サーバ装置、センターサーバ装置及びゲームシステム
【課題】 ネットワークゲームを行っている複数の店舗が集まった店舗グループのメダルのペイアウト率を簡単に調整する。
【解決手段】 ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機1、及び、ゲームデータを生成するセンターサーバ5を無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置4において、ゲーム機群の、使用されたメダルに対して払出されたメダルの比率を示すペイアウト率を演算する。そして、演算したペイアウト率が、基準ペイアウト率より大きいか又は小さい場合に、センターサーバ5にその旨を報知する報知信号を送信する。センターサーバ5において報知信号に応じてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ5から受信し、そのゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機1に送信する。
【解決手段】 ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機1、及び、ゲームデータを生成するセンターサーバ5を無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置4において、ゲーム機群の、使用されたメダルに対して払出されたメダルの比率を示すペイアウト率を演算する。そして、演算したペイアウト率が、基準ペイアウト率より大きいか又は小さい場合に、センターサーバ5にその旨を報知する報知信号を送信する。センターサーバ5において報知信号に応じてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ5から受信し、そのゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機1に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーム機からなるゲーム機群毎におけるメダル等の有価価値のペイアウト率等を調節することができるサーバ装置、センターサーバ装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、メダルを用いたネット対戦ゲームが知られている(例えば、特許文献1)。このネット対戦ゲームは、店舗間を通信回線で接続し、距離的に離間する遊技者同士が所定のメダル数を遊技機に投入することにより遊技を行い、その遊技結果(ゲームの勝敗結果等)に応じたメダルの払い出しを行うものである。このゲームにおいて、獲得等したメダルをストックしたい場合には、ストックするメダル数を、通信回線を介してストアーサーバに送信し、メダル数を店舗間で共通の価値のクレジット数に変換して記憶する。
【0003】
【特許文献1】特開2001−232054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、メダルゲームを提供する店舗の経営者は、複数の店舗を1つの店舗グループとして管理している場合がある。このグループの収益は店舗グループの各店舗に集まる遊技者のゲームの技量及びメダル払出量(ペイアウト率:メダル投入枚数に対する払出枚数)によって左右される。具体的には、少ないメダル投入枚数で多くのメダルを獲得できるような技量の高い遊技者が集まる店舗は、メダル払出量が大きく、その店舗の収益は減少する。また、多くのメダルを投入してもあまりメダルを獲得できないような技量の低い遊技者が集まる店舗は、メダル払出量が小さく、その店舗の収益は増加する。
【0005】
このため、ネット対戦ゲームにおいて、例えば、ある店舗グループの店舗には技量の高い遊技者が集まり、別の店舗グループの店舗には技量の低い遊技者が集まった場合、技量の低い遊技者が集まった店舗グループの収益は、技量の高い遊技者が集まった店舗グループの収益よりも少なくなる。従って、特許文献1のように、店舗間でメダルの価値を共通にすることができる場合であっても、集まる遊技者の技量によってメダルの払出量が異なる店舗グループ間に収益のバラツキが生じてしまう。
【0006】
これを解消するため、店舗グループの各店舗毎にメダル払出量を調節することが考えられるが、例えば、ある日は技量の高い遊技者が集まったり、別の日は技量の低い遊技者が集まったりと、その日毎に頻繁に調節しなければならない場合がある。また、メダルの払出量を調節して、収益を他の店舗グループの各店舗に合わせようとしても、他の店舗グループが設定を変更すれば再度変更する必要が生じ、結果的にその繰り返しになってしまい店舗経営者にとっては面倒な作業が頻発するという問題が発生する可能性がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ネットワークゲームを行っている複数の店舗が集まった店舗グループのメダルのペイアウト率を簡単に調整することができるサーバ装置、センターサーバ装置及びゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
上記目的を達成するために、第1発明は、少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明によると、演算したペイアウト率が予め設定された所定値を超えたり下回ったりした場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。
【0010】
ここで、ゲームの難易度とは遊技者がゲームを有利にプレイできるかの度合いであり、例えば、勝敗を決めるゲームの場合、遊技者が勝利しやすくするか否かの度合いである。そして、ゲームの難易度を易しくすると、遊技者が有利にゲームをプレイできるようになるためゲーム機が払い出す有価価値が増加し、反対にゲームの難易度を難しくすると、ゲーム機が払い出す有価価値が減少するようになる。
【0011】
従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることでペイアウト率を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、ペイアウト率が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることでペイアウト率を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、ペイアウト率をゲーム管理者が設定する所望のペイアウト率に簡単に調整することができる場合がある。
【0012】
また、第2発明は、少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部と、枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部と、差枚数演算部で演算した差枚数が所定値を超えた場合にセンターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0013】
本発明によると、演算した差枚数が予め設定された所定値を超えた場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることで差枚数を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、差枚数が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることで差枚数を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、差枚数をゲーム管理者が設定する所望の差枚数に簡単に調整することができる場合がある。
【0014】
第3発明は、第1又は第2発明のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置であって、報知信号を受信する報知信号受信部と、報知信号を受信すると、を送信したサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、ゲームデータをサーバ装置に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明によると、サーバ装置において演算されたペイアウト率や差枚数が所定値を超えたりすると送信される報知信号をサーバ装置から受信するとゲームの難易度を変更するようになっている。従って、センターサーバ装置において各ゲーム機のペイアウト率や差枚数等を管理する必要がなくなる。これにより、多数サーバ装置が接続された場合であってもセンターサーバ装置における処理動作が遅くなったり、処理動作を早くするためにセンターサーバ装置の性能を向上させることでコストが上がったりすることを低減できる場合がある。
【0016】
また、第4発明は、少なくとも一つの店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第1のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置と、少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置と、第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置とから構成され、ゲーム機は、夫々通信回線を通じて第1又は第2のサーバ装置を介してセンターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、センターサーバ装置は、各々のゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、センターサーバ装置内の記憶装置に記憶される一つのゲームプログラムを実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と第1及び第2のサーバ装置を介してゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部によって実行するゲームシステムであって、第1及び第2のサーバ装置は、第1又は第2のゲーム機群ごとの、使用された遊技媒体数に対して、払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部とを有しており、センターサーバ装置は、報知信号を受信する報知信号受信部と、報知信号を受信すると、を送信した第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部とを有していることを特徴とする。
【0017】
この構成によると、ゲーム結果と共に有価価値のトレーディング処理を実行するゲームプログラムを実行するゲームデータを、第1又は第2のサーバ装置から送信される報知信号に応じて生成することで、ゲーム機群のペイアウト率を調整できる場合がある。これにより、例えば、複数の店舗が集まって構成された店舗グループAに設置される第1のゲーム機群と、同様に店舗が集まって構成された店舗グループBに設置される第2のゲーム機群との間でのペイアウト率を調整できることで、店舗グループA及びBにおけるペイアウト率を調整することができるため、店舗グループ間における稼働率に対する収益のバランスを保つことができる。つまり、あるネットワークゲームが前述した店舗グループAとBに設置されており、各々の店舗グループの経営者が異なると想定された場合、その店舗グループ内に訪れてゲームを行う遊技者の上手さに店舗グループ間で差がでると、その収益バランスが崩れてしまう。
【0018】
より具体的には、ある店舗グループでゲームを行う遊技者達ばかりがゲームに勝って、他の店舗グループでゲームを行う遊技者達が負けるケースが多くなると、負ける遊技者が集まる店舗グループAのゲーム機には沢山の有価価値が新たに投入されるが、勝る遊技者が集まる店舗グループBのゲーム機には新たに有価価値が投入されることなく、負けた遊技者のゲーム機からトレーディングされた有価価値を消費してゲームが続行されることになってしまうのである。この結果、店舗グループAの経営者はゲーム機の稼働率が良いにも関わらず、店舗グループBの経営者に比べて利益が少なくなってしなうことになり得る。
【0019】
そして、本発明によれば、例えば、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも小さい場合、第1のゲーム機群において、多くの有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を大きくすることができる。これにより、第1のゲーム機群のペイアウト率を所定値に近づけることができる場合がある。また、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも大きい場合、第1のゲーム機群において、少ない有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を小さくすることができる。
【0020】
なお、上述するトレーディング処理とは、例えば、対戦ゲームの場合には、勝った遊技者が、負けた対戦相手の遊技者が所持又はゲーム機に予め投入された有価価値(例えば、メダルなどの遊技媒体数)から所定の有価価値をデータ転送することで、100クレジットの有価価値を負けた遊技者が減算されると、勝った遊技者は100クレジット又は当該クレジット数から所定のクレジット数を減算されたクレジット数としての有価価値が加算される処理を実行するものである。
【0021】
また、第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも大きい場合、第1のゲーム機群において、有価価値があまり払い出されないようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を小さくすることができる。
【0022】
また、上記第1発明から第4発明における有価価値は、全店舗共通に設定された有価価値や店舗毎に設定された有価価値の両方を含んでいる。全店舗共通の有価価値とは、例えば、ゲーム機にメダルが使用される場合、メダル1枚当たりの金額がどの店舗においても同じ(例えば、1000円で100枚のメダルと交換等)に設定された有価価値を言う。また、店舗毎の有価価値とは、店舗毎に定められたメダル1枚当たりの交換金額であって、店舗毎にメダル1枚当たりの金額が異なっていても良いし、同じ交換金額(同じ交換レート)であっても良い。なお、有価価値が店舗毎に設定されている場合は、ゲーム機、センターサーバやサーバ装置の何れかに交換レートの調整プログラムを格納し、当該調整プログラムをコンピュータに実行させるとともに、交換レータデータに基づいて、全店舗共通の有価価値となるように調整することが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
本実施形態にかかるゲームシステム100は、図1に示すように、データ通信により連動しながらゲームを実行する複数のゲーム機1及びゲーム機1を管理・制御するホールコンピュータ2を備えた複数の店舗3を1つの店舗グループとして管理するサーバ装置4と、複数のサーバ装置4とデータ通信するセンターサーバ5とを有している。尚、ゲーム機1は、コインやメダル、遊技球等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値(有価価値)の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いてゲームを行うものであるが、以下の説明においては、メダルを用いるものとして説明する。
【0025】
なお、本実施の形態では、メダルの有価価値は、各店舗3においてメダル1枚当たりの金額が同じ(例えば、1000円で100枚のメダルと交換等)で、ゲーム単価(1ゲームに要するメダル数)が同じである場合について説明している。しかしながら、このように全ての店舗において、単位金額当たりの交換メダル数が一定の交換レートで交換される方式に限らず、後述する有価価値変換プログラムや有価価値変換テーブル等によって構成される店舗間有価価値調整手段に基づいて、適宜に調整を行うことによって、メダルの有価価値が店舗毎に設定されているものにも適用することが可能である。なお、この場合、本発明のペイアウト率演算手段に前記店舗間有価価値調整手段の店舗間有価価値調整機能を担わせることになる。
【0026】
例えば、ある店舗では1000円で100枚のメダルと交換でき、別の店舗では1000円で200枚のメダルと交換できるように設定されていてもよい。また、ある店舗では3枚で1ゲームをプレイでき、別のゲームでは5枚で1ゲームをプレイできるようにしてもよい。このような場合、ゲームシステム100の何れかの装置にメダル交換率を調整する機能(有価価値変換プログラムや有価価値変換テーブル等)を備え、全店舗におけるメダルの有価価値が統一されるようにした後、後述のペイアウト率を算出するように構成する。この構成とすることで、店舗3毎の有価価値の違いによるペイアウト率のバラツキを無くすことができる。また、店舗3が外国にある場合にも同様に、国別の為替レート等を考慮してメダルの有価価値を均等にするようにメダル交換率を調整する機能を備えるように構成する。
【0027】
店舗3は、図1に示すように、4台のゲーム機1と、ホールコンピュータ2とを備えている。これらのゲーム機1は、無線や有線によるLAN(Local Area Network)によりデータ通信可能にされている。また、ホールコンピュータ2は、モニターやキーボード、通信装置、記憶装置等を備えており、店舗3内のゲーム機1等の各種機器を、LANを介して管理及び設定することが可能になっている。さらに、ホールコンピュータ2は、無線や有線によるインターネット等のデータ通信網10Aを介してサーバ装置4に対してデータを送受信可能にされている。
【0028】
尚、本実施形態におけるゲーム機1は、ゲーム専用に構成されているが、これに限定されるものではなく、遊技者がデータ通信網5にアクセス可能な端末装置であればよく、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、モバイルパーソナルコンピュータを含むパーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等、各種の端末装置を含む構成としてもよい。
【0029】
また、本実施形態においては、4台のゲーム機1が同一店舗3内に備えられた場合について説明しているが、4台に限らず、2台以上の複数台であってもよい。また、ゲーム機1とホールコンピュータ2とは、LANを介して通信するようになっているが、複数のゲーム機1とホールコンピュータ2とが一体になるような構成であってもよい。
【0030】
(ゲーム機1:機械的構成)
上記のゲーム機1は、同一店舗3内において他のゲーム機1に対してデータ通信可能にされていると共に、ホールコンピュータ2、サーバ装置4及びセンターサーバ5を介して他のゲーム機1に対してデータ通信可能にされている。これにより、ゲーム機1は、同一及び他の店舗3のゲーム機1間でデータ通信により連動しながらネットワークによる対戦ゲームを実行することが可能になっている。本実施の形態におけるゲーム機1は、他のゲーム機1でプレイする遊技者とポーカーゲームをプレイする対戦型ゲーム機として説明する。
【0031】
各ゲーム機1は、図2に示すように、遊技者を着席させる椅子14が前方に設けられている。そして椅子14側である前側に配置された操作パネル装置11と、操作パネル装置11の後側に配置された表示装置12と、操作パネル装置11及び表示装置12を支持する支持台13とを有している。
【0032】
上記の操作パネル装置11は、操作面11aが水平に設定されている。操作面11aには、左右方向の右端側(紙面奥側)に配置されたメダル投入口16が設けられている。メダル投入口16は、ゲームを行うためのメダルを投入可能とするように形成されている。メダル投入口16は、図3のメダル選別装置16aに連絡されており、メダル選別装置16aは、メダルを検知して投入枚数(使用数)を計数可能にしている。また、操作面11aの左右方向の左端側、即ち、メダル投入口16と反対側には、払出ボタン15が設けられている。ゲーム結果に応じて払い出されるメダルはゲーム機1に格納(クレジット)されるようになっており、払出ボタン15を操作することで、図示しない返却口からメダルが払い出されるようになっている。なお、ゲーム機1にクレジットされているメダルは、次ゲームにおいて使用できるようになっている。払出ボタン15とメダル投入口16との間には、各種の操作ボタン類や演出ランプ17等が配置されており、演出ランプ17は、ゲームの結果や内容に応じて、点灯及び消灯するようになっている。
【0033】
上記のように構成された操作パネル装置11の後側には、表示装置12が配置されている。表示装置12は、椅子14に着席した遊技者から目視され易いように、前端部が操作パネル装置11の高さ位置に設定されていると共に、前端部から後端部に向かって上方に傾斜されている。表示装置12は、ゲームに関係する画像等を表示する液晶表示装置19と、液晶表示装置19の表面に設けられたタッチパネル19aと、液晶表示装置19及びタッチパネル19aを支持する支持枠体18とを有している。タッチパネル19aは、透過性を有した材質で形成されており、液晶表示装置19の表示画面を遊技者に目視させながら、表示画面の所定位置を指で押さえたときの接触位置を操作信号として取り込むことを可能にしている。また、支持枠体18の両側には、透音孔18aが形成されている。透音孔18aの背面側には、図3のスピーカ39が設けられている。スピーカ39は、ゲーム時の効果音等の演出に使用される。
【0034】
(ゲーム機1:電気的構成)
上記のゲーム機1は、図3に示すように、ゲーム制御回路30により動作が制御されている。ゲーム制御回路30は、図11や図12のゲーム機側管理ルーチン等の各種プログラムを実行し、ポーカーゲームやメダルの払い出しをする演算部31と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部32とを有している。
【0035】
演算部31は、後述のゲーム機側管理ルーチン等を実行し、ゲーム用のデモ画面を液晶表示装置19に画面表示させたり、後述のプレイデータを受信すると共に、ゲームを開始・実行させたり、ゲーム結果に応じてメダルを払い出したり、後述の入力データや投入されたメダル枚数をホールコンピュータ2に送信したりすることを可能にしている。なお、ゲーム機1がホールコンピュータ2にデータ等を送信する際に、ゲーム機を特定するコード情報(以下、ゲーム機コードと言う)も送信するようになっている。これにより、ホールコンピュータ2は、そのコード情報により、どのゲーム機1がデータを送信したかを把握することができる。
【0036】
記憶部32は、ポーカーゲームのアプリケーションプログラム、及び、ゲーム機側管理ルーチン等の制御プログラムを書換え不能に記憶している。尚、ゲーム機1は、アプリケーションプログラムを書き換え可能に記憶し、ポーカーゲームをプレイできるだけでなく、例えば、サーバ装置4やセンターサーバ5から複数のゲームから好きなゲームのアプリケーションプログラムをダウンロードしてプレイできるようにしてもよい。また、制御プログラムについても、書換え可能にされていてもよい。また、記憶部32は、クレジットされているメダル枚数を、ゲーム結果等に応じて増減できるように、書き換え可能に記憶している。
【0037】
なお、ゲーム機1は、記憶部32のアプリケーションプログラムを実行することで、ポーカーゲームが起動・実行するようになっているが、ポーカーゲームは、ホールコンピュータ2及びサーバ装置4を介してセンターサーバ5から送信されるプレイデータ及びゲーム機1からセンターサーバ5に送信する入力データに基づいて進行するようになっている。詳しくは後述するが、本実施の形態では、センターサーバ5において、どの種類のカードを各遊技者に配布するかを決定したり、どの遊技者が勝利したか等のゲーム結果を決定したりするようになっている。即ち、ゲーム機1でプレイするポーカーゲームは、実際にはセンターサーバ5において実行されている。
【0038】
プレイデータとは、配布するカードを決定する配布カードデータや、後述のカード交換において配布する新たなカードを決定する交換カードデータ、成立したポーカー役や勝利した遊技者に関する情報を有するゲーム結果データ等を含んでいる。ゲーム機1は、このプレイデータに基づいて、画像ROMに格納されたドットデータからカード等の画像データを生成し液晶表示装置19の所定の位置に画像を表示させるようになっている。また、入力データは、ゲーム中に後述のBETボタン68等が操作されると送信されるカード配布要求信号、カード交換要求信号、BET信号やFALL信号等である。
【0039】
なお、かかるプレイデータや入力データ以外にも、ゲーム関連情報もゲーム機1とセンターサーバ5との間で送受信される。ゲーム関連情報とは、各遊技者のゲーム点数や個人戦績等に関するデータ情報である。
【0040】
また、ゲーム制御回路30は、演出ランプ17を駆動するLED駆動部33と、ゲーム時等における音を制御する音源IC34と、音源IC34の音声信号を増幅してスピーカ39から出音させるパワーアンプ35と、液晶表示装置19を制御する画像制御部36とを有している。画像制御部36は、図示しない画像制御ICや画像制御ワークRAM、画像ROM、ビデオRAMを備えている。画像制御ICは、演算部31で設定されたパラメータに基づいて画像制御プログラムに従って液晶表示装置19での表示内容を決定する。画像制御ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御ICで実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROMは、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAMは、画像制御ICで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0041】
さらに、ゲーム制御回路30は、入力部37と通信部38とを有している。入力部37は、メダル選別装置16aとタッチパネル19aと払出ボタン15に接続されており、これら各部からの信号を取り込んで情報処理に適した信号に変換するようになっている。また、通信部38は、上述のホールコンピュータ2に接続されており、ホールコンピュータ2との間で上記したプレイデータや入力データ等の各種データを送受信可能にしている。
【0042】
なお、本実施の形態のゲーム機1は、アプリケーションプログラムが予め記憶部32に記憶されているものとしているが、上述したようにセンターサーバ5等からアプリケーションプログラムをダウンロードするようにしてもよいし、CD(Compact Disk)などからインストールするようにしてもよい。また、ゲーム機1は、アプリケーションプログラムを起動・実行することで、センターサーバ5から送信されるプレイデータに基づいてゲーム画面や配布カードなどの画像データがゲーム機1側で生成され、ゲームが進行されるようになっているが、ゲーム機1において、所謂「ブラウザゲーム」を実行するようにしてもよい。ブラウザゲームとは、例えば、WEBブラウザによりセンターサーバ5にアクセスし、センターサーバ5で実行されるプログラムに基づいてWEBブラウザ上でプレイするゲームである。即ち、センターサーバ5において、ゲーム機1に表示させるカードやゲーム画面等の画像データが生成される。この場合、ゲーム機1に各ゲームを実行するアプリケーションプログラムをインストールする必要がなく、WEBブラウザでセンターサーバ5にアクセスすればゲームを実行することができるため、ゲーム機1でプレイできるゲーム数が制限されることなく様々なゲームをプレイできる場合がある。
【0043】
(ゲーム機1:ポーカーゲーム)
上記のように構成されるゲーム機1においては、ポーカーゲームが実行される。本実施の形態におけるポーカーゲームは、他のゲーム機1でプレイする3人の対戦相手と合計4人で行うものとして説明する。なお、対戦相手は、同一店舗のゲーム機1でプレイする遊技者であってもよい。また、ゲームの対戦人数は、ポーカーゲームを行える人数であれば何人でもよく、一定時間内に対戦人数が揃わないときは、センターサーバ5のコンピュータが対戦相手となってもよい。
【0044】
まず、ポーカーゲームをプレイするゲーム画面について説明する。ゲーム機1の液晶表示装置19には、普段はデモ画面(図示せず)が表示される。このデモ画面には、ポーカーゲームのデモプレイを表示するようにしてもよいし、ゲーム機1の操作方法や店舗に関する情報を表示するようにしてもよい。そして、遊技者がゲームを開始することで、ゲーム機1の液晶表示装置19には、図4に示すような、ゲーム画面60が表示される。なお、本実施の形態のゲーム機1は、メダル投入口16から3枚以上のメダルが投入され、ゲーム機1に3枚以上のメダルがクレジットされることでゲームが開始され、クレジットされたメダルが3枚以下となったり、払出ボタン15が操作されたりした場合にゲームが終了するものとする。
【0045】
ゲーム画面60には、プレイ領域60Aと、操作領域60Bとが形成される。プレイ領域60Aには、各遊技者に配布された複数のカード61が表示される。具体的には、ゲーム開始時においては、プレイ領域60Aにはカード61が表示されておらず、4人のゲーム参加者全員が操作領域60BのDRAW/CHANGEボタン67を操作することで、各遊技者に夫々5枚ずつのカード61が配られるようになっている。そして、自分に配られたカード(以下、手持ちカードと言う)は、カードの種類が認識できる状態でプレイ領域60Aの下部に表示される。また、3人の対戦相手のカードは、カードの種類が認識できない状態で、プレイ領域60Aの両側部及び上部に表示される。なお、本実施の形態のポーカーゲームにおいて使用されるカードは、一般的な一組のトランプカードであり、カードの種類とは、「ハート」のA(エース)〜K(キング)、「クラブ」のA〜K、「スペード」のA〜K、「ダイヤ」のA〜K及び「Joker(ジョーカー)」である。
【0046】
上記したように、液晶表示装置19にはタッチパネル19aが設けられており、表示された自分の各カード61は、カード上の画面を押圧することで選択できるようになっている。選択(以下、ホールドと言う)されたカードは、そのカード61に重なるようにHOLDタブ62が表示される。また、HOLDタブ62が表示されたカードを再度押圧すると、HOLDタブ62が非表示になり、ホールドが解除される。
【0047】
また、何れかの遊技者の手持ちカードの近傍には、黒三角形のディーラマーク63が表示される。ディーラマーク63は、どの遊技者からカードの交換等を行うかを示すマークであり、センターサーバ5において抽選で決定される。ゲームは、ゲーム画面60において、このディーラマーク63が表示された遊技者から順に時計回りに進行するものとする。
【0048】
さらに、各遊技者の手持ちカードの上方や重合する位置には、BET/FALLEDタグ64が、各遊技者がゲームに勝負したり、ゲームを降りた場合に表示される。ここで、ゲームに勝負するとは、自分の手持ちカードで対戦相手の手持ちカードと勝負することを言い、以下、BETすると言う。また、ゲームを降りるとは、対戦相手と勝負せず、現在のゲームを静観することを言い、以下、フォールすると言う。かかるBET/FALLEDタグ64は、後述のBETボタン68やFALLEDボタン69が操作させることで表示される。また、プレイ領域60Aの右下には、ゲーム機1にクレジットされているメダル枚数を示すクレジット数66が表示される。このクレジットされているメダルは、メダル投入口16からメダルを投入したり、ゲームに勝利したりすることで、枚数が増加し、ゲームに負けることで、枚数が減少する。
【0049】
また、プレイ領域60Aの中央には、ゲーム状況に応じてメッセージウィンドウ65が表示される。メッセージウィンドウ65には、例えば、ゲームの勝敗結果や獲得メダル枚数、遊技者のゲーム進行を手助けするメッセージ等が表示される。
【0050】
操作領域60Bには、DRAW/CHANGEボタン67、BETボタン68及びFALLEDボタン69が表示され、タッチパネル19aにより押圧操作可能となっている。DRAW/CHANGEボタン67は、ゲーム開始時にカードの配布を要求したり、ゲーム途中で手持ちカードの交換を要求したりするボタンである。カードの交換とは、手持ちカードのホールドされたカード以外のカードを新たなカードと交換することである。なお、上述したように、配布するカードや交換する新たなカードは、センターサーバ5において決定される。
【0051】
BETボタン68は、BETする場合に操作ボタンである。BETボタン68が操作されると、クレジットされているメダルから3枚のメダルがそのゲームに賭けられる。FALLEDボタン69は、フォールする場合に操作するボタンである。なお、ゲームに賭けた3枚のメダルは、そのゲームにおける勝者に回収される。即ち、ゲームの勝者は、一のゲームにおいて最大9枚のメダルを獲得することができる。また、フォールした場合は、メダルが減ることなく、次のゲームまで待機する。
【0052】
次に、上記のゲーム画面60においてプレイするポーカーゲームのゲーム方法について説明する。遊技者は、配られた5枚の手持ちカードを、カードの交換を行い所定のポーカー役に成立させ、その成立したポーカー役が対戦相手よりも強い役である場合に、他の遊技者がBETしている全メダルを獲得することができる。なお、遊技者が、成立したポーカー役が弱いと判断した場合は、フォールして、次ゲームまで待機することができる。成立するポーカー役やポーカー役の勝ち負けは、センターサーバ5で決定されるようになっており、それについては後述する。
【0053】
まず、液晶表示装置19にゲーム画面60が表示されると、ゲームに参加する全遊技者がDRAW/CHANGEボタン67を操作することで、各遊技者に5枚のカードが配布される。カードが配布され、自分の順番になると、即ち、自分の手持ちカードの近傍にディーラマーク63が表示されると、カードをホールドさせ、DRAW/CHANGEボタン67を操作する。これにより、ホールドされていないカードが新しいカードと交換される。なお、全カードがホールドされていない場合は、配布された5枚全てのカードが交換される。
【0054】
そして、カードの交換後、遊技者はBETボタン68又はFALLEDボタン69を操作して、BETするか、フォールするかの操作を行う。BETボタン68を操作した場合、ゲームに勝利すれば、対戦相手がゲームに賭けた全メダルを獲得することができる。また、FALLEDボタン69を操作した場合は、メダルを失うことなく、そのゲームが終了するまで待機する。なお、全遊技者がフォールした場合は次ゲームが開始される。
【0055】
また、対戦相手がBETボタン68又はFALLEDボタン69を操作した場合には、図4に示すように、随時BET/FALLEDタグ64が、該当する対戦相手の手持ちカードの上に表示されるようになる。
【0056】
ゲームに参加した全遊技者が上記操作を完了すると、どの遊技者が勝利したかなどのゲーム結果がメッセージウィンドウ65に表示される。そして、ゲームに勝利し、メダルが払い出される場合には、対戦相手がBETした全メダル枚数が払い出される。具体的には、プレイ領域60Aの右下に表示されるクレジットされるメダル枚数が増加する。また、ゲームに負けた場合は、クレジットされるメダル枚数から3枚のメダルが減算される。
【0057】
なお、ゲーム機1において投入されたメダル枚数や払い出しされたメダル枚数などはホールコンピュータ2やサーバ装置4で管理されるようになっている。また、ゲームに賭けるメダル枚数(BET数)は、上記のように3枚に限定することはなく、1枚であってもそれ以上であってもよいし、遊技者が自由にBET数を設定できるようにしてもよい。
【0058】
(ホールコンピュータ2)
ホールコンピュータ2は、上記の4台のゲーム機1とデータ通信可能に接続し、少なくとも、図13のホール側管理処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置21及び、ゲーム機1や店舗3等に関する情報等を記憶する記憶装置22とからなっている。情報処理装置21の演算部は、後述のホール側管理処理ルーチン等を実行し、センターサーバ5から送信されるプレイデータに基づいて、ゲーム機1を制御し、ゲーム機1において入力された入力データをセンターサーバ5に送信したり、各ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数や各ゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を管理して各ゲーム機1のペイアウト率を算出したり、各ゲーム機1のペイアウト率から店舗全体におけるメダルのペイアウト率を算出したり、各ゲーム機1のメダル投入枚数をサーバ装置4に送信したりすることを可能にしている。
【0059】
なお、ホールコンピュータ2は、サーバ装置4に送信するデータ等と共に、ホールコンピュータ2を特定するコード情報(以下、店舗コードと言う)も送信するようになっている。これにより、サーバ装置4は、その店舗コードにより、どの店舗のホールコンピュータ2がデータを送信したかを把握することができる。
【0060】
記憶装置22には、図5に示す、メダル数管理テーブルが格納される。メダル数管理テーブルは、ホールコンピュータ2に接続される4台の各ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数や、払い出されたメダルの払出枚数及び、各ゲーム機1におけるペイアウト率を管理するためのテーブルである。メダル数管理テーブルは、ゲーム機コード欄と、メダルの投入枚数欄と、メダルの払出枚数欄と、ペイアウト率欄とを有している。ゲーム機コード欄には、ホールコンピュータ2に接続されるゲーム機1を特定するコード情報が格納される。投入枚数欄には、各ゲーム機1において投入されたメダルの投入枚数が格納される。払出枚数欄には、各ゲーム機1において払い出されたメダルの払出枚数が格納される。ペイアウト率欄には、投入枚数及び払出枚数から算出されたペイアウト率が格納される。
【0061】
ここで、ペイアウト率は、投入されたメダルに対して何枚のメダルが払い出されるかを示す割合である。例えば、合計100枚のメダルが投入されたゲーム機が、合計150枚のメダルを払い出している場合、そのゲーム機のペイアウト率は150%となる。図5において、50枚のメダルが投入され、80枚のメダルを払い出しているゲーム機Aのペイアウト率は、160%となる。なお、メダルの投入枚数は、ゲーム機1から送信され、メダルの払出枚数は、サーバ装置4を介してセンターサーバ5から送信される。
【0062】
ホールコンピュータ2は、このメダル数管理テーブルを参照することで、各ゲーム機1のペイアウト率を把握できるため、各ゲーム機1でゲームを行う遊技者の技量などを把握できる場合がある。例えば、1ゲーム終了毎にゲーム機のペイアウト率を算出し、あるゲーム機のペイアウト率が高い状態が続いている場合、そのゲーム機の遊技者は、ゲームの技量が高いと判断でき、他の遊技者に対して、その技量の高い遊技者に挑戦するように呼びかけるなど、より白熱した対戦ゲームを行うことができる場合がある。
【0063】
また、このメダル数管理テーブルを参照することで、店舗のペイアウト率を算出することができるようになる。店舗のペイアウト率とは、店舗3内にある4台の全てのゲーム機に投入されたメダルの投入枚数に対する、全てのゲーム機が払い出したメダルの払出枚数の割合である。具体的には、図5において、ゲーム機A〜Dに投入された全メダルは258枚で、ゲーム機A〜Dが払い出した全メダルは390枚であり、ゲーム機A〜Dを有する店舗のペイアウト率は、約151%となる。この店舗のペイアウト率を算出することで、その店舗の収益を把握することができる。例えば、店舗3において、全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数が100枚に対してメダルの払出枚数が200枚で店舗のペイアウト率が200%である場合、その店舗はメダル100枚分の損失があることとなる。また、全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数が200枚に対して、メダルの払出枚数が100枚の場合、その店舗はメダル100枚分の利益があることとなる。
【0064】
なお、店舗のペイアウト率の算出を行うタイミングは、1ゲーム終了毎に算出してもよいし、「午前10時」、「午前11時」、「正午」のように1時間毎に算出するようにしてもよく、適宜変更可能である。
【0065】
(サーバ装置4)
サーバ装置4は、複数の店舗3が備えるホールコンピュータ2とデータ通信可能に接続されており、複数の店舗3を一つの店舗グループとして管理する。店舗グループとは、例えば、経営者が同じ店舗の集まりであってもよいし、都道府県毎の店舗の集まりであってもよい。サーバ装置4は、少なくとも、図14のペイアウト率管理処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置41と、ハードディスク装置等の大容量記憶装置42とを有している。
【0066】
情報処理装置41の演算部は、後述のペイアウト率管理処理ルーチン等を実行し、センターサーバ5から送信されたプレイデータ等をホールコンピュータ2に送信したり、ホールコンピュータ2から送信される入力データをセンターサーバ5に送信したり、各店舗にある各ゲーム機のメダルの投入枚数や払出枚数から店舗グループのペイアウト率を算出したり、算出したペイアウト率が後述の基準となるペイアウト率より大きいか又は小さいを判定したり、プレイデータを送受信したりすることを可能にしている。ここで、店舗グループのペイアウト率とは、サーバ装置4に接続されるホールコンピュータ2を有する全店舗にある全ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数に対する、全店舗の全ゲーム機が払い出したメダルの払出枚数の割合である。なお、サーバ装置4は、センターサーバ5に送信するデータと共に、サーバ装置4を特定するコード情報(以下、店舗グループコードと言う)を送信するようになっている。
【0067】
また、大容量記憶装置42には、図6に示す、メダル数管理テーブルが格納されている。メダル数管理テーブルは、ホールコンピュータ2から送信された各ゲーム機におけるメダルの投入枚数や払出枚数、ペイアウト率を管理するテーブルである。メダル数管理テーブルは、店舗コード欄と、ゲーム機コード欄と、投入枚数欄と、払出枚数欄と、ペイアウト率欄とを有している。店舗コード欄には、各ホールコンピュータ2、即ち、各店舗を特定するコード情報が格納される。ゲーム機コード欄には、ゲーム機1を特定するコード情報が格納される。投入枚数欄には、各ゲーム機1において投入されたメダルの投入枚数が格納される。払出枚数欄には、各ゲーム機1において払い出されたメダルの払出枚数が格納される。ペイアウト率欄には、投入枚数及び払出枚数から算出された各ゲーム機のペイアウト率が格納される。各ゲーム機のペイアウト率は、サーバ装置4が算出せず、上記で説明したホールコンピュータ2で算出されたものを受信してもよい。
【0068】
なお、図6のテーブルにおいて、ゲーム機A〜Dが店舗Aに属しているように、これら投入枚数欄、払出枚数欄及びペイアウト率欄はゲーム機1が属する店舗毎に区分して格納される。
【0069】
サーバ装置4は、メダル数管理テーブルから、各ゲーム機のペイアウト率を把握できると共に、サーバ装置4が管理する各店舗の店舗のペイアウト率を算出することができるようになる。具体的には、店舗Aにあるゲーム機Aにおいて、50枚のメダルが投入され、80枚のメダルを払い出しているため、ペイアウト率は、160%である。また、店舗Aにある全ゲーム機A〜Dに投入された全メダルは258枚で、ゲーム機A〜Dが払い出した全メダルは390枚であるため、店舗のペイアウト率は、約151%となる。
【0070】
さらに、メダル数管理テーブルから、店舗グループのペイアウト率を算出することができる。即ち、サーバ装置4が管理する全店舗にある全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数と、全ゲーム機が払い出したメダルの払出枚数とから店舗グループのペイアウト率を算出することができる。より具体的には、図6のメダル数管理テーブルにおける全投入枚数の合計と、全払出枚数の合計とから店舗グループのペイアウト率を算出することができる。
【0071】
また、情報処理装置41の記憶部には、予め設定した基準となる店舗グループのペイアウト率(以下、基準ペイアウト率と言う)が記憶される。基準ペイアウト率は、店舗グループのペイアウト率を調整するための基準となるペイアウト率であり、上限値のペイアウト率と下限値のペイアウト率とを含んでいる。この基準ペイアウト率は、上記のように演算された店舗グループのペイアウト率と比較する際に用いられ、演算された店舗グループのペイアウト率が上限値のペイアウト率を超えた場合や、演算された店舗グループのペイアウト率が下限値のペイアウト率を下回った場合にセンターサーバ5にその旨を報知する信号が送信されるようになっている。そして、センターサーバ5は、かかる報知信号を受信すると、ゲームの難易度を変更する、具体的には、遊技者がゲームに勝利し易いように遊技者に有利なプレイデータを決定したり、遊技者がゲームに負けやすいように遊技者に不利なプレイデータを決定したりして、遊技者がメダルを獲得できる枚数を変えることでペイアウト率を変更するようになっている。
【0072】
なお、基準ペイアウト率は、変更可能に記憶されている。これにより、店舗グループの管理者が所望のペイアウト率に設定することができる。この基準ペイアウト率を変更するために、サーバ装置4にキーボード(図示せず)や専用の変更スイッチなどを基準ペイアウト率の変更手段として設けるようにしてもよいし、センターサーバ5で決定された基準ペイアウト率を受信する受信手段を設けるようにしてもよい。
【0073】
また、店舗グループのペイアウト率と基準ペイアウト率とを対比しているが、各ゲーム機のペイアウト率や各店舗のペイアウト率と基準ペイアウト率とを対比したりするようにしてもよい。この場合、ゲーム機毎又は店舗毎にペイアウト率を調整することができ、ある店舗にのみ遊技者が集中したり、店舗内にある複数のゲーム機の中で一つだけペイアウト率が高くなり、そのゲーム機に遊技者が集中してしまったりする等のおそれを低減できる場合がある。また、サーバ装置4が、演算した店舗グループのペイアウト率を基準ペイアウト率と比較して報知信号を送信しているが、ホールコンピュータ2が店舗又はゲーム機のペイアウト率を演算して、基準ペイアウト率と比較し、報知信号を送信するようにしてもよく、それらの構成は適宜変更可能である。
【0074】
さらに、センターサーバ5にゲームの難易度を変更させる報知信号は、ペイアウト率に基づいて送信するように構成されているが、メダルの差枚数に基づいて報知信号を送信するようにしてもよい。差枚数とは、ゲーム機に投入されたメダル枚数と、そのゲーム機が払い出したメダルの払い出し枚数との差数である。具体的には、ゲーム機に投入されたメダルが100枚で、150枚のメダルを払い出している場合、そのゲーム機の差枚数は50枚となる。そして、所定のタイミングでメダルの差枚数を演算し、演算した差枚数が予め設定された基準の差枚数と対比して、基準値を超えた場合にセンターサーバ5に報知信号を送信するようにしてもよい。
【0075】
(センターサーバ5)
センターサーバ5は、図1に示すように、通信網10Bを介して、複数の上記サーバ装置4とデータ通信可能に接続され、各ゲーム機を店舗グループ毎に管理している。センターサーバ5は、少なくとも、図15及び図16のセンターサーバ側管理処理ルーチンやテーブル決定処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置41と、ハードディスク装置等の大容量記憶装置42とを有している。情報処理装置41の演算部は、後述のセンターサーバ側管理処理ルーチン等を実行し、サーバ装置4から送信される報知信号を受信し、その報知信号に基づいてプレイデータを決定したり、決定したプレイデータをサーバ装置4に送信したり、ホールコンピュータ2及びサーバ装置4を介してゲーム機1から送信される入力データに基づいてゲーム結果を判定し、メダルの払出枚数等を含むゲーム結果データをサーバ装置4に送信したりすることを可能にする。
【0076】
また、大容量記憶装置42には、図7に示す、ポーカー役判定テーブルや、図8〜図10に示す成立役決定テーブルが格納される。
【0077】
図7に示すポーカー役判定テーブルは、ポーカー役欄と、カード組み合わせ欄とを有している。ポーカー役欄には、ポーカー役の役名が格納され、カード組み合わせ欄には、そのポーカー役に対するカードの種類の可能な組み合わせが格納される。具体的には、「ワンペア」のポーカー役は、手持ちカードが、「クラブA」、「クラブ9」、「ハート8」、「ダイヤ7」、「スペード5」である場合に成立する。なお、図7のカード組み合わせは一例のみ記載しており、各ポーカー役のカードの組み合わせはこれに限定されず多種多様にある。なお、ポーカー役の「なし」とは、ポーカー役が成立していないことを言う。
【0078】
成立したポーカー役は、ゲームの勝敗を決定するのに使用される。図7に示すポーカー役判定テーブルは、上から順に、弱いポーカー役から記載されている。例えば、一のゲーム機1において成立したポーカー役が「ワンペア」で、対戦相手のゲーム機1において成立したポーカー役が「フォーカード」の場合、「フォーカード」を成立させたゲーム機1が勝利するようになる。ここで、「Joker」は、どのカードにも成りえる所謂ワイルドカードであり、成立可能な役で、一番強い役となるように自動的に決定される。従って、例えば、手持ちカードが、「ハートA」、「ハート2」、「ハート3」、「Joker」、「ハート5」の場合、「Joker」を「ハート4」とすることで、ストレートフラッシュのポーカー役とすることができる。
【0079】
図8〜図10に示す成立役決定テーブルは、各ゲーム機において、成立可能なポーカー役を決定するテーブルである。成立役決定テーブルは、ゲームの開始時に、各店舗のゲーム機1からカード配布要求信号を受信した際に使用され、これらテーブルに基づいて、各遊技者がカード配布時に成立可能なポーカー役が決定されるようになっている。即ち、本実施の形態では、ゲーム開始時に、そのゲームで成立させることができるポーカー役が決定される。そして、カード配布要求信号をトリガーとして、所定の数値範囲(0〜900)の中から乱数のサンプリングを行い、サンプリングされた乱数値に基づいて決定される。
【0080】
図8は、通常役用決定テーブルであり、「スリーカード」など、中段の強さを持つポーカー役が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「51」〜「103」の乱数範囲が抽出されたときに、53/901の確率で決定し、「フォーカード」は、「736」〜「800」の乱数範囲が抽出されたときに、65/901の確率で決定する。「スリーカード」は、「202」〜「430」の乱数範囲が抽出されたときに、229/901の確率で決定する。
【0081】
図9は、強役用決定テーブルであり、ポーカー役が強い「フォーカード」や「ストレートフラッシュ」、「ファイブカード」が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「0」〜「4」の乱数範囲が抽出されたときに、5/901の確率で決定するのに対し、「ファイブカード」は、「601」〜「900」の乱数範囲が抽出されたときに、300/901の確率で決定する。なお、このテーブルにおいては「なし」は成立しない。
【0082】
図10は、弱役用決定テーブルであり、ポーカー役が弱い「ワンペア」や「ツーペア」、若しくは「なし」が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「300」〜「559」の乱数範囲が抽出されたときに、260/901の確率で決定するのに対し、「ストレートフラッシュ」は、「895」〜「900」の乱数範囲が抽出されたときに、6/901の確率で決定する。なお、このテーブルにおいては「ファイブカード」は成立しない。
【0083】
詳しくは後述するが、図8〜図10のテーブルは、カード配布要求信号を送信したゲーム機1が接続されるホールコンピュータ2が送信した報知信号に応じて最適なテーブルが選択される。そして、全遊技者が成立可能なポーカー役が決定されると、図示しないデータテーブルに基づいて、決定したポーカー役が成立できるように、夫々に対応するカードの配布パターンが決定され、各ゲーム機において遊技者にとって有利又は不利となるようなゲームが実行されるようになっている。
【0084】
なお、本実施の形態では、センターサーバ5には、サーバ装置4から上述の報知信号が送信されるようになっているが、サーバ装置4から店舗グループのペイアウト率を受信するようにしてもよい。各店舗グループからペイアウト率を受信することで、同じ時間において、各店舗グループのペイアウト率を比較することができ、どの店舗グループのペイアウト率が低く、どの店舗グループのペイアウト率が高いか等を把握することができるようになる。
【0085】
(ゲームシステムの動作)
上記の構成において、ゲーム機1、ホールコンピュータ2、及びサーバ装置4及びセンターサーバ5間における個々の動作を通じてゲームシステムの動作について説明する。
【0086】
(ゲームシステムの動作:ゲーム機1の動作)
ゲーム機1においては、電源が投入されると、図11及び図12に示すゲーム機側管理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。具体的には、まず、ホールコンピュータ2との通信を確立する(A1)。なお、通信を確立する際には、ホールコンピュータ2に対して通信の確立されたゲーム機1を認識させるため、ゲーム機1に固有に設定されたゲーム機コードを送信する。なお、ゲーム機1から送信される各信号には、ゲーム機コードが含まれており、どのゲーム機1から送信されたかを特定できるようになっている。
【0087】
次に、液晶表示装置19にデモ画面を表示する(A2)。そして、ゲームが開始されたか否かを判定する(A3)。即ち、3枚以上のメダルが投入されたか否かを判定する。ゲームが開始されていない場合(A3:NO)、A2に戻り、デモ画面を表示し続ける。ゲームが開始された場合(A3:YES)、ゲーム開始要求信号をホールコンピュータ2に送信する(A4)。次に、デモ画面から、図4に示すゲーム画面60に切り替える(A5)。このとき、投入されたメダルの枚数分がクレジットされ、プレイ領域60Aの右下にクレジット数66が表示される。なお、このときはまだカードが配布されていないため、ゲーム画面60におけるプレイ領域60Aには、カード61は表示されない。
【0088】
そして、ポーカーゲームを実行する(A6)。即ち、図12のポーカーゲーム動作ルーチンを実行し、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する(B1)。DRAW/CHANGEボタン67が操作されていない場合(B1:NO)、操作されるまで待機する。なお、操作されない場合、メッセージウィンドウ65に操作させるように促すメッセージを表示してもよいし、所定時間操作されなければ、強制的にゲームを終了させるようにしてもよい。DRAW/CHANGEボタン67が操作された場合(B1:YES)、ホールコンピュータ2に対してカード配布要求信号を送信する(B2)。この要求信号は、ホールコンピュータ2を介してセンターサーバ5に送信される。
【0089】
次に、ホールコンピュータ2から配布カードデータを受信し、それに基づいてカードを配布する(B3)。具体的に、かかる配布カードデータは、ゲームに参加する全遊技者によりDRAW/CHANGEボタン67が操作されると、センターサーバ5において決定される。そして、ゲーム画面60のプレイ領域60Aには、配布カードデータに基づいて、カードの種類が認識できる1組のカードと、カードの種類が認識できない対戦相手の3組のカードとの画像が表示される。
【0090】
次に、オーダー信号を受信したか否かを判定する(B4)。ポーカーゲームにおいてカードの交換は、各遊技者が順番に行うようになっており、上記したディーラマーク63が自分の手持ちカードの近傍に表示されることで、カードの交換が可能となる。そして、オーダー信号を受信することで、かかるカードの交換が可能になる。このため、オーダー信号を受信していない場合(B4:NO)、対戦相手がカードの交換を行っていると判断し、受信する対戦相手データに基づいて、ゲーム画面60を更新する(B5)。対戦相手データとは、対戦相手のBETやフォールを報知するデータであり、対戦相手データを受信すると、図4に示すように、該当する対戦相手の手持ちカードにBET/FALLEDタグ64が表示される。そして、B4に戻り、再度オーダー信号を受信したかを判断する。
【0091】
オーダー信号を受信した場合(B4:YES)、カード交換の順番が回ってきたと判断し、ディーラマーク63を手持ちカードの近傍に表示する(B6)。そして、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する(B7)。より具体的には、手持ちカードのカードをホールドして、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する。操作されていない場合(B7:NO)、操作されるまで待機する。このとき、メッセージウィンドウ65に操作を促すメッセージを表示するようにしてもよい。操作された場合(B7:YES)、カード交換要求信号をホールコンピュータ2に送信する(B8)。かかるカード交換要求信号にはホールドされていないカードのカード情報が含まれており、ホールコンピュータ2、サーバ装置4からセンターサーバ5に送信される。
【0092】
その後、交換カードデータを受信し、それに基づいてカードを交換する(B9)。即ち、交換カードデータには、新たなカード情報が含まれており、ホールドされたカード以外のカードを、そのカード情報に基づいて別のカードに変更する。これにより、カードを交換することができる。次に、ボタン68・69が操作されるまで待機し、操作されると、操作されたボタンがBETボタン68であるか否かを判定する(B10)。操作されたボタンがBETボタン68である場合(B10:YES)、BET信号をホールコンピュータ2に送信する(B11)。そして、ゲーム結果データを受信したか否かを判定する(B13)。
【0093】
ゲーム結果データを受信していない場合(B13:NO)、他の対戦相手がBET又はフォールの操作を完了していないと判断し、B5における動作と同様に、受信する対戦相手データに基づいて、ゲーム画面60を更新する(B15)。そしてB13に戻る。また、ゲーム結果データを受信した場合(B13:YES)、ゲーム結果データに基づいてゲームの勝敗結果等のゲーム結果をメッセージウィンドウ65に表示するとともに、勝敗に応じたメダルを払い出す(B14)。即ち、ゲームに勝利した場合は、BETした対戦相手の全メダルを獲得する。例えば、対戦相手の2人がBETし、残りの1人がフォールした場合、合計6枚のメダルを獲得する。また、ゲームに負けた場合、BETした3枚のメダルを消費する。そして、本ルーチンを終了し、図11のA7に移行する。
【0094】
また、B10において、操作されたボタンがBETボタン68でない場合(B10:NO)、操作されたボタンがFALLEDボタン69であると判断する。即ち、遊技者はフォールしたと判断し、FALL信号を送信する(B12)。その後、ゲーム結果データを受信したか否かを判定する(B13)。そして、ゲーム結果データを受信した場合(B13:YES)、ゲームの勝敗結果等の情報をメッセージウィンドウ65に表示するとともに、勝敗に応じたメダルを払い出す。なお、このときのメダルの払出枚数は0枚である。
【0095】
図11に戻り、A7において、ゲーム終了か否かを判定する(A7)。ここでのゲームの終了とは、メダル払出ボタン15が操作されてクレジットされているメダルが払い出されたり、3枚以上のメダルがクレジットされていない場合である。ゲーム終了の場合(A7:YES)、ゲーム終了信号を送信し(A8)、A2に戻り、ゲーム画面からデモ画面へと切り替える。ゲーム終了でない場合(A7:NO)、A6に戻り、ポーカーゲームを再度実行する。
【0096】
なお、上記の管理ルーチンの実行中に、メダル投入口16からメダルが投入されると、割り込み処理により、プレイ領域60Aの右下のクレジット数66が増加するようになっている。また、ゲーム実行中にメダル払出ボタン15が操作された場合は、フラグが立てられ、プレイ中のゲームの終了後にクレジットされているメダルが払い出されるようになっている。
【0097】
(ゲームシステムの動作:ホールコンピュータ2の動作)
ホールコンピュータ2においては、電源が投入されると、図13に示すホール側管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。具体的には、まず、ゲーム機1及びサーバ装置4との通信を確立する(C1)。なお、サーバ装置4との通信を確立する際には、サーバ装置4に対して通信の確立された店舗3を認識させるため、店舗3に固有に設定された店舗コードを送信する。次に、ゲーム機1においてゲームが開始されたか否かを判定する(C2)。即ち、ゲーム機1に3枚以上のメダルが投入され、ゲーム機1からゲーム開始要求信号を受信したかを判定する。
【0098】
ゲームが開始していない場合(C2:NO)、開始されるまで待機する。ゲームが開始した場合(C2:YES)、サーバ装置4にゲーム開始要求信号を送信する(C3)。そして、ゲーム機1からカード配布要求信号を受信したか否かを判定する(C4)。カード配布要求信号を受信していない場合(C4:NO)、受信するまで待機する。カード要求信号を受信した場合(C4:YES)、カード配布要求信号をサーバ装置4に送信する(C5)。そして、サーバ装置4から送信される配布カードデータを受信し、それをゲーム機1に送信する(C6)。ゲーム機1は、上記したように、この配布カードデータに基づいて、カードを配布する。
【0099】
次に、オーダー信号を受信したか否かを判定する(C7)。オーダー信号を受信していない場合(C7:NO)、即ち、他の店舗の対戦相手がカードの交換を行っており、その対戦相手の対戦相手データを受信する。そして、受信した対戦相手データをゲーム機1に送信する(C8)。その後、C7に戻る。
【0100】
一方、オーダー信号を受信した場合(C7:YES)、オーダー信号をゲーム機1に送信する(C9)。そして、ゲーム機1からカード交換要求信号を受信したか否かを判定する(C10)。受信していない場合(C10:NO)、受信するまで待機する。カード交換要求信号を受信した場合(C10:YES)、カード交換要求信号をサーバ装置4に送信する(C11)。そして、サーバ装置4から送信される交換カードデータを受信し、それをゲーム機1に送信する(C12)。
【0101】
次に、ゲーム機1からの信号を受信するまで待機し、受信した信号がBET信号であるか否かを判定する(C13)。BET信号を受信した場合(C13:YES)、図5に示すメダル数管理テーブルを更新し、サーバ装置4にBET信号を送信する(C14)。メダル数管理テーブルの更新とは、具体的には、メダル数管理テーブルにおいて、BET信号を送信したゲーム機1に対応する投入枚数に、3枚のメダル枚数を加算する。これにより、そのゲーム機1のこれまでのメダルの投入枚数を更新することができる。
【0102】
そして、サーバ装置4から送信されるゲーム結果データを受信し、メダル数管理テーブルを更新する(C16)。具体的には、ゲーム結果データには、成立した役や勝敗結果、ゲームに勝利した場合に獲得したメダル枚数を含んでいる。そして、ゲームに勝利した場合、図5に示すメダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数を加算する。例えば、ゲームに勝利した場合において、3人の他の対戦相手のうち、2人がBETし、1人がフォールした場合、2人の対戦相手がBETした6枚のメダルを獲得することができる。そして、メダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数の6を加算する。これにより、これまでそのゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を更新することができる。なお、ゲームに負けた場合はメダルを獲得できないため、そのゲーム機1が払い出すメダルはなく、メダル数管理テーブルは更新されない。
【0103】
なお、図5に示すペイアウト率は、上記のメダルの払出枚数が更新される同時に算出するようにしてもよい。この場合、常に最新のゲーム機1のペイアウト率を把握することができる場合がある。
【0104】
次に、受信したゲーム結果データをゲーム機1に送信する(C17)。ゲーム機1は、このゲーム結果データに基づいて、メダルを払い出したり、ウィンドウメッセージ65(図4参照)にゲーム結果を表示させたりする。その後、C18に移行する。
【0105】
一方、C13において、受信した信号がBET信号でない場合(C13:NO)、フォールした場合に送信されるFALL信号であると判断し、そのFALL信号をサーバ装置4に送信する(C15)。その後、C16に移行する。なお、FALL信号を送信した場合は、ゲーム機1のメダル投入枚数や払出枚数は0枚であるため、メダル数管理テーブルが更新されることはない。
【0106】
その後、ゲームが終了したか否かを判定する(C18)。ここでのゲーム終了とは、ゲーム機1においてメダル払出ボタン15が操作されてクレジットされているメダルが払い出されたり、クレジットされているメダルが3枚以下であったりした場合に送信されるゲーム終了信号を受信した場合である。ゲームが終了した場合(C18:YES)、ゲーム終了信号をサーバ装置4に送信した後(C19)、C2に戻り、再びゲームが開始されるまで待機する。ゲームが終了していない場合(C18:NO)、C4に戻る。
【0107】
なお、ホールコンピュータ2は、上記のホール側管理処理ルーチンの実行と並列的に、所定の時間になると図5に示すメダル数管理テーブルに基づいて店舗のペイアウト率を算出するようになっている。
【0108】
(ゲームシステムの動作:サーバ装置4の動作)
サーバ装置4においては、図14に示すペイアウト率管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。なお、サーバ装置4におけるゲーム機1で実行するポーカーゲームの制御動作は、ホールコンピュータ2と同様であるため説明は省略する。ペイアウト率管理処理ルーチンにおいて、まず、ホールコンピュータ2及びセンターサーバ5との通信を確立する(D1)。そして、ホールコンピュータ2からBET信号を受信したか否かを判定する(D2)。受信していない場合(D2:NO)、D6に移行する。BET信号を受信した場合(D2:YES)、図6に示すメダル数管理テーブルを更新する(D3)。
【0109】
具体的には、BET信号は、遊技者がBETすることで送信される信号であり、そのゲームにおいて3枚のメダルが賭けられたこととなる。即ち、3枚のメダルが投入されたこととなる。従って、メダル数管理テーブルの該当するゲーム機の投入枚数に3枚のメダルを加算することで、投入枚数を更新することができる。
【0110】
次に、ゲーム結果をセンターサーバ5から受信すると(D4)、再び、メダル数管理テーブルを更新する(D5)。具体的には、ゲーム結果データには、成立した役や勝敗結果、ゲームに勝利した場合に獲得したメダル枚数を含んでおり、ゲームに勝利した場合、図6に示すメダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数を加算する。例えば、ゲームに勝利した場合において、3人の他の対戦相手のうち、2人がBETし、1人がフォールした場合、2人の対戦相手がBETした6枚のメダルを獲得することができる。そして、メダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数の6を加算する。これにより、これまでそのゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を更新することができる。なお、ゲームに負けた場合はメダルを獲得できないため、そのゲーム機1が払い出すメダルはなく、メダル数管理テーブルは更新されない。その後、D6に移行する。なお、各ゲーム機1のペイアウト率及びそのゲーム機1が属する店舗のペイアウト率は、ゲーム機1のメダルの払出枚数が更新されると同時に算出するようにしてもよい。
【0111】
次に、D6において、所定時刻であるか否かを判定する(D6)。所定時刻とは、本実施の形態では、「午前10時」、「午前11時」、「正午」のように1時間後との時刻である。所定時刻でない場合(D1:NO)、所定時刻になるまで待機する。所定時刻である場合(D1:YES)、店舗のペイアウト率を演算する(D2)。即ち、図6に示すメダル数管理テーブルから、全ゲーム機1に投入されたメダル投入枚数と、全ゲーム機1が払い出したメダル払出枚数とから店舗グループのペイアウト率を演算する(D7)。
【0112】
次に、記憶装置22から基準となる上限値のペイアウト率(第1基準ペイアウト率)を取得する(D8)。そして、D7において演算したペイアウト率と、取得した第1基準ペイアウト率とを対比し(D9)、演算したペイアウト率が第1基準ペイアウト率より大きいか否かを判定する(D10)。第1基準ペイアウト率より大きい場合(D10:YES)、センターサーバ5にその旨を報知する第1報知信号を送信し(D11)、D2に戻る。一方、第1基準ペイアウト率より大きくない場合(D10:NO)、記憶装置22から基準となる下限値のペイアウト率(第2基準ペイアウト率)を取得する(D12)。そして、D7において演算したペイアウト率と、取得した第2基準ペイアウト率とを対比し(D13)、演算したペイアウト率が第2基準ペイアウト率より小さいか否かを判定する(D14)。第2基準ペイアウト率より小さい場合(D14:YES)、センターサーバ5にその旨を報知する第2報知信号を送信し(D15)、D2に戻る。一方、第2基準ペイアウト率より小さくない場合(D14:NO)、D2に戻る。
【0113】
(ゲームシステムの動作:センターサーバ5の動作)
センターサーバ5においては、図15に示すセンターサーバ側管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。まず、サーバ装置4との通信を確立する(E1)。そして、ホールコンピュータ2からゲーム開始要求信号を受信したか否かを判定する(E2)。受信していない場合(E2:NO)、受信するまで待機状態となる。受信した場合(E2:YES)、ゲーム機毎に図8〜図10の成立役決定テーブルを選択する(E3)。
【0114】
即ち、図16に示すテーブル決定処理ルーチンを実行する。まず、サーバ装置4から第1報知信号を受信しているか否かを判定する(F1)。第1報知信号を受信している場合(F1:YES)、その第1報知信号を送信したサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図10の弱役用決定テーブルに決定する(F2)。その後、F3に移行する。また、第1報知信号を受信していない場合(F1:NO)、F3に移行する。
【0115】
F3において、サーバ装置4から第2報知信号を受信しているか否かを判定する(F3)。第2報知信号を受信している場合(F3:YES)、その第2報知信号を送信しサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図9の強役用決定テーブルに決定する(F4)。その後、F5に移行する。また、第2報知信号を受信していない場合(F3:NO)、F5に移行する。
【0116】
F5においては、第1報知信号及び第2報知信号を送信していないサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図8の通常役用決定テーブルに決定し(F5)、本ルーチンを終了する。
【0117】
このように、店舗グループのペイアウト率が所定ペイアウト率より大きい又は小さい場合に送信される報知信号に応じて、成立可能なポーカー役を変更するようになっている。これにより、ペイアウト率が所定ペイアウト率よりも小さい店舗グループにあるゲーム機1が、ペイアウト率が所定ペイアウト率より大きい店舗グループにあるゲーム機1に勝利する確率が高くなり、前者の店舗グループにおけるメダルの払出枚数を後者の払出枚数よりも多くすることができる場合がある。従って、ペイアウト率が低い店舗グループのペイアウト率を上げ、ペイアウト率が高い店舗グループのペイアウト率を下げることができ、店舗グループ間のペイアウト率のバラツキを無くすことができる場合がある。
【0118】
図15のルーチンに戻り、対戦相手及びゲーム順序を決定する(E4)。具体的には、一定時間内にゲーム開始要求信号を送信してきた遊技者の中から3人の対戦相手を抽選で決定し、計4人をゲーム参加者と決定する。そして、決定した4人からランダムにカード交換を行う順序を決定する。なお、一定時間内にゲーム開始要求信号を受信しなかった場合は、自動プログラムなどによりコンピュータを対戦相手として決定するようにしてもよい。
【0119】
次に、ゲームに参加する全遊技者からカード配布要求信号を受信したか否かを判定する(E5)。受信していない場合(E5:NO)、受信するまで待機する。受信した場合(E5:YES)、E3で選択したテーブルに基づいて各ゲーム機1に送信する配布カードデータを決定する(E6)。具体的には、カード配布要求信号を受信すると、乱数を発生させ、図8〜図10のテーブルから各ゲーム機で成立可能なポーカー役が決定される。
【0120】
次に、E4で決定したゲーム順序に従って、サーバ装置4にオーダー信号を送信する(E7)。このオーダー信号は、サーバ装置4からホールコンピュータ2を介してゲーム機1に送信される。次に、カード交換要求信号を受信したか否かを判定する(E8)。受信していない場合(E8:NO)、受信するまで待機する。受信した場合(E8:YES)、交換カードデータを決定し、ホールコンピュータ2に送信する(E9)。この交換カードデータは、上記の配布カードデータを決定すると同時に決定される。具体的には、図8〜図10のテーブルに基づいて、成立可能なポーカー役が決定されると、それを可能とするように、数パターンの配布カードデータ及び交換カードデータが決定される。そして、カード交換要求信号を受信すると、乱数を発生させて数パターンの交換カードデータの中から決定される。
【0121】
上記の例を用いると、強役決定テーブルが選択された場合、「ハートA」、「スペードA」、「クラブA」、「Joker」、「ハート2」のカードが配布された遊技者が、「ハート2」のカードを交換しようとすれば、高い確率で「ダイヤ2」が新たに配布されるようにする。これにより、「ファイブカード」のポーカー役を高い確率で成立させることができるようになる。また、弱役決定テーブルが選択された場合、「ハート4」、「クラブ9」、「ダイヤ2」、「ハート10」、「スペードK」のカードが配布された遊技者がどのカードを交換しようとしても、「ファイブカード」のポーカー役より弱い役が成立するようなカードが新たに配布されるようにする。
【0122】
このように、ペイアウト率の低い店舗グループの遊技者がゲームに勝利することで、その店舗グループのペイアウト率を高くすると共に、ペイアウト率の高い店舗グループのペイアウト率を低くすることができる。これにより、各店舗グループのペイアウト率を略均等とすることができたり、ペイアウト率が予め設定した所定ペイアウト率に近づけたりすることができる。
【0123】
なお、各店舗グループのペイアウト率を調整するためには、上記のように強いポーカー役が成立しやすいようにするだけでなく、例えば、図17に示すように、メッセージウィンドウ65に勝利を導くようなメッセージ、例えば、手持ちカードが一番強いことを報知するようなメッセージや、手持ちカードの中で交換すべきカードを報知するようなメッセージを表示してもよい。また、「Joker」のようなワイルドカードを複数枚配布するようにしたりしてもよい。
【0124】
次に、BET信号又はFALL信号を受信したか否かを判定する(E10)。BET信号又はFALL信号を受信していない場合(E10:NO)、受信するまで待機する。BET信号又はFALL信号を受信した場合(E10:YES)、図7のテーブルに基づいて成立するポーカー役を決定する(E11)。決定したポーカー役はメモリ等に一時的に格納される。次に、E7においてオーダー信号を送信した以外のゲーム機1に対して、対戦相手データを送信する(E12)。対戦相手データを受信したゲーム機1は、該当する対戦相手の手持ちカードの上にBET/FALLEDタグ64を表示する。
【0125】
そして、ゲームに参加する4人の全遊技者がカードの交換等の操作を完了したかを判定する(E13)。完了していない場合(E13:NO)、E7に戻り、次のゲーム順序に該当するゲーム機1にオーダー信号を送信する。全遊技者が操作を完了した場合(E13:YES)、各遊技者が成立させたポーカー役からゲーム勝利者を決定する(E14)。そして、ゲーム結果データを作成し、ホールコンピュータ2に送信する(E15)。
【0126】
なお、本実施形態のゲームシステムは、図1に示すように、サーバ装置4を備えているが、ゲームシステム100を、図18に示すように、ゲーム機1と、ホールコンピュータ2と、センターサーバ5とから構成するようにしてもよい。そして、ホールコンピュータ2において、ペイアウト率又は差枚数を演算し、基準となる所定値と比較した結果に応じてセンターサーバ5に上述の報知信号を送信するようにしてもよい。これにより、本実施の形態では店舗グループ毎にプレイデータを決定していたのに対し、図18のように構成することで、店舗毎にプレイデータを決定することができる。
【0127】
また、本実施の形態では、演算した店舗グループのペイアウト率が基準ペイアウト率と対比して、上限値を超えたり下限値を下回ったりした場合に報知信号を送信する構成となっているが、基準ペイアウト率を複数設定するようにしてもよい。この場合、報知信号の種類を複数に区切ることができる。これにより、本実施の形態では、強役、弱役、通常役の3パターンのみであったプレイデータを複数パターンのデータを決定できるようになる。従って、ゲームの難易度、即ち、ゲームにおける遊技者の有利度合いをより細かく設定できるため、ペイアウト率の微調整が可能になる場合がある。
【0128】
さらに、上記したように、ペイアウト率に応じて報知信号を送信する以外に、メダルの差枚数を演算し、基準値と比較して報知信号を送信するようにしてもよい。そして、演算した差枚数が予め設定された基準の差枚数と対比して、基準値を超えた場合にセンターサーバ5に報知信号を送信する。これにより、ペイアウト率の場合と同様に、差枚数が基準値を超えると報知することで、ゲームの難易度が変更され、それによって、各ゲーム機又は各店舗、各店舗グループにおける差枚数を調整することができるようになる。
【0129】
以上、説明したように、本実施の形態は、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置され、ゲームデータ(例えば、プレイデータ、配布カードデータ、交換カードデータ)に基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置(例えば、サーバ装置4)において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値(例えば、メダルの投入枚数)の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値(例えば、基準ペイアウト率)より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)とを備えている。
【0130】
本発明によると、演算したペイアウト率が予め設定された所定値を超えたり下回ったりした場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることでペイアウト率を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、ペイアウト率が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることでペイアウト率を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、ペイアウト率をゲーム管理者が設定する所望のペイアウト率に簡単に調整することができる場合がある。
【0131】
また、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置され、ゲームデータ(例えば、プレイデータ、配布カードデータ、交換カードデータ)に基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置(例えば、サーバ装置4)において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、差枚数演算部で演算した差枚数が所定値を超えた場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)とを備えている。
【0132】
この構成によると、演算した差枚数が予め設定された所定値を超えた場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることで差枚数を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、差枚数が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることで差枚数を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、差枚数をゲーム管理者が設定する所望の差枚数に簡単に調整することができる場合がある。
【0133】
また、本実施の形態は、上記のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)であって、報知信号を受信する報知信号受信部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)と、報知信号を受信すると、を送信したサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51、テーブル決定処理ルーチン)と、ゲームデータをサーバ装置に送信するゲームデータ送信部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)とを備えていることを特徴とする。
【0134】
本発明によると、サーバ装置において演算されたペイアウト率や差枚数が所定値を超えたりすると送信される報知信号をサーバ装置から受信するとゲームの難易度を変更するようになっている。従って、センターサーバ装置において各ゲーム機のペイアウト率や差枚数等を管理する必要がなくなる。これにより、多数サーバ装置が接続された場合であってもセンターサーバ装置における処理動作が遅くなったり、処理動作を早くするためにセンターサーバ装置の性能を向上させることでコストが上がったりすることを低減できる場合がある。
【0135】
また、本実施の形態はは、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置される複数のゲーム機(例えば、ゲーム機1)からなる第1のゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置(例えば、サーバ装置4)と、少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置(例えば、サーバ装置4)と、第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)とから構成され、ゲーム機は、夫々通信回線を通じて第1又は第2のサーバ装置を介してセンターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、センターサーバ装置は、各々のゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、センターサーバ装置内の記憶装置(例えば、情報処理装置51の記憶部)に記憶される一つのゲームプログラム(例えば、センターサーバ側管理処理ルーチン)を実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と第1及び第2のサーバ装置を介してゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部(例えば、情報処理装置51の演算部)によって実行するゲームシステムであって、第1及び第2のサーバ装置は、第1又は第2のゲーム機群ごとの、使用された遊技媒体数(例えば、メダルの投入枚数)に対して、払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部(例えば、サーバ装置4の上方処理装置41)と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の上方処理装置41)とを有しており、センターサーバ装置は、報知信号を受信する報知信号受信部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、報知信号を受信すると、を送信した第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)とを有していることを特徴とする。
【0136】
この構成によると、ゲーム結果と共に有価価値のトレーディング処理を実行するゲームプログラムを実行するゲームデータを、第1又は第2のサーバ装置から送信される報知信号に応じて生成することで、ゲーム機群のペイアウト率を調整できる場合がある。これにより、例えば、ある複数の店舗Aに設置される第1のゲーム機群と、別の店舗Bに設置される第2のゲーム機群との間でのペイアウト率を調整できることで、店舗A及びBにおけるペイアウト率を調整することができるため、店舗間における稼働率に対する収益のバランスを保つことが出来得る。つまり、あるネットワークゲームが前述した店舗AとBに設置されており、各々の店舗の経営者が異なると想定された場合、その店舗内に訪れてゲームを行う遊技者の上手さに店舗間で差がでると、その収益バランスが崩れてしまう。
【0137】
より具体的には、ある店舗グループでゲームを行う遊技者達ばかりがゲームに勝って、他の店舗グループでゲームを行う遊技者達が負けるケースが多くなると、負ける遊技者が集まる店舗グループAのゲーム機には沢山の有価価値が新たに投入されるが、勝る遊技者が集まる店舗グループBのゲーム機には新たに有価価値が投入されることなく、負けた遊技者のゲーム機からトレーディングされた有価価値を消費してゲームが続行されることになってしまうのである。この結果、店舗グループAの経営者はゲーム機の稼働率が良いにも関わらず、店舗グループBの経営者に比べて利益が少なくなってしなうことになり得る。
【0138】
そして、本発明によれば、例えば、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも小さい場合、第1のゲーム機群において、多くの有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を大きくすることができる。これにより、第1のゲーム機群のペイアウト率を所定値に近づけることができる場合がある。
【0139】
本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。即ち、本実施の形態では、ゲーム機におい実行されるゲームをポーカー役として説明したが、これに限定されることはない。例えば、ポーカー以外で花札のようなカードゲームであってもよいし、麻雀ゲームであってもよい。例えば、麻雀ゲームの場合、他の遊技者よりも少ない手数で高配当の役(例えば、役満)を揃える事ができるように配牌を決定するようにしてもよい。また、払出率が所定値を超えたりした場合に、特別なアイテム、例えば、相手の手持ちカードを見ることができたり、獲得するメダルが通常の2倍、3倍の枚数を獲得できたりするようなアイテムを提供するようにしてもよい。
【0140】
また、本実施の形態におけるゲーム機1は、カード専用機であるが、上記の麻雀をプレイするゲーム機であってもよいし、競馬ゲームや双六ゲームなど他のゲーム機と対戦できるゲームであればよい。
【0141】
さらに、ゲームの難易度を変更するための図8〜図10に示す成立役決定テーブルは、高い確率で強いポーカー役や弱いポーカー役等が成立するようにしているが、必ず強いポーカー役や弱いポーカー役等が成立するようにしてもよい。
【0142】
また、本実施の形態のポーカーゲームの場合、全遊技者が強いポーカー役が成立するようにし、ペイアウト率が所定値より小さい店舗グループのゲーム機1が、強いポーカー役の中で一番強いポーカー役が成立するようにしてもよい。明らかに弱いポーカー役が成立するようにしても、その遊技者は、フォールする場合がある。その場合、ペイアウト率が一番低い店舗グループのゲーム機1が強いポーカー役が成立するようにしても、全員がフォールすると、メダルを獲得できず、ペイアウト率も変動しなくなる。このため、全遊技者が強いポーカー役が成立するようにすることで、全遊技者がBETするようになり、ゲームの勝利者が確実に多くのメダルを獲得できるようにできる場合がある。
【0143】
また、ペイアウト率が低い店舗グループにおいて、弱いポーカー役が続いてしまうと、その店舗グループの各店舗の集客力が落ちてしまうおそれがあるが、上記のように、ゲーム開始時に負けることが決定している遊技者に対しても、強いポーカー役が成立するようにすることで、ゲーム結果に期待を持たせることができる場合がある。これにより、各店舗の集客力を高めることができる場合がある。
【0144】
また、本実施の形態において、各店舗3が備える、遊技者にメダルを貸し出すメダル貸出機とセンターサーバ5やサーバ装置4とをデータ通信可能に接続し、店舗3でメダル貸出機が払い出したメダル枚数を把握できるようにしてもよい。この場合、ある店舗において、全ゲーム機の投入枚数と払出枚数との合計(使用枚数)は、メダル貸出機が払い出したメダル枚数(貸出枚数)とが同数であるか否かを把握できるようになる。例えば、他の店舗のメダルが持ち込まれてゲームがプレイされた場合などを把握でき、より正確なペイアウト率や店舗の収益を管理することが出来る場合がある。
【0145】
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の趣旨と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】ゲームシステムの概略構成を示す説明図である。
【図2】ゲーム機の斜視図である。
【図3】ゲーム制御回路のブロック図である。
【図4】ゲーム機におけるゲーム画面の説明図である。
【図5】メダル数管理テーブルの説明図である。
【図6】メダル数管理テーブルの説明図である。
【図7】ポーカー役決定テーブルの説明図である。
【図8】成立役決定テーブルの説明図である。
【図9】成立役決定テーブルの説明図である。
【図10】成立役決定テーブルの説明図である。
【図11】ゲーム機側管理ルーチンのフローチャートである。
【図12】ポーカーゲーム動作ルーチンのフローチャートである。
【図13】ホール側管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図14】ペイアウト率管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図15】センターサーバ側管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図16】テーブル決定処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】ゲーム機におけるゲーム画面の変形例の説明図である。
【図18】ゲームシステムの概略構成の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0147】
1 ゲーム機
2 ホールコンピュータ
3 店舗
4 サーバ装置
5 センターサーバ
21・41・51 情報処理装置
22 記憶装置
42・52 大容量記憶装置
100 ゲームシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーム機からなるゲーム機群毎におけるメダル等の有価価値のペイアウト率等を調節することができるサーバ装置、センターサーバ装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、メダルを用いたネット対戦ゲームが知られている(例えば、特許文献1)。このネット対戦ゲームは、店舗間を通信回線で接続し、距離的に離間する遊技者同士が所定のメダル数を遊技機に投入することにより遊技を行い、その遊技結果(ゲームの勝敗結果等)に応じたメダルの払い出しを行うものである。このゲームにおいて、獲得等したメダルをストックしたい場合には、ストックするメダル数を、通信回線を介してストアーサーバに送信し、メダル数を店舗間で共通の価値のクレジット数に変換して記憶する。
【0003】
【特許文献1】特開2001−232054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、メダルゲームを提供する店舗の経営者は、複数の店舗を1つの店舗グループとして管理している場合がある。このグループの収益は店舗グループの各店舗に集まる遊技者のゲームの技量及びメダル払出量(ペイアウト率:メダル投入枚数に対する払出枚数)によって左右される。具体的には、少ないメダル投入枚数で多くのメダルを獲得できるような技量の高い遊技者が集まる店舗は、メダル払出量が大きく、その店舗の収益は減少する。また、多くのメダルを投入してもあまりメダルを獲得できないような技量の低い遊技者が集まる店舗は、メダル払出量が小さく、その店舗の収益は増加する。
【0005】
このため、ネット対戦ゲームにおいて、例えば、ある店舗グループの店舗には技量の高い遊技者が集まり、別の店舗グループの店舗には技量の低い遊技者が集まった場合、技量の低い遊技者が集まった店舗グループの収益は、技量の高い遊技者が集まった店舗グループの収益よりも少なくなる。従って、特許文献1のように、店舗間でメダルの価値を共通にすることができる場合であっても、集まる遊技者の技量によってメダルの払出量が異なる店舗グループ間に収益のバラツキが生じてしまう。
【0006】
これを解消するため、店舗グループの各店舗毎にメダル払出量を調節することが考えられるが、例えば、ある日は技量の高い遊技者が集まったり、別の日は技量の低い遊技者が集まったりと、その日毎に頻繁に調節しなければならない場合がある。また、メダルの払出量を調節して、収益を他の店舗グループの各店舗に合わせようとしても、他の店舗グループが設定を変更すれば再度変更する必要が生じ、結果的にその繰り返しになってしまい店舗経営者にとっては面倒な作業が頻発するという問題が発生する可能性がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ネットワークゲームを行っている複数の店舗が集まった店舗グループのメダルのペイアウト率を簡単に調整することができるサーバ装置、センターサーバ装置及びゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
上記目的を達成するために、第1発明は、少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明によると、演算したペイアウト率が予め設定された所定値を超えたり下回ったりした場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。
【0010】
ここで、ゲームの難易度とは遊技者がゲームを有利にプレイできるかの度合いであり、例えば、勝敗を決めるゲームの場合、遊技者が勝利しやすくするか否かの度合いである。そして、ゲームの難易度を易しくすると、遊技者が有利にゲームをプレイできるようになるためゲーム機が払い出す有価価値が増加し、反対にゲームの難易度を難しくすると、ゲーム機が払い出す有価価値が減少するようになる。
【0011】
従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることでペイアウト率を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、ペイアウト率が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることでペイアウト率を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、ペイアウト率をゲーム管理者が設定する所望のペイアウト率に簡単に調整することができる場合がある。
【0012】
また、第2発明は、少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部と、枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部と、差枚数演算部で演算した差枚数が所定値を超えた場合にセンターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0013】
本発明によると、演算した差枚数が予め設定された所定値を超えた場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることで差枚数を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、差枚数が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることで差枚数を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、差枚数をゲーム管理者が設定する所望の差枚数に簡単に調整することができる場合がある。
【0014】
第3発明は、第1又は第2発明のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置であって、報知信号を受信する報知信号受信部と、報知信号を受信すると、を送信したサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、ゲームデータをサーバ装置に送信するゲームデータ送信部とを備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明によると、サーバ装置において演算されたペイアウト率や差枚数が所定値を超えたりすると送信される報知信号をサーバ装置から受信するとゲームの難易度を変更するようになっている。従って、センターサーバ装置において各ゲーム機のペイアウト率や差枚数等を管理する必要がなくなる。これにより、多数サーバ装置が接続された場合であってもセンターサーバ装置における処理動作が遅くなったり、処理動作を早くするためにセンターサーバ装置の性能を向上させることでコストが上がったりすることを低減できる場合がある。
【0016】
また、第4発明は、少なくとも一つの店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第1のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置と、少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置と、第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置とから構成され、ゲーム機は、夫々通信回線を通じて第1又は第2のサーバ装置を介してセンターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、センターサーバ装置は、各々のゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、センターサーバ装置内の記憶装置に記憶される一つのゲームプログラムを実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と第1及び第2のサーバ装置を介してゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部によって実行するゲームシステムであって、第1及び第2のサーバ装置は、第1又は第2のゲーム機群ごとの、使用された遊技媒体数に対して、払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部とを有しており、センターサーバ装置は、報知信号を受信する報知信号受信部と、報知信号を受信すると、を送信した第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部とを有していることを特徴とする。
【0017】
この構成によると、ゲーム結果と共に有価価値のトレーディング処理を実行するゲームプログラムを実行するゲームデータを、第1又は第2のサーバ装置から送信される報知信号に応じて生成することで、ゲーム機群のペイアウト率を調整できる場合がある。これにより、例えば、複数の店舗が集まって構成された店舗グループAに設置される第1のゲーム機群と、同様に店舗が集まって構成された店舗グループBに設置される第2のゲーム機群との間でのペイアウト率を調整できることで、店舗グループA及びBにおけるペイアウト率を調整することができるため、店舗グループ間における稼働率に対する収益のバランスを保つことができる。つまり、あるネットワークゲームが前述した店舗グループAとBに設置されており、各々の店舗グループの経営者が異なると想定された場合、その店舗グループ内に訪れてゲームを行う遊技者の上手さに店舗グループ間で差がでると、その収益バランスが崩れてしまう。
【0018】
より具体的には、ある店舗グループでゲームを行う遊技者達ばかりがゲームに勝って、他の店舗グループでゲームを行う遊技者達が負けるケースが多くなると、負ける遊技者が集まる店舗グループAのゲーム機には沢山の有価価値が新たに投入されるが、勝る遊技者が集まる店舗グループBのゲーム機には新たに有価価値が投入されることなく、負けた遊技者のゲーム機からトレーディングされた有価価値を消費してゲームが続行されることになってしまうのである。この結果、店舗グループAの経営者はゲーム機の稼働率が良いにも関わらず、店舗グループBの経営者に比べて利益が少なくなってしなうことになり得る。
【0019】
そして、本発明によれば、例えば、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも小さい場合、第1のゲーム機群において、多くの有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を大きくすることができる。これにより、第1のゲーム機群のペイアウト率を所定値に近づけることができる場合がある。また、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも大きい場合、第1のゲーム機群において、少ない有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を小さくすることができる。
【0020】
なお、上述するトレーディング処理とは、例えば、対戦ゲームの場合には、勝った遊技者が、負けた対戦相手の遊技者が所持又はゲーム機に予め投入された有価価値(例えば、メダルなどの遊技媒体数)から所定の有価価値をデータ転送することで、100クレジットの有価価値を負けた遊技者が減算されると、勝った遊技者は100クレジット又は当該クレジット数から所定のクレジット数を減算されたクレジット数としての有価価値が加算される処理を実行するものである。
【0021】
また、第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも大きい場合、第1のゲーム機群において、有価価値があまり払い出されないようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を小さくすることができる。
【0022】
また、上記第1発明から第4発明における有価価値は、全店舗共通に設定された有価価値や店舗毎に設定された有価価値の両方を含んでいる。全店舗共通の有価価値とは、例えば、ゲーム機にメダルが使用される場合、メダル1枚当たりの金額がどの店舗においても同じ(例えば、1000円で100枚のメダルと交換等)に設定された有価価値を言う。また、店舗毎の有価価値とは、店舗毎に定められたメダル1枚当たりの交換金額であって、店舗毎にメダル1枚当たりの金額が異なっていても良いし、同じ交換金額(同じ交換レート)であっても良い。なお、有価価値が店舗毎に設定されている場合は、ゲーム機、センターサーバやサーバ装置の何れかに交換レートの調整プログラムを格納し、当該調整プログラムをコンピュータに実行させるとともに、交換レータデータに基づいて、全店舗共通の有価価値となるように調整することが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
本実施形態にかかるゲームシステム100は、図1に示すように、データ通信により連動しながらゲームを実行する複数のゲーム機1及びゲーム機1を管理・制御するホールコンピュータ2を備えた複数の店舗3を1つの店舗グループとして管理するサーバ装置4と、複数のサーバ装置4とデータ通信するセンターサーバ5とを有している。尚、ゲーム機1は、コインやメダル、遊技球等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値(有価価値)の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いてゲームを行うものであるが、以下の説明においては、メダルを用いるものとして説明する。
【0025】
なお、本実施の形態では、メダルの有価価値は、各店舗3においてメダル1枚当たりの金額が同じ(例えば、1000円で100枚のメダルと交換等)で、ゲーム単価(1ゲームに要するメダル数)が同じである場合について説明している。しかしながら、このように全ての店舗において、単位金額当たりの交換メダル数が一定の交換レートで交換される方式に限らず、後述する有価価値変換プログラムや有価価値変換テーブル等によって構成される店舗間有価価値調整手段に基づいて、適宜に調整を行うことによって、メダルの有価価値が店舗毎に設定されているものにも適用することが可能である。なお、この場合、本発明のペイアウト率演算手段に前記店舗間有価価値調整手段の店舗間有価価値調整機能を担わせることになる。
【0026】
例えば、ある店舗では1000円で100枚のメダルと交換でき、別の店舗では1000円で200枚のメダルと交換できるように設定されていてもよい。また、ある店舗では3枚で1ゲームをプレイでき、別のゲームでは5枚で1ゲームをプレイできるようにしてもよい。このような場合、ゲームシステム100の何れかの装置にメダル交換率を調整する機能(有価価値変換プログラムや有価価値変換テーブル等)を備え、全店舗におけるメダルの有価価値が統一されるようにした後、後述のペイアウト率を算出するように構成する。この構成とすることで、店舗3毎の有価価値の違いによるペイアウト率のバラツキを無くすことができる。また、店舗3が外国にある場合にも同様に、国別の為替レート等を考慮してメダルの有価価値を均等にするようにメダル交換率を調整する機能を備えるように構成する。
【0027】
店舗3は、図1に示すように、4台のゲーム機1と、ホールコンピュータ2とを備えている。これらのゲーム機1は、無線や有線によるLAN(Local Area Network)によりデータ通信可能にされている。また、ホールコンピュータ2は、モニターやキーボード、通信装置、記憶装置等を備えており、店舗3内のゲーム機1等の各種機器を、LANを介して管理及び設定することが可能になっている。さらに、ホールコンピュータ2は、無線や有線によるインターネット等のデータ通信網10Aを介してサーバ装置4に対してデータを送受信可能にされている。
【0028】
尚、本実施形態におけるゲーム機1は、ゲーム専用に構成されているが、これに限定されるものではなく、遊技者がデータ通信網5にアクセス可能な端末装置であればよく、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、モバイルパーソナルコンピュータを含むパーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等、各種の端末装置を含む構成としてもよい。
【0029】
また、本実施形態においては、4台のゲーム機1が同一店舗3内に備えられた場合について説明しているが、4台に限らず、2台以上の複数台であってもよい。また、ゲーム機1とホールコンピュータ2とは、LANを介して通信するようになっているが、複数のゲーム機1とホールコンピュータ2とが一体になるような構成であってもよい。
【0030】
(ゲーム機1:機械的構成)
上記のゲーム機1は、同一店舗3内において他のゲーム機1に対してデータ通信可能にされていると共に、ホールコンピュータ2、サーバ装置4及びセンターサーバ5を介して他のゲーム機1に対してデータ通信可能にされている。これにより、ゲーム機1は、同一及び他の店舗3のゲーム機1間でデータ通信により連動しながらネットワークによる対戦ゲームを実行することが可能になっている。本実施の形態におけるゲーム機1は、他のゲーム機1でプレイする遊技者とポーカーゲームをプレイする対戦型ゲーム機として説明する。
【0031】
各ゲーム機1は、図2に示すように、遊技者を着席させる椅子14が前方に設けられている。そして椅子14側である前側に配置された操作パネル装置11と、操作パネル装置11の後側に配置された表示装置12と、操作パネル装置11及び表示装置12を支持する支持台13とを有している。
【0032】
上記の操作パネル装置11は、操作面11aが水平に設定されている。操作面11aには、左右方向の右端側(紙面奥側)に配置されたメダル投入口16が設けられている。メダル投入口16は、ゲームを行うためのメダルを投入可能とするように形成されている。メダル投入口16は、図3のメダル選別装置16aに連絡されており、メダル選別装置16aは、メダルを検知して投入枚数(使用数)を計数可能にしている。また、操作面11aの左右方向の左端側、即ち、メダル投入口16と反対側には、払出ボタン15が設けられている。ゲーム結果に応じて払い出されるメダルはゲーム機1に格納(クレジット)されるようになっており、払出ボタン15を操作することで、図示しない返却口からメダルが払い出されるようになっている。なお、ゲーム機1にクレジットされているメダルは、次ゲームにおいて使用できるようになっている。払出ボタン15とメダル投入口16との間には、各種の操作ボタン類や演出ランプ17等が配置されており、演出ランプ17は、ゲームの結果や内容に応じて、点灯及び消灯するようになっている。
【0033】
上記のように構成された操作パネル装置11の後側には、表示装置12が配置されている。表示装置12は、椅子14に着席した遊技者から目視され易いように、前端部が操作パネル装置11の高さ位置に設定されていると共に、前端部から後端部に向かって上方に傾斜されている。表示装置12は、ゲームに関係する画像等を表示する液晶表示装置19と、液晶表示装置19の表面に設けられたタッチパネル19aと、液晶表示装置19及びタッチパネル19aを支持する支持枠体18とを有している。タッチパネル19aは、透過性を有した材質で形成されており、液晶表示装置19の表示画面を遊技者に目視させながら、表示画面の所定位置を指で押さえたときの接触位置を操作信号として取り込むことを可能にしている。また、支持枠体18の両側には、透音孔18aが形成されている。透音孔18aの背面側には、図3のスピーカ39が設けられている。スピーカ39は、ゲーム時の効果音等の演出に使用される。
【0034】
(ゲーム機1:電気的構成)
上記のゲーム機1は、図3に示すように、ゲーム制御回路30により動作が制御されている。ゲーム制御回路30は、図11や図12のゲーム機側管理ルーチン等の各種プログラムを実行し、ポーカーゲームやメダルの払い出しをする演算部31と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部32とを有している。
【0035】
演算部31は、後述のゲーム機側管理ルーチン等を実行し、ゲーム用のデモ画面を液晶表示装置19に画面表示させたり、後述のプレイデータを受信すると共に、ゲームを開始・実行させたり、ゲーム結果に応じてメダルを払い出したり、後述の入力データや投入されたメダル枚数をホールコンピュータ2に送信したりすることを可能にしている。なお、ゲーム機1がホールコンピュータ2にデータ等を送信する際に、ゲーム機を特定するコード情報(以下、ゲーム機コードと言う)も送信するようになっている。これにより、ホールコンピュータ2は、そのコード情報により、どのゲーム機1がデータを送信したかを把握することができる。
【0036】
記憶部32は、ポーカーゲームのアプリケーションプログラム、及び、ゲーム機側管理ルーチン等の制御プログラムを書換え不能に記憶している。尚、ゲーム機1は、アプリケーションプログラムを書き換え可能に記憶し、ポーカーゲームをプレイできるだけでなく、例えば、サーバ装置4やセンターサーバ5から複数のゲームから好きなゲームのアプリケーションプログラムをダウンロードしてプレイできるようにしてもよい。また、制御プログラムについても、書換え可能にされていてもよい。また、記憶部32は、クレジットされているメダル枚数を、ゲーム結果等に応じて増減できるように、書き換え可能に記憶している。
【0037】
なお、ゲーム機1は、記憶部32のアプリケーションプログラムを実行することで、ポーカーゲームが起動・実行するようになっているが、ポーカーゲームは、ホールコンピュータ2及びサーバ装置4を介してセンターサーバ5から送信されるプレイデータ及びゲーム機1からセンターサーバ5に送信する入力データに基づいて進行するようになっている。詳しくは後述するが、本実施の形態では、センターサーバ5において、どの種類のカードを各遊技者に配布するかを決定したり、どの遊技者が勝利したか等のゲーム結果を決定したりするようになっている。即ち、ゲーム機1でプレイするポーカーゲームは、実際にはセンターサーバ5において実行されている。
【0038】
プレイデータとは、配布するカードを決定する配布カードデータや、後述のカード交換において配布する新たなカードを決定する交換カードデータ、成立したポーカー役や勝利した遊技者に関する情報を有するゲーム結果データ等を含んでいる。ゲーム機1は、このプレイデータに基づいて、画像ROMに格納されたドットデータからカード等の画像データを生成し液晶表示装置19の所定の位置に画像を表示させるようになっている。また、入力データは、ゲーム中に後述のBETボタン68等が操作されると送信されるカード配布要求信号、カード交換要求信号、BET信号やFALL信号等である。
【0039】
なお、かかるプレイデータや入力データ以外にも、ゲーム関連情報もゲーム機1とセンターサーバ5との間で送受信される。ゲーム関連情報とは、各遊技者のゲーム点数や個人戦績等に関するデータ情報である。
【0040】
また、ゲーム制御回路30は、演出ランプ17を駆動するLED駆動部33と、ゲーム時等における音を制御する音源IC34と、音源IC34の音声信号を増幅してスピーカ39から出音させるパワーアンプ35と、液晶表示装置19を制御する画像制御部36とを有している。画像制御部36は、図示しない画像制御ICや画像制御ワークRAM、画像ROM、ビデオRAMを備えている。画像制御ICは、演算部31で設定されたパラメータに基づいて画像制御プログラムに従って液晶表示装置19での表示内容を決定する。画像制御ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御ICで実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROMは、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAMは、画像制御ICで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0041】
さらに、ゲーム制御回路30は、入力部37と通信部38とを有している。入力部37は、メダル選別装置16aとタッチパネル19aと払出ボタン15に接続されており、これら各部からの信号を取り込んで情報処理に適した信号に変換するようになっている。また、通信部38は、上述のホールコンピュータ2に接続されており、ホールコンピュータ2との間で上記したプレイデータや入力データ等の各種データを送受信可能にしている。
【0042】
なお、本実施の形態のゲーム機1は、アプリケーションプログラムが予め記憶部32に記憶されているものとしているが、上述したようにセンターサーバ5等からアプリケーションプログラムをダウンロードするようにしてもよいし、CD(Compact Disk)などからインストールするようにしてもよい。また、ゲーム機1は、アプリケーションプログラムを起動・実行することで、センターサーバ5から送信されるプレイデータに基づいてゲーム画面や配布カードなどの画像データがゲーム機1側で生成され、ゲームが進行されるようになっているが、ゲーム機1において、所謂「ブラウザゲーム」を実行するようにしてもよい。ブラウザゲームとは、例えば、WEBブラウザによりセンターサーバ5にアクセスし、センターサーバ5で実行されるプログラムに基づいてWEBブラウザ上でプレイするゲームである。即ち、センターサーバ5において、ゲーム機1に表示させるカードやゲーム画面等の画像データが生成される。この場合、ゲーム機1に各ゲームを実行するアプリケーションプログラムをインストールする必要がなく、WEBブラウザでセンターサーバ5にアクセスすればゲームを実行することができるため、ゲーム機1でプレイできるゲーム数が制限されることなく様々なゲームをプレイできる場合がある。
【0043】
(ゲーム機1:ポーカーゲーム)
上記のように構成されるゲーム機1においては、ポーカーゲームが実行される。本実施の形態におけるポーカーゲームは、他のゲーム機1でプレイする3人の対戦相手と合計4人で行うものとして説明する。なお、対戦相手は、同一店舗のゲーム機1でプレイする遊技者であってもよい。また、ゲームの対戦人数は、ポーカーゲームを行える人数であれば何人でもよく、一定時間内に対戦人数が揃わないときは、センターサーバ5のコンピュータが対戦相手となってもよい。
【0044】
まず、ポーカーゲームをプレイするゲーム画面について説明する。ゲーム機1の液晶表示装置19には、普段はデモ画面(図示せず)が表示される。このデモ画面には、ポーカーゲームのデモプレイを表示するようにしてもよいし、ゲーム機1の操作方法や店舗に関する情報を表示するようにしてもよい。そして、遊技者がゲームを開始することで、ゲーム機1の液晶表示装置19には、図4に示すような、ゲーム画面60が表示される。なお、本実施の形態のゲーム機1は、メダル投入口16から3枚以上のメダルが投入され、ゲーム機1に3枚以上のメダルがクレジットされることでゲームが開始され、クレジットされたメダルが3枚以下となったり、払出ボタン15が操作されたりした場合にゲームが終了するものとする。
【0045】
ゲーム画面60には、プレイ領域60Aと、操作領域60Bとが形成される。プレイ領域60Aには、各遊技者に配布された複数のカード61が表示される。具体的には、ゲーム開始時においては、プレイ領域60Aにはカード61が表示されておらず、4人のゲーム参加者全員が操作領域60BのDRAW/CHANGEボタン67を操作することで、各遊技者に夫々5枚ずつのカード61が配られるようになっている。そして、自分に配られたカード(以下、手持ちカードと言う)は、カードの種類が認識できる状態でプレイ領域60Aの下部に表示される。また、3人の対戦相手のカードは、カードの種類が認識できない状態で、プレイ領域60Aの両側部及び上部に表示される。なお、本実施の形態のポーカーゲームにおいて使用されるカードは、一般的な一組のトランプカードであり、カードの種類とは、「ハート」のA(エース)〜K(キング)、「クラブ」のA〜K、「スペード」のA〜K、「ダイヤ」のA〜K及び「Joker(ジョーカー)」である。
【0046】
上記したように、液晶表示装置19にはタッチパネル19aが設けられており、表示された自分の各カード61は、カード上の画面を押圧することで選択できるようになっている。選択(以下、ホールドと言う)されたカードは、そのカード61に重なるようにHOLDタブ62が表示される。また、HOLDタブ62が表示されたカードを再度押圧すると、HOLDタブ62が非表示になり、ホールドが解除される。
【0047】
また、何れかの遊技者の手持ちカードの近傍には、黒三角形のディーラマーク63が表示される。ディーラマーク63は、どの遊技者からカードの交換等を行うかを示すマークであり、センターサーバ5において抽選で決定される。ゲームは、ゲーム画面60において、このディーラマーク63が表示された遊技者から順に時計回りに進行するものとする。
【0048】
さらに、各遊技者の手持ちカードの上方や重合する位置には、BET/FALLEDタグ64が、各遊技者がゲームに勝負したり、ゲームを降りた場合に表示される。ここで、ゲームに勝負するとは、自分の手持ちカードで対戦相手の手持ちカードと勝負することを言い、以下、BETすると言う。また、ゲームを降りるとは、対戦相手と勝負せず、現在のゲームを静観することを言い、以下、フォールすると言う。かかるBET/FALLEDタグ64は、後述のBETボタン68やFALLEDボタン69が操作させることで表示される。また、プレイ領域60Aの右下には、ゲーム機1にクレジットされているメダル枚数を示すクレジット数66が表示される。このクレジットされているメダルは、メダル投入口16からメダルを投入したり、ゲームに勝利したりすることで、枚数が増加し、ゲームに負けることで、枚数が減少する。
【0049】
また、プレイ領域60Aの中央には、ゲーム状況に応じてメッセージウィンドウ65が表示される。メッセージウィンドウ65には、例えば、ゲームの勝敗結果や獲得メダル枚数、遊技者のゲーム進行を手助けするメッセージ等が表示される。
【0050】
操作領域60Bには、DRAW/CHANGEボタン67、BETボタン68及びFALLEDボタン69が表示され、タッチパネル19aにより押圧操作可能となっている。DRAW/CHANGEボタン67は、ゲーム開始時にカードの配布を要求したり、ゲーム途中で手持ちカードの交換を要求したりするボタンである。カードの交換とは、手持ちカードのホールドされたカード以外のカードを新たなカードと交換することである。なお、上述したように、配布するカードや交換する新たなカードは、センターサーバ5において決定される。
【0051】
BETボタン68は、BETする場合に操作ボタンである。BETボタン68が操作されると、クレジットされているメダルから3枚のメダルがそのゲームに賭けられる。FALLEDボタン69は、フォールする場合に操作するボタンである。なお、ゲームに賭けた3枚のメダルは、そのゲームにおける勝者に回収される。即ち、ゲームの勝者は、一のゲームにおいて最大9枚のメダルを獲得することができる。また、フォールした場合は、メダルが減ることなく、次のゲームまで待機する。
【0052】
次に、上記のゲーム画面60においてプレイするポーカーゲームのゲーム方法について説明する。遊技者は、配られた5枚の手持ちカードを、カードの交換を行い所定のポーカー役に成立させ、その成立したポーカー役が対戦相手よりも強い役である場合に、他の遊技者がBETしている全メダルを獲得することができる。なお、遊技者が、成立したポーカー役が弱いと判断した場合は、フォールして、次ゲームまで待機することができる。成立するポーカー役やポーカー役の勝ち負けは、センターサーバ5で決定されるようになっており、それについては後述する。
【0053】
まず、液晶表示装置19にゲーム画面60が表示されると、ゲームに参加する全遊技者がDRAW/CHANGEボタン67を操作することで、各遊技者に5枚のカードが配布される。カードが配布され、自分の順番になると、即ち、自分の手持ちカードの近傍にディーラマーク63が表示されると、カードをホールドさせ、DRAW/CHANGEボタン67を操作する。これにより、ホールドされていないカードが新しいカードと交換される。なお、全カードがホールドされていない場合は、配布された5枚全てのカードが交換される。
【0054】
そして、カードの交換後、遊技者はBETボタン68又はFALLEDボタン69を操作して、BETするか、フォールするかの操作を行う。BETボタン68を操作した場合、ゲームに勝利すれば、対戦相手がゲームに賭けた全メダルを獲得することができる。また、FALLEDボタン69を操作した場合は、メダルを失うことなく、そのゲームが終了するまで待機する。なお、全遊技者がフォールした場合は次ゲームが開始される。
【0055】
また、対戦相手がBETボタン68又はFALLEDボタン69を操作した場合には、図4に示すように、随時BET/FALLEDタグ64が、該当する対戦相手の手持ちカードの上に表示されるようになる。
【0056】
ゲームに参加した全遊技者が上記操作を完了すると、どの遊技者が勝利したかなどのゲーム結果がメッセージウィンドウ65に表示される。そして、ゲームに勝利し、メダルが払い出される場合には、対戦相手がBETした全メダル枚数が払い出される。具体的には、プレイ領域60Aの右下に表示されるクレジットされるメダル枚数が増加する。また、ゲームに負けた場合は、クレジットされるメダル枚数から3枚のメダルが減算される。
【0057】
なお、ゲーム機1において投入されたメダル枚数や払い出しされたメダル枚数などはホールコンピュータ2やサーバ装置4で管理されるようになっている。また、ゲームに賭けるメダル枚数(BET数)は、上記のように3枚に限定することはなく、1枚であってもそれ以上であってもよいし、遊技者が自由にBET数を設定できるようにしてもよい。
【0058】
(ホールコンピュータ2)
ホールコンピュータ2は、上記の4台のゲーム機1とデータ通信可能に接続し、少なくとも、図13のホール側管理処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置21及び、ゲーム機1や店舗3等に関する情報等を記憶する記憶装置22とからなっている。情報処理装置21の演算部は、後述のホール側管理処理ルーチン等を実行し、センターサーバ5から送信されるプレイデータに基づいて、ゲーム機1を制御し、ゲーム機1において入力された入力データをセンターサーバ5に送信したり、各ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数や各ゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を管理して各ゲーム機1のペイアウト率を算出したり、各ゲーム機1のペイアウト率から店舗全体におけるメダルのペイアウト率を算出したり、各ゲーム機1のメダル投入枚数をサーバ装置4に送信したりすることを可能にしている。
【0059】
なお、ホールコンピュータ2は、サーバ装置4に送信するデータ等と共に、ホールコンピュータ2を特定するコード情報(以下、店舗コードと言う)も送信するようになっている。これにより、サーバ装置4は、その店舗コードにより、どの店舗のホールコンピュータ2がデータを送信したかを把握することができる。
【0060】
記憶装置22には、図5に示す、メダル数管理テーブルが格納される。メダル数管理テーブルは、ホールコンピュータ2に接続される4台の各ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数や、払い出されたメダルの払出枚数及び、各ゲーム機1におけるペイアウト率を管理するためのテーブルである。メダル数管理テーブルは、ゲーム機コード欄と、メダルの投入枚数欄と、メダルの払出枚数欄と、ペイアウト率欄とを有している。ゲーム機コード欄には、ホールコンピュータ2に接続されるゲーム機1を特定するコード情報が格納される。投入枚数欄には、各ゲーム機1において投入されたメダルの投入枚数が格納される。払出枚数欄には、各ゲーム機1において払い出されたメダルの払出枚数が格納される。ペイアウト率欄には、投入枚数及び払出枚数から算出されたペイアウト率が格納される。
【0061】
ここで、ペイアウト率は、投入されたメダルに対して何枚のメダルが払い出されるかを示す割合である。例えば、合計100枚のメダルが投入されたゲーム機が、合計150枚のメダルを払い出している場合、そのゲーム機のペイアウト率は150%となる。図5において、50枚のメダルが投入され、80枚のメダルを払い出しているゲーム機Aのペイアウト率は、160%となる。なお、メダルの投入枚数は、ゲーム機1から送信され、メダルの払出枚数は、サーバ装置4を介してセンターサーバ5から送信される。
【0062】
ホールコンピュータ2は、このメダル数管理テーブルを参照することで、各ゲーム機1のペイアウト率を把握できるため、各ゲーム機1でゲームを行う遊技者の技量などを把握できる場合がある。例えば、1ゲーム終了毎にゲーム機のペイアウト率を算出し、あるゲーム機のペイアウト率が高い状態が続いている場合、そのゲーム機の遊技者は、ゲームの技量が高いと判断でき、他の遊技者に対して、その技量の高い遊技者に挑戦するように呼びかけるなど、より白熱した対戦ゲームを行うことができる場合がある。
【0063】
また、このメダル数管理テーブルを参照することで、店舗のペイアウト率を算出することができるようになる。店舗のペイアウト率とは、店舗3内にある4台の全てのゲーム機に投入されたメダルの投入枚数に対する、全てのゲーム機が払い出したメダルの払出枚数の割合である。具体的には、図5において、ゲーム機A〜Dに投入された全メダルは258枚で、ゲーム機A〜Dが払い出した全メダルは390枚であり、ゲーム機A〜Dを有する店舗のペイアウト率は、約151%となる。この店舗のペイアウト率を算出することで、その店舗の収益を把握することができる。例えば、店舗3において、全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数が100枚に対してメダルの払出枚数が200枚で店舗のペイアウト率が200%である場合、その店舗はメダル100枚分の損失があることとなる。また、全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数が200枚に対して、メダルの払出枚数が100枚の場合、その店舗はメダル100枚分の利益があることとなる。
【0064】
なお、店舗のペイアウト率の算出を行うタイミングは、1ゲーム終了毎に算出してもよいし、「午前10時」、「午前11時」、「正午」のように1時間毎に算出するようにしてもよく、適宜変更可能である。
【0065】
(サーバ装置4)
サーバ装置4は、複数の店舗3が備えるホールコンピュータ2とデータ通信可能に接続されており、複数の店舗3を一つの店舗グループとして管理する。店舗グループとは、例えば、経営者が同じ店舗の集まりであってもよいし、都道府県毎の店舗の集まりであってもよい。サーバ装置4は、少なくとも、図14のペイアウト率管理処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置41と、ハードディスク装置等の大容量記憶装置42とを有している。
【0066】
情報処理装置41の演算部は、後述のペイアウト率管理処理ルーチン等を実行し、センターサーバ5から送信されたプレイデータ等をホールコンピュータ2に送信したり、ホールコンピュータ2から送信される入力データをセンターサーバ5に送信したり、各店舗にある各ゲーム機のメダルの投入枚数や払出枚数から店舗グループのペイアウト率を算出したり、算出したペイアウト率が後述の基準となるペイアウト率より大きいか又は小さいを判定したり、プレイデータを送受信したりすることを可能にしている。ここで、店舗グループのペイアウト率とは、サーバ装置4に接続されるホールコンピュータ2を有する全店舗にある全ゲーム機1に投入されたメダルの投入枚数に対する、全店舗の全ゲーム機が払い出したメダルの払出枚数の割合である。なお、サーバ装置4は、センターサーバ5に送信するデータと共に、サーバ装置4を特定するコード情報(以下、店舗グループコードと言う)を送信するようになっている。
【0067】
また、大容量記憶装置42には、図6に示す、メダル数管理テーブルが格納されている。メダル数管理テーブルは、ホールコンピュータ2から送信された各ゲーム機におけるメダルの投入枚数や払出枚数、ペイアウト率を管理するテーブルである。メダル数管理テーブルは、店舗コード欄と、ゲーム機コード欄と、投入枚数欄と、払出枚数欄と、ペイアウト率欄とを有している。店舗コード欄には、各ホールコンピュータ2、即ち、各店舗を特定するコード情報が格納される。ゲーム機コード欄には、ゲーム機1を特定するコード情報が格納される。投入枚数欄には、各ゲーム機1において投入されたメダルの投入枚数が格納される。払出枚数欄には、各ゲーム機1において払い出されたメダルの払出枚数が格納される。ペイアウト率欄には、投入枚数及び払出枚数から算出された各ゲーム機のペイアウト率が格納される。各ゲーム機のペイアウト率は、サーバ装置4が算出せず、上記で説明したホールコンピュータ2で算出されたものを受信してもよい。
【0068】
なお、図6のテーブルにおいて、ゲーム機A〜Dが店舗Aに属しているように、これら投入枚数欄、払出枚数欄及びペイアウト率欄はゲーム機1が属する店舗毎に区分して格納される。
【0069】
サーバ装置4は、メダル数管理テーブルから、各ゲーム機のペイアウト率を把握できると共に、サーバ装置4が管理する各店舗の店舗のペイアウト率を算出することができるようになる。具体的には、店舗Aにあるゲーム機Aにおいて、50枚のメダルが投入され、80枚のメダルを払い出しているため、ペイアウト率は、160%である。また、店舗Aにある全ゲーム機A〜Dに投入された全メダルは258枚で、ゲーム機A〜Dが払い出した全メダルは390枚であるため、店舗のペイアウト率は、約151%となる。
【0070】
さらに、メダル数管理テーブルから、店舗グループのペイアウト率を算出することができる。即ち、サーバ装置4が管理する全店舗にある全ゲーム機に投入されたメダルの投入枚数と、全ゲーム機が払い出したメダルの払出枚数とから店舗グループのペイアウト率を算出することができる。より具体的には、図6のメダル数管理テーブルにおける全投入枚数の合計と、全払出枚数の合計とから店舗グループのペイアウト率を算出することができる。
【0071】
また、情報処理装置41の記憶部には、予め設定した基準となる店舗グループのペイアウト率(以下、基準ペイアウト率と言う)が記憶される。基準ペイアウト率は、店舗グループのペイアウト率を調整するための基準となるペイアウト率であり、上限値のペイアウト率と下限値のペイアウト率とを含んでいる。この基準ペイアウト率は、上記のように演算された店舗グループのペイアウト率と比較する際に用いられ、演算された店舗グループのペイアウト率が上限値のペイアウト率を超えた場合や、演算された店舗グループのペイアウト率が下限値のペイアウト率を下回った場合にセンターサーバ5にその旨を報知する信号が送信されるようになっている。そして、センターサーバ5は、かかる報知信号を受信すると、ゲームの難易度を変更する、具体的には、遊技者がゲームに勝利し易いように遊技者に有利なプレイデータを決定したり、遊技者がゲームに負けやすいように遊技者に不利なプレイデータを決定したりして、遊技者がメダルを獲得できる枚数を変えることでペイアウト率を変更するようになっている。
【0072】
なお、基準ペイアウト率は、変更可能に記憶されている。これにより、店舗グループの管理者が所望のペイアウト率に設定することができる。この基準ペイアウト率を変更するために、サーバ装置4にキーボード(図示せず)や専用の変更スイッチなどを基準ペイアウト率の変更手段として設けるようにしてもよいし、センターサーバ5で決定された基準ペイアウト率を受信する受信手段を設けるようにしてもよい。
【0073】
また、店舗グループのペイアウト率と基準ペイアウト率とを対比しているが、各ゲーム機のペイアウト率や各店舗のペイアウト率と基準ペイアウト率とを対比したりするようにしてもよい。この場合、ゲーム機毎又は店舗毎にペイアウト率を調整することができ、ある店舗にのみ遊技者が集中したり、店舗内にある複数のゲーム機の中で一つだけペイアウト率が高くなり、そのゲーム機に遊技者が集中してしまったりする等のおそれを低減できる場合がある。また、サーバ装置4が、演算した店舗グループのペイアウト率を基準ペイアウト率と比較して報知信号を送信しているが、ホールコンピュータ2が店舗又はゲーム機のペイアウト率を演算して、基準ペイアウト率と比較し、報知信号を送信するようにしてもよく、それらの構成は適宜変更可能である。
【0074】
さらに、センターサーバ5にゲームの難易度を変更させる報知信号は、ペイアウト率に基づいて送信するように構成されているが、メダルの差枚数に基づいて報知信号を送信するようにしてもよい。差枚数とは、ゲーム機に投入されたメダル枚数と、そのゲーム機が払い出したメダルの払い出し枚数との差数である。具体的には、ゲーム機に投入されたメダルが100枚で、150枚のメダルを払い出している場合、そのゲーム機の差枚数は50枚となる。そして、所定のタイミングでメダルの差枚数を演算し、演算した差枚数が予め設定された基準の差枚数と対比して、基準値を超えた場合にセンターサーバ5に報知信号を送信するようにしてもよい。
【0075】
(センターサーバ5)
センターサーバ5は、図1に示すように、通信網10Bを介して、複数の上記サーバ装置4とデータ通信可能に接続され、各ゲーム機を店舗グループ毎に管理している。センターサーバ5は、少なくとも、図15及び図16のセンターサーバ側管理処理ルーチンやテーブル決定処理ルーチン等のプログラムを実行する演算部と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部と通信部とを備えた情報処理装置41と、ハードディスク装置等の大容量記憶装置42とを有している。情報処理装置41の演算部は、後述のセンターサーバ側管理処理ルーチン等を実行し、サーバ装置4から送信される報知信号を受信し、その報知信号に基づいてプレイデータを決定したり、決定したプレイデータをサーバ装置4に送信したり、ホールコンピュータ2及びサーバ装置4を介してゲーム機1から送信される入力データに基づいてゲーム結果を判定し、メダルの払出枚数等を含むゲーム結果データをサーバ装置4に送信したりすることを可能にする。
【0076】
また、大容量記憶装置42には、図7に示す、ポーカー役判定テーブルや、図8〜図10に示す成立役決定テーブルが格納される。
【0077】
図7に示すポーカー役判定テーブルは、ポーカー役欄と、カード組み合わせ欄とを有している。ポーカー役欄には、ポーカー役の役名が格納され、カード組み合わせ欄には、そのポーカー役に対するカードの種類の可能な組み合わせが格納される。具体的には、「ワンペア」のポーカー役は、手持ちカードが、「クラブA」、「クラブ9」、「ハート8」、「ダイヤ7」、「スペード5」である場合に成立する。なお、図7のカード組み合わせは一例のみ記載しており、各ポーカー役のカードの組み合わせはこれに限定されず多種多様にある。なお、ポーカー役の「なし」とは、ポーカー役が成立していないことを言う。
【0078】
成立したポーカー役は、ゲームの勝敗を決定するのに使用される。図7に示すポーカー役判定テーブルは、上から順に、弱いポーカー役から記載されている。例えば、一のゲーム機1において成立したポーカー役が「ワンペア」で、対戦相手のゲーム機1において成立したポーカー役が「フォーカード」の場合、「フォーカード」を成立させたゲーム機1が勝利するようになる。ここで、「Joker」は、どのカードにも成りえる所謂ワイルドカードであり、成立可能な役で、一番強い役となるように自動的に決定される。従って、例えば、手持ちカードが、「ハートA」、「ハート2」、「ハート3」、「Joker」、「ハート5」の場合、「Joker」を「ハート4」とすることで、ストレートフラッシュのポーカー役とすることができる。
【0079】
図8〜図10に示す成立役決定テーブルは、各ゲーム機において、成立可能なポーカー役を決定するテーブルである。成立役決定テーブルは、ゲームの開始時に、各店舗のゲーム機1からカード配布要求信号を受信した際に使用され、これらテーブルに基づいて、各遊技者がカード配布時に成立可能なポーカー役が決定されるようになっている。即ち、本実施の形態では、ゲーム開始時に、そのゲームで成立させることができるポーカー役が決定される。そして、カード配布要求信号をトリガーとして、所定の数値範囲(0〜900)の中から乱数のサンプリングを行い、サンプリングされた乱数値に基づいて決定される。
【0080】
図8は、通常役用決定テーブルであり、「スリーカード」など、中段の強さを持つポーカー役が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「51」〜「103」の乱数範囲が抽出されたときに、53/901の確率で決定し、「フォーカード」は、「736」〜「800」の乱数範囲が抽出されたときに、65/901の確率で決定する。「スリーカード」は、「202」〜「430」の乱数範囲が抽出されたときに、229/901の確率で決定する。
【0081】
図9は、強役用決定テーブルであり、ポーカー役が強い「フォーカード」や「ストレートフラッシュ」、「ファイブカード」が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「0」〜「4」の乱数範囲が抽出されたときに、5/901の確率で決定するのに対し、「ファイブカード」は、「601」〜「900」の乱数範囲が抽出されたときに、300/901の確率で決定する。なお、このテーブルにおいては「なし」は成立しない。
【0082】
図10は、弱役用決定テーブルであり、ポーカー役が弱い「ワンペア」や「ツーペア」、若しくは「なし」が高い確率で成立するようになっている。具体的には、「ワンペア」は、「300」〜「559」の乱数範囲が抽出されたときに、260/901の確率で決定するのに対し、「ストレートフラッシュ」は、「895」〜「900」の乱数範囲が抽出されたときに、6/901の確率で決定する。なお、このテーブルにおいては「ファイブカード」は成立しない。
【0083】
詳しくは後述するが、図8〜図10のテーブルは、カード配布要求信号を送信したゲーム機1が接続されるホールコンピュータ2が送信した報知信号に応じて最適なテーブルが選択される。そして、全遊技者が成立可能なポーカー役が決定されると、図示しないデータテーブルに基づいて、決定したポーカー役が成立できるように、夫々に対応するカードの配布パターンが決定され、各ゲーム機において遊技者にとって有利又は不利となるようなゲームが実行されるようになっている。
【0084】
なお、本実施の形態では、センターサーバ5には、サーバ装置4から上述の報知信号が送信されるようになっているが、サーバ装置4から店舗グループのペイアウト率を受信するようにしてもよい。各店舗グループからペイアウト率を受信することで、同じ時間において、各店舗グループのペイアウト率を比較することができ、どの店舗グループのペイアウト率が低く、どの店舗グループのペイアウト率が高いか等を把握することができるようになる。
【0085】
(ゲームシステムの動作)
上記の構成において、ゲーム機1、ホールコンピュータ2、及びサーバ装置4及びセンターサーバ5間における個々の動作を通じてゲームシステムの動作について説明する。
【0086】
(ゲームシステムの動作:ゲーム機1の動作)
ゲーム機1においては、電源が投入されると、図11及び図12に示すゲーム機側管理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。具体的には、まず、ホールコンピュータ2との通信を確立する(A1)。なお、通信を確立する際には、ホールコンピュータ2に対して通信の確立されたゲーム機1を認識させるため、ゲーム機1に固有に設定されたゲーム機コードを送信する。なお、ゲーム機1から送信される各信号には、ゲーム機コードが含まれており、どのゲーム機1から送信されたかを特定できるようになっている。
【0087】
次に、液晶表示装置19にデモ画面を表示する(A2)。そして、ゲームが開始されたか否かを判定する(A3)。即ち、3枚以上のメダルが投入されたか否かを判定する。ゲームが開始されていない場合(A3:NO)、A2に戻り、デモ画面を表示し続ける。ゲームが開始された場合(A3:YES)、ゲーム開始要求信号をホールコンピュータ2に送信する(A4)。次に、デモ画面から、図4に示すゲーム画面60に切り替える(A5)。このとき、投入されたメダルの枚数分がクレジットされ、プレイ領域60Aの右下にクレジット数66が表示される。なお、このときはまだカードが配布されていないため、ゲーム画面60におけるプレイ領域60Aには、カード61は表示されない。
【0088】
そして、ポーカーゲームを実行する(A6)。即ち、図12のポーカーゲーム動作ルーチンを実行し、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する(B1)。DRAW/CHANGEボタン67が操作されていない場合(B1:NO)、操作されるまで待機する。なお、操作されない場合、メッセージウィンドウ65に操作させるように促すメッセージを表示してもよいし、所定時間操作されなければ、強制的にゲームを終了させるようにしてもよい。DRAW/CHANGEボタン67が操作された場合(B1:YES)、ホールコンピュータ2に対してカード配布要求信号を送信する(B2)。この要求信号は、ホールコンピュータ2を介してセンターサーバ5に送信される。
【0089】
次に、ホールコンピュータ2から配布カードデータを受信し、それに基づいてカードを配布する(B3)。具体的に、かかる配布カードデータは、ゲームに参加する全遊技者によりDRAW/CHANGEボタン67が操作されると、センターサーバ5において決定される。そして、ゲーム画面60のプレイ領域60Aには、配布カードデータに基づいて、カードの種類が認識できる1組のカードと、カードの種類が認識できない対戦相手の3組のカードとの画像が表示される。
【0090】
次に、オーダー信号を受信したか否かを判定する(B4)。ポーカーゲームにおいてカードの交換は、各遊技者が順番に行うようになっており、上記したディーラマーク63が自分の手持ちカードの近傍に表示されることで、カードの交換が可能となる。そして、オーダー信号を受信することで、かかるカードの交換が可能になる。このため、オーダー信号を受信していない場合(B4:NO)、対戦相手がカードの交換を行っていると判断し、受信する対戦相手データに基づいて、ゲーム画面60を更新する(B5)。対戦相手データとは、対戦相手のBETやフォールを報知するデータであり、対戦相手データを受信すると、図4に示すように、該当する対戦相手の手持ちカードにBET/FALLEDタグ64が表示される。そして、B4に戻り、再度オーダー信号を受信したかを判断する。
【0091】
オーダー信号を受信した場合(B4:YES)、カード交換の順番が回ってきたと判断し、ディーラマーク63を手持ちカードの近傍に表示する(B6)。そして、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する(B7)。より具体的には、手持ちカードのカードをホールドして、DRAW/CHANGEボタン67が操作されたか否かを判定する。操作されていない場合(B7:NO)、操作されるまで待機する。このとき、メッセージウィンドウ65に操作を促すメッセージを表示するようにしてもよい。操作された場合(B7:YES)、カード交換要求信号をホールコンピュータ2に送信する(B8)。かかるカード交換要求信号にはホールドされていないカードのカード情報が含まれており、ホールコンピュータ2、サーバ装置4からセンターサーバ5に送信される。
【0092】
その後、交換カードデータを受信し、それに基づいてカードを交換する(B9)。即ち、交換カードデータには、新たなカード情報が含まれており、ホールドされたカード以外のカードを、そのカード情報に基づいて別のカードに変更する。これにより、カードを交換することができる。次に、ボタン68・69が操作されるまで待機し、操作されると、操作されたボタンがBETボタン68であるか否かを判定する(B10)。操作されたボタンがBETボタン68である場合(B10:YES)、BET信号をホールコンピュータ2に送信する(B11)。そして、ゲーム結果データを受信したか否かを判定する(B13)。
【0093】
ゲーム結果データを受信していない場合(B13:NO)、他の対戦相手がBET又はフォールの操作を完了していないと判断し、B5における動作と同様に、受信する対戦相手データに基づいて、ゲーム画面60を更新する(B15)。そしてB13に戻る。また、ゲーム結果データを受信した場合(B13:YES)、ゲーム結果データに基づいてゲームの勝敗結果等のゲーム結果をメッセージウィンドウ65に表示するとともに、勝敗に応じたメダルを払い出す(B14)。即ち、ゲームに勝利した場合は、BETした対戦相手の全メダルを獲得する。例えば、対戦相手の2人がBETし、残りの1人がフォールした場合、合計6枚のメダルを獲得する。また、ゲームに負けた場合、BETした3枚のメダルを消費する。そして、本ルーチンを終了し、図11のA7に移行する。
【0094】
また、B10において、操作されたボタンがBETボタン68でない場合(B10:NO)、操作されたボタンがFALLEDボタン69であると判断する。即ち、遊技者はフォールしたと判断し、FALL信号を送信する(B12)。その後、ゲーム結果データを受信したか否かを判定する(B13)。そして、ゲーム結果データを受信した場合(B13:YES)、ゲームの勝敗結果等の情報をメッセージウィンドウ65に表示するとともに、勝敗に応じたメダルを払い出す。なお、このときのメダルの払出枚数は0枚である。
【0095】
図11に戻り、A7において、ゲーム終了か否かを判定する(A7)。ここでのゲームの終了とは、メダル払出ボタン15が操作されてクレジットされているメダルが払い出されたり、3枚以上のメダルがクレジットされていない場合である。ゲーム終了の場合(A7:YES)、ゲーム終了信号を送信し(A8)、A2に戻り、ゲーム画面からデモ画面へと切り替える。ゲーム終了でない場合(A7:NO)、A6に戻り、ポーカーゲームを再度実行する。
【0096】
なお、上記の管理ルーチンの実行中に、メダル投入口16からメダルが投入されると、割り込み処理により、プレイ領域60Aの右下のクレジット数66が増加するようになっている。また、ゲーム実行中にメダル払出ボタン15が操作された場合は、フラグが立てられ、プレイ中のゲームの終了後にクレジットされているメダルが払い出されるようになっている。
【0097】
(ゲームシステムの動作:ホールコンピュータ2の動作)
ホールコンピュータ2においては、電源が投入されると、図13に示すホール側管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。具体的には、まず、ゲーム機1及びサーバ装置4との通信を確立する(C1)。なお、サーバ装置4との通信を確立する際には、サーバ装置4に対して通信の確立された店舗3を認識させるため、店舗3に固有に設定された店舗コードを送信する。次に、ゲーム機1においてゲームが開始されたか否かを判定する(C2)。即ち、ゲーム機1に3枚以上のメダルが投入され、ゲーム機1からゲーム開始要求信号を受信したかを判定する。
【0098】
ゲームが開始していない場合(C2:NO)、開始されるまで待機する。ゲームが開始した場合(C2:YES)、サーバ装置4にゲーム開始要求信号を送信する(C3)。そして、ゲーム機1からカード配布要求信号を受信したか否かを判定する(C4)。カード配布要求信号を受信していない場合(C4:NO)、受信するまで待機する。カード要求信号を受信した場合(C4:YES)、カード配布要求信号をサーバ装置4に送信する(C5)。そして、サーバ装置4から送信される配布カードデータを受信し、それをゲーム機1に送信する(C6)。ゲーム機1は、上記したように、この配布カードデータに基づいて、カードを配布する。
【0099】
次に、オーダー信号を受信したか否かを判定する(C7)。オーダー信号を受信していない場合(C7:NO)、即ち、他の店舗の対戦相手がカードの交換を行っており、その対戦相手の対戦相手データを受信する。そして、受信した対戦相手データをゲーム機1に送信する(C8)。その後、C7に戻る。
【0100】
一方、オーダー信号を受信した場合(C7:YES)、オーダー信号をゲーム機1に送信する(C9)。そして、ゲーム機1からカード交換要求信号を受信したか否かを判定する(C10)。受信していない場合(C10:NO)、受信するまで待機する。カード交換要求信号を受信した場合(C10:YES)、カード交換要求信号をサーバ装置4に送信する(C11)。そして、サーバ装置4から送信される交換カードデータを受信し、それをゲーム機1に送信する(C12)。
【0101】
次に、ゲーム機1からの信号を受信するまで待機し、受信した信号がBET信号であるか否かを判定する(C13)。BET信号を受信した場合(C13:YES)、図5に示すメダル数管理テーブルを更新し、サーバ装置4にBET信号を送信する(C14)。メダル数管理テーブルの更新とは、具体的には、メダル数管理テーブルにおいて、BET信号を送信したゲーム機1に対応する投入枚数に、3枚のメダル枚数を加算する。これにより、そのゲーム機1のこれまでのメダルの投入枚数を更新することができる。
【0102】
そして、サーバ装置4から送信されるゲーム結果データを受信し、メダル数管理テーブルを更新する(C16)。具体的には、ゲーム結果データには、成立した役や勝敗結果、ゲームに勝利した場合に獲得したメダル枚数を含んでいる。そして、ゲームに勝利した場合、図5に示すメダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数を加算する。例えば、ゲームに勝利した場合において、3人の他の対戦相手のうち、2人がBETし、1人がフォールした場合、2人の対戦相手がBETした6枚のメダルを獲得することができる。そして、メダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数の6を加算する。これにより、これまでそのゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を更新することができる。なお、ゲームに負けた場合はメダルを獲得できないため、そのゲーム機1が払い出すメダルはなく、メダル数管理テーブルは更新されない。
【0103】
なお、図5に示すペイアウト率は、上記のメダルの払出枚数が更新される同時に算出するようにしてもよい。この場合、常に最新のゲーム機1のペイアウト率を把握することができる場合がある。
【0104】
次に、受信したゲーム結果データをゲーム機1に送信する(C17)。ゲーム機1は、このゲーム結果データに基づいて、メダルを払い出したり、ウィンドウメッセージ65(図4参照)にゲーム結果を表示させたりする。その後、C18に移行する。
【0105】
一方、C13において、受信した信号がBET信号でない場合(C13:NO)、フォールした場合に送信されるFALL信号であると判断し、そのFALL信号をサーバ装置4に送信する(C15)。その後、C16に移行する。なお、FALL信号を送信した場合は、ゲーム機1のメダル投入枚数や払出枚数は0枚であるため、メダル数管理テーブルが更新されることはない。
【0106】
その後、ゲームが終了したか否かを判定する(C18)。ここでのゲーム終了とは、ゲーム機1においてメダル払出ボタン15が操作されてクレジットされているメダルが払い出されたり、クレジットされているメダルが3枚以下であったりした場合に送信されるゲーム終了信号を受信した場合である。ゲームが終了した場合(C18:YES)、ゲーム終了信号をサーバ装置4に送信した後(C19)、C2に戻り、再びゲームが開始されるまで待機する。ゲームが終了していない場合(C18:NO)、C4に戻る。
【0107】
なお、ホールコンピュータ2は、上記のホール側管理処理ルーチンの実行と並列的に、所定の時間になると図5に示すメダル数管理テーブルに基づいて店舗のペイアウト率を算出するようになっている。
【0108】
(ゲームシステムの動作:サーバ装置4の動作)
サーバ装置4においては、図14に示すペイアウト率管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。なお、サーバ装置4におけるゲーム機1で実行するポーカーゲームの制御動作は、ホールコンピュータ2と同様であるため説明は省略する。ペイアウト率管理処理ルーチンにおいて、まず、ホールコンピュータ2及びセンターサーバ5との通信を確立する(D1)。そして、ホールコンピュータ2からBET信号を受信したか否かを判定する(D2)。受信していない場合(D2:NO)、D6に移行する。BET信号を受信した場合(D2:YES)、図6に示すメダル数管理テーブルを更新する(D3)。
【0109】
具体的には、BET信号は、遊技者がBETすることで送信される信号であり、そのゲームにおいて3枚のメダルが賭けられたこととなる。即ち、3枚のメダルが投入されたこととなる。従って、メダル数管理テーブルの該当するゲーム機の投入枚数に3枚のメダルを加算することで、投入枚数を更新することができる。
【0110】
次に、ゲーム結果をセンターサーバ5から受信すると(D4)、再び、メダル数管理テーブルを更新する(D5)。具体的には、ゲーム結果データには、成立した役や勝敗結果、ゲームに勝利した場合に獲得したメダル枚数を含んでおり、ゲームに勝利した場合、図6に示すメダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数を加算する。例えば、ゲームに勝利した場合において、3人の他の対戦相手のうち、2人がBETし、1人がフォールした場合、2人の対戦相手がBETした6枚のメダルを獲得することができる。そして、メダル数管理テーブルの払出枚数に、獲得したメダル枚数の6を加算する。これにより、これまでそのゲーム機1が払い出したメダルの払出枚数を更新することができる。なお、ゲームに負けた場合はメダルを獲得できないため、そのゲーム機1が払い出すメダルはなく、メダル数管理テーブルは更新されない。その後、D6に移行する。なお、各ゲーム機1のペイアウト率及びそのゲーム機1が属する店舗のペイアウト率は、ゲーム機1のメダルの払出枚数が更新されると同時に算出するようにしてもよい。
【0111】
次に、D6において、所定時刻であるか否かを判定する(D6)。所定時刻とは、本実施の形態では、「午前10時」、「午前11時」、「正午」のように1時間後との時刻である。所定時刻でない場合(D1:NO)、所定時刻になるまで待機する。所定時刻である場合(D1:YES)、店舗のペイアウト率を演算する(D2)。即ち、図6に示すメダル数管理テーブルから、全ゲーム機1に投入されたメダル投入枚数と、全ゲーム機1が払い出したメダル払出枚数とから店舗グループのペイアウト率を演算する(D7)。
【0112】
次に、記憶装置22から基準となる上限値のペイアウト率(第1基準ペイアウト率)を取得する(D8)。そして、D7において演算したペイアウト率と、取得した第1基準ペイアウト率とを対比し(D9)、演算したペイアウト率が第1基準ペイアウト率より大きいか否かを判定する(D10)。第1基準ペイアウト率より大きい場合(D10:YES)、センターサーバ5にその旨を報知する第1報知信号を送信し(D11)、D2に戻る。一方、第1基準ペイアウト率より大きくない場合(D10:NO)、記憶装置22から基準となる下限値のペイアウト率(第2基準ペイアウト率)を取得する(D12)。そして、D7において演算したペイアウト率と、取得した第2基準ペイアウト率とを対比し(D13)、演算したペイアウト率が第2基準ペイアウト率より小さいか否かを判定する(D14)。第2基準ペイアウト率より小さい場合(D14:YES)、センターサーバ5にその旨を報知する第2報知信号を送信し(D15)、D2に戻る。一方、第2基準ペイアウト率より小さくない場合(D14:NO)、D2に戻る。
【0113】
(ゲームシステムの動作:センターサーバ5の動作)
センターサーバ5においては、図15に示すセンターサーバ側管理処理ルーチンを他の制御プログラムと共に見掛け上、並列的に実行している。まず、サーバ装置4との通信を確立する(E1)。そして、ホールコンピュータ2からゲーム開始要求信号を受信したか否かを判定する(E2)。受信していない場合(E2:NO)、受信するまで待機状態となる。受信した場合(E2:YES)、ゲーム機毎に図8〜図10の成立役決定テーブルを選択する(E3)。
【0114】
即ち、図16に示すテーブル決定処理ルーチンを実行する。まず、サーバ装置4から第1報知信号を受信しているか否かを判定する(F1)。第1報知信号を受信している場合(F1:YES)、その第1報知信号を送信したサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図10の弱役用決定テーブルに決定する(F2)。その後、F3に移行する。また、第1報知信号を受信していない場合(F1:NO)、F3に移行する。
【0115】
F3において、サーバ装置4から第2報知信号を受信しているか否かを判定する(F3)。第2報知信号を受信している場合(F3:YES)、その第2報知信号を送信しサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図9の強役用決定テーブルに決定する(F4)。その後、F5に移行する。また、第2報知信号を受信していない場合(F3:NO)、F5に移行する。
【0116】
F5においては、第1報知信号及び第2報知信号を送信していないサーバ装置4を有する店舗グループにあるゲーム機1に使用するテーブルを図8の通常役用決定テーブルに決定し(F5)、本ルーチンを終了する。
【0117】
このように、店舗グループのペイアウト率が所定ペイアウト率より大きい又は小さい場合に送信される報知信号に応じて、成立可能なポーカー役を変更するようになっている。これにより、ペイアウト率が所定ペイアウト率よりも小さい店舗グループにあるゲーム機1が、ペイアウト率が所定ペイアウト率より大きい店舗グループにあるゲーム機1に勝利する確率が高くなり、前者の店舗グループにおけるメダルの払出枚数を後者の払出枚数よりも多くすることができる場合がある。従って、ペイアウト率が低い店舗グループのペイアウト率を上げ、ペイアウト率が高い店舗グループのペイアウト率を下げることができ、店舗グループ間のペイアウト率のバラツキを無くすことができる場合がある。
【0118】
図15のルーチンに戻り、対戦相手及びゲーム順序を決定する(E4)。具体的には、一定時間内にゲーム開始要求信号を送信してきた遊技者の中から3人の対戦相手を抽選で決定し、計4人をゲーム参加者と決定する。そして、決定した4人からランダムにカード交換を行う順序を決定する。なお、一定時間内にゲーム開始要求信号を受信しなかった場合は、自動プログラムなどによりコンピュータを対戦相手として決定するようにしてもよい。
【0119】
次に、ゲームに参加する全遊技者からカード配布要求信号を受信したか否かを判定する(E5)。受信していない場合(E5:NO)、受信するまで待機する。受信した場合(E5:YES)、E3で選択したテーブルに基づいて各ゲーム機1に送信する配布カードデータを決定する(E6)。具体的には、カード配布要求信号を受信すると、乱数を発生させ、図8〜図10のテーブルから各ゲーム機で成立可能なポーカー役が決定される。
【0120】
次に、E4で決定したゲーム順序に従って、サーバ装置4にオーダー信号を送信する(E7)。このオーダー信号は、サーバ装置4からホールコンピュータ2を介してゲーム機1に送信される。次に、カード交換要求信号を受信したか否かを判定する(E8)。受信していない場合(E8:NO)、受信するまで待機する。受信した場合(E8:YES)、交換カードデータを決定し、ホールコンピュータ2に送信する(E9)。この交換カードデータは、上記の配布カードデータを決定すると同時に決定される。具体的には、図8〜図10のテーブルに基づいて、成立可能なポーカー役が決定されると、それを可能とするように、数パターンの配布カードデータ及び交換カードデータが決定される。そして、カード交換要求信号を受信すると、乱数を発生させて数パターンの交換カードデータの中から決定される。
【0121】
上記の例を用いると、強役決定テーブルが選択された場合、「ハートA」、「スペードA」、「クラブA」、「Joker」、「ハート2」のカードが配布された遊技者が、「ハート2」のカードを交換しようとすれば、高い確率で「ダイヤ2」が新たに配布されるようにする。これにより、「ファイブカード」のポーカー役を高い確率で成立させることができるようになる。また、弱役決定テーブルが選択された場合、「ハート4」、「クラブ9」、「ダイヤ2」、「ハート10」、「スペードK」のカードが配布された遊技者がどのカードを交換しようとしても、「ファイブカード」のポーカー役より弱い役が成立するようなカードが新たに配布されるようにする。
【0122】
このように、ペイアウト率の低い店舗グループの遊技者がゲームに勝利することで、その店舗グループのペイアウト率を高くすると共に、ペイアウト率の高い店舗グループのペイアウト率を低くすることができる。これにより、各店舗グループのペイアウト率を略均等とすることができたり、ペイアウト率が予め設定した所定ペイアウト率に近づけたりすることができる。
【0123】
なお、各店舗グループのペイアウト率を調整するためには、上記のように強いポーカー役が成立しやすいようにするだけでなく、例えば、図17に示すように、メッセージウィンドウ65に勝利を導くようなメッセージ、例えば、手持ちカードが一番強いことを報知するようなメッセージや、手持ちカードの中で交換すべきカードを報知するようなメッセージを表示してもよい。また、「Joker」のようなワイルドカードを複数枚配布するようにしたりしてもよい。
【0124】
次に、BET信号又はFALL信号を受信したか否かを判定する(E10)。BET信号又はFALL信号を受信していない場合(E10:NO)、受信するまで待機する。BET信号又はFALL信号を受信した場合(E10:YES)、図7のテーブルに基づいて成立するポーカー役を決定する(E11)。決定したポーカー役はメモリ等に一時的に格納される。次に、E7においてオーダー信号を送信した以外のゲーム機1に対して、対戦相手データを送信する(E12)。対戦相手データを受信したゲーム機1は、該当する対戦相手の手持ちカードの上にBET/FALLEDタグ64を表示する。
【0125】
そして、ゲームに参加する4人の全遊技者がカードの交換等の操作を完了したかを判定する(E13)。完了していない場合(E13:NO)、E7に戻り、次のゲーム順序に該当するゲーム機1にオーダー信号を送信する。全遊技者が操作を完了した場合(E13:YES)、各遊技者が成立させたポーカー役からゲーム勝利者を決定する(E14)。そして、ゲーム結果データを作成し、ホールコンピュータ2に送信する(E15)。
【0126】
なお、本実施形態のゲームシステムは、図1に示すように、サーバ装置4を備えているが、ゲームシステム100を、図18に示すように、ゲーム機1と、ホールコンピュータ2と、センターサーバ5とから構成するようにしてもよい。そして、ホールコンピュータ2において、ペイアウト率又は差枚数を演算し、基準となる所定値と比較した結果に応じてセンターサーバ5に上述の報知信号を送信するようにしてもよい。これにより、本実施の形態では店舗グループ毎にプレイデータを決定していたのに対し、図18のように構成することで、店舗毎にプレイデータを決定することができる。
【0127】
また、本実施の形態では、演算した店舗グループのペイアウト率が基準ペイアウト率と対比して、上限値を超えたり下限値を下回ったりした場合に報知信号を送信する構成となっているが、基準ペイアウト率を複数設定するようにしてもよい。この場合、報知信号の種類を複数に区切ることができる。これにより、本実施の形態では、強役、弱役、通常役の3パターンのみであったプレイデータを複数パターンのデータを決定できるようになる。従って、ゲームの難易度、即ち、ゲームにおける遊技者の有利度合いをより細かく設定できるため、ペイアウト率の微調整が可能になる場合がある。
【0128】
さらに、上記したように、ペイアウト率に応じて報知信号を送信する以外に、メダルの差枚数を演算し、基準値と比較して報知信号を送信するようにしてもよい。そして、演算した差枚数が予め設定された基準の差枚数と対比して、基準値を超えた場合にセンターサーバ5に報知信号を送信する。これにより、ペイアウト率の場合と同様に、差枚数が基準値を超えると報知することで、ゲームの難易度が変更され、それによって、各ゲーム機又は各店舗、各店舗グループにおける差枚数を調整することができるようになる。
【0129】
以上、説明したように、本実施の形態は、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置され、ゲームデータ(例えば、プレイデータ、配布カードデータ、交換カードデータ)に基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置(例えば、サーバ装置4)において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値(例えば、メダルの投入枚数)の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値(例えば、基準ペイアウト率)より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41、ペイアウト率管理処理ルーチン)と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)とを備えている。
【0130】
本発明によると、演算したペイアウト率が予め設定された所定値を超えたり下回ったりした場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることでペイアウト率を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、ペイアウト率が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることでペイアウト率を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、ペイアウト率をゲーム管理者が設定する所望のペイアウト率に簡単に調整することができる場合がある。
【0131】
また、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置され、ゲームデータ(例えば、プレイデータ、配布カードデータ、交換カードデータ)に基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、ゲームデータを生成するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置(例えば、サーバ装置4)において、ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、差枚数演算部で演算した差枚数が所定値を超えた場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、報知信号送信部が送信した報知信号に応じてセンターサーバ装置においてゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定されたゲームデータを、センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)と、受信したゲームデータをゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部(例えば、サーバ装置4の情報処理装置41)とを備えている。
【0132】
この構成によると、演算した差枚数が予め設定された所定値を超えた場合に、センターサーバ装置に報知信号を送信するようになっている。そして、報知信号を受信したセンターサーバ装置はゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更するようにゲームデータを決定するようになっている。従って、例えば、ペイアウト率が所定値を超えている場合には、ゲーム難易度を難しくして払い出される有価価値を少なくすることで差枚数を低くして、所定値に近づけることができる場合がある。また、差枚数が所定値よりも下回っている場合は、ゲーム難易度を易しくして払い出される有価価値を多くすることで差枚数を高くして、所定値に近づけることができる場合がある。これにより、差枚数をゲーム管理者が設定する所望の差枚数に簡単に調整することができる場合がある。
【0133】
また、本実施の形態は、上記のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)であって、報知信号を受信する報知信号受信部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)と、報知信号を受信すると、を送信したサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51、テーブル決定処理ルーチン)と、ゲームデータをサーバ装置に送信するゲームデータ送信部(例えば、センターサーバ5、情報処理装置51)とを備えていることを特徴とする。
【0134】
本発明によると、サーバ装置において演算されたペイアウト率や差枚数が所定値を超えたりすると送信される報知信号をサーバ装置から受信するとゲームの難易度を変更するようになっている。従って、センターサーバ装置において各ゲーム機のペイアウト率や差枚数等を管理する必要がなくなる。これにより、多数サーバ装置が接続された場合であってもセンターサーバ装置における処理動作が遅くなったり、処理動作を早くするためにセンターサーバ装置の性能を向上させることでコストが上がったりすることを低減できる場合がある。
【0135】
また、本実施の形態はは、少なくとも一つの店舗(例えば、店舗3)内に設置される複数のゲーム機(例えば、ゲーム機1)からなる第1のゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置(例えば、サーバ装置4)と、少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群(例えば、店舗グループ)の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置(例えば、サーバ装置4)と、第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置(例えば、センターサーバ5)とから構成され、ゲーム機は、夫々通信回線を通じて第1又は第2のサーバ装置を介してセンターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、センターサーバ装置は、各々のゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、センターサーバ装置内の記憶装置(例えば、情報処理装置51の記憶部)に記憶される一つのゲームプログラム(例えば、センターサーバ側管理処理ルーチン)を実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と第1及び第2のサーバ装置を介してゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部(例えば、情報処理装置51の演算部)によって実行するゲームシステムであって、第1及び第2のサーバ装置は、第1又は第2のゲーム機群ごとの、使用された遊技媒体数(例えば、メダルの投入枚数)に対して、払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部(例えば、サーバ装置4の上方処理装置41)と、ペイアウト率が、所定値を超えた場合又は下回った場合に、センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部(例えば、サーバ装置4の上方処理装置41)とを有しており、センターサーバ装置は、報知信号を受信する報知信号受信部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、報知信号を受信すると、を送信した第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)と、難易度変更部が変更した難易度に基づいて、ゲームデータを決定するゲームデータ決定部(例えば、センターサーバ5の情報処理装置51)とを有していることを特徴とする。
【0136】
この構成によると、ゲーム結果と共に有価価値のトレーディング処理を実行するゲームプログラムを実行するゲームデータを、第1又は第2のサーバ装置から送信される報知信号に応じて生成することで、ゲーム機群のペイアウト率を調整できる場合がある。これにより、例えば、ある複数の店舗Aに設置される第1のゲーム機群と、別の店舗Bに設置される第2のゲーム機群との間でのペイアウト率を調整できることで、店舗A及びBにおけるペイアウト率を調整することができるため、店舗間における稼働率に対する収益のバランスを保つことが出来得る。つまり、あるネットワークゲームが前述した店舗AとBに設置されており、各々の店舗の経営者が異なると想定された場合、その店舗内に訪れてゲームを行う遊技者の上手さに店舗間で差がでると、その収益バランスが崩れてしまう。
【0137】
より具体的には、ある店舗グループでゲームを行う遊技者達ばかりがゲームに勝って、他の店舗グループでゲームを行う遊技者達が負けるケースが多くなると、負ける遊技者が集まる店舗グループAのゲーム機には沢山の有価価値が新たに投入されるが、勝る遊技者が集まる店舗グループBのゲーム機には新たに有価価値が投入されることなく、負けた遊技者のゲーム機からトレーディングされた有価価値を消費してゲームが続行されることになってしまうのである。この結果、店舗グループAの経営者はゲーム機の稼働率が良いにも関わらず、店舗グループBの経営者に比べて利益が少なくなってしなうことになり得る。
【0138】
そして、本発明によれば、例えば、第1のサーバ装置で演算された第1のゲーム機群のペイアウト率が所定値よりも小さい場合、第1のゲーム機群において、多くの有価価値が払い出されるようなゲームを実行させるように、ゲームプログラムを生成するようにすれば、第1のゲーム機群のペイアウト率を大きくすることができる。これにより、第1のゲーム機群のペイアウト率を所定値に近づけることができる場合がある。
【0139】
本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。即ち、本実施の形態では、ゲーム機におい実行されるゲームをポーカー役として説明したが、これに限定されることはない。例えば、ポーカー以外で花札のようなカードゲームであってもよいし、麻雀ゲームであってもよい。例えば、麻雀ゲームの場合、他の遊技者よりも少ない手数で高配当の役(例えば、役満)を揃える事ができるように配牌を決定するようにしてもよい。また、払出率が所定値を超えたりした場合に、特別なアイテム、例えば、相手の手持ちカードを見ることができたり、獲得するメダルが通常の2倍、3倍の枚数を獲得できたりするようなアイテムを提供するようにしてもよい。
【0140】
また、本実施の形態におけるゲーム機1は、カード専用機であるが、上記の麻雀をプレイするゲーム機であってもよいし、競馬ゲームや双六ゲームなど他のゲーム機と対戦できるゲームであればよい。
【0141】
さらに、ゲームの難易度を変更するための図8〜図10に示す成立役決定テーブルは、高い確率で強いポーカー役や弱いポーカー役等が成立するようにしているが、必ず強いポーカー役や弱いポーカー役等が成立するようにしてもよい。
【0142】
また、本実施の形態のポーカーゲームの場合、全遊技者が強いポーカー役が成立するようにし、ペイアウト率が所定値より小さい店舗グループのゲーム機1が、強いポーカー役の中で一番強いポーカー役が成立するようにしてもよい。明らかに弱いポーカー役が成立するようにしても、その遊技者は、フォールする場合がある。その場合、ペイアウト率が一番低い店舗グループのゲーム機1が強いポーカー役が成立するようにしても、全員がフォールすると、メダルを獲得できず、ペイアウト率も変動しなくなる。このため、全遊技者が強いポーカー役が成立するようにすることで、全遊技者がBETするようになり、ゲームの勝利者が確実に多くのメダルを獲得できるようにできる場合がある。
【0143】
また、ペイアウト率が低い店舗グループにおいて、弱いポーカー役が続いてしまうと、その店舗グループの各店舗の集客力が落ちてしまうおそれがあるが、上記のように、ゲーム開始時に負けることが決定している遊技者に対しても、強いポーカー役が成立するようにすることで、ゲーム結果に期待を持たせることができる場合がある。これにより、各店舗の集客力を高めることができる場合がある。
【0144】
また、本実施の形態において、各店舗3が備える、遊技者にメダルを貸し出すメダル貸出機とセンターサーバ5やサーバ装置4とをデータ通信可能に接続し、店舗3でメダル貸出機が払い出したメダル枚数を把握できるようにしてもよい。この場合、ある店舗において、全ゲーム機の投入枚数と払出枚数との合計(使用枚数)は、メダル貸出機が払い出したメダル枚数(貸出枚数)とが同数であるか否かを把握できるようになる。例えば、他の店舗のメダルが持ち込まれてゲームがプレイされた場合などを把握でき、より正確なペイアウト率や店舗の収益を管理することが出来る場合がある。
【0145】
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の趣旨と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】ゲームシステムの概略構成を示す説明図である。
【図2】ゲーム機の斜視図である。
【図3】ゲーム制御回路のブロック図である。
【図4】ゲーム機におけるゲーム画面の説明図である。
【図5】メダル数管理テーブルの説明図である。
【図6】メダル数管理テーブルの説明図である。
【図7】ポーカー役決定テーブルの説明図である。
【図8】成立役決定テーブルの説明図である。
【図9】成立役決定テーブルの説明図である。
【図10】成立役決定テーブルの説明図である。
【図11】ゲーム機側管理ルーチンのフローチャートである。
【図12】ポーカーゲーム動作ルーチンのフローチャートである。
【図13】ホール側管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図14】ペイアウト率管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図15】センターサーバ側管理処理ルーチンのフローチャートである。
【図16】テーブル決定処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】ゲーム機におけるゲーム画面の変形例の説明図である。
【図18】ゲームシステムの概略構成の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0147】
1 ゲーム機
2 ホールコンピュータ
3 店舗
4 サーバ装置
5 センターサーバ
21・41・51 情報処理装置
22 記憶装置
42・52 大容量記憶装置
100 ゲームシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、前記ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、
前記ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、
前記ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、
前記ペイアウト率が、前記所定値を超えた場合又は下回った場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、
前記報知信号送信部が送信した前記報知信号に応じて前記センターサーバ装置において前記ゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定された前記ゲームデータを、前記センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、
受信した前記ゲームデータを前記ゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、前記ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、
前記ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部と、
前記差枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部と、
前記差枚数演算部で演算した差枚数が前記所定値を超えた場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、
前記報知信号送信部が送信した前記報知信号に応じて前記センターサーバ装置において前記ゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定された前記ゲームデータを、前記センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、
受信した前記ゲームデータを前記ゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は2のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置であって、
前記報知信号を受信する報知信号受信部と、
前記報知信号を受信すると、前記報知信号を送信した前記サーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、
前記難易度変更部が変更した難易度に基づいて、前記ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、
前記ゲームデータを前記サーバ装置に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするセンターサーバ装置。
【請求項4】
少なくとも一つの店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第1のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置と、
少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置と、
前記第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置と
から構成され、
前記ゲーム機は、
夫々前記通信回線を通じて前記第1又は第2のサーバ装置を介して前記センターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、
前記センターサーバ装置は、各々の前記ゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、前記センターサーバ装置内の記憶装置に記憶される一つのゲームプログラムを実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と前記第1及び第2のサーバ装置を介して前記ゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部によって実行するゲームシステムであって、
前記第1及び第2のサーバ装置は、
前記第1又は第2のゲーム機群毎の、使用された遊技媒体数に対して、払出された前記有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、
前記ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、
前記ペイアウト率が、前記所定値を超えた場合又は下回った場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と
を有しており、
前記センターサーバ装置は、
前記報知信号を受信する報知信号受信部と、
前記報知信号を受信すると、前記報知信号を送信した前記第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、
前記難易度変更部が変更した難易度に基づいて、前記ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、
を有していることを特徴とするゲームシステム。
【請求項1】
少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、前記ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、
前記ゲーム機群の、使用された遊技媒体数に対して払出された有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、
前記ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、
前記ペイアウト率が、前記所定値を超えた場合又は下回った場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、
前記報知信号送信部が送信した前記報知信号に応じて前記センターサーバ装置において前記ゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定された前記ゲームデータを、前記センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、
受信した前記ゲームデータを前記ゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
少なくとも一つの店舗内に設置され、ゲームデータに基づいてゲームを実行する複数のゲーム機からなるゲーム機群の各々のゲーム機が無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続され、さらに、前記ゲームデータを生成するセンターサーバ装置と無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続するサーバ装置において、
前記ゲーム機群の、使用された遊技媒体数と、払出された有価価値との差を示す差枚数を演算する差枚数演算部と、
前記差枚数演算部で演算した差枚数が予め設定された所定値より大きいか否かを判定する差枚数判定部と、
前記差枚数演算部で演算した差枚数が前記所定値を超えた場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と、
前記報知信号送信部が送信した前記報知信号に応じて前記センターサーバ装置において前記ゲームの難易度が変更され、それに基づいて決定された前記ゲームデータを、前記センターサーバ装置から受信するゲームデータ受信部と、
受信した前記ゲームデータを前記ゲーム機群の各々のゲーム機に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は2のサーバ装置と無線又は有線を介してデータ通信可能に接続するセンターサーバ装置であって、
前記報知信号を受信する報知信号受信部と、
前記報知信号を受信すると、前記報知信号を送信した前記サーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、
前記難易度変更部が変更した難易度に基づいて、前記ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、
前記ゲームデータを前記サーバ装置に送信するゲームデータ送信部と
を備えていることを特徴とするセンターサーバ装置。
【請求項4】
少なくとも一つの店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第1のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ通信可能に接続される第1のサーバ装置と、
少なくとも一つの他の店舗内に設置される複数のゲーム機からなる第2のゲーム機群の各々のゲーム機が、無線又は有線の通信回線を介してデータ送受信可能に接続される第2のサーバ装置と、
前記第1のサーバ装置と第2のサーバ装置との少なくとも2つがデータ送受信可能に接続されたセンターサーバ装置と
から構成され、
前記ゲーム機は、
夫々前記通信回線を通じて前記第1又は第2のサーバ装置を介して前記センターサーバ装置から初期ゲームデータを受信する一方、
前記センターサーバ装置は、各々の前記ゲーム機に送信した初期ゲームデータに基づいて、前記センターサーバ装置内の記憶装置に記憶される一つのゲームプログラムを実行すると共に、そのゲームプログラムの実行と前記第1及び第2のサーバ装置を介して前記ゲーム機の夫々から受信するゲーム入力データに基づいてゲーム結果を決定し、そのゲーム結果に応じて、夫々のゲーム機間で有価価値のトレーディング処理を制御部によって実行するゲームシステムであって、
前記第1及び第2のサーバ装置は、
前記第1又は第2のゲーム機群毎の、使用された遊技媒体数に対して、払出された前記有価価値の比率を示すペイアウト率を演算するペイアウト率演算部と、
前記ペイアウト率演算部で演算したペイアウト率が、予め設定された所定値より大きいか又は小さいか否かを判定するペイアウト率判定部と、
前記ペイアウト率が、前記所定値を超えた場合又は下回った場合に、前記センターサーバ装置にその旨を報知する報知信号を送信する報知信号送信部と
を有しており、
前記センターサーバ装置は、
前記報知信号を受信する報知信号受信部と、
前記報知信号を受信すると、前記報知信号を送信した前記第1又は第2のサーバ装置に接続されるゲーム機群の各々のゲーム機で実行されるゲームの難易度を変更する難易度変更部と、
前記難易度変更部が変更した難易度に基づいて、前記ゲームデータを決定するゲームデータ決定部と、
を有していることを特徴とするゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−54157(P2007−54157A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240787(P2005−240787)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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