説明

サービス提供装置、サービス提供方法及びプログラム

【課題】通信状態の変化に応じて選択されたネットワークインターフェースでクライアント装置が自動的にサービスを利用可能にすることを目的とする。
【解決手段】受信手段でサービス情報の送信要求が受信された場合、複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、複数のネットワークインターフェースのうち、サービス指定情報で指定されるサービスをクライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する選択手段と、クライアント装置がサービス実行手段で実行されるサービスを選択手段で選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報をクライアント装置に送信する送信手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供装置、サービス提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サービス提供装置は、設置場所を固定し、一つのネットワークインターフェース経由で安定したネットワーク接続を確保し、ネットワーク経由でクライアント装置へサービスを提供していた。
ところが近年、モバイル機器の高性能化が進み、メディアサーバやWEBサーバ等のサービス提供機能をモバイル機器へ搭載することが可能になり移動可能なサービス提供装置が登場している。また、モバイル機器は、移動体通信等のアクセスネットワークの多様化に対応するため、複数のネットワークインターフェースを搭載するようになってきている。そのため、移動可能、かつ、複数のネットワークインターフェースを有するサービス提供装置が登場してきている。
複数のネットワークインターフェースを持つサービス提供装置が移動すると、ネットワークインターフェースごとの接続可否や通信速度等の通信状態が変化する。提供するサービスやコンテンツごとに、必要となる通信条件を満たせないとサービス提供ができなくなるため、通信状態の変化に応じてサービス提供を継続するための機能がサービス提供装置へ求められている。
例えば、特許文献1では、通信状態の変化に応じて提供するコンテンツの品質を変更することでサービス提供を継続する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−272563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように、サービス提供装置が通信状態に応じてコンテンツの品質を変更する方法では、クライアント装置はサービスの継続利用は可能になるが本来希望した品質のサービスを受けることができない問題がある。
また、サービス品質を確保できる他のネットワークインターフェースをサービス提供装置とクライアント装置とが保有していたとしても、新たなネットワークインターフェースでサービス提供及びサービス利用するための設定に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、通信状態の変化に応じて選択されたネットワークインターフェースでクライアント装置が自動的にサービスを利用可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、複数のネットワークインターフェースを有するサービス提供装置であって、クライアント装置より、サービスを指定するサービス指定情報を含むサービス情報の送信要求を受信する受信手段と、前記受信手段で前記サービス情報の送信要求が受信された場合、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する選択手段と、前記サービス指定情報で指定されるサービスを実行するサービス実行手段と、前記クライアント装置が前記サービス実行手段で実行されるサービスを前記選択手段で選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報を前記クライアント装置に送信する送信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信状態の変化に応じて選択されたネットワークインターフェースでクライアント装置が自動的にサービスを利用可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ネットワークシステムのシステム構成、機能構成及びサービス提供装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】サービス提供開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】ネットワーク状態情報の一例を表わす図である。
【図4】サービス利用開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】サービス提供装置とクライアント装置との間のメッセージシーケンスの一例を示す図(その1)である。
【図6】サービス提供装置がサービス提供中にネットワーク状態が変化した場合のサービス提供変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】クライアント装置がサービス利用中にサービス提供装置からサービス情報が送信されてきた場合のサービス利用変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】サービス提供装置とクライアント装置との間のメッセージシーケンスの一例を示す図(その2)である。
【図9】サービス提供装置とクライアント装置との間のメッセージシーケンスの一例を示す図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
図1の(A)は、ネットワークシステムのシステム構成等の一例を示す図である。
サービス提供装置101は、複数のネットワークインターフェースを有し、ネットワーク経由でクライアント装置102にサービスを提供可能な装置である。クライアント装置102は、サービス提供装置101が提供するサービスをネットワーク経由で利用可能な装置である。ネットワークインターフェースA103は、サービス提供装置101を携帯網でネットワークへ接続するネットワークインターフェースである。ネットワークインターフェースB104は、サービス提供装置101を無線LANでネットワークへ接続するネットワークインターフェースである。ネットワークインターフェースC105は、サービス提供装置101を有線LANでネットワーク接続するネットワークインターフェースである。サービス情報要求受信部106は、クライアント装置102が送信する、サービス提供装置101へのサービス情報要求(サービス情報の要求)を受信する。サービス情報要求は、サービス情報の送信要求の一例である。ネットワーク状態情報取得部107は、ネットワークインターフェースA103、ネットワークインターフェースB104、ネットワークインターフェースC105から、それぞれの通信可否情報や通信速度情報等のネットワーク状態情報(通信状態情報)を取得する。速度条件算出部108は、サービス提供が可能な通信速度の条件を保持若しくは内部状態に応じて算出可能な算出部である。
【0011】
インターフェース選択部109は、複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、クライアント装置102から要求されたサービスを提供可能な一のネットワークインターフェースを複数のネットワークインターフェースから選択する。より具体的に説明すると、インターフェース選択部109は、ネットワーク状態情報取得部107が持つネットワーク状態情報と速度条件算出部108が持つ最低通信速度とからネットワークインターフェースを選択する。サービス実行部110は、インターフェース選択部109で選択されたネットワークインターフェース経由で、サービス情報要求受信部106で受信された情報で指定された種類のサービス提供を実行する。サービス情報送信部111は、サービス実行部110で実行されたサービスをクライアント装置102がインターフェース選択部109で選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報をクライアント装置102へ送信する。ここで、サービス情報とは、より具体的には、例えば、クライアント装置102がサービスを利用するための接続先情報(ネットワークロケーションやネットワーク識別子)等である。
サービス提供装置101は、ネットワークインターフェースA103、ネットワークインターフェースB104、ネットワークインターフェースC105の何れかからでもサービス情報要求が受信可能である。また、サービス提供装置101は、ネットワークインターフェースA103、ネットワークインターフェースB104、ネットワークインターフェースC105の何れかからでもサービス情報が送信可能である。
なお、サービス提供装置101が有するネットワークインターフェースとして、3つのネットワークインターフェースを例に説明を行ったが、このことは本実施の形態を限定するものではない。以下においても同様である。
【0012】
図1の(B)は、サービス提供装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。
CPU201が、記憶装置202に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、図1の(A)の106〜111の各機能が実現される。また、CPU201が、記憶装置202に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、後述するサービス提供装置101にかかるフローチャートにかかる処理が実現される。
記憶装置202には、プログラムの他、CPU201がプログラムに基づき処理を実行する際に用いられる情報又はデータ等が記憶される。
なお、クライアント装置102もハードウェア構成として、CPUと記憶装置とネットワークインターフェースを有する。クライアント装置102のCPUがクライアント装置102の記憶装置に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、クライアント装置102にかかるフローチャートにかかる処理が実現される。なお、クライアント装置102の場合、ハードウェア構成として、更に、ディスプレイ等の表示装置やキーボード及びマウス等の入力装置を有していてもよい。
【0013】
図2は、サービス提供開始処理の一例を示すフローチャートである。
S201において、サービス情報要求受信部106は、クライアント装置102からのサービス情報要求の受信を待つ。
S202において、速度条件算出部108は、サービス情報要求受信部106で受信されたサービス情報要求に含まれるサービス指定情報で指定されている種類のサービス提供に必要な最低通信速度を算出する。なお、以下では、説明の簡略化のため、サービスごとの最低通信速度は、予め設定され、記憶装置202等に保持されているものとする。より具体的に説明すると、記憶装置202等に保持されているサービスの種類と、最低通信速度とは、例えば、
動画ストリーミング:12Mbps、
動画ダウンロード:規定なし、
静止画スライド:1Mbps、
静止画ダウンロード:規定なし、
音声ストリーミング:0.2Mbps、
音声ダウンロード:規定なし
等である。
速度条件算出部108は、記憶装置202等より、サービス情報要求受信部106で受信されたサービス情報要求によって指定されている種類のサービス提供に必要な最低通信速度を取得する。
S203において、ネットワーク状態情報取得部107は、ネットワークインターフェースA103、ネットワークインターフェースB104、ネットワークインターフェースC105のネットワーク状態情報を取得する。図3の(A)は、ネットワーク状態情報の一例を表わす図である。
S204において、インターフェース選択部109は、S201でサービス情報要求を受信したネットワークインターフェースがS202で算出された最低通信速度を持つかS203で取得したネットワーク状態情報を使用して判断する。
【0014】
S205において、インターフェース選択部109は、S204で通信速度が不足すると判定された場合に、ネットワーク状態情報から他のネットワークインターフェースで最低通信速度を満たすものがあるか判断する。
S206において、インターフェース選択部109は、S205で最低通信速度を満たすと判断したネットワークインターフェースからサービス提供に利用するネットワークインターフェースを選択する。
S204でサービス情報要求を受信したネットワークインターフェースが最低通信速度を満たすと判断した場合、S209において、インターフェース選択部109は、サービス提供のネットワークインターフェースとして選択する。
S207において、サービス実行部110は、S206若しくはS209でサービス提供するネットワークインターフェースとして選択されたネットワークインターフェースでサービスの提供を開始する。
S208において、サービス情報送信部111は、S207で開始されたサービスの提供を受けるためのサービス情報を生成しクライアント装置102へ送信する。S205で十分な速度を持つネットワークインターフェースが無いと判断された場合、S208において、サービス情報送信部111は、サービス提供不可を示すサービス情報を作成しクライアント装置102へ送信する。
例えば、クライアント装置102が動画ストリーミングサービスのサービス情報要求を送信してきた場合、サービス情報送信部111は、サービス情報として、
サービスタイプ:動画ストリーミングサーバ
サービスURL:http://192.168.2.20/mediasever
を、クライアント装置102に送信する。なお、例えば、動画ストリーミングサーバが認証を要求する場合、サービス情報送信部111は、サービス情報に、前記認証のための必要な情報も含めてクライアント装置102に送信する。
【0015】
図4は、サービス利用開始処理の一例を示すフローチャートである。
S301において、クライアント装置102は、サービス提供装置101へ利用を希望するサービスのサービス情報を要求するサービス情報要求を送信する処理である。
S302において、クライアント装置102は、サービス提供装置101からのサービス情報を待つサービス情報受信待ちの処理である。
S303において、クライアント装置102は、S302でサービス提供装置101から受信したサービス情報に記述されている情報によりサービス利用を開始する処理である。サービス提供不可のサービス情報を受信した場合、S303において、クライアント装置102は、サービス利用を開始しない。
図4のS301でクライアント装置102から送信されたサービス情報要求が、図2のS201でサービス提供装置101に受信される。また、図2のS208でサービス提供装置101から送信されたサービス情報は、図4のS302でクライアント装置102に受信される。
【0016】
図5は、サービス提供装置101とクライアント装置102との間のメッセージシーケンスの一例を示す図である。
メッセージM701は、クライアント装置102からサービス提供装置101へのサービス情報を要求するメッセージ(サービス情報要求)である。
メッセージM702は、サービス提供装置101からクライアント装置102へのサービス情報を送信するメッセージである。
メッセージM703は、クライアント装置102とサービス提供装置101との間でサービスを利用するためのメッセージである。
図5の例では、ネットワークインターフェースB104でサービス提供されていることを示すサービス情報がメッセージM702で送信される。メッセージM702を受信したクライアント装置102は、例えば動画ストリーミングサービスをネットワークインターフェースB104で利用するために、サービス利用するためのメッセージM703を送信する。
【0017】
図6は、サービス提供装置101がサービス提供中にネットワーク状態が変化した場合のサービス提供変更処理の一例を示すフローチャートである。
S801において、ネットワーク状態情報取得部107は、ネットワークインターフェースA103とネットワークインターフェースB104とネットワークインターフェースC105とのネットワーク状態情報を取得する。
S802において、インターフェース選択部109は、現在サービス提供中のネットワークインターフェースがサービス提供を行うのに十分な通信速度を持つか判断する。
S802で現在サービス提供をおこなっているネットワークインターフェースの通信速度がサービス提供に不足すると判断された場合、S803において、サービス実行部110は、サービス提供を停止する。
【0018】
S804において、インターフェース選択部109は、S803でサービスを停止したネットワークインターフェース以外にサービス提供を継続するために十分な通信速度を持つネットワークインターフェースがあるか判断する。
S804で、サービス提供を継続可能なネットワークインターフェースがあると判断された場合、S805において、インターフェース選択部109は、どのネットワークインターフェースでサービスを提供するかを決定する。
S806において、サービス実行部110は、S805で選択されたネットワークインターフェースでサービス提供を開始する。
S807において、サービス情報送信部111は、S806で開始されたサービスのサービス情報を生成する。S804でサービス提供に十分な通信速度を持つネットワークインターフェースが無いと判断された場合、S809において、サービス情報送信部111は、サービス提供停止のサービス情報を生成する。
S808において、サービス情報送信部111は、S807若しくはS809で生成したサービス情報をクライアント装置102へ送信する。
【0019】
図7は、クライアント装置102がサービス利用中にサービス提供装置101からサービス情報が送信されてきた場合のサービス利用変更処理の一例を示すフローチャートである。
S901において、クライアント装置102は、サービス提供装置101のサービス利用中に、サービス提供装置101からのサービス情報受信待ちを行う。
S902において、クライアント装置102は、S901で受信したサービス情報がサービス停止の情報であるかどうかを判断する。
S902でサービス停止の情報ではないと判断された場合、S903において、クライアント装置102は、サービスを利用する処理をS901で受信したサービス情報に応じて変更する。
S902でサービス情報がサービス停止の情報であると判断された場合、S904において、クライアント装置102は、サービスを利用する処理を停止する。
図7のS901では、図6のS808でサービス提供装置101から送信されたサービス情報をクライアント装置102で受信する。
【0020】
図3の(B)は、ネットワーク状態情報の一例を表わす図である。図3の(B)では、サービス提供中のネットワークインターフェースB104が動画ストリーミングサービスに必要な最低通信速度を下回ったネットワーク状態情報の一例が示されている。図3の(B)のネットワーク状態情報の場合、他に通信可能でサービス継続に必要な通信速度を有するネットワークインターフェースが無いため、図6のS809でサービス提供停止が選択される。
このような場合、サービス提供装置101は、サービス情報として、
サービスタイプ:動画ストリーミングサーバ
サービスURL:http://192.168.2.20/mediasever
ステータス:停止
をクライアント装置102に送信する。
【0021】
図8は、動画ストリーミングサービス利用中に通信速度が低下しサービス続行が不可能になった場合のメッセージシーケンスの一例示す図である。
メッセージM1201は、サービス提供装置101のネットワークインターフェースB104とクライアント装置102との間での動画ストリーミングサービス利用のメッセージである。
メッセージM1202は、サービス提供装置101からクライアント装置102へのサービス停止のサービス情報のメッセージである。クライアント装置102は、サービス停止のサービス情報を含むメッセージM1202を受信すると動画ストリーミングサービスの利用の停止処理を実行する。この例では、ネットワークインターフェースB104からサービス停止のサービス情報が送信されているが、ネットワークインターフェースB104が通信不可の場合は他のネットワークインターフェースから送信される。
【0022】
図3の(C)は、ネットワーク状態情報の一例を表わす図である。図3の(C)では、ネットワークインターフェースB104では動画ストリーミングサービスの提供が不可能になったが、ネットワークインターフェースA103では動画ストリーミングサービスの提供の続行が可能なネットワーク状態情報の一例が示されている。図3の(C)のネットワーク状態情報であれば、ネットワークインターフェースA103のサービス続行が可能であるため、図6のS806でネットワークインターフェースA103でのサービス提供が開始されることになる。
このような場合、サービス提供装置101は、サービス情報として、
サービスタイプ:動画ストリーミングサーバ
サービスURL:http://192.168.2.20/mediasever
ステータス:サービスURL変更
サービスURL(変更):http://192.168.2.10/mediasever
をクライアント装置102に送信する。
【0023】
図9は、動画ストリーミングサービス利用中に図3の(C)で示したようなネットワーク状態になり、ネットワークインターフェースA103でのサービス提供に変更する場合のメッセージシーケンスの一例を示す図である。
メッセージM1501は、サービス提供装置101のネットワークインターフェースB104とクライアント装置102との間での動画ストリーミングサービス利用のメッセージである。
メッセージM1502は、ネットワークインターフェースA103でのサービス提供変更のサービス情報が、サービス提供装置101からクライアント装置102への上述したようなサービス変更のサービス情報を送信するメッセージである。クライアント装置102は、サービス提供変更のサービス情報であるメッセージM1502を受信すると動画ストリーミングサービスの処理の変更を実行する。
メッセージM1503は、クライアント装置102での変更処理実行後のサービス提供装置101のネットワークインターフェースA103とクライアント装置102との間での動画ストリーミングサービス利用のメッセージである。
【0024】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0025】
以上、上述した各実施形態によれば、通信状態の変化に応じて選択されたネットワークインターフェースでクライアント装置が自動的にサービスを利用可能にすることができる。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0027】
101 サービス提供装置
102 クライアント装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のネットワークインターフェースを有するサービス提供装置であって、
クライアント装置より、サービスを指定するサービス指定情報を含むサービス情報の送信要求を受信する受信手段と、
前記受信手段で前記サービス情報の送信要求が受信された場合、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する選択手段と、
前記サービス指定情報で指定されるサービスを実行するサービス実行手段と、
前記クライアント装置が前記サービス実行手段で実行されるサービスを前記選択手段で選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報を前記クライアント装置に送信する送信手段と、
を有するサービス提供装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記受信手段で前記サービス情報の送信要求が受信された場合、前記サービス情報の送信要求を受け取る際に用いられたネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記ネットワークインターフェースが、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能か否かを判断し、可能と判断した場合、前記ネットワークインターフェースを選択し、可能でないと判断した場合、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記ネットワークインターフェースとは異なるネットワークインターフェースから、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する請求項1記載のサービス提供装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記サービス指定情報で指定されるサービスを提供するのに必要とされる通信速度と、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態と、に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する請求項1記載のサービス提供装置。
【請求項4】
前記選択手段は、前記選択した一のネットワークインターフェースを介して前記クライアント装置が前記サービス実行手段で実行されるサービスを利用している間に前記選択した一のネットワークインターフェースが前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことができなくなった場合、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを再び選択し、
前記送信手段は、前記クライアント装置が前記サービス実行手段で実行されるサービスを前記選択手段で選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報を前記クライアント装置に送信する請求項1記載のサービス提供装置。
【請求項5】
複数のネットワークインターフェースを有するサービス提供装置が実行するサービス提供方法であって、
クライアント装置より、サービスを指定するサービス指定情報を含むサービス情報の送信要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記サービス情報の送信要求が受信された場合、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する選択ステップと、
前記サービス指定情報で指定されるサービスを実行するサービス実行ステップと、
前記クライアント装置が前記サービス実行ステップで実行されるサービスを前記選択ステップで選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報を前記クライアント装置に送信する送信ステップと、
を有するサービス提供方法。
【請求項6】
複数のネットワークインターフェースを有するコンピュータに、
クライアント装置より、サービスを指定するサービス指定情報を含むサービス情報の送信要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記サービス情報の送信要求が受信された場合、前記複数のネットワークインターフェースの通信状態に基づいて、前記複数のネットワークインターフェースのうち、前記サービス指定情報で指定されるサービスを前記クライアント装置に提供するのに必要な通信速度でネットワークを介した通信を行うことが可能な一のネットワークインターフェースを選択する選択ステップと、
前記サービス指定情報で指定されるサービスを実行するサービス実行ステップと、
前記クライアント装置が前記サービス実行ステップで実行されるサービスを前記選択ステップで選択されたネットワークインターフェースを介して利用可能にするためのサービス情報を前記クライアント装置に送信する送信ステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−8804(P2012−8804A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144183(P2010−144183)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】