スイッチ装置
【課題】スイッチ装置の取り付け角度に関わらず、ケースの外部からケースとカバーとの間の空間を経由してケースの内部へ水が浸入するのを防止する。
【解決手段】スイッチ71が収納されたケース11と、ケース11の上面に設けられた筒部12と、筒部12に揺動可能に設けられた操作ノブ21と、操作ノブ21の動きをスイッチ71に伝達する操作棒21dと、操作ノブ21を露出させてケース11の上面を覆うカバー51とを備えたスイッチ装置100において、ケース11の上面にカバー側に突出する突起15を設け、カバー51の裏面にケース側に突出する突起56を設け、ケース11をカバー51で被覆したときに生じる当該カバー51とケース11との間の空間に、突起15,56を、前後方向からみて重なり合うように配置する。
【解決手段】スイッチ71が収納されたケース11と、ケース11の上面に設けられた筒部12と、筒部12に揺動可能に設けられた操作ノブ21と、操作ノブ21の動きをスイッチ71に伝達する操作棒21dと、操作ノブ21を露出させてケース11の上面を覆うカバー51とを備えたスイッチ装置100において、ケース11の上面にカバー側に突出する突起15を設け、カバー51の裏面にケース側に突出する突起56を設け、ケース11をカバー51で被覆したときに生じる当該カバー51とケース11との間の空間に、突起15,56を、前後方向からみて重なり合うように配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作ノブの操作によりスイッチの入切を行うスイッチ装置に関し、特に、ケース内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、窓の開閉制御やドアの施錠開錠制御等を行うためのスイッチ装置が備えられており、この種のスイッチ装置は、一般的に、ドアアームレストやセンターコンソール等に配設されている。
【0003】
上述のスイッチ装置は、例えば、図12の100´で示されるように、ケース11´と、当該ケース11´の上面を覆うカバー51´と、操作ノブ21´とを備えている。
【0004】
図12において、矢印Fは、スイッチ装置100´の前方向を示している。以下同様に、矢印Bは後方向、矢印Rは右方向、矢印Lは左方向、矢印Uは上方向、矢印Dは下方向をそれぞれ示している。よって、図12は、スイッチ装置100´を左方向Lからみた場合の側方断面図である。
【0005】
ケース11´の内部には、スイッチ71´や回路基板72´等の電子部品が収納されている。ケース11´の上面には、上下に開口してケース内と連通する筒部12´´が設けられている。また、筒部12´´には、当該筒部12´´の上部の開口を覆うように操作ノブ21´が取り付けられている。さらに、カバー51´に設けられた孔52´からは、操作ノブ21´が操作可能に露出している。
【0006】
このようなスイッチ装置100´において、閉め忘れた窓から浸入する雨水や、容器からこぼれた飲料水等(以下、これらを総称して「水」という。)が、カバー51´上にかかった場合は、当該水が、図中の矢印で示すように、カバー51´の孔52´と操作ノブ21´との隙間を通ってケース11´の上面へ流下し、筒部12´´側へ流れて行く。
【0007】
そして、筒部12´´側へ流れた水は、その量が多いと、操作ノブ21´と筒部12´´との隙間を上昇し、筒部12´´の開口を通って、ケース11´内へ浸入することもある。ケース11´内に浸入した水は、スイッチ71´や回路基板72´等の電子部品での腐食や短絡の原因となる。
【0008】
このため、後掲の特許文献1〜3では、ケース内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置が提案されている。
【0009】
例えば、特許文献1に記載のスイッチ装置では、操作ノブが取り付けられる筒部の近傍に突起を設けて、操作ノブが揺動していない状態で、操作ノブの下端部と突起の上端部とが微小間隙を隔てて対向するようにしている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れは、突起によって遮断される。
【0010】
特許文献2に記載のスイッチ装置では、操作ノブが取り付けられる筒部の近傍に窪みを設けるとともに、この窪みの筒部側に、当該窪みの一部を覆う蓋を設けている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、ケース上面に流下した水は、窪みに入り込んだ後、蓋に衝突して、窪み内で渦状に対流する。このため、窪みから操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れは、蓋によって食い止められる。
【0011】
特許文献3に記載のスイッチ装置では、ケース上面における操作ノブの前端部近傍に、左右方向へ傾斜する斜面を有する案内部が設けられている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、ケース上面の操作ノブの前端部近傍に流下した水は、案内部の斜面に沿って当該案内部の開放端部からケースの左右の脇へ排出される。このため、操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れを未然に防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第4312739号公報
【特許文献2】特許第4280250号公報
【特許文献3】特許第4193824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、スイッチ装置の取り付け方法としては、図12に示すように、スイッチ装置100´の前後方向F,Bが、車両の床面、つまり、地面に対して略平行な角度で取り付けることが一般的であった。
【0014】
しかしながら、近年、ユーザーの要望や、操作の利便性等から、スイッチ装置100´の前側を地面に対して所定角度(例えば、20°から30°)上方向Uに傾けた状態で取り付ける方法が採用され始めている(図13参照)。
【0015】
スイッチ装置100´をこのように取り付けると、カバー51´の孔52´と操作ノブ21´との隙間を通って流入した水は、ケース11´の上面に流下した後、筒部12´´に向かって下降傾斜するケース11´の上面を、加速されながら斜め下方へ流れる。したがって、ケース11´とカバー51´との隙間を筒部12´側へ流れて行く水の勢いが、図12の場合に比べて強まってしまう。
【0016】
このため、図13中の太線矢印で示すように、勢いの強まった水が、操作ノブ21´と筒部12´´との隙間を上昇し、筒部12´´の開口を通って、ケース11´の内部に浸入しやすくなる。
【0017】
そこで、本発明は、スイッチ装置の取り付け角度に関わらず、ケースの外部からケースとカバーとの間の空間を経由してケースの内部へ水が浸入するのを防止できるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では、スイッチと、当該スイッチが内部に収納されたケースと、当該ケースの上面に設けられ、ケースの上下に開口してケース内と連通する筒部と、当該筒部の上部開口を覆うようにケースの前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、当該操作ノブから筒部の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒と、操作ノブを露出させてケースの上面を覆うカバーとを備え、操作ノブがケースの前後方向に間隔をおいて配列されたスイッチ装置において、ケースの上面に、カバー側に突出する第1の突起を設け、カバーの裏面に、ケース側に突出する第2の突起を設け、ケースをカバーで被覆したときに生じる当該カバーとケースとの間の空間に、第1の突起と第2の突起が、前後方向からみて重なり合うように配置される。
【0019】
このようにすることで、前後に配列された操作ノブの内、前側の操作ノブの後端部とカバーとの隙間を通って外部から流入し、後側の筒部に向かってケースの上面を流れる水は、第1の突起と第2の突起によって流れを遮られ、ケースの左右の脇へ排出される。このため、水が後側の操作ノブと筒部の隙間を上昇して、当該筒部の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【0020】
特に、スイッチ装置の前側を上向きに傾けた状態で取り付けた場合でも、第1および第2の突起により、ケース上面を流れる水の勢いを弱めることができる。このため、スイッチ装置の取り付け角度に関係なく、外部から流入した水をケース脇へ排出することができる。
【0021】
本発明において、好ましくは、第1の突起と第2の突起は、前後方向に隙間を隔てて離間している。このようにすると、ケースを製作するメーカーとカバーを製作するメーカーとが異っていて、相手のメーカーの部品のばらつきを把握できない場合でも、第1の突起と第2の突起が衝突することがない。したがって、カバーをケースに装着できないという事態を回避することができる。
【0022】
また、本発明では、第1の突起および第2の突起を、前後に配列された操作ノブの内、前側の操作ノブ寄りに設けてもよい。
【0023】
このようにすることで、後側の操作ノブに対応する筒部に向かってケースの上面を流れる水を、当該筒部からより離れた位置で遮ることができる。これにより、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0024】
また、スイッチ装置の前側を上向きに傾けて取り付けた場合に、下降傾斜するケース上面に水が流下しても、流下地点から突起までの距離が短いため、水の勢いが増すことがない。これにより、後側の筒部へ向かう水の流れを一層効果的に遮ることができる。
【0025】
また、本発明では、第1の突起と第2の突起の一方または両方を複数設けてもよい。
【0026】
このようにすると、3つ以上の突起によって、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。また、一部の突起が破損した場合でも、残りの突起によって水の流れを遮ることができる。
【0027】
また、本発明では、第1の突起および第2の突起の左右方向の幅を、後側の筒部の左右方向の幅よりも長くしてもよい。
【0028】
このようにすると、第1および第2の突起の左右の脇から逃れた水が、当該突起の後方に位置する筒部に及ぶことを回避することができる。このため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0029】
また、本発明では、前後に配列された操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する筒部の前側近傍に、ケースの左右方向に延びて、水を当該ケースの脇へ流す溝部を設けてもよい。
【0030】
このようにすると、仮に、第1および第2の突起によって水を完全に遮ることができず、ケースの脇から排水できなかったとしても、当該突起によって勢いが弱められた水を、溝部から外部に排出することができる。このため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0031】
また、本発明では、前後に配列された操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する筒部の前側の外側面に、操作ノブと筒部との間の隙間へ突出する第3の突起を設けてもよい。
【0032】
このようにすると、仮に、第1と第2の突起や溝部で外部に排出できなかった水が、操作ノブと筒部との隙間を上昇して、当該筒部の開口からケース内へ浸入しようとしても、第3の突起によって、水の流れが遮られるため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、スイッチ装置の取り付け角度に関係なく、外部からケースとカバーとの間の空間へ流入した水は、第1および第2の突起によって筒部へ向かう流れを遮られる。その結果、水が操作ノブと筒部との隙間を上昇して筒部の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態であるスイッチ装置の外観を示した上方斜視図である。
【図2】スイッチ装置の上面図である。
【図3】図2のA−A´断面図である。
【図4】カバーを取り外した状態のスイッチ装置の外観図である。
【図5】カバーの表面側の外観図である。
【図6】カバーの裏面側の外観図である。
【図7】筒部の要部外観図である。
【図8】筒部と突起の寸法関係を示した図である。
【図9】傾斜して取り付けた同スイッチ装置の側方断面図である。
【図10】突起の形成例を示した要部断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態を示す外観図である。
【図12】従来のスイッチ装置の側方断面図である。
【図13】傾斜して取り付けた従来のスイッチ装置の側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。以下の図では、 同一部分または対応する部分に同一符号を付してある。
【0036】
図1〜図3の各図中において、矢印U,D,F,B,R,Lは、それぞれスイッチ装置100の上側,下側,前側,後側,右側,左側の各方向を示している。
【0037】
スイッチ装置100は、パワーウィンドウ装置に用いられ、例えば、車両の運転席のドアに設けられているアームレスト(図示省略)に取り付けられる。このスイッチ装置100は、ケース11と、操作ノブ21〜23と、カバー51とを備えている。
【0038】
ケース11は、図4に示す通り、左右方向(L,R方向)の長さが、前後方向(F,B方向)の長さより短い直方体の形状に形成されている。
【0039】
ケース11は、図3に示すように、下方が開口した上ケース11pと、この開口を塞ぐように上ケース11pに取り付けられる下ケース11qから構成されている。ケース11の内部には、スイッチ71や回路基板72等の電子部品が収納されている。73は、回路基板72に実装されたコネクタである。このコネクタ73に、図示しない制御装置と接続するためのケーブルを接続することで、スイッチ装置100から制御装置へスイッチ71の出力信号を送信可能となる。
【0040】
図3に示すように、上ケース11pの上面11aには、筒部12と、溝部13と、突起15が設けられている。
【0041】
筒部12は、上下(U,D方向)に開口してケース11内と連通する中空状の筒である。筒部12の詳細を図7に示す。
【0042】
図7に示すように、筒部12の水平断面の形状は、略矩形である。また、筒部12の左右側の外側面には、軸12aが一体的に形成されている。さらに、筒部12の前側の外側面には、前方(F方向)に突出した突起12bが一体的に形成されている。この突起12bは、本発明における第3の突起に相当する。
【0043】
尚、図3では、筒部12が2つしか表されていないが、この筒部12には、後述する操作ノブ21が取り付けられるため、実際には、当該操作ノブ21に対応するように4つの筒部12が設けられている。
【0044】
図4において、21,22はシーソー型の操作ノブであり、23はプッシュ型の操作ノブである。
【0045】
詳しくは、操作ノブ21は、スイッチ装置100に合計4個設けられており、運転席、助手席、左右の後部座席の各窓を開閉する場合にそれぞれ操作される。
【0046】
操作ノブ21において、21aは前側に張り出した張出部、21bは張出部21aと一体に形成されたキャップ部、21cはキャップ部21bの側壁に形成された孔である。孔21cは、当該孔21cが形成された側壁と反対側にある側壁にも形成されている。つまり、各操作ノブ21には、それぞれ2つの孔21cが形成されている。
【0047】
操作ノブ21を筒部12に取り付ける場合、筒部12の上部開口を覆うように、操作ノブ21のキャップ部21bを、当該筒部12に被せる。その後、筒部12の左右の外側面に形成された軸12aに、キャップ部21bの側壁に形成された孔21cを嵌合させる。以上の取り付けにより、操作ノブ21は、軸12aを中心として前後方向(F,B方向)へ揺動可能な状態で筒部12に支持される。
【0048】
筒部12を貫通している21d(図3)は、操作ノブ21の内側に一体的に突出形成された操作棒である。この操作棒21dは、操作ノブ21から筒部12の上部開口を貫通してケース11内へ延びている。
【0049】
図3に示すように、操作棒21dの下端部には、凹部21eが形成されていて、この凹部21eは、回路基板72に実装されたスイッチ71のアクチュエータ71aと嵌合されている。スイッチ71は、窓開閉用のスイッチであって、例えば、公知のスライドスイッチから構成されている。なお、スライドスイッチに代えて、回路基板72に形成された固定接点(図示省略)と、操作棒21dの下端部に設けられた可動接点(図示省略)とによって、スイッチを構成してもよい。
【0050】
以上のような構成の操作ノブ21において、張出部21aが押し下げられたり、引き上げられたりすると、操作ノブ21が軸12aを中心に前後へ回転揺動して、操作棒21dが、当該操作ノブ21の動きをアクチュエータ71aへ伝達し、スイッチ71が入切される。即ち、スイッチ71の内部に設けられている接点が、操作ノブ21の操作位置に応じてON(導通)またはOFF(非導通)の状態に切り換わる。これにより、窓の開閉動作が行われる。
【0051】
操作ノブ22は、全ての搭乗用ドアを施錠/解錠する場合に操作される。操作ノブ22において、22aはキャップ部、22bはキャップ部22aの側壁に形成された孔である(図4)。孔22bは、当該孔22bが形成された側壁と反対側にある側壁にも形成されている。つまり、操作ノブ22には、2つの孔22bが形成されている。
【0052】
操作ノブ22は、操作ノブ21と同様、筒部12´(図3)の左右の外側面に形成された軸12a´(図4)に、キャップ部22aの側壁に形成された孔22bを嵌合させることで、軸12a´を中心として前後方向(F,B方向)へ揺動可能な状態で筒部12´に支持される。
【0053】
以上のような構成の操作ノブ22において、操作ノブ22の前端部22cが押し下げられると、全ての搭乗用ドアが施錠され、また、操作ノブ22の後端部22dが押し下げられると、全ての搭乗用ドアが解錠される。
【0054】
尚、操作ノブ22によって操作されるスイッチは、上述した回路基板72に実装されているが、図3では、当該スイッチの図示を省略してある。
【0055】
操作ノブ23は、助手席および後部座席の窓の開閉制御をロック/アンロックする場合に操作される。詳しくは、操作ノブ23が操作されて、当該操作ノブ23が押し下げられると、上述した窓の開閉制御がロックされて、窓の開閉ができなくなる。また、操作ノブ23が操作されて、当該操作ノブ23が押し上げられると、ロック状態の窓の開閉制御が復帰して(アンロックされて)、窓の開閉ができるようになる。
【0056】
尚、ケース11の上面11aには、操作ノブ23を取り付けるための筒部も設けられているが、これらの図示は省略する。また、操作ノブ23によって操作されるスイッチは、上述した回路基板72に実装されているが、図3では、当該スイッチの図示を省略してある。
【0057】
溝部13は、筒部12の近傍に設けられている(図3、図4参照)。この溝部13は、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びており、ケース11の側面側の端部13aが開放されている。
【0058】
突起15は、前後に配列された各操作ノブ間に、カバー51側に突出するように設けられている(図3参照)。詳しくは、図4に示すように、上ケース11pの上面11aには、4つの突起15が、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びて一体的に形成されている。これらの突起15は、後述するカバー側の突起56とともに遮水壁を構成するものであって、本発明における第1の突起に相当する。
【0059】
その内の2つの突起15は、ケース11の前方から見て1列目の操作ノブ(操作ノブ22,23)と、2列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)との間にあり、かつ、1列目の操作ノブ寄りに位置している(図3参照)。また、残りの2つの突起15は、2列目の操作ノブと、3列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)との間にあり、かつ、2列目の操作ノブ寄りに位置している(図3参照)。
【0060】
また、突起15の高さは、ケース11をカバー51で覆ったときに、突起15の先端がカバー51の裏面51bに当らないような高さとなっている。
【0061】
図1〜図3に示されるように、カバー51は、各操作ノブ(操作ノブ21〜23)を露出させてケース11の上面を覆うものである。
【0062】
図5や図6に示されるように、カバー51には、操作ノブ21が露出する開口部52と、操作ノブ22が露出する開口部53と、操作ノブ23が露出する開口部54が形成されている。
【0063】
操作ノブ21については、張出部21aに指を掛けて、押し下げたり引き上げたりする操作が行われる。このため、張出部21aに指を掛けやすくする目的で、カバー51には凹部55が設けられている。そして、上述した開口部52は、この凹部55の底面55aの一部に形成されている。
【0064】
図6に示すように、カバー51の裏面51bには、4つの突起56が、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びて一体的に形成されている。これらの突起56は、前述したケース側の突起15とともに遮水壁を構成するものであって、本発明における第2の突起に相当する。図3に示すように、突起56は、突起15と同様、前後に配列された各操作ノブ間に設けられている。
【0065】
詳しくは、4つの突起56の内の2つの突起56は、カバー51の前方から見て1列目の開口部(開口部53,54)と、2列目の開口部(2つの開口部52)との間にあり、かつ、1列目の開口部寄りに位置している(図3参照)。
【0066】
ここで、1列目の開口部からは、上述した1列目の操作ノブ(操作ノブ22,23)が露出し、2列目の開口部からは、2列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)が露出する。このため、2つの突起56は、1列目の操作ノブと、2列目の操作ノブとの間にあり、かつ、1列目の操作ノブ寄りに位置しているとも言える。
【0067】
また、残りの2つの突起56は、2列目の開口部と、3列目の開口部(2つの開口部52)との間であり、かつ、2列目の開口部寄りに位置している(図3参照)。
【0068】
上述と同様に、2列目の開口部からは、上述した2列目の操作ノブが露出し、3列目の開口部からは、3列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)が露出する。このため、残りの2つの突起56は、2列目の操作ノブと、3列目の操作ノブとの間にあり、かつ、2列目の操作ノブ寄りに位置しているとも言える。
【0069】
さらに詳しくは、これら4つの突起56は、カバー51の裏面51bにおいて、凹部55の底面55aに対応する部分にそれぞれ形成されている(図3参照)。
【0070】
また、突起56の高さは、カバー51でケース11を覆ったときに、突起56の先端が上ケース11pの上面11aに当らないような高さとなっている。
【0071】
ここで、ケース11をカバー51で被覆したとき、図3に示すように、カバー51とケース11との間の空間に、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)からみて一部が重なり合うように配置される。また、突起15と突起56は、前後方向に隙間を隔てて離間している。
【0072】
図8は、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)からみて、重なり合った状態を示している。ここで、突起15,56の左右方向(L,R方向)の幅d1と、筒部12の左右方向の幅d2については、d1=d2でもよいが、後述の理由から、図のようにd1>d2であることが好ましい。
【0073】
上記構造のスイッチ装置100は、例えば、図3に示す状態から、当該スイッチ装置100の前側を地面に対して所定角度(例えば、20°から30°)上方向Uに傾けて(図9参照)、運転席側ドアのアームレスト取り付けられる。
【0074】
このような状態で、雨水や飲料水等の水が、カバー51上に多量にかかると、当該水は、操作ノブ21と開口部52との間に生じている隙間や、操作ノブ22と開口部53との間に生じている隙間等を通って、カバー51と上ケース11pとの間の空間に流入する。そして、流入した水は、後側(B方向側)へ下降傾斜する上ケース11pの上面11aに流下する。
【0075】
上ケース11pの上面11aに流下した水の内、図中の太線矢印で示されるような、前列の操作ノブ(例えば、2列目の操作ノブ21)側から、後列の操作ノブ(例えば、3列目の操作ノブ21)側へと向かう水は、カバー51の裏面51bに形成された突起56や、上ケース11pの上面11aに形成された突起15に衝突する。この衝突によって水の勢いが弱められ、大部分の水は、突起15,56を越えることなく、左右方向(L,R方向)に分かれて、ケース11の脇から排出される。
【0076】
即ち、上ケース11pの上面11aを後列の筒部(例えば、3列目の筒部12)へと向かう水の流れが、突起15や突起56によって食い止められる。これにより、上ケース11pの上面11aを流れる水が、その勢いにより後列の操作ノブと後列の筒部との隙間を上昇して、ケース11内に浸入するのを防止することができる。
【0077】
また、突起15および突起56は、前列の操作ノブ寄りに設けられているため、後列の筒部からより離れた位置で、上ケース11pの上面11aを流れる水を遮ることができる。
【0078】
これにより、上ケース11pの上面11aが、後側に向かって下降傾斜していても、水の流下地点から突起15,56までの距離が短いので、ケース上面11aを流れる水の勢いが増す前に、当該水の流れを突起15,56で遮ることができる。このため、スイッチ装置100の取り付け角度に関わらず、ケース11内への水の浸入を一層効果的に防止できる。
【0079】
また、スイッチ装置100を水平に取り付けた場合でも、車両が急な上り坂を走行する際には、スイッチ装置100が相対的に傾斜するから、本発明に係るスイッチ装置100は、このような場合にも効果を発揮する。
【0080】
また、図8に示すように、突起15,56の左右方向の幅d1を、筒部12の左右方向の幅d2よりも大きくしておけば、突起15,56の左右の脇から水が逃れた場合でも、当該突起の後方に位置する筒部12には、水が及ばない。このため、ケース11内への水の浸入を一層効果的に防止することができる。
【0081】
また、図9中の細線矢印で示すように、突起15,56で食い止められなかった水が、後列の筒部12に向かったとしても、当該水の勢いは、突起15,56によって弱められている。このため、突起15,56を越えた水は、筒部12に至る前に溝部13に流入し、ケース11の側面側に開放されている当該溝部13の端部13a(図4参照)から排出される。
【0082】
また、図9中の破線矢印で示すように、カバー51の開口部52を通して筒部12の近傍に水が流下してきても、当該水は、上述した溝部13へ流入して、外部に排出される。したがって、当該水が、後列の操作ノブ(例えば、3列目の操作ノブ21)と、後列の筒部(例えば、3列目の筒部12)の隙間を上昇して、ケース11内に浸入することはない。
【0083】
仮に、溝部13で排出されなかった水が、後列の操作ノブと後列の筒部の隙間を上昇したとしても、筒部12の前側の外側面には、前方に突出した突起12bが形成されているため、当該突起12により水は上昇を阻止されて、溝部13から外部に排出される。このため、ケース11内への水の浸入をさらに一層効果的に防止できる。
【0084】
また、本実施形態では、前述のように、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)に隙間を隔てて離間している(図3参照)。このため、ケース11を製作するメーカーと、カバー51を製作するメーカーとが異っていて、相手のメーカーの部品のばらつきを把握できない場合でも、突起15,56が衝突することがない。これにより、カバー51をケース11に装着できないという事態を回避することができる。
【0085】
以上述べた実施形態では、突起15と突起56を、図3のように配置したが、本発明は、これのみに限定されるものではない。
【0086】
例えば、図10(a)に示したように、突起15と突起56の位置を入れ替えて、突起15を突起56の前方に設けてもよい。
【0087】
また、図10(b)〜(d)に示したように、突起15と突起56の一方または両方を、複数設けてもよい。このようにすれば、3つ以上の突起によって、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。また、例えば、一部の突起が破損した場合でも、残りの突起によって水の流れを遮ることができる。
【0088】
また、図10(e)に示したように、突起15と突起56とが離間せずに、両突起15,56が接するようにしてもよい。ケース11とカバー51を同一のメーカーが製作する場合は、部品のばらつきを管理できるので、このような配置も可能である。これにより、両突起15,56の間に隙間がなくなるので、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。
【0089】
また、図10(f)に示したように、ケース側の突起15の幅を大きくして、突起15とカバー51との間の通路を長く確保してもよい。このようにすれば、より一層、水が突起15,56を越えにくくなる。
【0090】
さらに、図10(g)に示したように、カバー51の一部を突起56として兼用してもよい。
【0091】
また、以上述べた実施形態では、ケース側の突起15とカバー側の突起56を、筒部12のそれぞれに対応させて4個ずつ設けたが、本発明は、これのみに限定されるものではない。
【0092】
例えば、ケース側の突起15に関して、図11に示すように、左右方向に幅の広い1つの突起15を設けてもよい。この場合は、カバー側の突起56に関しても、左右方向に幅の広い1つの突起56が、突起15と対向して設けられる(図示省略)。
【0093】
また、以上述べた実施形態では、本発明を、窓開閉スイッチが4つ設けられたパワーウィンドウ装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、窓開閉スイッチが4つ以外の複数個設けられたスイッチ装置や、扉開閉装置に用いられるスイッチ装置等にも適用することができる。また、車載以外の用途に用いられるスイッチ装置にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0094】
71 スイッチ
11 ケース
11a ケースの上面
12 筒部
12b 突起
13 溝部
15,56 突起
21〜23 操作ノブ
21d 操作棒
51 カバー
51b カバーの裏面
100 スイッチ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作ノブの操作によりスイッチの入切を行うスイッチ装置に関し、特に、ケース内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、窓の開閉制御やドアの施錠開錠制御等を行うためのスイッチ装置が備えられており、この種のスイッチ装置は、一般的に、ドアアームレストやセンターコンソール等に配設されている。
【0003】
上述のスイッチ装置は、例えば、図12の100´で示されるように、ケース11´と、当該ケース11´の上面を覆うカバー51´と、操作ノブ21´とを備えている。
【0004】
図12において、矢印Fは、スイッチ装置100´の前方向を示している。以下同様に、矢印Bは後方向、矢印Rは右方向、矢印Lは左方向、矢印Uは上方向、矢印Dは下方向をそれぞれ示している。よって、図12は、スイッチ装置100´を左方向Lからみた場合の側方断面図である。
【0005】
ケース11´の内部には、スイッチ71´や回路基板72´等の電子部品が収納されている。ケース11´の上面には、上下に開口してケース内と連通する筒部12´´が設けられている。また、筒部12´´には、当該筒部12´´の上部の開口を覆うように操作ノブ21´が取り付けられている。さらに、カバー51´に設けられた孔52´からは、操作ノブ21´が操作可能に露出している。
【0006】
このようなスイッチ装置100´において、閉め忘れた窓から浸入する雨水や、容器からこぼれた飲料水等(以下、これらを総称して「水」という。)が、カバー51´上にかかった場合は、当該水が、図中の矢印で示すように、カバー51´の孔52´と操作ノブ21´との隙間を通ってケース11´の上面へ流下し、筒部12´´側へ流れて行く。
【0007】
そして、筒部12´´側へ流れた水は、その量が多いと、操作ノブ21´と筒部12´´との隙間を上昇し、筒部12´´の開口を通って、ケース11´内へ浸入することもある。ケース11´内に浸入した水は、スイッチ71´や回路基板72´等の電子部品での腐食や短絡の原因となる。
【0008】
このため、後掲の特許文献1〜3では、ケース内部への水の浸入を防止する防水型のスイッチ装置が提案されている。
【0009】
例えば、特許文献1に記載のスイッチ装置では、操作ノブが取り付けられる筒部の近傍に突起を設けて、操作ノブが揺動していない状態で、操作ノブの下端部と突起の上端部とが微小間隙を隔てて対向するようにしている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れは、突起によって遮断される。
【0010】
特許文献2に記載のスイッチ装置では、操作ノブが取り付けられる筒部の近傍に窪みを設けるとともに、この窪みの筒部側に、当該窪みの一部を覆う蓋を設けている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、ケース上面に流下した水は、窪みに入り込んだ後、蓋に衝突して、窪み内で渦状に対流する。このため、窪みから操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れは、蓋によって食い止められる。
【0011】
特許文献3に記載のスイッチ装置では、ケース上面における操作ノブの前端部近傍に、左右方向へ傾斜する斜面を有する案内部が設けられている。これにより、カバーと操作ノブとの隙間を通って外部から水が流入しても、ケース上面の操作ノブの前端部近傍に流下した水は、案内部の斜面に沿って当該案内部の開放端部からケースの左右の脇へ排出される。このため、操作ノブと筒部との隙間を上昇しようとする水の流れを未然に防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第4312739号公報
【特許文献2】特許第4280250号公報
【特許文献3】特許第4193824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、スイッチ装置の取り付け方法としては、図12に示すように、スイッチ装置100´の前後方向F,Bが、車両の床面、つまり、地面に対して略平行な角度で取り付けることが一般的であった。
【0014】
しかしながら、近年、ユーザーの要望や、操作の利便性等から、スイッチ装置100´の前側を地面に対して所定角度(例えば、20°から30°)上方向Uに傾けた状態で取り付ける方法が採用され始めている(図13参照)。
【0015】
スイッチ装置100´をこのように取り付けると、カバー51´の孔52´と操作ノブ21´との隙間を通って流入した水は、ケース11´の上面に流下した後、筒部12´´に向かって下降傾斜するケース11´の上面を、加速されながら斜め下方へ流れる。したがって、ケース11´とカバー51´との隙間を筒部12´側へ流れて行く水の勢いが、図12の場合に比べて強まってしまう。
【0016】
このため、図13中の太線矢印で示すように、勢いの強まった水が、操作ノブ21´と筒部12´´との隙間を上昇し、筒部12´´の開口を通って、ケース11´の内部に浸入しやすくなる。
【0017】
そこで、本発明は、スイッチ装置の取り付け角度に関わらず、ケースの外部からケースとカバーとの間の空間を経由してケースの内部へ水が浸入するのを防止できるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では、スイッチと、当該スイッチが内部に収納されたケースと、当該ケースの上面に設けられ、ケースの上下に開口してケース内と連通する筒部と、当該筒部の上部開口を覆うようにケースの前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、当該操作ノブから筒部の開口を貫通してケース内へ延び、操作ノブの動きをスイッチに伝達する操作棒と、操作ノブを露出させてケースの上面を覆うカバーとを備え、操作ノブがケースの前後方向に間隔をおいて配列されたスイッチ装置において、ケースの上面に、カバー側に突出する第1の突起を設け、カバーの裏面に、ケース側に突出する第2の突起を設け、ケースをカバーで被覆したときに生じる当該カバーとケースとの間の空間に、第1の突起と第2の突起が、前後方向からみて重なり合うように配置される。
【0019】
このようにすることで、前後に配列された操作ノブの内、前側の操作ノブの後端部とカバーとの隙間を通って外部から流入し、後側の筒部に向かってケースの上面を流れる水は、第1の突起と第2の突起によって流れを遮られ、ケースの左右の脇へ排出される。このため、水が後側の操作ノブと筒部の隙間を上昇して、当該筒部の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【0020】
特に、スイッチ装置の前側を上向きに傾けた状態で取り付けた場合でも、第1および第2の突起により、ケース上面を流れる水の勢いを弱めることができる。このため、スイッチ装置の取り付け角度に関係なく、外部から流入した水をケース脇へ排出することができる。
【0021】
本発明において、好ましくは、第1の突起と第2の突起は、前後方向に隙間を隔てて離間している。このようにすると、ケースを製作するメーカーとカバーを製作するメーカーとが異っていて、相手のメーカーの部品のばらつきを把握できない場合でも、第1の突起と第2の突起が衝突することがない。したがって、カバーをケースに装着できないという事態を回避することができる。
【0022】
また、本発明では、第1の突起および第2の突起を、前後に配列された操作ノブの内、前側の操作ノブ寄りに設けてもよい。
【0023】
このようにすることで、後側の操作ノブに対応する筒部に向かってケースの上面を流れる水を、当該筒部からより離れた位置で遮ることができる。これにより、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0024】
また、スイッチ装置の前側を上向きに傾けて取り付けた場合に、下降傾斜するケース上面に水が流下しても、流下地点から突起までの距離が短いため、水の勢いが増すことがない。これにより、後側の筒部へ向かう水の流れを一層効果的に遮ることができる。
【0025】
また、本発明では、第1の突起と第2の突起の一方または両方を複数設けてもよい。
【0026】
このようにすると、3つ以上の突起によって、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。また、一部の突起が破損した場合でも、残りの突起によって水の流れを遮ることができる。
【0027】
また、本発明では、第1の突起および第2の突起の左右方向の幅を、後側の筒部の左右方向の幅よりも長くしてもよい。
【0028】
このようにすると、第1および第2の突起の左右の脇から逃れた水が、当該突起の後方に位置する筒部に及ぶことを回避することができる。このため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0029】
また、本発明では、前後に配列された操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する筒部の前側近傍に、ケースの左右方向に延びて、水を当該ケースの脇へ流す溝部を設けてもよい。
【0030】
このようにすると、仮に、第1および第2の突起によって水を完全に遮ることができず、ケースの脇から排水できなかったとしても、当該突起によって勢いが弱められた水を、溝部から外部に排出することができる。このため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【0031】
また、本発明では、前後に配列された操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する筒部の前側の外側面に、操作ノブと筒部との間の隙間へ突出する第3の突起を設けてもよい。
【0032】
このようにすると、仮に、第1と第2の突起や溝部で外部に排出できなかった水が、操作ノブと筒部との隙間を上昇して、当該筒部の開口からケース内へ浸入しようとしても、第3の突起によって、水の流れが遮られるため、ケース内への水の浸入を一層効果的に防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、スイッチ装置の取り付け角度に関係なく、外部からケースとカバーとの間の空間へ流入した水は、第1および第2の突起によって筒部へ向かう流れを遮られる。その結果、水が操作ノブと筒部との隙間を上昇して筒部の開口からケース内へ浸入するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態であるスイッチ装置の外観を示した上方斜視図である。
【図2】スイッチ装置の上面図である。
【図3】図2のA−A´断面図である。
【図4】カバーを取り外した状態のスイッチ装置の外観図である。
【図5】カバーの表面側の外観図である。
【図6】カバーの裏面側の外観図である。
【図7】筒部の要部外観図である。
【図8】筒部と突起の寸法関係を示した図である。
【図9】傾斜して取り付けた同スイッチ装置の側方断面図である。
【図10】突起の形成例を示した要部断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態を示す外観図である。
【図12】従来のスイッチ装置の側方断面図である。
【図13】傾斜して取り付けた従来のスイッチ装置の側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。以下の図では、 同一部分または対応する部分に同一符号を付してある。
【0036】
図1〜図3の各図中において、矢印U,D,F,B,R,Lは、それぞれスイッチ装置100の上側,下側,前側,後側,右側,左側の各方向を示している。
【0037】
スイッチ装置100は、パワーウィンドウ装置に用いられ、例えば、車両の運転席のドアに設けられているアームレスト(図示省略)に取り付けられる。このスイッチ装置100は、ケース11と、操作ノブ21〜23と、カバー51とを備えている。
【0038】
ケース11は、図4に示す通り、左右方向(L,R方向)の長さが、前後方向(F,B方向)の長さより短い直方体の形状に形成されている。
【0039】
ケース11は、図3に示すように、下方が開口した上ケース11pと、この開口を塞ぐように上ケース11pに取り付けられる下ケース11qから構成されている。ケース11の内部には、スイッチ71や回路基板72等の電子部品が収納されている。73は、回路基板72に実装されたコネクタである。このコネクタ73に、図示しない制御装置と接続するためのケーブルを接続することで、スイッチ装置100から制御装置へスイッチ71の出力信号を送信可能となる。
【0040】
図3に示すように、上ケース11pの上面11aには、筒部12と、溝部13と、突起15が設けられている。
【0041】
筒部12は、上下(U,D方向)に開口してケース11内と連通する中空状の筒である。筒部12の詳細を図7に示す。
【0042】
図7に示すように、筒部12の水平断面の形状は、略矩形である。また、筒部12の左右側の外側面には、軸12aが一体的に形成されている。さらに、筒部12の前側の外側面には、前方(F方向)に突出した突起12bが一体的に形成されている。この突起12bは、本発明における第3の突起に相当する。
【0043】
尚、図3では、筒部12が2つしか表されていないが、この筒部12には、後述する操作ノブ21が取り付けられるため、実際には、当該操作ノブ21に対応するように4つの筒部12が設けられている。
【0044】
図4において、21,22はシーソー型の操作ノブであり、23はプッシュ型の操作ノブである。
【0045】
詳しくは、操作ノブ21は、スイッチ装置100に合計4個設けられており、運転席、助手席、左右の後部座席の各窓を開閉する場合にそれぞれ操作される。
【0046】
操作ノブ21において、21aは前側に張り出した張出部、21bは張出部21aと一体に形成されたキャップ部、21cはキャップ部21bの側壁に形成された孔である。孔21cは、当該孔21cが形成された側壁と反対側にある側壁にも形成されている。つまり、各操作ノブ21には、それぞれ2つの孔21cが形成されている。
【0047】
操作ノブ21を筒部12に取り付ける場合、筒部12の上部開口を覆うように、操作ノブ21のキャップ部21bを、当該筒部12に被せる。その後、筒部12の左右の外側面に形成された軸12aに、キャップ部21bの側壁に形成された孔21cを嵌合させる。以上の取り付けにより、操作ノブ21は、軸12aを中心として前後方向(F,B方向)へ揺動可能な状態で筒部12に支持される。
【0048】
筒部12を貫通している21d(図3)は、操作ノブ21の内側に一体的に突出形成された操作棒である。この操作棒21dは、操作ノブ21から筒部12の上部開口を貫通してケース11内へ延びている。
【0049】
図3に示すように、操作棒21dの下端部には、凹部21eが形成されていて、この凹部21eは、回路基板72に実装されたスイッチ71のアクチュエータ71aと嵌合されている。スイッチ71は、窓開閉用のスイッチであって、例えば、公知のスライドスイッチから構成されている。なお、スライドスイッチに代えて、回路基板72に形成された固定接点(図示省略)と、操作棒21dの下端部に設けられた可動接点(図示省略)とによって、スイッチを構成してもよい。
【0050】
以上のような構成の操作ノブ21において、張出部21aが押し下げられたり、引き上げられたりすると、操作ノブ21が軸12aを中心に前後へ回転揺動して、操作棒21dが、当該操作ノブ21の動きをアクチュエータ71aへ伝達し、スイッチ71が入切される。即ち、スイッチ71の内部に設けられている接点が、操作ノブ21の操作位置に応じてON(導通)またはOFF(非導通)の状態に切り換わる。これにより、窓の開閉動作が行われる。
【0051】
操作ノブ22は、全ての搭乗用ドアを施錠/解錠する場合に操作される。操作ノブ22において、22aはキャップ部、22bはキャップ部22aの側壁に形成された孔である(図4)。孔22bは、当該孔22bが形成された側壁と反対側にある側壁にも形成されている。つまり、操作ノブ22には、2つの孔22bが形成されている。
【0052】
操作ノブ22は、操作ノブ21と同様、筒部12´(図3)の左右の外側面に形成された軸12a´(図4)に、キャップ部22aの側壁に形成された孔22bを嵌合させることで、軸12a´を中心として前後方向(F,B方向)へ揺動可能な状態で筒部12´に支持される。
【0053】
以上のような構成の操作ノブ22において、操作ノブ22の前端部22cが押し下げられると、全ての搭乗用ドアが施錠され、また、操作ノブ22の後端部22dが押し下げられると、全ての搭乗用ドアが解錠される。
【0054】
尚、操作ノブ22によって操作されるスイッチは、上述した回路基板72に実装されているが、図3では、当該スイッチの図示を省略してある。
【0055】
操作ノブ23は、助手席および後部座席の窓の開閉制御をロック/アンロックする場合に操作される。詳しくは、操作ノブ23が操作されて、当該操作ノブ23が押し下げられると、上述した窓の開閉制御がロックされて、窓の開閉ができなくなる。また、操作ノブ23が操作されて、当該操作ノブ23が押し上げられると、ロック状態の窓の開閉制御が復帰して(アンロックされて)、窓の開閉ができるようになる。
【0056】
尚、ケース11の上面11aには、操作ノブ23を取り付けるための筒部も設けられているが、これらの図示は省略する。また、操作ノブ23によって操作されるスイッチは、上述した回路基板72に実装されているが、図3では、当該スイッチの図示を省略してある。
【0057】
溝部13は、筒部12の近傍に設けられている(図3、図4参照)。この溝部13は、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びており、ケース11の側面側の端部13aが開放されている。
【0058】
突起15は、前後に配列された各操作ノブ間に、カバー51側に突出するように設けられている(図3参照)。詳しくは、図4に示すように、上ケース11pの上面11aには、4つの突起15が、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びて一体的に形成されている。これらの突起15は、後述するカバー側の突起56とともに遮水壁を構成するものであって、本発明における第1の突起に相当する。
【0059】
その内の2つの突起15は、ケース11の前方から見て1列目の操作ノブ(操作ノブ22,23)と、2列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)との間にあり、かつ、1列目の操作ノブ寄りに位置している(図3参照)。また、残りの2つの突起15は、2列目の操作ノブと、3列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)との間にあり、かつ、2列目の操作ノブ寄りに位置している(図3参照)。
【0060】
また、突起15の高さは、ケース11をカバー51で覆ったときに、突起15の先端がカバー51の裏面51bに当らないような高さとなっている。
【0061】
図1〜図3に示されるように、カバー51は、各操作ノブ(操作ノブ21〜23)を露出させてケース11の上面を覆うものである。
【0062】
図5や図6に示されるように、カバー51には、操作ノブ21が露出する開口部52と、操作ノブ22が露出する開口部53と、操作ノブ23が露出する開口部54が形成されている。
【0063】
操作ノブ21については、張出部21aに指を掛けて、押し下げたり引き上げたりする操作が行われる。このため、張出部21aに指を掛けやすくする目的で、カバー51には凹部55が設けられている。そして、上述した開口部52は、この凹部55の底面55aの一部に形成されている。
【0064】
図6に示すように、カバー51の裏面51bには、4つの突起56が、ケース11の左右方向(L,R方向)に延びて一体的に形成されている。これらの突起56は、前述したケース側の突起15とともに遮水壁を構成するものであって、本発明における第2の突起に相当する。図3に示すように、突起56は、突起15と同様、前後に配列された各操作ノブ間に設けられている。
【0065】
詳しくは、4つの突起56の内の2つの突起56は、カバー51の前方から見て1列目の開口部(開口部53,54)と、2列目の開口部(2つの開口部52)との間にあり、かつ、1列目の開口部寄りに位置している(図3参照)。
【0066】
ここで、1列目の開口部からは、上述した1列目の操作ノブ(操作ノブ22,23)が露出し、2列目の開口部からは、2列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)が露出する。このため、2つの突起56は、1列目の操作ノブと、2列目の操作ノブとの間にあり、かつ、1列目の操作ノブ寄りに位置しているとも言える。
【0067】
また、残りの2つの突起56は、2列目の開口部と、3列目の開口部(2つの開口部52)との間であり、かつ、2列目の開口部寄りに位置している(図3参照)。
【0068】
上述と同様に、2列目の開口部からは、上述した2列目の操作ノブが露出し、3列目の開口部からは、3列目の操作ノブ(2つの操作ノブ21)が露出する。このため、残りの2つの突起56は、2列目の操作ノブと、3列目の操作ノブとの間にあり、かつ、2列目の操作ノブ寄りに位置しているとも言える。
【0069】
さらに詳しくは、これら4つの突起56は、カバー51の裏面51bにおいて、凹部55の底面55aに対応する部分にそれぞれ形成されている(図3参照)。
【0070】
また、突起56の高さは、カバー51でケース11を覆ったときに、突起56の先端が上ケース11pの上面11aに当らないような高さとなっている。
【0071】
ここで、ケース11をカバー51で被覆したとき、図3に示すように、カバー51とケース11との間の空間に、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)からみて一部が重なり合うように配置される。また、突起15と突起56は、前後方向に隙間を隔てて離間している。
【0072】
図8は、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)からみて、重なり合った状態を示している。ここで、突起15,56の左右方向(L,R方向)の幅d1と、筒部12の左右方向の幅d2については、d1=d2でもよいが、後述の理由から、図のようにd1>d2であることが好ましい。
【0073】
上記構造のスイッチ装置100は、例えば、図3に示す状態から、当該スイッチ装置100の前側を地面に対して所定角度(例えば、20°から30°)上方向Uに傾けて(図9参照)、運転席側ドアのアームレスト取り付けられる。
【0074】
このような状態で、雨水や飲料水等の水が、カバー51上に多量にかかると、当該水は、操作ノブ21と開口部52との間に生じている隙間や、操作ノブ22と開口部53との間に生じている隙間等を通って、カバー51と上ケース11pとの間の空間に流入する。そして、流入した水は、後側(B方向側)へ下降傾斜する上ケース11pの上面11aに流下する。
【0075】
上ケース11pの上面11aに流下した水の内、図中の太線矢印で示されるような、前列の操作ノブ(例えば、2列目の操作ノブ21)側から、後列の操作ノブ(例えば、3列目の操作ノブ21)側へと向かう水は、カバー51の裏面51bに形成された突起56や、上ケース11pの上面11aに形成された突起15に衝突する。この衝突によって水の勢いが弱められ、大部分の水は、突起15,56を越えることなく、左右方向(L,R方向)に分かれて、ケース11の脇から排出される。
【0076】
即ち、上ケース11pの上面11aを後列の筒部(例えば、3列目の筒部12)へと向かう水の流れが、突起15や突起56によって食い止められる。これにより、上ケース11pの上面11aを流れる水が、その勢いにより後列の操作ノブと後列の筒部との隙間を上昇して、ケース11内に浸入するのを防止することができる。
【0077】
また、突起15および突起56は、前列の操作ノブ寄りに設けられているため、後列の筒部からより離れた位置で、上ケース11pの上面11aを流れる水を遮ることができる。
【0078】
これにより、上ケース11pの上面11aが、後側に向かって下降傾斜していても、水の流下地点から突起15,56までの距離が短いので、ケース上面11aを流れる水の勢いが増す前に、当該水の流れを突起15,56で遮ることができる。このため、スイッチ装置100の取り付け角度に関わらず、ケース11内への水の浸入を一層効果的に防止できる。
【0079】
また、スイッチ装置100を水平に取り付けた場合でも、車両が急な上り坂を走行する際には、スイッチ装置100が相対的に傾斜するから、本発明に係るスイッチ装置100は、このような場合にも効果を発揮する。
【0080】
また、図8に示すように、突起15,56の左右方向の幅d1を、筒部12の左右方向の幅d2よりも大きくしておけば、突起15,56の左右の脇から水が逃れた場合でも、当該突起の後方に位置する筒部12には、水が及ばない。このため、ケース11内への水の浸入を一層効果的に防止することができる。
【0081】
また、図9中の細線矢印で示すように、突起15,56で食い止められなかった水が、後列の筒部12に向かったとしても、当該水の勢いは、突起15,56によって弱められている。このため、突起15,56を越えた水は、筒部12に至る前に溝部13に流入し、ケース11の側面側に開放されている当該溝部13の端部13a(図4参照)から排出される。
【0082】
また、図9中の破線矢印で示すように、カバー51の開口部52を通して筒部12の近傍に水が流下してきても、当該水は、上述した溝部13へ流入して、外部に排出される。したがって、当該水が、後列の操作ノブ(例えば、3列目の操作ノブ21)と、後列の筒部(例えば、3列目の筒部12)の隙間を上昇して、ケース11内に浸入することはない。
【0083】
仮に、溝部13で排出されなかった水が、後列の操作ノブと後列の筒部の隙間を上昇したとしても、筒部12の前側の外側面には、前方に突出した突起12bが形成されているため、当該突起12により水は上昇を阻止されて、溝部13から外部に排出される。このため、ケース11内への水の浸入をさらに一層効果的に防止できる。
【0084】
また、本実施形態では、前述のように、突起15と突起56が、前後方向(F,B方向)に隙間を隔てて離間している(図3参照)。このため、ケース11を製作するメーカーと、カバー51を製作するメーカーとが異っていて、相手のメーカーの部品のばらつきを把握できない場合でも、突起15,56が衝突することがない。これにより、カバー51をケース11に装着できないという事態を回避することができる。
【0085】
以上述べた実施形態では、突起15と突起56を、図3のように配置したが、本発明は、これのみに限定されるものではない。
【0086】
例えば、図10(a)に示したように、突起15と突起56の位置を入れ替えて、突起15を突起56の前方に設けてもよい。
【0087】
また、図10(b)〜(d)に示したように、突起15と突起56の一方または両方を、複数設けてもよい。このようにすれば、3つ以上の突起によって、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。また、例えば、一部の突起が破損した場合でも、残りの突起によって水の流れを遮ることができる。
【0088】
また、図10(e)に示したように、突起15と突起56とが離間せずに、両突起15,56が接するようにしてもよい。ケース11とカバー51を同一のメーカーが製作する場合は、部品のばらつきを管理できるので、このような配置も可能である。これにより、両突起15,56の間に隙間がなくなるので、水の流れをさらに効果的に遮ることができる。
【0089】
また、図10(f)に示したように、ケース側の突起15の幅を大きくして、突起15とカバー51との間の通路を長く確保してもよい。このようにすれば、より一層、水が突起15,56を越えにくくなる。
【0090】
さらに、図10(g)に示したように、カバー51の一部を突起56として兼用してもよい。
【0091】
また、以上述べた実施形態では、ケース側の突起15とカバー側の突起56を、筒部12のそれぞれに対応させて4個ずつ設けたが、本発明は、これのみに限定されるものではない。
【0092】
例えば、ケース側の突起15に関して、図11に示すように、左右方向に幅の広い1つの突起15を設けてもよい。この場合は、カバー側の突起56に関しても、左右方向に幅の広い1つの突起56が、突起15と対向して設けられる(図示省略)。
【0093】
また、以上述べた実施形態では、本発明を、窓開閉スイッチが4つ設けられたパワーウィンドウ装置に用いられるスイッチ装置100に適用した例を挙げたが、本発明は、窓開閉スイッチが4つ以外の複数個設けられたスイッチ装置や、扉開閉装置に用いられるスイッチ装置等にも適用することができる。また、車載以外の用途に用いられるスイッチ装置にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0094】
71 スイッチ
11 ケース
11a ケースの上面
12 筒部
12b 突起
13 溝部
15,56 突起
21〜23 操作ノブ
21d 操作棒
51 カバー
51b カバーの裏面
100 スイッチ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチと、
前記スイッチが内部に収納されたケースと、
前記ケースの上面に設けられ、前記ケースの上下に開口して前記ケース内と連通する筒部と、
前記筒部の上部開口を覆うように前記ケースの前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、
前記操作ノブから前記筒部の開口を貫通して前記ケース内へ延び、前記操作ノブの動きを前記スイッチに伝達する操作棒と、
前記操作ノブを露出させて前記ケースの上面を覆うカバーと、を備え、
前記操作ノブが前記ケースの前後方向に間隔をおいて配列されたスイッチ装置において、
前記ケースの上面に、前記カバー側に突出する第1の突起を設け、
前記カバーの裏面に、前記ケース側に突出する第2の突起を設け、
前記ケースを前記カバーで被覆したときに生じる当該カバーとケースとの間の空間に、前記第1の突起と前記第2の突起が、前後方向からみて重なり合うように配置されることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起と前記第2の突起は、前後方向に隙間を隔てて離間していることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起および前記第2の突起を、前後に配列された前記操作ノブの内、前側の操作ノブ寄りに設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起と前記第2の突起の一方または両方は、複数設けられていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起および前記第2の突起の左右方向の幅は、後側の前記筒部の左右方向の幅よりも長いことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項6】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前後に配列された前記操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する前記筒部の前側近傍に、前記ケースの左右方向に延びて、水を当該ケースの脇へ流す溝部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項7】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前後に配列された前記操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する前記筒部の前側の外側面に、前記操作ノブと前記筒部との間の隙間へ突出する第3の突起を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項1】
スイッチと、
前記スイッチが内部に収納されたケースと、
前記ケースの上面に設けられ、前記ケースの上下に開口して前記ケース内と連通する筒部と、
前記筒部の上部開口を覆うように前記ケースの前後へ揺動可能に設けられた操作ノブと、
前記操作ノブから前記筒部の開口を貫通して前記ケース内へ延び、前記操作ノブの動きを前記スイッチに伝達する操作棒と、
前記操作ノブを露出させて前記ケースの上面を覆うカバーと、を備え、
前記操作ノブが前記ケースの前後方向に間隔をおいて配列されたスイッチ装置において、
前記ケースの上面に、前記カバー側に突出する第1の突起を設け、
前記カバーの裏面に、前記ケース側に突出する第2の突起を設け、
前記ケースを前記カバーで被覆したときに生じる当該カバーとケースとの間の空間に、前記第1の突起と前記第2の突起が、前後方向からみて重なり合うように配置されることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起と前記第2の突起は、前後方向に隙間を隔てて離間していることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起および前記第2の突起を、前後に配列された前記操作ノブの内、前側の操作ノブ寄りに設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起と前記第2の突起の一方または両方は、複数設けられていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前記第1の突起および前記第2の突起の左右方向の幅は、後側の前記筒部の左右方向の幅よりも長いことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項6】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前後に配列された前記操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する前記筒部の前側近傍に、前記ケースの左右方向に延びて、水を当該ケースの脇へ流す溝部を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項7】
請求項1に記載のスイッチ装置において、
前後に配列された前記操作ノブの内、後側の操作ノブに対応する前記筒部の前側の外側面に、前記操作ノブと前記筒部との間の隙間へ突出する第3の突起を設けたことを特徴とするスイッチ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−109034(P2012−109034A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254699(P2010−254699)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(510123839)オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 (110)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(510123839)オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 (110)
【Fターム(参考)】
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