説明

スクリューポンプ

【課題】環境を損なうことなく、スクリューの円滑な滑り動作を実現する。
【解決手段】傾斜流路13を有する水路10と、軸部19の外周に連続した螺旋面状をなすように羽根20を突設し、水路10の低地側に貯留された水を傾斜流路13を通して高地側に送出させるスクリュー18と、スクリュー18を回転させる駆動手段(電動モータ22)と、軸部19の挿入口25をメカニカルシール26により軸封した水中軸受23と、水中軸受23とスクリュー18の軸部19との間に潤滑油を供給する給油管33と、水中軸受23とスクリュー18の軸部19との間を通過した潤滑油を排出する排油管34と、水中軸受23から排出された潤滑油を回収する貯留タンク35と、貯留タンク35内の潤滑油を給油管33から水中軸受23内を通して排油管34から排出するように潤滑油を循環供給する給油手段(給油ポンプ37)とを備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリューポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スクリューポンプは、土地が低い場所に集中した雨水等の下水を土地が高い場所に汲み上げて排水するものである。このスクリューポンプの水路は、低地に設けた吸込水槽と、高地に設けた吐出水槽と、これらの間に所定角度で傾斜して設けた傾斜流路とを備えている。そして、スクリューポンプは、軸部の外周に連続する螺旋面状をなすように羽根を設けたスクリューが、前記水路の傾斜流路内に配設されている。このスクリューは、軸部の上側が軸受により回転可能に支持され、その更に上端に駆動モータが連結されている。また、スクリューは、軸部の下端が水中軸受によって回転可能に支持されている。
【0003】
特許文献1には、水中軸受の内部に高粘性潤滑剤であるグリスを充填する構成としたスクリューポンプが記載されている。そして、このグリスは、給脂手段によって供給(補充)可能に構成され、水中軸受の軸挿入口に配設したオイルシールまで充満されている。その結果、水中軸受内への水の浸入を確実に防止し、スクリューの円滑な滑り動作を実現できる。
【0004】
しかしながら、このスクリューポンプは、給脂手段によってグリスを過剰供給すると、水中軸受内に収容できない余剰グリスがオイルシールから水中軸受の外部に漏洩する。そして、このグリスは、水中軸受の周辺に堆積するだけでなく、排水に混入して排出されるため、環境を損なうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭62−24073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、環境を損なうことなく、スクリューの円滑な滑り動作を実現可能なスクリューポンプを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明のスクリューポンプは、傾斜流路を有する水路と、前記水路の傾斜流路に配設され、軸部の外周に連続した螺旋面状をなすように羽根を突設し、前記水路の低地側に貯留された水を前記傾斜流路を通して高地側に送出させるスクリューと、前記スクリューの軸部の上端に連結され、このスクリューを回転させる駆動手段と、前記スクリューの軸部の下端を回転可能に支持し、前記軸部の挿入口をメカニカルシールにより軸封した水中軸受と、前記水中軸受に一端を接続し、この水中軸受と前記スクリューの軸部との間に潤滑油を供給する給油管と、前記水中軸受に一端を接続し、この水中軸受と前記スクリューの軸部との間を通過した潤滑油を排出する排油管と、前記給油管および排油管の他端がそれぞれ接続され、前記水中軸受から排出された潤滑油を回収する貯留タンクと、前記貯留タンク内の潤滑油を前記給油管から水中軸受内を通して前記排油管から排出するように潤滑油を循環供給する給油手段と、を備える構成としている。
【0008】
本発明のスクリューポンプは、水中軸受に対して給油手段によって潤滑油を給油管から供給し、その潤滑油を排油管から排出するため、スクリューの円滑な滑り動作を実現できる。また、水中軸受の挿入口はメカニカルシールを配設しているため、水中軸受の内部と外部とを区画して確実に軸封できる。その結果、潤滑油が水中軸受内から外部に漏洩することを防止できるため、環境を損なうことを防止できる。しかも、排油管から排出される潤滑油は、貯留タンクに回収して循環供給する構成としているため、稼働コストを低減できる。
【0009】
このスクリューポンプでは、前記給油手段は、前記貯留タンクと給油管との間に介設され、前記貯留タンク内の潤滑油を吸引して前記給油管に吐出する給油ポンプを有することが好ましい。このようにすれば、潤滑油を所定圧力で確実に循環供給できる。
【0010】
または、前記給油手段は、前記水中軸受の内周部または前記スクリューの軸部の外周部に螺旋状に延びるネジ部を設けたねじポンプを有することが好ましい。ここで、このネジ部とは、螺旋状溝からなるネジ溝および螺旋状突部からなるネジ山の両方を含む。このようにすれば、水中軸受内で潤滑油を確実に流動させることができるため、安定した滑り動作を実現できる。
【0011】
また、前記給油手段は、前記給油手段は、加圧により給油管に潤滑油を圧送する加圧器を有することが好ましい。このようにすれば、水中軸受に対する潤滑油の供給効率を安定させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のスクリューポンプでは、水中軸受に対して給油手段によって潤滑油を給油管から供給して排油管から排出するため、スクリューの円滑な滑り動作を実現できる。また、水中軸受の挿入口にはメカニカルシールを配設し、水中軸受を確実に軸封する構成としているため、潤滑油が水中軸受内に漏洩することを確実に防止できる。よって、潤滑油が排水に混入して環境を損なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る第1実施形態のスクリューポンプを示す部分断面図である。
【図2】第1実施形態のスクリューポンプの循環給油機構を示す要部拡大断面図である。
【図3】第2実施形態のスクリューポンプの循環給油機構を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態に係るスクリューポンプを示す。このスクリューポンプは、低地から高地へ延びる水路10を打設したポンプ場に設置され、図示しない下水道管から流入する雨水等の下水を、下流側の処理場等に排水するものである。このスクリューポンプは、水路10に配設するスクリュー18と、このスクリュー18の水中軸受23に接続する循環給油機構とからなる。
【0016】
水路10は、低地に打設した吸込水槽11と、高地に打設した吐出水槽12と、これらの間を連続するように所定角度で傾斜して打設した傾斜流路13とを備えている。そのうち、吐出水槽12と傾斜流路13との間には、傾斜流路13の上端から垂直方向下側に落ち込む段部14が設けられている。これにより、吐出水槽12内に汲み上げられた水が傾斜流路13へ逆流することを抑制している。なお、吸込水槽11および吐出水槽12は、図1中奥行き方向の幅が広く形成され、各1個の吸込水槽11および吐出水槽12に対して、開渠状の傾斜流路13が複数並設されている。本実施形態では、低地に位置する上流側から高地に位置する下流側へ向けて汲み上げる傾斜流路13は、約30の傾斜角度で形成されている。また、吐出水槽12の上側、具体的には傾斜流路13の上端部より更に上方には、壁により区画されたモータ室15が設けられている。このモータ室15の内部には、傾斜流路13と平行な傾斜面を有する基台16が設けられている。さらに、各傾斜流路13の上端開口には、臭気の飛散防止、および、太陽の照射によるスクリュー18の変形防止のために、カバー17が開閉可能に配置されている。そして、本実施形態では、各傾斜流路13,13,…にそれぞれスクリューポンプが設けられている。
【0017】
スクリュー18は、傾斜流路13,13,…の傾斜に沿って延びる軸部19を備えている。この軸部19は円柱または円筒状をなし、上下両端に同一軸線上に延びる小径の被支持部19a,19bを備えている。この軸部19は、上側の被支持部19aがモータ室15内に位置されるとともに、下側の被支持部19bが吸込水槽11上に位置され、各被支持部19a,19bがそれぞれ回転可能に支持される。この軸部19の外周には、連続する螺旋面状をなすように汲上羽根20が突設されている。そして、この汲上羽根20は、軸部19と一体的に回転されることにより、略下半分の領域で吸込水路内の水を、傾斜流路13の傾斜に逆らって下側から上側へ送水(汲み上げ)する。
【0018】
スクリュー18の軸部19の上側被支持部19aは、モータ室15の壁の挿通穴15aを貫通され、この挿通穴15aの内側で上部軸受21により回転可能に支持されている。また、被支持部19aの上端は、スクリュー18を回転させる駆動手段である電動モータ22に連結されている。この電動モータ22は、その出力軸がスクリュー18の被支持部19aと平行に延びるように、モータ室15内の基台16に設置されている。
【0019】
スクリュー18の軸部19の下側被支持部19bは、吸込水槽11に設置した水中軸受23に回転可能に支持されている。この水中軸受23は、吸込水槽11内に貯留される排水中に水没する。この水中軸受23は、図2に示すように、その軸芯がスクリュー18の被支持部19bの軸芯と一致する略円筒形状の軸受ケース24を備えている。この軸受ケース24は、上側端が被支持部19bを挿入するための挿入口25として開口され、反対側の下側端は閉塞端とされている。そして、挿入口25には、被支持部19bの外周面との間を水密に軸封するメカニカルシール26が配設されている。また、軸受ケース24には、挿入口25と逆側の閉塞端に第1接続口27が設けられるとともに、挿入口25の近傍の外周部のメカニカルシール26より下側の位置に第2接続口28が設けられている。
【0020】
この軸受ケース24の内部には、熱可塑性合成樹脂からなる円筒状の滑り軸受部材29が固定されている。この滑り軸受部材29は、軸受ケース24の第1接続口27を設けた閉塞端からメカニカルシール26にかけて延びている。また、滑り軸受部材29には、第2接続口28が位置する端部に、被支持部19bの外径より大きい内径とした排油溜部30が設けられている。この排油溜部30は、第2接続口28と対応する位置が径方向外向きに貫通した排出部31とされている。排油溜部30は、排出部31および第2接続口28を介して後述する排油管34に連通している。なお、この水中軸受23には、スクリュー18の被支持部19bの下端部が軸受ケース24の閉塞端までは挿入することなく、滑り軸受部材29のネジ溝部38の端部が露出する位置までとなるように配設される。そして、この被支持部19bの端部、軸受ケース24の閉塞端および滑り軸受部材29の内周部で囲まれた空間は給油溜部32を構成する。この給油溜部32は、第1接続口27を介して後述する給油管33に連通している。
【0021】
循環給油機構は、スクリュー18の回転により過剰な負荷が加わる被支持部19bと水中軸受23との間で円滑な滑り動作を実現するために、これらの間に潤滑油を供給するものである。この循環給油機構は、水中軸受23に接続した給油管33および排油管34と、貯留タンク35と、給油ポンプ37とで構成されている。
【0022】
給油管33は、水中軸受23の第1接続口27に一端が接続され、給油ポンプ37の吐出部に他端が接続されている。そして、給油ポンプ37から吐出された潤滑油は、給油管33を介して水中軸受23内に注入され、滑り軸受部材29とスクリュー18の被支持部19bとの間に供給される。この給油管33は、モータ室15から開渠状をなす傾斜流路13内に配管されている。そして、本実施形態では、傾斜流路13内の底隅部に給油管33を配管し、傾斜流路13の汲み上げ中の排水で給油管33を通る潤滑油を冷却できるように構成している。
【0023】
排油管34は、水中軸受23の第2接続口28に一端が接続され、貯留タンク35に他端が接続されている。そして、水中軸受23内の滑り軸受部材29とスクリュー18の被支持部19bとの間を通過した潤滑油を貯留タンク35に排出するものである。この排油管34は、給油管33と同様に、モータ室15から傾斜流路13内の底隅部に配管されている。
【0024】
貯留タンク35は、水路10の傾斜流路13の上端部より更に上方に位置するようにモータ室15内に配設されている。この貯留タンク35は、内部に潤滑油を濾過するフィルタを備え、このフィルタの上流側に排油管34が接続されている。また、この貯留タンク35は、フィルタの下流側が接続管36を介して給油ポンプ37に接続され、これら接続管36および給油ポンプ37を介して給油管33が接続されている。
【0025】
給油ポンプ37は、接続管36を介して貯留タンク35内に回収した潤滑油を吸引し、所定圧力に加圧して給油管33へ循環供給する給油手段である。この給油ポンプ37は、潤滑油を予め設定した流速で給油管33から水中軸受23内を通し、排油管34から排出して貯留タンク35へ戻すことができる。
【0026】
この循環給油機構に適用する潤滑油は、流動性が良い生分解性のオイルを適用している。この生分解性オイルとしては、例えば合成エステル系生分解油、ポリエステル系植物系生分解油がある。なお、ここでいう生分解性とは、有機物の構成元素である炭素、水素が微生物によりそれぞれ二酸化炭素、水まで分解され、最終的に無機化される難易性の程度をいう。このようにすれば、軸受ケートと給油管33および排油管34の接続部分等から予期しない潤滑油の漏洩が発生した場合に、速やかに水路10内の排水中に分解し、潤滑油の漏洩に起因する環境への影響を最小限に抑制できる。
【0027】
このように構成したスクリューポンプは、電動モータ22によりスクリュー18を回転させ、水路10の吸込水槽11内の排水を傾斜流路13から汲み上げて吐出水槽12へ送水する。そして、この排水作動と並行して、貯留タンク35内の潤滑油を給油ポンプ37によって給油管33を介して水中軸受23に供給し、それによりスクリュー18の被支持部19bと水中軸受23の滑り軸受部材29との間を通過した余剰潤滑油を排油管34を介して貯留タンク35に排出する。つまり、潤滑油は、貯留タンク35、接続管36、給油ポンプ37、給油管33、水中軸受23(給油溜部32、滑り軸受部材29と被支持部19bの隙間、排油溜部30および排出部31)、そして排油管34で構成された閉回路内を循環する。
【0028】
そして、水中軸受23内には、清浄な潤滑油が常に供給されるため、スクリュー18の円滑な滑り動作を実現できる。また、潤滑油は閉回路内を循環し、給油溜部32内の余剰潤滑油は、排油管34から排出されるうえ、水中軸受23の挿入口25がメカニカルシール26により軸封されているため、水中軸受23内から水路10内(外部)に漏洩することを防止できる。よって、潤滑油が排水に混入して環境を損なうことを防止できる。さらに、潤滑油は、給油ポンプ37によって循環供給する構成としているため、稼働コストを低減できるうえ、供給効率の安定を図ることができる。
【0029】
図3は第2実施形態のスクリューポンプの循環給油機構を示す。この第2実施形態では、電動ポンプの代わりにねじポンプ機構と加圧式の給油器39とを採用することにより、電力を消費することなく潤滑油を循環供給する構成とした点で、第1実施形態と大きく相違している。
【0030】
具体的には、第2実施形態の水中軸受23には、滑り軸受部材29の被支持部19bが摺接する内周部に、螺旋状の溝からなるネジ溝部38が設けられている。このネジ溝部38は、給油溜部32から排油溜部30にかけて延びるように設けられている。このネジ溝部38は、スクリュー18の軸部19が回転すると、潤滑油による被支持部19bへの表面張力の作用が伴って、給油溜部32内の潤滑油を排油溜部30へ送るねじポンプ(給油手段)を構成する。
【0031】
給油器39は、加圧により給油管33に潤滑油を圧送する加圧器である。この給油器39は、貯留タンク35と一緒にモータ室15に配設され、傾斜流路13の上端より上方に配置されている。この給油器39は、一端開口の本体ケース40と、この本体ケース40の開口を閉塞する蓋体41とを備えている。本体ケース40には、開口と逆側に位置する底に給油管33を接続する第1接続部42が設けられている、また、本体ケース40の外周部には、貯留タンク35との接続管36を接続する第2接続部43が設けられている。そして、この本体ケース40の内部には、一対の仕切板44A,44Bが配設されるとともに、これらの間に付勢部材であるスプリング45が配設されている。そして、蓋体41の側に位置する仕切板44Bには、ネジ軸46が回動自在に連結されている。このネジ軸46は、端部に操作部47を備えている。また、ネジ軸46は、蓋体41に設けたネジ穴に螺合さられている。
【0032】
この循環給油機構は、給油器39の操作部47の操作により仕切板44Bを第1接続部42の側へ押し込むことにより、スプリング45の付勢力で仕切板44Aによって内部の潤滑油を加圧できる。そして、この加圧器および貯留タンク35は、水路10の傾斜流路13の上端より更に上方に配設しているため、排水の水圧より高い圧力とすることができる。その結果、電動力を用いることなく、給油管33、水中軸受23、排油管34および貯留タンク35の順番で潤滑油を循環させることができる。しかも、本実施形態では、潤滑油を供給する水中軸受23内に、ネジ溝部38を設けることによりねじポンプ機能を搭載している。そのため、潤滑油の循環方向への流動を促進できる。その結果、潤滑油の安定した循環作用を得ることができる。よって、第1実施形態と同様の作用および効果を得ることができるうえ、更に稼働コストの低減を図ることができる。
【0033】
なお、本発明のスクリューポンプは、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0034】
例えば、第1実施形態で、第2実施形態のネジ溝部38によるねじポンプを給油ポンプ37に併用する構成を採用してもよい。また、第2実施形態のネジ溝部38によるねじポンプと加圧式の給油器39のうち一方のみを採用してもよい。但し、加圧式の給油器39のみで構成した場合には、潤滑油を強制的に循環させることはできないが、メカニカルシール26が損傷した場合等に外部からの浸水を防止できるため有効である。
【0035】
さらに、第2実施形態のねじポンプは、滑り軸受部材29にネジ溝部38を設けることにより構成したが、スクリュー18の被支持部19bにネジ溝部38を設けてもよい。また、ネジ溝部38の代わりに、螺旋状突部であるネジ山部を設ける構成としてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10…水路
11…吸込水槽
12…吐出水槽
13…傾斜流路
15…モータ室
18…スクリュー
19…軸部
19a,19b…被支持部
20…汲上羽根
21…上部軸受
22…電動モータ(駆動手段)
23…水中軸受
25…挿入口
26…メカニカルシール
33…給油管
34…排油管
35…貯留タンク
37…給油ポンプ(給油手段)
38…ネジ溝部(給油手段)
39…給油器(給油手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
傾斜流路を有する水路と、
前記水路の傾斜流路に配設され、軸部の外周に連続した螺旋面状をなすように羽根を突設し、前記水路の低地側に貯留された水を前記傾斜流路を通して高地側に送出させるスクリューと、
前記スクリューの軸部の上端に連結され、このスクリューを回転させる駆動手段と、
前記スクリューの軸部の下端を回転可能に支持し、前記軸部の挿入口をメカニカルシールにより軸封した水中軸受と、
前記水中軸受に一端を接続し、この水中軸受と前記スクリューの軸部との間に潤滑油を供給する給油管と、
前記水中軸受に一端を接続し、この水中軸受と前記スクリューの軸部との間を通過した潤滑油を排出する排油管と、
前記給油管および排油管の他端がそれぞれ接続され、前記水中軸受から排出された潤滑油を回収する貯留タンクと、
前記貯留タンク内の潤滑油を前記給油管から水中軸受内を通して前記排油管から排出するように潤滑油を循環供給する給油手段と、
を備えることを特徴とするスクリューポンプ。
【請求項2】
前記給油手段は、前記貯留タンクと給油管との間に介設され、前記貯留タンク内の潤滑油を吸引して前記給油管に吐出する給油ポンプを有することを特徴とする請求項1に記載のスクリューポンプ。
【請求項3】
前記給油手段は、前記水中軸受の内周部または前記スクリューの軸部の外周部に螺旋状に延びるネジ部を設けたねじポンプを有することを特徴とする請求項1に記載のスクリューポンプ。
【請求項4】
前記給油手段は、加圧により給油管に潤滑油を圧送する加圧器を有することを特徴とする請求項1または請求項3に記載のスクリューポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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