説明

シャンプー組成物、及び毛髪を処理する方法

【課題】コンディショニング剤物質の毛髪への付着能力を高めたシャンプー組成物を提供する。
【解決手段】シャンプー組成物であって、
a)5〜50重量%の洗浄性界面活性剤、
b)少なくとも0.05重量%のカチオン性ポリマー、
i)その際、前記カチオン性ポリマーが、10,000〜10,000,000の分子量を有し、
ii)その際、前記カチオン性ポリマーが、1.8meq/g以上4meq/g未満の電荷密度を有し、
iii)その際、前記カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー誘導体である、
c)1.0ミクロン未満の体積平均径を有する、少なくとも0.05重量%のコンディショニング剤物質、並びに
d)少なくとも20.0重量%の水性キャリア
を含む、シャンプー組成物とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電荷密度を有するカチオン性ポリマー及びコンディショニング剤を含む毛髪洗浄シャンプーに関する。更に具体的には、それは高電荷密度を有するカチオン性多糖類ポリマー及びナノ乳化されたコンディショニング剤を含有するシャンプーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの毛髪は周囲環境との接触によって、及び大部分は頭から分泌された皮脂によって汚れる。皮脂が蓄積されると、毛髪は汚い感触となり、魅力のない外観を有するようになる。毛髪の汚れは、定期的で頻繁なシャンプーを必要とする。
【0003】
シャンプーをすると、過剰な汚れや皮脂が除去され、毛髪はきれいになる。しかしながら、シャンプーの工程は毛髪を湿らせ、絡ませ、一般的に扱いにくい状態にするという不利益を有する。シャンプーをすると、天然油又は毛髪に潤いを与える他の物質が除去されるため、毛髪は乾燥又は「縮れ」、及び光沢の喪失という結果を招き得る。シャンプーをした後、毛髪は乾燥時にユーザーによって認知される「柔軟性」の喪失という状態になり得る。毛髪はまた、シャンプーをした後の乾燥時に静電気のレベルも増加させ得る。これは櫛通りを妨げ、まとまりのない毛髪(fly-away hair)を生じる場合がある。シャンプー後の問題を緩和するために多様なアプローチが展開されてきた。これらは、シャンプーにコンディショニング助剤を含ませることから、シャンプー後にコンディショナー、即ちヘアリンスを適用することにまで及ぶ。ヘアリンスは一般的には本来液体であり、シャンプーに続く別の段階として適用され、ある時間にわたって放置され、新しい水ですすがれなければならない。これは、もちろん時間を消費し、洗浄成分及びヘアコンディショニング成分の両方を含有するシャンプーほど簡便ではない。それ故に、コンディショニング助剤を付着可能なシャンプーを有することが望ましい。
【0004】
シャンプー組成物からのコンディショニング助剤のような物質を付着させることは、困難になり得る。付着は、シャンプーの洗浄性能、使用時のシャンプーの「感触」、及びシャンプー後の毛髪の感触のような他の因子に対して調整されなければならない。付着助剤として使用される現在のポリマーは、常に上述のバランスを維持しながら物質を有効に付着させるというわけではない。
【0005】
パーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、1970年代初期までさかのぼる幾つかの特許、例えば、米国特許番号第2,826,551号、米国特許番号第3,964,500号、米国特許番号第4,364,837号、米国特許番号第、4,788,006号、英国特許849,433、及びケイ素化合物(Silicon Compounds)(ペトラルカ・システムズ社(Petrarch Systems,Inc.)(1984年))に開示されているが、これらの全てがシリコーン流体の使用を教示する。
【0006】
パーソナル洗浄用途内でのカチオン性ポリマーの使用もまた開示されてきた。この用途で特に関心があるのは、シリコーンのようなコンディショニング活性物質の付着を助けるためのカチオン性ポリマーの使用である。米国特許第4,364,837号(ペーダー(Pader)、1982年)は、シャンプー組成物中のカチオン性ポリマー及びシリコーンの両方の使用を教示する。この特許では、好ましい毛髪手入れ剤系は、シリコーン及びカチオン性セルロースの混合物であり、最も好ましい毛髪手入れ剤は、ポリジメチルシロキサン及びポリマーJRの混合物である。この特許は更に、カチオン性セルロース、カチオン性グアー、例えばジャガー(Jaguar)C−17のシリコーンとの組み合わせによる使用を教示する。
【0007】
米国特許番号第3,964,500号(ドラコフ(Drakoff)、1976年)はまた、カチオン性セルロースポリマー(具体的にはポリマーJR)とシリコーンの組み合わせを教示する。更に、ドラコフ(Drakoff)は、前者(用途において毛髪に形を与える樹脂と呼ばれる)は後者の付着を高めると教示する。具体的には、この参照文献は、毛髪に形を与える樹脂は、シャンプー組成物の希釈の際に沈殿して、毛髪に適用するとすぐに樹脂がシロキサンとコアセルベートを形成し、このコアセルベートが毛髪のストランドに付着することを教示する。すすぎの際に形成するコアセルベート沈殿剤の形成についての、この提案された機構は、現在カチオン性ポリマーと界面活性剤との間で生じることが既知である。この相分離した錯体は、当該技術分野においてコアセルベート又は綿状沈殿物として既知であり、前者の用語は、H.G.ブンゲンバーグ・デ・ジョン(H.G.Bungenberg De Jong)により1929年に初めて用いられ、文字通り「共に積み上げる」ことを意味する。理論に束縛されるものではないが、沈殿したコアセルベートは、それ自体が付着する、及び懸濁した液滴又は粒子の付着を助けるという、両方の傾向があると考えられている。
【0008】
そのため、コンディショニング助剤を含有する、並びにそれにより処理される表面上にコンディショニング助剤を有効に付着し保持することができる洗い流し組成物、好ましくは洗浄組成物を有することは、依然として極めて望ましい。選択されたカチオン性ポリマーが、本発明の洗浄組成物に用いられる場合、それにより処理される表面上のコンディショニング有益剤の付着及び保持を意外にも高め得ることが、今般見出された。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、シャンプー組成物であって、
a)5〜50重量%の洗浄性界面活性剤、
b)少なくとも0.05重量%のカチオン性ポリマー、
i)その際、前記カチオン性ポリマーが、10,000〜10,000,000の分子量を有し、
ii)その際、前記カチオン性ポリマーが、1.8meq/g以上4meq/g未満の電荷密度を有し、
iii)その際、前記カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー誘導体である、
c)1.0ミクロン未満の体積平均径を有する、少なくとも0.05重量%のコンディショニング剤物質、並びに
d)少なくとも20.0重量%の水性キャリア
を含む、シャンプー組成物を対象とする。
さらに、本発明は、このシャンプー組成物を用いて毛髪を処理する方法を対象とする。
【0010】
本発明のこれら及びその他の特徴、態様、並びに利点は、本開示を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本明細書は本発明を特に指摘し、明確に請求する請求項により結論とするが、本発明は以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
【0012】
本発明の1つの実施形態は、特定の高電荷密度カチオン性ポリマーを界面活性剤と組み合わせて混合する組成物が、すすぎの際に、水性界面活性剤相に懸濁された好ましい微視的相に分離したコアセルベートを形成するという意外な発見に関する。使用する際、分散したコアセルベート相は、当該技術分野において以前に既知であるものに対して、改善されたコンディショニング剤の付着を提供する。本発明の更なる実施形態は、特定の電荷密度のカチオン性ポリマーが、更に高度のコンディショニング剤の付着を生成するという意外な発見に関する。次の表は、幾つかの極めて好ましいポリマー及びその電荷密度を例示し、また以前に開示された「好ましくない」カチオン性ポリマーについての同じ情報も含有する。本発明の更なる実施形態は、特定の高電荷密度のカチオン性ポリマーを混合する組成物は、コンディショニング剤が1μ未満、より好ましくは0.3μ未満、更により好ましくは0.1μ未満である場合には、コンディショニング剤の付着を助けることについて、特に有効であるという意外な発見に関する。我々は、本明細書において、ナノエマルションを、1μ未満の体積平均径を有するコンディショニング剤物質として定義する。
【0013】
上述のように、シリコーンの付着を助けるためのカチオン性ポリマーの使用(粒径を顧慮しない)は、ペーダー(Pader)(1982年)及びドラコフ(Drakoff)(1976年)により教示されているが、後者は具体的にポリマー(Polymer)JR400を教示し、前者はポリマー(Polymer)JR及びカチオン性グアーを教示している。非常に小さいシリコーン粒子及び又はマイクロエマルションへの最初の参照は、この種類のシリコーンがシリコーン業界により商品化された1980年代に現れた。欧州特許第0268982号(優先日1986年11月、JP274799/86)において東レシリコーン社(Toray silicone company)は、0.15μ未満の好ましい粒径を有するジメチルポリシロキサンマイクロエマルションの、カチオン性ポリマー、具体的にはメルクアット(Merquat)550との組み合わせによる、シャンプーの状態での使用を教示している。ジー(Gee)らは、毛髪固定製剤中での界面活性剤、カチオン性ポリマー及び水性シロキサンマイクロエマルションの組み合わせを教示し、ジー(Gee)らは具体的にはジャガー(Jaguar)400の使用を教示している。
【0014】
欧州特許番号第0529883A1において、バートウィスル(Birtwistle)はまた、0.15μ未満の粒径を有するシリコーンのカチオン性付着ポリマーとの使用を教示し、具体的にはジャガー(Jaguar)C−13S、ジャガーC−15、ジャガーC−17、ジャガーC−162、JR400及びJR30Mの使用を教示している。これらのカチオン性ポリマーは全て低電荷密度を有するが、本発明の好ましいカチオン性ポリマーは高電荷密度を有する。
【0015】
【表1】

【0016】
1.ローディア(Rhodia)から入手可能であり、0.9meq/gの電荷密度及び2,200,000の分子量を有する、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ジャガー(Jaguar)C17。
2.アマコール(Amerchol)/ダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能であり、1.25meq/gの電荷密度及び400,000の分子量を有する、ポリクオタニウム10−ポリマー(Polymer)JR400。
3.ローディア(Rhodia)から入手可能であり、0.5meq/gの電荷密度及び2,200,000の分子量を有する、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ポリマー(Polymer)ジャガー(Jaguar)C−13S。
4.ローディア(Rhodia)から入手可能であり、0.3meq/gの電荷密度を有する、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ポリマー(Polymer)ジャガー(Jaguar)C162。
5.アマコール(Amerchol)/ダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能であり、1.25meq/gの電荷密度及び1,800,000の分子量を有する、ポリクオタニウム10−ポリマー(Polymer)JR30M。
6.約600,000の分子量を有し、約2.40meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
7.約400,000の分子量を有し、約2.10meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
8.約1,100,000の分子量を有し、約2.10meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
9.約400,000の分子量を有し、約1.57meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
10.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、1.97meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するポリマー(Polymer)KG30M。
11.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、2.38meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
12.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、2.39meq/gの電荷密度及び400,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
13.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、1.79meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
14.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、2.74meq/gの電荷密度及び450,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
【0017】
本発明のシャンプー組成物は、洗浄性界面活性剤、カチオン性ポリマー、ナノ乳化されたコンディショニング剤、及び水性キャリアを包含する。これらの各必須構成成分と同様に、好ましい又は任意の構成成分は以下に詳しく記載される。
【0018】
パーセント、部分及び比は全て、特に指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。このような全ての重量は、記載された成分に関する限り活性物質濃度に基づくものであり、そのため特に指定されない限り、市販材料に包含される可能性のある溶媒又は副産物は包含しない。
特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量は全て、グラム/モルとして表される重量平均分子量である。
【0019】
本明細書で使用する時、「ナノエマルション」という用語は、1μ未満の体積平均径を有する、コンディショニング剤物質により製造されたエマルションである。エマルションは、化学的に安定であってもよいし又は安定でなくてもよい。それは機械的に、又は適切な界面活性剤の使用を介して、形成されてもよい。
【0020】
本明細書で使用する時、「電荷密度」という用語は、ポリマー上の正電荷の数と該ポリマーの分子量との比を指す。
【0021】
本明細書では、「含む」とは、最終結果に影響を与えない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」という用語を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項と同様に、本明細書に記載される追加の若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限事項のいずれかを含み、これらからなり、またこれらから本質的になることができる。
【0022】
本明細書で使用する時、「ポリマー」という用語は、一種類のモノマーの重合によって作られるか、又は二種類(即ち、コポリマー)若しくはそれ以上のモノマーよって作られる物質を包含する。
【0023】
本明細書で使用する時、「ヒトの毛髪への好適な適用」という用語は、そのように記載された組成物又はその構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの毛髪及び頭皮及び皮膚と接触して用いられるのに好適であることを意味する。
【0024】
本明細書で使用する時、「水溶性」という用語は、ポリマーが本組成物中の水に可溶性であることを意味する。一般に、ポリマーは25℃で、水溶媒の0.1重量%、好ましくは1重量%、より好ましくは5重量%、更により好ましくは15重量%の濃度で可溶性であるべきである。
【0025】
引用した参照文献は全て、それらの全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる参照文献の引用も、特許請求する本発明の従来技術としての有用性の決定に関する容
認ではない。
【0026】
(A)洗浄性界面活性剤
本発明に有用なパーソナル洗浄組成物は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、及び双極性界面活性剤及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を包含する。本発明の界面活性剤系は、好ましくはパーソナル洗浄組成物中に、約5%〜約50%、より好ましくは約5%〜約40%、なおより好ましくは約5%〜約30%、更により好ましくは約5%〜約20%、更により好ましくは約6%〜約16%の濃度で存在する。しかし、界面活性剤系の濃度は、望ましい洗浄又は起泡性能、界面活性剤系に組み込まれる界面活性剤、望ましい製品濃度、組成物中の他の構成成分の有無、及び当該技術分野において周知の他の要因によって変動する場合があることが理解されるべきである。
【0027】
本明細書のシャンプー組成物に用いるのに好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤構成成分には、毛髪ケア又は他のパーソナルケア洗浄組成物に用いられる既知のものが挙げられる。このシャンプー組成物におけるアニオン性界面活性剤構成成分の濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分であるべきであり、一般に、組成物の約5重量%〜約50重量%、好ましくは約8重量%〜約30重量%、より好ましくは約10重量%〜約25重量%、更により好ましくは約12重量%〜約18重量%の範囲である。
【0028】
このシャンプー組成物に用いるのに好適な好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートである。これらの物質は、それぞれの式、ROSOM及びRO(CO)SOMを有し、式中、Rは約8〜約18個の炭素原子のアルキル又はアルケニルであり、xは1〜10の値を有する整数であり、Mはカチオンであり、例えば、アンモニウム、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウムのような多価金属である。
【0029】
好ましくは、Rは、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの両方において、約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的には、エチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコールは合成であること、又は脂肪、例えばココヤシ油、パーム核油、タローから誘導することができる。ココヤシ油又はパーム核油から誘導されるラウリルアルコール及び直鎖アルコールが好ましい。そのようなアルコールを、約0〜約10モル、好ましくは約2〜約5モル、より好ましくは約3モルのエチレンオキシドと反応させ、例えばアルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する分子種の得られる混合物を硫酸化し、中和させる。
【0030】
他の好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤は、式[R−SO−M]に従う有機の硫酸反応生成物の水溶性塩であり、式中、Rは約8〜約24個、好ましくは約10〜約18個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルであり;Mは前述のカチオンである。
【0031】
更に他の好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され、水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物であり(ここで、例えば脂肪酸はココヤシ油又はパーム核油から誘導される);脂肪酸が、例えばココヤシ油又はパーム核油から誘導される脂肪酸である、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩である。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号;米国特許第2,486,922号;及び米国特許第2,396,278号、米国特許第3,332,880号及び米国特許第5,756,436(ロイス(Royce)ら)に記載されており、これらの記載は本明細書に参考として組み込まれる。
【0032】
本シャンプー組成物に用いられるのに好ましいアニオン性の洗浄性界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0033】
本明細書のシャンプー組成物に用いるのに好適な両性又は双極性の洗浄性界面活性剤としては、ヘアケア組成物又は他のパーソナルケア洗浄組成物に使用されていることが既知であるもの、及びシャンプー組成物のpHでアニオン性であるような基を含有するものが挙げられる。そのような両性の洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%の範囲である。好適な、双極性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら)、米国特許第5,106,609号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら)に記載されているが、これらの記載は参考として本明細書に組み込まれる。
【0034】
シャンプー組成物に用いるのに好適な両性の洗浄性界面活性剤は当該技術分野において周知であり、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載されている界面活性剤を包含するが、その際脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、その1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートのようなアニオン性水溶性基を含有する。
【0035】
シャンプー組成物に用いるのに好適な双極性の洗浄性界面活性剤は当該技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されている界面活性剤を包含するが、その際脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基のうちの1つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、その1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートのようなアニオン性基を含有する。ベタインのような双極性のものが好ましい。
【0036】
カチオン性界面活性剤も本発明の組成物において有用であり、典型的には、本発明の水性組成物に溶解した場合、正に荷電するアミノ又は第四級アンモニウム親水性部分を含有する。本明細書に有用なカチオン性界面活性剤は次のような文献に開示されているが、全て本明細書に参考として組み込まれる:M.C.出版社(M.C.Publishing Co.)のマカッチャン(McCutcheon)の洗剤及び乳化剤(Detergents & Emulsifiers)、(北アメリカ版1989年);シュワルツ(Schwartz)らの界面活性剤、それらの化学及び技術(Surface Active Agents,Their Chemistry and Technology)ニューヨーク:インターサイエンス出版(Interscience Publishers)、1949年;米国特許第3,155,591号(ヒルファー(Hilfer)、1964年11月3日発行);米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行);米国特許第3,959,461号(ベイリー(Bailey)ら、1976年5月25日発行);及び米国特許4,387,090号(ボリッチ・ジュニア(Bolich,Jr)、1983年6月7日発行)。本発明の組成物に包含される場合、カチオン性界面活性剤は、パーソナル洗浄組成物の使用中の性
能及び最終的な効果を妨げてはならない。
【0037】
本発明のシャンプー組成物は更に、前述のアニオン性の洗浄性界面活性剤構成成分と組み合わせて用いられる追加の界面活性剤を含んでもよい。好適な任意の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。毛髪ケア又はパーソナルケア製品において用いられる当該技術分野において既知のこのようないかなる界面活性剤も、この任意の追加の界面活性剤がまた、シャンプー組成物の必須構成成分に化学的及び物理的に適合性があるか、又はさもなければ、製品性能、審美性若しくは安定性を過度に損なわなければ、用いられてもよい。シャンプー組成物における任意の追加の界面活性剤の濃度は、所望の洗浄又は起泡性能、選択された任意の界面活性
剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び当該技術分野において周知の他の因子によって異なってもよい。
【0038】
シャンプー組成物中に用いるのに好適な、その他のアニオン性、双極性、両性又は任意の追加の界面活性剤の非限定例は、マカッチャン(McCutcheon)の乳化剤及び洗剤(Emulsifiers and Detergents)(1989年の年鑑(Annual)、M.C.出版社(M.C.Publishing Co.)より出版)、及び米国特許第3,929,678号、米国特許第2,658,072号;米国特許第2,438,091号;米国特許第2,528,378号に記載されており、これらの記載は参考として本明細書に組み込まれる。
【0039】
(B)カチオン性ポリマー
本発明の組成物は、本明細書に記載されたナノエマルションコンディショニング剤の付着を有効に高めるために、十分に高いカチオン性電荷密度を有するカチオン性付着ポリマーを包含する。本発明におけるカチオン性ポリマーは、シャンプー組成物の意図された使用のpHで(そのpHは、一般にはpH約3〜pH約9、好ましくはpH約4〜pH約8の範囲にある)、少なくとも約1.8meq/g、好ましくは少なくとも約2.0meq/gであり、且つ約4.0meq/g未満のカチオン性電荷密度を有する。このようなカチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に約10,000〜10,000,000、好ましくは約50,000〜約5,000,000、より好ましくは約100,000〜約3,000,000である。
【0040】
ポリマーの「カチオン性電荷密度」とは、本明細書中で使用される場合、ポリマー上の正電荷の数と該ポリマーの分子量の比を指す。カチオン性電荷密度にポリマー分子量を乗じると、所与のポリマー鎖における正に荷電した部位の数が求められる。電荷密度は更に、ポリマーのグラム当たりの電荷(四級窒素)のミリ当量の数(meq/g)として定義される。カチオン性セルロース(以降に記載する)について、これはケルダール(Kjeldahl)窒素測定により測定される%N値から計算される。カチオン性セルロースの%N値は、ダウ(Dow)/アマコール(Amerchol)から報告されたが、meq/gは本発明者により計算された。カチオン性グアー(以降に記載する)は置換度を示し、特定糖部分のカチオン性基により置換されたヒドロキシル基の数(糖当たり最大3)を示す。置換度は、糖部分当たりのNの当量を明らかにするために用いられるが、これは次にポリマーのグラム当たりの電荷のミリ当量を導く。カチオン性グアーの置換度は、アクアロン(Aqualon)/ハーキュレス(Hercules)により測定されたが、meq/gは本発明者により計算された。
【0041】
シャンプー組成物中のカチオン性ポリマーの濃度は、シャンプー組成物の少なくとも約0.05重量%、好ましくは約0.05重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.075重量%〜約2.0重量%、更に好ましくは約0.1重量%〜約1.0重量%の範囲である。シャンプー組成物中のカチオン性ポリマーとコンディショニング剤(以降に記載する)の重量比は、好ましくは約4:1〜約1:40、より好ましくは約2:1〜約1:20、更により好ましくは約1:1〜約1:5である。
【0042】
本明細書のカチオン性ポリマーは、シャンプー組成物に可溶性であるか、又はカチオン性ポリマーと前述のアニオン性洗浄性界面活性剤構成成分とによって形成されたシャンプー組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるかのいずれかである。カチオン性ポリマーの複合コアセルベートはまた、シャンプー組成物中の他の荷電物質により形成されることもできる。
【0043】
コアセルベートの形成は、分子量、構成成分濃度、相互作用するイオン性構成成分の比率、イオン強度(例えば、塩の添加によるイオン強度の調整を包含する)、カチオン性及びアニオン性構成成分の電荷密度、pH、並びに温度のような多様な基準に依存する。コアセルベート系及びこのようなパラメータの効果は、例えばJ.カエレス(J.Caelles)らの「混合系におけるアニオン性及びカチオン性化合物(Anionic and Cationic Compounds in Mixed Systems)」(化粧品及び洗浄用品(Cosmetics & Toiletries)、106巻、1991年4月、49〜54ページ)、C.J.ヴァン・オス(C.J.van Oss)の「コアセルベーション、錯体コアセルベーション及び凝集(Coacervation,Complex-Coacervation and Flocculation)」(分散科学及び技術誌(J.Dispersion Science and Technology)、9巻(5,6)、1988〜89年、561〜573ページ)、並びにD.J.バージェス(D.J.Burgess)の「錯体コアセルベート系の実践的分析(Practical Analysis of Complex Coacervate Systems)」(コロイド及び界面科学誌(J.of Colloid and Interface Science)、140巻1号、1990年11月、227〜238ページ)に記載されているが、これらの記載は参考として本明細書に組み込まれる。
【0044】
カチオン性ポリマーがシャンプー組成物中でコアセルベート相に存在すること、又は毛髪にシャンプーを適用するか若しくは毛髪からシャンプーを洗い流す際に、コアセルベート相を形成することは特に有利であると考えられている。複合コアセルベートは、より迅速に毛髪に付着すると考えられている。従って、一般に、カチオン性ポリマーがシャンプー組成物中にコアセルベート相として存在すること、又は希釈されるとコアセルベート相を形成することが好ましい。
【0045】
複合コアセルベートの形成を分析する技術は、当該技術分野において既知である。例えば、希釈のいかなる段階においても、シャンプー組成物の顕微鏡分析を、コアセルベート相が形成されたか否かを確認するために使用することができる。このようなコアセルベート相は、組成物中に追加的な乳化相として確認可能である。染料の使用は、コアセルベート相を、シャンプー組成物中に分散された他の不溶性の相と区別するのに役立たせることができる。
【0046】
本発明の組成物において、粒子と有効に結合又は凝集し、毛髪への送給を高めることができる、大きさが約20ミクロン〜約500ミクロンの範囲にある、相対的に大きいコアセルベートを高電荷密度カチオン性ポリマーが形成するという傾向は、優れた付着効率に寄与すると考えられている。更に、希釈に際して粒子構成成分の実質的な量を保持し、剪断力にさらす際に解膠に抵抗する大きな構造化された塊により証明されるような粘着特性を有するコアセルベートは、毛髪上への粒子の付着及び保持を高める。
【0047】
本発明におけるカチオン性ポリマーは、カチオン性グアー誘導体である。
【0048】
(カチオン性グアー誘導体)
本発明におけるカチオン性ポリマーは、コンディショニング助剤の付着を有効に高めるために十分に高いカチオン性電荷密度を有するカチオン性グアー誘導体から選択される。
【0049】
本発明に有用なカチオン性グアーは選択されなければならず、またカチオン性ポリマーがシャンプー組成物に可溶性であるような濃度で存在しなければならず、そしてこのカチオン性ポリマーは、希釈によりシャンプー組成物の複合コアセルベート相内で好ましくは可溶性である。このようなコアセルベートについては、先に詳述されている。カチオン性グアーの物理的特性及び好適な対イオンについては以降に詳述する。
【0050】
グアーはカチオン性置換ガラクトマンナン(グアー)ゴム誘導体である。このようなグアーガム誘導体の製造に用いられるグアーガムは、典型的には、グアー植物の種子から天然に生成される物質として得られるものである。グアー分子それ自身は、一定の間隔で、1つおきのマンノース単位についている単員ガラクトースユニットで分枝された直鎖マンナンである。マンノース単位は、(1−4)グリコシド結合により互いに結合する。βガラクトース分枝はα(1−6)結合により起こる。グアーガムのカチオン性誘導体は、ポリガラクトマンナンのヒドロキシル基と反応性第四級アンモニウム化合物との間の反応により得られる。グアー構造上のカチオン性基の置換の程度は、上述の必要なカチオン性の電荷密度を提供するのに十分でなければはならない。
【0051】
カチオン性グアーポリマーを形成するために用いる好適な第四級アンモニウム化合物には、一般式(II):
【0052】
【化1】

【0053】
に従うものが挙げられ、式中、R、R及びRがメチル又はエチル基である場合;Rは一般式(III):
【0054】
【化2】

【0055】
のエポキシアルキル基であるか、又はRは一般式(IV):
【0056】
【化3】

【0057】
のハロヒドリン基であるかのいずれかであり、式中、RはC〜Cのアルキレンであり;Xは塩素又は臭素であり、ZはCl、Br、I又はHSOのようなアニオンである。
【0058】
上述の試薬から形成されるカチオン性グアーポリマー(グアーガムのカチオン性誘導体)は一般式(V):
【0059】
【化4】

【0060】
により表され、式中、Rはグアーガムである。好ましくは、カチオン性グアーポリマーはグアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドであり、これはより具体的には一般式(VI):
【0061】
【化5】

【0062】
により表される。
【0063】
(コンディショニング剤)
コンディショニング剤はナノエマルションからなり、特定のコンディショニング効果を毛髪及び/又は皮膚にもたらすために用いられる任意の物質を包含する。毛髪用トリートメント組成物において好適なコンディショニング剤は、光沢、柔軟性、櫛通りのよさ、静電気防止特性、濡れている時の取扱性、損傷、扱いやすさ、髪のボリューム、及び脂っぽさに関連した1つ以上の効果を提供するものである。本発明のパーソナル洗浄組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的には、アニオン性洗浄性界面活性剤構成成分(上述)中に、乳化した液体粒子を形成するか又は界面活性剤ミセルにより可溶性となる、水不溶性、水分散性の不揮発性液体を含む。パーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えば、シリコーン油、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、高屈折率シリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニング油(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)若しくはこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、又は本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液体で分散した粒子を形成するコンディショニング剤である。このようなコンディショニング剤は、組成物の必須構成成分と物理的及び化学的に適合性があるようにすべきであり、そうでなければ製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なわないようにすべきである。
【0064】
パーソナル洗浄組成物のコンディショニング剤の濃度は、当業者に明白であるように、所望のコンディショニング効果を提供するために十分でなくてはならない。このような濃度は、コンディショニング剤、所望されるコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均の大きさ、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の要因によって変更することができる。
【0065】
コンディショニング剤物質は、典型的には、約1.0μm未満、より好ましくは約0.3μm未満、更により好ましくは約0.1μm未満の体積平均粒子直径を有する。更により好ましくは、コンディショニング剤は、オルガノポリシロキサンナノエマルションである。
【0066】
1.(シリコーン)
本発明のパーソナル洗浄組成物のコンディショニング剤は、好ましくは、不溶性のシリコーンコンディショニング剤のナノエマルションからなる。シリコーンコンディショニング剤物質は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。非揮発性シリコーンコンディショニング剤が好ましい。揮発性シリコーンが存在する場合、それは典型的には、シリコーンゴム及び樹脂のような不揮発性シリコーン物質成分の市販形態のための、溶媒又はキャリアとしての使用に付随したものである。シリコーンコンディショニング剤物質は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、またシリコーン流体の付着効率を改善するために又は毛髪の光沢を高めるために(特に高屈折率(例えば、約1.46より高い)のシリコーンコンディショニング剤(例えば、高度にフェニル化したシリコーン)が使用される場合)、シリコーン樹脂のような他の成分を含んでもよい。
【0067】
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、組成物の少なくとも0.05重量%であり、典型的には、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約8重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約3重量%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤及びシリコーン用の任意の懸濁剤の非限定例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び米国特許第5,106,609号に記載されており、これらの記載は参考として本明細書に組み込まれる。本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるシリコーンコンディショニング剤は、好ましくは、25℃で測定される場合に、約2E−5m/s〜約2m/s(20〜2,000,000センチストーク(「csk」))、より好ましくは約1E−3m/s〜約1.8m/s(1,000〜約1,800,000csk)、更により好ましくは約0.05m/s〜約1.5m/s(50,000〜約1,500,000csk)、より好ましくは約0.1m/s〜約1.5m/s(100,000〜約1,500,000csk)の粘度を有する。
【0068】
好ましいナノエマルションは、好適なキャリア(典型的には水性)中に、界面活性剤を用いて分散した好ましいコンディショニング剤のいずれかにより形成されてもよい。
【0069】
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造について論じている項を包含する、シリコーンの背景資料は、「ポリマーの科学及び技術百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」、第15巻、第2版、204〜308ページ、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,Inc.)(1989年)に見出すことができ、参考として本明細書に組み込まれる。
【0070】
(a)シリコーン油
シリコーン流体にはシリコーン油が挙げられるが、これは25℃で測定される場合に、1m/s(1,000,000csk)未満、好ましくは約5E−6〜約1m/s(5csk〜約1,000,000csk)、より好ましくは約1E−5m/s〜約0.1m/s(10csk〜約100,000csk)の粘度を有する流動性のシリコーン物質である。本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なシリコーン油には、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体も、使用してもよい。
【0071】
シリコーン油には、次の式(VII):
【0072】
【化6】

【0073】
に従うポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられ、式中、Rは脂肪族、好ましくはアルキル若しくはアルケニル、又はアリールであり、Rは置換又は非置換であることができ、xは1〜約8,000の整数である。本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適な非置換R基には、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルカミノ基、及びエーテル−置換、ヒドロキシル−置換、及びハロゲン−置換脂肪族基及びアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。また、好適なR基には、カチオン性アミン及び第四級アンモニウム基も挙げられる。
【0074】
好ましいアルキル及びアルケニル置換基は、C〜C、より好ましくはC〜C、より好ましくはC〜Cのアルキル及びアルケニルである。その他のアルキル−、アルケニル−、又はアルキニル−含有基(例えば、アルコキシ、アルカリール、及びアルカミノ)の脂肪族部分は、直鎖又は分枝鎖であることができ、好ましくはC〜C、より好ましくはC〜C、更により好ましくはC〜C、より好ましくはC〜Cである。前述したように、R置換基もまたアミノ官能性(例えば、アルカミノ基)を含有することができ、これは第一級、第二級若しくは第三級アミン又は第四級アンモニウムであることができる。これらには、モノ−、ジ−、及びトリ−アルキルアミノ及びアルコキシアミノ基が挙げられるが、その脂肪族部分の炭素鎖の長さは、好ましくは上述の長さである。
【0075】
(b)カチオン性シリコーン
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なカチオン性シリコーン流体としては、次の一般式(VIII):
(R3−a−Si−(−OSiG−(−OSiG(R2−b)−O−SiG3−a(R
に従うものが挙げられるがこれに限定されず、式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC〜Cのアルキルであり、好ましくはメチルであり;aは0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは0であり;bは0又は1、好ましくは1であり;nは0〜1,999の数、好ましくは49〜149であり;mは1〜2,000、好ましくは1〜10の整数であり;n及びmの合計は1〜2,000、好ましくは50〜500の数であり;Rは一般式C2qLに従う一価のラジカルで、ここでqは2〜8の値を有する整数であり、Lは次の基:
−N(R)CH−CH−N(R
−N(R
−N(R
−N(R)CH−CH−NR
から選択され、式中、Rは、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは約C〜約C20のアルキルラジカルであり、Aはハロゲン化物イオンである。
【0076】
式(VIII)に対応する特に好ましいカチオン性シリコーンは、「トリメチルシリルアモジメチコン」として既知のポリマーであり、次の式(IX):
【0077】
【化7】

【0078】
に示され、本発明のパーソナル洗浄組成物に用いられてもよい他のシリコーンカチオン性ポリマーは、次の一般式(X):
【0079】
【化8】

により表され、式中、RはC〜C18の一価炭化水素ラジカル、好ましくはメチルのようなアルキル又はアルケニルラジカルであり;Rは炭化水素ラジカル、好ましくはC〜C18のアルキレンラジカル又はC10〜C18のアルキレンオキシラジカル、より好ましくはC〜Cのアルキレンオキシラジカルであり;Qはハロゲン化物イオン、好ましくは塩化物であり;rは2〜20、好ましくは2〜8の平均統計値であり;sは20〜200、好ましくは20〜50の平均統計値である。この種類の好ましいポリマーは、ユーケアシリコーン(UCARE SILICONE)ALE56(商標)として既知であり、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)より入手可能である。
【0080】
(c)シリコーンゴム
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性シリコーンゴムである。このようなゴム類は、25℃で測定された場合、1m/s(1,000,000csk)以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号;ノル及びウォルター(Noll and Walter)の「シリコーンの化学及び技術(Chemistry and Technology of Silicones)」、ニューヨーク、アカデミック・プレス(Academic Press)(1968年);ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)シリコーンゴム製品データシート(Silicone Rubber Product Data Sheets)SE30、SE33、SE54及びSE76に記載されており、これらは全てを参考として本明細書に組み込まれる。シリコーンゴムは、典型的には、重量平均分子量が約200,000超、好ましくは約200,000〜約1,000,000である。本発明のパーソナル洗浄組成物に用いられるシリコーンゴムの具体的な非限定例には、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0081】
(d)高屈折率シリコーン
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なその他の不揮発性の不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この状況では、ポリシロキサン「流体」には、油と同様にガムが含まれる。
【0082】
高屈折率ポリシロキサン流体には、上記の一般式(VII)により表されるもの、並びに次の式(XI):
【0083】
【化9】

【0084】
により表されるもののような環状ポリシロキサンが挙げられ、式中、Rは上記に定義した通りであり、nは約3〜約7、好ましくは約3〜約5の数である。
【0085】
高屈折率のポリシロキサン流体は、屈折率を上述のような所望の高さまで上げるのに十分な量のアリール含有R置換基を含有する。更に、R及びnは、物質が不揮発性になるように選択されなければならない。
【0086】
アリール含有置換基には、脂環式及び複素環式の5員及び6員のアリール環を含有するもの、並びに5員又は6員の縮合環を含有するものが挙げられる。アリール環自体は、置換又は非置換であり得る。
【0087】
一般に、高屈折率ポリシロキサン流体は、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも25%、更により好ましくは少なくとも約35%、より好ましくは少なくとも約50%程度のアリール含有置換基を有する。典型的には、アリール置換の程度は、約90%未満、より一般的には約85%未満、好ましくは約55%〜約80%である。
【0088】
好ましい高屈折率ポリシロキサン流体は、フェニル置換基又はフェニル誘導体置換基(より好ましくはフェニル)と、アルキル置換基、好ましくはC〜Cのアルキル(より好ましくはメチル)、ヒドロキシ、又はC〜Cのアルキルアミノ(特に−RNHRNHであり、式中、それぞれR及びRは独立してC〜Cのアルキル、アルケニル及び/又はアルコキシル)との組み合わせを有する。
【0089】
高屈折率シリコーンが本発明のパーソナル洗浄組成物に用いられる場合は、好ましくはシリコーン樹脂又は界面活性剤のような展着剤と共に溶液中で用いられ、展着を高めるのに十分な量により表面張力を減少させ、それにより本組成物で処理される(乾燥後の)毛髪の光沢を高める。
【0090】
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許849,433、及びペトラルカ・システムズ社(Petrarch Systems,Inc.)の「シリコン化合物(Silicon Compounds)」(1984年)に開示されており、これらは全て本明細書に参考として組み込まれる。
【0091】
(e)シリコーン樹脂
シリコーン樹脂は、本発明のパーソナル洗浄組成物のシリコーンコンディショニング剤に包含されてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造時に、三官能性及び四官能性のシランを一官能性若しくは二官能性、又はその両方のシランと共に組み込むことによって導入される。
【0092】
特にシリコーン物質及びシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の省略命名法のシステムに従って、便利に識別することができる。このシステムにおいては、シリコーンは、シリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在に従って記述される。簡潔に述べると、記号Mは一官能性単位(CHSiO0.5を示し、Dは二官能性単位(CHSiOを示し、Tは三官能性単位(CH)SiO1.5を示し、Qは四官能性単位SiOを示す。ユニット記号のプライム符号(例えば、M'、D'、T'及びQ')は、メチル以外の置換基を意味しており、また出現の度に明確に定義されなければならない。
【0093】
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いられるのに好ましいシリコーン樹脂には、MQ、MT、MTQ、MDT及びMDTQ樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。メチル基は、好ましいシリコーン置換基である。特に好ましいシリコーン樹脂はMQ樹脂であり、ここでM:Q比は、約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、シリコーン樹脂の平均分子量は、約1000〜約10,000である。
【0094】
特に、上述のようにシリコーン流体構成成分が、ポリジメチルシロキサン流体又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンゴムとの混合物である場合は、屈折率が1.46未満の不揮発性シリコーン流体と、シリコーン樹脂構成成分との重量比は、使用するならば、好ましくは約4:1〜約400:1、より好ましくは約9:1〜約200:1、より好ましくは約19:1〜約100:1である。シリコーン樹脂が、本発明の組成物中でシリコーン流体と同一の相の一部を形成する限り、即ち、コンディショニング活性である限り、組成物中のシリコーンコンディショニング剤の濃度を決定する際に、流体と樹脂との合計が包含されるべきである。
【0095】
(f)アミノシリコーン
本明細書において「アミノシリコーン」は、いかなるアミン官能化シリコーンも意味し、即ち、少なくとも1つの一級アミン、二級アミン、三級アミン、又は四級アンモニウム基を含有するシリコーンを意味する。好ましいアミノシリコーンは、典型的には、該アミノシリコーンの約0.5重量%未満、より好ましくは約0.2重量%未満、更により好ましくは約0.15重量%未満の窒素を有する。アミノシリコーン中の窒素(アミノ官能基)が更に高濃度になると、結果として毛髪へのアミノシリコーンの付着が非常に低くなる傾向があり;その結果、アミノシリコーン構成成分からのコンディショニング効果は極小から全くなくなる。
【0096】
好ましい実施形態では、アミノシリコーンは、約1,000mm/s〜約50,000mm/s、より好ましくは2,000mm/s〜30,000mm/s、より好ましくは約4,000mm/s〜約20,000mm/sの粘度を有する。アミノシリコーンの粘度は、アミノシリコーンを唯一のシリコーン構成成分として含有する実施形態において、より重要である。しかし、アミノシリコーンをNAFSとの組み合わせで含有する実施形態において、アミノシリコーン構成成分の粘度は、こうした複数のシリコーンを含有する実施形態における全シリコーンの少数部分をアミノシリコーンが占める時には、あまり重要でなくなる。
【0097】
主題発明の実施形態に用いるのに好ましいアミノシリコーンの例には、一般式(XII):
(R3−a−Si−(−OSiG−(−OSiG(R2−b)−O−SiG3−a(R
に従うものが挙げられるがこれに限定されず、式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC〜Cのアルキル、好ましくはメチルであり;aは0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは1であり;bは0、1又は2、好ましくは1であり;nは0〜1,999、好ましくは49〜500の数であり;mは1〜2,000、好ましくは1〜10の整数であり;nとmの合計は1〜2,000、好ましくは50〜500の数であり;Rは、一般式、C2qLに従う一価のラジカルであり、ここで、qは2〜8の値を有する整数であり、Lは次の基:−N(R)CH−CH−N(R;−N(R;−N(R3;−N(R)CH−CH−NR;から選択され、式中、Rは水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカルであり、好ましくは約C〜約C20のアルキルラジカルであり、Aはハロゲン化物イオンである。
【0098】
式(XII)に対応する好ましいアミノシリコーンは、「トリメチルシリルアモジメチコン」として既知のポリマーであり、次の式(XIII):
【0099】
【化10】

【0100】
に示され、本発明の組成物に用いられてもよい他のアミノシリコーンポリマーは、次の一般式(XIV):
【0101】
【化11】

【0102】
により表され、式中、RはC〜C18の一価炭化水素ラジカル、好ましくはメチルのようなアルキル又はアルケニルラジカルであり;Rは炭化水素ラジカル、好ましくはC〜C18のアルキレンラジカル又はC10〜C18のアルキレンオキシラジカル、より好ましくはC〜Cのアルキレンオキシラジカルであり;Qはハロゲン化物イオン、好ましくは塩化物であり;rは2〜20、好ましくは2〜8の平均統計値であり;sは20〜200、好ましくは20〜50の平均統計値である。この種類の好ましいポリマーは、ユーケアシリコーン(UCARE SILICONE)ALE56(商標)として既知であり、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)より入手可能である。
【0103】
2.(オルガノポリシロキサンナノエマルション)
本発明のコンディショニング剤は、好ましくは、好適なキャリア(典型的には水性)中に、界面活性剤を用いて分散したポリシロキサン粒子を含むナノエマルション中のオルガノポリシロキサンを含有する。
【0104】
オルガノポリシロキサンナノエマルションは、水を含む溶媒中で、低い重合度を有するオルガノシロキサンの乳化重合により製造することができる。オルガノポリシロキサンは、ナノエマルション中で、界面活性剤、例えば非イオン性界面活性剤及びイオン性界面活性剤により安定化される。乳化重合後のエマルションの平均粒径(エマルション中の対応するオルガノポリシロキサン)は、約0.1μ未満であり、より好ましくは約0.06μ未満である。ナノエマルションの粒径は、従来の方法、例えばリーズ・アンド・ノースラップ・マイクロトラックUPA粒度分析計(Leeds & Northrup Microtrac UPA particle sizer)を用いて測定することができる。これらの粒径を有するナノエマルションは、より安定であり、より大きな粒径を有するものより良好な外観を有する。更に、乳化重合後のポリシロキサンの重合度(DP)は、好ましくは3〜5000の範囲、より好ましくは10〜3,000の範囲である。
【0105】
ナノエマルション中のオルガノポリシロキサンは、25℃で、約20〜3,000,000mm/s、好ましくは300〜300,000mm/s、より好ましくは350〜200,000mm/sの粘度を有する直鎖又は分枝鎖シロキサン流体であることができる。
【0106】
好適なオルガノポリシロキサンは、次の式XV:
【0107】
【化12】

【0108】
のような二官能性の繰返し「D」単位を含有してもよく、式中、nは1より大きく、R及びRは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル又はフェニルである。シロキサンの混合物を用いてもよい。代表的なシロキサンには、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、及びポリジフェニルシロキサンが挙げられる。ジメチルシロキサン「D」単位を有するシロキサンポリマーは、経済的観点から好ましい。しかしながら、R及びRは、独立して、メチル以外の官能基、例えばカルボキシアルキル、ハロアルキル、アクリレート、アクリロキシ、アクリルアミド、ビニル又はメルカプトアルキルであってもよい。
シロキサンは、ヒドロキシ基、メトキシ、エトキシ、及びプロポキシのようなアルコキシ基、又はトリメチルシロキシ基を末端としてもよく、好ましくはヒドロキシ又はトリメチルシロキシである。
【0109】
エマルションは、本明細書に参考として組み込まれるEP459500(1992年12月4日発行)に記載される乳化重合プロセスにより調製することができる。このプロセス中では、安定で油性の遊離ポリシロキサンエマルション及びナノエマルションが、環状シロキサン、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、水、及び縮合重合触媒を混合することにより調製される。混合物は、本質的に全ての環状シロキサンが反応して、安定な油性の遊離エマルション又はナノエマルションが形成されるまで、重合反応温度で加熱され撹拌される。反応混合物、特に界面活性剤濃度、及び条件は、所望のオルガノポリシロキサンの粒径を提供するために制御される。エマルション及びナノエマルションは、典型的には、pH約3〜約10(例えば6〜7.5)を有し、約10〜約70重量%、好ましくは約25〜約60重量%のシロキサンポリマー、約0重量%〜約30重量%の非イオン性界面活性剤、約0重量%〜約30重量%、好ましくは約0重量%〜約20重量%のイオン性界面活性剤を含有し、残部は水である。好ましいエマルション及びエマルションを製造する方法は、更に米国特許出願番号第08/929,721号(1997年9月15日、ロナルド・P.ジー(Ronald P.Gee)及びジュディス・M.ビンセント(Judith M.Vincent)の名前により出願)に更に記載されているが、本明細書にその全体が参考として組み込まれる。
【0110】
ナノエマルションはまた、本明細書にその全体が参考として組み込まれる、EPA0268982(1988年6月6日発行、東レ(Toray)に譲渡)に記載される乳化重合プロセスにより製造することができる。このプロセスでは、ナノエマルションは、低重合度を有するポリシロキサン、第一界面活性剤(アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤)、及び水からなる原料エマルションが、触媒量の重合触媒、及び乳化剤として作用する第二界面活性剤(これは第一界面活性剤と同じであってもよいが、しかしながら界面活性剤は、反応混合物のイオン性を考慮して反応混合物中で適合性のあることが必要である)を含有する水溶液中にゆっくりと滴下されるというプロセスにより調製される。反応混合物及び条件は、所望のオルガノポリシロキサンの粒径を提供するために制御される。そのため、触媒及び界面活性剤の水溶液中への30分以上にわたる原料エマルションの滴下が、より小さい粒径を有するナノエマルションを製造するために好ましい。加えて、触媒と界面活性剤の水溶液中に用いられる界面活性剤の量は、約5〜約70重量%であり、より好ましくは原料エマルション中のポリシロキサンの100重量部当たり約25〜約60重量部である。
【0111】
いずれの従来の非イオン性界面活性剤も、ナノエマルションを調製するために用いることができる。非イオン性界面活性剤の代表的な種類には、グラフトされた及び直鎖ブロックの両方のシリコーンポリエーテル、エトキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化アルコール、エトキシル化アルキルフェノール、イソラウレス−6(式C1225(OCHCHOHを有するアルコールを含有する分枝鎖脂肪族C12のポリエチレングリコールエーテル)、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ソルビタン誘導体(例えば、デラウェア州ウィルミントンのICIアメリカズ社(ICI Americas,Inc.)から商品名スパン(SPAN)及びトゥイーン(TWEEN)として市販されている)、並びにプロピレンオキシド−エチレンオキシドブロックポリマー(例えば、ニュージャージー州パーシッパニーのバスフ社(BASF Corp.)から商標プルロニック(PLURONIC)として市販されている)が挙げられる。ナノエマルションを調製する際に有用なイオン性界面活性剤には、スルホン酸及びその塩の誘導体のような、任意の従来のアニオン性界面活性剤が挙げられる。イオン性界面活性剤にはまた、乳化重合に用いられる任意の従来のカチオン性界面活性剤が挙げられる。これらの種類の界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、多数の供給元から市販されている。これらの界面活性剤の種類の具体例はまた、上記に参照した特許出願番号第08/929,721号に開示されている。
【0112】
界面活性剤は、界面活性剤の単一種類の形態(例えば、アニオン性、カチオン性若しくは非イオン性)で用いることもできるし、又は界面活性剤は二種類以上の組み合わせとして、それらが互いに及び組成物のその他の構成成分に対して適合性がある限り、用いることができる。界面活性剤の種類の好ましい組み合わせには、二種類以上のアニオン性界面活性剤の組み合わせ、二種類以上の非イオン性界面活性剤の組み合わせ、二種類以上のカチオン性界面活性剤の組み合わせ、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の両方から選択される二種類以上の界面活性剤の組み合わせ;並びにカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の両方から選択される二種類以上の界面活性剤の組み合わせが挙げられる。
【0113】
乳化重合に使用される触媒は、水の存在下で環状シロキサンを重合できるいずれの触媒であってもよく、シロキサン結合を開裂できる縮合重合触媒が挙げられる。代表的な触媒には、強酸及び強塩基、ドデシルベンゼンスルホン酸のようなイオン性界面活性剤、相間移動触媒、及び触媒がその場で形成されるイオン交換樹脂が挙げられる。当業者に理解されるように、所与の界面活性剤はまた重合触媒としての役目を果たしてもよい(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、又は四級アンモニウム水酸化物若しくはその塩は、界面活性剤及び重合触媒の両方として機能する場合がある)。
【0114】
本発明の組成物に用いるのに好適な界面活性剤系、触媒及び結果として得られるナノエマルションは、組成物のイオン性を考慮して、当業者が選択することができる。一般に、これらの物質は全組成物が適合性があるように選択される。
【0115】
シリコーンナノエマルションは、本明細書に記載されるようなシリコーンポリエーテルコポリオールを含有してもよい。あるいは又は更には、本明細書の組成物は、シリコーンポリエーテルを含有してもよい。ナノエマルションが、エマルション中に既存のシリコーンポリエーテルを含有しない物質として供給される場合には、そのバッチ組成物を製造する前にシリコーンポリエーテルが添加されてもよい。ポリエーテルがシリコーンナノエマルション中に分散性でない場合には、それは好ましくは、シリコーンナノエマルションと組み合わされる前に、10〜50%のC〜Cの一価アルコール、好ましくはエタノールを含有するおよそ同等部分の水に混合される。このプレミックスは次に、好ましくはプレミックスされた組成物のその他の成分に添加される。
【0116】
オルガノポリシロキサンナノエマルションは、多数の市販元から入手可能である。
【0117】
次のオルガノポリシロキサンナノエマルションが、ミシガン州ミッドランドのダウ・コーニング(Dow Corning)により製造される:
ジメチコンコポリオールを含有しないナノエマルション:
【0118】
【表2】

【0119】
特に好ましいナノエマルションは、DC−2−1550である。
【0120】
ジメチコンコポリオールを含有するナノエマルション:
【0121】
【表3】

【0122】
3.(有機コンディショニング油)
本発明のパーソナル洗浄組成物のナノエマルションコンディショニング構成成分はまた、コンディショニング剤として少なくとも1つの有機コンディショニング油を、単独で又はシリコーン(上述)のようなその他のコンディショニング剤との組み合わせで、組成物の約0.05重量%〜約3重量%、好ましくは約0.08重量%〜約1.5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%含んでもよい。
【0123】
(a)炭化水素油
本発明のパーソナル洗浄組成物におけるコンディショニング剤として使用するのに好適な有機コンディショニング油には、環状炭化水素、(飽和又は不飽和)直鎖脂肪族炭化水素、並びにポリマー及びその混合物を包含する(飽和又は不飽和)分枝鎖脂肪族炭化水素のような、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素油は、好ましくは約C12〜約C19である。炭化水素ポリマーを含む分枝鎖炭化水素油は、典型的には、19個より多くの炭素原子を含有する。
【0124】
これら炭化水素油の具体的な非限定例としては、パラフィン油、鉱物油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、これらの化合物の分枝鎖異性体と同様に長鎖炭化水素も使用することができ、その例としては、パーメチル置換異性体のような高度に分枝、飽和又は不飽和のアルカン、例えば、2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(パーメチル社(Permethyl Corporation)から入手可能)のような、ヘキサデカン及びエイコサンのパーメチル置換異性体が挙げられる。ポリブテン及びポリデセンのような炭化水素ポリマー。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレンとブテンのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販の物質は、アモコ・ケミカル社(Amoco Chemical Corporation)のL−14ポリブテンである。
【0125】
(b)ポリオレフィン
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いる有機コンディショニング油はまた、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンを包含することができる。本明細書に用いるポリオレフィンは、C〜約C14、好ましくは約C〜約C12のオレフィンモノマーの重合によって製造される。
【0126】
本明細書のポリオレフィン液を調製する際に使用されるオレフィンモノマーの非限定例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテンのような分枝鎖異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィン液の調製に好適なものは、オレフィン含有精製供給材料又は廃液である。好ましい水素添加α−オレフィンモノマーには、1−ヘキセン〜1−ヘキサデセン、1−オクテン〜1−テトラデセン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0127】
(c)脂肪酸エステル
本発明のパーソナル洗浄組成物におけるコンディショニング剤として使用するのに好適な他の有機コンディショニング油には、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これに限定されない。このような脂肪酸エステルには、脂肪酸又はアルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖とのエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書の脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ若しくはエーテル結合など)のような他の適合性のある官能基を含んでもよいし、又はそれら官能基と共有結合してもよい。
【0128】
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、及びアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0129】
本発明のパーソナル洗浄組成物において使用に適した他の脂肪酸エステルは、一般式R’COORのモノカルボン酸エステルであり、式中、R’及びRはアルキル又はアルケニルラジカルであり、R及びR’の炭素原子の合計は、少なくとも10、好ましくは少なくとも22である。
【0130】
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適なその他の更なる脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−及びトリ−アルキルエステル並びにアルケニルエステル、例えばC〜Cのジカルボン酸のエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸のC〜C22のエステル、好ましくはC〜Cのエステル)である。カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定例としては、ステアリン酸イソセチルステアロイル(stearyol)、アジピン酸ジイソプロピル、及びクエン酸トリステアリルが挙げられる。
【0131】
本発明のパーソナル洗浄組成物において使用に適した他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。そのような多価アルコールエステルには、エチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのような、アルキレングリコールエステルが挙げられる。
【0132】
本発明のパーソナル洗浄組成物における使用に適した他の更なる脂肪酸エステルには、モノ−、ジ−及びトリグリセリド、好ましくはジ−及びトリグリセリド、より好ましくはトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されないグリセリドである。本明細書に記載されているパーソナル洗浄組成物における使用のために、グリセリドは、好ましくはグリセロールとC10〜C22のカルボン酸のような長鎖カルボン酸とのモノ−、ジ−、及びトリエステルである。これらの種類の様々な物質は、植物及び動物の油脂、例えば、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン及び大豆油から得ることができる。合成油には、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0133】
本発明のパーソナル洗浄組成物における使用に適した他の脂肪酸エステルは、水不溶性の合成脂肪酸エステルである。幾つかの好ましい合成エステルは、次の一般式(XVI):
【0134】
【化13】

【0135】
に従い、式中、RはC〜Cのアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、又はヒドロキシアルケニル基、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり;nは2〜4、好ましくは3の値を有する正の整数であり;Yは約2〜約20個の炭素原子、好ましくは約3〜約14個の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、ヒドロキシ、又はカルボキシ置換アルキル若しくはアルケニルである。その他の好ましい合成エステルは、次の一般式(XVII):
【0136】
【化14】

【0137】
に従い、式中、RはC〜C10のアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシアルケニル基;好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり;n及びYは、式(XVII)において上に定義した通りである。
【0138】
本発明のパーソナル洗浄組成物に用いるのに好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定例には、P−43(トリメチロールプロパンのC〜C10のトリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC〜C10のジエステル)が挙げられ、これらの全てはモービル・ケミカル社(Mobil Chemical Company)から入手可能である。
【0139】
3.(その他のコンディショニング剤)
また、本明細書の組成物に用いるのに好適なものは、プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Company)の米国特許第5,674,478号及び第5,750,122号に記載されたコンディショニング剤であり、両特許共にその全体を参考として本明細書に組み込む。また、本明細書に用いるのに好適であるのは、米国特許第4,529,586号(クレロール(Clairol))、第4,507,280号(クレロール)、第4,663,158号(クレロール)、第4,197,865号(ロレアル(L'Oreal))、第4,217,914号(ロレアル)、第4,381,919号(ロレアル)、及び第4,422,853号(ロレアル)に記載されているコンディショニング剤であり、これらの記載は全て参考として本明細書に組み込まれる。
【0140】
(追加の構成成分)
(懸濁剤)
本発明のシャンプー組成物は更に、高分子液晶、水不溶性の分散粒子、コンディショニング剤、又はその他の水不溶性の分散物質をシャンプー組成物中に懸濁するために有効な濃度で懸濁剤を含んでもよい。このような濃度は、シャンプー組成物の、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲である。
【0141】
好適な懸濁剤としては、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、又はこれらの混合物として分類され得る結晶性懸濁剤が挙げられる。これらの懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されており、この記載は本明細書に参考として組み込まれる。これらの好ましい懸濁剤には、好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。より好ましいのは、モノステアレート及びジステアレート両方のエチレングリコールステアレートであるが、特に約7%未満のモノステアレートを含有するジステアレートが好ましい。他の好適な懸濁剤には、好ましくは約16〜約22個の炭素原子、より好ましくは約16〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その好ましい例には、ステアリンモノエタノールアミド、ステアリンジエタノールアミド、ステアリンモノイソプロパノールアミド、及びステアリンモノエタノールアミドステアレートが挙げられる。その他の長鎖アシル誘導体としては、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート等)、グリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート)、及び長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアルアミドジエタノールアミドジステアレート、ステアルアミドモノエタノールアミドステアレート)が挙げられる。前述した好ましい物質に加えて、長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド、及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドを懸濁剤として使用してもよい。例えば、C〜C22の鎖を有する長鎖ヒドロカルビルを有する懸濁剤が用いられてもよいことが予想される。
【0142】
懸濁剤として用いるのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N−ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びその可溶性の塩(例えば、Na、K)、この系統の特にN,N−ジ(水素添加)C16、C18、及びタローアミド安息香酸の種類が挙げられ、ステパン社(Stepan Company、米国イリノイ州ノースフィールド)より市販されている。
【0143】
懸濁剤として用いるのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、例えば、ステアリルジメチルアミンオキシドのようなアルキル(C16〜C22)ジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0144】
他の好適な懸濁剤には、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミンが挙げられるが、その例には、パルミタミン(palmitamine)又はステアラミンが挙げられ、またそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンが挙げられるが、その例には、ジパルミトイルアミン又はジ−(水素添加タロー)−アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤には、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
【0145】
(分散した粒子)
本発明の組成物は、分散した粒子を包含してもよい。本発明の組成物中に、少なくとも0.025重量%の分散した粒子、より好ましくは少なくとも0.05重量%、なおより好ましくは少なくとも0.1重量%、更により好ましくは少なくとも0.25重量%、なおより好ましくは少なくとも0.5重量%の分散した粒子を組み込むことが好ましい。本発明の組成物中に、約20重量%を超えない分散した粒子、より好ましくは約10重量%を超えない、なおより好ましくは5重量%を超えない、更により好ましくは3重量%を超えない、なおより好ましくは2重量%を超えない、分散した粒子を組み込むことが好ましい。
【0146】
(抗ふけ活性物質)
本発明の組成物はまた、抗ふけ剤を含有してもよい。ふけ防止粒子の好適な例としては、ピリジンチオン塩類、アゾール類、硫化セレン、粒子状イオウ、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ピリジンチオン塩が好ましい。このような抗ふけ粒子は、組成物の必須構成成分と、物理的及び化学的に適合性があるべきであり、さもなければ製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なわないようにすべきである。
【0147】
(ピリジンチオン塩)
ピリジンチオン抗ふけ粒子、特に1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、本発明の組成物に用いるのに極めて好ましい粒子状抗ふけ剤である。ピリジンチオン抗ふけ粒子状物質の濃度は、典型的には、組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム及びジルコニウムのような重金属から形成されたものが挙げられ、好ましくは亜鉛、より好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT」として既知である)、より好ましくは小板型粒子の形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり、その際粒子の平均サイズは約20μまで、好ましくは約5μまで、より好ましくは約2.5μまでである。
【0148】
ナトリウムのようなその他のカチオンから形成される塩もまた、好適な場合がある。ピリジンチオン抗ふけ剤は、例えば、米国特許第2,809,971号、米国特許第3,236,733号、米国特許第3,753,196号、米国特許第3,761,418号、米国特許4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、及び米国特許第4,470,982号に記載されており、これらの全ては参考として本明細書に組み込まれる。ZPTが本明細書の組成物において抗ふけ粒子として使用される時には、毛髪の成長若しくは再生が刺激若しくは調節されるか、又はその両方であり、あるいは脱毛が軽減若しくは抑制されるか、又は毛髪がより太く若しくは豊かになることが意図される。
【0149】
他の抗菌活性物質 − ピリチオンの多価の金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、本発明は、金属ピリチオン塩活性物質に加えて、1つ以上の抗真菌又は抗菌活性物質を更に含んでもよい。好適な抗菌活性物質には、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジ油、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンのようなイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい抗菌剤には、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。
【0150】
(アゾール)
アゾール抗菌剤には、ベンズイミダゾールのようなイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリムバゾール(climbazole)、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾールのようなトリアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。該組成物中に存在する時、アゾール抗菌活性物質は、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。本明細書においては、ケトコナゾールが特に好ましい。
【0151】
(硫化セレン)
硫化セレンは本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状抗ふけ剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。硫化セレンは、一般にセレン1モル及びイオウ2モルを有する化合物と考えられているが、一般式Se(式中、x+y=8)に従う環式構造であってもよい。硫化セレンの平均粒子直径は、典型的には、前方レーザー光散乱装置(forward laser light scattering device)(例えば、マルバーン(Malvern)3600装置)で測定して15μm未満、好ましくは10μm未満である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第2,694,668号、米国特許第3,152,046号、米国特許第4,089,945号、及び米国特許第4,885,107号に記載されており、これらの記載は全て参考として本明細書に組み込まれる。
【0152】
(イオウ)
イオウもまた、本発明の抗菌性組成物において微粒子抗菌性/ふけ止め剤として使用することができる。粒子状イオウの有効濃度は、典型的には、組成物の約1重量%〜約4重
量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
【0153】
(角質溶解剤)
本発明は、サリチル酸のような1つ以上の角質溶解剤を更に含んでもよい。
本発明の追加の抗菌活性物質は、メラレウカ(melaleuca)(茶木)及び炭の抽出物を含んでもよい。また、本発明は、抗菌活性物質の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせには、オクトピロックスとジンクピリチオンとの組み合わせ、パインタールとイオウとの組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンとの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールとの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスとの組み合わせ、並びにこれらの混合物が含まれ得る。
【0154】
(保湿剤)
本発明の組成物は、保湿剤を含有してもよい。本明細書の保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択される。本明細書で使用される場合、保湿剤は、好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で使用される。
【0155】
本明細書で有用な多価アルコールには、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0156】
本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーには、約1000までの分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、例えば、CTFA名称PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000のもの、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0157】
(その他の任意構成成分)
本発明の組成物はまた、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体のような水溶性ビタミン、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸及びこれらの塩のような水溶性アミノ酸、ビタミンA、D、E、及びこれらの誘導体のような非水溶性ビタミン、チロシン、トリプタミン、及びこれらの塩のような非水溶性アミノ酸などの、ビタミン及びアミノ酸も含有してよい。
【0158】
本発明の組成物はまた、C.I.名を有するもののような水溶性の構成成分を含む、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジアゾ(disazo)、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン、植物の色、天然の色などの、顔料物質を含有してもよい。
【0159】
また、本発明の組成物は、化粧品用殺生物剤及び抗ふけ剤として有用な抗微生物剤も含有してよく、これらには、ピロクトンオラミンのような水溶性構成成分、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン及びジンクピリチオンのような非水溶性構成成分が含まれる。本発明の組成物はまた、キレート化剤を含有してもよい。
【0160】
(製造方法)
本発明の組成物は、一般に、高温、例えば約72℃で、水及び界面活性剤を、融解されるべきいずれかの固体(例えば、両親媒性物質)と共に混合し、パーソナル洗浄組成物に急速混合することにより製造されてもよい。成分を高温で完全に混合し、次いで室温まで冷却する。電解質、ポリマー及び粒子を包含する更なる成分を冷却生成物に添加してもよい。コンディショニング剤は、室温で、濃縮された界面活性剤中に乳化されてナノエマルションを形成してもよいし、又は形成済みのナノエマルション物質として購入され、次に冷却された製品に添加されてもよい。
【0161】
(使用方法)
本発明のシャンプー組成物は、従来の方法で、毛髪又は皮膚を洗浄及びコンディショニングするために用いられる。毛髪又は皮膚の洗浄及びコンディショニングのために、有効量の組成物を好ましくは水で湿らせた毛髪又は皮膚に適用し、その後洗い流す。このような有効量は一般に、約1gm〜約50gm、好ましくは約1gm〜約20gmの範囲である。毛髪への適用は、典型的には、ほとんど又は全ての毛髪が組成物と接触するように組成物を毛髪全体に行き渡らせることを包含する。
【0162】
毛髪又は皮膚を洗浄及びコンディショニングするための本方法は:a)毛髪又は皮膚を水で濡らす工程、b)シャンプー組成物の有効量を毛髪又は皮膚に適用する工程、及びc)水を用いて毛髪又は皮膚の適用された領域を洗い流す工程を含む。望ましい洗浄及びコンディショニング効果を達成するために、望ましいだけ何回もこれらの工程を繰返すことができる。
【実施例】
【0163】
(非限定実施例)
以下の実施例に示される組成物は、本発明の組成物の具体的な実施形態を説明したものであるが、これらに限定されない。その他の変更は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者により実行される。本発明の組成物のこれらの例示された実施形態は、毛髪に高められたコンディショニング効果を提供する。
【0164】
次の実施例で説明する組成物は、従来の処方及び混合方法によって調製されているが、その例は上記されている。全ての例示された量が重量パーセントとして列挙されており、特に指定されない限り、希釈剤、防腐剤、着色剤溶液、イメージ成分、植物などの微量物質は除外されている。なお、実施例3〜7及び8〜11は参考例である。
【0165】
次の表は、グアータイプの好ましいポリマーの、コンディショニング活性物質の増加した付着を明示するが、データは、電荷密度の増加に伴ってコンディショニング活性物質の付着も増加することを明示している。表中には、低、中、中の上及び高の四つの明らかに異なる分子量の範囲がある。各々の分子量について、可能な限り近い分子量は有するが、電荷密度は異なるポリマーが合成された。これらのデータは、より高い電荷密度のカチオン性ポリマーは、より高いコンディショニング剤の付着を生成するが、したがって当該技術分野において教示されたものに対して、より好ましいことを明示している。
【0166】
データはシリコーン付着試験を用いて得られたが、その際試験される製品は、消費者に関連する条件のもとでヘアピースに適用される。すすぎ後、ヘアピースは乾燥され、適切な溶媒中で抽出される。抽出物は次に、適切な波長に設定された自動吸光/発光検出器中に導入される。機器から返された吸光度/発光の値が次に、研究により明らかに特徴づけられた、重量既知の標準物質に関して得られる外部検量線により、毛髪上の物質の実際の濃度(ug/g又はppm)に変換される。空試験もまた実行される。
【0167】
全てのポリマーは、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドである。
【0168】
【表4】

【0169】
(1)0.3μの体積平均粒径を有するポリジメチルシロキサン。
(2)グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、全てのポリマーはアクアロン(Aqualon)から入手可能である。
(3)グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、データはアクアロン(Aqualon)により合成された等しい電荷密度及び分子量のグアーについて生成された。
(4)グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ジャガー(Jaguar)C−17、ローディア(Rhodia)から入手可能である。
【0170】
【表5】

【0171】
1.約600,000の分子量を有し、約2.40meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
2.約1,100,000の分子量を有し、約2.10meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
3.約400,000の分子量を有し、約1.57meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
4.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、1.97meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するポリマー(Polymer)KG30M。
5.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、2.38meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
6.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、1.79meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
7.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、2.74meq/gの電荷密度及び450,000の分子量を有するカチオン性セルロースポリマー。
8.ダウ・コーニング・シリコーンズ(Dow Corning Silicones)から入手可能であり、0.3μの粒径を有するDC1664。
9.モービル(Mobil)から入手可能であるモービル(Mobil)P43。
【0172】
【表6】

【0173】
1.アマコール(Amerchol)/ダウ(Dow)から入手可能であり、1.97meq/gの電荷密度及び2,000,000の分子量を有するポリマー(Polymer)KG30M。
2.約400,000の分子量を有し、約2.10meq/gの電荷密度を有し、アクアロン(Aqualon)から入手可能であるグアー。
3.50nm未満の粒径、アニオン性/非イオン性界面活性剤系、及び内相粘度=100,000cPを有するシリコーンを有する、ダウ・コーニング(Dow Corning)からのDC−2−1550シリコーンナノエマルション。
4.33nmの粒径、アニオン性/非イオン性界面活性剤系、及び内相粘度=70,000cPを有するシリコーンを有する、ダウ・コーニング(Dow Corning)からのDC−1845−シリコーンナノエマルション。
5.30nmの粒径、カチオン性界面活性剤系、及び内相粘度=4000cPを有するシリコーンを有する、ダウ・コーニング(Dow Corning)からのDC−2−8194−アミノシリコーンナノエマルション。
6.37nmの粒径、アニオン性/非イオン性界面活性剤系、及び内相粘度=90,000cPを有するシリコーンを有する、ダウ・コーニング(Dow Corning)からのDC2−5791SPシリコーンナノエマルション。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャンプー組成物であって、
a)5〜50重量%の洗浄性界面活性剤、
b)少なくとも0.05重量%のカチオン性ポリマー、
i)その際、前記カチオン性ポリマーが、10,000〜10,000,000の分子量を有し、
ii)その際、前記カチオン性ポリマーが、1.8meq/g以上4meq/g未満の電荷密度を有し、
iii)その際、前記カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー誘導体である、
c)1.0ミクロン未満の体積平均径を有する、少なくとも0.05重量%のコンディショニング剤物質、並びに
d)少なくとも20.0重量%の水性キャリア
を含む、シャンプー組成物。
【請求項2】
前記コンディショニング剤物質が、シリコーンを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記シリコーンコンディショニング剤物質が、オルガノシロキサンナノエマルションである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記オルガノシロキサンナノエマルションが、0.1ミクロン未満の体積平均径を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記コンディショニング剤物質が、0.3ミクロン未満の体積平均径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記コンディショニング剤物質が、0.1ミクロン未満の体積平均径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記コンディショニング剤物質が、0.05ミクロン未満の体積平均径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン性ポリマーが、50,000〜5,000,000の分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記カチオン性ポリマーが、100,000〜3,000,000の分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記カチオン性ポリマーが、少なくとも2.0meq/gの電荷密度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記カチオン性ポリマーと前記コンディショニング剤との重量比が、4:1〜1:40である、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記カチオン性ポリマーと前記コンディショニング剤との重量比が、2:1〜1:20である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記カチオン性ポリマーと前記コンディショニング剤との重量比が、1:1〜1:5である、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
0.075重量%〜2重量%の前記カチオン性ポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
0.1重量%〜1重量%の前記カチオン性ポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
0.1重量%〜5重量%の前記コンディショニング剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
0.2重量%〜3重量%の前記コンディショニング剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
安全且つ有効な量の請求項1に記載の組成物を投与することにより毛髪を処理する方法。

【公開番号】特開2007−277275(P2007−277275A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−201112(P2007−201112)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【分割の表示】特願2004−512700(P2004−512700)の分割
【原出願日】平成15年6月10日(2003.6.10)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】