説明

コンセント装置およびその接続方法

【課題】電源コンセントから形式の異なる複数の種類の電源信号を取り出すことのできるコンセント装置を提供する。
【解決手段】プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有するコンセントユニットを備えたコンセント部と、回路装置および出力ユニットを含む本体部とを備える。本体部の回路装置はコンセントユニットの複数の差込口と電気的に接続され、電源コンセントの交流電源信号に対する変換信号を生成する。本体部の出力ユニットは回路装置の変換信号を出力する。回路装置は、例えば、交流電源信号から直流電源信号を生成する変圧回路、交流電源信号に対するデジタル信号の重畳および取り出しの少なくとも一方を行うデジタル信号入力/出力インターフェイス、交流電源信号からサージ信号を除去するサージ防護回路などである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
コンセント装置に関し、特に並列方式で給電するコンセント装置と、その接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種家電製品や電子装置の普及により、一般家庭では多種多様な家電製品や電子装置が購入されており、またこうした家電製品や電子装置は、例えば、液晶テレビ、プレーヤー、セットトップボックス、ステレオでホームシアター等を構成するように、相互に従属関係にあり、こうした家電製品や電子装置は整理や操作に便利なように通常接近した場所に載置されている。こうした家電製品や電子装置は何れもそれぞれ1つの標準的な電源コンセントを占拠する上に集中して載置されるので、一般家庭における有限な標準的なコンセント数では明らかに不足する。そこで一般家庭では通常電源延長コードや拡張コンセント等の装置を使用してコンセント数を増やしているものの、環境が雑然となる等の問題が生じ、移動して携帯するのにも不便である。
【0003】
また、各種ポータブル装置も広く利用されているが、こうしたポータブル装置は電圧変換回路や調節回路を具備していないので、普通の電気用の標準コンセントから直接電源を給電して充電することができず、変圧装置によって普通の電気の交流電源信号を変換してからでないと充電が行えない。
【0004】
既存の各種充電装置の主な構造は電子回路構造と給電装置であり、電子回路構造は変圧回路と調節回路の組合せで、給電装置はプラグ設計である。給電装置と家庭内の電源コンセントを結合して交流電源信号を取得し、変圧回路と調節回路の電圧を変換すると、伝送インターフェイスにより安定した直流電圧と電流を出力することができる。しかし、こうした充電装置の体積は通常大きく、しかも2つ以上の標準的な電源コンセントの大きさを占拠する可能性があることから、一般家庭での元々コンセントが不足している状況では使用面で一層不便となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−122802
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、本発明のメカニズムが公知技術とは明らかに異なり、極薄のコンセント部と折畳式収納の機能を備えたコンセント装置を提供するものである。
本発明の別の目的は、電源コンセントから形式の異なる複数の種類の電源信号を取り出すことのできるコンセント装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に基づき、プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有するコンセントユニットを備えたコンセント部と、回路装置と出力ユニットを備え、前記回路装置は前記コンセントユニットの前記複数の差込口と電気的に接続され、前記電源コンセントの交流電源信号に対する変換信号を生成し、前記出力ユニットは前記回路装置の変換信号を出力する本体部とを含むことを特徴とするコンセント装置を提供する。
【0008】
本発明の実施形態に基づき、プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有し、前記電源コンセントから交流電源信号を取得するコンセントユニットを備えたコンセント部と、前記コンセント部にて取得された交流電源信号を受信して信号処理を施し、信号処理の結果を出力する本体部と、前記コンセント部と前記本体部との間に接続されて前記コンセント部の前記交流電源信号を前記本体部に送信する接続装置とを含むことを特徴とするコンセント装置を提供する。
【0009】
本発明の実施形態に基づき、プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有するコンセントユニットを備えたコンセント部と、回路装置と出力ユニットを備えた本体部とを有するコンセント装置の接続方法であって、前記コンセント部のコンセントユニットの複数の差込口と前記電源コンセントを位置合せし、プラグを前記コンセントユニットの複数の差込口に差し込むと共に、前記プラグを前記電源コンセントに差し込んで、前記コンセントユニットを前記プラグと前記電源コンセントに接続するステップと、前記コンセントユニットを通じて前記電源コンセントから交流電源信号を取得すると共に、前記回路装置によって信号変換を行って変換信号を生成するステップと、前記出力ユニットによって前記回路装置にて生成された変換信号を出力するステップとを含むことを特徴とするコンセント装置の接続方法を提供する。
【0010】
以上の概述並びにこれに続く詳細な説明及び添付図面は何れも本発明が所定の目的を達するために採用した方法、手段及び効果を説明するためのものである。本発明に関するその他の目的や利点は後続の詳細と図面で順序立てて説明する。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、極薄のコンセント部と折畳式収納の機能を備えたコンセント装置を提供できるとともに、電源コンセントから形式の異なる複数の種類の電源信号を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置を示した斜視図である。
【図1B】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置を示した側面図である。
【図1C】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の応用を示した外観斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。
【図3A】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造の変形例を示した概略図である。
【図3B】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造の別の変形例を示した概略図である。
【図3C】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造のさらに別の変形例を示した概略図である。
【図3D】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造のさらに別の変形例を示した概略図である。
【図3E】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造のさらに別の変形例を示した概略図である。
【図3F】本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造のさらに別の変形例を示した概略図である。
【図4】本発明の実施形態2に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。
【図5】本発明の実施形態3に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1]
図1A、図1Bは本発明の実施形態1に基づくコンセント装置を示した概略図であり、図1Cは本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の応用を示した概略図である。本発明の実施形態1に基づくコンセント装置1はコンセント部1aと本体部1bを含む。コンセント部1aは交流電源信号を取得するためのコンセントユニット10を備える。コンセントユニット10は挿通孔構造である複数個の差込口を有する。差込口は、家電製品や電子装置などのプラグ12を挿通させて電源コンセント13に差し込ませるための挿通孔である。従って、プラグ12を安定的に電源コンセント13に差し込むために、コンセント部1aは厚みができるだけ薄いことが好ましい。また、本体部1b内には回路装置11aと出力ユニット11bを備える。回路装置11aは信号処理作業を行うと共に変換信号を生成する。本実施形態では、回路装置11aは変圧装置であって、電源コンセント13からの交流電源信号を受信すると共に、変圧と整流を行って直流電源信号を生成する。出力ユニット11bは直流電源信号を受信してこれを出力する。
【0014】
本実施形態のコンセント装置1の外形は極薄のコンセント部1a及びコンセント部1aに接続する本体部1bを備える。コンセント部1aはコンセントユニット10を備え、このコンセントユニット10は複数個の差込口を有するコンセント形式である。しかも複数個の差込口は挿通構造で、プラグ12はこのコンセント部1aの差込口を通して電源コンセント13に差し込まれる。コンセントユニット10はプラグ12が差し込まれることによって、プラグ12と電源コンセント13との接続路に対して並列に接続され、普通の電気である交流電源信号を取得する。このうち、コンセントユニット10の給電構造は金属線構造、弾性片構造、弾線構造、鋼球構造、PCB回路基板及び電線等の導電機能を備えた導体のうちの1つを利用することができ、コンセント部1aの極小の間隙を通じて交流電源信号を本体部1bに導入する。従って、プラグ12がコンセントユニット10の複数個の差込口に差し込まれると、コンセントユニット10はプラグ12と電源コンセント13が接続されて、給電されたり信号が伝送されたりする。
【0015】
また、本体部1bには回路装置11aと出力ユニット11bを備え、回路装置11aは信号変換作業を行うが、本実施形態では回路装置11aは変圧装置である。変圧装置はコンセントユニット10を通じて交流電源信号を取得すると共に、交流電源信号を変圧し整流を行って直流電源信号を生じ、出力ユニット11bは回路装置11aに接続されて直流電源信号を受信して出力する。このうち、本実施形態の出力ユニット11bはUSBインターフェイスであるが、コンセント、プラグ又はその他の出力インターフェイス等でもよく、また複数個の伝送インターフェイスを備えるものの、本発明では出力ユニット11bが備える伝送インターフェイスの数量や種類等は制限されない。
【0016】
図1Cでは、コンセント装置1のコンセントユニット10の差込口と電源コンセント13を位置合せし、プラグ12をこのコンセントユニット10の差込口に差し込んで、このプラグ12を電源コンセント13に差し込む。プラグ12は液晶テレビ15等の家電製品や電子装置に接続され、こうした家電製品や電子装置を駆動する駆動電源を提供する。同時に、コンセント装置1はコンセントユニット10とプラグ12によって電源コンセント13から交流電源信号を取得し、この交流電源信号を回路装置11aに送信して変圧し整流を行うと共に、直流電源信号に変換し、出力ユニット11bからこの直流電源信号を出力する。最後に、携帯電話機14等のような電子装置は伝送回線によって出力ユニット11bに接続されると、直流電源信号を取得して、充電を行ったり駆動電源として携帯電話機14等の電子装置を駆動したりする。従って、本発明のコンセント装置1を利用して、1つの電源コンセント13で2つ以上の家電製品や電子装置等を同時に駆動することができる。
【0017】
これによって、一般家庭内の電源コンセント13によって複数個の家電製品や電子装置を同時に駆動することができ、環境を簡素化するという目的を達する。しかも、コンセント装置1は小さめの体積であるので、沢山の電源コンセント13を占用せずに済み、従って家庭内の電源コンセント13が不足する問題を緩和することができる。
【0018】
図2は本発明の実施形態1に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。本発明の実施形態1に基づくコンセント装置1はコンセントユニット10、コンセントユニット10に接続する変圧装置20、及び変圧装置20に接続する出力ユニット11bを備え、変圧装置20は図1Aに示す回路装置11aである。コンセントユニット10は図1Cに示すようなプラグ12によって電源コンセント13に接続されて普通の電気である交流電源信号を取得する。変圧装置20は変圧回路21と整流回路22を含み、変圧回路21はコンセントユニット10に接続されて交流電源信号を受信すると共に、交流電源信号を電圧変換して変圧電源信号を生じ、整流回路22は変圧回路21に接続されて変圧電源信号を受信すると共に、変圧電源信号を整流して定常電圧、定常電流である直流電源信号を生じる。出力ユニット11bは変圧装置20の整流回路22に接続されて直流電源信号を受信すると共に、直流電源信号を出力するが、このうち出力ユニット11bは本実施形態ではUSB伝送インターフェイスでよい。
【0019】
従って、図1Cに示すように、コンセント装置1をプラグ12によって電源コンセント13に接続すると、コンセント装置1のコンセントユニット10はプラグ12によって電源コンセント13に接続されて交流電源信号を取得すると共に、変圧装置20の変圧回路21と整流回路22によって交流電源信号を変圧して整流し、最後に直流電源信号を生じ、出力ユニット11bからこの直流電源信号を出力する。本実施形態の出力ユニット11bはUSBインターフェイスでよいので、ユーザーは容易くUSB伝送インターフェイスによって各種電子装置に安定的な直流電源信号を提供してこれらの電子装置を駆動したり充電したりすることができる。
【0020】
図3A、図3B、図3C、図3D、図3E及び図3Fは本発明の実施形態1に基づくコンセント装置の構造の変形例を示した概略図である。図3Aに示すように、本発明の実施形態1のコンセント装置2のコンセント部1aと本体部1bの間は接続装置で接続されるが、本実施形態では接続装置は回転ヒンジ31でよく、回転ヒンジ31の微小な間隙内で金属線構造、弾性片構造、弾線構造、鋼球構造、PCB回路基板、軟性回路基板及び電線等の方式によって図2に示すようなコンセントユニット10と変圧装置20とが電気的に接続される。つまりコンセントユニット10はそれに内蔵された金属線構造、弾性片構造、弾線構造、鋼球構造、PCB回路基板、軟性回路基板及び電線等の方式によってプラグに接続されるが、こうした接続方式は当業者に常用されるものであるので、ここでは接続方法をこれ以上贅言しないこととする。従って、回転ヒンジ31によって、コンセント部1aと本体部1bは折畳式収納することができ、折り畳んだ際の体積が縮小しユーザーが携帯するのに便利である。
【0021】
図3Bに示すように、コンセント装置3のコンセント部1aのコンセントユニット10は回転コンセント構造32でよいことから、ユーザーがコンセント装置3のコンセントユニット10を図1Cに示すような電源コンセント13とプラグ12に接続する際、回転コンセント構造32で360度回転させることができる。このようにしてユーザーがコンセント装置3を使用する際、本体部1bを様々な方向に自由に調整して使用することができるので、ユーザーは必要とする使用角度を自由に調整することができる。また、接続装置はコンセント部1aと本体部1bの間に接続されるが、本実施形態では接続装置は回転ヒンジ33でよいことから、コンセント装置3は折畳式収納の機能をも有することができる。
【0022】
図3Cに示すように、コンセント装置4のコンセント部1aは本体部1bに比べて面積が小さくてもよいことから、一層軽便な体積と重量を有し、ユーザーが携帯して使用するのに便利である。また、コンセント部1aは第1コンセント10a、10bと第2コンセント10a’、10b’を備え、第1コンセント10a、10bと第2コンセント10a’、10b’の差込口は異なる方向にあるため、ユーザーはこの第1コンセント10a、10bと第2コンセント10a’、10b’が異なる方向にある特性によって、本体部1bを異なる方向に調整して使用することができる。本実施形態では、第1コンセント10a、10bと第2コンセント10a’、10b’は互いに直交方向であるため、ユーザーは0度、90度、180度、270度等の異なる方向で使用することができ、使用面での利便性が向上する。本発明の精神に則り、2組の第1コンセント10a、10bと第2コンセント10a’、10b’に限定されず、複数組の異なる方向のコンセントを備えることもでき、コンセント装置4の本体部1bはユーザーが選択使用できるよう複数方向を備える。また、接続装置はコンセント部1aと本体部1bの間に接続され、本実施形態では接続装置は回転ヒンジ34でよいことから、コンセント装置4は折畳式収納の機能をも有することができる。
【0023】
図3Dに示すように、コンセント装置5のコンセント部1aと本体部1bの間は接続装置で接続されるが、本実施形態では、接続装置は回転ヒンジ35でよく、この回転ヒンジ35はコンセント部1aと本体部1bを相互に水平に回転させる移動関係を有することから、コンセント装置5は水平回転方式で折り畳んで収納することができる。
【0024】
図3Eに示すように、コンセント装置6のコンセント部1aと本体部1bの間は接続装置で接続されるが、本実施形態では、接続装置は軟性回路板36又はその他の類似した接続装置でよく、また本体部1bの一側には固定構造(図示せず)を設置することができ、この固定構造は両面テープ、ベルクロ・テープ(登録商標)(面ファスナー(登録商標))、磁石又はほぞ等でよく、本実施形態では、接続装置は接続コード、電線等でもよい。従って、コンセント装置6の本体部1bとコンセント部1aは接続と延長の機能を有し、ユーザーがコンセント部1aを図1Cに示すように、プラグ12を電源コンセント13に接続して、軟性回路基板36等の材質で構成された接続装置によって、本体部1bをその他の位置に載置し、また固定構造を利用して本体部1bをどの位置にでも固定することができ、使用の利便性が向上する。
【0025】
図3Fに示すように、コンセント装置7のコンセント部1aと本体部1bの間は接続装置で接続されるが、本実施形態では、接続装置は回転ヒンジ37でよく、この回転ヒンジ37はコンセント部1aと本体部1bの間に隠されているので、本実施形態のコンセント装置7は美的外形を有する。この回転ヒンジ37はコンセント部1aと本体部1bを相互に水平に回転させる移動関係を有し、つまりコンセント部1aは回転ヒンジ37によって本体部1bの下方に回転移動して折り畳んで収納することができる。
【0026】
[実施形態2]
図4は本発明の実施形態2に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。本発明の実施形態2に基づくコンセント装置8は、実施形態1と同様の外形構造及び図2と同様のコンセントユニット10を備える。また回路装置11aはコンセントユニット10と出力ユニット11bの間に接続され、信号処理を行って変換信号を生じるが、本実施形態では、回路装置11aはデジタル信号入力/出力インターフェイス40である。デジタル信号入力/出力インターフェイス40はデジタル信号を受信すると共に、デジタル信号を変換して交流電源信号に載せ、送電線でデジタル信号を送信し、同様にデジタル信号入力/出力インターフェイス40は送電線から交流電源信号を受信して交流電源信号に載せたデジタル信号をリカバリする。従って、複数個のコンセント装置8と建造物に張り巡らされている送電線を利用して送電線ネットワークを形成してデジタル信号を送信する。本実施形態の出力ユニット11はデジタル信号を電子装置(例:コンピュータ)に入力/出力するための1つ又は複数個のRJ−45インターフェイスでよく、出力ユニット11bもHDMI(登録商標)(RTM)インターフェイス、DVI(登録商標)(RTM)インターフェイス、S端子等のその他の種類のインターフェイスでよく、本発明は出力ユニット11bの種類と数量を制限しない。
【0027】
ユーザーはコンセント装置8を図1Cに示すようなプラグ12と電源コンセント13で接続することができる。このうち電源コンセント13は送電線(図示せず)に接続され、従ってコンセント装置8はプラグ12と電源コンセント13によって送電線(図示せず)に接続することができる。電子装置(例:コンピュータ)が出力ユニット11bに接続されると、デジタル信号を出力ユニット11bでデジタル信号入力/出力インターフェイス40に送信し、デジタル信号入力/出力インターフェイス40はデジタル信号を変換すると共に交流電源信号に載せ、コンセントユニット10により送電線に送信する。同様にコンセントユニット10も送電線から交流電源信号を受信することができ、デジタル信号入力/出力インターフェイス40によって交流電源信号に載せたデジタル信号をリカバリすると共に、出力ユニット11bでデジタル信号を電子装置(例:コンピュータ)に送信することができる。
【0028】
本実施形態では、ユーザーは2つ又は複数のコンセント装置8を使用することができ、建造物に張り巡らされている送電線によって送電線ネットワークを形成してデジタル信号を送信することができる。
【0029】
本発明の実施形態2に基づくコンセント装置8はまた、図3Aから図3Fのような外形を有することから、本発明の実施形態2のコンセント装置8は、送電線ネットワークブリッジでよく、その上折畳式収納の機能も備え、ユーザーは一層便利に携帯して使用することができる。
【0030】
[実施形態3]
図5は本発明の実施形態3に基づくコンセント装置のモジュールを示した概略図である。本発明の実施形態3に基づくコンセント装置9は、図1Aと同様の外形と図2と同様のコンセントユニット10を備え、また回路装置11aはコンセントユニット10と出力ユニット11bとの間に接続されるが、本実施形態では、回路装置11aはサージ防護回路50でよく、出力ユニット11bはプラグ、コンセント、USBインターフェイス等の伝送インターフェイスでよい。従って、コンセント装置9は図1Cのようなプラグ12で電源コンセント13に接続されると、サージ防護装置を形成することができる。送電線には常に高電圧又は高電流のサージ信号が有り、こうしたサージ信号によって家電製品や電子装置の使用が不安定となりがちで、さらには耐用年数まで短縮されてしまう。また、雷雨の天気では稲妻が送電線を直撃すると、送電線にサージ信号を生じ、こうしたサージ信号も家電製品や電子装置を損壊してしまう。このため、本実施形態によりコンセント装置9に接続する家電製品や電子装置にはサージ防護能力が備わっている。
【0031】
本実施形態は図1Cに示すようなプラグ12で電源コンセント13に接続されると、交流電源信号がコンセントユニット10によってサージ防護回路50に送信され、電流と電圧が正常状態にあるとき、出力ユニット11bは交流電源信号を出力ユニット11bに接続された家電製品や電子装置に正常に出力することができると同時に、プラグ12に接続された家電製品や電子装置は電圧/電流の急激な変化の無い交流電源信号を受信することができる。サージ信号が発生したとき、サージ防護回路50が直ちにこのサージ信号を遮断するため、出力ユニット11bやプラグ12は安定した交流電源信号を出力することができ、これらに接続された家電製品や電子装置の損壊を防止し、図1Cに示すような液晶テレビ15や携帯電話機14は保護される。サージ信号がこのコンセント装置9の遮断能力をオーバーした場合、コンセント装置9は損壊するものの、これに接続された家電製品や電子装置は高電圧や高電流のサージ信号による損壊から免れる。
【0032】
本発明の実施形態3に基づくコンセント装置9はまた、図3Aから図3Fのような外形を有することから、本発明の実施形態3のコンセント装置9は、落雷防止及びサージ防止機能を備えると共に折畳式収納に機能も備え、ユーザーは一層便利に携帯して使用することができる。
【0033】
図2、図3及び図5では、本発明の精神に則り、本発明の実施形態1と実施形態3を結合することもでき、つまりコンセントユニット10と出力ユニット11b間を接続する回路装置11aは変圧装置20とサージ防護回路50の結合であり、サージ防護機能を備えた変圧器を形成することができる。また、本発明の実施形態2と実施形態3を結合することもでき、つまりコンセントユニット10と出力ユニット11b間を接続する回路装置11aはサージ防護回路50とデジタル信号入力/出力インターフェイス40の結合であり、サージ防護機能を備えた送電線ネットワークブリッジ装置を形成することができる。
【0034】
但し、以上の記述は本発明の具体的実施例の詳細な説明と図面に過ぎず、本発明を制限するものではない。本発明の全ての範囲は下記の特許請求の範囲を基準とし、当業者が本発明の分野で容易に思い付く変更又は修飾は全て以下本願で定義する特許請求の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0035】
1、2、3、4、5、6、7、8、9 コンセント装置
1a コンセント部
1b 本体部
10 コンセントユニット
11a 回路装置
11b 出力ユニット
12 プラグ
13 電源コンセント
14 携帯電話機
15 液晶テレビ
20 変圧装置
21 変圧回路
22 整流回路
31 回転ヒンジ
32 回転コンセント構造
33、34、35、37 回転ヒンジ
10a、10b 第1コンセント
10a’、10b’ 第2コンセント
36 軟性回路基板
40 デジタル信号入力/出力インターフェイス
50 サージ防護回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有するコンセントユニットを備えたコンセント部と、
回路装置と出力ユニットを備え、前記回路装置は前記コンセントユニットの前記複数の差込口と電気的に接続され、前記電源コンセントの交流電源信号に対する変換信号を生成し、前記出力ユニットは前記回路装置の変換信号を出力する本体部と
を含むことを特徴とするコンセント装置。
【請求項2】
前記コンセントユニットの前記複数個の差込口は挿通孔構造で、前記コンセントユニットは金属線構造、弾性片構造、弾線構造、鋼球構造、PCB回路基板及び電線等構造のうちの1つによって構成され、前記コンセント部と前記本体部は接続装置で接続され、前記接続装置は回転ヒンジ、軟性回路基板、接続コード及び電線等の構造のうちの1つで、前記回転ヒンジは、前記コンセントユニットの金属線構造、弾性片構造、弾線構造、鋼球構造、PCB回路基板及び電線等構造のうちの1つを間隙内に挿通して前記本体部に接続することを特徴とする請求項1に記載のコンセント装置。
【請求項3】
前記回路装置は、前記交流電源信号から直流電源信号を生成する変圧回路、前記交流電源信号に対するデジタル信号の重畳および取り出しの少なくとも一方を行うデジタル信号入力/出力インターフェイス、前記交流電源信号からサージ信号を除去するサージ防護回路のうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載のコンセント装置。
【請求項4】
プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有し、前記電源コンセントから交流電源信号を取得するコンセントユニットを備えたコンセント部と、
前記コンセント部にて取得された交流電源信号を受信して信号処理を施し、信号処理の結果を出力する本体部と、
前記コンセント部と前記本体部との間に接続されて前記コンセント部の前記交流電源信号を前記本体部に送信する接続装置と
を含むことを特徴とするコンセント装置。
【請求項5】
プラグを挿通させて電源コンセントに差し込ませるための複数の差込口を有するコンセントユニットを備えたコンセント部と、回路装置と出力ユニットを備えた本体部とを有するコンセント装置の接続方法であって、
前記コンセント部のコンセントユニットの複数の差込口と前記電源コンセントを位置合せし、プラグを前記コンセントユニットの複数の差込口に差し込むと共に、前記プラグを前記電源コンセントに差し込んで、前記コンセントユニットを前記プラグと前記電源コンセントに接続するステップと、
前記コンセントユニットを通じて前記電源コンセントから交流電源信号を取得すると共に、前記回路装置によって信号変換を行って変換信号を生成するステップと、
前記出力ユニットによって前記回路装置にて生成された変換信号を出力するステップと
を含むことを特徴とするコンセント装置の接続方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4】
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【図5】
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