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ジェル状皮膚化粧料
説明

ジェル状皮膚化粧料

【課題】 高粘度でありながら、べたつき、ぬるつき感、きしみ感、化粧料のよれ等の不快な使用感のないジェル状皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】 水溶性多糖類と、アクリル系高分子化合物とを含有するジェル状皮膚化粧料であって、前記アクリル系高分子化合物が、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート−13、及びポリアクリル酸アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有するジェル状皮膚化粧料を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高粘度でありながら不快な使用感のないジェル状皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化粧ステップの簡便性の観点から化粧水、美容液、乳液、クリームなどの機能が一つのゲル(ジェル)状クリームなどに凝縮されたオールインワン化粧品が数多く上市されてきている。これらのジェル状化粧料は水溶性高分子化合物等を利用し、高粘度でありながら化粧水特有のみずみずしい使い心地を残し、水の蒸散速度を遅延させ、保湿効果の持続時間を向上させると考えられる。しかしながら、これらのジェル状化粧料は水溶性高分子化合物等のいわゆる高分子増粘剤を比較的多量に配合し高粘度としているため、粘度が高くなればなるほど使用に際してべたついたり、皮膚上での化粧料のよれが生じたり、ぬるつき感やきしみ感がある等の欠点があった。
【0003】
一方、アクリル系高分子化合物を用いた皮膚化粧料として、特定のアクリル系高分子を用いた乳液状化粧料(特許文献1)、両性及び酸性のアクリル系高分子を用いた皮膚化粧料(特許文献2)が示されている。しかし、使用感面において上述の欠点が根本的に解決されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−291014号公報
【特許文献2】特開2006−22026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、使用に際して高粘度でありながら、べたつき、ぬるつき感、きしみ感、皮膚上での化粧料のよれ等の不快な使用感のないジェル状皮膚化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、水溶性多糖類と特定のアクリル系高分子化合物とを併用すると、べたつき、ぬるつき感、きしみ感、皮膚上での化粧料のよれ等の不快な使用感のないジェル状皮膚化粧料が得られることを予想外にも見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、水溶性多糖類と、アクリル系高分子化合物とを含有するジェル状皮膚化粧料であって、前記アクリル系高分子化合物が、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート−13、及びポリアクリル酸アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有することとしている。
【0008】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、その一形態において、前記水溶性多糖類が、少なくともグルクロン酸を構成単糖として含有する。
【0009】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、その一形態において、前記水溶性多糖類が、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、シロキクラゲ多糖体、並びにキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも1種以上である。
【0010】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、その一形態において、前記水溶性多糖類を0.001〜0.3質量%、前記アクリル系高分子化合物を0.1〜5.0質量%含有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のジェル状皮膚化粧料は、高粘度でありながら、べたつき、ぬるつき感、きしみ感がなく、かつ皮膚上での化粧料のよれもなく使用感に優れた特性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0013】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、水溶性多糖類及び特定のアクリル系高分子化合物を含有する。
【0014】
(1)水溶性多糖類
本発明に用いる水溶性多糖類は、動植物の組織から抽出精製されるものや、微生物発酵法により得られる水溶性多糖類であり、化粧品、医薬品、食品の分野で一般的に用いられているものを利用できる。水溶性多糖類は、特に、構成単糖として少なくともグルクロン酸を含むことが好ましい。水溶性多糖類におけるグルクロン酸の構成割合(モル分率)は、例えば、平均1〜70%、好ましくは平均10〜60%、より好ましくは平均15〜55%である。水溶性多糖類のその他の構成単糖は、例えば、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、ガラクトース、マンノース、キシロース、アラビノース、フコース等であるが、これらに限定されない。水溶性多糖類の重量平均分子量は、好ましくは4万〜800万である。水溶性多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、シロキクラゲ多糖体、キサンタンガムなどが挙げられる。ヒアルロン酸塩及びコンドロイチン硫酸塩は、例えば、ナトリウム塩が好ましい。シロキクラゲ多糖体は、シロキクラゲ(Tremella fuciformis Berk)の乾燥子実体から抽出・精製することにより得ることができる。具体的には、Tremoist−TP(日本精化株式会社製)などの市販品を用いることができる。ジェル状皮膚化粧料中の水溶性多糖類の配合量は、0.001〜0.3質量%が好ましく、0.01〜0.1質量%がより好ましい。ジェル状皮膚化粧料における水溶性多糖類の配合量を0.001〜0.3質量%とすることにより、優れた使用感を付与し、べたつき、ぬるつき感、きしみ感を抑えることができる。
【0015】
(2)アクリル系高分子化合物
本発明に用いるアクリル系高分子化合物は、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート−13、及びポリアクリル酸アンモニウムからなる群から選択される。特に好ましくは、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーである。いずれのアクリル系高分子化合物も市販品を用いることができる。
(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとしては、例えばSEPPIC社製のSEPINOV EMT 10、又はSEPPIC社製のSIMULGEL NSを用いることができる。
(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとしては、例えば、SEPPIC社製のSIMULGEL EGを用いることができる。
(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマーとしては、SEPPIC社製SEPIPLUS 265等を用いることができる。
ポリアクリレート−13としては、SEPPIC社製のSEPIPLUS 400等を用いることができる。
ポリアクリル酸アンモニウムとしては、SEPPIC社製のSIMULGEL A等を用いることができる。
ジェル状皮膚化粧料におけるアクリル系高分子化合物の配合量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.3〜3.0質量%がより好ましい。ジェル状皮膚化粧料におけるアクリル系高分子化合物の配合量を0.1〜5.0質量%にすることにより、チクソトロピー性に優れ、手に取ったときにジェル状でありながら、塗布すると粘度が低下し、化粧水特有のみずみずしい使い心地を得ることができる。
【0016】
(3)その他の成分
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、その他の配合成分として、油成分と乳化剤をさらに含有することが好ましい。油成分と乳化剤を含有させることにより、より高い保湿効果を得ることができる。
【0017】
油成分は特に制限はなく、一般的に化粧品に使用されているものを用いることができる。油成分としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;オリーブ油、ホホバ油、アボカド油、ダイズ油、メドウホーム油、ラノリン等の天然動植物油脂;2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル等の脂肪酸エステル類;トリ(カプリル・カプリル酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のトリグリセライド、及び多価アルコール脂肪酸エステル油類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン油、デカメチルシクロペンタンシロキサン等の環状シリコーン油、シリコーンゲル、シリコーンパウダー等の液体又は固体のシリコーン油等が挙げられる。これら油成分を、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。ジェル状皮膚化粧料中の油成分の配合量は、好ましくは0.1〜30.0質量%である。
【0018】
乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びシリコーン油用の乳化剤としてシリコーン系界面活性剤等が挙げられ、好ましくは、非イオン性界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤であり、これらを1種以上用いることができる。ジェル状皮膚化粧料中の乳化剤の配合量は、好ましくは0.1〜10.0質量%である。
【0019】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びこれらの誘導体;モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、トリステアリン酸ポリグリセリル、トリオレイン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。
【0020】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料には、多価アルコール、保湿剤、糖類、防腐剤、抗菌剤、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子増粘剤、中和剤、pH調整剤、粉体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤等をさらに含有させることができる。また、ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗炎症剤、美白剤等の他の化粧成分及び薬効成分、生理活性成分、香料、色素をさらに含有させることもできる。これらの成分としては、化粧品に一般的に使用されているものを用いることができ、その配合量は、ジェル状皮膚化粧料の使用性に悪影響を与えない限り、当業者が適宜決定することができる。
【0021】
多価アルコールとしては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。
【0022】
保湿剤として、例えば、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、加水分解エラスチン、乳酸ナトリウム、シクロデキストリン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、セラミド類等が挙げられる。
【0023】
防腐剤及び抗菌剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0024】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エデト酸、エデト酸ナトリウム塩等のエデト酸塩を挙げることができる。
【0025】
水溶性高分子などの増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、デキストラン、デキストリン、プルラン、カルボキシメチルデンプン、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、ベントナイト等を挙げることができる。
【0026】
中和剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
【0027】
粉体成分としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、セリサイト、ゼオライト、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末、ナイロンパウダー、窒化ホウ素、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、無機白色顔料、無機赤色顔料、無機黄色顔料、黒酸化鉄、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ等のパール顔料、赤色201号、赤色202号等の有機顔料を挙げることができる。
【0028】
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸フェニル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0029】
紫外線遮断剤としては、例えば、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等を挙げることができる。
【0030】
薬効成分としては、例えば、ビタミンA油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB類、ピリドキシン塩酸塩等のB類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸モノパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、ビタミンD、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類等のビタミン類を挙げることができる。アルブチン、プラセンタエキス、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ローヤルゼリー、ブナノキエキス等の皮膚賦活剤、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、γ−オリザノール等の血行促進剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、アズレン、アライトイン等の消炎剤、アルギニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類等を挙げることができる。さらに、カミツレ花エキス、ソウハクヒエキス、ボタンエキス、パセリエキス、ブナノキエキス、ワイン酵母エキス、グレープフルーツエキス、スイカズラエキス、コメエキス、ブドウエキス、ホップエキス、コメヌカエキス、ビワエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、ケイヒエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス、オウゴンエキス、オトギリソウエキス、セイヨウサンザシエキス、ツボクサエキス等の各種抽出物を挙げることができる。
【0031】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、残余の成分として、水を含有する。ジェル状皮膚化粧料における水の配合量は、好ましくは40〜99.9質量%、より好ましくは50〜90質量%である。
【0032】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、好ましくは、水溶性多糖類を0.001〜0.3質量%、アクリル系高分子化合物を0.1〜5.0質量%含有し、場合によりその他の成分をさらに含有し、残部が水である。
【0033】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、pHが好ましくは4.0〜7.0である。pHが4.0〜7.0の弱酸性に保つことが安定性の点から好ましい。
【0034】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、流動性が非常に低く、柔らかい性状のジェル化粧料であり、25℃における粘度が好ましくは10,000〜300,000mPa・sであり、より好ましくは20,000〜200,000mPa・sである。該ジェル状皮膚化粧料は、チクソトロピー性に優れた組成物である。
【0035】
本発明に係るジェル状皮膚化粧料の好適な用途は、皮膚に適用される化粧料であり、例えば、クリーム、美容液、パック、ハンドクリーム、メイクアップクレンジング、ファンデーション、メイクアップ下地、ほほ紅、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、口紅等の化粧料などである。より好適な用途は、化粧水、美容液、乳液、クリームなどの機能を兼ね備えた化粧料、いわゆるオールインワン化粧品である。
【0036】
[調製方法]
本発明に係るジェル状皮膚化粧料は、アクリル系高分子化合物に任意に油相を混合・攪拌したものに、水溶性多糖類を含む水相を混合し、この混合物を攪拌することにより調製することができる。油相には、油成分、乳化剤を含有させることが好ましく、親油性の紫外線吸収剤、親油性の薬効成分、疎水化処理した粉体成分等のその他の親油性成分をさらに含有させてもよい。水相は、水溶性多糖類及び水を含有させることにより調製することができる。水相には、多価アルコール、保湿剤、糖類、防腐剤、抗菌剤、金属イオン封鎖剤、高分子増粘剤、中和剤、粉体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ビタミン類等のその他の親水性成分をさらに含有させても良い。これらの成分の配合量は、ジェル状皮膚化粧料における終濃度が、上記した好ましい範囲となるようにする。アクリル系高分子化合物、油相、及び水相の混合物の温度は、60〜80℃としておくことが好ましい。また、該混合物にpH調整剤を適宜添加し、pH4.0〜7.0にすることが好ましい。攪拌は、混合物がジェル状、好ましくは、25度での粘度が10,000〜300,000mPa・sになるまで行う。攪拌には、パドルミキサー、ホモミキサー、ディスパーミキサー等の一般的な機器を用いることができる。攪拌後、室温まで冷却したジェル状皮膚化粧料中の気泡を脱泡装置を用いて抜くか、または減圧下で製造することが好ましい。
【実施例1】
【0037】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0038】
[ジェル状皮膚化粧料の調製]
表1に示す組成のジェル状皮膚化粧料を、次の方法で調製した。
真空乳化攪拌装置 PVQ−5UN(みづほ工業製)を用い、油相(1)〜(3)、(12)、及び(13)を約60℃で加温溶解した後、各種アクリル系高分子化合物(6)〜(11)を添加し、パドルミキサーで30rpm、10分間攪拌した。次に、約60℃に加温した水溶性多糖類を含む水相(4)、(5)、及び(14)〜(20)を加え、減圧下パドルミキサーにて50rpm、60分間充分に撹拌した後、室温まで冷却してジェル状皮膚化粧料を得た。比較例1では、油相と水相とが分離し、ジェル状の組成物は得られなかった。実施例1〜6並びに比較例2及び3のジェル状皮膚化粧料の25℃における粘度は、TVB−10M形粘度計(東機産業製)ローターNo.4、12rpmで、1分間測定して求めた(表1)。
【表1】

【0039】
[実使用テスト]
専門パネル10名による実使用テストを行い、実施例1〜6並びに比較例2及び3のジェル状皮膚化粧料の「べたつきの有無」、「きしみ感の有無」、「ぬるつき感の有無」及び「皮膚上でのよれの有無」について以下の方法により評価した。その結果を表2に示す。
(1)べたつきの有無に関する実使用テスト
各ジェル状皮膚化粧料に関し、「非常にべたつきが少ない」、「べたつきが少ない」、「ややべたつく」、「べたつく」のうち、いずれの評価区分に該当するか判定した。「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」と判定した専門パネルの人数に基づいて、「べたつきのなさ」を次のように評価した。
(評価基準)
◎・・「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」の評価をした人が9名以上
○・・「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」の評価をした人が6〜8名
△・・「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」の評価をした人が3〜5名
×・・「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」の評価をした人が2名以下
(2)きしみ感の有無に関する実使用テスト
各ジェル状皮膚化粧料が、「きしまない」、「きしみが感じられる」、「きしむ」のうちのいずれの評価区分に該当するかを判定した。「きしまない」と判定した専門パネルの人数に基づいて「きしみ感のなさ」を次のように評価した。
(評価基準)
○・・「きしまない」と評価した人が9名以上
△・・「きしまない」と評価した人が2〜8名
×・・「きしまない」と評価した人が1名以下
(3)ぬるつき感の有無に関する実使用テスト
各ジェル状皮膚化粧料について、「ぬるつかない」、「ぬるつきが感じられる」、「ぬるつく」のいずれの評価区分に該当するか判定した。「ぬるつかない」と判定した専門パネルの人数に基づいて、「ぬるつき感のなさ」を次のように評価した。
(評価基準)
○・・「ぬるつかない」と評価した人が9名以上
△・・「ぬるつかない」と評価した人が2〜8名
×・・「ぬるつかない」と評価した人が1名以下
(4)皮膚上でのよれの有無に関する実使用テスト
各ジェル状皮膚化粧料について、「よれがない」、「よれが感じられる」、「よれがある」のいずれの評価区分に該当するが判定した。「よれがない」と判定した専門パネルの人数に基づいて、「よれのなさ」を次のように評価した。
(評価基準)
○・・「よれがない」と評価した人が9名以上
△・・「よれがない」と評価した人が2〜8名
×・・「よれがない」と評価した人が1名以下
【表2】

【0040】
表2の結果を参照すると、実施例1〜6のいずれのジェル状皮膚化粧料も、「べたつきの有無」、「きしみ感の有無」、「ぬるつき感の有無」、「皮膚上でのよれの有無」の全ての項目で優れた使用感を示した。特に、実施例1及び6のジェル状皮膚化粧料は、ほぼ全員が「非常にべたつきが少ない」又は「べたつきが少ない」と判断しており、べたつきに関する使用感が非常に良好であった。粘性の高い化粧品では、多量に配合される水溶性高分子化合物が皮膚上にポリマー被膜を形成するため、配合される水溶性高分子化合物の性質により、べたつきやきしみ等の不快な使用感や仕上げ化粧料との不適合性による化粧よれを起こしやすく、このような不快な使用感を改善することは一般に容易ではない。この様な実情を考慮すると、実施例1〜6のジェル状皮膚化粧料が全て30,000mPa・s以上の高粘度であるにもかかわらず優れた使用特性を達成したことは本発明者らにとって意外な結果であった。これに対し、比較例2及び3のジェル状皮膚化粧料は、いずれの評価区分でも良好な評価は得られなかった。特に、比較例2はきしみ感が不良であり、比較例3はぬるつき感が不良であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性多糖類と、アクリル系高分子化合物とを含有するジェル状皮膚化粧料であって、前記アクリル系高分子化合物が、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート−13、及びポリアクリル酸アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有するジェル状皮膚化粧料。
【請求項2】
前記水溶性多糖類が、少なくともグルクロン酸を構成単糖として含有する請求項1に記載のジェル状皮膚化粧料。
【請求項3】
前記水溶性多糖類が、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、シロキクラゲ多糖体、並びにキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも1種以上である請求項1又は2に記載のジェル状皮膚化粧料。
【請求項4】
前記水溶性多糖類を0.001〜0.3質量%、前記アクリル系高分子化合物を0.1〜5.0質量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載のジェル状皮膚化粧料。


【公開番号】特開2013−107862(P2013−107862A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256155(P2011−256155)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(599098518)株式会社ディーエイチシー (31)
【Fターム(参考)】