説明

スポーツカフェ用音響及び映像システム

【課題】小規模の簡易スポーツバーで一つの大型スクリーンで複数の画面を同時に視聴しながら、各座席では音響を選択して聴取できる映像システムを提供する。
【解決手段】多数チャネルの音響及び映像の受信装置と、音響と映像とを分離する装置と、映像セレクタと、その映像を投影するプロジェクタ5とスクリーン4と、各テーブル2の位置に配置した音響セレクタと音響増幅装置とスピーカとからなる音響ボックス200と、から構成され、上記スクリーン4には多数の映像を分割して投影し、上記テーブル2では多数の音響中のいずれか一つを選択することができるスポーツカフェ用音響及び映像システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツ中継をしながら飲み物等を販売するスポーツバーのような大衆接客場所に設置するスクリーン映像装置に関するものであり、一つのスクリーンで複数の画面を出すか、一つの大型画面に選択して投影して、複数の競技場面又は選択される一つの競技場面を見ながら各テーブルでは選択された音響を聴取することができるもので、特に簡易スポーツバー、カフェに有用な音響及び映像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にビールカフェ、レストラン等でスポーツ中継放送を視聴する時、椅子ごとに複数のPDPモニター等を少なくは10台、多くは数十台設置して1−2人が一つのモニターを通じて視聴する構造であった。
【0003】
しかしこのような構造は、画面の大きさが40−50インチの大きさで小さく、PDPモニターの設置費が過多で電力消費が多い問題点があった。
また小さな小規模のスポーツバーでも、漸次大型画面を要求する趨勢で、必要に応じて他の競技も同時に視聴する必要が台頭しているため、大型スクリーンと共に並行して複数のPDPモニターを設置していた。
【0004】
この場合、小規模のスポーツバーでは、場所の制限によりスクリーンと多数モニターの同時設置が不可能であるため、大型スクリーン一つで設置する時は一つの競技の外は複数の競技視聴が不可能であり、小さなモニターを複数個設置した時は画面が小さくてスポーツ競技中継の視聴効果を半減させる副作用がある。
【0005】
また一つの大型スクリーンに複数の映像を同時に投影する視覚画面ごとに送出される音響が入り混じる問題点がある。
【0006】
また、多数個のモニターを設置して複数のチャンネルのスポーツ中継を提供する時は、それだけ営業場所の内部が広くなければならないため、小規模のカフェ内部で多数のモニター設置が不可能で多数のスポーツ視聴が不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許10−2007−0054780号公報
【特許文献2】韓国公開特許10−2011−0042612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、小規模の簡易スポーツバー等で、一つの80インチ以上の大型スクリーンで複数の画面を同時に視聴しながら各座席では音響を選択して聴取したり、一つの大型スクリーンに一つの映像を大型で視聴することができる音響及び映像システムを提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、この発明に係るスポーツカフェ用音響及び映像システム(audio−video system for sports cafe)は、多数のチャンネルの映像及び多数の音響を受信装置で同時に受信して出力する段階、受信装置から出力される多数の映像と多数の音響で映像と音響を分離する段階、分離した多数の映像をチャンネル単位で入力を受けて、そのうち一つの映像を映像セレクターで選択して出力する段階、映像セレクターから出力される映像の入力を受けたプロジェクターがスクリーンに投射する段階と、受信装置で分離した多数のチャンネル単位音響の入力を受けて音響セレクターでそのうちの一つの音響を選択する段階、音響セレクターからスピーカーに音響が出力される段階、音響セレクターとスピーカーをテーブル位置に構成する段階を含むものであって、スクリーンでは多数の映像又は一つの映像のうちいずれか一つを選択し、テーブル位置では多数の音響中のいずれか一つの音響を選択することができることを特徴とする。
【0010】
具体的には、本発明は、80インチ以上の大型のスクリーンと多数個の放送チャンネルによってそれぞれ多数個の放送チャンネルの入力を受けるセットトップボックスと、一つの画面に多数個のチャンネル映像を一つの画面で分割合成する映像分割器と、多数の映像中で一つの映像を選択して出力する映像セレクターと、上記映像セレクターで選択されて投射するプロジェクターとスクリーンで構成され、
上記多数個のチャンネルによって出力される多数チャンネルの音響中で一つのチャンネルを選択する音響セレクターと、音響セレクターによって選択された音響を増幅する増幅装置とスピーカーで構成され、
上記音響を指向性があるように一方向に出力させる音響集音装置を上記スピーカーと結合し、上記音響セレクター装置が結合されたテーブル構造からなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、小さな場所で大型スクリーンに多数の画面を同時に視聴したり、多数の画面中で一つの画面を大型画面で選択して視聴することができ、
テーブルで音響を選択して聴取することができ、
一つのプロジェクターと一つのスクリーンによって多数の画面を同時に投影するため、従来の複数個の小さなモニター設置からくる過多な設置費と電力費を減縮することができ、小さな場所で複数の映像を同時に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の構造が実施されたカフェ内部の構成説明図である。
【図2】図2(a)は、スクリーンで多数映像投影時の説明図である。図2(b)は、スクリーンで一つの映像投影時の説明図である。
【図3】本発明の構成要素の説明図である。
【図4】テーブルに結合された指向性スピーカー構造の説明図である。
【図5】集音装置の作用説明図である。
【図6】音響ボックスの構成に関する説明図である。
【図7】音響導波管の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明が実施されたスポーツバー、コーヒーショップカフェ等、主に小型構造の内部に関するものであり、カフェ1の内部前面にスクリーン4を備え、その前面に多数のテーブル2を備え、テーブル2の左、右面に椅子3を配置してテーブル2の左、右面の視聴者が頭を巡らせば皆スクリーン4の映像を視聴することができる構造に構成する。
【0014】
このようなスクリーン4に多数の映像を投射するが、多数の映像は2個の、又は4個、9個、16個の画面等で構成することができる。しかし、本発明では皆同じな論理であるため、説明の便宜上一つのスクリーン4に4個の画面を多数画面の基準として説明する。
図2(a)のように、一つのスクリーンに多数のA、B、C、Dのようなそれぞれ異なる画面を具現することができる。
【0015】
例えば、Aは野球、Bはサッカー、Cは音楽番組、Dは映画等を投影することができ、一つのスクリーンでそれぞれ趣向通りの映像を選択視聴することができる。
【0016】
また図2(b)のように、スポーツ決勝戦又は映画のように、一つのスクリーン4で大型画面で一つの映像を視聴することができる。
【0017】
このような作用効果は、図3のように、アンテナによる空中波、ケーブル放送、又はDVD、チューナー、映像録画媒体等による多数のチャンネルによって多数の映像と音響プログラムの入力を受ける受信装置6を備え、
上記受信装置6は、多数のチューナーによって多数のチャンネル映像出力端子7a、7b、7c、7dを備えたセットトップボックス7に備える。
【0018】
上記セットトップボックス7の多数の映像出力端子a、b、c、dは、分配器15でそれぞれ2個のラインに分配するが、その中の一つのラインは、それぞれ多数の映像を一つの映像に合成する映像分割器9に入力し、残りの一ラインの映像は、映像セレクター10に入力する。
【0019】
上記映像セレクター10には、上記映像分割器9によって複数の映像が分割されて一つの映像に作られ出力される映像fを映像セレクター10に入力する。
すなわち、映像セレクター10には、上記映像分割器9で多数映像が一つの映像に分割編集された映像分割器9の映像fと、セットトップボックス7から入力される多数の映像の入力を受ける。
【0020】
したがって、上記映像セレクター10では、スィッチ選択によって映像分割器9で多数の映像が一つの映像に編集された映像と、セットトップボックス7から入力された多数の映像であるa,b,c,d,f中で一つを選択してプロジェクター5を通じてスクリーン4に投射するようになるのである。
【0021】
したがって、図2の(a)と(b)のように、a,b,c,dの4個のチャンネルが入力される時映像セレクター10の選択によって、図2のaのように4個の画面が一画面に合成された映像fを選択するか、又はa、b、c、dの映像中一つの映像を選択して一つの大型スクリーンで大型スクリーンを視聴することができるのである。
上記は、4個の映像を基準して説明したものであるが、9個の映像、16個の映像も同じ論理で可能である。
【0022】
このような本発明は、一つのスクリーンで多数の映像を多くの人が同時に見なければならないため音響の選択聴取が難しくなる。
【0023】
したがって図3のようにセットトップボックス7の多数のチャンネル音響出力端子8a,8b,8c,8dから多数の音響出力線8を各テーブル2位置まで連結する。
【0024】
テーブル2には、多数の音響出力線8をチャンネル単位で選択して聴取することができる音響セレクター11と、上記音響セレクター11によって選択されたチャンネル単位の音響を増幅することができる音響増幅装置14で構成する。
【0025】
このような音響増幅装置14は、再びスピーカー12と連結構成する。
【0026】
また、このような音響増幅装置14は、テーブル2の位置単位で音響を指向して聴取することができるように、図4のように音響を集音することができる集音装置13を構成する。
【0027】
このような集音装置13構造は、木材、プラスチックを材料として構成するところ、球面Rを有するコンケイブ形態で形成し、曲率球面Rの1/2地点が焦点F位置になるところ、
図5(a)のように曲率球面Rの焦点F位置にスピーカー12が位置すれば、音響の拡散範囲cは直進反射し、上記スピーカー12が上記焦点F位置以内に位置すれば、上記音響拡散範囲cは広くなり、反対に上記焦点F位置の外に上記スピーカー12が位置するようになれば、上記音響拡散範囲cは狭くなるようになる。
【0028】
したがって、上記図5の(a),(b),(c)の上記拡散範囲cを勘案してテーブル2と椅子3の位置とスピーカー12の位置を効果的に配置することができる。
【0029】
このような音響配置は、図6、図7のように、テーブル2と椅子3の位置によって音響が指向的に拡散するため、一つのスクリーン4で現出される複数の映像中の一つの映像の音響を選択する時、それに合う音響は、音響セレクター11によって選択して聴取することができる。
【0030】
また、音響の大きさは、音響増幅装置14によって音響のボリュームを調整することができるのである。
【0031】
また、上記多数のチャンネルを有するセットトップボックス7と多数の映像を一つの映像に合成する映像分割器9と多数の映像の入力を受けて選択する映像セレクター10装置は、一つのボックスで回路基板化して一つのコントロールボックス100で構成することができる。
【0032】
上記のようなコントロールボックス100構造を、再びプロジェクター5の内部や外部に構成して一つの構造で構成する時、設置と使用が簡便になる。
同じ論理で、図7のようにスピーカー12の前に勾配角∠Aを有する音響導波管15を構成して、上記勾配角∠Aによってスピーカー12の音響がテーブル2単位で適当な音響拡散角を有するように構成することができる。
【0033】
上記テーブル2毎にそれぞれ選択することができる音響装置は、図6のように、一つのボックス200内部に、上記多数の音響入力端子16a,16b,16c,16dに連結された音響セレクター11スィッチ装置と、選択された音響を増幅する音響増幅装置14と、スピーカー12と、
上記スピーカー12の音響拡散範囲を決定する導波管15又は集音装置13をボックス200単位で構成して設置と移動が簡便にできる。
【0034】
上記音響セレクター11装置と音響増幅装置14及びスピーカー12は、音響チャンネルが多くなるほど比例してその構成数を増大することができる。
このような本発明は、複数のプロジェクター5を複数個で備えて画面配置を左・右方向で多数分配することができ、
上記と同じ論理で、図2の(a)と(b)のように小画面の分割画面又は大型画面で選択することができ、音響チャンネル選択も上記のような論理で構成することができる。
【0035】
またプロジェクター5とスクリーン4を左、右複数個で配列使用することができる。
【0036】
立体映像は、上記の構成でプロジェクター5の複数個構成し、上記プロジェクター5の投射レンズの前端に偏光板を付着した3Dプロジェクターや、左像と右像を順次に投射する機能の3Dプロジェクターの中から選択して構成した後、3D立体映像を入力した後、偏光めがねを使って立体映像を視聴することができる。
【0037】
また音響において、ステレオ等多重チャンネルで音響を聴取する時は、音響チャンネルの数だけ音響セレクター11と音響増幅チャンネル及びスピーカー12を増大して構成すればよい。
【0038】
したがって、このような本発明は、スクリーンの大きさが120インチの場合、30インチ画面は16個の多数の画面を、40インチの画面は9個の多数の画面を、60インチの画面は4個の多数画面で視聴することができ、
上記16個、又は9個、4個の多数の画面を選択して120インチ画面で視聴することができ、上記のような多数の画面の中から選択視聴する画面の音響は、テーブルで選択視聴する映像の音響を聴取することができるのである。
【0039】
したがって、一つの大型スクリーンで16個のそれぞれ異なるスポーツ競技、又はニュース、映像番組、映画番組等を多様に同時に音響と映像を選択視聴したり、又は大型画面で選択視聴することができる。
【0040】
また、一つのプロジェクターと一つのスクリーンによって多数の画面を投影するため、従来の複数のモニター設置からくる過多な設置費と電力費を減縮することができ、小さな場所で複数の映像を提供することができる。
【0041】
また、小さな場所で30インチ以上の40インチ、60インチ、120インチ等大型画面を一つのスクリーンで多数又は選択提供することができるため、小規模の営業場所で大型画面を多数個同時に提供することができる。
【0042】
したがってこのような本発明は、小さな規模のスポーツ・バー、ビールカフェ、コーヒー店、休憩室,空港、ターミナル等、大勢の人が同時に使用する公共場所でも有用に適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 カフェ、2 テーブル、3 椅子、4 スクリーン、5 プロジェクター、6 音響映像受信装置、7 セットトップボックス、7a,7b,7c,7d チャンネル映像出力端子、8 音声出力線、8a,8b,8c,8d チャンネル音響出力端子、9 映像分割器、9a 分配器、10 映像セレクター、11 音響セレクター、12 スピーカー、13 集音装置、14 音響増幅装置、15 音響導波管、16 分配器、100 コントロールボックス、200 音響ボックス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大勢の人が視聴するスポーツカフェ用音響及び映像システム構造において、多数のチャンネルの映像及び多数の音響を受信装置で同時に受信して出力する段階;
上記受信装置から出力される多数の映像と多数の音響で映像と音響を分離する段階;
上記分離した多数の映像をチャンネル単位で入力を受けて、そのうち一つの映像を映像セレクターで選択して出力する段階;
上記映像セレクターから出力される映像の入力を受けたプロジェクターがスクリーンに投射する段階;と
上記受信装置で分離した多数のチャンネル単位音響の入力を受けて音響セレクターでそのうちの一つの音響を選択する段階;
上記音響セレクターからスピーカーに音響が出力される段階;
上記音響セレクターと上記スピーカーをテーブル位置に構成する段階;
を含むものであって
上記スクリーンでは多数の映像又は一つの映像のうちいずれか一つを選択し、
上記テーブル位置では多数の音響中のいずれか一つの音響を選択することができることを特徴とするスポーツカフェ用音響及び映像システム。
【請求項2】
上記スピーカーに集音装置又は音響導波管を結合して、上記スピーカー音響の拡散角を調整することができることを特徴とする請求項1に記載のスポーツカフェ用音響及び映像システム。
【請求項3】
上記音響セレクターと音響増幅装置と上記スピーカーが一つのボックスで構成したことを特徴とする請求項1に記載のスポーツカフェ用音響及び映像システム。
【請求項4】
上記プロジェクターの構成を3D用プロジェクターで構成したことを特徴とする請求項1に記載のスポーツカフェ用音響及び映像システム。
【請求項5】
セットトップボックスと映像分割器と上記映像セレクターを一つのコントロールボックスで構成したことを特徴とする請求項1に記載のスポーツカフェ用音響及び映像システム。
【請求項6】
上記コントロールボックス構造と上記プロジェクターを結合して構成したことを特徴とする請求項5に記載のスポーツカフェ用音響及び映像システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−62795(P2013−62795A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−188343(P2012−188343)
【出願日】平成24年8月29日(2012.8.29)
【出願人】(512224464)
【Fターム(参考)】