説明

シリンダ、およびこのシリンダを備えた液圧システム

【課題】異音による不快感を防止しキャビン内の静粛性を確保する。
【解決手段】シリンダ孔42内を摺動可能に嵌入されるとともに、所望位置に内周側と外周側とを連通する連通孔20a,21aが形成されたピストン4a,4cと、連通孔20a,21aがシリンダ孔42の所望位置に配置されたシール部材45を通過することで、シリンダ孔42内に液圧室4b,4dが区画され、更にピストン4a,4cが作動位置方向に摺動することで液圧室4b,4dの内圧が上昇するシリンダにおいて、連通孔20a,21aの形状は、ピストン4a,4cが作動位置から非作動位置に戻る際に、その開口面積が暫時増大する形状に成形されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両におけるブレーキやクラッチのシリンダ、およびこのシリンダを備えた液圧システムの各技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の液圧ブレーキシステムや液圧クラッチシステムにおいては、ブレーキ装置やクラッチ装置を作動させるために、ブレーキペダルあるいはクラッチペダルの踏力に応じた液圧を発生するマスタシリンダが用いられている。このマスタシリンダとして、シリンダ孔を有するシリンダ本体と、前記シリンダ内孔を摺動可能に挿入し液圧室を区画するピストンと、前記シリンダ本体に設けられリザーバタンク内に連通する連通路と、前記ピストンに形成され連通路と前記液圧室とを連通する連通孔と、前記シリンダ本体の前記シリンダ内孔周面の凹部に収容されるとともに前記ピストンが摺動可能に貫通して、前記シリンダ内孔周面と前記ピストン外周面との間をシールするシール部材とを備えたマスタシリンダが知られている。なお、前記連通孔は、比較的小径で前記ピストンの所定位置・所定間隔に複数配置されている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−234491号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシリンダ、およびこのシリンダを備えた液圧システムでは、次の点が懸念される。
運転手により前記ブレーキペダルが踏み込まれることによって、前記マスタシリンダの前記液圧室内に配置されたリターンスプリングの力に抗して、前記ピストンが非作動位置から作動位置に摺動し、前記連通孔が前記シール部材を通過することで、前記液圧室内に液圧が発生し、この液圧がブレーキ装置に伝達され、車両に対して制動力が発生する。
その後、運転手が前記ブレーキペダルの踏み込みを開放した時は、前記リターンスプリングの力により、前記ピストンが作動位置から非作動位置に戻ろうとする。この時、前記液圧室内は負圧気味であり、前記ピストンが前記シール部材を通過し前記連通孔を通じて前記リザーバタンク内と連通した直後に、前記リザーバタンク内の作動液が、前記連通孔を介して、前記液圧室側に勢いよく流れ込もうとする。
この時の作動液の流れの運動エネルギーが液圧室内で急激な圧力上昇を起こすことにより圧力波(振動)が発生し、その振動が前記シリンダ本体に伝達され、このシリンダ本体が装着されているボンネット内、あるいはキャビン内まで異音(振動音)が伝達し、運転手は、この異音により不快感を招くとともに、キャビン内の静粛性を確保することが困難であるという問題が考えられる。
【0005】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであって、その目的は、上記異音の発生を防止あるいは抑制をすることで、上記問題点を解決することができるシリンダ、およびこのシリンダを備えた液圧システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明のシリンダは、シリンダ孔内を摺動可能に嵌入され、所望位置に内周側と外周側とを連通する連通孔が形成されて、入力に応じて非作動位置から作動位置に摺動するピストンと、このピストンが前記入力を受け、前記連通孔がシリンダ孔の所望位置に配置されたシール部材を通過することで、前記シリンダ孔内に液圧室が区画され、更に前記入力を受けることで前記液圧室内圧が上昇するシリンダ装置において、前記連通孔の形状は、前記ピストンが作動位置から非作動位置に戻る際に、その開口面積が暫時増大する形状に成形されていることを特徴としている。
【0007】
また、本発明のシリンダは、前記連通孔は、複数形成されており、また、その配置はほぼ均等配置であり、更にその形状はほぼ同一形状であることを特徴としている。
【0008】
更に、本発明の液圧システムは、作動液を貯留するリザーバタンクと、前記リザーバタンク内の作動液が供給されるとともに作動時に作動液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダからの液圧で作動するアクチュエータとを少なくとも備え、前記マスタシリンダが上述の本発明のシリンダのいずれか1つであることを特徴としている。
【0009】
更に、本発明の液圧システムは、ブレーキシステム、あるいはクラッチシステムであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
このように構成された本発明のシリンダによれば、シリンダ孔内を摺動可能に嵌入され、所望位置に内周側と外周側とを連通する連通孔が形成されて、入力に応じて非作動位置から作動位置に摺動するピストンと、このピストンが前記入力を受け、前記連通孔がシリンダ孔の所望位置に配置されたシール部材を通過することで、前記シリンダ孔内に液圧室が区画され、更に前記入力を受けることで前記液圧室内圧が上昇するシリンダ装置において、前記連通孔の形状は、前記ピストンが作動位置から非作動位置に戻る際に、その開口面積が暫時増大する形状に成形されている。したがって、前記リザーバタンクと前記液圧室内とが前記連通孔により連通した直後に、前記リザーバタンク内から前記液圧室に流入する作動液は、徐々に増加することになり、前記液圧室内に作動液が一気に供給されることを抑制する(流量を絞ることができる)。これにより、異音の発生を防止、あるいは抑制することができ、上記異音により不快感を招くことがなく、キャビン内の静粛性を確保することができる、あるいは抑制することができる。
【0011】
また、前記連通孔は、複数形成されており、また、その配置はほぼ均等配置であり、更にその形状はほぼ同一形状である。したがって、確実に前記連通孔の機能を果たしつつ、上記効果も得ることができる。
【0012】
更に、本発明のシリンダを用いた液圧システムによれば、作動液を貯留するリザーバタンクと、前記リザーバタンク内の作動液が供給されるとともに作動時に作動液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダからの液圧で作動するアクチュエータとを少なくとも備え、前記マスタシリンダが上述の本発明のシリンダのいずれか1つであり、異音の発生を防止、あるいは抑制することができ、上記異音により不快感を招くことがなく、キャビン内の静粛性を確保することができる、あるいは抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかるシリンダの実施の形態の一例を備える液圧システムを模式的に示す図である。
【図2】本発明にかかるシリンダの実施の形態の一例の断面図である。
【図3】(a)は図2に記載されたプライマリピストン4aの単体の断面図、(b)は(a)の部分断面図である。
【図4】(a)は、他の例のプライマリピストン4aにおける連通孔の部分断面図であり、図(b)は、更に他の例のプライマリピストン4aにおける連通孔の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明にかかるシリンダの実施の形態の一例を備える液圧システムを模式的に示す図である。
【0015】
図1に示すように、この例の液圧ブレーキ装置1は、基本的には従来公知の一般的な2系統の液圧ブレーキ装置と同じである。すなわち、液圧ブレーキ装置1は、ブレーキペダル2、倍力装置3、マスタシリンダ4、リザーバタンク5、およびブレーキアクチュエータ6を備えている。リザーバタンク5は車体に固定されたマスタシリンダ4に取り付けられる。この場合、リザーバタンク5は、その長手方向が車両の前後方向またはほぼ車両前後方向となるように取り付けられる。
また、車両の構造上やレイアウトの都合で、リザーバタンク5は、直接、車体に取り付けられ、リザーバタンク5からホース等でマスタシリンダ4と接続される場合もある。
【0016】
更に、マスタシリンダ4とブレーキアクチュエータ6との間には、液圧制御装置15が介在しており、マスタシリンダ4と液圧制御装置15との間、および液圧制御装置15とブレーキアクチュエータ6との間は、各々のブレーキ配管16、17で接続されている。
【0017】
運転手がブレーキペダル2を踏み込むと、倍力装置3が作動してペダル踏力を所定のサーボ比で倍力して出力する。この倍力装置3の出力でマスタシリンダ4のプライマリピストン4aが作動してプライマリ液圧室4bの作動液をプライマリ側出力口22、ブレーキ配管16、液圧制御装置15、ブレーキ配管17を介して一方の系統のブレーキアクチュエータ6に送給するとともに、セカンダリピストン4cが作動してセカンダリ液圧室4dの作動液をセカンダリ側出力口23、ブレーキ配管16、液圧制御装置15、ブレーキ配管17を介して一方の系統のブレーキアクチュエータ6他方の系統のブレーキアクチュエータ6に送給する。各ブレーキ系統のロスストロークが消滅すると、マスタシリンダ4が液圧を発生する。このマスタシリンダ4の液圧が各ブレーキアクチュエータ6に伝達され、各ブレーキアクチュエータ6がブレーキ力を発生して、各車輪7にブレーキがかけられる。
【0018】
図2は、本発明にかかるシリンダの実施の形態の一例の断面図である。図2に示すように、マスタシリンダ4はプランジャ型マスタシリンダであって、シリンダ本体41を備えている。このシリンダ本体41内にはシリンダ孔42が形成されている。
【0019】
シリンダ孔42内には、プライマリピストン4aとセカンダリピストン4cとが摺動可能に嵌入されている。プライマリピストン4aは、ブレーキペダル2あるいはこのブレーキペダル踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置3によって、図中左右方向に摺動可能になっている。これらのプライマリピストン4aおよびセカンダリピストン4cにより、シリンダ孔42内には、プライマリ液圧室4bがプライマリピストン4aとセカンダリピストン4cとの間に区画形成され、またセカンダリ液圧室4dがセカンダリピストン4cとシリンダ孔42の底部43との間に区画形成されている。
【0020】
プライマリ液圧室4bには第1リターンスプリング機構10が設けられており、この第1リターンスプリング機構10は、第1軸部材8と、この第1軸部材8の外周を取り巻き縮設されているコイル状の第1スプリング13と、この第1スプリング13の軸線方向の両側に配置された第1リテーナ30と第2リテーナ31により構成されている。なお、第1軸部材8の図中左側端部は、第2リテーナ31を貫通し、プライマリピストン4aに常時固定され、第1軸部材8の図中右側端部は、プライマリピストン4aが非作動状態にあるときは第1リテーナ30に係止されており、プライマリピストン4aが作動状態にあるときは、前記係止が解消される。
【0021】
また、セカンダリ液圧室4dには第2リターンスプリング機構11が設けられており、この第2リターンスプリング機構11は、縮設されているコイル状の第2スプリング14と、この第2スプリング14の内周に配置されるとともに、第2スプリング14の一方端が着座する第3リテーナ32と、第2スプリング14の他方端が着座する第4リテーナ33とにより構成されている。
この第3リテーナ32と第4リテーナ33とは、嵌合しあっており、第4リテーナ44はシリンダ孔42の底部43に常時当接されるとともに、第3リテーナ32の内側に嵌合した状態を呈している。そして、セカンダリピストン4cが非作動状態にあるときは、第3リテーナ32と第4リテーナ33とは係合状態を維持し、セカンダリピストン4cが作動状態にあるときは、前記係合状態が解消される。
なお、上記説明では、プライマリ液圧室4b内に第1リターンスプリング機構11が設けられているとの説明をしたが、第2リターンスプリング機構12をプライマリ液圧室4b内に設けることでも良い。
【0022】
シリンダ本体41の直上には、作動液であるブレーキ液を蓄えるリザーバタンク5が設けられている。このリザーバタンク5は、第1連絡路20とプライマリピストン4aに形成された第1連通孔20aとを介してプライマリ液圧室4bに連通可能にされている。
第1連通孔20aは、プライマリピストン4aの図中左端側筒状部4eに穿設されてプライマリピストン4aの内周側のプライマリ液圧室4bと外周側の第1連通路20とを連通する径方向の孔により構成されている。また、リザーバタンク5は第2連通路21とセカンダリピストン4cに形成された第2連通孔21aとを介してセカンダリ液圧室4dに連通可能にされている。第1連通孔20aと同様に、第2連通孔21aも、セカンダリピストン4cの筒状部4fに穿設されてセカンダリピストン4cの内周側のセカンダリ液圧室4dと外周側の第2連通路21とを連通する径方向の孔により構成されている。
【0023】
なお、シリンダ孔42の内周壁の所望箇所には、凹部44が形成されており、この凹部44には、シール部材45が配設されており、第1および第2連通孔20a,21aがシール部材45を通過することで、リザーバタンク5とプライマリ液圧室4aの間、およびリザーバタンク5とセカンダリ液圧室4cとの間で、作動液の流動が遮断され、更にプライマリピストン4a、およびセカンダリピストン4cが、図中左側に移動することで、プライマリ液圧室4a、およびセカンダリ液圧室4c内の液圧が上昇する。
【0024】
そして、運転手によるブレーキ踏み込み操作を止めることで、第1および第2リターンスプリング13,14のばね力によりプライマリピストン4a、およびセカンダリピストン4cは、非作動位置方向に戻される。
【0025】
次に図3(a)は、図2に記載されたプライマリピストン4aの単体の断面図である。この図面から判るように、第1連通孔20aは、筒状部4eにほぼ均等に径方向に複数個の穿設されており、その1つずつの形状もほぼ同じである。なお、上記説明では、プライマリピストン4aに対して説明したが、セカンダリピストン4cにも同様に第2連通孔21aが形成されている。
図3(b)では、上述の図3(a)に記載された第1連通孔20aの1つを拡大したものであって、図中右側につれて第1連通孔20aの面積が増大するように成形されている。
【0026】
具体的には、図3(b)では、同図中、頂点が右側に向く三角形を呈している。この構造であれば、プライマリピストン4aが、第1リターンスプリング機構10の第1スプリング13のばね力により作動位置方向から非作動位置方向に戻ろうとした場合、真っ先に頂点部分により第1連通路20と第1第2連通孔20aとが連通し、更にプライマリピストン4aが非作動位置方向に移動することで、徐々に第1連通孔20aの開口面積が増大するように成形されている。
【0027】
これは、第1連通孔20aが第1連通路20に連通し、遮断されていたリザーバタンク5とプライマリ液圧室4aとの間が連通した直後は、プライマリ液圧室4aの内圧が負圧気味であることから、その圧力差により一気にリザーバタンク5内の作動液がプライマリ液圧室4aに流入することを抑制するために前記開口面積を絞り、更にプライマリピストン4aが、前記非作動位置方向に戻る際は、プライマリピストン4aの戻り遅れ防止(ブレーキの引き摺り防止)を図ることができる。
【0028】
次に図4(a)は、他の例のプライマリピストン4aにおける連通孔の部分断面図であり、更に図(b)は、更に他の例のプライマリピストン4aにおける連通孔の部分断面図である。なお、便宜上、図4(a)および(b)は、いずれもプライマリ側ピストンにおける他の例の連通孔を用いて説明するが、この連通孔の形状についても、セカンダリピストン4cにも適用可能である。
【0029】
この図から判るように、第1連通孔120a、220aの形状も、プライマリピストン4aが、第1リターンスプリング機構10の第1スプリング13のばね力により作動方向から非作動位置方向に戻ろうとした場合、真っ先に、第1連通孔120a、220aの開口面積の狭い部分が第1連通路20と連通し、更にプライマリピストン4aが非作動位置に移動することで、徐々に第1連通孔120a、220aの開口面積が増大するように成形されている。
【0030】
この場合でも、上述の通り、プライマリ液圧室4aとリザーバ5との圧力差により一気にリザーバ5内の作動液がプライマリ液圧室4aに流入することを抑制し、更にプライマリピストン4aが、前記非作動方向に戻る際は、プライマリピストン4aの戻り遅れ防止(ブレーキの引き摺り防止)を図ることができる。
【0031】
本発明のシリンダおよびこのシリンダを備えた液圧システムでは、タンデムマスタシリンダを用いているが、これに限られるものではなく、例えば、シングルマスタシリンダであっても良い。また、上述の本発明を実施するための形態では、ブレーキシステムを用いた説明であるが、これに限られるものではなく、クラッチシステムであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明にかかるシリンダは、ピストンの前進時に液圧室に液圧を発生し、かつ、ピストンの後退時に液圧室に作動液を供給するプランジャ型のマスタシリンダに好適に利用可能である。特に、自動車等の車両におけるブレーキやクラッチのマスタシリンダに好適に利用可能である。
また、このシリンダを備えた液圧システムは、特に、自動車等の車両におけるブレーキシステムやクラッチシステムに好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1…液圧ブレーキ装置、2…ブレーキペダル、3…倍力装置、4…マスタシリンダ、4a…プライマリピストン、4b…プライマリ液圧室、4c…セカンダリリピストン、4d…セカンダリ液圧室、5…リザーバタンク、6…アクチュエータ、7…車輪、13…第1リターンスプリング、14…第2リターンスプリング、20…第1連通路、20a…第1連通孔、21…第2連通路、21a…第2連通孔、41…シリンダ本体、42…シリンダ孔、43…底部、44…凹部、45…シール部材














【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダ孔内を摺動可能に嵌入され、所望位置に内周側と外周側とを連通する連通孔が形成されて、入力に応じて非作動位置から作動位置に摺動するピストンと、このピストンが前記入力を受け、前記連通孔がシリンダ孔の所望位置に配置されたシール部材を通過することで、前記シリンダ孔内に液圧室が区画され、更に前記入力を受けることで前記液圧室内圧が上昇するシリンダにおいて、
前記連通孔の形状は、前記ピストンが作動位置から非作動位置に戻る際に、その開口面積が暫時増大する形状に成形されていることを特徴とするシリンダ。
【請求項2】
前記連通孔は、複数形成されており、また、その配置はほぼ均等配置であり、更にその形状はほぼ同一形状であることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ。
【請求項3】
作動液を貯留するリザーバタンクと、前記リザーバタンク内の作動液が供給されるとともに作動時に作動液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダからの液圧で作動するアクチュエータとを少なくとも備え、前記マスタシリンダが請求項1または2に記載のシリンダであることを特徴とする液圧システム。
【請求項4】
当該液圧システムは、ブレーキシステム、あるいはクラッチシステムであることを特徴とする請求項3に記載の液圧システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−121404(P2012−121404A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272512(P2010−272512)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000003333)ボッシュ株式会社 (510)
【Fターム(参考)】