説明

コンベア装置、並びに、コンベア制御装置

【課題】本発明は、搬送ライン上に載置された搬送物同士の間隔を確実に略一定に調整させて、効率的に搬送ができるコンベア装置を提供することを目的とした。
【解決手段】コンベア装置1は、計測手段を備え、搬送ラインに設けられた搬送物間調整領域Zには、駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段が備えられている。いずれかの搬送物検知手段Dの検知信号を受信して、計測手段により搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が搬送物検知手段Dを通過する時間差が計測されると、モータ制御手段により当該搬送物が載置されたゾーンの駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物を搬送すると共に搬送物同士の間隔を略一定に配置することができるコンベア装置、並びに、コンベア制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷物を搬送するコンベア装置には、搬送ラインに円筒状の搬送用ローラを配列したローラコンベア装置や、搬送用ベルトを張装したベルトコンベア装置等がある。一般的に、このようなコンベア装置を用いる場合は、複数の種類の大きさや形状が混在した搬送物を搬送することが多い。
【0003】
ところが、従来のコンベア装置では、複数の種類の大きさや形状が混在した搬送物を、効率的に仕分けることは難しかった。即ち、コンベア装置における搬送ライン上を搬送される搬送物同士は、搬送方向に間隔が広がりすぎていたり、狭すぎていたりと、それぞれの間隔が不規則であることが多い。これにより、搬送ライン上で搬送効率を落とすことなく、多量の搬送物を確実に仕分けることが困難であった。
【0004】
特許文献1には、搬送ラインに第1のコンベアと第2のコンベアを設けて、搬送物同士の間隔を略一定に制御可能な搬送用ベルトを用いたコンベア装置が開示されている。
【特許文献1】特開平10−324418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のコンベア装置では、多量の搬送物の間隔が不規則である場合は、それぞれの間隔を略一定に調整することは不可能であった。即ち、特許文献1に記載のコンベア装置は、第1のコンベアと第2のコンベアとの継ぎ目と、第2のコンベアの上流側にセンサが設けられ、そのセンサが搬送物を検知してそれぞれの間隔を略一定に制御するものである。具体的には、コンベア装置の制御は、搬送物同士は搬送方向(第1のコンベア側から第2のコンベア側に搬送)に接触した状態で搬送されることが条件であり、第2のコンベアのセンサが搬送物を検知したときに第1のコンベアの速度を低速にして、搬送物間の間隔を略一定にする。そのため、搬送物同士が接触していなかったり、不規則な間隔の状態でこの制御が実行される領域に搬送された場合は、それぞれの間隔を一定に保つことは不可能となる。即ち、結果として搬送物同士の間隔が不規則の状態を維持して搬送が続けられるため、搬送物を仕分ける場合等は搬送効率を低下させる問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み、搬送ライン上に間隔が不規則に載置された搬送物同士を確実に略一定間隔に調整させて、効率的に搬送ができるコンベア装置、並びに、コンベア制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、搬送方向に並ぶ複数のゾーンに区分され、各ゾーンには少なくとも1個の駆動用モータと搬送物を検知できる搬送物検知手段とを有し、各ゾーンは前記駆動用モータを駆動することで搬送物を搬送可能なコンベア装置であって、搬送物間の距離あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が基準となる搬送物検知手段を通過する時間差を計測できる計測手段を備え、各前記駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段が備えられ、いずれかの搬送物検知手段の検知信号を受信して、前記計測手段により搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の当該搬送物検知手段を通過する時間差が測定され、モータ制御手段により、当該搬送物が載置されたゾーンの前記駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にさせることを特徴とするコンベア装置である。
【0008】
本発明のコンベア装置は、搬送物検知手段により検知した信号をもとに、搬送方向に隣り合った搬送物同士の間隔あるいは搬送物検知手段を通過する時間差を計測できる計測手段を備え、駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段が備えられている。そして、計測手段により搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が計測されると、駆動用モータを高速あるいは低速にして、搬送物間の関係を制御することが可能となる。即ち、搬送ラインに載置された多量の搬送物の間隔が不規則であっても、モータ制御手段により、駆動用モータの回転速度が制御されるため、搬送物同士の間隔を確実に略一定に調整できる。
例えば、搬送物Aと搬送物Bとの間隔あるいは搬送物Aと搬送物Bが搬送物検知手段を通過した時間差が計測された場合は、予め設定された搬送物Aと搬送物Bとの間隔あるいは時間差にする制御が行われる。即ち、搬送物Aと搬送物B、あるいは搬送物Bのみが載置されたゾーンの駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にする。そして、搬送物Aと搬送物Bは、別々のゾーンに載置された際に、両者の間隔あるいは時間差が、縮まるか拡がることとなる。このような制御が、搬送物A,Bの間隔あるいは基準となる搬送物検知手段を通過した搬送物A,Bの時間差が一定になるまで実行される。
つまり本発明によれば、搬送物がA,B,C・・・と増えても、検知された信号をもとにゾーンの駆動用モータを制御することで、搬送物同士の間隔あるいは搬送物検知手段を通過する時間差を確実に一定に調整できるため、コンベア装置の稼働時間を効率的に使用することが可能となる。さらに搬送ライン下流で搬送物の仕分け等を行う際には、搬送物間を略一定の間隔に維持できるため効率的に搬送物を仕分けることが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲外である場合に、駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にさせることを特徴とする請求項1に記載のコンベア装置である。
【0010】
本発明のコンベア装置では、搬送物同士の関係が所定の範囲外である場合に、モータ制御手段により制御が実行されるため、より効率的な搬送が実行できる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲より大きい場合は、モータ制御手段の回転速度が高速にされ、搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲より小さい場合は、モータ制御手段の回転速度が低速にされることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベア装置。
【0012】
本発明のコンベア装置では、搬送物間の関係が所定の範囲より大きい場合には駆動用モータは高速に制御され、搬送物間の関係が所定の範囲より小さい場合には駆動用モータは低速に制御されるため、搬送物間の関係を確実に所定の範囲内に制御することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、ゾーンにより構成される搬送物間調整領域を有し、前記モータ制御手段は、搬送物間調整領域に備えられ、前記搬送物間調整領域は、互いに隣接したゾーンで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンベア装置である。
【0014】
本発明のコンベア装置では、搬送物間調整領域を有し、モータ制御手段は搬送物間調整領域に備えられ、搬送物調整領域が互いに隣接したゾーンで構成されている。そのため、搬送方向に隣り合う搬送物同士は特定の領域でのみ所定の範囲内に制御されるため、稼動電力の大幅な増加には繋がらない。即ち、コンベア装置全体として、効率的な搬送が可能であるため、省エネルギーが実行できる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、搬送物間調整領域の駆動用モータの回転速度を低速にし、且つ当該搬送物間調整領域と隣接する上流側のゾーンの搬送物検知手段が搬送物を検知した場合、搬送物間調整領域より上流側のゾーンの駆動用モータを停止させることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置である。
【0016】
本発明のコンベア装置は、搬送物間調整領域の駆動用モータの回転速度を低速にし、且つ当該搬送物間調整領域と隣接する上流側のゾーンの搬送物検知手段が搬送物を検知した場合、搬送物間調整領域より上流側のゾーンの駆動用モータを停止させる。そのため、搬送物間調整領域において低速で搬送される搬送物とその上流を一定速度で搬送される搬送物とが衝突することを防止できる。即ち、搬送物が搬送ラインから逸脱することを防止でき、効率的に搬送物を搬送することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記搬送物間調整領域よりも搬送方向下流側には、複数の種類が混在した搬送物の仕分けを可能とした仕分けコンベアを備え、前記搬送物間調整領域は、仕分けコンベアの上流側に隣接して配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のコンベア装置である。
【0018】
本発明のコンベア装置は、搬送物間調整領域よりも搬送方向下流側には、複数の種類の大きさや形状が混在する搬送物の仕分けを可能とした仕分けコンベアを備え、搬送物間調整領域は、仕分けコンベアの上流側に隣接して配置されている。そのため、搬送物が仕分けコンベアに搬送された際には、略等間隔あるいは所定の範囲内の時間差に調整されており、再度、同様の制御を実行する必要がない。即ち、仕分けコンベアでは、効率的に搬送物を仕分けることが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、いずれかのゾーンの搬送物検知手段が搬送物を一定時間検知しない場合、当該ゾーンの駆動用モータを停止させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンベア装置である。
【0020】
本発明のコンベア装置は、いずれかのゾーンの搬送物検知手段が搬送物を一定時間検知しない場合、当該ゾーンの駆動用モータを停止させる。即ち、本発明のコンベア装置によれば、無駄な電力消費を行わないため、コスト削減を実現できる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、搬送方向に並ぶ複数のゾーンに区分され、各ゾーンには少なくとも1個の駆動用モータと搬送物を検知できる搬送物検知手段とを有するコンベア装置を制御するコンベア制御装置であって、搬送物間の距離あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が基準となる搬送物検知手段を通過する時間差を計測できる計測手段と、前記駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段とが備えられ、いずれかの搬送物検知手段の検知信号を受信した場合、計測手段が搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の当該搬送物検知手段を通過する時間差を測定し、モータ制御手段が当該搬送方向に隣り合う搬送物が載置された前記駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にすることを特徴とするコンベア制御装置である。
【0022】
本発明のコンベア制御装置は、搬送物検知手段の検知信号を受信して搬送物間の距離あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が搬送物検知手段を通過する時間差を測定し、それら搬送物間の関係を制御するため、搬送ライン上の搬送物が効率的に搬送される。即ち、本発明のコンベア制御装置によれば、搬送ライン上に載置された搬送物同士の間隔が不規則であっても、モータ制御手段により駆動用モータの回転速度を制御することで、搬送物間の関係を一定にすることが可能となる。さらに、本発明のコンベア制御装置によれば、搬送物同士が略一定の間隔を維持して搬送されるため、下流側で搬送物を仕分ける場合等であっても、搬送効率を低下させずに搬送作業を行える環境を提供し得る。
【発明の効果】
【0023】
本発明のコンベア装置、並びに、コンベア制御装置では、ゾーンで構成された搬送物間調整領域において、搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差を調整できるため、搬送方向に隣り合う搬送物同士が確実に略一定間隔に配置され、効率的な搬送が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明を実施するための好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るコンベア装置の搬送物間調整領域を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係るコンベア装置のコンベアユニットをを示す斜視図である。
【0025】
本実施形態のコンベア装置1は、複数の制御ゾーンによって搬送ラインが構成されており、搬送領域Xと搬送物間調整領域Zに大きく分けられている。搬送物間調整領域Zは、4つの制御ゾーンP,Q,R,Sにより構成されており、搬送領域Xは、その他の複数のゾーンにより構成されている。また、コンベア装置1の最下流において仕分けコンベアYが搬送ラインの一部を形成している。
【0026】
本実施形態のコンベア装置1は、搬送方向上流側から搬送領域X,搬送物間調整領域Z,の順に配置されており、搬送物間調整領域Zの下流側に仕分けコンベアYが設けらている。
まず、コンベア装置1の搬送領域X及び搬送物間調整領域Zに共通する基本構成について説明する。
【0027】
本実施形態のコンベア装置1は、図1に示すように、複数のコンベアユニット2が搬送方向に配置されており、そのコンベアユニット2p,2q,2r,2sは、平行に配置された左右の一対のサイドフレーム3,3間に搬送物を搬送する複数の搬送ローラ4を搬送方向に所定間隔で軸支されたものである。この搬送ローラ4は、自由に回転する従動ローラ4bと、駆動用モータ(図示しない)を内蔵するモータ内蔵ローラ4aとからなり、コンベアユニット2内で隣接する搬送ローラ4同士は伝動ベルト5で巻回されている。そのため、モータ内蔵ローラ4aの回転駆動力を全ての従動ローラ4bに伝動することができる。本実施形態では、ユニットの中央部に一つのモータ内蔵ローラ4aを配し、他は従動ローラ4bとしている。
【0028】
また、図2に示すように、コンベアユニット2p,2q,2r,2sには、それぞれのモータ内蔵ローラ4aの駆動制御を行うゾーンコントローラ15p,15q,15r,15s及びゾーンコントローラ15p,15q,15r,15sからの信号を受信して実行するドライバ16p,16q,16r,16sが設けられている。なお、このゾーンコントローラ15とドライバ16は、同一装置であって内部に設けられた信号線(図示しない)によって電気的に接続されている。さらに、前記ゾーンコントローラ15は、隣接する制御ゾーンのゾーンコントローラ15及びプログラマブルロジックコントローラ(P.L.C)などにより構成されている上位制御手段(図示しない)と信号線17によって接続されている。つまり、ゾーンコントローラ15は、搬送ラインの運転状態を集中管理している上位制御装置からのRUN/STOP信号やCW/CCW信号(搬送方向を示す信号)などの外部入力信号を受けて、ドライバ16に信号を生成送出してモータの制御をすることができる。さらに、ゾーンコントローラ15では、一斉搬送モード、分離搬送モードに切り替えることが可能である。なお、これらのモードについては、本発明には直接関係しないので説明を省略する。
【0029】
制御ゾーンPには、在荷センサ(搬送物検知手段)Dpがサイドフレーム3上に設けられている。在荷センサDpとしては、光電センサを用いることができ、対向するサイドフレーム3に発光ダイオードや赤外線ダイオード等の発光素子6を設けておく。これにより、搬送物が搬送されてくると、発光素子6からの光が遮られて光電センサがオン/オフされ、搬送物が所定位置まで搬送されたことを検知することが可能である。なお、在荷センサDは、各制御ゾーンの搬送方向長さの中央より下流側に設けられている。
【0030】
即ち、在荷センサDpの出力を制御ゾーンPの搬送物の有無を示す在荷信号として利用している。なお、ゾーンQ,R,S及び搬送領域Xの各制御ゾーンにおける各コンベアユニット2にも、在荷センサDpと同様の在荷センサDq,Dr,Ds・・が設けられており、これらのセンサDp,Dq,Dr,Ds・・の対向した位置には発光素子6が各々設けられている。これらの在荷センサDp,Dq,Sr,Ss・・は、搬送物の存在を検知するとオン(Hレベル)信号を出力し、搬送物が存在しない場合にはオフ(Lレベル)信号を出力する。
【0031】
このように、搬送ラインにおける各制御ゾーンP,Q,R,S及び搬送領域Xの各制御ゾーンは、各々センサの検知信号や、上下流の制御ゾーンから伝送される信号などに基づいて独立した搬送制御を行いつつ、搬送ラインとしての連携した搬送を確保している。
【0032】
次に本発明に係るコンベア装置1における搬送物間調整領域Zについて詳しく説明する。
【0033】
コンベア装置1の搬送物間調整領域Zは、上記構成に加えて、搬送物同士の間隔を計測する手段(計測手段)及び駆動用モータ(図示しない)の回転速度を可変とする手段(モータ制御手段)を有している。
計測手段には、公知のブラシレスモータ(図示しない)を採用しており、モータ内蔵ローラ4aに内蔵されている。このブラシレスモータの回転位置を検知するホール素子から出力されるパルス数により搬送物同士の間隔を計測可能としている。
またモータ制御手段は、ゾーンコントローラ15に組み込まれている。
【0034】
この構成により、搬送物間調整領域Zでは、在荷センサDの信号により搬送物同士の間隔を所定の範囲内に調整すると共に搬送物同士が衝突することを防止することが可能となる。即ち、在荷センサDが搬送物を検知すると、計測手段により搬送物間の距離を計測する。その計測した搬送物間の距離が、予めゾーンコントローラ15に設定された所定の範囲の数値より大きかったり、小さかったりすると、モータ制御手段により駆動用モータの回転が制御され前記搬送物間の距離を所定の範囲内に調整する。
【0035】
本実施形態の一連の制御について、図面を用いて具体的に説明する。ここでは、分かり易く説明するために、2個の搬送物α,βに限定しているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、複数の搬送物を用いてもよい。図3は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(低速)を示す説明図で、(a)は、搬送物α及びβがゾーンP上を搬送される状況,(b)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況,(c)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況である。図4は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(低速)を示す説明図で、(d)は、所定の範囲内を維持した関係の搬送物αと搬送物βがゾーンQ上を搬送される状況である。図5は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(高速)を示す説明図で、(a)は、搬送物α及びβがゾーンP上を搬送される状況,(b)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況,(c)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況である。図6は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(高速)を示す説明図で、(d)は、所定の範囲内を維持した関係の搬送物αと搬送物βがゾーンQ上を搬送される状況である。図7は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域の制御ゾーンの第1の制御を示すフローチャートである。図8は、本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域の制御ゾーンの第2の制御を示すフローチャートである。
【0036】
(第1の制御)
まず、コンベア装置1に搬送物α,βを載置して、運転を開始する。搬送領域Xでは、搬送物α,βの順に下流方向に一定速度で搬送される。搬送物αが、搬送領域Xの最下流の制御ゾーンの在荷センサDに検知されると、在荷センサDが発信するオン信号を当該ゾーンのゾーンコントローラ15xが受信して、そのゾーンコントローラ15xからの信号を制御ゾーンPのゾーンコントローラ15pが受信する。これにより、制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aが起動して、一定速度v3で駆動する(STEP1)。なお、この制御は、在荷センサDで検知された制御ゾーンと隣接する搬送方向下流側のゾーンが搬送物を受け入れるために実行される制御であり、コンベア装置1における全ての制御ゾーンで共通に実行される。
【0037】
そして、図3(a)に示すように、搬送物αと搬送物βが搬送領域Xから制御ゾーンPに送られ、搬送物αと搬送物βが制御ゾーンP上を搬送される。そして、図3(b)に示すように、搬送物αが制御ゾーンPの在荷センサDpに検知され、在荷センサDpが発信するオン信号を制御ゾーンPのゾーンコントローラ15pが受信する(STEP2)。一方、STEP2で搬送物が制御ゾーンPに搬送されない場合等は、在荷センサDがオン信号をゾーンコントローラ15pに発信することがないため、STEP3’に進み、一定時間搬送物が搬送されるまで待機する。さらに待機中に搬送物が制御ゾーンPに搬送されない場合は、制御ゾーンPの運転を停止する。なお、制御ゾーンPを停止するまでに、搬送物αは、搬送方向下流側の制御ゾーンQに進んでいるため、搬送物αが搬送ラインで停止する問題は生じない。
【0038】
そして、STEP2で検知された搬送物αの搬送方向上流側の端部(後尾)が在荷センサDpを通過すると、在荷センサDpがオフ信号を発信する(STEP3)。このオフ信号を制御ゾーンPのゾーンコントローラ15pが受信した瞬間から搬送物αと搬送物βとの搬送方向の間隔を計測する(STEP4)。具体的には、本実施形態では、前記したようにモータ内蔵ローラ4aに内蔵されているブラシレスモータの回転により発生するパルス数に基づいて搬送物間の距離を測定する。
【0039】
図3(c)に示すように、在荷センサDpに搬送物βの搬送方向下流側の端部(先頭)が到達すると、再び在荷センサDpがオン信号を発する(STEP5)。また、STEP5では、搬送物が搬送されない場合等には、STEP6’に進み、一定時間搬送物が搬送されるまで待機して、搬送物が当該ゾーンに搬送されない場合は、当該ゾーンの運転を停止する。
【0040】
そして、STEP5で在荷センサDpにより発信されたオン信号を当該ゾーンのゾーンコントローラ15pが受信すると、搬送物α,βの間隔の計測が終了し(STEP6)、予めゾーンコントローラ15pに設定された搬送物間の所定の範囲の距離と比較する(STEP7)。なお、本実施形態では、所定値をAとして、±aの幅を持たせた範囲を所定の範囲(A±a)という。所定値Aは、幅aより十分大きい値である。
【0041】
ここで、搬送物α,βの計測された間隔が所定の範囲内であれば、制御ゾーンPは一定速度v3を維持して、再びSTEP1からの制御が始まる。一方、搬送物α,βの間隔が所定の範囲外、図3(c)に示すように、所定の範囲(A−a)より小さいと、搬送物α,βの間隔を拡げる制御が実行される(STEP8)。即ち、在荷センサDpが搬送物βの搬送方向下流側端部(先頭)を検知すると、制御ゾーンPにおけるゾーンコントローラ15pのモータ制御手段により、モータ内蔵ローラ4aの回転速度を低速v1(v1<v3)にして、搬送物βの搬送速度を遅らせる(STEP9’)。言い換えると、搬送物αと搬送物βの相対速度は、互いに離れる方向に生じる。即ち、制御ゾーンQは一定速度v3であるため、この状態で搬送されると搬送物α,βの間隔は拡がる。なお、速度制御が実行されてから搬送物αが制御ゾーンQに送られるまで、搬送物αと搬送物βは、制御ゾーンP上を同じ速度(v1)で搬送される。
【0042】
また、本発明のコンベア装置1によれば、搬送物β(上流側の搬送物)の下流側端部が在荷センサDに検知された時点でモータ内蔵ローラ4aの回転速度をv1に可変するため、搬送物同士の間隔が極端に狭い場合でも、搬送物βは一定距離の間、確実にモータ制御手段による制御が実行される。つまり、本発明のコンベア制御手段によれば、搬送物同士の関係が所定の範囲外の条件で搬送されていれば、その搬送物が載置された制御ゾーンPは確実にモータ制御手段による制御が実行され、制御ゾーンPの搬送方向下流側に隣接する制御ゾーンQに到達するまでに搬送物を速度v1で搬送することができる。
【0043】
そして、図4(d)に示すように、搬送物βが制御ゾーンQに搬送されると(STEP10)、制御ゾーンPはさらに上流側から搬送される搬送物に対して、再びSTEP1からの制御を実行する。また、制御ゾーンQ,R,Sにおいても、同様の制御が実行されるため、仕分けコンベアYに到達するまでに、搬送物同士の間隔は所定の範囲(A−a)内に確実に調整される。これにより、多量の搬送物であっても、確実に仕分けをすることができる。なお、前記した制御が実行されるにあたり、搬送領域Xに他の搬送物が搬送されている場合は、制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aの回転速度が低速に制御された際に、搬送領域Xの搬送は一時的に停止される。
【0044】
また、図5(a)に示すように、制御ゾーンPに搬送された搬送物α,βの間隔が、所定の範囲(A+a)より大きい場合は、搬送物α,βの間隔を狭める制御が実行される(STEP8)。即ち、図5(b),(c)に示すように、在荷センサDqが搬送物αの搬送方向上流側(後尾)を検知して、搬送物βの搬送方向下流側端部(先頭)を検知すると、制御ゾーンPにおけるゾーンコントローラ15のモータ制御手段により、モータ内蔵ローラ4aの回転速度を高速v2(v2>v3)にする(STEP10)。言い換えると、搬送物αと搬送物βの相対速度は、互いに近づく方向に生じる。即ち、制御ゾーンQは一定速度v3であるため、この状態で搬送されると搬送物α,βの間隔は狭まる。この場合も速度v1に制御した際と同様に、搬送物βの先頭を在荷センサDpが検知した時に制御ゾーンPの速度をv2に制御するため、搬送物βは制御ゾーンQに到達するまでに確実に速度v2で搬送される。
【0045】
そして、図5(d)に示すように、搬送物βが制御ゾーンQに搬送されると(STEP10)、制御ゾーンPは上流側から搬送される搬送物に対して、再びSTEP1からの制御を実行する。また、制御ゾーンQ,R,Sにおいても、同様の制御が実行されるため、仕分けコンベアYに到達するまでに、搬送物同士の間隔は所定の範囲(A+a)内に確実に調整される。これにより、多量の搬送物であっても、確実に仕分けをすることができる。
【0046】
(第2の制御)
さらに、本実施形態に採用した第2の制御について説明する。
本制御においても、第1の制御に示した運転開始からSTEP4までは同様の制御が実行されるため、説明を省略する。STEP5以降を図8を参照にしながら詳しく説明する。
【0047】
STEP4で搬送物αと搬送物βとの搬送方向の間隔の計測が開始されると、前記したようにモータ内蔵ローラ4aに内蔵されているブラシレスモータの回転により発生するパルス数に基づいて搬送物間の距離が測定される。図3(c)に示すように、在荷センサDpに搬送物βの搬送方向下流側の端部(先頭)が到達すると、在荷センサDpがオン信号を発信する(STEP5)。すると、搬送物α,βの間隔の計測が終了して(STEP6)、STEP7に進む。
【0048】
そして、STEP7では、前記した搬送物α,βの計測した間隔と、予めゾーンコントローラ15pに設定された搬送物間の所定の範囲(A−a)の距離とを比較して、搬送物α,βの間隔が所定の範囲(A−a)より小さい場合は、搬送物α,βの間隔を拡げる制御が実行される(STEP8)。即ち、搬送物βが載置された制御ゾーンPにおけるモータ内蔵ローラ4aの回転速度を低速v1にして、搬送物βの搬送速度を遅らせる。なお、第1の制御と同様に、速度制御が実行されてから搬送物αが制御ゾーンQに送られるまで、搬送物αと搬送物βは、制御ゾーンP上を同じ速度(v1)で搬送される。そして、図4(d)に示すように、搬送物αと搬送物βとが制御ゾーンQに搬送されると(STEP9)、制御ゾーンPはさらに上流側から搬送される搬送物に対して、再びSTEP1からの制御を実行する。
【0049】
一方、STEP7で搬送物間の間隔が所定の範囲より小さくないと検知された場合、即ち搬送物間の間隔が所定の範囲内であれば、一定速度v3を維持して、再びSTEP1からの制御が始まる。
また、制御ゾーンQ,R,Sにおいても、第1の制御の説明に記載したように、同様の制御が実行されるため、同様の効果を得ることができる。なお、前記した制御が実行されるにあたり、搬送領域Xに他の搬送物が搬送されている場合は、制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aの回転速度が低速に制御された際に、搬送領域Xの搬送は一時的に停止される。
【0050】
また、図5(a)に示すように、制御ゾーンPに搬送された搬送物α,βの間隔が、所定の範囲(A+a)より大きい場合は、搬送物βを検知するまで一定時間待機する(STEP6’)。このとき、上記したようにブラシレスモータが発するパルス数により、搬送物間の間隔が計測されているが、ブラシレスモータが発するパルス数が搬送物間の所定の範囲より大きくなると、搬送物α,βの間隔の計測を終了させて制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aの回転速度を高速v2にする(STEP7’)。なお、モータ内蔵ローラ4aの回転速度を高速v2に制御したときには、搬送物βは在荷センサDpに検知されていない。即ち、第2の制御であれば、搬送物α,βの間隔が極端に離れている場合であっても、搬送物βが在荷センサDpに検知される前に、制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aの回転速度を高速v2にさせるため、より効率的に搬送物の間隔を狭めることができる。
【0051】
そして、搬送物βが搬送されて、制御ゾーンPの在荷センサDpよりオン信号が発信されると(STEP8’)、STEP9に進み、搬送物βが制御ゾーンQに搬送されると、制御ゾーンPはさらに上流側から搬送される搬送物に対して、再びSTEP1からの制御を実行する。また、制御ゾーンQ,R,Sにおいても、同様の制御が実行されるため、仕分けコンベアYに到達するまでに、搬送物同士の間隔は所定の範囲(A+a)内に確実に調整される。これにより、多量の搬送物であっても、確実に仕分けをすることができる。
【0052】
また、制御ゾーンPのモータ内蔵ローラ4aが高速回転させられて、在荷センサDpによりオン信号が発信されない場合は、搬送物βが搬送されるまで一定時間待機する(STEP9’)。そして、一定時間待機しても搬送物βが搬送されない場合は運転を停止する。
【0053】
従って、本実施形態のコンベア装置1によれば、搬送領域Xから搬送される搬送物同士の間隔が所定の範囲(A±a)より大きいあるいは小さい場合であっても、4つの制御ゾーンP,Q,R,Sにより構成されている搬送物間調整領域Zを搬送される間に、確実に搬送物同士の間隔を略等間隔に調整することができる。これにより、コンベア装置1の最下流側に設けられた仕分けコンベアYで、多量の搬送物を確実に仕分けることができる。つまり、本発明のコンベア装置1であれば、搬送物同士の間隔が不規則となることを防止して間隔を略等間隔とすることで、コンベア装置1の稼動時間を短縮でき、効率的な搬送を行うことが可能となる。これにより、搬送に使用される電力コストを削減することもできる。
【0054】
本実施形態では、搬送物間調整領域Zを設けて、一定区間で搬送物間の間隔を所定の範囲内に制御する構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、搬送ライン全体で上記した制御ができる構成であっても構わない。しかし、設備投資に掛かるコストが大幅に増加するため、本実施形態に示したように一定区間に搬送物間調整領域Zを設けて、制御する構成が好ましい。
【0055】
本実施形態では、計測手段にブラシレスモータを採用してパルス数により搬送物同士の間隔を計測した構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、ゾーンコントローラ15にタイマーを設け、搬送物が在荷センサDを通過した時間差を用いた構成であっても構わない。その場合、時間の所定値がAで、幅が±aとなり、所定の範囲はA±aとなる。
【0056】
本実施形態では、4つの制御ゾーンP,Q,R,Sで構成された搬送物調整領域Zを示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、2以上の制御ゾーンで構成される搬送物間調整領域Zであればよい。
【0057】
本実施形態では、コンベア装置1の搬送ラインを搬送領域Xと搬送物間調整領域Zに区分した構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、仕分け領域をコンベア装置1に備えた構成であって構わない。その場合の仕分け領域とは、ベルトコンベアやローラコンベア、又はリフター等の構成によるものである。
【0058】
本実施形態では、搬送物間調整領域Zを仕分けコンベアYの上流側に隣接して設ける構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではく、搬送領域Xの中間あるいは最上流に設ける構成であっても構わない。その場合、搬送方向下流側に搬送されるにしたがい、調整された搬送物同士の間隔が乱れる懸念があるため、上記した実施形態で示したように、搬送物間調整領域Zは仕分けコンベアYの上流側に隣接して設ける構成が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態に係るコンベア装置の搬送物間調整領域を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るコンベア装置のコンベアユニットをを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(低速)を示す説明図で、(a)は、搬送物α及びβがゾーンP上を搬送される状況,(b)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況,(c)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況である。
【図4】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(低速)を示す説明図で、(d)は、所定の範囲内を維持した関係の搬送物αと搬送物βがゾーンQ上を搬送される状況である。
【図5】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(高速)を示す説明図で、(a)は、搬送物α及びβがゾーンP上を搬送される状況,(b)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況,(c)は、搬送物αがゾーンPの搬送物検出手段に検知された状況である。
【図6】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域における制御状況(高速)を示す説明図で、(d)は、所定の範囲内を維持した関係の搬送物αと搬送物βがゾーンQ上を搬送される状況である。
【図7】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域の制御ゾーンの第1の制御を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る搬送物間調整領域の制御ゾーンの第2の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0060】
1 コンベア装置
D 在荷センサ(搬送物検知手段)
v1 回転速度(低速)
v2 回転速度(高速)
v3 回転速度(一定)
P,Q,R,S 制御ゾーン
X 搬送領域
Y 仕分けコンベア
Z 搬送物間調整領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に並ぶ複数のゾーンに区分され、各ゾーンには少なくとも1個の駆動用モータと搬送物を検知できる搬送物検知手段とを有し、各ゾーンは前記駆動用モータを駆動することで搬送物を搬送可能なコンベア装置であって、
搬送物間の距離あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が基準となる搬送物検知手段を通過する時間差を計測できる計測手段を備え、
各前記駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段が備えられ、
いずれかの搬送物検知手段の検知信号を受信して、前記計測手段により搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の当該搬送物検知手段を通過する時間差が測定され、
モータ制御手段により、当該搬送物が載置されたゾーンの前記駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にさせることを特徴とするコンベア装置。
【請求項2】
搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲外である場合に、駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にさせることを特徴とする請求項1に記載のコンベア装置。
【請求項3】
搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲より大きい場合は、モータ制御手段の回転速度が高速にされ、搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の搬送物検知手段を通過する時間差が所定の範囲より小さい場合は、モータ制御手段の回転速度が低速にされることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベア装置。
【請求項4】
ゾーンにより構成される搬送物間調整領域を有し、
前記モータ制御手段は、搬送物間調整領域に備えられ、
前記搬送物間調整領域は、互いに隣接したゾーンで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンベア装置。
【請求項5】
搬送物間調整領域の駆動用モータの回転速度を低速にし、且つ当該搬送物間調整領域と隣接する上流側のゾーンの搬送物検知手段が搬送物を検知した場合、搬送物間調整領域より上流側のゾーンの駆動用モータを停止させることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置。
【請求項6】
前記搬送物間調整領域よりも搬送方向下流側には、複数の種類が混在した搬送物の仕分けを可能とした仕分けコンベアを備え、
前記搬送物間調整領域は、仕分けコンベアの上流側に隣接して配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のコンベア装置。
【請求項7】
いずれかのゾーンの搬送物検知手段が搬送物を一定時間検知しない場合、当該ゾーンの駆動用モータを停止させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンベア装置。
【請求項8】
搬送方向に並ぶ複数のゾーンに区分され、各ゾーンには少なくとも1個の駆動用モータと搬送物を検知できる搬送物検知手段とを有するコンベア装置を制御するコンベア制御装置であって、
搬送物間の距離あるいは搬送方向に隣り合う搬送物が基準となる搬送物検知手段を通過する時間差を計測できる計測手段と、
前記駆動用モータの回転速度を可変とするモータ制御手段とが備えられ、
いずれかの搬送物検知手段の検知信号を受信した場合、計測手段が搬送方向に隣り合う搬送物同士の間隔あるいは搬送方向に隣り合う搬送物の当該搬送物検知手段を通過する時間差を測定し、モータ制御手段が当該搬送方向に隣り合う搬送物が載置された前記駆動用モータの回転速度を高速あるいは低速にすることを特徴とするコンベア制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−100416(P2010−100416A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−274885(P2008−274885)
【出願日】平成20年10月24日(2008.10.24)
【出願人】(592026819)伊東電機株式会社 (71)
【Fターム(参考)】