説明

スイッチ

【課題】複数のLEDを有するスイッチにおいて、発光色が可変となるようにする。
【解決手段】スイッチ10が、インジケータ用LED3と、インジケータ用LED3の発光色とは異なる色で発光するインジケータ用LED4と、インジケータ用LED3およびインジケータ用LED4を覆うノブ1と、インジケータ用LED3からの光およびインジケータ用LED4からの光を混合してノブ1の外部に放出するレンズ2と、インジケータ用LED3の発光輝度とインジケータ用LED4の発光輝度の割合を変化させる回路7と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明用のLEDを有するスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照明用のLEDを有するスイッチとしては、図9〜図12に示すようなものがある。図9および図10に示すスイッチ8においては、ノブ81によってプリント基板86上のインジケータ用LED83およびスイッチ照明用LED85が覆われており、インジケータ用LED83が発した光はインジケータレンズ82を通ってノブ81の外部に放出される。また、スイッチ照明用LED85が発した光はスイッチ照明用レンズ84を通ってノブ81を照らすようになっている。
【0003】
また、図10および図11に示すスイッチ9においては、ノブ91によってプリント基板96上のインジケータ用LED93が覆われ、パネル97によってプリント基板96上のスイッチ照明用LED95が覆われており、インジケータ用LED93が発した光はインジケータレンズ92を通ってノブ91の外部に放出される。また、スイッチ照明用LED95が発した光はスイッチ照明用レンズ94を通ってノブ91とパネル97との隙間から漏れ出るようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これら従来のスイッチ8、9は、いずれも2つのLEDを備えているが、一方のLEDはインジケータ用となっており、他方のLEDはノブ照明用となっている。したがって、スイッチの照明色が変化することがない。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、複数のLEDを有するスイッチにおいて、照明色が可変となるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、スイッチが、第1のLED(3)と、第1のLED(3)の発光色とは異なる色で発光する第2のLED(4)と、第1のLED(3)および第2のLED(4)を覆うノブ(1)と、第1のLED(3)からの光および第2のLED(4)からの光を混合してノブ(1)の外部に(ノブを透過して、またはノブの隙間から)放出するレンズ(2)と、第1のLED(3)の発光輝度と第2のLED(4)の発光輝度の割合を変化させる回路(7)と、を備えたことである。
【0007】
このように、回路(7)で異なる発光色のLED(3、4)の輝度配分を変化させることで、レンズ(2)における混合色が変化し、スイッチの照明色が変化する。したがって、複数のLEDを有するスイッチにおいて、照明色が可変となる。
【0008】
また、請求項2に記載のように、回路(7)は、ユーザの操作に基づいて、当該発光輝度割合を変化させるようになっていてもよい。このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションから、ユーザが好きな色を選択することができる。
【0009】
また、請求項3に記載のように、当該スイッチは車両に搭載されていてもよい。その場合、回路(7)は、車両の乗員の種別に基づいて、発光輝度割合を変化させるようになっていてもよい。
【0010】
このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションのうち、車内の乗員の雰囲気に応じた配色で、スイッチを光らせることができる。
【0011】
また、請求項4に記載のように、当該スイッチは車両に搭載されていてもよい。この場合、回路(7)は、車両の走行状態に基づいて、発光輝度割合を変化させるようになっていてもよい。
【0012】
このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションのうち、車内の走行状態(例えば、緊急時か否か)に応じた配色で、スイッチを光らせることができる。したがって、車両の乗員は、車両の走行状態をより強く実感することができる。
【0013】
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車載システムの全体構成を模式的に示す。この車載システムは、車両内のインストゥルパネル等に配置され、画像表示装置20と、画像表示装置20の近傍に配置された複数のスイッチ10a〜qとを有している。
【0015】
スイッチ10a〜qは、それぞれ、車両に搭載された各種機器(車室内温度調整装置、ナビゲーション装置)の作動内容をコントロールするための押しボタンである。画像表示装置20は、各種情報を車内の乗員(例えば、ドライバ)に表示する。これらスイッチ10a〜qのそれぞれは、LEDの光によって発光するようになっている。
【0016】
以下、スイッチ10a〜qのそれぞれ(単にスイッチ10という)の構成について説明する。図2は、スイッチ10を正面(すなわち、乗員側)から見た図であり、図3は、図2のA−A断面図である。
【0017】
これらの図に示すように、スイッチ10は、ノブ1、インジケータレンズ2、インジケータ用LED3、インジケータ用LED4、プリント基板5、および回路部7を有している。
【0018】
プリント基板5は、図示しない筐体等を介して車両に固定されている。インジケータ用LED3、インジケータ用LED4、および回路部7は、このプリント基板5の前面に固定されている。
【0019】
ノブ1は、ある程度の透光性を有する樹脂から成る部材である。ノブ1は、プリント基板5または上述の筐体に取り付けられており、ユーザの押下操作を直接受けることで後方に移動する。ノブ1が押されて後方に移動した際には、図示しないノブ押下センサがそれを検知し、スイッチ10が押下されたことを示す信号を、スイッチ10のコントロール対象の機器に、出力する。
【0020】
また、ノブ1は、インジケータ用LED3および4の前面を覆うように配置されている。ただし、ノブ1の前端部の中央部には、インジケータ用LED3および4からの光をノブ1の外部に放出させるための穴が設けられている。
【0021】
インジケータレンズ2は、透光性を有しており、ノブ1の前端中央部の穴に嵌められ、ノブ1内で二股に別れ、各脚がそれぞれインジケータ用LED3および4の方向に伸びている。
【0022】
インジケータ用LED3は、第1の色(例えばグリーン)で発光するLEDである。インジケータ用LED4は、第1の色とは異なる第2の色(例えばアンバー)で発光するLEDである。
【0023】
インジケータ用LED3が発した光は、インジケータレンズ2の一方の脚の端部からインジケータレンズ2内に導入され、また、インジケータ用LED4が発した光は、インジケータレンズ2の他方の脚の端部からインジケータレンズ2内に導入される。そして、インジケータレンズ2内で、インジケータ用LED3からの光およびインジケータ用LED4からの光が混合され、混合された光がインジケータレンズ2の前端部から、すなわち、ノブ1の前端中央部の穴から、ノブ1の外部に放出される。この混合された光の色(すなわち混合色)は、第1の色と第2の色の輝度配分によって決まる。
【0024】
また、インジケータレンズ2で混合された光の一部は、ノブ1を透過してノブ1の外部に出る。したがって、インジケータレンズ2で混合された光によってノブ1が照らされた状態にもなる。
【0025】
回路部7は、インジケータ用LED3および4の発光輝度を制御する装置である。図4に、回路部7の構成をブロック図で示す。回路部7は、通信モジュール71、記憶媒体72、および分配回路73を有している。通信モジュール71は、有線または無線で画像表示装置20等と通信するための回路である。記憶媒体72は、各種制御のための情報を保存するための、書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。
【0026】
分配回路73は、記憶媒体72の記録内容に基づいてインジケータ用LED3および4の輝度配分を変化させる回路である。インジケータ用LED3および4の輝度配分が変化すると、インジケータレンズ2で混合されてノブ1から放出される光の色が変化する
このように、各スイッチ10が、インジケータ用LED3と、インジケータ用LED3の発光色とは異なる色で発光するインジケータ用LED4と、インジケータ用LED3および4を覆うノブ1と、インジケータ用LED3からの光およびインジケータ用LED4からの光を混合してノブ1の外部に(ノブを透過して、またはノブの隙間から)放出するインジケータレンズ2と、インジケータ用LED3の発光輝度とインジケータ用LED4の発光輝度の割合を変化させる回路部7と、を備えている。
【0027】
このように、回路部7で異なる発光色のLED3、4の輝度配分を変化させることで、混合色が変化し、スイッチの照明色が変化する。
【0028】
次に、画像表示装置20について説明する。画像表示装置20は、ユーザに画像を表示するとともに、その表示を利用した操作をユーザからインタラクティブに受け付け、そのユーザの操作に応じて、回路部7に対して各種信号を有線または無線で送信する。
【0029】
図5に、画像表示装置20の構成をブロック図で示す。画像表示装置20は、通信モジュール21、表示機22、HMI23、記憶媒体24、およびHMI制御器25を有している。
【0030】
通信モジュール21は、有線または無線で回路部7と通信するための回路である。表示機22は、画像を表示する部分である。HMI23は、メカニカルスイッチ、表示機22の表示面に重ねられたタッチパネルから成り、ユーザによる表示画面中のタッチの位置を検出する。記憶媒体24は、HMI制御器25が実行するための各種プログラム、および、HMI制御器25が利用する各種データを記憶する書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。HMI制御器25は、通常のマイコンである。
【0031】
以下、画像表示装置20による発光輝度の設定の作動について説明する。ユーザがHMI23に対して設定処理開始の旨の操作を行うと、HMI制御器25は、記憶媒体24中に記録された設定用プログラムを実行することで、各スイッチ10の照明色をどのように設定するかについて、ユーザの操作に基づいて決定する。
【0032】
具体的には、設定用プログラムの実行において、まず図6に示すような、操作設定画面30を、記憶媒体24から読み出して表示機22に表示させる。この操作設定画面30は、図1に示した画像表示装置20およびスイッチ10a〜qから成る1つの表示パネルを前面から見た画像である。そして、ユーザは、HMI23を用いて、操作設定画面30中のスイッチに対応する部分を指定することができる。
【0033】
例えば、ユーザがスイッチ選択ボタン31(あるいはその輪郭部)を指定し、さらに操作設定画面30中の色設定ボタン(図示せず)を指定すると、HMI制御器25は、その指定されたスイッチについての照明色をユーザに選ばせるためのカラー制御画面を、記憶媒体24から読み出して表示機22に表示させる。
【0034】
図7に、カラー制御画面の一例40を示す。カラー制御画面40は、色および明度の組み合わせの分布を2次元表示で表した図である。例えば、インジケータ用LED3がグリーンで発光し、インジケータ用LED4がアンバーで発光するようになっている場合、グリーン42とアンバー441の混合によって表現できる色の範囲43を、ユーザが指定することができるようになっている。
【0035】
ユーザが設定可能範囲41中のいずれかの位置を選択すると、HMI制御器25は、その色に対応したインジケータ用LED3と4の輝度配分(例えば、100対0、50対50等、30対70等)および明度を、記憶媒体24中のインジケータ用LED3および4の発光色の情報に基づいて特定し、特定した輝度配分を、通信モジュール21を用いて、指定の対象であるスイッチ10の回路部7に送信する。
【0036】
すると、回路部7の通信モジュール21は、当該輝度配分および明度の情報を受信して記憶媒体72に記録する。そして分配回路73は、車両の起動時(例えばエンジンオン時)、または、受信時に、記録された配分および明度に従って、インジケータ用LED3および4の輝度を調整する。
【0037】
このように、回路部7および画像表示装置20は、ユーザの操作に基づいて、当該発光輝度割合を変化させるようになっている。このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションから、ユーザが好きな色を選択することができる。
【0038】
また、ユーザが、HMI23を操作して、光の明滅タイミング(例えば、常時点灯している、1秒おきに明滅を繰り返す、1秒に1回だけ0.1秒光る等)を指定した場合、HMI制御器25は、その指定に応じた信号を通信モジュール21に送信させ、回路部7の通信モジュール71は、その信号を受信して記憶媒体72に記録するようになっていてもよい。
【0039】
なお、上記のように表示パネルが1つのみあるのではなく、複数個の表示パネルが1台の車両に搭載されている場合、HMI制御器25は、すべての表示パネルの画像をまず表示機22に表示させ、さらに、ユーザがHMI23を用いてそれら表示パネルのうち1つを選択すると、その選択された表示パネルについて、図6に示した操作設定画面30を表示させ、その後上記と同等のステップで照明色の設定を受け付けるようになっていてもよい。
【0040】
なお、HMI制御器25は、上記のように、表示パネル中の各スイッチ10の配色、明度、点滅タイミングについて、個々にユーザに設定させるのではなく、あらかじめ用意された複数の典型的な配色パターン、明度パターン、点滅パターンのうち1つをユーザに選択させることで、当該選択された配色パターンに従って個々のスイッチ10の配色を決定し、その決定結果を各回路部7に送信するようになっていてもよい。このようになっていることで、ユーザは、配色パターン、明度パターン、点滅パターンを1つ選択して、表示パネル全体の複数のスイッチの色を短時間で(すなわち1ステップで)で設定することができる。
【0041】
なお、1つの表示パネル全体(または全表示パネルの全体)についての配色パターン、明度パターン、点滅パターンの情報に関しては、あらかじめ記憶媒体24に記録されているようになっていてもよいし、HMI制御器25が車外から無線通信によって記憶媒体24にダウンロードするようになっていてもよい。
【0042】
また、HMI制御器25は、車両内の乗員の種別に基づいて、表示パネル中のスイッチ10の配色、明度、点滅タイミングを決定してもよい。例えば、ドライバーがHMI23を用いて現在の同乗者の種別(例えば、男性か女性か、仕事相手か遊び相手か、家族か否か等)を入力すると、その種別に応じて、各スイッチ10の配色を決定する。例えば、同乗者が男性の場合は寒色(青系統の色)、女性の場合は暖色(赤系統の色)、仕事相手の場合は寒色、遊び相手の場合は暖色、家族の場合は暖色、家族以外の場合は寒色という配色を採用してもよい。
【0043】
このように、回路部7および画像表示装置20は、車両の乗員の種別に基づいて、発光輝度割合を変化させるようになっていてもよい。このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションのうち、車内の乗員の雰囲気に応じた配色で、スイッチを光らせることができる。
【0044】
また、回路部7の記憶媒体72には、通常時用の輝度配分、明度、点滅タイミングの設定データと、緊急時用の輝度配分、明度、点滅タイミングの設定データとが、共に記録されるようになっていてもよい。そして、通常時用の設定データのみが、上述のようにユーザ操作によって変更可能となっており、緊急時用の設定データは、変更できないようになっていてもよい。例えば、緊急時用の設定データは、明るい赤色で目まぐるしく点滅を繰り返すような設定であってもよい。
【0045】
この場合、分配回路73は、通信モジュール71を用いて、車両制御ECU(図示せず)から送信される車速、エンジン回転数、アクセル開度、加速度等の情報、および、車載カメラ(図示せず)等の周辺監視システムから送信される車両外部の障害物の情報等を受信し、受信した情報に基づいて、閾値を越えた速度、閾値を超えたエンジン回転数、障害物の接近等の危険事態を検出すると、通常時の設定をインジケータ用LED3および4に適用している状態から、緊急時の設定をインジケータ用LED3および4に適用する。このようにすることで、スイッチ10の色の変化から、車両の危険や注意状態がユーザにわかる。
【0046】
また、使用する設定を通常時のものから緊急時のものに変更するタイミングとしては、上述のように、瞬間的な危険事態を検出した直後であってもよいし、あるいは、車両の情報(例えば連続走行時間)を累計してした上で、それがある閾値(例えば2時間)以上になった時点で緊急時の設定に変化させるようになっていてもよい。
【0047】
また、分配回路73は、エコ運転(すなわち、燃費を低く抑えることのできる運転)に対応した表示色の変更を行うようにしてもよい。例えば、アクセル開度(または減速度)がエコ運転の範囲を超えるほど大きいか否かを判定し、大きければスイッチ10の照明色がアンバーになるようにインジケータ用LED3および4の輝度配分を調整し、大きくなければスイッチ10の照明色がグリーンになるように輝度配分を調整する。このようにすることで、ユーザは自分の運転がエコ運転の範囲内であるか否かを、スイッチ10の照明色から即座に判断することができる。
【0048】
このように、回路部7は、車両の走行状態に基づいて、発光輝度割合を変化させるようになっていてもよい。このようになっていることで、少なくとも2色のLEDの発光色を適宜組み合わせた多彩な色のバリエーションのうち、車内の走行状態(例えば、緊急時か否か)に応じた配色で、スイッチを光らせることができる。したがって、車両の乗員は、車両の走行状態をより強く実感することができる。
【0049】
また、スイッチ10のうち、室内温調整装置の作動・非作動(または、自動制御の実行・非実行)を操作するAUTOスイッチについては、分配回路73は、室内温調整装置が作動している間(または、自動制御の実行中)は、グリーンのインジケータ用LED3を点灯させ、アンバーのインジケータ用LED4を消灯させることで、照明色を緑色にし、作動していない間(または、自動制御の非実行中)は、グリーンのインジケータ用LED3およびアンバーのインジケータ用LED4を同じ輝度で点灯させることで、照明色を黄色にしてもよい。
【0050】
このようにすることで、室内温調整装置が作動している場合(または自動制御が実行されている場合)は、その旨を乗員が容易に知ることができ、作動していない場合(または自動制御が実行されていない場合)は、当該スイッチのノブの位置を乗員が容易に確認することができる。
【0051】
また、スイッチ10のうち、デフロスターの作動・非作動を操作するデフスイッチについては、分配回路73は、デフロスターが作動している間は、グリーンのインジケータ用LED3を消灯させ、アンバーのインジケータ用LED4を点灯させることで、照明色をアンバーにし、デフロスターが作動していない間は、グリーンのインジケータ用LED3およびアンバーのインジケータ用LED4を同じ輝度で点灯させることで、照明色を黄色にしてもよい。
【0052】
このようにすることで、デフロスターが作動している場合は、その旨を乗員が容易に知ることができ、作動していない場合は、当該スイッチのノブの位置を乗員が容易に確認することができる。
【0053】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0054】
例えば、上記実施形態においては、異なる色で発光する2つのLED3、4をインジケータレンズ2で混合することで、スイッチ10の照明色を変化させている。しかし、図8に示すように、それぞれが互いに異なる色(例えば、グリーン、アンバー、ブルー)で発光する3つのLED3、4、6をインジケータレンズ2で混合させ、回路部7がその混合の輝度配分を上述のように調整することで、よりスイッチ10の照明色としてより多様な色を採用することができる。
【0055】
また、HMI制御器25は、各回路部7に定期的に輝度配分の情報を送信することで、表示パネル中の全スイッチ10の配色パターンを、定期的に変化させるようになっていてもよい。
【0056】
また、上記の実施形態において、HMI制御器25がプログラムを実行することで実現している各機能は、それらの機能を有するハードウェア(例えば回路構成をプログラムすることが可能なFPGA)を用いて実現するようになっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態に係る車載システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】スイッチ10の正面図である。
【図3】図3のA−A断面図である。
【図4】回路部7の構成を示すブロック図である。
【図5】画像表示装置20の構成を示すブロック図である。
【図6】表示機22の表示による操作設定画面30を示す図である。
【図7】カラー制御画面40を示す図である。
【図8】他の実施形態におけるスイッチ10の断面図である。
【図9】従来のスイッチの一例を示す正面図である。
【図10】図9のA−A断面図である。
【図11】従来のスイッチの一例を示す正面図である。
【図12】図11のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ノブ
2 インジケータレンズ
3、4、6 インジケータ用LED
7 回路部
8,9,10 スイッチ
20 画像表示装置
21 通信モジュール
22 表示機
23 HMI
24 記憶媒体
25 HMI制御器
30 操作設定画面
31 スイッチ選択ボタン
40 カラー制御画面
71 通信モジュール
72 記憶媒体
73 分配回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のLED(3)と、
前記第1のLED(3)の発光色とは異なる色で発光する第2のLED(4)と、
前記第1のLED(3)および前記第2のLED(4)を覆うノブ(1)と、
前記第1のLED(3)からの光および前記第2のLED(4)からの光を混合して前記ノブ(1)の外部に放出するレンズ(2)と、
前記第1のLED(3)の発光輝度と前記第2のLED(4)の発光輝度の割合を変化させる回路(7)と、を備えたスイッチ。
【請求項2】
前記回路(7)は、ユーザの操作に基づいて、前記割合を変化させることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ。
【請求項3】
当該スイッチは車両に搭載され、
前記回路(7)は、前記車両の乗員の種別に基づいて、前記割合を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチ。
【請求項4】
当該スイッチは車両に搭載され、
前記回路(7)は、前記車両の走行状態に基づいて、前記割合を変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−224255(P2009−224255A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69435(P2008−69435)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】