説明

シリンダーヘッド鋳造物半製品、ディーゼル内部燃焼機関用に鋳造されるシリンダーヘッド及びシリンダーヘッド鋳造物半製品の製造方法

【課題】ディーゼル機関用のシリンダーヘッド製造用の鋳造物半製品を提供する。
【解決手段】シリンダーヘッド鋳造物半製品1は、密封表面2を有し、前記密封表面は、完成した状態で、エンジンブロックの相当する密封表面上へ取り付けられ、そして、シリンダーヘッド鋳造物半製品の密封表面セクション8上に設計されるものであり、鋳造状態における厚さDは、密封表面2の材料除去後に得られるその設定された厚さ(D)に関連して、機械加工代(DZ2)を有するものであり、そして、エンジンブロック中に形成される燃焼室に関連する燃焼室領域3を、前記密封表面2が更に含む。本発明によると、密封表面2の燃焼室領域における密封表面セクション8の機械加工代(Dz2)が、密封表面の残りの表面の密封表面セクション8の機械加工代(Dz2)の最大で15%に達することによって、シリンダーヘッド1の最適な負荷支圧強度が単純な態様で達成される。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、ディーゼル燃料を動力源とする内部燃焼機関のシリンダーヘッド製造用のシリンダーヘッド鋳造物半製品(Zylinderkopf-Gussrohteil)であって、
完成した状態で、エンジンブロックの相当する密封表面上へ取り付けられ、そして、シリンダーヘッド鋳造物半製品の密封表面セクションへ接するように設計される、密封表面を有しており、
鋳造状態における前記セクションの厚さは、密封表面の材料除去仕上げ(spanabhebende Fertigbearbaitung)後に得られるセクションの設定された厚さに対して、機械加工代(Bearbeitungszugabe)を有し、そして、
エンジンブロック中に形成される燃焼室と関連する燃焼室領域を、前記密封表面が更に含む、
前記シリンダーヘッド鋳造物半製品に関する。
【0002】
更に、本発明は、ディーゼル燃料を動力源とする内部燃焼機関のシリンダーヘッド(金属溶湯から鋳造される)に関するものであって、
前記シリンダーヘッドは密封表面を有し、
ここで、前記密封表面は、
材料除去により得られ、エンジンブロック中に形成される燃焼室と関連する燃焼室領域を含み、そして、エンジンブロックの相当する密封表面上に取り付けられる。
【0003】
最後に、本発明は、シリンダーヘッド鋳造物半製品を鋳造する方法にも関するものであって、
ここで、鋳型空隙部を含むシリンダーヘッド鋳造物半製品複製用モールド(シリンダーヘッド鋳造物半製品上の密封表面を複製する接触面(Begrenzungsflaeche)を有する)の中で金属溶湯(好ましくは、軽合金溶湯、より好ましくは、アルミニウム溶湯)を鋳造するものとし、そして、シリンダーヘッド鋳造物半製品の鋳造、固化、及び、成形(Ausformen)後に、密封表面の領域中の厚さにわたって鋳造材料(Gussmaterial)を除去することにより、エンジンブロックの相当する密封表面上へ取り付けるための完成した密封表面を製造する、材料除去を通じて密封表面を完成させるものとする。
【0004】
ディーゼル燃料を動力源とする内部燃焼機関(特に、直接噴射式;Direkteinspritzmotoren)用のシリンダーヘッドの場合では、燃焼室領域は、ガソリンエンジン用のシリンダーヘッドの場合によくあるようなドーム型構造を有しているのではなく、均一で平らな密封表面中へ平坦に組み込まれており、それによって、ディーゼルシリンダーヘッドは、据え付けられた状態で、個々のエンジンブロックの密封表面(前記シリンダーヘッドへ関連している)に対して支持される。この場合、シリンダーヘッドの燃焼室領域は、エンジンブロックの密封平面中にある。
【0005】
恒久的に確実に密接なシートのために必要な精度を有する密封表面の製造を可能にするために、シリンダーヘッド鋳造物半製品の場合では、シリンダーヘッドの完成の間に除去される機械加工代を、通常、予備鋳造する。実際には、シリンダーヘッド鋳造物半製品の密封表面を支えるセクションの追加の厚さ(機械加工代として提供され、そして、完成の過程で除去される)は2mm〜3mmに達する。前記厚さを機械的に除去することにより、製造されるべき密封表面が最高の精度及び必要な均一性を有することができる。
【0006】
稼働時には、ディーゼルエンジンの場合に生じる高圧及び高温のために、シリンダーヘッドの燃焼室領域に最大の負荷がかかる。シリンダーヘッドの燃焼室領域中に通常組み込まれているバルブシート及びバルブクロスピースへの前記の負荷は、特に軽金属合金(特に、アルミニウム合金)から鋳造されるシリンダーヘッドにおいて、増加した亀裂発生性を招く。こうした発生性は、一層高度な負荷支圧強度を有するシリンダーヘッドに対する要求を考慮する際に特に問題となる。なお、前記の要求は、可能な限り高い出力性能が要求される観点から、ディーセルエンジンの製造者及びユーザーの間で、より大きい。
【0007】
シリンダーヘッドを軽合金材料(例えば、アルミニウム合金)から製造する場合について言えば、従来は、これらの要求を満たすことができるのは、合金、デザイン又は製造に関する実質的な技術的取組みのみであった。従って、燃焼室領域中のバルブシートの負荷支圧強度は、例えば、より高い負荷支圧強度を有する金属製のエレメントをキャスティング中に挿入することによって、改良させることができる。しかしながら、キャスティングにおけるバルブシート挿入に関連する取組み、並びに、シリンダーヘッドの軽合金におけるそれらの十分に強固な一体化に必要な手段は、追加的な製造費用を伴う。燃焼室領域の強度及び伸び特性を、追加的な熱処理によって増加させる可能性に対しても、同じことが当てはまる。
【0008】
これらの背景技術に対して、本発明の目的は、それ自体を単純な方法で製造可能で、ディーゼルエンジン用に最適な負荷支圧強度を備えたシリンダーヘッドへの製造が単純な態様で可能なシリンダーヘッド鋳造物半製品を創作することである。同様に、それに応じて製造されるディーゼルエンジン用のシリンダーヘッド(特に、機械加工(spanender Nachbearbeitung)前に軽金属合金から鋳造される)も示唆され、前記シリンダーヘッドは、
その最適な負荷支圧強度のための増大した要求をも永久的に満たす。最終的に、本発明は、前記シリンダーヘッドの適切な製造方法を提供することも目的としている。
【0009】
鋳造物半製品に関して、本発明によると、この目的は前述のタイプのシリンダーヘッド鋳造物半製品に基づいて達成されるものであり、前記鋳造物半製品によって、密封表面の燃焼室領域における密封表面セクションの機械加工代が、密封表面の過剰領域において、密封表面セクションの過剰寸法の最大15%に達するという点で、前記目的が達成される。
【0010】
本発明は、製造されるシリンダーヘッドの密封表面に囲まれる燃焼室領域の静的及び動的特徴が、鋳造構造の構成によって、かなりの程度に影響を受けることを認識したことに基づいている。この場合の特別な重要性は、固化速度(Erstarrungsgeschwindigkeit)に実質的に左右される構造的品質(Gefuegefeinheit)に起因すると考えられる。
【0011】
軽合金溶湯の鋳造の間では、固化は、モールドを介する熱除去(Waermeentzug)により制御され、そして、モールド中へ注入される溶湯とモールドとの間の接触領域において一番速く固化する。本発明においては、燃焼室領域における機械加工代の厚さを最小限に制限することが提案されるので、燃焼室領域中の表面に接し、急速に固化した鋳造構造が、密封表面に必要とされる平坦性の生成に不可欠な材料除去仕上げの後であっても、除去されずに、燃焼室領域の表面上に損なわれずに残留することが達成される。それに対応して、その部分での機械的特性は、更に内側に存在する鋳造シリンダーヘッドにおいて一層緩慢に固化した層と比較して良好である。従って、燃焼室領域は、最良に固化した構造を含み、そして、それによって、より長い耐用年数にわたって、より高い負荷支圧強度を有する。
【0012】
従って、ディーゼル燃料を動力源とし、前述の特徴を有する内部燃焼機関用のシリンダーヘッドに関して、前記目的の解決手段は、本発明によるシリンダーヘッドが、前記表面に隣接する燃焼室領域に以下の鋳造構造を有することからなるものであり、その鋳造構造は、材料除去仕上げ前の表面に隣接し、密封表面の領域に存在する、前記表面に隣接する燃焼室領域中の鋳造構造に相当するものである。
【0013】
最後に、前述のタイプの方法に関して述べた目的に対する本発明の解決手段は、シリンダーヘッド鋳造物半製品の密封表面中に燃焼室領域を形成する盛り上り部(Erhebung)を、モールドの接触面に含ませることを提案するものである。ここで、前記盛り上り部は、前記接触面と実質的に平行に延びる表面を有し、密封表面から間隔を設けて配置されており、そして、密封表面の材料除去仕上げの過程で除去される材料の厚さの少なくとも85%に達する。
【0014】
鋳造後に行なう密封表面の平坦性生成に不可避の操作である密封表面の材料除去仕上げにおいて、多くても最小量の材料のみを燃焼室領域にて除去するように、シリンダーヘッドを最終寸法に近づけて鋳造する際には、シリンダーヘッドの密封表面に形成される燃焼室領域が既に製造されていることが、本発明の様々な実施態様において共通である。この方法において、微細集合組織(feiner Struktur)である急速固化鋳造構造が、シリンダーヘッド完成体において、密封表面に囲まれる燃焼室領域中に残留する。
【0015】
本発明により設計及び製造されるシリンダーヘッドは、同一の鋳造合金から製造され、従来法で設計及び機械加工されたシリンダーヘッドよりも、それらの各々の燃焼室領域中で、5%〜15%大きい引張強度を有していることが、実際の調査によって分かった。同様に、従来のシリンダーヘッドと比較すると、本発明のシリンダーヘッドの延性は15%〜25%増加していることが、これらの調査により分かった。
【0016】
密封表面の燃焼室領域における機械加工代を最小限にすることによって、本発明により達成される特性改善を更に最適化することができる。従って、本発明が提案する有利な構成では、燃焼室領域における機械加工代を、密封表面の過剰領域において、密封表面セクションの過剰寸法の最大で10%(特に、7%)、そして、更に好ましくは、最大で4%までに限定する。従って、本発明により構成されるシリンダーヘッド鋳造物半製品の場合に、燃焼室領域における過剰寸法の厚さは、例えば、0.1mm〜0.2mmの間にあり、それに対して、従来の方法では、燃焼室領域を含む過剰密封表面において、材料除去仕上げされるべき過剰寸法の厚さは、通常、2mm〜3mmに達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
例示的な実施態様を示す図面に基づいて、本発明を以下に詳しく説明する。なお、各実施態様を模式的に示す。
【図1】アルミニウム鋳造合金(通常のもの)から鋳造されるシリンダーヘッド鋳造物半製品の部分断面図及びその部分拡大図である。
【図2】図1に示されるシリンダーヘッド鋳造物半製品用モールドの部分断面図及びその部分拡大図である。
【図3】図1に示されるシリンダーヘッド鋳造物半製品から完成させたシリンダーヘッドの部分断面図及びその部分拡大図である。
【0018】
シリンダーヘッド鋳造物半製品1は、組み立てられた状態での下部側に、シリンダーヘッド鋳造物半製品1の幅及び長さの全体にわたって延びる密封表面2を有する。図1に示されるように、密封表面2は、鋳造物半製品の未処理状態において、既に、実質的に平坦に形成されている。
【0019】
密封表面2は、エンジンブロック(図示しない)の燃焼室と関連している燃焼室領域3を含む。吸気弁(図示しない)用のバルブシート4と、排気弁(図示しない)用のバルブシート5とが、燃焼室領域3中に形成される。更に、冷却通路6,7がシリンダーヘッド鋳造物半製品1中に形成されており、その連結ポートは、エンジンブロックの相当する通路との結合用であり、燃焼室領域3から間隔を設けて、密封表面2中に開口している。
【0020】
シリンダーヘッド鋳造物半製品1の幅及び長さにわたって延びている密封表面セクション8によって、密封表面2は燃焼室領域とともに支持されている。前記密封表面セクション8は、冷却通路6,7のセクション(これは、密封表面2に対して平行に延びている)の間の領域中に配置され、前記密封表面2を有するものであり、そして、技術専門用語「燃焼室デッキ(Brennraumdeck)」とも称される。
【0021】
密封表面2の領域において、鋳造物半製品の未処理状態での密封表面セクション8の厚さDは、機械加工代Dz2の分だけ、図3に示される完成状態での密封表面セクション8の設定厚さDよりも厚い。実際に、機械加工代Dz2は、例えば2mmに達する。
【0022】
密封表面2の領域とは対照的に、燃焼室領域3中の密封表面セクション8は、完成状態での所定の設定厚さDよりもほんのわずかだけ厚い。従って、燃焼室領域中の機械加工代DZ3は0.1mmに達するだけである。つまり、シリンダーヘッド鋳造物半製品1の場合では機械加工代Dz2の5%である。
【0023】
機械加工代DZ3の厚さを最小化する結果として、シリンダーヘッド鋳造物半製品1は、燃焼室領域3において、その自由表面に基づき、迅速進行固化により、深さTの全体にわたって微細鋳造構造を有する。ここで、前記微細鋳造構造は、シリンダーヘッド完成体Zの設定厚さDの領域中まで達する。しかしながら、密封表面2の領域では、設定厚さDの領域に比較的粗い構造のみが存在する。これは、密封表面2の自由表面からの間隔(この間隔は、機械加工代Dz2がより大きいために大きくなる)により、表面に近い層中よりも、アルミニウム鋳造材料が、より緩慢に固化するからである。
【0024】
シリンダーヘッド鋳造物半製品1の鋳造用には、モールド100を用意する。前記モールド100は、その側壁101,102とその底部103とによって、鋳型空隙部104を包囲している。この場合のキャスティングコア105は、シリンダーヘッド鋳造物半製品1のバルブシート4,5及び冷却通路6又は7を複製する機能を有する。
【0025】
一方で、シリンダーヘッド鋳造物半製品1の密封表面2を製造するために、そして、他方では、密封表面2中に形成される燃焼室領域3を製造するために、鋳型空隙部104と関連する平坦な接触面106を、モールド100の底部103上に形成する。シリンダーヘッド鋳造物半製品の燃焼室領域3と関連するそのセクションにおいて、前記接触面106は、盛り上り部107を有しており、前記盛り上り部107の外側輪郭は燃焼室領域3の形状に相当する。この場合、盛り上り部107は、その自由な上部側面上に、接触面106と平行に並べられる平坦表面108を有している。この場合、高さH(その高さで、表面108が接触面106の上方に配置される)は、シリンダーヘッド鋳造物半製品1上の密封表面2の領域において鋳造されるべき機械加工代Dz2の95%に達し、従って、本発明の場合、1.9mmに達する。
【0026】
シリンダーヘッド鋳造物半製品1の仕上げ処理の間に、密封表面2の領域の厚い機械加工代Dz2と、燃焼室領域3における機械加工代Dz3とが、材料除去仕上げによって除去されるので、平坦な密封表面Fが、シリンダーヘッド完成体Z上で形成される。この平坦な密封表面Fは、前記表面Fに含まれる均等に平坦な燃焼室領域Rへ、継ぎ目のない状態で変化する。この場合、密封表面2の領域中で除去される材料の量がかなり多いので、完成した密封表面Fの自由表面上には、比較的粗い鋳造構造のみが存在する。その一方で、前記表面に接し、迅速固化から得られる微細鋳造構造は、燃焼室領域R中で除去される材料の量が大幅に減少するために、シリンダーヘッド完成体Zの前記燃焼室領域R中に依然として存在する。このことは、増加された強度と改良された伸び値が、シリンダーヘッド完成体Zの燃焼室領域R中に存在することを保証する。
【0027】
シリンダーヘッド完成体Zを、エンジンブロック(図示しない)の密封表面上に、それと関連させて取り付けた後では、燃焼室領域Rと、シリンダーヘッドZの前記領域を包囲している密封表面Fとが、同じ密封平面中に存在することになる。この場合、燃焼室領域Rは、その領域に関連するエンジンブロック燃焼室をカバーする。
【符号の説明】
【0028】
1・・・シリンダーヘッド鋳造物半製品;
2・・・シリンダーヘッド鋳造物半製品の密封表面;3・・・燃焼室領域;
4,5・・・バルブシート;6,7・・・冷却通路;
8・・・シリンダーヘッド鋳造物半製品1の密封表面セクション;
100・・・モールド;101,102・・・側壁;
103・・・モールド100のベース;104・・・鋳型空隙部;
105・・・キャスティングコア;106・・・接触面;107・・・盛り上り部;
108・・・盛り上り部107の表面;D・・・密封表面セクション8の厚さ;
・・・完成した状態での密封表面セクション8の設定された厚さ;
z2・・・機械加工代;Dz3・・・燃焼室領域3における機械加工代;
H・・・接触面106の上に配置される表面107での高さ;
F・・・シリンダーヘッドZの密封表面;R・・・シリンダーヘッドZの燃焼室領域;
T・・・素早く固化した微細構造が存在する深さ;Z・・・完成したシリンダーヘッド


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディーゼル燃料を動力源とする内部燃焼機関用のシリンダーヘッドの製造用のシリンダーヘッド鋳造物半製品であって;
ここで、
前記シリンダーヘッド鋳造物半製品は密封表面を有するものであり、
前記密封表面は、完成した状態で、エンジンブロックの相当する密封表面上へ取り付けられることが予定されており、そして、シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)の密封表面セクション(8)へ接するように設計されるものであり、
鋳造状態における厚さ(D)は、密封表面(2)の材料除去仕上げ後に得られるセクションの設定厚さ(D)に対して、機械加工代(DZ2)を含むものであり、そして、
エンジンブロック中に形成される燃焼室に関連する燃焼室領域(3)を、前記密封表面(2)が更に含むものとし;
密封表面(2)の燃焼室領域(3)における密封表面セクション(8)の機械加工代(DZ3)が、密封表面の過剰領域における密封表面セクションの機械加工代(DZ2)の最大15%に達すること
を特徴とする、前記シリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項2】
燃焼室領域(8)における密封表面セクション(8)の機械加工代(DZ3)が、密封表面の過剰領域における密封表面セクションの機械加工代(DZ2)の最大10%に達することを特徴とする、請求項1に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項3】
燃焼室領域(8)における密封表面セクション(8)の機械加工代(DZ3)が、密封表面の過剰領域における密封表面セクションの機械加工代(DZ2)の最大7%に達することを特徴とする、請求項1に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項4】
燃焼室領域(8)における密封表面セクション(8)の機械加工代(DZ3)が、密封表面の過剰領域における密封表面セクションの機械加工代(DZ2)の最大4%に達することを特徴とする、請求項1に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項5】
密封表面(2)と燃焼室領域(3)とが実質的に平坦に形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項6】
バルブシート(4,5)の少なくとも1つが、燃焼室領域(3)中に形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項7】
軽金属合金(特に、アルミニウム合金)から鋳造されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシリンダーヘッド鋳造物半製品。
【請求項8】
ディーゼル燃料を動力源とする内部燃焼機関用のシリンダーヘッド(金属溶湯、特に、軽金属溶湯から鋳造される)であって;
ここで、
前記シリンダーヘッドは、材料除去仕上げにより製造され、エンジンブロックの相当する密封表面上に取り付けられる密封表面(F)を有しているものとし、そして、エンジンブロック中に形成される燃焼室と関連する燃焼室領域(R)を含んでいるものとし;
シリンダーヘッド(Z)は、前記表面に隣接する燃焼室領域(R)に以下の鋳造構造を有しており、その鋳造構造は、材料除去仕上げ前に前記表面と隣接する前記密封表面(F)の領域中に存在する鋳造構造に相当するものであることを特徴とする、前記シリンダーヘッド。
【請求項9】
密封表面(F)と燃焼室領域(R)とが、平坦であることを特徴とする、請求項8に記載のシリンダーヘッド。
【請求項10】
少なくとも1つのバルブシート(4,5)が、燃焼室領域(R)中に形成されることを特徴とする、請求項8又は9に記載のシリンダーヘッド。
【請求項11】
軽合金溶湯(特に、アルミニウム溶湯)からなる、請求項8〜10のいずれか一項に記載のシリンダーヘッド。
【請求項12】
金属溶湯(特に、軽合金溶湯)をモールド(100)へ鋳造し、
ここで、前記モールドは、シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)上の密封表面(2)を複製する接触面(106)を有している鋳型空隙部(104)を含むものとし、前記鋳型空隙部(104)は、シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)を複製するものとし、
そして、
シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)の鋳造、固化、及び、成形後に、密封表面(2)の領域中の厚さにわたって鋳造材料を除去することにより、エンジンブロックの相当する密封表面上へ取り付けるための完成した密封表面(F)を製造するために、材料除去仕上げを通じて密封表面(2)を完成させる、
シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)を鋳造する方法であって、
密封表面から間隔(H)を設けて配置され、そして、密封表面(2)の材料除去仕上げの過程で除去される材料の厚さ(DZ2)の少なくとも85%に達する、盛り上り部(107)が、接触面(106)と実質的に平行に延びている表面(108)を有していることによって、
シリンダーヘッド鋳造物半製品(1)の密封表面(2)中の内部燃焼領域(3)を形成する前記盛り上り部(107)をモールドの接触面(106)が有することを特徴とする、前記方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2013−64405(P2013−64405A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−246703(P2012−246703)
【出願日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【分割の表示】特願2008−524473(P2008−524473)の分割
【原出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(505334639)ハイドロ アルミニウム マンドル ウント ベルガー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】