スプラウト栽培方法
【課題】
ゲルマニウム成分を含むスプラウト製品を栽培しようとする。
【解決手段】
スプラウトの種子のゲルマニウム成分を含む栽培液を散布しながら種子を発芽生育させるようにするについて、栽培開始日における栽培液のpHを中性付近又は中性寄りに調整するようにしたことにより、ゲルマニウム成分を含有しかつ収穫量を改善できるスプラウトの栽培を実現できる。
ゲルマニウム成分を含むスプラウト製品を栽培しようとする。
【解決手段】
スプラウトの種子のゲルマニウム成分を含む栽培液を散布しながら種子を発芽生育させるようにするについて、栽培開始日における栽培液のpHを中性付近又は中性寄りに調整するようにしたことにより、ゲルマニウム成分を含有しかつ収穫量を改善できるスプラウトの栽培を実現できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスプラウト栽培方法に関し、特にゲルマニウム成分を野菜から摂取できるようにしようとするものである。
【背景技術】
【0002】
「もやし」や、「芽もの」(「かいわれ大根」や、さしみのつまとなる「芽じそ」や、「芽たで」など)は、それ自身の貯蔵栄養素で育成するもので、その栽培方法は、スプラウト栽培方法として知られている(特許文献1、2及び3参照)。
【0003】
このスプラウト栽培方法は、発芽直後の成長著しい時期の野菜を食用に供するもので、種子そのものや成熟した野菜とは異なる食物として注目されている。
【特許文献1】特開2000−60306
【特許文献2】特開2003−9671
【特許文献3】特開2004−154094
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「もやし」はいわゆる「芽もの」と同様に発芽直後の成長著しい時期を食用に供することから、栄養素を摂取する食物として有用であり、栄養素の中でもミネラルの一種であるゲルマニウムを人体が吸収し易い食品成分として手軽に育成させることができれば、栄養補給元としてさらに一段と有用性を増進できると考えられる。
【0005】
因に、ゲルマニウムは、体内細胞や遺伝子等を傷つけたり、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因となると考えられている活性酸素を、体内で取り除く働きがあると考えられており、ゲルマニウム濃度が実用上十分に大きい「もやし」や「芽もの」を栽培できるようにすることが望ましい。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、実用上十分な濃度のゲルマニウムを蓄積したスプラウトを栽培できるようにしたスプラウト栽培方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明においては、栽培容器部3に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部2に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液2Eを散液手段6によって散布することによって、ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを種子から発芽・育成させると共に、栽培開始時D+0の栽培液2EのpHを中性付近又は中性寄りに調整する。
【発明の効果】
【0008】
スプラウトの種子のゲルマニウム成分を含む栽培液を散布しながら種子を発芽生育させるようにするについて、栽培開始日における栽培液のpHを中性付近又は中性寄りに調整するようにしたことにより、ゲルマニウム成分を含有しかつ収穫量を改善し得るスプラウトの栽培を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0010】
(1)栽培装置の構成
図1において、1は栽培装置を示し、栽培装置1は栽培液供給部2、栽培容器部3、下側トレー4、上側トレー5、スプリンクラ部6及び蓋部7を順次積み重ねて行く構成を有する。
【0011】
栽培液供給部2は、図1(A)に示すように、円形基台部2A上に皿状の栽培液保持部2Bを形成した構成を有する。
【0012】
基台部2Aには、スプリンクラ駆動用モータ(図示せず)が設けられており、その出力軸が栽培液保持部2Bの底板部2Cの中心位置から上方に突出するように設けられているスプリンクラ揚液管2Dに結合されている。
【0013】
かくして栽培液供給部2は、栽培液保持部2Bの底板部2C上に栽培液2Eが注液された状態でスプリンクラ揚液管2Dが回転駆動されたとき、栽培液2Eをスプリンクラ揚液管2Dによってその内部を通って上方端から溢れさせるように揚液するようになされている。
【0014】
栽培容器部3は、図1(B)に示すように、円形皿型形状を有し、底板部3Aに多数の液通過孔が設けられると共に、底板部3Aの中央位置にスプリンクラ揚液管2Dを挿通する挿通孔3Bが設けられている。
【0015】
かくして栽培容器部3は、挿通孔3Bを栽培液供給部2のスプリンクラ揚液管2Dを挿通させながら栽培液供給部2上に重ねることにより、栽培液供給部2に入れられた栽培液2Dの表面から離間した上方位置に底板部3Aを位置決めした状態で、栽培液供給部2上に装着される。
【0016】
下側トレー4及び上側トレー5は、図1(C)及び(D)に示すように、円環状枠体4A及び5A内に網目板部4B及び5Bを張り詰めた構成を有すると共に、網目板部4B及び5Bの中心位置にスプリンクラ揚液管2Dを挿通する挿通孔4C及び5Cが設けられている。
【0017】
かくして下側トレー4及び上側トレー5を、栽培容器部3の底板部3A上に底板部3Aの挿通孔3Bを挿通して上方に突出するスプリンクラ揚液管2Dに、挿通孔4C及び5Cを順次挿通させるように栽培容器部3上に重ね合わせることにより、下側トレー4及び上側トレー5間に「もやし」の種子を保持した状態で栽培容器部3内に装着される。
【0018】
実際上、下側トレー4及び上側トレー5を栽培容器部3に装着する際には、まず下側トレー4を栽培容器部3の底板部3A上に位置決めした状態で、網目板部4B上に「もやし」の種子をほぼ均一の厚さに播種し、その後上側トレー5を当該種子上に被せるように栽培容器部3に設定する。
【0019】
スプリンクラ部6は、図1(E)に示すように、上下方向に延長する円管状の取付管部6Aを有し、その上端部にほぼ180〔°〕の角間隔を保つように外方に延長する2枚の散液部6B及び6Cを有する。
【0020】
かくしてスプリンクラ部6は栽培容器部3内に設定された上側トレー5の挿通孔5Cから上方に突出するスプリンクラ揚液管2Dに取付管部6Aを嵌め込むことにより、スプリンクラ揚液管2Dを通って溢れ出す栽培液を散液部6B及び6Cの下面に設けられている散液孔から下方に散液する。
【0021】
実際上スプリンクラ揚液管2Dは基台部2A内の駆動モータによって回転されることにより、スプリンクラ部6もこれと一体に回転し、これにより栽培液を上側トレー5上に散液する。
【0022】
その結果、上側トレー5及び下側トレー4間に保持されている「もやし」の種子層に常時ほぼ均一に栽培液を散布する。
【0023】
かくして下側トレー4、上側トレー5及びスプリンクラ部6を内部に設定してなる栽培容器部3が栽培液供給部2上に装着された状態において、栽培容器部3の上周縁部に、図1(F)に示すように、円形皿型の蓋部7が被せられ、これにより栽培装置1が組立てられた状態になる。
【0024】
以上の構成において、栽培装置1は、栽培液供給部2に注液された栽培液2Eを、スプリンクラ揚液管2Dを介して循環させながらスプリンクラ部6の散液部6B及び6Cによってほぼ均一になるように上側トレー5上に散布する。
【0025】
このとき下側トレー4及び上側トレー5間に播種されている「もやし」の種子に栽培液2Eが常時散布されることにより、「もやし」の種子が栽培容器部3内において発芽すると共に、上側トレー5の網目板部5Bを通って「もやし」として上方に生育して行く。
【0026】
生育し終った「もやし」(すなわち成育したスプラウト製品)は、蓋部7及びスプリンクラ部6を取り除いた後、栽培容器部3を栽培液供給部2から取り外すと共に、栽培容器部3から下側トレー4及び上側トレー5を外部に取り出して上側トレー5から上方に成育した「もやし」部分を切り取ることによりスプラウト製品として収穫される。
【0027】
(2)第1実施例
(A)栽培手順
図2は第1実施例の場合の栽培手順RT1を示すもので、まずステップSP1においては、「もやし」の種子130〔g〕を取り分けて洗浄し、次にステップSP2において当該取り分けた種子を100〔°〕の温湯で3秒間温湯消毒した後、冷却する。
【0028】
ここで、「もやし」の種子として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を使用する。
【0029】
続いてステップSP3に移って、栽培装置1の下側トレー4及び上側トレー5に種子を播種すると共に、栽培液供給部2に2〔l〕の栽培液2Eを注液して4日間生育させる。
【0030】
ここで、栽培液2Eは、25〔°〕の電解還元水2〔l〕に有機ゲルマニウム(Ge132、(GeCH2CH2COOH)203、ジャパンアルジェ株式会社製)をゲルマニウム濃度が0.1〔%〕になるように溶解して用いる。
【0031】
4日間の生育が終わった時点(これをD+4と表す)において、次のステップSP4に移って生育したもやしをスプラウト製品として収穫した後、ステップSP5において当該栽培手順RT1を終了する。
【0032】
この第1実施例の栽培手順RT1の場合、ステップSP3において用いる栽培液2Eとして、ゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解したままのもの(これを「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」と呼ぶ)のものを使用した。
【0033】
この「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」のpHは、pH=3.84程度の強酸性を示した。
【0034】
これに対して当該「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」のものに対して、ゲルマニウム成分を濃度が0.1〔%〕になるように25〔°〕の電解還元水2.0〔l〕に溶解すると共に、炭酸ナトリウムでpHを中性付近(pH=7.08)に調整したもの(これを「ゲルマニウム溶液(pH調整)」と呼ぶ)ものを使用した。
【0035】
(B)育成結果
このように「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」の栽培液2Eで栽培したスプラウト製品と、「ゲルマニウム溶液(pH調整)」の栽培液で栽培したスプラウト製品の場合について、当該栽培時における栽培液供給部2の栽培液2EのpHは、それぞれ図3に示すような変化を示した。
【0036】
すなわち「ゲルマニウム溶液(pH調整)」の栽培液2Eは、栽培開始時(すなわちD+0の時点)でpH=7.08の中性付近であったものが、栽培日数が経過するに従って、低下して行く傾向を示し、4日経過後の収穫時(D+4の時点)ではpH=5.81のような酸性を示した。
【0037】
これに対して、「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」の栽培液2Eの場合は、栽培開始時(D+0の時点)で、pH=3.84であったものが、4日後(D+4の時点)では、pH=5.05まで増加したが、依然として強い酸性を示した。
【0038】
また、栽培4日間における栽培液の消費水量は、pH調整のものでは1020〔ml〕であるのに対して、pH無調整のものでは、700〔ml〕であった。
【0039】
この結果、pHを調整した栽培液2Eによる栽培のほうが、無調整のものと比較して格段的に大きい水量を消費していることが分かった。
【0040】
さらに、収穫時(D+4の時点)でのスプラウト製品の収穫量は、図4に示すように、pHを調整した栽培液では収量730〔g〕、草丈6.00±1.21〔cm〕であったのに対して、pH無調整の栽培液の場合は収量462〔g〕、草丈4.28±1.34〔cm〕であった。
【0041】
これにより、pH調整栽培液を使用した場合のほうが、pH無調整栽培液を使用した場合と比較して、明らかに増収できることが確認できた。
【0042】
さらに、育成スプラウト製品のゲルマニウム含有量については、図5に示すように、pH無調整の栽培液を使用した場合には、190〔ppm〕であったのに対して、pH調整の栽培液の場合は、172〔ppm〕であった。
【0043】
これにより、pH無調整の栽培液で育成されたスプラウト製品のほうがゲルマニウム含有量が大きいことを確認できた。
【0044】
このように、第1実施例について、ゲルマニウム濃度を0.1〔%〕とした栽培液を使用すれば、無調整の栽培液のpHはpH=3.84のように強酸性であることから、pH無調整の栽培液を使用すると生育が悪い結果になる(植物の生育に関わる土壌及び水の最適pHは一般に5.5〜7.0であるとされている)。
【0045】
これに対して、栽培液のpHを中性付近に調整して栽培すれば、スプラウト製品の育成結果に大幅な改善ができることが分かった。
【0046】
また、スプラウト製品のゲルマニウム含有量は、pH無調整の場合の方が、pHを調整した場合よりも、大きいことが分かった。
【0047】
(3)第2実施例
(A)栽培手順
図6は「もやし」の第2実施例における栽培手順RT2を示すもので、まずステップSP11において「もやし」の種子130〔g〕を取り分けて洗浄し、次にステップSP12において100〔°〕の温湯で3秒間温湯消毒した後、冷却する。
【0048】
この場合も「もやし」の種子として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を使用する。
【0049】
続いてステップSP13に移って、温湯消毒した種子を一晩浸漬した後、ステップSP14に移って、栽培装置1の下側トレー4及び上側トレー5間に播種すると共に、栽培液供給部2に2.0〔l〕の栽培液2Eを注液して2日間生育させる。
【0050】
ここで栽培液2Eは、ゲルマニウム濃度を0.01〔%〕としたもの(第1実施例と比較して1/10の濃度にする)を用いる。
【0051】
かくして2日間育成した時点D+2で、ステップSP15に移って栽培液供給部2の栽培液2Eを新しい栽培液に交換し、更に2日間育成を続ける。
【0052】
かくして「もやし」を4日間生育した後(D+4の時点)、ステップSP16に移って当該スプラウト製品を収穫してステップSP17において当該栽培手順RT2を終了する。
【0053】
(B)生育結果
この第2実施例の場合も、栽培液2Eとしてゲルマニウム濃度が0.01〔%〕になるようにゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解したpH無調整栽培液によって栽培をし、これとは別にゲルマニウム濃度が0.01〔%〕となるようにゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解すると共に、5〔%〕の炭酸ナトリウム溶液3.5〔ml〕を注加してpHを中性付近に調整したpH調整栽培液を用いて栽培をした。
【0054】
この結果、栽培液2Eの経日的なpHの推移は、図7に示すように、pH無調整液について、D+0において栽培液のpHがpH=4.72であったものが、2日経過した時点D+2でpH=5.7になった後、栽培液を交換した結果、3日目の時点D+3においてpH=4.35になった後、4日目の時点D+4でpH=5.2になった。
【0055】
これに対して、pH調整栽培液は、D+0でpH=6.76であったものが、2日目の時点D+2においてpH無調整栽培液の場合と同様にpH=5.7になり、栽培液交換後の3日目の時点D+3において一旦pH=4.35になった後、D+4の時点で、pH調整栽培液と同じpH=45.2になった。
【0056】
この場合のD+4における収穫量は、図8に示すように、pH無調整の場合は、収量が1060〔g〕、草丈が9.55±3.43〔cm〕であった。
【0057】
これに対して、pHを調整した場合には、収量が1080〔g〕、草丈が10.36±3.11〔cm〕であった。
【0058】
この結果から、収量については、pH無調整の栽培液を使用した場合と、pH調整栽培液を使用した場合との間には、差異はほとんど認められなかった。
【0059】
さらに、ゲルマニウム濃度が0.01〔%〕の栽培液2Eによって栽培された育成製品のゲルマニウム含有量は図9に示すように、pH無調整の栽培液を使用した場合には、30〔ppm〕であったのに対して、pH調整の栽培液を使用した場合には、24〔ppm〕であった。
【0060】
この結果ゲルマニウム含有量は、pH無調整の栽培液を使用した場合の方が、pH調整の栽培液を使用した場合よりも大きいことが分かった。
【0061】
以上の生育結果から、栽培液のゲルマニウム液濃度を第1実施例の0.1〔%〕から0.01〔%〕と1/10濃度にした場合にも、pH無調整の栽培液の方がpH調整の栽培液よりもスプラウト製品のゲルマニウム含有量が大きいことを確認できた。
【0062】
しかしながら、栽培液のゲルマニウム濃度を1/10にしたにもかかわらず、スプラウト製品のゲルマニウム含有量は1/10ではなく1/6強であった。
【0063】
このことは、栽培日数が2日(D+2)で栽培液を交換したことにより、スプラウト製品のゲルマニウム含有量を約1.4倍にすることができたことを意味する。
【0064】
第2実施例によれば、栽培液のゲルマニウム濃度を0.01〔%〕程度に低下させた場合には、スプラウト製品の収穫量については、pHの調整の有無の影響はなかったが、スプラウト製品のゲルマニウム含有量については、栽培液のゲルマニウム濃度を低下させたにもかかわらずゲルマニウム含有量を改善することができた。
【0065】
(4)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、「もやし」として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を栽培した場合について述べたが、その他の種類の「もやし」を用いても良く、さらには、「もやし」以外のいわゆる「芽もの」(「かいわれ大根」や「芽じそ」や「芽たで」など)のようなスプラウトについても上述の場合と同様に本発明を適用し得る。
【0066】
また、第1及び第2実施例の場合は、栽培液としてpH無調整のものと、pHを中性付近に調整したものとを使用した場合について述べたが、pHを中性付近に至らない中性寄りに調整しても良く、この場合は、無調整の場合(図4)より収穫量を改善できる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
スプラウト製品の栽培に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態による栽培装置を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施例における栽培手順を示すフローチャートである。
【図3】第1実施例における栽培液のpHの経日的推移を示す特性曲線図である。
【図4】第1実施例における収穫量を示す図表である。
【図5】第1実施例におけるゲルマニウム含有量を示す図表である。
【図6】第2実施例における栽培手順を示すフローチャートである。
【図7】第2実施例における栽培液のpHの経日的推移を示す特性曲線図である。
【図8】第2実施例のスプラウト製品の収穫量を示す図表である。
【図9】第2実施例におけるゲルマニウム含有量を示す図表である。
【符号の説明】
【0069】
1……栽培装置、2……栽培液供給部、2A……基台部、2B……栽培液保持部、2C……底板部、2D……スプリンクラ揚液管、2E……栽培液、3……栽培容器部、3A……底板部、3B……挿通孔、4……下側トレー、4A……枠体、4B……網目板部、4C……挿通孔、5……上側トレー、5A……枠体、5B……網目板部、5C……挿通孔、6……スプリンクラ部、6A……取付管部、6B、6C……散液部、7……蓋部。
【技術分野】
【0001】
本発明はスプラウト栽培方法に関し、特にゲルマニウム成分を野菜から摂取できるようにしようとするものである。
【背景技術】
【0002】
「もやし」や、「芽もの」(「かいわれ大根」や、さしみのつまとなる「芽じそ」や、「芽たで」など)は、それ自身の貯蔵栄養素で育成するもので、その栽培方法は、スプラウト栽培方法として知られている(特許文献1、2及び3参照)。
【0003】
このスプラウト栽培方法は、発芽直後の成長著しい時期の野菜を食用に供するもので、種子そのものや成熟した野菜とは異なる食物として注目されている。
【特許文献1】特開2000−60306
【特許文献2】特開2003−9671
【特許文献3】特開2004−154094
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「もやし」はいわゆる「芽もの」と同様に発芽直後の成長著しい時期を食用に供することから、栄養素を摂取する食物として有用であり、栄養素の中でもミネラルの一種であるゲルマニウムを人体が吸収し易い食品成分として手軽に育成させることができれば、栄養補給元としてさらに一段と有用性を増進できると考えられる。
【0005】
因に、ゲルマニウムは、体内細胞や遺伝子等を傷つけたり、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因となると考えられている活性酸素を、体内で取り除く働きがあると考えられており、ゲルマニウム濃度が実用上十分に大きい「もやし」や「芽もの」を栽培できるようにすることが望ましい。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、実用上十分な濃度のゲルマニウムを蓄積したスプラウトを栽培できるようにしたスプラウト栽培方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明においては、栽培容器部3に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部2に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液2Eを散液手段6によって散布することによって、ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを種子から発芽・育成させると共に、栽培開始時D+0の栽培液2EのpHを中性付近又は中性寄りに調整する。
【発明の効果】
【0008】
スプラウトの種子のゲルマニウム成分を含む栽培液を散布しながら種子を発芽生育させるようにするについて、栽培開始日における栽培液のpHを中性付近又は中性寄りに調整するようにしたことにより、ゲルマニウム成分を含有しかつ収穫量を改善し得るスプラウトの栽培を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0010】
(1)栽培装置の構成
図1において、1は栽培装置を示し、栽培装置1は栽培液供給部2、栽培容器部3、下側トレー4、上側トレー5、スプリンクラ部6及び蓋部7を順次積み重ねて行く構成を有する。
【0011】
栽培液供給部2は、図1(A)に示すように、円形基台部2A上に皿状の栽培液保持部2Bを形成した構成を有する。
【0012】
基台部2Aには、スプリンクラ駆動用モータ(図示せず)が設けられており、その出力軸が栽培液保持部2Bの底板部2Cの中心位置から上方に突出するように設けられているスプリンクラ揚液管2Dに結合されている。
【0013】
かくして栽培液供給部2は、栽培液保持部2Bの底板部2C上に栽培液2Eが注液された状態でスプリンクラ揚液管2Dが回転駆動されたとき、栽培液2Eをスプリンクラ揚液管2Dによってその内部を通って上方端から溢れさせるように揚液するようになされている。
【0014】
栽培容器部3は、図1(B)に示すように、円形皿型形状を有し、底板部3Aに多数の液通過孔が設けられると共に、底板部3Aの中央位置にスプリンクラ揚液管2Dを挿通する挿通孔3Bが設けられている。
【0015】
かくして栽培容器部3は、挿通孔3Bを栽培液供給部2のスプリンクラ揚液管2Dを挿通させながら栽培液供給部2上に重ねることにより、栽培液供給部2に入れられた栽培液2Dの表面から離間した上方位置に底板部3Aを位置決めした状態で、栽培液供給部2上に装着される。
【0016】
下側トレー4及び上側トレー5は、図1(C)及び(D)に示すように、円環状枠体4A及び5A内に網目板部4B及び5Bを張り詰めた構成を有すると共に、網目板部4B及び5Bの中心位置にスプリンクラ揚液管2Dを挿通する挿通孔4C及び5Cが設けられている。
【0017】
かくして下側トレー4及び上側トレー5を、栽培容器部3の底板部3A上に底板部3Aの挿通孔3Bを挿通して上方に突出するスプリンクラ揚液管2Dに、挿通孔4C及び5Cを順次挿通させるように栽培容器部3上に重ね合わせることにより、下側トレー4及び上側トレー5間に「もやし」の種子を保持した状態で栽培容器部3内に装着される。
【0018】
実際上、下側トレー4及び上側トレー5を栽培容器部3に装着する際には、まず下側トレー4を栽培容器部3の底板部3A上に位置決めした状態で、網目板部4B上に「もやし」の種子をほぼ均一の厚さに播種し、その後上側トレー5を当該種子上に被せるように栽培容器部3に設定する。
【0019】
スプリンクラ部6は、図1(E)に示すように、上下方向に延長する円管状の取付管部6Aを有し、その上端部にほぼ180〔°〕の角間隔を保つように外方に延長する2枚の散液部6B及び6Cを有する。
【0020】
かくしてスプリンクラ部6は栽培容器部3内に設定された上側トレー5の挿通孔5Cから上方に突出するスプリンクラ揚液管2Dに取付管部6Aを嵌め込むことにより、スプリンクラ揚液管2Dを通って溢れ出す栽培液を散液部6B及び6Cの下面に設けられている散液孔から下方に散液する。
【0021】
実際上スプリンクラ揚液管2Dは基台部2A内の駆動モータによって回転されることにより、スプリンクラ部6もこれと一体に回転し、これにより栽培液を上側トレー5上に散液する。
【0022】
その結果、上側トレー5及び下側トレー4間に保持されている「もやし」の種子層に常時ほぼ均一に栽培液を散布する。
【0023】
かくして下側トレー4、上側トレー5及びスプリンクラ部6を内部に設定してなる栽培容器部3が栽培液供給部2上に装着された状態において、栽培容器部3の上周縁部に、図1(F)に示すように、円形皿型の蓋部7が被せられ、これにより栽培装置1が組立てられた状態になる。
【0024】
以上の構成において、栽培装置1は、栽培液供給部2に注液された栽培液2Eを、スプリンクラ揚液管2Dを介して循環させながらスプリンクラ部6の散液部6B及び6Cによってほぼ均一になるように上側トレー5上に散布する。
【0025】
このとき下側トレー4及び上側トレー5間に播種されている「もやし」の種子に栽培液2Eが常時散布されることにより、「もやし」の種子が栽培容器部3内において発芽すると共に、上側トレー5の網目板部5Bを通って「もやし」として上方に生育して行く。
【0026】
生育し終った「もやし」(すなわち成育したスプラウト製品)は、蓋部7及びスプリンクラ部6を取り除いた後、栽培容器部3を栽培液供給部2から取り外すと共に、栽培容器部3から下側トレー4及び上側トレー5を外部に取り出して上側トレー5から上方に成育した「もやし」部分を切り取ることによりスプラウト製品として収穫される。
【0027】
(2)第1実施例
(A)栽培手順
図2は第1実施例の場合の栽培手順RT1を示すもので、まずステップSP1においては、「もやし」の種子130〔g〕を取り分けて洗浄し、次にステップSP2において当該取り分けた種子を100〔°〕の温湯で3秒間温湯消毒した後、冷却する。
【0028】
ここで、「もやし」の種子として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を使用する。
【0029】
続いてステップSP3に移って、栽培装置1の下側トレー4及び上側トレー5に種子を播種すると共に、栽培液供給部2に2〔l〕の栽培液2Eを注液して4日間生育させる。
【0030】
ここで、栽培液2Eは、25〔°〕の電解還元水2〔l〕に有機ゲルマニウム(Ge132、(GeCH2CH2COOH)203、ジャパンアルジェ株式会社製)をゲルマニウム濃度が0.1〔%〕になるように溶解して用いる。
【0031】
4日間の生育が終わった時点(これをD+4と表す)において、次のステップSP4に移って生育したもやしをスプラウト製品として収穫した後、ステップSP5において当該栽培手順RT1を終了する。
【0032】
この第1実施例の栽培手順RT1の場合、ステップSP3において用いる栽培液2Eとして、ゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解したままのもの(これを「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」と呼ぶ)のものを使用した。
【0033】
この「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」のpHは、pH=3.84程度の強酸性を示した。
【0034】
これに対して当該「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」のものに対して、ゲルマニウム成分を濃度が0.1〔%〕になるように25〔°〕の電解還元水2.0〔l〕に溶解すると共に、炭酸ナトリウムでpHを中性付近(pH=7.08)に調整したもの(これを「ゲルマニウム溶液(pH調整)」と呼ぶ)ものを使用した。
【0035】
(B)育成結果
このように「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」の栽培液2Eで栽培したスプラウト製品と、「ゲルマニウム溶液(pH調整)」の栽培液で栽培したスプラウト製品の場合について、当該栽培時における栽培液供給部2の栽培液2EのpHは、それぞれ図3に示すような変化を示した。
【0036】
すなわち「ゲルマニウム溶液(pH調整)」の栽培液2Eは、栽培開始時(すなわちD+0の時点)でpH=7.08の中性付近であったものが、栽培日数が経過するに従って、低下して行く傾向を示し、4日経過後の収穫時(D+4の時点)ではpH=5.81のような酸性を示した。
【0037】
これに対して、「ゲルマニウム溶液(pH無調整)」の栽培液2Eの場合は、栽培開始時(D+0の時点)で、pH=3.84であったものが、4日後(D+4の時点)では、pH=5.05まで増加したが、依然として強い酸性を示した。
【0038】
また、栽培4日間における栽培液の消費水量は、pH調整のものでは1020〔ml〕であるのに対して、pH無調整のものでは、700〔ml〕であった。
【0039】
この結果、pHを調整した栽培液2Eによる栽培のほうが、無調整のものと比較して格段的に大きい水量を消費していることが分かった。
【0040】
さらに、収穫時(D+4の時点)でのスプラウト製品の収穫量は、図4に示すように、pHを調整した栽培液では収量730〔g〕、草丈6.00±1.21〔cm〕であったのに対して、pH無調整の栽培液の場合は収量462〔g〕、草丈4.28±1.34〔cm〕であった。
【0041】
これにより、pH調整栽培液を使用した場合のほうが、pH無調整栽培液を使用した場合と比較して、明らかに増収できることが確認できた。
【0042】
さらに、育成スプラウト製品のゲルマニウム含有量については、図5に示すように、pH無調整の栽培液を使用した場合には、190〔ppm〕であったのに対して、pH調整の栽培液の場合は、172〔ppm〕であった。
【0043】
これにより、pH無調整の栽培液で育成されたスプラウト製品のほうがゲルマニウム含有量が大きいことを確認できた。
【0044】
このように、第1実施例について、ゲルマニウム濃度を0.1〔%〕とした栽培液を使用すれば、無調整の栽培液のpHはpH=3.84のように強酸性であることから、pH無調整の栽培液を使用すると生育が悪い結果になる(植物の生育に関わる土壌及び水の最適pHは一般に5.5〜7.0であるとされている)。
【0045】
これに対して、栽培液のpHを中性付近に調整して栽培すれば、スプラウト製品の育成結果に大幅な改善ができることが分かった。
【0046】
また、スプラウト製品のゲルマニウム含有量は、pH無調整の場合の方が、pHを調整した場合よりも、大きいことが分かった。
【0047】
(3)第2実施例
(A)栽培手順
図6は「もやし」の第2実施例における栽培手順RT2を示すもので、まずステップSP11において「もやし」の種子130〔g〕を取り分けて洗浄し、次にステップSP12において100〔°〕の温湯で3秒間温湯消毒した後、冷却する。
【0048】
この場合も「もやし」の種子として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を使用する。
【0049】
続いてステップSP13に移って、温湯消毒した種子を一晩浸漬した後、ステップSP14に移って、栽培装置1の下側トレー4及び上側トレー5間に播種すると共に、栽培液供給部2に2.0〔l〕の栽培液2Eを注液して2日間生育させる。
【0050】
ここで栽培液2Eは、ゲルマニウム濃度を0.01〔%〕としたもの(第1実施例と比較して1/10の濃度にする)を用いる。
【0051】
かくして2日間育成した時点D+2で、ステップSP15に移って栽培液供給部2の栽培液2Eを新しい栽培液に交換し、更に2日間育成を続ける。
【0052】
かくして「もやし」を4日間生育した後(D+4の時点)、ステップSP16に移って当該スプラウト製品を収穫してステップSP17において当該栽培手順RT2を終了する。
【0053】
(B)生育結果
この第2実施例の場合も、栽培液2Eとしてゲルマニウム濃度が0.01〔%〕になるようにゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解したpH無調整栽培液によって栽培をし、これとは別にゲルマニウム濃度が0.01〔%〕となるようにゲルマニウム成分を25〔°〕の電解還元水で溶解すると共に、5〔%〕の炭酸ナトリウム溶液3.5〔ml〕を注加してpHを中性付近に調整したpH調整栽培液を用いて栽培をした。
【0054】
この結果、栽培液2Eの経日的なpHの推移は、図7に示すように、pH無調整液について、D+0において栽培液のpHがpH=4.72であったものが、2日経過した時点D+2でpH=5.7になった後、栽培液を交換した結果、3日目の時点D+3においてpH=4.35になった後、4日目の時点D+4でpH=5.2になった。
【0055】
これに対して、pH調整栽培液は、D+0でpH=6.76であったものが、2日目の時点D+2においてpH無調整栽培液の場合と同様にpH=5.7になり、栽培液交換後の3日目の時点D+3において一旦pH=4.35になった後、D+4の時点で、pH調整栽培液と同じpH=45.2になった。
【0056】
この場合のD+4における収穫量は、図8に示すように、pH無調整の場合は、収量が1060〔g〕、草丈が9.55±3.43〔cm〕であった。
【0057】
これに対して、pHを調整した場合には、収量が1080〔g〕、草丈が10.36±3.11〔cm〕であった。
【0058】
この結果から、収量については、pH無調整の栽培液を使用した場合と、pH調整栽培液を使用した場合との間には、差異はほとんど認められなかった。
【0059】
さらに、ゲルマニウム濃度が0.01〔%〕の栽培液2Eによって栽培された育成製品のゲルマニウム含有量は図9に示すように、pH無調整の栽培液を使用した場合には、30〔ppm〕であったのに対して、pH調整の栽培液を使用した場合には、24〔ppm〕であった。
【0060】
この結果ゲルマニウム含有量は、pH無調整の栽培液を使用した場合の方が、pH調整の栽培液を使用した場合よりも大きいことが分かった。
【0061】
以上の生育結果から、栽培液のゲルマニウム液濃度を第1実施例の0.1〔%〕から0.01〔%〕と1/10濃度にした場合にも、pH無調整の栽培液の方がpH調整の栽培液よりもスプラウト製品のゲルマニウム含有量が大きいことを確認できた。
【0062】
しかしながら、栽培液のゲルマニウム濃度を1/10にしたにもかかわらず、スプラウト製品のゲルマニウム含有量は1/10ではなく1/6強であった。
【0063】
このことは、栽培日数が2日(D+2)で栽培液を交換したことにより、スプラウト製品のゲルマニウム含有量を約1.4倍にすることができたことを意味する。
【0064】
第2実施例によれば、栽培液のゲルマニウム濃度を0.01〔%〕程度に低下させた場合には、スプラウト製品の収穫量については、pHの調整の有無の影響はなかったが、スプラウト製品のゲルマニウム含有量については、栽培液のゲルマニウム濃度を低下させたにもかかわらずゲルマニウム含有量を改善することができた。
【0065】
(4)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、「もやし」として、「ブラックマッペ」(ミャンマ産)を栽培した場合について述べたが、その他の種類の「もやし」を用いても良く、さらには、「もやし」以外のいわゆる「芽もの」(「かいわれ大根」や「芽じそ」や「芽たで」など)のようなスプラウトについても上述の場合と同様に本発明を適用し得る。
【0066】
また、第1及び第2実施例の場合は、栽培液としてpH無調整のものと、pHを中性付近に調整したものとを使用した場合について述べたが、pHを中性付近に至らない中性寄りに調整しても良く、この場合は、無調整の場合(図4)より収穫量を改善できる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
スプラウト製品の栽培に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態による栽培装置を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施例における栽培手順を示すフローチャートである。
【図3】第1実施例における栽培液のpHの経日的推移を示す特性曲線図である。
【図4】第1実施例における収穫量を示す図表である。
【図5】第1実施例におけるゲルマニウム含有量を示す図表である。
【図6】第2実施例における栽培手順を示すフローチャートである。
【図7】第2実施例における栽培液のpHの経日的推移を示す特性曲線図である。
【図8】第2実施例のスプラウト製品の収穫量を示す図表である。
【図9】第2実施例におけるゲルマニウム含有量を示す図表である。
【符号の説明】
【0069】
1……栽培装置、2……栽培液供給部、2A……基台部、2B……栽培液保持部、2C……底板部、2D……スプリンクラ揚液管、2E……栽培液、3……栽培容器部、3A……底板部、3B……挿通孔、4……下側トレー、4A……枠体、4B……網目板部、4C……挿通孔、5……上側トレー、5A……枠体、5B……網目板部、5C……挿通孔、6……スプリンクラ部、6A……取付管部、6B、6C……散液部、7……蓋部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培容器部に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液を散液手段によって散布することによって、上記種子から上記ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを上記種子から発芽・育成させ、
上記栽培液として、栽培開始時pHを中性付近又は中性寄りに調整したものを使用する
ことを特徴とするスプラウト栽培方法。
【請求項2】
栽培容器部に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液を散液手段によって散布することによって、上記種子から上記ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを上記種子から発芽・育成させ、
上記栽培液として、ゲルマニウム成分を水に溶解したときの強酸性のものを使用する
ことを特徴とするスプラウト栽培方法。
【請求項3】
栽培途中において、上記栽培液供給部内にある上記栽培液を上記栽培開始時の栽培液と同じ栽培液に交換する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスプラウト栽培方法。
【請求項1】
栽培容器部に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液を散液手段によって散布することによって、上記種子から上記ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを上記種子から発芽・育成させ、
上記栽培液として、栽培開始時pHを中性付近又は中性寄りに調整したものを使用する
ことを特徴とするスプラウト栽培方法。
【請求項2】
栽培容器部に播種された栽培すべきスプラウトの種子に、栽培液供給部に保有されているゲルマニウム成分を含む栽培液を散液手段によって散布することによって、上記種子から上記ゲルマニウム成分を含有するスプラウトを上記種子から発芽・育成させ、
上記栽培液として、ゲルマニウム成分を水に溶解したときの強酸性のものを使用する
ことを特徴とするスプラウト栽培方法。
【請求項3】
栽培途中において、上記栽培液供給部内にある上記栽培液を上記栽培開始時の栽培液と同じ栽培液に交換する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスプラウト栽培方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2006−262844(P2006−262844A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−88844(P2005−88844)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(500319583)株式会社ブランドゥ (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(500319583)株式会社ブランドゥ (2)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]