説明

コネクタアセンブリ、コネクタアセンブリを備えた電子機器及びコネクタアセンブリの製造方法

【課題】対応するコネクタ同士以外の誤接続を防止でき、製造の簡素化を図ることが可能なコネクタアセンブリ、コネクタアセンブリを備えた電子機器及びコネクタアセンブリの製造方法を提供する。
【解決手段】第1コネクタ20は、第1の基板21が延出する第1の面を有し、その面には複数の第1の孔23が形成されている。第2コネクタ40は、第1の基板21を挿入可能な挿入口41が形成された第2の面を有し、その面には第1の孔23に対応する位置に複数の第2の孔43が形成されている。誤挿入防止ピン25は、複数の第1の孔23又は第2の孔43の一方の孔の一部に設けられ、孔を塞いでいる。埋込ピン45は、複数の第1の孔又は第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない一方の孔に対応する孔に設けられ、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが接続されるときに一方の孔に入り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタアセンブリ及びそれを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、回路基板の端部にカードエッジコネクタを設け、そのカードエッジコネクタをマザー基板に設けられたスロットに接続している。そして、カードエッジコネクタが、マザー基板に設けられた特定のスロット以外のスロットに接続しないようにするため、種々の手段がとられている。
【0003】
例えば、回路基板の端部にピンの位置を回路基板毎に異ならせることができる部品を備えると共に、マザー基板に当該ピンを挿入可能な孔を形成することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−39996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の回路基板の接続構造では、回路基板毎に、マザー基板に形成する孔の位置を異ならせる必要があるため、製造が複雑となる。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、対応するコネクタ同士以外の誤接続を防止でき、製造の簡素化を図ることが可能なコネクタアセンブリ、コネクタアセンブリを備えた電子機器及びコネクタアセンブリの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るコネクタアセンブリは、
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を有し、前記第1の面には複数の第1の孔が形成された第1コネクタと、
前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を有し、前記第2の面には前記第1の孔に対応する位置に複数の第2の孔が形成された第2コネクタと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の一方の孔の一部に設けられ、該一方の孔を塞ぐ第1ピンと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に設けられ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが接続されるときに前記一方の孔に入り込む第2ピンと、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第2の観点に係る電子機器は、
本発明の第1の観点に係るコネクタアセンブリ、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第3の観点に係るコネクタアセンブリの製造方法は、
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を備えた第1コネクタの、前記第1の面に形成された複数の第1の孔、又は、前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を備えた第2コネクタの、前記第2の面の前記第1の孔に対応する位置に形成された複数の第2の孔、の一方の孔の一部に第1ピンを設ける工程と、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に第2ピンを設ける工程と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、対応するコネクタ同士以外の誤接続を防止でき、製造の簡素化を図ることが可能なコネクタアセンブリ、コネクタアセンブリを備えた電子機器及びコネクタアセンブリの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)は、本発明の実施形態に係るカードユニットをラックに収容した状態を示す正面図であり、(b)は、(a)のA部を拡大して示す図であり、(c)は、(a)のB部を拡大して示す図である。
【図2】(a)は、本発明の実施形態に係る第1コネクタの正面図であり、(b)は、その右側面図であり、(c)は、第1コネクタに形成されている孔に嵌入される誤挿入防止ピンの正面図であり、(d)は、その左側面図である。
【図3】(a)は、本発明の実施形態に係る第2コネクタの左側面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、第2コネクタに形成されている孔に嵌入される埋込ピンの正面図であり、(d)は、その左側面図である。
【図4】(a)は、本発明の実施形態に係る誤挿入防止ピンが取り付けられた第1コネクタと、埋込ピンが取り付けられた第2コネクタとが、対になっている状態を示す模式図であり、(b)は、対になっていない状態を示す模式図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態に係る誤挿入防止ピンが取り付けられた第1コネクタと、埋込ピンが取り付けられた第2コネクタとが、対になっている状態を示す他の例の模式図であり、(b)は、対になっていない状態を示す他の例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係るコネクタアセンブリ及びそれを備えた電子機器を、図面を参照して説明する。尚、図1(a)に示す第1コネクタ20及び第2コネクタ40の、紙面左側を「左側」、紙面右側を「右側」、として以下説明する。
【0013】
本発明の実施形態に係る電子機器は、例えば、マイクロプロセッサを中心とした周知のコンピュータとして構成される。当該電子機器は、図1(a)に示すように、第1コネクタ20、誤挿入防止ピン25、第2コネクタ40、埋込ピン45、を備えるコネクタアセンブリにより、ラック30に支持されたマザーボード31に回路基板11が接続されて構成される。回路基板11は、電子回路が配線され、種々の半導体素子(図示せず)を搭載する基板である。例えば、回路基板11が機能を拡張する基板であり、ラック30に支持されるマザーボード31が電子通信装置である場合には、当該電子通信装置は機能が拡張される。
【0014】
図1(a)に示すように、第1コネクタ20は、回路基板11の配線に電気的に接続された雄型のコネクタであり、回路基板11の端部に設けられている。
【0015】
詳しくは、第1コネクタ20は、図2(a)に示すように、基板部21と、基板支持部22と、を備えている。
【0016】
基板部21は、多数の電極が設けられた基板である。基板部21は、薄い略直方体状であって、ポリブチレンテレフタラートなどの耐熱性が高い樹脂から形成された基板支持部22の右側面、すなわち、回路基板11がラック30に収容されたときに第2コネクタ40と対向する側面に、垂直に配設されている(図1(a)参照)。
【0017】
図2(b)に示すように、基板支持部22の右側面には、複数の孔23(23a〜23f)が形成されている。詳しくは、基板部21を挟んで、3個の孔23a〜23cと、3個の孔23d〜23fが、形成されている。各孔は、例えば、直径が0.8mm、深さが3mmであり、各孔には、必要に応じて、各孔を塞ぐための誤挿入防止ピン25が嵌入される。
【0018】
図2(c)及び(d)に示すように、誤挿入防止ピン25は、円錐台状に形成されている。また、図1(b)に示すように、誤挿入防止ピン25は、孔23a〜23fに圧入しても脱落しないように、大径側の直径が、孔23a〜23fの直径と略同一に形成されている。また、誤挿入防止ピン25は、孔に取り付けられた状態で、基板支持部22の右側面から突出しないように、孔の深さと同じく、長さが3mmで形成されている。
【0019】
次に、以上のように構成された第1コネクタ20を備える回路基板11が収容されるラック30について説明する。ラック30は、図1(a)に示すように、中空の箱状に形成されており、多数の回路基板11を収容することができる。
【0020】
上述のとおり、ラック30の背面板は、マザーボード31により構成されている。また、マザーボード31上(図1(a)ではマザーボード31の左側)には、雌型の第2コネクタ40が設けられている。
【0021】
図3(a)及び(b)に示すように、第2コネクタ40は、薄い略直方体状であって、ポリブチレンテレフタラートなどの耐熱性が高い樹脂から形成されている。第2コネクタ40は、左側面、すなわち、第1コネクタ20を備える回路基板11がラック30に収容されたときに第1コネクタ20と対向する側面に、基板挿入部41を有している(図1(a)参照)。
【0022】
基板挿入部41は、凹状に形成されており、内側面に電極を有している。
【0023】
図3(a)に示すように、第2コネクタ40の左側面には、複数の孔43(43a〜43f)が形成されている。詳しくは、基板挿入部41を挟んで、3個の孔43d〜43fと、3個の孔43a〜43cが、形成されている。また、孔43a〜43f(図3(a)参照)は、第1コネクタ20を備える回路基板11がラック30に収容されたときに、第1コネクタ20の孔23a〜23fと対応する位置に形成されている。各孔は、例えば、直径が0.8mm、深さが3mmであり、各孔には、必要に応じて埋込ピン45が挿入される。
【0024】
図3(c)及び(d)に示すように、埋込ピン45は、円柱状に形成されている。また、図1(c)に示すように、埋込ピン45は、孔に挿入された状態で、第2コネクタ40の左側面から突出するように、孔43a〜43fの深さより長い、例えば長さ5mmで形成されている。
【0025】
次に、第1コネクタ20、誤挿入防止ピン25、第2コネクタ40、埋込ピン45、を備えるコネクタアセンブリの製造方法について説明する。
【0026】
まず、第1コネクタ20と、複数の誤挿入防止ピン25と、を準備する。そして、第1コネクタ20に形成された孔23a〜23fの所定の位置に、誤挿入防止ピン25を嵌入する。
【0027】
次に、第2コネクタ40と、複数の埋込ピン45と、を準備する。そして、第2コネクタ40に形成された孔43a〜43fのうち、第1コネクタ20の閉塞されていない孔23に対応する孔43に埋込ピン45を嵌入する。
【0028】
以上で、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしているコネクタアセンブリが製造される。尚、第1コネクタ20と第2コネクタ40の誤挿入防止の観点から、第1コネクタ20及び第2コネクタ40に形成されている孔の数と、誤挿入防止ピン25と埋込ピン45の本数の合計は、同一であることが望ましい。例えば、第1コネクタ20及び第2コネクタ40に孔が6個ずつ形成されている場合、誤挿入防止ピン25と埋込ピン45の本数の合計も、6本であることが望ましい。
【0029】
次に、上述の第1コネクタ20及び第2コネクタ40の接続について説明する。以下、1組の第1コネクタ20と第2コネクタ40とを接続する場合について説明するが、ラック30に複数の第2コネクタ40を設けることにより、複数の回路基板11を収容することができる。
【0030】
まず、第1コネクタ20及び第2コネクタ40に孔が6個ずつ形成されており、第1コネクタ20に5本の誤挿入防止ピン25を設け、第2コネクタ40に1本の埋込ピン45を設けた場合について説明する。
【0031】
図4(a)は、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしている場合を示している。図4(a)左図に示すように、第1コネクタ20の孔23a〜23eには、誤挿入防止ピン25(黒丸参照)が嵌入されて、孔23a〜23eは閉塞されている。一方、図4(a)右図に示すように、第2コネクタ40では、第1コネクタ20の閉塞されていない孔23fに対応する孔43fに、埋込ピン45(黒丸参照)が嵌入されている。すなわち、第1コネクタ20と第2コネクタ40とは、対をなしている。
【0032】
上記の第1コネクタ20を備えた回路基板11を、ラック30の上記の第2コネクタ40を備えた位置に収容する。すると、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に挿入されると共に、第1コネクタ20の孔23fに、第2コネクタ40の孔43fに嵌入された埋込ピン45が挿入される。そして、回路基板11をラック30内にさらに押し込むことにより、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合されて、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、電気的に接続される。
【0033】
図4(b)は、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしていない場合を示している。図4(b)左図に示すように、第1コネクタ20の孔23a〜23eには、誤挿入防止ピン25(黒丸参照)が嵌入されて、孔23a〜23eは閉塞されている。一方、図4(b)右図に示すように、第2コネクタ40では、第1コネクタ20の閉塞されている孔23aに対応する孔43aに、埋込ピン45(黒丸参照)が嵌入されている。
【0034】
上記の第1コネクタ20を備えた回路基板11を、ラック30の上記の第2コネクタ40を備えた位置に収容する。すると、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に挿入しようとするとき、孔43aに嵌入された埋込ピン45が、孔23aに嵌入されている誤挿入防止ピン25とぶつかる。そのため、回路基板11をラック30内に押し込むことができないので、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合することがない。
【0035】
以上のように、回路基板11に設けられた第1コネクタ20と、ラック30に設けられた第2コネクタ40とが対をなしているときだけ、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合して、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、電気的に接続される。
【0036】
尚、誤挿入防止ピン25を5本、埋込ピン45を1本使用した場合に、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが対となる組み合わせの数は、6通り()である。
【0037】
次に、第1コネクタ20及び第2コネクタ40に孔が6個ずつ形成されており、第1コネクタ20に4本の誤挿入防止ピン25を設け、第2コネクタ40に2本の埋込ピン45を設けた場合について説明する。
【0038】
図5(a)は、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしている場合を示している。図5(a)左図に示すように、第1コネクタ20の孔23a〜23dには、誤挿入防止ピン25(黒丸参照)が嵌入されて、孔23a〜23dは閉塞されている。一方、図5(a)右図に示すように、第2コネクタ40では、第1コネクタ20の閉塞されていない孔23e、23fに対応する孔43e、43fに、埋込ピン45(黒丸参照)が嵌入されている。すなわち、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしている。
【0039】
上記の第1コネクタ20を備えた回路基板11を、ラック30の上記の第2コネクタ40を備えた位置に収容する。すると、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に挿入されると共に、第1コネクタ20の孔23e及び23fに、第2コネクタ40の孔43e及び43fに嵌入された埋込ピン45が挿入される。そして、回路基板11をラック30内にさらに押し込むことにより、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合されて、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、電気的に接続される。
【0040】
図5(b)は、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、対をなしていない場合を示している。図5(b)左図に示すように、第1コネクタ20の孔23a〜23dには、誤挿入防止ピン25(黒丸参照)が嵌入されて、孔23a〜23dは閉塞されている。一方、図5(b)右図に示すように、第2コネクタ40では、第1コネクタ20の閉塞されている孔23a、23bに対応する孔43a、43bに、埋込ピン45(黒丸参照)が嵌入されている。
【0041】
上記の第1コネクタ20を備えた回路基板11を、ラック30の上記の第2コネクタ40を備えた位置に収容する。すると、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に挿入しようとするとき、孔43a、43bに嵌入された埋込ピン45が、孔23a及び23bに嵌入されている誤挿入防止ピン25とぶつかる。そのため、回路基板11をラック30内に押し込むことができないので、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合することがない。
【0042】
以上のように、回路基板11に設けられた第1コネクタ20と、ラック30に設けられた第2コネクタ40とが対をなしているときだけ、第1コネクタ20の基板部21が、第2コネクタ40の基板挿入部41に嵌合して、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが、電気的に接続される。
【0043】
尚、誤挿入防止ピン25を4本、埋込ピン45を2本使用した場合に、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが対となる組み合わせの数は、15通り()である。
【0044】
以上説明したように、本実施形態のコネクタアセンブリによれば、第2コネクタ40に孔が形成されているので、マザー基板に、孔を形成する必要がない。これにより、製造の簡素化を図ることができる。
【0045】
また、複数の同一の第1コネクタ20と複数の同一の第2コネクタ40とを製造し、誤挿入防止ピン25及び埋込ピン45を設ける場所を変更するだけで、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが対をなすコネクタアセンブリを形成することができるので、製造の簡素化を図ることができる。
【0046】
また、誤挿入防止ピン25を第1のコネクタ20の孔23a〜23fの一部に設け、埋込ピン45を、第2コネクタ40の孔43a〜43fのうち、第1コネクタ20の塞がれていない孔23に対応するすべての孔43に設けているので、対応するコネクタ同士以外が接続することを防止することができる。
【0047】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0048】
例えば、上記の実施形態では、第1コネクタ20に5本の誤挿入防止ピン25を使用し、第2コネクタ40に1本の埋込ピン45を使用した場合、及び第1コネクタ20に4本の誤挿入防止ピン25を使用し、第2コネクタ40に2本の埋込ピン45を使用した場合を説明した。しかし、誤挿入防止ピン25と埋込ピン45の本数は、これに限定されるものではない。
【0049】
例えば、第1コネクタ20に3本の誤挿入防止ピン25を使用し、第2コネクタ40に3本の埋込ピン45を使用してもよい。その場合、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが接続される組み合わせの数は、20通り()である。また、第1コネクタ20に2本の誤挿入防止ピン25を使用し、第2コネクタ40に4本の埋込ピン45を使用してもよい。その場合、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが接続される組み合わせの数は、15通り()である。また、第1コネクタ20に1本の誤挿入防止ピン25を使用し、第2コネクタ40に5本の埋込ピン45を使用してもよい。その場合、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが接続される組み合わせの数は、6通り()である。
【0050】
また、上記の実施形態では、誤挿入防止ピン25を円錐台状とし、第1コネクタ20の孔23に圧入していたが、これに限定されるものではない。誤挿入防止ピン25を円柱状とし外周面に雄ネジを形成すると共に、孔23の内側面に雌ネジを形成して、誤挿入防止ピン25を孔に螺合させてもよい。
【0051】
また、上記の実施形態では、埋込ピン45を円柱状とし、第2コネクタ40の孔43に圧入していたが、これに限定されるものではない。埋込ピン45の外周面に雄ネジを形成すると共に、孔43の内側面に雌ネジを形成して、埋込ピン45を孔に螺合させてもよい。
【0052】
また、上記の実施形態では、第1コネクタ20及び第2コネクタ40の孔をそれぞれ6個ずつとしたが、これに限定されるものではない。孔の数を増やすことにより、第1コネクタ20と第2コネクタ40とが接続される組み合わせの数を増やすことができる。
【0053】
また、上記の実施形態では、第1コネクタ20に、基板支持部22の右側面から突出しない誤挿入防止ピン25が取り付けられており、第2コネクタ40に、第2コネクタ40の左側面から突出する埋込ピン45が取り付けられていた。しかし、これに限定されるものではない。第1コネクタ20に、基板支持部22の右側面から突出する埋込ピン45が取り付けられ、第2コネクタ40に、第2コネクタ40の左側面から突出しない誤挿入防止ピン25が取り付けられていてもよい。
【0054】
また、上記の実施形態では、第1コネクタ20に、基板支持部22の右側面から突出しない誤挿入防止ピン25が取り付けられており、第2コネクタ40に、第2コネクタ40の左側面から突出する埋込ピン45が取り付けられていた。しかし、これに限定されるものではない。第1コネクタ20に、基板支持部22の右側面から突出する埋込ピン45が取り付けられ、さらに、第2コネクタ40にも、第2コネクタ40の左側面から突出する埋込ピン45が取り付けられていてもよい。
【0055】
なお、各種の電子機器に本発明を適用することができる。すなわち、上述の実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素又は全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0056】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0057】
(付記1)
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を有し、前記第1の面には複数の第1の孔が形成された第1コネクタと、
前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を有し、前記第2の面には前記第1の孔に対応する位置に複数の第2の孔が形成された第2コネクタと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の一方の孔の一部に設けられ、該一方の孔を塞ぐ第1ピンと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に設けられ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが接続されるときに前記一方の孔に入り込む第2ピンと、
を備えることを特徴とするコネクタアセンブリ。
【0058】
(付記2)
前記第1コネクタは第2の基板に取り付けられ、
塞がれている前記複数の第1の孔の組み合わせは、前記第2の基板毎に異なることを特徴とする付記1に記載のコネクタアセンブリ。
【0059】
(付記3)
前記第1ピンの外周面には雄ネジが形成されており、前記第1の孔の内周面には雌ネジが形成されていることを特徴とする付記1又は2に記載のコネクタアセンブリ。
【0060】
(付記4)
前記第2ピンの外周面には雄ネジが形成されており、前記第2の孔の内周面には雌ネジが形成されていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載のコネクタアセンブリ。
【0061】
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1つに記載のコネクタアセンブリを備える電子機器。
【0062】
(付記6)
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を備えた第1コネクタの、前記第1の面に形成された複数の第1の孔、又は、前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を備えた第2コネクタの、前記第2の面の前記第1の孔に対応する位置に形成された複数の第2の孔、の一方の孔の一部に第1ピンを設ける工程と、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に第2ピンを設ける工程と、
を含むことを特徴とするコネクタアセンブリの製造方法。
【符号の説明】
【0063】
11 回路基板
20 第1コネクタ
21 基板部
22 基板支持部
23(23a、23b、23c、23d、23e、23f) 孔
25 誤挿入防止ピン
30 ラック
31 マザーボード
40 第2コネクタ
41 基板挿入部
43(43a、43b、43c、43d、43e、43f) 孔
45 埋込ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を有し、前記第1の面には複数の第1の孔が形成された第1コネクタと、
前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を有し、前記第2の面には前記第1の孔に対応する位置に複数の第2の孔が形成された第2コネクタと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の一方の孔の一部に設けられ、該一方の孔を塞ぐ第1ピンと、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に設けられ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが接続されるときに前記一方の孔に入り込む第2ピンと、
を備えることを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1コネクタは第2の基板に取り付けられ、
塞がれている前記複数の第1の孔の組み合わせは、前記第2の基板毎に異なることを特徴とする請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1ピンの外周面には雄ネジが形成されており、前記第1の孔の内周面には雌ネジが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記第2ピンの外周面には雄ネジが形成されており、前記第2の孔の内周面には雌ネジが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコネクタアセンブリを備える電子機器。
【請求項6】
電極を有する第1の基板が垂直に延出する第1の面を備えた第1コネクタの、前記第1の面に形成された複数の第1の孔、又は、前記第1の基板を挿入可能な挿入口が形成された第2の面を備えた第2コネクタの、前記第2の面の前記第1の孔に対応する位置に形成された複数の第2の孔、の一方の孔の一部に第1ピンを設ける工程と、
前記複数の第1の孔又は前記複数の第2の孔の他方の孔のうち、塞がれていない前記一方の孔に対応する孔に第2ピンを設ける工程と、
を含むことを特徴とするコネクタアセンブリの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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