説明

シンチレータ結晶材料、シンチレータ、及び地下検出器

シンチレーション結晶とともに使用するための特定の組成のパッケージング材料を前処理する方法を開示する。このパッケージ材料は、反射材料、エラストマ、反射性フルオロカーボン重合体、(Al23、TiO2、BN、MgO、BaSO4、及びこれらの混合物で構成される群から選択された高反射率材料を含む反射性無機粉末などの)反射性無機粉末を含むポリマー又はエラストマ、又はシンチレータ結晶と化学的に適合するAg及びAlで構成される群から選択された高反射性金属ホイルを含むことができる。シンチレータ結晶は、NaI(Tl)、LaBr3:Ce、LaCl3:Ce、Laハライド、及びLa混合ハライドで構成される群から選択された結晶を含むことができる。この方法は、シンチレータパッケージング材料にパッケージ形態の状態で前処理を施すステップを含み、この処理は、シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップ、及びパッケージング材料が最終形態になるまでパッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップで構成される群から選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2009年5月20日に出願された米国仮特許出願第61/179,892号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
通常のシンチレータ結晶パッケージ100は、図1に示す個々の部分から組み立てられる。シンチレータ結晶102は、好ましくはフルオロカーボン重合体により形成された好ましくは拡散反射シートの1又はそれ以上の層によって包まれ、或いは別様に取り囲まれる。この包まれた結晶102を、すでに光学窓106を取り付けられている密封ハウジング104に挿入することができる。窓106は、米国特許第4、360、733号に記載されるように、サファイア又はガラスとすることができる。その後、ハウジング104を、結晶102とハウジング104の内径との間の空間114を満たすシリコン(RTV)で満たすことができる。透明なシリコンゴムディスクを含む内部光結合パッド108を使用して、シンチレータ結晶102とハウジング104の窓106との間の光学的接触を確立する。
【0003】
或いは、シンチレータ材料と化学的及び機械的に適合する反射粉末でシンチレータを取り囲むこともできる。このような粉末として、Al23、TiO2、BaSO4、又は同様の材料を挙げることができる。この粉末をシンチレータ結晶102の周囲に直接詰めてもよく、或いは反射又は透明エラストマ内に担持させてもよい。シンチレータ材料の存在下で化学的に不活性であれば、Agなどの金属反射体を、適切な表面処理を施して同様に使用することもできる。
【0004】
シンチレータパッケージ100を完成させるとともに、シンチレータ結晶102が空気にさらされて性能が低下するのを防ぐために、開放端を覆ってエンドキャップをしっかりと閉じる。圧力板116を介してシンチレータ102を押す内部バネ110を含めてシンチレータ結晶102に軸方向の力を与え、光学的接触が維持されるのを保証することができる。これらの一般的な製法は、米国特許第4,764,677号に記載されるように当業者に公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4、360、733号明細書
【特許文献2】米国特許第4,764,677号明細書
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】密封パッケージしたシンチレータの図である。
【図2】加熱前及び加熱後のシンチレータ結晶の137Csスペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明のシンチレータ結晶パッケージの最初の137Csのスペクトルを示すグラフである。
【図4】移植したサブアセンブリを用いて175℃で試験した新しいパッケージの137Csスペクトルを示すグラフである。
【図5】175℃及び200℃に連続加熱した後の、加圧処理した内部アセンブリを含む新しいパッケージから得られる137Csスペクトルを示すグラフである。
【図6】反射体の大部分に圧力がかかるのを避けるためのリブを備えたシンチレータパッケージの図である。
【図7】シンチレータの表面に直接接触するリブを備え、リブ間の空間を反射材料で満たしたシンチレータパッケージの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、本開示を理解できるように数多くの詳細を示す。しかしながら、当業者であれば、これらの詳細を伴わずに本発明を実施できること、及び説明する実施形態から数多くの変形又は修正が考えられることを理解するであろう。
【0008】
本発明者らは、(図1に関して上述したような)密封パッケージに、密封パッケージを高温に加熱すると、大幅に及び予測できないほどに性能が劣化するという不具合があることを特定した。通常の劣化は、多チャンネル分析装置に接続された標準的な光電子増倍管を使用してガンマ線スペクトルを測定することにより定量化することができる。パッケージを、特定の時間及び温度の加熱サイクルにさらした後に室温で測定することができる。複数のこのようなサイクルの結果得られる137Csスペクトルを図2に示す。個々のサイクルの結果、光出力が減少しており、これは性能が弱まったことを示す。
【0009】
上記で特定される熱によってもたらされる劣化は、結晶を取り囲む反射性弾性材料からのガス抜けに起因すると考えられる。放出される気相化合物が、空気に敏感なシンチレータと相互作用し、又は液化して、反射材料の上又は中に反射率の低い層を形成し、この劣化を引き起こす。本発明者らは、本明細書において、パッケージ内で使用する材料を慎重に選択し、材料をシンチレータ結晶に適用する前に真空又は不活性ガス内で高温で焼いて個々に前処理することによりガス抜けの影響を最小化する方法を開示する。シリコンエラストマを、約200℃で少なくとも12時間にわたって真空で焼き、或いは真空、N2、又は不活性ガス内で少なくとも200℃に焼くことができる。純粋乾燥N2の供給は、液体N2の供給をボイルオフすることによるものであることが好ましい。不活性ガスは、He、Ne、Ar、Xe、又はCO2を含むその他の非反応性ガスなどのいずれかの希ガスで構成することができる。真空又はガス雰囲気の目的は、低分子量不純物を取り除くことである。部品を焼くために使用する温度は、パッケージしたシンチレータアセンブリの最大期待動作温度よりもわずかに高くないとしても、少なくとも同じ高さにすべきである。200℃のシンチレータでは、好ましい焼き付け温度は、加熱する材料に適合する場合には225℃、又は約225℃とすることができる。
【0010】
以下、本開示の方法を、好ましい実施形態であるNaI(Tl)のパッケージングに適用したものについて説明する。しかしながら、本開示は、密封パッケージしたいずれのシンチレータ結晶のパッケージングにも当てはまり、最終的には、空気に敏感でないものを含むあらゆるシンチレータの反射化及びパッケージングにも当てはまる。
【0011】
シンチレータ結晶は、パッケージングされる前に、不活性ガス又は制御された反応性雰囲気内で高温で焼きなますことによりこの結晶自体(本開示ではNaI(Tl))も安定化される。シンチレータ結晶は、超高純度不活性ガス内で少なくとも200℃に加熱することができる。基本的に空気を排除した真空雰囲気を使用してもよい。材料及び結晶のサイズ次第では、5℃/分を上回る加熱又は冷却速度を避けるように注意することにより、最良の結果を得ることができる。
【0012】
或いは、反応性ガスの流れの中でシンチレータ結晶を加熱することもできる。最良の結果を得るためには、反応性ガスが酸素及び蒸気を含まないようにすべきである。反応性ガスは、若干量のHI、I2、又はCH3I、CH22、CHI3、CI4などのハロゲン化した有機化合物、又は不活性媒体により結晶表面を覆って担持できる他の適当なハロカーボンを含むことができる。この処理は室温で行うことができるが、これよりも高い少なくとも200℃の温度が好ましい。
【0013】
シンチレータ、反射性包装材、光結合部及び緩衝用取付材料を別々に加熱することを含め、部品を本明細書で説明したように個別に前処理しても、依然として劣化が生じる。この劣化は、パッケージされたNaI/Tlシンチレータを使用して直接パルス高測定を行うことにより容易に観察される。多チャンネル分析装置に接続された標準的な実験用PMTを使用して、137Csスペクトルを収集することができる。長時間安定したままとなるように加熱していないパッケージした基準シンチレータを使用して、この標準的な実験システムを較正することもできる。次に、試作パッケージを温度逸脱にさらし、室温に戻して、温度により誘発される性能変化の影響を測定することができる。このような試験において、同じ試作パッケージを最初に50時間にわたって150℃に加熱し、その後さらに50時間にわたって175℃に加熱した。この結果を図2に示しており、中程度の熱試験により、密封パッケージに組み立てる前に内部部品を加熱したとしても全体的に23%の相対的光出力が減少したことが分かる。グラフ130の横軸は、シンチレータパッケージ100からの光出力を表す。曲線132は、室温での初期性能を表す。50時間にわたって150℃まで加熱した後、シンチレータを室温に戻してスペクトル134が得られた。さらに50時間にわたって175℃まで加熱した結果、スペクトル136が得られた。測定前及び測定後には、システムの安定性を試験するために加熱しなかった基準結晶で基準スペクトル138を取った。
【0014】
しかしながら、部品を組み立て、その後管状ハウジングをシミュレートした密閉空間内で焼いた場合、ハウジングを密閉した後にさらなる劣化を制限することができる。この密閉焼き付けは、シンチレータ結晶を含む必要はない。シンチレータ結晶と同じ寸法を有する円柱部分の周囲で、組み立てた材料を焼くことができる。この円柱結晶形状は、アルミニウム合金などの金属、TEFLON(商標)などの高温ポリマー、さらにはガラスからも製造することができる。この密閉焼き付けは、内部パッケージング材料が外部ハウジングに制約された状態で、適用温度だけでなくシンチレータ結晶材料周囲の材料の熱膨張によって生じる圧力とも均衡を保てるようにすることにより材料を安定させると思われる。温度及び圧力の影響により、パッケージ外部の環境では再現できない複雑な方法でパッケージ材料が材料変化を起こすと思われる。
【0015】
この材料変化の解釈としては、フッ素重合体の低温フローにより反射性包装材が拡散する可能性を挙げることができる。低温フローは、多くのフッ素重合体に圧力を印加したときに室温で生じる。低温フローは、無機充填剤を使用することによってある程度緩和できるが、最も一般的な充填剤では光学特性が低下する。非従来型の充填剤を使用することで、実際に反射性能を高めることが可能となる。これらの非従来型の充填剤としては、MgO、Al23、TiO2、BN、及びBaSO4充填剤を挙げることができるが、一般にこれらの充填剤を含むフッ素重合体は市販されていない。
【0016】
温度が上がれば、低温フローが加速すると考えられる。ポリマー特性は、これらの結晶内容物の関数でもあり、この特性を熱及び圧力の両方によって改善することができる。ポリマー内に秩序相を形成することにより、光学的特性及び機械的特性の両方に劇的な影響を与えることができる。ポリマーを使用する実際の条件下でねかすことにより、安定した結晶内容物を得ることができる。
【0017】
パッケージの密閉において作用すると考えられる別の影響は、圧縮永久歪みである。弾性特性を有するポリマーを一定時間にわたって圧縮した場合、圧縮力を解放したときに元の形状の一部しか回復しない傾向が見られる。これは全てのプラスチックに当てはまり、弛緩の量は圧縮量と温度の関数である。この条件を再現する好ましい方法は、エラストマ部品を密封前にパッケージ環境にさらすことである。
【0018】
ここでは、これらの観察の基礎となる実験的方法について説明する。慎重に準備した材料を使用してシンチレータパッケージを組み立てた。ハウジング材料を慎重に洗浄し、内部材料をハウジングとともに乾燥N2内で200℃で焼いた。シンチレータ結晶も焼きなまし、軽い研磨により薄い表面層を取り除いて表面汚染のないきれいな表面を整えた。その後、シンチレータ結晶をUHP Arガス内で200℃で焼いた。個々の部品をハウジング内に組み立て、ハウジングを溶接で密封した。
【0019】
組み立てたシンチレータパッケージを、室温に保たれた光電子増倍管(PMT)に光学的に接触させて配置した。PMTを室温に保ちながらシンチレータパッケージを加熱できるように、シンチレータパッケージをPMTから熱的に分離した。低活性137Cs源を使用して、単位エネルギー当たりのカウント数を示す核スペクトルを再構成するために使用できるシンチレーションパルスを励起した。この核スペクトルを直接適用して、シンチレータパッケージの有効光出力を、温度における時間の関数として計算することができる。これを、図3のグラフ150に相対的光出力154の曲線(円)の形で示す。光出力は、662keVにおける137Csの光電ピークの位置を測定することによって計算される。
【0020】
相対的ピーク位置の変化によって示されるように、最初の加熱により、光出力が100%の初期基準値から約85%の値に低下したことが示される。この最初の減少の大半は、タリウムでドープしたヨウ化ナトリウムシンチレータ結晶の固有の温度依存特性によるものである。この温度依存による変化は可逆的である。冷却時には、結晶パッケージがゆっくりと室温に戻るにつれて光出力が増加する。曲線154(正方形)は、同じ時間にわたる光電ピークの分解能の時間発展を示している。このプロットは、ほんの2、3時間にわたる加熱後に約6%の光収率の永久喪失が存在することを示している。従来の方法/設計では200℃で50時間焼いた後に3%の変化が認められたことを考慮することにより、これを大局的に見ることができる。
【0021】
最初のパッケージの試験中に、窓アセンブリが損傷した。損傷の原因を理解するとともに損傷していない部品を回収するためにパッケージを分解した。結晶サブアセンブリ全体を取り出して、これを新しいハウジング内に装着することが可能であると判明した。新しいハウジングを密封して前回のように試験した。この結果を図4のグラフ170に示す。
【0022】
最初の予想される光収率154の低下は前回とほぼ同じであるが、175℃に達してからわずか約4時間後には安定する。冷却時には初期値の98%が回復し、分解能152は基本的に同一である。同じパッケージを175℃及び200℃まで、各々50時間の均熱時間にわたって連続的に加熱した。図5の、初期スペクトル(192)、事実上見分けがつかない175℃における50h後のスペクトル194、及び恐らくはわずかにずれている200℃におけるさらに50h後のスペクトル196を示すグラフ190に示すように、光収率の変化は検出されなかった。
【0023】
本開示によれば、密封したシンチレータの構成で使用する材料の適切な熱及び圧力処理が、上昇温度における安定した性能を保証する上で有効なステップとなる。圧力処理によって反射材料の性能が失われることがあり、これは少なくとも部分的に材料の低温フローに起因する。これにより表面が平滑化され、拡散反射率が減少する。結晶と同じ寸法の機械的なコアの周囲に反射材料を巻き付け、又は別様に取り付けることにより、拡散反射率を高めることができる。機械的なコアの表面を粗面にして、反射材料がこのコア上で低温フローを生じたときに、良好な拡散反射率をもたらす表面粗度を保持又は構築するようにすることができる。
【0024】
材料の低温フロー及びシンチレータ表面への良好な適合性によって反射率が下がるので、結晶の表面全体にわたって圧力を均等に印加しないことにより、この影響を軽減することができる。反射材料に圧縮力がかからない空間によって分離されたリブを使用することができる。一例を図6に示す。シンチレータ102を反射体202で取り囲み、リブ204によってアセンブリをハウジング104内の適所に保持する。
【0025】
或いは、図7に示すリブなどの突起物によってシンチレータを保持してもよい。この(反射)リブ204又は突起物をシンチレータに直接接触させ、これらの間の空間を反射粉末223で満たす。リブを、リブと同じ材料で作成できる外側スリーブ224によって適所に保持する。リブは粉末を含み、衝撃及び振動下で粉末が移動及び圧縮する可能性を低減する。ここで説明する検討事項を、パッケージの窓を仲介せずにPMTの窓上に直接取り付けられたシンチレータパッケージに適用することもできる。パッケージをPMT又は同じ密封エンベロープ内のその他の好適な光検出装置と一体化して、さらにここで説明する検討事項を適用することもできる。
【0026】
上述のシンチレータパッケージは、高温での使用、及び機械的応力が大きな環境での使用に適している。シンチレータパッケージを適当な光検出装置と組み合わせて、放射線検出器を形成することができる。光検出装置は、光電子増倍管、位置敏感型光電子増倍管、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、増倍のためのマイクロチャネルプレート(MCP)に基づく光電子増倍管、及び光子パルスを電子パルスに変換するための光電陰極とすることができる。
【0027】
通常のシンチレーション検出器は、PMT(光電子増倍管)及びシンチレーション結晶を備える。光学結合層によってシンチレーション検出器を光電子増倍管の入射窓に結合し、シンチレータパッケージからPMTへの光の透過を最適化する。なお、単一の光学的結合によってシンチレータをPMTに直接取り付け、このPMTとシンチレータの組み合わせを単一の密封パッケージ内に形成することもできる。
【0028】
これらの特性を考えれば、このような検出器は、ダウンホール用途において、当業で公知の器具の多くにおけるガンマ線の検出で使用するのによく適している。この検出器を使用するツールを、いずれかの輸送手段によって採掘孔内に輸送することができる。
【0029】
油田用途が特に興味深いが、本発明のシンチレータパッケージ及びシンチレーション検出器は、以下に限定されるわけではないが、化学、物理学、宇宙開発、核医学、油田用途を含むエネルギー産業用途、あらゆる産業における装置による重量測定及び計測などの、このような種類の結晶及び装置の利用が知られているあらゆる分野又は産業において制限なく使用することができる。
【0030】
吸湿性シンチレータ、特にNaI(Tl)との使用に関して本発明を開示した。しかしながら、説明した方法は、LuAP:Ce、LuYAP:Ce、LuAG:Ce、GSO:Ce及びLPSなどの非吸湿性シンチレータのための高温安定パッケージングの構成にも当てはまる。
【0031】
また、限られた数の実施形態に関連して本発明を開示したが、本開示の恩恵を受ける当業者であれば、これらから数多くの修正及び変形を理解するであろう。添付の特許請求の範囲は、このような修正及び変形を、本発明の真の思想及び範囲に含まれるものとして網羅することが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンチレータ結晶を密封するためのシンチレータパッケージであって、
シンチレータ結晶と、
パッケージ形態の状態で前処理を受けるパッケージング材料と、
を含み、前記処理が、前記シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップ、及び前記パッケージング材料が最終形態になるまで前記パッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップで構成される群から選択される、
ことを特徴とするシンチレータパッケージ。
【請求項2】
前記パッケージング材料に、両方の処理が連続的に又は同時にのいずれかで適用される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項3】
前記シンチレータ結晶が、空気中の湿度に敏感なシンチレータ結晶を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項4】
前記シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップを含む前記処理が、前記パッケージ形態を不活性雰囲気内で加熱するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項5】
前記シンチレータ結晶が、NaI(Tl)、LaBr3:Ce、LaCl3:Ce、Laハライド、及びLa混合ハライドで構成される群から選択された結晶を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項6】
前記パッケージング材料が反射材料を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項7】
前記反射材料がエラストマを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項8】
前記反射材料が、反射性フルオロカーボン重合体を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項9】
前記反射材料が、反射性無機粉末を含むポリマー又はエラストマを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項10】
前記反射性無機粉末が、高反射性酸化物を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項11】
前記高反射性粉末が、Al23、TiO2、BN、MgO、BaSO4、及びこれらの混合物で構成される群から選択される、
ことを特徴とする請求項9に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項12】
前記反射材料が、前記シンチレータ材料と化学的に適合する高反射性金属ホイルを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項13】
前記高反射性金属ホイルが、Ag及びAlで構成される群から選択される、
ことを特徴とする請求項12に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項14】
前記パッケージング材料が、該パッケージング材料からの1又はそれ以上の突起物により適所に固定された反射材料を含み、該反射材料の限られた表面積のみが圧力を受けるようにする、
ことを特徴とする請求項4に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項15】
前記パッケージング材料が、該パッケージング材料からの1又はそれ以上の突起物により適所に固定された反射材料を含み、前記突起が前記シンチレータに直接接触し、前記突起間に生じる空間が高反射材料で実質的に満たされる、
ことを特徴とする請求項4に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項16】
前記パッケージング材料が、パッケージ形態の状態で前処理を受け、前記処理が、前記パッケージング材料が最終形態になるまで前記パッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項17】
前記パッケージング材料が反射材料を含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項18】
前記反射材料がエラストマを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項19】
前記反射材料が、反射性フルオロカーボン重合体を含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項20】
前記反射材料が、反射性無機粉末を含むポリマー又はエラストマを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項21】
前記反射性無機粉末が、高反射性酸化物を含む、
ことを特徴とする請求項16に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項22】
前記高反射性粉末が、Al23、TiO2、BN、MgO、BaSO4、及びこれらの混合物で構成される群から選択される、
ことを特徴とする請求項20に記載のシンチレータパッケージ。
【請求項23】
光検出装置と、
パッケージ形態の状態で前処理を受けるパッキング材料とともにパッケージされたシンチレーション結晶と、
を含み、前記前処理が、前記シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップ、及び前記パッケージング材料が最終形態になるまで前記パッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップで構成される群から選択され、前記パッケージされたシンチレーション結晶が、前記光検出装置に光学的に結合される、
ことを特徴とする検出器。
【請求項24】
前記パッケージ形態の状態で前処理を受けるパッキング材料が、最初に加熱され、その後密閉環境内で圧力処理されることにより前処理される、
ことを特徴とする請求項23に記載の検出器。
【請求項25】
前記シンチレーション結晶が、NaI(Tl)、LaBr3:Ce、LaCl3:Ce、Laハライド、及びLa混合ハライドで構成される群から選択された結晶を含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の検出器。
【請求項26】
シンチレーション結晶とともに使用するためのパッケージング材料を前処理する方法であって、シンチレータパッケージング材料にパッケージ形態の状態で前処理を施すステップを含み、前記処理が、前記シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップ、及び前記パッケージング材料が最終形態になるまで前記パッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップで構成される群から選択される、
ことを特徴とする方法。
【請求項27】
前記シンチレータパッケージング材料に不活性雰囲気内で前処理を施すステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記処理が、最初に前記シンチレータパッケージング材料を、前記シンチレータパッケージの提案される動作温度を上回る温度に加熱するステップと、その後前記パッケージング材料が最終形態になるまで前記パッケージング材料を圧力下で密閉空間内に配置するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記パッケージング材料を前記シンチレータ結晶と実質的に同じ形状及びサイズのコア上に配置したままで前記パッケージング材料に前記前処理を施すステップを含む、
ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記コアが、少なくとも所定の閾値の拡散反射率を保証するための処理中に前記パッケージング材料の粗度を高める少なくとも1つの粗面を含む、
ことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記シンチレータを光検出装置のインターフェイスに直接結合するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記シンチレータ、及び前記光電子増倍管への前記インターフェイスが、共通の密封ハウジング内に存在する、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項33】
窓を有する密封パッケージ内に収容された前記シンチレータを、光検出装置のインターフェイスに結合するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項34】
個別密封式のシンチレータパッケージが存在しない場合、前記シンチレータを前記光検出装置のインターフェイスに直接結合するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−527628(P2012−527628A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512015(P2012−512015)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/035511
【国際公開番号】WO2010/135489
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(500177204)シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】Schlnmberger Holdings Limited
【Fターム(参考)】