に、図8及び図9において、他ゲーム装置1−2との通信接続することで反映される、自ゲーム装置1−1に係る共通仮想空間401及びダンジョンについて、その具体的な共通仮想空間401及びダンジョンの模式図を示して説明する。
【0090】
図8に示すのは、自共通仮想空間401−1及び他共通仮想空間401−2、並びにそれらを反映させた結果としての自共通仮想空間401−1を具体的に表した模式図である。図8(a)及び図8(b)に示す共通仮想空間401は、図5(a)に示した、当初の共通仮想空間401から、それぞれのプレイヤがゲームを進行させることで、一部の鍵付き扉403が解錠され、一部の敵キャラクタ402が倒されことにより、それらが共通仮想空間401から存在しなくなった状態にあることがわかる。
【0091】
ここで、自共通仮想空間401−1において、他共通仮想空間401−2から反映可能な構成は、鍵付き扉403−B及び敵キャラクタ402−Aである。そして、敵キャラクタ402−Bの有無についても、異なる構成ではあるが、当該ゲームにおいて、自共通仮想空間401−1においては、他共通仮想空間401−2に存在する当該的キャラクタ402−Bを再度存在させることはできない。
【0092】
つまり、自プレイヤは、構成の選択において、鍵付き扉403−B及び敵キャラクタ402−Aの構成を反映させる、どちらか一方のみの構成を反映、またはどの構成も反映させないといった選択を行うことになる。この選択において、自共通仮想空間401−1の鍵付き扉403−Bを解錠させるという反映を選択するとき、図7(a)に図示するように、WRAM22の構成選択情報551が鍵付き扉403−B解錠を示す旨の情報によって更新されている。そして、図8(c)に示すように、反映させた結果としての自共通仮想空間401−1は、他共通仮想空間401−2における構成から鍵付き扉403−Bの解錠のみを反映するという選択によって、変化されたものとなる。
【0093】
この反映以前には、自共通仮想空間401−1における鍵付き扉403−A及び鍵付き扉403−Bにより、自プレイヤキャラクタ412−1を敵キャラクタ402−Aの近傍へと移動させることはできなかったが、図7(c)に示すように、鍵付き扉403−Bの解錠を反映させることで、それが可能となる。自プレイヤキャラクタ412−1が敵キャラクタ402−Aの近傍へと移動すると、バトルをすることが可能となる。そのバトルによって当該敵キャラクタ402−Aを倒すことができれば、図7(d)に示すように、自プレイヤキャラクタ412−1を自共通仮想空間401−1の出口へと移動させることが可能となる。
【0094】
また、図7(b)において示した、ステップS121の構成の選択においては、他ゲーム情報561がWRAM22に記憶されていない状態での選択であるため、この場合においては、反映させたい構成を、上記ステップS143における構成の選択と同様に、自共通仮想空間401−1から予め選択しておくことになる。
【0095】
次に、図9に示すのは、図5(b)において示した、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2それぞれのゲームに係るダンジョンを反映させたことによる、自ゲーム装置1−1に係るダンジョンを表したものである。図示するように、ダンジョンの反映については、同じ階層411同士(図9においては2Fの階層411)を通路801により繋ぐことによってなされる。反映されたこのダンジョンにおける、自ゲーム装置1−1のゲームに係るダンジョン(以下、「自ダンジョン」とする)の部分(以下、「自ダンジョン部分」とする)と、他ゲーム装置1−2のゲームに係るダンジョン(以下、「他ダンジョン」とする)の部分(以下、「他ダンジョン部分」とする)は、通信接続後もそれらは繋がれた状態で、自ゲーム装置1−1において、維持されることになる(他ゲーム装置1−2においても同様)。
【0096】
通路801によって自ダンジョン及び他ダンジョンが相互に繋がることで、自プレイヤキャラクタ412−1は、他ダンジョン部分に係る、2Fの階層411へと移動可能となる。そのように移動可能となった自プレイヤキャラクタ412−1は、ダンジョンの反映がされることによって、他ダンジョン部分にある施設413(ここでは、必殺技道場)へと移動することができる。これによって、反映以前の自ダンジョンにはなかった、施設413において、自プレイヤキャラクタ412−1に対し、当該施設413に応じた、所定の効果を与えることができるようになる。
【0097】
もっとも、自ダンジョンにおいて、ゲームを進行させた結果、自ダンジョン部分の新たな階層411に自プレイヤキャラクタ412−1を移動させたことによって、階層411が生成されたとしても、当該新たな階層411については、次の通信接続時まで他ダンジョンへと反映されることはない。
【0098】
以上説明したように、この実施の形態にかかるゲームは、複数のゲーム装置1(自ゲーム装置1−1と他ゲーム装置1−2)でプレイの同時性を要することなく、互いに無関係に進行することが可能なものとなっている。ゲーム装置1のWRAM22には、ゲームの進行状況に応じた各種情報が記憶されるが、この情報は、当該ゲーム装置1のプレイヤがタッチパネル13や操作スイッチ部14の操作により他のゲーム装置とは無関係にゲームを進行させた結果により更新されることとなる。もっとも、ゲーム装置1は、これとは無関係にゲームを進めてられいた他のゲーム装置から他ゲーム進行状況情報を受信することができ、この他ゲーム進行状況情報に基づいても、WRAM22に記憶されているゲームの進行状況に応じた情報が更新される。
【0099】
これにより、基本的には他のゲーム装置とは無関係にゲームを進行させるスタンドアロン型のゲームで、他のプレイヤによるゲームの進行結果を反映させるネットワークゲームに類似したゲーム性を実現することが可能となる。また、各プレイヤのゲーム装置1の他に、ゲームの進行にサーバ装置を介在させる必要がないので、比較的小規模なハードウェア構成で複数のプレイヤによるゲームの進行を擬似的に実現することができるものとなる。
【0100】
また、例えば、自ゲーム装置1−1のWRAM22に記憶され、他ゲーム進行状況情報が反映されるゲームの進行状況に関する情報には、共通仮想空間401に関する情報501、502や、ダンジョンに関する情報511〜531が含まれており、プレイヤキャラクタの移動空間であるマップの状況が変わってくることとなる。このようにゲームの進行状況を直接的に示すマップが他ゲーム装置1−1でのゲームの進行状況に応じて変わることで、複数のプレイヤによりゲームが進められることの印象が強くなる。
【0101】
また、共通仮想空間401に配置された敵キャラクタ402や鍵付き扉403は、他ゲーム装置1−2から受信した他ゲーム進行状況情報を反映させることができる情報であり、自ゲーム装置1−1のプレイヤがこれらの妨害要素の攻略(敵キャラクタ402を倒したり、鍵を入手して扉403を解錠すること)に手間取っても、他のゲーム装置のプレイヤの協力で妨害要素を排除してゲームを先に進行させることができるようになる。一方、ダンジョンの反映によって、プレイヤキャラクタの移動空間が広がるとともに、他ゲーム装置1−2において生成されたダンジョンの施設も利用できるようになるので、ゲームにおける攻略要素を増やしたり、攻略を容易にしたりすることができるようになり、ゲームの進行の幅を広げることができる。
【0102】
自ゲーム装置1−1のプレイヤが予約選択を行っていない内容は、他ゲーム装置1−2から他ゲーム進行状況情報を受信した時点において、他ゲーム装置1−2におけるゲームの進行状況が反映されることはない。このため、他ゲーム装置1−2からのゲーム進行状況情報を受信してしまったがために、プレイヤが攻略を楽しんでいた要素が攻略されてしまっている等といった不測の事態が生じるのを防ぐことができる。もっとも、他ゲーム進行状況情報の受信よりも後のタイミングで、自ゲーム装置1−1のプレイヤが事後に反映を行う内容を選択することはできるので、例えば、プレイヤが自ら敵キャラクタを倒そうと思っていたが、他のゲーム装置のプレイヤが倒していたのであれば、それを反映させてゲームを先に進行させようという選択を行うことも可能になる。
【0103】
また、プレイヤが自ゲーム装置1−1でゲームを行うためには、パスワードを入力してログイン状態としなければならないので、他のプレイヤがゲーム装置1−1で勝手にゲームを進行してしまうことはない。もっとも、ゲームを進行することはできなくても、他ゲーム装置1−2のプレイヤが自ゲーム装置1−1を起動して装置起動状態とすることで、他ゲーム装置1−2からの他ゲーム進行状況情報を自ゲーム装置1−1に受信させることはできる。これにより、例えば、生活時間の異なる者同士(例えば、親子など)が基本的には個別にゲームを行うものの、ゲームの協力プレイを行うことができるようになる。
【0104】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記実施の形態の変形態様について説明する。
【0105】
上記の実施の形態では、共通仮想空間401には敵キャラクタ402や鍵付き扉403が配置され、これらによってプレイヤキャラクタの進行が妨害されるものとなっていた。そして、敵キャラクタ402を倒したり、鍵付き扉403を解錠することでプレイヤキャラクタの進行に対する妨害が排除されるものとなっていた。これに対して、共通仮想空間401においてプレイヤキャラクタの進行を妨害するのは、川や崖といったものであってもよく、ゲームを進行させて川に橋を架けたり、崖に梯子をかけるといったことをすることで、川や崖によるプレイヤキャラクタの進行に対する妨害を排除するものとしてもよい。
【0106】
上記の実施の形態では、ダンジョンの反映とは、自ダンジョン及び他ダンジョンにおける同じ階層が通路によって繋がれ、プレイヤキャラクタの移動空間となるダンジョンの大きさが拡張されるものとなっていた。これに対して、ゲーム装置毎に異なる形態の道が形成されたダンジョンが生成されるものとした場合には、自ゲーム装置1−1において生成されたダンジョンのマップを、他ゲーム装置1−2において生成されたダンジョンのマップと重ね、ダンジョンにおけるマップ上の道を増やすこととしてもよい。
【0107】
上記実施の形態におけるゲーム状況の反映は、共通仮想空間401及びダンジョンのゲーム状況につき行われるものとしていたが、これを自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2における、それぞれのプレイヤーが、所定の仮想空間で独自の街作りを行う、街作りゲームにおけるゲーム状況についても行えるものとしてもよい。ここで、以下に、街作りゲーム、並びにそのゲームの進行状況、及びその反映について、以下に詳述する。
【0108】
まず、街作りゲームを、図10に示した模式的な図により説明する。当該街作りゲームにおける、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2で同様に用いられる仮想空間は、図10(a)に示すように、仮想空間における所定の位置及び大きさとなる道路1001、並びに、道路1001及び破線で区切られた区画1002が共通して存在する。また、区画1002には、当該区画1002毎に建物1003が置かれることになる。
【0109】
ここで、道路1001は、プレイヤキャラクタ412を移動させることが可能な範囲である。また、建物1003は複数種類から成り、その種類毎に、当該街作りゲームにおいいてのプレイヤキャラクタ412に対してする役割、及び示す効果は異なることとなる。また、区画1002毎に設置される建物1003は、区画1002をまたがって設置されることはない。
【0110】
続いて、図10(b)、図10(c)及び10(d)において、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2の街作りゲームに係る仮想空間の模式的な図を示して、そのゲームの状況、及びゲーム状況の反映について説明する。図10(b)に示すのは、自ゲーム装置1−1における街作りゲームに係る仮想空間(以下、「自街作り空間」とする)の模式的な図であり、建物1003−A及び建物1003−Bが設置されている。一方、図10(c)に示すのは、他ゲーム装置1−2における街作りゲームに係る仮想空間(以下、「他街作り空間」とする)の模式的な図であり、建物1003−C〜Fが設置されている。これら建物1003は、自ゲーム装置1−1及び他ゲーム装置1−2の街作りゲームに係る仮想空間に同様に配置されている道路1001とは違い、自ゲーム装置1−1と他ゲーム装置1−2とでは異なる配置となっていることがわかる。
【0111】
他街作り空間における建物1003−C、Fは自街作り空間上には配置されていない建物1003であり、建物1003−Eは、それと同様の区画1002に配置されている自街作り空間上の建物1003−Bとは種類の建物1003が配置されている。また、他街作り空間の建物1003−Dと自街作り空間の建物1003−Aと、区画1002及び建物1003の種類共に同様のものとなっている。このとき、反映の結果としての自街作り空間は例えば図10(d)に示すものとなる。
【0112】
ここで、図10(d)に示す反映の例えによると、建物1003−Gに係る反映は、反映前において建物1003が配置されていなかった区画1002に、他街作り空間の1003−Cを配置させたものである。また、建物1003−Hに係る反映は、自街作り空間の1003−Aと他街作り空間の建物1003−Dとを組み合わせて、新たな建物1003−H(建物1003−Aの機能を1階、建物1003−Dの機能を2階においた2階建ての建物)としたものである。また、建物1003−Iに係る反映は、反映前に配置されていた建物1003−Bに代えて他街作り空間の1003−Eを配置したものである。もっとも、既に自らが配置させた建物1003が配置されている区画には、他のプレイヤが配置させた建物を配置させずに、自らが配置させた建物をそのままとすることもできる。
【0113】
これらのように、建物1003の配置されていない区画1002には、同区画1002に配置される他街作り空間の建物1003を配置でき、既に建物1003が配置されている区画1002には、同区画に配置される他街作り空間の建物1003を、それに代えて配置するか、あるいは、それにさらに組み合わせて配置することができる。この、建物1003を組み合わせて配置するとは、同じ区画1002に複数の種類の建物1003を重ねて配置することである。一方、他街作り空間の建物1003−Fも、自街作り空間の同区画1002へと反映できるものであるが、図10(d)に示す例のように、自プレイヤの選択により反映させないとすることもできる。
【0114】
この場合には、ゲーム装置1毎に仮想空間の各区画1002に建物1003を配置していくが、他のゲーム装置から受信した他ゲーム進行状況情報が示す他のプレイヤが配置した建物1003を、自街作り空間にもそのまま配置させることができる。これにより、街作りゲームにおける仮想空間への建物の配置を、基本的には無関係にゲームを進めている他のプレイヤからの協力を得て進めることができるようになる。
【0115】
また、複数のプレイヤが参加し、複数の領域に分かれたマップ上の各領域に対して、各プレイヤがゲームを進行させることで獲得される領域毎のポイントに応じて、各領域の支配権が何れかのプレイヤに付与されるものとするゲームにも、本発明を適用することができる。例えば、領域毎のポイントの獲得は、ゲーム装置毎に個別にゲームを進めることで獲得されるものとすることができる。ポイントを獲得するためのゲームは、領域毎に設定されたミニゲームなど、従来から知られている種々のゲームを適用できる。
【0116】
このゲームに参加しているプレイヤのゲーム装置同士を通信接続したときに、各プレイヤの領域毎の獲得ポイントのデータを交換するものとする。そして、領域毎の獲得ポイントのデータを交換した後に、各々のゲーム装置では、現在支配権を有するプレイヤと各プレイヤの獲得ポイントに応じて、領域毎に新たに支配権を獲得するプレイヤを決定するものとすることができる。なお、ある領域について支配権を有するプレイヤを変更するには、新たに支配権を得るプレイヤの獲得ポイントが今まで支配権を得ていたプレイヤの獲得ポイントのN倍(Nは、1よりも大きな定数)とすることを条件としてもよい。
【0117】
この場合には、複数のゲーム装置が互いに無関係にゲームを進行してマップの領域毎の獲得ポイントを得ていくが、通信接続により各プレイヤの獲得ポイントのデータを交換する度に領域毎に支配権を得ているプレイヤを更新することができるようになる。これにより、基本的には無関係にゲームを進めている複数のゲーム装置のプレイヤが各領域の支配権を獲得するというゲームにおける競争を実現することができる。
【0118】
上記の実施の形態に係るゲームは、2からなるゲーム装置1に係るゲーム状況の反映について説明してきたが、当該疑似ネットワークゲームにおいては、2より多い複数のゲーム装置1に係るゲーム状況を相互に反映させるものであってもよい。このとき、ゲーム装置1のWRAM22に記憶可能な容量に応じて、ゲーム状況を反映できるゲーム装置1の数が制限されるものであってもよい。
【0119】
上記実施の形態において、それぞれのゲーム装置1に係るゲーム状況を反映するにあたって、ピアツーピアによる通信接続をゲーム装置1間で確立することにより、直接ゲーム状況に係る情報を送受信していたが、無線または有線を問わず、インフラストラクチャーによって、通信接続を確立し、そこでゲーム状況に係る情報の送受信を行うものとしてもよい。また、このゲーム状況に係る情報をメールに添付することで、そのゲーム状況の交換を行えるものとしてもよい。
【0120】
上記の実施の形態では、第1LCD11と第2LCD12という2つの表示装置、及びタッチパネル13というポインティングデバイスを備えるゲーム装置1において、本発明に係る疑似ネットワークゲームシステムを実行するものとした場合を例として説明した。しかしながら、少なくともゲームの画像を表示する表示装置と、プレイヤが指示を入力することのできる入力装置とを備えるものであれば、ゲーム装置1以外のコンピュータ装置において、本発明を適用したゲームを実行するものとしてもよい。本発明を適用した疑似ネットワークゲームシステムを実行するコンピュータ装置は、ゲーム専用機でもパーソナルコンピュータのような汎用機であってもよく、携帯型であるか据え置き型であるかを問わない。また、発明を適用したゲームを実行するコンピュータ装置として、携帯電話機を適用することもできる。
【0121】
また、上記の実施の形態では、疑似ネットワークゲームシステムに係るプログラム及びデータは、ゲームカートリッジ17に格納されて配布されるものとしていた。ゲーム装置1が外部のネットワーク上に存在するサーバ装置と接続され、通信を行うとき、ゲームシステムに係るプログラム及びデータをサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、ゲーム装置1にネットワークを介して配信するものとしてもよい。該ゲーム装置1において、無線インターフェース部29がサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、例えば、ゲーム装置1に、記憶される情報の書き換えが可能なROM(例えば、フラッシュメモリ等)を備えることでそれに、またはそのようなROMを含むカートリッジ17に保存し、実行時にWRAM22にロードすることができる。
【0122】
また、もっとも、これらのプログラム及びデータを格納する記録媒体は、このようなものに限るものではなく、プラットフォームとなるコンピュータ装置の形態に応じて、光and/or磁気ディスク装置(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなど)を適用することもできる。固定ディスク装置を備えるコンピュータ装置をプラットフォームとする場合には、これらのプログラム及びデータは、固定ディスク装置に予め格納して配布してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の実施の形態にかかる疑似ネットワークゲームシステムに用いるゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる疑似ネットワークゲームシステムに用いるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図3】ゲーム装置の状態遷移を示す図である。
【図4】ゲーム進行に係る空間の選択を模式的に示した図である。
【図5】ゲーム進行に係る空間を模式的に示した図である。
【図6】WRAM22に記憶される各種情報の構成を示す図である。
【図7】疑似ネットワークゲームシステムに係るゲーム装置1の処理を示すフローチャートである。
【図8】共通仮想空間に係るゲーム進行の具体例を示した図である。
【図9】ダンジョンに係るゲーム進行の具体例を示した図である。
【図10】街作りゲームに係るゲーム進行の具体例を示した図である。
【符号の説明】
【0124】
1 ゲーム装置
13 タッチパネル
14 操作スイッチ部
11 第1LCD
12 第2LCD
21 CPUコア
22 WRAM
24 第1GPU
26 第2GPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一のゲームを実行する他のゲーム装置とは無関係に該ゲームを進行させることが可能であるとともに、前記他のゲーム装置と通信接続して該他のゲーム装置からデータを受信することが可能なゲーム装置であって、
ゲームの進行状況を示す所定のゲームデータを記憶するゲームデータ記憶手段と、
プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記他のゲーム装置とは無関係に前記ゲームを進行するゲーム進行手段と、
前記ゲーム進行手段によるゲームの進行結果に基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する進行時データ更新手段と、
前記他のゲーム装置との通信接続により該他のゲーム装置において記憶されているゲームデータを受信するゲームデータ受信手段と、
前記ゲームデータ受信手段が前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する受信後データ更新手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲームデータは、前記ゲームが進行されるマップに関連するデータのうちで該ゲームの進行状況に応じて内容が異なるものとなるマップ関連データを含み、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータのうちの前記マップ関連データを、前記他のゲーム装置から受信したマップ関連データが示すゲームの進行状況に応じた内容に更新する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記マップは、前記他のゲーム装置において進行されるゲームと同じ形態で、プレイヤのゲームの進行を妨害するとともにゲームの進行状況に応じて状態が変化する妨害オブジェクトを初期状態においてマップ上の同じ位置に配置している共通マップを含み、
前記マップ関連データは、前記妨害オブジェクトの状態を示すデータを含み、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態を、前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記妨害オブジェクトの状態に更新する妨害オブジェクト状態更新手段を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記マップは、同一のゲームを実行していてもゲーム装置毎に異なる形態のものが生成されるダンジョンマップを含み、
前記マップ関連データは、前記ダンジョンマップの形態を示すデータを含み、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すダンジョンマップに、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すダンジョンマップを結合し、該結合したダンジョンマップを示すマップ関連データを、前記ゲームデータ記憶手段に新たに記憶させるダンジョンマップ結合手段を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記マップは、複数種類のオブジェクトのうちからゲームの進行に応じて選択されたオブジェクトを所定の位置に配置するオブジェクト配置マップを含み、
前記マップ関連データは、前記オブジェクト配置マップの前記所定の位置に配置されたオブジェクトの種類を示すデータを含み、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップの前記所定の位置において、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップに配置されている種類のオブジェクトが配置されていないときに、該種類のオブジェクトを前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示すオブジェクト配置マップの前記所定の位置に配置するオブジェクト配置手段を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記マップは、複数の領域に分かれて形成され、当該ゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントと他のゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントとが各領域に設定されるとともに、領域毎の獲得ポイントに応じて何れかのゲーム装置側に支配権が付与される複数領域マップを含み、
前記マップ関連データは、前記複数領域マップの各領域に対して当該ゲーム装置及び前記他のゲーム装置でのゲームの進行における獲得ポイントと、支配権を獲得しているゲーム装置とを示すデータとを含み、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す複数領域マップの領域毎の前記他のゲーム装置の獲得ポイントを、前記ゲームデータ受信手段が受信したゲームデータに含まれるマップ関連データが示す前記他のゲーム装置の獲得ポイントに更新し、該更新した他のゲーム装置の獲得ポイントに応じて前記ゲームデータ記憶手段に記憶されていたゲームデータに含まれるマップ関連データが示す複数領域マップの領域毎の支配権を更新する領域別更新手段を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項7】
プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記受信後データ更新手段により更新させることを可能とするゲームデータを、前記他のゲーム装置からゲームデータを受信する前に予め指定する更新可能データ指定手段と、
前記更新可能データ指定手段によって指定されたゲームデータを示す情報を記憶する更新可能データ記憶手段とをさらに備え、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記更新可能データ記憶手段に記憶されている情報に応じたゲームデータを、前記他のゲーム装置から受信したゲームデータに基づいて更新する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲームデータ受信手段が前記他のゲーム装置から受信したゲームデータを、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータとは別に記憶する受信データ記憶手段と、
プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記受信後データ更新手段により更新させることを可能とするゲームデータを、前記他のゲーム装置からゲームデータを受信した後に指定する更新可能データ指定手段とをさらに備え、
前記受信後データ更新手段は、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されているゲームデータのうちで前記更新可能データ指定手段により指定されたゲームデータを、前記受信データ記憶手段に記憶されているゲームデータに基づいて更新する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記ゲームを起動したときにおいて、該ゲーム装置の状態を、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行は不可能とするが少なくとも前記ゲームデータ受信手段による前記他のゲーム装置からのゲームデータの受信は可能とする進行不能状態に制御する進行不能状態制御手段と、
プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記進行不能状態において所定の秘匿性のある情報が入力されたときに、該進行不能状態から前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を可能とする進行可能状態に制御する進行可能状態制御手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
同一のゲームを実行する他のコンピュータ装置とは無関係に該ゲームを進行させることが可能であるとともに、前記他のコンピュータ装置と通信接続して該他のコンピュータ装置からデータを受信することが可能なコンピュータ装置を、
ゲームの進行状況を示す所定のゲームデータを記憶するゲームデータ記憶手段、
プレイヤによる入力装置の操作に従って、前記他のコンピュータ装置とは無関係に前記ゲームを進行するゲーム進行手段、
前記ゲーム進行手段によるゲームの進行結果に基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する進行時データ更新手段、
前記他のコンピュータ装置との通信接続により該他のコンピュータ装置において記憶されているゲームデータを受信するゲームデータ受信手、及び、
前記ゲームデータ受信手段が前記他のコンピュータ装置から受信したゲームデータに基づいて、前記ゲームデータ記憶手段に記憶されたゲームデータを更新する受信後データ更新手段
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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