説明

スチレン系樹脂組成物、板状成形品および導光板

【課題】
本発明は、成形加工時などの高温熱履歴における加熱着色性を防止し、特に導光板等の光学用途に適した、無色透明性に優れるスチレン系樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】
(1)重量平均分子量が15万〜70万のスチレン系樹脂と下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤からなり、下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物の含有量が0.02〜0.40質量%であるスチレン系樹脂組成物。


(式中、R1とR2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色相および透明性に優れ、導光板用途に適したスチレン系樹脂組成物、板状成形品および導光板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイのバックライトには光源を表示装置の正面に配置する直下型バックライトと側面に配置するエッジライト型バックライトがある。導光板はエッジライト型バックライトに組み込まれ、側面からの光を液晶パネルに導く役割を果たし、テレビ、デスクトップ型パーソナルコンピューターのモニター、ノート型パーソナルコンピューター、携帯電話機、カーナビゲーションなど幅広い用途で使用される。導光板にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)に代表されるアクリル樹脂が使用されているが、吸水性が高いため、成形品に反りが発生する問題や寸法の変化が発生する場合がある。
そのため、これら特性を改善したスチレンと(メタ)アクリル酸メチルとの共重合体であるMS樹脂が用いられることが提案されている。MS樹脂の、吸水性や成形時の変色低減等の改良技術としては特許文献1が提案されている。
しかしながら、特許文献1では、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体樹脂の重量平均分子量(Mw)6〜17万、残存モノマー量3000ppm以下、更にオリゴマー量が2%以下の導光板が開示されているが、吸水性が高く寸法安定性がスチレン系単量体を原料とするスチレン系樹脂よりも悪い傾向にあった。
一方、スチレン系単量体を原料とするスチレン系樹脂は吸水性が低いものの、成形加工などの高温熱履歴によって、加熱着色し、黄変しやすい問題があった。成形品が着色して黄変すると、導光板のように光路長が長い場合、光の吸収損失により光線透過率が低下して、ディスプレイの輝度が低下する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−075648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、成形加工などの高温熱履歴による加熱着色を防止し、特に導光板等の光学用途に適した、無色透明性に優れるスチレン系樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、(1)重量平均分子量が15万〜70万のスチレン系樹脂と下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤からなり、下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物の含有量が0.02〜0.40質量%であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物、(2)ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が0.02〜0.40質量%であることを特徴とする(1)に記載のスチレン系樹脂組成物、(3)(1)又は(2)に記載のスチレン系樹脂組成物からなる板状成形品、(4)(1)又は(2)に記載の樹脂板からなる導光板である。

(式中、R1とR2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基を示す。)
【発明の効果】
【0006】
本発明のスチレン系樹脂組成物は、PMMAやMS樹脂と比較して、吸水性が低く安価であり、成形加工などの高温熱履歴による加熱着色防止性に優れることから、押出や射出成形によって得られる成形品は無色透明性に優れ、導光板等の光学用途に好適に用いることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のスチレン系樹脂は、スチレン系単量体を重合して得ることができる。スチレン系単量体とは、芳香族ビニル系モノマーである、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の単独または2種以上の混合物であり、好ましくはスチレンである。
【0008】
スチレン系樹脂の重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等公知のスチレン重合方法が挙げられる。品質面や生産性の面では、塊状重合法、溶液重合法が好ましく、連続重合であることが好ましい。溶媒として例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン及びキシレン等のアルキルベンゼン類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素等が使用できる。
【0009】
スチレン系樹脂の重合時に、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤として、有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ポリエーテルテトラキス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。連鎖移動剤としては、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー及びテルピノーレン等が挙げられる。
【0010】
連続重合の場合、まず重合工程にて公知の完全混合槽型攪拌槽や塔型反応器等を用い、目標の分子量、分子量分布、反応転化率となるよう、重合温度調整等により重合反応が制御される。重合工程を出た重合体を含む重合溶液は、脱揮工程に移送され、未反応の単量体及び重合溶媒が除去される。脱揮工程は加熱器付きの真空脱揮槽やベント付き脱揮押出機などで構成される。脱揮工程を出た溶融状態の重合体は造粒工程へ移送される。造粒工程では、多孔ダイよりストランド状に溶融樹脂を押出し、コールドカット方式や空中ホットカット方式、水中ホットカット方式にてペレット形状に加工される。
【0011】
本発明のスチレン系樹脂の重量平均分子量は15万〜70万であり、18万〜50万であることが好ましい。15万未満では成形品の強度が不十分となり、70万を超えると成形性が著しく低下する。スチレン系樹脂の重量平均分子量は、重合工程の反応温度、滞留時間、重合開始剤の種類及び添加量、連鎖移動剤の種類及び添加量、重合時に使用する溶媒の種類及び量等によって制御することができる。
重量平均分子量(Mw)及びZ平均分子量(Mz)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件で測定した。
GPC機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
本発明の分子量は単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
【0012】
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹脂と下記一般式(I)で示される特定のホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤からなる。

(式中、R1とR2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基を示す。)
【0013】
本発明のホスファイト化合物は、例えば、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等を挙げることができるが、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく、特にビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
【0014】
本発明のスチレン系樹脂組成物中のホスファイト化合物含有量は、0.02〜0.40質量%であり、好ましくは0.04〜0.20質量%である。ホスファイト化合物の含有量が0.02質量%未満では、成形加工時などの高温熱履歴による加熱着色防止性が十分でなく、得られる成形品の黄色味が強くなる。また、含有量が0.40質量%を超えると、含有量に見合うだけの効果が得られず、むしろ成形品の色相は悪化する。
【0015】
本発明では、ホスファイト化合物に加え、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を併用する必要がある。ホスファイト化合物のみ或いはヒンダードフェノール系酸化防止剤のみでは、加熱着色防止性は十分でなく、ホスファイト化合物とヒンダードフェノール系酸化防止剤を併用することで、加熱着色防止性が発現される。
【0016】
本発明のヒンダードフェノール系酸化防止剤は、例えば、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス〔(ドデシルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、DL−α−トコフェロール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等を挙げることができるが、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート及び/又はエチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕が好ましい。
【0017】
本発明のスチレン系樹脂組成物中のヒンダードフェノール系酸化防止剤含有量は、好ましくは0.02〜0.40質量%であり、さらに好ましくは0.04〜0.20質量%である。また、ホスファイト化合物及びヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量の合計は、0.04〜0.50質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.08〜0.35質量%である。
【0018】
本発明のホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加方法としては、スチレン系樹脂の重合工程、脱揮工程、造粒工程で添加混合する方法や成形加工時の押出機などで添加混合する方法が挙げられ、特に限定されることではない。
【0019】
本発明のスチレン系樹脂組成物には、本発明の無色透明性を損なわない範囲でミネラルオイルを含有しても良い。また、ステアリン酸、エチレンビスステアリルアミド等の内部潤滑剤やイオウ系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤等の添加剤が含まれていても良い。また、外部潤滑剤としては、エチレンビスステアリルアミドが好適であり、含有量としては樹脂組成物中に30〜200ppmであることが好ましい。
【0020】
紫外線吸収剤は、紫外線による劣化や着色を抑制する機能を有するものであって、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリシレート系、シアノアクリレート系、蓚酸アニリド系、マロン酸エステル系、ホルムアミジン系などの紫外線吸収剤が挙げられる。これらは、単独又は2種以上組み合わせて用いることができ、ヒンダートアミン等の光安定剤を併用してもよい。
【0021】
本発明のスチレン系樹脂組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形等、目的に応じた成形方法で板状成形品に成形し、導光板として用いることができる。その際、板状成形品の背面(光を出射する面の反対側)にドットパターンなどの反射パターンを設けて、導光板として用いることができる。樹脂板から導光板に加工する際、光の入射面あるいは樹脂板の端面全面を研磨処理して、鏡面とすることが好ましい。また、出射光の均一性を高めるために、板状成形品の表面(光が出射される面)にプリズムパターンを設けることができる。板状成形品の表面あるいは背面のパターンは、板状成形品の成形時に形成させることができ、例えば射出成形では金型形状、押出成形ではロール転写などによって、パターン形成させることができる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0023】
(スチレン系樹脂PS−1の製造)
完全混合型撹拌槽である第1反応器と第2反応器及び静的混合器付プラグフロー型反応器である第3反応器を直列に接続して重合工程を構成した。各反応器の容量は、第1反応器を39リットル、第2反応器を39リットル、第3反応器を16リットルとした。スチレン84.0質量%、エチルベンゼン16.0質量%の混合溶液を作成し、スチレンに対して2,2−ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンを質量基準で400ppm混合し、原料溶液とした。2,2−ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンは、日油株式会社製パーテトラAを使用した。この原料溶液を毎時11.2kgの割合で第1反応器へ連続的に供給した。各反応器の反応温度は、第1反応器で116℃、第2反応器で120℃、第3反応器では、流れの方向に沿って温度勾配をつけ、中間部分で140℃、出口部分で150℃となるよう調整した。続いて、第3反応器より連続的に取り出した重合体を含む溶液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、未反応スチレン及びエチルベンゼンを分離した後、ストランド状に押し出しして冷却した後、切断してペレットとした。なお、1段目の脱揮槽内の樹脂温度は160℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は65kPaとし、2段目の脱揮層内の樹脂温度は235℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は0.4kPaとした。
得られたスチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は36.7万、Z平均分子量(Mz)は77.1万、数平均分子量(Mn)は10.9万であった。また、スチレン系樹脂中の残存スチレン量は350ppm、残存エチルベンゼン量は100ppm、スチレンダイマー量は100ppm、スチレントリマー量は3400ppmであった。また、メルトマスフローレートは1.2g/10分、ビカット軟化温度は103℃であった(メルトマスフローレイトは、JIS K−7210に準拠し、200℃、49N荷重の条件で、ビカット軟化温度は、JIS K 7206に準拠し、昇温速度50℃/hr、試験荷重50Nで試験を行った)。
【0024】
(実施例1〜6、比較例1〜7)
表1に示す配合にて、スチレン系樹脂PS−1とホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤をスクリュー径40mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混錬してペレットを得た。
表1で用いたホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤を次に示す。
(ホスファイト化合物)
A−1:ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(株式会社ADEKA製 アデカスタブ PEP−36)
A−2:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(BASFジャパン株式会社製 Irgafos 168)
A−3:ビス〔2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル〕エチルエステル亜リン酸(BASFジャパン株式会社製 Irgafos 38)
(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)
B−1:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASFジャパン株式会社製 Irganox 1076)
B−2:エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕(BASFジャパン株式会社製 Irganox 245)
得られたペレットを用いて、シリンダー温度230℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、127×127×3mm厚みの板状成形品を成形した。得られた板状成形品から115×115mmの試験片を切り出し、端面をバフ研磨によって研磨し、端面に鏡面を有する平板を得た。
得られた板状成形品について、日本電色工業社製ASA−300Aを用いて、115mm導光の平行光線透過率およびb値の測定を実施した。表1に各樹脂組成物の特性を示す。なお、波長範囲は400〜700nmで、光源はC光源を用いた。
【0025】
【表1】

【0026】
実施例の成形品は、b値が低く、黄色味の小さい成形品であり、また、平行光線透過率が高く、透明性にも優れている。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のスチレン系樹脂組成物は、成形加工時の加熱着色性が改良することにより色相および透明性に優れており、テレビ、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ノート型パーソナルコンピューター、携帯電話機、カーナビゲーションなどの導光板用途で好適に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量平均分子量が15万〜70万のスチレン系樹脂と下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物およびヒンダードフェノール系酸化防止剤からなり、下記一般式(I)で示されるホスファイト化合物の含有量が0.02〜0.40質量%であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。

(式中、R1とR2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基を示す。)
【請求項2】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が0.02〜0.40質量%であることを特徴とする請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物を成形してなる板状成形品。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物からなる導光板。

【公開番号】特開2012−149156(P2012−149156A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8465(P2011−8465)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(399051593)東洋スチレン株式会社 (37)
【Fターム(参考)】