説明

シンクライアント制御システム

【課題】シンクライアントシステムを始めとした複数ユーザによるサーバのリソース共有形態において、機器利用効率化及び省電力の観点から無駄が生じているため、サーバ稼働台数を適切にし、必要以上のサーバを稼動させないようにする。
【解決手段】複数のサーバに接続された管理サーバが、サーバのリソース量を定期的に収集し、収集した情報に基づいて移行の対象となるサーバを決定し、利用量が少ないサーバのリソースを他のサーバに移行することにより、利用量の少ないサーバをシャットダウンし、サーバの稼働効率を向上させることにより機器利用効率化及び省電力を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数サーバが存在する環境下において、サーバのリソース利用率が高いサーバと低いサーバがあった場合に、動的に利用率の低いサーバを使用中のリソースを別のサーバに移行して、サーバ集約を行い、サーバ稼動の調整を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
旧来のPCの利用は、ユーザ一人一人が端末一台持ち、データの保存も作業も全てその端末で行うという形式の利用方法が主流だった。現在の利用形態は、旧来の方法に加え、情報漏えい対策などのセキュリティ面及び消費電力などの環境面から、シンクライアントサービスの利用が増加している。
【0003】
シンクライアントとは、データセンタなどにサーバ(またはPC)を設置し、インターネットまたはイントラネット経由にてユーザ端末からそのサーバリソースを利用するもので、ユーザ端末側では入出力のみ行い、端末側にデータは残らない。
【0004】
シンクライアントサービスは、実現方式がいくつかあるが、ターミナルサーバ型のシンクライアントサービスは複数のユーザにてサーバ一台のリソースを共有する形態である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】日立評論2005年12月号 : 情報漏えい対策を強固にする「公共向けセキュアソリューション」
【非特許文献2】日立評論2006年1月号 : 情報・通信システム「セキュアクライアントソリューション」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとしている課題は、ターミナルサーバ型シンクライアントに代表される一台のサーバを複数のユーザで共用する利用形態において、サーバに対してユーザが一人でも利用していればサーバは稼動し続ける必要があるために、サーバの稼動効率や消費電力という点において無駄が生じている点である。
【0007】
本発明の目的は、シンクライアントシステムを始めとした複数ユーザによるサーバのリソース共有形態において、機器利用効率化及び省電力の観点から、サーバ稼働台数を適切にし、必要以上のサーバを稼動させないようにする制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ユーザが共用しているサーバの稼動情報(使用量及び空き容量)を収集し、その情報を用いた計算結果から、サーバ間のリソース移行を行い、動的に稼動サーバを集約し、稼動サーバの台数を削減することにより、サーバの有効利用を可能とする点を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、ユーザの使用が少ないサーバから多いサーバにユーザを移行して、少ないサーバは移行後に電源を落とせるため、稼動サーバの収容効率の向上と稼動サーバを削減することによる消費電力及びランニングコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の利用例として挙げたシンクライアントシステムのシステム概要図である。
【図2】本発明におけるユーザの移行を判断する部位である管理サーバの機能ブロックである。
【図3】ユーザのデータを保存及び移行するユーザのメモリを一時保存するファイルサーバの機能ブロック図である。
【図4】複数ユーザを収容し、業務を行う業務サーバの機能ブロック図である。
【図5】ユーザへの画面出力及びユーザからの入力を受け付けるユーザ端末の機能ブロック図である。
【図6】本発明の利用例として、業務サーバにおいて多くのユーザを収容しているイメージ図である。
【図7】本発明の利用例として、業務サーバにおいて利用ユーザが減少し、本発明によりサーバ移行する前のイメージ図である。
【図8】本発明の利用例として、本発明によりサーバ移行した後のイメージ図である。
【図9】本発明により2台の業務サーバがあった場合に、業務サーバからユーザ移行を行うことにより、一方の業務サーバを落とし、もう一方の業務サーバの稼動効率を向上させる際のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
以下、本発明によるシステムについての例を図面を用いて説明する。
図1は、インターネットを経由のターミナルサーバ型のシンクライアントサービスを実現するためのシステム構成の例である。
【0012】
システムは、管理サーバ101、ファイルサーバ102、複数の業務サーバ103、インターネット104、及び複数のユーザ端末105で構成される。
【0013】
業務サーバ103-1はユーザ端末105-1及び105-2を収容し、ユーザデータをファイルサーバ102に格納し、管理サーバ101からの制御の下に、ユーザに対しインターネット104を経由して業務などの操作を提供している機器である。
【0014】
ユーザが作業を行う場合にはユーザ端末105から業務サーバ103にアクセスして行う。業務サーバ103の割り当て方法としては、最初のユーザであるユーザ端末105-1からは接続先の業務サーバ103-1に接続し、以降、業務サーバ103-1に収容できる限り業務サーバ105-1に収容する。収容できなくなった場合には業務サーバ103-2を起動し、順次ユーザ端末105を収容している。以降、同様にユーザ収容を行う。
【0015】
ユーザが業務を行う場合にはユーザ端末105-1を経由して、業務サーバ103-1にて業務を実行する。その際に用いるユーザ所有のデータはユーザデータとしてファイルサーバ102に保存し、業務サーバ103-1上で利用するメモリはユーザメモリとして業務サーバ103-1上に領域を確保する。
【0016】
図2は本発明における管理サーバ101の機能ブロック図である。
【0017】
管理サーバ101は、メモリ201、CPU202、記憶装置203、及びI/Oインタフェース204を有する。また、メモリ201上には、業務サーバポリシ入力受付部205、業務サーバポリシ格納部206、業務サーバ移行判定部207、業務サーバ稼動情報計算部208、業務サーバ制御部209、及び業務サーバ稼動情報集約部210が格納されている。
【0018】
管理サーバ101は、業務サーバ103と接続されており、配下の業務サーバからのユーザ利用数、メモリ使用量(以下、稼動情報と示す)を収集し、その情報を基にユーザの移行及びサーバのOFF/ONを判断する機器である。
【0019】
業務サーバポリシ入力受付部205は、管理者PCなど特権をもったユーザからのアクセスが可能となっており、配下の業務サーバに対する使用ユーザ、使用メモリ及び移行判断を行う閾値、上限値、下限値(以下、ポリシと示す)を設定し、その情報をポリシ格納部206に保存する。
【0020】
業務サーバ稼動情報集約部210は、業務サーバ103-1からの稼動情報を業務サーバ稼動情報計算部208に送信し、業務サーバ稼動情報計算部208において配下の業務サーバの稼動情報を集約及び計算を行う。
【0021】
業務サーバ移行判定部207は、業務サーバポリシ格納部206のポリシを参照し、業務サーバ稼動情報計算部208の情報からユーザ移行を実施する判定を行う。判定の結果、ユーザ移行を行う場合にはどのサーバから何ユーザを移行するのかの情報を業務サーバ制御部209に送信する。
【0022】
業務サーバ制御部209では、業務サーバ移行判定部207からの情報に基づき、配下の業務サーバ103にユーザ移行の処理命令を送信する。
【0023】
図3は本発明におけるファイルサーバ102の機能ブロック図である。
【0024】
ファイルサーバ102は、CPU301、メモリ302、記憶装置303、及びI/Oインタフェース304を有する。メモリ302上には、データ受信要求処理部305、データ送信要求処理部306、ユーザメモリ受信要求処理部307、及びユーザメモリ送信要求処理部308が格納され、記憶装置303は、ユーザデータ格納部309及びユーザメモリ一時格納部310を有する。ユーザデータ格納部309は、業務サーバ103-1上を利用しているユーザの業務データなどを保存するユーザの記憶装置である。ユーザメモリ一時格納部310は、業務サーバ103-1上を利用しているユーザを業務サーバ103-2に移行する場合に、ユーザのメモリを一時的に複製するための記憶装置であり、ユーザの移行が終了した後には消去を行う。
【0025】
業務サーバ103-1からユーザデータの受信が必要となった場合には、データ受信要求処理部305にて要求を受け付ける。要求を受け付けた後に、受信したユーザデータをユーザデータ格納部309に書き込む。
【0026】
業務サーバ103-1からユーザデータの送信が必要となった場合には、データ送信要求処理部306にて要求を受け付ける。要求を受け付けた後に、ユーザデータをユーザデータ格納部309から読み出し、送信する。
【0027】
業務サーバ103-1からユーザメモリの読み出しが必要となった場合には、ユーザメモリ送信要求処理部308にて要求を受け付け、ユーザメモリをユーザメモリ一時格納部310から読み出し、送信する。
【0028】
業務サーバ103-1からユーザメモリの一時保存が必要となった場合には、ユーザメモリ受信要求処理部307にて要求を受け付け、受信したユーザメモリをユーザメモリ一時格納部310に書き込む。
【0029】
図4は本発明における業務サーバ103-1〜nの機能ブロック図である。
【0030】
業務サーバ103-1〜n は、CPU401、メモリ402、記憶装置403、及びI/Oインタフェース404を有する。メモリ402上には、稼動情報収集部405、ユーザデータ制御部406、ユーザメモリ制御部407、ユーザデータ処理部408、ユーザメモリ格納部409、制御処理実行部410、及びユーザ入出力処理部411を有する。
【0031】
ユーザメモリ格納部409及びユーザデータ処理部408は、ユーザのメモリ及び記憶装置の役割を果たす装置であり、ユーザ端末105のPCと同等にユーザの業務のために利用する。ユーザ端末105に対しては全台に一律のメモリ402を割り当てる。CPU401に関しては、利用ユーザが最大であった場合にはCPU401をユーザ数で割った値がCPU401の個人あたりの最大利用率となるが、利用ユーザ数が少なければ多く割り当てることが可能とする。ユーザ入出力処理部411は、ユーザ端末105-1との入出力を制御し、ユーザメモリ格納部409及びユーザデータ処理部408との入出力の橋渡しを実行する。
【0032】
ユーザデータの読み込み及び書き込みが必要な場合には、ユーザデータ制御部406によってファイルサーバ102からファイルの送受信を行う。
【0033】
ユーザの移行に伴い、業務サーバ103-1上のユーザメモリを一時退避させる、また移行先にメモリを移行する場合には、ユーザメモリ制御部によってファイルサーバ102との送受信を行う。制御処理実行部410からの制御情報により、ユーザ移行の制御を行う場合には、移行対象のユーザメモリをファイルサーバ102に複製し、同時にユーザ端末105にユーザ移行の通告を行った後に、次に接続する業務サーバ103−2を通知する。業務サーバ103−2ではファイルサーバ102から移行ユーザのメモリを取得し、ユーザ移行の実施の準備を行った後、ユーザ端末105-1からの接続を受け付ける。
【0034】
制御処理実行部410は、管理サーバ101からユーザ移行・サーバ停止といった制御情報を受け付け、ユーザ移行(移行する、移行される)・サーバ停止処理を実行する。
【0035】
稼動情報収集部405は、ユーザ数とユーザ一覧を収集し、管理サーバ101へ送信する。ユーザ数がわかればユーザ端末105が利用しているCPU401の使用率とメモリ402の使用率は判明する。
【0036】
図5は本発明におけるユーザ端末105の機能ブロック図である。
【0037】
ユーザ端末105は、CPU501、メモリ502、及びI/Oインタフェース503を有する。メモリ502上には、ユーザ入力制御部504、制御情報格納部505、及び画面出力受信部506を有する。
【0038】
ユーザ入力制御部504はユーザからのキーボード及びマウスなどの入力を受け付け、その内容を業務サーバ103-1に渡す。
【0039】
業務サーバ103-1からの画面出力内容を画面出力内容制御部506にて受信し、その内容をディスプレイなどに表示する。
【0040】
業務サーバ103-1に接続した際に制御情報格納部505に業務サーバ103-1の識別情報及びユーザ情報を保存する
図9は、本発明においてユーザ移行する際のフロー図例である。ユーザ端末105-1を業務サーバ103-1から業務サーバ103−2へと移行する際のフローを示す。
【0041】
稼働率は具体的にはユーザ数/最大ユーザ数を示し、逆算することにより現ユーザ数、使用CPU、使用メモリを算出することができる。
【0042】
ステップ901は業務サーバ103-1の「管理サーバ101に稼働率を送信」処理を示し、ステップ902は業務サーバ103−2の「管理サーバ101に稼働率を送信」処理を示し、ステップ903は管理サーバ101の「業務サーバ103-1-103−2の稼働率を取得」処理を示し、ステップ904は管理サーバ101の「稼動閾値が稼働率よりも高いか判定」処理を示し、ステップ905は管理サーバ101の「業務サーバ103-1-103−2の空き容量を計算」処理を示し、ステップ906は管理サーバ101の「空き容量が業務サーバ103-1よりも大きいか判定」処理を示す。
【0043】
ステップ907は管理サーバ101の「ユーザ端末105-1の移行指示」処理を示し、ステップ908は業務サーバ103-1の「ユーザ端末105-1の利用一時停止」処理を示し、ステップ909はユーザ端末105-1の「サーバ移行通知」処理を示し、ステップ910は業務サーバ103-1の「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理を示し、ステップ911はファイルサーバ102の「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理を示し、ステップ912はユーザ端末105-1の「サーバ移行中GUI表示」処理を示し、ステップ913は業務サーバ103-1の「ユーザ端末105-1のメモリコピー完了」処理を示す。
【0044】
ステップ914は管理サーバ101の「ユーザ端末105-1の移行指示」処理を示し、ステップ915は業務サーバ103-1の「業務サーバ103-1の電源OFF」処理を示し、ステップ916はファイルサーバ102の「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理を示し、ステップ917は業務サーバ103−2の「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理を示し、ステップ918は業務サーバ103−2の「ユーザ端末105-1の利用再開」処理を示す。
【0045】
ステップ901及び902「管理サーバ101に稼働率を送信」処理において、業務サーバ103-1及び103−2は、稼動情報を1分などの間隔で定期的に収集して管理サーバ101に送信する。
【0046】
ステップ903「業務サーバ103-1-103−2の稼働率を取得」処理において、管理サーバ101は、業務サーバ103-1及び103−2から稼働率などの稼動情報を取得する。
【0047】
ステップ904「稼動閾値が稼働率よりも高いか判定」処理において、ステップ903「業務サーバ103-1-103−2の稼働率を取得」処理にて取得した稼働率と管理サーバ101に設定された閾値との比較を行う。比較の結果、収集した稼動率がそれぞれ管理サーバ101に格納されたポリシ内の稼動閾値よりも高いかを確認し、稼動率が高かった場合に次のステップ905に進む。
【0048】
ステップ905「業務サーバ103-1-103−2の空き容量を計算」処理において、業務サーバ103-1及び103−2の収容ユーザ数の上限及び余裕(以下、空き容量と称す)を計算する。
【0049】
ステップ906「空き容量が業務サーバ103-1よりも大きいか判定」処理において、ステップ905「業務サーバ103-1-103−2の空き容量を計算」処理にて計算した結果と、ユーザ数の一番少ない業務サーバ103-1のユーザ数とを比較し、空き容量の方が大きかった場合にはユーザの移行を決定し、次のステップ907を実行する。
【0050】
ステップ907「ユーザ端末105-1の移行指示」処理において、業務サーバ103-1及び103-2に対して業務サーバ103-1の収容ユーザを業務サーバ103−2に移行するように指示を行う。
【0051】
ステップ908「ユーザ端末105-1の利用一時停止」処理及びステップ909「サーバ移行通知」処理において、業務サーバ103-1に収容しているユーザ端末に対して(例として対象をユーザ端末105-1とする)サーバ移行を実施する通知を行う。移行するためには数十秒程度時間が必要であるため、事前に移行する通知を行い、利用中であればキャンセル可能である。キャンセルした場合には本フローは終了し、再度ステップ901からの処理を繰り返す。キャンセルがなかった場合には次のステップ910及び911に進む。
【0052】
ステップ910及び911「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理において、ユーザ端末105-1が利用しているユーザメモリをファイルサーバ102にコピーする。
【0053】
ステップ912「サーバ移行中GUI表示」処理において、移行している間に操作ができないため、GUIにてサーバ移行中の旨を表示する。この間はいずれの業務サーバ103に接続にも接続されていないため、利用することができない。
【0054】
ステップ913「ユーザ端末105-1のメモリコピー完了」処理において、ステップ910「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理が完了した通知を管理サーバ101に対して行う。
【0055】
ステップ914「ユーザ端末105-1の移行指示」処理において、ユーザ端末105-1のユーザメモリの一時退避が終了したため業務サーバ103-2にユーザ移行を指示する。
【0056】
ステップ916及び917「ユーザ端末105-1のメモリコピー」処理において、ユーザ端末105-1利用者のユーザメモリをファイルサーバ102から業務サーバ103-2にコピーする。
【0057】
ステップ918「ユーザ端末105-1の利用再開」処理において、ユーザ端末105-1のロックを解除し、利用を再開させる。
【0058】
ステップ915「業務サーバ103-1の電源OFF」処理において、ユーザ端末105-1が業務サーバ103-2にて利用を再開した後に業務サーバ103-1の電源を落とす。
【0059】
業務サーバ103-1及び103-2のユーザ数が多いときのユーザ収容イメージは図6の通りである。例えば、定時後などで利用者が減少した場合のユーザ収容イメージは図7の通りである。上記フローによりユーザ移行を行った後のユーザ収容イメージは図8となる。本処理により、業務サーバ103-2の利用者をファイルサーバ102を利用して業務サーバ103-1に移行し、業務サーバ103-2の電源を落とし、業務サーバ103-1の収容率をあげることができる。
【符号の説明】
【0060】
101 管理サーバ
102 ファイルサーバ
103 業務サーバ
104 インターネット
105 ユーザ端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対してシンクライアントサービスを提供する制御システムは、
ユーザの個人データやメモリの一時保管領域となるファイルサーバと、
前記ファイルサーバに格納されたユーザデータを用いてユーザへ業務などの操作を提供する業務サーバと、
前記業務サーバからの情報を収集及び管理する管理サーバと、
インターネットまたはイントラネットなどのネットワークを介して前記業務サーバと接続し入出力を行うユーザ端末とを有し、
前記管理サーバは、前記業務サーバの稼動を監視し、前記業務サーバ間のリソースを移行することにより、前記業務サーバの稼動台数を削減し、稼動効率を向上することを特徴とする制御システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、
前記管理サーバに接続された管理端末からのポリシ入力を受け付ける第1のインタフェースと、受け付けたポリシを格納するDBと、前記業務サーバからの情報を収集するインタフェースと、情報を基に稼動状況を計算する処理部と、前記業務サーバの状況から移行する・シャットダウンを行うなどの判定を行う制御部と、前記判定結果を基に前記業務サーバへ制御情報を送信する第2のインタフェースを有し、
稼動している前記業務サーバの稼動情報を計測、移行できるかを判定し、前記判定結果を基に前記業務サーバを制御することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記ファイルサーバは、
ユーザデータを格納するDBと、前記業務サーバからのユーザデータの送信及び受信を受け付ける第3のインタフェースと、前記業務サーバ間でユーザ移行を行う場合にユーザのメモリを一時格納するDBと、ユーザのメモリ領域を送信及び受信する第4のインタフェースを有し、前記業務サーバ間のリソースを移行している間に前記ユーザデータと前記ユーザのメモリを保存しておくことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記業務サーバは、
前記業務サーバを利用しているユーザ数を含む稼動情報を収集する処理部と、前記稼動情報を前記管理サーバに送信する第5のインタフェースと、前記ユーザ端末への入出力を行う第6のインタフェースと、前記ファイルサーバからのユーザデータを送受信する第7のインタフェースと、ユーザの操作によるデータの処理を行う処理部と、移行対象のユーザのメモリをファイルサーバと送受信する第8のインタフェースと、ユーザのメモリ領域を格納するDBと、管理サーバからの制御情報を受け付ける第9のインタフェースと、前記管理サーバからの命令に従って制御を実行する処理部と、演算処理を行う処理部を有し、
ユーザに作業領域を提供しながら、稼動状況を前記管理サーバに送信し、ユーザ移行及びサーバOFF/ONの制御要求に従って、前記業務サーバ自身を制御することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記ユーザ端末は、
ユーザからのキーボード・マウスからの入力を受け付ける第10のインタフェースと、受け付けた入力を前記業務サーバに送信する第11のインタフェースと、前記業務サーバからの出力内容を受信する第12のインタフェースと、出力内容を画面表示する出力部と、前記業務サーバの情報を格納するDBを有し、
前記ユーザ端末が接続されている前記業務サーバへの入出力を行うことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
ユーザの個人データやメモリの一時保管領域となるファイルサーバと、インターネットまたはイントラネットなどのネットワークを介して入出力を行うユーザ端末とに接続され、前記ファイルサーバに格納されたユーザデータを用いてユーザへ業務などの操作を提供する業務サーバからの情報を収集及び管理する管理サーバにおける制御方法において、前記管理サーバは、
前記業務サーバの稼動を監視し、
前記監視の結果に基づいて、前記業務サーバ間のリソースを移行することにより、前記業務サーバの稼動台数を削減することを特徴とする制御方法。
【請求項7】
前記管理サーバは、
前記管理サーバに接続された管理端末からのポリシ入力を受け付ける第1のインタフェースと、受け付けたポリシを格納するDBと、前記業務サーバからの情報を収集するインタフェースと、情報を基に稼動状況を計算する処理部と、前記業務サーバの状況から移行する・シャットダウンを行うなどの判定を行う制御部と、前記判定結果を基に前記業務サーバへ制御情報を送信する第2のインタフェースを有し、前記管理サーバは、
稼動している前記業務サーバの稼動情報を計測、移行できるかを判定し、前記判定結果を基に前記業務サーバを制御することを特徴とする請求項6に記載の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−108655(P2012−108655A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−255952(P2010−255952)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】