説明

シート搬送装置及び画像形成装置

【課題】本発明の目的は、シート検知手段の取り付けスペースの省スペース化し、さらにシートの検知精度を向上させることである。
【解決手段】搬送されるシートPを案内する搬送経路31を形成する案内部材32,33と、前記案内部材32,33に設けられ、搬送されるシートPに接触し付勢することでシートPの搬送の案内を補助する可撓性の案内補助部材81と、を有するシート搬送装置であって、前記案内補助部材81に、有機半導体からなる光電変換素子を並べて構成したシートスキャナ80を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを搬送するシート搬送装置及び前記シート搬送装置を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタや複写機などの画像形成装置には、シートの搬送経路中にシートを検知するシート検知センサが配置されている。このシート検知センサは、シートの搬送経路をなす案内部材に沿って搬送されるシートの位置を検知するものである。画像形成装置では、前記シート検知センサの検知結果に基づくシートの搬送タイミングと同期した画像形成を行うことで、シート上の画像の位置ズレなどの画像不良を防止している。また、搬送経路中でシートがジャムし、予め設定された搬送タイミングでシートが検知できない場合は、早い段階でシートの搬送動作を停止し、ユーザがジャムしたシートを取り除く作業量を軽減している。またジャムしたシートが装置自体にダメージを与えることを防止している。
【0003】
更に前記センサの他に、前述したジャムの発生自体を抑制するために、搬送経路を形成する案内部材に可撓性を有する案内補助部材を設けた構成が知られている。この案内補助部材は、搬送経路中にシート搬送方向に傾斜させて配設され、カール等の平面性が悪いシートの面方向の挙動を抑制して、シートがジャムするのを防止している。
【0004】
また、画像形成装置におけるシートの搬送経路が、接離可能な複数の搬送ユニットによって構成されている場合もある。この場合、位置精度のばらつきから搬送方向上流側の搬送ユニットと下流側の搬送ユニットの搬送経路の位置がずれ、ジャムが発生することがある。このような構成であっても、前記案内補助部材を一方の搬送ユニットから他方の搬送ユニットにわたって伸張して設けることで、搬送経路の位置ズレに起因するジャムを抑制して良好な搬送が行えるようになる。
【0005】
また、前記複数の搬送ユニットを有する装置がシートのジャムを検知して停止した時、ジャムしたシートが複数の搬送ユニットに跨って停止することがある。ここで、前記各搬送ユニットが搬送方向と直交する方向に引き出し可能な構成である場合、前記シートを取り除く際に搬送ユニットを引き出すと、シートが搬送ユニット間で破れて搬送経路に詰まったり、搬送経路を形成する案内部材が変形してしまうおそれがある。
【0006】
そこで、上記のような事態を防止するために、各搬送ユニットに設けたセンサの他に、更に搬送ユニット間に跨って停止しているシートを検知するセンサを設けた技術が開示されている(例えば、特許文献1)。この技術によれば、前記センサによりシートが搬送ユニット間に跨って停止していると判断された場合、前記シートが跨っている両搬送ユニットをソレノイドで連結して一緒に引き出せるようにし、ユーザにジャム処理を行わせている。
【0007】
上述したような装置に用いられる従来のシート検知センサとしては、搬送経路内に突設された可倒式のレバーに搬送中のシートが当接したときの該レバーの倒れを光透過型センサで検出する方式(以下、レバー式センサ方式という)のものが知られている。また、発光部と受光部で構成される光学式のセンサを搬送経路中に設けることで、非接触でシートの有無を光学的に直接読み取る方式(以下、光学式センサ方式という)のものも知られている。
【0008】
【特許文献1】特開平7−53087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述した従来のシート検知センサでは、レバー式センサ方式はレバー及び透過光型センサと、これらを搬送経路中に取り付けるための構成が必要となる。また、光学式センサ方式においても発光部・受光部の各センサと、これらを搬送経路中に取り付けるための構成が必要となる。このため、これらのセンサと該センサを取り付ける構成分の設置スペースが必要となり、装置の小型化を阻害していた。
【0010】
また、前述した従来の技術では、搬送経路中にシート検知センサと案内補助部材を個別に配置している。シートの検知精度を上げるためには、搬送中のシートのばたつきが抑制される案内補助部材の近傍に前記センサを配置することが好ましい。しかしながら、前記センサは前記設置スペースが必要なため、案内補助部材からセンサを離さざるを得なくなり、ばたついた状態でシートを検知することとなり、特に平面性の悪いシートの検知精度の悪化を招いていた。
【0011】
そこで、本発明の目的は、シート検知手段の取り付けスペースの省スペース化し、さらにシートの検知精度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、搬送されるシートを案内する搬送経路を形成する案内部材と、前記案内部材に設けられ、搬送されるシートに接触し付勢することでシートの搬送の案内を補助する可撓性の案内補助部材と、を有するシート搬送装置であって、前記案内補助部材に、有機半導体からなる光電変換素子を並べて構成したシート検知手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、案内補助部材に有機半導体からなる光電変換素子を並べて構成したシート検知手段を設けたため、案内補助部材とは別個に配置していたシート検知手段の設置スペースが不要になり、省スペース化になる。また、案内補助部材でシートのばたつきを押さえつつ同位置でシートを検知するため、シートの検知精度が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0015】
〔第1実施形態〕
図1〜図3を用いて、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置を例示して説明する。図1は画像形成装置の概略構成図である。図2はシート検知センサ付近の断面詳細図である。図3は有機半導体からなる光電変換素子を並べて構成したシート検知センサの構成図である。
【0016】
まず図1を用いて画像形成装置の概略構成を簡単に説明する。図1に示すように、画像形成装置1は、シートに画像を形成する画像形成手段3と、シート搬送装置2を構成するシートカセット10、第1〜第4搬送経路21〜51をそれぞれ有する第1〜第4搬送ユニット20〜50で構成されている。
【0017】
シートカセット10に積載されたシートは分離給送手段11によって1枚ずつ分離され、第1搬送ユニット20が有する第1搬送経路21へ搬送される。更にシートは、第2搬送ユニット30が有する第2搬送経路31へ搬送される。
【0018】
シートが第2搬送ユニット30の第2搬送経路31に到達すると、シート検知手段としてのセンサ80によりその先端が検知され、この検知情報から所定のタイミングで画像形成手段100によって、搬送されてくるシートに画像形成が成される。
【0019】
画像形成が成されたシートは第3搬送ユニット40が有する第3搬送経路41に搬送され、片面印刷モードの時はそのまま排出トレイ42に排出される。
【0020】
また、両面印刷モードの時は前記シートはシート反転手段43によってスイッチバックされ、矢印A方向に搬送されて第4搬送ユニット50が有する第4搬送経路51に搬送される。そして、シートは第4搬送経路51を通過して、再び第1搬送ユニット20の第1搬送経路21に搬送される。
【0021】
そして、シートは第2搬送ユニット30の第2搬送経路31においては、既に印刷された面を下側にして搬送され、画像形成手段3によって上面に画像形成が成される。これによりシートは両面印刷が完了し、第3搬送ユニット40の第3搬送経路41を経て排出トレイ42に排出される。
【0022】
次に、本実施形態に係るシート搬送装置の特徴的な部分をセンサ80付近の詳細図である図2を用いて説明する。第2搬送ユニット30の第2搬送経路31は、図2に示すように一対の案内部材32,33で形成される。
【0023】
前記案内部材のうち、一方の案内部材32の端部には、可撓性を有する案内補助部材81が設けられている。この案内補助部材81は、シートPのばたつきを抑制するように搬送方向(矢印C方向)に向けて傾斜して配置されている。
【0024】
案内補助部材81は、一方の端部81aが前記案内部材32に固定され、他方の端部81bが自由端になるように設けられている。
【0025】
案内補助部材81の自由端側81bは、一方の端部81aが固定された案内部材32と対向する案内部材33に接触している。
【0026】
案内補助部材81の上面には、前述したシート検知手段としてのセンサ80が設けられている。このセンサ80は、有機半導体としての有機トランジスタと有機フォトダイオードを組み合わせて構成した光電変換素子を並べてマトリックス状に配置したシートスキャナ(シート状のスキャナ)である。このシートスキャナ80の各光電変換素子(光センサ)に光が当たることで各有機フォトダイオードが電流を発生するように構成されている。
【0027】
ここで、図3を用いて、シート検知センサであるシートスキャナ80について説明する。図3(a)は案内補助部材81を図2の矢印B方向から見た詳細図であり、有機半導体による光センサ(読取画素)をマトリクス状に配置したシートスキャナの回路構成を説明する模式図である。図3(b)は個々の光センサの回路構成を説明する模式図である。
【0028】
図3(a)に示すように、列方向に並んだ一列の読取画素61は、ワードライン63とそれぞれ接続され、該ワードライン63はワードラインセレクタ70を介して列デコードライン67と接続されている。また、前記行方向に並んだ一列の読取画素61は、ビットライン64とそれぞれ接続され、該ビットライン64はビットラインセレクタ71を介して行デコードライン69と接続されている。列デコードライン67と行デコードライン69は画像処理手段58に接続されている。これらの構成により列デコードライン67と行デコードライン69のアドレス指定により所定の読取画素61の電流値を読み出す。各読取画素61の電流値を読み取ることによって、シートスキャナ上のシートの位置(状態)を検知することが可能になる。なお、図3(b)に示すように、各読取画素61は、有機半導体としての有機トランジスタ61aと有機フォトダイオード61bを組み合わせて構成されている。
【0029】
また、光電変換素子としての読取画素を有機半導体(有機トランジスタや有機フォトダイオード)によって構成しているため、例えば精密印刷技術等を用いることで、可撓性を有する案内補助部材上に形成することができる。また、前記読取画素を、列方向や行方向に任意のライン数を選択的に形成可能なため、例えばシートの搬送方向に1ラインのセンサ配列を形成することも容易にできる。
【0030】
上述の如く設けられたセンサとしてのシートスキャナの読取動作は以下の様である。被写体であるシートPが案内部材32,33に沿って搬送され案内補助部材81の下面に接触する。案内補助部材81は透過光性を有する部材であり、上部から光を当てると上面に配置されたマトリックス状の読取画素61の間から光がシートPに到達する。このシートPの明暗に応じて光が反射し、この反射光が読取画素61に入射して光電変換され、これを読み出すことでシートPの画像を読み取る。更には、案内補助部材81の上部から当てた光が、案内部材又はシートに到達して反射し、シートPの有無や端部位置を読み取る。
【0031】
このように案内補助部材81に、シート検知センサとしてのシートスキャナ80が設けられている。
【0032】
この案内補助部材81に設けられたセンサ80で検知されたシートPの先端画像信号は画像処理手段58に伝達される。そして、シートPの位置と同期して画像形成手段3へ画像書込み信号が伝達され、シートの適正な位置へ画像形成が成される。
【0033】
尚、本実施形態の構成では案内補助部材81の自由端81bは案内部材33に接触しているが、これに限定されるものではなく、シートPが案内補助部材81に接触する構成であれば、自由端81bが案内部材に接触している必要はない。
【0034】
尚、シートスキャナ80は案内補助部材81の長手方向(シートの搬送方向と直交する方向)全域に形成されてもよいし、或いは長手方向両端部や中央部に部分的に形成されていてもよく、必要に応じて適宜設ければよい。
【0035】
本実施形態によれば、案内補助部材81に有機半導体からなる光電変換素子61を並べて構成したシート検知センサ80を設けたため、案内補助部材とは別個に配置していたレバー式センサや光学式センサを設ける必要がなくなり、省スペース化が実現できる。また、案内補助部材81によりシートのばたつきが抑制された状態で、同位置でシートスキャナ80によりシートを検知するため、シートの検知精度が向上する。これにより、シートに対する画像の書き込み位置のばらつきが抑えられ、高精度な画像品質を実現できる。
【0036】
〔第2実施形態〕
図4及び図5を用いて、第2実施形態に係るシート搬送装置について説明する。図4及び図5は図1におけるセンサ80付近の断面詳細図である。なお、センサ80付近の構成以外は前述した実施形態と同様であるため、その詳しい説明は省略する。
【0037】
図4に示すように、シート検知センサ80としてのシートスキャナは、第1搬送ユニット20の第1搬送経路21と第2搬送ユニット30の第2搬送経路31の連結部に位置している。
【0038】
各搬送ユニットは、画像形成装置本体に対して、シートの搬送方向とは直交する方向に引き出し可能に構成されている。従って、前記第1搬送経路21を有する第1搬送ユニット20、および前記第2搬送経路31を有する第2搬送ユニット30は、ジャム時に各搬送経路からシートを取り除くためにそれぞれ装置本体手前側に引き出せるようになっている。
【0039】
第1搬送経路21を形成する一対の案内部材22,23には、それぞれ表面にシートスキャナ80を形成した可撓性を有する案内補助部材81が設けられている。各案内補助部材81は、シートPの搬送方向(矢印C方向)に向けて傾斜し、一方の端部81aはそれぞれ案内部材22,23に設けられ、他方の端部81bは自由端となっている。この各案内補助部材81の自由端81bは図4に示すように互いに対向して接触するように配置されている。
【0040】
この一方の端部81aが案内部材22,23に設けられた案内補助部材81は、他方の端部である自由端81bが、隣接する第2搬送ユニット30の第2搬送経路31の案内部材32,33とオーバーラップするように配置されている。すなわち、シートスキャナ80を有する案内補助部材80は、隣接する2つの搬送ユニット20,30にわたって設けられている。
【0041】
図5に示すように、対向する案内補助部材81間の各センサ80間にシートPが搬送されて、そのシート端部を検知することで、前述した実施形態のようにシートの搬送タイミングと画像形成とが同期される。
【0042】
さらに、本実施形態では両面印刷モードの2面目の画像形成の時、一方のセンサ81はシート端部Paと1面目の画像形成時の画像端部Tを検知する。そして2者の距離を算出し、この距離を加味した2面目の画像書込みタイミングで画像形成を行う。
【0043】
尚、図4に示すように、対向する各案内補助部材81の自由端81bが接触する構成の場合、シートの表面側に位置する一方の案内補助部材81は検知機能を持たない、すなわちセンサ80を持たない単なる案内補助部材であってもよい。
【0044】
また、図4及び図5では対向する案内補助部材が互いに接触する構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように対向する案内補助部材81の自由端81bが離間した構成であっても良い。図6に示すように、対向する案内補助部材81の自由端61bが離間している構成の場合は、搬送されてくるシートPがどちらに最初に接触するか未知なので、対向する案内補助部材の両方ともセンサ機能を有することが望ましい。
【0045】
本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、両面印刷モード時に1面目の画像位置と2面目の画像位置を高精度に同期することができる。
【0046】
また、構成部品の組立精度によって第1搬送経路21と第2搬送経路31の相対位置が多少ずれても、対向する案内補助部材により第2搬送経路31の至近まで案内されるため、ジャムの発生を抑制することができる。
【0047】
そして第2搬送経路31がジャム処理で引き出される時、シートが第1搬送経路21と第2搬送経路31の間に跨って停止していないかを、連結部に配置された案内補助部材のセンサによって検知する。このため、第1搬送経路21と第2搬送経路31のそれぞれにセンサを設ける必要がなく、低コストが実現できる。
【0048】
〔第3実施形態〕
図7を用いて、第3実施形態に係るシート搬送装置について説明する。図7は図1におけるセンサ80付近の断面詳細図である。なお、センサ80付近の構成以外は前述した実施形態と同様であるため、その詳しい説明は省略する。
【0049】
図7に示すように、シート検知センサ80としてのシートスキャナは、第1搬送ユニット20の第1搬送経路21と第2搬送ユニット30の第2搬送経路31の連結部に位置している。
【0050】
前記搬送ユニットのうち、第1搬送ユニット20は、ジャム時に搬送経路からシートを取り除くために、画像形成装置本体に対して、図1に示す装置右側に引き出し可能に構成されている。従って、前記第1搬送経路21を有する第1搬送ユニット20は、前記第2搬送経路31を有する第2搬送ユニット30から離間する方向に引き出せるようになっている。
【0051】
第1搬送経路21を形成する案内部材22,23のうち、案内部材23の端部には、表面にシートスキャナ80を形成した可撓性を有する案内補助部材81が設けられている。この案内補助部材81は、シートPの搬送方向(矢印C方向)に向けて傾斜し、一方の端部81aが前記案内部材23に設けられ、他方の端部81bは自由端となっている。この案内補助部材81の自由端81bは図7に示すように隣接する第2搬送ユニット30の第2搬送経路31を形成する案内部材32に接触させて配置されている。
【0052】
案内部材32の、案内補助部材81が接触する範囲には指標穴32aが穿孔されている。従って、第1搬送ユニット20を第2搬送ユニット30に連結すると、案内補助部材81が第2搬送ユニット30の案内部材32に接触し、前記案内補助部材81に設けたセンサ80によって前記案内部材32に設けた指標穴32aを検知する。そして隣接する搬送ユニット20,30間の距離を算出し、この算出値を加味した画像書込みタイミングでシート上に画像形成を行う。
【0053】
本実施形態によれば、搬送ユニットを着脱することで位置のバラツキが発生しても、そのばらついた量を補正することで、搬送経路が着脱する搬送ユニットに跨る場合でも画像のシートに対する書込み位置のバラツキが抑えられ、高精度な画像品質を実現できる。
【0054】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスキャナ、複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置に用いられるシート搬送装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0055】
また前述した実施形態では、画像形成装置に対して着脱自在なシート搬送装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば画像形成装置が一体的に有するシート搬送装置であっても良い。このようなシート搬送装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0056】
また前述した実施形態では、搬送経路が複数の搬送ユニットに分割された装置において全ての搬送ユニットが着脱可能な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、複数の搬送ユニットのうちの一部の搬送ユニットのみが着脱可能な構成であっても良い。
【0057】
また前述した実施形態では、記録対象としての記録紙等のシートを搬送するシート搬送装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、読取対象としての原稿等のシートを搬送するシート搬送装置に適用しても同様の効果を得ることができる。
【0058】
また前述した実施形態では、画像形成手段の記録方式を具体的に例示していないが、例えば電子写真方式やインクジェット方式等の記録方式を適宜用いれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】シート搬送装置を備えた画像形成装置の概略構成図
【図2】第1実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【図3】第1実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【図4】第2実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【図5】第2実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【図6】第2実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【図7】第3実施形態に係るシート搬送装置の断面詳細図
【符号の説明】
【0060】
P …シート
Pa …シート端部
T …画像端部
1 …画像形成装置
2 …シート搬送装置
3 …画像形成手段
10 …シートカセット
11 …分離給送手段
20 …第1搬送ユニット
21 …第1搬送経路
22,23 …案内部材
30 …第2搬送ユニット
31 …第2搬送経路
32,33 …案内部材
32a …指標穴
40 …第3搬送ユニット
41 …第3搬送経路
42 …排出トレイ
43 …シート反転手段
50 …第4搬送ユニット
51 …第4搬送経路
61 …読取画素(光電変換素子)
61a …有機トランジスタ(有機半導体)
61b …有機フォトダイオード(有機半導体)
80 …センサ、シートスキャナ(シート検知手段)
81 …案内補助部材
81a …端部(固定端)
81b …端部(自由端)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されるシートを案内する搬送経路を形成する案内部材と、前記案内部材に設けられ、搬送されるシートに接触し付勢することでシートの搬送の案内を補助する可撓性の案内補助部材と、を有するシート搬送装置であって、
前記案内補助部材に、有機半導体からなる光電変換素子を並べて構成したシート検知手段を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記案内補助部材は、一方の端部が前記案内部材に固定され、他方の端部が自由端になるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記案内補助部材の自由端側は、シートの搬送経路を介して前記一方の端部が固定された案内部材とは反対側の案内部材に接触していることを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記案内補助部材は、シートの搬送経路を形成する一対の案内部材の両方にそれぞれ設けられ、各案内補助部材の自由端側は、シートの搬送方向に伸張して対向していることを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記シート搬送装置は、前記案内部材によって形成されたシートの搬送経路を各々有する、接離可能な複数の搬送ユニットを有し、
前記案内補助部材は、隣接する一方の搬送ユニットから他方の搬送ユニットにわたって設けられ、端部が固定された前記一方の搬送ユニットに隣接する前記他方の搬送ユニットに自由端側が接触することで隣接する搬送ユニット間の距離を検知することを特徴とする請求項2又は3に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記案内補助部材に設けたシート検知手段は、シートの端部とともにシートの画像位置を読み取ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
シートに画像を形成する画像形成手段、シートの画像を読み取る画像読取手段のいずれか一方又は両方を有する画像形成装置において、
前記シートを搬送する搬送手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−37585(P2008−37585A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214667(P2006−214667)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】