説明

スイング逆止弁

【課題】曝気ブロワ等の運転時に弁体8を大きな開度に保持し、運転停止時に弁体8を速やかに閉成して逆流を阻止するスイング逆止弁を提供する。
【解決手段】弁箱7の外壁にシリンダー装置21を付設し、弁体8を揺動可能に支持する弁棒9とシリンダー装置21のピストン23を連結機構で連結して、弁体8の開閉動作とピストン23の往復移動を連動させる。弁体8の開動作と連動するピストン23の移動で容積を拡大させるシリンダー室24を連通流路25で弁体8の上流側に連通し、この連通流路25に三方ボール弁26を介装する。弁箱7内に弁体8より下流側に設定流量以上で下流側に転倒し設定流量以下で起立するように動作する作動部材35を設け、作動部材35のフラッパ36の下流側への転倒で三方ボール弁26が連通流路25をシリンダー室24に連通させ、フラッパ36の起立で三方ボール弁26が連通流路25を大気に連通させるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために流路に設けられるスイング逆止弁において、ブロワ等の運転時には弁体を大きな開度に保持でき、運転停止時や停電時には弁体を速やかに閉成して逆流を阻止できるように改良したスイング逆止弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスイング逆止弁の一例を図9を参照して説明する。図9は、従来のスイング逆止弁の一例の構造を示す縦断面図である。図9において、スイング逆止弁3は、弁箱7内に弁体8が弁棒9により揺動自在に支持され、実線で示したように、流体を流す方向と反対方向に弁体8が自重により揺動して弁座10に密着当接して閉状態となるように構成されている。そして、破線で示したように、弁体8は自重の力に抗して押し開けられて流体を流す方向に揺動されて開状態となるように構成されている。かかる構成で、上流側の流体の圧力が下流側より高ければ、その圧力差で弁体8は流体を流す方向に揺動して弁座10から離れ、流体の通過を許容する。そして、下流側の流体の圧力が上流側より高ければ、その圧力差および弁体8の自重で、弁体8は流体を流す方向とは逆方向に揺動して弁座10に密着当接して、流体の逆方向の通過を阻止する。
【0003】
そして、かかる構造のスイング逆止弁3は、例えば、図10に示すごとき配管系統に組み込まれる。図10は、スイング逆止弁が組み込まれる配管系統の一例である。複数台の曝気ブロア1、1が、スイング逆止弁3、3とその下流側に送気弁4、4をそれぞれに介して集合管5に連通され、この集合管5の他端が複数に分岐されて散気装置6、6、6、6にそれぞれに連通される。
【0004】
上述の従来のスイング逆止弁3では、上流側が下流側より高い圧力である際に、その圧力差で弁体8が押し開けられて開状態となるために、圧力差が小さいと、弁体8の自重が閉方向に作用しているために、弁体8を押し開ける力が小さくて全開位置まで開成できず、弁体8は中途の開度で保持される。すると、弁体8により流路面積が狭搾されて流路抵抗が大きくなり、それだけ圧力損失を生ずるという問題があった。また、弁体8が通常状態では中間開度の位置にあるので、曝気ブロア1の風速の変化によって弁体8が揺動して、弁棒9の軸受が摩耗して動作不良になる虞があった。さらに、曝気ブロア1、1の運転を停止した時に、上流側より下流側の圧力が高くなり、その圧力差と弁体8の自重により弁体8が急激に閉成して弁座10に激しく衝突し、弁体8および弁座10に損傷が生ずるという問題があった。特に、複数台の曝気ブロワ1、1の中の1台の曝気ブロワ1が停止され、他方の曝気ブロワ1の運転が継続された場合に、停止された曝気ブロワ1に連通するスイング逆止弁3は、下流側に運転が継続されている他方の曝気ブロワ1の圧力が加わり、上流側が下流側より急激に低い圧力となり、上述のごとき弁体8が弁座10に激しく衝突する等の不具合が生ずる。
【0005】
これらの不具合を改善するために、本特許出願人は、先に特開20006−266416号を提案した。この先に提案した技術は、以下のごときものである。流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱7の外壁にシリンダー装置を付設し、スイング逆止弁3の弁体8を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒9とシリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、弁体8の開閉動作とピストンの往復移動が連動するようになし、弁体8の上流側を連通流路を介して弁体8が開成される際に容積が拡大されるシリンダー装置のシリンダー室に連通し、この連通流路にシリンダー室内に流出入する流体の流量を調整する流量調整手段を設けて構成されている。かかる構成により、弁体8を揺動自在に支持する弁棒9とシリンダー装置のピストンを連結機構で連結し、シリンダー室内に流出入する流体の流路に流量調整手段を設けているので、シリンダー室内に流出入する流体の流量が制御されて瞬時に流体が流出入することができず、設定された流量で徐々に流出入がなされ、このシリンダー装置のピストンの緩慢な動作が弁体8の揺動に対してブレーキとして作用し、弁体8の揺動が緩慢なものとなる。そこで、上流側より下流側の圧力が一時的に急激に高くなっても、弁体8が弁座10に激しく衝突するようなことがない。また、サージングの現象が起きた場合にあっても、弁体8はサージングの脈動と振動に対応して揺動できず、弁体8が前後に激しく揺動されることがなく、弁体8が弁座10に繰り返して激しく衝突するようなこともない。また、上流側の圧力によりシリンダー室が拡大されて弁体8の開度が大きくなり、流路抵抗を低減できる。
【特許文献1】特開2006−266416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、曝気ブロワ1、1の運転が停止されても、弁体8より上流側の圧力が直ちに低下しない場合がある。例えば、特開2006−266416号公報に示す技術にあっては、シリンダー室内の圧縮空気が連通流路を通じて上流側に排出されるので、それだけ上流側の圧力の低下が遅くなる。このように、上流側の圧力が直ちに低下せずに残存していると、弁体8の上流側と下流側の圧力差が小さくなり、弁体8が閉方向に移動するのが緩慢となる。また、シリンダー装置のシリンダー室内の圧縮空気が流量調整手段を介して上流側に排出されるので、排出できる流量が規制され、シリンダー装置が弁体8の閉成動作のブレーキとして作用して、弁体8の閉成が緩慢なものとなる。もって、下流側から上流側に逆流が生ずる虞がある。この逆流によって、曝気ブロワ1、1の羽根車が逆回転され、この羽根車に連動する潤滑装置のオイルポンプも逆回転されて給油不足となり、ブロワ軸受の損傷を生じかねない。
【0007】
本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなされたもので、ブロワ等の運転時には弁体を大きな開度に保持でき、運転停止時や突然の停電時には弁体を速やかに閉成して逆流を阻止できるようにしたスイング逆止弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上述のごとき問題点を解決するためになされたもので、本発明のスイング逆止弁は、流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に切替弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記作動部材の下流側への前記転倒で前記切替弁が前記連通流路を介して前記弁体の上流側と前記シリンダー室を連通させるとともに、前記作動部材の前記起立で前記切替弁が前記連通流路を大気に連通させて前記シリンダー室を大気に連通させるように、前記作動部材と前記切替弁を連結して構成されている。
【0009】
また、流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に分岐管を設け、前記分岐管に開閉弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記作動部材の下流側への前記転倒で前記開閉弁を閉成させるとともに、前記作動部材の前記起立で前記開閉弁を開成させて前期分岐管を介して前記連通流路を大気に連通させるように、前記作動部材と前記開閉弁を連結して構成しても良い。
【0010】
そして、流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に電磁または電動の切替弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記弁箱の外側に前記作動部材の前記転倒および前記起立でON/OFF動作する電気的スイッチを設け、前記作動部材の下流側への前記転倒による前記電気的スイッチの動作で前記切替弁を前記連通流路を介して前記弁体の上流側と前記シリンダー室を連通させるようにするとともに、前記作動部材の前記起立による前記電気的スイッチの動作で前記切替弁を前記連通流路を大気に連通させて前記シリンダー室を大気に連通させるように構成することもできる。
【0011】
さらに、流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に分岐管を設け、前記分岐管に電磁または電動の開閉弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記弁箱の外側に前記作動部材の前記転倒および前記起立でON/OFF動作する電気的スイッチを設け、前記作動部材の下流側への前記転倒による前記電気的スイッチの動作で前記開閉弁を閉成させるとともに、前記作動部材の前記起立による前記電気的スイッチの動作で前記開閉弁を開成させて前記分岐管を介して前記連通流路を大気に連通させるように構成することも可能である。
【0012】
そしてさらに、前記電磁または電動の切替弁を、通電が遮断されたときに前記連通流路を大気に連通させるように構成することもできる。
【0013】
そしてまた、前記電磁または電動の開閉弁を、通電が遮断されたときに開成して前記分岐管を介して前記連通流路を大気に連通させるように構成することもできる。
【0014】
さらにまた、前記作動部材に、転倒およびきり起立自在にフラッパを設け、このフラッパを起立させるように弾性付勢するバネを設け、前記流体の下流側への流量が設定流量以上では前記バネの弾性付勢に抗して前記フラッパが下流側に転倒するとともに前記設定流量以下では前記バネの弾性付勢により前記フラッパが起立するように構成しても良い。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載のスイング逆止弁にあっては、作動部材が流路内の流体の流れが設定流量以上で転倒するとともに設定流量以下で起立し、この作動部材の動作に連動して連通流路に設けられた切替弁が切り換えられるので、ブロワ等が運転されて設定流量以上の流量があれば作動部材が転倒して切替弁は連通流路を介してシリンダー室内に上流側の高い圧力を流入させて、弁体の開度を大きく保持する。そして、ブロワ等の運転が停止されて設定流量以下となると、作動部材が起立して切替弁は連通流路を大気に連通させて、弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力を直ちに低下させ得る。もって、弁体が直ちに閉成されて逆流が阻止される。
【0016】
また、請求項2記載のスイング逆止弁にあっては、請求項1と同様に、作動部材が流路内の流体の流れが設定流量以上で転倒するとともに設定流量以下で起立し、この作動部材の動作に連動して連通流路の分岐管に設けられた開閉弁が開閉されるので、ブロワ等が運転されて設定流量以上の流量があれば作動部材が転倒して開閉弁は閉成されて連通流路を介してシリンダー室内に上流側の高い圧力を流入させて、弁体の開度を大きく保持する。そして、ブロワ等の運転が停止されて設定流量以下となると、作動部材が起立して開閉弁が開成されて分岐管を介して連通流路が大気に連通れ、弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力を直ちに低下させ得る。もって、弁体が直ちに閉成されて逆流が阻止される。
【0017】
そして、請求項3記載のスイング逆止弁にあっては、作動部材が流路内の流体の流れが設定流量以上で転倒するとともに設定流量以下で起立し、この作動部材の動作に連動して電気的スイッチがON/OFF動作し、この電気的スイッチの動作で連通流路に設けられた電磁または電動の切替弁が切り換えられるので、ブロワ等が運転されて設定流量以上の流量があれば作動部材が転倒することで切替弁は連通流路を介してシリンダー室内に上流側の高い圧力を流入させて、弁体の開度を大きく保持する。そして、ブロワ等の運転が停止されて設定流量以下となると、作動部材の起立により切替弁は連通流路を大気に連通させて、弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力を直ちに低下させ得る。もって、請求項1と同様に、弁体が直ちに閉成されて逆流が阻止される。
【0018】
さらに、請求項4記載のスイング逆止弁にあっては、作動部材が流路内の流体の流れが設定流量以上で転倒するとともに設定流量以下で起立し、この作動部材の動作に連動して電気的スイッチがON/OFF動作し、この電気的スイッチの動作で連通流路の分岐管に設けられた電磁または電動の開閉弁が開閉されるので、ブロワ等が運転されて設定流量以上の流量があれば作動部材が転倒することで開閉弁は閉成されて連通流路を介してシリンダー室内に上流側の高い圧力を流入させて、弁体の開度を大きく保持する。そして、ブロワ等の運転が停止されて設定流量以下となると、作動部材の起立により開閉弁は開成されて分岐管を大気に連通させることで連通流路を大気に連通させて、弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力を直ちに低下させ得る。もって、請求項2と同様に、弁体が直ちに閉成されて逆流が阻止される。
【0019】
そしてさらに、請求項5記載のスイング逆止弁にあっては、電磁または電動の切替弁を、通電が遮断されたときに連通流路を大気に連通させるようにしたので、通電が遮断されると直ちに弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力が低下する。もって、通電の遮断時に弁体が直ちに閉成されて逆流を阻止できる。
【0020】
そしてまた、請求項6記載のスイング逆止弁にあっては、電磁または電動の開閉弁を、通電が遮断されたときに開成して分岐管を介して連通流路を大気に連通させるようにしたので、通電が遮断されると直ちに弁体の上流側の圧力およびシリンダー室内の圧力が低下する。もって、請求項5と同様に、通電の遮断時に弁体が直ちに閉成されて逆流を阻止できる。
【0021】
さらにまた、請求項7記載のスイング逆止弁にあっては、作動部材に設けたフラッパが起立するように弾性付勢するバネを設けて、流量が設定流量以上ではバネの弾性付勢に抗してフラッパが下流側に転倒するとともに、設定流量以下ではバネの弾性付勢によりフラッパが起立するようにしたので、バネの弾力を適宜に設定することで、切替弁または開閉弁の切り換えおよび開閉を適宜な設定流量で行わせることができる。また、その構造が簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本発明のスイング逆止弁の第1実施例の構造を示す外観図である。図2は、第1実施例のスイング逆止弁の縦断面図である。図3は、作動部材の構造とそれに連結される切替弁を示す図である。図4は、弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。図1ないし図4において、図9および図10と同一または均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0023】
図1において、スイング逆止弁20本体は、図9に示す構造と同じである。そして、スイング逆止弁20の弁箱7の外壁にシリンダー装置21を付設し、スイング逆止弁20の弁体8を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒9とシリンダー装置21のピストン23を、連接棒28とクランクアーム29で連結して、弁体8の開閉動作とピストン23の往復移動が連動するようになされる。弁棒9は、弁箱7の外壁を適宜な気密状態で貫通して外方に突出されている。そして、クランクアーム29は、弁棒9に対して相対的に回転しないように固定されれば良い。これらの連接棒28とクランクアーム29からなる連結機構により、弁体8の開閉動作とピストン23の往復移動が連動するようになされる。また、弁体8の上流側が連通流路25を介して弁体8が開成される際に容積が拡大されるシリンダー装置21のシリンダー室24に連通される。かかる構成は、特開2006−266416号公報に示されたものと同じである。そして、連通流路25には、切替弁としての三方ボール弁26が介装されている。この三方ボール弁26は、弁体8の上流側をシリンダー室24に連通させる状態と、連通流路25を大気に連通する状態とに切り換えられるように構成されている。また、三方ボール弁26の上流側の連通流路25に流量調整手段27が設けられている。
【0024】
さらに、図2に示すように、スイング逆止弁20の弁箱7内で弁体8より下流側に作動部材35が配設される。この作動部材35は、フラッパ36がピン37と一体に設けられ、このピン37によりフラッパ36が流体の流れ方向に転倒しまた起立し得るように揺動自在に配設される。そして、ピン37にコイルバネ38が外嵌されて、コイルバネ38の弾力によりフラッパ36が起立状態となるように弾性付勢されている。このコイルバネ38の弾力は、上流側から下流側に流れる流量が設定流量以上であれば流れの圧力により弾力に抗してフラッパ36が転倒し、設定流量以下であれば弾力によりフラッパ36が起立するように適宜に設定される。さらに、図3に示すように、ピン37の一端部は、弁箱7から外側に気密状態で突出され、突出されたピン37の端部がフレキシブル継手39を介して三方ボール弁26の弁棒40に接続される。しかも、フラッパ36が転倒した状態では、三方ボール弁26が連通流路25を導通状態として上流側の圧力がシリンダー室24に流入するようにし、フラッパ36が起立した状態では、三方ボール弁26が連通流路25を大気に連通させるように構成される。
【0025】
かかる構成において、曝気ブロワ(図示せず)を起動すると、弁体8より上流側の圧力が高くなり、弁体8が下流側に流体の圧力により押圧されて開成され、上流側から下流側に流れが生ずる。流量が設定流量以上の状態となれば、図4(a)に示すように、コイルバネ38の弾力に抗してフラッパ36が下流側に転倒する。すると、このフラッパ36の転倒による回転が、ピン37とフレキシブル継手39を介して三方ボール弁26の弁棒40を回転させ、三方ボール弁26が切り換えられて、連通流路25を介して上流側がシリンダー室24に連通される。すると、連通流路25を介して上流側の圧力がシリンダー室24に加わり、その容積が拡大され、ピストン23を、図4(a)で、上方に押し上げる。このピストン23の上方への移動が、連接棒28とクランクアーム29を介して弁体8の弁棒9が、図4において反時計回り方向に回転され、弁体8を全開方向に移動させるとともにその全開状態を保持する。このように、曝気ブロワが運転されている間は、弁体8より上流側の圧力が弁体8を下流側に押圧する力として作用するとともに、シリンダー室24に加わる上流側の圧力によりピストン23を押し上げて弁体8を開成する力として作用する。この結果、弁体8の開度をより大きくできるとともに、その大きな開度を確実に保持し得る。
【0026】
また、連通流路25に介装した流量調整弁27による流量調整により、シリンダー室24に流入する流量が規制されて、ピストン23の上昇速度が適宜に抑制され、開方向への移動で弁体8が弁箱7に激しく衝突するようなことがない。なお、上記第1実施例では、流量調整弁27が三方ボール弁26よりも上流側の連通流路25に介装されているが、流量調整弁を三方ボール弁26よりも下流側でシリンダー室24との間に介装しても良いことは容易に理解されるであろう。なお、この流量調整弁を三方ボール弁26とシリンダー室24との間に介装した場合は、シリンダー室24内の圧縮空気の排出が緩やかになり、弁体8の閉成が緩慢となる。よって、流量調整弁で規制される流量を適宜に設定すべきこと勿論である。
【0027】
そして、曝気ブロワが停止すると、流量が減少し、流量が設定流量以下の状態となれば、図4(b)に示すように、流量による圧力が減少して、コイルバネ38の弾力によりフラッパ36が起立する。すると、このフラッパ36の起立による回転が、ピン37とフレキシブル継手39を介して三方ボール弁26の弁棒40を逆方向に回転させ、三方ボール弁26が切り換えられて、連通流路25が大気に連通される。すると、連通流路25を介して上流側の圧力が大気に排出されるとともにシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、シリンダー室24の容積が減少して、図4(b)で、ピストン23の下方への移動が許容される。このピストン23の下方への移動の許容により、連接棒28とクランクアーム29を介して弁体8の弁棒9が、図4において時計回り方向の逆方向に回転されるのが許容されて、弁体8の全閉方向への移動が許容される。ここで、流量の減少により弁体8を下流側に押圧していた力が減少し、弁体8の自重により弁体8が弁箱7の弁座10に当接して全閉状態となる。そして、弁体8の下流側の圧力が上流側より高ければ、下流側の圧力により弁体8が弁箱7の弁座10に強く押圧されて、全閉状態が確保される。もって、逆止弁として作用する。
【0028】
また、三方ボール弁26が連通流路25を大気に連通する流路に、流量調整弁を設けることで、シリンダー室24から圧縮空気が排出する流量を調整して、弁体8が閉成される速度を調整するようにしても良い。なお、この流量調整弁を三方ボール弁26が連通流路25を大気に連通する流路に設けた場合は、連通流路25内の連通流路25およびシリンダー室24内の圧縮空気の排出が緩やかになり、弁体8の閉成が緩慢となる。よって、流量調整弁で規制される流量を適宜に設定すべきこと勿論である。
【0029】
次に、本発明の第2実施例を図5を参照して説明する。図5は、本発明のスイング逆止弁の第2実施例の弁体と作動部材の動きと開閉弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。図5において、図1ないし図4および図9と図10と同一または均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0030】
第2実施例において、第1実施例と相違するところは、三方ボール弁26は設けられておらずに、連通流路25がシリンダー室24に直接に連通され、さらに連通流路25に分岐管50を設けてこの分岐管50に開閉ボール弁51を設け、開閉ボール弁51の弁棒52がフラッパ36の動作と連動するようにしたことにある。
【0031】
かかる構成において、曝気ブロワが起動されて、上流側から下流側に流れが生じて、流量が設定流量以上の状態となれば、図5(a)に示すように、コイルバネ38の弾力に抗してフラッパ36が下流側に転倒し、このフラッパ36の転倒による回転が、開閉ボール弁51の弁棒52を回転させ、開閉ボール弁51が閉成されて連通流路25は大気と遮断される。すると、連通流路25を介して上流側の圧力がシリンダー室24に加わり、その容積が拡大され、ピストン23を上方に押し上げ、弁体8を全開方向に移動させるとともにその全開状態を保持する。そして、連通流路25に介装した流量調整弁27による流量調整により、シリンダー室24に流入する流量が規制されて、ピストン23の上昇速度が適宜に抑制されて、開方向への移動で弁体8が弁箱7に激しく衝突するようなことがない。
【0032】
そして、曝気ブロワが停止すると、流量が減少し、流量が設定流量以下の状態となれば、図5(b)に示すように、流量による圧力が減少して、コイルバネ38の弾力によりフラッパ36が起立し、このフラッパ36の起立による回転が、開閉ボール弁51の弁棒52を逆方向に回転させ、開閉ボール弁51が開成されて、分岐管50を介して連通流路25が大気に連通される。すると、連通流路25を介して上流側の圧力とシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、弁体8の全閉方向への移動が許容される。ここで、流量の減少により弁体8を下流側に押圧していた力が減少し、弁体8の自重により弁体8が弁箱7の弁座10に当接して全閉状態となる。そして、弁体8の下流側の圧力が上流側より高ければ、下流側の圧力により弁体8が弁箱7の弁座10に強く押圧されて、全閉状態が確保される。ここで、弁体8の上流側も連通流路25を介して大気に連通されており、上流側の圧力を速やかに減少させることができる。なお、開閉ボール弁51が連通流路25を大気に連通させる流路に流量調整弁を設けることで、シリンダー室24から圧縮空気が排出する流量を調整して、弁体8が閉成される速度を調整するようにしても良い。
【0033】
そして、本発明の第3実施例を図6および図7を参照して説明する。図6は、本発明のスイング逆止弁の第3実施例の構造を示す外観図である。図7は、第3実施例の弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。図6および図7において、図1ないし図5および図9と図10と同一または均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0034】
第3実施例において、第1実施例と相違するところは、連通流路25に三方ボール弁26に換えて、三方電磁弁61が設けられ、この三方電磁弁61が制御装置60により切換制御される。また、弁箱7の外側にリミットスイッチ等の電気的スイッチ55が設けられる。作動部材35のフラッパ36のピン37が弁箱7を貫通した一端部にアーム57が相対的に回転しないように設けられ、フラッパ36の転倒と起立により、アーム57が電気的スイッチ55のON/OFF動作を切り換えるように構成されている。
【0035】
かかる構成において、曝気ブロワが起動されて、上流側から下流側に流れが生じて、流量が設定流量以上の状態となれば、図7(a)に示すように、コイルバネ38の弾力に抗してフラッパ36が下流側に転倒し、このフラッパ36の転倒による回転が、電気的スイッチ55をONに切り換えて、制御装置60は三方電磁弁61が連通流路25をシリンダー室24に連通させるように切り換える。すると、連通流路25を介して上流側の圧力がシリンダー室24に加わり、その容積が拡大され、ピストン23を上方に押し上げ、弁体8が全開方向に移動させるとともにその全開状態を保持する。
【0036】
そして、曝気ブロワが停止すると、流量が減少し、流量が設定流量以下の状態となれば、図7(b)に示すように、流量による圧力が減少して、コイルバネ38の弾力によりフラッパ36が起立し、このフラッパ36起立による回転が、電気的スイッチ55をOFFに切り換えて、制御装置60は三方電磁弁61が連通流路25を大気に連通させるように切り換える。すると、連通流路25を介して上流側の圧力およびシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、弁体8の全閉方向への移動が許容される。ここで、流量の減少により弁体8を下流側に押圧していた力が減少し、弁体8の自重により弁体8が弁箱7の弁座10に当接して全閉状態となる。
【0037】
ここで、曝気ブロワが停止するような突発的な停電が発生した場合に、弁体8が速やかに閉成されて全閉状態となることが望ましい場合もある。かかる場合には、制御装置60および三方電磁弁61に通電されない状態で、三方電磁弁61が連通流路25を大気に連通させるように構成すれば良い。突発的な停電に対して、上流側の圧力およびシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、弁体8の全閉方向への移動が許容される。
【0038】
さらに、本発明の第4実施例を図8を参照して説明する。図8は、本発明のスイング逆止弁の第4実施例の弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。図6および図7において、図1ないし図5および図9と図10と同一または均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0039】
第4実施例において、第2実施例と相違するところは、連通流路25の分岐管50に開閉ボール弁26に換えて、電動開閉弁66が設けられ、この電動開閉弁66が制御装置60により切換制御される。また、弁箱7の外側にリミットスイッチ等の電気的スイッチ55が設けられる。作動部材のフラッパ36のピン37が弁箱7を貫通した一端部にアーム57が相対的に回転しないように設けられ、フラッパ36の転倒と起立により、アーム57が電気的スイッチ55のON/OFF動作を切り換えるように構成されている。
【0040】
かかる構成において、曝気ブロワが起動されて、上流側から下流側に流れが生じて、流量が設定流量以上の状態となれば、図8(a)に示すように、コイルバネ38の弾力に抗してフラッパ36が下流側に転倒し、このフラッパ36の転倒による回転が、電気的スイッチ55をONに切り換えて、制御装置60は電動開閉弁66を閉成して、連通流路25を介して上流側流路45の圧力がシリンダー室24に加わり、その容積が拡大され、ピストン23を上方に押し上げ、弁体8が全開方向に移動させるとともにその全開状態を保持する。
【0041】
そして、曝気ブロワが停止すると、流量が減少し、流量が設定流量以下の状態となれば、図8(b)に示すように、流量による圧力が減少して、コイルバネ38の弾力によりフラッパ36が起立し、このフラッパ36の起立による回転が、電気的スイッチ55をOFFに切り換えて、制御装置60は電動開閉弁66を開成して、連通流路25を大気に連通させるように切り換える。すると、連通流路25を介して上流側の圧力およびシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、弁体8の全閉方向への移動が許容される。ここで、流量の減少により弁体8を下流側に押圧していた力が減少し、弁体8の自重により弁体8が弁箱7の弁座10に当接して全閉状態となる。
【0042】
ここで、第3実施例と同様に、曝気ブロワが停止するような突発的な停電が発生した場合に、弁体8が速やかに閉成されて全閉状態となることが望ましい場合もある。かかる場合には、制御装置60および電動開閉弁66に通電されない状態で、電動開閉弁66が開成されて連通流路25を大気に連通させるように構成すれば良い。突発的な停電に対して、上流側の圧力およびシリンダー室24の圧縮空気が大気に排出され、弁体8の全閉方向への移動が許容される。
【0043】
なお、上記実施例において、本発明のスイング逆止弁は、流路内に気体が流れるものに限られず、流路内に液体が流れるものに適用することもできる。そして、第1実施例において、三方ボール弁26が用いられているが、これに限られず、作動部材35のフラッパ36の転倒と起立に連動して、連通流路25をシリンダー室24に連通させる状態と大気に連通させる状態とに切り換えできれば如何なる構造の切換弁であっても良い。また、第2実施例において、開閉ボール弁51が用いられているが、これに限られず、作動部材35のフラッパ36の転倒と起立に連動して、連通流路25を大気と遮断させる状態と連通させる状態とに切り換えできれば如何なる構造の開閉弁であっても良い。さらに、第3および第4実施例において、作動部材35のフラッパ36の転倒と起立に連動して、ON/OFF切り換えされる電気的スイッチ55は、リミットスイッチに限られず、フラッパ36の転倒と起立に連動してON/OFF信号を制御装置60に与える電気的スイッチであれば如何なる構造であっても良く、近接スイッチ等が用いられても良い。そして、第3および第4実施例において、三方電磁弁61および電動開閉弁66に換えて、電気的スイッチ55のON/OFF信号に応じて、制御装置60で切り換え制御できる電磁または電動の切換弁または開閉弁の構造であれば良い。そしてさらに、弁体8の弁棒9とピストン23を連結する連結機構は、上記実施例のものに限られず、弁体8の開閉動作とピストン23の往復移動が連結されるならば、いかなる構造の連結機構であっても良い。そしてまた、作動部材35の構造も、フラッパ36が転倒および起立自在に配設されものに限られず、設定流量以上と設定流量以下でその姿勢が変化するような構造であれば良い。そしてさらに、上記第3と第4実施例にあっては、作動部材35により電気的スイッチ55をON/OFF動作させ、そのON/OFF信号により制御装置60が三方電磁弁61および電動開閉弁66を切り換え制御しているが、これに限られず、電気的スイッチ55で三方電磁弁61および電動開閉弁66への通電と遮断の切り換えを行わせて制御装置60としての作用をさせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のスイング逆止弁の第1実施例の構造を示す外観図である。
【図2】第1実施例のスイング逆止弁の縦断面図である。
【図3】作動部材の構造とそれに連結される切替弁を示す図である。
【図4】弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。
【図5】本発明のスイング逆止弁の第2実施例の弁体と作動部材の動きと開閉弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。
【図6】本発明のスイング逆止弁の第3実施例の構造を示す外観図である。
【図7】第3実施例の弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。
【図8】本発明のスイング逆止弁の第4実施例の弁体と作動部材の動きと切替弁の状態を示す図であり、(a)は流量が設定流量以上の状態を示し、(b)は流量が設定流量以下の状態を示す。
【図9】従来のスイング逆止弁の一例の構造を示す縦断面図である。
【図10】スイング逆止弁が組み込まれる配管系統の一例である。
【符号の説明】
【0045】
1 曝気ブロワ
3、20 スイング逆止弁
4 送気弁
5 集合管
6 散気装置
7 弁箱
8 弁体
9、40、52 弁棒
10 弁座
21 シリンダー装置
23 ピストン
24 シリンダー室
25 連通流路
26 三方ボール弁
27 流量調整弁
28 連接棒
29 クランクアーム
35 作動部材
36 フラッパ
37 ピン
38 コイルバネ
39 フレキシブル継手
40 弁棒
50 分岐管
51 開閉ボール弁
52 弁棒
55 電気的スイッチ
57 アーム
60 制御装置
61 三方電磁弁
66 電動開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に切替弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記作動部材の下流側への前記転倒で前記切替弁が前記連通流路を介して前記弁体の上流側と前記シリンダー室を連通させるとともに、前記作動部材の前記起立で前記切替弁が前記連通流路を大気に連通させて前記シリンダー室を大気に連通させるように、前記作動部材と前記切替弁を連結して構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項2】
流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に分岐管を設け、前記分岐管に開閉弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記作動部材の下流側への前記転倒で前記開閉弁を閉成させるとともに、前記作動部材の前記起立で前記開閉弁を開成させて前記分岐管を介して前記連通流路を大気に連通させるように、前記作動部材と前記開閉弁を連結して構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項3】
流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に電磁または電動の切替弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記弁箱の外側に前記作動部材の前記転倒および前記起立でON/OFF動作する電気的スイッチを設け、前記作動部材の下流側への前記転倒による前記電気的スイッチの動作で前記切替弁を前記連通流路を介して前記弁体の上流側と前記シリンダー室を連通させるようにするとともに、前記作動部材の前記起立による前記電気的スイッチの動作で前記切替弁を前記連通流路を大気に連通させて前記シリンダー室を大気に連通させるように構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項4】
流路内の流体を一方向にのみ流して逆流を阻止するために前記流路に設けられるスイング逆止弁において、弁箱の外壁にシリンダー装置を付設し、前記スイング逆止弁の弁体を開状態と閉状態に揺動可能に支持する弁棒と前記シリンダー装置のピストンを連結機構で連結して、前記弁体の開閉動作と前記ピストンの往復移動が連動するようになし、前記弁体の開動作と連動する前記ピストンの移動により容積を拡大させる前記シリンダー装置のシリンダー室を連通流路で前記弁体の上流側に連通し、前記連通流路に分岐管を設け、前記分岐管に電磁または電動の開閉弁を設け、前記弁箱内に前記弁体より下流側で前記流体の下流側への流量が設定流量以上では下流側に転倒し前記設定流量以下では起立するように動作する作動部材を設け、前記弁箱の外側に前記作動部材の前記転倒および前記起立でON/OFF動作する電気的スイッチを設け、前記作動部材の下流側への前記転倒による前記電気的スイッチの動作で前記開閉弁を閉成させるとともに、前記作動部材の前記起立による前記電気的スイッチの動作で前記開閉弁を開成させて前期分気管を介して前記連通流路を大気に連通させるように構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項5】
請求項3記載のスイング逆止弁において、前記電磁または電動の切替弁を、通電が遮断されたときに前記連通流路を大気に連通させるように構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項6】
請求項4記載のスイング逆止弁において、前記電磁または電動の開閉弁を、通電が遮断されたときに開成して前記分岐管を介して前記連通流路を大気に連通させるように構成したことを特徴とするスイング逆止弁。
【請求項7】
請求項1ないし4記載のいずれかのスイング逆止弁において、前記作動部材に、転倒および起立自在にフラッパを設け、このフラッパを起立させるように弾性付勢するバネを設け、前記流体の下流側への流量が設定流量以上では前記バネの弾性付勢に抗して前記フラッパが下流側に転倒するとともに前記設定流量以下では前記バネの弾性付勢により前記フラッパが起立するように構成したことを特徴とするスイング逆止弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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