説明

ゲーム進行制御プログラム及びゲーム進行制御方法

【課題】物語を分割した各チャプタに含まれるコマの数の多少に対応させつつも、バーの長さに最短長を規定して、ゲームを実行する指令提示コマの位置を視認容易に表示する。
【解決手段】ゲーム装置1は、物語をチャプタ、さらに複数のコマに分割して記憶し、かつ1チャプタ内に指令提示コマを設け、物語に関連するゲーム内容を記憶するRAM42と、1つのチャプタ内のコマ数に応じて最大長と前記最大長の半分以上である最短長との間で設定された長さを有するバー51をLCD12に表示すると共に、バー51上の指令提示コマに対応する位置にマーク52を設定するバー設定部413と、操作部からの操作を受け付けて、コマを順次指定し、指定されたコマの内容をLCD11に表示する物語再生制御部4121と、コマ指定毎にバー51上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタ53を表示するポインタ表示処理部414とを少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部からの操作を受け付けて、表示部に表示されたゲーム空間内でゲームを行わせるゲーム進行制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像や音声、音楽等の記録内容を再生するに際して、再生時間を数値表示する再生装置や、再生時間を数値表示し、さらにスクロールバーとポインタとを表示し、時間経過と共にポインタがスクロールバー上を移動することで再生位置を提示する再生装置が提案されている。例えば、特許文献1に示す音楽再生装置にあっては、再生時間長を示すクロスバー上をポインタが時間経過に従って移動することで、再生位置を認識可能にしている。
【特許文献1】特開2008−165594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1の再生装置では、再生対象の楽曲毎に再生長が異なることが一般的である一方、クロスバーの長さは一律に固定されている。従って、クロスバー及びポインタの表示位置からは、例えば残り時間がどの程度かは判らず、既に聴いた時間との関係で相対的な残り時間の配分しか把握できない。従って、再生途中で残り時間を絶対体に認識しようとする場合、全体の再生時間の数値が併記されていることが必要となる。かかる再生時間の数値を併記したものは、表示部の画面において、他の情報を表示することから表示領域を狭める原因となる。また、クロスバー上のポインタを操作対象者の操作を介して移動させていくタイプの再生機器を想定した場合、記録量乃至は記録時間の大小に関わらずクロスバーの長さが固定であると、残り操作の回数が直ちには把握できずない。また、このような操作対象者の操作が介在する再生機器において、クロスバーの経過方向の適所に、他の種類の操作を指示するマーク等を併記する場合、操作対象者に視認容易に示すことが望まれる。
【0004】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、物語を分割した各チャプタに含まれる複数のコマの数の多少に対応させつつも、バーの長さに対して最短長を規定することで、他の操作としてのゲームを実行する指令提示コマの位置を視認容易に表示することのできるゲーム進行制御プログラム及びゲーム進行制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、操作部からの操作を受け付けて、表示部に表示されたゲーム空間内でゲームを行わせるゲーム進行制御プログラムにおいて、物語を時系列方向に少なくとも1つのチャプタに分割し、更に各チャプタを時系列方向に複数のコマに分割して記憶すると共に、前記1チャプタ内の適所であって少なくとも2つの指令提示コマに対応させて前記物語に関連するゲーム内容を記憶する記憶手段、前記表示部の適所に表示されるバーであって、1つのチャプタ内のコマ数に応じて、所定の最大長と前記最大長の中間乃至はその近辺である所定の最短長との間で設定された長さを有するバーを表示すると共に、前記バー上の前記指令提示コマに対応する位置にマークを設定するバー設定手段、前記操作部からの操作を受け付けて、前記記憶手段に記憶されている、前記1つのチャプタにおけるコマを順次指定し、指定されたコマの内容を前記表示器に表示する物語再生手段、前記コマの指定毎に、前記バー上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタを表示するポインタ表示処理手段、前記指令提示コマが指定されて前記ゲームに対する指令が提示された後、前記操作部からの操作内容に応じて前記指令達成のためのゲームを実行する処理を行うゲーム処理手段、前記ゲームに対する指令とゲーム結果とを照合してゲーム結果の評価を行うゲーム評価手段、としてコンピュータを機能させるものである。
【0006】
請求項8記載の発明は、操作部からの操作を受け付けて、表示部に表示されたゲーム空間内でゲームを行わせるゲーム進行制御方法において、記憶手段が、物語を時系列方向に少なくとも2つのチャプタに分割し、更に各チャプタを時系列方向に複数のコマに分割して記憶すると共に、前記1チャプタ内の適所であって少なくとも1つの指令提示コマに対応させて前記物語に関連するゲーム内容を記憶し、バー設定手段が、前記表示部の適所に表示されるバーであって、1つのチャプタ内のコマ数に応じて、所定の最大長と前記最大長の中間乃至はその近辺である所定の最短長との間で設定された長さを有するバーを表示すると共に、前記バー上の前記指令提示コマに対応する位置にマークを設定し、物語再生手段が、前記操作部からの操作を受け付けて、前記記憶手段に記憶されている、前記1つのチャプタにおけるコマを順次指定し、指定されたコマの内容を前記表示器に表示し、ポインタ表示処理手段が、前記コマの指定毎に、前記バー上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタを表示し、ゲーム処理手段が、前記指令提示コマが指定されて前記ゲームに対する指令が提示された後、前記操作部からの操作内容に応じて前記指令達成のためのゲームを実行する処理を行い、ゲーム評価手段が、前記ゲームに対する指令とゲーム結果とを照合してゲーム結果の評価を行うことを特徴とするものである。
【0007】
これらの発明によれば、記憶手段に、物語が時系列方向に少なくとも2つのチャプタに分割され、更に各チャプタが時系列方向に複数のコマに分割して記憶され、さらに前記1チャプタ内の適所であって少なくとも1つの指令提示コマに対応させて前記物語に関連するゲーム内容が記憶されている。また、バー設定手段によって、前記表示部の適所に表示されるバーであって、1つのチャプタ内のコマ数に応じて、所定の最大長と前記最大長の中間乃至はその近辺である所定の最短長との間で設定された長さを有するバーが表示され、さらに前記バー上の前記指令提示コマに対応する位置にマークが設定される。そして、物語再生手段によって、前記操作部からの操作を受け付けて、前記記憶手段に記憶されている、前記1つのチャプタにおけるコマが順次指定され、指定されたコマの内容が前記表示器に表示され、一方、ポインタ表示処理手段によって、前記コマの指定毎に、前記バー上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタが表示される。また、ゲーム処理手段によって、前記指令提示コマが指定されて前記ゲームに対する指令が提示された後、前記操作部からの操作内容に応じて前記指令達成のためのゲームを実行する処理が行われ、ゲーム評価手段によって、前記ゲームに対する指令とゲーム結果とが照合されてゲーム結果の評価が行われる。従って、バーの長さは、1つのチャプタに含まれるコマの数の多少に関わらず、コマ数に対応しつつも、最大長の中間乃至はその近辺である所定のである最短長、代表的には中間長より長く設定されるので、他の操作としてのゲームを実行する指令提示コマの位置を指示するマーク位置が視認容易に表示される。これにより、プレイヤは、バーの長さからチャプタの長さ(コマ数)を概略認識でき、かつゲーム実行までの残りコマ数の予測も付き易くなる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記バー設定手段は、1つの物語内の最少コマ数を有するチャプタの、前記最大長に割り当てられるチャプタのコマ数に対する比率から求まる計算上のバーの長さが前記最短長以下となるチャプタが存在する場合、前記最少コマ数に対応する前記バーの長さを前記所定の最短長に設定(具体的には伸張)することを特徴とする。この構成によれば、1つの物語内の最少コマ数を最短長に割り当てることで、該物語内の他のチャプタに対応する各バーは、全て最短長と最大長内に収まることになり、ゲームを実行する指令提示コマの位置を指示するマーク位置が視認容易に表示される。これにより、プレイヤは、バーの長さからチャプタの長さ(コマ数)を概略認識でき、かつゲーム実行までの残りコマ数の予測も付き易くなる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記バーの最大長は、所定のコマ数を基準に設定されている一方、前記所定のコマ数以上のコマ数を有するチャプタに対しては、前記最大長に収めるべく1コマ当たりの表示長を縮小することを特徴とする。この構成によれば、コマ数の多いチャプタに対してもバーの長さが最大長を超えることがないので、バー表示域の使用が効率的となる。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3に記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記各チャプタ内に含まれる前記指令提示コマの数に上限が設定されていることを特徴とする。この構成によれば、指令提示コマの数を所定の範囲に制限することで、チャプタを必要以上に長く(コマ数を多く)設定することなく、各チャプタ内のコマ数をできるだけ均等とするべく、チャプタ作成作業への自由性が増す。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記チャプタの最後に指令提示コマが設定されていることを特徴とする。この構成によれば、チャプタのうちには、チャプタの締めくくりをゲームとすることで、プレイヤに対してチャプタの最後までの処理をより誘導できる。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記ゲームは、前記コンピュータとの対戦ゲームであり、前記ゲーム処理手段は、前記表示部に、前記コンピュータにより制御される相手キャラクタと前記操作部からの操作内容に応じて制御される自己キャラクタとを表示し、前記対戦ゲームを実行することを特徴とする。この構成によれば、プレイヤが物語の登場人物と被さることで、ゲーム実行に対する意欲を掻き立てることが可能となる。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム画像表示制御プログラムにおいて、前記ゲーム評価手段は、前記1つの物語の再生が終了した時点における、前記各指令提示コマで提示された指令と各指令に対応する前記ゲーム結果とが異なる場合、再度、同一ゲームの実行を選択可能な催促ボタンを表示することを特徴とする。この構成によれば、プレイヤと物語との一体感が養成される。
【発明の効果】
【0014】
請求項1,2,8記載の発明によれば、バーの長さを、1つのチャプタに含まれる複数のコマの数の多少に関わらず、コマ数に対応させつつも、最大長の半分以上である最短長より長く設定するようにしたので、他の操作としてのゲームを実行する指令提示コマの位置を指示するマーク位置を視認容易に表示できる。これにより、プレイヤは、バーの長さからチャプタの長さ(コマ数)を概略認識でき、かつゲーム実行までの残りコマ数の予測も付き易くなる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、コマ数の多いチャプタに対してもバーの長さを最大長を超えないようにしたので、バー表示域の効率的に使用できる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、指令提示コマの数を所定の範囲に制限することで、チャプタを必要以上に長く(コマ数を多く)設定することなく、各チャプタ内のコマ数をできるだけ均等とするべく、チャプタ作成作業への自由性を増大させ得る。
【0017】
請求項5記載の発明構成によれば、チャプタのうちには、チャプタの締めくくりをゲームとすることで、プレイヤに対してチャプタの最後までの処理をより誘導できる。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、プレイヤが物語の登場人物と被さることで、ゲーム実行に対する意欲を掻き立てることが可能となる。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、プレイヤと物語との一体感が養成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す構成図である。ゲーム装置1は、中央のヒンジ周りに折りたたみ可能にされたハウジング10を有し、折りたたみ状態で対面するように液晶表示器(LCD)11とLCD12とが配設されている。図中、下側となるLCD12の周囲には、ボタン13〜18及び十字キー19からなる操作部が配置されている。
【0021】
ボタン13は、プッシュボタンで構成され、ゲームの開始(再開)、一時停止の指示を行うものである。ボタン14は、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択を行うものである。ボタン15は、プッシュボタンで構成され、動作指示を行うものである。ボタン16は、プッシュボタンで構成され、ボタン14で選択したゲームモードの変更等のために用いられる。ボタン17,18は、プッシュボタンで構成され、ボタン15,16の補助的な操作ボタンとして用いられる。十字キー19は方向や位置指定を行うものである。
【0022】
LCD12の上面には、タッチパネル20が装着されている。タッチパネル20は、例えば透明材を用いた抵抗膜方式が採用されている。タッチパネル20は、その上面を、備え付け(専用)のスティック(タッチペン)や指で押圧することにより、押圧位置の座標データを出力する。ゲーム装置1は、メモリカード(ゲームカートリッジ)30が脱自在な挿入口(図示せず)を有する。メモリカード30が挿入口に挿入されると、ゲーム装置1と電気的に接続される。
【0023】
図2は、ゲーム装置1のブロック図の一実施形態である。ゲーム装置1は、内部に電子回路基板40を有する。電子回路基板40には、CPU41が実装されている。CPU41は、バスを介して、RAM42、グラフィック処理ユニット(GPU)43,44、I/F回路45及びLCDコントローラ46と接続されている。
【0024】
コネクタ47には、メモリカード30が着脱自在に接続される。メモリカード30は、ROM31、RAM32を備えている。ROM31には、ゲーム装置1で実行すべきゲームのためのゲームプログラムや本発明で実施される物語の再生のためのプログラム(以下、まとめて制御プログラム(ゲーム進行制御プログラム)という)データ、各種画像データ等が予め記憶されている。RAM32は、ゲームの途中データや結果データをセーブするためのものである。
【0025】
RAM42は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPU41は、メモリカード30のROM31に記憶された制御プログラム、および画像データをRAM42にロードし、RAM42を記憶手段と見立てて、ロードした制御プログラムを実行する。なお、制御プログラム、および画像データは、一括して、又は必要に応じて順次、ROM31から読み出され、RAM42に記憶される。GPU43,44は、描画処理を行うもので、CPU41からの描画命令及び画像生成プログラムに基づいてゲーム画像を含む画像データを生成する。このとき、ゲーム画像データ等の作成のために必要なポリゴンやテクスチャなどの画像データは、RAM42に格納された後、GPU43,44によって取得される。
【0026】
また、GPU43にはVRAM48が接続され、GPU44にはVRAM49が接続されている。GPU43は、ゲーム画像データの作成毎にVRAM48に展開し、GPU44はゲーム画像データの作成毎にVRAM49に展開する。なお、物語のコマ画像が2次元である場合、ポリゴンやテクスチャなどの画像データは不要である。
【0027】
VRAM48,49は、LCDコントローラ46に接続されている。LCDコントローラ46はレジスタ461を含む。レジスタ461は、例えば1ビットで構成され、CPU41の指示によって、“0”または“1”のデータ値を記憶する。LCDコントローラ46は、レジスタ461のデータ値によって、VRAM48,49とLCD11,12との接続関係を切り替える。これによって、それぞれで処理した画像を所望する側のLCDに表示することが可能となる。
【0028】
次に、ゲーム装置1で行われる処理の概要について説明する。メモリカード30のROM31には、物語の内容が少なくとも1つ記憶されており、コネクタ47を介してRAM42に格納される。図3は、1つの物語の構成を示すメモリマップである。物語は、少なくとも1つのチャプタ、図3では、チャプタ1〜nから構成されている。各チャプタは物語を区切りのよい箇所で分割したものである。
【0029】
各チャプタ、例えばチャプタ2を代表して説明すると、複数のコマと少なくとも1つの指令提示コマ(ミッション提示コマ)とから構成されている。複数のコマの内容は、チャプタ2の物語部分に沿った各シーンの画像(代表的には漫画)であって、必要に応じて吹き出し(台詞)を有する。吹き出しのあるコマは、コマの画像と吹き出しの画像とが別階層に格納されており、操作部を操作する毎に、先ず画像がLCD11に表示され、次いで操作が行われると、吹き出しが表示され、更に別の吹き出しがある場合には、操作部を操作することで表示されるようになっている。図3では、コマ1〜コマ(i−1)までが1つの段落で、段落の終わりに指令提示コマiが有り、以降の段落の最後に指令提示コマkが有り、更に以降の段落の最後に指令提示コマmが設定されている。各段落のコマ数は不定であり、専ら物語のあらすじに依存している。1つのチャプタに含まれる指令提示コマの個数、すなわち指令達成のためのゲームは、本実施形態では、少なくとも1個から所定個までに制限されている。指令提示コマの個数に範囲を設定することで、各チャプタ内のコマ数の割り当て数に自由性が増し、より均等に近づけることが可能である。また、指令提示コマ数に上限を設定することで、必要以上に多数のコマを有するチャプタの発生を抑制している。指令提示コマの内容は、吹き出しの内容として、あるいは特別な箇所に、所定のミッション(指令)が含まれている。従って、指令提示コマの表示後は、この指令を達成するためのゲームに移行することになる。プレイヤはこのゲームを実行することで、提示された指令を達成しようとする。
【0030】
本実施形態では、物語として、野球を題材にしたものであり、従って、実行するゲームは野球ゲームとなる。例えば、物語の主人公Aが投手であって、その指令が、「選手Cから三振を取れ」というものであるとすると、野球ゲームでは、主人公Aが投手となり、選手Cが打者、ここではCPU41によって制御される打者となる場面での対決となる。逆に、主人公が打者の場合には、CPU41によって制御される投手との対決となる。対決後、対決結果が指令をクリアしたといえるか否かについて評価が行われる。評価方法としては、本実施形態では、指令と一致する結果(ベストクリア)、指令に類似する結果(クリア)、やり直しと、いう3段階が設定されている。上記において、クリアとは、例えば三振を取れという指令に対して、アウトに仕留めたような場合、あるいはホームランを打てという指令に対して、長打を放ったような場合をいう。やり直しとは、例えば三振を取れという指令に対して、ヒットを打たれたような場合、あるいはホームランを打てという指令に対して、三振をしたような場合をいう。
【0031】
一方、LCD12にはバー51(図10参照)が表示される。バー51の長さは、チャプタ内のコマ数に対応している。また、バー51の始点から終点に向けてコマの指定が行われる毎に、逐次移動するポインタ53が表示され、このポインタ53の、バー51に対する表示位置で、該チャプタにおける進捗が認識し得るようにしている。
【0032】
ところで、チャプタに含まれるコマ数は一定ではないことから、バー51の長さを一律にすることは好ましくない。そこで、目安となる1チャプタ内のコマ数をSとしたとき、他のチャプタがコマ数S以上の場合には、最大長に制限し、コマ数がS以下の場合には、比例的に短くするようにしている。しかし、コマ数がS/2以下のような場合に、バー51の長さを単純比例させて最大長の半分以下とすると、以下のような弊害が生じ得る。バー51は各コマの位置を表すものと把握することができ、バー51上の所定位置、すなわち指令提示コマに相当する位置には、そのことを示すマーク52が(図10参照)表示される。このマーク52は、プレイヤにとって、指令提示コマの位置、個数を把握する上で重要である。すなわち、プレイヤはバー51の中でどのあたりにマーク52があるのかを確認することで、現在読んでいる(見ている)漫画等のコマから概ねどのくらいコマを読み進めればマーク52に到達するかの予測をすることができる。マーク52は、ゲームを行えるポイントを示しているので、すぐにゲームを行いたいと考えているプレイヤにとっては、ゲームを行えるポイントが相当先にある場合には、他の用事等を優先するために漫画等の読み進めを中断しようとしたり、一方、比較的近い箇所にマーク52がある場合には、そのまま漫画等を読み進めてゲームを行うとするといった判断材料とすることができる。ところが、バー51の長さが相当程度短く、例えばS/2以下の場合に、これに比例させて短くなると、マーク52の位置が接近し過ぎたりして見づらくなることから、指令提示コマの位置予測がし難くなる。
【0033】
そこで、バー51の最短長を、最大長の中間乃至はその近辺となるような適当長に、例えば、最大長の半分に制限し、コマ数がS以下のチャプタに対して、最大長と最短長との間で比例的に設定するようにしている(例えば、図10参照)。例えば、S=100としたとき、物語を構成する各チャプタのうち、コマ数が最少となるチャプタのコマ数が30であったと仮定すると、この物語に関しては、コマ数30のときのバー51の長さが、最短長さ(=最大長/2)にまで伸張され、コマ数30〜100の間のコマ数のバー51の長さは、最大長と最短長間で比例的に設定される。バー51上に表示されたポインタ53は、コマが更新される毎に、「(バー長/2)/コマ数」ずつ終点側に移動する。
【0034】
この内容を、図14、図15を用いて説明する。図14に示す具体例において、横軸は、バー長L、(a)〜(d)は各コマ数sに対応するものを示している。すなわち、図14(a)は、S=100(コマ)の場合で、L=100mm(=Lmax)としている。なお、S=100のときのSを、Srefという。図14(b)は、s=30の場合であって、Srefに対して単純比例でLを設定したときの図である。図14(c)は、s=30の場合であって、本実施形態により設定されたLを示した図である。なお、この例では、s=30を最小コマ数として扱い、このsを、Sminといい、このときのLを、最短長Lminとする。図14(d)は、図14(c)のチャプタに対して同一物語内の他のチャプタのコマ数sが、s=50であったと想定した場合のLを示した図である。
【0035】
図14(c)に示すように、s=30の場合には、L=50mm(=Lmin)であるから、1コマのピッチが(50/30)mmである。また、図14(c)からいえることは、破線で示す残余の部分50mmに、s=31〜100までのコマを有するチャプタを割り当てることになる。すなわち、長さ50mmに70コマ分を割り当てるから、この残余部分の1コマ分のピッチは、(5/7)mmとなる。
【0036】
この点を考慮して、次に、図14(d)では、s=50であるから、図14(c)の30コマに対して20コマだけ増えていることになる。従って、バー51の長さLは、{50+(50−30)×5/7}となる(Lは、ほぼ65mm)。そうすると、s=50における、1コマ分のピッチは、{50+(50−30)×5/7}/50、となる。これは、s=30のときのピッチ(50/30)mmとは異なるものとなる。このように、コマ数sが異なる毎に、1コマ分のピッチが異なるものとなる。これによりチャプタ内では、均一なピッチが保障される。
【0037】
図15は、以上をまとめた図表である。図において、バー51の最大長Lmax、最短長Lmin、Lmaxに相当する設定コマ数Sref、同一物語に含まれるチャプタのうちの最小コマ数Smin、及びコマ数sとしたとき、求めるべきバー51の長さLは、
L=Lmin+(Lmax−Lmin)×(s−Smin)/(Sref−Smin)
と表される。例えば、図14と同一条件でs=50を入力すると、Lは、ほぼ65mmとなる。
【0038】
次に、上記のように構成されたゲーム装置1を用いてゲームを行う場合のゲーム装置の主要な機能について説明する。図4は、図2に示すゲーム装置の主要な機能ブロック図である。RAM42は、制御プログラム記憶部421、物語データ記憶部422、ゲームデータ記憶部423、及び操作内容記憶部424を備える。制御プログラム記憶部421は、物語の再生処理、指令達成のためのゲームにおけるゲーム処理を実行するプログラム及び実行に必要な各種のデータを記憶している。物語データ記憶部422は前述した物語をチャプタ毎及びコマ毎に格納している。ゲームデータ記憶部423は、ゲームで用いる各種画像データ及び必要なデータを記憶している。操作内容記憶部424はサーブのための保存用である。操作内容記憶部424には、プレイヤが以前に実行した履歴も含まれる。例えば、途中の所定のチャプタまで既に終了しているというような履歴である。
【0039】
CPU41は、RAM42に記憶されている制御プログラムを実行することによって、操作部からの操作信号を受け付ける受付部411、操作部からの操作信号及び制御プログラムに基づいてLCD11,12に各コマの画像、ゲーム画像、バー51、マーク52及びポインタ53の画像を表示する画像表示制御部412、バー51の長さの設定及び設定されたバー長に対応してマーク52の位置設定を行うバー設定部413、ポインタ53の表示及びその移動処理を行うポインタ表示処理部414、コマ位置が指令提示コマに達したか否かの判断を行う判断部415、指令提示コマに達したことを条件に行われるゲームの進行処理を行うゲーム処理部416、及びゲーム結果を評価するゲーム評価部417として機能する。画像表示制御部412は、コマ画像(吹き出し含む)やバー51、マーク52及びポインタ53の画像の表示処理を実行する物語再生制御部4121とゲーム進行に合わせてゲーム画像の表示を行うゲーム画像表示制御部4122とを備えている。
【0040】
バー設定部413は、前述したように、チャプタに含まれるコマ数に従って、最大長と最短長との間でバー51の(始点からの)長さを設定するものである。また、バー設定部413は、設定されたバー51に対して、指令提示コマに対応する位置に指令提示コマであることを示すマーク52(図10、LCD12のバー51上のGAME1,GAME2の表記、参照)を表示するものである。ポインタ表示処理部414は、該当するチャプタとそのバー51の長さとから、1コマ当たりの移動長を計算し、操作部からの操作に従って新たなコマの画像に移行する毎に、算出した移動量だけ、始点側から(終点に向けて)順次、ポインタ53を移動させるものである。判断部415は、指令提示コマに達すると、指令の内容を読むための所定時間を置いて自動的に、あるいはボタン15の操作を経て、ゲームの開始を指示するものである。
【0041】
ゲーム評価部417は、評価を、指令と一致する結果(ベストクリア)、指令に類似する結果(クリア)、やり直し、としての3段階とし、やり直しに関しては、その時点で再ゲームを指示するようにしている。ゲーム評価部417は、クリアに関しては、そのままとしてもよく、あるいは物語終了時点で、評価結果を併記(図13参照)するようにしている。
【0042】
物語再生制御部4121は、セーブされた物語の前回終了時点から開始するかどうかの設定(図7参照)、新たな物語の最初からの再生となる作品の選定(図8参照)、チャプタの選択(図9参照)、各コマの画像、吹き出しの表示処理(図10参照)、指令提示コマにおけるミッション(指令)画面の表示処理(図11参照)を行うものである。
【0043】
ゲーム画像表示制御部4122は、操作部からの操作信号及び制御プログラムに基づいて、ゲームの進行を制御すると共にゲーム進行に応じたゲーム画像の表示を行うものである(図12参照)。ゲーム進行については、図6を用いて後述する。
【0044】
続いて、CPU1が制御プログラムに基づいて実行する処理について、フローチャートを用いて説明する。図5は、全体処理を示すフローチャートである。まず、メモリカード30がゲーム装置に装填されて、所定のデータがRAM42に取り込まれた後、ストーリーモードが選択されると、本フローが開始する。
【0045】
ストーリーモードが開始されると、まず、セーブデータ、すなわち既に途中まで実行していた物語があることを示すデータ(例えばフラグ)の有無が判断され(ステップS1)、セーブデータ有りのデータが存在すると、該セーブデータがRAM42にロードされる(ステップS3)。セーブデータがRAM42に格納されると、図7に示すような、物語のタイトル、及び「つづきから」と「はじめから」のボタンの画像が表示され、プレイヤに選択を促すようにしている(ステップS5)。プレイヤが「つづきから」をタッチペンで選択すると、ステップS15に進み、「はじめから」をタッチペンで選択すると、ステップS7に進む。
【0046】
ステップS1でセーブデータがない場合、物語選択画面が表示され(ステップS7)、ここで、十字キー19によって所望する物語の選択が行われる。次いで、選択された物語が既にクリア済みの物語(作品)であるか否かの判断が行われ(ステップS9)、クリア済みの物語であれば、チャプタ選択画面において、所望するチャプタの選択が許容される(ステップS11)。一方、クリア済みの物語でない場合、すなわち新たな物語の場合、最初のチャプタ(すなわち、チャプタ1)が自動設定され、チャプタ開始とされる(ステップS13)。
【0047】
チャプタが開始されると、まず、該チャプタのコマ1の画像が表示され、次いで、ボタン15の操作の有無がチェックされる(ステップS15)。ボタン15が操作されると、該コマの吹き出し画像の表示、あるいは吹き出しがなければ、次コマに移行する(ステップS17)。次いで、次コマが指令提示コマか否かが判断され(ステップS19)、指令提示コマでなければ、ステップS15に戻り、ボタン15の操作を待つ。一方、指令提示コマであると、ミッション(指令)提示画面が表示される(ステップS21)。指令提示画面の表示が所定時間経過したこと、又はボタン15が操作されたことを条件に、ゲーム(ここでは野球ゲーム)が開始される(ステップS23)。ゲームが終了すると評価が行われ(ステップS25)、評価結果がベストクリアあるいはクリアか否かが判断される(ステップS27)。この判定が肯定されると、ステップS29に移行する。一方、この判定が否定されると、ステップS21に戻って、同一の指令が提示され、プレイヤに再ゲームが強要される。なお、再ゲームの回数は所定回と制限を設けてもよく、制限回数を超えた場合、該チャプタの処理が未完了として履歴を残す態様としてもよい。
【0048】
ゲームが終了すると、該チャプタが終了したか否かが判断され(ステップS29)、終了でなければ、ステップS15に戻り、次コマに対する処理が繰り返される。一方、該チャプタが終了であると、全チャプタが終了したか否かが判断される(ステップS31)。残りのチャプタがあれば、次チャプタに進むかどうかが判断され(ステップS33)、進むための指示、例えばボタン15の操作を受け付けて、ステップ13へ移行する。逆に全チャプタが終了し、また次チャプタへの移行も指示されなければ、結果・エンディング処理が実行され、図13に示す画面が表示される(ステップS35)。
【0049】
なお、結果・エンディング画面において、終了したチャプタがリスト表示され、かつベストクリアしたチャプタの箇所にはチェックマークが表記されているが、ベストクリアできていない、つまりクリアのチャプタはノーマークとなっている(図13のチャプタ4、参照)。そこで、この画面に再チャレンジを促すための催促ボタンを設けて、クリアできていないチャプタを再度、例えば指令提示画面とそのゲームとを再度実行させる態様とすることも可能である。
【0050】
次に、図6は、図5のステップS23に示すゲーム処理のフローチャートである。ゲーム画面は図12に示されるように、LCD11にゲーム空間である野球場が表示され、この画面では、捕手位置から投手側を見た画像が表示されている。なお、野球ゲームは、先ず、投手側から捕手側を見た画像が表示されて、球種設定、投球開始指示が行われると、図12の画面に切り替わり、投手側による投球コースの指示、打者側による打撃位置の指示、打撃指示が行われる。図12に示すゲーム画像において、投手キャラクタ61はボールオブジェクト62をホームベース方向に投球し、打者キャラクタ63はバットオブジェクト64を振ることで、ボールオブジェクト62を打ち返すようにする。打者キャラクタの打撃位置はミートカーソル65で指示される。
【0051】
そして、打撃が行われると、打撃後の処理が開始される。すなわち、打撃後のボールオブジェクト62の挙動が、例えば力学的な計算を経て演出され、一方、野手の動きが野球のルールに従って制御される。これによって、アウトになったりヒットになったり、あるいはホームランになったりする。また、走者がいる場合、野球のルールに従って走者の走塁が制御され、得点を挙げたり、タッチアウトになったりする。LCD12には、野球ゲームを全体的に観察可能にするべく、上方から俯瞰したデフォルメ画像が表示されている。
【0052】
プレイヤが投手側であると、操作部の操作を通して投球処理が実行され、打者側はCPU41によって打撃動作の制御が行われる。逆に、プレイヤが打者側であると、操作部の操作を通して打撃処理が実行され、投手側はCPU41によって投球内容(球種、投球コース)及び投球動作の制御が行われる。プレイヤ側の選手キャラクタ(通常、物語の主人公)及び対戦する相手キャラクタはいずれも野球に関する能力値が設定されており、CPU41は能力値に応じて相手キャラクタの動きを制御する。
【0053】
図6に戻り、まず、主人公、すなわちプレイヤが投手側か否かが判断される(ステップS41)。投手側であれば、十字キー19からの操作を受け付けて行われる球種設定、ボタン16からの操作を受け付けて行われる投球開始処理、十字キー19からの操作を受け付けて行われるコース設定の各処理が実行される(ステップS43〜ステップS47)。
【0054】
次いで、投球されたボールオブジェクト62が打撃されたか否かが判断され(ステップS49)、ボールオブジェクト62が打撃されたのであれば、打撃後処理が実行され(ステップS51)、打撃後結果が演出される。打撃後処理は、投球コースと打撃位置、及び軌道計算に従って算出される投球されたボールオブジェクト62の移動と打者による打撃指示タイミングとの関係を考慮して、打球の方向、速度が力学的に乃至は簡素化された準力学的に算出され、この結果に従って打球の野球場内での移動処理及び表示が行われる。
【0055】
打撃結果は、前述したように、フライやゴロ等によるアウト、あるいはヒット(単打、二塁打、三塁打、ホームラン)が代表例である。また、ステップS49で打撃が行われなかった場合には、空振りあるいは見送り処理が実行され(ステップS55)、打撃結果として三振か否かが判断される(ステップS57)。三振でなければ、ステップS43に戻る。
【0056】
次いで、打撃結果と提示された指令との照合、すなわち図5のステップ25に対応する評価処理が実行される(ステップS59)。
【0057】
一方、ステップS41で打者側であれば、十字キー19からの操作を受け付けて行われる打撃位置指定、ボタン17からの操作を受け付けて行われる打撃動作指示の各処理が実行される(ステップS61,ステップS63)。ボタン17が操作されなければ、見送りとされる。そして、この後、ステップS49に進む。
【0058】
なお、本発明は、以下の態様が採用可能である。
【0059】
(1)本実施形態では、ゲームとして野球ゲームを示したが、ゲームの種類は、物語に依存する。従って、物語がサッカーに関する場合、ゲームはサッカーゲームとなる。その他、テニスゲーム等のスポーツに関するゲームでもよい。また、将棋や囲碁を模擬したゲーム、またタイムや順位を競う競技ゲーム、心理ゲーム等であってもよい。
【0060】
(2)本実施形態では、表示部としてLCD11,12を用いたが、いずれか一方のみでもよい。また、ゲーム装置は、携帯型に限定されず、パーソナルコンピュータ、テレビジョンモニタを表示部として使用するコントローラ付きのゲーム機であってもよい。
【0061】
(3)本実施例では、基準コマ数を例えばSとして説明したが、基準コマ数Sは物語単位で設定するようにしてもよい。例えば、ある物語の各チャプタの平均コマ数が100であるときは、基準コマ数Sを100とし、別の物語の各チャプタの平均コマ数が150であるときは、基準コマ数Sを150としてもよい。このようにすることで、物語毎に、バー51の長さをコマ数の認識表示に効果的に活用できる。
【0062】
(4)本実施形態では、指令提示コマに達したか否かを判断する判断部415を設けたが、判断部415は必ずしも必要ではない。例えば、指令提示コマに対してゲーム実行指示命令が予め設定されている場合とか、ミッション(指令)に対応してゲーム実行コマンドが対応付けられている場合等には、特別、コマに種類に対しての判断を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】ゲーム装置のブロック図の一実施形態である。
【図3】1つの物語の構成を示すメモリマップである。
【図4】図2に示すゲーム装置の主要な機能ブロック図である。
【図5】全体処理を示すフローチャートである。
【図6】図5のステップS23に示すゲーム処理のフローチャートである。
【図7】セーブされている物語の前回終了時点から開始するかどうかの設定画面を示す図である。
【図8】新たな物語の最初からの場合における作品の選定画面を示す図である。
【図9】チャプタ選択画面を示す図である。
【図10】各コマの画像、吹き出しの表示処理画面を示す図である。
【図11】指令提示コマにおけるミッション(指令)画面を示す図である。
【図12】ゲーム進行に応じたゲーム画像の表示画面を示す図である。
【図13】結果・エンディング画面を示す図である。
【図14】横軸にバー長Lを示し、(a)〜(d)は各コマ数sに対応するバーの長さを示した図である。
【図15】コマ数とバーの長さの関係を説明した図表である。
【符号の説明】
【0064】
1 ゲーム装置
11,12 LCD(表示部)
13〜18 ボタン(操作部)
19 十字キー(操作部)
20 タッチパネル(操作部)
30 メモリカード
41 CPU
411 受付部
412 画像表示制御部
4121 物語再生制御部(物語再生手段)
4122 ゲーム画像表示制御部(ゲーム処理手段)
413 バー設定部(バー設定手段)
414 ポインタ表示処理部(ポインタ表示処理手段)
415 判断部(判断手段)
416 ゲーム処理部(ゲーム処理手段)
417 ゲーム評価部(ゲーム評価手段)
42 RAM(記憶手段)
51 バー
52 マーク(指令提示コマ)
53 ポインタ
61 投手キャラクタ
62 ボールオブジェクト
63 打者キャラクタ
64 バットオブジェクト
65 ミートカーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部からの操作を受け付けて、表示部に表示されたゲーム空間内でゲームを行わせるゲーム進行制御プログラムにおいて、
物語を時系列方向に少なくとも2つのチャプタに分割し、更に各チャプタを時系列方向に複数のコマに分割して記憶すると共に、前記1チャプタ内の適所であって少なくとも1つの指令提示コマに対応させて前記物語に関連するゲーム内容を記憶する記憶手段、
前記表示部の適所に表示されるバーであって、1つのチャプタ内のコマ数に応じて、所定の最大長と前記最大長の中間乃至はその近辺である所定の最短長との間で設定された長さを有するバーを表示すると共に、前記バー上の前記指令提示コマに対応する位置にマークを設定するバー設定手段、
前記操作部からの操作を受け付けて、前記記憶手段に記憶されている、前記1つのチャプタにおけるコマを順次指定し、指定されたコマの内容を前記表示器に表示する物語再生手段、
前記コマの指定毎に、前記バー上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタを表示するポインタ表示処理手段、
前記指令提示コマが指定されて前記ゲームに対する指令が提示された後、前記操作部からの操作内容に応じて前記指令達成のためのゲームを実行する処理を行うゲーム処理手段、
前記ゲームに対する指令とゲーム結果とを照合してゲーム結果の評価を行うゲーム評価手段、としてコンピュータを機能させるゲーム進行制御プログラム。
【請求項2】
前記バー設定手段は、1つの物語内の最少コマ数を有するチャプタの、前記最大長に割り当てられるチャプタのコマ数に対する比率から求まる計算上のバーの長さが前記最短長以下となるチャプタが存在する場合、前記最少コマ数に対応する前記バーの長さを前記所定の最短長に設定することを特徴とする請求項1記載のゲーム進行制御プログラム。
【請求項3】
前記バーの最大長は、所定のコマ数を基準に設定されている一方、前記所定のコマ数以上のコマ数を有するチャプタに対しては、前記最大長に収めるべく1コマ当たりの表示長を縮小することを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム進行制御プログラム。
【請求項4】
前記各チャプタ内に含まれる前記指令提示コマの数に上限が設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム進行制御プログラム。
【請求項5】
前記チャプタの最後に指令提示コマが設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム進行制御プログラム。
【請求項6】
前記ゲームは、前記コンピュータとの対戦ゲームであり、前記ゲーム処理手段は、前記表示部に、前記コンピュータにより制御される相手キャラクタと前記操作部からの操作内容に応じて制御される自己キャラクタとを表示し、前記対戦ゲームを実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム画像表示制御プログラム。
【請求項7】
前記ゲーム評価手段は、前記1つの物語の再生が終了した時点における、前記各指令提示コマで提示された指令と各指令に対応する前記ゲーム結果とが異なる場合、再度、同一ゲームの実行を選択可能な催促ボタンを表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム画像表示制御プログラム。
【請求項8】
操作部からの操作を受け付けて、表示部に表示されたゲーム空間内でゲームを行わせるゲーム進行制御方法において、
記憶手段が、物語を時系列方向に少なくとも2つのチャプタに分割し、更に各チャプタを時系列方向に複数のコマに分割して記憶すると共に、前記1チャプタ内の適所であって少なくとも1つの指令提示コマに対応させて前記物語に関連するゲーム内容を記憶し、
バー設定手段が、前記表示部の適所に表示されるバーであって、1つのチャプタ内のコマ数に応じて、所定の最大長と前記最大長の中間乃至はその近辺である所定の最短長との間で設定された長さを有するバーを表示すると共に、前記バー上の前記指令提示コマに対応する位置にマークを設定し、
物語再生手段が、前記操作部からの操作を受け付けて、前記記憶手段に記憶されている、前記1つのチャプタにおけるコマを順次指定し、指定されたコマの内容を前記表示器に表示し、
ポインタ表示処理手段が、前記コマの指定毎に、前記バー上を始点から終点に向けて、コマ数分の1ずつ移動するポインタを表示し、
ゲーム処理手段が、前記指令提示コマが指定されて前記ゲームに対する指令が提示された後、前記操作部からの操作内容に応じて前記指令達成のためのゲームを実行する処理を行い、
ゲーム評価手段が、前記ゲームに対する指令とゲーム結果とを照合してゲーム結果の評価を行うことを特徴とするゲーム進行制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−119736(P2010−119736A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297490(P2008−297490)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】