コネクタ
【課題】コネクタハウジング内において端子金具が回転することを抑制する。
【解決手段】円筒状の筒状接続部41を有する外導体端子40を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジング60を備えた基板用コネクタ10であって、コネクタハウジング60の内部に形成され、筒状接続部41が挿入される端子収容部62と、端子収容部62の左右方向両側に位置する内壁に凹んで形成され、前後方向に沿って延びる案内溝66と、筒状接続部41の外面から先細り状に径方向外側に突出して形成され、案内溝66に収容されることで、案内溝66の左右方向両側に位置する両側内壁66Aに圧入されるハウジング圧入突起46とを備えているところに特徴を有する。
【解決手段】円筒状の筒状接続部41を有する外導体端子40を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジング60を備えた基板用コネクタ10であって、コネクタハウジング60の内部に形成され、筒状接続部41が挿入される端子収容部62と、端子収容部62の左右方向両側に位置する内壁に凹んで形成され、前後方向に沿って延びる案内溝66と、筒状接続部41の外面から先細り状に径方向外側に突出して形成され、案内溝66に収容されることで、案内溝66の左右方向両側に位置する両側内壁66Aに圧入されるハウジング圧入突起46とを備えているところに特徴を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、高周波信号を伝送するためのコネクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。このものは、端子金具を内部に保持して回路基板に固定されるコネクタハウジングを備えている。また、端子金具は、高周波信号を伝送する内導体端子と、この内導体端子を内部に収容した誘電体の外周を覆う円筒状の外導体端子とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−147163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のコネクタによると、外導体端子は、円筒状に形成されているため、コネクタハウジングに形成された端子収容部内に外導体端子を挿入した後においても、端子収容部内で端子金具が回転してしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジング内において端子金具が回転することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として本発明は、円筒状の筒状接続部を有する端子金具を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジングを備えたコネクタであって、前記コネクタハウジングの内部に形成され、前記筒状接続部が挿入される端子収容部と、前記端子収容部の内壁に凹んで形成され、前記筒状接続部の挿入方向に沿って延びる案内溝と、前記筒状接続部の外面から先細り状に径方向外側に突出した形態をなして前記案内溝に収容可能にて形成され、前記案内溝に収容されることで、前記案内溝の内壁に圧入される圧入突起とを備えているところに特徴を有する。
このような構成のコネクタによると、案内溝に圧入突起が収容されることで、円筒状の筒状接続部が端子収容部に対して位置決めされた状態で端子収容部内に収容され、圧入突起が案内溝の内壁に圧入されることで、端子収容部内において円筒状の筒状接続部が回転することを抑制することができる。
また、圧入突起が先細り状に形成されているので、例えば、圧入突起が矩形状に形成されている場合に比べて、圧入突起と案内溝の内壁とが接触する面積を大きくすることができる。これにより、圧入突起が矩形状に形成されている場合に比べて、端子収容部内において筒状接続部が回転することをさらに抑制することができる。
さらに、圧入突起は、先細り状に突出して形成されているので、圧入突起が案内溝の内壁によって筒状接続部の軸心側に向かって押圧された状態となる。これにより、例えば圧入突起が矩形状に形成されることで、圧入突起が筒状接続部の軸心側に向かって押圧されないものに比べて、圧入突起によって案内溝の内壁が削り取られることを抑制することができる。
【0007】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記案内溝の内壁における前記圧入突起が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域は、前記案内溝における前記圧入突起が圧入される部分の周辺部の肉を逃がすための逃し空間である構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝の内壁に圧入突起を圧入する際に、案内溝における圧入突起によって押圧される部分の周辺部の肉を逃し空間に逃すことで、案内溝の内壁に対して圧入突起を圧入し易くすることができる。これにより、端子収容部に筒状接続部を挿入する挿入抵抗を小さくすることができると共に、圧入突起によって案内溝の内壁が削り取られることを抑制することができる。すなわち、端子収容部に筒状接続部を挿入する挿入抵抗を低減させつつ、案内溝における圧入突起の保持力を向上させることができる。
【0008】
前記案内溝は、断面方形状に形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝に大きな逃し空間を容易に形成することができる。これにより、圧入突起によって押し出された肉を逃し空間に逃がし易くすることができる。
【0009】
前記圧入突起が前記案内溝に挿入される挿入方向後方には、前記圧入突起によって押圧されて外方に弾性変形し、前記圧入突起との当接状態が解除されることで弾性復帰した前記案内溝の内壁が配されている構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝に圧入突起を挿入する際に、圧入突起によって押圧されていた案内溝の内壁が弾性復帰して、圧入突起の後方に配されることで、案内溝における圧入突起の保持力を向上させることができる。
【0010】
前記圧入突起は、筒状接続部の両端部にそれぞれ形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、端子収容部内において筒状接続部を筒状接続部の両端部でバランスよく保持固定することができることから、端子収容部内において筒状接続部が回転することを抑制する上で有効である。
【0011】
前記端子金具は、前記筒状接続部の外面から径方向外側に突出して前記両圧入突起の間に設けられ、前記端子収容部の内壁に形成された凹部の内面に沿って配される突出部を備えている構成としてもよい。
このような構成によると、端子収容部内において筒状接続部が回転しようとした際に、圧入突起に加え、両圧入突起の間においても突出部が凹部の内面に当接することで端子収容部内において筒状接続部が回転することを抑制することができる。これにより、案内溝及び圧入突起にかかる回転力を突出部に分散し、案内溝に対する圧入突起の圧入状態を良好に維持することができ、案内溝の内壁が削られることを抑制することができる。
【0012】
前記コネクタハウジングは回路基板の表面に固定されるものであって、前記圧入突起は、前記筒状接続部が延びる前後方向略中央部に形成されており、前記筒状接続部の後端部には、前記回路基板まで延びて前記回路基板に接続されるリード部が形成されており、前記コネクタハウジングには、前記リード部が前記リード部の延びる方向と交差する方向に移動することを規制する規制部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、筒状接続部の前後方向略中央部と、筒状接続部の後端部とにおいて筒状接続部を保持固定することができるので、筒状接続部を前後方向でバランスよく保持固定することができる。これにより、端子収容部内において、筒状接続部が回転することを確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタハウジング内において端子金具が回転することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】基板用コネクタの斜視図
【図2】基板用コネクタの平面図
【図3】基板用コネクタの背面図
【図4】基板用コネクタの分解斜視図
【図5】図3のV−V線断面図
【図6】図3のVI−VI線断面図
【図7】図2のVII−VII線断面図
【図8】図2のVIII−VIII線断面図
【図9】図2のIX−IX線断面図
【図10】外導体端子の斜視図
【図11】外導体端子の平面図
【図12】外導体端子の側面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
本発明の実施形態について図1乃至図12を参照して説明する。
本実施形態は、電気機器などの図示しない回路基板に固定され、同軸ケーブルの端末に設けられた図示しない相手側コネクタと嵌合される基板用コネクタ10である。
【0016】
この基板用コネクタ10は、図1に示すように、合成樹脂製のコネクタハウジング60と、コネクタハウジング60の内部に収容された外導体端子(本発明の「端子金具」の一例)40と、外導体端子40の内部に誘電体30を介して収容された内導体端子20とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、上下方向とは図3における上下方向を基準とし、左右方向とは図3における左右方向を基準とする。また、前後方向とは図2における左右方向を基準とし、基板用コネクタ10の図示右側を前側とする。
【0017】
コネクタハウジング60は、図1及び図2に示すように、全体としては前後方向に長い箱型状をなし、コネクタハウジング60の左右両側面には、基板取付片63が保持固定されている。この基板取付片63は、例えばリフロー半田付けなどにによって回路基板に接続され、基板用コネクタ10が回路基板に固定される。
コネクタハウジング60の前部には、ハウジング収容部61が設けられている。ハウジング収容部61は、図5および図6に示すように、前方に向かって開口して形成されており、前方から図示しない相手方コネクタハウジングがハウジング収容部61の内部に嵌合されるようになっている。
【0018】
コネクタハウジング60には、ハウジング収容部61の後方に端子収容部62が設けられている。この端子収容部62には前後方向に貫通するキャビティ64が形成されており、キャビティ64はハウジング収容部61の奥壁61Aと端子収容部62の後端面とに開口した形態をなしている。このキャビティ64内には、内導体端子20及び誘電体30が収容された外導体端子40が収容されており、端子収容部62の後端部からは、内導体端子20及び外導体端子40が後方に露出している。
端子収容部62の後端部における左右両側には、図1及び図2に示すように、後方に向かって延びる一対の保護壁65が形成されている。一対の保護壁65は、内導体端子20及び外導体端子40を左右両側から囲んだ形態とされ、図示しない他の部材が左右両側から内導体端子20及び外導体端子40に接触することを防止している。
【0019】
外導体端子40は、導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成されており、図5及び図6に示すように、内導体端子20の外周を覆っている。
外導体端子40は、図10乃至図12に示すように、円筒形状をなす筒状接続部41と、筒状接続部41の後端部における左右両側に設けられた一対の外導体リード部(本発明の「リード部」の一例)42とを備えて構成されている。
【0020】
筒状接続部41は、端子収容部62を前後方向に貫通した状態でコネクタハウジング60に保持されており、筒状接続部41は端子収容部62の後端面から後方に突出するとともに、ハウジング収容部61の奥壁61Aから前方に突出した状態となっている。
【0021】
筒状接続部41の内部には、図5及び図6に示すように、誘電体30が後方から収容されている。筒状接続部41の左右両側には、筒状接続部41の内側に向かって突出する一対の誘電体保持突起43が設けられている。誘電体保持突起43は、筒状接続部41を外側から内側に向かって叩き出して形成されており、後方から前方に向かって略円弧状に拡がる形状をなしている。そして、誘電体保持突起43が筒状接続部41の内部に収容された誘電体30の外面に食い込むことで誘電体30が外導体端子40に対して保持固定されている。
【0022】
外導体リード部42は、図1及び図6に示すように、筒状接続部41の後端部からコネクタハウジング60の底面60Aよりもやや上方の位置まで真っ直ぐ下方に延出され、その下端部から後方に屈曲されて形成されている。
また、外導体リード部42の前後方向略中央部は、筒状接続部41の後端部よりも後方に突出した形態をなしており、端子収容部62の後端部から露出した内導体端子20を左右両側から覆うように形成されている。
また、外導体リード部42の後方に延びる先端部分は、回路基板のグランドパターンに、例えばリフロー半田付けされることでアース接続され、外部ノイズをグランドパターンに逃すことで、内導体端子20が外部ノイズからシールドされている。
【0023】
誘電体30は、絶縁性を有する合成樹脂からなり、図4乃至図6に示すように、略円筒形状をなす誘電体本体部31と、誘電体本体部31の下端部に設けられたブロック状の位置決めリブ32とを備えて構成されている。
【0024】
誘電体本体部31は、外導体端子40の筒状接続部41の内周形状とほぼ同一の外周形状に形成されており、図3乃至図5に示すように、外導体端子40の筒状接続部41の内周面に誘電体本体部31の外周面を密着させるようにして筒状接続部41に収容されている。また、誘電体30の内部には、内導体端子20が収容されている。
【0025】
内導体端子20は、外導体端子40に比べてやや厚みのある導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成されている。
内導体端子20は、図4乃至図6に示すように、図示しない相手側コネクタに設けられた相手側端子と接続される接続部21と、接続部21の後方に位置する角型圧入部22と、角型圧入部22の後方に位置する幅広の拡幅部23と、拡幅部23の後方から下方に延びる内導体リード部24とを備えて構成されている。
内導体端子20は、誘電体30の後方から挿入されて、誘電体30の前端面から接続部21が前方に突出した状態に保持固定されている。
【0026】
接続部21は、細長い円柱形状に形成されており、外導体端子40の筒状接続部41内に配されている。また、接続部21は、基板用コネクタ10が相手側コネクタに嵌合されると、相手側コネクタの相手側端子と導通可能に接続されるようになっている。
角型圧入部22は、接続部21よりもやや幅広で、且つ、細長い角柱状に形成されている。角型圧入部22の左右両側面には、内導体保持突起22Aが突設されており、内導体保持突起22Aを誘電体30の内面に食い込ませることで、内導体端子20が誘電体30に対して保持固定されている。
【0027】
拡幅部23は、角型圧入部22よりもさらに幅広な略矩形の平板状に形成されている。また、拡幅部23における前端面の左右方向略中央部に角型圧入部22が配され、拡幅部23における後端面の左右方向略中央部に内導体リード部24が配されている。拡幅部23における左右両側に位置する前端角部は、図5に示すように、丸みを帯びた鈍角に形成されている。これにより、拡幅部23の前端部は、緩やかな形状とされ、拡幅部23内を通過する信号の反射や挿入損失が大きくなることを抑制することができるようになっている。
【0028】
また、拡幅部23における左右方向両側に位置する後端面は、図1及び図4に示すように、内導体端子20の延びる前後方向と交差して形成された押圧面23Aであって、内導体端子20を誘電体30に圧入する際に、治具によって押圧される面とされている。
【0029】
内導体リード部24は、図5乃至図6に示すように、外導体端子40の筒状接続部41の後端から後方に露出された状態となっている。
内導体リード部24は、拡幅部23の後端面から下方向(回路基板側)に屈曲して、屈曲した位置からコネクタハウジング60の底面60Aよりもやや上方まで下方に延びて、その下端部から後方に向かって屈曲されて形成されている。
内導体リード部24の上下方向略中央部は、拡幅部23とほぼ同じ板厚寸法で、かつ、ほぼ同じ幅寸法に形成された幅広部25とされている。また、幅広部25の前端部は、図3に示すように、下方から上方に向かって内導体リード部24の軸心に近づくように傾斜して形成されており、幅広部25における左右方向両側に位置する後端部は、上方から下方に向かって内導体リード部24の軸心に近づくように傾斜して形成されている。また、幅広部25の左右両側に位置する前端角部及び後端角部は、丸みを帯びた鈍角に形成されている。これにより、幅広部25は、上下方向に緩やかな形状とされ、幅広部25内を通過する信号の反射や挿入損失が大きくなることを抑制することができるようになっている。
【0030】
内導体リード部24の後方に延びる先端部分は、回路基板の信号パターンに、例えばリフロー半田付けされるようになっており、図2及び図3に示すように、両外導体リード部42の左右方向略中央部に配されることで、三本のリード部24,42が平行で、かつ、左右方向に横並びとなっている。
【0031】
さて、コネクタハウジング60の端子収容部62における左右両側の内面には、図5及び図7に示すように、案内溝66がそれぞれ形成されている。一方、外導体端子40の筒状接続部41の外面には、案内溝66の左右方向両側に位置する両側内壁66Aに圧入可能な一対のハウジング圧入突起(本発明の「圧入突起」の一例)46が案内溝66に収容可能に形成されている。詳しくは、両案内溝66は、端子収容部62における左右方向両側の内壁に略四角形状に凹んだ形状に形成されており、端子収容部62内に筒状接続部41が挿入される方向である前後方向に沿って延びた形態をなしている。また、案内溝66におけるハウジング圧入突起46が圧入される部分は、案内溝66の両側内壁66Aにおける上下方向略中央部とされている。
案内溝66の後端開口縁には、図3乃至図5に示すように、先細り形状となる案内面66Cが形成されており、案内溝66に対してハウジング圧入突起46を挿入する際に、ハウジング圧入突起46が案内溝66内の正規の位置に案内されるようになっている。
【0032】
一対のハウジング圧入突起46は、筒状接続部41の前後方向略中央部で、かつ、筒状接続部41の左右方向両端部に配されており、各ハウジング圧入突起46は、筒状接続部41を内側から外側に向かって叩き出して形成されている。また、ハウジング圧入突起46は、筒状接続部41の外面から先細り状に径方向外側に突出して形成されており、誘電体保持突起43とは逆に、前方から後方に向かって略円弧状に拡がる形態をなしている。一方、案内溝66の案内面66Cは、図3に示すように、ハウジング圧入突起46の外周形状に沿うように背面視円弧状に形成されており、筒状接続部41を端子収容部62に挿入する際に、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内面66Cによって案内溝66の正規の位置(両側内壁66Aの上下方向略中央部)に案内することができるようになっている。
【0033】
したがって、図5及び図7に示すように、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内溝66の両側内壁66Aの上下方向略中央部に傾斜した状態で圧入されている。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内の左右両側においてバランスよく保持固定することができ、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを抑制することができる。また、ハウジング圧入突起46が案内溝66の両側内壁66Aに対して傾斜した状態で圧入されていることから、例えば、左右方向に真っ直ぐ延びる平板状に形成された圧入突起を案内溝66の内壁に圧入する場合に比べて、ハウジング圧入突起46と案内溝66の両側内壁66Aとが筒状接続部41が回転する方向に接触する面積を大きくすることができる。これにより、ハウジング圧入突起が平板状に形成される場合に比べて、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することをさらに抑制することができる。
【0034】
さらに、ハウジング圧入突起46は先細り状に突出して形成されているので、ハウジング圧入突起46は、図7に示すように、案内溝66の両側内壁66Aによって筒状接続部41の軸心側方向X1に向かって押圧された状態となる。これにより、ハウジング圧入突起の断面形状が矩形状に形成されたものに比べて、案内溝66の両側内壁66Aがハウジング圧入突起46によって削り取られることを抑制することができる。
【0035】
また、案内溝66の内部空間のうち、ハウジング圧入突起46が挿入される空間の上下方向両側の空間(案内溝66の内壁におけるハウジング圧入突起46が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域)は、ハウジング圧入突起46を案内溝66の両側内壁66Aに圧入する際に、ハウジング圧入突起46が圧入される部分の周辺部の肉を逃がす逃がし空間66Bとされている。すなわち、ハウジング圧入突起46を案内溝66の両側内壁66Aに圧入する際に、案内溝66の両側内壁66Aにおけるハウジング圧入突起46が圧入される部分の周辺部の肉を逃がし空間66Bに逃がすことで、案内溝66の両側内壁66Aに対してハウジング圧入突起46を圧入し易くすることができる。これにより、端子収容部62に筒状接続部41を挿入する挿入抵抗を小さくすることができると共に、ハウジング圧入突起46によって案内溝66の両側内壁66Aが削り取られることをさらに抑制することができる。すなわち、端子収容部62に筒状接続部41を挿入する挿入抵抗を低減させつつ、案内溝66におけるハウジング圧入突起46の保持力を向上させることができる。
【0036】
なお、ハウジング圧入突起46によって案内溝66の両側内壁66Aが削り取られることを抑制したことで、ハウジング圧入突起46の後方には、図5に示すように、案内溝66の両側内壁66Aが削り取られずに配された状態となっている。詳しくは、ハウジング圧入突起46によって押圧されて左右方向外方に弾性変形した案内溝66の両側内壁66Aが、ハウジング圧入突起46との当接状態が解除されることで左右方向内側に弾性復帰し、ハウジング圧入突起46の後方に配された状態となっている。これにより、案内溝66の両側内壁66Aにおけるハウジング圧入突起46の保持力を向上させることができ、外導体端子40を確実に抜け止めすることができる。
【0037】
一方、端子収容部62の下側内面には、図8に示すように、下方に凹んだ位置決め片収容凹部67が形成されている。この位置決め片収容凹部(本発明の「凹部」の一例)67は、上方及び後方に開口した形態をなし、断面略矩形状に形成されている。また、位置決め片収容凹部67の内部には、筒状接続部41の下端部に形成された一対の位置決め片(本発明の「突出部」の一例)47が収容されている。
一対の位置決め片47は、前後方向に延びる平板状に形成されている。また、一対の位置決め片47は、位置決め片収容凹部67の左右方向両側に位置する内壁に沿うように後方から収容されており、両位置決め片47が位置決め片収容凹部67における左右方向両側の内壁に左右方向に当接することで、位置決め片収容凹部67内において位置決め片47が左右方向に移動しないように規制されている。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内における両ハウジング圧入突起46の略中央部においても端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを抑制することができ、案内溝66及びハウジング圧入突起46にかかる回転力を分散することができる。この結果、案内溝66に対するハウジング圧入突起46の圧入状態を良好に維持することができ、案内溝66の両側内壁66Aが削られることをさらに抑制することができる。なお、両位置決め片47の間には、誘電体30の位置決めリブ32が両位置決め片47の内面に沿うように嵌合されており、位置決めリブ32が両位置決め片47によって左右方向移動することを規制されることで、誘電体30は筒状接続部41内において回転できないように保持されている。
【0038】
また、端子収容部62の後端下部には、後方に延出された平板状をなす規制部68が設けられている。この規制部68は、外導体端子40における外導体リード部42が延びる上下方向と交差する形態をなし、規制部68には、上下方向に貫通する一対のスリット69が形成されている。
【0039】
スリット69は、規制部68の後端面から前方に向かって延びて形成されており、スリット69の左右方向の幅寸法は、外導体リード部42の板厚寸法とほぼ同じに設定されている。また、両スリット69は、外導体リード部42が配される位置にそれぞれ形成されており、各外導体リード部42が後方から個別に嵌合されている。これにより、外導体リード部42は、規制部68によって左右方向に移動することが規制され、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを筒状接続部41の後端部においても、規制することができるようになっている。すなわち、ハウジング圧入突起46によって筒状接続部41の前後方向略中央部を保持固定することができると共に、規制部68によって筒状接続部41の後端部を固定することができる。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内で回転することを、筒状接続部41の前後方向でバランスよく抑制することができる。
【0040】
本実施形態の基板用コネクタ10は上記のような構造であって、次にコネクタハウジング60に外導体端子40を挿入する際の作用効果を説明する。
外導体端子40の両ハウジング圧入突起46が左右両側に配されるように外導体端子40をコネクタハウジング60の後方に配置し、端子収容部62に対して筒状接続部41を挿入する。
【0041】
筒状接続部41の前半分が挿入されたところで、案内溝66にハウジング圧入突起64が挿入され、案内溝66の案内面66Cがハウジング圧入突起46を正規の位置に案内することで、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内溝66の両側内壁66Aの上下方向略中央部に圧入される。このとき、案内溝66の両側内壁66Aは、ハウジング圧入突起46によって押圧され、押圧された部分の周辺部の肉は、逃がし空間66Bに逃がされる。そして、ハウジング圧入突起46との当接状態が解除されると、ハウジング圧入突起46によって押圧された案内溝66の両側内壁66Aは左右方向内側に弾性復帰し、ハウジング圧入突起46の後方に配された状態となる。このように、案内溝66の両側内壁66Aは、ハウジング圧入突起46によって押圧された部分の周辺部の肉が逃がし空間66Bに逃がされることで、ハウジング圧入突起64によって削り取られることを抑制される。
【0042】
そして、筒状接続部41が端子収容部62の正規の位置まで挿入されると、図5乃至図9に示すように、ハウジング圧入突起64が案内溝66の両側内壁66Aに圧入される。また、これと同時に、位置決め片47が位置決め片収容凹部67に収容されると共に、外導体リード部42が規制部68のスリット69内に嵌合される。
【0043】
以上のように、本実施形態によると、筒状接続部41が端子収容部62内において前後左右においてバランスよく保持固定されることで、筒状接続部41が端子収容部62内において回転することを確実に抑制することができるようになっている。
【0044】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0045】
(1)上記実施形態では、ハウジング圧入突起46が筒状接続部41の左右両側にのみ形成された構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ハウジング圧入突起が筒状接続部の上部などに形成されてもよい。
(2)上記実施形態では、基板用コネクタ10を構成する例を示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ワイヤーハーネス用のコネクタに適用してもよい。
(3)上記実施形態では、内部に誘電体を介して内導体端子を収容する外導体端子にハウジング圧入突起が形成された基板用コネクタを例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、円筒状の雄型端子金具もしくは円筒状の雌型端子金具を保持するコネクタの雄型端子金具及び雌型端子金具にハウジング圧入突起を形成してもよい。
【符号の説明】
【0046】
10:基板用コネクタ
40:外導体端子(端子金具)
41:筒状接続部
42:外導体リード部(リード部)
47:位置決め片(突出部)
46:ハウジング圧入突起(圧入突起)
60:コネクタハウジング
62:端子収容部
66:案内溝
66B:逃し空間
67:位置決め片収容凹部(凹部)
68:規制部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、高周波信号を伝送するためのコネクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。このものは、端子金具を内部に保持して回路基板に固定されるコネクタハウジングを備えている。また、端子金具は、高周波信号を伝送する内導体端子と、この内導体端子を内部に収容した誘電体の外周を覆う円筒状の外導体端子とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−147163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のコネクタによると、外導体端子は、円筒状に形成されているため、コネクタハウジングに形成された端子収容部内に外導体端子を挿入した後においても、端子収容部内で端子金具が回転してしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジング内において端子金具が回転することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として本発明は、円筒状の筒状接続部を有する端子金具を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジングを備えたコネクタであって、前記コネクタハウジングの内部に形成され、前記筒状接続部が挿入される端子収容部と、前記端子収容部の内壁に凹んで形成され、前記筒状接続部の挿入方向に沿って延びる案内溝と、前記筒状接続部の外面から先細り状に径方向外側に突出した形態をなして前記案内溝に収容可能にて形成され、前記案内溝に収容されることで、前記案内溝の内壁に圧入される圧入突起とを備えているところに特徴を有する。
このような構成のコネクタによると、案内溝に圧入突起が収容されることで、円筒状の筒状接続部が端子収容部に対して位置決めされた状態で端子収容部内に収容され、圧入突起が案内溝の内壁に圧入されることで、端子収容部内において円筒状の筒状接続部が回転することを抑制することができる。
また、圧入突起が先細り状に形成されているので、例えば、圧入突起が矩形状に形成されている場合に比べて、圧入突起と案内溝の内壁とが接触する面積を大きくすることができる。これにより、圧入突起が矩形状に形成されている場合に比べて、端子収容部内において筒状接続部が回転することをさらに抑制することができる。
さらに、圧入突起は、先細り状に突出して形成されているので、圧入突起が案内溝の内壁によって筒状接続部の軸心側に向かって押圧された状態となる。これにより、例えば圧入突起が矩形状に形成されることで、圧入突起が筒状接続部の軸心側に向かって押圧されないものに比べて、圧入突起によって案内溝の内壁が削り取られることを抑制することができる。
【0007】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記案内溝の内壁における前記圧入突起が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域は、前記案内溝における前記圧入突起が圧入される部分の周辺部の肉を逃がすための逃し空間である構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝の内壁に圧入突起を圧入する際に、案内溝における圧入突起によって押圧される部分の周辺部の肉を逃し空間に逃すことで、案内溝の内壁に対して圧入突起を圧入し易くすることができる。これにより、端子収容部に筒状接続部を挿入する挿入抵抗を小さくすることができると共に、圧入突起によって案内溝の内壁が削り取られることを抑制することができる。すなわち、端子収容部に筒状接続部を挿入する挿入抵抗を低減させつつ、案内溝における圧入突起の保持力を向上させることができる。
【0008】
前記案内溝は、断面方形状に形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝に大きな逃し空間を容易に形成することができる。これにより、圧入突起によって押し出された肉を逃し空間に逃がし易くすることができる。
【0009】
前記圧入突起が前記案内溝に挿入される挿入方向後方には、前記圧入突起によって押圧されて外方に弾性変形し、前記圧入突起との当接状態が解除されることで弾性復帰した前記案内溝の内壁が配されている構成としてもよい。
このような構成によると、案内溝に圧入突起を挿入する際に、圧入突起によって押圧されていた案内溝の内壁が弾性復帰して、圧入突起の後方に配されることで、案内溝における圧入突起の保持力を向上させることができる。
【0010】
前記圧入突起は、筒状接続部の両端部にそれぞれ形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、端子収容部内において筒状接続部を筒状接続部の両端部でバランスよく保持固定することができることから、端子収容部内において筒状接続部が回転することを抑制する上で有効である。
【0011】
前記端子金具は、前記筒状接続部の外面から径方向外側に突出して前記両圧入突起の間に設けられ、前記端子収容部の内壁に形成された凹部の内面に沿って配される突出部を備えている構成としてもよい。
このような構成によると、端子収容部内において筒状接続部が回転しようとした際に、圧入突起に加え、両圧入突起の間においても突出部が凹部の内面に当接することで端子収容部内において筒状接続部が回転することを抑制することができる。これにより、案内溝及び圧入突起にかかる回転力を突出部に分散し、案内溝に対する圧入突起の圧入状態を良好に維持することができ、案内溝の内壁が削られることを抑制することができる。
【0012】
前記コネクタハウジングは回路基板の表面に固定されるものであって、前記圧入突起は、前記筒状接続部が延びる前後方向略中央部に形成されており、前記筒状接続部の後端部には、前記回路基板まで延びて前記回路基板に接続されるリード部が形成されており、前記コネクタハウジングには、前記リード部が前記リード部の延びる方向と交差する方向に移動することを規制する規制部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、筒状接続部の前後方向略中央部と、筒状接続部の後端部とにおいて筒状接続部を保持固定することができるので、筒状接続部を前後方向でバランスよく保持固定することができる。これにより、端子収容部内において、筒状接続部が回転することを確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタハウジング内において端子金具が回転することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】基板用コネクタの斜視図
【図2】基板用コネクタの平面図
【図3】基板用コネクタの背面図
【図4】基板用コネクタの分解斜視図
【図5】図3のV−V線断面図
【図6】図3のVI−VI線断面図
【図7】図2のVII−VII線断面図
【図8】図2のVIII−VIII線断面図
【図9】図2のIX−IX線断面図
【図10】外導体端子の斜視図
【図11】外導体端子の平面図
【図12】外導体端子の側面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
本発明の実施形態について図1乃至図12を参照して説明する。
本実施形態は、電気機器などの図示しない回路基板に固定され、同軸ケーブルの端末に設けられた図示しない相手側コネクタと嵌合される基板用コネクタ10である。
【0016】
この基板用コネクタ10は、図1に示すように、合成樹脂製のコネクタハウジング60と、コネクタハウジング60の内部に収容された外導体端子(本発明の「端子金具」の一例)40と、外導体端子40の内部に誘電体30を介して収容された内導体端子20とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、上下方向とは図3における上下方向を基準とし、左右方向とは図3における左右方向を基準とする。また、前後方向とは図2における左右方向を基準とし、基板用コネクタ10の図示右側を前側とする。
【0017】
コネクタハウジング60は、図1及び図2に示すように、全体としては前後方向に長い箱型状をなし、コネクタハウジング60の左右両側面には、基板取付片63が保持固定されている。この基板取付片63は、例えばリフロー半田付けなどにによって回路基板に接続され、基板用コネクタ10が回路基板に固定される。
コネクタハウジング60の前部には、ハウジング収容部61が設けられている。ハウジング収容部61は、図5および図6に示すように、前方に向かって開口して形成されており、前方から図示しない相手方コネクタハウジングがハウジング収容部61の内部に嵌合されるようになっている。
【0018】
コネクタハウジング60には、ハウジング収容部61の後方に端子収容部62が設けられている。この端子収容部62には前後方向に貫通するキャビティ64が形成されており、キャビティ64はハウジング収容部61の奥壁61Aと端子収容部62の後端面とに開口した形態をなしている。このキャビティ64内には、内導体端子20及び誘電体30が収容された外導体端子40が収容されており、端子収容部62の後端部からは、内導体端子20及び外導体端子40が後方に露出している。
端子収容部62の後端部における左右両側には、図1及び図2に示すように、後方に向かって延びる一対の保護壁65が形成されている。一対の保護壁65は、内導体端子20及び外導体端子40を左右両側から囲んだ形態とされ、図示しない他の部材が左右両側から内導体端子20及び外導体端子40に接触することを防止している。
【0019】
外導体端子40は、導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成されており、図5及び図6に示すように、内導体端子20の外周を覆っている。
外導体端子40は、図10乃至図12に示すように、円筒形状をなす筒状接続部41と、筒状接続部41の後端部における左右両側に設けられた一対の外導体リード部(本発明の「リード部」の一例)42とを備えて構成されている。
【0020】
筒状接続部41は、端子収容部62を前後方向に貫通した状態でコネクタハウジング60に保持されており、筒状接続部41は端子収容部62の後端面から後方に突出するとともに、ハウジング収容部61の奥壁61Aから前方に突出した状態となっている。
【0021】
筒状接続部41の内部には、図5及び図6に示すように、誘電体30が後方から収容されている。筒状接続部41の左右両側には、筒状接続部41の内側に向かって突出する一対の誘電体保持突起43が設けられている。誘電体保持突起43は、筒状接続部41を外側から内側に向かって叩き出して形成されており、後方から前方に向かって略円弧状に拡がる形状をなしている。そして、誘電体保持突起43が筒状接続部41の内部に収容された誘電体30の外面に食い込むことで誘電体30が外導体端子40に対して保持固定されている。
【0022】
外導体リード部42は、図1及び図6に示すように、筒状接続部41の後端部からコネクタハウジング60の底面60Aよりもやや上方の位置まで真っ直ぐ下方に延出され、その下端部から後方に屈曲されて形成されている。
また、外導体リード部42の前後方向略中央部は、筒状接続部41の後端部よりも後方に突出した形態をなしており、端子収容部62の後端部から露出した内導体端子20を左右両側から覆うように形成されている。
また、外導体リード部42の後方に延びる先端部分は、回路基板のグランドパターンに、例えばリフロー半田付けされることでアース接続され、外部ノイズをグランドパターンに逃すことで、内導体端子20が外部ノイズからシールドされている。
【0023】
誘電体30は、絶縁性を有する合成樹脂からなり、図4乃至図6に示すように、略円筒形状をなす誘電体本体部31と、誘電体本体部31の下端部に設けられたブロック状の位置決めリブ32とを備えて構成されている。
【0024】
誘電体本体部31は、外導体端子40の筒状接続部41の内周形状とほぼ同一の外周形状に形成されており、図3乃至図5に示すように、外導体端子40の筒状接続部41の内周面に誘電体本体部31の外周面を密着させるようにして筒状接続部41に収容されている。また、誘電体30の内部には、内導体端子20が収容されている。
【0025】
内導体端子20は、外導体端子40に比べてやや厚みのある導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成されている。
内導体端子20は、図4乃至図6に示すように、図示しない相手側コネクタに設けられた相手側端子と接続される接続部21と、接続部21の後方に位置する角型圧入部22と、角型圧入部22の後方に位置する幅広の拡幅部23と、拡幅部23の後方から下方に延びる内導体リード部24とを備えて構成されている。
内導体端子20は、誘電体30の後方から挿入されて、誘電体30の前端面から接続部21が前方に突出した状態に保持固定されている。
【0026】
接続部21は、細長い円柱形状に形成されており、外導体端子40の筒状接続部41内に配されている。また、接続部21は、基板用コネクタ10が相手側コネクタに嵌合されると、相手側コネクタの相手側端子と導通可能に接続されるようになっている。
角型圧入部22は、接続部21よりもやや幅広で、且つ、細長い角柱状に形成されている。角型圧入部22の左右両側面には、内導体保持突起22Aが突設されており、内導体保持突起22Aを誘電体30の内面に食い込ませることで、内導体端子20が誘電体30に対して保持固定されている。
【0027】
拡幅部23は、角型圧入部22よりもさらに幅広な略矩形の平板状に形成されている。また、拡幅部23における前端面の左右方向略中央部に角型圧入部22が配され、拡幅部23における後端面の左右方向略中央部に内導体リード部24が配されている。拡幅部23における左右両側に位置する前端角部は、図5に示すように、丸みを帯びた鈍角に形成されている。これにより、拡幅部23の前端部は、緩やかな形状とされ、拡幅部23内を通過する信号の反射や挿入損失が大きくなることを抑制することができるようになっている。
【0028】
また、拡幅部23における左右方向両側に位置する後端面は、図1及び図4に示すように、内導体端子20の延びる前後方向と交差して形成された押圧面23Aであって、内導体端子20を誘電体30に圧入する際に、治具によって押圧される面とされている。
【0029】
内導体リード部24は、図5乃至図6に示すように、外導体端子40の筒状接続部41の後端から後方に露出された状態となっている。
内導体リード部24は、拡幅部23の後端面から下方向(回路基板側)に屈曲して、屈曲した位置からコネクタハウジング60の底面60Aよりもやや上方まで下方に延びて、その下端部から後方に向かって屈曲されて形成されている。
内導体リード部24の上下方向略中央部は、拡幅部23とほぼ同じ板厚寸法で、かつ、ほぼ同じ幅寸法に形成された幅広部25とされている。また、幅広部25の前端部は、図3に示すように、下方から上方に向かって内導体リード部24の軸心に近づくように傾斜して形成されており、幅広部25における左右方向両側に位置する後端部は、上方から下方に向かって内導体リード部24の軸心に近づくように傾斜して形成されている。また、幅広部25の左右両側に位置する前端角部及び後端角部は、丸みを帯びた鈍角に形成されている。これにより、幅広部25は、上下方向に緩やかな形状とされ、幅広部25内を通過する信号の反射や挿入損失が大きくなることを抑制することができるようになっている。
【0030】
内導体リード部24の後方に延びる先端部分は、回路基板の信号パターンに、例えばリフロー半田付けされるようになっており、図2及び図3に示すように、両外導体リード部42の左右方向略中央部に配されることで、三本のリード部24,42が平行で、かつ、左右方向に横並びとなっている。
【0031】
さて、コネクタハウジング60の端子収容部62における左右両側の内面には、図5及び図7に示すように、案内溝66がそれぞれ形成されている。一方、外導体端子40の筒状接続部41の外面には、案内溝66の左右方向両側に位置する両側内壁66Aに圧入可能な一対のハウジング圧入突起(本発明の「圧入突起」の一例)46が案内溝66に収容可能に形成されている。詳しくは、両案内溝66は、端子収容部62における左右方向両側の内壁に略四角形状に凹んだ形状に形成されており、端子収容部62内に筒状接続部41が挿入される方向である前後方向に沿って延びた形態をなしている。また、案内溝66におけるハウジング圧入突起46が圧入される部分は、案内溝66の両側内壁66Aにおける上下方向略中央部とされている。
案内溝66の後端開口縁には、図3乃至図5に示すように、先細り形状となる案内面66Cが形成されており、案内溝66に対してハウジング圧入突起46を挿入する際に、ハウジング圧入突起46が案内溝66内の正規の位置に案内されるようになっている。
【0032】
一対のハウジング圧入突起46は、筒状接続部41の前後方向略中央部で、かつ、筒状接続部41の左右方向両端部に配されており、各ハウジング圧入突起46は、筒状接続部41を内側から外側に向かって叩き出して形成されている。また、ハウジング圧入突起46は、筒状接続部41の外面から先細り状に径方向外側に突出して形成されており、誘電体保持突起43とは逆に、前方から後方に向かって略円弧状に拡がる形態をなしている。一方、案内溝66の案内面66Cは、図3に示すように、ハウジング圧入突起46の外周形状に沿うように背面視円弧状に形成されており、筒状接続部41を端子収容部62に挿入する際に、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内面66Cによって案内溝66の正規の位置(両側内壁66Aの上下方向略中央部)に案内することができるようになっている。
【0033】
したがって、図5及び図7に示すように、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内溝66の両側内壁66Aの上下方向略中央部に傾斜した状態で圧入されている。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内の左右両側においてバランスよく保持固定することができ、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを抑制することができる。また、ハウジング圧入突起46が案内溝66の両側内壁66Aに対して傾斜した状態で圧入されていることから、例えば、左右方向に真っ直ぐ延びる平板状に形成された圧入突起を案内溝66の内壁に圧入する場合に比べて、ハウジング圧入突起46と案内溝66の両側内壁66Aとが筒状接続部41が回転する方向に接触する面積を大きくすることができる。これにより、ハウジング圧入突起が平板状に形成される場合に比べて、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することをさらに抑制することができる。
【0034】
さらに、ハウジング圧入突起46は先細り状に突出して形成されているので、ハウジング圧入突起46は、図7に示すように、案内溝66の両側内壁66Aによって筒状接続部41の軸心側方向X1に向かって押圧された状態となる。これにより、ハウジング圧入突起の断面形状が矩形状に形成されたものに比べて、案内溝66の両側内壁66Aがハウジング圧入突起46によって削り取られることを抑制することができる。
【0035】
また、案内溝66の内部空間のうち、ハウジング圧入突起46が挿入される空間の上下方向両側の空間(案内溝66の内壁におけるハウジング圧入突起46が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域)は、ハウジング圧入突起46を案内溝66の両側内壁66Aに圧入する際に、ハウジング圧入突起46が圧入される部分の周辺部の肉を逃がす逃がし空間66Bとされている。すなわち、ハウジング圧入突起46を案内溝66の両側内壁66Aに圧入する際に、案内溝66の両側内壁66Aにおけるハウジング圧入突起46が圧入される部分の周辺部の肉を逃がし空間66Bに逃がすことで、案内溝66の両側内壁66Aに対してハウジング圧入突起46を圧入し易くすることができる。これにより、端子収容部62に筒状接続部41を挿入する挿入抵抗を小さくすることができると共に、ハウジング圧入突起46によって案内溝66の両側内壁66Aが削り取られることをさらに抑制することができる。すなわち、端子収容部62に筒状接続部41を挿入する挿入抵抗を低減させつつ、案内溝66におけるハウジング圧入突起46の保持力を向上させることができる。
【0036】
なお、ハウジング圧入突起46によって案内溝66の両側内壁66Aが削り取られることを抑制したことで、ハウジング圧入突起46の後方には、図5に示すように、案内溝66の両側内壁66Aが削り取られずに配された状態となっている。詳しくは、ハウジング圧入突起46によって押圧されて左右方向外方に弾性変形した案内溝66の両側内壁66Aが、ハウジング圧入突起46との当接状態が解除されることで左右方向内側に弾性復帰し、ハウジング圧入突起46の後方に配された状態となっている。これにより、案内溝66の両側内壁66Aにおけるハウジング圧入突起46の保持力を向上させることができ、外導体端子40を確実に抜け止めすることができる。
【0037】
一方、端子収容部62の下側内面には、図8に示すように、下方に凹んだ位置決め片収容凹部67が形成されている。この位置決め片収容凹部(本発明の「凹部」の一例)67は、上方及び後方に開口した形態をなし、断面略矩形状に形成されている。また、位置決め片収容凹部67の内部には、筒状接続部41の下端部に形成された一対の位置決め片(本発明の「突出部」の一例)47が収容されている。
一対の位置決め片47は、前後方向に延びる平板状に形成されている。また、一対の位置決め片47は、位置決め片収容凹部67の左右方向両側に位置する内壁に沿うように後方から収容されており、両位置決め片47が位置決め片収容凹部67における左右方向両側の内壁に左右方向に当接することで、位置決め片収容凹部67内において位置決め片47が左右方向に移動しないように規制されている。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内における両ハウジング圧入突起46の略中央部においても端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを抑制することができ、案内溝66及びハウジング圧入突起46にかかる回転力を分散することができる。この結果、案内溝66に対するハウジング圧入突起46の圧入状態を良好に維持することができ、案内溝66の両側内壁66Aが削られることをさらに抑制することができる。なお、両位置決め片47の間には、誘電体30の位置決めリブ32が両位置決め片47の内面に沿うように嵌合されており、位置決めリブ32が両位置決め片47によって左右方向移動することを規制されることで、誘電体30は筒状接続部41内において回転できないように保持されている。
【0038】
また、端子収容部62の後端下部には、後方に延出された平板状をなす規制部68が設けられている。この規制部68は、外導体端子40における外導体リード部42が延びる上下方向と交差する形態をなし、規制部68には、上下方向に貫通する一対のスリット69が形成されている。
【0039】
スリット69は、規制部68の後端面から前方に向かって延びて形成されており、スリット69の左右方向の幅寸法は、外導体リード部42の板厚寸法とほぼ同じに設定されている。また、両スリット69は、外導体リード部42が配される位置にそれぞれ形成されており、各外導体リード部42が後方から個別に嵌合されている。これにより、外導体リード部42は、規制部68によって左右方向に移動することが規制され、端子収容部62内において筒状接続部41が回転することを筒状接続部41の後端部においても、規制することができるようになっている。すなわち、ハウジング圧入突起46によって筒状接続部41の前後方向略中央部を保持固定することができると共に、規制部68によって筒状接続部41の後端部を固定することができる。これにより、筒状接続部41が端子収容部62内で回転することを、筒状接続部41の前後方向でバランスよく抑制することができる。
【0040】
本実施形態の基板用コネクタ10は上記のような構造であって、次にコネクタハウジング60に外導体端子40を挿入する際の作用効果を説明する。
外導体端子40の両ハウジング圧入突起46が左右両側に配されるように外導体端子40をコネクタハウジング60の後方に配置し、端子収容部62に対して筒状接続部41を挿入する。
【0041】
筒状接続部41の前半分が挿入されたところで、案内溝66にハウジング圧入突起64が挿入され、案内溝66の案内面66Cがハウジング圧入突起46を正規の位置に案内することで、ハウジング圧入突起46の突出端部46Aが案内溝66の両側内壁66Aの上下方向略中央部に圧入される。このとき、案内溝66の両側内壁66Aは、ハウジング圧入突起46によって押圧され、押圧された部分の周辺部の肉は、逃がし空間66Bに逃がされる。そして、ハウジング圧入突起46との当接状態が解除されると、ハウジング圧入突起46によって押圧された案内溝66の両側内壁66Aは左右方向内側に弾性復帰し、ハウジング圧入突起46の後方に配された状態となる。このように、案内溝66の両側内壁66Aは、ハウジング圧入突起46によって押圧された部分の周辺部の肉が逃がし空間66Bに逃がされることで、ハウジング圧入突起64によって削り取られることを抑制される。
【0042】
そして、筒状接続部41が端子収容部62の正規の位置まで挿入されると、図5乃至図9に示すように、ハウジング圧入突起64が案内溝66の両側内壁66Aに圧入される。また、これと同時に、位置決め片47が位置決め片収容凹部67に収容されると共に、外導体リード部42が規制部68のスリット69内に嵌合される。
【0043】
以上のように、本実施形態によると、筒状接続部41が端子収容部62内において前後左右においてバランスよく保持固定されることで、筒状接続部41が端子収容部62内において回転することを確実に抑制することができるようになっている。
【0044】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0045】
(1)上記実施形態では、ハウジング圧入突起46が筒状接続部41の左右両側にのみ形成された構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ハウジング圧入突起が筒状接続部の上部などに形成されてもよい。
(2)上記実施形態では、基板用コネクタ10を構成する例を示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ワイヤーハーネス用のコネクタに適用してもよい。
(3)上記実施形態では、内部に誘電体を介して内導体端子を収容する外導体端子にハウジング圧入突起が形成された基板用コネクタを例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、円筒状の雄型端子金具もしくは円筒状の雌型端子金具を保持するコネクタの雄型端子金具及び雌型端子金具にハウジング圧入突起を形成してもよい。
【符号の説明】
【0046】
10:基板用コネクタ
40:外導体端子(端子金具)
41:筒状接続部
42:外導体リード部(リード部)
47:位置決め片(突出部)
46:ハウジング圧入突起(圧入突起)
60:コネクタハウジング
62:端子収容部
66:案内溝
66B:逃し空間
67:位置決め片収容凹部(凹部)
68:規制部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の筒状接続部を有する端子金具を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジングを備えたコネクタであって、
前記コネクタハウジングの内部に形成され、前記筒状接続部が挿入される端子収容部と、
前記端子収容部の内壁に凹んで形成され、前記筒状接続部の挿入方向に沿って延びる案内溝と、
前記筒状接続部の外面から先細り状に径方向外側に突出した形態をなして前記案内溝に収容可能に形成され、前記案内溝に挿入されることで、前記案内溝の内壁に圧入される圧入突起とを備えていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記案内溝の内壁における前記圧入突起が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域は、前記案内溝における前記圧入突起が圧入される部分の周辺部の肉を逃がすための逃し空間であることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記案内溝は、断面方形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記圧入突起が前記案内溝に挿入される挿入方向後方には、前記圧入突起によって押圧されて外方に弾性変形し、前記圧入突起との当接状態が解除されることで弾性復帰した前記案内溝の内壁が配されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記圧入突起は、筒状接続部の両端部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記端子金具は、前記筒状接続部の外面から径方向外側に突出して前記両圧入突起の間に設けられ、前記端子収容部の内壁に形成された凹部の内面に沿って配される突出部を備えていることを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
【請求項7】
前記コネクタハウジングは回路基板の表面に固定されるものであって、
前記圧入突起は、前記筒状接続部が延びる前後方向略中央部に形成されており、
前記筒状接続部の後端部には、前記回路基板まで延びて前記回路基板に接続されるリード部が形成されており、
前記コネクタハウジングには、前記リード部が前記リード部の延びる方向と交差する方向に移動することを規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6記載のコネクタ。
【請求項1】
円筒状の筒状接続部を有する端子金具を内部に保持する樹脂製のコネクタハウジングを備えたコネクタであって、
前記コネクタハウジングの内部に形成され、前記筒状接続部が挿入される端子収容部と、
前記端子収容部の内壁に凹んで形成され、前記筒状接続部の挿入方向に沿って延びる案内溝と、
前記筒状接続部の外面から先細り状に径方向外側に突出した形態をなして前記案内溝に収容可能に形成され、前記案内溝に挿入されることで、前記案内溝の内壁に圧入される圧入突起とを備えていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記案内溝の内壁における前記圧入突起が圧入される部分とは異なる部分によって囲まれた領域は、前記案内溝における前記圧入突起が圧入される部分の周辺部の肉を逃がすための逃し空間であることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記案内溝は、断面方形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記圧入突起が前記案内溝に挿入される挿入方向後方には、前記圧入突起によって押圧されて外方に弾性変形し、前記圧入突起との当接状態が解除されることで弾性復帰した前記案内溝の内壁が配されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記圧入突起は、筒状接続部の両端部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記端子金具は、前記筒状接続部の外面から径方向外側に突出して前記両圧入突起の間に設けられ、前記端子収容部の内壁に形成された凹部の内面に沿って配される突出部を備えていることを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
【請求項7】
前記コネクタハウジングは回路基板の表面に固定されるものであって、
前記圧入突起は、前記筒状接続部が延びる前後方向略中央部に形成されており、
前記筒状接続部の後端部には、前記回路基板まで延びて前記回路基板に接続されるリード部が形成されており、
前記コネクタハウジングには、前記リード部が前記リード部の延びる方向と交差する方向に移動することを規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6記載のコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−48048(P2013−48048A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186044(P2011−186044)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
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