説明

スプレー缶充填装置

【課題】スプレー缶に充填される薬剤とガスとを容易に区分して充填するスプレー缶充填装置。
【解決手段】スプレー缶を固定しスプレー缶の注入口に注入ノズルを結合するロック装置と;注入ノズルに薬剤を供給するシリンダと;シリンダに貯蔵タンクから薬剤を供給する吸入パイプと;注入ノズル及び、シリンダへガスを供給するガス圧力調整器と;ガス圧力調整器からシリンダへのガス供給を開閉する充填スイッチと;ガス圧力調整器から注入ノズルへのガス供給を開閉する開閉スイッチと;開閉スイッチから注入ノズルに供給されるガスの圧力を調節する圧縮圧力調節器と;圧縮圧力調節器から供給されるガスの圧力を示す圧縮ガスゲージと;シリンダと吸入パイプとの間、シリンダと注入ノズルとの間、圧縮圧力調節器と注入ノズルとの間に設置され、それぞれ、開閉制御されるバルブを含んでなるスプレー缶充填装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)をスプレー缶に注入するスプレー缶充填装置に関するものであって、より詳細には、薬剤が消耗したスプレー式の缶や容器に対して、薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)を容易に区分して充填し、薬剤が消耗したスプレー式の缶や容器を再使用することができるようにしたスプレー缶充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にスプレー缶は、内部にガス等の圧縮気体と薬剤が圧縮され液化状態で充填された容器であって、ノズルを通してガスと薬剤が噴射され、使用上の便利性から車両用クリーナー、ブタンガス、殺虫剤、芳香剤、ペイント、医薬品、等、産業全般にわたって普遍的に使用されている。
【0003】
しかしこうしたスプレー缶のほとんどは使い捨て用として製作販売されているため再充填が不可能であり、これによって資源の浪費及び環境汚染を引き起こす等、問題が深刻化しているのが実情である。
【0004】
例えば、車両用クリーナーや防錆剤等に使用されるスプレー缶の場合、使用済みの缶でも約10%の薬剤が残留しており、このように残留した薬剤や廃棄される缶は資源の浪費だけでなく、環境汚染の主な原因ともなる。また消費者は新しい製品を購入しなければならないため費用の負担を強いられる等、様々な問題が発生している。
【0005】
特に車両用として使用されるスプレー缶は、一般的なブタンガスや殺虫剤の缶とは異なり、車両整備所や車両部品専門店のように販売経路が限定されている。従って、車両整備所や専門販売店を通して繰り返し使用するという概念でスプレー缶を再充填すれば、資源の浪費及び消費者の負担の軽減を図ることができる。
【0006】
スプレー缶を充填する装置に関しては種々の提案がされているが(例えば、特許文献1)、スプレー缶に充てんされる薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)とを容易に区分して充填するスプレー缶充填装置に関してはまだまだ改善の余地があった。
【特許文献1】特開2004−35002号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、スプレー缶に充填される薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)とを容易に区分して充填するスプレー缶充填装置を提案することを目的にしている。
【0008】
また、このようなスプレー缶充填装置であって、使用者が容易にスプレー缶を充填でき、充填作業を簡単に行うことのできるスプレー缶充填装置を提供することを目的にしている。
【0009】
そして、これらによって、スプレー缶を再充填することにより、資源の浪費を防止し、消費者の費用の負担を軽減することができるスプレー缶充填装置を提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的のもとになされたこの発明は、次の通りのものである。
【0011】
(請求項1)
スプレー缶を固定し当該スプレー缶の注入口に注入ノズルを結合するロック装置と;
前記注入ノズルに薬剤を供給するシリンダと;
前記シリンダに貯蔵タンクから薬剤を供給する吸入パイプと;
前記注入ノズル及び、前記シリンダへガスを供給するガス圧力調整器と;
前記ガス圧力調整器から前記シリンダへのガス供給を開閉する充填スイッチと;
前記ガス圧力調整器から前記注入ノズルへのガス供給を開閉する開閉スイッチと;
前記開閉スイッチから前記注入ノズルに供給されるガスの圧力を調節する圧縮圧力調節器と;
前記圧縮圧力調節器から供給されるガスの圧力を示す圧縮ガスゲージと;
前記シリンダと前記吸入パイプとの間、前記シリンダと前記注入ノズルとの間、前記圧縮圧力調節器と前記注入ノズルとの間に設置され、それぞれ、開閉制御されるバルブ
を含んでなることを特徴とするスプレー缶充填装置。
【0012】
(請求項2)
前記ロック装置は、
筺体の上面の一方に設置したブラケットと;
前記ブラケットに対して回動可能に設置されているレバーと;
前記レバーに連結されて、前記レバーが前記ブラケットに対して回動するのに連れて前記ブラケットに対して回動する連結片と;
前記連結片に後端が接続されていて、前記ブラケットに対する前記連結片の回動に連れて、前記筺体に対して前記ブラケットが配備されている筺体の一方の側と、筺体の他方の側との間をスライドする軸と;
前記軸の前端に配備されているプッシャーと;
前記筺体の他方の側に配備されていて、前記スプレー缶の注入口に結合される注入ノズルと;
前記ブラケットと前記注入ノズルとの間に配備されていて、スプレー缶の離脱を防止するガイド板と
を含んでなることを特徴とする請求項1記載のスプレー缶充填装置。
【0013】
(請求項3)
前記シリンダは、薬剤が充填される量を表示することができるゲージをさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のスプレー缶充填装置。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、スプレー缶に充てんされる薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)とを容易に区分してスプレー缶に充填できるスプレー缶充填装置を提供できる。
【0015】
また、スプレー缶に充填される薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)とを容易に区分してスプレー缶に充填できるスプレー缶充填装置であって、使用者が容易にスプレー缶を充填でき、充填作業を簡単に行うことのできるスプレー缶充填装置を提供することができる。
【0016】
そして、これらによって、スプレー缶を再充填することにより、資源の浪費を防止し、消費者の費用の負担を軽減することができるスプレー缶充填装置を提供することができる。
【0017】
すなわち、本発明によれば、スプレー缶の廃棄に伴う資源の損失と環境汚染及び費用を大きく削減する効果があり、また多様な薬剤の充填が可能なため、様々な製品のスプレー缶に適用できるという効果がある。
【0018】
さらに本発明のスプレー缶充填装置によれば、薬剤の量とガス(例えば、圧縮空気などの空気)の圧力を調節することができるため、使用者は簡単に操作することができ、スプレー缶の種類に応じて最適な薬剤とガス(例えば、圧縮空気などの空気)の充填が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付の図を参照して説明する。
【0020】
以下、添付した図面を参考にして本発明の実施例に対する詳細な構成を説明すると、次のとおりである。
【0021】
図1は本発明のスプレー缶充填装置の一例の外観構成を示す斜視図である。図4は本発明のスプレー缶充填装置のメカニズムの一例を示す概略図である。
【0022】
本発明のスプレー缶充填装置には、図示するように、ロック装置200、ガス圧力調整器300(図4)、充填スイッチ400(図4)、シリンダ500(図4)、吸入パイプ600(図4)、開閉スイッチ700(図1、図4)、圧縮圧力調節器800(図4)、圧縮ガスゲージ900(図1、図4)、チェックバルブであるバルブV1、V2、V3(図4)を備えている。
【0023】
ロック装置200は充填しようとするスプレー缶Cを固定する装置である。図示の実施形態では、ロック装置200は次のように構成されている。
【0024】
筺体100の上面の一方にブラケット210が設置されている。ブラケット210にはレバー220が回動可能に設置されている(図2、図3)。また、レバー220に連結されていて、レバー220がブラケット210に対して回動するのに連れてブラケット210に対して回動する連結片230が配備されている(図2、図3)。
【0025】
連結片230にはプッシャー250を前端に有する軸240の後端が接続されている。軸240は、前述したブラケット210に対する連結片230の回動動作に応じて、筺体100に対して、前記筺体100にブラケット210が設置されている一方の側と、他方の側との間をスライド可能になっている。こうして、レバー220の回動に応じてプッシャー250が前後方向(図2、図3中、左右方向)に移動する。
【0026】
筺体100の上面の他方にはスプレー缶Cの注入口に結合する注入ノズル270が設置されている。注入ノズル270をスプレー缶Cの注入口に結合し、注入ノズル270を介してスプレー缶C内にガス(例えば、圧縮空気などの空気)、あるいは薬剤を注入できるようになっている。
【0027】
ブラケット210と注入ノズル270との間にはガイド板260が設置されている(図1)。これによって、スプレー缶Cの離脱を防止できるようにしている。
【0028】
ガス圧力調整器300は、レギュレーターとして圧力を調整する機能を持っているものであり、図4のように注入ノズル270及び、シリンダ500内に供給するガス(例えば、圧縮空気のような空気)を供給するものである。
【0029】
本発明では筺体100の後面にガス圧力調整器300を設置している。このガス圧力調整器300は、前述したように、レギュレーターの機能により、注入ノズル270及び、シリンダ500内に供給するガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力を調節する機能を備えている。
【0030】
充填スイッチ400はガス圧力調整器300からシリンダ500内に供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の供給動作を開閉するためのものである。図示の実施形態では、筺体100の前面に充填スイッチ400を設置し、上述したガス圧力調整器300との連結を通して、シリンダ500内へのガス(例えば、圧縮空気のような空気)の供給が行われ、また遮断できるようにした。
【0031】
シリンダ500は図4図示のように充填スイッチ400を開にすることによりガス圧力調整器300から供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)を用いて薬剤を注入ノズル270に供給するためのものである。図示の実施形態では、筺体100の内部にシリンダ500を設置して充填スイッチ400と連結し、これを通して薬剤の供給が行われるようにした。
【0032】
シリンダ500は、図4図示のように、一方にゲージ540を備えており、ゲージ540によって、ロッド510の移送量に応じて薬剤が充填される量を表示できるようにした。
【0033】
吸入パイプ600は充填しようとする薬剤を吸入するためのものである。図示の実施形態では、吸入パイプ600とシリンダ500を連結して貯蔵タンクTの薬剤がシリンダ500に吸入されるようにした。
【0034】
開閉スイッチ700は、ガス圧力調整器300から供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)のスプレー缶Cへの供給を制御するものである。図示の実施形態では、開閉スイッチ700を上述したガス圧力調整器300と連結してスプレー缶Cへのガス(例えば、圧縮空気のような空気)の供給を制御できるようにした。
【0035】
圧縮圧力調節器800は、上述した開閉スイッチ700から供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力を調節するためのものである。本発明では上述した開閉スイッチ700と連結してガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力を調節できるようにした。
【0036】
圧縮ガスゲージ900は、圧縮圧力調節器800からスプレー缶Cへ供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力を示すためのものである。図示の実施形態では、圧縮圧力調節器800と注入ノズル270の間に圧縮ガスゲージ900を設置し、スプレー缶Cへ供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力を示すことができるようにした。
【0037】
チェックバルブV1、V2、V3は、ガス(例えば、圧縮空気のような空気)と薬剤の流れを制御するためのものである。
【0038】
図示の実施形態では、チェックバルブV1をシリンダ500と吸入パイプ600との間に設置して薬剤の流れを制御できるようにした。
【0039】
また、チェックバルブV2をシリンダ500と注入ノズル270との間に設置して薬剤の流れ及び、ガス(例えば、圧縮空気のような空気)の流れを制御できるようにした。
【0040】
更に、チェックバルブV3を圧縮圧力調節器800と注入ノズル270との間に設置し、ガス(例えば、圧縮空気のような空気)の流れ及び、薬剤の流れを制御できるようにした。
【0041】
このように構成された本発明のスプレー缶充填装置の作用及び効果を、薬剤充填過程とガス注入過程に区分して詳細に説明する。
【0042】
<薬剤充填過程>
図2図示の状態においてレバー220を回動させ、プッシャー250をスプレー缶C側(図2中、左側)に向けて移動させるとスプレー缶Cは加圧され、これにより注入ノズル270がスプレー缶Cの注入口に結合される。すなわち、スプレー缶Cの入口は注入ノズル270内に深く密着した状態で挿入され、スプレー缶Cはしっかりと固定された状態が保たれる(図3、図1)。
【0043】
チェックバルブV1を開、チェックバルブV2、V3を閉にしておき、この状態で、図4のように使用者が吸入パイプ600を薬剤貯蔵タンクTに挿入する。スプリング530の復元力によりシリンダ500のピストン520が後進する(図4中、右側から左側に向けて移動する)とシリンダ500内部は真空状態となるため、貯蔵タンクT内の薬剤はチェックバルブV1を介してシリンダ500内部に吸入される。
【0044】
このときシリンダ500のロッド510側に設置されたゲージ540は、ロッド510の移動量を感知して薬剤の注入量を表示する役割を行う。
【0045】
この後、チェックバルブV1を閉、チェックバルブV2を開、チェックバルブV3を閉にしておき、充填スイッチ400を開放する。
【0046】
これにより、ガス圧力調整器300から供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)はシリンダ500内部に流入し、シリンダ500のピストン520は圧縮空気によって拡張され、前進する(図4中、左側から右側に向けて移動する)。こうして、前記の工程で、シリンダ500内部に吸入されていた薬剤が、チェックバルブV2、注入ノズル270を介してスプレー缶C内部に供給される。
【0047】
この際、閉鎖されているチェックバルブV1、V3は、シリンダ500からスプレー缶C内部に供給される薬剤が貯蔵タンクTや圧縮圧力調節器800に逆流するのを防止する役割をする。
【0048】
シリンダ500からスプレー缶C内部への薬剤の注入が完了すると、充填スイッチ400が閉にされ、シリンダ500内のガス(例えば、圧縮空気のような空気)は外部に排出される。この際、前記と同様に、チェックバルブV1が開、チェックバルブV2が閉に戻され、シリンダ500のピストン520は、スプリング530の弾性復元力によって後進して(図4中、右側から左側に向けて移動する)もとの状態に戻る。これにより、前記と同様に、シリンダ500内部には貯蔵タンクTから薬剤が再び吸入される。
【0049】
<ガス注入過程>
上述したように、スプレー缶Cへの薬剤の充填が完了した状態で、チェックバルブV3を開、チェックバルブV2を閉にする。なお、この際、チェックバルブV1は開にし、これから説明するスプレー缶Cへのガス(例えば、圧縮空気のような空気)注入に並行して、前述したシリンダ500内部への貯蔵タンクTからの薬剤の再吸入が行われるようにできる。
【0050】
開閉スイッチ700を開放すると、ガス圧力調整器300から供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)は圧縮圧力調節器800とチェックバルブV3及び注入ノズル270を介してスプレー缶Cに注入される。
【0051】
このとき供給されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力は、圧縮圧力調節器800により調節することができる。図示の実施形態では、スプレー缶Cに充填されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力は圧縮空気ゲージ900により視覚的に確認できる。またチェックバルブV2は、ガス(例えば、圧縮空気のような空気)がシリンダ500や貯蔵タンクT側に流入することを防止する役割をする。
【0052】
スプレー缶C内へのガス(例えば、圧縮空気のような空気)充填が完了したならば、開閉スイッチ700を閉鎖する。
【0053】
ここで、レバー220を図3図示の状態から図2図示の状態に回転させ、プッシャー250を図3、図2中、左側から右側に移動させ、注入ノズル270とスプレー缶Cの注入口との間の結合を解除し、充填が完了したスプレー缶Cを取り外し、次に重点を行う新しいスプレー缶Cを図2図示の状態にセットする。そして、前述したようにして、図3図示の状態に新しいスプレー缶Cをセットし、次の薬剤充填工程に入る。
【0054】
以上に説明した薬剤充填過程、ガス注入過程において、充填スイッチ400、開閉スイッチ700、バルブV1、V2、V3の前述した開閉動作はマニュアルで行うこともできるし、シーケンス制御にして自動制御することもできる。たとえば、充填スイッチ400、開閉スイッチ700を手動で切り替えるのに応じて、前述したようにバルブV1、V2、V3の開閉切り替えが自動的に行われるようにすることができるし、充填スイッチ400、開閉スイッチ700の手動で切り替えも、これに応じた前述のバルブV1、V2、V3の開閉切り替えも自動的に行われるようにすることができる。また、コンピュータ、等を用いて、充填スイッチ400、開閉スイッチ700、バルブV1、V2、V3の前述した開閉動作を自動制御することもできる。
【0055】
以上に説明した薬剤充填過程とガス注入過程との切り替えを行うことにより、本発明のスプレー缶充填装置は、薬剤が消耗したスプレー缶Cに薬剤とガス(例えば、圧縮空気のような空気)とをそれぞれ容易に区別して、かつ便利に充填することができる。そこで、スプレー缶Cの廃棄による資源の損失及び環境汚染並びに費用を大きく削減することができる。
【0056】
特に、本発明のスプレー缶充填装置は、薬剤の種類に関係なく吸入パイプ600を様々な薬剤貯蔵タンクTに挿入することにより、必要な薬剤をスプレー缶Cに充填することができる。また、シリンダ500のゲージ540によりその充填される量を確認及び調節することができる。従って、多様な製品のスプレー缶Cに適用が可能である。
【0057】
また、本発明のスプレー缶充填装置は、開閉スイッチ700によりガス(例えば、圧縮空気のような空気)の注入量を調節することができ、圧縮圧力調節器800によりスプレー缶C内に注入されるガス(例えば、圧縮空気のような空気)の圧力も調節することができる。従って、スプレー缶Cの製品の種類に応じて最適な充填圧力にて、必要な量のガス(例えば、圧縮空気のような空気)をスプレー缶Cに充填することが可能である。
【0058】
以上、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
【0059】
一例として本発明では薬剤の噴射のため圧縮空気を使用したが、圧縮空気以外に窒素等の他の気体を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明のスプレー缶充填装置の一例の外観構成を示す斜視図。
【図2】本発明のスプレー缶充填装置にスプレー缶を装着する状態の一例を表す一部を省略した正面図。
【図3】図2図示の状態から充填可能な状態にスプレー缶がセットされた状態の一例を表す一部を省略した正面図。
【図4】本発明のスプレー缶充填装置のメカニズムの一例を示す概略図。
【符号の説明】
【0061】
100 筺体
200 ロック装置
210 ブラケット
220 レバー
230 連結片
240 軸
250 プッシャー
260 ガイド板
270 注入ノズル
300 ガス圧力調整器
400 充填スイッチ
500 シリンダ
510 ロッド
520 ピストン
530 スプリング
540 ゲージ
600 吸入パイプ
700 開閉スイッチ
800 圧縮圧力調節器
900 圧縮ガスゲージ
C スプレー缶
V1、V2、V3 バルブ
T 貯蔵タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレー缶を固定し当該スプレー缶の注入口に注入ノズルを結合するロック装置と;
前記注入ノズルに薬剤を供給するシリンダと;
前記シリンダに貯蔵タンクから薬剤を供給する吸入パイプと;
前記注入ノズル及び、前記シリンダへガスを供給するガス圧力調整器と;
前記ガス圧力調整器から前記シリンダへのガス供給を開閉する充填スイッチと;
前記ガス圧力調整器から前記注入ノズルへのガス供給を開閉する開閉スイッチと;
前記開閉スイッチから前記注入ノズルに供給されるガスの圧力を調節する圧縮圧力調節器と;
前記圧縮圧力調節器から供給されるガスの圧力を示す圧縮ガスゲージと;
前記シリンダと前記吸入パイプとの間、前記シリンダと前記注入ノズルとの間、前記圧縮圧力調節器と前記注入ノズルとの間に設置され、それぞれ、開閉制御されるバルブ
を含んでなることを特徴とするスプレー缶充填装置。
【請求項2】
前記ロック装置は、
筺体の上面の一方に設置したブラケットと;
前記ブラケットに対して回動可能に設置されているレバーと;
前記レバーに連結されて、前記レバーが前記ブラケットに対して回動するのに連れて前記ブラケットに対して回動する連結片と;
前記連結片に後端が接続されていて、前記ブラケットに対する前記連結片の回動に連れて、前記筺体に対して前記ブラケットが配備されている筺体の一方の側と、筺体の他方の側との間をスライドする軸と;
前記軸の前端に配備されているプッシャーと;
前記筺体の他方の側に配備されていて、前記スプレー缶の注入口に結合される注入ノズルと;
前記ブラケットと前記注入ノズルとの間に配備されていて、スプレー缶の離脱を防止するガイド板と
を含んでなることを特徴とする請求項1記載のスプレー缶充填装置。
【請求項3】
前記シリンダは、薬剤が充填される量を表示することができるゲージをさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のスプレー缶充填装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−73565(P2009−73565A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238326(P2008−238326)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(508280508)
【出願人】(598048093)大東潤滑株式会社 (1)
【Fターム(参考)】