説明

ステント、移植材とその製造方法

【課題】生分解性金属を用いた破壊形態を制御可能なステント、および、その製造方法を提供する。
【解決手段】純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分2を組み合わせて半径方向に伸縮可能な略円筒の網状に形成された母材と、該母材のほぼ全面に被覆された陽極酸化皮膜とを備え、前記線材状部分2の少なくとも一部に該線材状部分2の全周面にわたって前記母材を露出させた母材露出部4が設けられ、該母材露出部4に隣接する陽極酸化皮膜は、該母材露出部4の線材状部分2が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているステント1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステント、移植材とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食道ガン或いは胃ガンの外科的治療では、当該部位を切除し、食道と胃を吻合する手法がとられている。しかし、手術後に吻合不全が起き、食道が狭窄することがある。このような食道狭窄は、バルーンによる狭窄部の拡張、或いは、ステントの留置などにより治療される。しかし、バルーンによる治療では、再狭窄がしばしば起こる。その場合、再びバルーンにより拡張しなくてはならないが、患者への肉体的、精神的及び金銭的な負担が大きくなる。一方、ステント治療では、一度の手術で狭窄を治療することができるため、患者への負担を軽減できるが、一般に食道用のステントは形状記憶合金で構成されているため、分解されず、永久に生体内に留置されることになる。従って、食道狭窄の治療においては、生分解性のステントが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、生分解性の食道ステントにおいては、病変部位に移植した際に、胃酸の逆流や食塊の通過などの要因により、予期せぬ形状で脱落し、食道以下の消化管を傷つけるため、生分解時の破壊形態をコントロールする必要がある。
また、ステントや骨固定材等への医療応用が検討されている生分解性金属である純マグネシウム又はマグネシウム合金は、そのまま移植したのでは生体内での急激な腐食に伴って発生する水素によって移植部位に炎症反応が引き起こされる恐れがある。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、生分解性金属を用いた破壊形態を制御可能なステント、及び、その製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて半径方向に伸縮可能な略円筒の網状に形成された母材と、該母材のほぼ全面に被覆された陽極酸化皮膜とを備え、前記線材状部分の少なくとも一部に該線材状部分の全周面にわたって前記母材を露出させた母材露出部が設けられ、該母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、該母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているステントを提供する。
【0006】
本発明によれば、母材の素材として生分解性を有する純マグネシウム又はマグネシウム合金を用いることで、生体内の病変部位へ移植した後に生分解によって生体内から排出させることが可能となる。
本発明によれば、母材のほぼ全面が陽極酸化皮膜で被覆されることよって、ステントが生体内に移植された際に生じる急激な腐食が防止され、それに起因する炎症反応を抑制することができる。一方、線材状部分の少なくとも一部に、この線材状部分の全周面にわたって母材を露出させた母材露出部が設けられることによって、この母材露出部が早期に腐食されて、母材形態は破壊される。更に、母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように形成されているので、脱落の際に食道以下の消化管を傷つけることなく生体内から排出されるステントとすることができる。
【0007】
上記発明においては、前記母材露出部が、前記母材の周方向に間隔をあけて複数配置されているわたりことが好ましい。
また、前記母材露出部が、半径方向に伸縮したときの伸縮部分に設けられているわたりことが好ましい。
上記によれば、病変部位に留置されているステントの固定力を経時的に消失させることによって簡易に脱落させ、生体内から排出されるステントとすることができる。
【0008】
また、本発明は、純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成する母材形成ステップと、前記母材形成ステップにより形成されたステント母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成する皮膜形成ステップとを含み、該皮膜形成ステップが、該母材露出部の前記線材状部分が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように前記陽極酸化皮膜を形成するステントの製造方法を提供する。
【0009】
陽極酸化処理はマグネシウム合金の防食処理方法(JIS N8651)として公知であり、一般にアルミニウム等の有毒物質を含む溶液を使用する。本発明によれば、アルミニウム等の有毒物質を含有させることなく、表面に陽極酸化皮膜を備える生体親和性の高いステントを簡易に製造することができる。
そして、純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成することによって、生分解性を有することができる。
また、ステント母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成することよって、陽極酸化皮膜で被覆された部分は、ステントが生体内に移植された際に生じる急激な腐食が防止され、それに起因する炎症反応を抑制することができる。一方、母材露出部は早期に腐食されて、略円筒の網状に形成された母材は破壊される。更に、陽極酸化皮膜は、母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているので、脱落の際に、食道以下の消化管を傷つけることなく生体内から排出されるステントを製造することができる。
【0010】
また、本発明は、純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて形成された母材と、該母材のほぼ全面に被覆された陽極酸化皮膜とを備え、前記線材状部分の少なくとも一部に該線材状部分の全周面にわたって前記母材を露出させた母材露出部が設けられ、該母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、該母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されている移植材を提供する。
本発明によれば、母材のほぼ全面が陽極酸化皮膜で被覆されることよって移植材が生体内に移植された際に生じる急激な腐食が防止され、それに起因する炎症反応の発生を抑制することができる。一方、線材状部分の少なくとも一部にこの線材状部分の全周面にわたって母材を露出させた母材露出部が設けられることによって、この母材露出部が早期に腐食された結果、母材は破壊される。更に、母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているので、脱落の際に、生体内を傷つけることなく生体外へ排出される移植材とすることができる。
【0011】
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて移植材母材を形成する母材形成ステップと、前記移植材母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成する皮膜形成ステップとを含み、該皮膜形成ステップが、前記母材露出部の前記線材状部分が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように前記陽極酸化皮膜を形成する移植材の製造方法を提供する。
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて移植材母材を形成することによって、生分解性を有することができる。そして、移植材母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成することよって、陽極酸化皮膜で被覆された部分は、移植材が生体内に移植された際に生じる急激な腐食が防止され、それに起因する炎症反応の発生を抑制することができる。一方、母材露出部は早期に腐食されて、移植材母材は破壊される。更に、陽極酸化皮膜は、母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているので、脱落の際に、生体内を傷つけることなく生体外へ排出される移植材を製造することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、病変部位から簡易に、且つ、生体内を傷つけることなく脱落させることができる生分解性金属からなるステントを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るステントの(a)部分側面図と、(b)部分拡大図を示す。
【図2】本発明の一実施形態に係るステントの線材状部分が腐食により切断されたときの断面の例を示す図である。(a)は腐食前のステントの線材状部分であり、(b)は腐食後に切断されたステントの線状材部分とその断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係るステントとその製造方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るステント1は、図1(a)及び図1(b)に示されるように、線材状部分2を組み合わせて半径方向に伸縮可能な略円筒の網状に形成された母材からなり、線材状部分2のほぼ全面が陽極酸化皮膜で被覆される皮膜部3と、線材状部分2の全周面にわたり母材が露出した母材露出部4とから構成されている。
【0015】
線材状部分2は、マグネシウム合金からなり、例えば、Mg−希土類元素系合金であるWE43、WE54が適用できる。また、純マグネシウムも適用できる。WE43及びWE54の一部組成を表1に示す。
【表1】

【0016】
陽極酸化皮膜は、マグネシウム、酸素、リンを含み、平均膜厚は10μm以下である。母材露出部4に隣接する陽極酸化皮膜は、母材露出部4の線材状部分2が腐食により切断された後に、その断面に尖端が残らないような形状、例えば、図2に示すように、半球状となるように形成される。上記によれば、生体内を傷つけずに食道以下の消化管へ脱落することが可能となる。
【0017】
母材露出部4は、母材の周方向Aに間隔をあけて複数配置され、且つ、ステントが半径方向に伸縮したときの伸縮部に設けられる。上記によれば、母材露出部4の線材状部分2が腐食により切断されると、ステントの固定力を消失させ、簡易にステントを脱落させることができる。
【0018】
本実施形態に係るステント1によれば、ステント母材に生分解性を有するマグネシウム合金を用いるので、ステント1が病変部位に移植された際に、母材露出部4では、マグネシウム合金が速やかに腐食される。すなわち、生分解が進行して、病変部位から脱落する。一方、皮膜部3は、耐食効果を有しているため、生分解が進まず、形状が維持されたまま食道以下の消化管に脱落する。更に、切断されたステント1は尖端を有さないため、脱落途中に生体内を傷つけないという利点がある。
【0019】
次に本実施形態に係るステント1の製造方法について説明する。
本実施形態に係るステント1は、以下のようにして製造することができる。
マグネシウム合金からなる線材状部分2を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成する母材形成ステップと、前記母材形成ステップにより形成されたステント母材の少なくとも一部に線材状部分2を全周にわたって露出させた母材露出部4を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成する皮膜形成ステップとを含んでいる。
前記皮膜形成ステップでは、母材露出部4の線材状部分2が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように陽極酸化皮膜が形成される。
【0020】
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係るステント1は、以下のようにして製造することができる。
すなわち、第1の実施形態に係るステント1の製造方法は、マグネシウム合金からなる線材状部分2を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成する母材形成ステップと、前記母材形成ステップにより形成された母材を陽極酸化皮膜で被覆する皮膜形成ステップと、母材を露出させる母材露出ステップとを含む。
【0021】
母材形成ステップは、例えば、マグネシウム合金からなる線材を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成するが、特に限定されるものではない。
【0022】
皮膜形成ステップは、ステント母材と陰極を電解液に浸漬させ、陽極酸化処理を施すことによって、ステント母材の表面に陽極酸化皮膜を形成させる。
前記皮膜形成ステップは、例えば、0.1〜1mol/Lのリン酸イオンを含有し、pHが7〜14である電解液に、ステント母材と陰極とを浸漬させ、通電させて陽極酸化処理を行う。電解液にリン酸イオンが含有されることによって、リンが陽極酸化皮膜内に侵入して、犠牲防食作用を有する皮膜となり、高い防食性効果が得られる。
リン酸イオンの含有量は、水溶性のリン酸塩(例えば、リン酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム等)を用いて調製される。
電解液のpHは、アルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)によって調整される。
電解方法は、直流電解及び交流電解のいずれでもよい。電流密度は、−30〜30mA/mmの範囲である。
通電中の電解液の温度は、5〜80℃の範囲である。なお、陰極の材料は、カーボン等が適用できる。
【0023】
母材露出ステップは、例えば、サンドブラスト法、物理研磨(ヤスリ、サンドペーパー等)などにより実施され、所望の箇所に、所望の形状で母材を露出させる。
【0024】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係るステント1は、以下のようにして製造することができる。
すなわち、第2の実施形態に係るステント1の製造方法は、マグネシウム合金からなる線材状部分2を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成する母材形成ステップと、ステント母材表面の所望の箇所を電解液が接触しないように加工する部分加工ステップと、前記部分加工ステップにて加工されたステント母材に陽極酸化皮膜を形成させる皮膜形成ステップと、前記部分加工ステップで加工した箇所の加工を剥して母材を露出させる母材露出ステップとを含む。
【0025】
母材形成ステップは、第1の実施形態と同様に実施する。
【0026】
部分加工ステップは、ステント母材表面の所望の箇所が電解液と接触しないように、所望の形状に応じて絶縁シール材(例えば、高分子系シール材(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド)、セラミックス系シール材(酸化アルミニウム))等がステント母材に塗布される。部分加工ステップによれば、次の皮膜形成ステップにおける陽極酸化処理の際に、上記部分加工ステップで加工した箇所が電解液と接触しないため、この箇所には陽極酸化皮膜が形成されない。
【0027】
皮膜形成ステップは、部分加工ステップで表面を部分加工したステント母材を電解液に浸漬させ、第1の実施形態と同様に陽極酸化処理を施すことによって、ステント母材の表面に陽極酸化皮膜を形成させる。
【0028】
母材露出ステップは、接着剤が塗布された高分子系シール材を母材露出部に貼付するステップと次いで貼付された高分子シール材とともに物理的、化学的に剥離される。母材露出ステップによれば、ステント表面に、母材が露出された箇所ができ、その箇所を腐食によって切断させることができる。
【0029】
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態において、母材形成ステップ後に、ステント母材は必要に応じてステント母材の表面の付着物を除去するための処理が施されてもよい。例えば、線材状部分の種類、付着物の状態などに応じて、溶剤洗浄、アルカリ洗浄、酸洗浄等の公知の処理方法を適宜適用する。
また、母材露出ステップ後に、ステントは必要に応じてステント表面にスムージング等の後処理が施されてもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 ステント
2 線材状部分
3 皮膜部
4 母材露出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて半径方向に伸縮可能な略円筒の網状に形成された母材と、
該母材のほぼ全面に被覆された陽極酸化皮膜とを備え、
前記線材状部分の少なくとも一部に該線材状部分の全周面にわたって前記母材を露出させた母材露出部が設けられ、
該母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、該母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されているステント。
【請求項2】
前記母材露出部が、前記母材の周方向に間隔をあけて複数配置されている請求項1に記載のステント。
【請求項3】
前記母材露出部が、半径方向に伸縮したときの伸縮部分に設けられている請求項1又は請求項2に記載のステント。
【請求項4】
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて伸縮可能な略円筒の網状のステント母材を形成する母材形成ステップと、
前記母材形成ステップにより形成されたステント母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成する皮膜形成ステップとを含み、
該皮膜形成ステップが、該母材露出部の前記線材状部分が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように前記陽極酸化皮膜を形成するステントの製造方法。
【請求項5】
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて形成された母材と、
該母材のほぼ全面に被覆された陽極酸化皮膜とを備え、
前記線材状部分の少なくとも一部に該線材状部分の全周面にわたって前記母材を露出させた母材露出部が設けられ、
該母材露出部に隣接する陽極酸化皮膜は、該母材露出部の線材状部分が腐食により切断されたときにその断面に尖端が残らない形状となるように形成されている移植材。
【請求項6】
純マグネシウム又はマグネシウム合金からなる線材状部分を組み合わせて移植材母材を形成する母材形成ステップと、
前記移植材母材の少なくとも一部に該線材状部分を全周にわたって露出させた母材露出部を形成するように陽極酸化皮膜をほぼ全面に形成する皮膜形成ステップとを含み、
該皮膜形成ステップが、前記母材露出部の前記線材状部分が腐食により切断されたときに、その断面に尖端が残らない形状となるように前記陽極酸化皮膜を形成する移植材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−24953(P2011−24953A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−176616(P2009−176616)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】