説明

シールド機

【課題】トンネルの拡幅部を含む部分拡幅部を掘削するシールド機であって、部分拡幅用カッタを突出動作させるための構成を簡単で安価なものにする。
【解決手段】本体前面にカッタ4を備えたシールド機であって、本体内にカッタ面を斜め前方へ向けて格納可能で、斜め前方にスライド移動して本体周面(スキンプレート1)から外側に突出可能な部分拡幅用カッタ20と、この部分拡幅用カッタ20と本体内部との間に設けられ、部分拡幅用カッタ20を本体周面から外側に突出動作させ且つ本体内に格納動作させるカッタ突出動作機構31とを備える。カッタ突出動作機構31は、部分拡幅用カッタ20と本体内部との間に架設された複動ジャッキである。前面に部分拡幅用カッタ20を支持するとともにそのカッタ駆動機構25を内蔵したスライドケース30と、本体内部に設けられ、スライドケース30及びカッタ突出動作機構31を格納する格納ケース40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路トンネルにおける合流部・分岐部などのトンネル断面に部分拡幅部を備えるトンネルを構築するために用いるシールド機に関する。
【背景技術】
【0002】
シールドトンネルは、発進立坑から到達まで同じ断面で掘削するのが一般的である。そして、道路トンネルの非常駐車帯のように途中でトンネル断面拡幅が必要な場合には、例えば初めから全線にわたって拡幅部の断面を包括する断面が大断面で掘削するのが従来一般的であった。
しかし、当該拡幅区間はトンネル全線において極かぎられた1区間でありながらトンネル全線の断面が大きくなることから、掘削土量が多く、環境への負荷が大きくなり、覆工及びシールド機も大きくなり、不経済であるなどの問題があった。
【0003】
このため、部分的にトンネルを拡幅する工法として、例えばES−Tube工法、クレセント工法等がある。
ES−Tube工法は、カッタビットの径を伸縮させる伸縮カッタ機構と、シールド機胴体の両側部を一時的に張出すシールド断面拡大機構とを備えるシールド機を使って、道路トンネルの非常駐車帯などを施工する技術である(非特許文献1参照)。
クレセント工法は、シールド機胴体に組み込んだ球体に内蔵したカッタ装置により非常駐車帯などを掘削していき、本体セグメント外側に三日月形セグメントを組み立て、本線部と拡幅部を結合する技術である(非特許文献2参照)。
【非特許文献1】シールドの掘削断面を自在に拡大・縮小できる「ES−Tube(イー・エス チューブ)」工法を開発〜大深度地下に建設する電力・ガス用などの長距離シールド工事で威力を発揮〜「2000年8月3日掲載」<http://www.shimz.co.jp/news_release2000/364.html>
【非特許文献2】非常駐車帯と本線トンネルを1台のシールド機で構築−拡幅分岐シールド「クレセント」工法の開発−「2003年5月22日掲載」<http://www.taisei.co.jp/release/2003/may/may04.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ES−Tube工法では、カッタビットの径を伸縮させる伸縮カッタ機構を備えることから、シールド機前面のカッタ部分が複雑で高価なものとなってしまう問題がある。
また、クレセント工法では、球体に内蔵したカッタ装置を前胴に対し回転可能に組み込むことから、複雑で高価なものとなってしまう問題がある。
【0005】
本発明の課題は、トンネルの拡幅部を含む部分拡幅部を掘削するシールド機であって、部分拡幅用カッタを突出動作させるための構成を簡単で安価なものにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1から図3、図5から図7に示すように、本体前面にカッタ4を備えたシールド機であって、本体内にカッタ面を斜め前方へ向けて格納可能で、斜め前方にスライド移動して本体周面(スキンプレート1)から外側に突出可能な部分拡幅用カッタ20と、この部分拡幅用カッタ20と本体内部との間に設けられ、部分拡幅用カッタ20を本体周面(スキンプレート1)から外側に突出動作させ且つ本体内に格納動作させるカッタ突出動作機構31とを備えることを特徴とする。
【0007】
このように、本体周面から突出する部分拡幅用カッタとその突出格納動作を行うカッタ突出動作機構を備えるシールド機なので、前面カッタ部分の変更が不要で、球体に内蔵したカッタ装置を前胴部分に組み込む必要もなく、前面カッタにより掘進しながら、本体周面から部分拡幅用カッタを突出させて部分的に部分拡幅部を掘削できる。また、所定の部分拡幅部掘削後は、カッタ突出動作機構により部分拡幅用カッタを本体内に格納できる。
そして、本体内にカッタ面を斜め前方へ向けて格納状態の部分拡幅用カッタを、本体内部との間に設けたカッタ突出動作機構の駆動で斜め前方にスライド移動させることにより本体周面から外側に突出させる動作方式のため、前面カッタによる掘進中での部分拡幅用カッタの突出動作が容易に行えて、シールド掘進中に部分拡幅部を確実に掘削できる。
しかも、部分拡幅用カッタを本体に対し斜め前方へのスライド移動により本体周面から外側に突出するように組み付け、その部分拡幅用カッタと本体内部との間にカッタ突出動作機構を設けるため、構成が簡単にして安価なものとなる。
また、部分拡幅用カッタの突出・格納が繰り返し行えることにより、複数の拡幅部を施工することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシールド機であって、例えば図1、図5及び図7に示すように、前記カッタ突出動作機構31は、前記部分拡幅用カッタ20と前記本体内部との間に架設された複動ジャッキであることを特徴とする。
【0009】
このように、部分拡幅用カッタと本体内部との間に架設した複動ジャッキの駆動により、前面カッタによる掘進中に部分拡幅用カッタが斜め前方にスライド移動して確実に突出動作する。また、掘削中に部分拡幅用カッタが地山から受ける外力は複動ジャッキにより受け止められる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のシールド機であって、例えば図1、図5及び図6に示すように、前面に部分拡幅用カッタ20を支持するとともにそのカッタ駆動機構25を内蔵したスライドケース30と、前記本体内部に設けられ、前記スライドケース30及び前記カッタ突出動作機構31を格納する格納ケース40とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のシールド機であって、例えば図9から図12に示すように、前記本体周面(スキンプレート1)に形成され、前記部分拡幅用カッタ20を突出させる開口部41に、当該開口部を開閉するゲート50を備えることを特徴とする。
【0012】
このように、本体周面の部分拡幅用カッタ突出用の開口部は、部分拡幅部掘削時以外は当該開口部を開閉するゲートにより閉じられるので、土砂による開口部の閉塞が防止され、部分拡幅部掘削時にはゲートを開いた開口部から部分拡幅用カッタが斜め前方にスライド移動して確実に突出動作する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のシールド機であって、例えば図13から図16に示すように、前記本体周面(スキンプレート1)に形成され、前記部分拡幅用カッタ20を突出させる開口部41の内方であって、前記部分拡幅用カッタ20の格納状態におけるカッタ面の直前位置において開閉動作するゲート60を備えることを特徴とする。
【0014】
このように、本体周面の部分拡幅用カッタ突出用の開口部は、部分拡幅部掘削時以外は部分拡幅用カッタの格納状態におけるカッタ面の直前位置において開閉動作するゲートにより閉じられるので、土砂によるカッタ面の閉塞が防止され、部分拡幅部掘削時にはゲートを開いたカッタ面直前位置より部分拡幅用カッタが斜め前方にスライド移動して開口部から確実に突出動作する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、特に前面カッタによる掘進中での部分拡幅用カッタの突出動作が容易に行えて、シールド掘進中に部分拡幅部を確実に掘削できる上、部分拡幅用カッタを本体周面から外側に突出させるための構成を簡単で安価にできるといった利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
実施形態において、シールド機は、図1に示すように、スキンプレート1、隔壁2、前面のカッタ支持面板3、カッタ4、コピーカッタ5、チャンバ6、アジテータ7、カッタ支持面板軸受8、カッタ駆動用電動モータ9、土砂シール10、テールシール11、シールドジャッキ12、エレクタ装置13、送泥管14、排泥管15、後方作業台16、セグメント形状保持装置17、上部用連結セグメント押込装置18、下部用連結セグメント押込装置19、部分拡幅用カッタ20等を備える。
【0017】
部分拡幅用カッタ20は、シールド機本体内に組み込まれたもので、図3に示すように、スキンプレート1の前部の上部と下部に突出・格納動作可能に備えられている。
すなわち、部分拡幅用カッタ20は、図5に拡大して示すように、カッタ支持面板21の前面に設けられている。カッタ支持面板21は、スライドケース30の前側部に形成されるチャンバ22に設けたカッタ支持面板軸受23に支持されており、スライドケース30内にギヤ機構24及びカッタ駆動機構25が組み込まれている。カッタ駆動機構25は実施形態ではカッタ駆動用油圧モータである。
【0018】
スライドケース30は、底部が開放された円筒状のもので、図6にも示すように、シールド機本体のスキンプレート1に開口する格納ケース40に組み込まれており、スライドケース30と格納ケース40との間にカッタ突出動作機構31が設けられている。カッタ突出動作機構31は実施形態では油圧式の複動ジャッキである。
スライドケース30は、スキンプレート1に対し鋭角をなすように本体内に斜めに固定された円筒状の格納ケース40に対しスライド動作自在に組み込まれており、これによりスキンプレート1に形成されたカッタ突出用開口部41に対し斜め前方へ向けてスライド移動するようになっている。図5中、26は送泥管、27は排泥管である。
【0019】
そして、複動ジャッキ31は、格納ケース40内の底部と、スライドケース30の前部との間に架設されている。複動ジャッキ31は、図7に示すように、スライドケース30の内側において、円周方向等間隔に3本配置されていて、格納時は、実線で示したように収縮状態となっており、これによりスライドケース30及び部分拡幅用カッタ20が格納ケース40内に格納状態にある。
また、格納ケース40の底部には配管アクセス用開口42が形成されている。この配管アクセス用開口42に送泥管26と排泥管27が通されている。なお、図示しない油圧配管も配管アクセス用開口42に通される。
ここで、スライドケース30のカッタ突出・格納時における配管類の保護として、管のホース化によりフレキシブル対応としている。図示は送排泥水管の対応であるが、油圧配管も同様に対応できる。
【0020】
また、図5に示すように、格納ケース40の中間部には、スライドケース30のスライド動作に伴う摺動をガイドするガイドメタル43が設けられており、このガイドメタル43の内周にOリングやパッキンによる二重の止水シール44が設けられている。
【0021】
以上のようにして部分拡幅用カッタ20を備えるシールド機に装備される後方作業台16には、図1に示したように、上部用連結セグメント押込装置18及び下部用連結セグメント押込装置19が備えられている。上部用連結セグメント押込装置18は後方作業台16上に固定式のもので、下部用連結セグメント押込装置19は後方作業台16の下方に配置される可動式のものであり、図4にも示すように、前後方向及び左右方向いずれも複数の油圧ジャッキにより構成されている。
【0022】
次に、以上のシールド機によるトンネルの合流部・分流部構築手順を説明する。
まず、通常は前面のカッタ4によりトンネルを掘進していくとともに、後側のエレクタ装置13によりセグメントを組立ててセグメントリング101を覆工していく。
そして、合流部・分流部を施工する開始時点に達すると、前面のカッタ4による掘進は継続するとともに、複動ジャッキ31を伸張動作させて、スキンプレート1前部の部分拡幅用カッタ20を上下に同期して突出動作させて地山に張出すとともに、カッタ駆動用油圧モータ25の駆動でギヤ機構24を介して回転駆動されるカッタ支持面板21の部分拡幅用カッタ20により上下の部分拡幅部掘削を開始する。
【0023】
部分拡幅部掘削は、複動ジャッキ31の伸張動作によりスライドケース30が斜め前方にスライド移動して、部分拡幅用カッタ20が回転しながらスキンプレート1から上下に突出し始める。この時、部分拡幅用カッタ20が地山から受ける推進方向に対する外力は円周方向3本の複動ジャッキ31により受け止められる。なお、部分拡幅用カッタ20の突出を容易にするため、カッタ支持面板21にはコピーカッタを備えても良い。
そして、部分拡幅用カッタ20による上下の部分拡幅部掘削施工に対応する区間において、エレクタ装置13により上下に鋼製セグメント102をセグメントリング101と同形体を覆工していく。鋼製セグメント102は連結セグメント103を上下方向にスライド動作可能に組み込んだものである。
【0024】
続いて、後方作業台16において、シールド機が進行するに伴いシールドテール(シール)11から放出された(地山に残置された)時点で、即時に上部用連結セグメント押込装置18及び下部用連結セグメント押込装置19の油圧ジャッキの伸張動作によって、上下の鋼製セグメント102内から連結セグメント103を掘削部分拡幅部に押し込んでいく。
以上の部分拡幅部掘削を伴う掘進及び覆工は所定区間、すなわち、合流部・分流部の設計長に到達するまで継続して行われる。
【0025】
そして、合流部・分流部の設計長に到達した時点で、部分拡幅用カッタ20を複動ジャッキ31の収縮動作によりスキンプレート1内に格納して、通常の掘進を行うとともに、鋼製セグメント102を用いない通常のセグメントだけを組立ててセグメントリング101を覆工していく。
【0026】
以上の部分拡幅部掘削を伴う掘進及び覆工は、同様構成で例えばサイズが大小異なるシールド機を用いて、本線トンネルの隣にランプトンネルを並べて施工する。
図8はトンネル合流部・分流部の施工例を示すもので、Tは本線トンネル、Rはランプトンネルである。
【0027】
まず、覆工の完了した当該拡幅区間において、覆工トンネル内部より、本線トンネルTとランプトンネルRの間において、上下の地山に対して薬液注入工111を施す。
次に、上下の薬液注入工111において、本線トンネルT及びランプトンネルRの連結セグメント103の間に長尺鋼管フォアパイリングによるアーチ状の支保工112を施工する。
そして、本線トンネルT及びランプトンネルRの間において、上下の支保工112間の地山を掘削する。
【0028】
次に、本線トンネルT及びランプトンネルRの連結セグメント103にわたって鋼殻113を設置するとともに、その鋼殻113内へのコンクリート打設工を施工する。
その後、本線トンネルT及びランプトンネルRのセグメントリング101の互いに隣接するセグメントを撤去して、図示のように、本線トンネルTとランプトンネルRを横方向に連続させる。
こうしてシールドトンネルの合流部・分流部の施工を終える。
【0029】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、図9から図12に示すように、カッタ突出用開口部41に、当該開口部を開閉するゲート50を設けたものであり、前述した第1実施形態と同様の部分には同一符号を付してその説明を省略する。
ゲート50は、図示のように、スキンプレート1の内側に組み込まれて円周方向に沿って移動することによりカッタ突出用開口部41を開閉する円弧面状の一枚扉であり、このゲート50とスキンプレート1の内側との間にゲート開閉動作機構51が設けられている。このゲート開閉動作機構51は実施形態ではスキンプレート1の円周方向に沿って架設した前後2本の油圧ジャッキである。
そして、この油圧ジャッキ51は、格納ケース40の前部の一側方に連続して形成した側方収納部45に配置されている。
【0030】
以上により、ゲート50は油圧ジャッキ51の伸張・収縮動作でスキンプレート1の内側を円周方向に沿って移動してカッタ突出用開口部41を開閉する。
具体的には、通常の前面カッタ4のみによる掘進時は、カッタ突出用開口部41をゲート50で閉じた状態に保持する。また、部分拡幅部掘削時には、その直前にゲート50を開いた状態に保持して、カッタ突出用開口部41から部分拡幅用カッタ20を突出させる。
【0031】
〔第3実施形態〕
この第3実施形態は、図13から図16に示すように、カッタ突出用開口部41の内方であって、部分拡幅用カッタ20の格納状態におけるカッタ面の直前位置において開閉動作するゲート60を設けたものであり、前述した第1実施形態と同様の部分には同一符号を付してその説明を省略する。
ゲート60は、図示のように、格納ケース40の中間部において、部分拡幅用カッタ20の格納状態におけるカッタ面の直前位置で開閉する平板状の二枚扉であり、その各ゲート60とスキンプレート1の内方部との間にゲート開閉動作機構61が設けられている。このゲート開閉動作機構61は実施形態ではスキンプレート1の内方部とに横方向に架設した油圧ジャッキである。
そして、図示例では左右の各ゲート60及び油圧ジャッキ61は、格納ケース40の中間部の両側方に連続して形成した側方収納部46にそれぞれ配置されている。
【0032】
以上により、両ゲート60は各油圧ジャッキ61の同期した伸張・収縮動作で部分拡幅用カッタ20の格納状態におけるカッタ面の直前位置を開閉する。
具体的には、通常の前面カッタ4のみによる掘進時は、格納状態の部分拡幅用カッタ20のカッタ面直前位置を両ゲート50で閉じた状態に保持する。また、部分拡幅部掘削時には、その直前に両ゲート50を開いた状態に保持して、部分拡幅用カッタ20をカッタ突出用開口部41から突出させる。
【0033】
なお、以上の実施形態においては、本線トンネルとランプトンネルの合流部・分流部の施工用としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、非常駐車帯等の拡幅部の施工であっても良い。
また、実施形態では、泥水式シールドとしたが、土圧式シールドであっても良く、その他、シールド機の具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。例えばスライドケース及び格納ケースについて円筒状に限らず角筒状や他の断面形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明を適用した第1実施形態の構成を示すもので、シールド機の縦断側面図である。
【図2】図1の前面カッタの正面図である。
【図3】図1の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の縦断背面図である。
【図4】図1のセグメント押込装置が組み込まれた部分の縦断正面図である。
【図5】図1の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の拡大図である。
【図6】図5の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の正面図である。
【図7】図5の矢印A方向から見たスライドケース内の概略構成図である。
【図8】トンネル合流部・分流部の施工例を示す縦断正面図である。
【図9】本発明を適用した第2実施形態の構成を示すもので、シールド機の縦断側面図である。
【図10】図9の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の縦断正面図である。
【図11】図9の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の拡大図である。
【図12】図11の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の正面図である。
【図13】本発明を適用した第3実施形態の構成を示すもので、シールド機の縦断側面図である。
【図14】図13の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の縦断正面図である。
【図15】図13の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の拡大図である。
【図16】図15の部分拡幅用カッタが組み込まれた部分の正面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 スキンプレート
4 前面カッタ
18・19 連結セグメント押込装置
20 部分拡幅用カッタ
21 カッタ支持面板
22 チャンバ
23 カッタ支持面板軸受
24 ギヤ機構
25 カッタ駆動機構(カッタ駆動用油圧モータ)
26 送泥管
27 排泥管
30 スライドケース
31 カッタ突出動作機構(複動ジャッキ)
40 格納ケース
41 カッタ突出用開口部
42 配管アクセス用開口
43 ガイドメタル
44 止水シール
45・46 側方収納部
50 ゲート
51 ゲート開閉動作機構(ジャッキ)
60 ゲート
61 ゲート開閉動作機構(ジャッキ)
101 セグメントリング
102 鋼製セグメント
103 連結セグメント
113 鋼殻
T 本線トンネル
R ランプトンネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体前面にカッタを備えたシールド機であって、
本体内にカッタ面を斜め前方へ向けて格納可能で、斜め前方にスライド移動して本体周面から外側に突出可能な部分拡幅用カッタと、
この部分拡幅用カッタと本体内部との間に設けられ、部分拡幅用カッタを本体周面から外側に突出動作させ且つ本体内に格納動作させるカッタ突出動作機構とを備えることを特徴とするシールド機。
【請求項2】
前記カッタ突出動作機構は、前記部分拡幅用カッタと前記本体内部との間に架設された複動ジャッキであることを特徴とする請求項1に記載のシールド機。
【請求項3】
前面に部分拡幅用カッタを支持するとともにそのカッタ駆動機構を内蔵したスライドケースと、
前記本体内部に設けられ、前記スライドケース及び前記カッタ突出動作機構を格納する格納ケースとを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のシールド機。
【請求項4】
前記本体周面に形成され、前記部分拡幅用カッタを突出させる開口部に、当該開口部を開閉するゲートを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシールド機。
【請求項5】
前記本体周面に形成され、前記部分拡幅用カッタを突出させる開口部の内方であって、前記部分拡幅用カッタの格納状態におけるカッタ面の直前位置において開閉動作するゲートを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシールド機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−200254(P2006−200254A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−14258(P2005−14258)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(000195971)西松建設株式会社 (329)
【出願人】(000005119)日立造船株式会社 (764)
【Fターム(参考)】