説明

サブスタンスP又はそのアナログを用いて、幹細胞の増殖又は分化を刺激するための方法及び組成物

サブスタンスP又はサブスタンスPアナログを用いて細胞増殖及び分化を刺激するための組成物及び方法が提供される。ある様態においては、本方法は、幹細胞をサブスタンスP又はサブスタンスPアナログと接触させることによって、幹細胞を分化を刺激又は向上させるステップを提供する。別の様態においては、本方法は病気、疾病、又は疾患を治療すべく有効量のサブスタンスP又はサブスタンスPアナログを対象に投与するステップを提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞疾患を治療又は寛解させる方法であって、対象に有効量のサブスタンスPアナログを投与するステップを含み、前記サブスタンスPアナログが、式(I):
−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa10−Xaa11−Z(I) (配列番号11)、
又はその薬学的に許容可能な塩であり、
XaaがArg、Lys、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがLys、Arg、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGly、Pro、Ala、又はN−メチルグリシンであり、
Xaa10がLeu、Val、Ile、ノルロイシン、Met、Metスルホキシド、Metスルホン、N−メチルロイシン、又はN−メチルバリンであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンであり、
がRN−又はRC(O)NR−であり、
が−C(O)NR又は−C(O)OR、あるいはその塩であり、
各々のRが独立であり、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C20)アリール、(C−C26)アルカリル、5ないし20員環のヘテロアリール、又は6ないし26員環のアルクヘテロアリールであり、
残基XaaないしXaa11の間の「−」の各々が独立であり、アミド結合、置換アミド結合、又はアミド同配体を示す、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
XaaがArgであり、
XaaがProであり、
XaaがLysであり、
XaaがProであり、
XaaがGlnであり、
XaaがGlnであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGlyであり、
Xaa10がLeuであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンである、
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記残基XaaないしXaa11の間の「−」が−C(O)NH−を示し、
がHN−であり、
が−C(O)NHである、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記サブスタンスPアナログが、
RPKPQQFFGLM (配列番号1)、
RPKPQQFFGLNle (配列番号2)、
RPKPQQFFPLM (配列番号3)、
RPKPQQFFMeGlyLM (配列番号4)、
RPKPQQFTGLM (配列番号5)、
RPKPQQF(4−Cl)F(4−Cl)GLM (配列番号6)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号7)、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号8)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号9)、又は、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号10)、
であることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記サブスタンスPアナログがZ−RPKPQQFFMeGlyLM(O)−Zであり、
がNHであり、
がC(O)NHである、
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記幹細胞疾患が、無巨核球症、再生不良性貧血、ブラックファン・ダイアモンド貧血、先天性血球減少症、先天性赤血球異形成貧血、先天性角化異常症、ファンコニ貧血、発作性夜間血色素尿症(PNH)、赤芽球ろう、急性骨髄線維症、原因不明骨髄様化生、真性多血症、本態性血小板血症、重症型ベータサラセミア、鎌状赤血球症、家族性赤血球貪食リンパ組織球症、血球貪食、ランゲルハンス細胞組織球症(組織球症X)、慢性肉芽腫症、先天性好中球減少症、毛細血管拡張性運動失調症、先天性造血障害(myelokathexis)、裸リンパ球症候群、白血球粘着不全症、重症複合免疫不全症(SCID)、分類不能型免疫不全症、裸リンパ球症候群、チェディアック・東症候群、コストマン症候群、オーメン症候群、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症、細網異形成症、ウィスコット・アルドリッチ症候群、X連鎖リンパ増殖性疾患、副腎白質ジストロフィ、フコシド症、ゴーシェ病、ハンター症候群(MPS−II)、ハーラー症候群(MPS−IH)、クラッベ病、レッシュ・ナイハン症候群、マンノシドーシス、マロトー・ラミー症候群(MPS−VI)、異染性白質ジストロフィ、ムコリピドーシスII(I細胞病)、神経セロイドリポフスチン症(バッテン病)、ニーマン・ピック病、サンドホフ病、サンフィリポ症候群(MPS−III)、モルキオ症候群(MPS−IV)、スライ症候群、β−グルクロニダーゼ欠損症(MPS−VII)、副腎白質ジストロフィ、シャイエ症候群(MPS−IS)、スライ症候群、ティサックス病、ウォルマン病、ムコ多糖症(MPS)、急性混合白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性未分化細胞性白血病、成人T細胞白血病、成人T細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、ホジキンリンパ腫、若年性慢性骨髄性白血病(JCML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、骨髄/ナチュラルキラー細胞前駆急性白血病、非ホジキンリンパ腫、前リンパ球性白血病、急性骨髄線維症、原因不明骨髄様化生(骨髄線維症)、アミロイドーシス、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、本態性血小板血症、真性多血症、多発性骨髄腫、形質細胞性白血病、ワルデンストローム・マクログロブリン血症、軟骨毛髪形成不全、グランツマン血小板無力症、無巨核球症、先天性血小板減少症、先天性造血性ポルフィリン症(ギュンター病)、ディジョージ症候群、大理石骨病、脳腫瘍、ユーイング肉腫、神経芽細胞腫、卵巣癌、乳癌、神経芽細胞腫、腎細胞癌、横紋筋肉腫、小細胞肺癌、精巣癌、胸腺腫(胸腺癌)、慢性活動性エプスタイン・バールウイルス感染症、エヴァンス症候群、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、胸腺異形成症、チェディアック・東症候群、慢性肉芽腫症、好中球アクチン欠乏症、細網異形成症、難聴、聴力障害、糖尿病、心疾患、肝疾患、筋ジストロフィ、パーキンソン病、脊髄損傷、又は脳卒中であることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、白血球、リンパ球、好中球、杆状球、単球、顆粒球、赤血球、好酸球、好塩基球、又は血小板が前記対象中で増加することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記リンパ球がTリンパ球又はBリンパ球であることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、前記サブスタンスPアナログの投与が、高増殖能性幹及び前駆細胞(HPP−SP細胞)、多分化能幹細胞集団(CFC−GEMM集団)、顆粒球マクロファージコロニー形成細胞(GM−CFC)、巨核球コロニー形成細胞(Mk−CFC)、Tリンパ球コロニー形成細胞(T−CFC)、Bリンパ球コロニー形成細胞(B−CFC)、巨核球コロニー形成細胞(CFU−Mk細胞)、赤芽球バースト形成細胞(BFU−E細胞)、赤芽球コロニー形成細胞(CFU−E細胞)、又は顆粒球/マクロファージコロニー形成細胞(CFU−GM細胞)の分化の増加を生じることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記対象がヒトであることを特徴とする方法。
【請求項11】
細胞と、当該細胞の分化を刺激するのに有効な量のサブスタンスPアナログとを含む組成物であって、前記サブスタンスPアナログが、式(I):
−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa10−Xaa11−Z(I) (配列番号11)、
又はその薬学的に許容可能な塩であり、
XaaがArg、Lys、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがLys、Arg、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGly、Pro、Ala、又はN−メチルグリシンであり、
Xaa10がLeu、Val、Ile、ノルロイシン、Met、Metスルホキシド、Metスルホン、N−メチルロイシン、又はN−メチルバリンであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンであり、
がRN−又はRC(O)NR−であり、
が−C(O)NR又は−C(O)OR、あるいはその塩であり、
各々のRが独立であり、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C20)アリール、(C−C26)アルカリル、5ないし20員環のヘテロアリール、又は6ないし26員環のアルクヘテロアリールであり、
残基XaaないしXaa11の間の各々の「−」が独立であり、アミド結合、置換アミド結合、又はアミド同配体を示す、
ことを特徴とする組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の組成物において、
XaaがArgであり、
XaaがProであり、
XaaがLysであり、
XaaがProであり、
XaaがGlnであり、
XaaがGlnであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGly、Pro、又はN−メチルグリシンであり、
Xaa10がLeuであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項13】
請求項11に記載の組成物において、
前記残基XaaないしXaa11の間の「−」が−C(O)NH−を示し、
がHN−であり、
が−C(O)NHである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項14】
請求項11に記載の組成物において、前記サブスタンスPアナログが、
RPKPQQFFGLM (配列番号1)、
RPKPQQFFGLNle (配列番号2)、
RPKPQQFFPLM (配列番号3)、
RPKPQQFFMeGlyLM (配列番号4)、
RPKPQQFTGLM (配列番号5)、
RPKPQQF(4−Cl)F(4−Cl)GLM (配列番号6)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号7)、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号8)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号9)、又は、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号10)、
であることを特徴とする組成物。
【請求項15】
請求項11に記載の組成物において、
前記サブスタンスPアナログがZ−RPKPQQFFMeGlyLM(O)−Zであり、
がNHであり、
がC(O)NHである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項16】
請求項11に記載の組成物において、前記細胞が未分化細胞であることを特徴とする組成物。
【請求項17】
請求項11に記載の組成物において、前記細胞が幹細胞、前駆細胞、又は部分的に分化された細胞であることを特徴とする組成物。
【請求項18】
請求項17に記載の組成物において、前記幹細胞が造血幹細胞、リンパ球幹細胞、又は骨髄造血幹細胞であることを特徴とする組成物。
【請求項19】
請求項11に記載の組成物において、前記分化がCD15を発現する細胞の増加を生じることを特徴とする組成物。
【請求項20】
請求項11に記載の組成物において、前記サブスタンスPアナログが非経口投与されることを特徴とする組成物。
【請求項21】
細胞、基質、及びサブスタンスPアナログを含む、創傷治癒を促進するための組成物であって、前記サブスタンスPアナログが、式(I):
−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa10−Xaa11−Z (I) (配列番号11)、
又はその薬学的に許容可能な塩であり、
XaaがArg、Lys、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがLys、Arg、N6−メチルリシン、又は(N6,N6)−ジメチルリシンであり、
XaaがPro又はAlaであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがGln又はAsnであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、あるいは2、3、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGly、Pro、Ala、又はN−メチルグリシンであり、
Xaa10がLeu、Val、Ile、ノルロイシン、Met、Metスルホキシド、Metスルホン、N−メチルロイシン、又はN−メチルバリンであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンであり、
がRN−又はRC(O)NR−であり、
が−C(O)NR又は−C(O)OR、あるいはその塩であり、
各々のRが独立であり、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C20)アリール、(C−C26)アルカリル、5ないし20員環のヘテロアリール、又は6ないし26員環のアルクヘテロアリールであり、
残基XaaないしXaa11の間の各々の「−」が独立であり、アミド結合、置換アミド結合、又はアミド同配体を示す、
ことを特徴とする組成物。
【請求項22】
請求項21に記載の組成物において、
XaaがArgであり、
XaaがProであり、
XaaがLysであり、
XaaがProであり、
XaaがGlnであり、
XaaがGlnであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがTyr、Phe、又は4位で塩素と置換されたPheであり、
XaaがGly、Pro、又はN−メチルグリシンであり、
Xaa10がLeuであり、
Xaa11がMet、Metスルホキシド、Metスルホン、又はノルロイシンである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項23】
請求項21に記載の組成物において、
前記残基XaaないしXaa11の間の「−」が−C(O)NH−であり、
がHN−であり、
が−C(O)NHである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項24】
請求項21に記載の組成物において、前記サブスタンスPアナログが、
RPKPQQFFGLM (配列番号1)、
RPKPQQFFGLNle (配列番号2)、
RPKPQQFFPLM (配列番号3)、
RPKPQQFFMeGlyLM (配列番号4)、
RPKPQQFTGLM (配列番号5)、
RPKPQQF(4−Cl)F(4−Cl)GLM (配列番号6)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号7)、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号8)、
RPKPQQFFGLM(O) (配列番号9)、又は、
RPKPQQFFMeGlyLM(O) (配列番号10)、
であることを特徴とする組成物。
【請求項25】
請求項21に記載の組成物において、
前記サブスタンスPアナログがZ−RPKPQQFFMeGlyLM(O)−Zであり、
がNHであり、
がC(O)NHである、
ことを特徴とする組成物。
【請求項26】
請求項21に記載の組成物において、前記細胞が幹細胞、前駆細胞、及び線維芽細胞からなる群から選択されることを特徴とする組成物。
【請求項27】
請求項26に記載の組成物において、前記前駆細胞が血管内の前駆細胞、又は内皮前駆細胞であることを特徴とする組成物。
【請求項28】
請求項21に記載の組成物において、前記細胞が胎盤細胞、又は臍帯血細胞であることを特徴とする組成物。
【請求項29】
請求項21に記載の組成物において、前記基質がコラーゲン、フィブリノーゲン、フィブリン、水素、又は羊膜同種移植片を含むことを特徴とする組成物。
【請求項30】
請求項21に記載の組成物において、前記創傷が糖尿病性創傷であることを特徴とする組成物。
【請求項31】
請求項21に記載の組成物において、前記創傷が褥瘡性潰瘍であることを特徴とする組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−534653(P2010−534653A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518221(P2010−518221)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/008985
【国際公開番号】WO2009/017655
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(510023285)イミューンリジェン バイオサイエンシズ,インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】IMMUNEREGEN BIOSCIENCES,INC.
【Fターム(参考)】