説明

コンテンツ配信システム、サーバ機器、クライアント機器、並びにコンテンツ配信システムの位置情報表示方法、およびサーバ機器のプログラム、クライアント機器のプログラム

【課題】マンガ内の描写のみを頼りに『聖地巡礼』を行なうこと、あるいは店舗の画像等を閲覧した際に即座にアクセス情報を表示することを可能とするコンテンツを配信するコンテンツ配信システム、および『聖地巡礼』を行なった行為者に対して特別なサービスを提供することが可能なコンテンツ配信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】表示されたコンテンツ情報の記事内容を指定すると該記事内容を表現するオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報を取得し、また該コンテンツ情報を閲覧している時の閲覧時位置情報を取得し、オブジェクト位置情報と閲覧時位置情報とを比較可能に表示することにより、マンガを閲覧している場所からコマの背景として描かれている場所までの距離や方向の概要を把握することができるので、容易に移動行程を検討することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ネットワークを利用して通信可能に接続されたサーバ機器とクライアント機器とからなるコンテンツ配信システム、サーバ機器、クライアント機器、並びにコンテンツ配信システムの位置表示方法、およびサーバ機器のプログラム、クライアント機器のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットなどのネットワークに接続可能な携帯電話やタブレット型PCなど、可搬型端末機器の普及により、徒歩や車中などの移動時であっても電子データの閲覧を行なうことが一般的になりつつある。
移動時に閲覧を行なう電子データは、旅行ガイド、観光ガイドなどのガイドブック的なジャンルが中心であり、特に旅行ガイドや観光ガイドに掲載されている店舗へ行くために、該店舗に関わるアクセス情報などを閲覧することが多い。
【0003】
移動時に電子データを行なうための可搬型端末機器は、またGPS(Global Positioning System)などの現在位置の位置情報を取得する機能を備えていることが多く、電子データの閲覧と現在位置情報取得機能を連携することで、従来では行なえなかった様々なサービスの提供が実現されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010ー102616
【特許文献2】特開2007−218810
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された発明は、ニュースに関心のあるユーザをニュースが投稿された現場に誘導する方法を提供することを目的としており、ニュースを投稿した位置に閲覧者を導くために、投稿されたニュースに関連付けられた位置情報に基づいて、閲覧者の端末にニュース投稿時の位置へ移動するための地図を表示することを特徴としている。
また、上記特許文献2に記載された発明は、利用者がいる現在地から目的地までを誘導する道案内地図配信システムを提供することを目的としており、地域を特定して目的地が掲載されたコンテンツリストを表示することで目的地情報を選択し、閲覧時の位置情報と目的地情報とに基づいて道案内を行なうための地図を表示することを特徴としている。
【0006】
ところで、最近では移動に際して一般的なガイド関連以外の電子データを閲覧することがままある。例えば、マンガのキャラクタの背景に描かれた建物や風景が見える場所へ行くなど、書籍やマンガなどの物語の舞台となった場所を訪れることを目的として、読むためにではなく、電子化されたマンガや書籍を移動時に閲覧することがある。このように、物語の舞台となった場所を訪問する行為を、俗に『聖地巡礼』と呼び、最近では『聖地巡礼』を目的とした人々が多くなったことが、地域振興の一端になっていることもある。
【0007】
このような『聖地巡礼』を行なう場合、従来はマンガ内の描写ではなく、該マンガに関わる別の情報を参照して行なわれることが多かった。例えば、電子掲示板において、該マンガに関わる発言スレッドを検索して『聖地巡礼』経験者の発言を参照したり、あるいはマンガの作者に対して行なわれたインタビューを参照するなどして、マンガで描かれた場所へ行くための情報を入手していた。あるいは、東京都立川市のように『聖地』がある地方自治体が自主的に該『聖地』に関わるwebページを作成することもある(参考URL:http://www.tbt.gr.jp/index.html)ので、そのようなwebページを検索することによりマンガで描かれた場所へ行くための情報を入手していた。
また、一般的なガイド関連の電子データを閲覧して写真画像等で表現される店舗の外観を気に入って該店舗へ行くことを決めた場合、別途該店舗へ行くためのアクセス情報を閲覧するための操作を行なわなければならないので、可搬型端末における操作感を損ねるという問題があった。
さらに、『聖地巡礼』を行なうことそのものに行為者は満足するのだが、そのような行為者に対して特別なサービスを提供することも要望されていた。
【0008】
そこで、本発明はマンガ内の描写のみを頼りに『聖地巡礼』を行なうこと、あるいは店舗の画像等を閲覧した際に即座にアクセス情報を表示することを可能とするコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを提供することを目的とする。
また、本発明は『聖地巡礼』を行なった行為者に対して特別なサービスを提供することが可能なコンテンツ配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決する為に、請求項1に記載した発明は、コンテンツ配信システムであって、記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納手段と、地理上の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定手段と、前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得手段と、前記オブジェクト位置情報取得時の位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得手段と、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、地図情報を格納する地図情報格納手段と、前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置を包含する前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、前記地図情報表示手段が、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、を特徴としている。
【0012】
加えて、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出手段と、前記経路算出手段が算出した前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示手段と、を有することを特徴としている。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に前記コンテンツ記事内容表示手段によって記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のコンテンツ配信システムであって、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、所望に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明は、サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記サーバ機器であって、記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納手段と、前記クライアント機器に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信手段と、を有することを特徴としている。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、前記コンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手段と、前記コンテンツ情報に配置される前記オブジェクトに該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与するオブジェクト位置情報付与手段と、を有することを特徴としている。
【0017】
さらに、請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、地図情報を格納する地図情報格納手段と、前記クライアント機器から送信されたコンテンツ情報閲覧時の地理上の位置情報である閲覧時位置情報および該コンテンツ情報に配置されたオブジェクトに付与された地理上の位置情報であるオブジェクト位置情報が示す地理上の位置を包含する前記地図情報を前記クライアント機器に送信する地図情報送信手段と、を有することを特徴としている。
【0018】
加えて、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、前記クライアント機器から送信された閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置から前記オブジェクト位置情報が示す地理上の位置までの経路を算出する経路算出手段と、前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に付与する経路付与手段と、を有することを特徴としている。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、前記クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合にクライアント機器にて記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段と、前記クライアント機器に前記隠しコンテンツ情報を送信する隠しコンテンツ情報送信手段と、を有することを特徴としている。
【0020】
さらに、請求項12に記載の発明は、請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、前記地図情報に前記訪問位置情報を付与する訪問位置情報付与手段と、を有することを特徴としている。
【0021】
請求項13に記載の発明は、サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記クライアント機器であって、前記サーバ機器から送信された記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、地理上の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定手段と、前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得手段と、前記オブジェクト位置情報取得時の位置情報を取得する閲覧時位置情報取得手段と、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0022】
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報を前記サーバ機器へ送信する位置情報送信手段と、前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報の送信に基づいて前記サーバ機器から送信された地図情報を受信する地図情報受信手段と、前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0023】
さらに、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記地図情報表示手段が、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、を特徴としている。
【0024】
加えて、請求項16に記載の発明は、請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出手段と、前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示手段と、を有することを特徴としている。
【0025】
また、請求項17に記載の発明は、請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に隠しコンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、を有することを特徴としている。
【0026】
さらに、請求項18に記載の発明は、請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記コンテンツ情報受信手段は、前記コンテンツ情報受信時に該コンテンツ情報と関連付けられた前記隠しコンテンツ情報を受信すること、を特徴としている。
【0027】
加えて、請求項19に記載の発明は、請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記サーバ機器に対して隠しコンテンツ情報の送信を要求する隠しコンテンツ情報要求手段と、を有することを特徴としている。
【0028】
また、請求項20に記載の発明は、請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、所望に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示手段と、を有することを特徴としている。
【0029】
請求項21に記載の発明は、コンテンツ配信システムにおける位置情報表示方法であって、記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納工程と、地理上の位置情報を取得する位置情報取得工程と、前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示工程と、前記コンテンツ記事内容表示工程において表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定工程と、前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得工程と、前記オブジェクト位置情報取得時の地理上の位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得工程と、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示工程と、を有することを特徴としている。
【0030】
請求項22に記載の発明は、サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記サーバ機器として、CPUと記憶手段とを備えたコンピュータを動作させるプログラムであって、前記記憶手段に、記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納ステップと、前記クライアント機器に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信ステップと、を前記CPUが前記記憶手段において実行することを特徴としている。
【0031】
また、請求項23に記載の発明は、請求項22に記載のプログラムであって、前記コンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成ステップと、前記コンテンツ情報に配置される前記オブジェクトに該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与するオブジェクト位置情報付与ステップと、を有することを特徴としている。
【0032】
さらに、請求項24に記載の発明は、請求項22に記載のプログラムであって、前記記憶手段に、地図情報を格納する地図情報格納ステップと、前記クライアント機器から送信されたコンテンツ情報閲覧時の地理上の位置情報である閲覧時位置情報と該コンテンツ情報に配置されたオブジェクトに付与された地理上の位置情報であるオブジェクト位置情報とが示す地理上の位置を包含する前記地図情報を前記クライアント機器に送信する地図情報送信ステップと、を有することを特徴としている。
【0033】
加えて、請求項25に記載の発明は、請求項24に記載のプログラムであって、前記クライアント機器から送信された閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出ステップと、前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に付与する経路付与ステップと、を有することを特徴としている。
【0034】
また、請求項26に記載の発明は、請求項22に記載のプログラムであって、前記クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較ステップと、前記記憶手段を、前記位置情報比較ステップによる比較の結果前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合にクライアント機器にて記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段として動作させる隠しコンテンツ情報格納ステップと、前記クライアント機器に前記隠しコンテンツ情報を送信する隠しコンテンツ情報送信ステップと、を有することを特徴としている。
【0035】
さらに、請求項27に記載の発明は、請求項26に記載のプログラムであって、前記位置情報比較ステップによる比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として前記記憶手段に格納する訪問位置情報格納ステップと、前記地図情報に前記訪問位置情報を付与する訪問位置情報付与ステップと、を有することを特徴としている。
【0036】
請求項28に記載の発明は、サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記クライアント機器として、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段と、を備えたコンピュータを動作させるプログラムであって、前記サーバ機器から送信された記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信ステップと、前記位置情報取得手段により、地理上の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、前記表示手段により、前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示ステップと、前記操作手段により、前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定ステップと、前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得ステップと、前記オブジェクト位置情報取得時に取得した位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得ステップと、前記表示手段により、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示ステップと、を前記CPUが前記記憶手段において実行することを特徴としている。
【0037】
また、請求項29に記載の発明は、請求項28に記載のプログラムであって、前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報を前記サーバ機器へ送信する位置情報送信ステップと、前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報の送信に基づいて前記サーバ機器から送信された地図情報を受信する地図情報受信ステップと、前記表示手段により、前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示ステップと、を有することを特徴としている。
【0038】
さらに、請求項30に記載の発明は、請求項29に記載のプログラムであって、前記地図情報表示ステップが、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、を有することを特徴としている。
【0039】
加えて、請求項31に記載の発明は、請求項29に記載のプログラムであって、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出ステップと、前記表示手段により、前記経路算出ステップが算出した経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示ステップと、を有することを特徴としている。
【0040】
また、請求項32に記載の発明は、請求項28に記載のプログラムであって、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較ステップと、前記表示手段により、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に隠しコンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示ステップと、を有することを特徴としている。
【0041】
さらに、請求項33に記載の発明は、請求項32に記載のプログラムであって、前記位置情報比較ステップによる比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記サーバ機器に対して隠しコンテンツ情報の送信を要求する隠しコンテンツ情報要求ステップと、を有することを特徴としている。
【0042】
加えて、請求項34に記載の発明は、請求項32に記載のプログラムであって、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として前記記憶手段に格納する訪問位置情報格納ステップと、前記表示手段により、前記操作手段の操作に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示ステップと、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0043】
請求項1に記載のコンテンツ配信システム、請求項21に記載のコンテンツ配信システムの位置情報表示方法は、表示されたコンテンツ情報の記事内容を指定すると該記事内容を表現するオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報を取得し、また該コンテンツ情報を閲覧している時の閲覧時位置情報を取得し、オブジェクト位置情報と閲覧時位置情報とを比較可能に表示することにより、コンテンツを閲覧している場所から該コンテンツにて描写されている場所とがどの程度離れているかを容易に認識することができる。
例えば、コンテンツとして電子化されたマンガを閲覧するに際して、該マンガのとあるコマを指定して該コマに描写された背景に関わる地理上の位置情報を取得し、可搬型端末によりマンガを閲覧している時の地理上の位置情報を取得し、両者を比較可能に表示することにより、マンガを閲覧している場所からコマの背景として描かれている場所までの距離や方向の概要を把握することができるので、いわゆる『聖地巡礼』を行なうに際して、該マンガ以外の情報を参照せずとも、容易に移動行程を検討することができる。
また、コンテンツとして電子化されたガイドに掲載されている店舗へ向かう場合、該店舗の外観画像に地理上の位置情報が付与されていれば、同様に電子化されたガイド閲覧時の地理上の位置情報と比較可能に表示するので、改めてアクセス情報を表示する操作を行なわずとも、目的とする店舗までの移動行程を容易に検討することができる。
【0044】
請求項2に記載のコンテンツ配信システムは、閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報が示す地理上の位置を包含する地図情報に基づいて地図を表示し、閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示することにより、コンテンツを閲覧している場所と『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に容易に把握することができる。
【0045】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムは、閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示している時に地図の表示を中止することにより、ゲーム感覚で目的地までの移動行程を検討することができるので、『聖地巡礼』を行なう際の楽しみをより増やすことができる。
【0046】
請求項4に記載のコンテンツ配信システムは、閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて移動のための経路を算出して表示するので、より容易に『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に把握することができる。
【0047】
請求項5に記載のコンテンツ配信システムは、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に表示される隠しコンテンツ情報を格納することにより、『聖地巡礼』を行なった行為者だけが隠しコンテンツの内容を閲覧することができるという特別なサービスを提供することができる。
【0048】
請求項6に記載のコンテンツ配信システムは、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に、該位置情報を訪問位置情報として格納し、所望に応じて地図上に表示することができるようにしたことにより、『聖地巡礼』を行なった行為者の記録を視覚的に確認できるという特別なサービスを提供することができる。
【0049】
請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、格納していた記事内容を表現するオブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を送信することにより、通信可能に接続されたクライアント機器において、表示されたコンテンツ情報の記事内容を指定すると該記事内容を表現するオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報を取得し、また該コンテンツ情報を閲覧している時の閲覧時位置情報を取得し、オブジェクト位置情報と閲覧時位置情報とを比較可能に表示することができるので、クライアント機器でコンテンツを閲覧している場所から該コンテンツにて描写されている場所がどの程度離れているかを容易に認識することができる。
【0050】
また、請求項22に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0051】
請求項8に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、記事内容を表現するオブジェクトに地理上の位置情報を付与したコンテンツ情報を作成するので、通信可能に接続されたクライアント機器において、該クライアント機器でコンテンツを閲覧している場所から該コンテンツにて描写されている場所がどの程度離れているかを容易に認識することができる。
【0052】
また、請求項23に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項8に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0053】
請求項9に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、地図情報を格納しており、クライアント機器から閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報が送信されると、閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報が示す地理上の二点を包含するような地図情報をクライアント機器に送信するので、クライアント機器でコンテンツを閲覧している場所と『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に容易に把握することができる。
【0054】
また、請求項24に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項9に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0055】
請求項10に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、クライアント機器から送信された閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報に基づいて算出した経路を地図情報に付与するので、クライアント機器においてより容易に『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に把握することができる。
【0056】
また、請求項25に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項10に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0057】
請求項11に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とが略一致した場合に、格納していた隠しコンテンツ情報をクライアント機器に送信するので、『聖地巡礼』を行なった行為者だけがクライアント機器によって隠しコンテンツの内容を閲覧することができるという特別なサービスを提供する
ことができる。
【0058】
また、請求項26に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項11に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0059】
請求項12に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器は、クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とが略一致した場合に、位置情報を訪問位置情報として地図情報に付与することにより、クライアント機器において所望に応じて地図上に表示することができるので、『聖地巡礼』を行なった行為者の記録を視覚的に確認できるという特別なサービスを提供することができる。
【0060】
また、請求項27に記載のプログラムは、CPUと記憶手段を備えたコンピュータを請求項12に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器として実現することができる。
【0061】
請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、通信可能に接続されたサーバ機器から記事内容を表現するオブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を受信することにより、表示されたコンテンツ情報の記事内容を指定すると該記事内容を表現するオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報を取得し、また該コンテンツ情報を閲覧している時の閲覧時位置情報を取得し、オブジェクト位置情報と閲覧時位置情報とを比較可能に表示することができるので、コンテンツを閲覧している場所から該コンテンツにて描写されている場所がどの程度離れているかを容易に認識することができる。
【0062】
また、請求項28に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0063】
請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、通信可能に接続されたサーバ機器に対して閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報を送信し、サーバ機器から送信された地図情報を表示するとともに、閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示するので、コンテンツを閲覧している場所と『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に容易に把握することができる。
【0064】
また、請求項29に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0065】
請求項15に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示している時に地図の表示を中止することにより、ゲーム感覚で目的地までの移動行程を検討することができるので、『聖地巡礼』を行なう際の楽しみをより増やすことができる。
【0066】
また、請求項30に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項15に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0067】
請求項16に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて移動のための経路を算出して表示するので、より容易に『聖地巡礼』や店舗などの目的場所までの距離や方角を視覚的に把握することができる。
【0068】
また、請求項31に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項16に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0069】
請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に隠しコンテンツ情報を表示することにより、『聖地巡礼』を行なった行為者だけが隠しコンテンツの内容を閲覧することができるという特別なサービスを提供することができる。
【0070】
また、請求項32に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0071】
請求項18に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、コンテンツ情報を受信時に関連した隠しコンテンツ情報を受信することにより、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に隠しコンテンツ情報を表示する。
【0072】
請求項19に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に通信可能なサーバ機器に対して隠しコンテンツ情報の送信を要求することにより、隠しコンテンツ情報を表示する。
【0073】
また、請求項33に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項19に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【0074】
請求項20に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器は、位置情報とオブジェクト位置情報とを比較して略一致した場合に、該位置情報を訪問位置情報として格納し、所望に応じて地図上に表示することができるようにしたことにより、『聖地巡礼』を行なった行為者の記録を視覚的に確認できるという特別なサービスを提供することができる。
【0075】
また、請求項34に記載のプログラムは、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段とを備えたコンピュータを請求項20に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器として実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】コンテンツ配信システム100の構成を説明するための図である。
【図2】配信サーバ機器1の構成を説明するための図である。
【図3】閲覧クライアント機器2の構成を説明するための図である。
【図4】コンテンツ配信システム100の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】コンテンツ配信システム100の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】コンテンツ情報CJを説明するための図である。
【図7】オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJを比較可能に表示した一例を示すための図である。
【図8】オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJを比較可能に表示した一例を示すための図である。
【図9】オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJを比較可能に表示した一例を示すための図である。
【図10】配信サーバ機器10の構成を説明するための図である。
【図11】閲覧クライアント機器20の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0077】
以下、図面を利用しながら、本発明を実施形態について、説明を行なう。
【0078】
〈第1の実施形態〉
図1は、本発明に係わるコンテンツ配信システム100の構成を説明するための図である。コンテンツ配信システム100は、配信サーバ機器1、閲覧クライアント機器2、および配信サーバ機器1と閲覧クライアント機器2を通信可能に接続するネットワークNから成り立っている。
【0079】
配信サーバ機器1は、閲覧クライアント機器2が閲覧するためのコンテンツ情報CJの作成、格納、およびネットワークNを介して送信を行なう。
また、配信サーバ機器1は、閲覧クライアント機器2から閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJを受信し、格納していた地図情報MJの送信、隠しコンテンツ情報HCJの送信を行なう(詳細は後述する)。
【0080】
閲覧クライアント機器2は、ネットワークNを介して送信されたコンテンツ情報CJを閲覧する。閲覧クライアント機器2は、GPS等該閲覧クライアント機器2の地理上の位置情報を取得する機能、および表示したコンテンツ情報CJの記事内容を指定する操作機能を備えることにより、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとの比較表示を行なう(詳細は後述する)。
なお、図1では、ネットワークNに接続している閲覧クライアント機器2は3つであるが、コンテンツ配信システム100における閲覧クライアント機器2の数は3に限定されることはない。
【0081】
ネットワークNは、配信サーバ機器1と閲覧クライアント機器2とを通信可能に接続するためのものであり、インターネットや携帯電話回線などのWANで実現される。
なお、ネットワークNの媒体は無線、有線を問わないが、閲覧クライアント機器2の移動上の都合、無線媒体であることが望ましい。
【0082】
図2は、本発明に係わる配信サーバ機器1の構成を説明するための図である。配信サーバ機器1は一般的に使用されているコンピュータで実現され、CPU11、表示部12、入力部13、ネットワークI/F14、メディアドライブ15、記憶部16、メモリ17より構成されている。
【0083】
CPU11は、配信機器サーバ1全体を制御する。メディアドライブ15に挿入されたメディアディスク18に記録されているプログラムPsをCPU11がメモリ17において実行することによって、配信機器サーバ1の機能が実現される。
【0084】
表示部12は、配信サーバ機器1の制御に必要な情報を表示する。入力部13は、マウスやキーボードで構成されており、配信サーバ機器1に対してオペレータが指示を入力する。表示部12および入力部13は、特に記事内容を表現するオブジェクトに対して該オブジェクトに関連する地理上の位置情報となるオブジェクト位置情報OPJを付与するために使用する。
【0085】
ネットワークI/F14は、配信サーバ機器1とネットワークNとを接続するためのものである。ネットワークI/F14を介して、配信サーバ機器1はコンテンツ情報CJ、隠しコンテンツ情報HCJを閲覧クライアント機器2に送信する。また、ネットワークI/F14は、閲覧クライアント機器2から送信された閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJの受信を行なう。さらに、ネットワークI/F14は、閲覧クライアント機器2に対して地図情報MJの送信を行なう。
また、ネットワークI/F14は、図示しないサーバより、配信サーバ機器1の機能を実現するプログラムPsをダウンロードすることも可能である。
【0086】
メディアドライブ15は、メディアディスク18に記録されているプログラムPsを読み取るために使用する。メディアドライブ15で読み取られたプログラムPsにより、配信サーバ機器1の機能が実現される。
【0087】
記憶部16は、メディアドライブ15で読み取られたプログラムPsを格納する。また、記憶部16は、閲覧クライアント機器2で閲覧されるコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納部161、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置が略一致したときに閲覧クライアント機器2で閲覧可能な隠しコンテンツ情報HCJを格納する隠しコンテンツ情報格納部162、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置を包含する地図を閲覧クライアント機器2で表示するための地図情報MJを格納する地図情報格納部163を備えている。
【0088】
コンテンツ情報格納部161は、後述するコンテンツ情報作成部171によって作成されたコンテンツ情報CJを格納する。コンテンツ情報CJは、記事内容を表現する単一乃至複数のオブジェクトにより構成されたデータであり、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルやXML(eXtensible Markup Language)ファイル、PDF(Portable Document File)ファイルなど閲覧クライアント機器2で閲覧可能なファイルフォーマットを有する。
【0089】
隠しコンテンツ情報格納部162は、コンテンツ情報格納部161に格納されるコンテンツ情報CJと同様、閲覧クライアント機器2で閲覧可能なファイルフォーマットを有する隠しコンテンツ情報HCJを格納する。隠しコンテンツ情報格納部162に格納される隠しコンテンツ情報HCJは、通常閲覧クライアント機器2によって閲覧されることはなく、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置が略一致した時、すなわち閲覧クライアント機器2を有したユーザが『聖地』にたどり着いた時に閲覧が可能となるコンテンツ情報である。隠しコンテンツ情報HCJもまた、後述するコンテンツ情報作成部171によって作成される。
【0090】
地図情報格納部173は、閲覧クライアント機器2において表示される地図情報MJを格納する。地図情報格納部173が格納する地図情報MJは、閲覧クライアント機器2が携帯電話などの可搬型端末機器であることから、電子データとして配信される地図として汎用的に使用されているベクタ形式の地図に関するデータであることが好ましい。
【0091】
なお、ここでは、コンテンツ情報格納部161、隠しコンテンツ情報格納部162、地図情報格納部163は、配信サーバ機器1の記憶部16に備えられるように説明を行なっているが、各々ネットワークNを介して配信サーバ機器1に接続される図示しないサーバ機器に備えるようにしてもよい。
【0092】
メモリ17は、記憶部16によって記憶されたプログラムPsをCPU11が実行するためのワークエリアである。CPU11によってプログラムPsが実行された結果、メモリ17において、コンテンツ情報作成部171、コンテンツ情報送信部172、位置情報受信部173、地図情報送信部174の機能が実現する。
【0093】
コンテンツ情報作成部171は、閲覧クライアント機器2で閲覧可能なコンテンツ情報CJ、および隠しコンテンツ情報HCJを作成する。
コンテンツ情報CJとして、たとえば電子化されたマンガや旅行ガイド、観光ガイドが、コンテンツ情報作成部171で作成される。コンテンツ情報作成部171は、記事内容を表現するオブジェクト、すなわちマンガであればコマを表現するための線画乃至画像、旅行ガイドや観光ガイドであればテキストによる記事並びに店舗、名所などの画像についての情報を配置することにより、コンテンツ情報CJを作成する。
隠しコンテンツ情報HCJは、基本的にはコンテンツ情報CJと同様のデータファイルであるが、通常は閲覧クライアント機器2による閲覧を行なうことができないコンテンツ情報である。隠しコンテンツ情報HCJは、後述するプロセスにおいて、コンテンツ情報CJに配置されたオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報OPJと閲覧クライアント機器2の位置情報である閲覧時位置情報EPJとが略一致することによって表示が行なわれる。そのために、隠しコンテンツ情報HCJは、コンテンツ情報CJとば別個に該コンテンツ情報CJに関連付けられた形式で作成されるか、あるいはコンテンツ情報CJに内包される形式で作成される。
【0094】
コンテンツ情報作成部171は、配置されるオブジェクトに対して該オブジェクトに関連する位置情報であるオブジェクト位置情報OPJを付与するために、オブジェクト位置情報付与部1711を備える。
オブジェクト位置情報付与部1711は、コンテンツ情報作成部171で作成されたコンテンツ情報CJに配置されたオブジェクトに対して、該オブジェクトに関連する地理上の位置情報、例えば経度/緯度、およびオブジェクトが表示している方向、あるいは場所、およびオブジェクトが表示している方向などのオブジェクト位置情報OPJを付与する。
【0095】
オブジェクト位置情報付与部1711によるオブジェクトに対するオブジェクト位置情報OPJの付与は、配信サーバ機器1のオペレータが入力部13を操作してオブジェクトに対して場所文字列、あるいは経度/緯度を入力することで行なわれる。あるいは、オブジェクトを作成乃至取得する際に経度/緯度を示すGPS情報を埋め込むことでも行なうことができる。
オブジェクト位置情報OPJとしては地理上の位置を示す情報にあわせて、該オブジェクトが表示している方向についての情報を含んでいることが好ましい。すなわち、『聖地巡礼』を行なう場合に特に重要なのは、その場所のみならずその場所をどの方向から見ているか、ということである。マンガの場合、一つのコマに、キャラクタと該キャラクタの背後の風景が描画されているが、『聖地巡礼』を行なう行為者はそのコマに描画されている風景を見ることを目的としているため、該コマに描画された風景の位置のみならず、その風景をどの方向から見ているかを示すための情報として、方位あるいは方角についての情報をオブジェクト位置情報OPJに含むことにより、『聖地巡礼』を行なう行為者により有益なコンテンツ情報CJを提供することができる。
また、店舗画像についても方向の情報を含んでいると、該店舗が道路に面している方向がわかるので、店舗を探し当てることがより容易になるという利便性もある。
【0096】
なお、ここでは、コンテンツ情報作成部171は配信サーバ機器1に備えられているものとして説明を行なってきたが、別のコンピュータによってコンテンツ情報作成部171が実現され、ネットワークNを介して配信サーバ機器1がコンテンツ情報CJをコンテンツ情報格納部161に格納するようにしてもよい。
【0097】
コンテンツ情報送信部172は、コンテンツ情報格納部161に格納されたコンテンツ情報CJを、ネットワークNを介して、閲覧クライアント機器2に送信する。また、閲覧クライアント機器2からの要求が生じた場合、コンテンツ情報送信部172が隠しコンテンツ情報格納部162に格納された隠しコンテンツ情報HCJについても、閲覧クライアント機器2に送信する。
【0098】
位置情報受信部173は、後述する閲覧クライアント機器2の動作により、該閲覧クライアント機器2が取得したコンテンツ情報CJを閲覧した地理上の位置を示す閲覧時位置情報EPJ、および閲覧時位置情報EPJを取得するトリガとなった指定対象オブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報OPJを受信する。
位置情報受信部173が受信した閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJは、後述する地図情報送信部175における処理に利用される。
【0099】
地図情報送信部174は、地図情報格納部163に格納された地図情報MJについて、閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJが示す地理上の位置を包含する地図上の範囲を選択して、閲覧クライアント機器2に地図情報MJとして送信する。
【0100】
また、地図情報送信部174は、閲覧時位置情報EPJが示す地理上の位置からオブジェクト位置情報OPJが示す地理上の位置へ移動するための経路を算出する経路算出部1741を備える。経路算出部1741は、閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJがそれぞれ示す経度/緯度の情報から、使用する交通手段の種類に応じて2点間を移動するための種々の経路を算出する。
なお、経路算出部1741による経路の算出手法については、公知の手法を適宜採用することができる。
【0101】
図3は、本発明に係わる閲覧クライアント機器2の構成を説明するための図である。閲覧クライアント機器2は、携帯電話、スマートフォン、タブレットPCなどのコンピュータで実現された可搬型端末機器であり、CPU21、表示部22、入力部23、ネットワークI/F24、メディアドライブ25、記憶部26、メモリ27より構成されている。
【0102】
CPU21は、閲覧クライアント機器2全体を制御する。メディアドライブ25に挿入されたメディアディスク28に記録されているプログラムPtをCPU21がメモリ27において実行することによって、閲覧クライアント機器2の機能が実現される。
【0103】
表示部22は、コンテンツ情報CJによって表現される記事内容の表示を行なう。入力部23は、タッチパネルやジョイスティックで構成されており、閲覧クライアント機器2に対してユーザが指示を入力する。表示部22および入力部23は、コンテンツ情報CJの表示、コンテンツ情報CJが表示する記事内容を表現するオブジェクトを指定して該オブジェクトに関連する地理上の位置情報となるオブジェクト位置情報OPJの取得、地図情報MJの表示、隠しコンテンツ情報HCJの表示、訪問位置情報VPJの格納などに使用する。
なお、表示部22および入力部23が一体化していても良い。
【0104】
ネットワークI/F24は、閲覧クライアント機器2とネットワークNとを接続するためのものである。ネットワークI/F24を介して、閲覧クライアント機器2はコンテンツ情報CJ、隠しコンテンツ情報HCJを配信サーバ機器1から受信する。また、ネットワークI/F24は、配信サーバ機器1に対して閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJの送信を行なう。さらに、ネットワークI/F24は、配信サーバ機器1から地図情報MJの受信を行なう。
また、ネットワークI/F24は、図示しないサーバより、閲覧クライアント機器2の機能を実現するプログラムPtをダウンロードすることも可能である。
【0105】
メディアドライブ25は、メディアディスク28に記録されているプログラムPtを読み取るために使用する。メディアドライブ25で読み取られたプログラムPtにより、閲覧クライアント機器2の機能が実現される。
【0106】
記憶部26は、メディアドライブ25で読み取られたプログラムPtを格納する。また、記憶部26は、閲覧クライアント機器2で閲覧するコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納部261、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置が略一致したときに閲覧クライアント機器2で閲覧可能な隠しコンテンツ情報HCJを格納する隠しコンテンツ情報格納部262、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置を包含する地図を閲覧クライアント機器2で表示するための地図情報MJを格納する地図情報格納部262を備えている。
【0107】
コンテンツ情報格納部261は、配信サーバ機器1から送信されたコンテンツ情報CJを格納する。コンテンツ情報CJは、記事内容を表現する単一乃至複数のオブジェクトにより構成されたデータであり、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルやXML(eXtensible Markup Language)ファイル、PDF(Portable Document File)ファイルなど閲覧クライアント機器2で閲覧可能なファイルフォーマットを有する。
【0108】
また、コンテンツ情報格納部261は、閲覧クライアント機器2で閲覧可能なファイルフォーマットを有する隠しコンテンツ情報HCJを格納する。隠しコンテンツ情報HCJは、通常閲覧クライアント機器2によって閲覧されることはなく、位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置が略一致した時、すなわち閲覧クライアント機器2を有したユーザが『聖地』にたどり着いた時に閲覧が可能となるコンテンツ情報である。
【0109】
地図情報格納部272は、閲覧クライアント機器2において表示する地図情報MJを格納する。地図情報格納部272が格納する地図情報MJは、閲覧クライアント機器2が携帯電話などの可搬型端末機器であることから、電子データとして配信される地図として汎用的に使用されているベクタ形式の地図に関するデータであることが好ましい。
【0110】
メモリ27は、記憶部26によって記憶されたプログラムPtをCPU21が実行するためのワークエリアである。CPU21によってプログラムPtが実行された結果、メモリ27において、コンテンツ情報受信部271、位置情報取得部272、オブジェクト位置情報取得部273、閲覧時位置情報取得部274、位置情報送信部275、位置情報比較部276、地図情報受信部277、地図情報表示部278、訪問位置情報格納部279の機能が実現する。
【0111】
コンテンツ情報送信部271は、ネットワークNを介して、配信サーバ機器1からコンテンツ情報CJを受信する。また、コンテンツ情報受信部271は隠しコンテンツ情報HCJについても、配信サーバ機器1から受信する。
【0112】
位置情報取得部272は、閲覧クライアント機器2の地理上の位置情報PJを取得する。位置情報取得部272によって取得される位置情報PJは、経度/緯度、および方向である。位置情報取得部272はGPSおよび電子コンパスで実現することができる。閲覧クライアント機器2が携帯電話やスマートフォンの場合、位置情報取得部272は基地局の経度/緯度を位置情報PJとして取得するようにしても良い。また、単一の基地局の経度/緯度を位置情報とした場合精度の問題があることから、位置情報取得部272は複数の基地局からの電波を受信して、三角測量の要領で経度/緯度を位置情報PJとして取得するようにしても良い。
位置情報取得部272は、一定の周期で、あるいはユーザの所望により、位置情報PJの取得を繰り返し行なう。閲覧クライアント機器2のユーザが移動している場合、このような処理を繰り返すことで、位置情報PJの更新が行なわれる。
【0113】
オブジェクト位置情報取得部273は、表示部22に表示されたコンテンツの記事内容を表現するオブジェクトが入力部23によって指定された時に該オブジェクトに付与されていたオブジェクト位置情報OPJを取得する。オブジェクト位置情報取得部273は、取得したオブジェクト位置情報OPJが経度/緯度についての情報ならばそのまま取得し、オブジェクト位置情報OPJが場所文字列として記述されていた場合は、位置情報取得部272によって該場所文字列による位置検索を行なって経度/緯度についての情報として取得することにより、後述する閲覧時位置情報EPJとの比較が可能となる。
また、オブジェクト位置情報OPJの方向についても、オブジェクト位置情報取得部273は取得する。
【0114】
閲覧時位置情報取得部274は、オブジェクト位置情報取得部273がオブジェクト位置情報OPJを取得したその時、位置情報取得部272が取得した位置情報PJを閲覧時位置情報EPJとして取得する。閲覧時位置情報取得部274は、オブジェクト位置情報取得部273によるオブジェクト位置情報OPJの取得を監視しており、オブジェクト位置情報OPJが取得されたときに位置情報取得部272を動作させることで、閲覧時位置情報EPJを取得する。
あるいは、位置情報取得部272が一定時間毎に位置情報PJを取得している場合は、オブジェクト位置情報OPJが取得された時間に最も近い時間に取得された位置情報PJを閲覧時位置情報EPJとして、閲覧時位置情報取得部274が取得するようにしても良い。
【0115】
位置情報送信部275は、ネットワークNを介して配信サーバ機器1に、閲覧クライアント機器2が取得した閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJを送信する。
位置情報送信部275が送信した閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJは、後述する配信サーバ機器1が備える位置情報比較部174における処理、あるいは地図情報送信部175における処理に利用される。
【0116】
位置情報比較部276は、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJに含まれる地理上の位置を示す経度/緯度、および方向を表示部22に比較可能に表示する。閲覧クライアント機器2のユーザは、表示部22に比較可能に表示された位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJを参照することにより、目的とする『聖地』へどの方向へどれだけの距離を移動すれば到着できるかをユーザが把握することができる。
また、位置情報比較部276は、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJの地理上の位置について、地図上にマーカーで表示することにより、目的とする『聖地』へどの方向へどれだけの距離を移動すれば到着できるかをユーザがより容易に把握することができる(後述する)。
さらに、位置情報比較部276は、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJが略一致するか否かを判断する。略一致とは、閲覧クライアント機器2によって取得した位置情報PJの精度を考慮したものであり、比較の結果例えば10m程度のズレならば位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置は一致している、と位置情報比較部276は判断する。なお、略一致に関わる精度については、上記説明時の数値に限定されることはない。
【0117】
位置情報比較部276による位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した場合、後述するプロセスにおいて、位置情報比較部276が配信サーバ機器1に対して隠しコンテンツ情報HCJの送信を要求する(詳細は後述する)。
【0118】
地図情報受信部277は、位置情報比較部276による比較の結果に基づいて、配信サーバ機器1が送信した地図情報MJを受信する。地図情報受信部277が受信する地図情報MJは、閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJの地理的な位置を包含する地図についての情報である。なお、受信する地図情報MJにおいて、閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJが示す2点間の経路についての表示が付与されていてもよい。
地図情報受信部277が受信した地図情報MJは、地図情報格納部262に格納される。
【0119】
地図情報表示部278は、地図情報格納部262に格納した地図情報MJを表示部22に表示する。地図情報表示部278は、位置情報比較部276によってマーカーとして比較可能に表示された閲覧時位置情報EPJ、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJと重複して地図情報MJを表示するようにすることで、目的とする『聖地』へどの方向へどれだけの距離を移動すれば到着できるかをユーザがより容易に把握することができる。
また、地図情報表示部278は、地図情報の表示/非表示を選択できるようにしても良い。このようにすると、閲覧時位置情報EPJ、位置情報PJおよびオブジェクト位置情報OPJが示すマーカーのみが表示部22に表示されるので、ゲーム感覚で目的地までの移動行程を検討することができる。あるいは、だれが一番早く『聖地』に到着できるかを競うことができるなど、『聖地巡礼』を行なう際の楽しみをより増やすことができる。
【0120】
訪問位置情報格納部279は、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した場合、『聖地巡礼』が行なわれたものとして、位置情報PJおよびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した日時、および位置情報PJを取得し続けた時間を位置情報PJに付与して訪問位置情報VPJとして格納する。訪問位置情報VPJは、『聖地巡礼』を行なった際の日時や、その場にいた時間などを意味するものであり、『聖地巡礼』を行なった行為者は訪問位置情報VPJを確認することにより、該『聖地巡礼』を行なった際の記憶を思い返す一助となる。
なお、訪問位置情報格納部279は、テキストによるコメント情報を訪問位置情報VPJに付与して格納するようにしてもよい。このようにすれば、『聖地巡礼』を行なったその時の感想を訪問位置情報VPJと合わせて格納するので、より一層『聖地巡礼』を行なった際の記憶を思い返す一助となる。また、店舗を訪れた際には、該店舗の接客態度やサービス、商品の品質をコメント情報としてテキストで残すことができるので、ブログなどの二次利用に供することが可能となる。
【0121】
図4および図5は、コンテンツ配信システム100における配信サーバ機器1および閲覧クライアント機器2の動作を説明するためのフローチャートである。
なお、これらの図に関わる説明において、「ステップS*S」は配信サーバ機器1の動作に関するステップであり、「ステップS*C」は閲覧クライアント機器2の動作に関わるステップである。
【0122】
ステップS1Sにおいて、配信サーバ機器1がコンテンツ情報作成部171によって、コンテンツ情報CJを作成する。コンテンツ情報作成部171は、配信サーバ機器1のオペレータによる入力部13の入力により、閲覧クライアント機器2で閲覧可能なデータ形式を有するコンテンツ情報CJを作成する。ステップS1Sで作成されるコンテンツ情報CJは、記事内容を表現するオブジェクトが配置されている。
また、コンテンツ情報作成部171は、後述するオブジェクト位置情報OPJに関連付けた隠しコンテンツ情報HCJも合わせて作成する。隠しコンテンツ情報HCJも、コンテンツ情報CJ同様、閲覧クライアント機器2で閲覧可能なデータ形式を有している。
作成されたコンテンツ情報CJは、コンテンツ情報格納部161に格納し、隠しコンテンツ情報HCJは、隠しコンテンツ情報格納部162に格納する。
【0123】
ステップS2Sにおいて、コンテンツ情報CJに配置されたオブジェクトに関連する地理上の位置情報を、オブジェクト位置情報付与部1711が付与する。配信サーバ機器1のオペレータが、入力部13による入力を行ない、オブジェクト位置情報OPJを付与すべきオブジェクトを指定し、該オブジェクトについて経度/緯度、および方向についての情報を入力することにより、オブジェクト位置情報OPJが付与される。
また、オブジェクト位置情報OPJとして、オペレータはテキストデータとして記述される場所文字列および方向についての情報を入力することにより、オブジェクト位置情報OPJを付与するようにしても良い。
あるいは、GPSおよび電子コンパスを備えたデジタルカメラを使用して画像を撮影した場合、撮影時に埋め込んだGPS情報および方向情報をオブジェクト位置情報OPJとしても良い。
【0124】
図6は、ステップS1S、S2Sで、コンテンツ情報作成部171が作成したコンテンツ情報CJを説明するための図である。
図6(a)は、閲覧クライアント機器2の表示部22にコンテンツ情報CJを表示した状態を示すための図である。表示部22には、ページpageが表示されており、ページpage内部に5つのオブジェクトobj1、obj2、obj3、obj4、obj5が配置されて表示されることで、閲覧クライアント機器2のユーザはコンテンツ情報CJが表現する記事内容を閲覧することができる。
なお、ここでは説明を簡略化するために、コンテンツ情報CJが単ページPのみを表示するものとして作成しているがこれに限定されることはなく、複数のページからなるコンテンツ情報CJを作成するようにしても良い。
【0125】
コンテンツ情報CJは、コンテンツ情報作成部171によって、図6(b)に示すようなマークアップ言語で記述された形式で作成される。図6(b)では、コンテンツ情報CJが<content>タグによってコンテンツを規定し、ページを規定する<page>タグに囲まれて、表示されるオブジェクトに関するタグ<obj>に囲まれる形で、画像ファイルobj1.jpg、obj2.jpg、obj3.jpg、obj4.jpg、obj5.jpgが各々ページ領域左下点を原点とするオフセットで記事内容を表示することを記述している。すなわち、マークアップ言語による記述によってコンテンツ情報CJ内にオブジェクトを配置することにより、閲覧クライアント機器2の表示部22で表示されるコンテンツ情報CJが作成される。
【0126】
図6(c)は、コンテンツ情報CJに配置されるオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報OPJを示している。図6に示すコンテンツ情報CJでは、オブジェクトobj1、obj3、obj5にオブジェクト位置情報OPJが付与されている。ここで、オブジェクトobj1であるobj1.jpgはGPSを備えたデジタルカメラで撮影した画像を輪郭線抽出等の画像処理を行なってイラスト化したものをキャラクタ画像と合成したものとして、撮影時のGPS情報および電子コンパスの情報をオブジェクト位置情報OPJとして付与している。すなわち、オブジェクトobj1のオブジェクト位置情報OPJは、「lat:**°.**".**""、lon:**°.**".**""、comp:NE」のような記述で付与される。
また、オブジェクトobj3であるobj3.jpgはobj1.jpgを参照にCGとしてイラストを作成した画像であるものとして、配信サーバ機器1のオペレータはオブジェクト情報付与部1711によって、obj3.jpgにオブジェクト位置情報OPJを付与する。この場合、obj1.jpgを撮影した場所を元に画像を作成したことから、obj1.jpgに付与されたオブジェクト位置情報OBJをコピー&ペーストするか、あるいは数値入力により、obj3.jpgにオブジェクト位置情報OPJを付与することができる。
一方、オブジェクトobj5であるobj5.jpgはopj1.jpgを撮影した場所を背景とする画像ではあるが、該背景について別工程において手で描いたものを電子化したものであるとして、オブジェクト位置情報OPJはGPS情報に基づいたものではなく、場所文字列「場所:※※県※※市※※丁目※※番地、方角:北西」として付与されたものとする。
【0127】
なお、ここまでの説明では、コンテンツ情報CJは複数のオブジェクトを配置することにより作成されるものとしてきたが、単一のオブジェクトを配置することによりコンテンツ情報CJを作成するようにしてもよい。この場合、単一のオブジェクトが表示する記事内容に複数の領域を設定し、該領域に対してオブジェクト位置情報OPJを付与することで、図6の説明同様のコンテンツ情報CJを作成することができる。
【0128】
図4に戻って、ステップS3Sで、配信サーバ機器1のコンテンツ情報送信部172は、ネットワークNを介して、コンテンツ情報CJを閲覧クライアント機器2に送信する。ステップS1Cで、閲覧クライアント機器2のコンテンツ情報受信部271が、該送信されたコンテンツ情報CJを受信する。受信したコンテンツ情報CJについて、閲覧クライアント機器2はコンテンツ情報格納部261に格納する。
【0129】
ステップS2Cで、閲覧クライアント機器2は表示部22に表示されたコンテンツ情報CJのオブジェクトが指定されたか否かを判定する。閲覧クライアント機器2のユーザが、入力部23に入力を行なって表示部22に表示された記事内容を表現するオブジェクトを指定するとステップS3Cへ移行する。入力が行なわれるまで、ステップS2Cはループを繰り返し、オブジェクトの指定を待つ。
【0130】
ステップS2Cで、オブジェクトが指定されたならば、ステップS3Cでオブジェクト位置情報取得部273が、該指定されたオブジェクトに付与されたオブジェクト位置情報OPJを取得する。オブジェクト位置情報取得部273は、オブジェクトに付与されたGPS情報および電子コンパスの情報、あるいは場所文字列をオブジェクト位置情報OPJとして取得する。指定されたオブジェクトが、例えば図6に示したコンテンツ情報CJに配置されたオブジェクトobj1、obj3であれば、オブジェクト位置情報取得部273はオブジェクト位置情報OPJとして「lat:**°.**".**""、lon:**°.**".**""、comp:NE」を取得する。一方、オブジェクトobj4が指定された場合、オブジェクト位置情報取得部273は場所文字列「場所:※※県※※市※※丁目※※番地、方角:北東」をオブジェクト位置情報OPJとして取得する。
オブジェクト位置情報取得部273が取得したオブジェクト位置情報OPJは、位置情報送信部275によって、配信サーバ機器1へ送信される。
【0131】
ステップS4Sにおいて、配信サーバ機器1の位置情報受信部173がオブジェクト位置情報OPJを取得する。取得したオブジェクト位置情報OPJがGPS情報および電子コンパスの情報である場合、地図情報送信部175が、後述する処理のためオブジェクト位置情報OPJを一時的に記憶する。取得したオブジェクト位置情報OPJが場所文字列であった場合、地図情報送信部175が、場所文字列の記述に基づいて経度/緯度、および方向の情報に変換し、後述する処理のため一時的に記憶する。
【0132】
オブジェクト位置情報OPJが取得されると、ステップS4Cにおいて、閲覧クライアント機器2の位置情報取得部272が取得した位置情報PJを閲覧位置情報取得部274が閲覧時位置情報EPJとして取得する。位置情報取得部272は、ユーザの操作により閲覧クライアント機器2が存在した地理上の位置について位置情報PJとして取得するが、特にステップS3Cでオブジェクト位置情報OPJを取得したその時の位置情報PJについて、閲覧時位置情報取得部274が閲覧時位置情報EPJとして取得する。
閲覧時位置情報EPJは、閲覧クライアント機器2の位置情報取得部272の取得した位置情報PJに関するデータ形式と同じ形式のデータであり、経度/緯度、および方向で規定されている。位置情報取得部272がGPSおよび電子コンパスで構成されている場合、閲覧時位置情報取得部274は、「lat:xx°.xx".xx""、lon:xx°.xx".xx""、comp:SW」となる閲覧時位置情報EPJを取得する。
閲覧時位置情報取得部274が取得した閲覧時位置情報EPJは、位置情報送信部275によって、配信サーバ機器1へ送信される。
【0133】
ステップS5Sにおいて、配信サーバ機器1の位置情報受信部173が閲覧時位置情報EPJを取得する。取得した閲覧時位置情報EPJは、後述する処理のため地図情報送信部175が一時的に記憶する。
【0134】
ステップS5Cでは、閲覧時クライアント機器2の位置情報比較部276が表示部22にオブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJを比較可能に表示する。
図7は、表示部22においてオブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJを比較可能に表示した状態を示す図である。図7では、オブジェクト位置情報OPJとして経度/緯度および方向の記述、閲覧時位置情報EPJとしてやはり経度/緯度および方向の記述をそのまま表示している。この表示でも、オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJが比較可能なので、オブジェクト位置情報OPJにて示される地理上の位置へ閲覧クライアント機器2のユーザが移動するに際して有用ではある。
【0135】
しかし、さらなる利便性を提供するため、図4に戻り、ステップS6Sで、配信サーバ機器1の地図情報送信部175が、記憶していたオブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJそれぞれの地理上の位置を包含する地図情報MJを地図情報格納部173から読み出す。地図情報送信部175は、オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJそれぞれの経度/緯度の数値からオブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJの地理上の二点間の距離を演算する。演算の結果得られた二点間の距離に基づいた縮尺で、オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJそれぞれの地理上の位置を包含する地図情報MJを、地図情報送信部175が地図情報格納部173から読み出す。
【0136】
ステップS7Sで、経路算出部1751による経路の算出を行うか否かを決定する。閲覧クライアント機器2のユーザは、オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJそれぞれの地理上の位置間の経路の算出を行うか否かを考慮し、例えば閲覧時位置情報EPJ送信時に合わせて経路算出を要求する指示を配信サーバ機器1に対して行なう。経路算出が要求されたならば、ステップS8Sにおいて、経路算出部1751がオブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJに基づく2点間について、使用する交通手段の種類に応じて2点間を移動するための種々の経路を算出する。なお、経路算出部1751による経路の算出手法については、公知の手法を適宜採用することができる。
算出された経路は、ステップS6Sで読み出された地図情報MJに、地図閲覧時に経路が視認可能とするように付与される。
経路の算出を行なわない場合は、ステップS9Sに移行する。
【0137】
ステップS9Sで、地図情報送信部175はステップS6Sで読み出した地図情報MJを閲覧クライアント機器2に送信する。一方、閲覧クライアント機器2の地図情報受信部277は送信された地図情報MJを受信し、地図情報格納部273へ格納する。
【0138】
ステップS7Cで、地図情報格納部273に格納した地図情報MJの表示を行うか否かを、閲覧クライアント機器2のユーザが判断する。閲覧クライアント機器2のユーザは、『聖地巡礼』を行なう場合の楽しみの一つとして、自力で『聖地』へ辿り着くことを希望する場合がある。また、だれが一番早く『聖地』に辿り着くかを競争するような楽しみ方を希望する場合もある。このような場合、地図情報表示部278は地図情報MJの表示は行なわず、オブジェクト位置情報OPJおよび閲覧時位置情報EPJが示すマーカーのみを表示部22に表示する。
【0139】
図8は、ステップS7Cで地図情報MJを表示しない場合の表示部22を示すための図である。表示部22には、地図情報表示部278により、閲覧時位置情報EPJによる地理上の位置を示すマーカーEP、およびオブジェクト位置情報OPJによる地理上の位置を示すマーカーOPが表示されているが、それ以外の地理上の情報については表示されていない。
従って、閲覧クライアント機器2のユーザがオブジェクト位置情報OPJの示す位置へ向かうため、後述する処理によって閲覧クライアント機器2の位置情報の更新を繰り返して表示部22におけるマーカーEPとマーカーPの距離関係の変化を確認することのみが、ユーザは自分が『聖地』であるオブジェクト位置情報OPJの示す位置に近づいているか否かを判断する材料となる。
【0140】
このように地図情報表示部278が地図情報MJを表示するか否かを選択可能とすることで、コンテンツ情報CJを閲覧するユーザに対して様々な楽しみ方を提供することができる。
【0141】
ステップS7Cで地図情報を表示するとした場合、ステップS8Cで地図表示部278が地図情報MJを表示部22に表示する。図9は、ステップS8Cで地図情報MJを表示部22に表示した状態を示すための図である。表示部22には、地図情報表示部278により、閲覧時位置情報EPJによる地理上の位置を示すマーカーEP、およびオブジェクト位置情報OPJによる地理上の位置を示すマーカーOPが表示され、さらに地図情報MJが表示されている。配信サーバ機器1のステップS8Sで経路算出を選択した場合、経路情報RJが付与されており、図示するようにマーカーEPとマーカーOP間を移動するための経路を強調表示する。
表示部22に地図情報MJを表示することにより、閲覧クライアント機器2のユーザはオブジェクト位置情報OPJが示す位置へ容易に向かうことができる。
【0142】
図5において、ステップS9Cで、位置情報取得部272が位置情報PJを取得する。閲覧クライアント機器2のユーザは、該閲覧クライアント機器2を持ち運んで移動するので、時間の経過とともに、閲覧クライアント機器2の位置は変化することになる。そこで、閲覧クライアント機器2の位置情報取得部272は、一定周期あるいはユーザの所望に応じて、位置情報PJを取得する。
【0143】
一定の周期で、あるいはユーザの所望により、位置情報取得部272が位置情報PJの取得を繰り返し行なうことで、閲覧クライアント機器2を持ち運ぶユーザの移動に伴い、位置情報PJの更新が行なわれる。そこで、ステップS10Cにおいて、位置情報比較部276が、位置情報PJの更新に伴って、該位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJの表示を更新する。
また、位置情報PJの更新に伴い、地図情報表示部278は、閲覧時位置情報EPJに基づくマーカーEPから位置情報PJに基づくマーカーPに変更し、表示部22におけるマーカーの表示位置を更新する。
この時、位置情報送信部275が更新された位置情報PJを更新サーバ機器1へ送信し、経路算出部1751による経路算出を再度行ない、地図情報MJを閲覧クライアント機器2へ送信するようにしても良い。
【0144】
ステップS11Cでは、位置情報比較部276が、位置情報取得部272が位置情報PJを比較する度にオブジェクト位置情報OPJとの比較を行なう。位置情報比較部276は、位置情報PJとして取得された経度/緯度および方向と、オブジェクト位置情報OPJとして取得された経度/緯度および方向とを比較することで、閲覧クライアント機器2のユーザが『聖地』へ辿り着いたか否かを判定する。ステップS11Cにおける位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJの比較の結果、略一致したならばユーザが『聖地』に辿り着いたものとして、ステップS12Cへ移行する。一致しなければ、閲覧クライアント機器2は、ステップS9Cへ帰還して処理を繰り返す。
【0145】
ここで、一般的なナヴィゲーションシステムでは、移動体の位置情報と目的地の位置情報として、経度/緯度が略一致すれば目的地に到着したものと判定するが、コンテンツ配信システム100では、さらに方向についても略一致の判定を行なう。コンテンツ配信システム100において『聖地』として取り扱っている場所のほとんどは何の変哲もない場所である。その場所を『聖地』として認識せしめるのは、その場所が物語における「背景」という方向関係を有しているためである。
そこで、位置情報比較部276は、位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとを比較するに際して、経度/緯度のみならず方向も比較対象とすることにより、閲覧クライアント機器2のユーザが『聖地』を認識可能な方向に向いているか否かを判定していることになる。
【0146】
ステップS11Cにおける位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJの比較の結果、略一致したならばユーザが『聖地』に辿り着いたものとして、位置情報比較部276が配信サーバ機器1に対して隠しコンテンツ情報HCJの送信を要求する。隠しコンテンツ情報HCJは、閲覧クライアント機器2の通常の要求では閲覧クライアント機器2に送信されないコンテンツ情報であり、オブジェクト位置情報OBJに関連付けられている。
【0147】
ステップS10Sで、閲覧クライアント機器2からの要求を受けて、配信サーバ機器1のコンテンツ情報送信部172は、隠しコンテンツ情報格納部162に格納していた隠しコンテンツ情報HCJを送信する。
【0148】
ステップS13Cで、閲覧クライアント機器2のコンテンツ情報受信部271は隠しコンテンツ情報HCJを受信し、閲覧クライアント機器2は表示部22に隠しコンテンツ情報HCJを表示する。表示部22に表示された隠しコンテンツ情報HCJによって表現される記事内容は、位置情報PJと略一致したオブジェクト位置情報OPJの地理的な位置に関連したものであり、例えば「コンテンツ情報CJの作成者がなぜその場所を物語の舞台として選んだのか」、「その場所における歴史的蘊蓄」、「その場所を舞台とする他作品の紹介」など、通常のコンテンツ情報CJでは表示されないものである。
このような隠しコンテンツ情報HCJの配信を行なうことにより、コンテンツ配信システム100は、ユーザの単なる自己満足としての『聖地巡礼』に対して、付加的な価値を提供する新しいサービスを実現することができる。
【0149】
ステップS14Cにおいて、訪問位置情報格納部279が、位置情報PJを訪問位置情報VPJとして格納する。訪問位置情報VPJは、位置情報PJとともに、該位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとが略一致したと判定したときの日時を合わせて格納する。
配信サーバ機器1に対して、訪問位置情報VPJを包含する地図情報MJの送信を要求することにより、『聖地』の場所、および『聖地巡礼』を行なった日時を閲覧クライアント機器2のユーザは所望に応じて確認することができる。
【0150】
また、位置情報取得部272が一定周期で位置情報PJを取得している場合に、該一定周期で取得された位置情報PJがオブジェクト位置情報OPJと略一致し続けた場合は、位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとが略一致し続けた時間を『聖地』滞在時間として、訪問位置情報格納部279が訪問位置情報VPJと合わせて格納するようにしてもよい。これにより、『聖地』に滞在した時間を閲覧クライアント機器2のユーザは所望に応じて確認することができる。
【0151】
さらに、入力部23による入力を行ないことで、訪問位置情報格納部279は、『聖地』を訪問したときの感想などをテキストデータとして、訪問位置情報VPJと合わせて格納するようにしてもよい。これにより、『聖地』に辿り着いたその時の感想を、閲覧クライアント機器2のユーザは所望に応じて確認することができる。
加えて、訪問位置情報格納部279が格納した訪問位置情報VPJは、ブログなどの二次利用に供することが可能となる。
【0152】
このように、図1に示したコンテンツ配信システム100が、図2に示した配信サーバ機器1、図3に示した閲覧クライアント機器2を備え、図4、5に示すような動作を行なうことにより、マンガ内の描写のみを頼りに『聖地巡礼』を行なうこと、あるいは店舗の画像等を閲覧した際に即座にアクセス情報を表示することを可能とするコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを実現することができる。
また、『聖地巡礼』を行なった行為者に対して特別なサービスを提供することが可能なコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0153】
〈第2の実施形態〉
コンテンツ配信システムにおいて、閲覧クライアント機器2の演算能力や記憶容量が不足している場合には、配信サーバ機器1によって閲覧クライアント機器2のいくつかの機能を実現するようにしても良い。
【0154】
図10は、本発明に係わる配信サーバ機器10の構成を説明するための図である。配信サーバ機器10は一般的に使用されているコンピュータで実現され、CPU101、表示部102、入力部103、ネットワークI/F104、メディアドライブ105、記憶部106、メモリ107より構成されている。
なお、CPU101、表示部102、入力部103、ネットワークI/F104、メディアドライブ105、記憶部106については、第1の実施形態の説明とほぼ同様なので、説明を省略する。
【0155】
メモリ107は、記憶部106によって記憶されたプログラムPsをCPU101が実行するためのワークエリアである。CPU101によってプログラムPsが実行された結果、メモリ107において、コンテンツ情報作成部1071、コンテンツ情報送信部1072、位置情報受信部1073、位置情報比較部1074、地図情報送信部1075、訪問位置情報格納部176の機能が実現する。
なお、コンテンツ情報作成部1071、コンテンツ情報送信部1072、位置情報受信部1073、および地図情報送信部1075については、第1の実施形態の説明とほぼ同様なので、説明を省略する。
【0156】
位置情報比較部1074は、閲覧クライアント機器2から送信された閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJに含まれる地理上の位置を示す経度/緯度、および方向を比較し、略一致するか否かを判断する。略一致とは、閲覧クライアント機器2によって取得した閲覧時位置情報EPJの精度を考慮したものであり、比較の結果例えば10m程度のズレならば閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとが示す地理上の位置は一致している、と位置情報比較部1074は判断する。なお、略一致に関わる精度については、上記説明時の数値に限定されることはない。
位置情報比較部1074による閲覧時位置情報EPJ、およびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した場合、位置情報比較部1074は該判断結果を閲覧クライアント機器2に送信し、それに対する閲覧クライアント機器2からの要求が生じれば、コンテンツ情報送信部1072は隠しコンテンツ情報HCJを隠しコンテンツ情報格納部1062から読出し、ネットワークNを介して、閲覧クライアント機器2に送信する。
【0157】
訪問位置情報格納部1076は、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した場合、『聖地巡礼』が行なわれたものとして、位置情報PJおよびオブジェクト位置情報OPJが略一致したと判断した日時、および位置情報PJを取得し続けた時間を位置情報PJに付与して訪問位置情報VPJとして格納する。訪問位置情報VPJは、『聖地巡礼』を行なった際の日時や、その場にいた時間などを意味するものであり、『聖地巡礼』を行なった行為者は訪問位置情報VPJを確認することにより、該『聖地巡礼』を行なった際の記憶を思い返す一助となる。
配信サーバ機器10は、訪問位置情報VPJを包含する地図情報MJを閲覧クライアント機器2に送信することにより、『聖地』の場所、および『聖地巡礼』を行なった日時を閲覧クライアント機器2のユーザは所望に応じて確認することができる。
【0158】
なお、訪問位置情報格納部1076は、テキストによるコメント情報を訪問位置情報VPJに付与して格納するようにしてもよい。このようにすれば、『聖地巡礼』を行なったその時の感想を訪問位置情報VPJと合わせて格納するので、より一層『聖地巡礼』を行なった際の記憶を思い返す一助となる。また、店舗を訪れた際には、該店舗の接客態度やサービス、商品の品質をコメント情報としてテキストで残すことができるので、ブログなどの二次利用に供することが可能となる。
【0159】
このように、配信サーバ機器10において、閲覧クライアント機器2の機能の一部を実現することによっても、マンガ内の描写のみを頼りに『聖地巡礼』を行なうこと、あるいは店舗の画像等を閲覧した際に即座にアクセス情報を表示することを可能とするコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを実現することができる。
また、『聖地巡礼』を行なった行為者に対して特別なサービスを提供することが可能なコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0160】
〈第3の実施形態〉
【0161】
コンテンツ配信システムにおいて、閲覧クライアント機器2の演算能力や記憶容量に余裕がある場合には、閲覧クライアント機器2によって配信サーバ機器1のいくつかの機能を実現するようにしても良い。
【0162】
図11は、本発明に係わる閲覧クライアント機器20の構成を説明するための図である。閲覧クライアント機器20は、携帯電話、スマートフォン、タブレットPCなどのコンピュータで実現された可搬型端末機器であり、CPU201、表示部202、入力部203、ネットワークI/F204、メディアドライブ205、記憶部206、メモリ207より構成されている。
なお、CPU201、表示部202、入力部203、ネットワークI/F204、メディアドライブ205、記憶部206については、第1の実施形態の説明とほぼ同様なので、説明を省略する。
【0163】
メモリ207は、記憶部206によって記憶されたプログラムPtをCPU201が実行するためのワークエリアである。CPU201によってプログラムPtが実行された結果、メモリ207において、コンテンツ情報受信部2071、位置情報取得部2072、オブジェクト位置情報取得部2073、閲覧時位置情報取得部2074、位置情報送信部2075、位置情報比較部2076、地図情報受信部2077、地図情報表示部2078、訪問位置情報格納部2079の機能が実現する。
なお、コンテンツ情報受信部2071、位置情報取得部2072、オブジェクト位置情報取得部2073、閲覧時位置情報取得部2074、位置情報送信部2075、位置情報比較部2076、地図情報受信2077、および訪問位置情報格納部2079については、第1の実施形態の説明とほぼ同様なので、説明を省略する。
【0164】
地図情報表示部2078は、地図情報格納部2063に格納した地図情報MJ、および位置情報比較部276によってマーカーとして比較可能に表示された閲覧時位置情報EPJ、位置情報PJ、およびオブジェクト位置情報OPJと重複して地図情報MJを表示部22に表示する他に、閲覧時位置情報EPJが示す地理上の位置からオブジェクト位置情報OPJが示す地理上の位置へ移動するための経路を算出する経路算出部20781を備える。
【0165】
経路算出部20781は、閲覧時位置情報EPJおよびオブジェクト位置情報OPJがそれぞれ示す経度/緯度の情報から、使用する交通手段の種類に応じて2点間を移動するための種々の経路を算出する。
なお、経路算出部1751による経路の算出手法については、公知の手法を適宜採用することができる。
【0166】
このように、閲覧クライアント機器20において、配信サーバ機器1の機能の一部を実現することによっても、マンガ内の描写のみを頼りに『聖地巡礼』を行なうこと、あるいは店舗の画像等を閲覧した際に即座にアクセス情報を表示することを可能とするコンテンツを配信するコンテンツ配信システムを実現することができる。
また、『聖地巡礼』を行なった行為者に対して特別なサービスを提供することが可能なコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0167】
〈変形例〉
ここまでの説明では、コンテンツ情報CJに配置される記事内容を表現するオブジェクトが画像データであるものとしてきたが、テキストデータ、動画データ、あるいは音楽データをオブジェクトとして配置しても良い。
【0168】
また、ここまでの説明では、隠しコンテンツ情報HCJはコンテンツ情報CJとは別に、配信サーバ機器1から閲覧クライアント機器2へ送信するものとして説明を行なってきたが、コンテンツ情報CJに隠しコンテンツ情報HCJを埋め込む形式で送信しても良い。
また、隠しコンテンツ情報HCJに配置されたオブジェクトにオブジェクト位置情報OPJが付与されており、さらなる『聖地巡礼』へ誘うような内容であっても良い。
また、隠しコンテンツ情報HCJが複数ページを有する構成であっても良い。
【0169】
ここまでの説明では、閲覧クライアント機器2が閲覧時位置情報EPJを取得後位置情報PJの取得を繰り返し、該位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとを比較することにより、該閲覧クライアント機器2のユーザがオブジェクト位置情報OPJの示す地理上の位置に辿り着いたか否かを判定する構成を有していたが、ユーザがコンテンツ情報CJを繰り返し閲覧するのに合わせて閲覧時位置情報EPJの取得を繰り返し、該閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJとを比較することにより、該閲覧クライアント機器2のユーザがオブジェクト位置情報OPJの示す地理上の位置に辿り着いたか否かを判定するようにしても良い。
【0170】
ここまでの説明では、閲覧時位置情報EPJとオブジェクト位置情報OPJそれぞれの地理上の二点を包含する地図情報MJを閲覧クライアント機器2で表示すると説明してきたが、閲覧時位置マーカーEP乃至位置マーカーPのみが表示されるように地図情報MJの縮尺を調整しても良い。この場合、閲覧クライアント機器2のユーザが進むべき方向は、閲覧位置情報EPJ乃至位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJが示す位置関係から導き出すことができるので、地図情報表示部278は進行方向を矢印で表現したり、あるいは閲覧時位置マーカーEP乃至位置マーカーPの形状によって進行方向を表現するようにしても良い。
【0171】
ここまでの説明では、位置情報PJとオブジェクト位置情報OPJとが略一致するに際して一律の基準で略一致を判定するよう説明を行ってきたが、オブジェクト位置情報OPJごとに略一致の範囲を異なるようにしても良い。
【符号の説明】
【0172】
1、10 配信サーバ機器
2、20 閲覧クライアント機器
11、21、101、201 CPU
12、22、102、202 表示部
13、23、103、203 入力部
14、24、104、204 ネットワークI/F
15、25、105、205 ディスクドライブ
16、26、106、206 記憶部
17、27、107、207 メモリ
18、28、108、208 ディスク
100 コンテンツ配信システム
161、261 コンテンツ情報格納部
162 隠しコンテンツ情報格納部
163、262 地図情報格納部
171、1071 コンテンツ情報作成部
172、1072 コンテンツ情報送信部
173、1073 位置情報受信部
174、1075 地図情報送信部
271、2071 コンテンツ情報受信部
272、2072 位置情報取得部
273、2073 オブジェクト位置情報取得部
274、2074 閲覧時位置情報取得部
275、2075 位置情報送信部
276、1074、2076 位置情報比較部
277、2077 地図情報受信部
278、2078 地図情報表示部
279、1076、2079 訪問位置情報格納部
1711、10711 オブジェクト位置情報付与部
1741、10741、20781 経路算出部
CJ コンテンツ情報
EP 閲覧時マーカー
EPJ 閲覧時位置情報
HCJ 隠しコンテンツ情報
MJ 地図情報
N ネットワーク
OP オブジェクト位置マーカー
OPJ オブジェクト位置情報
P 位置情報マーカー
PJ 位置情報
Ps、Pt プログラム
RJ 経路情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ配信システムであって、
記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納手段と、
地理上の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、
前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定手段と、
前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得手段と、
前記オブジェクト位置情報取得時の位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得手段と、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置を包含する前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記地図情報表示手段が、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、
を特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出手段と、
前記経路算出手段が算出した前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に前記コンテンツ記事内容表示手段によって記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項5に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、
所望に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記サーバ機器であって、
記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納手段と、
前記クライアント機器に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項8】
請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、
前記コンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手段と、
前記コンテンツ情報に配置される前記オブジェクトに該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与するオブジェクト位置情報付与手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項9】
請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、
地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記クライアント機器から送信されたコンテンツ情報閲覧時の地理上の位置情報である閲覧時位置情報および該コンテンツ情報に配置されたオブジェクトに付与された地理上の位置情報であるオブジェクト位置情報が示す地理上の位置を包含する前記地図情報を前記クライアント機器に送信する地図情報送信手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項10】
請求項9に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、
前記クライアント機器から送信された閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置から前記オブジェクト位置情報が示す地理上の位置までの経路を算出する経路算出手段と、
前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に付与する経路付与手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項11】
請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、
前記クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合にクライアント機器にて記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段と、
前記クライアント機器に前記隠しコンテンツ情報を送信する隠しコンテンツ情報送信手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項12】
請求項7に記載のコンテンツ配信システムのサーバ機器であって、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、
前記地図情報に前記訪問位置情報を付与する訪問位置情報付与手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのサーバ機器。
【請求項13】
サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記クライアント機器であって、
前記サーバ機器から送信された記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
地理上の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、
前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定手段と、
前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得手段と、
前記オブジェクト位置情報取得時の位置情報を取得する閲覧時位置情報取得手段と、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項14】
請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報を前記サーバ機器へ送信する位置情報送信手段と、
前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報の送信に基づいて前記サーバ機器から送信された地図情報を受信する地図情報受信手段と、
前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項15】
請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記地図情報表示手段が、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、
を特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項16】
請求項14に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出手段と、
前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項17】
請求項13に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較手段と、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に隠しコンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項18】
請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記コンテンツ情報受信手段は、前記コンテンツ情報受信時に該コンテンツ情報と関連付けられた前記隠しコンテンツ情報を受信すること、
を特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項19】
請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記サーバ機器に対して隠しコンテンツ情報の送信を要求する隠しコンテンツ情報要求手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項20】
請求項17に記載のコンテンツ配信システムのクライアント機器であって、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として格納する訪問位置情報格納手段と、
所望に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムのクライアント機器。
【請求項21】
コンテンツ配信システムにおける位置情報表示方法であって、
記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納工程と、
地理上の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示工程と、
前記コンテンツ記事内容表示工程において表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定工程と、
前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得工程と、
前記オブジェクト位置情報取得時の地理上の位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得工程と、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示工程と、
を有することを特徴とするコンテンツ配信システムにおける位置情報表示方法。
【請求項22】
サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記サーバ機器として、CPUと記憶手段とを備えたコンピュータを動作させるプログラムであって、
前記記憶手段に、記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を格納するコンテンツ情報格納ステップと、
前記クライアント機器に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信ステップと、
を前記CPUが前記記憶手段において実行することを特徴とするプログラム。
【請求項23】
請求項22に記載のプログラムであって、
前記コンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成ステップと、
前記コンテンツ情報に配置される前記オブジェクトに該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与するオブジェクト位置情報付与ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項24】
請求項22に記載のプログラムであって、
前記記憶手段に、地図情報を格納する地図情報格納ステップと、
前記クライアント機器から送信されたコンテンツ情報閲覧時の地理上の位置情報である閲覧時位置情報と該コンテンツ情報に配置されたオブジェクトに付与された地理上の位置情報であるオブジェクト位置情報とが示す地理上の位置を包含する前記地図情報を前記クライアント機器に送信する地図情報送信ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のプログラムであって、
前記クライアント機器から送信された閲覧時位置情報とオブジェクト位置情報とに基づいて、
前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出ステップと、
前記経路算出手段が算出した経路を前記地図情報に付与する経路付与ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項26】
請求項22に記載のプログラムであって、
前記クライアント機器から送信された位置情報とオブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較ステップと、
前記記憶手段を、前記位置情報比較ステップによる比較の結果前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合にクライアント機器にて記事内容が表示される隠しコンテンツ情報を格納する隠しコンテンツ情報格納手段として動作させる隠しコンテンツ情報格納ステップと、
前記クライアント機器に前記隠しコンテンツ情報を送信する隠しコンテンツ情報送信ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項27】
請求項26に記載のプログラムであって、
前記位置情報比較ステップによる比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として前記記憶手段に格納する訪問位置情報格納ステップと、
前記地図情報に前記訪問位置情報を付与する訪問位置情報付与ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項28】
サーバ機器と、該サーバ機器と通信可能に接続されたクライアント機器と、からなるコンテンツ配信システムの前記クライアント機器として、CPUと記憶手段と表示手段と操作手段と位置情報取得手段と、を備えたコンピュータを動作させるプログラムであって、
前記サーバ機器から送信された記事内容を表現するオブジェクトを配置したコンテンツ情報であって、前記オブジェクトが該オブジェクトに関連する地理上の位置情報を付与されているコンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信ステップと、
前記位置情報取得手段により、地理上の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記表示手段により、前記コンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示ステップと、
前記操作手段により、前記コンテンツ記事内容表示手段によって表示された所望の記事内容を指定するコンテンツ記事内容指定ステップと、
前記指定された記事内容を表現するオブジェクトに付与された地理上の位置情報を取得するオブジェクト位置情報取得ステップと、
前記オブジェクト位置情報取得時に取得した位置情報を閲覧時位置情報として取得する閲覧時位置情報取得ステップと、
前記表示手段により、前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較可能に表示する位置情報表示ステップと、
を前記CPUが前記記憶手段において実行することを特徴とするプログラム。
【請求項29】
請求項28に記載のプログラムであって、
前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報を前記サーバ機器へ送信する位置情報送信ステップと、
前記閲覧時位置情報およびオブジェクト位置情報の送信に基づいて前記サーバ機器から送信された地図情報を受信する地図情報受信ステップと、
前記表示手段により、前記地図情報、および前記地図情報に基づく地図上に前記閲覧時位置情報が示す地理上の位置およびオブジェクト位置情報が示す地理上の位置にマーカーを表示する地図情報表示ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項30】
請求項29に記載のプログラムであって、
前記地図情報表示ステップが、前記地図情報に基づく地図の表示をオン/オフ可能とすること、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項31】
請求項29に記載のプログラムであって、
前記閲覧時位置情報と前記オブジェクト位置情報とに基づいて、前記閲覧時位置情報が示す位置から前記オブジェクト位置情報が示す位置までの経路を算出する経路算出ステップと、
前記表示手段により、前記経路算出ステップが算出した経路を前記地図情報に基づく地図上に表示する経路表示ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項32】
請求項28に記載のプログラムであって、
前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とを比較する位置情報比較ステップと、
前記表示手段により、前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に隠しコンテンツ情報の記事内容を表示するコンテンツ記事内容表示ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項33】
請求項32に記載のプログラムであって、
前記位置情報比較ステップによる比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記サーバ機器に対して隠しコンテンツ情報の送信を要求する隠しコンテンツ情報要求ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項34】
請求項32に記載のプログラムであって、
前記位置情報比較手段による比較の結果、前記位置情報と前記オブジェクト位置情報とが略一致した場合に、前記位置情報を訪問位置情報として前記記憶手段に格納する訪問位置情報格納ステップと、
前記表示手段により、前記操作手段の操作に応じて地図上に前記訪問位置情報を表示する訪問位置情報表示ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−182517(P2012−182517A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42047(P2011−42047)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】