説明

スプライサ装置のクリーナー

【課題】 編み機などの糸を使用する装置にスプライサ装置が装備され、吸引力の供給を必ずしも充分に受けることができなくても、効率よく繊維塵の吸引除去が可能なスプライサ装置のクリーナーを提供する。
【解決手段】 電磁弁32で、電磁弁31を介してスプライスノズル4内のノズルへ供給される圧縮空気を供給側から分流し、サクションノズル11,12に導入し、圧縮空気流の周囲に負圧を生じさせる。吸引口8は、サクションノズル11によって発生される負圧を利用して、繊維塵の吸引除去を行うので、スプライスノズル4に供給する圧縮空気を、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するためにも使用することができる。吸引力の供給を受けることができなくても、糸継ぎを行うスプライスノズル4に供給する圧縮空気を利用して、効率よく繊維塵の吸引除去を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッド内のノズル近傍で、気流によって糸の末端の撚りをいったん解いてから絡めて糸継ぎを行うスプライサ装置のクリーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紡績糸などの糸継ぎには、2本の糸の糸端を重ね合わせ、重なった部分に空気などの圧縮流体を作用させるスプライサ装置が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。スプライサ装置での糸継ぎでは、ヘッドで糸継ぎや糸のカットを行う際に繊維塵が発生する。紡績糸を製造する繊維機械では、多数の紡績ユニットが並べられて同時に紡績を行う。紡績ユニットの配列に沿って、軌道が設けられ、軌道上を移動して紡績ユニットの保守を行う作業台車が併用される。糸継ぎ装置は、作業台車に備えられ、作業台車には、クリーナーも備える。糸切れなどで糸継ぎが必要な紡績ユニットは停止し、作業台車が停止した紡績ユニットの位置に軌道上を移動して糸継ぎが行われる。クリーナーは、糸継ぎの際に発生する繊維塵と紡績で生じる繊維塵とをまとめて吸引除去している。作業台車では、紡績機械全体に対して設けられるダクトに各紡績ユニットの位置毎に接続し、糸端の吸引による捕捉とともに繊維塵の吸引除去にも吸引力を利用している。クリーナーは、作業台車の内部全体に対する清掃作業を行う(たとえば、特許文献2,3参照)。
【0003】
糸継ぎ装置が巻き取りユニットに設けられる場合に、糸継ぎのエアー吹き出し部周辺に吸引除去機構を設ける構成も開示されている(たとえば、特許文献4参照)。ただし、この糸継ぎ装置は、圧縮エアーに液体を含んで糸継ぎを行うアクアスプライサーであり、吸引除去する対象は液体である。
【0004】
【特許文献1】特開2004−27463号公報
【特許文献2】特開2004−338837号公報
【特許文献3】特開2005−171434号公報
【特許文献4】特開2005−112551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多数の紡績ユニットを有する紡績装置などの繊維機械は比較的大型の装置である一方、糸継ぎを必要とする事態が発生する頻度は比較的小さい。編み機では、基本的に1本の編糸で編地を編成するので、糸継ぎによって編糸を切換えることができれば、編成される編地の多様性を増すことができる。しかしながら、編み機での糸継ぎ用にスプライサ装置を適用しようとすると、発生する繊維塵を効率よく吸引除去する必要がある。編み機での編糸供給経路にスプライサ装置を設置する場合、スプライサ装置とともに、その清掃のためのクリーナーもコンパクト化が要望される。
【0006】
特許文献4に開示されているような吸引除去機構は、水等の液体を除去して、液体の飛散を防止し、電子部品や機械部品に不具合が生じないようにすることが目的である。このための構成要素として、「圧縮空気および液体の飛散方向を規制する遮蔽機構」と「圧縮空気および液体を吸引して機外に排出する吸引機構」を有しており、「圧縮空気の噴出の開始時期に対して吸引の開始時期を同時または少し遅延させる」ことも記載されている。
【0007】
しかしながら、編み機などに装着するスプライサ装置では、圧縮空気の供給を受けるのは比較的容易であるけれども、吸引力の供給を受けることは困難である。
【0008】
本発明の目的は、編み機などの糸を使用する装置にスプライサ装置が装備され、吸引力の供給を必ずしも充分に受けることができなくても、効率よく繊維塵の吸引除去が可能なスプライサ装置のクリーナーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、圧縮空気吹き出しノズルを備えるヘッド内で糸継ぎを行うスプライサ装置から、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するスプライサ装置のクリーナーであって、
ヘッドから吹き出す空気流の圧力を減衰させる減衰手段と、
減衰手段によって圧力が減衰された空気流の方向を変化させる変化手段と、
変化手段によって方向が変化した空気流を吸引して、該繊維塵の吸引除去を行う清掃手段とを含むことを特徴とするスプライサ装置のクリーナーである。
【0010】
また本発明で、前記ヘッド内のノズルへ供給される圧縮空気を分流する分流手段と、
分流手段によって分流される圧縮空気が導入され、圧縮空気流の周囲に負圧を生じさせる負圧発生手段と、
負圧発生手段によって発生される負圧を利用して、該繊維塵の吸引除去を行う清掃手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
また本発明で、前記減衰手段は、前記ヘッドから吹き出す空気の流路に配置され、複数の孔を有し、空気流の一部を通過させて残部の圧力を減衰させ、該流路に対する傾斜によって該残部の空気流の方向を変化させて、前記変化手段としても機能する孔開き傾斜板を含むことを特徴とする。
【0012】
また本発明で、前記変化手段は、前記空気流の流れが回るように変化させる回転手段を含み、
前記清掃手段は、該回る空気流の中心近傍で該空気流を吸引することを特徴とする。
【0013】
また本発明で、前記清掃手段は、前記回る空気流の吸引を、該回る空気流の中心軸方向と平行な方向に行う吸引口を備えることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記清掃手段が装着されて、前記スプライサ装置の少なくとも一部を含む周囲の空間を覆うクリーナーカバーと、
清掃手段による空気流の吸引をON/OFFに切換える電磁弁と、
電磁弁を制御する制御部と、
前記圧縮空気を供給する圧縮空気源とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、圧縮空気吹き出しノズルを備えるヘッドから吹き出す空気流の圧力を減衰させ、圧力が減衰された空気流の方向を変化させ、方向が変化した空気流を吸引して、繊維塵の吸引除去を行う。ヘッドから吹き出す空気流を直接吸引するのではなく、減衰手段で圧力を減衰させ、変化手段によって方向を変化させてから吸引するので、吸引力の供給を必ずしも充分に受けることができなくても、効率よく繊維塵の吸引除去を行うことができる。
【0016】
また本発明によれば、ヘッド内のノズルへ供給される圧縮空気を分流して、圧縮空気流の周囲に発生される負圧を利用して繊維塵の吸引除去を行うので、ヘッドに供給する圧縮空気を、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するためにも使用することができる。吸引力の供給を受けることができなくても、糸継ぎを行うヘッドに供給する圧縮空気を利用して、効率よく繊維塵の吸引除去を行うことができる。
【0017】
また本発明によれば、ヘッドから吹き出す空気の流路に配置される孔開き傾斜板は、複数の孔を有し、空気流の一部を通過させて残部の圧力を減少させる減衰手段としても、また流路に対する傾斜によって残部の空気流の方向を変化させる変化手段としても機能させることができる。
【0018】
また本発明によれば、変化手段は、空気流の流れが回るように変化させ、清掃手段は、回る空気流の中心近傍で空気流を吸引するので、空気流を効率よく吸引することができる。
【0019】
また本発明によれば、清掃手段は、回る空気流の中心軸方向と平行な方向に行う吸引口を備えるので、空気流の圧力を減少させて吸引することができる。
【0020】
また本発明によれば、スプライサ装置のクリーナーは、クリーナーカバーと、電磁弁と、制御部と、圧縮空気源とを含む。クリーナーカバーは、清掃手段が装着されて、スプライサ装置の少なくとも一部を含む周囲の空間を覆う。電磁弁は、清掃手段による空気流の吸引をON/OFFに切換え、制御部は、電磁弁を制御する。エアー源は、圧縮空気を供給するので、既存の編み機などにスプライサ装置を付加しても、コンパクトにまとめ、糸継ぎの際に発生する繊維塵を効率よく除去し、装置内への繊維塵の拡散を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の実施の一形態としてのクリーナー1の概略的な構成を示す。クリーナー1は、糸継ぎを行うスプライサ装置2に設けられる。スプライサ装置2は、横編機3に備えられ、編地の編成に使用する編糸の一部を測長しながら糸継ぎによって切換えるために使用される。このようなスプライサ装置2は、圧縮空気吹き出しノズルを備えるスプライスノズル4内で糸継ぎを行う。すなわち、スプライスノズル4は、糸継ぎを行うヘッドとなる。スプライスノズル4の近傍には、糸継ぎに使用する編糸を吸引してスプライスノズル4に導入したり、糸継ぎされた編糸の接合部分の端を切断した後で吸引するために、サクション5が配置される。クリーナー1は、スプライサ装置2のスプライスノズル4から、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するために用いられる。
【0022】
クリーナー1は、スプライサ装置2でスプライスノズル4が設けられている部分の周囲を、クリーナーカバー6で覆う。クリーナーカバー6の内壁のうち、スプライスノズル4から吹き出す空気流が最初に当たる部分には、孔開き傾斜板7を配置する。孔開き傾斜板7は、複数の孔を有し、空気流の一部を通過させて残部の圧力を減衰させる減衰手段として機能させることができ、さらに流路に対する傾斜によって残部の空気流の方向を変化させて、変化手段としても機能させることができる。クリーナーカバー6内には、吸引口8が設けられる。吸引口8の周囲には、傾斜板9が配置される。
【0023】
このような配置では、吸引口8はスプライスノズル4から吹き出す圧縮空気を直接吸引するのではなく、離れた位置で吸引する。吸引量が吹き出す量より少なくても、減衰させた空気を吸引するので、充分に吸引することができる。
【0024】
吸引口8で吸引した空気は、横編機3に備えられるダストボックス10に送り込まれる。吸引口8で空気を吸引する吸引力は、サクションノズル11で発生させる。同様なサクションノズル12は、サクション5の吸引力を発生させるためにも使用される。サクションノズル11,12からダストボックス10へは、ダクト管13,14を介して空気流が導かれる。サクションノズル11,12には、スプライスノズル4に圧縮空気管15を介して供給する圧縮空気源から圧縮空気の一部を分流させ、圧縮空気管16,17でそれぞれ供給する。各サクションノズル11,12では、内部に圧縮空気を噴出させ、噴出する空気によって負圧を発生させる。
【0025】
すなわち、スプライスノズル4から左方に吹き出す吹き出し圧縮空気20は、孔開き傾斜板7で一部を流出圧縮空気21として流出させて圧力が減衰され、減衰圧縮空気22として上方に方向を変える。クリーナーカバー6の上部には吸引口8が配置され、吸引口8の周囲には傾斜板9が配置されている。傾斜板9に減衰圧縮空気22が当たると方向が変えられ、吸引口8の周囲には、吸引口8を中心に回る回転圧縮空気23が形成される。吸引口8は、回転圧縮空気23の中心軸方向に平行に空気の吸引を行う。変化手段としての孔開き傾斜板7および傾斜板9は、空気流の流れが回るように変化させ、清掃手段としての吸引口8は、回る空気流の中心近傍で空気流を吸引するので、空気流を効率よく吸引することができる。また、清掃手段は、回る空気流である回転圧縮空気23の中心軸方向と平行な方向に行う吸引8を備えるので、空気流の圧力を減少させて吸引することができる。なお、吸引口8の位置は、回る空気流の中心近傍が好ましいけれども、回る空気流の外周近傍でもよい。
【0026】
以上のように、吸気もエアー供給源から供給される圧縮空気を利用する。エアー供給源から供給される圧縮空気は、制御部30によって制御される電磁弁31,32へと分流させ、スプライスノズル4からの吹き出しと、吸引口8およびサクション5での吸引とを、それぞれON/OFF制御することができる。
【0027】
クリーナー1では、電磁弁31,32がスプライスノズル4内のノズルへ供給される圧縮空気を分流する分流手段としても機能する。分流される圧縮空気が負圧発生手段としてのサクションノズル11,12に導入されると、サクションノズル11,12内で、圧縮空気流の周囲に負圧を生じさせる。清掃手段としての吸引口8は、サクションノズル11によって発生される負圧を利用して、繊維塵の吸引除去を行うので、スプライスノズル4に供給する圧縮空気を、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するためにも使用することができる。吸引力の供給を受けることができなくても、糸継ぎを行うスプライスノズル4に供給する圧縮空気を利用して、効率よく繊維塵の吸引除去を行うことができる。
【0028】
図2は、スプライサ装置2の外観構成を示す。図3は、図2のスプライサ装置2に、クリーナーカバー6を装着している状態を示す。図に示す状態のスプライサ装置2では、上方から供給される複数の編糸から、糸選択部41で少なくとも1つを選択し、使用中の編糸と切換えることができる。使用しないで待機状態となる編糸の先端は、糸保持部42で保持する。待機状態の編糸は、セパレータ43の表面側となるけれども、使用中の編糸はセパレータ43の裏面側から下方に供給される。使用中の編糸を糸選択部41で選択される編糸に切換える際には、糸選択部41で選択した編糸をセパレータ43の裏面側に引き寄せる。セパレータ43の裏面側には、糸案内レバー44が配置され、旋回変位によって、選択された編糸を下方に案内し、使用中の編糸をセパレータ43の表面側に移動させることができる。糸案内レバー44によって下方に案内される編糸は、スプライスノズル4に導入される。スプライスノズル4では、内部のノズルから選択された編糸と使用中の編糸とに圧縮空気を吹きつけて糸継ぎを行う。糸継ぎの際には、吹き出し口45から空気流が吹き出す。図3に示すように、クリーナーカバー6は、スプライスノズル4の吹き出し口45を覆うように装着される。
【0029】
図4および図5は、クリーナーカバー6の構成を示す。図4は、正面から断面視した構成を示す。図5は、左側方から見た外観を示す。スプライサ装置2のクリーナー1は、圧縮空気吹き出しノズルを備えるヘッド内で糸継ぎを行うスプライサ装置2から、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去し、減衰手段としての孔空き傾斜板7と、変化手段としての傾斜板9とを含むクリーナーカバー6と、清掃手段しての吸引口8とを含む。減衰手段は、ヘッドから吹き出す空気流の圧力を減衰させる。変化手段は、減衰手段によって圧力が減衰された空気流の方向を変化させる。清掃手段は、変化手段によって方向が変化した空気流を吸引して、繊維塵の吸引除去を行う。清掃手段は、ヘッドから吹き出す空気流を直接吸引するのではなく、減衰手段で圧力を減衰させ、変化手段によって方向を変化させてから吸引するので、吸引力の供給を必ずしも充分に受けることができなくても、効率よく繊維塵の吸引除去を行うことができる。
【0030】
図6は、図1のサクションノズル11,12の概略的な内部構成を示す。サクションノズル11,12は、概略的に筒状のケーシング50の軸線方向の一方に吸引ポート51を備え、中間に押圧ポート52を備え、軸線方向の他方に流出ポート53を備える。押圧ポートに圧縮空気を導入すると、流出ポート53側に吹き出し、吸引ポート51に負圧を発生させることができる。圧縮空気供給源から供給する圧縮空気の圧力は、たとえば約490kPa(1平方センチメートル当たり5kg重)程度あればよい。このような圧縮空気は、工場全体にまとめて供給される場合があり、そのような場合はクリーナー1にも利用することができる。また、横編機3の1台またはグループ毎にコンプレッサなどの圧縮空気源を備えるようにすることもできる。
【0031】
このように圧縮空気源を含む場合、スプライサ装置2のクリーナー1は、クリーナーカバー6と、電磁弁32と、圧縮空気源と、制御部30とを含む。クリーナーカバー6は、清掃手段としての吸引口8が装着されて、スプライサ装置2の少なくとも一部を含む周囲の空間を覆う。電磁弁32は、清掃手段による空気流の吸引をON/OFFに切換え、制御部30は、電磁弁32を制御する。圧縮空気源は、圧縮空気を供給するので、既存の横編機3などにスプライサ装置2を付加しても、糸継ぎの際に発生する繊維塵を効率よく除去することができる。
【0032】
図7および図8は、横編機60にクリーナー1付きのスプライサ装置2を装着する概略的な構成を示す。図7は簡略化して正面から見た構成を示し、図8は簡略化して左側面から見た構成を示す。横編機60では、一側方または両側方に設けるサイドテンション装置61を介して複数の編糸を供給する。サイドテンション装置61は、編糸の張力の変動をある程度の範囲に抑える機能も有する。横編機60の上部には、天ばね装置62の設けられる。天ばね装置62は、編糸の切断や結び目などを検出し、検出されれば装置を停止させる。スプライサ装置2は、クリーナー1を装着している状態で、さらにカバー63で覆われる。スプライサ装置2の下流側には、編糸が編地の編成に使用される必要量だけ糸送りする編糸定量供給装置64も設けられる。スプライサ装置2で糸継ぎされた編糸の供給長さを正確に制御することで、編成される編地でたとえばインターシャ柄を編成するような場合に、模様の境界で編糸を切換えることができる。各天ばね装置62には、編糸がコーン65から引き出される状態で供給される。カバー63内には、編糸定量供給装置64も収納され、カバー63外にはダストボックス10が設けられる。ダストボックス10には、スプライサ装置2から吸引口8から吸引する繊維塵ばかりではなく、サクション5で吸引する糸継ぎ部の切断屑や、横編機60の各部で吸引する風綿なども集められる。サイドテンション装置61または編糸定量供給装置64から、編糸は針床66で編成する編地に供給される。針床66の上方には糸道レール67が架設され、針床66に沿って走行するキャリッジ68が糸道レール67に沿って走行する給糸部材を連行して、針床66の編針に編糸を供給する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の一形態としてのクリーナー1の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図1のスプライサ装置2の外観構成を示す斜視図である。
【図3】図2のスプライサ装置2にクリーナーカバー6を装着した状態を示す斜視図である。
【図4】図3のクリーナーカバー6の正面断面図である。
【図5】図3のクリーナーカバー6の左側面図である。
【図6】図1のサクションノズル11,12の断面図である。
【図7】図3のスプライサ装置2を装着する横編機60の簡略化した部分的な正面図である。
【図8】図3のスプライサ装置2を装着する横編機60の簡略化した部分的な左側面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 クリーナー
2 スプライサ装置
3,60 横編機
4 スプライスノズル
5 サクション
6 クリーナーカバー
7 孔開き傾斜板
8 傾斜板
11,12 サクションノズル
30 制御部
31,32 電磁弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気吹き出しノズルを備えるヘッド内で糸継ぎを行うスプライサ装置から、糸継ぎの際に発生する繊維塵を吸引除去するスプライサ装置のクリーナーであって、
ヘッドから吹き出す空気流の圧力を減衰させる減衰手段と、
減衰手段によって圧力が減衰された空気流の方向を変化させる変化手段と、
変化手段によって方向が変化した空気流を吸引して、該繊維塵の吸引除去を行う清掃手段とを含むことを特徴とするスプライサ装置のクリーナー。
【請求項2】
前記ヘッド内のノズルへ供給される圧縮空気を分流する分流手段と、
分流手段によって分流される圧縮空気が導入され、圧縮空気流の周囲に負圧を生じさせる負圧発生手段と、
負圧発生手段によって発生される負圧を利用して、該繊維塵の吸引除去を行う清掃手段とを含むことを特徴とする請求項1記載のスプライサ装置のクリーナー。
【請求項3】
前記減衰手段は、前記ヘッドから吹き出す空気の流路に配置され、複数の孔を有し、空気流の一部を通過させて残部の圧力を減衰させ、該流路に対する傾斜によって該残部の空気流の方向を変化させて、前記変化手段としても機能する孔開き傾斜板を含むことを特徴とする請求項1または2記載のスプライサ装置のクリーナー。
【請求項4】
前記変化手段は、前記空気流の流れが回るように変化させる回転手段を含み、
前記清掃手段は、該回る空気流の中心近傍で該空気流を吸引することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のスプライサ装置のクリーナー。
【請求項5】
前記清掃手段は、前記回る空気流の吸引を、該回る空気流の中心軸方向と平行な方向に行う吸引口を備えることを特徴とする請求項4記載のスプライサ装置のクリーナー。
【請求項6】
前記清掃手段が装着されて、前記スプライサ装置の少なくとも一部を含む周囲の空間を覆うクリーナーカバーと、
清掃手段による空気流の吸引をON/OFFに切換える電磁弁と、
電磁弁を制御する制御部と、
前記圧縮空気を供給する圧縮空気源とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のスプライサ装置のクリーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−106549(P2007−106549A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−298984(P2005−298984)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(000151221)株式会社島精機製作所 (357)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】