説明

コマンドメニュー管理モジュール

【課題】多数のコマンドから使用するコマンドを選択する操作を簡単にすること。
【解決手段】コマンドメニュー管理モジュールが、モニタ画面の作業領域を複数の区画に区分けするとともに当該区画に対して、操作に関するコマンド群から選択された1つ以上のコマンドを含むサブコマンドメニューを割り当てるサブコマンドメニュー割当部と、入力操作デバイスによるコマンド選択のために、当該入力操作デバイスのモニタ画面の指示(カーソル)位置を含む区画に割り当てられているサブコマンドメニューをモニタ画面に表示させるコマンド表示要求部と、サブコマンドメニューを通じて選択されたコマンドでの入力操作デバイスの入力操作に基づく入力操作情報を処理するコマンド管理部とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、CAD(ComputerAided Design:コンピュータ支援設計)システムなどのコンピュータシステムに搭載されるユーザインターフェースとしてのコマンドメニュー管理モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
CADシステムを含む従来の図形処理装置では、入力された情報を処理する中央処理装置と、コマンドを表示するコマンドメニュー領域及び直線,円などから成る図形要素を表示する図形描画(作画)領域の2つの領域を有する出力デバイスとしてのモニタと、入力操作デバイスとしてのポインティングデバイス(マウス,デジタイザ等)とを備えている。ポインティングデバイスは、モニタ画面上の任意の位置情報やモニタ画面に表示されている処理コマンドを選択するために使われ、かつ、コマンドの選択や処理位置の決定のためにボタンを有する。例えば、作画時においては、オペレータは、処理コマンドが並んでいるコマンドメニュー領域へポインティングデバイスを移動して、自分の所望している処理コマンドを指し示した後、決定ボタンを操作し、そのコマンドを決定する。次に、ポインティングデバイスを実際に描画する図形描画領域へ移動し、所望の点を指し示した後、決定ボタンを操作して決定する。このような動作を繰り返して図形を描いていく。つまり、モニタの画面上でポインティングデバイス(実際はポインティングデバイスの指示位置)をコマンドメニュー領域と図形描画領域との間にわたって頻繁に繰り返し移動させる必要があり、思考の中断が発生する。この問題を避けるために、特許文献1には、2個のポインティングデバイスを用い、一方はコマンドメニュー領域専用に、他方は図形描画領域専用にそれぞれ使用するように構成し、図形描画とコマンド選択を分離することでポインティングデバイスによるコマンドメニュー領域と図形描画領域との行き来を大幅に削減する図形処理装置が記載されている。しかしながら、この装置では、コマンドメニュー領域と図形描画領域との間のポインティングデバイスの行き来は削減されるとしても、両方の手でそれぞれのポインティングデバイスの操作をしなければならないという操作上の熟練と2つのポインティングデバイスのためのスペースが必要になるという新たな問題が生じる。
【0003】
コマンドメニュー領域と図形描画領域との行き来を少なくする別の方法として、特許文献2には、作画モードのスタート後、所定時間マウスのボタンが押されると、画面に複数のコマンドメニューの種類とそれらを選択するためのマウスの方向を示すメニューガイドを表示し、メニューガイドのガイド表示に基づいてマウスを上下左右のいずれかの方向に移動させると、マウスからのキー投入信号と該マウスのXY方向の微少移動信号とからマウスの移動信号を上下左右のうちの一つの方向に決定し、前記マウスの移動方向のそれぞれに対応して予め設定されているコマンドメニューを前記マウスの移動信号によって選択し、前記画面上に表示するという、コマンドメニュー表示方法が記載されている。この方法では、マウス(マウスカーソル)の周囲に表示されるメニューガイドに向かって移動するとコマンドメニューが表示されるので作画イベント毎にコマンドメニュー領域と図形描画領域との間を行き来する必要はないがメニューが表示される領域がマウスカーソル周辺に限られるため、CADのようにコマンド数が多い場合にはそのメニュー表示面積が大きくなって見づらいという不都合が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−174121号公報(段落番号〔0004−0014〕、図1)
【特許文献2】特開2000−339482号公報(段落番号〔0004〕、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記実情に鑑み、本発明の目的は、多数のコマンドから使用するコマンドを選択する操作を簡単にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明によるコマンドメニュー管理モジュールは、モニタ画面において規定されている作業領域を複数の区画に区分けするとともに当該区画に対して、操作に関するコマンド群から選択された1つ以上のコマンドを含むサブコマンドメニューを割り当てるサブコマンドメニュー割当部と、入力操作デバイスによるコマンド選択のために、当該入力操作デバイスのモニタ画面の指示(カーソル)位置を含む区画に割り当てられているサブコマンドメニューをモニタ画面に表示させるコマンド表示要求部と、前記サブコマンドメニューを通じて選択されたコマンドでの前記入力操作デバイスの入力操作に基づく入力操作情報を処理するコマンド管理部とを備えている。
【0007】
この構成によると、モニタ画面上に規定されている作業領域においてコマンドの選択が可能になるので、コマンドの選択のために通常はモニタ画面の周辺領域に規定されているコマンドメニュー領域まで移動する必要がなくなる。さらに、作業領域から区分けされた区画毎に異なるコマンドを割り当てることができるので、多数のコマンド群から選択された互いに関連するコマンドのサブセットをサブコマンドメニューとして各区画に割り当てることが可能となる。このため、例えばCADシステムのように多数の作図用コマンドが用意されていても適切に選択された形でコマンドを作業領域の各区画に割り当て、その区画でコマンド選択を行うことができる。これにより、作業時におけるコマンド選択の時間的な無駄が抑制され、作業快適性が向上する。
【0008】
多数のコマンド群からコマンドを選択してサブコマンドメニューとしてサブセット化する際には、区画毎のそのコマンドサブセットの選択は、作業種類や作業手順に基づいて分類ないしは階層化すると、コマンド選択時に好都合である。従って、前記コマンド群は類似作業毎に分類されており、この分類毎に前記サブコマンドメニューが生成されることが提案される。
【0009】
このコマンドメニュー管理では、区画毎に割り当てられているコマンド、従って区画毎に表示されるコマンドが異なるので、作業領域における各区画領域の存在位置をオペレータは把握する必要がある。各区画を他の区画と見分けるためには、例えば、区画境界線や区画境界点や区画境界記号、さらに区画境界面などで区画境界を表示することが好適である。ただし、この区画境界の表示は実際のモニタ画面を見ながらの作業時には邪魔となってしまう。また、ある程度習熟したオペレータにとっては、そのような区画境界の表示はそれほど重要ではなくなる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記コマンド表示要求部は、前記区画の境界をモニタ画面に表示させる境界表示要求機能と前記境界をモニタ画面に表示させない境界非表示要求機能とを選択可能に有している。この構成により、境界の表示及び非表示は選択可能となるので、使い勝手が向上する。
【0010】
境界の表示及び非表示に関して、コマンドの選択・交換時には各区画を明確にすることが望ましいので境界の表示は好都合であり、一旦選択したコマンドを用いた作業時には境界の表示は必要でなくなる。この観点から、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記コマンド表示要求部は、前記サブコマンドメニューを通じてコマンドが前記入力操作デバイスによって選択されている間は前記境界をモニタ画面に表示させないように構成されている。
【0011】
各区画に割り当てられたサブコマンドメニューの表示に関しては、次の2つの方式が提案されるが、機能としては両方式を備えることが望ましいが、どちらか一方に選択設定できるようにしてもよい。
(1)前記入力操作デバイスの指示(カーソル)位置が前記区画内に達すると、当該区画に割り当てられている前記サブコマンドメニューが自動表示される。
(2)前記入力操作デバイスの指示(カーソル)位置が前記区画内で入力操作された場合に、当該区画に割り当てられている前記サブコマンドメニューが表示される。
(1)の方式はダイナミックポップメニュー方式と呼ばれるものであり、メニュー表示のための操作は不要となるので、操作が楽になる。さらに、入力操作デバイスの指示(カーソル)位置をモニタ画面上で動かすことで順次サブコマンドメニューが現れてくるので、コマンドを探索する場合には便利である。(2)の方式は、入力操作デバイスに対する何らかの操作によってサブコマンドメニューが初めて表示されるので、入力操作デバイスの指示(カーソル)位置の目的区画への移動中に不必要なサブコマンドメニューが表示されるという煩わしさが解消される。
【0012】
作業画面の中央領域は、通常、重要で中核的な情報が表示されている可能性が高い。従って、コマンド切り替えのためとはいえそのような重要な作業領域が見えないかまたは見えにくくなることは好ましくないことが少なくない。従って、前記区画は、モニタ画面の周辺領域に設定するようにして、作業領域の中央領域にはサブコマンドメニューが表示される区画として設定しないようにすることも好適である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるコマンドメニュー管理モジュールの基本的な制御の流れを示す模式図である。
【図2】本発明によるコマンドメニュー管理モジュールの実施形態として、CADシステムに搭載された例での機能ブロック図である。
【図3】CADシステムにおける基本的なモニタ画面図である。
【図4】境界設定ダイアログの一例を示す画面図である。
【図5】割り当て設定ダイアグラムの一例を示す画面図である。
【図6】コマンドメニュー管理設定処理のフローチャートである。
【図7】作画処理のフローチャートである。
【図8】コマンド選択処理のフローチャートである。
【図9】別実施形態での作画処理のフローチャートである。
【図10】要素オブジェクトにコマンドを割り当てる割り当て設定ダイアログの一例を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明によるコマンドメニュー管理モジュールを作図システムに搭載した場合での基本的な制御の流れを、図1に示す模式図を用いて説明する。なお、ここでは入力操作デバイスとしてマウスが用いられており、モニタの作業操作画面での入力操作における入力指示位置をマウスカーソル位置(以下単にマウス位置と略称する)とする。
このコマンドメニュー管理処理は、前設定処理と実行処理とに分けられる。前設定処理では、作業領域である作図領域を複数の区画に区分けする。概念的には、直線や線などのグラフィックオブジェクトや文字などのテキストオブジェクトを描画する作図レイヤ(作図領域)の下層レイヤとしてコマンドメニュー割り当てレイヤを作成し、その割り当てレイヤを任意の区画数、ここでは区画1から区画6までの6つの区画に区分けする(#01)。次に、このCADシステムが有する操作コマンド群から利用する可能性のあるコマンドを使いやすいように適切に分類し、6つ以下のサブコマンドメニューに振り分ける(#02)。例えば、図1の例では、コマンド1とコマンド4がグループ化されて1つのサブコマンドメニューに含まれ、コマンド7とコマンド9がグループ化され別のサブコマンドメニューに含まれ、コマンド3とコマンド5がグループ化されてさらに別のサブコマンドメニューに含まれている。このように複数のサブコマンドメニューの形で振り分けられたコマンドは、コマンドメニュー割り当てレイヤにおける各区画に割り当てられる(#03)。これにより、利用する可能性のあるコマンドが区画毎に区画別サブコマンドメニュー登録テーブルに登録される。この区画別サブコマンドメニュー登録テーブルには、各区画のコマンドメニュー割り当てレイヤ上の、つまり作図レイヤ上の区画基準座標位置:(x,y)と区画サイズ:u×v(区画の形状を矩形とした場合)も記録される(#04)。このテーブルを通じて、マウス位置が入っている区画を特定することができ、特定された区画に割り当てられているサブコマンドメニュー、つまり分類された1以上のコマンドを読み出すことができる。
【0015】
上述した前設定処理が完了すると、実際の作業画面での作業操作において、コマンドメニュー管理の実行処理を起動させることにより、以下のようなコマンドメニュー表示を通じてのコマンド選択が行われる。
マウス操作によるコマンド選択前段階では、モニタの実作業領域には区分けされた区画を示す区画境界としての区画境界線が表示される(#11)。そして、カーソルによって示されるマウス位置が作図領域に入ると、そのマウス位置を含む区画が算定される。算定された区画にサブコマンドメニューが割り当てられていると、そのサブコマンドメニュー画面が作成され、マウス位置近傍にポップアップメニューとして表示される(#12)。このポップアップメニューがダイナミック表示モードに設定されていると、マウス位置が特定の区画に入っていることを条件として、その特定の区画に割り当てられたサブコマンドメニューが表示されることになる。ダイナミック表示モード以外の表示モードとしては、マウスクリックをトリガーとしてそのクリック点を含む区画に割り当てられているサブコマンドメニューを表示するクリックトリガー表示モードなどがある。表示されたサブコマンドメニューに使いたいコマンドがなければ、隣接する区画に移動する。隣接する区画に入ると、先に特定されていた区画に割り当てられていたサブコマンドメニューに代えて、この隣接する区画に割り当てられているサブコマンドメニュー画面が作成され、マウス位置近傍に表示される。
【0016】
ここで表示されたサブコマンドメニュー画面に使用したいコマンドがあれば、マウスカーソルをそのコマンドの上に移動させ、クリックすることで、当該コマンドがこれから行う作業のために選択される(#13)。使用したいコマンドが選択されると、作業領域でのコマンド作業の邪魔になるので区画境界線を非表示とする(#14)。コマンド作業、例えば直線、円、四角形などの描画が終わると、コマンド非選択状態となり、再びサブコマンドメニュー画面が表示される。
【0017】
なお、区分けされた区画にただ1つのコマンドしか割り当てられていない場合、つまりサブコマンドメニュー画面からコマンドを選択する必要がない場合、本発明では次の(a)と(b)のいずれかの形態を予め組み込んでおいてもよいし、あるいはユーザによって(a)と(b)のどちらかを前もって選択するような構成を採用してもよい。
(a)マウス位置がただ1つのコマンドが割り当てられた区画に入っても、サブコマンドメニュー画面は表示されず、マウスクリックなどの何らかの操作イベントを通じて自動的に当該唯一のコマンドが選択されるように構成する。
(b)マウス位置がただ1つのコマンドが割り当てられた区画に入ると、ただ1つのコマンドだけを含むサブコマンドメニュー画面が表示され、マウスクリック等により当該コマンドが選択される。その際、選択肢は1つしかないので、マウスクリック等の指示位置はどこでもよいことにすると好都合である。
【0018】
さらに、区分けされた区画にサブコマンドメニューが割り当てられていなければ、当然ながらマウス位置が当該区画に入ってもサブコマンドメニューが表示されない。このため、モニタ画面に表示されている作画領域の中央部には重要で中核的な情報が表示されている可能性が高いことを考慮して、区分けされた区画のうち作画領域の中央部に位置する区画にはサブコマンドメニューを割り付けないようにするか、あるいは割付不能にすると好都合である。
【0019】
以下、本発明の実施の形態として、CADシステムにコマンドメニュー管理モジュールが搭載された例を説明する。図2は、そのようなCADシステムの機能ブロック図である。
このCADシステムは、実質的にはコンピュータにインストールされたOS及びCADプログラムで構築されるCAD本体1と、このCADプログラムにプラグインソフトの形などで組み込まれるコマンドメニュー管理モジュール5と、ポインティングデバイスとして機能する入力操作デバイスの一例としてのマウス2と、出力デバイスであるモニタ3と、ハードディスク等で構成されるデータ格納機器であるファイル格納部4とからなる。
【0020】
CAD本体5に含まれる本発明に関係する基本的な機能部としては、それ自体は公知であるが、CAD処理部10、ファイル管理部11、表示制御部12、コマンド格納部13、コマンド処理部14、描画部15などが挙げられる。CAD処理部10は、このCADシステムにおける各処理を管理する中核的な機能を有し、作図作業管理、寸法記入管理、寸法や面積の測定に基づく寸法や形状のチェック、フォーマット変換などを行う。ファイル管理部11は、ファイル格納部4との間でCAD処理の対象となるファイルの転送を行う。表示制御部12は、ワーキングメモリ(RAM)上に展開されている作図データやその他の情報をモニタ3に表示する。コマンド格納部13は、作図作業やファイル処理などで利用されるコマンドを階層構造で格納している。コマンド処理部14は、使用されたコマンドに基づくデータ処理やファイル処理を行い、使用されたコマンドが作図に関するものであれば、そのコマンドスクリプトを描画部15に転送して、コマンドに基づく描画をワーキングメモリ上で行う。その描画結果は、表示制御部12を通じてモニタ3に表示される。なお、図2では示されていないが、ワーキングメモリに展開されている作図データはプリント制御部を介してプリンタやプロッターに出力されることで、用紙に任意の縮尺でハードコピーが可能である。
【0021】
コマンドメニュー管理モジュール5は、上記CAD本体の基本的なCAD機能に、図1を用いて説明した、モニタ画面を区分けすることで規定された区画毎に異なるコマンドからなるポップアップメニューを表示して、コマンド選択を可能にする機能を付加するものである。もちろん、このコマンドメニュー管理モジュール5による付加機能は、プラグインモジュールの形ではなく、CAD本体プログラムに組み込むことも可能である。コマンドメニュー管理モジュール5は、代表的な機能部として、サブコマンドメニュー生成部51、サブコマンドメニュー割り当て部52、コマンド表示要求部53、コマンド入力処理部54を含んでおり、それらの機能部はコマンド管理部50によって制御される。
【0022】
サブコマンドメニュー割り当て部52は、この作画領域6aを複数の区画60に区分けするとともに当該区画60に前記サブコマンドメニューを割り当てる機能を有する。モニタ3の表示画面(モニタ画面と略称される)において規定される、このCADシステムの作業ウインドウには、図3に示されるように、作業領域としての作画領域(描画領域)6aとメニュー領域6bとが含まれる。この区画の設定は図4で示すような境界設定ダイアログを通じて行われる。この例での境界設定ダイアログには、区画を境界付ける境界線の属性である色や線種を設定する属性設定領域やX方向(画面水平方向)の分割数とY方向(画面垂直方向)の分割数を設定する分割数設定領域が含まれている。例えば、X方向分割数を「3」とし、Y方向分割数を「2」と入力すれば、図3に示すように、作画領域6aが区画1から区画6のそれぞれ図番60で示された6つの区画に分割される。さらに、サブコマンドメニュー割り当て部52は、作画操作やファイル操作に関するコマンド群から選択された1つ以上のコマンドを、区分けされた複数の区画の1つに割り当てる機能も有する。このサブコマンドメニューの区画への割り当ては、図5で示すような割り当て設定ダイアグラムを通じて行われる。この割り当て設定ダイアグラムには、先に設定された複数の区画(区画1から区画6)を選択可能に表示する区画選択領域とこのCADシステムで利用可能なコマンド群を選択可能に表示するコマンド選択領域と各種設定ボタンとが含まれている。その設定方法は、図5から明らかなように、特定の区画、例えば区画1を選択し、当該区画1に割り当てるコマンド、例えば、マウス位置を中心とした円を描画するコマンドである円(中心)コマンドを選択し、割り当て結合ボタンである矢印ボタンをクリックすることで、区画1に円(中心)コマンドが割り当てられる。1つの区画に対して複数のコマンドを割り当てることができるので、この割り当て操作を繰り返してもよいし、複数のコマンドを選択して矢印ボタンをクリックすることで、一挙に複数のコマンドを1つの区画に割り当ててもよい。このようにしてサブコマンドメニュー割り当て部52によって特定の区画にコマンドを割り当てられた割り当て情報はサブコマンドメニュー生成部51に転送される。サブコマンドメニュー生成部51は、割り当て情報に基づいて、各区画に割り当てられた少なくとも1つのコマンドをメニュー化したサブコマンドメニューを生成する。
【0023】
なお、このサブコマンドメニューを、コマンド割り当て操作の前に予め生成しておき、生成されたサブコマンドメニューを特定の区画に割り当てるような構成にしてもよい。また、コマンド群は類似作業毎に分類されているので、この分類毎にサブコマンドメニューが生成されるような構成を採用すると、類似する作業のためのコマンドが同じ区画に割り当てられるサブコマンドメニューに含まれることになるので、操作上好都合となる。
【0024】
この発明にとって重要なことは、異なるコマンドを含むサブコマンドメニューが特定区画に割り当てられており、マウス2等のポインティングデバイスの指示位置がその特定区画に入ったときに、当該特定区画に割り当てられているサブコマンドメニューがポップアップして表示されることである。そのために、コマンド表示要求部53が用意されており、マウス位置やマウスクリックなどの操作イベントを算定するコマンド入力処理部54からの入力操作情報に基づいて、マウス位置が入っている区画にサブコマンドメニューが割り付けられていた場合、そのサブコマンドメニューの表示を表示制御部12に要求する。その要求には、サブコマンドメニュー生成部51によって管理されている、適合するサブコマンドメニューの表示データ自体ないしはそのデータアドレスが添付される。
【0025】
ポップアップされたサブコマンドメニューを通じてコマンドが選択されると、選択されたコマンドがコマンド管理部50によってコマンド処理部14に転送される。コマンド処理部14は、選択されたコマンドでのマウス操作情報を、よく知られた作画アルゴリズムに適用させて、作画操作データを生成して、描画部15に与える。これにより、作画領域に所望の図が描かれる。
【0026】
なお、この実施形態では、コマンド表示要求部53は、サブコマンドメニュー割り当て部52で設定された各区画を境界づける境界線をモニタ画面に表示させる境界線表示要求機能と前記境界線をモニタ画面に表示させない境界線非表示要求機能とを選択可能に有している。この境界線は、マウス位置を所望の特定区画に移動させる際には必要であるが、サブコマンドメニューを通じてコマンドが選択された後は、その選択されたコマンドによる入力操作が終了するまでは必要とされない。したがって、サブコマンドメニューを通じてコマンドが選択されている間は境界線が非表示となるように設定されている。この実施形態では、区画の境界として境界線を表示するようにしているが、境界線ではなく境界を判別できるものであれば、境界点や境界記号(例えば矢印)などであってもよい。また、区画の境界として、作画領域の外周部のみに部分的に表示されるだけで作画領域の中央部には表示されないものであってもよい。さらには、色や透明度で見分けられる領域描画によって区画が識別されるような境界面で境界を明示してもよい。
【0027】
次に上述のように構成されたCADシステムにおける区画毎に異なるコマンドメニューがポップアップされるコマンドメニュー管理の手順を図6から図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、図6を参照して、サブコマンドメニューを区画に割り当てる処理である、コマンドメニュー管理設定処理を説明する。最初に、作画領域6aを分割する仮想的な複数の区画を作り出すために、図4に示したような境界設定ダイアログを表示する(#01)。この境界設定ダイアログを通じて境界線属性と画面分割数とを入力する(#02)。この入力により作り出された所定数の区画をナンバリングして、サブコマンドメニュー登録テーブルとして利用される区画テーブルを作成する(#03)。次に、図5に示すようなコマンド割り当てダイアログを表示する(#04)。このコマンド割り当てダイアログを通じて所定の区画に所望のコマンドを割り当てるコマンド割り当て処理が行われる。まず、注目すべき区画をマウスクリックによって選択し、コマンドが割り当てられる区画として指定する(#05)。指定された区画に割り当てたいコマンドを選択する(#06)。1つの区画に対して1つ以上のコマンドを割り当てることができるので、このコマンド選択は選択すべきコマンドがなくなるまで繰り返して行われる(#07)。注目している区画に対するコマンド選択が終了すると、さらにコマンドを割り当てるべき区画があるかどうかチェックされる(#08)。まだ、コマンドを割り当てるべき区画があれば(#08No分岐)、ステップ#05に戻って、注目すべき区画に対するコマンド割り当て処理を繰り返す。コマンドを割り当てるべき区画がなくなれば(#08Yes分岐)、各区画に割り当てたコマンドを、区画毎のサブコマンドメニューに含まれるコマンドとして区画テーブルに登録して(#09)、この処理を終了する。このコマンドメニュー管理設定処理によって作成された区画テーブルは図1におけるサブコマンドメニュー登録テーブルとして利用されるので、各区画の識別名、基準座標、区画サイズなどの区画属性データともに当該区画に割り当てられたコマンドがリンクされている。
【0028】
サブコマンドメニュー登録テーブル(区画テーブル)が作成されると、このテーブルを用いたコマンド選択が可能となる。そのような、このCADシステムにおける作画処理の手順の一例が図7のフローチャートに示されている。何らかの処理を行うためにはコマンドを選択する必要があるので、まず、後で図8を用いて詳しく説明される、区画テーブルを利用したコマンド選択処理を行う(#30)。コマンドが選択されると、その選択されたコマンドのもとでの操作入力情報に基づいて、それ自体は公知な描画などのコマンド作業処理を行う(#40)。1回のコマンド作業処理が終了すると、作画操作が終了かどうかを判定し、終了であればこの処理ルーチンは終了し(#51Yes分岐)、まだ作画が続行される場合(#51No分岐)、現状で選択しているコマンドを繰り返し使うかあるいは別なコマンドを選択するかを判定する(#52)。別のコマンドを選択する場合には(#52No分岐)、ステップ#30へ戻ってコマンド選択処理を行う。また、現状で選択しているコマンドを繰り返し使う場合には(#52Yes分岐)、ステップ#40へ戻ってコマンド作業処理を行う。
【0029】
次に、図8を参照して、区画テーブルを利用したコマンド選択処理を説明する。まず、コマンド選択処理がスタートすると、モニタ画面の作画領域6aに区画を明示するための境界線を表示する(#31)。次いで、マウス位置を取得し(#32)、取得したマウス位置に対応する区画を区画テーブルに登録されている区画の位置データとサイズデータを用いて算定する(#33)。マウス位置に対応する区画にコマンドが割り当てられているかどうかをチェックする(#34)。コマンドが割り当てられていなければ(#34No分岐)、コマンドの選択はできないのでステップ#32に戻る。1つ以上のコマンドが割り当てられていれば(#34Yes分岐)、そのコマンドからなるサブコマンドメニューの表示データを生成し(#35)、ポップアップメニューとしてマウス位置の近傍に表示する(#36)。つまり、この実施形態では、マウス位置が区画内に達すると、当該区画に割り当てられているコマンドからなるサブコマンドメニューが自動表示される、ダイナミックポップアップメニューの表示方式が採用されている。もちろん、マウス位置が区画内に達するともに、そこでマウスクリックなどの入力操作イベントがあった場合に初めてサブコマンドメニューを表示する方式を採用しても良いし、環境設定で任意に選択できるようにしてもよい。
【0030】
表示されたサブコマンドメニューを通じてコマンド選択がなされずに、次の区画に移動するようなケースでは(#37No分岐)、制御の流れは、ステップ#32以降のステップをとることになる。表示されたサブコマンドメニューを通じてコマンド選択が行われると(#37Yes分岐)、選択されたコマンドが、コマンド処理部14に転送され(#38)、選択されたコマンドによる作業処理が行われるので、この段階で境界線は非表示とされ(#39)、今回のコマンド選択処理ルーチンを終了する。
【0031】
上述したコマンドメニュー管理の手順では、区画に割り当てるコマンドは、直接使用する最も下位のコマンドであり、区画に割り当てるコマンドには階層構造が考慮されていなかった。しかしながら、本発明では、各区画に、階層構造化されたコマンドを割り当てることも可能である。その一例は、図1で模式的に示されているコマンドメニュー割当レイヤを複数とすることである。つまり、1つのコマンドメニュー割当レイヤを直線を描画するコマンドだけを割り当てるレイヤとし、他のコマンドメニュー割当レイヤを曲線を描画するコマンドだけを割り当てるレイヤとすることで、コマンドの階層構造化を実現することができる。その際、コマンドメニュー管理設定処理においては、親コマンドというべき階層上位のコマンドをまず選択してから、その階層上位のコマンドに属する下位のコマンドを選択して割り当てることになる。そのような、階層構造化されたコマンドメニュー管理を採用して作成されたサブコマンドメニュー登録テーブル(区画テーブル)を用いたコマンド選択を伴う作画処理の手順の一例が図9のフローチャートに示されている。このフローチャートが図7の階層構造化されていないコマンドメニュー管理を用いた作画処理のフローチャートと相違する点は、ステップ#30のコマンド選択処理の前に親コマンド、つまり階層上位のコマンドを選択する処理ステップ(#20)が介在することである。つまり、上述した区画に依存したサブコマンドメニューを表示する前に、その上位のコマンド、例えば、直線描画や曲線描画や寸法線描画などの親コマンドを選択し、その選択された親コマンドに属する下位コマンドだけが、区画毎にサブコマンドメニューとして表示される。これにより、使用するコマンドが多数であっても、効率よく選択することが可能となる。
【0032】
このCADシステムには、区画に依存するサブコマンドメニューを表示する機能だけでなく、作図領域に描画されている直線や曲線や文字などのグラフィックオブジェクト(要素オブジェクト)に依存するサブコマンドメニューを表示する機能も備えられている。つまり、マウス位置が任意の要素オブジェクトの所定位置に近接するか又は一致した場合、又は、マウス位置が任意の要素オブジェクトの所定位置においてマウスクリック(操作イベントの一種)が生じた場合、その要素オブジェクトに依存するサブコマンドメニューが表示されるのである。そして、そのサブコマンドメニューを通じて特定のコマンドを選択すると、そのコマンドを用いた処理が実行可能となる。そのような、コマンド選択方式を用いる場合では、予め要素オブジェクトにコマンドを割り当てる割り当て設定処理が必要である。図10には、そのような割り当て設定処理のためのダイアログが示されている。この図10に示されたダイアログは、図5で示された、区画に対するコマンド割り当ての設定ダイアログも含む形態のものであり、このダイアログにおいても、区画を指定しながら、指定した区画にコマンドを割り当てる設定を行うことができる。従って、グラフィックオブジェクトに依存するサブコマンドメニューを表示する機能をもつ実施形態では、図5によるダイアログに代えて、図10によるダイアログを採用するとよい。
【0033】
この割り当て設定ダイアログには、以下の(1)から(7)の表示領域が配置されている。
(1)要素オブジェクト
コマンドを割り当てるオブジェクトとして、作図画面上に描画される要素オブジェクトである点、直線、円などがリスト表示されている。
(2)特異点オブジェクト
コマンドを割り当てるオブジェクトとして、作図画面上に描画される特異点がリスト表示されている。特異点としては、端点、中点、中心点、4半円点、交点などが挙げられる。
(3)区画オブジェクト
設定された区画がリスト表示されている。このリスト表示された区画がコマンドを割り当てるオブジェクトであり、図5のダイアログと同様な方法で、各区画に対してコマンドを割り当てることができる。このダイアログでは、リストボックス内の区画に対するコントロールボタンが配置されており、例えば、上向き・下向き矢印ボタンでリストボックス内の区画を上下に移動させることができ、入替ボタンで区画の並びをソートすることができる。
(4)要素オブジェクト分類方法
要素オブジェクト内の一部の項目(直線、円、円弧、楕円孤、文字、寸法文字)に対する分類方法を設定するための領域、及び当該項目を複数に分割するための設定領域である。この設定内容は要素毎に異なる。例えば、項目が直線の場合、直線角度に関しては、無効・有効が設定可能であり、直線長さでは、無効・2分割・3分割が設定可能である。円の場合、無効・2分割(水平)・2分割(垂直)・4分割が設定可能である。さらに、円弧や楕円孤では、無効・2分割・3分割が設定可能である。以下、項目が円の場合を例にとって説明する。
実施例:
1)要素オブジェクトから円を選択
2)要素オブジェクト分類方法領域が以下の項目から選択できる表示に変わる、
無効・2分割(水平)・2分割(垂直)・4分割
3)2分割(水平)を選択
4)要素オブジェクト領域の円の項目が自動で、円(左)と円(右)に変更される。
これにより、2つの項目(円(左)と円(右))に対してそれぞれ別々のコマンドが割り当て可能となる。実際のオペレーションでは、円要素の左半分をマウスで指定した時と、右半分を指定したときで、コマンドが切り替わることになる。
5)特異点オブジェクト分類方法
特異点オブジェクトの項目と要素種類とを関連させるかを設定する領域である。無効の場合は、特異点オブジェクトの項目は(端点、中点、中心点、4半円点、交点)となり、これらの項目に対してコマンドが割り当て可能であるが、有効にすると以下のように項目が細分化されて、この細分化された項目に対してコマンドの割り当てが可能となる。
端点(直線)、端点(円弧)、端点(楕円孤)
中点(直線)、中点(円弧)
中心点(円)、中心点(円弧)、中心点(楕円)、中心点(楕円孤)
4半円点(円)、4半円点(円弧)、4半円点(楕円)、4半円点(楕円孤)
交点(直線直線)、交点(直線円)、交点(直線円弧)、交点(直線楕円)、交点(直線楕円孤)
交点(円円)、交点(円円弧)、交点(円楕円)、交点(円楕円孤)
交点(楕円楕円)、交点(楕円楕円孤)。
6)コマンドリスト(図10の中央の左側領域参照)
要素オブジェクト、特異点オブジェクト、区画オブジェクト内の個々のオブジェクトに対して割り当てされたコマンド、例えば直線コマンドや円コマンドなどがリスト表示されている。横にに配置されている、コピー、貼付などのコントロールボタンによって、右側のコマンド列から所望のコマンドをこのコマンドリストに導入することができる。
7)コマンド名の表示のチェックオプション
8)その他
例えば、コマンド名の表示のチェックオプションをONにするとコマンドが選択したときにどのコマンドが起動しているか判別できるようにコマンド名がダイアログでダイナミックに表示される。
【0034】
図10のようなダイアログにおいて、要素オブジェクト、特異点オブジェクトなど、コマンドを割り当てることができるオブジェクトにただ1つのコマンドしか割り当てられなかった場合、サブコマンドメニューからコマンドを選択する必要がない。従って、実際の使用にあたっては、マウス位置がそのオブジェクトに近接するか又は一致した場合、又は、マウス位置が任意の要素オブジェクトの所定位置においてマウスクリック(操作イベントの一種)が生じた場合、当該オブジェクトに割り当てられている唯一のコマンドを表示させることなく、コマンド選択が実現する。従って、直ちにそのコマンドを用いた描画等の処理が実行可能となる。区画オブジェクト内の個々のオブジェクトに対してただ1つのコマンドしか与えられていない場合については、図5で示す形態と同様である。なお、要素オブジェクトや特異点オブジェクトのそれぞれに対してただ一つのコマンドしか割り当てられていない場合であっても、サブコマンドメニューを表示するように設定することも当然可能である。この場合、サブコマンドメニューを通じてコマンド名を視認することができる。
【0035】
また、要素オブジェクト、特異点オブジェクトのそれぞれに対してただ一つのコマンドしか割り当てることができないようすることも可能である。この場合、マウス位置が任意の要素オブジェクトの所定位置に近接するか又は一致することで、又は、マウス位置が任意の要素オブジェクトの所定位置においてマウスクリック(操作イベントの一種)が生じることで、サブコマンドメニューが表示されずに、そこに割り当てられているコマンドが選択される。このようにコマンドが自動的に選択されることとなるので、コマンド選択作業により描画作業が邪魔されることもない。もちろん、この場合、コマンド選択の前後でサブコマンドメニューの表示、結果的には唯一のコマンド名の表示を行ってもよい。
【0036】
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施の形態では、本発明のコマンドメニュー管理モジュールはCADシステムに搭載されていたが、その他の画面上に表示されるメニューを通じてコマンド選択によって処理を行う種々のシステム、例えば、イラスト作成やアニメーション作成システム、モデル作成を行うシミュレーションシステムなどにも適用可能である。
(2)上述した実施の形態では、区画設定がユーザのマニュアル操作によって行われていたが、予めデフォルトで決定されていてもよい。また、設定された区画にコマンドを割り付ける作業もマニュアル操作に代えて、予めデフォルトで決定されているような方式を採用しても良い。
(3)上述した実施の形態では、異なる区画には異なるコマンドが割り付けられていたが、1つのコマンドが複数の区画に割り付けることも可能である。
(4)上述した実施の形態では、作画領域の全体が複数の区画に分割されていたが、作画領域の一部が部分的に複数の区画に分割されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
2:マウス(入力操作デバイス)
3:モニタ
5:コマンドメニュー管理モジュール
50:コマンド管理部
51:サブコマンドメニュー生成部
52:サブコマンドメニュー割り当て部
53:コマンド表示要求部
54:コマンド入力処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタ画面において規定されている作業領域を複数の区画に区分けするとともに当該区画に対して、操作に関するコマンド群から選択された1つ以上のコマンドを含むサブコマンドメニューを割り当てるサブコマンドメニュー割当部と、
入力操作デバイスによるコマンド選択のために、当該入力操作デバイスのモニタ画面の指示位置を含む区画に割り当てられているサブコマンドメニューをモニタ画面に表示させるコマンド表示要求部と、
前記サブコマンドメニューを通じて選択されたコマンドでの前記入力操作デバイスの入力操作に基づく入力操作情報を処理するコマンド管理部と、
を備えたコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項2】
前記コマンド表示要求部は、前記区画の境界をモニタ画面に表示させる境界表示要求機能と前記境界をモニタ画面に表示させない境界非表示要求機能とを選択可能に有している請求項1に記載のコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項3】
前記コマンド表示要求部は、前記サブコマンドメニューを通じてコマンドが前記入力操作デバイスによって選択されている間は前記境界をモニタ画面に表示させない請求項2に記載のコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項4】
前記コマンド群は類似作業毎に分類されており、この分類毎に前記サブコマンドメニューが生成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項5】
前記入力操作デバイスの指示位置が前記区画内に達すると、当該区画に割り当てられている前記サブコマンドメニューが自動表示される請求項1から4のいずれか一項に記載のコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項6】
前記入力操作デバイスの指示位置が前記区画内で入力操作された場合に、当該区画に割り当てられている前記サブコマンドメニューが表示される請求項1から4のいずれか一項に記載のコマンドメニュー管理モジュール。
【請求項7】
前記区画は、モニタ画面の周辺領域に設定される請求項1から6のいずれか一項に記載のコマンドメニュー管理モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−123623(P2012−123623A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273819(P2010−273819)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】