説明

スイッチングレギュレータ

【課題】インダクタ電流の逆流を防ぐと共に、簡易な回路構成で整流用素子を制御することができ、シャットダウン時に電源電圧が出力端子に出力されることなく、負荷回路の動作を適切に制御できるスイッチングレギュレータを得る。
【解決手段】スイッチングトランジスタMN1がオフしてインダクタL1への充電が停止すると、インダクタL1の放電を行うバイポーラトランジスタからなる整流トランジスタBN1を整流用素子として使用し、イネーブル信号ENに応じて整流トランジスタBN1の動作制御を行う整流トランジスタ制御回路2を備え、整流トランジスタ制御回路2は、イネーブル信号ENがスタンバイ状態になることを示すと、整流トランジスタBN1をオフさせて遮断状態にし、イネーブル信号ENが通常動作を行うことを示すと、ダイオードを形成するように整流トランジスタBN1のベースとコレクタを接続するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された電圧制御信号によって出力電圧を制御する昇圧型スイッチングレギュレータに関し、特に、前記電圧制御信号を監視することで、出力整流回路を制御するようにしたスイッチングレギュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
図8は、昇圧型スイッチングレギュレータの従来例を示した回路構成図である。
図8のスイッチングレギュレータ100は、電源電圧Vccを、所定の電圧になるように昇圧して出力端子OUTから出力電圧Voutとして出力するものであり、出力電圧Voutを分圧した分圧電圧Vfbが所定の基準電圧VrefになるようにスイッチングトランジスタMN101のオンデューティサイクルを制御するPWM制御を行っている。
【0003】
図8では、整流用素子としてダイオードD101が使用されているが、この場合、昇圧型スイッチングレギュレータの課題の1つである、シャットダウン時に電源電圧Vccが出力端子OUTに出力されてしまうという問題があった。このような問題を解決するために、図9で示すように、前記整流用素子として、スイッチングトランジスタMN101のゲート電圧と同期した信号が入力される同期整流用トランジスタMP101と、前記シャットダウン時に電源電圧Vccが出力端子OUTに出力されてしまうことを防止するための、同期整流用トランジスタMP101に直列に接続されるトランジスタMP102を設ける手法があった(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、図9で示したような構成にすると、軽負荷状態において、インダクタ電流が逆流することによって効率が低下するため、軽負荷状態であることを検出して、トランジスタMP102を制御する必要があるが、このような制御を行うための回路は煩雑で制御が容易ではないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、整流用素子としてバイポーラトランジスタを使用することで、インダクタ電流の逆流を防ぐと共に、簡易な回路構成で該バイポーラトランジスタを制御することができ、シャットダウン時に電源電圧Vccが出力端子OUTに出力されることなく、負荷回路の動作を適切に制御することができるスイッチングレギュレータを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るスイッチングレギュレータは、入力端子に入力された入力電圧を、所定の電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する、所定のイネーブル信号によってスタンバイ状態になり動作を停止するスイッチングレギュレータにおいて、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチングトランジスタと、
該スイッチングトランジスタのスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
前記スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行うバイポーラトランジスタからなる整流トランジスタと、
前記出力電圧に比例した比例電圧が、設定された参照電圧になるように前記スイッチングトランジスタのスイッチング制御を行う制御回路部と、
前記イネーブル信号に応じて前記整流トランジスタの動作制御を行う整流トランジスタ制御回路部と、
を備え、
前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、ダイオードを形成するように前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続するものである。
【0007】
具体的には、前記整流トランジスタ制御回路部は、
通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続する第1スイッチ素子と、
スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタのベースを、該整流トランジスタがオフして遮断状態になる所定の電圧に接続する第2スイッチ素子と、
を備えるようにした。
【0008】
また、前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続するようにしてもよい。
【0009】
この場合、前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続する第3スイッチ素子を備えるようにした。
【0010】
また、前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に前記整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に、ダイオードを形成するように前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続するようにしてもよい。
【0011】
この場合、前記整流トランジスタ制御回路部は、前記イネーブル信号を前記所定時間遅延させて出力する遅延回路を備えるようにした。
【0012】
また、前記整流トランジスタ制御回路部は、前記スイッチングトランジスタがオンして導通状態になるときに、前記整流トランジスタがオフして遮断状態になるように前記整流トランジスタのベースを所定の電圧に接続するようにしてもよい。
【0013】
この場合、前記整流トランジスタ制御回路部は、前記スイッチングトランジスタに入力された前記制御信号に応じて、前記整流トランジスタのベースを、該整流トランジスタがオフして遮断状態になる所定の電圧に接続する第4スイッチ素子を備えるようにした。
【0014】
また、前記制御回路部は、外部から入力された電圧制御信号に応じた電圧値の前記参照電圧を生成するようにしてもよい。
【0015】
この場合、前記電圧制御信号はパルス信号をなし、前記制御回路部は、該パルス信号のデューティサイクルに応じた電圧値の前記参照電圧を生成するようにした。
【0016】
また、前記電圧制御信号はパルス信号をなし、前記制御回路部は、所定時間の間に入力された、該パルス信号における所定の信号レベルのパルス数をカウントし、該パルス数に応じた電圧値の前記参照電圧を生成するようにしてもよい。
【0017】
また、前記電圧制御信号から前記イネーブル信号を生成するイネーブル信号生成回路部を備えるようにした。
【0018】
この場合、前記イネーブル信号生成回路部は、前記電圧制御信号をなすパルス信号が所定の信号レベルになると、前記通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号を生成し、前記電圧制御信号をなすパルス信号が前記所定の信号レベルと相反する信号レベルに所定時間以上なると、前記スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号を生成するようにした。
【発明の効果】
【0019】
本発明のスイッチングレギュレータによれば、スイッチングトランジスタがオフしてインダクタへの充電が停止すると、インダクタの放電を行う整流トランジスタとしてバイポーラトランジスタを使用し、スタンバイ状態になることを示すイネーブル信号が入力されると、整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示すイネーブル信号が入力されると、ダイオードを形成するように整流トランジスタのベースとコレクタを接続するようにした。このようなことから、インダクタ電流の逆流を防ぐと共に、簡易な回路構成で整流用素子を制御することができ、シャットダウン時に電源電圧が出力端子に出力されることなく、負荷回路の動作を適切に制御することができる。
【0020】
また、スタンバイ状態になることを示すイネーブル信号が入力されると出力端子を接地電圧に接続するようにしたことから、スタンバイ状態時に、スイッチングレギュレータの出力電圧を直ちに接地電圧に引き下げることができ、負荷としてスイッチングレギュレータに接続された機器に影響を与えないようにすることができる。
【0021】
また、スタンバイ状態になることを示すイネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示すイネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に、ダイオードを形成するように整流トランジスタのベースとコレクタを接続するようにした。このようなことから、スタンバイ状態になったときに、スイッチングトランジスタを先にオフさせ、スイッチングトランジスタがオフしてから所定時間経過するまでは整流トランジスタをオンさせることができ、インダクタに蓄えられているエネルギーを出力端子側へ送り、該エネルギーを放出し終えた後に、整流トランジスタをオフさせることができ、スタンバイ状態に移行した際に、インダクタとスイッチングトランジスタとの接続部の電圧の急な上昇を防ぐことができ、スイッチングトランジスタに不具合が発生することを防止できる。
【0022】
また、スイッチングトランジスタがオンして導通状態になるときに、整流トランジスタがオフして遮断状態になるように整流トランジスタのベースを所定の電圧に接続するようにしたことから、整流トランジスタのエミッタからコレクタの方向に電流が流れることを防止でき、効率の低下が生じないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図である。
【図2】図1の整流トランジスタ制御回路2の回路例を示した図である。
【図3】本第2の実施の形態におけるスイッチングレギュレータにおける整流トランジスタ制御回路の回路例を示した図である。
【図4】本第3の実施の形態におけるスイッチングレギュレータにおける整流トランジスタ制御回路の回路例を示した図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図である。
【図6】図5の整流トランジスタ制御回路2cの回路例を示した図である。
【図7】本発明のスイッチングレギュレータにおける整流トランジスタ制御回路の他の回路例を示した図である。
【図8】従来の昇圧型スイッチングレギュレータの例を示した回路構成図である。
【図9】従来の昇圧型スイッチングレギュレータの他の例を示した回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図である。
図1のスイッチングレギュレータ1は、入力電圧として入力端子INに入力された電源電圧Vccを所定の電圧に昇圧して、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する昇圧型スイッチングレギュレータであり、外部から入力された電圧制御信号Sinによって出力電圧Voutの電圧値を任意に変えることができる。
【0025】
図1において、スイッチングレギュレータ1は、インダクタL1と、入力された制御信号に応じて電源電圧Vccを昇圧する昇圧動作を行うためのスイッチングを行い、オンして導通状態になるとインダクタL1に対して電源電圧Vccで充電を行うNMOSトランジスタからなるスイッチングトランジスタMN1と、整流用素子をなすNPNトランジスタからなる整流トランジスタBN1と、整流トランジスタBN1の動作制御を行う整流トランジスタ制御回路2とを備えている。
【0026】
更に、スイッチングレギュレータ1は、所定の基準電圧Vrefを生成して出力する基準電圧発生回路3と、外部から入力される電圧制御信号Sinに応じて基準電圧Vrefの電圧値を変えて参照電圧Vsとして出力するPWM信号変換回路4と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、平滑用のコンデンサC1と、誤差増幅回路5と、所定の三角波信号TWを生成して出力する発振回路6と、PWMコンパレータからなるDUTY制御回路7と、出力バッファ回路8と、電圧制御信号Sinに応じて所定のイネーブル信号ENを生成して出力するイネーブル信号生成回路9とを備えている。スイッチングレギュレータ1は、電圧制御信号Sinに応じてスタンバイ状態になり動作を停止するものであり、具体的には、イネーブル信号生成回路9で生成されたイネーブル信号ENに応じてスタンバイ状態になり動作を停止する。
【0027】
なお、整流トランジスタ制御回路2は整流トランジスタ制御回路部を、基準電圧発生回路3、PWM信号変換回路4、誤差増幅回路5、発振回路6、DUTY制御回路7、出力バッファ回路8及び抵抗R1,R2は制御回路部をそれぞれなし、イネーブル信号生成回路9はイネーブル信号生成回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1において、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタMN1及び整流トランジスタBN1の少なくとも1つ、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
【0028】
電源電圧VccとスイッチングトランジスタMN1のドレインとの間にインダクタL1が接続され、インダクタL1とスイッチングトランジスタMN1のドレインとの接続部Xには整流トランジスタBN1のコレクタが接続され、整流トランジスタBN1のエミッタは出力端子OUTに接続されている。
イネーブル信号生成回路9には電圧制御信号Sinが入力されており、イネーブル信号生成回路9は、電圧制御信号Sinに応じて生成したイネーブル信号ENを整流トランジスタ制御回路2に出力する。例えば、イネーブル信号生成回路9は、パルス信号をなす電圧制御信号Sinのデューティサイクル又は周期に応じてイネーブル信号ENを生成してもよく、所定時間の間に入力された電圧制御信号Sinにおける所定の信号レベルのパルス数に応じてイネーブル信号ENを生成するようにしてもよい。
整流トランジスタ制御回路2は、接続部Xの電圧Vxと接地電圧との間に接続されており、イネーブル信号生成回路9から出力されたイネーブル信号ENに応じて整流トランジスタBN1の動作制御を行う。
【0029】
出力端子OUTと接地電圧との間には、コンデンサC1が接続されると共に抵抗R1及びR2が直列に接続され、抵抗R1と抵抗R2との接続部から分圧電圧Vfbが出力される。PWM信号変換回路4には基準電圧Vrefが入力されており、PWM信号変換回路4は、パルス信号をなす電圧制御信号Sinに応じて、入力された基準電圧Vrefの電圧値を変えて参照電圧Vsとして出力する。例えば、PWM信号変換回路4は、電圧制御信号Sinのデューティサイクル又は周期に応じて参照電圧Vsを生成してもよく、所定時間の間に入力された電圧制御信号Sinにおける所定の信号レベルのパルス数に応じて参照電圧Vsを生成するようにしてもよい。
【0030】
誤差増幅回路5の一方の入力端には参照電圧Vsが入力され、誤差増幅回路5の他方の入力端には分圧電圧Vfbが入力されており、誤差増幅回路5の出力端からは、入力された分圧電圧Vfbと参照電圧Vsとの電圧差を増幅して生成した誤差信号EAoが出力される。
DUTY制御回路7は、例えば誤差信号EAoと三角波信号TWとの電圧比較を行ってパルス信号であるPWM信号Spwmを生成して出力する。すなわち、DUTY制御回路7は、三角波信号TWを使用して誤差増幅回路5からの誤差信号EAoをPWM変調して生成したPWM信号Spwmを出力する。該PWM信号Spwmは、出力バッファ回路8を介して制御信号SG1としてスイッチングトランジスタMN1のゲートに入力されている。
【0031】
このような構成において、通常動作時においては、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが大きくなると、誤差増幅回路5からの誤差信号EAoの電圧が低下し、DUTY制御回路7からのPWM信号Spwmのデューティサイクルは小さくなる。この結果、スイッチングトランジスタMN1がオンする時間が短くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが低下するように制御される。また、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが小さくなると、誤差増幅回路5からの誤差信号EAoの電圧が上昇し、DUTY制御回路7からのPWM信号Spwmのデューティサイクルは大きくなる。この結果、スイッチングトランジスタMN1がオンする時間が長くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが上昇するように制御される。このような動作を繰り返して、出力電圧Voutは所定の電圧で一定になるように制御される。
【0032】
一方、PWM信号変換回路4は、パルス信号をなす電圧制御信号Sinに応じて参照電圧Vsを生成することから、PWM信号変換回路4に入力された電圧制御信号Sinのデューティサイクルによって、参照電圧Vsの電圧値を可変させて誤差増幅回路5に出力することが可能であり、このようにすることにより、スイッチングトランジスタMN1のオンデューティサイクルを制御して、出力電圧Voutを任意の値に設定することができる。
【0033】
次に、整流トランジスタBN1の動作について説明する。
図2は、図1の整流トランジスタ制御回路2の回路例を示した図である。
図2において、整流トランジスタ制御回路2は、PMOSトランジスタMP3とNMOSトランジスタMN2で構成されており、接続部Xと接地電圧との間にPMOSトランジスタMP3とNMOSトランジスタMN2が直列に接続されている。PMOSトランジスタMP3とNMOSトランジスタMN2の各ゲートは接続され、該接続部にはイネーブル信号生成回路9からのイネーブル信号ENが入力されている。
なお、PMOSトランジスタMP3は第1スイッチ素子を、NMOSトランジスタMN2は第2スイッチ素子をそれぞれなす。
【0034】
イネーブル信号生成回路9は、電圧制御信号Sinが所定時間以上所定の信号レベル、例えばハイレベルにならなかった場合、イネーブル信号ENをハイレベルにする。このため、PMOSトランジスタMP3はオフして遮断状態になると共に、NMOSトランジスタMN2がオンして導通状態になることから、整流トランジスタBN1のコレクタとベースとの接続を遮断すると共に、整流トランジスタBN1のベースが接地電圧に接続される。これによって、整流トランジスタBN1はオフして遮断状態になり、電源電圧Vccと出力端子OUTとを分離することができる。
【0035】
また、電圧制御信号Sinが所定時間以上ハイレベルにならなかった状態は、スイッチングレギュレータ1の動作を停止させるスタンバイ状態にすることをも意味しており、イネーブル信号生成回路9からのイネーブル信号ENは、スイッチングレギュレータ1の駆動制御を行う信号をなしており、電圧制御信号Sinは、スイッチングレギュレータ1に対するイネーブル信号をもなしている。このようなことから、図1では省略しているが、イネーブル信号ENは、イネーブル信号生成回路9を除くスイッチングレギュレータ1の各回路にもそれぞれ入力されており、イネーブル信号ENがハイレベルになると、スイッチングレギュレータ1は動作を停止する。
【0036】
一方、電圧制御信号Sinが前記所定時間の間にハイレベルになる、すなわちスイッチングレギュレータ1を作動させるように電圧制御信号Sinが入力されている場合、イネーブル信号生成回路9は、イネーブル信号ENをローレベルにする。このため、PMOSトランジスタMP3はオンして導通状態になると共に、NMOSトランジスタMN2がオフして遮断状態になることから、整流トランジスタBN1のコレクタとベースをショートさせた状態になる。これによって、スイッチングレギュレータ1が作動中に、スイッチングトランジスタMN1がオフして接続部Xの電圧VXが上昇した際に、整流トランジスタBN1のベース‐エミッタ間にしきい値電圧Vf以上の電圧が印加されることから、整流トランジスタBN1のベースからエミッタへ電流が注入されることにより、整流トランジスタBN1のコレクタからエミッタ方向にも電流が流れる。このような整流トランジスタBN1の動作は、ダイオードを使用して整流している場合と同様であり、かつ、バイポーラとして動作させていることで、電流の駆動能力を向上させることができ、省スペース化を図ることができ小型化に繋げることができる。
【0037】
このように、本第1の実施の形態におけるスイッチングレギュレータは、スイッチングトランジスタMN1がオフしてインダクタL1への充電が停止すると、インダクタL1の放電を行う整流トランジスタBN1としてバイポーラトランジスタを使用し、スタンバイ状態になることを示すイネーブル信号ENが入力されると、整流トランジスタBN1をオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示すイネーブル信号ENが入力されると、ダイオードを形成するように整流トランジスタBN1のベースとコレクタを接続するようにした。このようなことから、インダクタ電流の逆流を防ぐと共に、簡易な回路構成で整流用素子を制御することができ、シャットダウン時に電源電圧が出力端子に出力されることなく、負荷回路の動作を適切に制御することができる。
【0038】
第2の実施の形態.
前記第1の実施の形態で示した整流トランジスタ制御回路2が、イネーブル信号ENに応じて出力端子OUTを接地電圧に接続するようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第2の実施の形態とする。
なお、本第2の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図は、整流トランジスタ制御回路2を整流トランジスタ制御回路2aにし、スイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1aにする以外は図1と同じであるので省略する。
図3は、本第2の実施の形態におけるスイッチングレギュレータにおける整流トランジスタ制御回路の回路例を示した図である。なお、図3では、図2と同じもの又は同様のものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点のみ説明する。
【0039】
図3における図2との相違点は、イネーブル信号ENに応じて出力端子OUTを接地電圧に接続するためのNMOSトランジスタMN3を追加したことにあり、これに伴って整流トランジスタ制御回路2を整流トランジスタ制御回路2aにした。なお、整流トランジスタ制御回路2aは整流トランジスタ制御回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1aにおいて、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタMN1及び整流トランジスタBN1の少なくとも1つ、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
【0040】
図3において、整流トランジスタ制御回路2aは、PMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2,MN3で構成されており、出力端子OUTと接地電圧との間にNMOSトランジスタMN3が接続されている。NMOSトランジスタMN3のゲートにはイネーブル信号生成回路9からのイネーブル信号ENが入力されている。なお、NMOSトランジスタMN3は第3スイッチ素子をなす。
イネーブル信号ENがハイレベルになってスイッチングレギュレータ1aがスタンバイ状態になると、NMOSトランジスタMN3がオンして導通状態になり、出力端子OUTを接地電圧に接続する。また、イネーブル信号ENがローレベルになると、NMOSトランジスタMN3はオフして遮断状態になり、整流トランジスタ制御回路2aは、図2の整流トランジスタ制御回路2と同じ動作を行う。
【0041】
このようにすることにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、スタンバイ状態時に、スイッチングレギュレータ1aの出力電圧Voutを直ちに接地電圧に引き下げることができる。
【0042】
第3の実施の形態.
前記第1の実施の形態では、スイッチングトランジスタMN1がオフすると同時に整流トランジスタBN1もオフするが、整流トランジスタBN1がオフすると、インダクタL1に蓄えられているエネルギーを放出する電流パスがなくなるため、接続部Xの寄生容量が充電されて接続部Xの電圧VXが上昇してスイッチングトランジスタMN1の耐圧以上になると、スイッチングトランジスタMN1に不具合が生じる可能性がある。そこで、イネーブル信号ENを遅延させてPMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2の各ゲートに入力するようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第3の実施の形態とする。
なお、本第3の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図は、整流トランジスタ制御回路2を整流トランジスタ制御回路2bにし、スイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1bにする以外は図1と同じであるので省略する。
【0043】
図4は、本第3の実施の形態におけるスイッチングレギュレータにおける整流トランジスタ制御回路の回路例を示した図である。なお、図4では、図2と同じもの又は同様のものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点のみ説明する。
図4における図2との相違点は、イネーブル信号ENを所定時間遅延させてPMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2の各ゲートに出力する遅延回路11を設けたことにあり、これに伴って整流トランジスタ制御回路2を整流トランジスタ制御回路2bにした。なお、整流トランジスタ制御回路2bは整流トランジスタ制御回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1bにおいて、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタMN1及び整流トランジスタBN1の少なくとも1つ、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
【0044】
図4において、整流トランジスタ制御回路2bは、PMOSトランジスタMP3、NMOSトランジスタMN2及び遅延回路11で構成されており、遅延回路11にはイネーブル信号ENが入力されており、遅延回路11は入力されたイネーブル信号ENを所定時間遅延させてPMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2の各ゲートにそれぞれ出力する。
イネーブル信号ENがハイレベルになってスイッチングレギュレータ1bがスタンバイ状態になると、イネーブル信号ENがハイレベルになってから所定の時間経過後にPMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2の各ゲートがそれぞれハイレベルになる。また、イネーブル信号ENがローレベルになると、所定時間経過後にPMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2の各ゲートがそれぞれローレベルになる。
【0045】
このようにすることにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、スタンバイ状態になったときに、スイッチングトランジスタMN1を先にオフさせ、スイッチングトランジスタMN1がオフしてから所定時間経過するまでは整流トランジスタBN1をオンさせることができ、インダクタL1に蓄えられているエネルギーを出力端子OUT側へ送り、該エネルギーを放出し終えた後に、整流トランジスタBN1をオフさせることができ、スタンバイ状態に移行した際に、接続部Xの電圧VXの急な上昇を防ぐことができ、スイッチングトランジスタMN1に不具合が発生することを防止できる。
【0046】
第4の実施の形態.
前記第1の実施の形態において、整流トランジスタ制御回路2が、制御信号SG1に応じて整流トランジスタBN1のベースに充電されている電荷を放電させるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第4の実施の形態とする。
図5は、本発明の第4の実施の形態におけるスイッチングレギュレータの回路構成例を示した図である。なお、図5では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する共に図1との相違点のみ説明する。
【0047】
図5における図1との相違点は、図1の整流トランジスタ制御回路2が、制御信号SG1に応じて整流トランジスタBN1のベースに充電されている電荷を放電させるようにしたことにあり、これに伴って、図1の整流トランジスタ制御回路2を整流トランジスタ制御回路2cにし、図1のスイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1cにした。
図5のスイッチングレギュレータ1cは、入力電圧として入力端子INに入力された電源電圧Vccを所定の電圧に昇圧して、出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する昇圧型スイッチングレギュレータであり、外部から入力された電圧制御信号Sinによって出力電圧Voutの電圧値を任意に変えることができる。
【0048】
図5において、スイッチングレギュレータ1cは、インダクタL1と、スイッチングトランジスタMN1と、整流トランジスタBN1と、整流トランジスタBN1の動作制御を行う整流トランジスタ制御回路2cと、基準電圧発生回路3と、PWM信号変換回路4と、抵抗R1,R2と、コンデンサC1と、誤差増幅回路5と、発振回路6と、DUTY制御回路7と、出力バッファ回路8と、イネーブル信号生成回路9とを備えている。スイッチングレギュレータ1cは、電圧制御信号Sinに応じてスタンバイ状態になり動作を停止するものであり、具体的には、イネーブル信号生成回路9で生成されたイネーブル信号ENに応じてスタンバイ状態になり動作を停止する。
【0049】
なお、整流トランジスタ制御回路2cは整流トランジスタ制御回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1cにおいて、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよく、場合によっては、スイッチングトランジスタMN1及び整流トランジスタBN1の少なくとも1つ、インダクタL1並びにコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。また、図5では、図1と同様、整流トランジスタ制御回路2c以外の回路へのイネーブル信号ENの入力を省略して示している。
【0050】
整流トランジスタ制御回路2cは、接続部Xの電圧Vxと接地電圧との間に接続されており、イネーブル信号生成回路9から出力されたイネーブル信号ENに応じて整流トランジスタBN1の動作制御を行うと共に、制御信号SG1に応じて整流トランジスタBN1のベースに充電されている電荷を接地電圧に放電させる。
図6は、図5の整流トランジスタ制御回路2cの回路例を示した図である。
図6において、整流トランジスタ制御回路2cは、PMOSトランジスタMP3及びNMOSトランジスタMN2,MN4で構成されており、整流トランジスタBN1のベースと接地電圧との間にNMOSトランジスタMN4が接続されている。また、NMOSトランジスタMN4のゲートには制御信号SG1が入力されている。
【0051】
イネーブル信号ENがローレベルでスイッチングレギュレータ1cが作動しているときに、制御信号SG1がハイレベルになると、接続部XはスイッチングトランジスタMN1によって、ローレベルに相当する電圧まで引き下げられ、同時に、NMOSトランジスタMN4によって整流トランジスタBN1のベース電圧もローレベルに相当する電圧まで引き下げられる。このとき、PMOSトランジスタMP3の抵抗値が大きいと、整流トランジスタBN1のベース‐コレクタ間にしきい値電圧Vf以上の電圧が発生して、整流トランジスタBN1のベースからコレクタに電流が流れ、更に、整流トランジスタBN1のエミッタからコレクタの方向に電流が流れてしまい、スイッチングレギュレータ1cの効率の低下を引き起こす可能性がある。
【0052】
このようなことを防ぐため、制御信号SG1がハイレベルになったときに、NMOSトランジスタMN4によって整流トランジスタBN1のベースに充電されている電荷を抜くことにより、整流トランジスタBN1のベースから、PMOSトランジスタMP3、接続部X及びスイッチングトランジスタMN1を介して電流が流れないようにして、整流トランジスタBN1のベース‐コレクタ間にしきい値電圧Vf以上の電圧が発生しないようにすることができる。
このように、本第4の実施の形態におけるスイッチングレギュレータは、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、整流トランジスタBN1のエミッタからコレクタの方向に電流が流れることを防止でき、効率の低下が生じないようにすることができる。
【0053】
なお、図6では、整流トランジスタ制御回路が図2の回路構成をなす場合を例にして説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、整流トランジスタ制御回路が図3及び/又は図4の回路構成をなす場合にも適用することができ、例えば、整流トランジスタ制御回路が図3及び図4の回路構成をなす場合は、図6の整流トランジスタ制御回路2cは図7で示した整流トランジスタ制御回路2dのようになる。なお、整流トランジスタ制御回路2dは整流トランジスタ制御回路部をなす。
【0054】
図7のようにすると、前記第1から第4の各実施の形態で示したそれぞれの効果を得ることができ、すなわち、スタンバイ時に、電源電圧Vccと出力電圧Voutを切り離すことができ、出力端子OUTを接地電圧に引き下げることができ、スタンバイ時に移行した際の接続部Xの電圧上昇による、スイッチングトランジスタMN1の不具合の発生を防止することができ、スイッチングレギュレータのアクティブ時に制御信号SG1がハイレベルになったときに、整流トランジスタBN1のエミッタからコレクタに電流が流れることを防止でき、スイッチングレギュレータの効率低下を防止できる。
【0055】
また、前記第1から第4の各実施の形態では、イネーブル信号生成回路9によって電圧制御信号Sinからイネーブル信号ENを生成するようにしたが、イネーブル信号生成回路9をなくし、イネーブル信号ENが外部から整流トランジスタ制御回路に直接入力されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1,1c スイッチングレギュレータ
2,2a,2b,2c,2d 整流トランジスタ制御回路
3 基準電圧発生回路
4 PWM信号変換回路
5 誤差増幅回路
6 発振回路
7 DUTY制御回路
8 出力バッファ回路
9 イネーブル信号生成回路
11 遅延回路
MN1 スイッチングトランジスタ
BN1 整流トランジスタ
MN2〜MN4 NMOSトランジスタ
MP3 PMOSトランジスタ
L1 インダクタ
R1,R2 抵抗
C1 コンデンサ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2009−178033号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子に入力された入力電圧を、所定の電圧に変換して出力電圧として出力端子から出力する、所定のイネーブル信号によってスタンバイ状態になり動作を停止するスイッチングレギュレータにおいて、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行うスイッチングトランジスタと、
該スイッチングトランジスタのスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
前記スイッチングトランジスタがオフして該インダクタへの充電が停止すると、該インダクタの放電を行うバイポーラトランジスタからなる整流トランジスタと、
前記出力電圧に比例した比例電圧が、設定された参照電圧になるように前記スイッチングトランジスタのスイッチング制御を行う制御回路部と、
前記イネーブル信号に応じて前記整流トランジスタの動作制御を行う整流トランジスタ制御回路部と、
を備え、
前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、ダイオードを形成するように前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続することを特徴とするスイッチングレギュレータ。
【請求項2】
前記整流トランジスタ制御回路部は、
通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続する第1スイッチ素子と、
スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記整流トランジスタのベースを、該整流トランジスタがオフして遮断状態になる所定の電圧に接続する第2スイッチ素子と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項3】
前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続することを特徴とする請求項1又は2記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項4】
前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続する第3スイッチ素子を備えることを特徴とする請求項3記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項5】
前記整流トランジスタ制御回路部は、スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に前記整流トランジスタをオフさせて遮断状態にし、通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号が入力されると、所定時間経過後に、ダイオードを形成するように前記整流トランジスタのベースとコレクタを接続することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項6】
前記整流トランジスタ制御回路部は、前記イネーブル信号を前記所定時間遅延させて出力する遅延回路を備えることを特徴とする請求項5記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項7】
前記整流トランジスタ制御回路部は、前記スイッチングトランジスタがオンして導通状態になるときに、前記整流トランジスタがオフして遮断状態になるように前記整流トランジスタのベースを所定の電圧に接続することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項8】
前記整流トランジスタ制御回路部は、前記スイッチングトランジスタに入力された前記制御信号に応じて、前記整流トランジスタのベースを、該整流トランジスタがオフして遮断状態になる所定の電圧に接続する第4スイッチ素子を備えることを特徴とする請求項7記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項9】
前記制御回路部は、外部から入力された電圧制御信号に応じた電圧値の前記参照電圧を生成することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項10】
前記電圧制御信号はパルス信号をなし、前記制御回路部は、該パルス信号のデューティサイクルに応じた電圧値の前記参照電圧を生成することを特徴とする請求項9記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項11】
前記電圧制御信号はパルス信号をなし、前記制御回路部は、所定時間の間に入力された、該パルス信号における所定の信号レベルのパルス数をカウントし、該パルス数に応じた電圧値の前記参照電圧を生成することを特徴とする請求項9記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項12】
前記電圧制御信号から前記イネーブル信号を生成するイネーブル信号生成回路部を備えることを特徴とする請求項9、10又は11記載のスイッチングレギュレータ。
【請求項13】
前記イネーブル信号生成回路部は、前記電圧制御信号をなすパルス信号が所定の信号レベルになると、前記通常動作を行うことを示す前記イネーブル信号を生成し、前記電圧制御信号をなすパルス信号が前記所定の信号レベルと相反する信号レベルに所定時間以上なると、前記スタンバイ状態になることを示す前記イネーブル信号を生成することを特徴とする請求項12記載のスイッチングレギュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−55050(P2012−55050A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194198(P2010−194198)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】