説明

シーティング内の複合画像の読取および認証システム

シーティング内の複合画像の読取および認証システム。本発明の例示的実施形態は肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングの読取および認証システムを提供する。また本発明は肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像の読取および認証方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシーティング内の複合画像の読取および認証システムに関する。特に本発明は肉眼にはシーティングの上方または下方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングの読取および認証システムを提供する。特に本発明は肉眼にはシーティングの上方または下方に浮遊しているように見える複合画像の読取および認証方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
パスポート、運転免許証、身分証明カードおよびバッジなどの身分証明書類、ならびに債権、株券、および流通証券などの有価証券の改ざんおよび偽造が増すにつれて、セキュリティ特徴および手段の必要性が大きくなっている。一般的に利用可能な技術を用いて、このようなタイプ、印刷、撮影または手書きされた細目を、書類がその書類の所有権またはその書類が関連する品目がその書類または品目が法的に与えられてはいない当事者に移された、ということを示すことができるように変更することが可能である。そのような細目の改ざんまたは変更の成功を防止するために、そのような細目の上部を覆ってセキュリティラミネートを貼付することが既知の実践である。そのようなラミネートは、ラミネート自体が純正であるか否か、ラミネートが持ち上げられまたは交換されたか否か、ラミネートの表面が貫通されたか否か、およびそのラミネート表面上に印刷またはラベル貼付されたか否かを示すセキュリティ特徴を含み得る。他のセキュリティ特徴は紫外光または赤外光に反応する印刷またはパターンを含み得る。
【0003】
市販のセキュリティラミネートの一例は、ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)を本拠地とするスリーエム・カンパニー(3M Company)から市販されている、スリーエム(登録商標)コンファーム(登録商標)セキュリティ・ラミネート・ウィズ・フローティング・イメージズ(3MTM ConfirmTM Security Laminate with Floating Images)である。この浮遊画像を有するセキュリティラミネートは、本出願と同一の出願人により所有される、米国特許第6,288,842号明細書「浮遊している複合画像を有するシーティング(Sheeting with Composite Image that Floats)」(フローザック(Florczak)ら)にも記載されている。この発明は、複合画像がシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊する、複合画像を有するマイクロレンズ・シーティングを開示している。複合画像は二次元または三次元であり得る。マイクロレンズに隣接する放射線感受性材料層への放射線の照射によるなどのこのような画像付きシーティングを提供する方法もこの特許に開示されている。
【0004】
様々なセキュリティリーダが当該技術で知られている。例えば米国特許第6,288,842号明細書「改ざんおよび変更の自動検出用セキュリティリーダ(Security Reader for Automatic Detection of Tampering and Alteration)」(マン(Mann))は、セキュリティラミネートに関する情報を読み取るとともに処理するセキュリティリーダを開示している。パスポートリーダの一例は、ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)を本拠地とするスリーエム・カンパニー(3M Company)および、カナダのオンタリオ州オタワ(Ottawa,Ontario,Canada)を本拠地とするスリーエム・エイアイティー・リミテッド(3M AiT,Ltd.)から、スリーエム(登録商標)(3MTM)フルページ・リーダ(Full Page Reader)(以前はエイアイティー(登録商標)(AiTTM)インパックス(登録商標)(imPAXTM)リーダ(Reader)として販売されていた)として市販されている。
【0005】
様々なマシンビジョン・システムが当該技術で既知である。例えばダナ・ボラード(Dana Bollard)およびクリストファー・ブラウン(Christopher Brown)著、コンピュータビジョン(Computer Vision)は、コンピュータビジョンまたはマシンビジョンに関する教科書である。コンピュータビジョン(Computer Vision)は、コンピュータビジョンまたはマシンビジョンは視覚認知に用いられる広範囲のプロセスおよび表現を自動化および一体化する事業であるということを開示している。それは一部として画像処理(画像の変形、符号化、および送信)および統計的パターン分類(一般的パターン、視覚的またはその他に適用される統計的決定理論)、幾何学モデリング、および認知処理などの、単独で有用な多数の技術を含んでいる。要するにマシンビジョンは三次元シーンの二次元表現を取っているとともに、三次元シーンを再現しようとしている。しかしマシンビジョン・システムは、知覚された三次元特徴の存在を確認した後、それをセキュリティ特徴のデータベースと比較することによりそのようなセキュリティ特徴を認証するためには用いられていない。
【0006】
利用可能なセキュリティ特徴およびセキュリティリーダの商業的成功は素晴らしかったが、偽造者の能力が進化するため、セキュリティ特徴が改ざんされたまたは何らかの形で危険にさらされたということを示す能力をさらに改善して、偽造、変更、複製および模擬から保護することを助けることが望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、シーティング内の複合画像の読取および認証システムを提供する。シーティング内の複合画像の読取および認証システムは、肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングと、シーティングの第1の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像とを取り込む第1のカメラと、シーティングの第2の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第2の画像とを取り込む第2のカメラとを備えるリーダと、シーティングの第1の画像と第2の画像とを比較するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像と第2の画像とを比較して、シーティングとシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータとを備える。
【0008】
本システムの1つの好適な実施形態において、システムは、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像とシーティングに対するそれらの浮遊距離とに関する情報を含むデータベースをさらに備える。この実施形態の他の態様においてコンピュータが、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像を複合画像のデータベースと比較して複合画像を識別する。この実施形態の他の態様においてシステムが、シーティングと複合画像との間の算出知覚距離をデータベース内の浮遊距離と比較してシーティングに関する情報を提供する。この実施形態のさらに他の態様において、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致し、それによりシステムがシーティングを認証する。この実施形態の他の態様において、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致せず、それによりシステムがシーティングを認証しない。
【0009】
本システムの1つの好適な実施形態において、第1のカメラおよび第2のカメラがシーティングに垂直である。本システムの他の好適な実施形態において、シーティングが固定位置に配置されている。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本システムのさらに他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの上方に浮遊しているように見える。
【0010】
本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が肉眼にはシーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える。
【0011】
本発明の他の態様は、シーティング内の複合画像の代替読取および認証システムを提供する。シーティング内の複合画像の読取および認証システムは、肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングと、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、第1の位置においてシーティングの第1の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像とを取り込み、第2の位置においてシーティングの第2の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第2の画像とを取り込むカメラを備えるリーダと、シーティングの第1の画像と第2の画像とを比較するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像と第2の画像とを比較して、シーティングとシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータとを備える。
【0012】
本システムの1つの好適な実施形態において、システムは、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像とシーティングに対するそれらの浮遊距離とに関する情報を含むデータベースをさらに備える。本システムの他の好適な実施形態において、コンピュータは、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像を複合画像のデータベースと比較して、複合画像を識別する。本システムの他の好適な実施形態において、システムは、シーティングと複合画像との間の算出知覚距離をデータベース内の浮遊距離と比較して、シーティングに関する情報を提供する。
【0013】
本システムの他の好適な実施形態において、シーティングの上方または下方もしくはその両方の浮遊画像の算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致し、それによりシステムがシーティングを認証する。本システムの他の好適な実施形態において、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致せず、それによりシステムはシーティングが本物ではないと判断する。本システムのさらに他の好適な実施形態において、シーティングは固定位置に配置されている。
【0014】
本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において複合画像が肉眼には、シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える。本システムの他の好適な実施形態において、カメラはシーティングに垂直である。
【0015】
本発明の他の態様は、シーティング内の複合画像の代替読取および認証システムを提供する。シーティング内の複合画像の読取および認証システムは、肉眼にはシーティングの上方または下方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングと、カメラと、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるシーティングホルダであって、マイクロレンズ・シーティングがシーティングホルダ上に配置され、第1の位置においてカメラがシーティングの第1の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像とを取り込み、第2の位置においてカメラがマイクロレンズ・シーティングの第2の画像とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第2の画像とを取り込むシーティングホルダとを備えるリーダと、シーティングの第1の画像と第2の画像とを比較するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像と第2の画像とを比較して、シーティングとシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータとを備える。
【0016】
本システムの1つの好適な実施形態において、システムは、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像とシーティングに対するそれらの浮遊距離とに関する情報を含むデータベースをさらに備える。この実施形態の他の態様において、コンピュータは、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像を複合画像のデータベースと比較して複合画像を識別する。この実施形態の他の態様において、システムは、シーティングと複合画像との間の算出知覚距離をデータベース内の浮遊距離と比較して、シーティングに関する情報を提供する。この実施形態の他の態様において、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致し、それによりシステムがシーティングを認証する。この実施形態のさらに他の態様において、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致せず、それによりシステムはシーティングが本物ではないと判断する。
【0017】
本システムの他の好適な実施形態において、第1のカメラおよび第2のカメラはシーティングに垂直である。この実施形態のさらに他の態様において、シーティングは固定位置に配置されている。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本システムの他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの下方に浮遊しているように見える。上記の実施形態のさらに他の態様において、複合画像が肉眼には、シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える。
【0018】
本発明の他の態様は、シーティング内の複合画像の読取および認証方法を提供する。本方法は、肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングを提供する工程と、マイクロレンズ・シーティングの第1の画像を記録するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像を記録する工程と、マイクロレンズ・シーティングの第2の画像を記録するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第2の画像を記録する工程と、マイクロレンズ・シーティングの第1の画像と第2の画像とを比較するとともに、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像と第2の画像とを比較することにより、シーティングとシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像との間の知覚距離を算出する工程とを含む。
【0019】
本方法の1つの好適な実施形態において、本方法は、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像とシーティングに対するそれらの浮遊距離とに関する情報を含むデータベースを提供する工程をさらに含む。この実施形態の他の態様において、本方法は、シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像の第1の画像を複合画像のデータベースと比較することにより、複合画像を識別する工程をさらに含む。この実施形態の他の態様において、本方法は、シーティングと複合画像との間の算出知覚距離をデータベース内の浮遊距離と比較して、シーティングに関する情報を提供する工程をさらに含む。この実施形態の他の態様において、本方法は、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベースおよびシステム内の浮遊距離と一致する場合、シーティングが本物であるという信号をユーザに供給する工程をさらに含む。この実施形態の他の態様において、本方法は、算出知覚距離が識別複合画像に対するデータベース内の浮遊距離と一致しない場合、シーティングが本物ではないという信号をユーザに供給する工程をさらに含む。
【0020】
本方法の1つの好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本方法の他の好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの上方に浮遊しているように見える。本方法の他の好適な実施形態において、複合画像が反射光下でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本方法の1つの好適な実施形態において、複合画像が透過光でシーティングの下方に浮遊しているように見える。本方法のさらに他の好適な実施形態において、複合画像が肉眼には、シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える。
【0021】
添付の図面を参照して本発明をさらに説明する。なお、いくつかの図を通して同様な構造を同様な数字により参照することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のシステムは、シーティングの上方、面内、および/または下方に、宙に浮いてまたは浮遊しているように見える複合画像を読み取るものである。また本発明のシステムは、このような複合画像を有するシーティングが本物であるか否かの情報をユーザに提供するのに有用である。本発明のシステムは、本出願と同一の出願人により所有されるとともに本明細書に引用して援用する、米国特許第6,288,842号明細書(「第‘842号特許」)「浮遊している複合画像を有するシーティング(Sheeting with Composite Image that Floats)」(フローザック(Florczak)ら)に教示されている浮遊複合画像などの、肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を読み取るとともに認証するものである。これらの複合画像は実際には三次元の光学的幻影であるとともに、ユーザによってシーティングの上方または下方もしくはその両方のいずれかに浮遊していると知覚される。本発明のシステムはこの光学的幻影内で複合画像とシーティングとの間のユーザにより知覚される距離の算出を支援する。
【0023】
肉眼にはシーティングの上方またはシーティングの下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像は宙に浮いている画像であり、便宜的に浮遊画像と称する。用語「肉眼」は、例えば拡大により強化されていない正常な(または正常に矯正された)人間の視力を意味する。これらの宙に浮いているまたは浮遊している画像は二次元または三次元画像のいずれであってもよく、黒または白もしくは色であり得るとともに、観察者と共に移動または形状が変化するように見える。複合画像を有するシーティングは、観察者と同じ側から(反射光)、または観察者の反対側から(透過光)から、もしくはその両方からシーティングに当たる光を用いて見え得る。このような複合画像を含むシーティングの一例は図2aに図示されており、以下により詳細に説明する。
【0024】
上記のような複合画像を含むシーティングの一例示的実施形態において、シーティングは、(a)第1および第2の側を有する少なくとも1層のマイクロレンズと、(b)マイクロレンズ層の第1の側に隣接配置された材料層と、(c)複数のマイクロレンズの各々と関連する材料内に形成された少なくとも部分的に完全な画像とを含み、画像は材料に対して明暗を有する。またマイクロレンズはレンティキュラーレンズまたはマイクロレンズレットと称し得る。複合画像は個々の画像により提供されるとともに、肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える。第‘842号特許は、マイクロレンズ・シーティング、いくつかは放射線感知材料層であることが好ましいそのようなシーティングの例示的材料層、個々の画像を生成する放射源例、および例示的撮像処理の完全な記述を提供している。
【0025】
第‘842号特許に記載されているように複合画像を有するシーティングは、多様な用途で、例えばパスポート、IDバッジ、イベントパス、アフィニティカード、または他の有価証券内の不正開封防止画像、確認および認証用製品識別フォーマットおよび広告宣伝、ブランドの浮遊または沈降画像もしくは浮遊および沈降画像を提供するブランド強化画像、警察、消防または他の緊急車両の紋章などのグラフィック用途の識別表示画像の確保、キオスク、夜間照明および自動車のダッシュボードディスプレイなどのグラフィック用途の情報表示画像、および名刺、下げ札、美術品、靴および瓶入り製品などの製品上での複合画像の利用による新規性強化で用い得る。複合画像を有するシーティングを読み取るとともに認証する本発明のシステムは、上記の物品のいずれかを読み取るとともに認証するリーダを含む。簡略化のため本出願の図は浮遊画像を有するパスポートと、浮遊画像を読み取るとともに認証するパスポートリーダとを図示する。しかし本発明のシステムは浮遊画像を有する任意の物品を読み取るとともに認証する任意のリーダを含み得る。
【0026】
図1は、浮遊画像を読み取るとともに認証する本発明のシステムの一部分であるリーダ10の一実施形態を図示する。この実施形態において、リーダ10は浮遊画像を有するパスポートを読み取るように構成されている。パスポートリーダ10は筐体50を含む。筐体50は第1の部分42と第2の部分44とを含む。第1の部分42は好適にはガラスで作製された窓40を含み、窓40は印刷画像、写真、サイン、個人英数字情報、およびバーコードなどの、パスポート内に見られる光学情報を視認するとともに、パスポート上の浮遊画像を視認するのに便利である。パスポートリーダの第2の部分44はレッジを含み、レッジはパスポート14がパスポートリーダ10内に挿入されて読み取られる時にパスポートの半分を支持するのに便利である(図2に図示)。パスポート14がパスポートリーダ10内に挿入されて読み取られて認証または確認される場合際、パスポートの他の半分はガラス40上に位置する。
【0027】
図2は、浮遊画像を含む概略的有価証券の一実施形態を図示する。図2aは、浮遊画像を含む実際の有価証券の一部分のクローズアップ写真である。この実施形態において有価証券はパスポート14である。パスポート14は通例束ねられた数ページで満たされた小冊子である。数ページのうちの1ページは通常、写真16、サイン、個人英数字情報、およびバーコードを含み得るとともに、検査のために文書提示する人物がパスポート14が譲受された人物であるということを人間または電子確認を可能にする印刷画像として提示されることが多い個人データ18を含む。パスポートのこの同じページは様々な隠在的および顕在的セキュリティ特徴、例えば本出願と同一出願人により2004年8月6日に出願された「有価証券を保護する改ざん表示印刷可能シートをおよびその作製方法(Tamper−Indicating Printable Sheet for Securing Documents of Value and Methods of Making the Same)」(代理人整理番号第59777US002号)の米国特許出願第10/193850号明細書に記載されたセキュリティ特徴などを有する場合があり、これを引用して援用する。加えてパスポート14のこの同じページは、肉眼にはシーティング20の上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像30を有するマイクロレンズ・シーティング20のラミネートを含む。この特徴はパスポートが本物のパスポートであり偽のパスポートではないことを確認するために用いられるセキュリティ特徴である。適当なマイクロレンズ・シーティング20の一例は、スリーエム(登録商標)コンファーム(登録商標)セキュリティ・ラミネート・ウィズ・フローティング・イメージズ(3MTM ConfirmTM Security Laminate with Floating Images)として、ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)を本拠地とするスリーエム・カンパニー(3M Company)から市販されている。
【0028】
パスポート14のこの実施形態において、複合画像30または浮遊画像30は3つの異なるタイプの浮遊画像を含む。第1のタイプの浮遊画像30aは、肉眼にはパスポート14内のページの上方に浮遊しているように見える「3M」である。第2のタイプの浮遊画像30bは、肉眼にはパスポート14内のページの下方に浮遊しているように見える「3M」である。第3のタイプの浮遊画像30cは、肉眼にはパスポート14内のページの上方に浮遊しているように見える正弦波である。パスポート14がユーザによって傾けられた場合、浮遊画像30a、30b、30cは観察者に向けて移動するように見え得る。実際には浮遊画像30a、30b、30cは視認者の肉眼にはシーティング20の上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える光学的幻影である。パスポート14または有価証券は、パスポート14の上方または下方および/または面内に浮遊している浮遊画像の任意の組み合わせを含み得る。浮遊画像は任意の構成であり得るとともに、有価証券に相当する言葉、符号または特定のデザインを含み得る。例えばオーストラリア政府により発行されたパスポートは、国を表わす2つの符号、カンガルーおよびブーメランの形状の浮遊画像を有するマイクロレンズ・シーティングを含む。パスポート小冊子の他のページは、その人物が税関により処理される際に国のスタンプを受容するための空白ページを含み得る。
【0029】
昔は人が出国または入国のために税関により処理されている際にパスポートが税関検査官に提示されると、税関検査官は通例パスポート14を彼の肉眼で、パスポートが適正な浮遊画像30を含むか否かを検査して、パスポートが本物であるということを確認することになる。しかし偽造者はますます巧みになってきているため、将来浮遊画像のセキュリティ特徴に基づいて、パスポートが本物であるということを確認する際に検査官を助けるシステムを提供することが必要になり得る。本発明のシステムはまずパスポートまたは有価証券が少なくとも1つの浮遊画像30を含むことを確認する。次にシステムは浮遊画像30が正しい浮遊画像30であるということを確認する。最後にシステムは、「浮遊距離」として知られている、浮遊画像30とマイクロレンズ・シーティングを有するパスポートページとの間の知覚距離を確認する。この浮遊距離が正しい距離であるまたは誤差の範囲内である場合には、システムはパスポートが本物のパスポートであるということを確認または認証さもなければ税関検査官と通信する。しかし浮遊距離が正しい距離でない場合には、システムは税関検査官にパスポートが偽造または偽物であるということを示す。またシステムは税関検査官によりパスポートを処理することに費やされる時間および労力の削減を助ける。
【0030】
図3は、パスポート14と組み合わせた、システムのパスポートリーダ10を図示する。パスポートを読み取るために、パスポート小冊子14を浮遊画像を含むページまで開いて、パスポートの第1の部分46とパスポートの第2の部分48とを作成する。この場合浮遊画像を有するパスポート14のページは、パスポートを所持する個人の写真16などの個人データ18を含む同じページである。次にパスポート小冊子をパスポートリーダ10内に挿入して、パスポート14の第1の部分46内の浮遊画像30および個人データ18がリーダ10のガラス40に隣接する(または上に位置する)ようにする。パスポート14の第2の部分48はリーダのレッジ44と接しているとともに、パスポート14の縫い目がガラス40およびレッジ44の隣接縁部間の接合部に沿って延びている。パスポートリーダ50上のパスポート14のこの配置は浮遊画像30および個人データ18を読み取るのに好都合であり、図4〜図7を参照して以下により詳細に説明する。
【0031】
図4は、パスポートが読み取られるとともに確認される場合のパスポートリーダ10の内部を図示するのに好都合である。パスポートリーダ10はパスポートから個人データ18を読み取ることができるとともに、この特徴を行うため、パスポートリーダ10はミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)にあるスリーエム・カンパニー(3M Company)からのスリーエム(3M)ブランドで販売されているフルページ・リーダーズ(Full Page Readers)と同じ部分(図示せず)の多くを含む。また例えばリーダ10内のカメラを用いてパスポートの個人情報を読み取ってコンピュータに送信するために用いられる。しかし本発明のシステムのパスポートリーダ10とフルページ・リーダーズ(Full Page Readers)との相違は、本発明のパスポートリーダ10が浮遊画像30を読み取るとともに認証することができることである。
【0032】
パスポートリーダ10は、光源52と、ミラー54と、少なくとも第1のカメラ58とを含む。リーダ10は第2のカメラ60(図5)を随意に含み得る。ミラー54は光を反射および透過の両方を行うことができる半透過鏡であることが好適である。パスポート14上のマイクロレンズ・シーティング20はガラス窓40を介して視認可能である。上述したようにマイクロレンズ・シーティング20はマイクロレンズ22層と放射線感受性材料層24とを含むことが好ましい。
【0033】
例示的実施形態において、ミラー54は光源52およびカメラ58の両方に対して45°の角度で位置する。この配置は図4に図示するように、光源52からの光が半透過鏡で反射されて、ガラス40を介してマイクロレンズ・シーティングまたは基板20まで達し、その後反射されて半透過鏡54を介してカメラ58内に戻されるようになっている。光源52はある波長の光、偏光、または逆反射光を供給し得る。本明細書に用いられるように用語「逆反射」は、入射光を光源またはそのすぐ近くに戻るように、その入射方向に逆平行の方向それに近く反射するまたは属性を指す。パスポート14上の印刷個人情報の視認を排除して浮遊画像30をより容易に見えるようにするため、逆反射光が好ましい。
【0034】
リーダ10は、図5〜図8を参照してより詳細に説明するように、固定カメラ58、1つの可動カメラ58a、または2つのカメラ58、60を含み得る。適当な光源52の一例は、イリノイ州パラタイン(Palatine,Illinois)にあるルメックス・インコーポレーション(Lumex Inc.)から市販されている、部品番号SSL−LX3054UWC/Aの、白色透明レンズTIフォーマットLEDである。適当なカメラ58の一例は、1.3メガピクセル(Mega−pixel)CMOSカラーセンサカメラとして、アイダホ州ボイジー(Boise,Idaho)にあるミクロン・テクノロジー・インコーポレーション(Micron Technology Inc.)から市販されている。適当な半透過鏡54の一例は、部品番号NT43−817を有する、ニュージャージー州(New Jersey)としてのバーリントン(Barrington)にあるエドムンド・インダストリアル・オプティクス(Edmund Industrial Optics)から市販されている。
【0035】
本システムは、カメラ58と組み合わされたコンピュータ56(ボックス56として図示された)を含む。コンピュータ56は第1のカメラ58、第2のカメラ60のいずれかまたは両方のカメラ58、60により得られる情報を処理する。当該技術で既知の任意のコンピュータはパスポートリーダ10で用いるのに適当である。
【0036】
図5〜図8は、リーダ10の3つの異なる実施形態を図示する。図5に図示された第1の実施形態において、リーダ10は第1のカメラ58と第2のカメラ60とを含む。図6に図示された第2の実施形態において、リーダは第1の可動カメラ58aを含む。カメラ58aはリーダの内部のトラックに沿って移動し得るとともに、モータによって動力を供給され得る。図7に図示された第3の実施形態において、カメラ58は固定であるとともに、パスポート14のホルダ38aがカメラ58に対して移動可能である。ホルダ38aはリーダの上部上のトラックに沿って移動するとともにモータによって動力が供給され得る。ホルダ38aはガラス40を含むことが好適である。図5〜図7に図示した3つの実施形態は、マイクロレンズ・シーティング20および浮遊画像30の少なくとも2つの図を提供するように配置されている。マイクロレンズ・シーティング20および浮遊画像30の画像は、カメラ画像平面66、68上で取り込まれるとともに、コンピュータ56に送信されてさらに処理される。マイクロレンズ・シーティングの第1の画像70および第2の画像72は、ボックス70および72によりグラフィカルに示されている。複合浮遊画像30の第1の画像74および第2の画像76は、ボックス74および76によりグラフィカルに示されている。マイクロレンズ・シーティングの第1の画像70と第2の画像72とはコンピュータ56によって比較される。浮遊画像30の第1の画像74と第2の画像76とはコンピュータ56によって比較される。一例示的実施形態において、画像70、72、74、76は図8を参照して説明するように、カメラ平面66、68の中心に対して測定される。
【0037】
図8は、図5〜図7に図示したシステムの実施形態に関連する光学素子を図示する。簡略化のため図8は第1のカメラ画像平面66および第2のカメラ画像平面68を図示する。一実施形態において、図5に図示するように第1の画像平面66は第1のカメラ58の一部であり得るとともに、第2の画像平面68は第2のカメラ60の一部であり得る。しかし図6に図示するように、第1の画像平面66は第1の位置にある1つのカメラ58aを表わし得るとともに、第2の画像平面68は第2の位置にある同じカメラを表わし得る。図8に図示した光学素子は、マイクロレンズ・シーティング20がカメラ58に対して移動する図7に図示した実施形態に対するものと同じ相対測定を表わしている。加えて図8に図示した光学素子は、複合画像30がシーティング20の上方に浮遊していようと下方に浮遊していようと同じ測定を表わしている。好適には第1および第2のカメラ58、60によるまたは単一のカメラ58によるシーティング20の第1および第2の撮影中、シーティングの位置は固定されている。代替的には単一カメラ58はシーティング20の第1および第2の撮影中固定されているとともに、シーティング20はホルダ38aを用いて第1の位置から第2の位置へ移動する。ともかくシステムは2つの異なる視野から複合シーティング20および浮遊画像30の2つの画像を取り込むことが好適である。
【0038】
図8に図示される測定は、シーティング20を認証または確認するのに有用な、パスポート14内のマイクロレンズ・シーティング20とシーティングの上方または下方に浮遊している浮遊画像30との間の距離「p」を算出するためである。基本的にシステムはマイクロレンズ・シーティングの第1の画像と第2の画像とを比較するとともに、シーティングの上方または下方に浮遊している複合画像の第1の画像と第2の画像とを比較しているため、画像は浮遊距離以外は相殺し合うことになる。
【0039】
第1のカメラ58は、第1のカメラレンズ62と第1のカメラ画像平面66とを含むとともに、第2のカメラ60は第2のカメラレンズ64と第2のカメラ画像平面68とを含む。第1および第2のカメラ58、60は両方ともそれらのレンズ62、64の焦点距離「f」を含む。好適には第1および第2のカメラ58、60は同じ焦点距離を有する同様なカメラである。第1のカメラ画像平面66は中心点78を有する。第2のカメラ画像平面68は中心点80を有する。焦点距離「f」はカメラ画像平面の中心点からカメラのレンズまでで測定される。第1のカメラ58は第1の写真を撮り、シーティング20および浮遊画像30の第1の画像を記録または取り込む。第2のカメラ60は第2の写真を撮り、シーティング20および浮遊画像30の第2の画像を記録または取り込む。マイクロレンズ・シーティング20の第1の画像が第1のカメラ画像平面66上に参照番号70として概略的に表わされている。浮遊画像30の第1の画像が第1のカメラ画像平面66上に参照番号72として概略的に表わされている。マイクロレンズ・シーティング20の第2の画像が第2の画像平面68上に参照番号74として概略的に表わされている。浮遊画像30の第2の画像が第2のカメラ画像平面68上に参照番号76として表わされている。カメラ58、60のレンズ62、64はマイクロレンズ・シーティング20に対して直交していることが好ましい。
【0040】
距離「a」は、カメラ画像平面68上のマイクロレンズ・シーティングの第2の画像74とカメラ画像平面68の中心80との間の距離である。距離「b」は、カメラ画像平面68上の浮遊画像30の第2の画像76とカメラ画像平面68の中心80との間の距離である。距離「d」は、画像平面66上の浮遊画像30の第1の画像72とカメラ画像平面66の中心78との間の距離である。距離「c」は、カメラ画像平面66上のマイクロレンズ・シーティングの第1の画像70とカメラ画像平面66の中心78との間の距離である。距離「e」は、カメラのレンズ62、64の中心間の既知の距離である。距離「g」は、カメラ58、60のレンズ62、64とマイクロレンズ・シーティング20との間の既知の直交距離である。レンズの中心点以外の関係点を数式の適当な変更とともに用いることもできる。
【0041】
その結果、本システムは、距離「a」、「b」、「c」、および「d」を測定することができる。距離「e」、「f」、および「g」はリーダ10の形成方法に基づいた既知の距離である。浮遊距離または距離pは未知の距離である。システムは測定距離と既知の距離とを用いて以下のように距離「p」を算出する。
【0042】
【数1】

【0043】
h/eおよびg/eを互いに割って、距離「e」および距離「f」を相殺する。
【0044】
【数2】

これにより距離「h」を算出する。
【0045】
【数3】

【0046】
距離「h」を算出できるため、浮遊距離「p」を以下のように算出することができる。
【0047】
【数4】

【0048】
以下の例は、上記の式に基づいて実際の浮遊距離の算出を提供する。
【0049】
本システムのコンピュータ56は、浮遊距離「p」を算出する。そしてコンピュータは浮遊距離を浮遊距離のデータベースと比較することができる。これにより検査当局は旅行者により提示されたデータとデータベースに保持されたデータとの間の異常または不一致を識別することができる。算出浮遊距離が識別された複合画像30に対するデータベース内の浮遊距離と一致する場合には、システムはシーティング20を認証する。算出浮遊距離が識別された複合画像30に対するデータベース内の浮遊距離と一致しない場合には、システムはシーティングが本物ではないと判断する。
【0050】
図5〜図8に図示された実施形態において、本システムは、浮遊画像30を有するマイクロレンズ・シーティング20の第1の画像と第2の画像とを撮る少なくとも1つのカメラを含む。カメラはシーティング20に対して任意の方向に移動して、これらの第1および第2の画像を得る。例えばカメラはシーティング20に対してx、yまたはz方向に移動し得る。代替的にはカメラはシーティングに対してその質量中心を中心に回転し得る。加えてカメラはシーティングおよび複合画像の複数の画像を撮り得る。
【0051】
リーダ10の他の代替実施形態(図示せず)において、リーダは1つの固定焦点距離カメラを有し得る。この実施形態において単焦点カメラはシーティング20に垂直な第1の位置と第2の位置との間で移動可能である。カメラは第1の位置と第2の位置との間でトラックに沿って移動する。まずカメラはマイクロレンズ・シーティング20が完全に焦点が合うまで移動し、カメラの第1の位置を確立する。そしてカメラはシーティング20および複合画像30の第1の画像を取り込む。次にカメラは複合画像30が完全に焦点が合うまで移動し、カメラの第2の位置を確立する。第2の位置においてカメラはマイクロレンズ・シーティング20および複合画像30の第2の画像を撮像する。第1のカメラ位置と第2のカメラ位置との間の距離は、パスポート14のマイクロレンズ・シーティング20とシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している浮遊画像30の知覚距離との間の距離「p」である。
【0052】
リーダ10は、浮遊画像30の位置を特定するとともに浮遊画像30を識別可能である。カメラがまず浮遊画像30を記録し、その後コンピュータ56が記録された浮遊画像30を浮遊画像のデータベースと比較して浮遊画像を識別することになる。コンピュータ56は、既知の画像を記録された画像と比較するプログラムまたは正規化相関マトリクスと一致するテンプレートを含むことが好ましい。正規化相関の一例は、ダナ・ボラード(Dana Bollard)およびクリストファー・ブラウン(Christopher Brown)著、コンピュータビジョン(Computer Vision)、プレンティス・ホール・インコーポレーション(Prentice Hall,Inc.)著作権1982年、p.65〜70に記載されており、本明細書に引用して援用する。
【0053】
リーダ10は無線識別(「RFID」)読み取り能力を含み得る。例えばリーダ10は本明細書に引用して援用する、米国特許出願第10/953200号明細書、「RFID素子を有するパスポートを処理するパスポートリーダ(A Passport Reader for Processing a Passport Having an RFID Element)」(ジェスミ(Jesme))に開示された特徴を含み得る。このシステムは多様な浮遊画像を読み取るとともに認証する。
【0054】
さらなる実施形態において、浮遊距離はシーティング毎に変わり得る。場合によってはシステムは、そのシーティングの浮遊距離に関する情報を含むシーティング内に埋め込まれたセキュリティコードを読み取るとともに、算出浮遊距離がセキュリティコード内に提供された浮遊距離と一致する場合のみシーティングを認証する。代替的にはセキュリティコードを用いて浮遊距離のデータベースから適正な浮遊距離を検索する。
【0055】
本発明の作用を、便宜的に図を参照する以下の詳細な例に関連してさらに説明する。これらの例は様々な特定且つ好適な実施形態および技術をさらに図示するために提示されている。しかし本発明の範囲内にありながら多くの変形および変更をなしうることは理解できよう。
【0056】
この例ではアイダホ州ボイジー(Boise,Idaho)にあるミクロン・セミコンダクタ(Micron Semiconductor)製造の単一のミクロン・セミコンダクタ(Micron Semiconductor)1.3メガピクセル・カラーセンサカメラ、および1センチメートル+/−1ミリメートルの既知の距離に浮遊している複合画像を有するマイクロレンズ・シーティングを、図6に示すように配置した。カメラレンズ62をマイクロレンズ・シーティング20から12.5センチメートル(図8の「g」)の測定距離に配置した。浮遊画像を有するマイクロレンズ・シーティングは、部品番号ES502として、ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)にあるスリーエム・カンパニー(3M Company)から市販されているスリーエム(登録商標)コンファーム(登録商標)セキュリティ・ラミネート・ウィズ・フローティング・イメージズ(3MTM ConfirmTM Security Laminate with Floating Images)のサンプルであった。
【0057】
マイクロレンズ・シーティングおよび複合画像の第1の画像を取り込んだ。そしてカメラを横方向に移動させて、マイクロレンズ・シーティングおよび複合画像の第2の画像を取り込んだ。
【0058】
マイクロレンズ・シーティングおよび複合画像の第1の画像を用いてまずマイクロレンズ・シーティングが複合画像を有しているか否かを識別するとともに、複合画像が正しい画像であるか否かを確認した。コンピュータは、本明細書に引用して援用するダナ・ボラード(Dana Bollard)およびクリストファー・ブラウン(Christopher Brown)著、コンピュータビジョン(Computer Vision)、プレンティス・ホール・インコーポレーション(Prentice Hall,Inc.)著作権1982年、p.65〜70に開示された正規化相関マトリクスに基づいた、テンプレート一致プログラムを実行した。テンプレート一致プログラムを用いてコンピュータは少なくとも浮遊画像のうちの1つを識別するとともに、浮遊画像が予期したものであることを確認することができた。
【0059】
距離「c−a」および「d−b」(図8)がコンピュータにより判断された。カメラは画像を個々の画素に取り込むとともに、カメラによって形成された画像の画素密度が既知である、すなわち1ミリメートル当たりの画素の数が既知であるため、コンピュータは距離a、b、cおよびdを算出することができる。コンピュータは、各それぞれの長さ、すなわちa、b、cおよびdにおける画素数を計数し、その後画像画素密度による計数画素数を長さに変換することにより、「a」点72と80との間の距離、「b」点76と80との間の距離、「c」点70と78との間の距離、および「d」点74と78との間の距離を算出することができる。この例の場合、c−aおよびd−bに対するコンピュータ決定値は、7.6ミリメートルおよび8.3ミリメートルであった。
【0060】
gが既知であるとともにc−aおよびd−bがここで決定された状態で、hが以下のように算出された。
【0061】
【数5】

【0062】
hがここで決定されるとともにgが既知である状態で、p、複合画像の浮遊高さが以下のように算出された。
【0063】
【数6】

【0064】
複合画像の既知の浮遊高さが1センチメートル+/−1ミリメートルであるため、1.05センチメートルの測定浮遊距離は範囲内にあった。そのため本システムは浮遊画像を有するセキュリティラミネートを本物のセキュリティラミネートとして確認する。
【0065】
上記の試験および試験結果は予測ではなくあくまでも説明を目的するものであり、試験手順の変更は異なる結果を生じるものと予期できる。
【0066】
本発明をそのいくつかの実施形態を参照して本明細書で説明した。以上の詳細な説明および例を単に理解を明瞭にするために提供した。そこから不要な限定を理解すべきではない。本明細書に引用されたすべての発明と発明出願とを引用して援用する。当業者には本発明の範囲から逸脱することなく説明した実施形態に多数の変更をなし得るということが明らかになろう。そのため本発明の範囲は本明細書に記載された厳密な詳細および構造に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の文言により記載された構造、およびそれらの構造の同等物により限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明のシーティング内の複合画像を読み取るとともに認証するリーダの一例示的実施形態の斜視図である。
【図2】シーティングの上方に浮遊しているように見えるとともに下方に浮遊しているように見える複合画像を含むパスポートの上面図である。
【図2a】シーティングの上方に浮遊しているように見えるとともに下方に浮遊しているように見える複合画像を含むパスポートの顕微鏡写真である。
【図3】図1のリーダにより読み取られる図2のパスポートの斜視図である。
【図4】図3のパスポートリーダおよびパスポートの側断面図である。
【図5】本発明のシーティング内の複合画像の読取および認証システム内のカメラの一例示的実施形態の概略図である。
【図6】本発明のシーティング内の複合画像の読取および認証システム内のカメラの他の例示的実施形態の概略図である。
【図7】本発明のシーティング内の複合画像の読取および認証システム内のカメラのさらに他の例示的実施形態の概略図である。
【図8】図5〜図7に示したシステムの実施形態と関連する光学素子を示した概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティング、
前記シーティングの第1の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第1の画像とを取り込む第1のカメラと、
前記シーティングの第2の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第2の画像とを取り込む第2のカメラとを備えるリーダ、及び
前記シーティングの前記第1の画像と前記第2の画像とを比較し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像及び前記第2の画像を比較して、前記シーティングと、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータ
を含んでなる、シーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項2】
前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像及び前記シーティングに対するそれらの浮遊距離に関する情報を含むデータベースをさらに含んでなる、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項3】
前記コンピュータが、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像を前記複合画像のデータベースと比較して、前記複合画像を識別する、請求項2に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項4】
前記システムが、前記シーティングと前記複合画像との間の前記算出知覚距離を前記データベース内の前記浮遊距離と比較して、前記シーティングに関する情報を提供する、請求項3に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項5】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致する場合、前記システムが前記シーティングを認証する、請求項4に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項6】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致しない場合、前記システムが前記シーティングを認証しない、請求項4に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項7】
前記第1のカメラおよび第2のカメラが前記シーティングに垂直である、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項8】
前記シーティングが固定位置に配置されている、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項9】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項10】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項11】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項12】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項13】
前記複合画像が、肉眼には、前記シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える、請求項9〜12のいずれか1項に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項14】
肉眼にはシーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティング、
第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記第1の位置において前記シーティングの第1の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第1の画像とを取り込み、前記第2の位置において前記シーティングの第2の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第2の画像とを取り込むカメラを備えるリーダ、及び
前記シーティングの前記第1の画像と前記第2の画像とを比較し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像及び前記第2の画像を比較して、前記シーティングと、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータ
を含んでなる、シーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項15】
前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像及び前記シーティングに対するそれらの浮遊距離に関する情報を含むデータベースをさらに含んでなる、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項16】
前記コンピュータが、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像を前記複合画像のデータベースと比較して、前記複合画像を識別する、請求項15に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項17】
前記システムが、前記シーティングと前記複合画像との間の前記算出知覚距離を前記データベース内の前記浮遊距離と比較して、前記シーティングに関する情報を提供する、請求項16に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項18】
前記算出距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致する場合、前記システムが前記シーティングを認証する、請求項17に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項19】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致しない場合、前記システムが前記シーティングを認証しない、請求項17に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項20】
前記シーティングが固定位置に配置されている、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項21】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項22】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項23】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項24】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項25】
前記複合画像が、肉眼には、前記シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える、請求項21〜24のいずれか1項に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項26】
前記カメラが前記シーティングに垂直である、請求項14に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項27】
肉眼にはシーティングの上方または下方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティング、
カメラと、
第1の位置と第2の位置との間で移動可能なシーティングホルダであって、マイクロレンズ・シーティングが前記シーティングホルダ上に配置され、前記第1の位置において前記カメラが前記シーティングの第1の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第1の画像とを取り込み、前記第2の位置において前記カメラが前記マイクロレンズ・シーティングの第2の画像と前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第2の画像とを取り込むシーティングホルダとを含むリーダ、及び
前記シーティングの前記第1の画像と前記第2の画像とを比較し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像及び前記第2の画像を比較して、前記シーティングと、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像との間の知覚距離を算出するコンピュータ
を含んでなる、シーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項28】
前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像及び前記シーティングに対するそれらの浮遊距離に関する情報を含むデータベースをさらに含んでなる、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項29】
前記コンピュータが、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像を前記複合画像のデータベースと比較して、前記複合画像を識別する、請求項28に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項30】
前記システムが、前記シーティングと前記複合画像との間の前記算出知覚距離を前記データベース内の前記浮遊距離と比較して、前記シーティングに関する情報を提供する、請求項29に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項31】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致する場合、前記システムが前記シーティングを認証する、請求項30に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項32】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致しない場合、前記システムが前記シーティングを認証しない、請求項30に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項33】
前記第1のカメラおよび第2のカメラが前記シーティングに垂直である、請求項1に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項34】
前記シーティングが固定位置に配置されている、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項35】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項36】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項37】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項38】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項27に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項39】
前記複合画像が、肉眼には、前記シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える、請求項35〜38のいずれか1項に記載のシーティング内の複合画像の読取および認証システム。
【請求項40】
下記の工程:
肉眼にはシーティングの上方または下方に浮遊しているように見える複合画像を含むシーティングを提供する工程、
マイクロレンズ・シーティングの第1の画像を記録し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第1の画像を記録する工程、
前記マイクロレンズ・シーティングの第2の画像を記録し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の第2の画像を記録する工程、
前記マイクロレンズ・シーティングの前記第1の画像と前記第2の画像とを比較し、かつ前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像及び前記第2の画像を比較することにより、前記シーティングと、前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像との間の距離を算出する工程
を含んでなる、シーティング内の複合画像の読取および認証方法。
【請求項41】
前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している複合画像及び前記シーティングに対するそれらの浮遊距離に関する情報を含むデータベースを提供する工程をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記シーティングの上方または下方もしくはその両方に浮遊している前記複合画像の前記第1の画像を前記複合画像のデータベースと比較することにより前記複合画像を識別する工程をさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記シーティングと前記複合画像との間の前記算出知覚距離を前記データベース内の前記浮遊距離と比較して前記シーティングに関する情報を提供する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致する場合、前記シーティングが本物であるという信号をユーザに供給する工程をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記算出知覚距離が前記識別複合画像に対する前記データベース内の前記浮遊距離と一致しない場合、前記シーティングが本物ではないという信号をユーザに供給する工程をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの上方に浮遊しているように見える、請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記複合画像が、反射光下で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項40に記載の方法。
【請求項49】
前記複合画像が、透過光で前記シーティングの下方に浮遊しているように見える、請求項40に記載の方法。
【請求項50】
前記複合画像が、肉眼には、前記シーティングの面内の少なくとも一部分にあるようにも見える、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−522318(P2008−522318A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544350(P2007−544350)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/038758
【国際公開番号】WO2006/060090
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】