説明

コンディショナルな方法で所望の分子に結合するアミノ酸配列

本発明は、血清アルブミンなどの血清タンパク質に結合するアミノ酸配列;そのようなアミノ酸配列を含む、または本質的にそれからなるタンパク質およびポリペプチド;そのようなアミノ酸配列、タンパク質またはポリペプチドをコードする核酸;そのようなアミノ酸配列、タンパク質およびポリペプチドを含む組成物、および具体的には医薬組成物;ならびにそのようなアミノ酸配列、タンパク質およびポリペプチドの使用に関するもので、異なる生理学的状況において本質的にコンディショナルである、例えば、酸性条件下では、pH中性条件下とは異なる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の分子に対して向けられたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が:
a)第1の生物学的条件下で、10−5moles/liter以下の解離定数(K)で、および/または少なくとも10M-1の結合親和性(K)で前記所望の分子に結合し;および
b)第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記所望の分子に結合する解離定数よりも少なくとも10倍を超える解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項2】
請求項1に記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記所望の分子に結合する解離定数よりも少なくとも100倍以上である解離定数(K)で、前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項3】
請求項1に記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記所望の分子に結合する解離定数よりも少なくとも1000倍以上である解離定数(K)で、前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第1の生物学的条件下で、10−6moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第1の生物学的条件下で、10−7moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第1の生物学的条件下で、10−8moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、10−6moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、10−5moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、10−4moles/liter以下の解離定数(K)で前記所望の分子に結合する、アミノ酸配列。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が、第1の生理学的なコンパートメントまたは体液において広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件が、第2の生理学的なコンパートメントまたは体液において広く認められる生理学的条件を含み、該第1および第2の生理学的なコンパートメントが、正常な生理学的条件下において、細胞膜、細胞内小胞の壁または細胞内コンパートメントの壁、または血管の壁などの少なくとも1つの生体膜により隔てられる、アミノ酸配列。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの細胞の外で広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件が前記細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの組織または細胞において広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第2の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の細胞の少なくとも1つの細胞内コンパートメントにおいて広く認められる生理学的条件を含み、前記第1の生物学的条件が前記細胞の外において広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の細胞の少なくとも1つの細胞内コンパートメントにおいて広く認められる生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる生理学的条件を含み、第2の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の細胞の少なくとも1つのエンドソーム、リポソーム、ピノソームのコンパートメント、または前記ヒトまたは動物の身体の細胞に存在する他の小胞において広く認められる生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列は該ヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの細胞により(例えば、インターナリゼーション、ピノサイトーシス、エンドサイトーシス、トランスサイトーシス、エキソサイトーシスファゴサイトーシスまたは細胞中への取り込みまたはインターナリゼーションの同様の機構により)取り込まれることができ、ここで前記第1の生物学的条件は、該アミノ酸配列が該細胞中に取り込まれる前に存在する生理学的条件を含み、および該第2の生物学的条件は、該アミノ酸配列が該細胞中に取り込まれた後に存在する生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる目的とする、または所望の分子に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞に関する細胞外条件を含み、該第2の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる目的とする、または所望の分子に対して向けられ(directed)、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる血清タンパク質に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、該血清タンパク質の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、血清アルブミンに対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、血清アルブミンの再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項21】
請求項1〜17のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる目的とする、または所望の分子に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、該目的とする、または所望の化合物の再循環に関与する動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の細胞表面またはすぐ周辺において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、前記細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項22】
請求項1〜17または21のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記細胞による再循環にさらされる細胞の表面上のタンパク質またはポリペプチドに対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の前記細胞のすぐ周辺において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、前記細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項23】
請求項1〜17、21または22のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記細胞による再循環にさらされる細胞の表面上の受容体に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、該動物またはヒトの身体の前記細胞のすぐ周辺において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、前記細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件と前記第2の生物学的条件が以下の因子:pH、イオン強度、およびプロテアーゼ依存性のいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つまたは実質的にすべてにおいて異なる、アミノ酸配列。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.0を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が7.0未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.1を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.7未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.5未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2〜7.4の範囲の生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.0〜6.5の範囲の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項29】
請求項1〜20または24〜27のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、血清タンパク質、具体的にはヒト血清タンパク質に対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項30】
請求項1〜20または24〜29のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、再循環にさらされる、血清タンパク質、具体的にはヒト血清タンパク質に対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項31】
請求項1〜20または24〜30のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、血清アルブミン、具体的にはヒト血清アルブミンに対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項32】
請求項1〜20または24〜31のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、ヒト血清アルブミンおよび少なくとも1つの他の哺乳動物種からの血清アルブミンに対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項33】
請求項1〜20または24〜32のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、ヒト血清アルブミンならびにマウス、ラット、ウサギおよび霊長類からなる群から選ばれる少なくとも1つの他の哺乳動物種からの血清アルブミンに対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項34】
請求項1〜20または24〜33のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、ヒト血清アルブミンならびにマカク属(具体的には、カニクイザル(Macaca fascicularis)および/またはアカゲザル(Macaca mulatto)など)およびヒヒ(チャクマヒヒ)からのサルからなる群から選ばれる少なくとも1種の他の霊長類からの血清アルブミンに対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項35】
請求項1〜18または21〜28のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、細胞表面タンパク質に対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項36】
請求項1〜18、21〜28または35のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、受容体に対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項37】
請求項1〜18、21〜28、35〜36のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、細胞表面タンパク質、および具体的には再循環にさらされる受容体に対して向けられる、アミノ酸配列。
【請求項38】
請求項1〜37のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、免疫グロブリンフォールドを有するタンパク質およびポリペプチド;限定はされないが、プロテインAドメイン、テンダミスタット、フィブロネクチン、リポカイン、CTLA−4、T細胞受容体、デザインアンキリンリピートおよびPDZドメインを含む、免疫グロブリン以外の他のタンパク質骨格に基づく分子、ならびに限定はされないが、DNAまたはRNAのアプタマーを含むDNAまたはRNAに基づく結合成分からなる群;またはそのようなタンパク質またはポリペプチドの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体または誘導体からなる群から選ばれる、アミノ酸配列。
【請求項39】
請求項1〜38のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、3つの相補性決定領域により互いに隔てられた4つのフレームワーク領域を含む、または、それから本質的になる群から;またはそのようなタンパク質もしくはポリペプチドの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体より選ばれる、アミノ酸配列。
【請求項40】
請求項1〜39のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、抗体および抗体フラグメント、抗体または抗体フラグメントに由来する結合ユニットおよび結合分子、ならびに抗体フラグメント、結合ユニットまたは結合分子からなる群から;または前記のいずれかの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体より選ばれる、アミノ酸配列。
【請求項41】
請求項1〜40のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、重鎖可変ドメイン、軽鎖可変ドメイン、ドメイン抗体ならびにドメイン抗体としての使用に適するタンパク質およびペプチド、単一ドメイン抗体ならびに単一ドメイン抗体としての使用に適するタンパク質およびペプチド、ナノボディ(登録商標)およびdAbs(商標)からなる群から;または前記のいずれかの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体より選ばれる、アミノ酸配列。
【請求項42】
請求項1〜41のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、4と500の間のアミノ酸残基、好ましくは5と300の間のアミノ酸残基、より好ましくは10と200の間のアミノ酸残基、例えば20と150の間のアミノ酸残基、例えば約30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130または140のアミノ酸残基を含む、アミノ酸配列。
【請求項43】
請求項1〜42いずれかに記載のアミノ酸配列であって、(ジスルフィド架橋/結合の有無にかかわらず)単一のアミノ酸鎖を含む、アミノ酸配列。
【請求項44】
請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列を含む化合物。
【請求項45】
請求項44に記載の化合物であって、前記化合物がさらに少なくとも1つのさらなる成分または結合ユニットを含む、化合物。
【請求項46】
請求項44または45に記載の化合物であって、前記化合物が請求項1〜43のいずれかに記載の2つ(またはそれ以上)のアミノ酸配列、および場合により、少なくとも1つのさらなる成分または結合ユニットをさらに含む、化合物。
【請求項47】
請求項46に記載の化合物であって、前記化合物が、同じ所望の分子に対して、または、同じ所望の分子の異なる部分または同じ所望の分子上のエピトープに対して向けられる、請求項1〜43のいずれかに記載の2つ(またはそれ以上)のアミノ酸配列を含む、化合物。
【請求項48】
請求項46に記載の化合物であって、前記化合物が、2つ(またはそれ以上)の異なる所望の分子に対して向けられる請求項1〜43のいずれかに記載の2つ(またはそれ以上)のアミノ酸配列を含む、化合物。
【請求項49】
請求項47記載の化合物であって、前記化合物が、2つ(またはそれ以上)の異なる所望の分子に対して向けられる請求項1〜43のいずれかに記載の2(またはそれ以上)のアミノ酸配列を含み、前記化合物がさらに該第1の生物学的条件下で両方の(またはすべての)所望の分子に結合する、化合物。
【請求項50】
請求項47記載の化合物であって、前記化合物が、2つ(またはそれ以上)の異なる所望の分子に対して向けられる請求項1〜43のいずれかに記載の2つ(またはそれ以上)のアミノ酸配列を含み、前記化合物がさらに該第1の生物学的条件下で該所望の分子の少なくとも1つ(またはそれ以上);および該第2の生物学的条件下で該所望の分子の少なくとも1つ(またはそれ以上)に結合する、化合物。
【請求項51】
請求項44〜50のいずれかに記載の化合物であって、前記化合物中に存在する請求項1〜43のいずれかにに記載のアミノ酸配列の少なくとも1つが血清タンパク質に対して向けられる、化合物。
【請求項52】
請求項51記載の化合物であって、前記化合物中に存在する請求項1〜43のいずれかにに記載のアミノ酸配列の少なくとも1つが、血清アルブミン、IgGおよびトランスフェリンからなる群から選ばれる血清タンパク質に対して向けられる、化合物。
【請求項53】
請求項44〜52のいずれかに記載の化合物であって、前記さらなる成分または(存在する場合には)結合ユニットが治療用成分または結合ユニットである、化合物。
【請求項54】
請求項53記載の化合物であって、前記治療用成分が、小分子、ポリヌクレオチド、ポリペプチドまたはペプチドからなる群の少なくとも1つから選択される、化合物。
【請求項55】
融合タンパク質またはコンストラクトである、請求項44〜54のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項56】
請求項55記載の化合物であって、前記融合タンパク質またはコンストラクトにおいて、請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列が、少なくとも1つの治療成分に直接的に連結している、またはリンカーもしくはスペーサーを介して少なくとも1つの治療成分に連結している(および/または少なくとも1つの治療用成分を取り込む)、化合物。
【請求項57】
該治療用成分が免疫グロブリン配列またはそのフラグメントを含む、請求項44〜56のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項58】
該治療用成分が(単一の)ドメイン抗体またはナノボディを含む、請求項57記載の化合物。
【請求項59】
ナノボディである請求項1〜43のいずれかに記載の少なくとも少なくとも1つのアミノ酸配列および少なくとも1つのさらなるナノボディを含む、多価および多特異的なナノボディコンストラクト。
【請求項60】
請求項59記載の多価および多特異的なナノボディコンストラクトであって、ナノボディである請求項1〜43のいずれかに記載の該アミノ酸配列が、少なくとも1つのさらなるナノボディに直接的に連結している、またはリンカーもしくはスペーサーを介して少なくとも1つのさらなるナノボディに連結している、ナノボディコンストラクト。
【請求項61】
請求項42記載の多価および多特異的なナノボディコンストラクトであって、ナノボディである請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列が、リンカーまたはスペーサーを介して少なくとも1つのさらなるナノボディに連結しており、かつ該リンカーがアミノ酸配列である、ナノボディコンストラクト。
【請求項62】
請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項44〜58のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項59〜62のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディをコードするヌクレオチド配列または核酸。
【請求項63】
請求項62に記載のヌクレオチド配列または核酸を含む宿主または宿主細胞、および/または請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項44〜58のいずれかに一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項59〜62のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディをコードするヌクレオチド配列または核酸を発現する(または発現できる)宿主または宿主細胞。
【請求項64】
請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項44〜58のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項59〜62のいずれかに一項に記載の多価および多特異的なナノボディを調製するための方法であって、その方法が、請求項63記載の宿主細胞が、請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項44〜58のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項59〜62のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディを産生する条件下で前記宿主細胞を培養または維持する工程を含み、および場合により、そのようにして産生された請求項1〜43のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項44〜58のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項59〜62のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディを単離する工程をさらに含む、方法。
【請求項65】
血清タンパク質に対して向けられたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が:
a)第1の生物学的条件下で、10−5moles/liter以下の解離定数(K)で、および/または少なくとも10M-1の結合親和性(K)で血清タンパク質に結合し;および
b)第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記血清タンパク質に結合する解離定数よりも少なくとも10倍を超える解離定数(K)で血清タンパク質に結合する、
アミノ酸配列。
【請求項66】
請求項65記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記血清タンパク質に結合する解離定数よりも少なくとも100倍を超える解離定数(K)で血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項67】
請求項65または66記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記血清タンパク質に結合する解離定数よりも少なくとも1000倍を超える解離定数(K)で血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項68】
請求項65〜67のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で、10−6moles/liter以下の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項69】
請求項65〜68のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で、10−7moles/liter以下の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項70】
請求項65〜69のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記前記第1の生物学的条件下で、10−8moles/liter以下の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項71】
請求項65〜70のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記第2の生物学的条件下で、10−6moles/liter以上の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項72】
請求項65〜71のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記第2の生物学的条件下で、10−5moles/liter以上の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項73】
請求項65〜72のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が前記第2の生物学的条件下で、10−4moles/liter以上の解離定数(K)で前記血清タンパク質に結合する、アミノ酸配列。
【請求項74】
請求項65〜73のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が、第1の生理学的なコンパートメントまたは体液において広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件が、第2の生理学的なコンパートメントまたは体液において広く認められる生理学的条件を含み、該第1および第2の生理学的なコンパートメントが、正常な生理学的条件下において、細胞膜、細胞内小胞または細胞内コンパートメントの壁、または血管の壁などの少なくとも1つの生体膜により隔てられる、アミノ酸配列。
【請求項75】
請求項65〜74のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの細胞の外で広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件が前記細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項76】
請求項65から75のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる生理学的条件を含み、前記第2の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの組織または細胞において広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項77】
請求項65〜76のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる条件を含み、前記第2の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の細胞の少なくとも1つの細胞内コンパートメントにおいて広く認められる生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項78】
請求項65〜77のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件がヒトまたは動物の身体の血流またはリンパ系において広く認められる条件を含み、前記第2の生物学的条件が前記ヒトまたは動物の身体の細胞の少なくとも1つのエンドソーム、リポソーム、ピノソームのコンパートメント、または前記ヒトまたは動物の身体の細胞中に存在する他の小胞において広く認められる生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項79】
請求項65〜78のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が該ヒトまたは動物の身体の少なくとも1つの細胞により(例えば、インターナリゼーション、ピノサイトーシス、エンドサイトーシス、トランスサイトーシス、エキソサイトーシスファゴサイトーシスまたは前記細胞中への取り込みまたはインターナリゼーションの同様の機構により)取り込まれることができ、ここで前記第1の生物学的条件は、該アミノ酸配列が該細胞中に取り込まれる前に存在する生理学的条件を含み、および該第2の生物学的条件は、該アミノ酸配列が該細胞中に取り込まれた後に存在する生理学的条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項80】
請求項65〜79のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる目的とする、または所望の分子に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞に関する細胞外条件を含み、該第2の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項81】
請求項65〜80のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる目的とする、または所望の血清タンパク質に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、該所望の化合物の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項82】
請求項65〜81のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、再循環にさらされる血清タンパク質に対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、該血清タンパク質の再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項83】
請求項65〜82のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が血清アルブミンに対して向けられ、ここで該第1の生物学的条件が、動物またはヒトの身体の循環において広く認められる条件を含み、該第2の生物学的条件が、血清アルブミンの再循環に関与する該動物またはヒトの身体の少なくとも1つの細胞の中で広く認められる条件を含む、アミノ酸配列。
【請求項84】
請求項65〜74のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.0を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が7.0未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項85】
請求項65〜74または84のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.1を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.7未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項86】
請求項65〜74、84または85のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.5未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項87】
請求項65〜74または84〜86のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2〜7.4の範囲の生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.0〜6.5の範囲の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項88】
再循環にさらされる血清タンパク質に対して向けられる、請求項65〜87のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項89】
ヒト血清タンパク質に対して向けられる、請求項65〜88のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項90】
ヒト血清アルブミンおよび少なくとも1種の他の哺乳動物からの血清アルブミンに対して向けられる、請求項65〜89のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項91】
ヒト血清アルブミンならびにマウス、ラット、ウサギおよび霊長類からなる群から選ばれる少なくとも1つ他の哺乳動物種からの血清アルブミンに対して向けられる、請求項65〜90のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項92】
ヒト血清アルブミンならびにマカク属(具体的には、カニクイザル(Macaca fascicularis)および/またはアカゲザル(Macaca mulatto)など)およびヒヒ(チャクマヒヒ)からのサルからなる群から選ばれる少なくとも1種の他の霊長類からの血清アルブミンに対して向けられる、請求項65〜90のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項93】
該アミノ酸配列が前記血清タンパク質分子に結合する、またはそうでなければ会合する場合、前記血清タンパク質分子の半減期が(有意に)低下しないように、前記血清タンパク質に結合する、またはそうでなければ会合する、請求項65〜91のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項94】
FcRnに結合できる血清タンパク質に結合する請求項65〜92のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、該アミノ酸配列が前記血清タンパク質分子に結合する、またはそうでなければ会合する場合、前記血清タンパク質分子のFcRnに対する結合が(有意に)低下または阻害しないように、前記アミノ酸配列が前記血清タンパク質に結合する、またはそうでなければ会合する、アミノ酸配列。
【請求項95】
前記血清タンパク質のFcRnへの結合に関与しない前記血清タンパク質のアミノ酸残基に結合できる、請求項94記載のアミノ酸配列。
【請求項96】
免疫グロブリンフォールドを有するペプチドおよびタンパク質;限定はされないが、プロテインAドメイン、テンダミスタット、フィブロネクチン、リポカイン、CTLA−4、T細胞受容体、デザインアンキリンリピートおよびPDZドメインを含む、免疫グロブリン以外の他のタンパク質骨格に基づく分子、ならびに限定はされないが、DNAまたはRNAのアプタマーを含むDNAまたはRNAに基づく結合成分からなる群;またはそのようなタンパク質もしくはポリペプチドの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体または誘導体からなる群から選ばれる、請求項65〜95のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項97】
3つの相補性決定領域により互いに隔てられた4つのフレームワーク領域を含む、または、それから本質的になる群から選ばれる;またはそのようなタンパク質もしくはポリペプチドの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体から選ばれる、請求項65〜96のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項98】
抗体および抗体フラグメント、抗体または抗体フラグメントに由来する結合ユニットおよび結合分子、ならびに抗体フラグメント、結合ユニットまたは結合分子からなる群から;または前記のいずれかの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体から選ばれる、請求項65〜97のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項99】
重鎖可変ドメイン、軽鎖可変ドメイン、ドメイン抗体ならびにドメイン抗体としての使用に適切なタンパク質およびペプチド、単一ドメイン抗体ならびに単一ドメイン抗体としての使用に適するタンパク質およびペプチド、ナノボディ(登録商標)およびdAbs(商標)からなる群から;または前記のいずれかの適切な部分、フラグメント、アナログ、ホモログ、オルソログ、変異体もしくは誘導体から選ばれる、請求項65〜98のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項100】
4と500の間のアミノ酸残基、好ましくは5と300の間のアミノ酸残基、より好ましくは10と200の間のアミノ酸残基、例えば20と150の間のアミノ酸残基、例えば約30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130または140のアミノ酸残基を含む、請求項65から99のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項101】
(ジスルフィド架橋/結合の有無にかかわらず)単一のアミノ酸鎖を含む、請求項65〜100のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項102】
該アミノ酸配列が前記霊長類において前記血清タンパク質に結合する、またはそうでなければ会合する場合、前記アミノ酸配列が、前記霊長類における前記血清タンパク質の自然血清半減期の少なくとも50%の血清半減期を呈するように、少なくとも1つ霊長類種の血清タンパク質に結合する、またはそうでなければ会合する、請求項65〜101のいずれかに記載のアミノ酸配列。
【請求項103】
請求項102記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記霊長類における前記血清タンパク質の自然血清半減期の少なくとも60%の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項104】
請求項102または103記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記霊長類における前記血清タンパク質の自然血清半減期の少なくとも80%の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項105】
請求項102〜104のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が、前記霊長類における前記血清タンパク質の自然血清半減期の少なくとも90%の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項106】
請求項65〜105のいずれかに記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が少なくとも4日の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項107】
請求項106記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が少なくとも7日の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項108】
請求項106または107に記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が少なくとも9日の血清半減期を呈する、アミノ酸配列。
【請求項109】
請求項65〜108のいずれかに一項に記載のアミノ酸配列を含む化合物。
【請求項110】
請求項109に記載の化合物であって、前記化合物がさらに少なくとも1つの治療用成分を含む、化合物。
【請求項111】
請求項109または101に記載の化合物であって、前記化合物が、請求項65〜101のいずれかに記載の少なくとも1つのアミノ酸配列、(治療用成分を形成しうる、または形成することのない)所望の分子に対して向けられる請求項1〜43に記載の少なくとも1つのアミノ酸配列、および場合によりさらに少なくとも1つの治療用成分を含む、化合物。
【請求項112】
請求項111に記載の化合物であって、前記化合物が、さらに該第1の生物学的条件下で該血清タンパク質および前記少なくとも1つの所望の分子の両方に結合する、化合物。
【請求項113】
請求項111に記載の化合物であって、前記化合物が、さらに、該第1の生物学的条件下で該血清タンパク質に、および該第2の生物学的条件下で前記少なくとも1つの所望の分子に結合する、化合物。
【請求項114】
請求項111に記載の化合物であって、前記化合物が、さらに該第1の生物学的条件下で前記少なくとも1つの所望の分子に、および該第2の生物学的条件下で該血清タンパク質に結合する、化合物。
【請求項115】
請求項110〜114のいずれかに記載の化合物であって、前記治療用成分が、小分子、ポリヌクレオチド、ポリペプチドまたはペプチドからなる群の少なくとも1つから選択される、化合物。
【請求項116】
融合タンパク質またはコンストラクトである、請求項109〜115のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項117】
請求項116に記載の化合物であって、前記融合タンパク質またはコンストラクトにおいて、請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列が、該少なくとも1つの治療用成分に直接的に連結している、またはリンカーもしくはスペーサーを介して該少なくとも1つの治療用成分に連結している(および/または少なくとも1つの治療用成分を取り込む)、化合物。
【請求項118】
請求項110から117のいずれか一項に記載の化合物であって、該治療用成分が免疫グロブリン配列またはそのフラグメントを含む、化合物。
【請求項119】
請求項118に記載の化合物であって、該治療用成分が少なくとも1つの(単一の)ドメイン抗体またはナノボディを含む、化合物。
【請求項120】
ナノボディである請求項65〜108のいずれかに記載の少なくとも1つのアミノ酸配列および少なくとも1つのさらなるナノボディを含む、多価および多特異的なナノボディコンストラクト。
【請求項121】
請求項120に記載の多価および多特異的なナノボディコンストラクトであって、ナノボディである請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列が、該少なくとも1つのさらなるナノボディに直接的に連結している、またはリンカーもしくはスペーサーを介して該少なくとも1つのさらなるナノボディに連結している、ナノボディコンストラクト。
【請求項122】
請求項121に記載の多価および多特異的なナノボディコンストラクトであって、ナノボディである請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列が、リンカーまたはスペーサーを介して該少なくとも1つのさらなるナノボディに連結しており、該リンカーがアミノ酸配列である、ナノボディコンストラクト。
【請求項123】
請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディ、をコードするヌクレオチド配列または核酸。
【請求項124】
請求項123に記載のヌクレオチドまたは核酸を含む宿主または宿主細胞、および/または請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディ、を発現する(または発現できる)宿主または宿主細胞。
【請求項125】
請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディを調製するための方法であって、その方法が、請求項124記載の宿主細胞が請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディを産生または発現する条件下で該宿主細胞を培養または維持する工程を含み、および場合により、そのようにして産生された請求項65〜108のいずれかに記載のアミノ酸配列、または請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物のアミノ酸配列、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディ、を単離する工程をさらに含む、方法。
【請求項126】
請求項65〜108のいずれか一項に記載のアミノ酸配列、請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディからなる群から選択される1つ以上を含む医薬組成物であって、前記医薬組成物が前記霊長類における前記血清タンパク質の該自然半減期の少なくとも50%の間隔で霊長類への投与のために適している、医薬組成物。
【請求項127】
少なくとも1つの医薬に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤をさらに含む、請求項126に記載の医薬組成物。
【請求項128】
霊長類への投与を目的とした医薬品製造のための、請求項65〜108のいずれか一項に記載のアミノ酸配列、請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディのいずれかの使用であって、前記医薬品は前記霊長類における前記血清タンパク質の該自然半減期の少なくとも50%の間隔で投与される、使用。
【請求項129】
該霊長類がヒトである、請求項128記載の使用。
【請求項130】
該医薬品が少なくとも7日の間隔で投与される、請求項129記載の使用。
【請求項131】
請求項65〜108のいずれか一項に記載のアミノ酸配列、請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディのいずれかをそれを必要とする霊長類へ投与することを含む処置の方法であって、前記投与が前記霊長類における前記血清タンパク質の自然半減期の少なくとも50%の間隔で生じる、方法。
【請求項132】
該霊長類がヒトである、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
該医薬品が少なくとも7日の間隔で投与される、請求項132に記載の使用。
【請求項134】
治療薬の該血清中半減期を延長または増大させるための方法であって、該治療薬を該アミノ酸配列、化合物、または多価および多特異的なナノボディに結合させる、あるいはそうでなければ会合させるように、該治療薬を、請求項65〜108のいずれか一項に記載のアミノ酸配列、請求項109〜119のいずれか一項に記載の化合物、または請求項120〜122のいずれか一項に記載の多価および多特異的なナノボディのいずれかと接触させる工程を含む、方法。
【請求項135】
該治療薬が生物学的治療薬である、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
請求項135に記載の方法であって、該生物学的治療薬がペプチドまたはポリペプチドであり、該治療薬を接触させる工程が、該ペプチドまたはポリペプチドを該アミノ酸配列、化合物、または多価および多特異的なナノボディに連結させることによる融合タンパク質を調製する工程を含む、方法。
【請求項137】
請求項134から136のいずれかに記載の方法であって、該治療薬を該アミノ酸配列、化合物、または多価および多特異的なナノボディに結合させる、あるいはそうでなければ会合させた後に霊長類に該治療薬を投与することをさらに含む、方法。
【請求項138】
請求項137に記載の方法であって、該霊長類における該治療薬の該血清半減期が、治療薬それ自体の該半減期の少なくとも1.5倍である、方法。
【請求項139】
請求項138に記載の方法であって、該霊長類における該治療薬の該血清半減期が、治療薬それ自体の該半減期と比較して少なくとも1時間増大する、方法。
【請求項140】
所望の分子に対して向けられたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が:
a)第1の生物学的条件下で、10−6moles/liter以上のkoff速度で前記所望の分子に結合し;および
b)第2の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第1の生物学的条件下で前記所望の分子に結合するkoff速度よりも少なくとも2倍を超えるkoffで所望の分子に結合する、
アミノ酸配列。
【請求項141】
該koff速度が5倍を超える、請求項140記載のアミノ酸配列。
【請求項142】
該koff速度が10倍を超える、請求項140記載のアミノ酸配列。
【請求項143】
該koff速度が100倍を超える、請求項140記載のアミノ酸配列。
【請求項144】
該koff速度が1000倍を超える、請求項140記載のアミノ酸配列。
【請求項145】
請求項140記載のアミノ酸配列であって、該アミノ酸配列が、該第2の生物学的条件下で、該所望の分子に結合しない、アミノ酸配列。
【請求項146】
所望の分子に対して向けられたアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列が:
a)第2の生物学的条件下で、10−6moles/liter以上のkoff速度で前記所望の分子に結合し;および
b)第1の生物学的条件下で、前記アミノ酸配列が前記第2の生物学的条件下で前記所望の分子に結合するkoff速度よりも少なくとも2倍を超えるkoffで所望の分子に結合する、
アミノ酸配列。
【請求項147】
該koff速度が5倍を超える、請求項146記載のアミノ酸配列。
【請求項148】
該koff速度が10倍を超える、請求項146記載のアミノ酸配列。
【請求項149】
該koff速度が100倍を超える、請求項146記載のアミノ酸配列。
【請求項150】
該koff速度が1000倍を超える、請求項146記載のアミノ酸配列。
【請求項151】
請求項146に記載のアミノ酸配列であって、該アミノ酸配列が、該第1の生物学的条件下で、該所望の分子に結合しない、アミノ酸配列。
【請求項152】
請求項140〜151に記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件および前記第2の生物学的条件が以下の因子:pH、イオン強度、およびプロテアーゼ依存性のいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つまたは実質的にすべてについて異なる、アミノ酸配列。
【請求項153】
請求項140〜151に記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.0を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が7.0未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項154】
請求項140〜151に記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.1を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が6.0未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項155】
請求項140〜151に記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2を超える生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が5.7未満の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項156】
請求項140〜151に記載のアミノ酸配列であって、前記第1の生物学的条件が7.2〜7.4の範囲の生理学的pHであり、前記第2の生物学的条件が5.0〜6.0の範囲、例えば5.5の生理学的pHである、アミノ酸配列。
【請求項157】
血清タンパク質、具体的にはヒト血清タンパク質に対して向けられる、請求項140〜156に記載のアミノ酸配列。
【請求項158】
再循環にさらされる、血清タンパク質、具体的にはヒト血清タンパク質に対して向けられる、請求項140〜156に記載のアミノ酸配列。
【請求項159】
ヒト血清アルブミンおよび少なくとも一種類の他の哺乳動物種からの血清アルブミンに対して向けられる、請求項140〜158に記載のアミノ酸配列。
【請求項160】
請求項140〜159に記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列がa)ヒト血清アルブミンおよびb)その1つ以上の同じ配列の標的タンパク質に対しても二価または多価であり、または2つ以上の標的タンパク質に結合する場合、1つ以上の異なる配列の標的タンパク質に対しても二価または多価である、アミノ酸配列。
【請求項161】
請求項160記載のアミノ酸配列であって、前記アミノ酸配列がナノボディまたはdAbである、アミノ酸配列。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公表番号】特表2010−505436(P2010−505436A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531851(P2009−531851)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際出願番号】PCT/EP2007/060850
【国際公開番号】WO2008/043822
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(509104997)
【Fターム(参考)】