説明

ゴム動力駆動ユニット及びゴム動力走行玩具

【課題】
ゴム状部材の動力をワンウェイクラッチを介して駆動軸に伝達するようにしたゴム動力駆動ユニットを提供する。
【解決手段】
ゴム動力駆動ユニット1は、ケース本体2と、ケース本体2に回動可能に設けられた駆動軸15と、ケース本体2の一側に設けられたゴム状部材41の動力を駆動軸15に伝達する動力伝達手段21とからなる。動力伝達手段21は、駆動軸15に回動可能に取り付けられた回転体22と、回転体22の一方Fの回転のみを駆動軸15に伝達するワンウェイクラッチ31,61,71,81とで形成されている。回転体22には、前記ゴム状部材41の一端42を取り付ける取付部29が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム動力を利用した駆動ユニットに関し、詳しくは走行玩具、飛行玩具、舟玩具、動物玩具等の動力源として利用できるゴム動力駆動ユニット及び当該駆動ユニットを内蔵したゴム動力走行玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム動力駆動ユニットは、ケース本体と、ケース本体に回動可能且つ前後方向に移動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体内に設けられ、前記駆動軸を駆動するゴム状部材とからなる。駆動軸は、爪部を備えたドラムが設けられている。前記ゴム状部材は、一端が玩具本体の所定箇所に取り付けられ、他端が前記ドラムの爪部に引っ掛けられてドラムに巻き取られる構成となっている。
【0003】
従来、ゴム動力駆動ユニットは、駆動軸の両側に車輪を取り付け、車輪を接地面に圧接して、ケース本体を後方に移動させると、駆動軸が前方に移動しながら後方回転をして、ドラムの爪部がゴム状部材の他端を引っ掛け、ゴム状部材をドラムに巻き付け、ゴム状部材を伸張して弾性を蓄えるようになっている。ゴム動力駆動ユニットは、車輪を接地面から離すと、ゴム状部材が弾性により元の状態に復帰するので、ドラムを介して駆動軸が前方回転を行う。車輪が接地面に接地していると、ケース本体が前方に移動し、駆動軸が後方に移動するので、ドラムの爪部がゴム状部材の他端を引っ掛けなくなる(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、従来のゴム動力駆動ユニットは、ケース本体と、ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなる。動力伝達手段は、駆動軸に固定して取り付けられた平歯車と、前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成されている。前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されている。
【0005】
上記従来のゴム動力駆動ユニットは、駆動軸の両側に車輪を取り付け、車輪を接地面に圧接して、ケース本体を後方に移動させると、駆動軸が後方回転をして、平歯車及び原動歯車が回転して原動歯車の取付部がゴム状部材を巻いて、ゴム状部材の弾性を蓄えるようになっている。この従来のゴム動力駆動ユニットは、車輪を接地面から離すと、ゴム状部材が蓄積された弾性の解放により元の状態に復帰するので、原動歯車の取付部、原動歯車、平歯車を介して駆動軸が前方回転を行う(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−254262号公報
【特許文献2】実公昭62−40639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の従来のゴム動力駆動ユニットは、ゴム状部材の弾性が解放された時、まだドラムの爪部がゴム状部材の他端に引っ掛かったままであると、そのゴム状部材が駆動軸の回転の妨げとなるため、ドラムの爪部をゴム状部材の他端から外さなければならない。上記従来のゴム動力駆動ユニットは、ケース本体に駆動軸を前後方向に移動可能に設け、ゴム状部材の弾性が解放された時、駆動軸を後方に移動させて、ドラムの爪部をゴム状部材の他端から外すようにしている。そのため、駆動軸は、ケース本体に不安定な状態で取り付けられている。
【0008】
上記従来のゴム動力駆動ユニットは、駆動軸を受ける軸受け孔が前後方向に伸びる長孔形状なので、駆動軸が常に進行方向に対して略直角に保持されず、斜めに傾いたりすることがあり、これを走行体として駆動軸の両側に車輪を取り付けて走行させた場合に、真っ直ぐ走らずに、ジグザグ等の不安定な走行になるという問題点があった。また、駆動軸を受ける軸受け孔が前後方向に伸びる長孔形状なので、外観を損なうという問題点もあった。
【0009】
特許文献2記載の従来のゴム動力駆動ユニットは、ゴム状部材の弾性により駆動軸が回転するが、ゴム状部材の弾性が解放し終わった時であっても、ゴム状部材と駆動軸が連係しているので、今度はゴム状部材が駆動軸の回転を規制して駆動軸の回転を阻止し、駆動軸の慣性による回転を行うことができないと言う問題点があった。即ち、駆動軸の両側に車輪を設けて走行玩具とした場合、ゴム状部材の弾性により車輪が回転して走行するが、ゴム状部材の弾性が解放し終わると略同時に、ゴム状部材が回転している車輪にブレーキを掛けるように作用して、走行を急停止させてしまうという問題点があった。
【0010】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、ゴム状部材の動力をワンウェイクラッチを介して駆動軸に伝達するようにしたので、ゴム状部材の動力が解放し終えた時にワンウェイクラッチによりゴム状部材と駆動軸の連係が解除されて駆動軸がそのまま回転を継続させることができ、さらに駆動軸を安定して保持することができ、外観も美麗なゴム動力駆動ユニットを提供することを第1の目的とする。また、上記ゴム動力ユニットを利用したゴム動力走行玩具を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願請求項1に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、ケース本体と、ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
本願請求項2に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された駆動歯車と、前記回転体に回動可能且つ前記駆動歯車と噛み合う噛合位置と駆動歯車と噛み合わない非噛合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合い、回転体の他方の回転の時に非噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合わない遊動歯車とで形成されていることを特徴とする。
【0013】
本願請求項3に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定され、係合爪を備えたカム部材と、前記回転体に前記カム部材の係合爪と係合する係合位置と係合爪と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動してカム部材の係合爪と係合し、回転体の他方の回転の時にカム部材の周面によって非係合位置に移動させられ係合爪と係合しない係合片とで形成されていることを特徴とする。
【0014】
本願請求項4に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された爪車と、前記回転体に前記爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【0015】
本願請求項5に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された固定部材と、前記回転体の内側に設けられ内歯爪車と、前記固定部材に回転体の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【0016】
本願請求項6に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、ケース本体と、ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
本願請求項7に係るゴム動力駆動ユニットは、上記第1の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された固定部材と、前記平歯車の内側に設けられ内歯爪車と、前記固定部材に平歯車の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、平歯車の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、平歯車の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【0018】
本願請求項8に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、車体と、車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
本願請求項9に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された駆動歯車と、前記回転体に回動可能且つ前記駆動歯車と噛み合う噛合位置と駆動歯車と噛み合わない非噛合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合い、回転体の他方の回転の時に非噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合わない遊動歯車とで形成されていることを特徴とする。
【0020】
本願請求項10に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定され、係合爪を備えたカム部材と、前記回転体に前記カム部材の係合爪と係合する係合位置と係合爪と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動してカム部材の係合爪と係合し、回転体の他方の回転の時にカム部材の周面によって非係合位置に移動させられ係合爪と係合しない係合片とで形成されていることを特徴とする。
【0021】
本願請求項11に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された爪車と、前記回転体に前記爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【0022】
本願請求項12に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された固定部材と、前記回転体の内側に設けられ内歯爪車と、前記固定部材に回転体の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【0023】
本願請求項13に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、車体と、車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とする。
【0024】
本願請求項14に係るゴム動力走行玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記ワンウェイクラッチは、前記駆動軸に固定された固定部材と、前記平歯車の内側に設けられ内歯爪車と、前記固定部材に平歯車の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、平歯車の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、平歯車の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ケース本体と、ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されている。
【0026】
この本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ケース本体を把持し、駆動軸を他方に回転させると、ワンウェイクラッチを介して回転体が他方に回転し、回転体にゴム状部材を巻き付けて、ゴム状部材の弾性を蓄えることができる。駆動軸を解放すると、蓄えられたゴム状部材の動力が動力伝達手段により駆動軸に伝達される。即ち、ゴム状部材の蓄えられた弾性により、回転体が一方へ回転し、回転体の一方への回転がワンウェイクラッチにより駆動軸に伝達され、駆動軸が回転する。
【0027】
本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ゴム状部材の一端が回転体に取り付けられているので、ゴム状部材の蓄積された弾性が消滅すると回転体にゴム状部材の負荷がかかって回転体が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチにより駆動軸の一方への回転が回転体に伝達されないため、駆動軸は一方への回転を続行することが可能であり、駆動軸に車輪、フライホイール等の回転部材を装着しておくと、その回転慣性力により回転を継続させておくことができる。
【0028】
このように、本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、回転体をゴム状部材から離脱させる必要がないので、駆動軸を前後方向に移動させる構成を採用せずに、駆動軸を安定して保持することができ、外観も美麗な形状にすることができるという効果がある。
【0029】
本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ケース本体と、ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されている。
【0030】
この本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ケース本体を把持し、駆動軸を他方に回転させると、ワンウェイクラッチを介して平歯車が他方に回転し、平歯車と噛み合う原動歯車及び取付部が一方へ回転し、ゴム状部材を捩って巻き上げて、ゴム状部材の弾性を蓄えることができる。駆動軸を解放すると、蓄えられたゴム状部材の動力が動力伝達手段により駆動軸に伝達される。即ち、ゴム状部材の蓄えられた弾性により、原動歯車が他方へ回転し、原動歯車の他方への回転が平歯車に伝達されて平歯車が一方へ回転し、平歯車の一方への回転がワンウェイクラッチにより駆動軸に伝達され、駆動軸が一方へ回転する。
【0031】
本願発明に係るゴム動力駆動ユニットは、ゴム状部材の一端が原動歯車に取り付けられているので、ゴム状部材の蓄積された弾性が消滅すると原動歯車にゴム状部材の負荷がかかって原動歯車及び平歯車が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチにより駆動軸の一方への回転が平歯車に伝達されないため、駆動軸は一方への回転を続行することが可能であり、駆動軸に車輪、フライホイール等の回転部材を装着しておくと、その回転慣性力により回転を継続させておくことができる。
【0032】
本願発明に係るゴム動力走行玩具は、車体と、車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されている。
【0033】
この本願発明に係るゴム動力走行玩具は、車体を把持し、駆動輪を接地させ、駆動輪を他方に回転させると、駆動軸が他方に回転し、ワンウェイクラッチを介して回転体が他方に回転し、回転体にゴム状部材を巻き付けて、ゴム状部材の弾性を蓄えることができる。車体を離すと、蓄えられたゴム状部材の動力が動力伝達手段により駆動軸に伝達される。即ち、ゴム状部材の蓄えられた弾性により、回転体が一方へ回転し、回転体の一方への回転がワンウェイクラッチにより駆動軸に伝達され、駆動軸が回転する。駆動軸の回転により駆動輪も回転するので、ゴム動力走行玩具は走行する。
【0034】
本願発明に係るゴム動力走行玩具は、ゴム状部材の一端が回転体に取り付けられているので、ゴム状部材の蓄積された弾性が消滅すると回転体にゴム状部材の負荷がかかって回転体が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチにより駆動軸の一方への回転が回転体に伝達されないため、駆動軸は一方への回転を続行することが可能であり、駆動輪の回転慣性力及び車体の進行方向への慣性力により走行を継続させておくことができる。
【0035】
本願発明に係るゴム動力走行玩具は、車体と、車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、動力伝達手段は、駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されている。
【0036】
この本願発明に係るゴム動力走行玩具は、車体を把持し、駆動輪を接地させ、駆動輪を他方に回転させると、駆動軸が他方に回転し、ワンウェイクラッチを介して平歯車が他方に回転し、平歯車と噛み合う原動歯車及び取付部が一方へ回転し、ゴム状部材を捩って巻き上げて、ゴム状部材の弾性を蓄えることができる。車体を離すと、蓄えられたゴム状部材の動力が動力伝達手段により駆動軸に伝達される。即ち、ゴム状部材の蓄えられた弾性により、原動歯車が他方へ回転し、原動歯車の他方への回転が平歯車に伝達されて平歯車が一方へ回転し、平歯車の一方への回転がワンウェイクラッチにより駆動軸に伝達され、駆動軸が一方へ回転する。駆動軸の回転により駆動輪も回転するので、ゴム動力走行玩具は走行する。
【0037】
本願発明に係るゴム動力走行玩具は、ゴム状部材の一端が原動歯車に取り付けられているので、ゴム状部材の蓄積された弾性が消滅すると原動歯車にゴム状部材の負荷がかかって原動歯車及び平歯車が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチにより駆動軸の一方への回転が平歯車に伝達されないため、駆動軸は一方への回転を続行することが可能であり、駆動輪の回転慣性力及び車体の進行方向への慣性力により走行を継続させておくことができる。
【0038】
このように、本願発明に係るゴム動力走行玩具は、駆動軸を前後方向に移動させて回転体又は平歯車をゴム状部材から離脱させる必要がないので、駆動軸を安定して保持することができ、従って、安定した走行を得ることができ、外観も美麗な形状にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本願発明に係るゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の実施の形態を示す全体斜視図である。
【図2】図1のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の側面断面図であって、(a)がゴム状部材の巻き付け開始直後の側面断面図、(b)がゴム状部材を巻き付けている状態の側面断面図、(c)がゴム状部材の弾性解放後の断面図である。
【図3】図1のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の動力伝達手段の側面断面図であって、(a)がゴム状部材の巻き付け開始直後の側面断面図、(b)がゴム状部材を巻き付けている状態の側面断面図、(c)がゴム状部材の弾性解放後の断面図である。
【図4】ゴム動力駆動ユニットの他の実施の形態を示す全体斜視図である。
【図5】図1のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の他の動力伝達手段の側面断面図であって、(a)がゴム状部材の巻き付け開始直後の側面断面図、(b)がゴム状部材を巻き付けている状態の側面断面図、(c)がゴム状部材の弾性解放後の断面図である。
【図6】図1のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の他の動力伝達手段の側面断面図である。
【図7】図1のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の他の動力伝達手段の側面断面図である。
【図8】本願発明に係るゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の他の実施の形態を示す全体斜視図である。
【図9】図8のゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)の動力伝達手段の斜視図であって、(a)が組立図、(b)が分解図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、ゴム動力駆動ユニットの概要について説明をする。図1,4に示すように、ゴム動力駆動ユニット1,51は、ケース本体2,52と、ケース本体2,52に回動可能に設けられた駆動軸15と、ケース本体2,52の一側に設けられたゴム状部材41の動力を駆動軸15に伝達する動力伝達手段21とからなる。動力伝達手段21は、駆動軸15に回動可能に取り付けられた回転体22と、回転体22の一方Fの回転のみを駆動軸15に伝達するワンウェイクラッチ31,61,71,81とで形成されている。回転体22には、前記ゴム状部材41の一端42を取り付ける取付部29,53が形成されている。
【0041】
ゴム動力駆動ユニット1,51は、ケース本体2,52を把持し、駆動軸15を他方Bに回転させると、ワンウェイクラッチ31,61,71,81を介して回転体22が他方Bに回転し、回転体22にゴム状部材41を巻き付けて、ゴム状部材41の弾性を蓄えることができる。駆動軸15を解放すると、蓄えられたゴム状部材41の動力が動力伝達手段21により駆動軸15に伝達される。即ち、ゴム状部材41の蓄えられた弾性により、回転体22が一方Fへ回転し、回転体22の一方Fへの回転がワンウェイクラッチ31,61,71,81により駆動軸15に伝達され、駆動軸15が回転する。
【0042】
ゴム動力駆動ユニット1,51は、ゴム状部材41の一端42が回転体22に取り付けられているので、ゴム状部材41の蓄積された弾性が消滅すると回転体22にゴム状部材41の負荷がかかって回転体22が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチ31,61,71,81により駆動軸15の一方Fへの回転が回転体22に伝達されないため、駆動軸15は一方Fへの回転を続行することが可能であり、駆動軸15に駆動輪16、フライホイール等の回転部材を装着しておくと、その回転慣性力により回転を継続させておくことができる。このように、ゴム動力駆動ユニット1,51は、回転体22をゴム状部材41から離脱させる必要がないので、駆動軸15を前後方向に移動させる構成を採用せずに、駆動軸15を安定して保持することができ、外観も美麗な形状にすることができる。
【0043】
さらにゴム動力駆動ユニットの概要について説明をする。図8,9に示すように、ゴム動力駆動ユニット101は、ケース本体102と、ケース本体102に回動可能に設けられた駆動軸115と、ケース本体102の一側に設けられたゴム状部材145の動力を駆動軸115に伝達する動力伝達手段121とからなる。動力伝達手段121は、駆動軸115に回動可能に取り付けられた平歯車122と、平歯車122の一方Fの回転のみを駆動軸115に伝達するワンウェイクラッチ131と、前記平歯車122と噛み合う原動歯車141とで形成されている。前記原動歯車141には、前記ゴム状部材145の一端146を取り付ける取付部143が形成されている。
【0044】
ゴム動力駆動ユニット101は、ケース本体102を把持し、駆動軸115を他方Bに回転させると、ワンウェイクラッチ131を介して平歯車122が他方Bに回転し、平歯車122と噛み合う原動歯車141及び取付部143が一方Fに回転して、取付部143によってゴム状部材145を捩って巻き上げていき、ゴム状部材145の弾性を蓄えることができる。駆動軸115を解放すると、蓄えられたゴム状部材145の動力が動力伝達手段121により駆動軸115に伝達される。即ち、ゴム状部材145の蓄えられた弾性により、取付部143を介して原動歯車141が他方Bへ回転し、原動歯車141と噛み合う平歯車122が一方Fへ回転し、平歯車122の一方Fへの回転がワンウェイクラッチ131により駆動軸115に伝達され、駆動軸115が一方Fへ回転する。
【0045】
ゴム動力駆動ユニット101は、ゴム状部材145の一端146が取付部143によって原動歯車141に取り付けられているので、ゴム状部材145の蓄積された弾性が消滅すると原動歯車141にゴム状部材145の負荷がかかって原動歯車141及び平歯車122が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチ131により駆動軸115の一方Fへの回転が平歯車122に伝達されないため、駆動軸115は一方Fへの回転を続行することが可能であり、駆動軸115に駆動輪116、フライホイール等の回転部材を装着しておくと、その回転慣性力により回転を継続させておくことができる。
【0046】
次に、ゴム動力走行玩具の概要について説明をする。図1に示すように、ゴム動力走行玩具1は、車体2と、車体2の一方に回動可能に設けられた車軸11と、前記車軸11の両端に取り付けられた車輪12と、車体2の他方に回動可能に設けられた駆動軸15と、前記駆動軸15の両端に取り付けられた駆動輪16と、車体2の一側に設けられたゴム状部材41の動力を駆動軸15に伝達する動力伝達手段21とからなる。動力伝達手段21は、駆動軸15に回動可能に取り付けられた回転体22と、回転体22の一方Fの回転のみを駆動軸15に伝達するワンウェイクラッチ31,61,71,81とで形成されている。回転体22には、前記ゴム状部材41の一端42を取り付ける取付部29,53が形成されている。
【0047】
ゴム動力走行玩具1は、車体2を把持し、駆動輪16を接地させ、駆動輪16を他方Bに回転させると、駆動軸15が他方Bに回転し、ワンウェイクラッチ31,61,71,81を介して回転体22が他方Bに回転し、回転体22にゴム状部材41を巻き付けて、ゴム状部材41の弾性を蓄えることができる。車体2を離すと、蓄えられたゴム状部材41の動力が動力伝達手段21により駆動軸15に伝達される。即ち、ゴム状部材41の蓄えられた弾性により、回転体22が一方Fへ回転し、回転体22の一方Fへの回転がワンウェイクラッチ31,61,71,81により駆動軸15に伝達され、駆動軸15が回転する。駆動軸15の回転により駆動輪16も回転するので、ゴム動力走行玩具1は走行する。
【0048】
ゴム動力走行玩具1は、ゴム状部材41の一端42が回転体22に取り付けられているので、ゴム状部材41の蓄積された弾性が消滅すると回転体22にゴム状部材41の負荷がかかって回転体22が回転しなくなる。しかし、ワンウェイクラッチ31,61,71,81により駆動軸15の一方Fへの回転が回転体22に伝達されないため、駆動軸15は一方Fへの回転を続行することが可能であり、駆動輪16の回転慣性力及び車体2の進行方向への慣性力により走行を継続させておくことができる。
【0049】
このように、ゴム動力走行玩具1は、駆動軸15を前後方向に移動させて回転体22をゴム状部材41から離脱させる必要がないので、駆動軸15を安定して保持することができ、従って、安定した走行を得ることができ、外観も美麗な形状にすることができる。
【0050】
さらにゴム動力走行玩具の概要について説明する。図8,9に示すように、ゴム動力走行玩具101は、車体102と、車体102の一方に回動可能に設けられた車軸111と、前記車軸111の両端に取り付けられた車輪112,112と、車体102の他方に回動可能に設けられた駆動軸115と、前記駆動軸115の両端に取り付けられた駆動輪116,116と、車体102の一側に設けられたゴム状部材145の動力を駆動軸115に伝達する動力伝達手段121とからなる。
【0051】
動力伝達手段121は、駆動軸115に回動可能に取り付けられた平歯車122と、平歯車122の一方Fの回転のみを駆動軸115に伝達するワンウェイクラッチ131と、前記平歯車122と噛み合う原動歯車141とで形成されている。前記原動歯車141には、前記ゴム状部材145の一端146を取り付ける取付部143が形成されている。
【0052】
このゴム動力走行玩具101は、車体102を把持し、駆動輪116,116を接地させ、駆動輪116,116を他方Bに回転させると、駆動軸115が他方Bに回転し、ワンウェイクラッチ131を介して平歯車122が他方に回転し、平歯車122と噛み合う原動歯車141及び取付部143が一方へ回転し、ゴム状部材145を捩って巻き上げて、ゴム状部材145の弾性を蓄えることができる。
【0053】
車体102を離すと、蓄えられたゴム状部材145の動力が動力伝達手段121により駆動軸115に伝達される。即ち、ゴム状部材145の蓄えられた弾性により、原動歯車141が他方Bへ回転し、原動歯車141の他方Bへの回転が平歯車122に伝達されて平歯車122が一方Fへ回転し、平歯車122の一方Fへの回転がワンウェイクラッチ131により駆動軸115に伝達され、駆動軸115が一方Fへ回転する。駆動軸115の回転により駆動輪116,116も回転するので、ゴム動力走行玩具は走行する。
【0054】
ゴム動力走行玩具101は、ゴム状部材145の一端146が原動歯車141に取り付けられているので、ゴム状部材145の蓄積された弾性が消滅すると原動歯車141にゴム状部材145の負荷がかかって原動歯車141及び平歯車122が回転しなくなるが、ワンウェイクラッチ131により駆動軸115の一方Fへの回転が平歯車122に伝達されないため、駆動軸115は一方Fへの回転を続行することが可能であり、駆動輪116の回転慣性力及び車体102の進行方向への慣性力により走行を継続させておくことができる。
【0055】
図3に示すように、ワンウェイクラッチ31は、前記駆動軸15に固定された駆動歯車32と、前記回転体22に回動可能且つ前記駆動歯車32と噛み合う噛合位置P1と駆動歯車32と噛み合わない非噛合位置P2に移動可能に設けられ、回転体22の一方Fの回転の時に噛合位置P1に移動して駆動歯車32と噛み合い、回転体22の他方Bの回転の時に非噛合位置P2に移動して駆動歯車32と噛み合わない遊動歯車33とで形成されている。
【0056】
図5に示すように、ワンウェイクラッチ61は、前記駆動軸15に固定され、係合爪63を備えたカム部材62と、前記回転体22に前記カム部材62の係合爪63と係合する係合位置Q1と係合爪63と係合しない非係合位置Q2に移動可能に設けられ、回転体22の一方Fの回転の時に係合位置Q1に移動してカム部材62の係合爪63と係合し、回転体22の他方Bの回転の時にカム部材62の周面65によって非係合位置Q2に移動させられ係合爪63と係合しない係合片66とで形成されている。
【0057】
図6に示すように、ワンウェイクラッチ71は、前記駆動軸15に固定された爪車72と、前記回転体22に前記爪車72の爪部73と係合する係合位置と爪部73と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体22の一方Fの回転の時に係合位置に移動して爪車72の爪部73と係合し、回転体22の他方Bの回転の時に爪車72の周面75によって非係合位置に移動させられ爪部73と係合しない爪部材76とで形成されている。
【0058】
図7に示すように、ワンウェイクラッチ81は、前記駆動軸15に固定された固定部材82と、前記回転体22の内側に設けられ内歯爪車83と、前記固定部材82に回転体22の前記内歯爪車83の爪部85と係合する係合位置と爪部85と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体22の一方Fの回転の時に係合位置に移動して内歯爪車83の爪部85と係合し、回転体22の他方Bの回転の時に内歯爪車83の周面86によって非係合位置に移動させられ爪部85と係合しない爪部材87とで形成されている。
【0059】
図9に示すように、ワンウェイクラッチ131は、前記駆動軸115に固定された固定部材135と、前記平歯車122の内側に設けられ内歯爪車132と、前記固定部材135に平歯車122の前記内歯爪車132の爪部137と係合する係合位置と爪部137と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、平歯車122の一方Fの回転の時に係合位置に移動して内歯爪車132の爪部137と係合し、平歯車122の他方Bの回転の時に内歯爪車132の周面134によって非係合位置に移動させられ爪部137と係合しない爪部材136,136とで形成されている。
【0060】
さらに、ゴム動力走行玩具1を、図1乃至図3に基づいて詳細に説明する。ゴム動力走行玩具1は、車体2を有する。車体2は、前壁3と、後壁4と、右壁5と、左壁6と、上壁7とからなる箱形状に形成されている。車体2の前方には、車軸11が回動可能に設けられている。即ち車軸11は、右壁5と左壁6に回動可能に軸受けされており、両端に車輪12,12が固定して取り付けられている。
【0061】
車体2の後方には、駆動軸15が回動可能に設けられている。即ち駆動軸15は、右壁5と左壁6に回動可能に軸受けされており、両端に駆動輪16,16が固定して取り付けられている。駆動軸15には、動力伝達手段21が回動可能に設けられている。動力伝達手段21は、ドラム状の回転ケース(回転体)22を有する。
【0062】
回転ケース(回転体)22は、円筒状の周壁23と、周壁23の左端に設けられた円板状の左側壁25と、周壁23の右端に設けられた円板状の右側壁26と、左側壁25に一体に形成された円筒軸27とからなる。円筒軸27の略中央には、ゴム状部材41の一端42を引っ掛ける略J字状のフック29が設けられている。ゴム状部材41の他端43は、車体2の前壁3に一対の切り欠き3a,3bによって形成された係止片8に係止されている。
【0063】
図3に示すように、回転ケース(回転体)22内には、ワンウェイクラッチ31が設けられている。ワンウェイクラッチ31は、駆動軸15に固定された駆動歯車32と、駆動歯車32と噛み合う噛合位置P1と駆動歯車32と噛み合わない非噛合位置P2に移動可能に設けられた遊動歯車33とで形成されている。遊動歯車33は、遊動軸35に固定されている。
【0064】
遊動軸35の両側は、回転ケース(回転体)22の左側壁25と右側壁26に対向して形成された長孔36,37に回動可能且つ移動可能に取り付けられている。長孔36,37は、略円周方向に向かって形成され、回転ケース(回転体)22の後方回転B側の一端が中心に近い位置P1となり、前方回転F側の他端が中心から離れた位置P2となっている。
【0065】
遊動歯車33は、前述したように、回転ケース(回転体)22に回動可能且つ駆動歯車32と噛み合う噛合位置P1と駆動歯車32と噛み合わない非噛合位置P2に移動可能である。回転ケース(回転体)22側から考察すると、遊動歯車33は、図3(a)に示すように、回転ケース(回転体)22の前方(一方)Fの回転の時に噛合位置P1に移動して駆動歯車32と噛み合い、図3(c)に示すように、回転ケース(回転体)22の後方(他方)Bの回転の時に非噛合位置P2に移動して駆動歯車32と噛み合わないようになっている。駆動軸15側から考察すると、遊動歯車33は、図3(a)に示すように、駆動軸15の後方(他方)Bの回転の時に噛合位置P1に移動して駆動歯車32と噛み合い、図3(c)に示すように、駆動軸15の前方(一方)Fの回転の時に非噛合位置P2に移動して駆動歯車32と噛み合わないようになっている。
【0066】
ゴム動力走行玩具1は、以下のように使用することができる。図3(a)(b)に示すように、車体2を把持し、駆動輪16,16を接地させて、後方に引っ張ると、駆動輪16,16が後方(時計方向)Bに回転し、駆動軸15及び駆動歯車32も後方(時計方向)Bに回転する。駆動歯車32が後方(時計方向)回転すると、前述したように、これと噛み合う遊動歯車33が噛合位置P1に移動し、遊動軸35を長孔36,37の一端に押し付け、回転ケース(回転体)22を後方(時計方向)Bに回転させる。
【0067】
回転ケース(回転体)22が後方(時計方向)Bに回転すると、図2(b),図3(b)に示すように、円筒軸27も後方(時計方向)Bに回転を行い、円筒軸27にゴム状部材41を巻き付けていき、ゴム状部材41の弾性が蓄積される。次に、車体2を離すと、ゴム状部材41の蓄積された弾性が解放されて円筒軸27が前方(反時計方向)Fに回転し、これと一体の回転ケース(回転体)22も前方(反時計方向)Fに回転する。
【0068】
図3(a)(b)に示すように、回転ケース(回転体)22が前方(反時計方向)Fに回転すると、長孔36,37の一端P1に遊動軸35が位置した状態で遊動歯車33が駆動歯車32に回動不能に圧接して噛み合って前方Fに回動する。即ち、遊動歯車33が回動不能の状態で駆動軸15を中心として前方F方向に回動するので、駆動歯車32が前方(反時計方向)Fに回転し、駆動軸15を介して駆動輪16を前方(時計方向)Fに回転させる。このようにして、ゴム動力走行玩具1は、前方に向かって走行する。
【0069】
図2(c)に示すように、ゴム状部材41が元の状態の直線状に復帰すると、ゴム状部材41が回転ケース(回転体)22の回転を阻止する。ゴム動力走行玩具1は、車体2の進行方向への慣性力と、駆動輪16,16及び車輪12,12の回転慣性力により、駆動輪16、駆動軸15及び駆動歯車32が前方(反時計方向)Fに向かって回転を行う。図3(c)に示すように、回転ケース(回転体)22が回転を停止しているが、駆動歯車32が遊動歯車33を非噛合位置P2に弾き飛ばすので、駆動輪16はそのまま回転を継続することができ、ゴム動力走行玩具1の走行が妨げられない。
【0070】
ゴム動力走行玩具1は、ゴム動力駆動ユニットとして利用することができる。図4に示すように、ゴム動力駆動ユニット51は、ケース本体52を有する。ケース本体52には、駆動軸15が回動可能に設けられている。駆動軸15には、前述した動力伝達手段21が回動可能に設けられている。なお、フック53は、回転ケース(回転体)22の周壁23に直接設けられている。
【0071】
ゴム動力駆動ユニット51は、駆動軸15を後方(時計方向)Bに回転させると、図3に示すように、駆動歯車32も後方(時計方向)Bに回転し、これと噛み合う遊動歯車33が噛合位置P1に移動して、回転ケース(回転体)22を後方(時計方向)Bに回転させる。回転ケース(回転体)22が後方(時計方向)Bに回転すると、回転ケース(回転体)22の周壁23にゴム状部材41を巻き付けていき、ゴム状部材41の弾性が蓄積される。次に、駆動軸15を離すと、ゴム状部材41の弾性により回転ケース(回転体)22が前方(反時計方向)Fに回転する。
【0072】
図3(a)(b)に示すように、回転ケース(回転体)22が前方(反時計方向)Fに回転すると、長孔36,37の一端P1に遊動軸35が位置した状態で遊動歯車33が駆動歯車32と噛み合って前方Fに回動し、そのため駆動歯車32が前方(反時計方向)Fに回転するので、駆動軸15が前方(時計方向)Fに回転する。
【0073】
ゴム状部材41が元の状態の直線状に復帰すると、ゴム状部材41が回転ケース(回転体)22の回転を阻止する。しかし、駆動軸15の前方(時計方向)Fへの回転は、駆動歯車32が遊動歯車33を非噛合位置P2に弾き飛ばすので、そのまま継続することができる。
【0074】
以下、ワンウェイクラッチの他の実施の形態について説明する。図5に示すように、ワンウェイクラッチ61は、前記駆動軸15に固定され、一対の対向する係合爪63,63を備えたカム部材62と、前記回転ケース(回転体)22に前記カム部材62の係合爪63,63と係合する係合位置Q1と係合爪63,63と係合しない非係合位置Q2に移動可能に設けられた係合ピン66、66とからなる。
【0075】
係合ピン66、66の両側は、回転ケース(回転体)22の左側壁25と右側壁26に対向して形成された一対の長孔38,38に移動可能に取り付けられている。長孔38は、半径方向に向かって形成され、中心に近い位置がQ1となり、中心から離れた位置がQ2となっている。
【0076】
図5(a)に示すように、係合ピン66,66は、回転ケース(回転体)22の前方(反時計方向)Fの回転の時に係合位置Q1に移動してカム部材62の係合爪63,63と係合し、回転ケース(回転体)22の前方Fへの回転をカム部材62を介して駆動軸15に伝達して駆動軸15を前方F回転させる。
【0077】
図5(b)に示すように、係合ピン66,66は、回転ケース(回転体)22の後方(時計方向)Bの回転の時にカム部材62の周面65によって非係合位置Q2に移動させられてカム部材62の係合爪63,63と係合せず、回転ケース(回転体)22の後方Bへの回転を駆動軸15に伝達しない。
【0078】
図6に示すように、ワンウェイクラッチ71は、前記駆動軸15に固定された爪車72と、前記回転ケース(回転体)22に前記爪車72の爪部73と係合する係合位置と爪部73と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転ケース(回転体)22の前方(時計方向)Fの回転の時に係合位置に移動して爪車72の爪部73と係合し、回転ケース(回転体)22の後方(反時計方向)Bの回転の時に爪車72の周面75によって非係合位置に移動させられ爪部73と係合しない爪部材76とで形成されている。
【0079】
爪部材76は、回転ケース(回転体)22の前方(反時計方向)Fの回転の時に爪車72の爪部73と係合し、回転ケース(回転体)22の前方Fへの回転を爪車72を介して駆動軸15に伝達して駆動軸15を前方F回転させる。爪部材76は、回転ケース(回転体)22の後方(時計方向)Bの回転の時に爪車72の周面75によって非係合位置に移動させられて爪車72の爪部73と係合せず、回転ケース(回転体)22の後方Bへの回転を駆動軸15に伝達しない。
【0080】
図7に示すように、ワンウェイクラッチ81は、前記駆動軸15に固定された固定部材82と、前記回転ケース(回転体)22の内側に設けられ内歯爪車83と、前記固定部材82に回転ケース(回転体)22の前記内歯爪車83の爪部85と係合する係合位置と爪部85と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転ケース(回転体)22の前方(反時計方向)Fの回転の時に係合位置に移動して内歯爪車83の爪部85と係合し、回転ケース(回転体)22の後方(時計方向)Bの回転の時に内歯爪車83の周面86によって非係合位置に移動させられ爪部85と係合しない爪部材87とで形成されている。
【0081】
爪部材87は、回転ケース(回転体)22の前方(反時計方向)Fの回転の時に内歯爪車83の爪部85と係合し、回転ケース(回転体)22の前方Fへの回転を内歯爪車83、爪部材87及び固定部材82を介して駆動軸15に伝達して駆動軸15を前方F回転させる。爪部材87は、回転ケース(回転体)22の後方(時計方向)Bの回転の時に内歯爪車83の周面86によって非係合位置に移動させられて内歯爪車83の爪部85と係合せず、回転ケース(回転体)22の後方Bへの回転を駆動軸15に伝達しない。
【0082】
さらに、ゴム動力走行玩具101を、図8及び図9に基づいて詳細に説明する。ゴム動力走行玩具101は、車体102を有する。車体102の前方には、車軸111が回動可能に設けられている。車軸111は、車体102の前部に形成された軸受け板103,103に回動可能に軸受けされており、両端に車輪112,112が固定して取り付けられている。
【0083】
車体102の後方には、駆動軸115が回動可能に設けられている。駆動軸115は、車体102の後部に形成された軸受け板105,105に回動可能に軸受けされており、両端に駆動輪116,116が固定して取り付けられている。駆動軸115には、動力伝達手段121が回動可能に設けられている。動力伝達手段121は、平歯車122を有する。
【0084】
平歯車122は、円筒状の周壁123と、周壁123の左端に設けられた円板状の左側壁125とからなり、左側壁125の略中心に中心孔126が設けられ、周壁123の外周面に歯124が形成されている。この平歯車122内には、ワンウェイクラッチ131が設けられている。ワンウェイクラッチ131は、前記平歯車122の内側に設けられ内歯爪車132と、係合爪部材133とからなる。
【0085】
係合爪部材133は、弾性を備えた合成樹脂により一体成形され、前記駆動軸115に固定された固定軸(固定部材)135と、この固定軸135に形成された一対の爪部材136とからなる。平歯車122は、中心孔126に前記係合爪部材133の固定軸135が挿通されて固定軸135に回動可能に取り付けられ、一対の爪部材136,136が内歯爪車132の爪部137と係脱する。
【0086】
一対の爪部材136は、固定軸135即ち駆動軸115が後方(反時計方向)Bの回転の時に、前記平歯車122の内歯爪車132の爪部137と係合する一方、駆動軸115が前方(時計方向)Fの回転の時に、前記平歯車122の内歯爪車132の周面134に摺接して回動し、内歯爪車132の爪部137と係合しないようになっている。逆に、平歯車122の前方(時計方向)Fの回転の時に内歯爪車132の爪部137が一対の爪部材136,136と係合する一方、平歯車122の後方(反時計方向)Bの回転の時に内歯爪車132の周面134によって一対の爪部材136,136が非係合位置に移動させられて爪部137が一対の爪部材136,136と係合しないようになっている。
【0087】
駆動軸115と車軸111の間に、前記平歯車122と噛み合う原動歯車141が配置されている。原動歯車141は中心軸142に固定されている。この中心軸142の一方は、車体102の右側に形成された軸受け板106に回動可能に軸受けされている。中心軸142の他方には、ゴム状部材145の一端146を引っ掛ける略J字状のフック143が設けられている。ゴム状部材145の他端147は、車体102の左側に形成された係止片108に係止されている。従って、ゴム状部材145は、駆動軸115と車軸111の間であって、駆動軸115と略平行に設けられている。
【0088】
ゴム動力走行玩具101は、以下のように使用することができる。図8,9に示すように、車体102を把持し、駆動輪116,116を接地させて、後方に引っ張ると、駆動輪116,116が後方(反時計方向)Bに回転し、駆動軸115及び係合爪部材133も後方(反時計方向)Bに回転する。係合爪部材133が後方(反時計方向)Bへ回転すると、一対の爪部材136,136が前述したように、内歯爪車132の爪部137と係合し、平歯車122を後方(反時計方向)Bへ回転させる。
【0089】
平歯車122が後方(反時計方向)Bに回転すると、これと噛み合う原動歯車141が前方(時計方向)Fに回転を行い、原動歯車141と共に回転するフック143によりゴム状部材145を捩って巻き上げていき、ゴム状部材145の弾性が蓄積される。次に、車体102を離すと、ゴム状部材145の蓄積された弾性が解放されて原動歯車141が後方(反時計方向)Bへ回転し、これと噛み合う平歯車122が前方(時計方向)Fに回転する。
【0090】
平歯車122が前方(時計方向)Fに回転すると、内歯爪車132の爪部137が一対の爪部材136,136と係合し、係合爪部材133を前方(時計方向)Fに回転させる。係合爪部材133は、駆動軸115に固定されているので、駆動軸115も前方(時計方向)Fに回転し、駆動軸115の両側に固定した駆動輪116,116を前方(時計方向)Fに回転させる。このようにして、ゴム動力走行玩具101は、前方に向かって走行する。
【0091】
ゴム状部材145が元の状態の直線状に復帰すると、ゴム状部材145がフック143を介して原動歯車141及びこれと噛み合う平歯車122の回転を阻止する。ゴム動力走行玩具101は、車体102の進行方向への慣性力と、駆動輪116,116及び車輪112,112の回転慣性力により、駆動輪116、駆動軸115及び係合爪部材133が前方(時計方向)Fに向かって回転を行う。平歯車122が回転を停止しているが、係合爪部材133の前方(時計方向)Fへの回転は、一対の爪部材136,136が内歯爪車132の爪部137と係合しないので阻止されることがなく、そのため、駆動輪116,116はそのまま回転を継続することができ、ゴム動力走行玩具1の走行が妨げられない。
【0092】
このゴム動力走行玩具101は、ゴム動力駆動ユニットとして利用することができる。ゴム動力駆動ユニット101は、ケース本体102を有する。ケース本体102には、駆動軸115が回動可能に設けられている。駆動軸115には、前述した動力伝達手段121が回動可能に設けられている。なお、フック143は、原動歯車141の中心軸142に直接設けられている。
【0093】
ゴム動力駆動ユニット101は、駆動軸115を後方(反時計方向)Bに回転させると、係合爪部材133も後方(反時計方向)Bに回転する。係合爪部材133が後方(反時計方向)Bへ回転すると、一対の爪部材136,136が前述したように、内歯爪車132の爪部137と係合し、平歯車122を後方(反時計方向)Bへ回転させる。
【0094】
平歯車122が後方(反時計方向)Bに回転すると、これと噛み合う原動歯車141が前方(時計方向)Fに回転を行い、原動歯車141と共に回転するフック143によりゴム状部材145を捩って巻き上げていき、ゴム状部材145の弾性が蓄積される。次に、駆動軸115を離すと、ゴム状部材145の蓄積された弾性が解放されて原動歯車141が後方(反時計方向)Bへ回転し、これと噛み合う平歯車122が前方(時計方向)Fに回転する。
【0095】
平歯車122が前方(時計方向)Fに回転すると、内歯爪車132の爪部137が一対の爪部材136,136と係合し、係合爪部材133を前方(時計方向)Fに回転させる。係合爪部材133は、駆動軸115に固定されているので、駆動軸115も前方(時計方向)Fに回転する。
【0096】
ゴム状部材145が元の状態の直線状に復帰すると、ゴム状部材145がフック143を介して原動歯車141及びこれと噛み合う平歯車122の回転を阻止する。しかし、駆動軸115及び係合爪部材133の前方(時計方向)Fへの回転は、平歯車122が回転を停止しているが、一対の爪部材136,136が内歯爪車132の爪部137と係合しないので、そのまま継続することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本願発明は、走行玩具、飛行機玩具、舟玩具、動物玩具等の玩具のゴム動力駆動ユニットとして利用可能である。
【符号の説明】
【0098】
B 後方(他方)回転
F 前方(一方)回転
P1 噛合位置
P2 非噛合位置
Q1 係合位置
Q2 非係合位置
1 ゴム動力走行玩具(ゴム動力駆動ユニット)
2 車体(ケース本体)
3 前壁
3a 切り欠き
3b 切り欠き
4 後壁
5 右壁
6 左壁
7 上壁
8 係止片
11 車軸
12 車輪
15 駆動軸
16 駆動輪
21 動力伝達手段
22 回転ケース(回転体)
23 周壁
25 左側壁
26 右側壁
27 円筒軸
29 取付部(フック)
31 ワンウェイクラッチ
32 駆動歯車
33 遊動歯車
35 遊動軸
36 長孔
37 長孔
38 長孔
41 ゴム状部材
42 一端
43 他端
51 ゴム動力駆動ユニット
52 ケース本体
53 取付部(フック)
61 ワンウェイクラッチ
62 カム部材
63 係合爪
65 周面
66 係合片(係合ピン)
71 ワンウェイクラッチ
72 爪車
73 爪部
75 周面
76 爪部材
81 ワンウェイクラッチ
82 固定部材
83 内歯爪車
85 爪部
86 周面
87 爪部材
101 ゴム動力駆動ユニット(ゴム動力走行玩具)
102 ケース本体(車体)
103 軸受け板
105 軸受け板
106 軸受け板
108 係止片
111 車軸
112 車輪
115 駆動軸
116 駆動輪
121 動力伝達手段
122 平歯車
123 周壁
124 歯
125 左側壁
126 中心孔
131 ワンウェイクラッチ
132 内歯爪車
133 係合爪部材
134 周面
135 固定軸(固定部材)
136 爪部材
137 爪部
141 原動歯車
142 中心軸
143 取付部(フック)
145 ゴム状部材
146 一端
147 他端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース本体と、
ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、
ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、
動力伝達手段は、
駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、
回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、
回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とするゴム動力駆動ユニット。
【請求項2】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された駆動歯車と、
前記回転体に回動可能且つ前記駆動歯車と噛み合う噛合位置と駆動歯車と噛み合わない非噛合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合い、回転体の他方の回転の時に非噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合わない遊動歯車とで形成されていることを特徴とする請求項1記載のゴム動力駆動ユニット。
【請求項3】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定され、係合爪を備えたカム部材と、
前記回転体に前記カム部材の係合爪と係合する係合位置と係合爪と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動してカム部材の係合爪と係合し、回転体の他方の回転の時にカム部材の周面によって非係合位置に移動させられ係合爪と係合しない係合片とで形成されていることを特徴とする請求項1記載のゴム動力駆動ユニット。
【請求項4】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された爪車と、
前記回転体に前記爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項1記載のゴム動力駆動ユニット。
【請求項5】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された固定部材と、
前記回転体の内側に設けられ内歯爪車と、
前記固定部材に回転体の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項1記載のゴム動力駆動ユニット。
【請求項6】
ケース本体と、
ケース本体に回動可能に設けられた駆動軸と、
ケース本体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、
動力伝達手段は、
駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、
平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、
前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、
前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とするゴム動力駆動ユニット。
【請求項7】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された固定部材と、
前記平歯車の内側に設けられ内歯爪車と、
前記固定部材に平歯車の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、平歯車の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、平歯車の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項6記載のゴム動力駆動ユニット。
【請求項8】
車体と、
車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、
前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、
車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、
前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、
車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、
動力伝達手段は、
駆動軸に回動可能に取り付けられた回転体と、
回転体の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチとで形成され、
回転体には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とするゴム動力走行玩具。
【請求項9】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された駆動歯車と、
前記回転体に回動可能且つ前記駆動歯車と噛み合う噛合位置と駆動歯車と噛み合わない非噛合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合い、回転体の他方の回転の時に非噛合位置に移動して駆動歯車と噛み合わない遊動歯車とで形成されていることを特徴とする請求項8記載のゴム動力走行玩具。
【請求項10】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定され、係合爪を備えたカム部材と、
前記回転体に前記カム部材の係合爪と係合する係合位置と係合爪と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動してカム部材の係合爪と係合し、回転体の他方の回転の時にカム部材の周面によって非係合位置に移動させられ係合爪と係合しない係合片とで形成されていることを特徴とする請求項8記載のゴム動力走行玩具。
【請求項11】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された爪車と、
前記回転体に前記爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項8記載のゴム動力走行玩具。
【請求項12】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された固定部材と、
前記回転体の内側に設けられ内歯爪車と、
前記固定部材に回転体の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に回動可能に設けられ、回転体の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、回転体の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項8記載のゴム動力走行玩具。
【請求項13】
車体と、
車体の一方に回動可能に設けられた車軸と、
前記車軸の両端に取り付けられた車輪と、
車体の他方に回動可能に設けられた駆動軸と、
前記駆動軸の両端に取り付けられた駆動輪と、
車体の一側に設けられたゴム状部材の動力を駆動軸に伝達する動力伝達手段とからなり、
動力伝達手段は、
駆動軸に回動可能に取り付けられた平歯車と、
平歯車の一方の回転のみを駆動軸に伝達するワンウェイクラッチと、
前記平歯車と噛み合う原動歯車とで形成され、
前記原動歯車には、前記ゴム状部材の一端を取り付ける取付部が形成されていることを特徴とするゴム動力走行玩具。
【請求項14】
前記ワンウェイクラッチは、
前記駆動軸に固定された固定部材と、
前記平歯車の内側に設けられ内歯爪車と、
前記固定部材に平歯車の前記内歯爪車の爪部と係合する係合位置と爪部と係合しない非係合位置に移動可能に設けられ、平歯車の一方の回転の時に係合位置に移動して内歯爪車の爪部と係合し、平歯車の他方の回転の時に内歯爪車の周面によって非係合位置に移動させられ爪部と係合しない爪部材とで形成されていることを特徴とする請求項13記載のゴム動力走行玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−253241(P2010−253241A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−238152(P2009−238152)
【出願日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(500005457)株式会社シー・ピー・トムズ (19)
【Fターム(参考)】