説明

コール受付方法及びコール受付システム

【課題】コールセンタに呼者が再コールをした場合に、前回のコールに応対したオペレータが該再コールに応対することを可能とすること。
【解決手段】フロント受付部1の受付部121が、呼者から受け付けたコールがオペレータに対する再コールであるかを判断し、ビジー判断部122が、上記コールがオペレータに対する再コールであると判断された場合に、該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断し、該オペレータが応対中であると判断された場合に、応対可否決定部123が、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定し、上記オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、回線接続手段が、該再コールの回線を該オペレータに対して接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼者からのコールを受け付けるコールセンタにおけるコール受付方法及びコール受付システムに関し、特に、コールセンタに呼者が再コールをした場合に、前回のコールに応対したオペレータが該再コールに応対することを可能とするコール受付方法及びコール受付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコールセンタにおけるコール受付技術として、顧客から呼を着信した時に接続可能なオペレータがいない場合に、該顧客に対して接続可能なオペレータができるまでの予測時間を伝達する通信制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、呼者からのコール時に係員が応答可能状態にない場合に、呼者の電話番号を待ち行列に入れ、係員が応答可能状態になったときに、上記待ち行列に入れた電話番号を用いて上記呼者にコールする、コール自動配分システム用の呼者自動コールバック方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−341414号公報
【特許文献2】特開平7−7555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、顧客(呼者)がコールセンタにコールし、該コールに応対したオペレータに対して情報機器(例えばパソコン等)などの操作方法や修理に関する問い合わせ行う場合を想定する。上記オペレータは、例えば、上記顧客に対して情報機器の複数の操作や実行時間を要する操作等に関する指示を行った上で、電話を切断する。ここで、該顧客が、上記オペレータから受けた指示に従って情報機器を操作等し、該操作等の結果を該オペレータに通知するためにコールセンタに再コールを行う場合、該顧客は、前回応対してもらったオペレータの応対を希望することが多いと考えられる。
しかし、上記特許文献1及び特許文献2に記載された従来のコール受付技術は、応対可能な任意のオペレータに呼者からのコールの応対をさせる技術である。従って、コールセンタに顧客が再コールをした場合に、前回のコールに応対したオペレータが該再コールに応対することを実現することができない。また、顧客から再コールがあった場合に、前回応対したオペレータ以外のオペレータが該再コールに応対することになる場合、該再コールに応対することとなったオペレータに対して前回の応対内容を引き継ぐ処理が多くなるり、引き継ぎミスも発生する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、コールセンタに呼者が再コールをした場合に、前回のコールに応対したオペレータが該再コールに応対することを可能とするコール受付方法及びコール受付システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、次のようにして上記課題を解決する。
(1)呼者からのコールを受け付けるフロント受付部を備えるコールセンタにおいて、以下のコール受付方法を用いる。
上記フロント受付部が、呼者からのコールを受け付け、該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであるかを判断する。また、上記コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであると判断された場合に、該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断する。
上記オペレータが他の呼者からのコールに応対中であると判断された場合に、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定する。また、上記オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定された場合に、上記再コールをした呼者に対して、該オペレータからのコールバックを希望するか、又は他のオペレータの応対を希望するかを問い合わせる。そして、上記オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、該再コールの回線を該オペレータに対して接続する。また、上記呼者から上記オペレータからのコールバックを希望するという回答があった場合に、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、該オペレータがコールバック可能になったときにコールバックし、該呼者から他のオペレータの応対を希望するという回答があった場合に、上記再コールの回線を他のオペレータに対して接続する。
(2)上記オペレータが他の呼者からのコールに対して応対を開始した時からの経過時間に基づいて、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、該オペレータが該再コールに応対可能であるか否かを決定する。
(3)上記算出された待ち時間を上記再コールをした呼者に通知する。
(4)呼者からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価する。
(5)呼者からのコールを受け付けるフロント受付部を備えるコールセンタにおけるコール受付システムを設ける。上記フロント受付部が、呼者からのコールを受け付け、該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであるかを判断する受付手段と、上記受付手段によって該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであると判断された場合に、該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断する応対判断手段と、上記応対判断手段によって該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であると判断された場合に、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定する決定手段と、上記オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定された場合に、上記再コールをした呼者に対して、該オペレータからのコールバックを希望するか、又は他のオペレータの応対を希望するかを問い合わせる問い合わせ手段と、上記オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、該再コールの回線を該オペレータに対して接続する回線接続手段とを備える。また、上記受付手段が、上記呼者から上記オペレータからのコールバックを希望するという回答があった場合に、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、該オペレータがコールバック可能になったとき、上記回線接続手段に指示してコールバックし、該呼者から他のオペレータの応対を希望するという回答があった場合に、上記回線接続手段に指示して上記再コールの回線を他のオペレータに対して接続させる。
(6)上記決定手段が、上記オペレータが他の呼者からのコールに対して応対を開始した時からの経過時間に基づいて、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、該オペレータが該再コールに応対可能であるか否かを決定する。
(7)上記決定手段が、上記算出された待ち時間を上記再コールをした呼者に通知する。(8)上記フロント受付部が、更に、呼者からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価する評価手段を備える。
【発明の効果】
【0005】
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)本発明は、顧客(呼者)から再コールがあった時に、前回該顧客からのコールに応対したオペレータが該再コールに応対することを可能とする。従って、本発明によれば、前回のコールに応対してもらったオペレータに今回のコール(再コール)について応対してもらいたいという顧客の要望に応えることができ、その結果、顧客満足度の向上を図ることができる。また、前回顧客からのコールに応対したオペレータは、前回の応対内容をある程度覚えているので、再コールに応対する際の該オペレータに対する前回の応対内容の引継工数を削減することができ、又、他人が対応することで発生する予期せぬミスを防止できる。その結果、顧客からのコールの応対処理の効率化を図ることができる。
(2)本発明は、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、オペレータが該再コールに応対可能であるかを判断する。従って、本発明によれば、算出された待ち時間に基づいて自動で該オペレータが再コールに応対可能であるかを判断することが可能となる。
(3)本発明は、上記算出された待ち時間を再コールをした顧客に通知するので、顧客はオペレータに応対してもらえるまでの待ち時間を知ることができる。
(4)本発明は、顧客からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価する。従って、本発明によれば、再コールに対する応対回数に基づいて、各々のオペレータを自動で評価することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は本発明のコール受付システムの構成例を示す図である。
同図に示すコール受付システムは、コールセンタ内のフロント受付部1とバック受付部2とを備える。フロント受付部1は、顧客(以下、呼者という)からのコールの受付処理を行う。バック受付部2は、フロント受付部1からコールの転送を受けて、呼者からのコールを引き継ぐ。CTI(Computer Telephony Integration)装置3は、電話網に接続されており、呼者からのコールを電話網を介して受け付け、フロント受付部1内の後述する受付部121を通じて、フロント受付部1内のオペレータが用いるオペレータ端末11に送信する。また、CTI装置3は、後述する制御部12が備える回線接続部126からの指示内容に従って、フロント受付部1で受け付けていたコールをオペレータに接続する。また、CTI装置3は、制御部13が備える回線接続部126からの指示内容に従って、フロント受付部1で受け付けていたコールをバック受付部2に転送する。CTI装置3に代えてPBX(Private branch exchange)装置又はIVR(Interactive Voice Response)装置を用いるようにしてもよい。
【0007】
フロント受付部1は、オペレータ端末11、制御部12、通信部13、応対状態データベース(DB)14、応対履歴情報データベース(DB)15を備える。オペレータ端末11は、呼者からのコールへ応対する。すなわち、オペレータは、オペレータ端末11に設けられたマイク111、イヤホン112を用いて、呼者からのコールに応対する。制御部12は、コールセンタに対するコールに応対するオペレータを決定し、該コールを該オペレータに応対させる。通信部13は、バック受付部2との間の通信処理を行う。応対状態DB14には、後述する応対状態情報が記憶される。応対履歴情報DB15には、後述する応対履歴情報が記憶される。
【0008】
制御部12は、受付部121、ビジー判断部122、応対可否決定部123、問い合わせ部124、ランプ点灯部125、回線接続部126、バック切替部127、応対履歴情報記憶部128、評価部129、点灯回数集計データベース(DB)130を備える。
受付部121は、呼者からのコールを受け付け、該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであるかを判断する。また、受付部121は、後述する問い合わせ部124からの指示に従って、呼者に対してオペレータからのコールバックの希望の有無を問い合わせ、該呼者から該オペレータからのコールバックを希望するという回答があった場合に、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、該呼者から他のオペレータの応対を希望するという回答があった場合に、回線接続部126に指示して上記再コールの回線を他のオペレータに対して接続させる。また、受付部121は、オペレータの応対状態を示す情報である応対状態情報を応対状態DB14に記憶する。また、受付部121は、呼者からの再コールに応対するオペレータが決定された時に、応対履歴情報DB15から該呼者による前回のコール時の応対履歴情報を抽出し、該応対履歴情報を該オペレータのオペレータ端末11に対して送信し、表示させる。また、受付部121は、後述するバック切替部127及びCTI装置3によって呼者からのコールがバック受付部2に転送される際に、応対履歴情報DB15から該呼者に対応する応対履歴情報を抽出し、抽出された応対履歴情報を通信部13を介してバック受付部2の通信部23に対して送信する。
【0009】
ビジー判断部122は、受付部121によって、コールが呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであると判断された場合に、応対状態DB14を参照して、該呼者からのコールに応対したオペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断する。
応対可否決定部123は、ビジー判断部122によって該呼者からのコールに応対したオペレータが他の呼者からのコールに応対中であると判断された場合に、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定する。例えば、応対可否決定部123は、該オペレータからの、オペレータ端末11のキーボード又は釦(図1では図示を省略)の押し下げによる指定入力に基づいて、該オペレータが(現在応対しているコールへの応対が終了すれば)上記再コールに応対可能であるか否かを決定する。本発明の一実施形態によれば、応対可否決定部123が、オペレータが他の呼者からのコールに対して応対を開始した時からの経過時間に基づいて、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、該オペレータが該再コールに応対可能であるか否かを決定する待ち時間算出部200を備えるようにしてもよい。そして、応対可否決定部123が、上記算出された待ち時間と所定の閾値との比較結果に基づいて、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定するようにしてもよい。例えば、待ち時間が所定の閾値以上でない場合、応対可否決定部123は、該オペレータが上記再コールに応対可能であると決定し、呼者に対して待ち時間を通知する。また、例えば、待ち時間が所定の閾値以上である場合、応対可否決定部123は、該オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定する。なお、該オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合、応対可否決定部123は、例えば、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる、後述する待機フラグに「1」を立てる。
【0010】
問い合わせ部124は、応対可否決定部123によって上記オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定された場合に、上記再コールをした呼者に対して、該オペレータからのコールバックを希望するか、又は他のオペレータの応対を希望するかを問い合わせる。具体的には、受付部121が、問い合わせ部124からの指示に従って該呼者に対してコールバックの希望の有無を問い合わせ、問い合わせ部124が、受付部121から問い合わせ結果を取得する。問い合わせ部124が、上記呼者が上記オペレータからのコールバックを希望するという問い合わせ結果を取得した場合、問い合わせ部124は、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる、後述する指名フラグに「1」を立てる。
ランプ点灯部125は、応対可否決定部123によって、オペレータが呼者からの再コールに応対可能であると決定された場合に、該オペレータのオペレータ端末11が備える待ちランプ115(図2を参照)を点灯する。また、ランプ点灯部125は、問い合わせ部124が、呼者がオペレータからのコールバックを希望するという問い合わせ結果を取得した場合に、該オペレータのオペレータ端末11が備える指名ランプ117(図2を参照)を点灯する。
【0011】
回線接続部126は、受付部121の指示に従って、呼者からのコールの回線をオペレータに接続するようCTI装置3に指示する。また、回線接続部126は、応対可否決定部123によって、オペレータが呼者からの再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、該再コールの回線を該オペレータに対して接続する。バック切替部127は、オペレータが呼者からのコールへの応対を開始してからの経過時間を監視し、該経過時間が所定時間を超えた場合(タイムオーバーとなった場合)に、CTI装置3に指示して該コールをバック受付部2に転送させる。
応対履歴情報記憶部128は、オペレータによる呼者のコールへの応対が完了した時に、該コールへの応対内容を示す情報を応対履歴情報として応対履歴情報DB15に記憶する。評価部129は、ランプ点灯部125による待ちランプの点灯回数、指名ランプの点灯回数をオペレータ毎にカウントして、該カウント結果を点灯回数集計データとして点灯回数集計データDB130に記憶する。また、評価部129は、点灯回数集計データDB130に記憶されたオペレータ毎の点灯回数集計データに基づいて、各々のオペレータを評価する。オペレータ端末11の待ちランプの点灯回数と指名ランプの点灯回数との合計回数は、該オペレータ端末11に対応するオペレータが呼者からの再コールに応対した回数を示している。すなわち、評価部129は、呼者からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価する評価手段である。点灯回数集計データDB130には、オペレータ毎の点灯回数集計データが記憶される。
回線接続部は受付部の指示を受けて指名ランプが点灯したオペレータが、後述する指名釦を使用することを契機にして再コールをした呼者へ、呼者電話番号に基づきコールバックする。
【0012】
バック受付部2は、オペレータ端末21、制御部22、通信部23を備える。オペレータ端末21は、バック受付部2内のオペレータが用いる端末である。オペレータ端末21は、フロント受付部1内のオペレータ端末11と同様の構成を有する。バック受付部2内のオペレータは、オペレータ端末21に設けられたマイク211、イヤホン212を用いて、フロント受付部1から転送されたコールへ応対する。制御部22は、フロント受付部1から転送されたコールをバック受付部2内のオペレータに引き継がせる。
一般的にはフロント受付部のオペレータは経験の浅いものを、バック受付部のオペレータはベテランを配備し、フロント受付で時間オーバになった難しい内容のコールだけを少数のベテランが対応する。
すなわち、フロント受付部1からコールが転送されると、バック切替対応部222が、バック受付部2内のオペレータのうち、空きの(コールに応対していない)オペレータを選択する。制御部22が備える応対履歴情報取得部221が、フロント受付部1から通信部23を介して応対履歴情報を取得する。そして、バック切替対応部222が、取得された応対履歴情報を該コールに応対するオペレータ端末21に表示させる。オペレータ端末21のオペレータによるコールの応対が終了すると、バック切替対応部222が応対内容を所定の記憶手段(図示を省略)に記憶する。
なお、本発明の一実施形態によれば、図1に示すコール受付システムがバック受付部2が省略された構成を採るようにしてもよい。また、バック受付部2がオペレータの評価処理を実行する評価部129を備えるようにしてもよい。
【0013】
図2は、オペレータ端末の構成を示す図である。
図2では、フロント受付部1内のオペレータ端末11の構成を例にとって説明する。オペレータ端末11は、図1を参照して前述したマイク111、イヤホン112の他、表示画面113、キーボード114、待ちランプ115、待ち釦116、指名ランプ117、指名釦118を備える。
表示画面113には、各種情報が表示される。キーボード114は、オペレータの指定入力に従って情報を入力する。待ちランプ115は、フロント受付部1のランプ点灯部125(図1を参照)からの指示に従って点灯する。オペレータ端末11の待ちランプ115が点灯している状態は、該オペレータ端末11に対応するオペレータによる応対を待っている呼者が存在すること(待機状態の呼者が存在すること)を示す。該オペレータは、待ちランプ115の点灯の有無を確認することによって、自分の応対を待っている呼者が存在するか否かを判断することができる。オペレータが待ち釦116を押し下げすると、待ちランプ115が消灯する。待ちランプ115が消灯している状態は、該オペレータが呼者からのコール(再コール)に応対可能であることを示す。
【0014】
指名ランプ117は、上記待ちランプ115と同様に、フロント受付部1のランプ点灯部125(図1を参照)からの指示に従って点灯する。オペレータ端末11の指名ランプ117が点灯している状態は、該オペレータ端末11に対応するオペレータを応対オペレータとして指名している呼者が存在することを示す。該オペレータは、指名ランプ117の点灯の有無を確認することによって、自分が応対オペレータとして指名されているか否かを判断することができる。オペレータが指名釦118を押し下げすると、指名ランプ117が消灯する。指名ランプ117が消灯している状態は、該オペレータが呼者からのコール(再コール)に応対可能であることを示す。なお、上記待ちランプ115が消灯すると、応対可否決定部123(図1を参照)が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる待機フラグ(図3を参照)に「0」を立てる。また、上記指名ランプ117が消灯すると、応対可否決定部123が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる指名フラグ(図3を参照)に「0」を立てる。
【0015】
図3は、応対状態DBに記憶される応対状態情報のデータ構成例を示す図である。
応対状態情報は、オペレータ番号、受付番号、呼者電話番号、開始時刻、待機フラグ、指名フラグ、待ち・指名受付番号、応対内容といったデータ構成を有する。オペレータ番号は、コールに応対中のオペレータの識別番号である。すなわち、オペレータに対する呼者からの再コールがあった際に既に応対状態情報中に対応するレコード(一行分のデータ)が存在するオペレータは、他の呼者からのコールに応対中であるオペレータである。受付番号は、呼者からのコールがあった時に受付部121が該呼者に対して発行される番号である。呼者電話番号は呼者(顧客)の電話番号である。
開始時刻は、該コールへの応対が開始された時刻(応対開始時刻)である。待機フラグは、該オペレータによる応対を待っている呼者が存在するか否か(待機状態の呼者が存在するか否か)を示す。待機フラグには、例えば、「1」又は「0」が立てられる。待機フラグに立てられる「1」は、該オペレータによる応対を待っている呼者が存在することを示す。待機フラグに立てられる「0」は、該オペレータによる応対を待っている呼者が存在しないことを示す。指名フラグは、該オペレータを応対オペレータとして指名している呼者が存在するか否かを示す。指名フラグには、例えば、「1」又は「0」が立てられる。例えば、指名フラグに立てられる「1」は、該オペレータを応対オペレータとして指名している呼者が存在することを示す。指名フラグに立てられる「0」は、該オペレータを応対オペレータとして指名している呼者が存在しないことを示す。待ち・指名受付番号は、該オペレータの応対を待っている呼者、該オペレータを応対オペレータとして指名している呼者に対して発行されている受付番号である。応対内容は、該オペレータが該呼者からのコールに応対することによって呼者から得られる情報である。
【0016】
図4は、応対履歴情報DBに記憶される応対履歴情報のデータ構成例を示す図である。 応対履歴情報は、受付番号、呼者電話番号、オペレータ番号、開始時刻、終了時刻、応対内容といったデータ構成を有する。受付番号はコール時に呼者に対して発行される番号、オペレータ番号はオペレータの識別番号、呼者電話番号は呼者の電話番号、開始時刻は、該オペレータが該呼者からのコールへの応対を開始した時の時刻である。終了時刻は、オペレータが呼者からのコールへの応対を終了した時の時刻である。応対内容は、該オペレータが該呼者からのコールに応対することによって呼者から得られた情報であり、例えば、故障した機器等に関するの呼者の問い合わせ内容等や、オペレータが呼者に指示した操作内容等の情報である。
【0017】
図5は、点灯回数集計データDBに記憶される点灯回数集計データのデータ構成例を示す図である。
点灯回数集計データは、オペレータ番号、待ちランプ点灯回数、指名ランプ点灯回数といったデータ構成を有する。オペレータ番号はオペレータの識別番号である。待ちランプ点灯回数は、該オペレータに対応するオペレータ端末の待ちランプ115の点灯回数である。指名ランプ点灯回数は、該オペレータに対応するオペレータ端末の指名ランプ117の点灯回数である。
【0018】
図6は、本発明のコール受付システムによる呼者からのコールの受付処理の概要を説明する図である。
まず、呼者が電話機10を用いて初回コールを行う(図6の#1を参照)。フロント受付部1内のオペレータが、オペレータ端末11を用いて、該呼者に対して機器の操作指示を行って(図6の#2を参照)、一旦電話接続を切断する。次に、上記操作指示を受けた呼者が機器の操作を実行する(図6の#3を参照)。次に、上記呼者が、機器の操作結果を通知するために、フロント受付部1に対して再コールを行う(図6の#4を参照)。フロント受付部1の制御部12が、例えば上記図6の#2において呼者に対して機器の操作指示を行ったオペレータ(前回の応対者)に該再コールの応対をさせる(図6の#5を参照)。そして、呼者が、該再コールへ応対したオペレータの指示に従って問題(機器の故障等)を解決する(図6の#6を参照)。
なお、オペレータが上記呼者からの初回コールへの応対を開始してからの経過時間が所定時間を超えた場合に、フロント受付部1が備える制御部12が、該(初回)コールをバック受付部2に転送する(図6の#7を参照)。また、該制御部12は、上記呼者に対応する応対履歴情報を抽出し、抽出された応対履歴情報をバック受付部2に対して送信する(図6の#8を参照)。
【0019】
図7及び図8は、本発明の実施例1のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図である。
まず、図7のステップS1において、フロント受付部1の受付部121が、呼者からのコールを受け付けたかを判断する(ステップS1)。受付部121が、呼者からのコールを受け付けてないと判断した場合はステップS1に戻る。受付部121が、呼者からのコールを受け付けたと判断した場合は、受付部121は、該コールが初回コールであるか判断する(ステップS2)。具体的には、受付部121は、例えば図9に示すような(音声)メッセージを呼者に通知し、該呼者からの指定入力内容に基づいて、上記コールが初回コールであるかを判断する。例えば、図9に示すようなメッセージを受けた呼者が番号「1」を入力した場合、受付部121は該コールが初回コールであると判断し、該呼者が自身に対して既に発行されている受付番号と前回のオペレータ番号を入力した場合、受付部は該コールが初回コールでない(再コールである)と判断する。
【0020】
受付部121が、上記コールが初回コールであると判断した場合、受付部121は現在コールに応対していない空きのオペレータを選択し(ステップS3)、該呼者に対して、受付番号と、該呼者からのコールに応対するオペレータのオペレータ番号とを発行する(ステップS4)。次に、受付部121が、オペレータ端末11に指示して、該オペレータ端末11に対応するオペレ−タに該呼者からのコールへ応対させる(ステップS5)。次に、受付部121が、応対状態DB14に応対状態情報を記憶する(ステップS6)。次に、上記呼者からのコールに応対しているオペレータが、呼者の問題が解決したかを判断する(ステップS7)。該呼者の問題が解決した場合は、ステップS15に進む。該呼者の問題が解決していない場合、オペレータは、時間を要する指示が必要であるかを判断する(ステップS8)。時間を要する指示が必要でない場合、バック切替部127が、タイムオーバーか(該コールへの応対が開始されてからの経過時間が所定時間を超えたか)を判断する(ステップS9)。バック切替部127が、タイムオーバーでないと判断した場合は上記ステップS5に戻る。バック切替部127が、タイムオーバーであると判断した場合、バック切替部127は、該呼者へバック切替をアナウンスした後(図9(B))、該コールをバック受付部2に転送(自動バック切替処理を実行)する(ステップS10)。応対履歴情報記憶部128が、該コールに対応する応対履歴情報を応対履歴情報DB15に記憶するとともに、受付部121が該応対履歴情報をバック受付部2に送信し(ステップS11)、ステップS14に進む。
【0021】
上記ステップS8において、オペレータが、時間を要する指示が必要であると判断した場合、該オペレータは、呼者に指示する(ステップS12)。回線接続部126が、該オペレータの操作に従って電話を切断し、応対履歴情報記憶部128が、該オペレータに対応する応対履歴情報を応対履歴情報DB15に記憶する(ステップS13)。オペレータが、自分の応対を待っている呼者(待機状態の呼者)、自分を応対オペレータとして指名している呼者が存在するかを判断する(ステップS14)。すなわち、該オペレータは、オペレータ端末11の待ちランプ115が点灯しているかを判断する(ステップS15)。待ちランプ115が点灯していない場合、オペレータは、指名ランプが点灯しているかを判断する(ステップS16)。指名ランプが点灯していない場合はステップS1に戻る。指名ランプが点灯している場合は、オペレータは、指名釦118を押し下げるかを判断する(ステップS17)。オペレータが、指名釦118を押し下げるまで、ステップS17で待機する。オペレータが、指名釦118を押し下げると判断した場合は、指名釦118が押し下げられ、指名ランプが消灯する(ステップS18)。ステップS18においては、更に、応対可否決定部123が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる指名フラグに「0」を立てる。また、受付部121が、応対状態DB14内の応対状態情報に含まれる待ち・指名受付番号を参照して、該オペレータを指名している呼者に対して発行されている受付番号を確認する。
【0022】
次に、受付部121が、応対履歴情報DB15から上記受付番号に対応する応対履歴情報(前回のコールに対応する応対履歴情報)を抽出し、オペレータ端末11に指示して該応対履歴情報を表示させる(ステップS19)。そして、受付部121が、回線接続部126に指示して、上記受付番号に対応する顧客に対してコールバック発呼接続を行わせる(ステップS20)。そして、バック切替部127が時間を初期設定して(ステップS21)、上記ステップS5に戻る。
上記ステップS15において、待ちランプ115が点灯している場合、オペレータは、待ち釦116を押し下げるかを判断する(ステップS22)。オペレータが、待ち釦116を押し下げるまでステップS22で待機する。オペレータが、待ち釦116を押し下げると判断した場合は、待ち釦116が押し下げられ、待ちランプが消灯する(ステップS23)。ステップS23においては、更に、応対可否決定部123が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる待機フラグに「0」を立てる。また、受付部121が、応対状態DB14内の応対状態情報に含まれる待ち・指名受付番号を参照して、該オペレータの応対を待っている呼者に対して発行されている受付番号を確認する。
【0023】
受付部121が、回線接続部126に指示して、上記受付番号に対応する呼者からのコール(応対を待っているコール)の回線を該オペレータに対して接続(待ち回線接続)させる(ステップS24)。受付部121が、応対履歴情報DB15から上記受付番号に対応する応対履歴情報(前回のコールに対応する応対履歴情報)を抽出し、オペレータ端末11に指示して該応対履歴情報を表示させる(ステップS25)。そして、バック切替部127が時間を初期設定して(ステップS26)、上記ステップS5に戻る。
上記ステップS2において、受付部121がコールが初回コールでない(再コールである)と判断した場合、受付部121が、図7のステップS2によって該コールの呼者によって入力された受付番号とオペレータ番号を受信する(図8のステップS27)。次に、応対者判定処理を行う(ステップS28)。すなわち、ビジー判断部122が、上記ステップS27において受信した受付番号とオペレータ番号とに基づいて、応対状態DB14内の応対状態情報を検索し、該オペレータ番号が示すオペレータが他の呼者からのコールに応対中であるか(ビジーであるか)を判断する(ステップS29)。具体的には、該受付番号及びオペレータ番号に対応するレコードが応対状態DB14にある場合、ビジー判断部122は、該オペレータがビジーであると判断し、該受付番号及びオペレータ番号に対応するレコードが応対状態DB14にない場合、ビジー判断部122は、該オペレータがビジーでないと判断する。ビジー判断部122が、該オペレータ番号が示すオペレータがビジーでないと判断した場合、受付部121が、所定の記憶手段に記憶された各々のオペレータが不在か否かを示す情報に基づいて、上記オペレータ番号が示すオペレータが不在であるかを判断する(ステップS30)。
【0024】
ビジー判断部122が該オペレータが不在でないと判断した場合、受付部121が、上記ステップS27において受信した受付番号に対応する応対履歴情報を応対履歴情報DB15から抽出する(ステップS31)。そして、該オペレータのオペレータ端末11に指示して、図7のステップS2において再コールであると判断されたコールへの応対を開始させる(ステップS32)。受付部121が、応対履歴情報DB15から上記ステップS27において受信した受付番号に対応する応対履歴情報(前回のコールに対応する応対履歴情報)を抽出し、オペレータ端末11に指示して該応対履歴情報を表示させる(ステップS33)。そして、バック切替部127が時間を初期設定して(ステップS34)、図7のステップS5に戻る。上記ステップS30において、受付部121が、オペレータが不在であると判断した場合、受付部121は、上記ステップS27において受信された受付番号に対応する応対履歴情報を応対履歴情報DB15から抽出し、該応対履歴情報を該オペレータと異なる他のオペレータのオペレータ端末11に転送し、該応対履歴情報を表示させる(ステップS35)。次に、受付部121が、該他のオペレータのオペレータ端末11に指示して、図7のステップS2において再コールであると判断されたコールへの応対を開始させ(ステップS36)、ステップS34に進む。
【0025】
上記ステップS29において、ビジー判断部122が、オペレータ番号が示すオペレータがビジーであると判断した場合、応対可否決定部123が、該オペレータの指定入力に基づいて、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定する(ステップS37)。応対可否決定部123が、該オペレータが再コールに応対可能であると決定した場合、ランプ点灯部125が該オペレータ(応対予定者)のオペレータ端末11の待ちランプ115を点灯する(ステップS38)。該オペレータが待ち釦116を押し下げるかを判断する(ステップS39)。該オペレータが待ち釦116を押し下げるまでは、ステップS39で待機する。該オペレータが待ち釦116を押し下げると判断した場合は、待ち釦116が押し下げられ、待ちランプが消灯する(ステップS40)。ステップS40においては、更に、応対可否決定部123が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる待機フラグに「0」を立てる。また、受付部121が、応対状態DB14内の応対状態情報に含まれる待ち・指名受付番号を参照して、該オペレータの応対を待っている呼者に対して発行されている受付番号を確認する。受付部121が、回線接続部126に指示して、該オペレータに対して回線を接続(待ち回線接続)する(ステップS41)。受付部121が、応対履歴情報DB15から上記ステップS40において確認された受付番号に対応する応対履歴情報(前回のコールに対応する応対履歴情報)を抽出し、該オペレータのオペレータ端末11に指示して該応対履歴情報を表示させる(ステップS42)。そして、バック切替部127が時間を初期設定して(ステップS43)、図7のステップS5に戻る。
【0026】
上記ステップS37において、応対可否決定部123が、該オペレータが再コールに応対可能でないと決定した場合、問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望するかを判断する(ステップS44)。具体的には、問い合わせ部124が、受付部121に指示して、該再コールをした呼者に対して該オペレータからのコールバックの希望の有無を問い合わせさせ(図9(C)参照)、該呼者からの回答に基づいて、該呼者が該オペレータからのコールバックを希望するかを判断する。問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望すると判断した場合、ランプ点灯部125が、該オペレータ(応対予定者)のオペレータ端末11の指名ランプ117を点灯して(ステップS45)、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、ステップS46に進む。問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望しないと判断した場合は、上記ステップS35に進む。ステップS46において、受付部121が回線接続部126に指示してコールバック希望の呼者の電話を切断させて(ステップS46)、処理を終了する。
【0027】
図10は、本発明の実施例1のコール受付システムによるオペレータの評価処理フローを示す図である。
まず、フロント受付部1の制御部12が備える評価部129が、オペレータのオペレータ端末における指名ランプ117の点灯回数を集計する(ステップS51)。具体的には、評価部129が、指名ランプ117の点灯回数をカウントして集計し、集計結果を点灯回数集計データDB130に記憶する。次に、評価部129が、オペレータのオペレータ端末における待ちランプ115の点灯回数を集計する(ステップS52)。具体的には、評価部129が、待ちランプ115の点灯回数をカウントして集計し、集計結果を点灯回数集計データDB130に記憶する。次に、評価部129が、オペレータに対応する指名ランプ117の点灯回数の集計結果と待ちランプ115の点灯回数の集計結果とを点灯回数集計データDB130から抽出し、例えば、該オペレータに予め与えられた持ち点に該指名ランプ117の点灯回数の集計結果と待ちランプ115の点灯回数の集計結果とを加算して、加算結果を該オペレータの評価値として算出する(ステップS53)。評価部129が、オペレータの評価時期が到来したかを判断し、該判断結果に基づいて、オペレータの評価値を出力するかを判断する(ステップS54)。上記オペレータの評価時期は予め定められる。評価部129が、評価値を出力しないと判断した場合は上記ステップS51に戻る。評価部129が、評価値を出力すると判断した場合、評価部129は、該オペレータの評価値を出力して(ステップS55)、処理を終了する。
【0028】
図11は、本発明の実施例1のバック受付部によるバック対応処理フローを示す図である。
バック切替が発生すると、バック受付部22のフロント受付部1の制御部12が備えるバック切替対応部222が、バック受付部2内のオペレータのうち、空きのオペレータを選択する(ステップS61)。次に、応対履歴情報取得部221が、フロント受付部1から通信部23を介して応対履歴情報を取得する(ステップS62)。そして、バック切替対応部222が、受付番号と、応対するオペレータのオペレータ番号とを発行する(ステップS63)。上記ステップS61において選択されたオペレータが呼者に応対(バック対応)する(ステップS64)。バック切替対応部222が、応対内容を所定の記憶手段に記憶する(ステップS65)。オペレータが、呼者の問題が解決したかを判断する(ステップS66)。呼者の問題が解決しない場合は上記ステップS64に戻る。呼者の問題が解決した場合は処理を終了する。
【0029】
図12及び図13は、本発明の実施例2のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図である。
図12のステップS71乃至S96の処理は、図7のステップS1乃至S26の処理と同様であり、図13のステップS97乃至ステップS106の処理は、図8のステップS27乃至ステップS36の処理と同様であるので、これらの処理についての詳細な説明は省略する。
図13のステップS99において、ビジー判断部122が、オペレータ番号が示すオペレータがビジーであるか否かを判断し(ステップS99)、ビジー判断部122が、オペレータ番号が示すオペレータがビジーであると判断した場合、応対可否決定部123が備える待ち時間算出部200が、応対状態情報DB14を参照して、該ビジーのオペレータに対応する応対状態情報に含まれる応対開始時刻Rを取得する(ステップS107)。待ち時間算出部200が、現在時刻Pから応対開始時刻Rを減じて、該オペレータが応対を開始してからの経過時間Yを算出する(ステップS108)。そして、待ち時間算出部200が予め定められた基準時間(例えば、15分)から上記経過時間Yを減じて、待ち時間Tを算出する(ステップS109)。応対可否決定部123が、待ち時間Tが所定の閾値(例えば、4分)以上かを判断する(ステップS110)。ここで、基準時間は一般的にはフロント受付のタイムオーバー時間と一致させる。
【0030】
応対可否決定部123が、待ち時間Tが例えば4分以上でないと判断した場合は、ランプ点灯部125が該オペレータ(応対予定者)のオペレータ端末11の待ちランプ115を点灯する(ステップS111)。ステップS111おいては、更に、応対可否決定部123が、再コールをした呼者に対して待ち時間を通知する。例えば、応対可否決定部123は、図14(A)に示すようなメッセージを呼者に対して送信することによって、待ち時間が最大4分であることを通知する。なお、応対可否決定部123が、図14(A)に示すメッセージを呼者に送信してから1分後に図14(B)に示すようなメッセージを呼に通知し、更に1分後に図14(C)に示すようなメッセージを送信するようにしてもよい。次に、図12のステップS112において、該オペレータが待ち釦116を押し下げるかを判断する(ステップS112)。該オペレータが待ち釦116を押し下げると判断しない場合は、ステップS112に戻る。該オペレータが待ち釦116を押し下げると判断した場合は、待ち釦116が押し下げられ、待ちランプが消灯する(ステップS113)。ステップS113においては、更に、応対可否決定部123が、応対状態DB14内の該オペレータに対応する応対状態情報に含まれる待機フラグに「0」を立てる。また、受付部121が、応対状態DB14内の応対状態情報に含まれる待ち・指名受付番号を参照して、該オペレータの応対を待っている呼者(上記再コールをした呼者)に対して発行されている受付番号を確認する。
【0031】
受付部121が、回線接続部126に指示して、上記呼者からのコール(応対を待っているコール)の回線を該オペレータに対して接続(待ち回線接続)させる(ステップS114)。受付部121が、応対履歴情報DB15から上記ステップS113において確認された受付番号に対応する応対履歴情報(前回のコールに対応する応対履歴情報)を抽出し、該オペレータのオペレータ端末11に指示して該応対履歴情報を表示させる(ステップS115)。そして、バック切替部127が時間を初期設定して(ステップS116)、図12のステップS75に戻る。
図13のステップS110において、応対可否決定部123が、待ち時間Tが例えば4分以上であると判断した場合は、応対可否決定部123は、例えば図15に示すようなメッセージを呼者に送信することによって、該呼者にコールバックがされるまでの時間(コールバック時間)を該呼者に対して通知する(ステップS117)。通知するコールバック時間は、例えば、上記待ち時間Tに所定時間を加えて算出される時間である。
【0032】
次に、問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望するかを判断する(ステップS118)。例えば、問い合わせ部124が、図15に示すメッセージを通知された呼者からの回答(指定入力)に基づいて、該呼者が該オペレータからのコールバックを希望するかを判断する。例えば、図15に示すメッセージを通知された該呼者が番号「1」を指定入力すると、問い合わせ部124は、該指定入力に基づいて、該呼者が該オペレータからのコールバックを希望すると判断する。また、例えば、該呼者が番号「2」を指定入力すると、問い合わせ部124は、該指定入力に基づいて、該呼者が該オペレータからのコールバックを希望せず、他のオペレータによる応対を希望すると判断する。問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望すると判断した場合、ランプ点灯部125が、該オペレータ(応対予定者)のオペレータ端末11の指名ランプ117を点灯し(ステップS119)、ステップS114に進む。問い合わせ部124が、該再コールをした呼者が該オペレータからのコールバックを希望しないと判断した場合は、ステップS105に進み、受付部121が、該呼者に発行された受付番号に対応する応対履歴情報を応対履歴情報DB15から抽出し、該応対履歴情報を該オペレータと異なる他のオペレータのオペレータ端末11に転送し、該応対履歴情報を表示させる(ステップS105)。ステップS114において、受付部121が回線接続部126に指示して電話を切断させて(ステップS120)、処理を終了する。
【0033】
なお、本発明の実施例2のコール受付システムによるオペレータの評価処理フローは、図10を参照して前述した本発明の実施例1のコール受付システムによるオペレータの評価処理フローと同様であり、本発明の実施例2のバック受付部によるバック対応処理フローは、図11を参照して前述した本発明の実施例1のバック受付部によるバック対応処理フローと同様である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のコール受付システムの構成例を示す図である。
【図2】オペレータ端末の構成を示す図である。
【図3】応対状態DBに記憶される応対状態情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】応対履歴情報DBに記憶される応対履歴情報のデータ構成例を示す図である。
【図5】点灯回数集計データDBに記憶される点灯回数集計データのデータ構成例を示す図である。
【図6】本発明のコール受付システムによる呼者からのコールの受付処理の概要を説明する図である。
【図7】本発明の実施例1のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図(1)である。
【図8】本発明の実施例1のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図(2)である。
【図9】呼者に通知するメッセージの例である。
【図10】本発明の実施例1のコール受付システムによるオペレータの評価処理フローを示す図である。
【図11】本発明の実施例1のバック受付部によるバック対応処理フローを示す図である。
【図12】本発明の実施例2のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図(1)である。
【図13】本発明の実施例2のコール受付システムによるコール受付処理フローを示す図(2)である。
【図14】待ち時間を通知するメッセージの例である。
【図15】コールバック時間を通知するメッセージの例である。
【符号の説明】
【0035】
1 フロント受付部
2 バック受付部
3 CTI装置
10 電話機
11、21 オペレータ端末
12、22 制御部
13、23 通信部
14 応対状態DB
15 応対履歴情報DB
111、211 マイク
112、212 イヤホン
113 表示画面
114 キーボード
115 待ちランプ
116 待ち釦
117 指名ランプ
118 指名釦
121 受付部
122 ビジー判断部
123 応対可否決定部
124 問い合わせ部
125 ランプ点灯部
126 回線接続部
127 バック切替部
128 応対履歴情報記憶部
129 評価部
130 点灯回数集計DB
200 待ち時間算出部
221 応対履歴情報取得部
222 バック切替対応部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼者からのコールを受け付けるフロント受付部を備えるコールセンタにおけるコール受付方法であって、
上記フロント受付部が、呼者からのコールを受け付け、該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであるかを判断するステップと、
上記コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであると判断された場合に、該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断するステップと、
上記オペレータが他の呼者からのコールに応対中であると判断された場合に、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定するステップと、
上記オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定された場合に、上記再コールをした呼者に対して、該オペレータからのコールバックを希望するか、又は他のオペレータの応対を希望するかを問い合わせるステップと、
上記オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、該再コールの回線を該オペレータに対して接続するステップと、
上記呼者から上記オペレータからのコールバックを希望するという回答があった場合に、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、該呼者から他のオペレータの応対を希望するという回答があった場合に、上記再コールの回線を他のオペレータに対して接続するステップとを有する
ことを特徴とするコール受付方法。
【請求項2】
上記オペレータが他の呼者からのコールに対して応対を開始した時からの経過時間に基づいて、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、該オペレータが該再コールに応対可能であるか否かを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のコール受付方法。
【請求項3】
上記算出された待ち時間を上記再コールをした呼者に通知する
ことを特徴とする請求項2に記載のコール受付方法。
【請求項4】
呼者からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価するステップを有する
ことを特徴とする請求項1、2、又は請求項3に記載のコール受付方法。
【請求項5】
呼者からのコールを受け付けるフロント受付部を備えるコールセンタにおけるコール受付システムであって、
上記フロント受付部が、
呼者からのコールを受け付け、該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであるかを判断する受付手段と、
上記受付手段によって該コールが該呼者からのコールに応対したオペレータに対する再コールであると判断された場合に、該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であるかを判断する応対判断手段と、
上記応対判断手段によって該オペレータが他の呼者からのコールに応対中であると判断された場合に、該オペレータが上記再コールに応対可能であるか否かを決定する決定手段と、
上記オペレータが上記再コールに応対可能でないと決定された場合に、上記再コールをした呼者に対して、該オペレータからのコールバックを希望するか、又は他のオペレータの応対を希望するかを問い合わせる問い合わせ手段と、
上記オペレータが上記再コールに応対可能であると決定された場合であって、該オペレータが該再コールに応対可能となったときに、該再コールの回線を該オペレータに対して接続する回線接続手段とを備え、
上記受付手段が、上記呼者から上記オペレータからのコールバックを希望するという回答があった場合に、該オペレータに対してコールバックの希望があったことを通知し、該呼者から他のオペレータの応対を希望するという回答があった場合に、上記回線接続手段に指示して上記再コールの回線を他のオペレータに対して接続させる
ことを特徴とするコール受付システム。
【請求項6】
上記決定手段が、上記オペレータが他の呼者からのコールに対して応対を開始した時からの経過時間に基づいて、上記再コールをした呼者の待ち時間を算出し、該待ち時間に基づいて、該オペレータが該再コールに応対可能であるか否かを決定する
ことを特徴とする請求項5に記載のコール受付システム。
【請求項7】
上記決定手段が、上記算出された待ち時間を上記再コールをした呼者に通知する
ことを特徴とする請求項6に記載のコール受付システム。
【請求項8】
上記フロント受付部が、更に、
呼者からの再コールに対するオペレータの応対回数に基づいて、各々のオペレータを評価する評価手段を備える
ことを特徴とする請求項5、6、又は請求項7に記載のコール受付システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−290531(P2009−290531A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140719(P2008−140719)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)
【Fターム(参考)】