説明

シート処理装置、画像形成システム及びシート処理方法

【課題】積載手段がシート搬送方向と直交する方向に往復移動して仕分けを行う場合でも、良好なシート揃え精度を確保する。
【解決手段】搬送されてきたシートを積載するシフトトレイ202と、シフトトレイ202をシート搬送方向と直交する方向に往復移動させ、仕分けを行うシフト機構と、シフトトレイ202上に積載されるシートの搬送方向後端部を押圧する押圧部材220と、押圧部材220に設けられ、シート搬送方向と直交する方向に回転可能なコロ228aと、を備え、シフト機構はコロ228aを介してシートを押圧した状態で仕分け動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シート処理装置、画像形成システム及びシート処理方法に係り、特に、搬入された用紙、記録紙、転写紙、OHPシートなどのシート状記録媒体(本明細書では、単に「シート」と称す)を積載時に整合するシート処理装置、このシート処理装置と複写機、プリンタ、ファクシミリ、デジタル複合機などの画像形成装置と含む画像形成システム、及び前記シート処理装置で実行されるシート処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置から排出されたシートに対して種々の処理、例えば、整合、綴じ、折り、製本などの後処理を行うシート処理装置、ここでは後処理を行うことからシート後処理装置と称される装置が知られ、広く使用されている。近年、この種のシート後処理装置に要求されるシート対応力の幅が格段に広がってきている。特に、カラー画像形成装置においてはカタログ、チラシ等に画像映えのするコートされたシート(以下、コート紙と称する。)へのプリント比率が高くなっているが、コート紙は一般的に
1)表面平滑度が高い。
2)用紙間密着力が高い。
3)クラーク鋼度が低い。
という特徴を有する。そのため、これらの特徴が原因となってコート紙の積載性を悪化させる場合がある。
【0003】
このような積載性の悪化を防止するため、排出したシートを正常位置にスタックするための戻しコロが使用されている。また、特許文献1(特開2004−284786号公報)には、画像が形成されたシートを積載した状態で排出する排出トレイと、前記排出トレイ上に排出されたシートの排出方向の後端部を押さえる押さえ部材を備えた用紙積載装置において、前記排出トレイは、シートの排出方向と直交する方向に所定量だけオフセット可能に構成されているとともに、前記押さえ部材は、排出トレイのオフセット動作に連動して移動することを特徴とする発明が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記戻しコロでは、後行のシートの排紙時には、シート表面から離れているので、静電気によって後行のシートが先行のシートに密着し、後行のシートによって先行のシートを押し出すことを防止することはできない。同様に、排紙トレイがシフトする際、戻しコロはシートから離れているので揃え状態を保持することもできない。他方、戻しコロがシフト動作時にシートに接触していれば、戻しコロとシート間の摩擦によりシートを適切にシフトさせることができず、揃え状態を保持することはできない。いずれにしても、シフト動作時にシート揃え精度を保持することはできず、逆にシート揃え精度を悪化させる場合もあった。
【0005】
また、特許文献1記載の発明では、排紙トレイがシフトするとき、揃え状態でシートを保持することは不可能なので、揃え精度が悪化することを防止することはできなかった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、排紙トレイがシフトする場合でも良好なシート揃え精度を確保することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、搬送されてきたシートを積載する積載手段と、前記積載手段をシート搬送方向と直交する方向に往復移動させ、仕分けを行う仕分け手段と、前記積載手段上に積載されるシートの搬送方向後端部を押圧する押圧手段と、前記押圧手段に設けられ、前記シート搬送方向と直交する方向に回転可能な回転部材と、を備え、前記仕分け手段は、前記回転部材を介してシートを押圧した状態で仕分け動作を行うシート処理装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、積載手段がシート搬送方向と直交する方向に往復移動して仕分けを行う場合でも、良好なシート揃え精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係るシート処理装置としてのシート後処理装置と画像形成装置とからなるシステムを示すシステム構成図である。
【図2】図1における端面綴じ処理トレイをトレイの積載面側から見た概略構成図である。
【図3】図1における端面綴じ処理トレイ及びその付属機構の概略構成を示す斜視図である。
【図4】図1における放出ベルトの動作を示す側面図である。
【図5】図1におけるシフトトレイの待機状態を示す要部正面図である。
【図6】シフトトレイ上における搬送方向の揃え動作を示す動作説明図である。
【図7】シフトトレイ及び排紙ローラを含む排紙部の斜視図である。
【図8】シフトトレイ上におけるシート幅方向の揃え動作を示す図である。
【図9】シフトトレイに先行のシートが積載された状態で後行のシートが排出されたときの状態を示す図である。
【図10】図9の状態からシート間密着による貼り付きが発生し、後行のシートが先行のシートを押し出したときの状態を示す図である。
【図11】押圧部材を備えた排紙部の構成を示す図である。
【図12】図11の斜視図である。
【図13】押圧部材の動作の概要を示す説明図で、先行のシートが排出されたときの状態を示す。
【図14】押圧部材の動作の概要を示す説明図で、先行のシートが排出された後、後行のシートが排出されたときの状態を示す。
【図15】押圧部材の動作機構と動作を示す斜視図で、戻しコロ動作時の状態を示す。
【図16】押圧部材の動作機構と動作を示す斜視図で、押圧部材動作時の状態を示す図である。
【図17】押圧部材の退避位置を示す図である。
【図18】押圧部材の押圧位置を示す図である。
【図19】押圧部材の先端のコロ部の構造を示す図である。
【図20】押圧部材がシートを押圧した状態でシフトトレイがシフトした状態を示す平面図である。
【図21】図20において丸で囲った部分を拡大した要部拡大図で、シフト前後の状態を示す。
【図22】シート後処理装置と画像形成装置からなる画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、押圧手段がシートを押圧したままの状態で排紙トレイ(シフトトレイ)がシフト動作可能としたことを特徴とする。これにより、押圧した状態でシフトするので、シートの揃え状態が保持され、良好な揃え精度を得ることができる。
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は本実施形態に係るシート処理装置としてのシート後処理装置PDと画像形成装置PRとからなる画像形成システムを示すシステム構成図である。
【0013】
図1において、画像形成装置PRは、入力された画像データを印字可能な画像データに変換する画像処理回路、画像処理回路から出力される画像信号に基づいて感光体に光書き込みを行う光書き込み装置、光書き込みにより感光体に形成された潜像をトナー現像する現像装置、現像装置によって顕像化されたトナー像をシートに転写する転写装置、及びシート転写されたトナー像を定着する定着装置を少なくとも備え、トナー画像が定着されたシートをシート後処理装置PDに送り出し、シート後処理装置PDによって所望の後処理が行われる。画像形成装置PRはここでは前述のように電子写真方式のものであるが、インクジェット方式、熱転写方式などの公知の画像形成装置が全て使用できる。なお、この実施形態では、前記画像処理回路、光書き込み装置、現像装置、転写装置、及び定着装置が画像形成手段を構成している。
【0014】
シート後処理装置PDは、画像形成装置PRの側部に取り付けられており、画像形成装置PRから排出されたシートはシート後処理装置PDに導かれる。シート後処理装置PDは、搬送路A、搬送路B、搬送路C、搬送路D及び搬送路Hを備え、前記シートは、1枚のシートに後処理を施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてのパンチユニット50)を有する搬送路Aへまず搬送される。
【0015】
搬送路Bは搬送路Aを通り、上トレイ201へ導く搬送路であり、搬送路Cはシフトトレイ202へ導く搬送路Cである。搬送路Dは整合及びステープル綴じ等を行う処理トレイF(以下「端面綴じ処理トレイ」とも称する)に導く搬送路Dである。搬送路Aから搬送路B,C,Dへは、それぞれ分岐爪15及び分岐爪16によって振り分けられるように構成されている。
【0016】
このシート後処理装置では、シートに対して、穴明け(パンチユニット50)、シート揃え+端部綴じ(ジョガーフェンス53、端面綴じステープラS1)、シート揃え+中綴じ(中綴じ上ジョガーフェンス250a、中綴じ下ジョガーフェンス250b、中綴じステープラS2)、シートの仕分け(シフトトレイ202)、中折り(折りプレート74、折りローラ81)などの各処理を行うことができる。そのため、搬送路Aと、これに続く搬送路B、搬送路C及び搬送路Dが処理に応じて選択される。また、搬送路Dはシート収容部Eを含み、搬送路Dの下流側には端面綴じ処理トレイF、中綴じ中折り処理トレイG、排紙搬送路Hが設けられている。
【0017】
搬送路B、搬送路C及び搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置PRから受け入れるシートを検出する入口センサ301、その下流に入口ローラ1、パンチユニット50、パンチかすホッパ50a、搬送ローラ2、第1及び第2の分岐爪15,分岐爪16が順次配置されている。第1及び第2の分岐爪15,16は図示しないバネにより図1の状態に保持されており(初期状態)、図示しない第1及び第2のソレノイドをONすることにより、分岐爪15、16をそれぞれ駆動し、第1及び第2のソレノイドのON/OFFを選択することにより、第1及び第2の分岐爪15,16の分岐方向の組み合わせを変更し、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへシートを振り分ける。
【0018】
搬送路Bへシートを導く場合は図1の状態、すなわち、第1のソレノイドをOFF(第1の分岐爪15は下向きが初期状態)状態のままとする。これにより、シートは搬送ローラ3から排紙ローラ4を経て上トレイ201に排出される。
搬送路Cへシートを導く場合は、図1の状態から第1及び第2のソレノイドをON(第2の分岐爪16は上向きが初期状態)とすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方にそれぞれ回動した状態となる。これにより、シートは搬送ローラ5及び排紙ローラ対6(6a,6b)を経てシフトトレイ202側に搬送される。この場合には、シートの仕分けが行われる。シートの仕分けは、シフト排紙ローラ対6(6a,6b)と、戻しコロ13と、紙面検知センサ330と、シフトトレイ202と、シフトトレイ202をシート搬送方向に直交する方向に往復動させる図示しないシフト機構と、シフトトレイ202を昇降させるシフトトレイ昇降機構とによって行われる。
【0019】
搬送路Dへシートを導く場合は、第1の分岐爪15を駆動する第1のソレノイドをON、第2の分岐爪を駆動する第2のソレノイドをOFFとすることにより、分岐爪15及び分岐爪16ともに上方に回動した状態となり、シートは搬送ローラ2から搬送ローラ7を経て搬送路D側に導かれる。搬送路Dに導かれたシートは、端面綴じ処理トレイFへ導かれ、この端面綴じ処理トレイFで整合及びステープル等を施されたシートは、ガイド部材44により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、折り等を施す中綴じ・中折り処理トレイG(以下、単に「中綴じ処理トレイ」とも称する)へ振り分けられる。シフトトレイ202に導かれる場合には、シート束PBは排紙ローラ対6からシフトトレイ202に排紙される。また、中綴じ処理トレイG側に導かれたシート束PBは、中綴じ処理トレイGで折り及び綴じを施され、排紙搬送路Hを通り排紙ローラ83から下トレイ203へ排紙される。
【0020】
他方、搬送路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持されており、搬送ローラ7によって搬送されるシートの後端が前記分岐爪17を通過した後、搬送ローラ9,10、ステープル排紙ローラ11のうち少なくとも搬送ローラ9を逆転させ、シートをターンガイド8に沿って逆行させることができる。これにより、シート後端からシートをシート収容部Eへ導いて滞留(プレスタック)させ、次シートと重ね合せて搬送することが可能なように構成されている。この動作を繰り返すことによって2枚以上のシートを重ね合せて搬送することも可能である。なお、符号304はシートをプレスタックさせる際の逆送タイミングを設定するためのプレスタックセンサである。
【0021】
搬送路Dに導かれ、シート揃えと端部綴じを行う場合、ステープル排紙ローラ11によって端面綴じ処理トレイFへ導かれたシートは、端面綴じ処理トレイF上に順次積載される。この場合、シート毎に叩きコロ12と後端基準フェンス51で縦方向(シート搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53によって横方向(シート搬送方向と直交する方向−シート幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、シート束PBの最終紙から次のシート束先頭紙までの間で、後述のCPU101からのステープル信号により綴じ手段としての端面綴じステープラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われたシート束PBは、直ちに放出爪52aが突設された放出ベルト52(図2参照)によりシフト排紙ローラ6へ送られ、受け取り位置にセットされているシフトトレイ202に排紙される。
【0022】
放出ベルト52は図2及び図4に示すようにシート幅方向の整合中心に位置し、プーリ62間に張架され、放出ベルト駆動モータ157により駆動される。また、複数の放出ローラ56が前記放出ベルト52に関して対称に配置され、駆動軸に対して回転自在に設けられ、従動コロとして機能している。
【0023】
放出爪52aは、放出ベルトHPセンサ311によりホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オフする。放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置され、端面綴じ処理トレイFに収容されたシート束PBを交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転させ、これからシート束PBを移動させるように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52aの背面で端面綴じ処理トレイFに収容されたシート束PBの搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。
【0024】
なお、図1において、符号110は後端押さえレバーであり、後端基準フェンス51に収容されたシート束PBの後端を押さえることができるように後端基準フェンス51の下端部に位置し、端面綴じ処理トレイFに対してほぼ垂直な方向に往復動する。端面綴じ処理トレイFに排出されたシートPは、シート毎に叩きコロ12で縦方向(シート搬送方向)の整合が行われるが、端面綴じ処理トレイFに積載されたシート後端がカールしていたり、腰が弱かったりするとシート自身の重量によって後端が座屈し膨らむ傾向にある。さらに、その積載枚数が増えることによって、後端基準フェンス51内の次のシートが入る隙間が小さくなり、縦方向の揃えが悪くなる傾向にある。そこで、シート後端PTの膨らみを少なくしてシートPが後端基準フェンス51に入りやすくするようにしたのが、後端押さえ機構であり、シートP若しくはシート束PBを直接押さえるのが後端押さえレバー110である。
【0025】
また、図1において、符号302,303,304,305,310はそれぞれシート検知センサであり、設けられた位置におけるシートの通過の有無、若しくはシートの積載の有無を検知する。
【0026】
図2は端面綴じ処理トレイFをトレイの積載面側から見た概略構成図で、図1の右側面側から見た場合に相当する。同図において、上流側の画像形成装置PRより受け入れたシートの幅方向の整合はジョガーフェンス53a及び53bによって実施され、縦方向は後端基準フェンス51a,51b(図1では符号51で示す)に突き当てて整合される。後端基準フェンス51a,51bは、それぞれ内側にシート後端PTが当接し、保持されるスタック面51a1,51b1を備え、シート後端PTを2点で支持するようになっている。整合動作完了後は、端面綴じステープラS1により綴じ処理が施され、図4の放出ベルトの動作を示す斜視図から分かるように、放出ベルト52が放出ベルト駆動モータ157によって反時計方向に駆動され、綴じ処理後のシート束PBは、後端基準フェンス51a,51bによって所定位置まで持ち上げられ、放出ベルト52に取り付けられた放出爪52aによってすくわれ、端面綴じ処理トレイFから放出される。なお、符号64a,64bは前側板及び後側板である。また、本動作は整合処理後に綴じ処理を実施しない未綴じ束においても同様の動作が可能である。
【0027】
図3は端面綴じ処理トレイF及びその付属機構の概略構成を示す斜視図である。同図に示すように、ステープル排紙ローラ11により端面綴じ処理トレイFへ導かれたシートPは順次端面綴じ処理トレイF上に積載される。このとき、端面綴じ処理トレイFに排出されるシートPの枚数が1枚の場合、シート毎に叩きコロ12と後端基準フェンス51との間で縦方向(シート搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53a,53bによって幅方向(シート搬送方向と直交するシート幅方向)の整合が行われる。叩きコロ12は支点12aを中心に叩きSOL170によって振り子運動を与えられ、端面綴じ処理トレイFへ送り込まれたシートに間欠的に作用してシート後端PTを後端基準フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12自身は図示反時計回りに回転する。ジョガーフェンス53は、図2及び図3に示すように前後一対(53a,53b)設けられ、正逆転可能なジョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆動され、シート幅方向に対称に近接・離間するように往復移動する。
【0028】
図1に戻って、端面綴じ処理トレイFのシート搬送方向下流側には、シート束偏向機構が設けられている。端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ、また端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へシート束PBを送る搬送路、及びシート束PBを搬送する搬送手段は、シート束PBに搬送力を与える搬送機構35、シート束PBをターンさせる放出ローラ56、シート束PBをターンさせるためのガイドを行うガイド部材44とから構成されている。
【0029】
各々の詳細な構成を説明すると、搬送機構35のローラ36には駆動軸37の駆動力がタイミングベルトによって伝達される構成となっており、ローラ36と駆動軸37はアームによって連結支持され、駆動軸37を回転支点として揺動可能となっている。搬送機構35のローラ36の揺動駆動はカム40によって行われ、カム40は回転軸を中心に回転し、図示しないモータによって駆動される。搬送機構35では、ローラ36の対向する位置には従動ローラ42が配置され、従動ローラ42とローラ36によってシート束PBを挟み、弾性材によって加圧し、搬送力を与えている。
【0030】
端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへシート束PBをターンさせる搬送路は、放出ローラ56と放出ローラ56に対向する側のガイド部材44の内面との間に形成される。ガイド部材44は支点を中心に回動し、その駆動は束分岐駆動モータ161(図2参照)から伝達される。端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へシート束PBを搬送する場合には、ガイド部材44が支点を中心に図示時計方向に回動し、ガイド部材44の外面(放出ローラ56と対向しない側の面)とその外側のガイド板間の空間が搬送路として機能する。端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへシート束PBを送る場合、端面綴じ処理トレイFで整合されたシート束PBの後端を放出爪52aで押し上げ、搬送機構35のローラ36と、これに対向する対向する従動ローラ42との間でシート束PBを挟み、搬送力を与える。このとき搬送機構35のローラ36は、シート束PBの先端にぶつからないような位置で待機している。次に、シート束先端が通過してからシート表面に搬送機構35のローラ36を接触させ、搬送力を与える。このときガイド部材44と放出ローラ56とでターン搬送路のガイドを形成し、シート束PBを下流の中綴じ処理トレイGへと搬送する。
【0031】
中綴じ処理トレイGは、図1に示すように搬送機構35、ガイド部材44及び放出ローラ56からなるシート束偏向機構の下流側に設けられている。中綴じ処理トレイGは、前記シート束偏向機構の下流側にほぼ垂直に設けられており、中央部に中折り機構が、その上方に束搬送ガイド板上92が、また、下方に束搬送ガイド板下91が配置されている。
【0032】
また、束搬送ガイド板上92の上部には束搬送ローラ上71が、下部には束搬送ローラ下72がそれぞれ設けられているとともに、両ローラ71,72間を跨ぐように束搬送ガイド板上92の側面に沿って両側に中綴じ上ジョガーフェンス250aが配置されている。同様に束搬送ガイド板下91の側面に沿って両側に中綴じ下ジョガーフェンス250bが設けられ、この中綴じ下ジョガーフェンス250bが設置されている個所に中綴じステープラS2が配置されている。中綴じ上ジョガーフェンス250a及び中綴じ下ジョガーフェンス250bは図示しない駆動機構により駆動され、シート搬送方向に直交する方向(シートの幅方向)の整合動作を行う。中綴じステープラS2は、クリンチャ部とドライバ部とが対となったもので、シートの幅方向に所定の間隔をおいて二対設けられている。
【0033】
また、束搬送ガイド板下91を横切るように可動後端基準フェンス73が配置され、タイミングベルトとその駆動機構とを備えた移動機構によりシート搬送方向(図において上下方向)に移動可能となっている。駆動機構は図1に示すように前記タイミングベルトが掛け渡された駆動プーリと従動プーリと、駆動プーリを駆動するステッピングモータとにより構成されている。同様に束搬送ガイド板上92の上端側には、後端叩き爪251と、その駆動機構が設けられている。後端叩き爪251はタイミングベルト252と図示しない駆動機構とによって前記シート束偏向機構から離れる方向とシート束PBの後端(シート束導入時に後端に当たる側)を押す方向とに往復移動可能となっている。
【0034】
中折り機構は、中綴じ処理トレイGのほぼ中央部に設けられ、折りプレート74と折りローラ81と、折られたシート束PBを搬送する搬送路Hとからなっている。なお、図1において、符号326は後端叩き爪251のホームポジションを検出するためのホームポジションセンサ、符号323は中折りされたシートを検出するための折り部通過センサ、符号321はシート束PBが中折り位置に到達したことを検知する束検出センサ、符号322は可動後端基準フェンス73のホームポジションを検出する可動後端基準フェンスホームポジションセンサである。
【0035】
また、この実施形態では、下トレイ203に中折りされたシート束PBの積層高さを検出する検出レバー501が支点501aによって揺動自在に設けられ、この検出レバー501の角度を紙面センサ505によって検出し、下トレイ203の昇降動作及びオーバーフロー検出を行っている。
【0036】
図5はシフトトレイ202の排紙部を示す要部正面図で、図5(a)は排紙時の待機状態を示す図であり、同図(b)は同図(a)の丸で示した部分の要部をさらに拡大して示す図である。シートは前述のように排紙ローラ対6(6a,6b)を経てシフトトレイ202側に搬送され、シフトトレイ202でシートの仕分けが行われる。シートの仕分けは、前述のように特にシフト排紙ローラ対6(6a,6b)、戻しコロ13、シフトトレイ202と、シフト機構と、シフトトレイ昇降機構とによって行われる。
【0037】
図6は搬送方向の揃え動作を示す動作説明図である。揃え動作は、シート排出後、戻しコロ13がシートPをエンドフェンス210方向へ戻す方向(矢印R1方向)に回転しながらシートPに接触し、積極的にシートPをエンドフェンス210方向に戻す動作を行うことにより行われる。戻しコロ13は、ここでは図示しないが、後述の戻しコロ駆動モータ223によって駆動され、駆動力はタイミングベルト13a(図12参照)によって伝達される。
【0038】
図7はシフトトレイ及び排紙ローラを含む排紙部の斜視図である。同図から分かるようにシフトトレイ202の上側には、シフトトレイ202上でシートPの幅方向の揃えを行う一対のジョガー205a,205bが設けられている。ジョガー205a,205bは、ジョガー駆動機構206によってシートPの幅方向に可動である。なお、ジョガー駆動機構206自体は公知の構造であり、駆動機構自体は本願発明と直接関係がないので、詳細は省略する。なお、図5等において符号202aはジョガー205a,205bの移動を許容するための逃げ部(凹部)である。
【0039】
図8はシフトトレイ202上におけるシート幅方向の揃え動作を示す図である。シート排出後、手前側ジョガー205a及び奥側ジョガー205bによりシート幅方向手前側からと奥側からシートPの幅方向を揃える。しかし、コート紙のように平滑度が高いシートPの場合には、図9のようにシフトトレイ202に先行のシートP1が積載された状態で後行のシートP2が排出されると、シート間密着による貼り付きが発生し、図10に示すように後行のシートP2が先行のシートP1に接触した状態でそのまま先行のシートP1を押し出してしまう。
【0040】
このような先行のシートP1の押し出しを防止するために、本実施形態では、押圧部材を設け、後行のシートP2が排出される際、先行のシートP1を押圧部材で押さえ付けるようにした。
【0041】
図11は押圧部材220を備えた排紙部の構成を示す図、図12は図11の斜視図である。図11はシフトトレイ202を省略し、エンドフェンス210の正面側から見た状態を示しており、エンドフェンス210の上端中央部に戻しコロ13が配置されている。戻しコロ13は一対のコロ部材を備え、押圧部材220は戻しコロ13を挟んで両側(装置正面から見て手前側と奥側)にそれぞれ設けられている。押圧部材220は、画像形成装置PRからコート紙を通紙する場合のみ押圧動作を行う。コート紙か否かは後述の画像形成装置PRのCPUからシート後処理装置PDのCPU101に通知され、CPU101の判断に基づいて押圧部材220の動作の可否が決定される。
【0042】
図13及び図14は押圧部材220の動作の概要を示す説明図である。図13に示すように先行のシートP1は、シフトトレイ202に排紙され、図14に示すようにシフトトレイ202上に積載された後、戻しコロ13により搬送方向が揃えられ、ジョガー205a,205bによって幅方向が揃えられる。搬送方向、幅方向の揃え動作が完了すると、図14に示すように後行のシートP2が先行のシートP1に接触する前に押圧部材220が先行のシートP1の後端を押圧し、後行のシートP2が排出され、シート後端PTが排紙ローラ6を抜けたところで押圧部材220は退避動作を行う。退避動作は後述の図18の状態から第の軸221が逆方向に回転(矢印R5方向)に回転することにより、開始され、後述の図17に示した退避位置まで戻る。
【0043】
なお、制御的には、押圧部材220は、先行のシートP1がシフトトレイ202に排出され、戻しコロ13によって戻し動作を完了した後に押圧動作を開始し、後行のシートP2の後端がシフトトレイ202上に積載された先行のシートP1上に落下する前に退避動作を開始する。この押圧動作及び退避動作は後述のCPU101によって戻しコロ駆動モータ223の駆動制御を行うことにより実行される。前記開始タイミングもCPU101によって設定される。
【0044】
図15及び図16は押圧部材220の動作機構と動作を示す斜視図で、図15は戻しコロの動作時、図16に押圧部材の動作時の状態をそれぞれ示す。
【0045】
押圧部材220は第1の軸221にそれぞれ回転を許容した状態で取り付けられている。また、当該第1の軸221には同軸にカム222が取り付けられている。押圧部材220は前記カム222によって駆動され、押圧位置と退避位置を移動可能となっている。第1の軸221は、戻しコロ駆動モータ223を駆動源として歯車減速機構223aを介して駆動力が伝達され、回転する。その際、戻しコロ13の戻し動作完了後、戻しコロ駆動モータ223が逆転し、カム222の回転に同期して押圧部材220が回転駆動され、シートの押圧動作が行われる。押圧動作及び退避動作は戻しコロ駆動モータ223の逆回転でのみで行われる。
【0046】
また、第1の軸221と平行に第2の軸224が配置され、第1及び第2の軸221,224に互いに逆方向にロックするワンウェイクラッチを備えた第1のギヤ225、第2のギヤ226がそれぞれ取り付けられている。第2の軸224には、さらに第3のギヤ227が固定され、第2の軸224が回転すると一体に回転する。カム221は第1の軸221の軸回りに固定されていないので、第3のギヤ227が回転したときのみ、第3のギヤ227と噛み合うカム221と一体の第4のギヤ222aと一体に回転する。
【0047】
戻しコロ13動作時は、図15に示すように戻しコロ駆動モータ223が正回転(矢印R2方向)する。ワンウェイクラッチにより、第1の軸221は回転するが、第1のギヤ225は回転しないので第2の軸224は停止したままであり、第3のギヤ227とカム222は回転しないので押圧部材220はシートPに対して離間状態のままである。
【0048】
なお、図15及び図16では戻しコロ13の図示は省略しているが、戻しコロ13は一対の押圧部材220の間の第1の軸221において突出した突起部分に設けられる。
【0049】
押圧部材220動作時は、図16に示すように戻しコロ駆動モータ223が逆回転(矢印R3方向)し、第1及び第2のギヤ225,226が回転する。ワンウェイクラッチにより、第1の軸221は停止し、第2の軸222は回転する。これにより第3のギヤ227が戻しコロ駆動モータ223の回転方向とは逆の方向(矢印R4方向)に回転し、このギヤ227と噛み合うギヤと一体に回転するカム222が矢印R5方向に回転する。このカム222の回転によって押圧部材220が動作する。
【0050】
図17は押圧部材220の退避位置を示す図であり、図18は押圧部材220の押圧位置を示す図である。押圧部材220は回転軸220bに回転可能に支持され、引っ張りバネ229によって常に退避方向に弾性力が付与されている。これによりカム222の回転によりカム222の大径部分から外れ、引っ張りバネ229によって押し出された場合のみシートPを押圧する方向(矢印R6方向)へ動作する。
【0051】
すなわち、退避位置は図15及び図17に示す位置であり、この位置から図16に示したように戻しコロ駆動モータ223が逆方向(矢印R4方向)に回転すると、図18に示すようにカム222を駆動する第4のギヤ222aが矢印R5方向に回転し、カム222が一体に矢印R5方向に回転する。そして、カム222の大径部分から押圧部材220に設けられたカムフォロワ220aから外れると、押圧部材220はシート押圧方向(矢印R6方向)に回転し、図18に示す押圧位置に位置することになる。この状態で、コロ228aがシートPあるいはシート束PBの表面に接触し、シートPあるいはシート束PBを押さえた状態となる。
【0052】
また、押圧部材220の基端側はフィラー形状220cに形成され、透過型センサSE1によってホームポジション(退避位置)を検知し、後述のCPU101に通知する。CPU101は、検知結果に基づいて戻しコロ駆動モータ223の逆転駆動を停止させ、次動作の制御を開始する。
【0053】
図19は押圧部材220の先端のコロ部228の構造を示す図である。押圧部材220は先端にコロ228aを備え、このコロ228aによってシートPあるいはシート束PBを押さえるが、シフト動作の際に抵抗とならないように軸228bを中心にシートPの幅方向に回転自在となっている。言い換えれば、回転軸の軸線がシート搬送方向と平行になっている。さらに詳しくは、コロ部228は、軸228bと低摩擦素材のコロ228aから構成されている。コロ228aは軸228bの先端側に所謂ゆるみばめの状態で装着され、軸228の基端側を押圧部材220a本体の取り付け孔220cに圧入し、所謂しまりばめの状態で装着する。その際、コロ228aの内周面と軸228bの外周面に段差を設け、この段差によってコロ228aが軸228bから脱落不能となる構造としている。
【0054】
図20は押圧部材220がシートを押圧した状態でシフトトレイ202がシフトした状態を示す平面図、図21は図20において丸で囲った部分の拡大図である。なお、図21(a)は初期状態を、図21(b)は初期状態からシート幅方向(矢印D1方向)にシフトしたシフト動作後の状態をそれぞれ示す。
【0055】
このように構成すると、図13及び図14に示したように先行のシートP1を戻しコロ13で戻し、幅方向をジョガー205a,205bで整合した後、押圧部材220で押圧し、その状態で後行のシートP2を排紙するという動作を1部のシート束分繰り返し、1部のシート束PBの最終シートが排紙され、押圧部材220で押圧した状態で図21に示したようにしてシフト動作が行われる。
【0056】
その際、押圧部材220の先端には図19に示した低摩擦部材のコロ228aが取り付けられており、シートPを押圧した状態でシフトトレイ202がシフトすると、コロ228aが回転し、シートの幅方向の揃え精度を維持しながらシフトすることができる。
【0057】
図22はシート後処理装置PDと画像形成装置PRからなる画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。シート後処理装置PDはCPU101、I/Oインターフェイス102等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御回路を備え、CPU101には、画像形成装置PRのCPUあるいは操作パネル105の各スイッチ等、及び図示しない各センサからの信号が通信インターフェイス103を介して入力され、CPU101は入力された信号に基づいて所定の制御を実行する。さらに、CPU101は、ドライバ、モータドライバを介してソレノイド及びモータを駆動制御し、インターフェイスから装置内のセンサ情報を取得する。また、制御対象やセンサに応じてI/0インターフェイス102を介してモータドライバによってモータの駆動制御を行い、センサからセンサ情報を取得する。なお、前記制御は、図示しないROMに格納されたプログラムコードをCPU101が読み込んで図示しないRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら前記プログラムコードで定義されたプログラムに基づいて実行される。
【0058】
また、図22におけるシート後処理装置PDの制御は画像形成装置PRのCPUからの指示若しくは情報に基づいて実行される。ユーザの操作指示は画像形成装置PRの操作パネル105から行われ、画像形成装置PRと操作パネル105は通信インターフェイス106を介して相互に接続されている。これにより、画像形成装置PRからはシート後処理装置PDへ操作パネル105からの操作信号が送信され、また、シート後処理装置PDの処理状態や機能が操作パネル105を介してユーザ又は作業者に通知される。
【0059】
したがって、画像形成装置PRの操作パネル105から例えばソート(仕分け)が選択されると、画像形成装置PRのCPUがシート後処理装置PDのCPU101にソートを指示し、シート後処理装置PDでは、1部ずつ仕分けすることになる。その際、シートの種類を示す情報としてコート紙が選択されていた場合、シフト動作時に押圧部材220による先行のシートP1に対する押圧動作を行い、後行のシートP2による先行のシートP1の押し出しを防止するようにする。そして、押圧状態でシフト動作を行う。この間の制御は、シート後処理装置PDのCPU101によって実行される。
【0060】
以上のように、本実施形態によれば、
1)シフト動作時に押圧部材220による先行のシートP1に対する押圧動作を行い、後行のシートP2による先行のシートP1の押し出しを防止するので、静電気によるコート紙の押し出しが防止される。
2)押圧部材220の先端にコロ部228が設けられ、コロ部228のコロ228aがシート搬送方向と平行に設けられた軸228bに回転自在に取り付けられているので、押圧部材220がシート束PBの上面を押圧した状態でシフトトレイ202がシート幅方向にシフトしても、シート束PBを押圧した状態でシフトするので、良好な揃え精度を維持することができる。
などの効果を奏する。
【0061】
なお、特許請求の範囲におけるシートは符号Pに、積載手段はシフトトレイ202に、仕分け手段は図示しないシフト機構及びシフトトレイ昇降機構に、押圧手段は押圧部材220に、回転部材はコロ228aに、駆動手段は第1及び第2の軸221,224、第1のギヤ225、第2のギヤ226、第3のギヤ227、第4のギヤ222a、カム222、カムフォロワ220a、戻しコロ駆動モータ223、歯車減速機構223a、及びCPU101に、戻しコロは符号13に、駆動力断接手段は図示しないワンウェイクラッチに、設定手段はCPU101に、先行のシートはP1に、後行のシートはP2に、シート束は符号PBに、シート処理装置はシート後処理装置PDに、画像形成装置は符号PRに、それぞれ対応する。
【0062】
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0063】
13 戻しコロ
101 CPU
202 シフトトレイ
220 押圧部材
220a カムフォロワ
221 第1の軸
222 カム
222a 第4のギヤ
223 戻しコロ駆動モータ
223a 歯車減速機構
224 第2の軸
225 第1のギヤ
226 第2のギヤ
227 第3のギヤ
228a コロ
P シート
P1 先行のシート
P2 後行のシート
PB シート束
PD シート後処理装置(シート処理装置)
PR 画像形成装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0064】
【特許文献1】特開2004−284786号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されてきたシートを積載する積載手段と、
前記積載手段をシート搬送方向と直交する方向に往復移動させ、仕分けを行う仕分け手段と、
前記積載手段上に積載されるシートの搬送方向後端部を押圧する押圧手段と、
前記押圧手段に設けられ、前記シート搬送方向と直交する方向に回転可能な回転部材と、
を備え、
前記仕分け手段は、前記回転部材を介してシートを押圧した状態で仕分け動作を行うこと
を特徴とするシート処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート処理装置であって、
積載されるシート毎に前記押圧手段の押圧動作を繰り返させる駆動手段を備えていること
を特徴とするシート処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシート処理装置であって、
前記押圧手段は、複数の押圧部材と、当該複数の押圧部材をそれぞれ駆動する第1の軸に同軸に、軸回りに回転自在に取り付けられたカム及びカム駆動用の第1のギヤとを含み、
前記駆動手段は、前記第1のギヤと噛み合い、前記第1の軸と平行に配置された第2の軸に同軸に設けられ、当該軸と一体に回転する第2のギヤを含み、
前記押圧部材は前記カムの動作によって押圧位置と退避位置間を移動可能であること
を特徴とするシート処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシート処理装置であって、
前記カムと同軸に前記第1の軸に設けられ、前記積載手段上に積載されたシートを戻す戻しコロと、
前記第1の軸を回転駆動する駆動源と、
前記駆動源からの駆動力を前記戻しコロによって前記シートを戻し方向に回転させるときは前記第2の軸への駆動力の伝達を断ち、前記戻し方向とは逆方向に回転させるときには前記第2の軸へ駆動力を伝達する駆動力断接手段と、
を備え、
前記カムは前記戻しコロが前記逆方向に回転するときのみ駆動されること
を特徴とするシート処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のシート処理装置であって、
前記駆動手段は、先行のシートが前記積載手段に排出され、前記戻しコロによって戻し動作完了後に前記押圧部材の押圧動作を開始し、後行のシート後端が前記積載手段に排出された先行のシート上に落下する前に前記押圧部材の退避動作を開始すること
を特徴とするシート処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシート処理装置であって、
積載される前記シートの種類を示す情報に基づいて前記押圧手段を動作させるか否かを設定する設定手段を備えていること
を特徴とするシート処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート処理装置を備えていること
を特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
搬送されてきたシートを積載する積載手段と、
前記積載手段上に積載されたシートの搬送方向後端部を押圧する押圧手段と、
を有し、前記シートを積載手段に積載する際、前記積載手段をシート搬送方向と直交する方向に往復移動させ、仕分けを行うシート処理方法であって、
前記シート搬送方向と直交する方向に回転可能であって前記押圧手段に設けられた回転部材によって前記積載手段上に積載されたシートを押圧する工程と、
前記押圧する工程で前記回転部材によってシート束を押圧した状態で、前記積載手段をシート搬送方向と直交する方向に往復移動させ、仕分けを行う工程と、
を備えていること
を特徴とするシート処理方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図22】
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【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−95582(P2013−95582A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242531(P2011−242531)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】