シャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニットの製造方法
【課題】熱電導率が異なる材料を複合化することにより、ヒータの温度分布を改善するシャフト付きヒータユニットを提供する。
【解決手段】本発明は、被加熱物を載置して加熱するヒータプレート1と、ヒータプレート1を支持するシャフト部2を有するシャフト付きヒータユニット100であって、シャフト部2は、シャフト部2を構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でヒータプレート1に吹き付けることにより形成されたことを特徴とする。
【解決手段】本発明は、被加熱物を載置して加熱するヒータプレート1と、ヒータプレート1を支持するシャフト部2を有するシャフト付きヒータユニット100であって、シャフト部2は、シャフト部2を構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でヒータプレート1に吹き付けることにより形成されたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板を支持しながら加熱するシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板の製造プロセス、例えばアニール処理等において、真空チャンバ内で半導体基板を加熱処理している。このようなプロセスにおいて半導体基板を均一に加熱し、温度分布を少なくすることは歩留まりに大きな影響を及ぼすものであり、より精密な温度制御が望まれている。
【0003】
この半導体基板の加熱処理の際には、半導体基板を支持しながら加熱するシャフト付きヒータが使用される。シャフト付きヒータは、被加熱物である半導体基板を載置し、内部にシースヒータが埋め込まれたヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトから構成されている。このような構成を有するシャフト付きヒータは、シースヒータ線の引き回しの制約からシャフト中心部に入熱しづらく、さらにシャフトを介した放熱が起こりやすいため、プレート中心部の温度が低下してしまうという問題を有していた。
【0004】
これに対して、熱伝導率が高い金属または金属合金からなるヒータプレートと、熱伝導率がヒータプレート材料より低い金属または金属合金からなるシャフトとをろう付けなどで接合することにより、シャフトへの熱伝導を抑制して、ヒータプレートの温度分布を改善する技術が提案されている。
【0005】
また、ヒータプレートがセラミックス焼結体であるセラミックスヒータにおいて、ヒータプレート部より熱伝導率が低い材料で形成したシャフト部と、ヒータプレート部とを接合したセラミックスヒータが提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−166368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、異なる材料をろう付けなどで接合する場合、接合温度が高いため異なる材料間の熱膨張差によるひずみが蓄積してしまうといった問題が生じたり、材料の融点や接合温度などの関係で選択できる材料に制約があり、温度分布の改善を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ヒータの温度分布を改善するとともに、異なる材料を接合する際のひずみや界面間での剥離、クラックを解消するシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットであって、前記シャフトは、該シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより形成されたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記ヒータプレートは、熱伝導率の高い金属または合金からなり、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金からなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記シャフトは、筒状本体部に前記ヒータプレートから該シャフトへの熱伝導を抑制する熱伝導抑制手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記熱伝導抑制手段は、断熱用溝であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記熱伝導抑制手段は、冷却媒体用流路であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットの製造方法であって、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより前記シャフトを形成するシャフト形成ステップを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフト形成ステップは、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに断熱用溝を形成する溝形成ステップと、前記溝形成ステップ後、前記断熱用溝を形成した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフト形成ステップは、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに冷却媒体用パイプを載置するパイプ載置ステップと、前記パイプ載置ステップ後、前記パイプを載置した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシャフト付きヒータユニットおよびその製造方法は、ヒータプレートに、シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で直接吹き付けることによりシャフトを形成するため、ろう付けによりヒータプレートに接合しにくい材料をシャフトの材料として選択できるとともに、熱疲労によるヒータプレートとシャフトとの間の異材界面における剥がれ、ひび割れ等を効果的に防止しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図2】図2は、図1のシャフト付きヒータユニットのA−A線の断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置の概要を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図5】図5は、図4のシャフト付きヒータユニットのB−B線の断面図である。
【図6】図6は、図4に示すシャフト付きヒータユニットの断熱用溝周辺の拡大断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図9】図9は、図8のシャフト付きヒータユニットのC−C線の断面図である。
【図10】図10は、図8に示すシャフト付きヒータユニットの冷却媒体用流路周辺の拡大断面図である。
【図11A】図11Aは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図11B】図11Bは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図11C】図11Cは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置の概要を示す説明図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットのシャフト部の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明にかかるシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の構成を示す断面図である。シャフト付きヒータユニット100は、略円板状で載置面1aに被加熱物を載置するヒータプレート1と、ヒータプレート1の裏面1b中央に接合されヒータプレート1を支持するシャフト部2と、を備える。本実施の形態1では、円板状のヒータプレート1を使用するが、これに限定されるものではなく、被加熱物の形状等を考慮した形状であればよく、例えば矩形状であってもよい。
【0023】
図2は、図1のシャフト付きヒータユニット100のA−A線の断面図である。図2に示すように、ヒータプレート1内には渦巻状にシースヒータ3が配置される。シースヒータ3は、内部に、例えばニクロム線などの抵抗発熱体と、その外周部にマグネシアなどの粉末を固化した絶縁体とを有し、前記抵抗発熱体に電力を供給して発熱させている。シースヒータ3の配置は、図2に示す渦巻状のほか所望の形状を採用することができる。
【0024】
ヒータプレート1は、熱伝導率が高い金属または合金から形成され、シャフト付きヒータユニット100としての使用温度範囲に基づき適宜選択される。ヒータプレート1の材料としては、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金(熱伝導率:100〜240W/m・K)が好適に使用されるが、これに限定されず、ヒータプレート1の使用温度範囲によって、鉄または鉄合金(熱伝導率:10〜80W/m・K)、銅または銅合金(熱伝導率:100〜400W/m・K)、ニッケルまたはニッケル合金(熱伝導率:5〜100W/m・K)、チタンまたはチタン合金(熱伝導率:5〜30W/m・K)、インジウム(熱伝導率:82W/m・K、常温時)、鉛(熱伝導率:35W/m・K、常温時)、マグネシウム(熱伝導率:156W/m・K、常温時)、錫(熱伝導率:67W/m・K、常温時)、銀(熱伝導率:420W/m・K、常温時)、亜鉛(熱伝導率:116W/m・K、常温時)等から選択されてもよい。
【0025】
シャフト部2は、ヒータプレート1を支持し、外部電源から電力を供給する電力供給線3aが挿通される空洞部5を有する円筒形状のシャフト本体部4からなる。シャフト部2は、後述するコールドスプレー装置によりヒータプレート1の裏面1bに積層形成される。
【0026】
シャフト部2を構成する材料は、ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金から選択される。ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金によりシャフト部2を形成することにより、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導を抑制することができる。シャフト部2の材料としては、ヒータプレート1がアルミニウムまたはアルミニウム合金(熱伝導率:100〜240W/m・K)である場合には、これより熱伝導率が低い金属又は合金、例えば、ステンレス(熱伝導率:16〜20W/m・K)などが好適に使用される。
【0027】
次に、図3を参照して、実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の製造方法を説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置50の概要を示す説明図である。
【0028】
図3に示すように、コールドスプレー装置50は、ガス供給源からヘリウム(He)や窒素(N2)等の不活性ガスや空気等のガス(作動ガス)を導入するガス導入管51と、原料である材料粉末PMを供給する粉末供給部52と、ガス導入管51から導入されたガスを所望の温度まで加熱するヒータ53と、材料粉末PMとガスとを混合して噴射するチャンバ54と、材料粉末PMを噴射するノズル55と、を備えている。ここで、材料粉末PMは、シャフト部2を構成する材料の粉末である。
【0029】
粉体供給部52には、微小な材料粉末PM(例えば、粒径10μm〜100μm程度)が収容されている。材料粉末PMは、ガス導入管51に設けられたバルブ51aを操作して所望流量のガスを粉体供給部52に導入することにより、ガスと共に粉体供給管52aを通ってチャンバ54内に供給される。
【0030】
ヒータ53は、導入されたガスを、例えば、50℃〜700℃程度まで加熱する。この加熱温度の上限は、材料粉末PMを固相状態のままでヒータプレート1の裏面1bに吹き付けるため、材料の融点未満とする。より好ましくは、上限温度を、摂氏で融点の約60%以下に留める。これは、加熱温度が高くなるほど、材料粉末PMが酸化する可能性が高くなるからである。
【0031】
ヒータ53において加熱されたガスは、ガス用配管53aを介してチャンバ54に導入される。なお、チャンバ54に導入されるガスの流量は、ガス導入管51に設けたバルブ51bによって調節される。加熱された圧縮ガスは先細末広形状のノズル55により超音速流(約340m/s以上)にされ、チャンバ54に供給された材料粉末PMは、このガスの超音速流の中への投入により加速され、固相状態のまま基材、本実施の形態1ではヒータプレート1に高速で衝突して皮膜を形成する。
【0032】
図3に示すように、ノズル55を図中矢印X方向及び矢印Y方向に移動させながら材料粉末を堆積させて、ヒータプレート1裏面1bにシャフト本体部4を形成する。なお、材料粉末を基材に固相状態で衝突させて皮膜を形成できる装置であれば、本実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の製造に使用可能であり、図3のコールドスプレー装置50に限定されるものではない。
【0033】
ヒータプレート1裏面1bに所望の形状のシャフト部2を上述したコールドスプレー装置50により形成した後、不要な部分に付着した材料粉末PMを除去するとともに、シャフト部2の端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100が製造される。
【0034】
このようにして製造されたシャフト部2は、材料粉体PMが下層(ヒータプレート1裏面1bや、それまでに堆積したシャフト本体部4)の表面に高速に衝突して食い込むと共に、自身を変形させて下層に付着するので、下層に強く密着した金属皮膜の積層体となる。本実施の形態1にかかるシャフト付きヒータユニット100は、シャフト本体部4とヒータプレート裏面1bとの界面において、金属皮膜が裏面1bに食い込む現象(アンカー効果と呼ばれる)を観察することができ、シャフト本体部4は、異種の金属によって形成されたヒータプレート1と互いの間に隙間を生じさせることなく密に接合している。
【0035】
シャフト部2は、ヒータプレート1の裏面1bに強固に固定されるため、実施の形態1にかかるシャフト付ヒータユニット100は、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2とを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2との間での剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、ヒータプレート1がアルミニウムまたはアルミニウム合金である場合に、ステンレスで形成されたシャフト部をろう付けにより接合することは困難であったが、コールドスプレー装置50によれば、ろう付けが困難な材料をシャフト部2の原料として選択した場合であっても、ヒータプレート1へのシャフト部2の接合を強固に行うことが可能であるため、シャフト部2の材料の選択肢を広げることができる。
【0036】
また、ヒータプレート1をアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成し、シャフト部2を、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金より熱伝導率が低いステンレスにより形成した場合、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導が抑制され、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。これにより、被加熱物の均一な加熱が可能となり、シャフト付きヒータユニット100を使用した半導体製造装置では、品質の安定した半導体基板を製造することができる。
【0037】
以上のように、実施の形態1にかかるシャフト付きヒータユニット100は、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト部2を構成する材料粉末PMを、熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で吹き付けることによりシャフト部2を形成するので、異なる材料をろう付けすることによる熱膨張差によるひずみの蓄積や、長期間の使用による界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部2を構成する材料として、ヒータプレート1の材料より熱伝導率の低い金属または合金を選択することにより、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導を抑制して、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。
【0038】
(実施の形態2)
実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニット100Aの構成を示す断面図である。図5は、図4のシャフト付きヒータユニット100AのB−B線の断面図である。図6は、図4に示すシャフト付きヒータユニット100Aの断熱用溝6周辺の拡大断面図である。実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニット100Aは、シャフト本体部4に断熱用溝6を備える。
【0039】
断熱用溝6は、円筒形状のシャフト本体部4の略中央部に形成される断面矩形の溝であり、図5に示すように、シャフト本体部4の断面を周回するように設けられる。また、図6に示すように、断熱用溝6は蓋部7で覆われる構造をなす。蓋部7は、断熱用溝6の外径より径が大きい円板形状をなす。断熱用溝6内には、断熱材として空気(熱伝導率:0.02W/m・K)が存在しうる構造であれば、断面形状は、矩形に限定されず、円形等であってもよい。
【0040】
続いて、図7A〜図7Dを参照して、断熱用溝7を備えるシャフト部2Aの製造工程について説明する。
【0041】
まず、図7Aに示すように、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト本体部4を構成する材料粉末PMを、コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、金属皮膜を堆積形成する。金属皮膜の高さが所定高さ(h1)となったところで、一旦金属皮膜の堆積を終了する。
【0042】
シャフト本体部4の端面を平滑にした後、図7Bに示すように、切削加工等により断熱用溝6を形成する。その後、断熱用溝6の開口部の周辺部をさらに切り欠いて蓋部7を載置する蓋支持部8を形成する。
【0043】
その後、図7Cに示すように、蓋支持部8に蓋部7を載置し、再度コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で蓋部7を覆うようにシャフト本体部4に吹き付けて、金属皮膜の高さが所定高さ(h2)になるまで堆積形成する。金属皮膜の堆積終了後、シャフト部2Aの端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100Aを製造する。
【0044】
なお、蓋部7の径は、断熱用溝6内に材料粉末PMが入らないように断熱用溝6の開口部外径より大きく、かつ、蓋支持部8により支持されるように蓋支持部8の径より小さくする。また蓋部7の高さは、断熱用溝6に断熱材としての空気を密閉できれば、蓋支持部8の高さと同じとする必要はない。
【0045】
以上のように、実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニット100Aは、ヒータプレート1の裏面1bにシャフト部2Aがコールドスプレー装置50により形成されるため、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2Aとを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2Aとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積、剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、シャフト部2Aをヒータプレート1と同じ材料、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成した場合であっても、断熱用溝6内に封止される断熱材(空気)により、ヒータプレート1からシャフト部2Aへの熱伝導を抑制することができ、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。さらに、シャフト部2Aを構成する材料としてヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい材料を選択した場合、ヒータプレート1からシャフト部2Aへの熱伝導をさらに低減することが可能となる。さらにまた、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Aの端部に伝導する熱量が少なくなるため、シャフト付きヒータユニット100Aの設置に使用するO−リングの劣化を防止することが可能となる。
【0046】
なお、実施の形態2のシャフト付きヒータユニット100Aでは、断熱用溝6の開口部周辺部に蓋支持部8を設けて、蓋支持部8に蓋部7を載置する構造としているが、蓋支持部8を形成することなく、蓋部7により断熱用溝6を覆い、そのままコールドスプレー装置50によりシャフト本体部4を形成して、断熱用溝6内に空気を封止してもよい。
【0047】
(実施の形態3)
実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニット100Bの構成を示す断面図である。図9は、図8のシャフト付きヒータユニット100BのC−C線の断面図である。図10は、図8に示すシャフト付きヒータユニット100Bの冷却媒体用流路周辺の拡大断面図である。実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニット100Bは、シャフト本体部4に冷却媒体用流路9を備える。
【0048】
冷却媒体用流路9は、円筒形状のシャフト本体部4の略中央部に形成される断面矩形の流路であり、図9に示すように、シャフト本体部4の断面を周回するように設けられる。図10に示すように、冷却媒体用流路9は、パイプ13により形成され、パイプ13の断面形状を変更することにより、冷却媒体用流路9の断面形状を円状または三角等としてもよい。パイプ13を構成する材料は、冷却媒体の種類によって選択され、市水を冷却媒体とする場合には、耐食性を有する材料、たとえば、銅、銅合金、ステンレス、ニッケル、ニッケル合金、タンタル、タンタル合金、チタン、チタン合金等が使用される。なお、媒体は、液体に限らず気体であってもよい。
【0049】
冷却媒体用流路9には、冷却パイプ10と接続された流入口11から冷却媒体が導入され、冷却媒体用流路9を冷却媒体が通過することによりシャフト本体部4から吸熱し、図示しない冷却パイプと接続された流出口12から冷却媒体が流出する構造をなす。
【0050】
続いて、図11A〜図11Cを参照して、冷却媒体用流路9を備えるシャフト部2Bの製造工程について説明する。
【0051】
まず、図11Aに示すように、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト本体部4を構成する材料粉末PMを、コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、金属皮膜を堆積形成する。金属皮膜の高さが所定高さ(h1)となったところで、一旦金属皮膜の堆積を終了する。
【0052】
シャフト本体部4の端面を平滑にした後、図11Bに示すように、シャフト本体部4の端面にパイプ13を載置する。
【0053】
その後、図11Cに示すように、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度でパイプ13の上部から材料粉末PMをシャフト本体部4に吹き付けて、金属皮膜の高さが所定高さ(h2)になるまで堆積形成する。金属皮膜の堆積終了後、シャフト部2Bの端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100Bを製造する。
【0054】
以上のように、実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニット100Bは、ヒータプレート1の裏面1bにシャフト部2Bがコールドスプレー装置50により形成されるため、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2Bとを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2Bとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積、剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、シャフト部2Aをヒータプレート1と同じ材料、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成した場合であっても、冷却媒体用流路9に導入される冷却媒体により、ヒータプレート1からシャフト部2Bへの熱伝導を抑制することができ、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。さらに、シャフト部2Bを構成する材料としてヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい材料を選択した場合、ヒータプレート1からシャフト部2Bへの熱伝導をさらに低減することが可能となる。さらにまた、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Bの端部に伝導する熱量が少なくなるため、シャフト付きヒータユニット100Bの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【0055】
(実施の形態4)
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図12は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置50Aの概要を示す説明図である。図13は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットのシャフト部2Cの拡大断面図である。
【0056】
実施の形態4にかかるシャフト部2Cは、ヒータプレート1を構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレート1を構成する材料より低い第二材料とから形成される。たとえば、ヒータプレート1を構成する材料がアルミニウム(熱伝導率:100〜240W/m・K)であり、ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い材料としてステンレス(熱伝導率:16〜20W/m・K)を使用する場合について説明する。
【0057】
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットを製造するコールドスプレー装置50Aは、図12に示すように、原料である第一材料であるアルミニウム粉末を貯蔵し供給する第一粉末供給部52Aと、第二材料であるステンレス粉末を貯蔵し供給する第二粉末供給部52Bとを備える。
【0058】
第一材料粉末および第二材料粉末は、ガス導入管51に設けられたバルブ51aおよび51cを操作して所望流量のガスを第一粉体供給部52Aおよび第二粉体供給部52Bに導入することにより、ガスと共に粉体供給管52aおよび52bを通ってチャンバ54内に供給される。
【0059】
本実施の形態4では、コールドスプレー装置50Aを使用して、シャフト部2Cを構成する材料の割合を変化させる。図13に示すように、シャフト部2Cは、シャフト本体部4Aと、シャフト本体部4Bと、シャフト本体部4Cと、シャフト本体部4Dとからなる。シャフト本体部4Aがヒータプレート1側で、シャフト4Dが装置ハウジング側である。
【0060】
シャフト部2Cは、ヒータプレート1に接する側のシャフト本体部4Aは、第一材料であるアルミニウムのみから構成され、シャフト本体部4Bは、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが3:7の割合で構成され、シャフト本体部4Cは、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが7:3の割合で構成され、シャフト本体部4Dは、第二材料のステンレスのみで構成されている。上記のシャフト本体部4A、4B、4Cおよび4Dの第一材料と第二材料の割合は例示であって、シャフト部2Cを構成する第一材料の割合が、ヒータプレート1側の端部から他端部にかけて徐々に減少するものであればよい。
【0061】
シャフト部2Cの製造は、まず、ヒータプレート1の裏面1bに第一材料であるアルミニウム粉末のみがチャンバ54に供給されるようにバルブ51aを操作して、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、シャフト本体部4Aを堆積形成する。金属皮膜の高さが所定の高さとなった後、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが3:7の割合で供給されるようにバルブ51aおよび51cを操作して、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、シャフト本体部4Bを堆積形成する。
【0062】
その後、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが7:3の割合で供給されるようにバルブ51aおよび51cを操作してシャフト本体部4Cを堆積形成し、最後に第二材料であるステンレス粉末のみがチャンバ54に供給されるようにバルブ51cを操作して、シャフト本体部4Dを堆積形成すればよい。
【0063】
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットは、ヒータプレート1の裏面1bに、最初に、ヒータプレート1を構成する材料と同一の第一材料を主成分としてシャフト部2Cを形成するので、ヒータプレート1とシャフト部2Cとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積や、界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部2Cを構成する材料の1つとして、ヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい第二材料を選択し、ヒータプレート1側の端部から他端部にかけて第二材料の割合を段階的に増加させているため、ヒータプレート1からシャフト部2Cへの熱伝導を低減することができる。さらに、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Cの端部は熱伝導率の低い材料で形成されているため、シャフト部2Cのシャフト本体部4D側端部に伝導する熱量が少なくすることができ、シャフト付きヒータユニットを収容するハウジングへの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【0064】
なお、実施の形態4では、シャフト部2Cを構成する材料の割合を段階的に変更する場合について説明したが、2種の材料の割合を漸次変更してシャフト部を形成してもよい。また、実施の形態2では、第2材料が1種の金属または合金の場合について説明したが、第2材料として、ヒータプレート1の材料と同じ第1材料より熱伝導率が低い材料を2種以上使用してもよい。
【0065】
さらに、実施の形態4の変形例として、シャフト部を構成する材料が、熱膨張率がヒータプレート1を構成する材料と同程度の第一材料と、熱伝導率がヒータプレート1を構成する材料より低い第二材料とからなり、ヒータプレート1に接する側のシャフト部の端部を、熱膨張率がヒータプレート1と同程度の第一材料を主成分として形成し、シャフト部を構成する第二材料の割合を、ヒータプレート1側から他端部にかけて徐々に増加するようにして形成したシャフト部を有するシャフト付きヒータユニットを例示することができる。
【0066】
変形例にかかるシャフト付きヒータユニットは、シャフト部のヒータプレート側を、ヒータプレートの材料と熱伝導率が同程度の第一材料を主成分として形成することにより、実施の形態4と同様に、ヒータプレート1とシャフト部との間での熱膨張差によるひずみの蓄積や、界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部を構成する熱伝導率の低い第二材料の割合を、ヒータプレート1側から他端部にかけて徐々に増加するようにしてシャフト部を形成するので、ヒータプレート1からシャフト部への熱伝導を低減することができる。さらに、ヒータプレート1と接していないシャフト部の端部は熱伝導率の低い材料で形成されているため、シャフト部のシャフト本体部側端部に伝導する熱量が少なくすることができ、シャフト付きヒータユニットを収容するハウジングへの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、ヒータプレートの精密な温度制御を行うシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法に利用可能であり、特に、半導体製造装置に有用である。
【符号の説明】
【0068】
1 ヒータプレート
2、2A、2B シャフト部
3 シースヒータ
3a 電力供給線
4 シャフト本体部
5 空洞部
6 断熱用溝
7 蓋部
8 蓋支持部
9 冷却媒体用流路
10 冷却パイプ
11 流入口
12 流出口
13 パイプ
50、50A コールドスプレー装置
51 ガス導入管
51a、51b、51c バルブ
52 粉体供給部
53 ヒータ
54 チャンバ
55 ノズル
100、100A、100B シャフト付きヒータユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板を支持しながら加熱するシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板の製造プロセス、例えばアニール処理等において、真空チャンバ内で半導体基板を加熱処理している。このようなプロセスにおいて半導体基板を均一に加熱し、温度分布を少なくすることは歩留まりに大きな影響を及ぼすものであり、より精密な温度制御が望まれている。
【0003】
この半導体基板の加熱処理の際には、半導体基板を支持しながら加熱するシャフト付きヒータが使用される。シャフト付きヒータは、被加熱物である半導体基板を載置し、内部にシースヒータが埋め込まれたヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトから構成されている。このような構成を有するシャフト付きヒータは、シースヒータ線の引き回しの制約からシャフト中心部に入熱しづらく、さらにシャフトを介した放熱が起こりやすいため、プレート中心部の温度が低下してしまうという問題を有していた。
【0004】
これに対して、熱伝導率が高い金属または金属合金からなるヒータプレートと、熱伝導率がヒータプレート材料より低い金属または金属合金からなるシャフトとをろう付けなどで接合することにより、シャフトへの熱伝導を抑制して、ヒータプレートの温度分布を改善する技術が提案されている。
【0005】
また、ヒータプレートがセラミックス焼結体であるセラミックスヒータにおいて、ヒータプレート部より熱伝導率が低い材料で形成したシャフト部と、ヒータプレート部とを接合したセラミックスヒータが提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−166368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、異なる材料をろう付けなどで接合する場合、接合温度が高いため異なる材料間の熱膨張差によるひずみが蓄積してしまうといった問題が生じたり、材料の融点や接合温度などの関係で選択できる材料に制約があり、温度分布の改善を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ヒータの温度分布を改善するとともに、異なる材料を接合する際のひずみや界面間での剥離、クラックを解消するシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットであって、前記シャフトは、該シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより形成されたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記ヒータプレートは、熱伝導率の高い金属または合金からなり、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金からなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記シャフトは、筒状本体部に前記ヒータプレートから該シャフトへの熱伝導を抑制する熱伝導抑制手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記熱伝導抑制手段は、断熱用溝であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記熱伝導抑制手段は、冷却媒体用流路であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットは、上記発明において、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットの製造方法であって、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより前記シャフトを形成するシャフト形成ステップを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフト形成ステップは、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに断熱用溝を形成する溝形成ステップと、前記溝形成ステップ後、前記断熱用溝を形成した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフト形成ステップは、前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに冷却媒体用パイプを載置するパイプ載置ステップと、前記パイプ載置ステップ後、前記パイプを載置した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るシャフト付きヒータユニットの製造方法は、上記発明において、前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシャフト付きヒータユニットおよびその製造方法は、ヒータプレートに、シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で直接吹き付けることによりシャフトを形成するため、ろう付けによりヒータプレートに接合しにくい材料をシャフトの材料として選択できるとともに、熱疲労によるヒータプレートとシャフトとの間の異材界面における剥がれ、ひび割れ等を効果的に防止しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図2】図2は、図1のシャフト付きヒータユニットのA−A線の断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置の概要を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図5】図5は、図4のシャフト付きヒータユニットのB−B線の断面図である。
【図6】図6は、図4に示すシャフト付きヒータユニットの断熱用溝周辺の拡大断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの構成を示す断面図である。
【図9】図9は、図8のシャフト付きヒータユニットのC−C線の断面図である。
【図10】図10は、図8に示すシャフト付きヒータユニットの冷却媒体用流路周辺の拡大断面図である。
【図11A】図11Aは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図11B】図11Bは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図11C】図11Cは、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニットの製造工程を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置の概要を示す説明図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットのシャフト部の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明にかかるシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の構成を示す断面図である。シャフト付きヒータユニット100は、略円板状で載置面1aに被加熱物を載置するヒータプレート1と、ヒータプレート1の裏面1b中央に接合されヒータプレート1を支持するシャフト部2と、を備える。本実施の形態1では、円板状のヒータプレート1を使用するが、これに限定されるものではなく、被加熱物の形状等を考慮した形状であればよく、例えば矩形状であってもよい。
【0023】
図2は、図1のシャフト付きヒータユニット100のA−A線の断面図である。図2に示すように、ヒータプレート1内には渦巻状にシースヒータ3が配置される。シースヒータ3は、内部に、例えばニクロム線などの抵抗発熱体と、その外周部にマグネシアなどの粉末を固化した絶縁体とを有し、前記抵抗発熱体に電力を供給して発熱させている。シースヒータ3の配置は、図2に示す渦巻状のほか所望の形状を採用することができる。
【0024】
ヒータプレート1は、熱伝導率が高い金属または合金から形成され、シャフト付きヒータユニット100としての使用温度範囲に基づき適宜選択される。ヒータプレート1の材料としては、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金(熱伝導率:100〜240W/m・K)が好適に使用されるが、これに限定されず、ヒータプレート1の使用温度範囲によって、鉄または鉄合金(熱伝導率:10〜80W/m・K)、銅または銅合金(熱伝導率:100〜400W/m・K)、ニッケルまたはニッケル合金(熱伝導率:5〜100W/m・K)、チタンまたはチタン合金(熱伝導率:5〜30W/m・K)、インジウム(熱伝導率:82W/m・K、常温時)、鉛(熱伝導率:35W/m・K、常温時)、マグネシウム(熱伝導率:156W/m・K、常温時)、錫(熱伝導率:67W/m・K、常温時)、銀(熱伝導率:420W/m・K、常温時)、亜鉛(熱伝導率:116W/m・K、常温時)等から選択されてもよい。
【0025】
シャフト部2は、ヒータプレート1を支持し、外部電源から電力を供給する電力供給線3aが挿通される空洞部5を有する円筒形状のシャフト本体部4からなる。シャフト部2は、後述するコールドスプレー装置によりヒータプレート1の裏面1bに積層形成される。
【0026】
シャフト部2を構成する材料は、ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金から選択される。ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金によりシャフト部2を形成することにより、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導を抑制することができる。シャフト部2の材料としては、ヒータプレート1がアルミニウムまたはアルミニウム合金(熱伝導率:100〜240W/m・K)である場合には、これより熱伝導率が低い金属又は合金、例えば、ステンレス(熱伝導率:16〜20W/m・K)などが好適に使用される。
【0027】
次に、図3を参照して、実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の製造方法を説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置50の概要を示す説明図である。
【0028】
図3に示すように、コールドスプレー装置50は、ガス供給源からヘリウム(He)や窒素(N2)等の不活性ガスや空気等のガス(作動ガス)を導入するガス導入管51と、原料である材料粉末PMを供給する粉末供給部52と、ガス導入管51から導入されたガスを所望の温度まで加熱するヒータ53と、材料粉末PMとガスとを混合して噴射するチャンバ54と、材料粉末PMを噴射するノズル55と、を備えている。ここで、材料粉末PMは、シャフト部2を構成する材料の粉末である。
【0029】
粉体供給部52には、微小な材料粉末PM(例えば、粒径10μm〜100μm程度)が収容されている。材料粉末PMは、ガス導入管51に設けられたバルブ51aを操作して所望流量のガスを粉体供給部52に導入することにより、ガスと共に粉体供給管52aを通ってチャンバ54内に供給される。
【0030】
ヒータ53は、導入されたガスを、例えば、50℃〜700℃程度まで加熱する。この加熱温度の上限は、材料粉末PMを固相状態のままでヒータプレート1の裏面1bに吹き付けるため、材料の融点未満とする。より好ましくは、上限温度を、摂氏で融点の約60%以下に留める。これは、加熱温度が高くなるほど、材料粉末PMが酸化する可能性が高くなるからである。
【0031】
ヒータ53において加熱されたガスは、ガス用配管53aを介してチャンバ54に導入される。なお、チャンバ54に導入されるガスの流量は、ガス導入管51に設けたバルブ51bによって調節される。加熱された圧縮ガスは先細末広形状のノズル55により超音速流(約340m/s以上)にされ、チャンバ54に供給された材料粉末PMは、このガスの超音速流の中への投入により加速され、固相状態のまま基材、本実施の形態1ではヒータプレート1に高速で衝突して皮膜を形成する。
【0032】
図3に示すように、ノズル55を図中矢印X方向及び矢印Y方向に移動させながら材料粉末を堆積させて、ヒータプレート1裏面1bにシャフト本体部4を形成する。なお、材料粉末を基材に固相状態で衝突させて皮膜を形成できる装置であれば、本実施の形態1に係るシャフト付きヒータユニット100の製造に使用可能であり、図3のコールドスプレー装置50に限定されるものではない。
【0033】
ヒータプレート1裏面1bに所望の形状のシャフト部2を上述したコールドスプレー装置50により形成した後、不要な部分に付着した材料粉末PMを除去するとともに、シャフト部2の端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100が製造される。
【0034】
このようにして製造されたシャフト部2は、材料粉体PMが下層(ヒータプレート1裏面1bや、それまでに堆積したシャフト本体部4)の表面に高速に衝突して食い込むと共に、自身を変形させて下層に付着するので、下層に強く密着した金属皮膜の積層体となる。本実施の形態1にかかるシャフト付きヒータユニット100は、シャフト本体部4とヒータプレート裏面1bとの界面において、金属皮膜が裏面1bに食い込む現象(アンカー効果と呼ばれる)を観察することができ、シャフト本体部4は、異種の金属によって形成されたヒータプレート1と互いの間に隙間を生じさせることなく密に接合している。
【0035】
シャフト部2は、ヒータプレート1の裏面1bに強固に固定されるため、実施の形態1にかかるシャフト付ヒータユニット100は、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2とを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2との間での剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、ヒータプレート1がアルミニウムまたはアルミニウム合金である場合に、ステンレスで形成されたシャフト部をろう付けにより接合することは困難であったが、コールドスプレー装置50によれば、ろう付けが困難な材料をシャフト部2の原料として選択した場合であっても、ヒータプレート1へのシャフト部2の接合を強固に行うことが可能であるため、シャフト部2の材料の選択肢を広げることができる。
【0036】
また、ヒータプレート1をアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成し、シャフト部2を、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金より熱伝導率が低いステンレスにより形成した場合、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導が抑制され、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。これにより、被加熱物の均一な加熱が可能となり、シャフト付きヒータユニット100を使用した半導体製造装置では、品質の安定した半導体基板を製造することができる。
【0037】
以上のように、実施の形態1にかかるシャフト付きヒータユニット100は、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト部2を構成する材料粉末PMを、熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で吹き付けることによりシャフト部2を形成するので、異なる材料をろう付けすることによる熱膨張差によるひずみの蓄積や、長期間の使用による界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部2を構成する材料として、ヒータプレート1の材料より熱伝導率の低い金属または合金を選択することにより、ヒータプレート1からシャフト部2への熱伝導を抑制して、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。
【0038】
(実施の形態2)
実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係るシャフト付きヒータユニット100Aの構成を示す断面図である。図5は、図4のシャフト付きヒータユニット100AのB−B線の断面図である。図6は、図4に示すシャフト付きヒータユニット100Aの断熱用溝6周辺の拡大断面図である。実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニット100Aは、シャフト本体部4に断熱用溝6を備える。
【0039】
断熱用溝6は、円筒形状のシャフト本体部4の略中央部に形成される断面矩形の溝であり、図5に示すように、シャフト本体部4の断面を周回するように設けられる。また、図6に示すように、断熱用溝6は蓋部7で覆われる構造をなす。蓋部7は、断熱用溝6の外径より径が大きい円板形状をなす。断熱用溝6内には、断熱材として空気(熱伝導率:0.02W/m・K)が存在しうる構造であれば、断面形状は、矩形に限定されず、円形等であってもよい。
【0040】
続いて、図7A〜図7Dを参照して、断熱用溝7を備えるシャフト部2Aの製造工程について説明する。
【0041】
まず、図7Aに示すように、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト本体部4を構成する材料粉末PMを、コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、金属皮膜を堆積形成する。金属皮膜の高さが所定高さ(h1)となったところで、一旦金属皮膜の堆積を終了する。
【0042】
シャフト本体部4の端面を平滑にした後、図7Bに示すように、切削加工等により断熱用溝6を形成する。その後、断熱用溝6の開口部の周辺部をさらに切り欠いて蓋部7を載置する蓋支持部8を形成する。
【0043】
その後、図7Cに示すように、蓋支持部8に蓋部7を載置し、再度コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で蓋部7を覆うようにシャフト本体部4に吹き付けて、金属皮膜の高さが所定高さ(h2)になるまで堆積形成する。金属皮膜の堆積終了後、シャフト部2Aの端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100Aを製造する。
【0044】
なお、蓋部7の径は、断熱用溝6内に材料粉末PMが入らないように断熱用溝6の開口部外径より大きく、かつ、蓋支持部8により支持されるように蓋支持部8の径より小さくする。また蓋部7の高さは、断熱用溝6に断熱材としての空気を密閉できれば、蓋支持部8の高さと同じとする必要はない。
【0045】
以上のように、実施の形態2にかかるシャフト付きヒータユニット100Aは、ヒータプレート1の裏面1bにシャフト部2Aがコールドスプレー装置50により形成されるため、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2Aとを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2Aとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積、剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、シャフト部2Aをヒータプレート1と同じ材料、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成した場合であっても、断熱用溝6内に封止される断熱材(空気)により、ヒータプレート1からシャフト部2Aへの熱伝導を抑制することができ、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。さらに、シャフト部2Aを構成する材料としてヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい材料を選択した場合、ヒータプレート1からシャフト部2Aへの熱伝導をさらに低減することが可能となる。さらにまた、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Aの端部に伝導する熱量が少なくなるため、シャフト付きヒータユニット100Aの設置に使用するO−リングの劣化を防止することが可能となる。
【0046】
なお、実施の形態2のシャフト付きヒータユニット100Aでは、断熱用溝6の開口部周辺部に蓋支持部8を設けて、蓋支持部8に蓋部7を載置する構造としているが、蓋支持部8を形成することなく、蓋部7により断熱用溝6を覆い、そのままコールドスプレー装置50によりシャフト本体部4を形成して、断熱用溝6内に空気を封止してもよい。
【0047】
(実施の形態3)
実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態3に係るシャフト付きヒータユニット100Bの構成を示す断面図である。図9は、図8のシャフト付きヒータユニット100BのC−C線の断面図である。図10は、図8に示すシャフト付きヒータユニット100Bの冷却媒体用流路周辺の拡大断面図である。実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニット100Bは、シャフト本体部4に冷却媒体用流路9を備える。
【0048】
冷却媒体用流路9は、円筒形状のシャフト本体部4の略中央部に形成される断面矩形の流路であり、図9に示すように、シャフト本体部4の断面を周回するように設けられる。図10に示すように、冷却媒体用流路9は、パイプ13により形成され、パイプ13の断面形状を変更することにより、冷却媒体用流路9の断面形状を円状または三角等としてもよい。パイプ13を構成する材料は、冷却媒体の種類によって選択され、市水を冷却媒体とする場合には、耐食性を有する材料、たとえば、銅、銅合金、ステンレス、ニッケル、ニッケル合金、タンタル、タンタル合金、チタン、チタン合金等が使用される。なお、媒体は、液体に限らず気体であってもよい。
【0049】
冷却媒体用流路9には、冷却パイプ10と接続された流入口11から冷却媒体が導入され、冷却媒体用流路9を冷却媒体が通過することによりシャフト本体部4から吸熱し、図示しない冷却パイプと接続された流出口12から冷却媒体が流出する構造をなす。
【0050】
続いて、図11A〜図11Cを参照して、冷却媒体用流路9を備えるシャフト部2Bの製造工程について説明する。
【0051】
まず、図11Aに示すように、ヒータプレート1の裏面1bに、シャフト本体部4を構成する材料粉末PMを、コールドスプレー装置50を用いて、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、金属皮膜を堆積形成する。金属皮膜の高さが所定高さ(h1)となったところで、一旦金属皮膜の堆積を終了する。
【0052】
シャフト本体部4の端面を平滑にした後、図11Bに示すように、シャフト本体部4の端面にパイプ13を載置する。
【0053】
その後、図11Cに示すように、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度でパイプ13の上部から材料粉末PMをシャフト本体部4に吹き付けて、金属皮膜の高さが所定高さ(h2)になるまで堆積形成する。金属皮膜の堆積終了後、シャフト部2Bの端面や側面等を研磨して平滑にすることによって、シャフト付きヒータユニット100Bを製造する。
【0054】
以上のように、実施の形態3にかかるシャフト付きヒータユニット100Bは、ヒータプレート1の裏面1bにシャフト部2Bがコールドスプレー装置50により形成されるため、ヒータプレート1と、ヒータプレート1の材料と異なる材料(熱伝導率が小さい材料等)で形成したシャフト部2Bとを、例えばろう付けで接合した場合におこりうる、ヒータプレート1とシャフト部2Bとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積、剥離やクラックの発生を抑制することが可能となる。また、シャフト部2Aをヒータプレート1と同じ材料、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成した場合であっても、冷却媒体用流路9に導入される冷却媒体により、ヒータプレート1からシャフト部2Bへの熱伝導を抑制することができ、ヒータプレート1の温度分布を改善することができる。さらに、シャフト部2Bを構成する材料としてヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい材料を選択した場合、ヒータプレート1からシャフト部2Bへの熱伝導をさらに低減することが可能となる。さらにまた、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Bの端部に伝導する熱量が少なくなるため、シャフト付きヒータユニット100Bの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【0055】
(実施の形態4)
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットを、図面を参照して説明する。図12は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットの製造に使用されるコールドスプレー装置50Aの概要を示す説明図である。図13は、本発明の実施の形態4に係るシャフト付きヒータユニットのシャフト部2Cの拡大断面図である。
【0056】
実施の形態4にかかるシャフト部2Cは、ヒータプレート1を構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレート1を構成する材料より低い第二材料とから形成される。たとえば、ヒータプレート1を構成する材料がアルミニウム(熱伝導率:100〜240W/m・K)であり、ヒータプレート1を構成する材料より熱伝導率が低い材料としてステンレス(熱伝導率:16〜20W/m・K)を使用する場合について説明する。
【0057】
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットを製造するコールドスプレー装置50Aは、図12に示すように、原料である第一材料であるアルミニウム粉末を貯蔵し供給する第一粉末供給部52Aと、第二材料であるステンレス粉末を貯蔵し供給する第二粉末供給部52Bとを備える。
【0058】
第一材料粉末および第二材料粉末は、ガス導入管51に設けられたバルブ51aおよび51cを操作して所望流量のガスを第一粉体供給部52Aおよび第二粉体供給部52Bに導入することにより、ガスと共に粉体供給管52aおよび52bを通ってチャンバ54内に供給される。
【0059】
本実施の形態4では、コールドスプレー装置50Aを使用して、シャフト部2Cを構成する材料の割合を変化させる。図13に示すように、シャフト部2Cは、シャフト本体部4Aと、シャフト本体部4Bと、シャフト本体部4Cと、シャフト本体部4Dとからなる。シャフト本体部4Aがヒータプレート1側で、シャフト4Dが装置ハウジング側である。
【0060】
シャフト部2Cは、ヒータプレート1に接する側のシャフト本体部4Aは、第一材料であるアルミニウムのみから構成され、シャフト本体部4Bは、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが3:7の割合で構成され、シャフト本体部4Cは、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが7:3の割合で構成され、シャフト本体部4Dは、第二材料のステンレスのみで構成されている。上記のシャフト本体部4A、4B、4Cおよび4Dの第一材料と第二材料の割合は例示であって、シャフト部2Cを構成する第一材料の割合が、ヒータプレート1側の端部から他端部にかけて徐々に減少するものであればよい。
【0061】
シャフト部2Cの製造は、まず、ヒータプレート1の裏面1bに第一材料であるアルミニウム粉末のみがチャンバ54に供給されるようにバルブ51aを操作して、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、シャフト本体部4Aを堆積形成する。金属皮膜の高さが所定の高さとなった後、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが3:7の割合で供給されるようにバルブ51aおよび51cを操作して、加熱した圧縮ガスにより材料粉末PMの融点より低い温度で吹き付けて、シャフト本体部4Bを堆積形成する。
【0062】
その後、第一材料のアルミニウムと第二材料のステンレスとが7:3の割合で供給されるようにバルブ51aおよび51cを操作してシャフト本体部4Cを堆積形成し、最後に第二材料であるステンレス粉末のみがチャンバ54に供給されるようにバルブ51cを操作して、シャフト本体部4Dを堆積形成すればよい。
【0063】
実施の形態4にかかるシャフト付きヒータユニットは、ヒータプレート1の裏面1bに、最初に、ヒータプレート1を構成する材料と同一の第一材料を主成分としてシャフト部2Cを形成するので、ヒータプレート1とシャフト部2Cとの間での熱膨張差によるひずみの蓄積や、界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部2Cを構成する材料の1つとして、ヒータプレート1の材料より熱伝導率が小さい第二材料を選択し、ヒータプレート1側の端部から他端部にかけて第二材料の割合を段階的に増加させているため、ヒータプレート1からシャフト部2Cへの熱伝導を低減することができる。さらに、ヒータプレート1と接していないシャフト部2Cの端部は熱伝導率の低い材料で形成されているため、シャフト部2Cのシャフト本体部4D側端部に伝導する熱量が少なくすることができ、シャフト付きヒータユニットを収容するハウジングへの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【0064】
なお、実施の形態4では、シャフト部2Cを構成する材料の割合を段階的に変更する場合について説明したが、2種の材料の割合を漸次変更してシャフト部を形成してもよい。また、実施の形態2では、第2材料が1種の金属または合金の場合について説明したが、第2材料として、ヒータプレート1の材料と同じ第1材料より熱伝導率が低い材料を2種以上使用してもよい。
【0065】
さらに、実施の形態4の変形例として、シャフト部を構成する材料が、熱膨張率がヒータプレート1を構成する材料と同程度の第一材料と、熱伝導率がヒータプレート1を構成する材料より低い第二材料とからなり、ヒータプレート1に接する側のシャフト部の端部を、熱膨張率がヒータプレート1と同程度の第一材料を主成分として形成し、シャフト部を構成する第二材料の割合を、ヒータプレート1側から他端部にかけて徐々に増加するようにして形成したシャフト部を有するシャフト付きヒータユニットを例示することができる。
【0066】
変形例にかかるシャフト付きヒータユニットは、シャフト部のヒータプレート側を、ヒータプレートの材料と熱伝導率が同程度の第一材料を主成分として形成することにより、実施の形態4と同様に、ヒータプレート1とシャフト部との間での熱膨張差によるひずみの蓄積や、界面間での剥離やクラック等の発生を抑制することができる。また、シャフト部を構成する熱伝導率の低い第二材料の割合を、ヒータプレート1側から他端部にかけて徐々に増加するようにしてシャフト部を形成するので、ヒータプレート1からシャフト部への熱伝導を低減することができる。さらに、ヒータプレート1と接していないシャフト部の端部は熱伝導率の低い材料で形成されているため、シャフト部のシャフト本体部側端部に伝導する熱量が少なくすることができ、シャフト付きヒータユニットを収容するハウジングへの設置に使用するO−リングの早期の劣化を防止することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、ヒータプレートの精密な温度制御を行うシャフト付きヒータユニットおよびシャフト付きヒータユニット製造方法に利用可能であり、特に、半導体製造装置に有用である。
【符号の説明】
【0068】
1 ヒータプレート
2、2A、2B シャフト部
3 シースヒータ
3a 電力供給線
4 シャフト本体部
5 空洞部
6 断熱用溝
7 蓋部
8 蓋支持部
9 冷却媒体用流路
10 冷却パイプ
11 流入口
12 流出口
13 パイプ
50、50A コールドスプレー装置
51 ガス導入管
51a、51b、51c バルブ
52 粉体供給部
53 ヒータ
54 チャンバ
55 ノズル
100、100A、100B シャフト付きヒータユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットであって、
前記シャフトは、該シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより形成されたことを特徴とするシャフト付きヒータユニット。
【請求項2】
前記ヒータプレートは、熱伝導率の高い金属または合金からなり、
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金からなることを特徴とする請求項1に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項3】
前記シャフトは、筒状本体部に前記ヒータプレートから該シャフトへの熱伝導を抑制する熱伝導抑制手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項4】
前記熱伝導抑制手段は、断熱用溝であることを特徴とする請求項3に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項5】
前記熱伝導抑制手段は、冷却媒体用流路であることを特徴とする請求項3に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項6】
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、
前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少することを特徴とする請求項1に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項7】
被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットの製造方法であって、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより前記シャフトを形成するシャフト形成ステップを含むことを特徴とするシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項8】
前記シャフト形成ステップは、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、
前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに断熱用溝を形成する溝形成ステップと、
前記溝形成ステップ後、前記断熱用溝を形成した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項9】
前記シャフト形成ステップは、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、
前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに冷却媒体用パイプを載置するパイプ載置ステップと、
前記パイプ載置ステップ後、前記パイプを載置した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項10】
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、
前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少させることを特徴とする請求項8に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項1】
被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットであって、
前記シャフトは、該シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより形成されたことを特徴とするシャフト付きヒータユニット。
【請求項2】
前記ヒータプレートは、熱伝導率の高い金属または合金からなり、
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料より熱伝導率が低い金属または合金からなることを特徴とする請求項1に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項3】
前記シャフトは、筒状本体部に前記ヒータプレートから該シャフトへの熱伝導を抑制する熱伝導抑制手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項4】
前記熱伝導抑制手段は、断熱用溝であることを特徴とする請求項3に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項5】
前記熱伝導抑制手段は、冷却媒体用流路であることを特徴とする請求項3に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項6】
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、
前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少することを特徴とする請求項1に記載のシャフト付きヒータユニット。
【請求項7】
被加熱物を載置して加熱するヒータプレートと、該ヒータプレートを支持するシャフトを有するシャフト付きヒータユニットの製造方法であって、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付けることにより前記シャフトを形成するシャフト形成ステップを含むことを特徴とするシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項8】
前記シャフト形成ステップは、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、
前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに断熱用溝を形成する溝形成ステップと、
前記溝形成ステップ後、前記断熱用溝を形成した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項9】
前記シャフト形成ステップは、
前記ヒータプレートに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度で前記ヒータプレートに吹き付ける第一吹付ステップと、
前記第一吹付ステップで形成した前記シャフトに冷却媒体用パイプを載置するパイプ載置ステップと、
前記パイプ載置ステップ後、前記パイプを載置した前記シャフトに、前記シャフトを構成する材料粉末を、加熱した圧縮ガスにより該材料粉末の融点より低い温度でさらに吹き付ける第二吹付ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【請求項10】
前記シャフトは、前記ヒータプレートを構成する材料と同一の第一材料と、熱伝導率が前記ヒータプレートを構成する材料より低い第二材料とから形成され、
前記ヒータプレートに接する側の前記シャフトの端部は、前記第一材料を主成分として形成され、前記シャフトを構成する前記第一材料の割合は、前記ヒータプレート側の端部から他端部にかけて徐々に減少させることを特徴とする請求項8に記載のシャフト付きヒータユニットの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−252790(P2012−252790A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122309(P2011−122309)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】
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