説明

シンボルのコンビネーションで賞を付与するゲームマシン

【課題】プレーヤの期待感を高め、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができるゲームマシンを提供すること。
【解決手段】メモリに記憶したシンボルデータ(図4)のうち表示する複数のシンボルデータをランダムに決定をし、決定をした複数のシンボルデータをディスプレイ32の3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に表示する(図11)。そして、別途に、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、決定をしたシンボルデータに基づいて4個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、そのシンボルが特定のシンボルの場合、3個のシンボル表示用枠の再配置の状態から、さらに、3個のシンボル表示用枠に再配置し、3個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シンボルのコンビネーションで賞を付与するゲームマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ウィニングライン上に再配置されたシンボルのコンビネーションが、予め定められたウィニングシンボルのコンビネーションである場合に賞が与えられるスロットマシンとして特許文献1が知られている。また、上述したようなウィニングライン上のシンボルのコンビネーションで賞を与えるスロットマシンから、ウィニングラインというラインの概念がなく、再配置されるシンボルの数によって賞が付与されるスロットマシンとして特許文献2が知られている。さらに、シンボルの数やコンビネーションに応じて単に賞を与えるというだけでなく、最近の映像技術等を用いることによって、ゲーム中に賞を与えられ得るか否かの期待感を高める演出を行うものとして特許文献3が知られている。
【特許文献1】米国特許第6093102号明細書
【特許文献2】米国特許第6604999号明細書
【特許文献3】国際出願PCT/AU99/01059号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような今までのゲームは、演出を伴うことはあっても、再配置されたウィニングシンボルのコンビネーションによって賞が付与される。また、予め定まっている枠の中にシンボルを表示し、その表示されたシンボルの数やコンビネーションに応じて賞を与えるのみである。
【0004】
本発明は、シンボルの再配置の状態から、さらに、プレーヤの期待感を高め、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができるゲームマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために(1)の発明では、ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、を備えるゲームマシンを提供する。
【0006】
(1)の発明では、上述のような構成を備えることにより、当該ゲームのスタートを受付けて、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、ディスプレイのN個のシンボル表示用枠に決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行する。その後、第1のゲームとは別途にN+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいてN+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示する。そして、そのシンボルが特定のシンボルの場合、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータをN個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。
【0007】
このことにより、シンボルデータを再配置する第1のゲームの後、別途に決定をしたシンボルデータが特定のシンボルの場合には、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、再配置するので、賞を得ることができるのではという期待感が高まり、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0008】
さらに、(2)の発明では、(1)に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与する。
【0009】
このことにより、第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与するので、プレーヤは賞の付与を期待することができ、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0010】
(3)の発明では、ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、(b−1)その後、別の決定を行い、(b−2)その決定に基づき、前記ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を新たに出現させ、(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、を備えることを特徴とするゲームマシンを提供する。
【0011】
(3)の発明では、上述のような構成を備えることにより、当該ゲームのスタートを受付けて、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、ディスプレイのN個のシンボル表示用枠に決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行する。その後、別の決定を行い、その決定に基づき、ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を新たに出現させ、第1のゲームとは別途にN+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいてN+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、そのシンボルが特定のシンボルの場合、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータをN個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。
【0012】
このことにより、シンボルデータを再配置する第1のゲームの後、別の決定を行い、その決定に基づき、ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を新たに出現させ、別途に決定をしたシンボルデータを表示し、そのシンボルが特定のシンボルの場合には、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、再配置するので、賞を得ることができるのではという期待感が高まり、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0013】
さらに、(4)の発明では、(3)に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与する。
【0014】
このことにより、第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与するので、プレーヤは賞の付与を期待することができ、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0015】
(5)の発明では、ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、(b−1)その後、別の決定を行い、(b−2)その決定に基づき、前記ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を演出とともに新たに出現させ、入賞の可能性を報知する演出を行い、(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、を備えるゲームマシンを提供する。
【0016】
(5)の発明では、上述のような構成を備えることにより、(a)当該ゲームのスタートを受付けて、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、(b)ディスプレイのN個のシンボル表示用枠に決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、(b−1)その後、別の決定を行い、(b−2)その決定に基づき、ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を演出とともに新たに出現させ、入賞の可能性を報知する演出を行い、(c)第1のゲームとは別途にN+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいてN+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータをN個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、(e)N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。
【0017】
このことにより、シンボルデータを再配置する第1のゲームの後、別の決定を行い、当該決定に基づき、ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を演出とともに新たに出現させ、入賞の可能性を報知する演出を行い、別途に決定をしたシンボルデータを表示し、そのシンボルが特定のシンボルの場合には、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、再配置するので、さらに賞を得ることができるのではという期待感が高まり、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0018】
さらに、(6)の発明では、(5)に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与する。
【0019】
このことにより、第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与するので、プレーヤは賞の付与を期待することができ、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、シンボルの再配置の状態から、特定のシンボルに基づいてさらに再配置すること、特定のシンボルを新たなシンボル表示用枠を出現させて表示することにより、プレーヤの期待感を高め、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について
【0022】
[本発明の実施形態の概説]
本発明のゲームマシンの一つの実施の形態として、所謂ビデオスロットを例に挙げ、図1〜図23を用いて説明する。このビデオスロット10(図2)は、ゲームに使用する複数種類のシンボル(図4)に対応したシンボルデータを記憶するROM(リード・オンリー・メモリの略称、以下同様)68(図3)と、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)(図11)と4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)(図17)とを有するディスプレイ32(図2)と、当該ゲームをスタートさせるスタートスイッチ20(図2)と、複数のシンボルデータをランダムに決定をし、当該ゲームを制御するCPU66(中央処理装置の略称、以下同様)(図3)とを備えている。
【0023】
コントローラ(CPU66)は、当該ゲームをスタートして、メモリに記憶したシンボルデータ(図4)のうち表示する複数のシンボルデータをランダムに決定をし、決定をした複数のシンボルデータをディスプレイ32の3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に表示する(図11)。その後、別途に、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、決定をしたシンボルデータに基づいて4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)にシンボルを表示(図20)し、そのシンボルが特定のシンボルの場合、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)の再配置の状態から、さらに、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)にシンボルデータを再配置(図22)し、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。以下、図に従って説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係るコントローラ(CPU66)の動作を説明するフローチャートである。
【0025】
CPU66は、当該ゲームをスタートする操作信号を受信すると、メモリに記憶したシンボルデータ(図4)のうち表示する複数のシンボルデータをランダムに決定をし、決定をした複数のシンボルデータをディスプレイ32のN個のシンボル表示用枠に再配置する第1のゲームを実行する(ステップS1)。その後、別途に、シンボルデータをランダムに決定をし、N+1個目のシンボル表示用枠に表示する(ステップS2)。そして、表示したシンボルデータが特定のシンボルであるか否かの判断を行い(ステップS3)、特定のシンボルでない場合にはステップS5へ行く。特定のシンボルである場合には、さらに、第1のゲームの再配置の状態から、メモリに記憶したシンボルデータ(図4)のうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、決定をした複数のシンボルデータをディスプレイ32のN個のシンボル表示用枠に再配置する第2のゲームを実行する(ステップS4)。そして、N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容が入賞しているか否かを判断し(ステップS5)、入賞している場合には賞を付与する(ステップS6)。
【0026】
[ビデオスロットの構成]
本発明の一実施形態であるビデオスロット10の外観について説明する。
図2は、本発明の一実施形態であるビデオスロット10の概観を示す斜視図である。なお、本実施形態ではゲーム媒体としてメダルを用いるビデオスロットを例に説明するが、本発明によるゲームマシンは、ゲーム媒体として、コイン、メダル、トークン、或いはゲーム価値の情報を記憶したカード等を使用したゲームマシンであってもよい。
【0027】
ビデオスロット10の正面には、ゲームに関連する画像を表示するディスプレイ32が設けられている。ビデオスロット10の正面のディスプレイ32には、再配置された複数のシンボルが表示される。
【0028】
また、ビデオスロット10の正面右付近にはメダル投入口63が、正面下方にはメダル払出口61及びメダル受け皿67がそれぞれ設けられている。プレーヤがメダル投入口63にメダルを投入することによりゲームが可能となる。また、ゲーム結果に従って、メダルがメダル払出口61から払い出され、メダル受け皿67に溜められる。後述するように、メダル投入口63の設けられたビデオスロット10内部には、メダル検知センサ31(図3参照)が内蔵されている。このメダル検知センサ31は、プレーヤがビデオスロット10にメダルを投入したことを検知する。
【0029】
また、ビデオスロット10の上方にはスピーカ46a及び46bが設けられている。このスピーカ46a及び46bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ビデオスロット10の略中央左右両側には、装飾ランプ36a及び36bが設けられている。この装飾ランプ36a及び36bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0030】
ディスプレイ32の下方には、ゲームを進めるのに用いられるスタートスイッチ20、BET MAXスイッチ26、BET TWOスイッチ24及びBET ONEスイッチ22が配置されている。BET MAXスイッチ26、BET TWOスイッチ24及びBET ONEスイッチ22は、プレーヤがゲームを開始するときに用いられる。BET MAXスイッチ26は、1度に最大数のメダルを賭けるときに用いられる。BET TWOスイッチ24は、1度に2枚のメダルを賭けるときに用いられる。BET ONEスイッチ22は、当該スイッチを押圧操作する回数に応じてゲームに投入されるメダル数を増加させる。
【0031】
[ビデオスロットの制御部の構成]
次に、ビデオスロット10の制御部の構成について説明する。
図3は、本発明の一実施形態であるビデオスロット10の制御回路のブロック図である。
【0032】
主制御回路60は、CPU66、ROM68、ランダム・アクセス・メモリ(以下、RAMと称する)70、乱数発生部65、入力インターフェイス回路群62及び出力インターフェイス回路群72が、入出力バス64を介して接続されて構成されている。入出力バス64は、データ信号、コントロール信号又はアドレス信号をCPU66に入出力する。
【0033】
CPU66は、ROM68に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、入出力バス64に接続される各素子や装置にデータの読み書きを行い、これら各素子や装置と協働して各種の処理を行う。また、CPU66の内部には、タイマ(図示せず)が備えられている。
【0034】
入出力バス64には、記憶手段となるROM68及びRAM70も接続されている。ROM68は、ビデオスロット10のゲーム全体の流れを制御する制御プログラムを記憶する。また、ROM68は、制御プログラムを実行するための初期データや、ビデオスロット10に内蔵された装飾ランプ36(36a,36b(図2参照))の点滅動作パターンを制御するプログラムや、ディスプレイ32における表示制御をするプログラム等を記憶する。さらに、ROM68は、シンボルデータとシンボルデータが決定される確率とを対応付けたシンボルデータ・テーブル(図4)や、シンボルのコンビネーションと払出枚数等とを対応付けた入賞テーブル(図5)等を記憶する。
【0035】
また、入出力バス64には、乱数を発生させるための乱数発生部65が接続されている。乱数を発生させるための命令がCPU66から乱数発生部65へ送信されたときには、乱数発生部65は所定の範囲の乱数を発生し、その乱数の値を示す信号を入出力バス64に送信する。CPU66は、この発生された乱数により後述するランダムな決定を行う。なお、乱数発生部65から発せられた乱数は、RAM70に記録される。
【0036】
なお、本実施形態においては、CPU66と入出力バス64を介して接続された乱数発生部65によって乱数を発生させている。しかし、本発明はこれに限らず、乱数発生のための手段として、CPU66の動作プログラム上で乱数発生を実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生部65は省略可能である。
【0037】
入力インターフェイス回路群62には、スタートスイッチ20、BET MAXスイッチ26、BET TWOスイッチ24及びBET ONEスイッチ22が接続されている。これらのスイッチは、プレーヤの押圧操作によりオンになったときに、それぞれのスイッチごとに、押圧操作検出信号を入力インターフェイス回路群62に送信する。入力インターフェイス回路群62は、この押圧操作検出信号を入出力バス64に供給する。
【0038】
また、入力インターフェイス回路群62には、上述のメダル検知センサ31が接続されている。メダル検知センサ31からの検知信号は、入力インターフェイス回路群62により所定の信号に変換された後、入出力バス64に供給される。
【0039】
出力インターフェイス回路群72には、表示制御装置200も接続されている。表示制御装置200は、主制御回路60から発せられる画像表示命令に基づいて表示制御装置200に接続されているディスプレイ32を駆動する駆動信号を送信する。
【0040】
また、出力インターフェイス回路群72には、スピーカ46(46a及び46b)、及び装飾ランプ36(36a及び36b)が接続されている。出力インターフェイス回路群72は、CPU66における演算処理の結果に応じて、上述した装置の各々に駆動信号や駆動電力を供給することによって制御する。
【0041】
さらに、出力インターフェイス回路群72には、ホッパ制御装置210も接続されている。ホッパ制御装置210は、主制御回路60から発せられるメダル払出命令に基づいて、ホッパ制御装置210に接続されているホッパ50を駆動する駆動信号を送信する。
【0042】
[シンボルデータ・テーブル]
図4は、シンボルデータとシンボルデータの決定をする確率とを対応付けているシンボルデータ・テーブルを示している。「シンボルデータ」は当該ゲームに使用する複数種類のシンボルに応じたシンボルデータを示している。「確率」は、シンボルデータの決定をする割合である。
【0043】
[入賞テーブル]
図5は、シンボルのコンビネーションと確率及びシンボルのコンビネーションが成立した場合の情報とを対応付けている。シンボルのコンビネーションが成立した場合の情報は、「賞の内容」と「払出枚数」とから構成される。
【0044】
「シンボルのコンビネーション」は、賞の対象となるシンボルが3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に停止し、ウィニングライン上に並んでいる時のコンビネーションを示している。例えば、左リール311に「赤7」、中央リール312に「赤7」、右リール313に「赤7」のコンビネーションがウィニングライン上に並んでいる場合は入賞であることを示している。
【0045】
「確率」は、各コンビネーションが決定される確率である。決定は乱数の抽出により行われるが、例えば、0〜99までの乱数値を抽出した場合には、「赤7」のコンビネーションが選択される。乱数値を抽出して該当しない場合(例えば、13000〜65535)は、外れである。
【0046】
「賞の内容」は、シンボルのコンビネーションに対応する払出枚数の多さ(確率の低さ)により区分けしたレベルである。例えば、左リール311に「赤7」、中央リール312に「赤7」、右リール313に「赤7」のコンビネーションは払出枚数が90枚であり、レベル1であることを示し、左リール311に「チェリー」、中央リール312に「チェリー」、右リール313にANYのコンビネーションは払出枚数が3枚であるのでレベル5であることを示している。なお、ANYは、どのシンボルでもよいことをいう。
【0047】
「払出枚数」は、入賞した場合に払い出されるメダルの枚数である。例えば、左リール311に「スイカ」、中央リール312に「スイカ」、右リール313に「スイカ」のコンビネーションが停止した時には、15枚のメダルを払出す。
【0048】
[第2のゲーム実行用テーブル]
図6は、第2のゲームを行うか否かをと確率とを対応付けている第2のゲーム実行用テーブルを示している。第2のゲームを行うか否かの決定をする場合に参照される。
【0049】
[N+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブル]
図6は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータと確率とを対応付けているN+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブルを示している。第1のゲームとは別途にシンボルデータの決定をする場合に参照される。
【0050】
[ビデオスロットの動作]
上述した主制御回路60において実行する処理について説明する。図8は、本発明の一実施形態の主制御回路60において実行するメイン処理のフローチャートである。
【0051】
[メインフローチャート]
図8に示すメインフローチャートを参照して、コントローラとしてのCPU66の制御動作について説明する。
【0052】
初めに、ステップS101において、主制御回路60のCPU66は、ゲーム開始時(ゲーム開始時)の初期化を行う。CPU66は、RAM70の記憶内容の初期化等を行う。すなわち、ゲーム終了時のRAM70の所定の記憶内容を消去し、前回のゲームに使用されたRAM70の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM70の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込みを行う。具体的には、各種フラグをOFFにし、各種カウンタを0にする。その後、CPU66は、処理をステップS102に移す。
【0053】
ステップS102に移行すると、CPU66は、BET操作後、プレーヤがゲーム開始操作をしたことを確認する。具体的には、CPU66は、BET操作の信号を受信後、スタートスイッチ20の操作信号を受信したか否かを判断する。スタートスイッチ20の操作信号を受信していない場合には、CPU66は、受信を待つ。スタートスイッチ20の操作信号を受信した場合には、CPU66は、プレーヤがゲーム開始操作をしたと判断し、処理をステップS103に移す。
【0054】
ステップS103に移行すると、CPU66は、第1のゲームを実行し、複数のシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、シンボルデータ・テーブル(図4)と入賞テーブル(図5)に基づき、複数種類のシンボルデータから複数のシンボルデータの決定をし、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置する。そして、それらの情報を記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS104に移す。
【0055】
ステップS104に移行すると、CPU66は、第2のゲームを実行し、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、N+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブルに基づき、シンボルデータの決定をし、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示し、記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS105に移す。
【0056】
ステップS105に移行すると、CPU66は、表示したシンボルデータが「リスピン」か否かを判断する。具体的には、CPU66は、ステップS104で決定をし、記憶したシンボルデータが「リスピン」か否かを判断する。「リスピン」でない場合には、CPU66は、処理をステップS107に移す。「リスピン」である場合には、CPU66は、処理をステップS106に移す。
【0057】
ステップS106に移行すると、CPU66は、複数のシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、シンボルデータ・テーブル(図4)と入賞テーブル(図5)に基づき、複数種類のシンボルデータから複数のシンボルデータの決定をし、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置し、記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS107に移す。
【0058】
ステップS107に移行すると、CPU66は、シンボルデータのコンビネーションが入賞しているか否かを判断する。具体的には、CPU66は、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に表示をしているシンボルデータのコンビネーションが入賞しているか否かを判断する。シンボルデータのコンビネーションが入賞していない場合には、CPU66は、処理をステップS102に移す。シンボルデータのコンビネーションが入賞している場合には、CPU66は、処理をステップS108に移す。
【0059】
ステップS108に移行すると、CPU66は、賞を付与する。具体的には、CPU66は、入賞テーブル(図5)の払出枚数に基づき賞を付与する。その後、CPU66は、処理をステップS102に移す。
【0060】
[変形例のメインフローチャート]
図9で、図8のメインフローチャートの変形例を示す。変形例では、コントローラ(CPU66)は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)を出現させるか否かの決定を行った後、演出を伴って4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)を新たに出現させる。また、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)のシンボルが「リスピン」である場合には、さらに、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置した後、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)のシンボルの決定を行い、再び「リスピン」の場合には3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)の再配置を繰り返す。図9に示す変形例のメインフローチャートを参照して、変形例について説明する。
【0061】
初めに、ステップS201において、主制御回路60のCPU66は、ゲーム開始時(ゲーム開始時)、RAM70の記憶内容の初期化等を行う。すなわち、ゲーム終了時のRAM70の所定の記憶内容を消去し、前回のゲームに使用されたRAM70の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM70の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込みを行う。具体的には、各種フラグをOFFにし、各種カウンタを0にする。その後、CPU66は、処理をステップS202に移す。
【0062】
ステップS202に移行すると、CPU66は、BET操作後、プレーヤがゲーム開始操作をしたことを確認する。具体的には、CPU66は、BET操作の信号を受信後、スタートスイッチ20の操作信号を受信したか否かを判断する。スタートスイッチ20の操作信号を受信していない場合には、CPU66は、受信を待つ。スタートスイッチ20の操作信号を受信した場合には、CPU66は、プレーヤがゲーム開始操作をしたと判断し、処理をステップS203に移す。
【0063】
ステップS203に移行すると、CPU66は、第1のゲームを実行し、複数のシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、シンボルデータ・テーブル(図4)と入賞テーブル(図5)に基づき、複数種類のシンボルデータから複数のシンボルデータの決定をし、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置する。そして、それらの情報を記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS204に移す。
【0064】
ステップS204に移行すると、CPU66は、第2のゲームを実行するか否かを判断する。具体的には、CPU66は、乱数発生部65から得た乱数と第2のゲーム実行用テーブルとに基づき、第2のゲームを実行するか否かを判断する。乱数が0〜39999の場合には第2のゲームを行うと判断し、処理をステップS205に移す。乱数が40000〜65535の場合には第2のゲームを行わないと判断し、処理をステップS209に移す。
【0065】
ステップS205に移行すると、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が新たに出現する演出を行い、第2のゲームを実行し、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠のための処理(図10)を実行する。その後、CPU66は、処理をステップS206に移す。
【0066】
ステップS206に移行すると、CPU66は、表示したシンボルデータが「リスピン」か否かを判断する。具体的には、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示し、記憶したシンボルデータが「リスピン」か否かを判断する。「リスピン」でない場合には、CPU66は、処理をステップS209に移す。「リスピン」である場合には、CPU66は、処理をステップS207に移す。
【0067】
ステップS207に移行すると、CPU66は、複数のシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、シンボルデータ・テーブル(図4)と入賞テーブル(図5)に基づき、複数種類のシンボルデータから複数のシンボルデータの決定をし、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置し、記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS208に移す。
【0068】
ステップS208に移行すると、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータの決定をする。具体的には、CPU66は、N+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブル(図7)に基づき、シンボルデータの決定をし、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示し、記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS206に移す。
【0069】
ステップS209に移行すると、CPU66は、シンボルデータのコンビネーションが入賞しているか否かを判断する。具体的には、CPU66は、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置し、記憶したシンボルデータのコンビネーションが入賞しているか否かを判断する。シンボルデータのコンビネーションが入賞していない場合には、CPU66は、処理をステップS202に移す。シンボルデータのコンビネーションが入賞している場合には、CPU66は、処理をステップS210に移す。
【0070】
ステップS210に移行すると、CPU66は、賞を付与する。具体的には、CPU66は、入賞テーブル(図5)の払出枚数に基づき賞を付与する。その際に、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)の内容(例えば、1倍、2倍、5倍、10倍)によって、払出枚数を計算する。その後、CPU66は、処理をステップS202に移す。
【0071】
[4個目のシンボル表示用枠のための処理のフローチャート]
図10に示すフローチャートを参照して、コントローラとしてのCPU66がメインフローチャートで実行する別途のランダムな決定、演出及び表示処理について説明する。
【0072】
ステップS301に移行すると、CPU66は、別途のランダムな決定処理を行う。具体的には、CPU66は、N+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブル(図7)に基づき、シンボルデータの決定をし、記憶する。その後、CPU66は、処理をステップS302に移す。
【0073】
ステップS302に移行すると、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)出現のための演出処理を行う。具体的には、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)への扉320を表示する。その後、画面を暗くし、雷322が扉320に落ち、扉320が開いて4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が新たに出現する演出を行う。その後、CPU66は、処理をステップS303に移す。
【0074】
ステップS303に移行すると、CPU66は、出現した4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルの回転演出処理を行う。具体的には、CPU66は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルの決定をしているかのようにシンボルを回転させる。その後、CPU66は、処理をステップS304に移す。
【0075】
ステップS304に移行すると、CPU66は、別途の決定をしたシンボルデータを表示する。具体的には、CPU66は、S301で決定をし、記憶したシンボルを4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示する。その後、CPU66は、処理を終了しリターンする。
【0076】
[画面の表示内容]
図11は、シンボルデータの表示が停止しているディスプレイ32の画面を示す図である。
本実施形態では、ディスプレイ32の画面は、3個のシンボル表示用枠として左リール311、中央リール312、右リール313と、4個目のシンボル表示用枠として第4リール314(後述する図17)とから構成されている。本図は、左リール311にシンボルとして「ベル」と「チェリー」と「ベル」、中央リール312にシンボルとして「リプレイ」と「チェリー」と「ブランク」、右リール313にシンボルとして「リプレイ」と「チェリー」と「赤7」、を表示していることを示している。
【0077】
図12は、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)が再配置中であることを示している。
【0078】
図13は、シンボルデータが3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置されて、各シンボル表示用枠に表示されていることを示している。ウィニングライン上に「チェリー」、「チェリー」、ANY(「赤7」)というレベル5のシンボルのコンビネーションが成立していることを示している。
【0079】
図14は、3個のシンボル表示用枠にシンボルデータを再配置した後、4個目のシンボル表示用枠への扉320が出現したことを示している。
【0080】
図15は、4個目のシンボル表示用枠が出現する演出を示している。ディスプレイ32の画面の全体が暗くなり4個目のシンボル表示用枠が出現することを報知している。
【0081】
図16は、雷322が4個目のシンボル表示用枠への扉320に当たる演出を示している。雷322が4個目のシンボル表示用枠への扉320に当たることにより扉320が開くという演出を行っていることを示している。
【0082】
図17は、雷322が4個目のシンボル表示用枠への扉320に当たり、扉320が開き、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が出現しつつあることを示している。「ミステリーチャンス」というメッセージ316が表示されている。
【0083】
図18は、扉320が開き、4個目のシンボル表示用枠として第4リール314が出現したことを示している。4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)には、剣315が表示され、宝物が出現するかもしれないという演出を行っていることを示している。
【0084】
図19は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が回転していることを示している。「1倍」、「リスピン」、「2倍」、「5倍」、「10倍」のどれかが停止する可能性があることを示している。
【0085】
図20は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が停止し、「リスピン」を表示していることを示している。
【0086】
図21は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が「リスピン」を表示して停止したので、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)が回転し、再配置中であることを示している。
【0087】
図22は、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)にシンボルが再配置された後、さらに、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が回転していることを示している。当該再配置する前の賞(「チェリー」、「チェリー」、ANY)のレベル5から、レベルとして同一以上のレベル3の賞(「チェリー」、「チェリー」、「チェリー」)となったことを示している。
【0088】
図23は、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が停止し、「2倍」を表示していることを示している。賞の付与は3個のシンボル表示用枠が「チェリー」、「チェリー」、「チェリー」の賞であることから入賞テーブルに基づいてメダル15枚に相当し、さらに、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)が「2倍」なのでメダル30枚が付与される。
【0089】
本実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
【0090】
本実施形態に記載のビデオスロット10によれば、当該ゲームのスタートを受付けて、複数のシンボルデータをランダムに決定をし、ディスプレイ32の3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に決定をした複数のシンボルデータを再配置する第1のゲームを実行する。その後、別の決定を行い、その決定に基づき、ディスプレイ32に、4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)を演出(図14〜図17)とともに新たに出現させ、入賞の可能性を報知する演出(図18〜図20)を行う。そして、第1のゲームとは別途に4個目のシンボル表示用枠(第4リール314)に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、そのシンボルが特定のシンボル(リスピン)の場合、第1のゲームの再配置の状態から、さらに、再配置する第2のゲームを実行し、3個のシンボル表示用枠(左リール311、中央リール312、右リール313)に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与する。このように、再配置の状態からさらに再配置することによりプレーヤの期待感を高め、再配置の契機となるシンボルのためのシンボル表示用枠を演出とともに新たに出現させることにより、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0091】
実施形態では、第2のゲームの結果でN個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するとして説明したが、その他に、第1のゲームの結果でN個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与し、N+1個目のシンボル表示用枠にリスピンが表示されて、さらにN個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて2回目の賞を付与することもできる。このことにより、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0092】
実施形態では、N個のシンボル表示用枠として3個のシンボル表示用枠としたが、シンボル表示用枠の個数は限定されない。このことにより、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0093】
また、実施形態のようなビデオスロット10の他、パチスロ機等の他のゲーム機にも本発明を適用することができる。その場合には、メカニカルリールの手前に設けられた透明液晶ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を新たに表示する。また、透明液晶ディスプレイで背面のメカニカルリールを隠し、N+1個目のシンボル表示用枠として新たに出現させるとすることもできる。このことにより、更なるエンターテーメント性の向上を図ることができる。
【0094】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本実施形態に係る動作を説明するフローチャートである。
【図2】本実施形態に係るビデオスロットの概観を説明する概観図である。
【図3】本実施形態に係るビデオスロットの電気構成を説明するブロック図である。
【図4】本実施形態に係るビデオスロットで使用するシンボルデータ・テーブルを示す図である。
【図5】本実施形態に係るビデオスロットで使用する入賞テーブルを示す図である。
【図6】本実施形態に係るビデオスロットで使用する第2のゲーム実行用テーブルを示す図である。
【図7】本実施形態に係るビデオスロットで使用するN+1個目のシンボル表示用枠のシンボルデータ・テーブルを示す図である。
【図8】本実施形態に係るビデオスロットの処理の流れを説明するメインフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るビデオスロットの処理の流れの変形例を説明するメインフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るビデオスロットの別途のランダムな決定、演出及び表示処理の流れを説明するフローチャートである。
【図11】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面(スタート前)を示す図である。
【図12】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面(再配置中)を示す図である。
【図13】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面(再配置処理後)を示す図である。
【図14】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面(4個目のシンボル表示用枠への扉320の表示)を示す図である。
【図15】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(全体が暗くなる表示)を示す図である。
【図16】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(雷322が4個目のシンボル表示用枠への扉320に落ちる表示)を示す図である。
【図17】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(4個目のシンボル表示用枠への扉320が開く表示)を示す図である。
【図18】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(4個目のシンボル表示用枠に剣を表示)を示す図である。
【図19】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(4個目のシンボル表示用枠の表示が回転する表示)を示す図である。
【図20】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(4個目のシンボル表示用枠の表示が停止しリスピンを表示)を示す図である。
【図21】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(3個のシンボル表示用枠が再配置中)を示す図である。
【図22】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(3個のシンボル表示用枠にシンボルが再配置され、4個目のシンボル表示用枠の表示が回転する表示)を示す図である。
【図23】本実施形態に係るビデオスロットに表示される画面の演出(4個目のシンボル表示用枠の表示が停止し、2倍を表示)を示す図である。
【符号の説明】
【0096】
10 ビデオスロット
20 スタートスイッチ
22 BET ONEスイッチ
24 BET TWOスイッチ
26 BET MAXスイッチ
31 メダル検知センサ
32 ディスプレイ
36、36a、36b 装飾ランプ
46、46a、46b スピーカ
50 ホッパ
60 主制御回路
61 メダル払出口
62 入力インターフェイス回路群
63 メダル投入口
64 入出力バス
65 乱数発生部
66 CPU
67 メダル受け皿
68 ROM
70 RAM
72 出力インターフェイス回路群
200 表示制御装置
210 ホッパ制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、
前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、
(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、
(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、
(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、
(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、
(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、
を備えることを特徴とするゲームマシン。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与することを特徴とするゲームマシン。
【請求項3】
ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、
前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、
(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、
(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、
(b−1)その後、別の決定を行い、
(b−2)その決定に基づき、前記ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を新たに出現させ、
(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、
(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、
(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、
を備えることを特徴とするゲームマシン。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与することを特徴とするゲームマシン。
【請求項5】
ゲームに使用する複数種類のシンボルに対応するシンボルデータを記憶するメモリと、
前記シンボルデータを表示するN個のシンボル表示用枠と、当該N個のシンボル表示用枠とは別に前記シンボルデータを表示するN+1個目のシンボル表示用枠とを有するディスプレイと、
(a)当該ゲームのスタートを受付けて、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうち複数のシンボルデータをランダムに決定をし、
(b)前記ディスプレイの前記N個のシンボル表示用枠に前記決定をした複数のシンボルデータを表示することで再配置する第1のゲームを実行し、
(b−1)その後、別の決定を行い、
(b−2)その決定に基づき、前記ディスプレイにN+1個目のシンボル表示用枠を演出とともに新たに出現させ、入賞の可能性を報知する演出を行い、
(c)前記第1のゲームとは別途に前記N+1個目のシンボル表示用枠に表示するシンボルデータをランダムに決定をし、その決定をしたシンボルデータに基づいて前記N+1個目のシンボル表示用枠にシンボルを表示し、
(d)そのシンボルが特定のシンボルの場合、前記第1のゲームの再配置の状態から、さらに、前記メモリに記憶される複数種類のシンボルのシンボルデータのうちランダムに決定をした複数のシンボルデータを前記N個のシンボル表示用枠に表示することで再配置する第2のゲームを実行し、
(e)前記N個のシンボル表示用枠に再配置されたシンボルデータの内容に応じて賞を付与するコントローラと、
を備えることを特徴とするゲームマシン。
【請求項6】
請求項5に記載のゲームマシンであって、前記コントローラは、前記第1のゲームの再配置の状態からさらに再配置したときには、当該再配置する前の賞以上の賞を付与することを特徴とするゲームマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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