説明

スイッチの防水構造

【課題】意匠性確保のための張出部を持つフレームを、少ない金型工程数の工法によって製造しても、高い防水性を確保することができるスイッチの防水構造を提供する。
【解決手段】張出部13の金型成形時に外側フレーム3に形成されしまう孔部15の上側縁部16aに、孔部15を閉鎖可能な曲げ部17を予め形成しておく。そして、シーソースイッチ1の組み立て時において曲げ部17を略90度折り曲げて孔部15に蓋をすることによって、シーソースイッチ1のケース内の収納空間22を外部から密閉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ部品の収納空間に水滴が至ることを防止するスイッチの防水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から周知のように、スイッチには多種多様な種類があり、その中の1つには、図8に示すようなシーソースイッチ81(特許文献1等参照)がある。同スイッチ81のフレーム82には、シーソースイッチ81の操作部位としてスイッチノブ83が揺動可能に取り付けられている。スイッチノブ83は、同ノブ83の回動軸84がフレーム82に軸支され、中立状態(図8の実線の状態)から回動軸84回りに沿って上下両方向に揺動操作可能となっている。スイッチノブ83が操作されると、操作側のプッシャ85が動いてフレーム82の裏面のスイッチ基板86が操作され、スイッチ操作が検出される。
【0003】
ここで、スイッチノブ83には、ある程度の厚みWがあり、この厚みWを持ったノブ83を揺動回転させるので、スイッチノブ83の外面と、フレーム82に凹設されたノブ収納部87の内面との間には、スイッチノブ83の回転軌跡(回転半径)を考慮に入れて、ある程度の大きさの隙88を設ける必要がある。即ち、スイッチノブ83とノブ収納部87との間に隙88がないと、スイッチノブ83の隅がノブ収納部87の壁に当たって揺動できないので、これら2者間に必ず隙88を設ける必要がある。しかし、隙88を設けると、ノブ収納部87の開口縁が広く空いてしまい、これは意匠上あまりよくない。
【0004】
そこで、従来は、例えば図9に示すように、ノブ収納部87の開口縁に張出部89を形成することによって開口縁における隙88を埋めて、スイッチノブ83の意匠性を確保する対応をとることが多い。張出部89は、スイッチノブ83を揺動させても、ノブ収納部87の開口縁において同ノブ83が当たらない箇所一帯に形成される。ノブ収納部87の開口縁に張出部89を形成すれば、ノブ収納部87の開口縁に余計な隙88がなくなるので、スイッチノブ83の見栄えがよくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−16285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、フレーム82は金型によって形成されるが、製造効率や製造コストを低く抑えるために、金型の抜きをできる限り少なく抑えたい要望がある。また、意匠や形状の制約から、金型の抜き方向(スライド)を増やせないことが多い。ここで、フレーム82に張出部89を金型により一方向抜きで形成しようとすると、張出部89はフレーム82の表側に存在するので、必然的にフレーム82の裏側から金型を抜くことになるが、張出部89を一方向に抜き形成するためには、フレーム82の裏壁82aに孔部90を形成しなければならない実情がある。しかし、フレーム82の裏壁82aにこのような孔部90が存在していると、この孔部90から水滴が入り込んでスイッチ基板86に至ってしまう可能性も否めず、これがスイッチ基板86の故障に繋がる問題があった。
【0007】
ここで、スイッチ基板86を水滴付着の故障から守る対策として、例えばスイッチ基板86の表面をラバー(ゴムシート)により覆って対応することも想定される。しかし、表面にラバーを持つスイッチ基板(いわゆる、ラバースイッチ)は部品コストが高く、また部品点数も多く必要となるので、実際のところは採用したくない現状がある。また、フレーム82の孔部90から入り込んだ水滴でスイッチ基板86が故障する問題は、必ずしもシーソースイッチ81のみに限らず、他の種類のスイッチにおいても同様に発生する問題であることは言うまでもない。
【0008】
本発明の目的は、意匠性確保のための張出部を持つフレームを、少ない金型工程数の工法によって製造しても、高い防水性を確保することができるスイッチの防水構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記問題点を解決するために、本発明では、フレームに設けられたノブ収納部にスイッチノブが操作可能に収納され、前記ノブ収納部の開口縁には、意匠性確保のための張出部が、前記フレームの裏面側からの金型の一方向抜き形成によって形成され、この工法をとることで前記フレームの裏壁に孔部が形成されるスイッチの防水構造であって、前記フレームの前記裏壁において前記孔部を形取る縁部には、前記孔部を閉鎖可能な曲げ部が前記裏壁と一体形成され、当該曲げ部の形成後、該曲げ部を折り曲げて前記孔部に組み付けることにより該孔部に蓋がされていることを要旨とする。
【0010】
この構成によれば、張出部の金型成形時にフレームに形成されてしまう孔部の縁部に曲げ部を形成し、この曲げ部を折り曲げて孔部に蓋をすることによって、ケース内の収納空間を外部から密閉する。このため、フレームの裏面から金型を一方向抜きする工程によって、ノブ収納部の開口縁に意匠性確保のための張出部を形成した際、フレームに孔部が形成されてしまっても、この孔部を曲げ部によって閉じることが可能となる。よって、スイッチの各種部品を収納する収納空間に水滴が浸入する可能性が低くなるので、収納部品を故障し難くすることが可能となる。
【0011】
本発明では、前記スイッチノブが回動軸回りに揺動する動きをとるシーソースイッチであることを要旨とする。
この構成によれば、本構成の技術をシーソースイッチに応用しているが、シーソースイッチはスイッチノブがノブ操作の際に回動軸を支点とした回動軌跡をとる関係上、どうしてもノブ収納部の開口縁を広くとらなければならない実情がある。よって、スイッチの見栄えをよくするにはノブ収納部の開口縁に張出部を形成せざるを得なくなり、フレームの裏面から金型を一方向抜きする工程によって張出部を形成しようとすると、どうしてもフレームの裏壁に孔部が形成されてしまう状況になる。よって、このような前提のあるシーソースイッチに本構成の技術を応用すれば、効果は一層顕著なものとなる。
【0012】
本発明では、前記曲げ部によって蓋がされたケース内の収納空間には、前記スイッチノブの操作を検出する基板が収納され、当該基板には防水構造が施されていない構造がとられていることを要旨とする。
【0013】
この構成によれば、防水対策の施された基板を使用する必要がないので、基板に要する部品点数や部品コストを低く抑えることが可能となる。
本発明では、前記スイッチノブのケースには、前記曲げ部を組み付け状態において保持する保持部が設けられていることを要旨とする。
【0014】
この構成によれば、孔部に組み付けられた曲げ部を、その組み付け状態において保持部により保持するので、曲げ部が孔部から外れてしまう状況を生じ難くすることが可能となり、高い防水性の確保に効果が高くなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、意匠性確保のための張出部を持つフレームを、少ない金型工程数の工法によって製造しても、高い防水性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態におけるシーソースイッチの部品構成を示す分解斜視図。
【図2】(a)〜(c)はシーソースイッチの操作態様を示す模式図。
【図3】シーソースイッチの内部構成を示す断面図。
【図4】孔部を閉鎖する曲げ部の外観を示す斜視図。
【図5】曲げ部で孔部を閉鎖する際の手順を示す手順図。
【図6】(a),(b)は外側フレームに曲げ部を製造する際の工程を示す工程図。
【図7】別例におけるシーソースイッチの内部構成を示す断面図。
【図8】従来におけるシーソースイッチの内部構成を示す断面図。
【図9】同じくシーソースイッチの内部構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明をシーソースイッチに具体化したスイッチの防水構造の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、シーソースイッチ1には、同スイッチ1の筐体として樹脂製のケース2が設けられている。ケース2は、表側に位置する外側フレーム3と、この外側フレーム3を裏面側から閉じるカバー4とからなる。外側フレーム3及びカバー4は、例えばスナップフィット構造によって一体に組み付けられている。外側フレーム3の表面3aは、シーソースイッチ1の長さ方向(スイッチ長さ方向Z:図1のZ軸方向)において曲線を描くように曲面状に形成されている。なお、シーソースイッチ1がスイッチに相当し、外側フレーム3がフレームに相当する。
【0018】
外側フレーム3には、シーソースイッチ1の操作部位としてスイッチノブ5が揺動可能に複数(本例は2つ)取り付けられている。これらスイッチノブ5,5は、シーソースイッチ1の幅方向(スイッチ幅方向Y:図1の矢印Y方向)に沿って並び配置されている。スイッチノブ5は、縦長の直方体形状に形成されるとともに、表面5aが外側フレーム3の表面3aに合わせて曲面状をとっている。
【0019】
ノブ収納部6の内部には、スイッチノブ5の取付箇所として4つの壁が立設する略箱状のノブ取付部6aが設けられている。ノブ取付部6aは、防水対策のために、外側フレーム3に型抜き上の孔が開かないようにするためのものである。スイッチノブ5は、ノブ取付部6aの内壁面に突設された回動軸7(図1は1箇所のみ図示)に軸支されている。スイッチノブ5は、図2に示すように、回動軸7回りに沿って上下両方向に揺動操作可能となっている。即ち、スイッチノブ5は、中立状態(図2(a)の状態)から上側(図2(b)の状態)及び下側(図2(c)の状態)の両方に押し操作が可能となっている。
【0020】
図1に示すように、ケース2内には、スイッチノブ5の各種電子部品の実装先として基板8が収納されている。基板8には、スイッチノブ5の揺動操作を検出するタクトスイッチ9が複数(本例は4つ)実装されている。タクトスイッチ9は、外側フレーム3の裏壁10に嵌挿されたプッシャ11を介してスイッチノブ5の揺動操作を検出する。また、タクトスイッチ9は、スイッチノブ5の上下両方の揺動操作を検出するために、1つのスイッチノブ5に対して2つで組みをなしている。シーソースイッチ1は、操作後のタクトスイッチ9から手を離すと同スイッチ9の接点部が自動で元の状態に戻る自動復帰機構(図示略)により、モーメンタリ式をとっている。
【0021】
図3及び図4に示すように、ノブ収納部6の開口縁12には、シーソースイッチ1の表側における意匠性を確保する張出部13が設けられている。ところで、スイッチノブ5とノブ収納部6との間には、スイッチノブ5が回動軸7回りに揺動して回転軌跡をとる関係上、図3に示すように、両者の間に隙14を設ける必要がある。しかし、この隙14が開口縁12において存在していると、開口縁12付近の見栄えがよくないので、開口縁12を肉厚に形成することで張出部13を設けることにより、表面側の意匠性を確保している。なお、本例の張出部13は、外側フレーム3やスイッチノブ5の形状の関係上、スイッチ長さ方向Zの下側に存在する開口縁12にのみ形成されている。張出部13は、この下側開口縁12においてスイッチ幅方向Yに亘り一帯に形成されている。
【0022】
張出部13は、外側フレーム3を形成する金型加工の一工程において、金型を一方向抜きする工法によって形成されている。このため、外側フレーム3の裏壁10には、張出部13の形成箇所に合わせて、必然的に孔部15が形成される。この孔部15は、スイッチ幅方向Yに亘り一帯に形成され、長四角形状をなしている。なお、本例の場合、孔部15の4辺の縁部のうち、スイッチ長さ方向Zの一方側縁部を上側縁部16aとし、スイッチ長さ方向Zの他方側縁部を下側縁部16bとする。
【0023】
図3〜図5に示すように、外側フレーム3の裏壁10において孔部15の上側縁部16aには、孔部15を閉鎖可能な曲げ部17が外側フレーム3に一体形成されている。曲げ部17には、曲げ部本体18と、この曲げ部本体18を支持するとともに曲げ変形可能な根元部19とが設けられている。曲げ部17は、孔部15の開口形状に合わせてスイッチ幅方向Yに亘り一帯に形成されている。根元部19は、外側フレーム3の裏壁10や曲げ部本体18よりも肉薄に形成され、曲げ部17の曲げ変形が許容されている。曲げ部本体18の先端には、孔部15の縁に引っ掛け可能な係止段部20が設けられている。孔部15において下側縁部16bには、係止段部20の引っ掛け先として被係止段部21がスイッチ幅方向Yに亘り一帯に形成されている。
【0024】
さて、本例の場合、外側フレーム3の裏壁10を金型成形する際、図6(a)に示すように、裏壁10に曲げ部17の基礎を一体形成する。そして、図6(b)に示すように、外側フレーム3の裏面側から金型を一方向抜きすることによって、ノブ収納部6の開口縁12に張出部13を形成する。このとき、裏壁10に孔部15が貫設されるとともに、曲げ部17が下側縁部16bから分断される。以上の製造手順をとって、裏壁10に曲げ部17が成形され、ノブ収納部6の開口縁12に張出部13が形成される。
【0025】
そして、シーソースイッチ1を組み立てる際、図5に示すように、曲げ部17を根元部19において略90度曲げて孔部15に圧入することにより、金型成形の際に裏壁10に生じてしまった孔部15を曲げ部17によって閉鎖する。このとき、根元部19は互いに重なるように折れ曲がり変形するので、この折れ曲がりの反力(図5の白抜き矢印)が曲げ部本体18を下側縁部16bに強く押し付ける力として働き、係止段部20が被係止段部21に強く組み付く。これにより、ケース2の外部と、ケース2内の部品収納空間、即ち基板8の収納空間22とが区画され、基板8の収納空間22が外部から密閉された状態をとる。
【0026】
従って、本例においては、金型の一方向抜き形成によってできた孔部15に曲げ部17を形成し、組み付け時においてこの曲げ部17を折り曲げて孔部15に圧入することによって、孔部15を閉鎖可能とした。このため、基板8の収納空間22が外部から区画されるので、外側フレーム3の外から基板8の収納空間22に水滴が浸入し難くなり、基板8が水滴によって破損する状況を生じ難くすることが可能となる。また、孔部15を閉鎖する防水構造をとれば、基板8自体に防水構造を施さずに済むので、基板8に関して部品点数増加や部品コスト増等の問題も生じ難くなる。
【0027】
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)張出部13の金型成形時に外側フレーム3に形成されしまう孔部15の上側縁部16aに曲げ部17を形成し、シーソースイッチ1の組み立て時において曲げ部17を略90度折り曲げて孔部15に蓋をすることによって、ケース2内の収納空間22を外部から密閉する。このため、外側フレーム3を裏面から金型を一向きする工程によって、ノブ収納部6の開口縁12に張出部13を形成した際に、外側フレーム3の裏壁10に孔部15が形成されてしまっても、この孔部15を閉じることが可能となる。よって、シーソースイッチ1の基板8が存在する収納空間22に水滴が浸入し難くなるので、水滴付着による基板8の故障を発生し難くすることができる。
【0028】
(2)ここで、本例のようなシーソースイッチ1は、スイッチノブ5がノブ操作の際に回動軸7を支点とした回転軌跡をとる関係上、どうしてもノブ収納部6の開口縁12を広くとらなければならならない現状がある。また、本例のように張出部13をフレーム3の裏面側から金型を一方向抜きする工程によって製造しようとすると、フレーム3の裏壁10には必然的に孔部15が形成されることになる。よって、このような前提のあるシーソースイッチ1に本構成を応用すれば、製造の際に必然的にできてしまう孔部15を閉じることが可能となるので、本例の防水構造をシーソースイッチ1に応用することは非常に効果が高いといえる。
【0029】
(3)曲げ部17によって防水対策が講じられれば、基板8として防水対策仕様のものを使用せずに済むので、基板8に要する部品点数や部品コストを低く抑えることができる。
【0030】
(4)曲げ部17の根元部19を薄肉形状としたので、曲げ部17を略90度に曲げ易くすることが可能となる。このため、曲げ部17を折り曲げて孔部15に組み付ける際、楽で簡単な作業によって曲げ部17を孔部15に組み付けることができる。
【0031】
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・図7に示すように、カバー4の内面に、曲げ部17を後方から押すことが可能な突起41を設け、この突起41を基板8の通し孔8aに通して、突起41によって曲げ部17を後から押さえ付ける構造をとってもよい。この場合は、孔部15を閉鎖した曲げ部17を、より強固に孔部15に組み付けておくことが可能となる。なお、突起41が保持部に相当する。
【0032】
・保持部は、図7に示す例のようにカバー4に設けられることに限定されず、例えば基板8に設けたり、或いはケース2自体に設けたりするなど、他の位置に形成されていてもよい。
【0033】
・曲げ部17で孔部15を密閉する箇所は、外側フレーム3に限定されず、ケース2を構成する部材であれば、他の部材としてもよい。
・曲げ部17で孔部15を密閉する箇所は、裏壁10の下側のみに形成されることに限らず、上下両方に形成されていてもよい。
【0034】
・曲げ部17の形状は、実施形態に示すような根元が薄肉で先端が肉厚の形状をとることに限定されず、例えば単に板形状をとるなど、形状は適宜変更可能である。
・曲げ部17は、上側縁部16aに形成されることに限らず、例えば下側縁部16bに形成されてもよい。
【0035】
・曲げ部17は、必ずしも1部材から形成されていることに限らず、例えば複数の部材に分割されているものでもよい。
・曲げ部17は、例えば接着剤等によって孔部15の周縁に接着されてもよい。
【0036】
・シーソースイッチ1は、上下両方向に揺動操作可能なものに限らず、例えば一方向のみに揺動操作可能なものでもよい。
・張出部13は、開口縁12の下側のみに形成されることに限らず、上側にも形成されてもよい。また、張出部13は、開口縁12の下側に代えて、上側にのみ形成されてもよい。
【0037】
・本例の防水構造は、シーソースイッチ1に適用されることに限らず、例えばプッシュスイッチやレバースイッチ等の他のスイッチに適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
【0038】
(イ)フレームに設けられたノブ収納部にスイッチノブが操作可能に収納され、前記ノブ収納部の開口縁には、意匠性確保のための張出部が、前記フレームの裏面側からの金型の一向き形成によって形成され、この工法をとることで前記フレームの裏壁に孔部が形成されたスイッチユニットであって、前記フレームの前記裏壁において前記孔部を形取る縁部には、前記孔部を封鎖可能な曲げ部が前記裏面と一体形成され、当該曲げ部の形成後、該曲げ部を折り曲げて前記孔部に組み付けることにより該孔部に蓋がされていることを特徴とするスイッチユニット。
【符号の説明】
【0039】
1…スイッチとしてのシーソースイッチ、2…ケース、3…フレームとしての外側フレーム、5…スイッチノブ、6…ノブ収納部、7…回動軸、8…基板、10…裏壁、12…開口縁、13…張出部、15…孔部、16a…縁部としての上側縁部、17…曲げ部、22…収納空間、41…保持部としての突起。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームに設けられたノブ収納部にスイッチノブが操作可能に収納され、前記ノブ収納部の開口縁には、意匠性確保のための張出部が、前記フレームの裏面側からの金型の一方向抜き形成によって形成され、この工法をとることで前記フレームの裏壁に孔部が形成されるスイッチの防水構造であって、
前記フレームの前記裏壁において前記孔部を形取る縁部には、前記孔部を閉鎖可能な曲げ部が前記裏壁と一体形成され、当該曲げ部の形成後、該曲げ部を折り曲げて前記孔部に組み付けることにより該孔部に蓋がされていることを特徴とするスイッチの防水構造。
【請求項2】
前記スイッチノブが回動軸回りに揺動する動きをとるシーソースイッチであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチの防水構造。
【請求項3】
前記曲げ部によって蓋がされたケース内の収納空間には、前記スイッチノブの操作を検出する基板が収納され、当該基板には防水構造が施されていない構造がとられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチの防水構造。
【請求項4】
前記スイッチノブのケースには、前記曲げ部を組み付け状態において保持する保持部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のスイッチの防水構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−44261(P2011−44261A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190314(P2009−190314)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】