サブフレーム内時分割多重化
【課題】規則的な非MBSFN DLサブフレーム内で、リレー・ノードは送信モードと受信モードを切り替えて、リレー・ノード内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレーから特定の必須信号を送信することを可能にする。
【解決手段】リレー・ノード(29)無線アクセスネットワーク(RAN)は、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。リレー・ノード(29)は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信する。
【解決手段】リレー・ノード(29)無線アクセスネットワーク(RAN)は、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。リレー・ノード(29)は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、電気通信に関し、特に、単一周波数ネットワーク用のフレームの生成及び処理に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、「INTRA-SUBFRAME TIME MULTIPLEXING」という名称で2009年10月29日に出願された米国仮特許出願第61/256017号の優先権及び恩典を請求するものであり、同出願は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0003】
[0002] 典型的なセルラー無線システムでは、無線端末(移動局及び/又はユーザ装置ユニット(UE)としても知られるもの)は無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つ又は複数のコア・ネットワークに伝達する。無線端末は、携帯電話(「セルラー」電話)及びワイヤレス機能(例えば、モバイル終端)付きのラップトップなどの移動局又はユーザ装置ユニット(UE)にすることができ、従って、例えば、無線アクセスネットワークを介して音声及び/又はデータを伝達する、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ付属型、又は自動車搭載型のモバイル・デバイスにすることができる。
【0004】
[0003] 無線アクセスネットワーク(RAN)は複数のセル領域に分割される地理的領域を対象とし、各セル領域は基地局、例えば、無線基地局(RBS)によって対応され、その無線基地局はネットワークによっては「NodeB」又は「Bノード」とも呼ばれる。セルとは、基地局サイトで無線基地局装置によって無線サービスエリアが提供される地理的領域である。各セルは、そのセル内でブロードキャストされる、ローカル無線領域内のIDによって識別される。基地局は、無線周波数で動作する電波インターフェースにより、基地局の範囲内のユーザ装置ユニット(UE)と通信する。
【0005】
[0004] 無線アクセスネットワークのバージョンによっては(特に以前のバージョンでは)、いくつかの基地局が典型的に(例えば、陸上通信線又はマイクロ波によって)1つの無線ネットワーク・コントローラ(RNC)に接続される。また、無線ネットワーク・コントローラは、時には、基地局コントローラ(BSC)とも呼ばれ、それに接続された複数の基地局の様々なアクティビティを監督し調整する。無線ネットワーク・コントローラは、典型的に、1つ又は複数のコア・ネットワークに接続される。
【0006】
[0005] ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、広域自動車通信システム(GSM)から進化した第3世代移動通信システムであり、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)アクセス技術に基づく改良型移動通信サービスを提供するためのものである。UTRANは、本質的に、ユーザ装置ユニット(UE)に広帯域符号分割多元接続を使用する無線アクセスネットワークである。第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)は、UTRAN及びGSMベースの無線アクセスネットワーク技術をさらに進化させることを請け負っている。
【0007】
[0006] 次世代ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)に関する規格は第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)内で進行中である。この次世代ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)とシステム・アーキテクチャ・エボリューション(SAE)を含む。
【0008】
[0007] ロング・ターム・エボリューション(LTE)は、3GPP無線アクセス技術の変形であり、無線基地局ノードが無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードではなくコア・ネットワークに直接接続されるものである。一般に、LTEでは、無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードの諸機能が無線基地局ノードによって実行される。このため、LTEシステムの無線アクセスネットワーク(RAN)は、無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードに報告せずに無線基地局ノードを含む、本質的に「フラットな」アーキテクチャを有する。
【0009】
[0008] 次世代UTRAN(E−UTRAN)は、進化型基地局ノード、例えば、進化型NodeB又はeNodeB又はeNBを含み、ユーザ装置ユニット(UE)に対して進化型UTRAユーザプレーン及び制御プレーン・プロトコル終端を提供する。eNBは、(リストされていない色々な機能のうち、特に)以下の機能をホストとして処理する。即ち、(1)無線リソース管理(例えば、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御)、接続モビリティ制御、動的リソース割り振り(スケジューリング)に関する機能、(2)ユーザ装置ユニット(UE)によって提供された情報からモビリティ管理エンティティ(MME)へのルーティングを全く決定できない時のMMEの選択、並びに(3)IPヘッダ圧縮及びユーザ・データ・ストリームの暗号化を含むユーザプレーン機能、ページングの理由によるUプレーン・パケットの終端、及びUEモビリティのサポートのためのUプレーンのスイッチングである。eNBは、ユーザプレーン・ヘッダ圧縮及び暗号化の機能を含む、物理(PHY)層、媒体アクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層、及びパケット・データ収束プロトコル(PDCP)層を処理する。また、eNodeBは、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。eNodeBは、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、交渉済みUL QoSの施行、セル情報ブロードキャスト、ユーザ及び制御プレーン・データの暗号化/暗号解読、及びDL/ULユーザプレーン・パケット・ヘッダの圧縮/圧縮解除を含む、多くの機能を実行する。
【0010】
[0009] 将来のLTEリリースのために3GPPでは帯域内リレー(inband relay)が論じられている。図1に示されているように、帯域内リレーは、ドナー基地局ノードが所与の周波数帯域を使用して電波インターフェースによりリレー・ノードに情報のサブフレームを送信することを必要とする。ドナー基地局ノードとリレー・ノードとのリンクは、バックホール・リンク(backhaul link)と呼ばれている。次にリレー・ノードは同じ周波数帯域を使用して情報のサブフレームを無線端末(UE)に送信する。
【0011】
[00010] 帯域内リレー構成は、ドナー基地局ノードからダウンリンク上のサブフレームを受信するアンテナを有し、無線端末(UE)にダウンリンク上のサブフレームを送信するアンテナも有することをリレー・ノードに要求する。ドナー基地局ノードからの受信と無線端末(UE)への送信のいずれも同じ周波数帯域を必要とするので、帯域内リレーの問題は、リレー・ノードにおける送信アンテナから受信アンテナへの自己干渉(self-interference)の回避である。
【0012】
[00011] バックホール・リンクとアクセス・リンクとの時分割多重化は、自己干渉問題を解決するための手法として提案されている。しかし、時分割多重化の問題は、3GPP規格により、基地局が特定の物理信号を各サブフレームで送信することを無線端末(UE)が通常、想定できることであり、リレー・ノードが各サブフレームで送信する必要があることを意味することである。
【0013】
[00012] マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)の運用は、複数のセルから単一周波数上で全く同じ波形を同時送信することを必要とする。このようにして、無線端末(UE)受信機は複数のMBSFNセルを1つの大きいセルとして感知する。また、隣接セル送信によるセル間干渉の代わりに、無線端末は複数のMBSFNセルから送信された信号の構成的な重ね合わせを経験する。
【0014】
[00013] 3GPPでは、いくつかのサブフレームをいわゆる「MBSFN」サブフレームとして割り当てて信号送信することが提案されている。MBSFNサブフレーム・パターンの定義はシステム情報ブロック・タイプ2(3GPP文書36.331「Radio Resource Control (RRC) Protocol Specification」に規定されている)に含まれている。いくつかのサブフレームを「MBSFN」サブフレームとして信号送信することは、これらのサブフレームの制御領域のみが送信されることを無線端末(UE)に知らせる効果がある。これらの「MBSFN」サブフレームのうち、リレー・ノードから送信されない部分は、バックホール・リンクによるダウンリンク通信に使用することができる。MBSFNサブフレーム・パターンは、異なる周期で構成することができ、例えば、10ms及び40msの周期が可能である。
【0015】
[00014] いくつかのサブフレームを「MBSFN」として指定する可能性は限られている。10msの各無線フレームは0・・・9という番号が付いた10個のサブフレームで構成される。その上、周波数分割二重通信(FDD)モードでは、サブフレーム1、2、3、6、7、8のみを「MBSFN」としてマークすることができる。時分割二重通信(TDD)モードでは、サブフレーム番号2、3、4、7、8、9のみを「MBSFN」サブフレームとしてマークすることができる。
【0016】
[00015] FDDシステムでは、LTEハイブリッド自動再送信要求(HARQ)伝送方式は(大部分は)8ms(8個のサブフレーム)の周期的動作という意図で設計されている。特に、例として図2に示されているように、アップリンクHARQ再送信は必ず元の送信後に8msの整数倍実行され、周期8msの所望のアップリンク送信パターンを生成する。さらに、アップリンク送信をサポートするために必要とされるダウンリンク信号(スケジューリング許可及びHARQ ACK/NACK)は、対応するアップリンク送信の4サブフレーム前又は4サブフレーム後に送信する必要があり、周期8msの同様の所望のダウンリンク送信パターンを生成する。さらに、それぞれのダウンリンク送信について、対応するACK/NACKが4サブフレーム後にアップリンクで送信される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
[00016] 本明細書に開示されている技術の一態様により、規則的な非MBSFN DLサブフレーム内で、リレー・ノードは送信モードと受信モードを切り替えて、リレー・ノード内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレーから特定の必須信号を送信することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
[00017] その様々な代替態様において、本明細書に開示されている技術は、無線アクセスネットワーク(RAN)、ドナー基地局ノード、リレー・ノード、及びそれぞれを操作する方法に関係する。リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行(timing advance)分だけ、次の(next-in-time)ダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように構成される。
【0019】
[00018] 本明細書に開示されている技術の一態様により、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームは、リレー・ノードとドナー基地局ノードの両方にとって既知の第1のパターンで発生する。第1のパターンは、好ましくは周期的であり、好ましくは8個のサブフレームからなる周期を有する。
【0020】
[00019] 本明細書に開示されている技術の追加かつ別個の一態様として、リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアップリンク・アクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するようにさらに構成される。複数のアップリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のアップリンク・アクセス・サブフレームは、電波インターフェースにより第2の周波数帯域で第2のパターンで発生する。第2の周波数帯域は第1の周波数帯域とは異なり、第2のパターンは好ましくは第1のパターンのタイムシフトである。
【0021】
[00020] 実施形態及び態様の一例では、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからリレー・ノードによって受信されたダウンリンク制御情報は、制御フォーマット・インジケータ(CFI)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを含み、CFIはPDCCHによって占有されるシンボルの数を指定する。
【0022】
[00021] 実施形態及び態様の一例では、タイミング進行の値は、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間(switch time)に対応するように選択される。CFIの値は第1の所定の数を指定する。実施形態及び態様の一例では、タイミング進行は1.5(OFDM)シンボルであり、CFIの値は2である。
【0023】
[00022] 実施形態及び態様の一例では、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからリレー・ノードによって受信されたダウンリンク制御情報は、基準信号(RS)と、物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)とをさらに含む。
【0024】
[00023] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、タイミング進行中に基準信号(RS)及び制御フォーマット・インジケータ(CFI)を無線端末に送信するように構成される。CFIは物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって占有されるシンボルの数を指定する。
【0025】
[00024] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するように構成される。リレー・ノードは、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの特定のシンボル(シンボル1、シンボル1〜2、又はシンボル1〜3、両端を含む)中にダウンリンク制御情報(ドナー基地局ノードから受信したものとは異なるダウンリンク制御情報)を無線端末に送信する。
【0026】
[00025] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム中に基準信号(RS)、同期信号、及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信するように構成される。
【0027】
[00026] 実施形態及び態様のいくつかの例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル中に異なるダウンリンク制御情報を無線端末に送信するように構成される。このような実施形態及び態様の一実現例では、ドナー基地局ノードは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットするように構成され、それによりPDSCHの内容はサブフレームの第1の部分の間に完全にデコードすることができる。このような実施形態及び態様の他の実現例では、ドナー基地局ノードは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それによりPDSCH内の任意の所与のシンボルのデータはサブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される。リレー・ノードは、PDSCHに使用されるフォーマッティングを認識するように構成される。
【0028】
[00027] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、リレー・ノード・スケジューラと、リレー・ノード・サブフレーム・ハンドラと、リレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータとを含む。リレー・ノード・スケジューラは、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなるパターンによりリレー・ノードを操作するように構成される。リレー・ノード・サブフレーム・ハンドラは、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードから受信されたダウンリンク制御情報を処理するように構成される。リレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータは、無線端末に送信すべきダウンリンク・アクセス・サブフレームを生成し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボルに、適切なダウンリンク制御情報(ドナー基地局ノードから受信したものとは異なるダウンリンク制御情報)を含めるように構成される。
【0029】
[00028] その諸態様のうちの他の態様では、本明細書に開示されている技術は、無線アクセスネットワークのドナー基地局ノードに関係する。ドナー基地局ノードは、Uu無線インターフェースによりダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用してリレー・ノードと通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレームは、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームとを含む第1のパターンに属する。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。ドナー基地局ノードは、第1のパターンに応じてダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信についてリレー・ノードと調整するように構成される。
【0030】
[00029] 実施形態及び態様の一例では、ドナー基地局ノードは、ドナー基地局ノード・スケジューラと、ドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラと、ドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータとを含む。ドナー基地局ノード・スケジューラは、第1のパターンによりドナー基地局ノードを操作するように構成される。ドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラは、リレー・ノードから受信されたアップリンク・サブフレームを処理するように構成される。ドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータは、リレー・ノードに送信すべきダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを生成するように構成される。
【0031】
[00030] その諸態様のうちの他の態様では、本明細書に開示されている技術は、ドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む無線アクセスネットワーク(RAN)を操作する方法に関係する。リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するように構成される。この方法は、同じ周波数帯域を使用してダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームを電波インターフェースにより送信することと、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始と次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始とのダウンリンク・タイミング進行を提供することと、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するようにリレー・ノードを構成することを含む。
【0032】
[00031] 実施形態及び態様の一例では、この方法は、リレー・ノードとドナー基地局ノードの両方において、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなる第1の所定のパターンを調整することをさらに含む。一実現例では、この方法は、第1の所定のパターンによってリレー・ノード及びドナー基地局ノードを事前構成することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。他の実現例では、この方法は、リレー・ノードとドナー基地局ノードとの間で第1の所定のパターンを信号送信することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。さらに他の実現例では、この方法は、他のノードからリレー・ノード及びドナー基地局ノードに第1の所定のパターンを信号送信することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。
【0033】
[00032] 本発明の上記その他の目的、特徴、及び利点は、様々な図全体を通して参照文字が同じ部分を指している添付図面に示されている好ましい諸実施形態に関する以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。これらの図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、その代わりに本発明の原理を示すことに重きが置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】[00033]帯域内リレーを含み、ドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む通信システムの概略図である。
【図2】[00034]アップリンク送信において8msの周期を有するフレームの概略図である。
【図3】[00035]実施形態の一例によりドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む通信システムの概略図である。
【図4】[00036]ダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームとダウンリンク(DL)アクセス・サブフレームからなるパターンの一例の概略図である。
【図5】[00037]図3のダウンリンク・パターンに比較して、後でサブフレーム4個分シフトされた、アップリンク(UL)バックホール・サブフレームとアップリンク(UL)アクセス・サブフレームからなるパターンの一例の概略図である。
【図6】[00038]ダウンリンク・タイミング進行の一例の概略図である。
【図7】[00039]リレー・ノードにおける送信/受信(TX/RX)パターンの一例の概略図である。
【図8】[00040]様々な送信及び受信動作のリレー・ノード・パフォーマンスによって実行可能な様々な例或いは代表的な動作又はステップを一般的に示すフローチャートである。
【図9】[00041]リレー・ノードが、それ自体に干渉せずに制御情報を送信しながら制御及びデータの両方を受信する、サブフレーム内のTX/RXパターンの一例の概略図である。
【図10】[00042]本明細書に開示されている技術の実施形態の一例によるMBSFNサブフレーム内のTX/RXパターンの一例の概略図である。
【図11】[00043]radioframeAllocationPeriod(無線フレーム割り振り周期)に関するMBSFNサブフレームのパターンの一例の概略図である。
【図12】[00044]通信ネットワーク内のリレー・ノード又は自己バックホール化(self-backhauled)基地局ノードの一般的なケースの系統図である。
【図13−1】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−2】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−3】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−4】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−5】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を 決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【0035】
[00046] 以下の説明では、説明及び非限定目的で、本発明の十分な理解を可能にするために、特定のアーキテクチャ、インターフェース、技法などの具体的な詳細が明記されている。しかし、これらの具体的な詳細から逸脱する他の諸実施形態で本発明を実践できることは、当業者にとって明白になるであろう。即ち、当業者であれば、本明細書に明示的に説明又は図示されていないが、本発明の原理を実施し、その精神及び範囲内に含まれる様々な装置を考案できるであろう。いくつかの事例では、不必要な詳細で本発明の説明を曖昧にしないために、周知の装置、回路、及び方法に関する詳細な説明は省略されている。本発明の原理、諸態様、及び諸実施形態、並びにその具体的な例を列挙する本明細書のすべての記述は、構造及び機能の両面でそれと同等のものを包含するためのものである。さらに、このような同等のものは、現在既知の同等のもの並びに将来開発される同等のもの、即ち、構造にかかわらず、同じ機能を果たすように開発された任意の要素も含むことが意図されている。
【0036】
[00047] 従って、例えば、本明細書のブロック図は本技術の原理を実施する例示的な回路又はその他の機能ユニットの概念図を表すことができることは、当業者によって認識されるであろう。同様に、コンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているかどうかにかかわらず、コンピュータ可読媒体に実質的に表すことができ、コンピュータ又はプロセッサによってそのように実行することができる様々なプロセスが、任意のフローチャート、状態遷移図、擬似コードなどにより表されることが認識されるであろう。
【0037】
[00048] 「コンピュータ」、「プロセッサ」、又は「コントローラ」と表示又は記載されたものを含むがこれらに限定されない機能ブロックを含む様々な要素の機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されたコード化された命令の形でソフトウェアを実行できる回路ハードウェア及び/又はハードウェアなどのハードウェアの使用により提供することができる。従って、このような機能及び例示された機能ブロックは、ハードウェアによって実現されるもの及び/又はコンピュータによって実現されるもの、従って、マシンによって実現されるものとして理解すべきである。
【0038】
[00049] ハードウェア実現例に関して、機能ブロックは、無制限に、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、特定用途向け集積回路(複数も可)[ASIC]を含むがこれに限定されないハードウェア(例えば、デジタル又はアナログ)回路、及び(適切であれば)このような機能を実行できる状態マシンを含むか又は包含することができる。
【0039】
[00050] コンピュータ実現例に関して、コンピュータは一般に、1つ又は複数のプロセッサ或いは1つ又は複数のコントローラを含むものと理解され、コンピュータ、プロセッサ、及びコントローラという用語は本明細書では交換して使用することもできる。コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供される場合、その機能は、単一の専用コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって、単一の共用コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって、或いはその一部を共用又は分散することができる複数の個別コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供することができる。その上、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の使用は、上記で列挙されたハードウェア例など、このような機能を果たすか及び/又はソフトウェアを実行することができるその他のハードウェアも指すものと解釈されるものとする。
【0040】
[00051] 本明細書に開示されている技術により、規則的な非MBSFN DLサブフレーム内で、リレー・ノードは送信モードと受信モードを切り替えて、リレー・ノード内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレーから特定の必須信号を送信することを可能にする。
【0041】
[00052] 図3は、進化型パケットコア(EPC)20と無線アクセスネットワーク(RAN)22とを含む非制限的通信ネットワークの一例の一部分を示している。次に進化型パケットコア(EPC)20は、サービングゲートウェイ(SGW)24を含み、モビリティ管理エンティティ(MME)26並びに例示されていない他のエンティティ及びノードも含むことができるか又は含まない場合はこれらに接続することができる。進化型パケットコア(EPC)20は、S1インターフェースとして知られるインターフェースにより無線アクセスネットワーク(RAN)22に接続する。モビリティ管理エンティティ(MME)26はインターフェースS1−cによりドナー基地局ノード27と通信し、モビリティ管理エンティティ(MME)26はインターフェースS1によりサービングゲートウェイ(SGW)24と通信し、サービングゲートウェイ(SGW)24と基地局ノード27はインターフェースS1−uにより通信する。S1−cインターフェースは、EUTRANとMMEとの間の制御プレーン・プロトコルのための基準点である。この基準点によるプロトコルはeRANAPであり、トランスポート・プロトコルとしてストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)を使用する。S1−uインターフェースは、ハンドオーバ中のパーベアラ(per-bearer)・ユーザプレーン・トンネリング及びインターeNBパス・スイッチングのためのEUTRANとSGWとの間の基準点である。S1−uインターフェースによるトランスポート・プロトコルはGPRSトンネリング・プロトコル・ユーザプレーン(GTP−U)である。
【0042】
[00053] 無線アクセスネットワーク(RAN)22は、ドナーeNodeBとしても知られる少なくとも1つのドナー基地局ノード27を含む。ドナー基地局ノード27はS1インターフェースにより進化型パケットコア(EPC)20に接続する。ドナー基地局ノード27は、Unインターフェースとして知られるインターフェースによりリレー・ノード29と通信する。事例によっては、リレー・ノード29はリレー基地局とも呼ばれることがある。次にリレー・ノード29は、Uuインターフェースとして知られるインターフェースにより無線端末30と通信する。UnインターフェースとUuインターフェースはどちらも無線又は電波インターフェース上に存在し、例えば、無線インターフェースである。リレー・ノード29は複数の無線端末に対応することができ、このような無線端末が1つだけ示されているが、さらに複数のセルにも対応できることを理解されたい。
【0043】
[00054] 図3は、リレー・ノード29がUuインターフェースによりドナー基地局ノード27に接続されるバックホール化状況でリレー・ノード29が構成されることをさらに示している。このため、ドナー基地局ノード27はモビリティ管理エンティティ(MME)26とリレー・ノード29との間に位置決めされ、同様にドナー基地局ノード27はサービングゲートウェイ(SGW)24と基地局ノード27との間に位置決めされる。
【0044】
[00055] リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して1つ又は複数の無線端末と通信するように構成され、このような無線端末30の1つが図3に示されている。本明細書で使用する「無線端末(複数も可)」は、携帯電話(「セルラー」電話)及びワイヤレス機能(例えば、モバイル終端)付きのラップトップなどの移動局又はユーザ装置ユニット(UE)にすることができ、従って、例えば、無線アクセスネットワークを介して音声及び/又はデータを伝達する、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ付属型、又は自動車搭載型のモバイル・デバイスにすることができる。
【0045】
[00056] 図3は、同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより、ダウンリンク・バックホール・サブフレームがドナー基地局ノード27からリレー・ノード29に送信され、ダウンリンク・アクセス・サブフレームがリレー・ノード29から無線端末30に送信されることを示している。同じ周波数帯域上でのダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームの送信は、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29に常駐するスケジューラなどの機能によって制御され調整される。このために、図3はドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36の実施形態の例を示している。
【0046】
[00057] ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36の調整により、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、(ダウンリンク・バックホール・サブフレームで)ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、(ダウンリンク・アクセス・サブフレーム40で)無線端末にダウンリンク制御情報を送信することができる。図3には、代表的なバックホール・サブフレームがダウンリンク・バックホール・サブフレーム38として示され、代表的なダウンリンク・アクセス・サブフレームがダウンリンク・アクセス・サブフレーム40として示されている。本明細書で説明し、例えば、図6によって例示するように、リレー・ノード29によるこのようなデュアル・アクティビティは、例えば、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行することによって容易になる。
【0047】
[00058] 開示されている技術の一態様はダウンリンク・サブフレームのパターンに関係する。本明細書で使用するダウンリンク・サブフレームのパターンは「第1のパターン」とも呼ばれる。ダウンリンク・サブフレームのパターンは、それにより/それを介してリレー・ノード29がドナー基地局ノード27からダウンリンク送信を受信できる、ダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームのサブパターンを含む。3GPPでは、ドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのバックホール・リンクがUnインターフェースと呼ばれるので、これらのバックホール・サブフレームもUnサブフレームと呼ばれる。第1のパターンの残りのサブフレームはダウンリンク・アクセス・サブフレームと見なされる。3GPPでは、アクセス・リンクがUuインターフェースと呼ばれるので、これらのアクセス・サブフレームもUuサブフレームと呼ばれる。従って、第1のパターンは複数のダウンリンク・サブフレームを含み、第1のパターンのサブフレームの一部はダウンリンク・バックホール・サブフレームであり、第1のパターンのその他のサブフレームはダウンリンク・アクセス・サブフレームである。第1のパターン内のダウンリンク・バックホール・サブフレームの特定の配置によりダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブパターンが形成され、第1のパターン内のダウンリンク・アクセス・サブフレームの特定の配置によりダウンリンク・アクセス・サブフレームのサブパターンが形成される。ダウンリンク・サブフレームのパターン(第1のパターンとして知られているもの)は、好ましくは周期的であり、図4によって例として示されているように、例えば、8個のサブフレームからなる周期を有することができる。8個のサブフレームからなる周期により、再送信方式のラウンドトリップ・タイムとの互換性の改善が容易になる。
【0048】
[00059] ドナー基地局ノード27は、リレー・ノード29専用の送信にダウンリンク・バックホール・サブフレーム(代表的なダウンリンク・バックホール・サブフレーム38など)のみを使用する。また、ドナー基地局ノード27は、その接続無線端末(UE)へのデータの送信にダウンリンク・アクセス・サブフレーム(代表的なダウンリンク・アクセス・サブフレーム40など)のみを使用する。MBSFNサブフレームのパターンが定義され、MBSFNサブフレームのパターンは典型的にダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブセットである。
【0049】
[00060] ダウンリンク・サブフレームに加えて、アップリンク・サブフレームも図3のバックホール・リレー状況で送信される。図3に示されているように、アップリンク・アクセス・サブフレーム(代表的なアップリンク・アクセス・サブフレーム42など)はUuインターフェースにより無線端末30からリレー・ノード29に送信され、アップリンク・バックホール・サブフレーム(代表的なアップリンク・バックホール・サブフレーム44など)はUnインターフェースによりリレー・ノード29からドナー基地局ノード27に送信される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域(本明細書では「第1の周波数帯域」という)上で送信され、アップリンク・アクセス・サブフレーム及びアップリンク・バックホール・サブフレームは、第1の周波数帯域とは異なる同じ周波数帯域(「第2の周波数帯域」)上で送信される。
【0050】
[00061] (アップリンク・サブフレームの)第2のパターンの一例は図5に示されており、同図は、アップリンク・アクセス・サブフレームとアップリンク・バックホール・サブフレームとを含むものとして第2のパターンを示している。第1のパターンと同様に、第2のパターン内のアップリンク・バックホール・サブフレームの特定の配置によりアップリンク・バックホール・サブフレームのサブパターンが形成され、第2のパターン内のアップリンク・アクセス・サブフレームの特定の配置によりアップリンク・アクセス・サブフレームのサブパターンが形成される。アップリンク・サブフレームのパターン(第2のパターンとして知られているもの)は、好ましくは周期的であり、図5によって例として示されているように、例えば、8個のサブフレームからなる周期を有することができる。その上、図5及び図4の比較によって示されるように、アップリンク・バックホール・パターンは、好ましくは、ダウンリンク・バックホール・パターンに比較して、後でサブフレーム4個分シフトされる。
【0051】
[00062] アップリンク送信に関連して、ドナーeNodeB27は、アップリンク・バックホール・サブフレーム上の(物理アップリンク共用チャネル[PUSCH]又は物理アップリンク制御チャネル[PUCCH]を使用する)送信についてリレー・ノード29をスケジューリングするだけである。また、リレー・ノード29は、アップリンク・アクセス・サブフレーム上の(物理アップリンク共用チャネル[PUSCH]又は物理アップリンク制御チャネル[PUCCH]を使用する)アップリンク送信についてその接続無線端末をスケジューリングするだけである。
【0052】
[00063] 前記の通り、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びダウンリンク・バックホール・サブフレームは同じ周波数帯域(第1の周波数帯域)上で送信され、アップリンク・アクセス・サブフレーム及びアップリンク・バックホール・サブフレームは同じ周波数帯域(第2の周波数帯域)上で送信される。第2の周波数帯域は異なる周波数を有し、従って、第1の周波数帯域とは異なるものである。その上、2通りのタイプのフレーム(ダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びダウンリンク・バックホール・サブフレームなど)が同じ周波数帯域を使用することは、同じ周波数帯域の構成搬送波が必ずしも、それからサブフレームが発散されるそれぞれのノードによって同じように割り当てられることを要求又は暗示するわけではない。例えば、どちらもダウンリンクに第1の周波数帯域を使用するが、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27とは異なる方法で(例えば、独立して)第1の周波数帯域の搬送波を割り振るか又は割り当てることができる。同様に、どちらもアップリンクに第2の周波数帯域を使用するが、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27とは異なる方法で第2の周波数帯域の搬送波を割り振るか又は割り当てることができる。
【0053】
[00064] その上、リレー・ノード29はリレーであって、リピータとは異なることを理解されたい。リピータは、それが受信したシンボルをおそらく増幅して繰り返すだけである。これに対して、リレーは、それが受信したデータをデコードし、必要であれば受信データを訂正し、アクセス・ダウンリンク上でリレーするためにそのデータを再エンコードする。従って、リレー・ノード29によって送信された信号は、それが受信した信号のコピーではなく、その代わり、リレー・ノード29がそれ以前に受信した、リレーすべきデータを表す新しい信号である。実際に、リレーされたデータの受信と送信との間には相当な可変遅延が存在する可能性がある。即ち、ダウンリンク・バックホール・サブフレームでリレー・ノード29によってデータを受信してから、そのデータの再エンコード表現がダウンリンク・アクセス・サブフレームでリレー・ノード29によって無線端末に送信される前に相当な遅延が存在する可能性がある。
【0054】
[00065] 本明細書に開示されている技術の他の態様として、対応するバックホール・ダウンリンク・サブフレームの開始のわずか前にリレー・ノード29がアクセス・ダウンリンク信号を送信するようなダウンリンク・タイミング進行が導入されている。図4及び図6に示されているように、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。図4及び図6では、タイミング進行はTAによって示されている。5個の連続ダウンリンク・アクセス・サブフレームの各グループ分けの第1のダウンリンク・アクセス・サブフレームについてのみ示されているが、それぞれのダウンリンク・アクセス・サブフレームごとにタイミング進行TAが発生することを理解されたい。タイミング進行TAは1つのサブフレームの一部であり、典型的に1〜3個のOFDMシンボルである。
【0055】
[00066] 図7は、リレー・ノード29における送信(TX)及び受信(RX)パターンの第1の例を示しており、実施形態及び態様の一例によるリレー・ノード29の動作並びにドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのダウンリンク・サブフレーム調整を理解するための基礎として役に立つものである。図7は特に、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]送信がダウンリンク・バックホール・サブフレームでスケジューリングされない実施形態の一例を示している。また、図8は、図7に関連してしかしより一般的に、本明細書に記載されている様々な送信及び受信動作のパフォーマンスにおいてそのリレー・ノード・スケジューラ36を含むリレー・ノード29によって実行される様々な例或いは代表的な動作又はステップを示している。
【0056】
[00067] MBSFNサブフレームではないダウンリンク・バックホール・サブフレームでは、動作8−1としてリレー・ノード29はまず、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1の部分の間にアクセス・リンク上で基準シンボル(RS)、制御フォーマット・インジケータ[CFI]、及び潜在的にPHICH及びPDCCHを送信する。リレー・ノード29とドナー基地局ノード27は異なるセルIDを有するので、リレー・ノード29及びドナー基地局ノード27から送信される基準シンボル(RS)は異なるものである。
【0057】
[00068] 図6は、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1の送信間隔中に基準シンボル(RS)及び制御フォーマット・インジケータ[CFI](CFIは図7には1に等しいものとして示されている)の送信を明示的に示している。基準シンボル(RS)及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]の送信は、図7のダウンリンク・アクセス・サブフレームの1つのシンボル(シンボル0)を必要とするものとして示されている。リレー・ノード29はドナー基地局ノード27から受信した基準シンボル(RS)を繰り返さず、むしろ、それ自体のセルIDに基づいてそれ自体の固有基準シンボル(RS)を生成することが記憶に残るであろう(ドナー基地局ノード27からの基準シンボル(RS)は送信データのデコードを改善するためのチャネル推定に使用することができる)。
【0058】
[00069] 図7は、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1のシンボルの送信に続く第1のスイッチ時間間隔(SW1)をさらに示している。第1のスイッチ時間間隔(SW1)は、リレー・ノード29がそのダウンリンク送信機をオフにし、そのダウンリンク受信機をオンにするために必要な時間の長さであり、図6には第1の組の2本の垂直破線によって示されている。図8の動作8−2は、リレー・ノード29が第1のスイッチ時間間隔中にダウンリンク送信機からダウンリンク受信機への切り替えを実行することを示している。
【0059】
[00070] そのダウンリンク受信機をオンにした後、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27によって送信されたダウンリンク・バックホール・リンク(例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム)をモニターし始める。このように実行する際に、図8の動作8−3によって示されているように、リレー・ノード29はダウンリンク・バックホール・サブフレームで、基準シンボル[RS]、制御フォーマット・インジケータ[CFI]、及び(適切であれば)物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル[PHICH]を受信し、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニターする。RS、CFI、PHICH、及びPDCCHは、図7のダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1を占有するものとして示され、これらの数量を受信する時間は図7の受信間隔によって示されている。
【0060】
[00071] 上述の通り、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1の部分がバックホール・リンク上で受信された後、リレー・ノード29はダウンリンク受信機を停止し、そのダウンリンク送信機を始動するように切り替える。この切り替えは第2のスイッチ時間間隔(SW2)によって反映され、この第2のスイッチ時間間隔はリレー・ノード29がそのダウンリンク受信機をオフにし、そのダウンリンク送信機をオンにするために必要な時間の長さであり、図6には第2の組の2本の垂直破線によって示されている。図8の動作8−4は、第2のスイッチ時間間隔中にダウンリンク受信機からダウンリンク送信機への切り替えを実行することを示している。
【0061】
[00072] そのダウンリンク送信機をオンにした後、リレー・ノード29は、RS及び(適切であれば)1次同期信号[PSS]及び/又は2次同期信号[SSS]及び/又は物理ブロードキャスト・チャネル[PBCH]、並びに潜在的に物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]も送信し始める。図8の動作8−4は、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム内のダウンリンク制御情報の送信を示している。
【0062】
[00073] 上記の動作は図7に例として示されており、同図はリレー・ノード29における送信/受信(TX/RX)パターンを示している。上記の説明から、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように確かに構成されることが分かる。例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの時間中に、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報(例えば、図7のダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1のRS、CFI、PHICH、及びPDCCH)を受信するとともに、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に無線端末にダウンリンク制御情報を送信し、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの割り振りに対応する時間の間、ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4〜13で送信する。
【0063】
[00074] 図7は、本明細書に開示されている技術の一態様により、規則的な非MBSFNダウンリンク・サブフレーム内で、リレー・ノード29が送信モードと受信モードを切り替えて、それにより、リレー・ノード29内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレー・ノード29から無線端末に特定の必須信号を送信することを可能にすることをさらに示している。リレー・ノード29及びドナー基地局ノード27からのサブフレームが本質的にオーバラップし、完全なオーバラップとの違いがタイミング進行TAであるという意味で、送信と受信が「同じ」サブフレームにあると言われる。
【0064】
[00075] 図8の一般的な方法の動作8−5によって表されるように、リレー・ノード29によって追加のモード・スイッチ(例えば、送信と受信)を実行することができる。追加のスイッチング動作の一例は図9に関連して後に示されている。
【0065】
[00076] タイミング進行はDeNBとリレーのサブフレーム間の相対的な尺度であるので、適切に指定された任意の基準点を使用して測定することができる。例えば、サブフレームの開始を基準点として使用することは都合の良いことである。リレー・ノード29でサブフレームが始まる瞬間は、システム内のクロックとして見なすことができ、時間の基準を提供する。リレー・ノード29が示すはずのタイミング進行TAは、そのドナー基地局ノード27のタイミングと比較しなければならない。図7のシナリオ例では、ダウンリンク・タイミング進行TAは1.5OFDMシンボルである。実施形態及び態様の一例では、タイミング進行TAの値は、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間に対応するように選択される。CFIの値は第1の所定の数を指定する。従って、図7の実施形態及び態様の例では、タイミング進行は1.5(OFDM)シンボルであり、CFIの値は2である。タイミング進行に関連して、図7に示されているように、そのDLフレーム・タイミングがシンボル1〜3に達した時に、バックホール・ダウンリンクのシンボル(複数も可)0(並びにおそらく1)がリレー・ノード29に到達する。
【0066】
[00077] 従って、上記の説明から、本明細書に開示されている技術の他の態様として、非MBSFNサブフレームでのリレー・ノードへのバックホール送信について最大制御フォーマット・インジケータ(CFI)値が定義されることが理解される。CFIはPDCCHによって占有されるシンボルの数である。CFIは3GPP規格により1、2、又は3にすることができる。その重要性は、3未満又は2未満の最大値を課さなければならない場合があることである。
【0067】
[00078] このような要件の理由は、リレー無線機内のRx及びTx間の必要なスイッチ時間(例えば、SW1、SW2などとして、図7に示され、上述したもの)である。リレー・ノード29は、アクセス・リンク上で必須信号の1つのシンボルを送信しなければならない。その場合、ドナー基地局ノード27から1つ又は2つのシンボルを受信できるようになる前にRxに切り替えるためにある程度の時間を必要とする。次にリレー・ノード29は、通常通りアクセス・リンク上での送信を再開できるようになる前にさらにある程度のスイッチング時間を必要とする。現在の無線機が有するスイッチ時間は、シンボル持続期間のうちの無視できないほどの部分である。1.5シンボルのタイミング進行TAを使用することにより、リレー・ノード29は、スイッチ時間と2つのバックホール・シンボルの受信の両方を3つのシンボルからなる持続期間内に何とか収めるようとする。この種のスイッチ時間により、バックホール・リンク用のCFIの最大値は2になる。スイッチ時間が実質的に悪化する場合(例えば、シンボル持続期間の半分又はそれ以上)、最大CFIを1に低下させなければならない。これに対して、実質的に改善されたスイッチ時間(シンボル時間の非常にわずかな部分のみ)により、3というCFI最大値を使用し、スイッチ直後に続くシンボルの周期的プレフィックスによって吸収される軽微な妨害としてその遷移を処理することが可能になる可能性がある。
【0068】
[00079] 従って、ドナーeNodeB27が物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をリレー・ノード29に送信する非MBSFNサブフレームでは、ドナー基地局ノード27は、定義された最大値より大きくないCFI値を選択する。最大値は1、2、又は3にすることができる。
【0069】
[00080] 図7から理解されるように、ドナーeNodeB27は、MBSFNサブフレームではないDLバックホール・サブフレームでのリレー・ノードへのPDSCH送信をスケジューリングしないことを選択することができる。対照的に、図9は、リレー・ノード29における送信(TX)及び受信(RX)パターンの他の例を示し、リレー・ノード29の他の動作モード並びに実施形態及び態様の他の例によるドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのダウンリンク・サブフレーム調整を理解するための追加の基礎として役に立つものである。図9は特に、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]送信がダウンリンク・バックホール・サブフレームでスケジューリングされる実施形態の一例を示している。図9によって代表的に示されているように、ドナー基地局ノード27は、以下に記載する1つ又は複数の方法でこのようなサブフレームにおけるリレー・ノードへのPDSCH送信を調整することができる。
【0070】
[00081] 従って、図9は、それ自体に干渉せずに制御情報を送信しながらリレー・ノード29が制御及びデータの両方を受信する、サブフレーム内のTX/RXパターンを示している。図9のシナリオでは、ドナーeNodeB27は、リレー・ノード29が受信できるOFDMシンボル、例えば、OFDMシンボル1、4、7、8、及び11のみにデータ・ビットをマッピングすることができる。
【0071】
[00082] 図9から理解されるように、この実施形態では、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノード27からダウンリンク制御情報を受信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル(例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル1、4、7、8、及び11)中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル(例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4、7、及び11)中に無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように構成される。図9のシナリオでは、リレー・ノード29は、第1の送信時間間隔中に送信し、次にスイッチ時間(SW1)中に送信から受信に切り替え(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1を受信するため)、次にスイッチ時間(SW2)中に受信から送信に切り替え、第2の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4の送信)、次にスイッチ時間(SW3)中に送信から受信に切り替え、第2の受信時間間隔中に受信し(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル4を受信する)、次にスイッチ時間(SW4)中に受信から送信に切り替え、第3の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル7の送信)、次にスイッチ時間(SW5)中に送信から受信に切り替え、第3の受信時間間隔中に受信し(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル7及び8を受信する)、次にスイッチ時間(SW6)中に受信から送信に切り替え、第4の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル11の送信)、次にスイッチ時間(SW7)中に送信から受信に切り替え、第4の受信時間間隔中に受信する(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル11を受信する)。
【0072】
[00083] 従って、上記の説明及び図9から、リレー・ノードがPDSCH送信を受信する非MBSFN DLバックホール・サブフレームでは、アクセス・リンク(例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム)上でRSを送信しなければならないOFDMシンボル中にリレー・ノード29の送信機がオンに切り替えられるが、他のOFDMシンボル中にオフになることが分かる。
【0073】
[00084] ドナー基地局ノード27がサブフレームでのリレー・ノードへのPDSCH送信を調整できることは上述されている。このような調整を必要とする理由について次に説明する。図7及び図9の両方に示されているように、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム上の最後の2つのシンボル(シンボル12及び13)は、アクセス・リンク上の次のフレーム内のサブフレーム番号0及び1に干渉する恐れがあるので、送信することができない。リレー・ノードへのPDSCH送信を調整するための第1の方法は、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットすることであり、それによりそのサブフレームの第1の部分の間にPDSCHの内容をリレー・ノード29によって完全にデコードすることができる。即ち、実施形態及び態様の一例では、ドナー基地局ノード27は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル12及び13上のどのデータもスケジューリングしない。ダウンリンク・バックホール・サブフレームは単純に2つのシンボル分だけ短縮され、その結果、わずかな容量の損失が発生する。ドナー基地局ノード27がシンボル12及び13内のどのビットも送信できないことの理由を説明するためにコードレート(code rate)を変更することができる。
【0074】
[00085] 余談になるが、よりロバストなコーディング方式はこの問題に対処しないと思われるので、最後の2つのシンボルが失われる(けっして送信されない)ことの理由を説明するためにサブフレーム全体に対してよりロバストなコーディング方式を使用するよりスケジューリングしないことの方が好ましい。それぞれのシンボルは独立型であるので、よりロバストなコーディング方式は効果的ではない。所与のシンボル内のデータはこのシンボル内にのみ存在し、他のどこにも存在しない。このため、あるシンボルが失われた場合、そのデータが失われることになる。
【0075】
[00086] PDSCH送信を調整するための他の実現例では、ドナー基地局ノードは物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それによりPDSCH内の任意の所与のシンボルのデータはサブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される。インターリービングを変更することは、それぞれのシンボルがもはや独立型ではなくなることを意味する。その代わり、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]内の任意の所与のシンボルからのデータはダウンリンク・バックホール・サブフレーム内のすべてのPDSCHシンボルに拡散されるであろう。サブフレーム内の1つ又は2つのシンボルを失うことは、すべてのデータに等しく影響を及ぼす恐れがあり、より多くの冗長性を含むより強力なコーディング方式によって矯正することができる。この解決策には、(1)3GPP規格について重大な変更が必要になる恐れがあること、及び(2)すべてのシンボルにわたるデータをインターリーブすることはデコードを開始できるまでデコーダがサブフレームの終わりまで待たなければならないことを意味し、時間の面で非常に費用のかかるものであるという2つの欠点がある。これに対して、独立型シンボルでは、シンボルが受信されると各シンボルを連続的にデコードすることができる。
【0076】
[00087] 3GPP規格によりダウンリンク・アクセス・リンクは第1のシンボルのみを送信し、その後、無音で存続することができるので、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのうちのできるだけ多くがMBSFNサブフレームであることが望ましい。このため、本明細書に開示されている技術によって包含されるように、提案されたアクセス・リンクのタイミング進行により、MBSFNサブフレームについて、リレー・ノード29は、図10に示されているように、迅速にRxモードにシフトし、バックホール・ダウンリンク上のシンボルのうちの少なくとも12個を受信することができる。
【0077】
[00088] 上述の通り、MBSFNサブフレーム・パターンの定義はシステム情報ブロック・タイプ2(3GPP文書36.331「Radio Resource Control (RRC) Protocol Specification」に規定されている)に含まれている。換言すれば、それは、そのシステム情報の一部として任意のeNB/DeNB/リレーからブロードキャストされ、UEにとって容易に使用可能である。この規格によるASN.1コードは参照のため以下の表1に含まれている。どの無線フレームでも、全サブフレームのうちの6個のみがMBSFNになる資格がある。(これらはサブフレーム番号1、2、3、6、7、8である。)この限られた適格性は、他の4つのサブフレームにおける義務的な同期、ブロードキャスト、及びページング信号送信によるものである。MBSFNサブフレーム割り振りは、1つのフレーム(6ビット)又は4つのフレーム(24ビット)のいずれかを対象とするビット・パターンによって定義される。4つのフレームにわたるビット・パターンを選択することにより40サブフレームの周期性(40ms)が達成され、これは所望の8サブフレーム・パターンからなる4つの周期に対応することができる。
[00089] 表1
【表1】
【0078】
[00090] 図11の非制限的例によって示すことができるように、radioframeAllocationPeriodは、4つのフレームにわたるMBSFNパターンがギャップなしに連続的に繰り返されるように選択しなければならない。図11の第1(一番上)の行はダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブフレーム位置を描写しており、1つのフレームの初期サブフレーム位置にはフレーム番号の例が付いている。図11では、ダウンリンク・バックホール・フレームのうち、内容を含むサブフレームは点描されている(例えば、フレーム1のサブフレーム0〜2及び8〜9、フレーム2のサブフレーム0及び6〜8、フレーム3のサブフレーム4〜6、フレーム4のサブフレーム2〜4)。
【0079】
[00091] 図11の第2(上から2番目)の行はダウンリンク・アクセス・フレームのサブフレーム位置を描写しており、各サブフレーム位置には、それが属するフレーム内のそれ自体のサブフレーム番号が付いている。図11では、ダウンリンク・アクセス・フレームのうち、内容を含むサブフレームは左から右に下がる線で斜線が引かれている(例えば、フレーム1のサブフレーム3〜7、フレーム2のサブフレーム1〜5及び9、フレーム3のサブフレーム0〜3及び7〜9、フレーム4のサブフレーム0〜1及び5〜9)。
【0080】
[00092] 図11の第3の行は、(左から右に上がる斜線によって)許可されるMBSFNサブフレーム(例えば、各フレームのサブフレーム1〜3及び6〜8)を示している。他で述べたように、第3の行の残りのサブフレームは、義務的な同期、ブロードキャスト、及びページング信号送信によって占有される。
【0081】
[00093] 図11の第4(一番下)の行は、(垂直ハッチングによって)MBSFNパターンに含むべきダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームと一致する、選択された許容MBSFNサブフレームを描写している(例えば、フレーム1のサブフレーム1、2、及び8、フレーム2のサブフレーム6〜8、フレーム3のサブフレーム6、フレーム4のサブフレーム2〜3)。ダウンリンク(DL)上の送信状況は図10に記載されており、単純なものであり、実際のダウンリンク(DL)バックホール送信に対して多くの容量を任せるので、MBSFNサブフレームが望ましい。図9には非MBSFNサブフレームが描写されている。この状況はより複雑であり、DLバックホール容量は、MBSFNケースに存在しないDLアクセス・リンク上の多くの必須信号のために損なわれる。
【0082】
[00094] 従って、図11は、MBSFNパターンが4つのフレームすべてについて異なる可能性があることを示している。MBSFNサブフレームは40msの繰り返し期間によって、即ち、4つのフレームについて、(3GPP規格により)定義することができるので、4通りの個別のビット・パターンを使用することができる。これらの4つのフレームは、長さがサブフレーム8個分のバックホール/アクセス・パターン(上2行の点描及び斜線付きのサブフレーム)の正確に5回の繰り返しに対応するので、ギャップなしに繰り返すことができ、今後のフレームで選択されたバックホール/アクセス二分法(dichotomy)をサポートし続けることができる。
【0083】
[00095] 図11の例は、必要なダウンリンク(DL)アクセス容量に比較して、必要なダウンリンク(DL)バックホール容量の設計選択によって導かれるものである。このパターンの8サブフレームの繰り返し周期はHARQプロセス間隔に正確に適合する。その他の実施形態では、これらのパラメータは異なるものになるか及び/又は様々なものになる可能性がある。
【0084】
[00096] 図12は、通信ネットワークの一例におけるリレー・ノード29及びドナー基地局ノード27の例(例えば、自己バックホール化リレー・ノード)の一般的な実施形態を示している。図12に示されているように、ドナー基地局ノード27はUnインターフェースによりリレー・ノード29と通信し、リレー・ノード29はUuインターフェースにより無線端末30と通信する。Unインターフェースによる通信を容易にするために、ドナー基地局ノード27は、複数の伝送エレメント(アンテナ)52を含むか又はこれに接続する複数のドナー通信ポート50を含む。
【0085】
[00097] ポート50及び関連伝送エレメント52の一部はダウンリンク送信に使用され、その他のポート50及び関連伝送エレメント52はアップリンク送信に使用される。アップリンク・ポート50はアップリンク・サブフレーム・ハンドラ54に接続され、次にこれはアップリンク・データ・バッファ56を介してS1インターフェース58に接続される。ドナー基地局ノード27のこのアップリンク側では、Unインターフェースによりドナー基地局ノード27によって受信されたサブフレームはアップリンク・サブフレーム・ハンドラ54によって処理され、データ(例えば、アップリンク・サブフレームから抽出されたデータ)はS1インターフェース58に適用される前にアップリンク・データ・バッファ56に記憶される。S1インターフェース58は、図3に関して理解されている方法で、S1インターフェースを越えてコア・ネットワーク20、例えば、サービングゲートウェイ(SGW)24にアップリンク・データを転送するように機能する。
【0086】
[00098] ドナー基地局ノード27のダウンリンク側では、S1インターフェース58を介してコア・ネットワーク20から受信したデータは、ダウンリンク・サブフレーム・ジェネレータ62によってダウンリンク・サブフレームにフォーマットされる前にダウンリンク・データ・バッファ60に一時的に記憶される。ダウンリンク・サブフレーム・ジェネレータ62によって作成されたサブフレームは、Unインターフェースによるリレー・ノード29への送信に使用されるポート50に適用される。
【0087】
[00099] 上述のドナー基地局ノード・スケジューラ34は、非制限的実施形態の一例において、アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ64と、アップリンク・データ・スケジューラ66と、ダウンリンク・データ・スケジューラ68と、ダウンリンク制御スケジューラ70とを含むものとして図12に示されている。アップリンク・データ・スケジューラ66、ダウンリンク・データ・スケジューラ68、及びダウンリンク制御スケジューラ70はいずれもサブフレームあたり1回ずつ動作する。ダウンリンク制御スケジューラ70はアップリンク・データ・スケジューラ66及びダウンリンク・データ・スケジューラ68と対話するが、アップリンク・データ・スケジューラ66及びダウンリンク・データ・スケジューラ68は一般に相互に直接対話しない。
【0088】
[000100] ドナー基地局ノード27の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれたドナー基地局プラットフォーム72上に設けられている。「プラットフォーム」という用語は、ドナー基地局ノード27の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム72の一例は、ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、リレー・ノード29へのダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、ドナー基地局ノード27は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション74(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ76と、読み取り専用メモリ78と、アプリケーション・メモリ80(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0089】
[000101] 図12に示されているように、リレー・ノード29はUnインターフェースによりドナー基地局ノード27と通信し、リレー・ノード29はUuインターフェースにより無線端末30と通信する。Unインターフェースによる通信のために、リレー・ノード29は、複数のリレー・ノード・バックホール・リンク伝送エレメント(アンテナ)84を含むか又はこれに接続する複数のリレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82を含む。リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82は、Unインターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを送信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームを受信するために使用される。Uuインターフェースによる通信のために、リレー・ノード29は、複数のリレー・ノード・アクセス・リンク伝送エレメント(アンテナ)88を含むか又はこれに接続する複数のリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86を含む。リレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86は、Uuインターフェースによりダウンリンク・アクセス・サブフレームを送信し、アップリンク・アクセス・サブフレームを受信するために使用される。
【0090】
[000102] ポートが共用される他の実現例では、リレー・ノード29は、図12に示されている2つのポート(リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82及びリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86)ではなく1組の通信ポートを有することができる。このような共用ポート実現例では、アンテナ・ポートはバックホール・リンク及びアクセス・リンクによって共用される。しかし、物理的に別個のリレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82及びリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86を有する図12に示されている状況は、おそらく干渉を低減するために好ましいと考えられている。
【0091】
[000103] 図12にさらに示されているように、リレー・ノード29は、2つのサブフレーム・ハンドラ、例えば、サブフレーム・ハンドラ90及びサブフレーム・ハンドラ92を含む。サブフレーム・ハンドラ90は、Unインターフェースによりダウンリンク上でドナー基地局ノード27から受信したフレームを処理し、サブフレーム・ハンドラ92は、Uuインターフェースによりアップリンク上で無線端末30から受信したフレームを処理する。サブフレーム・ハンドラ90及びサブフレーム・ハンドラ92はいずれも、受信したサブフレーム内に常駐するデータのフォーマット解除(deformat)及びデコードなどの動作を含むことができる。また、リレー・ノード29は、2つのサブフレーム・ジェネレータ、例えば、サブフレーム・ジェネレータ94及びサブフレーム・ジェネレータ96を含む。サブフレーム・ジェネレータ94は、Uuインターフェースにより受信し、アップリンク・バックホール・サブフレームに含めるべきデータの再エンコードを含み、Unインターフェースによるドナー基地局ノード27への送信のためにアップリンク・バックホール・サブフレームを準備する。サブフレーム・ジェネレータ96は、Unインターフェースにより受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームに含めるべきデータの再エンコードを含み、Uuインターフェースによる無線端末30への送信のためにダウンリンク・アクセス・サブフレームを準備する。図12は、サブフレーム・ハンドラ90、サブフレーム・ハンドラ92、サブフレーム・ジェネレータ94、及びサブフレーム・ジェネレータ96のそれぞれがそれぞれのバッファ981〜984を介してリレー・ノード29の適切なポート、例えば、リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82又はリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86のいずれかに接続されることをさらに示している。
【0092】
[000104] 上述のリレー・ノード・スケジューラ36は、非制限的実施形態の一例において、リレー・ノード・アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ100と、リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106と、リレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108と、リレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110とを含むものとして図12に示されている。リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106、リレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108、及びリレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110はいずれもサブフレームあたり1回ずつ動作する。リレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110はリレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106及びリレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108と対話するが、リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106及びリレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108は一般に相互に直接対話しない。
【0093】
[000105] 図12に示されているように、リレー・ノード・アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ100は、送信間隔(インターフェースUuによりダウンリンク・アクセス・サブフレーム上の1つ又は複数のシンボルを無線端末30に送信するため)と受信間隔(インターフェースUnによりダウンリンク・バックホール・サブフレーム上の1つ又は複数のシンボルをドナー基地局ノード27から受信するため)とのリレー・ノード29のスイッチング動作を担当する、モード・スイッチ120を含む。従って、エレメント単位の乗算ユニット(element wise multiplication unit)120は、例えば、図7及び図9に関連して説明したモード・スイッチングを実行するために動作する。
【0094】
[000106] リレー・ノード29の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれたリレー・ノード・プラットフォーム122上に設けられている。ドナー基地局ノード27の場合のように、「プラットフォーム」という用語は、リレー・ノード29の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム122の一例は、リレー・ノード・スケジューラ36及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、無線端末30へのダウンリンク・アクセス・サブフレームの送信及びドナー基地局ノード27からのダウンリンク・バックホール・サブフレームの受信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、リレー・ノード29は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション124(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ126と、読み取り専用メモリ128と、アプリケーション・メモリ130(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0095】
[000107] 図12に示されているように、無線端末30はUuインターフェースによりリレー・ノード29と通信する。Uuインターフェースによる通信のために、無線端末30は、1つ又は複数の通信ポート132(伝送エレメント(複数も可)(アンテナ)134を含むか又はこれに接続するもの)を含む。無線端末30は無線端末サブフレーム・プロセッサ/スケジューラ140をさらに含み、次にこれはダウンリンク・サブフレーム・ハンドラ142及びアップリンク・サブフレーム・ジェネレータ144を含む。ダウンリンク・サブフレーム・ハンドラ142は、リレー・ノード29から受信したダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びMBSFNサブフレームなどのサブフレームの処理、例えば、デコードを行う。アックリンク・サブフレーム・ジェネレータ144は、無線端末30からリレー・ノード29に送信されるアップリンク・アクセス・サブフレームを生成する。
【0096】
[000108] 無線端末30の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれた端末プラットフォーム152上に設けられている。ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の場合のように、「プラットフォーム」という用語は、無線端末30の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム152の一例は、無線端末サブフレーム・スケジューラ140及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、リレー・ノード29へのアップリンク・アクセス・サブフレームの送信及びリレー・ノード29からのダウンリンク・アクセス・サブフレームの受信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、無線端末30は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション154(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ156と、読み取り専用メモリ158と、アプリケーション・メモリ160(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0097】
[000109] 典型的に、無線端末30は特定の入出力ユニット又は機能も含み、無線端末30用の代表的な入出力ユニットは、キーパッド161、音声入力装置(例えば、マイクロホン)162、視覚入力装置(例えば、カメラ)164、視覚出力装置(例えば、ディスプレイ166)、及び音声出力装置(例えば、スピーカ)168として図12に示されている。また、その他のタイプの入出力装置も無線端末30に接続するか又はこれを構成することができる。
【0098】
[000110] 図12の例では、プラットフォーム72、122、及び152は、コンピュータによって実現されるか又はコンピュータ・ベースのプラットフォームとして示されている。ドナー基地局ノード27、リレー・ノード29、又は無線端末30のいずれかに適したプラットフォームの他の例は、本明細書に記載された様々な動作を実行するように回路素子が構造化され操作される、ハードウェア回路、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のものである。
【0099】
[000111] ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29のスケジューラ、例えば、ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36はそれぞれ、ダウンリンク送信とアップリンク送信の両方について、どのサブフレームがバックホールのために使用可能であり、どのサブフレームがアクセスのために使用可能であるかについて共通の視点を持っていなければならない。これは、例えば、前述の第1のパターン及び第2のパターンなどのサブフレーム・パターンのように、「パターン」に関して本明細書で意味されるものである。これらのパターンはスケジューラによって使用される。ドナー基地局ノード27のドナー基地局ノード・スケジューラ34は、リレー・ノード29をいつスケジューリングできるか(例えば、リレー・ノード29への送信のためにダウンリンク・バックホール・サブフレームをいつスケジューリングできるか)を決定するためにパターン(例えば、第1のパターン)を使用する。リレー・ノード29のリレー・ノード・スケジューラ36は、サブフレーム、例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームを無線端末30に送信するためにリレー・ノード29がいつスケジューリングできるかを決定するためにパターン(例えば、第1のパターン)を使用する。
【0100】
[000112] サブフレーム・パターン(複数も可)、例えば、第1のパターンと第2のパターンのうちの1つ又は複数は、様々な方法で決定及び/又は伝達することができる。図13−1に示されている第1の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)を固定し、規格に指定することができ、このため、スケジューラに事前プログラミング又はハードコード化することができる。第2の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)をドナー基地局ノード27とリレー・ノード29との間で信号送信することができる。例えば、ドナー基地局ノード27はどのパターンを使用すべきかをリレー・ノード29に知らせることができ(図13−2に示されている通り)、逆もまた同様であり(図13−3に示されている通り)、或いは図13−4に示されているように、最適又は実行可能なパターン(複数も可)を確認又は決定するためにドナー基地局ノード27とリレー・ノード29との間で何らかの類の交渉を行うこともできるであろう。この信号送信は、例えば、バックホール電波インターフェースにより送信される信号送信無線ベアラ(SRB)を使用して、無線リソース制御(RRC)層で実行することができる。図13−5に示されている第3の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)を何らかの他のノード、例えば、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の両方において構成パラメータを制御する管理ノードなど、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の外部のノードから信号送信することができる。リレー・ノード29の場合、このような構成データは、例えば、バックホール電波インターフェースにより送信されるIPパケットに含まれる可能性がある。
【0101】
[000113] サブフレーム・パターン(複数も可)を決定/伝達する上記の3通りの方法例は、最大CFI値及びダウンリンク・タイミング進行(TA)などのその他のパラメータの決定及び伝達にも適していることが理解されるであろう。
【0102】
[000114] 従って、本明細書に開示されている技術は、アクセス・リンク上のMBSFNサブフレームではない新しいダウンリンク・バックホール・サブフレームを提供し、これらの新しいダウンリンク・バックホール・サブフレームは、特別な方法で処理される「混合」ダウンリンク・サブフレームである。このような混合ダウンリンク・サブフレームにおいて(例えば、その間に)、リレー・ノード29は、バックホール・リンクによりダウンリンク制御を受信するとともに、アクセス・リンクによりダウンリンク制御を送信しなければならない。ドナー基地局ノード27が混合ダウンリンク・サブフレームでリレー・ノード29をスケジューリングする場合、CFI(制御フォーマット・インジケータ)は、3より低くなる可能性のある最大値未満に保持しなければならない(CFIの通常値範囲は1〜3である)。リレー・ノード29は、混合ダウンリンク・サブフレームで1又は2になるように制御フォーマット・インジケータ[CFI]を選択しなければならない。リレー・ノード29は、混合ダウンリンク・サブフレームで物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]データを送信することができない。ドナー基地局ノード27は、混合サブフレームで変更された物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]をリレー・ノード29に送信することができ、その場合、OFDMシンボルの一部は除外され、それに応じてレート一致が調整される。
【0103】
[000115] 複数のリレー・ノードが接続されたドナー基地局ノード27の場合、サブフレーム・パターン及び最大CFIはこのような接続されたすべてのリレー・ノードの全域で同じである必要はないことを理解されたい。実際には、いくつかの実施形態例では、他のリレー・ノードがそのアクセス・リンクを使用している間にドナー基地局ノード27が1つのリレー・ノードへのバックホール・リンクを使用することができるので、このような異なるパターンを有することが有利である可能性がある。
【0104】
[000116] 本明細書に開示されている技術は様々な問題に対処して解決する。解決される問題の1つは、8サブフレームの周期的伝送構造が考えられるMBSFNサブフレーム・パターンに十分適合しないことである。特に、特定のサブフレームがMBSFN(リレー・ノードがこれらのサブフレーム内のバックホール上でダウンリンク送信を受信できるようにするもの)としてマークされる場合、その後、MBSFNとしてマークできない他のサブフレーム8k(整数kの場合)が存在することになるが、これらのサブフレームの場合、8msの周期的伝送構造をサポートするために、バックホール上のダウンリンク・サブフレームとしてそれらを有することが望ましいことになるであろう。TDDシステムでは、HARQタイミングは選択されたTDD構成に固有のものである。これは、8ms周期に厳密に従うものではないが、事前定義パターンには従うものである。しかし、本明細書に開示されている技術(例えば、規則的な非MBSFNサブフレーム内のTxとRxモードとのスイッチングを含む)は、リレーで強化されたシステムのバックホール及びアクセス・リンクについて事前定義の3GPP Rel.8タイミング・パターンを再利用するように適用することができる。TDDシステムへの適用はFDDの場合と同じ原理に従うものであり、従って、本明細書では個別に示されていない。
【0105】
[000117] 従って、本明細書に開示されている技術によりリレー・ノードの導入が可能になり、LTE電波インターフェースへの影響は限られている。特に、これにより、リレー・ノードは、バックホール及びアクセス・リンクの両方を変更せず、リレー・ノード内で送信と受信との自己干渉を引き起こさずに、リリース8HARQ伝送方式を使用することができる。このため、パフォーマンスを低下させずにリリース8 UEとの良好な互換性が得られ、ドナーeNodeBとリレー・ノードとのインターフェースはリリース8によく似ており、指定及び実現することが単純になる。
【0106】
[000118] 本明細書に記載されているモード・スイッチング、フレーム生成/処理、及びその他の操作は、コンピュータ、プロセッサ、又はコントローラにより適切なノード及び/又はネットワーク構造で実現することができ、このため、専用ハードウェア並びにコンピュータ可読媒体上に記憶されたコード化された命令の形でソフトウェアを実行できるハードウェアの使用により提供することができる。コンピュータは一般に、1つ又は複数のプロセッサ及び/又はコントローラを含むものと理解され、コンピュータ及びプロセッサという用語は本明細書では交換して使用することもできる。コンピュータ又はプロセッサによって提供される場合、その機能は、単一の専用コンピュータ又はプロセッサによって、単一の共用コンピュータ又はプロセッサによって、或いはその一部を共用又は分散することができる複数の個別コンピュータ又はプロセッサによって提供することができる。このような機能は、コンピュータによって実現されるもの、従って、マシンによって実現されるものとして理解すべきである。その上、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の使用は、このような機能を果たすか及び/又はソフトウェアを実行することができるその他のハードウェアも指すものと解釈されるものとし、無制限に、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、ハードウェア(たとえば、デジタル又はアナログ)回路、及び(適切であれば)このような機能を実行できる状態マシンを含むことができる。
【0107】
[000119] 略語:
LTE ロング・ターム・エボリューション
MBSFN マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク
DL ダウンリンク
UL アップリンク
PUSCH 物理アップリンク共用チャネル
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
OFDM 直交周波数分割多重
CFI 制御フォーマット・インジケータ
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
RS 基準信号
PHICH 物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル
PSS 1次同期信号
SSS 2次同期信号
PBCH 物理ブロードキャスト・チャネル
PDSCH 物理ダウンリンク共用チャネル
HARQ ハイブリッド自動再送信要求
【0108】
[000120] 上記の説明は多くの特定のものを含むが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではなく、単に本発明の現在好ましい諸実施形態のうちのいくつかについて例証を提供するものと解釈すべきである。本発明の範囲は当業者にとって明白になる可能性のあるその他の諸実施形態を完全に包含し、従って、本発明の範囲は不当に制限されるべきではないことが認識されるであろう。単数形のある要素に言及する場合、そのように明記されていない限り、「唯一のもの」を意味するものではなく、むしろ「1つ又は複数のもの」を意味するものである。上記の好ましい実施形態の諸要素と構造上、化学的、及び機能的に同等のものであって、当業者にとって既知のものはすべて、本出願の特許請求の範囲によって包含されるものである。その上、ある装置又は方法が本明細書に包含されるために、その装置又は方法が本発明によって解決されようとしているすべての問題に対処する必要はない。
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、電気通信に関し、特に、単一周波数ネットワーク用のフレームの生成及び処理に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、「INTRA-SUBFRAME TIME MULTIPLEXING」という名称で2009年10月29日に出願された米国仮特許出願第61/256017号の優先権及び恩典を請求するものであり、同出願は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0003】
[0002] 典型的なセルラー無線システムでは、無線端末(移動局及び/又はユーザ装置ユニット(UE)としても知られるもの)は無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つ又は複数のコア・ネットワークに伝達する。無線端末は、携帯電話(「セルラー」電話)及びワイヤレス機能(例えば、モバイル終端)付きのラップトップなどの移動局又はユーザ装置ユニット(UE)にすることができ、従って、例えば、無線アクセスネットワークを介して音声及び/又はデータを伝達する、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ付属型、又は自動車搭載型のモバイル・デバイスにすることができる。
【0004】
[0003] 無線アクセスネットワーク(RAN)は複数のセル領域に分割される地理的領域を対象とし、各セル領域は基地局、例えば、無線基地局(RBS)によって対応され、その無線基地局はネットワークによっては「NodeB」又は「Bノード」とも呼ばれる。セルとは、基地局サイトで無線基地局装置によって無線サービスエリアが提供される地理的領域である。各セルは、そのセル内でブロードキャストされる、ローカル無線領域内のIDによって識別される。基地局は、無線周波数で動作する電波インターフェースにより、基地局の範囲内のユーザ装置ユニット(UE)と通信する。
【0005】
[0004] 無線アクセスネットワークのバージョンによっては(特に以前のバージョンでは)、いくつかの基地局が典型的に(例えば、陸上通信線又はマイクロ波によって)1つの無線ネットワーク・コントローラ(RNC)に接続される。また、無線ネットワーク・コントローラは、時には、基地局コントローラ(BSC)とも呼ばれ、それに接続された複数の基地局の様々なアクティビティを監督し調整する。無線ネットワーク・コントローラは、典型的に、1つ又は複数のコア・ネットワークに接続される。
【0006】
[0005] ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、広域自動車通信システム(GSM)から進化した第3世代移動通信システムであり、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)アクセス技術に基づく改良型移動通信サービスを提供するためのものである。UTRANは、本質的に、ユーザ装置ユニット(UE)に広帯域符号分割多元接続を使用する無線アクセスネットワークである。第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)は、UTRAN及びGSMベースの無線アクセスネットワーク技術をさらに進化させることを請け負っている。
【0007】
[0006] 次世代ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)に関する規格は第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)内で進行中である。この次世代ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)とシステム・アーキテクチャ・エボリューション(SAE)を含む。
【0008】
[0007] ロング・ターム・エボリューション(LTE)は、3GPP無線アクセス技術の変形であり、無線基地局ノードが無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードではなくコア・ネットワークに直接接続されるものである。一般に、LTEでは、無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードの諸機能が無線基地局ノードによって実行される。このため、LTEシステムの無線アクセスネットワーク(RAN)は、無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードに報告せずに無線基地局ノードを含む、本質的に「フラットな」アーキテクチャを有する。
【0009】
[0008] 次世代UTRAN(E−UTRAN)は、進化型基地局ノード、例えば、進化型NodeB又はeNodeB又はeNBを含み、ユーザ装置ユニット(UE)に対して進化型UTRAユーザプレーン及び制御プレーン・プロトコル終端を提供する。eNBは、(リストされていない色々な機能のうち、特に)以下の機能をホストとして処理する。即ち、(1)無線リソース管理(例えば、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御)、接続モビリティ制御、動的リソース割り振り(スケジューリング)に関する機能、(2)ユーザ装置ユニット(UE)によって提供された情報からモビリティ管理エンティティ(MME)へのルーティングを全く決定できない時のMMEの選択、並びに(3)IPヘッダ圧縮及びユーザ・データ・ストリームの暗号化を含むユーザプレーン機能、ページングの理由によるUプレーン・パケットの終端、及びUEモビリティのサポートのためのUプレーンのスイッチングである。eNBは、ユーザプレーン・ヘッダ圧縮及び暗号化の機能を含む、物理(PHY)層、媒体アクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層、及びパケット・データ収束プロトコル(PDCP)層を処理する。また、eNodeBは、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。eNodeBは、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、交渉済みUL QoSの施行、セル情報ブロードキャスト、ユーザ及び制御プレーン・データの暗号化/暗号解読、及びDL/ULユーザプレーン・パケット・ヘッダの圧縮/圧縮解除を含む、多くの機能を実行する。
【0010】
[0009] 将来のLTEリリースのために3GPPでは帯域内リレー(inband relay)が論じられている。図1に示されているように、帯域内リレーは、ドナー基地局ノードが所与の周波数帯域を使用して電波インターフェースによりリレー・ノードに情報のサブフレームを送信することを必要とする。ドナー基地局ノードとリレー・ノードとのリンクは、バックホール・リンク(backhaul link)と呼ばれている。次にリレー・ノードは同じ周波数帯域を使用して情報のサブフレームを無線端末(UE)に送信する。
【0011】
[00010] 帯域内リレー構成は、ドナー基地局ノードからダウンリンク上のサブフレームを受信するアンテナを有し、無線端末(UE)にダウンリンク上のサブフレームを送信するアンテナも有することをリレー・ノードに要求する。ドナー基地局ノードからの受信と無線端末(UE)への送信のいずれも同じ周波数帯域を必要とするので、帯域内リレーの問題は、リレー・ノードにおける送信アンテナから受信アンテナへの自己干渉(self-interference)の回避である。
【0012】
[00011] バックホール・リンクとアクセス・リンクとの時分割多重化は、自己干渉問題を解決するための手法として提案されている。しかし、時分割多重化の問題は、3GPP規格により、基地局が特定の物理信号を各サブフレームで送信することを無線端末(UE)が通常、想定できることであり、リレー・ノードが各サブフレームで送信する必要があることを意味することである。
【0013】
[00012] マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)の運用は、複数のセルから単一周波数上で全く同じ波形を同時送信することを必要とする。このようにして、無線端末(UE)受信機は複数のMBSFNセルを1つの大きいセルとして感知する。また、隣接セル送信によるセル間干渉の代わりに、無線端末は複数のMBSFNセルから送信された信号の構成的な重ね合わせを経験する。
【0014】
[00013] 3GPPでは、いくつかのサブフレームをいわゆる「MBSFN」サブフレームとして割り当てて信号送信することが提案されている。MBSFNサブフレーム・パターンの定義はシステム情報ブロック・タイプ2(3GPP文書36.331「Radio Resource Control (RRC) Protocol Specification」に規定されている)に含まれている。いくつかのサブフレームを「MBSFN」サブフレームとして信号送信することは、これらのサブフレームの制御領域のみが送信されることを無線端末(UE)に知らせる効果がある。これらの「MBSFN」サブフレームのうち、リレー・ノードから送信されない部分は、バックホール・リンクによるダウンリンク通信に使用することができる。MBSFNサブフレーム・パターンは、異なる周期で構成することができ、例えば、10ms及び40msの周期が可能である。
【0015】
[00014] いくつかのサブフレームを「MBSFN」として指定する可能性は限られている。10msの各無線フレームは0・・・9という番号が付いた10個のサブフレームで構成される。その上、周波数分割二重通信(FDD)モードでは、サブフレーム1、2、3、6、7、8のみを「MBSFN」としてマークすることができる。時分割二重通信(TDD)モードでは、サブフレーム番号2、3、4、7、8、9のみを「MBSFN」サブフレームとしてマークすることができる。
【0016】
[00015] FDDシステムでは、LTEハイブリッド自動再送信要求(HARQ)伝送方式は(大部分は)8ms(8個のサブフレーム)の周期的動作という意図で設計されている。特に、例として図2に示されているように、アップリンクHARQ再送信は必ず元の送信後に8msの整数倍実行され、周期8msの所望のアップリンク送信パターンを生成する。さらに、アップリンク送信をサポートするために必要とされるダウンリンク信号(スケジューリング許可及びHARQ ACK/NACK)は、対応するアップリンク送信の4サブフレーム前又は4サブフレーム後に送信する必要があり、周期8msの同様の所望のダウンリンク送信パターンを生成する。さらに、それぞれのダウンリンク送信について、対応するACK/NACKが4サブフレーム後にアップリンクで送信される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
[00016] 本明細書に開示されている技術の一態様により、規則的な非MBSFN DLサブフレーム内で、リレー・ノードは送信モードと受信モードを切り替えて、リレー・ノード内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレーから特定の必須信号を送信することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
[00017] その様々な代替態様において、本明細書に開示されている技術は、無線アクセスネットワーク(RAN)、ドナー基地局ノード、リレー・ノード、及びそれぞれを操作する方法に関係する。リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行(timing advance)分だけ、次の(next-in-time)ダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように構成される。
【0019】
[00018] 本明細書に開示されている技術の一態様により、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームは、リレー・ノードとドナー基地局ノードの両方にとって既知の第1のパターンで発生する。第1のパターンは、好ましくは周期的であり、好ましくは8個のサブフレームからなる周期を有する。
【0020】
[00019] 本明細書に開示されている技術の追加かつ別個の一態様として、リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアップリンク・アクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するようにさらに構成される。複数のアップリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のアップリンク・アクセス・サブフレームは、電波インターフェースにより第2の周波数帯域で第2のパターンで発生する。第2の周波数帯域は第1の周波数帯域とは異なり、第2のパターンは好ましくは第1のパターンのタイムシフトである。
【0021】
[00020] 実施形態及び態様の一例では、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからリレー・ノードによって受信されたダウンリンク制御情報は、制御フォーマット・インジケータ(CFI)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを含み、CFIはPDCCHによって占有されるシンボルの数を指定する。
【0022】
[00021] 実施形態及び態様の一例では、タイミング進行の値は、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間(switch time)に対応するように選択される。CFIの値は第1の所定の数を指定する。実施形態及び態様の一例では、タイミング進行は1.5(OFDM)シンボルであり、CFIの値は2である。
【0023】
[00022] 実施形態及び態様の一例では、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからリレー・ノードによって受信されたダウンリンク制御情報は、基準信号(RS)と、物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)とをさらに含む。
【0024】
[00023] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、タイミング進行中に基準信号(RS)及び制御フォーマット・インジケータ(CFI)を無線端末に送信するように構成される。CFIは物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって占有されるシンボルの数を指定する。
【0025】
[00024] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するように構成される。リレー・ノードは、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの特定のシンボル(シンボル1、シンボル1〜2、又はシンボル1〜3、両端を含む)中にダウンリンク制御情報(ドナー基地局ノードから受信したものとは異なるダウンリンク制御情報)を無線端末に送信する。
【0026】
[00025] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム中に基準信号(RS)、同期信号、及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信するように構成される。
【0027】
[00026] 実施形態及び態様のいくつかの例では、リレー・ノードは、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル中に異なるダウンリンク制御情報を無線端末に送信するように構成される。このような実施形態及び態様の一実現例では、ドナー基地局ノードは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットするように構成され、それによりPDSCHの内容はサブフレームの第1の部分の間に完全にデコードすることができる。このような実施形態及び態様の他の実現例では、ドナー基地局ノードは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それによりPDSCH内の任意の所与のシンボルのデータはサブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される。リレー・ノードは、PDSCHに使用されるフォーマッティングを認識するように構成される。
【0028】
[00027] 実施形態及び態様の一例では、リレー・ノードは、リレー・ノード・スケジューラと、リレー・ノード・サブフレーム・ハンドラと、リレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータとを含む。リレー・ノード・スケジューラは、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなるパターンによりリレー・ノードを操作するように構成される。リレー・ノード・サブフレーム・ハンドラは、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードから受信されたダウンリンク制御情報を処理するように構成される。リレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータは、無線端末に送信すべきダウンリンク・アクセス・サブフレームを生成し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボルに、適切なダウンリンク制御情報(ドナー基地局ノードから受信したものとは異なるダウンリンク制御情報)を含めるように構成される。
【0029】
[00028] その諸態様のうちの他の態様では、本明細書に開示されている技術は、無線アクセスネットワークのドナー基地局ノードに関係する。ドナー基地局ノードは、Uu無線インターフェースによりダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用してリレー・ノードと通信するように構成される。ダウンリンク・バックホール・サブフレームは、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームとを含む第1のパターンに属する。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。ドナー基地局ノードは、第1のパターンに応じてダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信についてリレー・ノードと調整するように構成される。
【0030】
[00029] 実施形態及び態様の一例では、ドナー基地局ノードは、ドナー基地局ノード・スケジューラと、ドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラと、ドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータとを含む。ドナー基地局ノード・スケジューラは、第1のパターンによりドナー基地局ノードを操作するように構成される。ドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラは、リレー・ノードから受信されたアップリンク・サブフレームを処理するように構成される。ドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータは、リレー・ノードに送信すべきダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを生成するように構成される。
【0031】
[00030] その諸態様のうちの他の態様では、本明細書に開示されている技術は、ドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む無線アクセスネットワーク(RAN)を操作する方法に関係する。リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末と通信するように構成される。この方法は、同じ周波数帯域を使用してダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームを電波インターフェースにより送信することと、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始と次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始とのダウンリンク・タイミング進行を提供することと、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中にドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するようにリレー・ノードを構成することを含む。
【0032】
[00031] 実施形態及び態様の一例では、この方法は、リレー・ノードとドナー基地局ノードの両方において、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなる第1の所定のパターンを調整することをさらに含む。一実現例では、この方法は、第1の所定のパターンによってリレー・ノード及びドナー基地局ノードを事前構成することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。他の実現例では、この方法は、リレー・ノードとドナー基地局ノードとの間で第1の所定のパターンを信号送信することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。さらに他の実現例では、この方法は、他のノードからリレー・ノード及びドナー基地局ノードに第1の所定のパターンを信号送信することにより、第1の所定のパターンを調整することを含む。
【0033】
[00032] 本発明の上記その他の目的、特徴、及び利点は、様々な図全体を通して参照文字が同じ部分を指している添付図面に示されている好ましい諸実施形態に関する以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。これらの図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、その代わりに本発明の原理を示すことに重きが置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】[00033]帯域内リレーを含み、ドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む通信システムの概略図である。
【図2】[00034]アップリンク送信において8msの周期を有するフレームの概略図である。
【図3】[00035]実施形態の一例によりドナー基地局ノードとリレー・ノードとを含む通信システムの概略図である。
【図4】[00036]ダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームとダウンリンク(DL)アクセス・サブフレームからなるパターンの一例の概略図である。
【図5】[00037]図3のダウンリンク・パターンに比較して、後でサブフレーム4個分シフトされた、アップリンク(UL)バックホール・サブフレームとアップリンク(UL)アクセス・サブフレームからなるパターンの一例の概略図である。
【図6】[00038]ダウンリンク・タイミング進行の一例の概略図である。
【図7】[00039]リレー・ノードにおける送信/受信(TX/RX)パターンの一例の概略図である。
【図8】[00040]様々な送信及び受信動作のリレー・ノード・パフォーマンスによって実行可能な様々な例或いは代表的な動作又はステップを一般的に示すフローチャートである。
【図9】[00041]リレー・ノードが、それ自体に干渉せずに制御情報を送信しながら制御及びデータの両方を受信する、サブフレーム内のTX/RXパターンの一例の概略図である。
【図10】[00042]本明細書に開示されている技術の実施形態の一例によるMBSFNサブフレーム内のTX/RXパターンの一例の概略図である。
【図11】[00043]radioframeAllocationPeriod(無線フレーム割り振り周期)に関するMBSFNサブフレームのパターンの一例の概略図である。
【図12】[00044]通信ネットワーク内のリレー・ノード又は自己バックホール化(self-backhauled)基地局ノードの一般的なケースの系統図である。
【図13−1】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−2】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−3】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−4】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【図13−5】[00045]異なる諸実施形態の例においてサブフレーム・パターン(複数も可)、タイミング進行、及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]などの情報を 決定及び/又は伝達することができる種々の方法を示す概略図である。
【0035】
[00046] 以下の説明では、説明及び非限定目的で、本発明の十分な理解を可能にするために、特定のアーキテクチャ、インターフェース、技法などの具体的な詳細が明記されている。しかし、これらの具体的な詳細から逸脱する他の諸実施形態で本発明を実践できることは、当業者にとって明白になるであろう。即ち、当業者であれば、本明細書に明示的に説明又は図示されていないが、本発明の原理を実施し、その精神及び範囲内に含まれる様々な装置を考案できるであろう。いくつかの事例では、不必要な詳細で本発明の説明を曖昧にしないために、周知の装置、回路、及び方法に関する詳細な説明は省略されている。本発明の原理、諸態様、及び諸実施形態、並びにその具体的な例を列挙する本明細書のすべての記述は、構造及び機能の両面でそれと同等のものを包含するためのものである。さらに、このような同等のものは、現在既知の同等のもの並びに将来開発される同等のもの、即ち、構造にかかわらず、同じ機能を果たすように開発された任意の要素も含むことが意図されている。
【0036】
[00047] 従って、例えば、本明細書のブロック図は本技術の原理を実施する例示的な回路又はその他の機能ユニットの概念図を表すことができることは、当業者によって認識されるであろう。同様に、コンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているかどうかにかかわらず、コンピュータ可読媒体に実質的に表すことができ、コンピュータ又はプロセッサによってそのように実行することができる様々なプロセスが、任意のフローチャート、状態遷移図、擬似コードなどにより表されることが認識されるであろう。
【0037】
[00048] 「コンピュータ」、「プロセッサ」、又は「コントローラ」と表示又は記載されたものを含むがこれらに限定されない機能ブロックを含む様々な要素の機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されたコード化された命令の形でソフトウェアを実行できる回路ハードウェア及び/又はハードウェアなどのハードウェアの使用により提供することができる。従って、このような機能及び例示された機能ブロックは、ハードウェアによって実現されるもの及び/又はコンピュータによって実現されるもの、従って、マシンによって実現されるものとして理解すべきである。
【0038】
[00049] ハードウェア実現例に関して、機能ブロックは、無制限に、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、特定用途向け集積回路(複数も可)[ASIC]を含むがこれに限定されないハードウェア(例えば、デジタル又はアナログ)回路、及び(適切であれば)このような機能を実行できる状態マシンを含むか又は包含することができる。
【0039】
[00050] コンピュータ実現例に関して、コンピュータは一般に、1つ又は複数のプロセッサ或いは1つ又は複数のコントローラを含むものと理解され、コンピュータ、プロセッサ、及びコントローラという用語は本明細書では交換して使用することもできる。コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供される場合、その機能は、単一の専用コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって、単一の共用コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって、或いはその一部を共用又は分散することができる複数の個別コンピュータ又はプロセッサ又はコントローラによって提供することができる。その上、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の使用は、上記で列挙されたハードウェア例など、このような機能を果たすか及び/又はソフトウェアを実行することができるその他のハードウェアも指すものと解釈されるものとする。
【0040】
[00051] 本明細書に開示されている技術により、規則的な非MBSFN DLサブフレーム内で、リレー・ノードは送信モードと受信モードを切り替えて、リレー・ノード内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレーから特定の必須信号を送信することを可能にする。
【0041】
[00052] 図3は、進化型パケットコア(EPC)20と無線アクセスネットワーク(RAN)22とを含む非制限的通信ネットワークの一例の一部分を示している。次に進化型パケットコア(EPC)20は、サービングゲートウェイ(SGW)24を含み、モビリティ管理エンティティ(MME)26並びに例示されていない他のエンティティ及びノードも含むことができるか又は含まない場合はこれらに接続することができる。進化型パケットコア(EPC)20は、S1インターフェースとして知られるインターフェースにより無線アクセスネットワーク(RAN)22に接続する。モビリティ管理エンティティ(MME)26はインターフェースS1−cによりドナー基地局ノード27と通信し、モビリティ管理エンティティ(MME)26はインターフェースS1によりサービングゲートウェイ(SGW)24と通信し、サービングゲートウェイ(SGW)24と基地局ノード27はインターフェースS1−uにより通信する。S1−cインターフェースは、EUTRANとMMEとの間の制御プレーン・プロトコルのための基準点である。この基準点によるプロトコルはeRANAPであり、トランスポート・プロトコルとしてストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)を使用する。S1−uインターフェースは、ハンドオーバ中のパーベアラ(per-bearer)・ユーザプレーン・トンネリング及びインターeNBパス・スイッチングのためのEUTRANとSGWとの間の基準点である。S1−uインターフェースによるトランスポート・プロトコルはGPRSトンネリング・プロトコル・ユーザプレーン(GTP−U)である。
【0042】
[00053] 無線アクセスネットワーク(RAN)22は、ドナーeNodeBとしても知られる少なくとも1つのドナー基地局ノード27を含む。ドナー基地局ノード27はS1インターフェースにより進化型パケットコア(EPC)20に接続する。ドナー基地局ノード27は、Unインターフェースとして知られるインターフェースによりリレー・ノード29と通信する。事例によっては、リレー・ノード29はリレー基地局とも呼ばれることがある。次にリレー・ノード29は、Uuインターフェースとして知られるインターフェースにより無線端末30と通信する。UnインターフェースとUuインターフェースはどちらも無線又は電波インターフェース上に存在し、例えば、無線インターフェースである。リレー・ノード29は複数の無線端末に対応することができ、このような無線端末が1つだけ示されているが、さらに複数のセルにも対応できることを理解されたい。
【0043】
[00054] 図3は、リレー・ノード29がUuインターフェースによりドナー基地局ノード27に接続されるバックホール化状況でリレー・ノード29が構成されることをさらに示している。このため、ドナー基地局ノード27はモビリティ管理エンティティ(MME)26とリレー・ノード29との間に位置決めされ、同様にドナー基地局ノード27はサービングゲートウェイ(SGW)24と基地局ノード27との間に位置決めされる。
【0044】
[00055] リレー・ノードは、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して1つ又は複数の無線端末と通信するように構成され、このような無線端末30の1つが図3に示されている。本明細書で使用する「無線端末(複数も可)」は、携帯電話(「セルラー」電話)及びワイヤレス機能(例えば、モバイル終端)付きのラップトップなどの移動局又はユーザ装置ユニット(UE)にすることができ、従って、例えば、無線アクセスネットワークを介して音声及び/又はデータを伝達する、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ付属型、又は自動車搭載型のモバイル・デバイスにすることができる。
【0045】
[00056] 図3は、同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより、ダウンリンク・バックホール・サブフレームがドナー基地局ノード27からリレー・ノード29に送信され、ダウンリンク・アクセス・サブフレームがリレー・ノード29から無線端末30に送信されることを示している。同じ周波数帯域上でのダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームの送信は、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29に常駐するスケジューラなどの機能によって制御され調整される。このために、図3はドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36の実施形態の例を示している。
【0046】
[00057] ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36の調整により、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、(ダウンリンク・バックホール・サブフレームで)ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、(ダウンリンク・アクセス・サブフレーム40で)無線端末にダウンリンク制御情報を送信することができる。図3には、代表的なバックホール・サブフレームがダウンリンク・バックホール・サブフレーム38として示され、代表的なダウンリンク・アクセス・サブフレームがダウンリンク・アクセス・サブフレーム40として示されている。本明細書で説明し、例えば、図6によって例示するように、リレー・ノード29によるこのようなデュアル・アクティビティは、例えば、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行することによって容易になる。
【0047】
[00058] 開示されている技術の一態様はダウンリンク・サブフレームのパターンに関係する。本明細書で使用するダウンリンク・サブフレームのパターンは「第1のパターン」とも呼ばれる。ダウンリンク・サブフレームのパターンは、それにより/それを介してリレー・ノード29がドナー基地局ノード27からダウンリンク送信を受信できる、ダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームのサブパターンを含む。3GPPでは、ドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのバックホール・リンクがUnインターフェースと呼ばれるので、これらのバックホール・サブフレームもUnサブフレームと呼ばれる。第1のパターンの残りのサブフレームはダウンリンク・アクセス・サブフレームと見なされる。3GPPでは、アクセス・リンクがUuインターフェースと呼ばれるので、これらのアクセス・サブフレームもUuサブフレームと呼ばれる。従って、第1のパターンは複数のダウンリンク・サブフレームを含み、第1のパターンのサブフレームの一部はダウンリンク・バックホール・サブフレームであり、第1のパターンのその他のサブフレームはダウンリンク・アクセス・サブフレームである。第1のパターン内のダウンリンク・バックホール・サブフレームの特定の配置によりダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブパターンが形成され、第1のパターン内のダウンリンク・アクセス・サブフレームの特定の配置によりダウンリンク・アクセス・サブフレームのサブパターンが形成される。ダウンリンク・サブフレームのパターン(第1のパターンとして知られているもの)は、好ましくは周期的であり、図4によって例として示されているように、例えば、8個のサブフレームからなる周期を有することができる。8個のサブフレームからなる周期により、再送信方式のラウンドトリップ・タイムとの互換性の改善が容易になる。
【0048】
[00059] ドナー基地局ノード27は、リレー・ノード29専用の送信にダウンリンク・バックホール・サブフレーム(代表的なダウンリンク・バックホール・サブフレーム38など)のみを使用する。また、ドナー基地局ノード27は、その接続無線端末(UE)へのデータの送信にダウンリンク・アクセス・サブフレーム(代表的なダウンリンク・アクセス・サブフレーム40など)のみを使用する。MBSFNサブフレームのパターンが定義され、MBSFNサブフレームのパターンは典型的にダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブセットである。
【0049】
[00060] ダウンリンク・サブフレームに加えて、アップリンク・サブフレームも図3のバックホール・リレー状況で送信される。図3に示されているように、アップリンク・アクセス・サブフレーム(代表的なアップリンク・アクセス・サブフレーム42など)はUuインターフェースにより無線端末30からリレー・ノード29に送信され、アップリンク・バックホール・サブフレーム(代表的なアップリンク・バックホール・サブフレーム44など)はUnインターフェースによりリレー・ノード29からドナー基地局ノード27に送信される。ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域(本明細書では「第1の周波数帯域」という)上で送信され、アップリンク・アクセス・サブフレーム及びアップリンク・バックホール・サブフレームは、第1の周波数帯域とは異なる同じ周波数帯域(「第2の周波数帯域」)上で送信される。
【0050】
[00061] (アップリンク・サブフレームの)第2のパターンの一例は図5に示されており、同図は、アップリンク・アクセス・サブフレームとアップリンク・バックホール・サブフレームとを含むものとして第2のパターンを示している。第1のパターンと同様に、第2のパターン内のアップリンク・バックホール・サブフレームの特定の配置によりアップリンク・バックホール・サブフレームのサブパターンが形成され、第2のパターン内のアップリンク・アクセス・サブフレームの特定の配置によりアップリンク・アクセス・サブフレームのサブパターンが形成される。アップリンク・サブフレームのパターン(第2のパターンとして知られているもの)は、好ましくは周期的であり、図5によって例として示されているように、例えば、8個のサブフレームからなる周期を有することができる。その上、図5及び図4の比較によって示されるように、アップリンク・バックホール・パターンは、好ましくは、ダウンリンク・バックホール・パターンに比較して、後でサブフレーム4個分シフトされる。
【0051】
[00062] アップリンク送信に関連して、ドナーeNodeB27は、アップリンク・バックホール・サブフレーム上の(物理アップリンク共用チャネル[PUSCH]又は物理アップリンク制御チャネル[PUCCH]を使用する)送信についてリレー・ノード29をスケジューリングするだけである。また、リレー・ノード29は、アップリンク・アクセス・サブフレーム上の(物理アップリンク共用チャネル[PUSCH]又は物理アップリンク制御チャネル[PUCCH]を使用する)アップリンク送信についてその接続無線端末をスケジューリングするだけである。
【0052】
[00063] 前記の通り、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びダウンリンク・バックホール・サブフレームは同じ周波数帯域(第1の周波数帯域)上で送信され、アップリンク・アクセス・サブフレーム及びアップリンク・バックホール・サブフレームは同じ周波数帯域(第2の周波数帯域)上で送信される。第2の周波数帯域は異なる周波数を有し、従って、第1の周波数帯域とは異なるものである。その上、2通りのタイプのフレーム(ダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びダウンリンク・バックホール・サブフレームなど)が同じ周波数帯域を使用することは、同じ周波数帯域の構成搬送波が必ずしも、それからサブフレームが発散されるそれぞれのノードによって同じように割り当てられることを要求又は暗示するわけではない。例えば、どちらもダウンリンクに第1の周波数帯域を使用するが、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27とは異なる方法で(例えば、独立して)第1の周波数帯域の搬送波を割り振るか又は割り当てることができる。同様に、どちらもアップリンクに第2の周波数帯域を使用するが、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27とは異なる方法で第2の周波数帯域の搬送波を割り振るか又は割り当てることができる。
【0053】
[00064] その上、リレー・ノード29はリレーであって、リピータとは異なることを理解されたい。リピータは、それが受信したシンボルをおそらく増幅して繰り返すだけである。これに対して、リレーは、それが受信したデータをデコードし、必要であれば受信データを訂正し、アクセス・ダウンリンク上でリレーするためにそのデータを再エンコードする。従って、リレー・ノード29によって送信された信号は、それが受信した信号のコピーではなく、その代わり、リレー・ノード29がそれ以前に受信した、リレーすべきデータを表す新しい信号である。実際に、リレーされたデータの受信と送信との間には相当な可変遅延が存在する可能性がある。即ち、ダウンリンク・バックホール・サブフレームでリレー・ノード29によってデータを受信してから、そのデータの再エンコード表現がダウンリンク・アクセス・サブフレームでリレー・ノード29によって無線端末に送信される前に相当な遅延が存在する可能性がある。
【0054】
[00065] 本明細書に開示されている技術の他の態様として、対応するバックホール・ダウンリンク・サブフレームの開始のわずか前にリレー・ノード29がアクセス・ダウンリンク信号を送信するようなダウンリンク・タイミング進行が導入されている。図4及び図6に示されているように、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームは同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されるが、選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始は、ダウンリンク・タイミング進行分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行する。図4及び図6では、タイミング進行はTAによって示されている。5個の連続ダウンリンク・アクセス・サブフレームの各グループ分けの第1のダウンリンク・アクセス・サブフレームについてのみ示されているが、それぞれのダウンリンク・アクセス・サブフレームごとにタイミング進行TAが発生することを理解されたい。タイミング進行TAは1つのサブフレームの一部であり、典型的に1〜3個のOFDMシンボルである。
【0055】
[00066] 図7は、リレー・ノード29における送信(TX)及び受信(RX)パターンの第1の例を示しており、実施形態及び態様の一例によるリレー・ノード29の動作並びにドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのダウンリンク・サブフレーム調整を理解するための基礎として役に立つものである。図7は特に、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]送信がダウンリンク・バックホール・サブフレームでスケジューリングされない実施形態の一例を示している。また、図8は、図7に関連してしかしより一般的に、本明細書に記載されている様々な送信及び受信動作のパフォーマンスにおいてそのリレー・ノード・スケジューラ36を含むリレー・ノード29によって実行される様々な例或いは代表的な動作又はステップを示している。
【0056】
[00067] MBSFNサブフレームではないダウンリンク・バックホール・サブフレームでは、動作8−1としてリレー・ノード29はまず、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1の部分の間にアクセス・リンク上で基準シンボル(RS)、制御フォーマット・インジケータ[CFI]、及び潜在的にPHICH及びPDCCHを送信する。リレー・ノード29とドナー基地局ノード27は異なるセルIDを有するので、リレー・ノード29及びドナー基地局ノード27から送信される基準シンボル(RS)は異なるものである。
【0057】
[00068] 図6は、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1の送信間隔中に基準シンボル(RS)及び制御フォーマット・インジケータ[CFI](CFIは図7には1に等しいものとして示されている)の送信を明示的に示している。基準シンボル(RS)及び制御フォーマット・インジケータ[CFI]の送信は、図7のダウンリンク・アクセス・サブフレームの1つのシンボル(シンボル0)を必要とするものとして示されている。リレー・ノード29はドナー基地局ノード27から受信した基準シンボル(RS)を繰り返さず、むしろ、それ自体のセルIDに基づいてそれ自体の固有基準シンボル(RS)を生成することが記憶に残るであろう(ドナー基地局ノード27からの基準シンボル(RS)は送信データのデコードを改善するためのチャネル推定に使用することができる)。
【0058】
[00069] 図7は、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの第1のシンボルの送信に続く第1のスイッチ時間間隔(SW1)をさらに示している。第1のスイッチ時間間隔(SW1)は、リレー・ノード29がそのダウンリンク送信機をオフにし、そのダウンリンク受信機をオンにするために必要な時間の長さであり、図6には第1の組の2本の垂直破線によって示されている。図8の動作8−2は、リレー・ノード29が第1のスイッチ時間間隔中にダウンリンク送信機からダウンリンク受信機への切り替えを実行することを示している。
【0059】
[00070] そのダウンリンク受信機をオンにした後、リレー・ノード29は、ドナー基地局ノード27によって送信されたダウンリンク・バックホール・リンク(例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム)をモニターし始める。このように実行する際に、図8の動作8−3によって示されているように、リレー・ノード29はダウンリンク・バックホール・サブフレームで、基準シンボル[RS]、制御フォーマット・インジケータ[CFI]、及び(適切であれば)物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル[PHICH]を受信し、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニターする。RS、CFI、PHICH、及びPDCCHは、図7のダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1を占有するものとして示され、これらの数量を受信する時間は図7の受信間隔によって示されている。
【0060】
[00071] 上述の通り、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1の部分がバックホール・リンク上で受信された後、リレー・ノード29はダウンリンク受信機を停止し、そのダウンリンク送信機を始動するように切り替える。この切り替えは第2のスイッチ時間間隔(SW2)によって反映され、この第2のスイッチ時間間隔はリレー・ノード29がそのダウンリンク受信機をオフにし、そのダウンリンク送信機をオンにするために必要な時間の長さであり、図6には第2の組の2本の垂直破線によって示されている。図8の動作8−4は、第2のスイッチ時間間隔中にダウンリンク受信機からダウンリンク送信機への切り替えを実行することを示している。
【0061】
[00072] そのダウンリンク送信機をオンにした後、リレー・ノード29は、RS及び(適切であれば)1次同期信号[PSS]及び/又は2次同期信号[SSS]及び/又は物理ブロードキャスト・チャネル[PBCH]、並びに潜在的に物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]も送信し始める。図8の動作8−4は、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム内のダウンリンク制御情報の送信を示している。
【0062】
[00073] 上記の動作は図7に例として示されており、同図はリレー・ノード29における送信/受信(TX/RX)パターンを示している。上記の説明から、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報を受信するとともに、無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように確かに構成されることが分かる。例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの時間中に、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームが割り振られた時間の間、ドナー基地局ノードからダウンリンク制御情報(例えば、図7のダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1のRS、CFI、PHICH、及びPDCCH)を受信するとともに、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム中に無線端末にダウンリンク制御情報を送信し、例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの割り振りに対応する時間の間、ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4〜13で送信する。
【0063】
[00074] 図7は、本明細書に開示されている技術の一態様により、規則的な非MBSFNダウンリンク・サブフレーム内で、リレー・ノード29が送信モードと受信モードを切り替えて、それにより、リレー・ノード29内でTX/RX自己干渉を引き起こさずに、ドナーeNodeBからバックホールにより特定の制御情報及び/又はデータを同じサブフレームで受信しながら、リレー・ノード29から無線端末に特定の必須信号を送信することを可能にすることをさらに示している。リレー・ノード29及びドナー基地局ノード27からのサブフレームが本質的にオーバラップし、完全なオーバラップとの違いがタイミング進行TAであるという意味で、送信と受信が「同じ」サブフレームにあると言われる。
【0064】
[00075] 図8の一般的な方法の動作8−5によって表されるように、リレー・ノード29によって追加のモード・スイッチ(例えば、送信と受信)を実行することができる。追加のスイッチング動作の一例は図9に関連して後に示されている。
【0065】
[00076] タイミング進行はDeNBとリレーのサブフレーム間の相対的な尺度であるので、適切に指定された任意の基準点を使用して測定することができる。例えば、サブフレームの開始を基準点として使用することは都合の良いことである。リレー・ノード29でサブフレームが始まる瞬間は、システム内のクロックとして見なすことができ、時間の基準を提供する。リレー・ノード29が示すはずのタイミング進行TAは、そのドナー基地局ノード27のタイミングと比較しなければならない。図7のシナリオ例では、ダウンリンク・タイミング進行TAは1.5OFDMシンボルである。実施形態及び態様の一例では、タイミング進行TAの値は、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間に対応するように選択される。CFIの値は第1の所定の数を指定する。従って、図7の実施形態及び態様の例では、タイミング進行は1.5(OFDM)シンボルであり、CFIの値は2である。タイミング進行に関連して、図7に示されているように、そのDLフレーム・タイミングがシンボル1〜3に達した時に、バックホール・ダウンリンクのシンボル(複数も可)0(並びにおそらく1)がリレー・ノード29に到達する。
【0066】
[00077] 従って、上記の説明から、本明細書に開示されている技術の他の態様として、非MBSFNサブフレームでのリレー・ノードへのバックホール送信について最大制御フォーマット・インジケータ(CFI)値が定義されることが理解される。CFIはPDCCHによって占有されるシンボルの数である。CFIは3GPP規格により1、2、又は3にすることができる。その重要性は、3未満又は2未満の最大値を課さなければならない場合があることである。
【0067】
[00078] このような要件の理由は、リレー無線機内のRx及びTx間の必要なスイッチ時間(例えば、SW1、SW2などとして、図7に示され、上述したもの)である。リレー・ノード29は、アクセス・リンク上で必須信号の1つのシンボルを送信しなければならない。その場合、ドナー基地局ノード27から1つ又は2つのシンボルを受信できるようになる前にRxに切り替えるためにある程度の時間を必要とする。次にリレー・ノード29は、通常通りアクセス・リンク上での送信を再開できるようになる前にさらにある程度のスイッチング時間を必要とする。現在の無線機が有するスイッチ時間は、シンボル持続期間のうちの無視できないほどの部分である。1.5シンボルのタイミング進行TAを使用することにより、リレー・ノード29は、スイッチ時間と2つのバックホール・シンボルの受信の両方を3つのシンボルからなる持続期間内に何とか収めるようとする。この種のスイッチ時間により、バックホール・リンク用のCFIの最大値は2になる。スイッチ時間が実質的に悪化する場合(例えば、シンボル持続期間の半分又はそれ以上)、最大CFIを1に低下させなければならない。これに対して、実質的に改善されたスイッチ時間(シンボル時間の非常にわずかな部分のみ)により、3というCFI最大値を使用し、スイッチ直後に続くシンボルの周期的プレフィックスによって吸収される軽微な妨害としてその遷移を処理することが可能になる可能性がある。
【0068】
[00079] 従って、ドナーeNodeB27が物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をリレー・ノード29に送信する非MBSFNサブフレームでは、ドナー基地局ノード27は、定義された最大値より大きくないCFI値を選択する。最大値は1、2、又は3にすることができる。
【0069】
[00080] 図7から理解されるように、ドナーeNodeB27は、MBSFNサブフレームではないDLバックホール・サブフレームでのリレー・ノードへのPDSCH送信をスケジューリングしないことを選択することができる。対照的に、図9は、リレー・ノード29における送信(TX)及び受信(RX)パターンの他の例を示し、リレー・ノード29の他の動作モード並びに実施形態及び態様の他の例によるドナー基地局ノード27とリレー・ノード29とのダウンリンク・サブフレーム調整を理解するための追加の基礎として役に立つものである。図9は特に、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]送信がダウンリンク・バックホール・サブフレームでスケジューリングされる実施形態の一例を示している。図9によって代表的に示されているように、ドナー基地局ノード27は、以下に記載する1つ又は複数の方法でこのようなサブフレームにおけるリレー・ノードへのPDSCH送信を調整することができる。
【0070】
[00081] 従って、図9は、それ自体に干渉せずに制御情報を送信しながらリレー・ノード29が制御及びデータの両方を受信する、サブフレーム内のTX/RXパターンを示している。図9のシナリオでは、ドナーeNodeB27は、リレー・ノード29が受信できるOFDMシンボル、例えば、OFDMシンボル1、4、7、8、及び11のみにデータ・ビットをマッピングすることができる。
【0071】
[00082] 図9から理解されるように、この実施形態では、リレー・ノード29は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルでドナー基地局ノード27からダウンリンク制御情報を受信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル(例えば、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル1、4、7、8、及び11)中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル(例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4、7、及び11)中に無線端末にダウンリンク制御情報を送信するように構成される。図9のシナリオでは、リレー・ノード29は、第1の送信時間間隔中に送信し、次にスイッチ時間(SW1)中に送信から受信に切り替え(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル0及び1を受信するため)、次にスイッチ時間(SW2)中に受信から送信に切り替え、第2の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル4の送信)、次にスイッチ時間(SW3)中に送信から受信に切り替え、第2の受信時間間隔中に受信し(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル4を受信する)、次にスイッチ時間(SW4)中に受信から送信に切り替え、第3の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル7の送信)、次にスイッチ時間(SW5)中に送信から受信に切り替え、第3の受信時間間隔中に受信し(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル7及び8を受信する)、次にスイッチ時間(SW6)中に受信から送信に切り替え、第4の送信時間中に送信し(ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル11の送信)、次にスイッチ時間(SW7)中に送信から受信に切り替え、第4の受信時間間隔中に受信する(ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル11を受信する)。
【0072】
[00083] 従って、上記の説明及び図9から、リレー・ノードがPDSCH送信を受信する非MBSFN DLバックホール・サブフレームでは、アクセス・リンク(例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレーム)上でRSを送信しなければならないOFDMシンボル中にリレー・ノード29の送信機がオンに切り替えられるが、他のOFDMシンボル中にオフになることが分かる。
【0073】
[00084] ドナー基地局ノード27がサブフレームでのリレー・ノードへのPDSCH送信を調整できることは上述されている。このような調整を必要とする理由について次に説明する。図7及び図9の両方に示されているように、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム上の最後の2つのシンボル(シンボル12及び13)は、アクセス・リンク上の次のフレーム内のサブフレーム番号0及び1に干渉する恐れがあるので、送信することができない。リレー・ノードへのPDSCH送信を調整するための第1の方法は、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットすることであり、それによりそのサブフレームの第1の部分の間にPDSCHの内容をリレー・ノード29によって完全にデコードすることができる。即ち、実施形態及び態様の一例では、ドナー基地局ノード27は、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのシンボル12及び13上のどのデータもスケジューリングしない。ダウンリンク・バックホール・サブフレームは単純に2つのシンボル分だけ短縮され、その結果、わずかな容量の損失が発生する。ドナー基地局ノード27がシンボル12及び13内のどのビットも送信できないことの理由を説明するためにコードレート(code rate)を変更することができる。
【0074】
[00085] 余談になるが、よりロバストなコーディング方式はこの問題に対処しないと思われるので、最後の2つのシンボルが失われる(けっして送信されない)ことの理由を説明するためにサブフレーム全体に対してよりロバストなコーディング方式を使用するよりスケジューリングしないことの方が好ましい。それぞれのシンボルは独立型であるので、よりロバストなコーディング方式は効果的ではない。所与のシンボル内のデータはこのシンボル内にのみ存在し、他のどこにも存在しない。このため、あるシンボルが失われた場合、そのデータが失われることになる。
【0075】
[00086] PDSCH送信を調整するための他の実現例では、ドナー基地局ノードは物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それによりPDSCH内の任意の所与のシンボルのデータはサブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される。インターリービングを変更することは、それぞれのシンボルがもはや独立型ではなくなることを意味する。その代わり、物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]内の任意の所与のシンボルからのデータはダウンリンク・バックホール・サブフレーム内のすべてのPDSCHシンボルに拡散されるであろう。サブフレーム内の1つ又は2つのシンボルを失うことは、すべてのデータに等しく影響を及ぼす恐れがあり、より多くの冗長性を含むより強力なコーディング方式によって矯正することができる。この解決策には、(1)3GPP規格について重大な変更が必要になる恐れがあること、及び(2)すべてのシンボルにわたるデータをインターリーブすることはデコードを開始できるまでデコーダがサブフレームの終わりまで待たなければならないことを意味し、時間の面で非常に費用のかかるものであるという2つの欠点がある。これに対して、独立型シンボルでは、シンボルが受信されると各シンボルを連続的にデコードすることができる。
【0076】
[00087] 3GPP規格によりダウンリンク・アクセス・リンクは第1のシンボルのみを送信し、その後、無音で存続することができるので、ダウンリンク・バックホール・サブフレームのうちのできるだけ多くがMBSFNサブフレームであることが望ましい。このため、本明細書に開示されている技術によって包含されるように、提案されたアクセス・リンクのタイミング進行により、MBSFNサブフレームについて、リレー・ノード29は、図10に示されているように、迅速にRxモードにシフトし、バックホール・ダウンリンク上のシンボルのうちの少なくとも12個を受信することができる。
【0077】
[00088] 上述の通り、MBSFNサブフレーム・パターンの定義はシステム情報ブロック・タイプ2(3GPP文書36.331「Radio Resource Control (RRC) Protocol Specification」に規定されている)に含まれている。換言すれば、それは、そのシステム情報の一部として任意のeNB/DeNB/リレーからブロードキャストされ、UEにとって容易に使用可能である。この規格によるASN.1コードは参照のため以下の表1に含まれている。どの無線フレームでも、全サブフレームのうちの6個のみがMBSFNになる資格がある。(これらはサブフレーム番号1、2、3、6、7、8である。)この限られた適格性は、他の4つのサブフレームにおける義務的な同期、ブロードキャスト、及びページング信号送信によるものである。MBSFNサブフレーム割り振りは、1つのフレーム(6ビット)又は4つのフレーム(24ビット)のいずれかを対象とするビット・パターンによって定義される。4つのフレームにわたるビット・パターンを選択することにより40サブフレームの周期性(40ms)が達成され、これは所望の8サブフレーム・パターンからなる4つの周期に対応することができる。
[00089] 表1
【表1】
【0078】
[00090] 図11の非制限的例によって示すことができるように、radioframeAllocationPeriodは、4つのフレームにわたるMBSFNパターンがギャップなしに連続的に繰り返されるように選択しなければならない。図11の第1(一番上)の行はダウンリンク・バックホール・サブフレームのサブフレーム位置を描写しており、1つのフレームの初期サブフレーム位置にはフレーム番号の例が付いている。図11では、ダウンリンク・バックホール・フレームのうち、内容を含むサブフレームは点描されている(例えば、フレーム1のサブフレーム0〜2及び8〜9、フレーム2のサブフレーム0及び6〜8、フレーム3のサブフレーム4〜6、フレーム4のサブフレーム2〜4)。
【0079】
[00091] 図11の第2(上から2番目)の行はダウンリンク・アクセス・フレームのサブフレーム位置を描写しており、各サブフレーム位置には、それが属するフレーム内のそれ自体のサブフレーム番号が付いている。図11では、ダウンリンク・アクセス・フレームのうち、内容を含むサブフレームは左から右に下がる線で斜線が引かれている(例えば、フレーム1のサブフレーム3〜7、フレーム2のサブフレーム1〜5及び9、フレーム3のサブフレーム0〜3及び7〜9、フレーム4のサブフレーム0〜1及び5〜9)。
【0080】
[00092] 図11の第3の行は、(左から右に上がる斜線によって)許可されるMBSFNサブフレーム(例えば、各フレームのサブフレーム1〜3及び6〜8)を示している。他で述べたように、第3の行の残りのサブフレームは、義務的な同期、ブロードキャスト、及びページング信号送信によって占有される。
【0081】
[00093] 図11の第4(一番下)の行は、(垂直ハッチングによって)MBSFNパターンに含むべきダウンリンク(DL)バックホール・サブフレームと一致する、選択された許容MBSFNサブフレームを描写している(例えば、フレーム1のサブフレーム1、2、及び8、フレーム2のサブフレーム6〜8、フレーム3のサブフレーム6、フレーム4のサブフレーム2〜3)。ダウンリンク(DL)上の送信状況は図10に記載されており、単純なものであり、実際のダウンリンク(DL)バックホール送信に対して多くの容量を任せるので、MBSFNサブフレームが望ましい。図9には非MBSFNサブフレームが描写されている。この状況はより複雑であり、DLバックホール容量は、MBSFNケースに存在しないDLアクセス・リンク上の多くの必須信号のために損なわれる。
【0082】
[00094] 従って、図11は、MBSFNパターンが4つのフレームすべてについて異なる可能性があることを示している。MBSFNサブフレームは40msの繰り返し期間によって、即ち、4つのフレームについて、(3GPP規格により)定義することができるので、4通りの個別のビット・パターンを使用することができる。これらの4つのフレームは、長さがサブフレーム8個分のバックホール/アクセス・パターン(上2行の点描及び斜線付きのサブフレーム)の正確に5回の繰り返しに対応するので、ギャップなしに繰り返すことができ、今後のフレームで選択されたバックホール/アクセス二分法(dichotomy)をサポートし続けることができる。
【0083】
[00095] 図11の例は、必要なダウンリンク(DL)アクセス容量に比較して、必要なダウンリンク(DL)バックホール容量の設計選択によって導かれるものである。このパターンの8サブフレームの繰り返し周期はHARQプロセス間隔に正確に適合する。その他の実施形態では、これらのパラメータは異なるものになるか及び/又は様々なものになる可能性がある。
【0084】
[00096] 図12は、通信ネットワークの一例におけるリレー・ノード29及びドナー基地局ノード27の例(例えば、自己バックホール化リレー・ノード)の一般的な実施形態を示している。図12に示されているように、ドナー基地局ノード27はUnインターフェースによりリレー・ノード29と通信し、リレー・ノード29はUuインターフェースにより無線端末30と通信する。Unインターフェースによる通信を容易にするために、ドナー基地局ノード27は、複数の伝送エレメント(アンテナ)52を含むか又はこれに接続する複数のドナー通信ポート50を含む。
【0085】
[00097] ポート50及び関連伝送エレメント52の一部はダウンリンク送信に使用され、その他のポート50及び関連伝送エレメント52はアップリンク送信に使用される。アップリンク・ポート50はアップリンク・サブフレーム・ハンドラ54に接続され、次にこれはアップリンク・データ・バッファ56を介してS1インターフェース58に接続される。ドナー基地局ノード27のこのアップリンク側では、Unインターフェースによりドナー基地局ノード27によって受信されたサブフレームはアップリンク・サブフレーム・ハンドラ54によって処理され、データ(例えば、アップリンク・サブフレームから抽出されたデータ)はS1インターフェース58に適用される前にアップリンク・データ・バッファ56に記憶される。S1インターフェース58は、図3に関して理解されている方法で、S1インターフェースを越えてコア・ネットワーク20、例えば、サービングゲートウェイ(SGW)24にアップリンク・データを転送するように機能する。
【0086】
[00098] ドナー基地局ノード27のダウンリンク側では、S1インターフェース58を介してコア・ネットワーク20から受信したデータは、ダウンリンク・サブフレーム・ジェネレータ62によってダウンリンク・サブフレームにフォーマットされる前にダウンリンク・データ・バッファ60に一時的に記憶される。ダウンリンク・サブフレーム・ジェネレータ62によって作成されたサブフレームは、Unインターフェースによるリレー・ノード29への送信に使用されるポート50に適用される。
【0087】
[00099] 上述のドナー基地局ノード・スケジューラ34は、非制限的実施形態の一例において、アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ64と、アップリンク・データ・スケジューラ66と、ダウンリンク・データ・スケジューラ68と、ダウンリンク制御スケジューラ70とを含むものとして図12に示されている。アップリンク・データ・スケジューラ66、ダウンリンク・データ・スケジューラ68、及びダウンリンク制御スケジューラ70はいずれもサブフレームあたり1回ずつ動作する。ダウンリンク制御スケジューラ70はアップリンク・データ・スケジューラ66及びダウンリンク・データ・スケジューラ68と対話するが、アップリンク・データ・スケジューラ66及びダウンリンク・データ・スケジューラ68は一般に相互に直接対話しない。
【0088】
[000100] ドナー基地局ノード27の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれたドナー基地局プラットフォーム72上に設けられている。「プラットフォーム」という用語は、ドナー基地局ノード27の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム72の一例は、ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、リレー・ノード29へのダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、ドナー基地局ノード27は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション74(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ76と、読み取り専用メモリ78と、アプリケーション・メモリ80(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0089】
[000101] 図12に示されているように、リレー・ノード29はUnインターフェースによりドナー基地局ノード27と通信し、リレー・ノード29はUuインターフェースにより無線端末30と通信する。Unインターフェースによる通信のために、リレー・ノード29は、複数のリレー・ノード・バックホール・リンク伝送エレメント(アンテナ)84を含むか又はこれに接続する複数のリレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82を含む。リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82は、Unインターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを送信し、ダウンリンク・バックホール・サブフレームを受信するために使用される。Uuインターフェースによる通信のために、リレー・ノード29は、複数のリレー・ノード・アクセス・リンク伝送エレメント(アンテナ)88を含むか又はこれに接続する複数のリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86を含む。リレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86は、Uuインターフェースによりダウンリンク・アクセス・サブフレームを送信し、アップリンク・アクセス・サブフレームを受信するために使用される。
【0090】
[000102] ポートが共用される他の実現例では、リレー・ノード29は、図12に示されている2つのポート(リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82及びリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86)ではなく1組の通信ポートを有することができる。このような共用ポート実現例では、アンテナ・ポートはバックホール・リンク及びアクセス・リンクによって共用される。しかし、物理的に別個のリレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82及びリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86を有する図12に示されている状況は、おそらく干渉を低減するために好ましいと考えられている。
【0091】
[000103] 図12にさらに示されているように、リレー・ノード29は、2つのサブフレーム・ハンドラ、例えば、サブフレーム・ハンドラ90及びサブフレーム・ハンドラ92を含む。サブフレーム・ハンドラ90は、Unインターフェースによりダウンリンク上でドナー基地局ノード27から受信したフレームを処理し、サブフレーム・ハンドラ92は、Uuインターフェースによりアップリンク上で無線端末30から受信したフレームを処理する。サブフレーム・ハンドラ90及びサブフレーム・ハンドラ92はいずれも、受信したサブフレーム内に常駐するデータのフォーマット解除(deformat)及びデコードなどの動作を含むことができる。また、リレー・ノード29は、2つのサブフレーム・ジェネレータ、例えば、サブフレーム・ジェネレータ94及びサブフレーム・ジェネレータ96を含む。サブフレーム・ジェネレータ94は、Uuインターフェースにより受信し、アップリンク・バックホール・サブフレームに含めるべきデータの再エンコードを含み、Unインターフェースによるドナー基地局ノード27への送信のためにアップリンク・バックホール・サブフレームを準備する。サブフレーム・ジェネレータ96は、Unインターフェースにより受信し、ダウンリンク・アクセス・サブフレームに含めるべきデータの再エンコードを含み、Uuインターフェースによる無線端末30への送信のためにダウンリンク・アクセス・サブフレームを準備する。図12は、サブフレーム・ハンドラ90、サブフレーム・ハンドラ92、サブフレーム・ジェネレータ94、及びサブフレーム・ジェネレータ96のそれぞれがそれぞれのバッファ981〜984を介してリレー・ノード29の適切なポート、例えば、リレー・ノード・バックホール・リンク通信ポート82又はリレー・ノード・アクセス・リンク通信ポート86のいずれかに接続されることをさらに示している。
【0092】
[000104] 上述のリレー・ノード・スケジューラ36は、非制限的実施形態の一例において、リレー・ノード・アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ100と、リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106と、リレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108と、リレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110とを含むものとして図12に示されている。リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106、リレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108、及びリレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110はいずれもサブフレームあたり1回ずつ動作する。リレー・ノード・ダウンリンク制御スケジューラ110はリレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106及びリレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108と対話するが、リレー・ノード・アップリンク・データ・スケジューラ106及びリレー・ノード・ダウンリンク・データ・スケジューラ108は一般に相互に直接対話しない。
【0093】
[000105] 図12に示されているように、リレー・ノード・アクセス及びバックホール・サブフレーム・シーケンサ100は、送信間隔(インターフェースUuによりダウンリンク・アクセス・サブフレーム上の1つ又は複数のシンボルを無線端末30に送信するため)と受信間隔(インターフェースUnによりダウンリンク・バックホール・サブフレーム上の1つ又は複数のシンボルをドナー基地局ノード27から受信するため)とのリレー・ノード29のスイッチング動作を担当する、モード・スイッチ120を含む。従って、エレメント単位の乗算ユニット(element wise multiplication unit)120は、例えば、図7及び図9に関連して説明したモード・スイッチングを実行するために動作する。
【0094】
[000106] リレー・ノード29の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれたリレー・ノード・プラットフォーム122上に設けられている。ドナー基地局ノード27の場合のように、「プラットフォーム」という用語は、リレー・ノード29の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム122の一例は、リレー・ノード・スケジューラ36及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、無線端末30へのダウンリンク・アクセス・サブフレームの送信及びドナー基地局ノード27からのダウンリンク・バックホール・サブフレームの受信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、リレー・ノード29は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション124(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ126と、読み取り専用メモリ128と、アプリケーション・メモリ130(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0095】
[000107] 図12に示されているように、無線端末30はUuインターフェースによりリレー・ノード29と通信する。Uuインターフェースによる通信のために、無線端末30は、1つ又は複数の通信ポート132(伝送エレメント(複数も可)(アンテナ)134を含むか又はこれに接続するもの)を含む。無線端末30は無線端末サブフレーム・プロセッサ/スケジューラ140をさらに含み、次にこれはダウンリンク・サブフレーム・ハンドラ142及びアップリンク・サブフレーム・ジェネレータ144を含む。ダウンリンク・サブフレーム・ハンドラ142は、リレー・ノード29から受信したダウンリンク・アクセス・サブフレーム及びMBSFNサブフレームなどのサブフレームの処理、例えば、デコードを行う。アックリンク・サブフレーム・ジェネレータ144は、無線端末30からリレー・ノード29に送信されるアップリンク・アクセス・サブフレームを生成する。
【0096】
[000108] 無線端末30の様々な機能ユニットは、図12で破線によって囲まれた端末プラットフォーム152上に設けられている。ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の場合のように、「プラットフォーム」という用語は、無線端末30の機能ユニットをマシンによってどのように実現又は現実化することができるかを記述する方法である。プラットフォーム152の一例は、無線端末サブフレーム・スケジューラ140及びその構成機能を含む囲まれた諸要素のうちの1つ又は複数が、リレー・ノード29へのアップリンク・アクセス・サブフレームの送信及びリレー・ノード29からのダウンリンク・アクセス・サブフレームの受信に関わる動作を含む本明細書に記載された様々な動作を実行するためにコード化された命令を実行する1つ又は複数のプロセッサによって現実化される、コンピュータ実現例である。このようなコンピュータ実現例では、無線端末30は、プロセッサ(複数も可)に加えて、メモリ・セクション154(次にこれは、ランダム・アクセス・メモリ156と、読み取り専用メモリ158と、アプリケーション・メモリ160(例えば、本明細書に記載された動作を実行するためにプロセッサによって実行することができるコード化された命令を記憶するもの)と、例えば、キャッシュ・メモリなどの任意の他のメモリとを含むことができる)を含むことができる。
【0097】
[000109] 典型的に、無線端末30は特定の入出力ユニット又は機能も含み、無線端末30用の代表的な入出力ユニットは、キーパッド161、音声入力装置(例えば、マイクロホン)162、視覚入力装置(例えば、カメラ)164、視覚出力装置(例えば、ディスプレイ166)、及び音声出力装置(例えば、スピーカ)168として図12に示されている。また、その他のタイプの入出力装置も無線端末30に接続するか又はこれを構成することができる。
【0098】
[000110] 図12の例では、プラットフォーム72、122、及び152は、コンピュータによって実現されるか又はコンピュータ・ベースのプラットフォームとして示されている。ドナー基地局ノード27、リレー・ノード29、又は無線端末30のいずれかに適したプラットフォームの他の例は、本明細書に記載された様々な動作を実行するように回路素子が構造化され操作される、ハードウェア回路、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のものである。
【0099】
[000111] ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29のスケジューラ、例えば、ドナー基地局ノード・スケジューラ34及びリレー・ノード・スケジューラ36はそれぞれ、ダウンリンク送信とアップリンク送信の両方について、どのサブフレームがバックホールのために使用可能であり、どのサブフレームがアクセスのために使用可能であるかについて共通の視点を持っていなければならない。これは、例えば、前述の第1のパターン及び第2のパターンなどのサブフレーム・パターンのように、「パターン」に関して本明細書で意味されるものである。これらのパターンはスケジューラによって使用される。ドナー基地局ノード27のドナー基地局ノード・スケジューラ34は、リレー・ノード29をいつスケジューリングできるか(例えば、リレー・ノード29への送信のためにダウンリンク・バックホール・サブフレームをいつスケジューリングできるか)を決定するためにパターン(例えば、第1のパターン)を使用する。リレー・ノード29のリレー・ノード・スケジューラ36は、サブフレーム、例えば、ダウンリンク・アクセス・サブフレームを無線端末30に送信するためにリレー・ノード29がいつスケジューリングできるかを決定するためにパターン(例えば、第1のパターン)を使用する。
【0100】
[000112] サブフレーム・パターン(複数も可)、例えば、第1のパターンと第2のパターンのうちの1つ又は複数は、様々な方法で決定及び/又は伝達することができる。図13−1に示されている第1の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)を固定し、規格に指定することができ、このため、スケジューラに事前プログラミング又はハードコード化することができる。第2の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)をドナー基地局ノード27とリレー・ノード29との間で信号送信することができる。例えば、ドナー基地局ノード27はどのパターンを使用すべきかをリレー・ノード29に知らせることができ(図13−2に示されている通り)、逆もまた同様であり(図13−3に示されている通り)、或いは図13−4に示されているように、最適又は実行可能なパターン(複数も可)を確認又は決定するためにドナー基地局ノード27とリレー・ノード29との間で何らかの類の交渉を行うこともできるであろう。この信号送信は、例えば、バックホール電波インターフェースにより送信される信号送信無線ベアラ(SRB)を使用して、無線リソース制御(RRC)層で実行することができる。図13−5に示されている第3の方法として、サブフレーム・パターン(複数も可)を何らかの他のノード、例えば、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の両方において構成パラメータを制御する管理ノードなど、ドナー基地局ノード27及びリレー・ノード29の外部のノードから信号送信することができる。リレー・ノード29の場合、このような構成データは、例えば、バックホール電波インターフェースにより送信されるIPパケットに含まれる可能性がある。
【0101】
[000113] サブフレーム・パターン(複数も可)を決定/伝達する上記の3通りの方法例は、最大CFI値及びダウンリンク・タイミング進行(TA)などのその他のパラメータの決定及び伝達にも適していることが理解されるであろう。
【0102】
[000114] 従って、本明細書に開示されている技術は、アクセス・リンク上のMBSFNサブフレームではない新しいダウンリンク・バックホール・サブフレームを提供し、これらの新しいダウンリンク・バックホール・サブフレームは、特別な方法で処理される「混合」ダウンリンク・サブフレームである。このような混合ダウンリンク・サブフレームにおいて(例えば、その間に)、リレー・ノード29は、バックホール・リンクによりダウンリンク制御を受信するとともに、アクセス・リンクによりダウンリンク制御を送信しなければならない。ドナー基地局ノード27が混合ダウンリンク・サブフレームでリレー・ノード29をスケジューリングする場合、CFI(制御フォーマット・インジケータ)は、3より低くなる可能性のある最大値未満に保持しなければならない(CFIの通常値範囲は1〜3である)。リレー・ノード29は、混合ダウンリンク・サブフレームで1又は2になるように制御フォーマット・インジケータ[CFI]を選択しなければならない。リレー・ノード29は、混合ダウンリンク・サブフレームで物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]データを送信することができない。ドナー基地局ノード27は、混合サブフレームで変更された物理ダウンリンク共用チャネル[PDSCH]をリレー・ノード29に送信することができ、その場合、OFDMシンボルの一部は除外され、それに応じてレート一致が調整される。
【0103】
[000115] 複数のリレー・ノードが接続されたドナー基地局ノード27の場合、サブフレーム・パターン及び最大CFIはこのような接続されたすべてのリレー・ノードの全域で同じである必要はないことを理解されたい。実際には、いくつかの実施形態例では、他のリレー・ノードがそのアクセス・リンクを使用している間にドナー基地局ノード27が1つのリレー・ノードへのバックホール・リンクを使用することができるので、このような異なるパターンを有することが有利である可能性がある。
【0104】
[000116] 本明細書に開示されている技術は様々な問題に対処して解決する。解決される問題の1つは、8サブフレームの周期的伝送構造が考えられるMBSFNサブフレーム・パターンに十分適合しないことである。特に、特定のサブフレームがMBSFN(リレー・ノードがこれらのサブフレーム内のバックホール上でダウンリンク送信を受信できるようにするもの)としてマークされる場合、その後、MBSFNとしてマークできない他のサブフレーム8k(整数kの場合)が存在することになるが、これらのサブフレームの場合、8msの周期的伝送構造をサポートするために、バックホール上のダウンリンク・サブフレームとしてそれらを有することが望ましいことになるであろう。TDDシステムでは、HARQタイミングは選択されたTDD構成に固有のものである。これは、8ms周期に厳密に従うものではないが、事前定義パターンには従うものである。しかし、本明細書に開示されている技術(例えば、規則的な非MBSFNサブフレーム内のTxとRxモードとのスイッチングを含む)は、リレーで強化されたシステムのバックホール及びアクセス・リンクについて事前定義の3GPP Rel.8タイミング・パターンを再利用するように適用することができる。TDDシステムへの適用はFDDの場合と同じ原理に従うものであり、従って、本明細書では個別に示されていない。
【0105】
[000117] 従って、本明細書に開示されている技術によりリレー・ノードの導入が可能になり、LTE電波インターフェースへの影響は限られている。特に、これにより、リレー・ノードは、バックホール及びアクセス・リンクの両方を変更せず、リレー・ノード内で送信と受信との自己干渉を引き起こさずに、リリース8HARQ伝送方式を使用することができる。このため、パフォーマンスを低下させずにリリース8 UEとの良好な互換性が得られ、ドナーeNodeBとリレー・ノードとのインターフェースはリリース8によく似ており、指定及び実現することが単純になる。
【0106】
[000118] 本明細書に記載されているモード・スイッチング、フレーム生成/処理、及びその他の操作は、コンピュータ、プロセッサ、又はコントローラにより適切なノード及び/又はネットワーク構造で実現することができ、このため、専用ハードウェア並びにコンピュータ可読媒体上に記憶されたコード化された命令の形でソフトウェアを実行できるハードウェアの使用により提供することができる。コンピュータは一般に、1つ又は複数のプロセッサ及び/又はコントローラを含むものと理解され、コンピュータ及びプロセッサという用語は本明細書では交換して使用することもできる。コンピュータ又はプロセッサによって提供される場合、その機能は、単一の専用コンピュータ又はプロセッサによって、単一の共用コンピュータ又はプロセッサによって、或いはその一部を共用又は分散することができる複数の個別コンピュータ又はプロセッサによって提供することができる。このような機能は、コンピュータによって実現されるもの、従って、マシンによって実現されるものとして理解すべきである。その上、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の使用は、このような機能を果たすか及び/又はソフトウェアを実行することができるその他のハードウェアも指すものと解釈されるものとし、無制限に、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、ハードウェア(たとえば、デジタル又はアナログ)回路、及び(適切であれば)このような機能を実行できる状態マシンを含むことができる。
【0107】
[000119] 略語:
LTE ロング・ターム・エボリューション
MBSFN マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク
DL ダウンリンク
UL アップリンク
PUSCH 物理アップリンク共用チャネル
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
OFDM 直交周波数分割多重
CFI 制御フォーマット・インジケータ
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
RS 基準信号
PHICH 物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル
PSS 1次同期信号
SSS 2次同期信号
PBCH 物理ブロードキャスト・チャネル
PDSCH 物理ダウンリンク共用チャネル
HARQ ハイブリッド自動再送信要求
【0108】
[000120] 上記の説明は多くの特定のものを含むが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではなく、単に本発明の現在好ましい諸実施形態のうちのいくつかについて例証を提供するものと解釈すべきである。本発明の範囲は当業者にとって明白になる可能性のあるその他の諸実施形態を完全に包含し、従って、本発明の範囲は不当に制限されるべきではないことが認識されるであろう。単数形のある要素に言及する場合、そのように明記されていない限り、「唯一のもの」を意味するものではなく、むしろ「1つ又は複数のもの」を意味するものである。上記の好ましい実施形態の諸要素と構造上、化学的、及び機能的に同等のものであって、当業者にとって既知のものはすべて、本出願の特許請求の範囲によって包含されるものである。その上、ある装置又は方法が本明細書に包含されるために、その装置又は方法が本発明によって解決されようとしているすべての問題に対処する必要はない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドナー基地局ノード(27)と、
リレー・ノード(29)と
を含む無線アクセスネットワークであって、
前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用して前記ドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行し、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されることを特徴とし、
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように構成される、無線アクセスネットワーク。
【請求項2】
無線アクセスネットワークのドナー基地局ノード(27)であって、前記ドナー基地局ノード(27)が、Un無線インターフェースによりダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用してリレー・ノード(29)と通信するように構成され、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームが複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームとを含む第1のパターンに属し、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行するように、前記複数のダウンリンク・アクセス・フレームが無線端末(30)とのUu無線インターフェースにより前記リレー・ノード(29)によって送信され、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信され、前記ドナー基地局ノード(27)が、前記第1のパターンに応じて前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信について前記リレー・ノード(29)と調整するように構成されることを特徴とする、ドナー基地局ノード(27)。
【請求項3】
前記ドナー基地局ノード(27)が、
前記第1のパターンにより前記ドナー基地局ノード(27)を操作するように構成されるドナー基地局ノード・スケジューラ(34)と、
前記リレー・ノード(29)から受信されたアップリンク・サブフレームを処理するように構成されるドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラ(54)と、
前記リレー・ノード(29)に送信すべきダウンリンク制御情報を含む前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームを生成するように構成されるドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータ(62)と
を含む、請求項2記載の装置。
【請求項4】
無線アクセスネットワークのリレー・ノード(29)であって、前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行し、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されることを特徴とし、前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように構成される、リレー・ノード(29)。
【請求項5】
複数のダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームが、前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)の両方にとって既知の第1のパターンで発生する、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記リレー・ノード(29)が、前記Un無線インターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノード(27)と通信し、前記Uu無線インターフェースによりアップリンク・アクセス・サブフレームを使用して前記無線端末(30)と通信するようにさらに構成され、複数のアップリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のアップリンク・アクセス・サブフレームが、前記電波インターフェースにより第2の周波数帯域で第2のパターンで発生し、前記第2のパターンが前記第1のパターンのタイムシフトである、請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から前記リレー・ノード(29)によって受信された前記ダウンリンク制御情報が、制御フォーマット・インジケータ(CFI)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを含み、前記CFIが前記PDCCHによって占有されるシンボルの数を指定する、請求項1又は請求項2又は請求項4記載の装置。
【請求項8】
前記タイミング進行の値が、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間に対応するように選択され、前記CFIの値が前記第1の所定の数を指定する、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記タイミング進行が1.5(OFDM)シンボルであり、前記CFIの値が2である、請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から前記リレー・ノード(29)によって受信された前記ダウンリンク制御情報が、基準信号(RS)と、物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)とをさらに含む、請求項1又は請求項2又は請求項4記載の装置。
【請求項11】
前記リレー・ノード(29)が、前記タイミング進行中に基準信号(RS)及び制御フォーマット・インジケータ(CFI)を前記無線端末(30)に送信するように構成され、前記CFIが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって占有されるシンボルの数を指定する、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項12】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルで前記ドナー基地局ノード(27)から前記ダウンリンク制御情報を受信し、その後、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル中に前記ダウンリンク制御情報を前記無線端末(30)に送信するように構成される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項13】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレーム期間中に基準信号(RS)、同期信号、及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信するように構成される、請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルで前記ドナー基地局ノード(27)から前記ダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル中に前記ダウンリンク制御情報を前記無線端末(30)に送信するように構成される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項15】
前記リレー・ノード(29)が、前記物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットするように構成され、それにより前記PDSCHの内容が前記サブフレームの第1の部分の間に完全にデコードすることができる、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項16】
前記リレー・ノード(29)が、前記物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それにより前記PDSCH内の任意の所与のシンボルのデータが前記サブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項17】
前記リレー・ノード(29)が、
複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなるパターンにより前記リレー・ノード(29)を操作するように構成されるリレー・ノード・スケジューラ(36)と、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から受信された前記ダウンリンク制御情報を処理するように構成されるリレー・ノード・サブフレーム・ハンドラ(142)と、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボルで前記無線端末(30)に送信すべき前記ダウンリンク制御情報を含むように前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームを生成するように構成されるリレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータ(144)と
を含む、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項18】
ドナー基地局ノード(27)とリレー・ノード(29)とを含む無線アクセスネットワーク(RAN)を操作する方法であって、前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用して前記ドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりダウンリンク・アクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、前記方法が、
同じ周波数帯域を使用して前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームを電波インターフェースにより送信すること
を含み、
前記方法が、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始と次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始とのダウンリンク・タイミング進行(TA)を提供することと、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように前記リレー・ノード(29)を構成すること
を特徴とする、方法。
【請求項19】
前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)の両方において、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなる第1の所定のパターンを調整することをさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記第1の所定のパターンによって前記リレー・ノード(29)及び前記ドナー基地局ノード(27)を事前構成することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)との間で前記第1の所定のパターンを信号送信することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【請求項22】
他のノードから前記リレー・ノード(29)及び前記ドナー基地局ノード(27)に前記第1の所定のパターンを信号送信することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【請求項1】
ドナー基地局ノード(27)と、
リレー・ノード(29)と
を含む無線アクセスネットワークであって、
前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用して前記ドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行し、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されることを特徴とし、
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように構成される、無線アクセスネットワーク。
【請求項2】
無線アクセスネットワークのドナー基地局ノード(27)であって、前記ドナー基地局ノード(27)が、Un無線インターフェースによりダウンリンク制御情報を含むダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用してリレー・ノード(29)と通信するように構成され、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームが複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームとを含む第1のパターンに属し、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行するように、前記複数のダウンリンク・アクセス・フレームが無線端末(30)とのUu無線インターフェースにより前記リレー・ノード(29)によって送信され、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信され、前記ドナー基地局ノード(27)が、前記第1のパターンに応じて前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの送信について前記リレー・ノード(29)と調整するように構成されることを特徴とする、ドナー基地局ノード(27)。
【請求項3】
前記ドナー基地局ノード(27)が、
前記第1のパターンにより前記ドナー基地局ノード(27)を操作するように構成されるドナー基地局ノード・スケジューラ(34)と、
前記リレー・ノード(29)から受信されたアップリンク・サブフレームを処理するように構成されるドナー基地局ノード・サブフレーム・ハンドラ(54)と、
前記リレー・ノード(29)に送信すべきダウンリンク制御情報を含む前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームを生成するように構成されるドナー基地局ノード・サブフレーム・ジェネレータ(62)と
を含む、請求項2記載の装置。
【請求項4】
無線アクセスネットワークのリレー・ノード(29)であって、前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりバックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノードと通信し、Uu無線インターフェースによりアクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始が、ダウンリンク・タイミング進行(TA)分だけ、次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始より先行し、ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及びダウンリンク・アクセス・サブフレームが同じ周波数帯域を使用して電波インターフェースにより送信されることを特徴とし、前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に、前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように構成される、リレー・ノード(29)。
【請求項5】
複数のダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームが、前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)の両方にとって既知の第1のパターンで発生する、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記リレー・ノード(29)が、前記Un無線インターフェースによりアップリンク・バックホール・サブフレームを使用してドナー基地局ノード(27)と通信し、前記Uu無線インターフェースによりアップリンク・アクセス・サブフレームを使用して前記無線端末(30)と通信するようにさらに構成され、複数のアップリンク・バックホール・サブフレーム及び複数のアップリンク・アクセス・サブフレームが、前記電波インターフェースにより第2の周波数帯域で第2のパターンで発生し、前記第2のパターンが前記第1のパターンのタイムシフトである、請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から前記リレー・ノード(29)によって受信された前記ダウンリンク制御情報が、制御フォーマット・インジケータ(CFI)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを含み、前記CFIが前記PDCCHによって占有されるシンボルの数を指定する、請求項1又は請求項2又は請求項4記載の装置。
【請求項8】
前記タイミング進行の値が、第1の所定の数のダウンリンク・バックホール・シンボルと、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第2の所定の数のシンボル内の2つのスイッチ時間に対応するように選択され、前記CFIの値が前記第1の所定の数を指定する、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記タイミング進行が1.5(OFDM)シンボルであり、前記CFIの値が2である、請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から前記リレー・ノード(29)によって受信された前記ダウンリンク制御情報が、基準信号(RS)と、物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)とをさらに含む、請求項1又は請求項2又は請求項4記載の装置。
【請求項11】
前記リレー・ノード(29)が、前記タイミング進行中に基準信号(RS)及び制御フォーマット・インジケータ(CFI)を前記無線端末(30)に送信するように構成され、前記CFIが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって占有されるシンボルの数を指定する、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項12】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルで前記ドナー基地局ノード(27)から前記ダウンリンク制御情報を受信し、その後、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームのシンボル中に前記ダウンリンク制御情報を前記無線端末(30)に送信するように構成される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項13】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレーム期間中に基準信号(RS)、同期信号、及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信するように構成される、請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記リレー・ノード(29)が、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの第1及び第2のシンボルで前記ドナー基地局ノード(27)から前記ダウンリンク制御情報を受信し、前記ダウンリンク・バックホール・サブフレームの選択されたシンボル中に物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)を受信し、前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボル中に前記ダウンリンク制御情報を前記無線端末(30)に送信するように構成される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項15】
前記リレー・ノード(29)が、前記物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)をフォーマットするように構成され、それにより前記PDSCHの内容が前記サブフレームの第1の部分の間に完全にデコードすることができる、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項16】
前記リレー・ノード(29)が、前記物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCHチャネル)のインターリービングを調整するように構成され、それにより前記PDSCH内の任意の所与のシンボルのデータが前記サブフレームのすべてのPDSCHシンボルに拡散される、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項17】
前記リレー・ノード(29)が、
複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなるパターンにより前記リレー・ノード(29)を操作するように構成されるリレー・ノード・スケジューラ(36)と、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)から受信された前記ダウンリンク制御情報を処理するように構成されるリレー・ノード・サブフレーム・ハンドラ(142)と、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームの選択されたシンボルで前記無線端末(30)に送信すべき前記ダウンリンク制御情報を含むように前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームを生成するように構成されるリレー・ノード・サブフレーム・ジェネレータ(144)と
を含む、請求項1又は請求項4記載の装置。
【請求項18】
ドナー基地局ノード(27)とリレー・ノード(29)とを含む無線アクセスネットワーク(RAN)を操作する方法であって、前記リレー・ノード(29)が、Un無線インターフェースによりダウンリンク・バックホール・サブフレームを使用して前記ドナー基地局ノード(27)と通信し、Uu無線インターフェースによりダウンリンク・アクセス・サブフレームを使用して無線端末(30)と通信するように構成され、前記方法が、
同じ周波数帯域を使用して前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム及び前記ダウンリンク・アクセス・サブフレームを電波インターフェースにより送信すること
を含み、
前記方法が、
選択されたダウンリンク・アクセス・サブフレームの開始と次のダウンリンク・バックホール・サブフレームの開始とのダウンリンク・タイミング進行(TA)を提供することと、
前記ダウンリンク・バックホール・サブフレーム期間中に前記ドナー基地局ノード(27)からダウンリンク制御情報を受信するとともに、前記無線端末(30)にダウンリンク制御情報を送信するように前記リレー・ノード(29)を構成すること
を特徴とする、方法。
【請求項19】
前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)の両方において、複数のダウンリンク・バックホール・サブフレームと複数のダウンリンク・アクセス・サブフレームからなる第1の所定のパターンを調整することをさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記第1の所定のパターンによって前記リレー・ノード(29)及び前記ドナー基地局ノード(27)を事前構成することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記リレー・ノード(29)と前記ドナー基地局ノード(27)との間で前記第1の所定のパターンを信号送信することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【請求項22】
他のノードから前記リレー・ノード(29)及び前記ドナー基地局ノード(27)に前記第1の所定のパターンを信号送信することにより、前記第1の所定のパターンを調整する、請求項19記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13−1】
【図13−2】
【図13−3】
【図13−4】
【図13−5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13−1】
【図13−2】
【図13−3】
【図13−4】
【図13−5】
【公表番号】特表2013−509797(P2013−509797A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536748(P2012−536748)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050238
【国際公開番号】WO2011/053214
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WCDMA
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050238
【国際公開番号】WO2011/053214
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WCDMA
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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