説明

スクロール圧縮機

【課題】固定側ボトムプレートの加工性及び信頼性を損なうことなく、容易にしてその圧縮効率が向上されるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】吐出孔(24)を有する端壁(16a)、及び該端壁に一体成形される固定渦巻体(60)を有する固定スクロール(16)と、固定渦巻体と協働して形成された圧縮室(72)からの作動流体を吐出孔から吐出させる可動渦巻体(62)を有する可動スクロール(18)と、固定渦巻体に摺接される摺接面(68c,74c,76d)を有し、該摺接面から、端壁より薄い所定の板厚を存して該端壁に当接される固定側ボトムプレート(68,74,76)とを具備し、固定側ボトムプレートは、圧縮室と吐出孔とを連通させる穿孔(68b,74b,76b,76c)を有し、該穿孔は摺接面のみが圧縮室に露出されるべく形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の空調に使用される冷凍回路に好適したスクロール圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のスクロール圧縮機は、固定スクロールの端壁に一体成形された固定渦巻体、及び可動スクロールの可動渦巻体が協働することで圧縮室が形成され、この圧縮室に作動流体としての冷媒を吸入し、そして、吸入された冷媒を圧縮した後、圧縮された冷媒が固定スクロールの端壁に穿設された吐出孔から吐出する。
この圧縮室の気密性を確保するため、固定及び可動スクロールには相手側の渦巻体がチップシールを介して摺接する渦巻状の固定側及び可動側ボトムプレートが配されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−9157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献1に開示されたスクロール圧縮機では、固定スクロールの吐出孔周辺に固定側ボトムプレートが存在せず、固定スクロールの端壁が圧縮室へ露出されて露出面を形成している。このため、吐出孔周辺では、この露出面と固定側ボトムプレートにおける可動渦巻体の摺接面とは固定側ボトムプレートの板厚分だけ段差を有しており、この段差により圧縮機の圧縮効率が低下するとの問題がある。なぜなら、この段差と露出面の面積とで構成される空間がデッドボリュームとなり、また、可動渦巻体が固定側ボトムプレートの存在しない端壁の上方にきたとき、この段差が隙間となって圧縮途中の作動流体が圧縮室外へ流出するからである。
【0004】
そこで、固定側ボトムプレートの中央端部の先端を鋭利な形状にして固定渦巻体の中央端部を巻き込むように形成してデッドボリュームを低減することが考えられる。しかし、先端が鋭利な形状となるため、固定側ボトムプレートの加工性及び信頼性が低下する上、上記した圧縮途中の作動流体の流出は防止できない。
一方、圧縮途中の作動流体の流出は、可動渦巻体が吐出孔の開口部上にくることによっても生じ、これは更なる圧縮効率の低下を招く。そこで、圧縮室が最小容積になっても可動渦巻体が吐出孔の開口部にかからないように吐出孔を形成することが考えられるが、固定スクロールの端壁を穿設して設けられる吐出孔の開口部形状を調整するのは、比較的厚い端壁を加工するため手間がかかり、吐出孔の加工コストが増大するとの問題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、固定側ボトムプレートの加工性及び信頼性を損なうことなく、容易にしてその圧縮効率が向上されるスクロール圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するべく、請求項1記載のスクロール圧縮機は、吐出孔を有する端壁、及び該端壁に一体成形される固定渦巻体を有する固定スクロールと、固定渦巻体と協働して形成された圧縮室からの作動流体を吐出孔から吐出させる可動渦巻体を有する可動スクロールと、固定渦巻体に摺接される摺接面を有し、該摺接面から、端壁より薄い所定の板厚を存して該端壁に当接される固定側ボトムプレートとを具備し、固定側ボトムプレートは、圧縮室と吐出孔とを連通させる穿孔を有し、該穿孔は摺接面のみが圧縮室に露出されるべく形成されることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明では、穿孔は、その開口部全体が、最小容積となる圧縮室内に位置づけられることを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、穿孔は、その開口面積が吐出孔の開口面積より小さいことを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、穿孔は、複数孔で構成されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
従って、請求項1記載の本発明のスクロール圧縮機によれば、固定側ボトムプレートには可動渦巻体の摺接面のみが圧縮室に露出されるべく穿孔が設けられるため、圧縮室からの作動流体の吐出が妨げられることなく、固定スクロールの吐出孔周辺の端壁はすべて固定側ボトムプレートで覆われる。よって、これら端壁と摺接面との段差が解消されるため、固定側ボトムプレートが固定渦巻体を巻き込むように形成されることなくデッドボリュームが解消される。また、この段差が解消されるため、圧縮室が最小容積になるとき、段差の隙間から圧縮途中の作動流体が圧縮室外へ漏洩することもない。これにより、固定側ボトムプレートの強度を確保しながら圧縮機の圧縮効率が向上される。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、固定側ボトムプレートの穿孔の開口部全体が最小容積となる圧縮室内に位置づけられるため、圧縮室が最小容積になるとき、可動渦巻体が穿孔の開口部上にくることはなく、圧縮途中の作動流体の圧縮室からの流出が防止され、圧縮機の圧縮効率が更に向上される。
更に、請求項3記載の発明によれば、固定側ボトムプレートの穿孔の開口面積が吐出孔の開口面積より小さいため、吐出孔の開口部は加工が容易な形状に穿設し、穿孔の開口部で微調整できる。これにより、圧縮室からの作動流体が吐出する開口部形状を、端壁より薄い板厚を有する固体側ボトムプレートをプレス型で加工して容易に最適化でき、吐出孔の加工コストが大幅に低減される。
【0010】
更にまた、請求項4記載の発明によれば、穿孔が複数孔で形成されるため、単孔である場合に比して固定側ボトムプレートの強度が向上される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1から4を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1はスクロール圧縮機を示し、このスクロール圧縮機は車両を空調するための冷凍回路に組み込まれ、冷凍回路を循環する冷媒の圧縮に使用される。
スクロール圧縮機はリアケーシング10及びフロントケーシング12を備え、リアケーシング10内にスクロールユニット14が収容されている。スクロールユニット14は、リアケーシング10に固定された固定スクロール16と、この固定スクロール16に対して組付けられた可動スクロール18とから構成される。
【0012】
リアケーシング10内にはその端壁とスクロールユニット14の固定スクロール16との間に吐出室20が形成される。固定スクロール16の端壁16aに吐出孔24が穿設され、この吐出孔24にリードバルブタイプの吐出弁25を介して吐出室20が接続可能である一方、リアケーシング10に形成した吐出ポート(図示しない)を介して冷凍回路の冷媒循環経路に接続されている。
【0013】
なお、リアケーシング10には冷媒の吸入ポート(図示しない)もまた形成されており、この吸入ポートは冷媒循環経路からリアケーシング10内に冷媒を導入し、導入された冷媒はスクロールユニット14内に吸入される。
一方、フロントケーシング12内には駆動軸26が配置され、この駆動軸26は大径端部28及び小径軸部30を有する。大径端部28はニードル軸受32を介してフロントケーシング12に回転自在に支持され、小径軸部30はボール軸受34を介してフロントケーシング12に回転自在に支持されている。更に、小径軸部30とフロントケーシング12との間にはリップシール36が配置され、このリップシール36はフロントケーシング12内を気密に区画している。
【0014】
駆動軸26の小径軸部30はフロントケーシング12から突出し、この突出端が電磁クラッチを内蔵した駆動プーリ38に連結され、この駆動プーリ38は軸受40を介してフロントケーシング12に回転自在に支持されている。駆動プーリ38はベルトを介して車両のエンジン側の出力プーリに接続され、エンジンからの動力を受けて回転される。従って、エンジンの駆動中、駆動プーリ38内の電磁クラッチがオン作動されていれば、駆動軸26は駆動プーリ38とともに回転される。
【0015】
一方、駆動軸26の大径端部28からは可動スクロール18に向けてクランクピン42が突出され、このクランクピン42は偏心ブッシュ44及びニードル軸受46を介して可動スクロール18のボス48を支持している。従って、駆動軸26が回転されると、クランクピン42及び偏心ブッシュ44を介して可動スクロール18が旋回運動する。
より詳しくは、固定スクロール16は、端壁16aとその端壁16aに一体成形される固定渦巻体60とから構成され、可動スクロール18は、端壁16aと対峙する端壁18aとその端壁18aに一体成形される可動渦巻体62とから構成される。これら固定及び可動渦巻体60、62の内外面は、その中央端部を除きインボリュート曲面から形成され、固定及び可動渦巻体60、62の渦巻状のラップ先端には固定及び可動チップシール64、66がそれぞれ配されている。
【0016】
一方、固定及び可動渦巻体60、62のターン間に形成される各渦巻スペースには、耐摩耗性材料からなり、所定の板厚を有する渦巻状の固定側及び可動側ボトムプレート68、70がそれぞれ配されている。これら固定側及び可動側ボトムプレート68、70に相手側の渦巻体のチップシールである可動及び固定チップシール66、64をそれぞれ相対的に摺接させながら、固定渦巻体60に対して可動渦巻体62が協働することにより気密性の高い圧縮室72が形成される。
【0017】
ここで、固定側ボトムプレート68には、その中央端部68aに圧縮室72と吐出孔24とを連通させる穿孔68bが設けられている。圧縮室72で圧縮された冷媒は、この穿孔68bを経由して固定渦巻体60の中央端部近傍60aの吐出孔24から吐出される。このように、固定スクロール16に対して可動スクロール18が旋回運動されることにより、スクロールユニット14は、冷媒の吸入から圧縮を行い、圧縮室72からの圧縮された冷媒が固定側ボトムプレート68の穿孔68bを経て、吐出孔24から吐出するまでの一連のプロセスを連続して実行する。
【0018】
なお、図1中、参照符号50は可動スクロール18に対するカウンタウエイトを示し、このカウンタウエイト50は偏心ブッシュ44に取付けられている。
更に、フロントケーシング12と可動スクロール18の端壁18aとの間には自転阻止カップリングが配置されている。この実施例の場合、自転阻止カップリングはいわゆるEMカップリング52からなり、EMカップリング52はそれぞれリング形状をなす可動プレート54及び固定プレート56双方の環状レース溝間にボール58を挟み込んで構成されている。
【0019】
以下、固定側ボトムプレート68及び穿孔68bについて詳細に説明する。
図2から4に示されるように固定側ボトムプレート68には、圧縮室72側の上面に可動チップシール66が摺接し、摺接面68cが形成され、摺接面68cから所定の板厚t1を存して連なる反対側の下面に、所定の肉厚t2を有する端壁16aが当接し、当接面68dが形成されている。固定側ボトムプレート68は、可動スクロール18の旋回運動の旋回運動領域をカバーする大きさを有しているが、その板厚t1は端壁16aの肉厚t2に比して大幅に薄くなっており、プレス型を用いた金型成形で加工される。
【0020】
図3に示されるように、固定側ボトムプレート68の中央端部68aは、その当接面68dが端壁16aをすべて覆うように形成されている。しかし、図4に示されるように、吐出孔24の圧縮室72側の開口部24aは、固定側ボトムプレート68で閉塞されることはなく、穿孔68bの開口部68b1と吐出孔24の開口部24aは略同一の円形をなし、これらの内面は連なる円筒状となっており、穿孔68bは、少なくとも摺接面68cのみが圧縮室72に露出されるように穿設されている。また、開口部68b1の面積、すなわち穿孔68bの開口面積は、圧縮機の圧縮効率が最適となるような面積Sに予め設定されている。
【0021】
以上のように、本実施形態では、固定側ボトムプレート68には、摺接面68cのみが圧縮室72に露出されるように穿孔68bが設けられるため、圧縮室72からの冷媒の吐出が妨げられることなく、固定スクロール16の吐出孔24周辺の端壁16bが固定側ボトムプレート68で覆われる。よって、これら端壁16bと摺接面68cとの段差、すなわち固定側ボトムプレート68の板厚t1の段差量を有する段差が解消され、この段差から生じるデッドボリュームが低減される。また、圧縮室72が最小容積となるとき、可動渦巻体62が固定側ボトムプレート68の存在しない端壁16aの上方にくることはなく、圧縮途中の冷媒が圧縮室72外へ漏洩することもない。
【0022】
また、このデットボリュームを低減することを目的として、固定渦巻体60を巻き込むようにして固定側ボトムプレート68の中央端部68aの先端を鋭利な形状で延ばす必要はない。これにより、固定側ボトムプレート68の強度を確保して固定側ボトムプレート68の先端の信頼性を確保し、且つその加工性の向上を図りながら、圧縮機の圧縮効率が向上される。
【0023】
以下、図5から8を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と重複する説明については省略する。
図5は、圧縮室72が最小容積となるときの固定スクロール16及び可動スクロール18が協働している状態を示し、ハッチングされているのは可動渦巻体62である。図6に詳しく示されるように、本実施形態の固定ボトムプレート74の中央端部74aには穿孔74bが穿設されており、この穿孔74bは、圧縮室72が最小容積となっても固定及び可動渦巻体の中央端部60a、62aと一定のクリアランスを存する長孔形状となっている。換言すると、穿孔74bの開口部74b1は楕円形をなすことにより、最小容積となる圧縮室72内に開口部74b1全体が収まっている。
【0024】
図7、8に示されるように、開口部74b1の開口面積は、吐出孔24の開口部24aの開口面積より小さく、端壁16aの背面16a1側から見ると、少なくとも開口部74b1からの冷媒の流れが妨げられない程度の大きな円で開口部24aが形成されている。また、開口部74b1の開口面積は、第1実施形態での開口部68b1の面積Sと略同一である。
【0025】
以上のように、本実施形態では、最小容積となる圧縮室72内に固定側ボトムプレート74の穿孔74bの開口部74b1全体が位置づけられるため、圧縮室72が最小容積になっても可動渦巻体62が穿孔74bの開口部74b1上にくることはなく、圧縮途中の作動流体が圧縮室72から流出することが防止され、圧縮機の圧縮効率が更に向上される。
【0026】
また、固定側ボトムプレート74の穿孔74bの開口部74b1の開口面積が吐出孔24の開口部24aの開口面積より小さいため、吐出孔24の開口部24aは加工が容易な形状に穿設し、穿孔74bの開口部74b1で微調整できる。これにより、圧縮室72からの作動流体が吐出する開口部形状を、端壁16aの肉厚t2より薄い板厚t1を有する固体側ボトムプレート74をプレス型で加工して容易に最適化でき、吐出孔24の開口部24aの加工コストが大幅に低減される。
【0027】
以下、図9から12を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1、第2実施形態と重複する説明については省略する。
図9、特に図10に詳しく示されるように、本実施形態の固定ボトムプレート76の中央端部76a近傍には穿孔76b、76cが個別に穿設されており、これら穿孔76b、76cの開口部76b1、76c1は、それぞれ圧縮室72が最小容積となっても固定及び可動渦巻体の中央端部60a、62aと一定のクリアランスを存する小円をなしている。また、これら開口部76b1、76c1の開口面積の和は、第1、第2実施形態での開口部68b1、74b1の面積Sと略同一である。
【0028】
図10、11に示されるように、吐出孔24の開口部24aのほうが、開口部76b1、76c1よりは開口面積が大きく、端壁16aの背面側から見ると、開口部76b1、76c1からの冷媒の流れを妨げない程度の大きな円で開口部24aが形成され、開口部24a内に開口部76b1、76c1が収まっている。
以上のように、本実施形態では、穿孔が複数孔で形成されるため、単孔である場合に比して固定側ボトムプレート76の強度が向上される。
【0029】
以上で本発明の実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記第2、3実施形態では、固体側ボトムプレートの穿孔の開口部を楕円形や円形としたが、これに限られるものではなく、最小容積となる圧縮室内に収まり、且つ圧縮機の最適な圧縮効率を実現可能であれば、その形状に制約はないものである。
【0030】
また、上記第3実施形態では、固定側ボトムプレートの穿孔を2個の小円から構成したが、これに限られるものではなく、その開口部面積の和が圧縮機の圧縮効率を最適にするものであれば、穿孔は3個以上の孔から構成されてもよく、少なくとも複数の穿孔で構成されていればよい。
更に、上記第1から3実施形態では、吐出孔の形状を円形としたが、これに限られるものではなく、加工しやすい形状であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】スクロール圧縮機を示した断面図である。
【図2】図1の固定スクロールをII方向からみた平面図である。
【図3】図2の中央部近傍の拡大図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】図1の固定及び可動スクロールの協働状態をII方向からみた第2実施形態での平面図である。
【図6】図5の中央部近傍の拡大図である。
【図7】図6の断面図である。
【図8】図5を背面からみた図である。
【図9】図1の固定及び可動スクロールの協働状態をII方向からみた第3実施形態での平面図である。
【図10】図9の中央部近傍の拡大図である。
【図11】図10の断面図である。
【図12】図9を背面からみた図である。
【符号の説明】
【0032】
16 固定スクロール
16a 端壁
18 可動スクロール
24 吐出孔
60 固定渦巻体
62 可動渦巻体
68 固定側ボトムプレート
68b 穿孔
68c 摺接面
72 圧縮室
74 固定側ボトムプレート
74b 穿孔
74b1 開口部
74c 摺接面
76 固定側ボトムプレート
76b 穿孔
76b1 開口部
76c 穿孔
76c1 開口部
76d 摺接面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出孔を有する端壁、及び該端壁に一体成形される固定渦巻体を有する固定スクロールと、
前記固定渦巻体と協働して形成された圧縮室からの作動流体を前記吐出孔から吐出させる可動渦巻体を有する可動スクロールと、
前記固定渦巻体に摺接される摺接面を有し、該摺接面から所定の板厚を存して該端壁に当接される固定側ボトムプレートとを具備し、
前記固定側ボトムプレートは、前記圧縮室と前記吐出孔とを連通させる穿孔を有し、該穿孔は前記摺接面のみが前記圧縮室に露出されるべく形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項2】
前記穿孔は、その開口部全体が、最小容積となる前記圧縮室内に位置づけられることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
【請求項3】
前記穿孔は、その開口面積が前記吐出孔の開口面積より小さいことを特徴とする請求項2記載のスクロール圧縮機。
【請求項4】
前記穿孔は、複数孔で構成されることを特徴とする請求項1から3記載のスクロール圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−297944(P2007−297944A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125290(P2006−125290)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】