説明

スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法

【課題】スパッタリングターゲットの均一な浸食によりスパッタリングターゲットの使用効率を向上させてスパッタリングターゲットの交換周期を延長させ、製造コストを節減することができるスパッタリング方法を提供する。
【解決手段】スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に関し、スパッタリングターゲット10の一方から他方への全体スキャン区間を設定し、マグネット20を前記スキャン区間に沿って正方向と逆方向に連続的に多数回往復運動させて前記スパッタリングターゲットをスキャンするパッタリング方法であって、前記全体スキャン区間をn個の部分に分割し、スパッタリングターゲットが均一に浸食されるようにn個に分割された前記全体スキャン区間を部分的にマグネットが移動するようにすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に関し、より詳細には、スパッタリングターゲットの全体に対する全体スキャン区間の一部を区間とするスキャン区間を順次に適用してスパッタリングターゲットの使用効率を向上させる、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スパッタリング装置は、半導体素子用基板や液晶表示装置用基板上に薄膜を形成するとき、広く用いられる成膜装置の一つとして、半導体素子の製造または液晶表示装置の製造において非常に重要な装置として取り扱わされている。
【0003】
図1は、スパッタリング装置の概略図である。図1を参照すると、スパッタリング装置は、真空チャンバ101の内側に基板103が載置されるサセプターと、基板103の対向面に蒸着源として使用する金属物質のスパッタリングターゲット104が配置される。
【0004】
ここで、スパッタリングターゲット104は、バックプレート(back plate)105により固定されて基板103に形成される薄膜の材料を供給し、スパッタリングターゲット104の側面に沿って接地遮蔽部(ground shield)106が設けられ、基板103とスパッタリングターゲット104との間の周辺部に沿ってマスク107が設けられる。
【0005】
バックプレート105の底面には、DC電源を印加するためのマグネット(magnet)108が、スパッタリングターゲット104の左右方向に移動するように、所定の駆動手段109により結合されてある。
【0006】
このような状態で、真空チャンバ101の内部に不活性気体であるアルゴン(Ar)を注入し、スパッタリングターゲット104にDCバイアスを印加すると、不活性気体がイオン化されたプラズマ状態となり、イオンがスパッタリングターゲット104と衝突し、スパッタリングターゲット104から原子が放出されながら基板103上に薄膜を形成する。
【0007】
この時、マグネット108は、図2のように左右方向に往復運動をしながらスパッタリングターゲット104をスキャンしながら磁場を供給し、イオンがスパッタリングターゲット104に衝突するように誘導する。
【0008】
しかし、従来は、マグネット108のスキャン動作において、スパッタリングターゲット104の左側端部と右側端部でスキャン速度を減らすようになっており、中央部より相対的に長時間止まるようになり、マグネット108が長時間停止するようになれば、マグネット108のスキャン区間の中央部より左側端部と右側端部で相対的に磁場に露出される時間が長くなる。
【0009】
即ち、スパッタリングターゲット104でマグネット108の露出時間が相対的に長くなる左側端部と右側端部で、浸食が中央部より相対的に多く発生する。
【0010】
図3は、図2のI-I'に沿って切断した断面図である。図3を参照すると、スパッタリングターゲットで最初の設置時の厚さt1と比較して、中央部での厚さt2に比べて両側端部での厚さt3の浸食がより多く発生したことを確認することができる。
【0011】
結果的に、スパッタリング装置に設けられるスパッタリングターゲットでは、中央部に比べて左側端部と右側端部で相対的に浸食が集中する部分が発生し、スパッタリングターゲットの使用効率が低くなる問題点があった。
【0012】
また、スパッタリングターゲットの低い使用効率により、スパッタリングターゲットの交換周期も早くなる問題点があった。
【0013】
合わせて、スパッタリングターゲットの交換周期が早くなることにより、製造コストが上昇する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の課題は、前述のような従来の問題点を解決するためのものであって、スパッタリングターゲットの均一な浸食を通じてスパッタリングターゲットの使用効率を向上させてスパッタリングターゲットの交換周期を延長させることができるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法を提供することを目的とする。
【0015】
また、スパッタリングターゲットの交換周期を延長させて製造コストを節減することができる、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題は、本発明の一実施例により、スパッタリングターゲットの一方から他方への全体スキャン区間を設定し、マグネットを前記全体スキャン区間に沿って正方向と逆方向に連続的に多数回往復運動させて前記スパッタリングターゲットをスキャンするスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法であって、 前記全体スキャン区間を、スキャン方向を基準に前記スパッタリングターゲットの左側端から右側端までn個(n≧4の定数)の部分に区画し、p番目の部分 (1≦p≦n/2 の定数)と(n-p+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とするワンスキャン区間とし、前記マグネットが前記ワンスキャン区間を少なくとも1回往復スキャンするようにするワンスキャンステップと、前記ワンスキャンステップ後 q番目の部分(1≦q≦n/2 の定数、q≠p)と(n-q+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とする変更スキャン区間とし、前記マグネットが前記変更スキャン区間を少なくとも1回往復スキャンするようにする変更スキャンステップと、を含み、前記変更スキャンステップは、少なくとも 1回行われることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法により達成される。
【0017】
ここで、前記変更スキャンステップにおいて、前記qが、(p-1)または(p+1)であることが好ましい。
【0018】
この時、前記変更スキャンステップを2回以上行う場合、変更スキャン区間の始め部分と終わり部分は、それぞれ互いに異なるように設定することが好ましい。
【0019】
また、前記課題は、本発明の他の実施例により、n個(nは、正の定数)の部分に分割される全体スキャン区間と、前記全体スキャン区間の中の少なくとも一部を区間とする多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間と、多数の前記正方向のスキャン区間と前記逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成される第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルと、前記第1スキャンサイクルは、 一番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中の一番目の部分とp番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中のa番目の部分と(p+a-1)番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、(p+a-1)が nとなる時まで配列されるようにし(1≦a≦(n/2)、 ((n/2)+1)≦p<n、 a、pは定数)、前記第2スキャンサイクルは、前記第1サイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に多数の正方向のスキャン区間を配列されるようにし、前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルに構成された多数の逆方向のスキャン区間のそれぞれは、マグネットが連続的に移動されるように直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とし、前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルは互いに交番されながら少なくとも1回行われることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法により達成される。
【0020】
また、前記課題は、本発明の他の実施例により、n個(nは正の定数)の部分に分割される全体スキャン区間と、前記全体スキャン区間の中の少なくとも一部を区間として交番配列された多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間と、多数の前記正方向のスキャン区間と多数の前記逆方向のスキャン区間でそれぞれ構成される第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルと、前記第1スキャンサイクルは、一番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中の 一番目の部分とn番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中のa番目の部分と(n-a+1)番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、nが偶数の場合、aがn/2となるまで配列されるようにし、nが奇数の場合、aが(n-1)/2 となるまで配列されるようにし(1≦a≦n/2、 aは定数)、前記第2スキャンサイクルは、前記第1スキャンサイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に多数の正方向のスキャン区間を配列されるようにし、前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルの多数の逆方向のスキャン区間それぞれは、マグネットが連続的に移動されるように直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とし、前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルは、互いに交番されながら少なくとも1回配列されることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法により達成される。
【0021】
ここで、前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルを交番配列時、先配列されたスキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、後配列されたスキャンサイクルの一番目の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とする逆方向のスキャン区間をさらに配列することが好ましい。
【0022】
一方、前記n個部分のそれぞれの幅は、実質的に相互同一に設定し、前記n個部分のそれぞれの幅は、前記スパッタリングターゲットの幅と実質的に同一に設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、スパッタリング装置でスパッタリングターゲットの使用効率を向上させてスパッタリングターゲットの交換周期を延長させることができる、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法が提供される。
【0024】
また、スパッタリングターゲットの交換周期を延長させて製造コストを減らすことができる、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】スパッタリング装置の概略図である。
【図2】従来のスパッタリング方法に使用されるスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図3】図2のI-I'に沿って切断した断面図である。
【図4】本発明の第1実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に使用されるスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図5】本発明の第1実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に使用されるスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図6】本発明の第1実施例の例示1で、ワンスキャン区間Lをスキャンするときのスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図7】図6のII-II'に沿って切断した断面図である。
【図8】本発明の第1実施例の例示1で、変更スキャン区間Lをスキャンするときのスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図9】図8のIII-III'に沿って切断した断面図である。
【図10】本発明の第1実施例の例示2で、ワンスキャン区間L'をスキャンするときのスパッタリングターゲットの断面図である。
【図11】本発明の第1実施例の例示2で、変更スキャン区間L'をスキャンするときのスパッタリングターゲットの断面図である。
【図12】本発明の第1実施例の例示3で、変更スキャン区間Lをスキャンするときのスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【図13】図12のIV−IV'に沿って切断した断面図である。
【図14】本発明の第2実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に使用されるスパッタリング装置の概略図である。
【図15】本発明の第2実施例によるスキャン区間の配列図である。
【図16】本発明のスパッタリング方法により使用されたスパッタリングターゲットの浸食状態図である。
【図17】本発明の第3実施例によるスキャン区間の配列図である。
【図18】本発明の第3実施例の変形例によるスキャン区間の配列図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
説明に先立って、様々な実施例において、同一の構成を持つ構成要素に対しては同一の符号を使用して代表的に第1実施例で説明し、その他の実施例では第1実施例と異なる構成に対してのみ説明する。
【0027】
以下、添付の図面を参照して本発明の第1実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に対し、詳細に説明する。
【0028】
この実施例で用いられるスパッタリング装置は、従来のスパッタリング装置と実質的に同一であることがあり、使用されるスパッタリングターゲットも従来のように一方向に長く形成されたターゲットを使用する。
【0029】
図4と図5は、本発明の第1実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に使用されるスパッタリングターゲットとマグネットの平面図である。
【0030】
本発明の第1実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法は先ず、図4を参照すると、マグネット20が移動しながらスパッタリングターゲット10をスキャンする全体スキャン区間をスパッタリングターゲット10の左側から右側までn個の部分に分割区画する。ここで、nは正の定数である。
【0031】
通常的な全体スキャン区間は、スパッタリングターゲット10の使用効率を極大化するため、左側端部から右側端部までに設定されるが、必要に応じてスパッタリングターゲット10の一部を全体スキャン区間とすることもできる。
【0032】
この時、区画されるそれぞれの分割された部分の幅は、実質的に互いに同一に分割区画することができ、好ましくはマグネット20の幅と実質的に同一に区画することができる。
【0033】
各分割区画された部分の幅がマグネット20の幅と実質的に同一に区画されると、両側の端部でマグネットにより浸食が集中される部分の重畳がなくなり、部分的に重畳される部分に浸食が酷く集中することを防止することができる。
【0034】
次に、マグネット20をp番目の部分(1≦p≦n/2 の定数)と(n-p+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とするワンスキャン区間Lに設定した後、マグネットをワンスキャン区間Lで一定時間の間に少なくとも1回往復スキャンするようにしてスパッタリングターゲットをスキャンする。ここで、一定時間は前もって設定されることができる時間である。
【0035】
そして、ワンスキャン区間Lに対して一定時間の間にスキャンした以後には、図5を参照すると、q番目の部分(1≦q≦n/2 の定数、q≠p)と(n-q+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とする変更スキャン区間Lを一定時間の間に少なくとも1回往復スキャンする。ここで、qは、(p-1) または (p+1)であることが好ましい。
【0036】
即ち、変更スキャンステップを通じてスキャンされる区間の始め部分には、スパッタリングターゲットの使用効率の極大化のため、ワンスキャンステップの始め部分の最側近部分を選ぶことが好ましい。
【0037】
この時、変更スキャン区間Lを2回以上実行時には、1回目の変更スキャン区間の始め部分と2回目の変更スキャン区間の始め部分とが互いに異なるようにし、1回目の変更スキャン区間の終わり部分と2回目の変更スキャン区間の終わり部分とを互いに異なるように設定して往復スキャンをすることが好ましい。
【0038】
前述のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に対し、具体的な例を挙げて説明する。
【0039】
例示 1
p=1、q=2であり、変更スキャン区間を1回スキャンすると仮定すれば、ワンスキャン区間Lは、図6のように、p=1なので、1番目の部分とn番目の部分が始め部分と終わり部分に設定され、変更スキャン区間Lは、図8のようにq=2なので、2番目の部分と(n-1)番目の部分が始め部分と終わり部分に設定される。
【0040】
このように設定された状態で、図6のように、設定された1からn番目の部分であるワンスキャン区間Lを、マグネットを一定時間の間に少なくとも1回往復運動させて、スパッタリングターゲット10をスキャンする。
【0041】
図7は、図6のII-II'に沿って切断した断面図である。 図7を参照すると、ワンスキャン区間Lを一定時間の間にスキャンすれば、1番目の部分とn番目の部分で浸食が集中する部分が発生する。
【0042】
そして、ワンスキャン区間Lを一定時間の間にスキャンした後、図8のように2から(n-1)番目の部分である変更スキャン区間Lを、マグネットを一定時間の間に少なくとも1回往復運動させて、スパッタリングターゲット10をスキャンする。
【0043】
図9は、図8のIII-III'に沿って切断した断面図である。 図9を参照すると、 変更スキャン区間Lを一定時間の間にスキャンすれば、スパッタリングターゲット10の2番目の部分と(n-1)番目の部分で浸食が集中する部分が発生することになる。
【0044】
即ち、ワンスキャン区間Lと変更スキャン区間Lに分けてスキャンした後、スパッタリングターゲット10の厚さを察し見ると、1番目の部分とn番目の部分は、変更スキャン区間Lに含まれていないため、変更スキャン区間Lをスキャン時にスパッタリングターゲット10の1番目の部分とn番目の部分で追加的な浸食が殆ど発生しないことが分かる。したがって、従来に比べてターゲット全体に浸食が集中する部分を分散させることにより、スパッタリングターゲットの使用効率を向上させることができる。
【0045】
例示 2
p=2、q=1であり、変更スキャン区間を1回スキャンすると仮定すれば、ワンスキャン区間(図10の L')は、図8のLのように設定され、変更スキャン区間(図10の L')は、図 6のLのように設定されてスパッタリングターゲット20をスキャンする。
【0046】
このようにスキャンすれば、図10のようにワンスキャン区間L'を一定時間スキャンした以後には、2番目の部分と(n-1)番目の部分で浸食が集中する部分が発生し、変更スキャン区間L'をスキャンした以後には、1番目の部分とn番目の部分で浸食が集中する部分が発生することになる。
【0047】
したがって、最外側に位置する部分では、一定時間の以後に浸食が発生することになるため、中央部に比べて浸食量が相対的に少なくて、前述の実施例のようにターゲット全体的に浸食が集中する部分を分散させてスパッタリングターゲットの使用効率を向上させることができる。
【0048】
例示 3
p=1、q1=2、q2=3、変更スキャン区間を2回繰り返してスキャンすると仮定すれば、ワンスキャン区間Lは、 図6のように、1番目の部分とn番目の部分が始め部分と終わり部分に設定され、変更スキャン区間Lは、図8のように、q1=2なので、2番目の部分と(n-1)番目の部分が始め部分と終わり部分に設定される。
【0049】
そして、変更スキャン区間Lは図12のように、q2=3なので、3番目の部分と(n-2)番目の部分が始め部分と終わり部分に設定される。
【0050】
ここで、ワンスキャン区間Lと変更スキャン区間Lを実施例1のように順次にスキャンする。以後、スパッタリングターゲット10の3番目の部分から n-2番目の部分までを区間とする変更スキャン区間Lをスキャンする。
【0051】
このとき、図13のように、スパッタリングターゲット10の1、2番目の部分と(n-1)、n番目の部分は、変更スキャン区間Lの外側に位置するため、追加的な浸食が殆ど発生しないことになる。
【0052】
本実施例の場合も前述の実施例と同一に、浸食が集中する部分を分散させることにより、スパッタリングターゲットの使用効率を向上させることができる。
【0053】
前述の実施例は、最も代表的な例を挙げて説明しており、必要に応じて多数の変更スキャン区間を設定し、各変更スキャン区間で設定される各始め部分と終わり部分を互いに異なるように設定してスパッタリングターゲットをスキャンすることにより、スパッタリングターゲットの使用効率を向上させることができる。
【0054】
次に、本発明の第2実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に対して説明する。
【0055】
図14は、本発明の第2実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に使用されるスパッタリング装置の概略図である。
【0056】
図14を参照すると、本発明の第2実施例でも前述の第1実施例のようにスパッタリングターゲットをスキャンする全体スキャン区間をスパッタリングターゲットの左側から右側までn個の部分に分割区画する(nは、正の定数)。
【0057】
そして、全体スキャン区間は、スパッタリングターゲット10の使用効率を極大化するために左側端部から右側端部までに設定するが、必要に応じてスパッタリングターゲット10の一部を全体スキャン区間とすることもできる。また、分割された部分の幅は、前述の第1実施例と実質的に同一に設定することが好ましい。
【0058】
本発明の第2実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法は、前記のように分割区画した状態で全体スキャン区間の中の一部を区間とする多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間を設定する。
【0059】
また、設定された多数の正方向のスキャン区間と多数の逆方向のスキャン区間で第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルがそれぞれ構成されるようにし、各スキャンサイクルに構成された多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間は、互いに交番に配列されるようにする。
【0060】
ここで、前記第1スキャンサイクルに配列される多数の正方向のスキャン区間は、一番目の正方向のスキャン区間が前記 n個の部分の中で一番目の部分とp番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間がn個の部分の中でa番目の部分とp+a番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにする。
【0061】
そして、最後の正方向のスキャン区間の終わり部分である、(p+a)がnとなるまで配列されるようにする。ここで、a、pは定数であり、値の範囲は、1≦a≦n/2、((n/2)+1)≦p<nである。
【0062】
前記第2スキャンサイクルに配列される正方向のスキャン区間は、第1サイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に配列されるようにする。
【0063】
また、第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルに配列される多数の逆方向のスキャン区間は、前記のように配列された多数の正方向のスキャン区間と交番されながら配列され、直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分としてマグネット10が連続的に移動できるようにする。
【0064】
一方、前述の第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルは、互いに交番されながら少なくとも1回配列してマグネットが連続的に移動できるようにする。
【0065】
この時、先配列されたスキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、後配列されたスキャンサイクルの一番目の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とする逆方向のスキャン区間をさらに配列してマグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0066】
図15を参照して具体的に説明すると、スキャン区間を10個の部分に分割区画し、多数の正方向のスキャン区間と多数の逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成され、構成された正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間とを適切に配列して第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルを設定する。
【0067】
ここで、前記第1スキャンサイクルで配列される正方向のスキャン区間の中の 1番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で1番目の部分と6番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるように設定する。
【0068】
そして、2番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で2番目の部分と(6+2-1)である7番目の部分とを始め部分と終わり部分となるようにし、3番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で3番目部分と(6+3-1)である8番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるように設定する。
【0069】
同じ方法で正方向のスキャン区間を順次に設定するが、10個の部分に区画されているため、終わり部分が(6+5-1)である10番目部分に該当する5番目の正方向のスキャン区間まで5個の正方向のスキャン区間を設定して配列する。
【0070】
そして、第1スキャンサイクルの逆方向のスキャン区間は、配列された多数の正方向のスキャン区間と交番されるように配列するが、その始め部分を直前の正方向のスキャン区間の終わり部分とし、その終わり部分を直後の正方向のスキャン区間の始め部分となるように設定する。 これにより、マグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0071】
前記第2スキャンサイクルは、前述の第1スキャンサイクルと逆順に正方向のスキャン区間を配列し、同じ方法で逆方向のスキャン区間も配列する。
【0072】
一方、 第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルは、1回以上交番されながら配列されることができるが、交番配列時、第1スキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間と第2スキャンサイクルの最初の正方向のスキャン区間との間に逆方向のスキャン区間kをさらに配列することができる。これにより、マグネットの連続的なスキャンを達成することができる。
【0073】
前述のように配列された第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルに沿ってマグネットを移動させると、図16のように、マグネットの移動速度が減る部分(始め部分と終わり部分)で均一なスパッタリングターゲットの浸食が発生してスパッタリングターゲットの使用効率を向上させることができる。
【0074】
次に、本発明の第3実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に対して説明する。
【0075】
本発明の第3実施例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法は、第2実施例のように、全体スキャン区間をn個の部分に分割区画し、全体スキャン区間の一部を区間とする多数の正方向のスキャン区間と多数の逆方向のスキャン区間を設定する。
【0076】
そして、多数の正方向のスキャン区間と多数の逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成される第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルを設定する。
【0077】
ここで、前記第1スキャンサイクルは、一番目の正方向のスキャン区間がn個の部分の中で一番目の部分とn番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間がn個の部分の中でa番目の部分と (n-a+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにする。
【0078】
この時、a番目の正方向のスキャン区間を設定する時、nが偶数の場合にはaが n/2となるまで設定して配列し、nが奇数の場合にはaが(n-1)/2 となるまで設定して配列されるようにする。ここで、aは定数であり、値の範囲は 1≦a≦n/2である。
【0079】
前記第2スキャンサイクルは、第1スキャンサイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に多数の正方向のスキャン区間を配列する。
【0080】
そして、第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルに配列する多数の逆方向のスキャン区間それぞれは、配列された正方向のスキャン区間と互いに交番されるように配列する。
【0081】
この時、直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分としてマグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0082】
一方、前述の第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルは互いに交番されながら少なくとも1回配列してマグネットが連続的に移動できるようにする。
【0083】
この時、第2実施例のように、先配列されたスキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、後配列されたスキャンサイクルの一番目の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とする逆方向のスキャン区間をさらに配列してマグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0084】
図17は、本発明の第3実施例によるスパッタリング装置を用いた単位スキャン区間の配列図である。図17を参照して具体的に説明すると、スキャン区間を10個の部分に分割区画し、多数の正方向のスキャン区間と多数の逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成され、構成された正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間とを適切に配列して第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルを設定する。
【0085】
ここで、前記第1スキャンサイクルで配列される正方向のスキャン区間の中で1番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で1番目の部分と10番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるように設定する。
【0086】
そして、2番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で2番目の部分と(10-2+1)である9番目の部分を始め部分と終わり部分となるようにし、3番目の正方向のスキャン区間は、10個の部分の中で3番目の部分と(10-3+1)である8番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるように設定する。
【0087】
同じ方法で正方向のスキャン区間を順次に設定するが、10が偶数なので始め部分が10/2である5番目の部分となるときまで設定し、5個の正方向のスキャン区間を配列する。
【0088】
そして、第1スキャンサイクルの逆方向のスキャン区間は、配列された多数の正方向のスキャン区間と交番されるように配列するが、その始め部分を直前の正方向のスキャン区間の終わり部分とし、その終わり部分を直後の正方向のスキャン区間の始め部分となるように設定する。これにより、マグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0089】
前記第2スキャンサイクルは、前述の第1スキャンサイクルと逆順に正方向のスキャン区間を配列し、同じ方法で逆方向のスキャン区間も配列する。
【0090】
一方、第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルは、第2実施例のように、1回以上交番されながら配列されることができるが、交番配列時、第1スキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間と第2スキャンサイクルの最初の正方向のスキャン区間の間に逆方向のスキャン区間kをさらに配列することができる。これにより、マグネットの連続的なスキャンを果たすことができる。
【0091】
次に、本発明の第3実施例の変形例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法に対して説明する。第3実施例の変形例によるスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法は、第3実施例に比べて全体スキャン区間が奇数に分割区画された場合、即ち、nが奇数の場合である。
【0092】
第3実施例の変形例では、nが奇数に区画されているため、第2実施例のように第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルを設定するが、第1スキャンサイクルでa番目の正方向のスキャン区間を(n-1)/2となるまで設定して配列する。その他の構成は、第3実施例と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0093】
具体的に、図18を参照すると、全体スキャン区間が9個である部分に分割区画されていると仮定する。
【0094】
このとき、第1スキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間である4番目の正方向のスキャン区間の始め部分は、(9-1)/2である4番目の部分となるように設定し、この時、終わり部分は (9-4+1)である6番目の部分に設定される。
【0095】
そして、第1サイクルと第2サイクルを交番されるように配列するとき、前述の第2実施例と第3実施例のように追加的な逆方向のスキャン区間kをさらに配列してマグネットのスキャン連続性を確保することができる。
【0096】
前述のようなスキャン区間を設定し、マグネットを設定されたスキャン区間に沿って移動しながらスキャンするようにすれば、スパッタリングターゲットの均一な浸食を図ることができ、結果的にスパッタリングターゲットの使用効率を著しく向上させることができる。
【0097】
合わせて、スパッタリングターゲットの使用効率が向上することにより、製造コストも減らすことができる。
【0098】
本発明の技術的範囲は前述の実施例に限定されず、添付の特許請求の範囲内で多様な形態の実施例として具現することができる。特許請求の範囲内で本発明の要旨を逸脱せず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら変形可能な多様な範囲までは本発明の技術的範囲内にあるものと見做す。
【符号の説明】
【0099】
10 スパッタリングターゲット
20 マグネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパッタリングターゲットの一方から他方への全体スキャン区間を設定し、マグネットを前記全体スキャン区間に沿って正方向と逆方向に連続的に多数回往復運動させて前記スパッタリングターゲットをスキャンするスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法であって、
前記全体スキャン区間を、スキャン方向を基準に前記スパッタリングターゲットの左側端から右側端までn個(n≧4の定数)の部分に区画し、p番目の部分 (1≦p≦n/2 の定数)と(n-p+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とするワンスキャン区間とし、前記マグネットが前記ワンスキャン区間を少なくとも1回往復スキャンするようにするワンスキャンステップと、
前記ワンスキャンステップ後、q番目の部分(1≦q≦n/2 の定数、q≠p)と(n-q+1)番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分とする変更スキャン区間とし、前記マグネットが前記変更スキャン区間を少なくとも1回往復スキャンするようにする変更スキャンステップと、を含み、
前記変更スキャンステップは、少なくとも1回行われることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項2】
前記変更スキャンステップにおいて、前記qが(p-1)又は(p+1)であることを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項3】
前記変更スキャンステップを2回以上行う場合、変更スキャン区間の始め部分は、それぞれ互いに異なるように設定することを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項4】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、実質的に相互同一に設定することを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項5】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、前記スパッタリングターゲットの幅と実質的に同一に設定することを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項6】
スパッタリングターゲットの一方から他方への全体スキャン区間を設定し、マグネットを前記全体スキャン区間に沿って正方向と逆方向に連続的に多数回往復運動させて前記スパッタリングターゲットをスキャンするスパッタリング装置のスパッタリング方法であって、
n個(nは正の定数)の部分に分割される前記全体スキャン区間と、
前記全体スキャン区間の中で少なくとも一部を区間とする多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間と、
多数の前記正方向のスキャン区間と前記逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成される第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルとを設定し、
前記第1スキャンサイクルは、一番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中で一番目の部分とp番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間が前記 n個の部分の中でa番目の部分と(p+a-1)番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにして(p+a-1)がnとなるまで配列されるようにし(1≦a≦(n/2)、((n/2)+1)≦p<n、 a、pは定数)、
前記第2スキャンサイクルは、前記第1スキャンサイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に多数の正方向のスキャン区間を配列されるようにし、
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルとで構成された多数の逆方向のスキャン区間それぞれはマグネットが連続的に移動されるように直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とし、
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルは、互いに交番されながら少なくとも1回配列されることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項7】
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルを交番配列時、先配列されたスキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、後配列されたスキャンサイクルの一番目の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とする逆方向のスキャン区間をさらに配列することを特徴とする、請求項6に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項8】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、実質的に相互同一に設定することを特徴とする、請求項6に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項9】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、前記スパッタリングターゲットの幅と実質的に同一に設定することを特徴とする、請求項6に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項10】
スパッタリングターゲットの一方から他方への全体スキャン区間を設定し、マグネットを前記全体スキャン区間に沿って正方向と逆方向に連続的に多数回往復運動させて前記スパッタリングターゲットをスキャンするスパッタリング装置のスパッタリング方法であって、
n個(nは、正の定数)の部分に分割される前記全体スキャン区間と、
前記全体スキャン区間の中で少なくとも一部を区間として交番配列された多数の正方向のスキャン区間と逆方向のスキャン区間と、
多数の前記正方向のスキャン区間と多数の前記逆方向のスキャン区間とでそれぞれ構成される第1スキャンサイクルと第2スキャンサイクルとを設定し、
前記第1スキャンサイクルは、一番目の正方向のスキャン区間が前記n個の部分の中で一番目の部分とn番目の部分とをそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、a番目の正方向のスキャン区間が前記 n個の部分の中でa番目部分と(n-a+1)番目の部分をそれぞれ始め部分と終わり部分となるようにし、nが偶数の場合、aが n/2となるまで配列されるようにし、nが奇数の場合、aが(n-1)/2となるまで配列されるようにし(1≦a≦n/2、 aは定数)、
前記第2スキャンサイクルは、前記第1スキャンサイクルに配列された多数の正方向のスキャン区間の逆順に多数の正方向のスキャン区間を配列されるようにし、
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルの多数の逆方向のスキャン区間のそれぞれはマグネットが連続的に移動されるように直前の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、直後の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とし、
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルは互いに交番されながら少なくとも1回配列されることを特徴とする、スパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項11】
前記第1スキャンサイクルと前記第2スキャンサイクルを交番配列時、先配列されたスキャンサイクルの最後の正方向のスキャン区間の終わり部分を始め部分とし、後配列されたスキャンサイクルの一番目の正方向のスキャン区間の始め部分を終わり部分とする逆方向のスキャン区間をさらに配列することを特徴とする、請求項10に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項12】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、実質的に相互同一に設定することを特徴とする、請求項10に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。
【請求項13】
前記n個の部分のそれぞれの幅は、前記スパッタリングターゲットの幅と実質的に同一に設定することを特徴とする、請求項10に記載のスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−96010(P2013−96010A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−238043(P2012−238043)
【出願日】平成24年10月29日(2012.10.29)
【出願人】(510341617)ヒディス テクノロジーズ カンパニー,リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Hydis Technologies Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−ri,Bubal−eub,Icheon−si,Gyeonggi−do,467−866,Republic of Korea
【Fターム(参考)】