説明

コンデンサの性能測定装置及び測定方法

【課題】 容量低下のみならず、透過直列抵抗や誘電正接の増加によるコンデンサの劣化を検出することができるコンデンサの性能測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】 定電流源110によりサンプル200を定電流充電する。このときサンプルの端子間電圧の変化をオシロスコープ120により測定する。端子間電圧が非線形素子の影響を受けない所定電圧以下の範囲において、端子間電圧の時間変化を良品の端子間電圧の時間変化と比較して良否判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサの性能測定装置及び測定方法に関し、特に、回路基板上に搭載された状態でコンデンサの性能を測定できるコンデンサの性能測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電解コンデンサは、その名の通り内部に電解液を含ませた紙を挟んで2枚のアルミ箔が巻き込まれている。この電解液が陰極の働きをすることで正極のアルミ箔にある酸化被膜との間に電荷を蓄積する構造である。従って経年変化や温度上昇等により内部の電解液が減少すると電解液(陰極)が接触している正極の面積が減ったり接触が不十分になったりするため、容量の低下や内部抵抗が増加しコンデンサとしての性能が低下する。このような電解コンデンサの性能低下を検出するために、コンデンサの性能測定装置が用いられる。
【0003】
従来のコンデンサの性能測定装置は、コンデンサの端子間電圧が電源投入から所定電圧に達するまでの時間(立上り時間)を測定し、測定した立上り時間が予め設定したしきい値よりも短い場合にコンデンサの性能が劣化していると判定するように構成されている(例えば、特許文献1、2あるいは3参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−323522号公報
【特許文献2】特開平5−215800号公報
【特許文献1】特開平4−30517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(電解)コンデンサの劣化の原因には、静電容量の減少だけでなく、透過直列抵抗(ESR)や誘電正接(タンデルタ:tanδ)の増加によるものがある。しかしながら、従来のコンデンサの性能測定装置は、コンデンサの立上り時間がしきい値より短い場合に、コンデンサが劣化していると判定するため、透過直列抵抗や誘電正接の増加によるコンデンサの劣化を検出することができないという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、透過直列抵抗や誘電正接の増加によるコンデンサの劣化をも検出することができるコンデンサの性能測定装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、コンデンサの性能を測定するコンデンサの性能測定装置において、前記コンデンサに定電流を供給する定電流源と、前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測する電圧計測部と、を備えることを特徴とするコンデンサの性能測定装置が得られる。
【0008】
当該コンデンサの性能測定装置においては、前記電圧計測部が、予め定められた電圧に達するまで前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測する。
【0009】
前記予め定められた電圧は、前記コンデンサを含む回路に含まれる非線形素子の動作電圧よりも低い電圧、例えば0.3Vである。
【0010】
また、本発明によれば、コンデンサの性能を測定するコンデンサの性能測定方法において、前記コンデンサに定電流を供給し、前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測する、ことを特徴とするコンデンサの性能測定方法が得られる。
【0011】
当該コンデンサの性能測定方法においては、予め定められた電圧に達するまで前記コンデンサの端子電圧の時間変化が計測される。
【0012】
前記予め定められた電圧は、前記コンデンサを含む回路に含まれる非線形素子の動作電圧よりも低い電圧、例えば0.3Vである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、静電容量の低下のみならず、透過直列抵抗や誘電正接の増加によるコンデンサの劣化をも検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
まず、本発明の一実施の形態に係るコンデンサの性能測定装置によるコンデンサの性能測定方法の原理を図1を参照して説明する。
【0016】
コンデンサに蓄積される電荷qは、コンデンサの端子間電圧vにそのコンデンサの静電容量cを乗じたものとして表わせる。即ち、q=cv、と表せる。また、コンデンサに蓄積される電荷qは、コンデンサに供給される定電流iにその電流が供給される時間tを乗じたものとして表せる。即ち、q=it、と表せる。
【0017】
これら2つの式から、電圧vを求めると、v=(i/c)t、となる。つまり、コンデンサの端子間電圧vは、傾きi/cを持つ時間tの一次関数となる。また、これを静電容量cの式へ変形すると、c=(it/v)、となる。
【0018】
以上のことから明らかなように、コンデンサに定電流iを供給しつつ、端子間電圧vの変化を時間軸で計測することにより、等価的に静電容量cを測定する事が可能となる。
【0019】
実際の測定は、例えば、図2に示す様な測定装置100を用いて行うことができる。即ち、サンプル(コンデンサ)200に定電流を供給する定電流源110と、サンプル200の端子間電圧の時間変化を観測するオシロスコープ120とにより行うことができる。
【0020】
図3乃至図7に、互いに異なるサンプル200に対して行った観測結果を示す。各図において、サンプルが正常(良品)とみなされる範囲を2本の直線で示してある。
【0021】
図3は、サンプル200が、正常な電解コンデンサ単体の場合の観測結果を示している。
【0022】
図4は、サンプル200が漏れ電流の多い電解コンデンサ単体である場合の観測結果を示している。図4を図3と比較すると、図4のほうが電圧の上昇が緩慢で、図3のものに比べ傾きが10%以上少なく、正常に蓄電が進んでいないことが分かる。
【0023】
図5は、サンプル200として静電容量の極端に抜けたもの(性能劣化したもの)を測定した場合の観測結果を示している。極めて充電時間が短いことから蓄電能力が著しく劣化していることが分かる。
【0024】
図6は、ある回路に組み込まれた状態のコンデンサをサンプル200とした場合の観測結果を示している。ここでの測定電圧(最大充電電圧)は5Vである。この場合、回路に含まれる半導体部品(非線形素子)の影響を受けるため、充電が進むにつれ電圧上昇速度が次第に低下する。そのため、回路に組み込まれた状態のコンデンサは、その良不良の判定ができないように思える。しかし、図6の立上り開始部分を拡大した図7を見ると、端子間電圧が0.3V程度までの電圧変化は直線的である。したがって、回路に含まれる半導体部品の影響を受けない程度の電圧、例えば、0.3V、を測定電圧とすることにより、制度よく良否判定を行うことができる。
【0025】
次に、図8を参照して、本発明の一実施の形態に係るコンデンサ測定装置の構成について詳細に説明する。
【0026】
図8のコンデンサ測定装置800は、A−D変換器801、データ記憶装置802、システム制御装置803、操作パネル804、PC・インタフェース805、測定電圧源806、電圧計測部807、クロック発生器808、液晶表示器809、測定端子810、PC(パーソナルコンピュータ)811、及びデータ比較装置812を備えている。
【0027】
測定端子810は、被測定コンデンサを接続するために使用される。
【0028】
定電圧源806は、電圧計測部807に接続され、測定に用いられる電源(測定電源)を電圧計測部807に供給する。
【0029】
電圧計測部807は、定電圧源806、測定端子810及びA−D変換器801に接続されている。この電圧計測部807は、定電圧源806から供給される測定電源を、被測定コンデンサの仕様に合う電流値(定電流)に調整する電流制限機能を備えている。換言すると、電圧計測部807は、定電流源として機能する。そして、測定電圧源806と電圧計測部807との組み合わせにより、被特定コンデンサに対して定電流・定電圧充電が可能となる。さらにまた、電圧計測部807は、測定端子810に接続される被測定コンデンサの端子間電圧の変化をA−D変換器801の入力レベルに合わせるよう変換するレベルシフターを内蔵している。
【0030】
A−D変換器801は、電圧計測部807、クロック発生器808及びシステム制御装置803に接続されている。このA−D変換器801は、所定のサンプリング周波数で(例えば3.5μsec毎に)、電圧計測部807から入力されるアナログ電圧をデジタルデータへ変換する分解能10ビット程度のA−D変換機能を有している。
【0031】
クロック発生器808は、A−D変換器801に接続され、測定用時間の基準となるクロック信号、例えば20MHz程度の信号を発生する機能を有している。
【0032】
データ記憶装置802は、システム制御装置803に接続され、被測定コンデンサの良否判定の基準として用いられる基本データ(基本特性カーブ)を、複数モデル分格納する機能を有する。基本データは、各モデル毎に、必要十分な所定数(複数)の基本コンデンサの性能(定電流充電に伴う端子間電圧変化)を測定した結果(測定データ)である。
【0033】
システム制御装置803は、コンデンサ測定装置800に内蔵される全ての構成要素を司る機能を有する。
【0034】
操作パネル804は、スイッチやキーボードを搭載し、システム制御装置803に接続されている。操作パネル804は、オペレータの操作に応じてシステム制御装置803に対しコマンドを送出し、コンデンサ測定装置800の各構成要素を動作させる機能を有する。
【0035】
PC・インターフェイス805は、システム制御装置803とPC811との間に接続され、これらの間で正しくデータのやりとりを行うための通信手順を提供する。PC・インターフェイス805は、たとえばUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394等の通信プロトコルでデータの欠落や欠損の無い通信を行う機能を有する。
【0036】
データ比較装置812は、システム制御装置803に接続され、電圧計測部807で計測されA−D変換器801でデジタルデータに変換された被測定コンデンサの端子間電圧の変化を表す測定データ(測定特性カーブ)と、データ記憶装置802に蓄積されている基準データ(基本特性カーブ)とを時系列で比較する。
【0037】
測定データと基準データとの差の大きさが予め設定した閾値以下であれば、データ比較装置812は良品であるとの判定結果をシステム制御装置803へ出力する。また、測定データと基準データとの差の大きさが閾値を越えている場合には、データ比較装置812は、その差を表す情報、例えば、充電時間と電圧との関係を示すグラフにおけるズレ幅とズレ方向とを表す情報を、システム制御装置803へ出力する。
【0038】
液晶表示器809は、システム制御装置803に接続され、計測結果や状態表示等を行うための各種データをシステム制御装置803から受け取り、その液晶画面へ表示を行う機能を有する。
【0039】
次に、本実施の形態に係るコンデンサ測定装置800の動作について、図9のフローチャートをも参照して説明する。なお、ここでは、電源ユニットに含まれる電解コンデンサを被測定コンデンサとする。
【0040】
まず、測定の事前準備として、コンデンサ測定装置800に基準データの登録を行う。基準データを得るため、良品のコンデンサが使用されている電源ユニット(良否判定の対象となる電源ユニットと同型の電源ユニット)を用意し、少なくとも一つの測定箇所を選定する。測定箇所は、電源ユニットに含まれる電解コンデンサの両端子あるいはその両端子に直接接続されている導電線上のどこかである。選定箇所には測定箇所ナンバー(ポイントナンバー)が割り当てられる。その後、以下のようにして、選定された電解コンデンサの性能測定を行い、基準データを得る。
【0041】
コンデンサ測定装置800の電源をオンすると(ステップA01)、システム制御装置803は、装置800をレディ状態として、液晶表示器809にメニュー選択画面を表示させる。
【0042】
操作パネル804よりメニュー選択が行われると(ステップA02)、システム制御装置803は、サンプリングモード(基準データの測定モード)が選択されたのかチェックモード(良否判定のための測定モード)が選択されたのかの判断を行う(ステップA03)。ここでは、サンプリングモードが選択されたものとする。
【0043】
次に、測定端子810をポイントナンバー“1”が割り当てられた測定箇所に接続し、スタートスイッチをオンする(ステップA04)。
【0044】
スタートスイッチがオンされると、電圧計測部807は、システム制御装置803の制御の下、測定端子810及び測定箇所を通じて測定対象の電解コンデンサに定電流を供給し充電する。同時に、電圧計測部807は、測定対象の電解コンデンサの端子間電圧を測定し測定結果をA−D変換器801へ出力する。測定は、端子間電圧が0.3Vに達するまで行う。A−D変換器801は、クロック発生器808からのクロックを利用して所定のサンプリング周期で、電圧計測部807からの測定結果をデジタルデータに変換する。システム制御装置803は、A−D変換器801の出力データをデータ記憶装置802に格納する(ステップA05)。こうして、良品の電解コンデンサの充電時間(時間経過)に対する電圧変化を表すサンプルデータ(基準データ)の取り込みと記憶が行われる。
【0045】
次に、システム制御装置803は、選定された全ての測定箇所(即ち、電解コンデンサ)について測定が終わったか否か判断する(ステップA06)。選定された全ての測定箇所について性能測定が終わっていない場合(ステップA06でYes)、システム制御装置803は、ポイントナンバーをインクリメントし(ステップA07)、次のポイントナンバーが割り当てられた測定箇所の測定を行う(ステップA04〜A06)。以降、選定された全ての測定箇所について測定が終了するまで、ステップA04〜A06を繰り返す。そして、選定された全ての測定箇所の測定が終わったと判断したならば、システム制御装置803は、装置をレディ状態にしてステップA02へ戻る。
【0046】
次に、コンデンサ測定装置800を良否判定に用いる場合について説明する。
【0047】
レディ状態のコンデンサ装置800に対し、操作パネル804よりチェックモードが選択されると(ステップA02)、システム制御装置803は、チェックモードが選択されたと判断する。
【0048】
次に、測定端子810を所定の測定箇所に接続し、スタートスイッチをオンする(ステップA08)。ここで、所定の測定箇所は、サンプルデータを取り組む際に決定した測定箇所と同じである。
【0049】
ポイントナンバー“1”が割り当てられた測定箇所に測定端子810を接続した後、スタートスイッチがオンされると(ステップA08)、サンプリングモードのときと同様にして、電圧計測部807が、システム制御装置803の制御の下、測定端子810を通じて測定対象の電解コンデンサに定電流を供給し、電解コンデンサの端子間電圧を測定する(ステップA09)。
【0050】
測定結果は、A−D変換器801にデジタルデータ(測定データ)に変化され、システム制御装置803を介してデータ比較装置812へ送られる。システム制御装置803は、また、ポイントナンバーに対応する基準データをデータ記憶装置802から読み出し、データ比較装置812へ提供する。
【0051】
データ比較装置812は、A−D変換器801からの測定データと記憶装置802からのポイントナンバー“1”の基準データとを時系列で比較し、良否判定を行う(ステップA10)。
【0052】
データ比較装置812は、良否判定の結果、測定データと基準データとの差の大きさが予め設定した閾値以下であれば(測定データが正常範囲内にあれば)良品であるとの判定結果をシステム制御装置803へ出力する。また、データ比較装置812は、測定データと基準データとの差の大きさが閾値を越えている場合には、その差を表す情報をシステム制御装置803へ出力する。
【0053】
システム制御装置803は、データ比較装置812からの情報を液晶表示器809に表示させる。システム制御装置803が、データ比較装置812からの測定データと基準データと差を表す情報から、劣化の原因として容量の低下、あるいは絶縁抵抗の低下、さらには回路上の障害などの判定を行うようにすることもできる。
【0054】
なお、データ比較装置812は、被測定コンデンサが良品であるとの判定を行った場合であっても、測定データと基準データとの差の大きさを表す情報、例えば、測定データの基準データからの乖離度に所定の重み付けを行って得た数値を出力するようにしてもよい。この場合、システム制御装置803は、データ比較装置812から出力された数値に対して所定の演算を行い、被測定コンデンサの性能として、容量抜け傾向xx%あるいは絶縁不良傾向XX%といった結果を出力する。これにより、被測定コンデンサの性能が正常範囲内にあるときでも、どの程度劣化が進んでいるのかを知ることができる。さらに、被測定コンデンサのその後の劣化の程度を継続的にあるいは定期的に観測し、先に求めた演算結果と関連付けてデータベース化してデータ記憶装置802に格納しておくことにより、被測定コンデンサの劣化の程度に基づいてその残り寿命を推測することができるようになる。例えば、使用期間が5年で容量抜け傾向5%という結果から、あと2年で10%以上の容量抜けを起こす等の推測が可能となる。
【0055】
ステップA10で被測定コンデンサが不良品であると判定されると、システム制御装置803は、不良品である旨等の表示を液晶表示器809に行わせ、コンデンサ測定装置800は、その動作を停止する(ステップA11)。
【0056】
一方、ステップA10で被測定コンデンサが良品と判定された場合、システム制御装置803は、全ての測定箇所について測定が終了したか否か判断する(ステップA12)。全ての測定箇所について性能測定が終わっていない場合(ステップA06でYes)、システム制御装置803は、ポイントナンバーをインクリメントし(ステップA13)、ステップA08へ戻り次の測定箇所の測定を行う。
【0057】
以降、いずれかの測定箇所で不良品との判定が成されるか、または全ての測定箇所の性能測定が終了するまで、上記ステップA08〜A10及びA12〜A13を繰り返す。
【0058】
ステップA12において、全ての測定箇所の性能測定が終わったと判断されたならば、システム制御装置803は、測定結果を液晶表示器に809に表示させ、その動作を停止する。
【0059】
以上のようにして、本実施の形態に係るコンデンサの性能測定装置では、電源装置内のように、半導体素子などの能動素子に接続された状態のコンデンサの性能測定を短時間に制度良く行うことができる。
【0060】
しかも、本実施の形態に係るコンデンサの性能測定装置では、静電容量の低下のみならず、透過直列抵抗や誘電正接の増加によるコンデンサの劣化をも検出することができる。
【0061】
また、本実施の形態に係るコンデンサの測定装置は、被測定コンデンサの性能測定結果と良品の性能測定結果とを比較する方式であるため、性能の劣化の程度を判別でき、ある程度の余寿命の推測が可能になる。
【0062】
さらに、本実施の形態に係るコンデンサの測定装置は、基準データとして設計値を採用し、単体のコンデンサを被測定コンデンサとすることにより、複数のコンデンサの性能に基づくランク分けに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明によるコンデンサの性能測定方法の原理を説明するための図である。
【図2】本発明のコンデンサの性能測定方法を適用できるコンデンサの最も簡易な構成の性能測定装置の概略構成図である。
【図3】良品とみなされるサンプルに対して、図2の性能測定装置を用いて行った性能測定の結果を示すグラフである。
【図4】漏れ電流の多いサンプルに対して、図2の性能測定装置を用いて行った性能測定の結果を示すグラフである。
【図5】静電容量が極端に抜けたサンプルに対して、図2の性能測定装置を用いて行った性能測定の結果を示すグラフである。
【図6】回路に組み込まれた状態のサンプルに対して、図2の性能測定装置を用い、測定電圧5Vで性能測定を行った結果を示すグラフである。
【図7】図6の立上り部分を拡大したグラフである。
【図8】本発明の一実施の形態に係るコンデンサの性能測定装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】図8のコンデンサの性能測定装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0064】
100 コンデンサの性能測定装置
110 定電流源
120 オシロスコープ
200 サンプル
800 コンデンサ測定装置
801 A−D変換器
802 データ記憶装置
803 システム制御装置
804 操作パネル
805 PC・インタフェース
806 測定電圧源
807 電圧計測部
808 クロック発生器
809 液晶表示器
810 測定端子
811 PC
812 データ比較装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサの性能を測定するコンデンサの性能測定装置において、
前記コンデンサに定電流を供給する定電流源と、
前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測する電圧計測部と、
を備えることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記電圧計測部が、予め定められた電圧に達するまで前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測することを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記予め定められた電圧が、前記コンデンサを含む回路に含まれる非線形素子の動作電圧よりも低い電圧であることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記予め定められた電圧が0.3Vであることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記電圧測定器により測定された測定結果を表示するための表示器を備えていることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記電圧測定器により測定された測定結果を記憶するための記憶装置を備えていることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項7】
請求項6に記載されたコンデンサの性能測定装置において、
前記記憶部に記憶されている第1の測定結果と、該第1の測定結果とは異なる前記電圧測定器により測定された第2の測定結果とを比較する比較部を備えていることを特徴とするコンデンサの性能測定装置。
【請求項8】
コンデンサの性能を測定するコンデンサの性能測定方法において、
前記コンデンサに定電流を供給し、
前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測する、
ことを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項9】
請求項8に記載されたコンデンサの性能測定方法において、
予め定められた電圧に達するまで前記コンデンサの端子電圧の時間変化を計測することを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項10】
請求項9に記載されたコンデンサの性能測定方法において、
前記予め定められた電圧が、前記コンデンサを含む回路に含まれる非線形素子の動作電圧よりも低い電圧であることを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載されたコンデンサの性能測定方法において、
前記予め定められた電圧が0.3Vであることを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項12】
請求項8乃至11のいずれかに記載されたコンデンサの性能測定方法において、
前記電圧測定器により測定された測定結果を表示器に表示することを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項13】
請求項8乃至12のいずれかに記載されたコンデンサの性能測定方法において、
前記電圧測定器により測定された測定結果を記憶装置を記憶させることを特徴とするコンデンサの性能測定方法。
【請求項14】
請求項13に記載されたコンデンサの性能測定方法において、
前記記憶部に記憶されている第1の測定結果と、該第1の測定結果とは異なる前記電圧測定器により測定された第2の測定結果とを比較部において比較することを特徴とするコンデンサの性能測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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