説明

サーフボードのフィン取付角度調整器

【課題】 フィンの角度を正確、且つ、簡単に任意の角度に設定できると共に作業性を向上でき、かつ、フィンを正確に取り付けることが可能なサーフボードのフィン取付角度調整器を提供する。
【解決手段】 フィン取付角度調整器1は、ゲージ基台20,30に取り付けられた第1,第2のゲージ40,50と、ゲージ基台20,30が両側に取り付けられた横長の本体部10とを備える。第1のゲージ40は、固定設置された第1の基準板41と、これに重なるようにして回動自在に設けられた第1の角度設定板42を有し、同様に、第2のゲージ50は、第2の基準板51と第2の角度設定板52を有する。第1,第2の角度設定板42,52の角度を設定した後、本体部10の長さを調整し、サイドフィンの内側の面を第1,第2の角度設定板42,52の角度設定面405,505に合致させれば、角度調整(角度設定)は完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーフボードのフィン取付角度調整器に関し、特に、サーフボードのサイドフィンをサーフボードの底面に取り付ける際の角度を設定するために用いるフィン取付角度調整器に関する。
【背景技術】
【0002】
サーフボードは、例えば、発泡プラスチックにより成形し、その外表面を繊維強化樹脂でコーティングすることにより作られている。この様なサーフボードは、その底面の後部に、左右に設けられたサイドフィンと、これらの中間の後方に設けられたセンターフィンとを備えている。
【0003】
サーフボードは、運搬の不手際によるフィンの損傷を防止したい、ユーザの好みによる操舵性、回動性、スピード等を得られるようにしたい等の理由から、センターフィン及びサイドフィンをサーフボードに永久固定とせず、交換できるようになっているものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
更に、サーフボードによっては、サーフボードの底面に対するサイドフィンの垂直方向の角度(直立角)をユーザや販売店のスタッフにより変えられる様にし、これによって上記したような特性を調整できるようにしたものがある。この場合、各サイドフィンの直立角を設定する必要があるが、従来、分度器でフィンの角度を測る方法、サイドフィンの頂部間に垂木を懸け渡して距離を測る方法、或いは、以下に説明する方法等により行っていた。
【0005】
図6は、サーフボードのフィンに対する従来の角度調整方法を説明する図である。なお、図6は、サーフボードを後方(テール側)から見た状態を示している。図6に示すように、裏返しにされたサーフボード100の底面101には、取り付け対象のサイドフィン102a,102bが仮止めされている。この状態で、予め設定した角度のテーパを有するように裁断された段ボール、プラスチック板等で作製した治具103をサイドフィン102a,102bの相互間に介在させる。ついで、治具103の両側にサイドフィン102a,102bの対向面(内側の面)を密着させ、この状態を保ったままサイドフィン102a,102bの根元を接着、ネジ止め等により固定する。
【0006】
【特許文献1】特開2007−160969号公報
【特許文献2】特表2005−508798号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の角度調整方法は、角度調整に手間と時間を要するため、任意の角度に素早く設定することが難しく、作業性が劣ると共に、取付精度も悪かった。
【0008】
従って、本発明の目的は、サーフボードのフィンの取り付け角度を正確、且つ、簡単に任意の角度に設定できると共に、作業性の向上を図ることが可能なサーフボードのフィン取付角度調整器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため請求項1に記載の本発明は、サーフボードの底面に配置されるフィンの取り付け角度を設定するためのフィン取付角度調整器であって、サーフボードのフィン取付面に一時的に置かれる本体部と、本体部の一端に設けられ、本体部をサーフボードのフィン取付面に置いたときにフィン取付面に対して垂直となる基準面を備えた基準板と、基準板に重ね合わせるようにして本体部に回動自在に取り付けられると共に、基準面に対する傾斜角度を決定する角度設定面を備えた角度設定板と、所定の角度に回動させた角度設定板を基準板に固定する締付部とを備えてなることを特徴とするサーフボードのフィン取付角度調整器を提供する。
【0010】
上記目的を達成するため請求項2に記載の本発明は、本体部は、請求項1に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、その他端に、基準板、角度設定板を対称形にした形状の第2の基準板及び第2の角度設定板と、所定の角度に回動させた第2の角度設定板を第2の基準板に固定する第2の締付部とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、本体部は、パイプ状のガイド部と、挿入量を調節可能にしてガイド部の一端又は両端に挿入された可動部材と、可動部材をガイド部に固定する長さ調整用のネジとを有することを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するため請求項4に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、本体部は、その両側に、サーフボードのフィン取付面より突出する部分の高さ以上の高さを有する脚部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するため請求項5に記載の本発明は、請求項1に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、基準板及び角度設定板は、一方に、基準面と角度設定面との相対角度を表す目盛が設けられ、他方に、目盛に対する現在の相対角度を示す指標が設けられていることを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するため請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、基準板は、目盛が上部に設けられ、角度設定板は、指標が設けられていると共に指標を中心にして目盛の所定領域を露出させる孔が設けられていることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するため請求項7に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、基準板及び角度設定板は、略同一の外形形状を成し、角度設定板は基準板より突出する指掛け用の突出部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するため請求項8に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、基準板及び角度設定板は、共に扇形を成し、幅の狭くなった側の端部が本体部に取り付けられていることを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するため請求項9に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器において、締付部は、角度設定板に設けられた長孔と、長孔を通して基準板にネジ止めされるネジとを有することを特徴とする。
を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明のサーフボードのフィン取付角度調整器によれば、フィンの取り付け角度を正確、且つ、簡単に設定できると共に、フィン取り付けの作業性を向上できるという効果がある。
具体的には、角度設置のための目盛りが設けられているためフィンの取り付け角度を正確に設定することができる。また、本体部が伸縮固定することができると共に角度設定板を締付部によって設定角度を保持した状態で固定できるので異なるサイズのサーフボードに対しても使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るサーフボードのフィン取付角度調整器を示す正面図、図2は、図1に示すフィン取付角度調整器の斜視図である。なお、図2に示すフィン取付角度調整器は、図1の本体部の長さを最短にした状態を示している。
【0020】
(フィン取付角度調整器の構成)
フィン取付角度調整器1は、ゲージ基台20,30が両側に設けられた本体部10と、ゲージ基台20,30に取り付けられた第1,第2のゲージ40,50とを備えて構成をされている。この第1,第2のゲージ40,50は、左右対称の形状を成している。
【0021】
(本体部の構成)
本体部10は、例えば、金属製でパイプ状を成したガイド部材11と、挿入量を調節可能にしてガイド部材11の両側に挿入されると共に第1,第2のゲージ40,50が一端に取り付けられた円柱状の可動部材12a,12bと、可動部材12a,12bをガイド部材11に固定する長さ調整ネジ(ノブネジ)13a,13bとを備えて構成されている。第1,第2のゲージ40,50は、共に後記する基準板と角度設定板とから構成されている。
【0022】
ガイド部材11は、その上部の長さ方向に、長さ調整ネジ13a,13bの直径よりやや大きい幅を有した第1,第2の長孔14a,14bが設けられており、この第1,第2の長孔14a,14bを通して可動部材12a,12bのネジ孔(図示せず)に長さ調整ネジ13a,13bが螺着されている。
【0023】
ゲージ基台20,30は、例えば、樹脂成形で作られており、第1,第2のゲージ40,50を保持する保持部20a,30aと、保持部20a,30aの下部に一体に設けられてサーフボードの底面(フィン取付面)に接触する脚部20b,30bと、を有している。また、保持部20a,30aには、第1,第2のゲージ40,50の角度設定板を軸支する軸20c,30cが設けられている。
【0024】
(第1のゲージの構成)
第1のゲージ40は、下部が保持部20aに固定された扇形の第1の基準板41と、この第1の基準板41に重なるようにして配設されると共に、下部が回動可能に軸20cで軸支された扇形の第1の角度設定板42と、後記する第3の長孔403を通して第1の基準板41にネジ付けられ、第1の角度設定板42を第1の基準板41に固定するノブネジ(又はノブボルト)43とを備えて構成されている。ここで、このノブネジ43と第3の長孔403とにより、締付部が構成されている。
【0025】
(第1の基準板の構成)
第1の基準板41は、その上部の水平方向に刻印、印刷等による第1の目盛401が設けられている。この第1の目盛401は、垂直面を0°とし、図1の左方向へ、例えば、1°刻みに10°まで目盛られている。上記垂直面が基準面406となり、本体部10の中心線200に対して90°の角度になっている。
【0026】
(第1の角度設定板の構成)
第1の角度設定板42は、第1の基準板41と略同一の外形形状を成し、その側端面(図1の左側の端面)が、サイドフィンの側面に当接する角度設定面405になる。
【0027】
この第1の角度設定板42は、第1の基準板41の第1の目盛401に対向する部位に第1の長孔402が設けられており、この第1の長孔402の下辺には、第1の目盛401を読み取る際の指標になる三角形の突起404が設けられている。また、第1の長孔402の下方には、ノブネジ43が取り付けられたままでの第1の角度設定板42の回動を可能にするために第3の長孔403が設けられている。後記する第3の長孔403は、例えば、第1の角度設定板42を右側へ一杯に回動させたときに0°になり、左側へ一杯に回動させたときに10°になる孔の長さを有している。
【0028】
第1の角度設定板42は、その側端面が垂直であるとき、突起404が第1の目盛401の0°に合致している。このとき、第1の角度設定板42の角度設定面405は、第1の基準板41の基準面406に一致している。なお、第1の目盛401は、0〜10°としたが、この角度範囲に限定されるものではなく、任意の目盛範囲にすることができる。
【0029】
また、第1の角度設定板42には、第1の角度設定板42を動かし易くするため、上部に半円状の指掛け用の突出部407が設けられている。この指掛部407の上面には、指が滑らないように、ローレット等の加工を施しておくこともできる。
【0030】
(第2のゲージの構成)
第2のゲージ50は、下部が保持部30aに固定された扇形の第2の基準板51と、この第2の基準板51に重なるようにして配設されると共に、下部が回動可能に軸30cで軸支された扇形の第2の角度設定板52と、第3の長孔503を通して第2の基準板51に螺着され、第2の角度設定板52を第2の基準板51に固定するノブネジ(又はノブボルト)53とを備えて構成されている。そして、このノブネジ53と第4の長孔503とにより、第2の締付部が構成されている。
【0031】
(第2の基準板の構成)
第2の基準板51は、その上部の水平方向に刻印、印刷等による第2の目盛501が設けられている。この第2の目盛501は、垂直面を0°とし、図1の右方向へ、例えば、1°刻みに10°まで目盛られている。上記垂直面が基準面506となり、本体部10の中心線200に対して90°の角度になっている。
【0032】
(第2の角度設定板の構成)
第2の角度設定板52は、第2の基準板51と略同一の外形形状を成し、その側端面(図1の右側の端面)が、サイドフィンの側面に当接する角度設定面505になる。
【0033】
この第2の角度設定板52は、第2の基準板51の第2の目盛501に対向する部位に第3の長孔502が設けられており、この第3の長孔502の下辺には、第2の目盛501を読み取る際の指標になる三角形の突起504が設けられている。また、第3の長孔502の下方には、ノブネジ53が取り付けられたままでの第2の角度設定板52の回動を可能にするために第4の長孔503が設けられている。第4の長孔503は、例えば、第2の角度設定板52を左側へ一杯に回動させたときに0°になり、右側へ一杯に回動させたときに10°になる孔の長さを有している。
【0034】
第2の角度設定板52は、その側端面が垂直であるとき、突起504が第2の目盛501の0°に合致している。このとき、第2の角度設定板52の角度設定面505は、第2の基準板51の基準面506に一致している。なお、第1の目盛501は、0〜10°としたが、この角度範囲に限定されるものではなく、任意の目盛範囲にすることができる。
【0035】
また、第2の角度設定板52には、第2の角度設定板52を動かし易くするため、上部に半円状の指掛け用の突出部507が設けられている。この指掛部507の上面には、指が滑らないように、ローレット等の加工を施しておくこともできる。
【0036】
(フィン取付角度調整器の使用方法)
次に、フィン取付角度調整器1の使用方法について説明する。図3は、サーフボードの底面のサイドフィン間にフィン取付角度調整器を一時的にセットした状態を示す斜視図、図4は、フィン取付角度調整器によるサイドフィンの角度の設定完了を示す正面図である。
【0037】
まず、作業者は、フィン取付角度調整器1の第1,第2のゲージ40,50を、予め所望の角度θに設定する。この設定は、ノブネジ43,53を緩めて、第1,第2の角度設定板42,52を回動できるようにし、第1,第2の基準板41,51の第1,第2の目盛401,501の所望の角度値に突起404,504が合致するように、第1,第2の角度設定板42,52を回動させる。ついで、作業者は、第1,第2の目盛401,501と突起404,504が合致したところで、その状態を保ったまま、ノブネジ43,53を締め付ける。
【0038】
次に、作業者は、図4に示すように、サーフボード100を裏返しにし、図3に示すように、サイドフィン102a,102bをサーフボード100の底面の指定の場所に仮付けする。ついで、作業者は、長さ調整ネジ13a,13bを緩め、可動部材12a,12bをガイド部材11内に押し込んでフィン取付角度調整器1の長さを短くし、この状態で、図3のように、フィン取付角度調整器1をサイドフィン102aとサイドフィン102bの間にセットする。
【0039】
次に、作業者は、可動部材12a,12bをガイド部材11から引き出し、第1,第2の基準板41,51の角度設定面405,505をサイドフィン102a,102bの内側の側面に接触させる。更に、作業者は、図4に示すように、角度設定面405,505に押し当てたまま、長さ調整ネジ13a,13bを締め付け、可動部材12a,12bをガイド部材11に固定する。
【0040】
次に、作業者は、接着、ネジ止め、その他のサーフボード100の仕様に従った固定手段により、サイドフィン102a,102bをサーフボード100の底面に固定する。その後、フィン取付角度調整器1をセット位置から取り出せば、フィンの取付角度調整作業及びフィン取付作業は終了する。
【0041】
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)第1,第2の角度設定板42,52を回動させて、第1,第2の目盛401,501の所望の角度値に突起404,504を合わせて第1,第2の角度設定板42,52を第1,第2の基準板41,51に固定し、かつ、本体部10の長さをサイドフィン102a,102bの対向間の幅に合わせるのみで、サイドフィン102a,102bの角度を簡単に設定でき、かつ、正確に取り付けることができる。
(2)第1,第2の角度設定板42,52を回動するのみでフィン角度を簡単に設定できることから、角度設定(角度調整)及びフィン取付作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
(3)第1,第2の角度設定板42,52を回動するのみで設定角度を選べる(設定できる)ため、1台のフィン取付角度調整器1で多種のフィンやサーフボードに対応することができる。
(4)第1,第2の基準板41,51に目盛401,501を設け、第1,第2の角度設定板42,52に開口402,502を設けた構成、及び第1,第2の基準板41,51及び第1,第2の角度設定板42,52が共に扇形にした構成により、第1,第2の基準板41,51と第1,第2の角度設定板42,52の外形デザインを統一することができ、デザイン性が向上する。
(5)第1,第2の角度設定板42,52を扇形にしたため、本体部10に対する回動が円滑に行え、構造上の制約を緩和することができる。
(6)第1,第2の角度設定板42,52は、ノブネジ43,53を回すのみで第1,第2の基準板41,51に対する固定/開放ができるため、角度設定作業を迅速に行うことが可能になる。
(6)本体部10は、その長さを可動部材12a,12bによって調節できる様にしたので、ゲージ40とゲージ50を個別にサイドフィン102a,102bに合わせることができる結果、作業性を向上させることができる。
【0042】
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るサーフボードのフィン取付角度調整器の主要部を示す正面図である。本実施の形態は、第1の実施の形態において、第1の角度設定板42に第1の長孔402を設けず、この部分に第1の基準板41に設けていた第1の目盛401を移設したものである。更に、第1の基準板41は、V字状の凹部408が設けられており、この凹部408により第1の目盛401に対する設定値を識別できるようにしている。以上は第1のゲージ40についての説明であるが、第2のゲージ50も同様の構成にする。
【0043】
なお、図5において、第1の目盛401を第1の角度設定板42に設け、凹部408に代えて突起404を第1の角度設定板42の上端面に設ける構成であってもよい。
【0044】
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態によれば、構造を簡略化することができると共に、第1の基準板41と第1の角度設定板42の重なり角及び第2の基準板51と第2の角度設定板52の重なり角にかかわらず、第1,第2の目盛401,501の全体を見ることができるので、素早く角度を把握し、設定することができる。その他の効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0045】
[他の実施の形態]
上記実施の形態において、フィン取付角度調整器1は、第1,第2のゲージ40,50の2つのゲージを有するものとしたが、どちらか一方を有する構成であってもよい。この場合、フィン毎に角度設定及びフィン取付作業を実施する。
【0046】
また、上記実施の形態においては、可動部材12a,12bがガイド部材11に対して個別に動かせる構成にとしたが、可動部材12a,12bをいずれか1つにし、これをガイド部材11に挿入する構成にしてもよい。
【0047】
また、上記各実施の形態において、第1,第2の角度設定板42,52と第1,第2の基準板41,51とが前後に入れ代わった構成であってもよい。
【0048】
また、上記各実施の形態において、第1,第2の基準板41,51及第1,第2の角度設定板42,52は、共に扇形であるとしたが、他の形状、例えば、横T字形、長板状等であってもよい。
【0049】
また、突起404,504は、これに代えて、印刷、刻印等であってもよい。
【0050】
また、上記実施の形態においては、ペアになっているサイドフィン102a,102bの角度設定(角度調節)を行う場合について説明したが、フィンが1つの場合でも、本発明に係るフィン取付角度調整器1を使用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るサーフボードのフィン取付角度調整器を示す正面図である。
【図2】図1に示すフィン取付角度調整器の斜視図である。
【図3】サーフボードの底面のサイドフィン間にフィン取付角度調整器を一時的にセットした状態を示す斜視図である。
【図4】フィン取付角度調整器によるサイドフィンの角度の設定完了を示す正面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るサーフボードのフィン取付角度調整器の主要部を示す正面図である。
【図6】サーフボードのフィンに対する従来の角度調整方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0052】
1,2 フィン取付角度調整器
3 連結部材
4 多接触型フィン取付角度調整器
10 本体部
11 ガイド部材
12a,12b 可動部材
13a,13b 長さ調整ネジ
14a 第1の長孔
14b 第2の長孔
15 ガイド部
20,30 ゲージ基台
20a,30a 保持部
20b,30b 脚部
20c,30c 軸
40 第1のゲージ
41 第1の基準板
42 第1の角度設定板
43,53 ノブネジ
50 第2のゲージ
51 第2の基準板
52 第2の角度設定板
60 第3のゲージ
70 第4のゲージ
100 サーフボード
102a,102b サイドフィン
401 第1の目盛
402 第1の長孔
403 第2の長孔
404,504 突起
405,505 角度設定面
406,506 基準面
407,507 突出部
408 凹部
501 第2の目盛
502 第3の長孔
503 第4の長孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーフボードの底面に配置されるフィンの取り付け角度を設定するためのフィン取付角度調整器であって、
サーフボードのフィン取付面に一時的に置かれる本体部と、
前記本体部の一端に設けられ、当該本体部を前記サーフボードの前記フィン取付面に置いたときに前記フィン取付面に対して垂直となる基準面を備えた基準板と、
前記基準板に重ね合わせるようにして前記本体部に回動自在に取り付けられると共に、前記基準面に対する傾斜角度を決定する角度設定面を備えた角度設定板と、
所定の角度に回動させた前記角度設定板を前記基準板に固定する締付部と、
を備えてなることを特徴とするサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項2】
前記本体部の両端に、前記基準板と、前記角度設定板と、前記締付部とがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項3】
前記本体部は、パイプ状のガイド部と、
挿入量を調節可能にして前記ガイド部の一端又は両端に挿入された可動部材と、
前記可動部材を前記ガイド部に固定する長さ調整用のネジと、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項4】
前記本体部は、その両側に、前記サーフボードの前記フィン取付面より突出する部分の高さ以上の高さを有する脚部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項5】
前記基準板及び前記角度設定板は、一方に、前記基準面と前記角度設定面との相対角度を表す目盛が設けられ、他方に、前記目盛に対する現在の前記相対角度を示す指標が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項6】
前記基準板は、前記目盛が上部に設けられ、
前記角度設定板は、前記指標が設けられていると共に前記指標を中心にして前記目盛の所定領域を露出させる孔が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項7】
前記基準板及び前記角度設定板は、略同一の外形形状を成し、前記角度設定板は前記基準板より突出する指掛け用の突出部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項8】
前記基準板及び前記角度設定板は、共に扇形を成し、幅の狭くなった側の端部が前記本体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。
【請求項9】
前記締付部は、前記角度設定板に設けられた長孔と、
前記長孔を通して前記基準板にネジ止めされるネジと、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーフボードのフィン取付角度調整器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−112785(P2010−112785A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284144(P2008−284144)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(508330803)株式会社ワイエム (1)
【Fターム(参考)】